JP2000000241A - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JP2000000241A
JP2000000241A JP16792398A JP16792398A JP2000000241A JP 2000000241 A JP2000000241 A JP 2000000241A JP 16792398 A JP16792398 A JP 16792398A JP 16792398 A JP16792398 A JP 16792398A JP 2000000241 A JP2000000241 A JP 2000000241A
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ultrasonic
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phasing
axis component
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JP16792398A
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Satoshi Tamano
野 聡 玉
Hiroaki Murayama
山 宏 明 村
Shinji Kishimoto
本 眞 治 岸
Ryuichi Shinomura
村 隆 一 篠
Yuichi Miwa
和 祐 一 三
Katsunori Asafusa
房 勝 徳 浅
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超音波診断装置において、生体内組織の正常
組織と異常組織の鑑別を容易にする。 【解決手段】 被検体内に超音波を送受信する探触1子
と、この探触子を駆動して超音波の送信を行う送信回路
2と、上記探触子にて受信した超音波受信信号の整相処
理を行う整相回路3と、この整相回路からの出力信号を
用いて超音波断層像を構成する表示回路系4と、この表
示回路系からの出力信号を画像として表示する表示器5
とを有して成る超音波診断装置において、上記整相回路
3からの超音波受信信号より求めた振幅情報と位相情報
を用いて超音波断層像を構成し表示する手段を備えたも
のである。これにより、生体内組織の正常組織と異常組
織とで方向性が異なると考えられる位相情報を用いて超
音波断層像を表示することにより、生体内組織の正常組
織と異常組織の鑑別を容易にすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検体内に超音波
を送受信し診断部位からの反射波によるエコー信号を用
いて該診断部位の超音波断層像を得る超音波診断装置に
関し、特に、生体内組織の正常組織と異常組織の鑑別を
容易にすることができる超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の超音波診断装置は、特開
平6−22047号公報に記載されているように、複数
の振動子を有し被検体内に超音波の実際の送受信を行う
探触子と、この探触子を駆動して複数チャンネルの超音
波を送信する送信回路と、被検体内からの複数チャンネ
ルの反射波を受信し、各チャンネルからの受信信号の遅
延時間を揃え、受信信号を実軸、虚軸に分けそれぞれ整
相処理を行う整相回路と、この整相回路からの実軸整相
出力、虚軸整相出力を用いて受信信号の反射強度を演算
する反射強度演算回路と、この反射強度演算回路からの
反射強度出力を用いて超音波断層像を構成する断層像表
示回路系と、この断層像表示回路系からの出力信号を実
際に画像表示するモニタとを備えて成っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の超音波診断装置においては、超音波断層像の表示に
おいて生体内組織からの超音波受信信号の反射強度情報
(振幅情報)のみを表示していたので、生体内組織の正
常組織と異常組織の鑑別をすることが困難であった。す
なわち、診断部位の病変部において生体内組織に正常組
織と異常組織とがあったとしても、それぞれの組織から
の超音波受信信号の反射強度情報が略等しければ、表示
される超音波断層像はほとんど同じ画像となり、この表
示画像を観察して両組織を鑑別することは容易ではなか
った。
【0004】この場合、上記生体内組織の正常組織と異
常組織とで組織形態が明白に変化していれば、該組織か
らの超音波受信信号の反射強度情報も変化して、表示さ
れた超音波断層像の画像状態から正常組織と異常組織の
鑑別をすることができることがある。しかし、これには
画像読影に熟練を要するものであり、誰でもできるもの
ではない。また、このように鑑別をすることができる場
合は既に病状が進んでいる状態であり、病状の初期の段
階で生体内組織の正常組織と異常組織とを鑑別して、早
期診断に役立てることは殆どできないものであった。
【0005】そこで、本発明は、このような問題点に対
処し、生体内組織の正常組織と異常組織の鑑別を容易に
することができる超音波診断装置を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第一の発明による超音波診断装置は、被検体内に超
音波を送受信する探触子と、この探触子を駆動して超音
波の送信を行う送信回路と、上記探触子にて受信した超
音波受信信号の整相処理を行う整相回路と、この整相回
路からの出力信号を用いて超音波断層像を構成する表示
回路系と、この表示回路系からの出力信号を画像として
表示する表示器とを有して成る超音波診断装置におい
て、上記整相回路からの超音波受信信号より求めた振幅
情報と位相情報を用いて超音波断層像を構成し表示する
手段を備えたものである。
【0007】また、上記表示器への超音波断層像の表示
は、超音波受信信号の振幅情報を輝度変調すると共に、
位相情報を色相変調して画像表示するようにしてもよ
い。
【0008】さらに、上記超音波断層像を構成し表示す
る手段は、整相回路からの超音波受信信号の実軸成分及
び虚軸成分を取り込み、任意画素の実軸成分及び虚軸成
分をそれぞれ空間補間すると共に、各画素の超音波受信
信号の振幅情報及び位相情報をそれぞれ演算し、且つこ
れらの演算の結果を用いて超音波受信信号の振幅情報を
輝度変調し位相情報を色相変調して超音波断層像を構成
するものとしてもよい。
【0009】第二の発明による超音波診断装置は、被検
体内に超音波を送受信する探触子と、この探触子を駆動
して超音波の送信を行う送信回路と、上記探触子にて受
信した超音波受信信号の整相処理を行う整相回路と、こ
の整相回路からの出力信号を用いて超音波断層像を構成
する表示回路系と、この表示回路系からの出力信号を画
像として表示する表示器とを有して成る超音波診断装置
において、上記整相回路からの超音波受信信号より求め
た振幅情報と位相情報を用いて超音波断層像を構成し表
示する手段と、この手段内から超音波受信信号の実軸成
分及び虚軸成分を取り込み被検体内の任意位置の血流情
報のドプラ演算表示を行う手段と、同じく上記超音波受
信信号の実軸成分及び虚軸成分を取り込み被検体内の血
流情報を二次元に演算表示する手段と、上記各手段で得
られた超音波画像を切り換えて表示する手段とを備えた
ものである。
【0010】また、上記表示器への超音波断層像の表示
は、超音波受信信号の振幅情報を輝度変調すると共に、
位相情報を色相変調して画像表示するようにしてもよ
い。
【0011】さらに、上記超音波断層像を構成し表示す
る手段は、整相回路からの超音波受信信号の実軸成分及
び虚軸成分を取り込み、任意画素の実軸成分及び虚軸成
分をそれぞれ空間補間すると共に、各画素の超音波受信
信号の振幅情報及び位相情報をそれぞれ演算し、且つこ
れらの演算の結果を用いて超音波受信信号の振幅情報を
輝度変調し位相情報を色相変調して超音波断層像を構成
するものとしてもよい。
【0012】第三の発明による超音波診断装置は、被検
体内に超音波を送受信する探触子と、この探触子を駆動
して超音波の送信を行う送信回路と、上記探触子にて受
信した超音波受信信号の整相処理を行う整相回路と、こ
の整相回路からの出力信号を用いて超音波断層像を構成
する表示回路系と、この表示回路系からの出力信号を画
像として表示する表示器とを有して成る超音波診断装置
において、上記整相回路からの超音波受信信号より求め
た振幅情報と、時相が異なる2画面間の位相情報の差分
情報を用いて超音波断層像を構成し表示する手段を備え
たものである。
【0013】また、上記表示器への超音波断層像の表示
は、超音波受信信号の振幅情報を輝度変調すると共に、
時相が異なる2画面間の位相情報の差分情報を色相変調
して画像表示するようにしてもよい。
【0014】さらに、上記超音波断層像を構成し表示す
る手段は、整相回路からの超音波受信信号の実軸成分及
び虚軸成分を取り込み、任意画素の実軸成分及び虚軸成
分をそれぞれ空間補間すると共に、各画素の超音波受信
信号の振幅情報及び位相情報をそれぞれ演算し、且つ時
相が異なる2画面間の位相情報の差分情報を演算し、更
にこれらの演算の結果を用いて超音波受信信号の振幅情
報を輝度変調し2画面間の位相情報の差分情報を色相変
調して超音波断層像を構成するものとしてもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて詳細に説明する。図1は第一の発明によ
る超音波診断装置の実施の形態を示すブロック図であ
る。この超音波診断装置は、被検体内に超音波を送受信
し診断部位からの反射波によるエコー信号を用いて該診
断部位の超音波断層像を得るもので、探触子1と、送信
回路2と、整相回路3と、表示回路系4と、表示器5と
を有してなる。
【0016】上記探触子1は、被検体内に超音波を送受
信するもので、その内部には実際に超音波を打ち出すと
共に反射波を受信する複数の振動子を有している。送信
回路2は、上記探触子1を駆動して超音波の送信を行う
もので、上記複数の振動子を駆動して複数チャンネルの
超音波を送信するようになっている。整相回路3は、上
記探触子1にて受信した超音波受信信号の整相処理を行
うもので、上記複数の振動子で受信した複数チャンネル
の反射波を取り込み、各チャンネルからの受信信号の遅
延時間を揃え、該受信信号を実軸成分、虚軸成分にベク
トル分けして出力するようになっている。また、表示回
路系4は、上記整相回路3からの出力信号を用いて超音
波断層像を構成するものである。さらに、表示器5は、
上記表示回路系4からの出力信号を画像として表示する
もので、例えばテレビモニタから成る。
【0017】ここで、本発明においては、上記整相回路
3からの超音波受信信号より求めた振幅情報と位相情報
を用いて超音波断層像を構成し表示する手段を備えてい
る。また、上記表示器5への超音波断層像の表示は、超
音波受信信号の振幅情報を輝度変調すると共に、位相情
報を色相変調して画像表示するようになっている。その
ため、上記超音波断層像を構成し表示する手段としての
表示回路系4は、図1に示すように、実軸成分メモリ回
路6aと、虚軸成分メモリ回路6bと、実軸成分空間補
間回路7aと、虚軸成分空間補間回路7bと、超音波信
号振幅演算回路8と、超音波信号位相演算回路9と、カ
ラーデコーダ回路10とを有して成る。
【0018】上記実軸成分メモリ回路6a及び虚軸成分
メモリ回路6bは、前記整相回路3からのベクトル分け
された整相出力信号を用いて超音波断層像を構成し表示
するために、実軸成分と虚軸成分にベクトル分けされた
受信信号をそれぞれ一時的に記憶するものである。実軸
成分空間補間回路7a及び虚軸成分空間補間回路7b
は、上記実軸成分メモリ回路6a及び虚軸成分メモリ回
路6bからの出力を用いて任意の画素の超音波断層像を
構成するもので、実軸成分メモリ回路6a、虚軸成分メ
モリ回路6bにそれぞれ蓄えられていた実軸成分情報又
は虚軸成分情報をテレビ走査線方向に読み出してその空
間的な補間処理を行うようになっている。
【0019】超音波信号振幅演算回路8は、上記実軸成
分空間補間回路7a及び虚軸成分空間補間回路7bから
の出力信号を用いて各画素の超音波受信信号の振幅情報
を演算するものである。また、超音波信号位相演算回路
9は、上記実軸成分空間補間回路7a及び虚軸成分空間
補間回路7bからの出力信号を用いて各画素の超音波受
信信号の位相情報を演算するものである。さらに、カラ
ーデコーダ回路10は、上記超音波信号振幅演算回路8
及び超音波信号位相演算回路9からの出力信号を用いて
超音波受信信号の位相に応じカラーコーディングされた
超音波断層像を作成するもので、上記の演算結果を用い
て超音波受信信号の振幅情報を輝度変調し位相情報を色
相変調して超音波断層像を構成するようになっている。
【0020】次に、このように構成された表示回路系4
の動作について、図2〜図5を参照しながら説明する。
まず、図2に示すように、図1に示す整相回路3からの
出力信号のうち座標p0における実軸成分出力がr0、虚
軸成分出力がi0、これらの出力r0,i0によって生成
されるベクトルがv0であり、他の座標p1における実軸
成分出力がr1、虚軸成分出力がi1、これらの出力r
1,i1によって生成されるベクトルがv1であるとき、
前記実軸成分メモリ回路6aには、超音波受信ビームに
応じ各座標p0,p1における実軸成分出力r0,r1が記
憶される。同様に、虚軸成分メモリ回路6bには、超音
波受信ビームに応じ各座標p0,p1における虚軸成分出
力i0,i1が記憶される。
【0021】次に、実軸成分空間補間回路7a及び虚軸
成分空間補間回路7bは、上記実軸成分メモリ回路6
a、虚軸成分メモリ回路6bにそれぞれ蓄えられていた
実軸成分情報又は虚軸成分情報をテレビ走査線方向に読
み出してその空間的な補間処理を行う。その補間結果を
図3及び図4に示す。図3は、実軸成分メモリ回路6a
からの出力r0,r1をテレビ走査線方向に一次元補間を
行った結果を示し、座標p0,p1間に補間により5点の
データを作成し、例えばr0.1,r0.2,r0.3,r0.4,
r0.5の値が生成される。また、図4は、虚軸成分メモ
リ回路6bからの出力i0,i1をテレビ走査線方向に一
次元補間を行った結果を示し、座標p0,p1間に補間に
より5点のデータを作成し、例えばi0.1,i0.2,i0.
3,i0.4,i0.5の値が生成される。
【0022】次に、超音波信号振幅演算回路8は、上記
実軸成分空間補間回路7a及び虚軸成分空間補間回路7
bからの出力信号r0〜r1;i0〜i1を用いて任意の座
標nの超音波受信信号の振幅情報Amp(n)を演算する。
具体的には、次の式(1)の演算を行う。 Amp(n)=√(r(n)2+i(n)2) …(1)
【0023】また、超音波信号位相演算回路9は、上記
実軸成分空間補間回路7a及び虚軸成分空間補間回路7
bからの出力信号r0〜r1;i0〜i1を用いて任意の座
標nの超音波受信信号の位相情報Pha(n)を演算する。
具体的には、次の式(2)の演算を行う。
【0024】次に、カラーデコーダ回路10は、上記超
音波信号振幅演算回路8及び超音波信号位相演算回路9
の演算の結果を用いて超音波受信信号の振幅情報を輝度
変調し位相情報を色相変調して超音波断層像を構成す
る。すなわち、超音波信号振幅演算回路8から出力され
た超音波受信信号の振幅情報Amp(n)を輝度変調し、超
音波断層像の輝度を設定する。また、超音波信号位相演
算回路9から出力された超音波受信信号の位相情報Pha
(n)を色相変調し、超音波断層像に色を付ける。例え
ば、図5に示すように、位相0°を「白色」に対応さ
せ、位相−180°から位相+180°までをその間の
位相角の変化に応じて順次緑色、水色、青色、白色、赤
色、オレンジ色、黄色に対応させて、超音波断層像に色
を付ける。なお、上記求めた位相情報Pha(n)を表示器
5の画面に表示しない場合は、例えば位相情報の位相が
総て0°とみなし、白色の超音波断層像を画面に表示す
ればよい。
【0025】このような表示回路系4の動作により、表
示器5には超音波受信信号の位相情報Pha(n)に応じた
色分けで、且つ超音波受信信号の振幅情報Amp(n)に応
じた輝度で、超音波断層像を表示することができる。
【0026】この場合、図6に示すように、例えば正常
な四肢の筋肉ではその筋肉の細胞は規則正しく並んでい
るため、正常組織Aからの超音波受信信号の位相情報
C,C,…は略一定方向の位相を有すると考えられる。
もし、図7に示すように、正常組織Aの中に例えば腫瘍
のように組織が不規則に並んだ異常組織B(多数のドッ
トを付して表示する)があるならば、その部位からの超
音波受信信号の位相情報D,D,…はバラバラな方向の
位相を有すると考えられる。したがって、図7に示す場
合は、周辺の正常組織Aの一定方向の位相情報C,C,
…に対して、異常組織Bのバラバラな方向の位相情報
D,D,…が存在することとなり、この不規則な位相情
報D,D,…により上記異常組織Bを鑑別することが可
能となる。
【0027】図8は第二の発明による超音波診断装置の
実施の形態を示すブロック図である。この超音波診断装
置は、図1に示す超音波診断装置に対して、ドプラ演算
表示回路11と、CFM(カラーフローマッピング)演
算表示回路12と、表示画像切換回路13とを付加した
ものであり、上述の超音波断層像を表示する他に、ドプ
ラ像及びCFM像を構成し、超音波断層像又はドプラ
像、CFM像を切り換えて表示するようにしたものであ
る。ここでは、図1と共通部分については、同一符号を
付してその説明を省略する。
【0028】上記ドプラ演算表示回路11は、表示回路
系4内から超音波受信信号の実軸成分及び虚軸成分を取
り込み被検体内の任意位置の血流情報のドプラ演算表示
を行う手段となるもので、上記表示回路系4内の実軸成
分空間補間回路7a及び虚軸成分空間補間回路7bから
出力される任意の画素における実軸成分、虚軸成分を用
いて診断部位の血流情報を経時的に演算し、ドプラ像を
構成するようになっている。
【0029】また、CFM演算表示回路12は、表示回
路系4内から超音波受信信号の実軸成分及び虚軸成分を
取り込み被検体内の血流情報を二次元に演算表示する手
段となるもので、上記表示回路系4内の実軸成分空間補
間回路7a及び虚軸成分空間補間回路7bから出力され
る任意の画素における実軸成分、虚軸成分を用いて診断
部位の血流情報を二次元に演算し、CFM像を構成する
ようになっている。
【0030】さらに、表示画像切換回路13は、上記表
示回路系4及びドプラ演算表示回路11、CFM演算表
示回路12で得られた超音波画像を切り換えて表示する
手段となるもので、表示回路系4から出力される超音波
断層像と、ドプラ演算表示回路11から出力されるドプ
ラ像と、CFM演算表示回路12から出力されるCFM
像のいずれかを切り換えて表示するか、或いはこれらの
超音波画像を組み合わせて表示するかを選択し、表示器
5に各画像又は組合せ画像を表示するようになってい
る。
【0031】このような超音波診断装置の構成により、
超音波受信信号の振幅情報を輝度変調すると共に位相情
報を色相変調して超音波断層像を表示すると共に、任意
の画素における生体内血流動向を正確にドプラ演算表示
し、或いはCFM演算表示することができる。
【0032】図9は第三の発明による超音波診断装置の
実施の形態を示すブロック図である。この超音波診断装
置は、図1に示す超音波診断装置に対して、表示回路系
4の内部に遅延位相情報格納メモリ回路14と位相差分
演算回路15とを付加したものであり、整相回路3から
の超音波受信信号より求めた振幅情報と、時相が異なる
2画面間の位相情報の差分情報を用いて超音波断層像を
構成し表示するようにしたものである。ここでは、図1
と共通部分については、同一符号を付してその説明を省
略する。
【0033】上記遅延位相情報格納メモリ回路14は、
超音波信号位相演算回路9から出力される任意の画素に
おける超音波受信信号の位相情報を1画面分、一時的に
蓄えるものである。また、位相差分演算回路15は、上
記超音波信号位相演算回路9より出力される新しい1画
面分の超音波受信信号の位相情報から、上記遅延位相情
報格納メモリ回路14より出力される1画面前の超音波
受信信号の位相情報を減算してカラーデコーダ回路10
へ送出するものである。そして、この遅延位相情報格納
メモリ回路14と位相差分演算回路15とで、時相が異
なる2画面間の位相情報の差分情報を演算する手段とな
る。
【0034】このような表示回路系4の構成により、超
音波信号位相演算回路9から出力される任意の画素にお
ける超音波受信信号の位相情報を1画面分、一時的に遅
延位相情報格納メモリ回路14に蓄える。その後、次の
超音波断層像を構成するときは、超音波信号位相演算回
路9より出力される新しい1画面分の超音波受信信号の
位相情報を遅延位相情報格納メモリ回路14に蓄えると
同時に、位相差分演算回路15では、上記超音波信号位
相演算回路9より出力される新しい1画面分の超音波受
信信号の位相情報から、上記遅延位相情報格納メモリ回
路14より出力される1画面前の超音波受信信号の位相
情報を減算する。そして、この位相差分演算回路15で
の演算結果は、時相が異なる2画面間の位相情報の差分
情報としてカラーデコーダ回路10へ送出される。
【0035】カラーデコーダ回路10では、上記位相差
分演算回路15での演算結果に基づいて例えば図5に示
す位相−色相の変換関係により位相情報の差分情報を色
相変調して色付けを行うと共に、前述の超音波信号振幅
演算回路8からの超音波受信信号の振幅情報を輝度変調
を行う。このカラーデコーダ回路10からの出力信号を
入力することにより、表示器5には差分位相情報に基づ
いた色相による超音波断層像が表示される。
【0036】このような超音波診断装置の構成により、
時相が異なる2画面間の差分位相情報に基づいた色相に
よる超音波断層像を表示することができる。すなわち、
1画面を構成する時間間隔にて位相情報が変化した部位
の超音波断層像に色相が付加されることになる。この1
画面を構成する時間間隔にて位相情報が変化するという
ことは、その間に生体内組織の位置が変動したことを意
味し、この位置情報の変化を表示するということは、生
体内組織が1画面を構成する時間間隔で変動した運動速
度を表示することになる。例えば、心臓の壁の運動情報
を表示することができる。
【0037】図10は図1に示す超音波診断装置の変形
例を示すブロック図である。この変形例は、表示回路系
4の内部動作において、整相回路3からの超音波受信信
号の実軸成分及び虚軸成分を取り込んだところで、初め
に各画素の超音波受信信号の振幅情報及び位相情報をそ
れぞれ演算し、その後で任意画素の振幅情報及び位相情
報をそれぞれ空間補間し、これらの演算の結果を用いて
超音波受信信号の振幅情報を輝度変調し位相情報を色相
変調して超音波断層像を構成するようにしたものであ
る。
【0038】そのために、表示回路系4の内部構成にお
いて、超音波信号振幅演算回路8及び超音波信号位相演
算回路9を入力部に置き、その次に振幅情報メモリ回路
16a及び位相情報メモリ回路16bを置き、その次に
振幅情報空間補間回路17a及び位相情報空間補間回路
17bを置き、出力部にカラーデコーダ回路10を置い
たものである。それ以外は、図1に示す実施の形態と同
じである。そして、この変形例による動作及び効果は、
図1の場合と略同様である。
【0039】図11は図8に示す超音波診断装置の変形
例を示すブロック図である。この変形例は、上述の図1
0の考え方を図8に示す超音波診断装置に適用したもの
である。したがって、表示回路系4の内部構成は図10
の場合と同じとされている。ただし、ドプラ演算表示回
路11及びCFM演算表示回路12の入力信号を、表示
回路系4内の振幅情報空間補間回路17a及び位相情報
空間補間回路17bから取り込むために、それらの前段
にベクトル分け回路18を設けている。それ以外は、図
8に示す実施の形態と同じである。
【0040】上記ベクトル分け回路18は、ドプラ演算
表示及びCFM演算表示を行うために、振幅情報空間補
間回路17a及び位相情報空間補間回路17bの出力か
ら超音波受信信号の実軸成分及び虚軸成分を算出するも
のである。そして、上記振幅情報空間補間回路17aか
ら出力される振幅情報をAmp(n)とし、位相情報空間補
間回路17bから出力される位相情報をPha(n)とする
と、任意の画素の超音波受信信号の実軸成分Real(n)は
次の式(3)で演算され、虚軸成分Imag(n)は次の式
(4)で演算される。 Real(n)=Amp(n)×cos(Pha(n)) …(3) Imag(n)=Amp(n)×sin(Pha(n)) …(4) n:任意の画素
【0041】そして、上記ベクトル分け回路18で演算
された任意の画素の超音波受信信号の実軸成分及び虚軸
成分に基づいて、任意の画素ごとにドプラ演算表示回路
11とCFM演算表示回路12とで、ドプラ演算表示及
びCFM演算表示が行われる。そして、この変形例によ
る動作及び効果は、図8の場合と略同様である。
【0042】図12は図9に示す超音波診断装置の変形
例を示すブロック図である。この変形例は、前述の図1
0の考え方を図9に示す超音波診断装置に適用したもの
である。したがって、表示回路系4の内部構成は、遅延
位相情報格納メモリ回路14と位相差分演算回路15を
除き、図10の場合と同じとされている。それ以外は、
図9に示す実施の形態と同じである。
【0043】上記の表示回路系4の構成により、位相情
報空間補間回路17bから出力される任意の画素におけ
る超音波受信信号の位相情報を1画面分、一時的に遅延
位相情報格納メモリ回路14に蓄える。その後、次の超
音波断層像を構成するときは、位相情報空間補間回路1
7bより出力される新しい1画面分の超音波受信信号の
位相情報を遅延位相情報格納メモリ回路14に蓄えると
同時に、位相差分演算回路15では、上記位相情報空間
補間回路17bより出力される新しい1画面分の超音波
受信信号の位相情報から、上記遅延位相情報格納メモリ
回路14より出力される1画面前の超音波受信信号の位
相情報を減算する。そして、この位相差分演算回路15
での演算結果は、時相が異なる2画面間の位相情報の差
分情報としてカラーデコーダ回路10へ送出される。そ
の他の動作及び効果は、図9の場合と略同様である。
【0044】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されたので、
第一の発明の超音波診断装置によれば、生体内組織の正
常組織と異常組織とで方向性が異なると考えられる位相
情報を用いて超音波断層像を表示することにより、生体
内組織の正常組織と異常組織の鑑別を容易にすることが
できる。特に、表示器への超音波断層像の表示を、超音
波受信信号の振幅情報を輝度変調すると共に、位相情報
を色相変調して画像表示するようにしたものにおいて
は、生体内組織の正常組織と異常組織とを色分けして表
示することができ、鑑別を一層容易にすることができ
る。
【0045】また、第二の発明の超音波診断装置によれ
ば、生体内組織の正常組織と異常組織とで方向性が異な
ると考えられる位相情報を用いて超音波断層像を表示す
ると共に、任意の画素における生体内血流動向を正確に
ドプラ演算表示し、或いはCFM演算表示することがで
きる。そして、生体内組織の正常組織と異常組織の鑑別
を容易にすることができる。特に、表示器への超音波断
層像の表示を、超音波受信信号の振幅情報を輝度変調す
ると共に、位相情報を色相変調して画像表示するように
したものにおいては、生体内組織の正常組織と異常組織
とを色分けして表示することができ、鑑別を一層容易に
することができる。
【0046】さらに、第三の発明の超音波診断装置によ
れば、生体内組織の正常組織と異常組織とで方向性が異
なると考えられる位相情報を用いて超音波断層像を表示
すると共に、時相が異なる2画面間の差分位相情報に基
づいた超音波断層像を表示することができる。すなわ
ち、1画面を構成する時間間隔にて位相情報が変化した
部位の超音波断層像を表示することにより、生体内組織
が1画面を構成する時間間隔で変動した運動速度を表示
することができる。特に、表示器への超音波断層像の表
示を、超音波受信信号の振幅情報を輝度変調すると共
に、時相が異なる2画面間の位相情報の差分情報を色相
変調して画像表示するようにしたものにおいては、生体
内組織の正常組織と異常組織とを色分けして表示するこ
とができ、鑑別を一層容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の発明による超音波診断装置の実施の形態
を示すブロック図である。
【図2】ある画素座標における実軸成分及び虚軸成分並
びにベクトルを示す説明図である。
【図3】実軸成分空間補間回路における補間結果を示す
説明図である。
【図4】虚軸成分空間補間回路における補間結果を示す
説明図である。
【図5】カラーデコーダ回路における位相−色相変換の
関係を示す説明図である。
【図6】生体内組織の正常組織からの超音波受信信号の
位相情報を示す摸式図である。
【図7】生体内組織の正常組織及び異常組織からの超音
波受信信号の位相情報を示す摸式図である。
【図8】第二の発明による超音波診断装置の実施の形態
を示すブロック図である。
【図9】第三の発明による超音波診断装置の実施の形態
を示すブロック図である。
【図10】図1に示す超音波診断装置の変形例を示すブ
ロック図である。
【図11】図8に示す超音波診断装置の変形例を示すブ
ロック図である。
【図12】図9に示す超音波診断装置の変形例を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
1…探触子 2…送信回路 3…整相回路 4…表示回路系 5…表示器 6a…実軸成分メモリ回路 6b…虚軸成分メモリ回路 7a…実軸成分空間補間回路 7b…虚軸成分空間補間回路 8…超音波信号振幅演算回路 9…超音波信号位相演算回路 10…カラーデコーダ回路 11…ドプラ演算表示回路 12…CFM演算表示回路 13…表示画像切換回路 14…遅延位相情報格納メモリ回路 15…位相差分演算回路
フロントページの続き (72)発明者 岸 本 眞 治 東京都千代田区内神田1丁目1番14号 株 式会社日立メディコ内 (72)発明者 篠 村 隆 一 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 三 和 祐 一 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 浅 房 勝 徳 東京都千代田区内神田1丁目1番14号 株 式会社日立メディコ内 Fターム(参考) 4C301 CC01 DD01 DD02 DD06 DD11 EE20 HH60 JB24 JB29 JB50 JC01 JC12 KK02 KK22 LL02 LL05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体内に超音波を送受信する探触子
    と、この探触子を駆動して超音波の送信を行う送信回路
    と、上記探触子にて受信した超音波受信信号の整相処理
    を行う整相回路と、この整相回路からの出力信号を用い
    て超音波断層像を構成する表示回路系と、この表示回路
    系からの出力信号を画像として表示する表示器とを有し
    て成る超音波診断装置において、上記整相回路からの超
    音波受信信号より求めた振幅情報と位相情報を用いて超
    音波断層像を構成し表示する手段を備えたことを特徴と
    する超音波診断装置。
  2. 【請求項2】 被検体内に超音波を送受信する探触子
    と、この探触子を駆動して超音波の送信を行う送信回路
    と、上記探触子にて受信した超音波受信信号の整相処理
    を行う整相回路と、この整相回路からの出力信号を用い
    て超音波断層像を構成する表示回路系と、この表示回路
    系からの出力信号を画像として表示する表示器とを有し
    て成る超音波診断装置において、上記整相回路からの超
    音波受信信号より求めた振幅情報と位相情報を用いて超
    音波断層像を構成し表示する手段と、この手段内から超
    音波受信信号の実軸成分及び虚軸成分を取り込み被検体
    内の任意位置の血流情報のドプラ演算表示を行う手段
    と、同じく上記超音波受信信号の実軸成分及び虚軸成分
    を取り込み被検体内の血流情報を二次元に演算表示する
    手段と、上記各手段で得られた超音波画像を切り換えて
    表示する手段とを備えたことを特徴とする超音波診断装
    置。
  3. 【請求項3】 被検体内に超音波を送受信する探触子
    と、この探触子を駆動して超音波の送信を行う送信回路
    と、上記探触子にて受信した超音波受信信号の整相処理
    を行う整相回路と、この整相回路からの出力信号を用い
    て超音波断層像を構成する表示回路系と、この表示回路
    系からの出力信号を画像として表示する表示器とを有し
    て成る超音波診断装置において、上記整相回路からの超
    音波受信信号より求めた振幅情報と、時相が異なる2画
    面間の位相情報の差分情報を用いて超音波断層像を構成
    し表示する手段を備えたことを特徴とする超音波診断装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002085408A (ja) * 2000-09-12 2002-03-26 Aloka Co Ltd 超音波診断装置
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JP2009095665A (ja) * 2007-09-28 2009-05-07 Fujifilm Corp 超音波診断方法及び装置

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