JP6381914B2 - 2型糖尿病患者における低血糖の予防 - Google Patents

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Description

本発明の主題は、メトホルミンの投与に対する上乗せ療法としてAVE0010(リキシセナチド)を用いた2型糖尿病を処置する方法である。
メトホルミンは、食事の変更に反応しない2型糖尿病の処置に用いられるビグアニド血糖降下剤である。
メトホルミンは、インスリン感受性を改善することによって血糖コントロールを改善する。メトホルミンは、通常、経口投与される。しかし、メトホルミンによる肥満患者の2型糖尿病のコントロールは、不十分なことがある。従って、これらの患者では、2型糖尿病をコントロールするさらなる手段が必要となりうる。
低血糖は、短期及び長期の両方の糖尿病の血糖マネージメントにおける重大な制限因子(limiting factor)である。糖尿病の血糖マネージメントにおける絶え間ない改善にもかかわらず、集団ベースのデータは、低血糖が1型及び2型糖尿病の両方の人々にとって主要な問題であり続けていることを示している(非特許文献1)。
American diabetes association, workgroup on hypoglycemia: Defining and Reporting Hypoglycemia in Diabetes. Diabetes Care 28(5), 2005, 1245-1249
本発明の第1の態様は、2型糖尿病を処置する方法であって、
(a)desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、又は/及び
その薬学的に許容しうる塩、並びに
(b)メトホルミン又は/及びその薬学的に許容しうる塩
を、それを必要とする対象者に投与することを含む、方法である。
特に、その方法は、2型糖尿病患者における低血糖を予防する方法である。より具体的には、その方法は、2型糖尿病患者における症候性低血糖又は重度の症候性低血糖を予防する方法である。
より具体的には、本発明の方法は、低血糖のリスクが増加している2型糖尿病患者、特に少なくとも1つの低血糖事象を経験した2型糖尿病患者における低血糖を予防する方法である。低血糖事象は、症候性低血糖事象又は重度の症候性低血糖事象であることができる。
本発明において、低血糖は、2型糖尿病患者が60mg/dLより下(すなわち3.3mmol/Lより下)、50mg/dLより下、40mg/dLより下、又は36mg/dLより下の血漿グルコース濃度を経験する状態である。
本発明の方法によって、本明細書に記載したように、リキシセナチドとメトホルミンとの組合せを投与された2型糖尿病患者の低血糖は、12%より下、11%より下、10%より下、9%より下、8%より下、7%より下、6%より下又は5%より下に低下させることができる。
本発明において、「症候性低血糖」又は「症候性低血糖事象」は、低血糖から生じた臨床症状に関連する状態であり、血漿グルコース濃度が60mg/dLより下(すなわち3.3mmol/Lより下)、50mg/dLより下、又は40mg/dLより下である状態である。臨床症状は、例えば、発汗、動悸、空腹、不穏状態、不安、疲労、短気、頭痛、集中力低下、傾眠、精神障害、視覚障害、一過性知覚障害(transient sensory defects)、一過性運動障害(transient motor defects)、錯乱、痙攣、及び昏睡であることができる。本発明の方法において、本明細書に示した症候性低血糖の1つ又はそれ以上の臨床症状は、選択することができる。症候性低血糖は、経口炭水化物投与後に即時回復を伴うことがある。
本発明において、「重度の症候性低血糖」又は「重度の症候性低血糖事象」は、低血糖から生じた、本明細書に示したような臨床症状を伴う状態であって、血漿グルコース濃度が36mg/dLより下(すなわち2.0mmol/Lより下)にある、状態である。重度の症候性低血糖は、低血糖事象から生じた急性神経学的障害を伴うことがありうる。重度の症候性低血糖では、患者は、例えば、急性神経障害のため、患者自身で処置するか又は助かることができない場合、他の人に援助を求めてもよい。重度の症候性低血糖の定義には、神経学的障害が自己処置を予防するのに十分に重度であり、そのため、患者自身又は他の人に対して損傷のリスクがあるところに患者が置かれると考えられる、すべてのエピソードが含まれうる。急性神経障害は、傾眠、精神障害、視覚障害、一過性知覚障害、一過性運動障害、錯乱、痙攣、及び昏睡から選択される少なくとも1つであってもよい。
重度の症候性低血糖は、経口炭水化物、静脈内グルコース、又は/及びグルカゴンを投与した後に即時回復を伴うことがある。
正常血糖とは、60mg/dLから140mg/dLまで(3.3mmol/L〜7.8mmol/Lに相当する)のグルコースの血漿濃度のことであってもよい。
驚くべきことに、臨床試験では、メトホルミンと組み合わせてリキシセナチドを用いて2型糖尿病患者を処置する間、患者の5%にしか、症候性低血糖事象がなかったのに対して、比較試験では、同じ期間中、エキセナチドとメトホルミンとの組合せで処置した2型糖尿病患者の14.6%で症候性低血糖が報告されたことがわかった。この結果は、リキシセナチドとメトホルミンとの組合せが、低血糖の予防に用いることができることを示している。
本明細書に記載したようなリキシセナチドとメトホルミンとの組合せは、2型糖尿病患者における抗糖尿病処置の副作用の低下又は/及び予防にも用いることができる。
本発明では、リキシセナチドとメトホルミンとの組合せの副作用を、メトホルミンと組み合わせたリキシセナチドを用いた2型糖尿病患者の処置の臨床試験において研究した(実施例2)。この試験では、副作用は、処置中に発生した有害事象(treatment emergent adverse events)(TEAE)によって記述する。
副作用は、胃腸の運動性及び排便状態、例えば下痢、非感染性の下痢、消化管アトニー及び運動低下障害(gastrointestinal atonic and hypomotility disorder)NEC、便秘、胃食道逆流症であってもよい。
また、副作用は、胃腸の徴候及び症状、例えば消化不良の徴候及び症状、消化不良、鼓腸、鼓脹、膨満、腹部膨満、胃腸痛及び腹痛(例えば、口及び咽喉の疼痛を除く)、腹痛、上腹部痛、腹部不快感、悪心又は/及び嘔吐の症状、悪心又は嘔吐あってもよい。特に、副作用は、悪心又は嘔吐である。より特定すると、副作用は、悪心である。
驚くべきことに、臨床試験では、エキセナチドとメトホルミンとの組合せを用いた2型糖尿病患者の処置の比較試験と比較して、副作用、例えば悪心が低下することが見いだされた(例えば、実施例2の表29参照)。
また、副作用は、膵炎であってもよい。臨床試験の処置期間の間、リキシセナチド処置患者5人(1.6%)及びエキセナチド処置患者9人(2.8%)において、「疑わしい膵炎」のための膵酵素又はリパーゼ又はアミラーゼにおける変化の事象が報告された(実施例2の表23及び24)。しかしながら、急性膵炎の事例は、観察されなかった。
副作用は、血中カルシトニン濃度の上昇であってもよい。臨床試験では、8人の患者(各群に4人[1.3%])において、カルシトニン値≧20ng/Lが報告された(表25)。≧50ng/Lの値は、報告されなかった。リキシセナチド群の5人(1.8%)の患者及びエキセナチド群の8人(3.0%)の患者では、処置期間中に≧20ng/Lのカルシトニン値を有した(表26)。
これらの結果は、リキシセナチドとメトホルミンとの組合せが、2型糖尿病患者における抗糖尿病処置の副作用の低下又は/及び予防に用いることができることを示している。特に、これらの結果は、リキシセナチドとメトホルミンとの組合せが悪心、膵炎又は/及び血中カルシトニン濃度上昇の低下又は/及び予防に用いることができることを示している。
(a)及び(b)の化合物は、処置効果を誘導するのに十分な量で、それを必要とする対象者に投与してもよい。
化合物desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2(AVE0010、リキシセナチド)は、エキセンジン−4の誘導体である。AVE0010は、配列番号:93として開示されている:
配列番号:1
AVE0010(44AS)
H−G−E−G−T−F−T−S−D−L−S−K−Q−M−E−E−E−A−V−R−L−F−l−E−W−L−K−N−G−G−P−S−S−G−A−P−P−S−K−K−K−K−K−K−NH2
配列番号:2
エキセンジン−4(39AS)
H−G−E−G−T−F−T−S−D−L−S−K−Q−M−E−E−E−A−V−R−L−F−I−E−W−L−K−N−G−G−P−S−S−G−A−P−P−P−S−NH2
エキセンジンは、血糖濃度を低下させることができるペプチドの一群である。エキセンジン類似体AVE0010は、天然エキセンジン−4配列のC末端トランケーションを特徴とする。AVE0010は、エキセンジン−4に存在しない6つのC末端リシン残基を含む。
本発明の文脈の中では、AVE0010は、その薬学的に許容しうる塩を含む。AVE0010の薬学的に許容しうる塩は、当業者に知られている。本発明に用いるAVE0010の好ましい薬学的に許容しうる塩は、酢酸塩である。
AVE0010(desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2)又は/及びその薬学的に許容しうる塩は、皮下注射によって投与してもよい。適した注射器具、例えば、活性成分を含むカートリッジと、注射針とを含む、いわゆる「ペン」が知られている。AVE0010又は/及びその薬学的に許容しうる塩は、適量、例えば1日1回、用量当たり10〜15μg又は用量当たり15〜20μgの範囲の量で投与してもよい(10μg/日から15μg/日まで、そして20μg/日まで漸増。20μgは、有効維持量である)。
本発明において、AVE0010又は/及びその薬学的に許容しうる塩は、1日1回、10〜15μgの範囲又は15〜20μgの範囲の日用量で投与してもよい(10μg/日から15μg/日まで、そして20μg/日まで漸増。20μgは、有効維持量である)AVE0010又は/及びその薬学的に許容しうる塩は、1日当たり1回の注射によって投与してもよい。
本発明においては、desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及びその薬学的に許容しうる塩を含む液体組成物を用いてもよい。非経口投与に適したAVE0010の液体組成物は、当業者に知られている。本発明の液体組成物は、酸性又は生理学的pHを有してもよい。酸性pHは、好ましくは、pH1〜6.8、pH3.5〜6.8、又はpH3.5〜5の範囲にある。生理学的pHは、好ましくは、pH2.5〜8.5、pH4.0〜8.5、又はpH6.0〜8.5の範囲にある。pHは、薬学的に許容しうる希釈された酸(典型的にHCl)又は薬学的に許容しうる希釈された塩基(典型的にNaOH)によって調整してもよい。好ましいpHは、pH3,5〜5,0の範囲にある。
液体組成物は、緩衝剤、例えばリン酸塩、クエン酸塩、酢酸塩を含有してもよい。好ましくは、それは、5μg/mLまで、4μg/mLまで又は2μg/mlまでの量で酢酸塩緩衝剤を含有することができる。
本発明の液体組成物は、適した防腐剤を含んでもよい。適した防腐剤は、フェノール、m−メタクレゾール、ベンジルアルコール及びp−オキシ安息香酸エステルから選択してもよい。好ましい防腐剤は、m−メタクレゾールである。
本発明の液体組成物は、等張化剤を含んでもよい。適した等張化剤は、グリセロール、ラクトース、ソルビトール、マンニトール、グルコース、NaCl、カルシウム又はマグネシウム含有化合物、例えばCaCl2から選択してもよい。グリセロール、ラクトース、ソルビトール、マンニトール及びグルコースの濃度は、100〜250mMの範囲であってもよい。NaClの濃度は、150mMまでであってもよい。好ましい等張化剤は、グリセロールである。
さらに、液体組成物は、0,5μg/mLから20μg/mLまで、好ましくは1μg/mLから5μg/mLまでのL−メチオンを含有してもよい。好ましくは、液体組成物は、L−メチオニンを含有する。
メトホルミンは、1,1−ジメチルビグアニドの国際一般名(CAS番号657−24−9)である。
本発明において、「メトホルミン」という用語は、その任意の薬学的に許容しうる塩を含む。本発明において、メトホルミンは、経口投与してもよい。経口投与による2型糖尿病の処置に適したメトホルミンの製剤は、当業者に知られている。メトホルミンは、少なくとも1.0g/日又は少なくとも1.5g/日の用量で投与してもよい。経口投与のため、メトホルミンを、固体剤形、例えば錠剤又は丸剤に処方してもよい。
本発明では、desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及び薬学的に許容しうる塩を、メトホルミンの投与に対する上乗せ療法において投与する。
本発明において、用語「上乗せ」、「上乗せ処置」及び「上乗せ療法」とは、メトホルミン及びAVE0010を用いる2型糖尿病の処置のことをいう。メトホルミン及びAVE0010は、24時間の間隔で投与してもよい。メトホルミン及びAVE0010は、それぞれ1日1回の投薬で投与してもよい。メトホルミン及びAVE0010は、異なる投与経路によって投与してもよい。メトホルミンは経口投与してもよく、そしてAVE0010は皮下投与してもよい。
2型糖尿病を患っている、本発明の方法によって処置される対象者は、肥満の対象者であってもよい。本発明において、肥満の対象者は、少なくとも30の肥満度指数を有してもよい。
本発明の方法によって処置する対象者は、7%〜10%の範囲のHbA1c値を有してもよい。
本発明の方法によって処置される対象者は、少なくとも8%のHbA1c値を有してもよい。特に、本発明の方法によって処置される対象者は、8%〜10%の範囲のHbA1c値を有してもよい。
本発明の方法によって処置される対象者は、8%より下のHbA1c値を有してもよい。特に、本発明の方法によって処置される対象者は、7%〜8%の範囲のHbA1c値を有してもよい。
本発明の方法によって処置される対象者は、成人の対象者であってもよい。対象者は、18〜50年の範囲の年齢を有してもよい。
本発明の方法は、好ましくは、2型糖尿病が、メトホルミン単独、例えば、少なくとも1.0g/日のメトホルミン又は少なくとも1.5g/日のメトホルミンの用量で3ヵ月間の処置によって適切にコントロールされない、2型糖尿病を患っている対象者の処置方法である。本発明において、2型糖尿病が適切にコントロールされない対象者は、7%〜10%の範囲のHbA1c値を有してもよい。
本発明の別の態様は、
(a)desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及びその薬学的に許容しうる塩を含む薬学的組合せ、並びに
(b)メトホルミン又は/及びその薬学的に許容しうる塩
である。
好ましくは、本発明の組合せは、2型糖尿病の処置に使用するためにある。好ましくは、本発明の組合せは、2型糖尿病患者において、本明細書に記載したような低血糖の予防に使用するためにある。
より好ましくは、本発明の組合せは、低血糖のリスクが増加している2型糖尿病患者、特に、少なくとも1つの低血糖事象を経験した2型糖尿病患者において、低血糖の予防に使用するためにある。低血糖事象は、症候性低血糖事象又は重度の症候性低血糖事象であることができる。
好ましくは、本発明の組合せは、2型糖尿病患者における、本明細書に記載したような抗糖尿病処置の副作用の予防に使用するためにある。特に、副作用は、悪心、膵炎又は/及び血中カルシトニン濃度の上昇である。
本発明の組合せは、本発明の方法に関して本明細書に記載したように投与してもよい。本発明の組合せの化合物(a)及び(b)は、本発明の方法に関して本明細書に記載したように処方してもよい。
本発明のさらに別の態様は、2型糖尿病を処置する薬剤を製造するための、
(a)desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及びその薬学的に許容しうる塩、並びに
(b)メトホルミン又は/及びその薬学的に許容しうる塩、
を含む組合せの使用である。
薬剤は、本明細書に記載したように、別々の製剤にdesPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2及びメトホルミンを含む。
本発明の組合せは、2型糖尿病患者における、本明細書に記載したような低血糖を予防する薬剤の製造に用いることができる。
本発明の組合せは、本明細書に記載したように、2型糖尿病患者における抗糖尿病処置の副作用を予防する薬剤の製造に用いることができる。特に、副作用は、悪心、膵炎又は/及び血中カルシトニン濃度の上昇である。
本発明を、以下の実施例及び図面によってさらに説明する。
実施例2の研究デザイン。 任意の理由のため、処置中止までの時間のカプラン−マイヤー(Kaplan-Meier)プロット−無作為化集団。 来院による及びエンドポイントでの、ベースラインからのHbA1Cにおける平均変化(%)のプロットmITT集団。EOT=処置における最終値(LOCF)。LOCF=最終観察値延長(Last observation carry forward)。注:分析では、レスキュー投与の導入後及び/又は処置停止の3日後に得られた測定値を排除した。週24(LOCF)について、分析は、通院11(週24)における若しくはその前の、又は通院11(週24)が利用できない場合、日169における、被験薬注射の最終投与後の3日までに得られた測定値を含んだ。 来院による及びエンドポイントでの、ベースラインからの空腹時血漿グルコース(mmol/L)における平均変化のプロット−mITT集団。EOT=処置における最終値(LOCF)。LOCF=最終観察値延長。注:分析では、レスキュー投与の導入及び/又は処置停止に3日加えた後に得られた測定値を排除した。週24(LOCF)について、分析は、通院11(週24)における若しくはその前の、又は通院11(週24)が利用できない場合、日169における、被験薬注射の最終投与の1日後までに得られた測定値を含んだ。 通院による及びエンドポイントでの、ベースラインからの体重における平均変化(kg)のプロット−mITT集団。EOT=処置における最終値(LOCF)。LOCF=最終観察値延長。注:分析では、レスキュー投与の導入及び/又は処置停止に3日加えた後に得られた測定値を排除した。週24(LOCF)について、分析は、通院11(週24)における若しくはその前の、又は通院11(週24)が利用できない場合、日169における、被験薬注射の最終投与の3日後までに得られた測定値を含んだ。
[実施例1]
メトホルミンに対する上乗せとしてリキシセナチド(AVE0010)をシタグリプチンと比較する24週の研究
本実施例の主題は、50歳より若く、かつメトホルミンで適切にコントロールされない肥満した2型糖尿病患者において、メトホルミンに対する上乗せとして、リキシセナチド(AVE0010)の有効性及び安全性を、シタグリプチン(CAS番号486460−32−6)と比較する、無作為化二重盲検二重ダミー2群平行群多施設24週研究である。シタグリプチンは、ジペプチジルペプチダーゼ4(DPP4)の阻害剤として作用してグルカゴン様ペプチド1のレベルを高め、それによって糖尿病患者の血糖値を低下させる、抗糖尿病薬である。
研究の主要な目的
本研究の主要な目的は、50歳より若い肥満した2型糖尿病患者において24週の期間にわたって、メトホルミンに対する上乗せ処置としてシタグリプチンとの比較において、血糖コントロール(HbA1c)及び体重の複合エンドポイントにおけるリキシセナチドの有効性を評価することである。
研究の副次的な目的は、以下におけるリキシセナチドの効果の評価である:
・HbA1c及び体重における絶対変化
・空腹時血漿グルコース
・2時間の標準化食事試験中の血漿グルコース、インスリン、Cペプチド、グルカゴン及びプロインシュリン
・HOMA−IRによって評価したインスリン抵抗性
・HOMA−ベータによって評価したベータ細胞機能
・リキシセナチドの安全性及び忍容性を評価すること
・集団PKアプローチを用いてリキシセナチドPKを評価すること及び抗リキシセナチド抗体発生を評価すること
特に影響を受けやすい集団:
避妊法を用いている妊娠の可能性がある女性。
選択基準
スクリーニング来院時に、少なくとも1年間、診断されており、スクリーニング来院より前の少なくとも3ヵ月間、少なくとも1.5g/日の維持用量のメトホルミンでコントロール不十分である、WHO(21)によって定義されたような、2型糖尿病の患者(男性及び女性)。肥満(BMI≧30kg/m2)し、かつ18歳から50歳未満までの年齢の患者。
除外基準
・スクリーニング時にHbA1c<7.0%又はHbA1c>10%
・1型真性糖尿病
・妊娠期間又は授乳期
・有効な避妊法を用いていない妊娠の可能性がある女性
・スクリーニング時の空腹時血漿グルコース>250mg/dL(>13.9mmol/L)
・スクリーニング来院前の3ヵ月中に5kgを超える体重変化
・原因不明の膵炎、慢性膵炎、膵切除、腹部/胃の手術、炎症性腸疾患の病歴
・スクリーニング前の1年以内に糖尿病性ケトアシドーシスを含む代謝性アシドーシスの病歴、
・スクリーニング時より前の3ヵ月以内に異常ヘモグロビン症又は溶血性貧血又は血液若しくは血漿製品の受入れ
・スクリーニング前の最後の6ヵ月以内に、入院を必要とする心筋梗塞、脳卒中又は心不全の病歴
・スクリーニング時より前の6ヵ月以内に薬物又はアルコール乱用の既往歴
・研究者又は任意の副次的研究者の判断で、本研究の安全な完了を妨げるか又は有効性評価を制約すると考えられる、身体的検査、臨床検査、ECG又はスクリーニング時のバイタルサインにおいて特定される任意の臨床的に有意な異常、例えば主な全身性疾患、研究期間中にレーザー処置を必要とするおそれがある、臨床的に有意な糖尿病性網膜症の存在又は黄斑浮腫の存在
・スクリーニング時に、安静時の収縮期血圧又は拡張期血圧、それぞれ>180mmHg又は>110mmHgを有する、コントロールされない又はコントロールが不十分である高血圧
・スクリーニング時の検査所見:
- アミラーゼ及び/又はリパーゼ>正常な検査範囲の上限の3倍
- 総ビリルビン:>正常な検査範囲の上限の1.5倍(ギルバート症候群の場合を除く)
- ヘモグロビン<11g/dL及び/又は好中球<1,500/mm3及び/又は血小板<100,000/mm3
- B型肝炎表面抗原及び/又はC型肝炎抗体の陽性試験
- 妊娠の可能性がある女性の陽性血清妊娠試験
・スクリーニング時より前の3ヵ月前以内に、メトホルミンとは別の経口又は注射可能な抗糖尿病薬又は血糖降下薬(例えば、スルホニル尿素、アルファグルコシダーゼ阻害剤、チアゾリジンジオン、エキセナチド、DPP−IV阻害剤、インスリンなど)の使用
・スクリーニング時より前の3ヵ月前以内に不規則な食事又は不規則な抗肥満処置
・スクリーニング時より前の3ヵ月前以内に1週間又はそれを超える全身性グルココルチコイドの使用(局所適用又は吸入形態を除く)
・スクリーニングより前の3ヵ月以内に任意の被験薬の使用
・スクリーニング時より前の6ヵ月以内の、医学処置を必要とする胃不全麻痺及び胃食道逆流症を含むが、それらに限定されない、持続性の悪心及び嘔吐を伴う胃腸疾患の臨床的に関連する病歴
・リキシセナチドを用いた任意の以前の処置(例えばリキシセナチドを用いた以前の研究への参加)
・過去における任意のGLP1−アゴニスト(例えばエキセナチド、リラグルチド)又はメタクレゾールに対するアレルギー反応
・シタグリプチンに対する重篤な過敏性反応の病歴
・中等度又は重度の腎臓障害(50ml/分より劣るクレアチニンクリアランス)
対象者当たりの研究期の期間
最大期間
27週±7日(3週のスクリーニング+24週の二重盲検二重ダミー実薬対照処置+3日のフォローアップ)
Figure 0006381914
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[実施例2]
無作為化非盲検実薬対照2群平行群多施設24週研究に続く、メトホルミンで適切にコントロールされない2型糖尿病の患者における、メトホルミンに加えた、エキセナチドに対するAVE0010の有効性及び安全性の延長評価
概要
2型糖尿病患者におけるメトホルミンに対する上乗せ処置として、エキセナチドと比較してリキシセナチドの有効性及び安全性を評価する、無作為化非盲検実薬対照2群平行群多施設多国間研究を実施した。患者当たりのおよその最小研究期間は、78週(最長2週のスクリーニング+24週の主要処置+可変的な延長+3日のフォローアップ)であった。本研究は、18カ国の122カ所の施設で行った。本研究の主要な目的は、24週の期間にわたって、HbA1c低下に関して、エキセナチドと比較して、血糖コントロールにおけるリキシセナチドの有効性(絶対変化)を評価することであった。
合計634人の患者を、2つの処置群の一方に無作為化した(リキシセナチド群には318人及びエキセナチド群には316人)。すべての無作為化患者を、研究処置に暴露した。人口統計及びベースライン特性は、一般に処置群全体で類似していた。有効性分析では、ベースライン後の有効性データの欠如のため、mITT集団から18人の患者(リキシセナチドでは7人の患者及びエキセナチドでは11人の患者)を除いた。全研究処置期間の間に、198人(31.2%)の患者が、研究処置を早期に中止した。処置を中止した患者のパーセンテージは、処置群間で類似していた(リキシセナチドでは32.1%及びエキセナチドでは30.4%)。処置中止の主要な理由は、「有害事象」(各群において14.2%)、続いて「他の理由」(リキシセナチドでは9.1%及びエキセナチドでは9.8%)、「有効性の欠如」(リキシセナチドでは6.0%及びエキセナチドでは1.9%)及びプロトコールに対する低いコンプライアンス(リキシセナチドでは2.2%及びエキセナチドでは4.1%)であった。
HbA1cにおけるベースラインから週24までの最小二乗(LS)平均の変化は、リキシセナチド群では−0.79%であり、そしてエキセナチド群では−0.96%であった(エキセナチドに対するLS平均差=0.17%)。LS平均差の両側95%CIの上限が所定の非劣性マージン0.4%未満であったため、エキセナチドと比較したリキシセナチドの非劣性が示された。エキセナチドを超えるリキシセナチドの優位性は、示されなかった。
リキシセナチドは、十分に許容された。処置中に発生した有害事象(TEAE)の全発生率は、2つの処置群間で同程度であった。6人の患者(各処置の3人の患者)が、処置におけるSAEから死亡した。全研究の処置中期間の間に48例の重篤なTEAEが生じ、各投与群における発生率は類似していた(リキシセナチドでは8.2%及びエキセナチドでは7.0%)。最も多く報告されたTEAEは、悪心であった(リキシセナチド処置患者では28.6%、エキセナチド処置患者では37.7%)。16人(5.0%)のリキシセナチド処置患者では、処置中期間の間に、プロトコールに定義されたような症候性低血糖事象があったのに対して、46人(14.6%)のエキセナチド処置患者では、同じ期間の間に症候性低血糖が報告された。症候性低血糖事象は、いずれも重度でなかった。合計9人の患者(6人[1.9%]のリキシセナチド処置患者及び3人[0.9%]のエキセナチド処置患者)では、アレルギー反応評価委員会(Allergic Reaction Assessment Committee)(ARAC)によってアレルギー反応として判定される事象が報告されたが、それらは、おそらく被験薬と関係がないと判定された。
1.目的
1.1 主要な目的
本研究の主要な目的は、2型糖尿病患者において24週の期間にわたるHbA1c低下に関して、メトホルミンに対する上乗せ処置として、エキセナチドと比較して血糖コントロールにおけるリキシセナチドの有効性を評価することである。
1.2 副次的な目的
・以下においてエキセナチドと比較してリキシセナチドの有効性を評価すること:
- HbA1c<7%又はHbA1c≦6.5%に達する患者のパーセンテージ、
- FPG、
- 体重、
・リキシセナチドの安全性及び忍容性を評価すること、
・生活の質における消化管忍容性の影響を評価すること(上部消化管障害の患者評価−生活の質(Patient Assessment of upper GastroIntestinal disorders - Quality Of Live)、PAGI−QOL)。
2 試験デザイン
これは、300人のリキシセナチド処置患者及び300人のエキセナチド処置患者で計画された、無作為化非盲検実薬対照2群平行群多施設多国間研究であった。
患者を、HbA1c(<8.0%、≧8.0%)及び肥満度指数(BMI<30、≧30kg/m2)のスクリーニング値によって層別化した。
プロトコール改訂4(2010年1月18日付)に従って、患者当たりのおよその最小研究期間は、78週(最長2週のスクリーニング+24週の主要非盲検処置+可変的な延長+3日のフォローアップ)であった。24週の主要非盲検期間を終了した患者は、可変的な非盲検延長期間を受け、それは、すべての患者について、最後の無作為化患者の週76来院(visit)(V24)予定日付近で終了した。
研究処置を早期に中止した患者は、研究完了予定日まで本研究にとどまった。それらの患者は、プロトコール改訂で規定された研究手順に従ってフォローアップした(3日の安全性処置後フォローアップ及びPAGI−QOLアンケートを除く)。
3 主要及び重要な副次的エンドポイント
3.1 主要エンドポイント
主要な有効性変数は、ベースラインから週24までのHbA1cにおける絶対変化であり、それは、週24のHbA1c−ベースラインのHbA1cとして定義された。
患者が、早期に処置を中止したか、又は主要24週非盲検処置期間の間にレスキュー療法を受けたか、又は週24の来院時にHbA1c値を有しなかった場合、主要24週処置中期間の間の、ベースライン後の処置中の最終HbA1c測定値を、週24のHbA1c値として用いた(最終観測値延長(Last Observation Carry Forward)[LOCF]法)。
3.2 副次的エンドポイント
3.2.1 有効性エンドポイント
評価欠損/早期中止の取扱いと同じ手法を主要エンドポイントに適用した。副次的有効性変数は、以下のとおりであった:
・週24でHbA1c<7%を有する患者のパーセンテージ、
・週24でHbA1c≦6.5%を有する患者のパーセンテージ、
・ベースラインから週24までの空腹時血漿グルコース(mmol/L)における変化(中央検査機関による)、
・ベースラインから週24までの体重(kg)における変化、
・主要24週処置期間の間にレスキュー療法を必要とする患者のパーセンテージ、
・週24で≧5%の体重減少(kg)を伴う患者のパーセンテージ。
処置終了後のすべての副次的エンドポイントは、記述統計学によってのみ評価することになっていた(CSRで示す)。
3.2.2 安全性エンドポイント
安全性分析は、症候性低血糖及び重度の症候性低血糖、注射部位の局所忍容性、アレルギー性事象(ARACによって判定される)、疑わしい膵炎、カルシトニン増加、バイタルサイン、12誘導ECG並びに臨床検査を含む、報告されたTEAE及び他の安全性情報に基づいた。
また、心血管判定委員会(Cardiovascular Adjudication Committee)(CAC)によって主要な心血管事象が集められ、そして判定された。本研究及び他のリキシセナチド第2〜3相研究からCACによって判定及び確認された事象は、分析用に蓄積され、そしてリキシセナチドの全体的な心血管評価のための統計分析プランに基づいて別の報告にまとめられる。KRM/CSRは、本研究からの判定及び確認されたCV事象の概要を示すわけではない。
3.2.3 健康関連の生活の質の変数(PAGI−QOLアンケート)
評価欠損/早期中止の取扱いと同じ手法を主要エンドポイントに適用した。健康関連の生活の質における消化管忍容性の結果を、PAGI−QOLアンケートによって評価した。そのアンケートは、30の質問からなり、そして日常活動、衣類、食事及び食習慣、関係性、並びに心理的安寧及び苦痛を含む5種の特質(dimensions)を取り扱っている。総スコアは、5種の特質スコア(サブスケールスコア)の平均をとることによって算出され、そして0から5までの範囲であり、スコアが低いほど、より良好な生活の質を示している。ベースラインから週24までのPAGI−QOLの総スコアにおける変化を分析した。
4 サンプルサイズ計算仮定
サンプルサイズ/検出力計算を、主要変数、HbA1cにおけるベースラインから週24までの変化に基づいて実施した。標準偏差が1.3であり、かつリキシセナチドとエキセナチドとの間の真の差がHbA1cにおいて0であると仮定すると、600人(各群300人の患者)のサンプルサイズにより、リキシセナチドとエキセナチドとの間の調整平均値差についての両側95%信頼区間の上側信頼限界が、96%検出力で0.4%HbA1cを超えないことが保証された。標準偏差は、早期の脱落者を考慮して、以前に実施された糖尿病研究(類似的に設計された研究の公開されたデータ及び非公開の内部データに基づく)から保存的手法で推定した。
5 統計的方法
5.1 分析集団
修正された処置意図による(modified intent-to-treat)(mITT)集団は、非盲検被験薬(IP)の少なくとも1用量を受け、かつ有効性変数のベースライン評価及び少なくとも1回のベースライン後の評価の両方を有する、無作為化されたすべての患者からなる。
安全性集団は、研究薬物の少なくとも1用量を摂取した、すべての無作為化された患者として定義した。
5.2 主要有効性分析
主要エンドポイント(ベースラインから週24までのHbA1cにおける変化)は、処置に伴う共分散分析(ANCOVA)モデル、スクリーニングHbA1c(<8.0、≧8.0%)の無作為化層、スクリーニングBMI(<30、≧30kg/m2)の無作為化層及び固定効果として国を用い、そして共変量としてベースライン値を用いて分析した。
リキシセナチドとエキセナチドとの間の差及び両側95%信頼区間は、ANCOVAのフレームワークの範囲内に推定された。非劣性を評価するため、リキシセナチドとエキセナチドとの間の、ベースラインから週24までのHbA1cにおける調整平均変化の差についての両側95%CIの上限を、0.4%HbA1cの所定の非劣性マージンと比較した。mITT集団におけるリキシセナチドとエキセナチドとの間の差についての両側95%CIの上限が、≦0.4%であった場合、非劣性が示された。非劣性が確定された場合、対応する統計的優位性のチェックを主要エンドポイントについて実施することになっていた。
主要有効性変数の主要分析は、mITT集団及び有効性変数について主要24週処置中の期間に得られた測定値に基づいて実施した。主要24週処置中の期間は、IPの初回投与から、V11/週24(又はV11/週24の来院がない場合、D169)の来院における若しくはその前のIP注射の最終投与後3日までの(1日までであった、中央検査機関によるFPGは除く)、又はレスキュー療法の導入までの、いずれか早い方までの時間として定義された。週24の前にIP中止の場合、中止時にHbA1cを評価した。この最後の入手可能なベースライン後の処置中のHbA1c測定値(レスキュー療法の場合の新たな投薬開始前)を、週24のHbA1c値として採用することによってLOCF手法を用いた。
5.3 副次的有効性分析
正式な統計的検定は、任意の副次的有効性エンドポイントについて実施しなかった。主要有効性エンドポイントの主要分析について上に記載したような類似のアプローチ及びANCOVAモデルを用いて、3.2.1節に記載されたような週24でのすべての連続的な副次的有効性変数を分析した。リキシセナチドとエキセナチドとの間の処置平均差の調整推定値及び両側95%信頼区間を提供した。週24での以下のカテゴリーの副次的有効性変数を分析した:
・週24でHbA1c<7.0%を有する患者のパーセンテージ;
・週24でHbA1c≦6.5%を有する患者のパーセンテージ;
・主要24週処置期間の間にレスキュー療法を必要する患者のパーセンテージ。
週24でベースラインから≧5%の体重減少を有する患者の数及びパーセンテージを処置群ごとに示した。
処置終了後のすべての副次的エンドポイントは、記述統計学(CSRに提供された平均、標準偏差、中央値及び範囲)によってしか評価しなかった。
5.4 安全性分析
安全性分析は、主として研究全体の処置中の期間に基づいた。研究全体の処置中の期間は、レスキュー状態に関係なく、全研究期間の間の、非盲検IP注射の初回投与から非盲検IP投与の最終投与の3日後までの時間として定義した。IPの半減期(半減期の約5倍)に基づいて3日間隔を選択した。
さらに、24週処置期間について安全性分析を、CSRにまとめる。
安全性結果(記述統計学又は度数表)の概要を、処置群ごとに示した。
5.5 健康関連の生活の質の分析
PAGI−QOLの総スコアについては、正式な統計的検定を実施しなかった。
主要有効性エンドポイントの主要分析について上に記載したのと類似のアプローチ及びANCOVAモデルを用いて、週24のPAGI−QOLの総スコアを分析した。
6 結果
6.1 研究患者
6.1.1 患者の説明責任
研究は、18カ国(アルゼンチン、オーストリア、ブラジル、コロンビア、デンマーク、フィンランド、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、イタリア、オランダ、ノルウェー、ポーランド、プエルトリコ、ロシア連邦、スペイン、スウェーデン及び米国)の122カ所の施設で行った。合計1243人の患者をスクリーニングし、そして639人を2つの処置群の一方に無作為化した。5人の患者(8人のスクリーニングされた患者から)を無作為化したドイツの1つの施設(#276905)では、プロトコールに対する有意な服薬不履行があることがわかった。データベースロック前に、すべての有効性及び安全性分析からこれらの患者を除くことを決定し、その後、このことをUSFDAに伝達した。この施設からの安全性データは、CSRにおいて別に報告する。スクリーニング欠損の主な理由は、定められたプロトコール範囲外でのスクリーニング来院時のHbA1c値であった(上記のドイツの施設を除いて、1235人のスクリーニングした患者のうち426人[34.5%])。
634人の無作為化された患者が分析に含まれており(リキシセナチド群では318人及びエキセナチド群では316人)、そしてすべての患者を研究処置に暴露させた。ベースライン後の有効性データがないため、18人の患者(リキシセナチド群では7人の患者及びエキセナチド群では11人の患者)を、有効性分析のためのmITT集団から除いた。表1は、各分析集団に含まれる患者の数を提供する。
Figure 0006381914
6.1.2 研究の素因
表2は、各投与群について患者の素因の概要を提供する。全処置期間の間、198人(31.2%)の患者が、研究処置を早期に中止した。処置を中止した患者のパーセンテージは、処置群間で類似していた(リキシセナチドでは32.1%及びエキセナチドでは30.4%)。処置中止の主な理由は、「有害事象」(各群において14.2%)、続いて「他の理由」(リキシセナチドでは9.1%及びエキセナチドでは9.8%)、「有効性の欠如」(リキシセナチドでは6.0%及びエキセナチドでは1.9%)及び「プロトコールに対する低いコンプライアンス」(リキシセナチドでは2.2%及びエキセナチドでは4.1%)であった。全処置期間について、任意の理由による処置中止までの時間を図2に示す。2つの処置群間の差は観察されなかった。類似の結果は、24週の処置期間について観察され、ここで、合計86人(13.6%)の患者が研究処置を早期に中止し、主な理由は有害事象であった(リキシセナチドでは9.1%及びエキセナチドでは9.8%)。
Figure 0006381914
6.1.3 人口統計及びベースライン特性
人口統計学的特性及び患者のベースライン特性は、一般に安全性集団についての2つの処置群間で類似していた(表3)。研究集団の年齢の中央値は57.5歳であった。多くの患者は、コーカサス人であった(92.7%)。エキセナチド群の男性患者のパーセンテージ(59.2%)は、リキシセナチド群のパーセンテージ(47.5%)より高かった。
Figure 0006381914
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糖尿病病歴を含む疾患特性は、一般に2つの処置群間で同程度であった(表4)。メトホルミン処置の平均期間は、リキシセナチド群(3.79年)よりもエキセナチド群(4
.21年)においてわずかに長かった。
Figure 0006381914
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ベースラインでのHbA1c及びFPGは、安全性集団についての2つの処置群間で同程度であった(表5)。リキシセナチド群(94.01kg)と比較してエキセナチド群(96.09kg)では、ベースラインでのより高い平均体重が観察された。
Figure 0006381914
上位消化管障害の患者評価−ベースラインでの生活の質(PAGI−QOL)総スコアは、2つの処置群間で類似していた(表6)。
Figure 0006381914
6.1.4 用量及び期間
平均的処置暴露は、2つの処置群間で類似していた(リキシセナチド群では494.8日(70.6週)及びエキセナチド群では483.0日(69週))[表7]。634人の患者のうち、536人(リキシセナチド群の85.2%及びエキセナチド群の83.9%)は、少なくとも169日(24週)の処置を受け、そして345人(リキシセナチド群の55.0%及びエキセナチド群の53.8%)は、少なくとも547日(18ヵ月)の処置を受けた。5人の患者の処置期間(リキシセナチド群の4人の患者及びエキセナチド群の1人の患者)は、処置終了日が欠損したため、まとめられなかったことに留意すべきである。
リキシセナチド群では、295人(92.8%)の患者及び293人(92.1%)の患者が、それぞれ、24週処置期間の終了時に、及び処置の終了時に、20μgの目標総日用量であった(表8及び9)。エキセナチド群では、263人(83.2%)の患者及び217人(68.7%)の患者が、それぞれ、24週処置期間の終了時に、及び処置の終了時に、目標総日用量20μgであった。(表8及び9)。
Figure 0006381914
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6.2 有効性
6.2.1 主要有効性エンドポイント
主要分析
表10に主要有効性パラメーターの結果、ANCOVA分析を用いたHbA1cにおけるベースラインから週24(LOCF)までの変化をまとめる。
HbA1cにおけるベースラインから週24までのLS平均変化は、リキシセナチド群では−0.79%であり、そしてエキセナチド群では−0.96%であった(エキセナチドに対するLS平均差=0.17%)。予め明記された主要分析に基づいて、LS平均差の両側95%CIの上限は、所定の非劣性マージン0.4%未満であったため、エキセナチドに対するリキシセナチドの非劣性が示された。エキセナチドを超えるリキシセナチドの優位性は、示されなかった。
Figure 0006381914
図3は、全処置期間中の時間にわたるHbA1cにおけるベースラインからの平均(±SE)変化を説明する(2年まで示されている)。HbA1cの低下は、24週を越える時間にわたって比較的維持された。
副次的分析
表11に、それぞれ、週24で処置反応HbA1c≦6.5%又は<7%を有する患者の比率をまとめる。週24で、リキシセナチド処置患者の28.5%及びエキセナチド処置患者の35.4%が、HbA1c値≦6.5%を達成し、リキシセナチド群の患者の48.5%及びエキセナチド群の患者の49.8%が、HbA1c値<7%を達成した。
Figure 0006381914
6.2.2 他の有効性エンドポイント
表12及び表13に、それぞれFPG及び体重のANCOVA分析まとめる。図4及び図5は、全処置期間中の時間にわたる、FPG及び体重におけるベースラインからの平均(±SE)変化を示す(2年まで示されている)。
FPGについて、ベースラインから週24までのLS平均変化は、リキシセナチド群では−1.22mmol/Lであり、そしてエキセナチド群では−1.45mmol/Lであった(エキセナチドに対するLS平均差=0.23mmol/L)。
週24でのベースラインからのLS平均体重減少は、リキシセナチド処置患者では2.96kgであり、そしてエキセナチド処置患者では3.98kgであった(エキセナチドに対するLS平均差=1.02kg)。両処置において24週の主要処置期間後、体重は減少を続けた(図5)。約25.1%のリキシセナチド処置患者及び31.4%のエキセナチド処置患者が、ベースラインから週24までに≧5%の体重減少を有した(表14)。週24でレスキュー療法を必要とする患者のパーセンテージは、2群において小さかった(表15)。
Figure 0006381914
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6.3 安全性
全研究の処置中期間の間に観察された有害事象の概要を表16に提供する。TEAEを経験した患者の比率は、一般にリキシセナチド処置群とエキセナチド処置群との間で同程度であった。6人の患者(各投与群において3人の患者)が、処置中期間の間に死亡に至るSAEを有した。全研究の処置中期間の間に48例の重篤なTEAEが生じ、各投与群の発生率は類似していた(リキシセナチドでは8.2%及びエキセナチドでは7.0%)。処置中止に至るTEAEの患者のパーセンテージは、両群で同じ(14.2%)であった。表17、18、及び19において、それぞれ、主要SOC、HLGT、HLT及びPTによって、死亡に至るTEAE、重篤なTEAE、及び処置中止に至るTEAEをまとめた。処置中止に至る最も一般的なTEAEは、両処置群において悪心であった(リキシセナチドでは15人[4.7%]の患者及びエキセナチドでは19人[6.0%]の患者)。
付表の表29は、任意の処置群における患者の少なくとも1%で生じる、全研究の処置中期間の間のTEAEの発生率を示す。悪心は、リキシセナチド群で最も頻繁に報告されたTEAEであった(91人の患者[28.6%])。より高いパーセンテージのエキセナチド処置患者(119人の[37.7%]患者)において悪心が報告された。リキシセナチド処置患者で2番目に頻繁に報告されたTEAEは、下痢(48人の患者[15.1%])、続いて頭痛(46人の患者[14.5%])であった。エキセナチド群における対応する患者数(%)は、下痢について54人(17.1%)及び頭痛について31人(9.8%)であった。
Figure 0006381914
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低血糖
プロトコール定義によれば、全研究の処置中期間の間に16人(5.0%)のリキシセナチド処置患者が症候性低血糖事象を有したのに対して、同じ期間の間に46(14.6%)人のエキセナチド処置患者で症候性低血糖が報告された(表20)。重度の強度である症候性低血糖事象はなかった。
症候性低血糖
症候性低血糖は、血漿グルコース<60mg/dL(3.3mmol/L)に付随する血糖降下エピソード(例えば、発汗、動悸、空腹、不穏状態、不安、疲労、短気、頭痛、集中力低下、傾眠、精神医学的又は視覚障害、一過性知覚又は運動障害、錯乱、痙攣又は昏睡)から生じると考えられる、又は血漿グルコース値が利用できない場合、経口炭水化物投与後に即時回復を伴う、臨床症状を有する事象として定義される。血漿グルコース≧60mg/dL(3.3mmol/L)に付随する症状は、低血糖として報告すべきではない。
症候性低血糖は、有害事象として報告されることになっている。具体的な症候性血糖降下事象の補完的形態で、さらなる情報を集めなければならない。
重度の症候性低血糖
重度の症候性低血糖は、血糖降下事象及び以下の1つから直接生じる急性神経学的障害により患者自身で処置することができないため、患者が他の人に援助を必要とする低血糖から生じると考えられる、臨床症状を有する事象として定義される:
・事象は、36mg/dL(2.0mmol/L)より下の血漿グルコースレベルを伴った。
・血漿グルコース値が利用できない場合、事象は、経口炭水化物、静脈内グルコース又はグルカゴン投与後に即時回復を伴った。
重度の症候性低血糖の定義には、神経学的障害が自己処置を予防するのに十分重度であり、したがって患者自身又は他者に対して損傷のリスクがあるところに患者が置かれていると考えられる、すべてのエピソードが含まれる。「援助を必要とする」とは、患者が、患者自身を救うことができないということに留意すべきである。親切な誰かが自発的に患者を助けるというのは、必ずしも「援助を必要とする」とみなさない。
重度の症候性低血糖は、それがSAE基準を満たす場合にしか、SAEとみなさない。
Figure 0006381914
36人の患者(リキシセナチドでは9.1%及びエキセナチドでは2.2%)が注射部位反応AEを経験した(表21)。注射部位反応AEは、アレルギー反応判定の際にARAC診断から、研究者によって報告されたAEPT又はPTのいずれかにおいて「注射部位」という用語を検索することによって確定された。反応は、いずれも重篤又は重度でなかった。
Figure 0006381914
合計42の症例が、全研究の処置中期間の間に研究者によって疑わしいアレルギー性事象として報告され、そして判定のためARACに送られた。そのうちの13例(6人(1.9%)のリキシセナチド処置患者及び3人(0.9%)のエキセナチド処置患者において)は、ARACによるアレルギー反応と判定されたが、それらの事象は、おそらくIPと関連性がないと判定された。
Figure 0006381914
全研究の処置中期間の間に、5人(1.6%)のリキシセナチド処置患者及び9人(2.8%)のエキセナチド処置患者で、プロトコール推奨の後、「疑わしい膵炎」についての特異的AEのページの膵酵素又はリパーゼ又はアミラーゼにおける変化の事象が報告された(表23)。リパーゼ又はアミラーゼ≧3ULNの少なくとも1つの値を有する患者を表24にまとめる。リパーゼの増加1例及び特異的AEページの膵酵素増加事象1例が報告された1人のリキシセナチド処置患者は、処置期間の間にリパーゼ値>3ULNと同様にアミラーゼ値>3ULNを有した。急性膵炎の症例は、本研究において観察されなかった。
リパーゼ増加(≧3ULN)を有する同数の患者(リキシセナチドでは11人[3.5%]の患者及びエキセナチドでは11人[3.6%])が、各処置群において観察された[表24]。リキシセナチド群の3人(1.0%)の患者は、アミラーゼ増加(≧3ULN)を有し、そしてエキセナチド群では、いなかった。
Figure 0006381914
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8人の患者(各群に4人[1.3%])で「カルシトニン増加」についての特異的AEのページのカルシトニン値≧20ng/Lが報告された(表25)。値≧50ng/Lは、報告されなかった。
リキシセナチド群の5人(1.8%)の患者及びエキセナチド群の8人の(3.0%)患者は、処置中期間の間にカルシトニン≧20ng/Lの値を有した(表26)。すべての患者を無作為化した後のプロトコール修正には、カルシトニン測定値を加えたことを指摘しなければならない。従って、ベースライン値は、すべての患者について欠損している。
Figure 0006381914
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6.4 健康関連の生活の質(PAGI−QOLアンケート)
表27にPAGI−QOL総スコアのANCOVA分析結果をまとめる。ベースラインから週24までのPAGI−QOL総スコアにおけるLS平均変化は、リキシセナチド群では−0.09であり、そしてエキセナチド群では−0.06であった(エキセナチドに対するLS平均差=−0.03)。
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7 付表
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Claims (19)

  1. 2型糖尿病における60mg/dLより下の血漿グルコース濃度に関連する、2型糖尿病患者の処置における低血糖の予防に使用するための組合せ医薬であって、
    (a)desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及びその薬学的に許容しうる塩、並びに
    (b)メトホルミン又は/及びその薬学的に許容しうる塩
    を含み、ここにおいて、処置しようとする対象者が少なくとも%のHbA1c値を有する、上記組合せ医薬。
  2. desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2を1日1回の注射によって投与する、請求項1に記載の組合せ医薬。
  3. desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及びその薬学的に許容しうる塩を皮下投与する、請求項1又は2に記載の組合せ医薬。
  4. メトホルミンを経口投与する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組合せ医薬。
  5. メトホルミンの投与に対する上乗せ療法において、desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及び薬学的に許容しうる塩を投与する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組合せ医薬。
  6. 処置される対象者が肥満である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組合せ医薬。
  7. 対象者が少なくとも30の肥満度指数を有する、請求項6に記載の組合せ医薬。
  8. 処置される対象者が成人の対象者である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組合せ医薬。
  9. 2型糖尿病がメトホルミン単独で十分にコントロールされない、請求項1〜8のいずれか1項に記載の組合せ医薬。
  10. 3ヵ月間、少なくとも1.5g/日のメトホルミン単独の用量を用いた処置では、2型糖尿病が十分にコントロールされない、請求項9に記載の組合せ医薬。
  11. 処置される対象者が、10%までのHbA1c値を有する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の組合せ医薬。
  12. 低血糖が50mg/dLより下、40mg/dLより下、又は36mg/dlより下の血漿グルコース濃度に関連する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の組合せ医薬。
  13. 低血糖が症候性低血糖である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の組合せ医薬。
  14. 症候性低血糖が発汗、動悸、空腹、不穏状態、不安、疲労、短気、頭痛、集中力低下、傾眠、精神障害、視覚障害、一過性知覚障害、一過性運動障害、錯乱、痙攣、及び昏睡から選択される少なくとも1つの症状に関連する、請求項13に記載の組合せ医薬。
  15. 低血糖が重度の症候性低血糖である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の組合せ医薬。
  16. 低血糖が36mg/dLより下の血漿グルコース濃度に関連する、請求項15に記載の組合せ医薬。
  17. 重度の症候性低血糖が急性神経障害に関連する、請求項15又は16に記載の組合せ医薬。
  18. 急性神経障害が傾眠、精神障害、視覚障害、一過性知覚障害、一過性運動障害、錯乱、痙攣、及び昏睡から選択される少なくとも1つである、請求項17に記載の組合せ医薬。
  19. 2型糖尿病患者における60mg/dLより下の血漿グルコース濃度に関連する低血糖を予防する薬剤を製造するための
    (a)desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及びその薬学的に許容しうる塩、並びに
    (b)メトホルミン又は/及びその薬学的に許容しうる塩
    の組合せの使用であって、処置される患者が少なくとも%のHbA1c値を有する、上記組合せの使用。
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