以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<スロットマシンの外観構成>
図1は、本発明の一実施形態に係るスロットマシンの斜視図である。
スロットマシン1は、前面が開放された箱型の本体2と、本体2の前面を開閉可能に設けられた前扉3とを備えている。
本体2内には、上下方向の中央部より少し上方の位置に、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rが左右に並べて配置されている。左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rは、ドラム状のリール枠の周面にリール帯を巻着した構成を有しており、リール枠の中心で左右方向に延びる軸を中心に回転可能に設けられている。リール帯には、21個の図柄が周方向に並べて配列されている。図柄には、たとえば、「ベル」、「スイカ」、「チェリー」、「リプ」、「赤7」および「白7」が含まれる。
前扉3には、表示部5、操作部6および演出表示部7が設けられている。
表示部5は、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rと対向する位置に設けられている。表示部5の中央部には、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの周面の一部を視認可能にするためのリール窓8が設けられている。左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転中は、リール窓8内に、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの図柄が次々に現れる(図柄の変動表示)。左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rが停止すると、リール窓8内に、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rのそれぞれ3個の図柄が表示される(図柄の停止表示)。
リール窓8の左方には、たとえば、ゲームにベット(BET)されたメダルの枚数(ベット数)およびそのベット数に応じて有効化された入賞ラインL1〜L5(図2参照)を表示するための入賞ライン表示器9が配置されている。
リール窓8の下方には、スロットマシン1にクレジットされているメダルの枚数(クレジット数)を表示するクレジット数表示器10と、所定の役の入賞時に払い出されるメダルの枚数(配当数)を表示する配当数表示器11とが左右に並べて配置されている。クレジット数表示器10および配当数表示器11は、たとえば、2桁の数字を表示可能な7セグメント表示器からなる。
操作部6は、リール窓8の下方から前側に突出し、前扉3のほぼ全幅にわたって設けられた上面12と、上面12の前端縁に連続する前面13とを有している。
上面12は、前側に少し下り傾斜している。上面12の右端部には、メダル投入口14が設けられている。
メダル投入口14からメダルが投入されると、その投入されたメダルがゲームにベットされる。1ゲームに対して、最大で3枚のメダルをベットすることができる。1ゲームにベットされたメダルの枚数に応じた本数の入賞ラインL1〜L5が有効化され、その有効化された入賞ラインL1〜L5が入賞ライン表示器9に表示される。3枚のメダルがゲームにベットされている状態で、メダル投入口14からメダルが投入された場合、その投入されたメダルは、50枚を上限として、スロットマシン1にクレジットされる。
また、上面12の左端部には、MAXベットボタン15、1枚ベットボタン16および2枚ベットボタン17が設けられている。1枚ベットボタン16および2枚ベットボタン17は、MAXベットボタン15の左方で前後に並べて配置されている。
3枚以上のメダルがスロットマシン1にクレジットされている状態で、MAXベットボタン15が操作されると、そのクレジットされているメダルから3枚のメダルがゲームにベットされ、クレジット数が3だけ減る。そして、クレジット数表示器10に表示されているクレジット数が3だけ減算された数に更新される。
1枚ベットボタン16が操作されると、スロットマシン1にクレジットされているメダルから1枚のメダルがゲームにベットされ、クレジット数が1だけ減る。そして、クレジット数表示器10に表示されているクレジット数が1だけ減算された数に更新される。
また、2枚ベットボタン17が操作されると、スロットマシン1にクレジットされているメダルから2枚のメダルがゲームにベットされ、クレジット数が2だけ減る。クレジット数表示器10に表示されているクレジット数が2だけ減算された数に更新される。
前面13の左端部には、スタートレバー18が設けられている。また、前面13の中央部には、左ストップボタン19L、中ストップボタン19C、右ストップボタン19Rが左右に等間隔を空けて設けられている。さらに、前面13の右端部には、精算ボタン20が設けられている。
1枚以上のメダルがベットされた後、スタートレバー18が操作されると、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rが一斉に回転し始める。その後、左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cおよび右ストップボタン19Rが操作されると、それぞれ左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転が停止する。すべての左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rが停止すると、1ゲームが終了である。
すべての左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rが停止した時点で有効化されている入賞ラインL1〜L5上にいずれかの役に対応した図柄の組合せが並べば、その役の入賞となる。役によっては、所定枚数のメダルが払い出される。入賞に対して払い出されるメダルは、スロットマシン1に50枚を上限としてクレジットされ、50枚を超える分については、前扉3の最下部に設けられたメダルトレイ21に排出される。
また、精算ボタン20が操作されると、スロットマシン1にクレジットされているメダルがメダルトレイ21に排出される。
演出表示部7には、ゲームの進行に合わせた演出画像などを表示するための液晶表示器22が設けられている。また、演出表示部7には、液晶表示器22の左方および右方に、ゲーム中の雰囲気を盛り上げるための効果音などを出力するスピーカ23が配置されている。
また、前扉3には、操作部6の下方に、スロットマシン1の機種名などを表示する表示パネル24が装着されている。
さらに、メダルトレイ21と表示パネル24との間には、スピーカ23とともに効果音などを出力するスピーカ25が配置されている。
<入賞ライン>
図2は、入賞ラインを示す図である。
スロットマシン1では、5本の入賞ラインL1,L2,L3,L4,L5が設定されている。
入賞ラインL1は、リール窓8内で中段(上下方向の中央)に横一列に整列する3個の図柄停止位置を通るラインである。
入賞ラインL2は、リール窓8内で上段に横一列に整列する3個の図柄停止位置を通るラインである。
入賞ラインL3は、リール窓8内で下段に横一列に整列する3個の図柄停止位置を通るラインである。
入賞ラインL4は、リール窓8内で右下がりに整列する3個の図柄停止位置を通るラインである。
入賞ラインL5は、リール窓8内で右上がりに整列する3個の図柄停止位置を通るラインである。
<スロットマシンの電気的構成>
図3は、スロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。
スロットマシン1は、ゲームの中枢的な制御を実行するメイン基板31と、ゲームに付随する演出のための制御を行う演出サブ基板32と、光と音による電飾のための制御を行う電飾サブ基板33とを備えている。
メイン基板31には、CPU41、ROM42、RAM43、入出力ポート44、乱数生成回路45および信号送出回路46が備えられている。
CPU41は、ROM42、RAM43、入出力ポート44、乱数生成回路45および信号送出回路46と接続されている。
ROM42には、各種のプログラムが格納されている。各種のプログラムは、CPU41によって実行される。また、ROM42には、後述する抽選テーブルが格納されている。
RAM43は、CPU41によるプログラムの実行時に、ワークエリアとして使用される。
入出力ポート44には、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rをそれぞれ回転させるためのステッピングモータ51L,51C,51Rが接続されている。
また、入出力ポート44には、リール位置検出センサ52L,52C,52Rが接続されている。左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rが1回転する度に、それぞれリール位置検出センサ52L,52C,52Rから検出信号が出力され、その検出信号が入出力ポート44を介してCPU41に入力される。
CPU41は、ステッピングモータ51L,51C,51Rのステップ数およびリール位置検出センサ52L,52C,52Rの検出信号に基づいて、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転位置を常に把握している。そして、CPU41は、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転位置に基づいて、ステッピングモータ51L,51C,51Rに駆動パルス信号を与え、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転を制御する。
入出力ポート44には、クレジット数表示器10、配当数表示器11、メダル投入口14から投入されるメダルの排出先を本体2内のメダル貯留部(図示せず)とメダルトレイ21とに切り替えるためのメダルブロックソレノイド53およびメダル貯留部からメダルトレイ21にメダルを排出するメダル排出モータ54が接続されている。
また、入出力ポート44には、MAXベットボタン15、1枚ベットボタン16、2枚ベットボタン17、スタートレバー18、左ストップボタン19L、中ストップボタン19C、右ストップボタン19Rおよび精算ボタン20が接続されている。MAXベットボタン15、1枚ベットボタン16、2枚ベットボタン17、スタートレバー18、左ストップボタン19L、中ストップボタン19C、右ストップボタン19Rおよび精算ボタン20が操作されると、それらに内蔵されたスイッチ(図示せず)から操作信号が出力され、その操作信号が入出力ポート44を介してCPU41に入力される。
さらに、入出力ポート44には、メダル投入センサ55およびメダル排出センサ56が接続されている。メダル投入口14から投入されたメダルがメダル貯留部に1枚排出される度に、メダル投入センサ55から検出信号が出力され、その検出信号が入出力ポート44を介してCPU41に入力される。また、メダル排出モータ54によってメダルがメダルトレイ21に1枚排出される度に、メダル排出センサ56から検出信号が出力され、その検出信号が入出力ポート44を介してCPU41に入力される。
スロットマシン1に預けられているメダルの枚数(クレジット数)は、RAM43に設けられたカウンタによって計数されている。CPU41は、メダルブロックソレノイド53を制御して、クレジット数が50に達するまでは、メダル投入口14から投入されるメダルの排出先をメダル貯留部にし、クレジット数が50に達すると、その排出先をメダルトレイ21にする。また、クレジット数が50に達した後、メダルの払出(配当)がある役に入賞した場合、CPU41は、メダル排出モータ54を制御し、その払い出されるメダルをメダルトレイ21に排出する。
乱数生成回路45は、発振器(図示せず)からのクロックパルスの出力に応答してカウントアップするインクリメントカウンタを含む構成であり、16ビットの乱数を発生させる。
スタートレバー18が操作されると、CPU41は、乱数生成回路45から乱数を取得する。そして、CPU41は、ROM42から抽選テーブルを読み出し、その抽選テーブルおよび乱数生成回路45から取得した乱数に基づいて、内部抽選の当選役またははずれを決定する。
内部抽選の役には、「ベル」役、「スイカ」役、「チェリー」役、「特定役1」、「特定役2」、「再遊技1」役、「再遊技2」役、「再遊技3」役および「二種BB開始」役が含まれる。
「ベル」役は、いわゆる押し順小役である。内部抽選で「ベル」役に当選すると、入賞ラインL1〜L5上に左から「ベル」−「ベル」−「ベル」の図柄が並んで停止表示されることが許容される。いずれかの入賞ラインL1〜L5上に「ベル」−「ベル」−「ベル」の図柄が並ぶと、「ベル」役に入賞となり、所定枚数のメダルが遊技者に付与される。
内部抽選で「スイカ」役に当選すると、入賞ラインL1〜L5上に左から「スイカ」−「スイカ」−「スイカ」の図柄が並んで停止表示されることが許容される。いずれかの入賞ラインL1〜L5上に「スイカ」−「スイカ」−「スイカ」の図柄が並ぶと、「スイカ」役に入賞となり、所定枚数のメダルが遊技者に付与される。
内部抽選で「チェリー」役に当選すると、入賞ラインL1〜L5上に「チェリー」−「ANY」−「ANY」の図柄が停止表示されることが許容される。「ANY」は、図柄の種類を問わないことを意味する。少なくとも1つの入賞ラインL1〜L5上に「チェリー」−「ANY」−「ANY」の図柄が停止表示されると、「チェリー」役に入賞となり、所定枚数のメダルが遊技者に付与される。
内部抽選で「特定役1」役に当選すると、入賞ラインL1〜L5上に左から「赤7」−「赤7」−「赤7」の図柄が並んで停止表示されることが許容される。いずれかの入賞ラインL1〜L5上に「赤7」−「赤7」−「赤7」の図柄が並ぶと、「特定役1」役に入賞となり、所定枚数のメダルが遊技者に付与される。
内部抽選で「特定役2」役に当選すると、入賞ラインL1〜L5上に左から「赤7」−「赤7」−「ベル」の図柄が並んで停止表示されることが許容される。いずれかの入賞ラインL1〜L5上に「赤7」−「赤7」−「ベル」の図柄が並ぶと、「特定役2」役に入賞となり、所定枚数のメダルが遊技者に付与される。
内部抽選で「再遊技1」役に当選すると、入賞ラインL1〜L5上に左から「リプ」−「リプ」−「リプ」の図柄が並んで停止表示されることが許容される。いずれかの入賞ラインL1〜L5上に「リプ」−「リプ」−「リプ」の図柄が並ぶと、「再遊技1」役に入賞となり、メダルのベットなしで1ゲームの実行が許可される。
内部抽選で「再遊技2」役に当選すると、入賞ラインL1〜L5上に左から「リプ」−「リプ」−「ベル」の図柄が並んで停止表示されることが許容される。いずれかの入賞ラインL1〜L5上に「リプ」−「リプ」−「ベル」の図柄が並ぶと、「再遊技2」役に入賞となり、メダルのベットなしで1ゲームの実行が許可される。
内部抽選で「再遊技3」役に当選すると、入賞ラインL1〜L5上に左から「リプ」−「リプ」−「スイカ」の図柄が並んで停止表示されることが許容される。いずれかの入賞ラインL1〜L5上に「リプ」−「リプ」−「スイカ」の図柄が並ぶと、「再遊技3」役に入賞となり、メダルのベットなしで1ゲームの実行が許可される。
内部抽選で「二種BB開始」役に当選すると、入賞ラインL1〜L5上に左から「白7」−「白7」−「白7」の図柄が並んで停止表示されることが許容される。いずれかの入賞ラインL1〜L5上に「白7」−「白7」−「白7」の図柄(以下「「二種BB開始」役の入賞図柄」という。)が並ぶと、「二種BB開始」役に入賞となり、次ゲームから二種BBゲームが開始される。
また、CPU41は、信号送出回路46を介して、演出サブ基板32および電飾サブ基板33にコマンドおよび制御に必要な信号を送出する。
演出サブ基板32には、CPU61、ROM62、RAM63、信号入力回路64および駆動回路65が備えられている。
CPU61は、ROM62、RAM63、信号入力回路64および駆動回路65と接続されている。
ROM62には、各種のプログラムが格納されている。各種のプログラムは、CPU61によって実行される。
RAM63は、CPU61によるプログラムの実行時に、ワークエリアとして使用される。
信号入力回路64には、メイン基板31の信号送出回路46からの信号が入力される。
CPU61は、ROM62に格納されているプログラムを実行し、信号入力回路64から入力される信号に基づき、駆動回路65を介して、液晶表示器22の表示を制御する。
電飾サブ基板33は、メイン基板31から送信されるコマンドに基づいて、入賞ライン表示器9、左ストップボタン19L、中ストップボタン19C、右ストップボタン19Rなどに内蔵されたLED71の点灯を制御する。また、スピーカ23,25からの効果音の出力を制御する。
<抽選テーブル>
図4は、メイン基板のROMに格納されている抽選テーブルの一例を示す図である。
メイン基板31のROM42には、内部抽選に使用される複数の抽選テーブルが格納されている。各抽選テーブルは、乱数生成回路45が生成する0〜65535の乱数が複数の抽選区分に振り分けられて、抽選区分ごとに抽選区分データ(乱数の範囲)と当選役とを対応づけることによって作成されている。
通常ゲームで使用される抽選テーブルは、10個の抽選区分が設けられている。
抽選区分「1」には、乱数生成回路45が生成する5968個の乱数が抽選区分データとして記憶されるとともに、当選役として「ベル」役が記憶されている。内部抽選において、CPU41が乱数生成回路45から取得した乱数が抽選区分「1」に記憶されている5968個の乱数のいずれかであれば、その内部抽選の結果が「ベル」役に当選となる。
抽選区分「2」には、乱数生成回路45が生成する689個の乱数が抽選区分データとして記憶されるとともに、当選役として「スイカ」役が記憶されている。内部抽選において、CPU41が乱数生成回路45から取得した乱数が抽選区分「2」に記憶されている689個の乱数のいずれかであれば、その内部抽選の結果が「スイカ」役に当選となる。
抽選区分「3」には、乱数生成回路45が生成する819個の乱数が抽選区分データとして記憶されるとともに、当選役として「チェリー」役が記憶されている。内部抽選において、CPU41が乱数生成回路45から取得した乱数が抽選区分「3」に記憶されている819個の乱数のいずれかであれば、その内部抽選の結果が「チェリー」役に当選となる。
抽選区分「4」には、乱数生成回路45が生成する1個の乱数が抽選区分データとして記憶されるとともに、当選役として「特定役1」役が記憶されている。内部抽選において、CPU41が乱数生成回路45から取得した乱数が抽選区分「4」に記憶されている8938個の乱数のいずれかであれば、その内部抽選の結果が「特定役1」役に当選となる。
抽選区分「5」には、乱数生成回路45が生成する1個の乱数が抽選区分データとして記憶されるとともに、当選役として「特定役2」役が記憶されている。内部抽選において、CPU41が乱数生成回路45から取得した乱数が抽選区分「5」に記憶されている1個の乱数のいずれかであれば、その内部抽選の結果が「特定役2」役に当選となる。
抽選区分「6」には、乱数生成回路45が生成する8938個の乱数が抽選区分データとして記憶されるとともに、当選役として「再遊技1」役が記憶されている。内部抽選において、CPU41が乱数生成回路45から取得した乱数が抽選区分「4」に記憶されている8938個の乱数のいずれかであれば、その内部抽選の結果が「再遊技1」役に当選となる。
抽選区分「7」には、乱数生成回路45が生成する10個の乱数が抽選区分データとして記憶されるとともに、当選役として「再遊技2」役が記憶されている。内部抽選において、CPU41が乱数生成回路45から取得した乱数が抽選区分「5」に記憶されている10個の乱数のいずれかであれば、その内部抽選の結果が「再遊技2」役に当選となる。
抽選区分「8」には、乱数生成回路45が生成する30個の乱数が抽選区分データとして記憶されるとともに、当選役として「再遊技3」役が記憶されている。内部抽選において、CPU41が乱数生成回路45から取得した乱数が抽選区分「6」に記憶されている30個の乱数のいずれかであれば、その内部抽選の結果が「再遊技3」役に当選となる。
抽選区分「9」には、乱数生成回路45が生成する3276個の乱数が抽選区分データとして記憶されるとともに、当選役として「二種BB開始」役が記憶されている。内部抽選において、CPU41が乱数生成回路45から取得した乱数が抽選区分「7」に記憶されている3276個の乱数のいずれかであれば、その内部抽選の結果が「二種BB開始」役に当選となる。
抽選区分「10」には、乱数生成回路45が生成する45804個の乱数が抽選区分データとして記憶されるとともに、当選役として「不当選(はずれ)」が記憶されている。内部抽選において、CPU41が乱数生成回路45から取得した乱数が抽選区分「10」に記憶されている45804個の乱数のいずれかであれば、その内部抽選の結果がはずれとなる。
内部抽選で「二種BB開始」役に当選後、「二種BB開始」役の入賞図柄が入賞ラインL1〜L5上に並ぶまでに実行されるゲームを二種BB内部中ゲームという。この二種BB内部中ゲームで使用される抽選テーブルは、9個の抽選区分が設けられている。
抽選区分「1」には、乱数生成回路45が生成する5968個の乱数が抽選区分データとして記憶されるとともに、当選役として「ベル」役が記憶されている。内部抽選において、CPU41が乱数生成回路45から取得した乱数が抽選区分「1」に記憶されている5968個の乱数のいずれかであれば、その内部抽選の結果が「ベル」役に当選となる。
抽選区分「2」には、乱数生成回路45が生成する689個の乱数が抽選区分データとして記憶されるとともに、当選役として「スイカ」役が記憶されている。内部抽選において、CPU41が乱数生成回路45から取得した乱数が抽選区分「2」に記憶されている689個の乱数のいずれかであれば、その内部抽選の結果が「スイカ」役に当選となる。
抽選区分「3」には、乱数生成回路45が生成する819個の乱数が抽選区分データとして記憶されるとともに、当選役として「チェリー」役が記憶されている。内部抽選において、CPU41が乱数生成回路45から取得した乱数が抽選区分「3」に記憶されている819個の乱数のいずれかであれば、その内部抽選の結果が「チェリー」役に当選となる。
抽選区分「4」には、乱数生成回路45が生成する1個の乱数が抽選区分データとして記憶されるとともに、当選役として「特定1」役が記憶されている。内部抽選において、CPU41が乱数生成回路45から取得した乱数が抽選区分「4」に記憶されている1個の乱数のいずれかであれば、その内部抽選の結果が「特定1」役に当選となる。
抽選区分「5」には、乱数生成回路45が生成する1個の乱数が抽選区分データとして記憶されるとともに、当選役として「特定役2」役が記憶されている。内部抽選において、CPU41が乱数生成回路45から取得した乱数が抽選区分「5」に記憶されている1個の乱数のいずれかであれば、その内部抽選の結果が「特定役2」役に当選となる。
抽選区分「6」には、乱数生成回路45が生成する8938個の乱数が抽選区分データとして記憶されるとともに、当選役として「再遊技1」役が記憶されている。内部抽選において、CPU41が乱数生成回路45から取得した乱数が抽選区分「4」に記憶されている8938個の乱数のいずれかであれば、その内部抽選の結果が「再遊技1」役に当選となる。
抽選区分「7」には、乱数生成回路45が生成する10個の乱数が抽選区分データとして記憶されるとともに、当選役として「再遊技2」役が記憶されている。内部抽選において、CPU41が乱数生成回路45から取得した乱数が抽選区分「5」に記憶されている10個の乱数のいずれかであれば、その内部抽選の結果が「再遊技2」役に当選となる。
抽選区分「8」には、乱数生成回路45が生成する30個の乱数が抽選区分データとして記憶されるとともに、当選役として「再遊技3」役が記憶されている。内部抽選において、CPU41が乱数生成回路45から取得した乱数が抽選区分「6」に記憶されている30個の乱数のいずれかであれば、その内部抽選の結果が「再遊技3」役に当選となる。
抽選区分「10」には、乱数生成回路45が生成する49080個の乱数が抽選区分データとして記憶されるとともに、当選役として「不当選(はずれ)」が記憶されている。内部抽選において、CPU41が乱数生成回路45から取得した乱数が抽選区分「10」に記憶されている49080個の乱数のいずれかであれば、その内部抽選の結果がはずれとなる。
なお、この抽選区分「10」のデータは、ROM42内において、抽選区分「8」のデータが格納されている領域と連続する領域に格納されていてもよいし、抽選区分「8」のデータが格納されている領域から離れた領域に格納されていてもよい。
二種BBゲームで使用される抽選テーブルは、9個の抽選区分が設けられている。
抽選区分「1」には、乱数生成回路45が生成する5968個の乱数が抽選区分データとして記憶されるとともに、当選役として「ベル」役が記憶されている。内部抽選において、CPU41が乱数生成回路45から取得した乱数が抽選区分「1」に記憶されている5968個の乱数のいずれかであれば、その内部抽選の結果が「ベル」役に当選となる。
抽選区分「2」には、乱数生成回路45が生成する689個の乱数が抽選区分データとして記憶されるとともに、当選役として「スイカ」役が記憶されている。内部抽選において、CPU41が乱数生成回路45から取得した乱数が抽選区分「2」に記憶されている689個の乱数のいずれかであれば、その内部抽選の結果が「スイカ」役に当選となる。
抽選区分「3」には、乱数生成回路45が生成する819個の乱数が抽選区分データとして記憶されるとともに、当選役として「チェリー」役が記憶されている。内部抽選において、CPU41が乱数生成回路45から取得した乱数が抽選区分「3」に記憶されている819個の乱数のいずれかであれば、その内部抽選の結果が「チェリー」役に当選となる。
抽選区分「4」には、乱数生成回路45が生成する1個の乱数が抽選区分データとして記憶されるとともに、当選役として「特定役1」役が記憶されている。内部抽選において、CPU41が乱数生成回路45から取得した乱数が抽選区分「4」に記憶されている1個の乱数のいずれかであれば、その内部抽選の結果が「特定役1」役に当選となる。
抽選区分「5」には、乱数生成回路45が生成する1個の乱数が抽選区分データとして記憶されるとともに、当選役として「特定役2」役が記憶されている。内部抽選において、CPU41が乱数生成回路45から取得した乱数が抽選区分「5」に記憶されている1個の乱数のいずれかであれば、その内部抽選の結果が「特定役2」役に当選となる。
なお、二種BBゲームでは、「ベル」役、「スイカ」役、「チェリー」役、「特定役1」および「特定役2」役のいずれに当選しても、「ベル」役、「スイカ」役、「チェリー」役、「特定役1」および「特定役2」役のすべてに当選となり、「ベル」役、「スイカ」役、「チェリー」役、「特定役1」および「特定役2」役にそれぞれ対応づけて設けられた条件装置にフラグがセットされる。
抽選区分「6」には、乱数生成回路45が生成する8938個の乱数が抽選区分データとして記憶されるとともに、当選役として「再遊技1」役が記憶されている。内部抽選において、CPU41が乱数生成回路45から取得した乱数が抽選区分「6」に記憶されている8938個の乱数のいずれかであれば、その内部抽選の結果が「再遊技1」役に当選となる。
抽選区分「7」には、乱数生成回路45が生成する10個の乱数が抽選区分データとして記憶されるとともに、当選役として「再遊技2」役が記憶されている。内部抽選において、CPU41が乱数生成回路45から取得した乱数が抽選区分「7」に記憶されている10個の乱数のいずれかであれば、その内部抽選の結果が「再遊技2」役に当選となる。
抽選区分「8」には、乱数生成回路45が生成する30個の乱数が抽選区分データとして記憶されるとともに、当選役として「再遊技3」役が記憶されている。内部抽選において、CPU41が乱数生成回路45から取得した乱数が抽選区分「8」に記憶されている30個の乱数のいずれかであれば、その内部抽選の結果が「再遊技3」役に当選となる。
抽選区分「10」には、乱数生成回路45が生成する49080個の乱数が抽選区分データとして記憶されるとともに、当選役として「不当選(はずれ)」が記憶されている。内部抽選において、CPU41が乱数生成回路45から取得した乱数が抽選区分「10」に記憶されている49080個の乱数のいずれかであれば、その内部抽選の結果がはずれとなる。
なお、この抽選区分「10」のデータは、ROM42内において、抽選区分「8」のデータが格納されている領域と連続する領域に格納されていてもよいし、抽選区分「8」のデータが格納されている領域から離れた領域に格納されていてもよい。
<ゲームフロー>
図5A、図5B、図5Cおよび図5Dは、メイン基板において1ゲームごとに実行される処理の流れ(ゲームフロー)を示すフローチャートである。
メイン基板31では、CPU41により、図5A〜5Dに示される処理が1ゲームごとに実行される。
まず、ゲームにメダルがベットされたか否かが判定される(ステップS1)。なお、「再遊技1」役、「再遊技2」役または「再遊技3」役に入賞し、メダルのベットなしで1ゲームの実行が許可された場合も、ゲームにメダルがベットされたと判定される。
ゲームにメダルがベットされるまでは、以降の処理が実行されない(ステップS1のNO)。
ゲームにメダルがベットされると(ステップS1のYES)、次に、スタートレバー18が操作されたか否かが判定される(ステップS2)。
スタートレバー18が操作されるまでは、以降の処理が実行されない(ステップS2のNO)。
スタートレバー18が操作されると(ステップS2のYES)、ベット操作が禁止される(ステップS3)。具体的には、メダルブロックソレノイド53が制御されて、メダル投入口14から投入されるメダルの排出先がメダルトレイ21とされる。また、MAXベットボタン15、1枚ベットボタン16および2枚ベットボタン17からの操作信号の入力が無効とされる。
スタートレバー18が操作されたタイミングで、乱数生成回路45から乱数が取得される(ステップS4)。
つづいて、その乱数を使用した内部抽選が実行される(ステップS5)。
また、告知演出フラグまたはフェイク演出フラグがオンであるか否かが判定される(ステップS6)。告知演出フラグおよびフェイク演出フラグは、メイン基板31のRAM43に設けられており、初期状態(スロットマシン1に電源が投入された直後の状態)では、オフになっている。
告知演出フラグおよびフェイク演出フラグがオフである場合には(ステップS6のNO)、内部抽選で特定役、たとえば、「スイカ」役に当選したか否かが判定される(ステップS8)。
特定役に当選していない場合には(ステップS8のNO)、つづいて、現在、二種BBゲームの実行中(二種BBゲーム中)であるか否かが判定される(ステップS10)。
二種BBゲーム中でなければ(ステップS10のNO)、内部抽選の結果に基づいて、メイン基板31のROM42に格納されている停止データテーブル群の1つが選択される(ステップS16)。停止データテーブル群は、内部抽選の役ごとに、つまり「ベル」役、「スイカ」役、「チェリー」役、「特定役1」役、「特定役2」役、「再遊技1」役、「再遊技2」役、「再遊技3」役、「二種BB開始」役およびはずれにそれぞれ対応づけて設けられている。これらの停止データテーブル群の中から、内部抽選の結果に応じた停止データテーブル群が1つ選択される。
その後、前のゲームでの左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から4.1秒間が経過しているか否かが判定される(ステップS17)。
前のゲームでの左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から4.1秒間が経過していれば(ステップS17のYES)、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転が開始される(ステップS18)。
前のゲームでの左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から4.1秒間が経過するまでは、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転が開始されない(ステップS17のNO)。これにより、1ゲームにかかる時間が4.1秒間以上に保たれる。
その後、告知演出用停止データテーブル群またはフェイク演出用停止データテーブル群が選択されているか否かが判定される(ステップS19)。
このとき、告知演出用停止データテーブル群およびフェイク演出用停止データテーブル群のどちらも選択されていないので、告知演出用停止データテーブル群またはフェイク演出用停止データテーブル群が選択されているか否かの判定が否定されて(ステップS19のNO)、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転を停止させるためのリール停止制御が実行される(ステップS21)。
リール停止制御では、先に選択された停止データテーブル群が参照され、左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cおよび右ストップボタン19Rが操作されたタイミングに基づいて、内部抽選の結果に応じた図柄が入賞ラインL1〜L5上に並ぶように、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転が停止される。
具体的には、停止データテーブル群には、左リール4L用の左リール用停止データテーブル群、中リール4C用の中リール用停止データテーブル群および右リール4R用の右リール用停止データテーブル群が含まれる。
左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cおよび右ストップボタン19Rがこの順に操作された場合を例にとると、まず、左ストップボタン19Lが操作されたことに応答して、左リール用停止データテーブル群が選択される。また、左ストップボタン19Lが操作されたタイミングでの左リール4Lの回転位置に基づいて、内部抽選で決定された役(はずれを含む。)を入賞させるために、停止表示されるべき図柄(以下「停止対象図柄」という。)がリール窓8内の上段、中段および下段のどの位置に停止可能であるかが判定される。より具体的には、左ストップボタン19Lが操作されたタイミングからの左リール4Lの最大引き込みコマ数を上限とする移動により、停止対象図柄がリール窓8内の上段、中段および下段のどの位置に停止可能であるかが判定される。最大引き込みコマ数は、たとえば、二種BBゲーム中は1コマに設定され、二種BBゲーム中ではない通常ゲーム中は4コマに設定される。
左リール用停止データテーブル群には、各入賞ラインL1〜L5用の停止データテーブルが含まれる。停止対象図柄がリール窓8内の上段に停止可能である場合、入賞ラインL2,L4用の停止データテーブルが選択可能であり、たとえば、抽選により、その一方が選択される。停止対象図柄がリール窓8内の中段に停止可能である場合、入賞ラインL1用の停止データテーブルが選択される。停止対象図柄がリール窓8内の下段に停止可能である場合、入賞ラインL3,L5用の停止データテーブルが選択可能であり、たとえば、抽選により、その一方が選択される。そして、選択された停止データテーブルから引き込みコマ数が読み出され、その読み出された引き込みコマ数に基づいて、左リール4Lの回転が停止される。その結果、左リール4Lの停止対象図柄がリール窓8内の上段、中段または下段に停止表示される。
次に、中ストップボタン19Cが操作されると、中リール用停止データテーブル群が選択される。また、左リール4Lの停止対象図柄の位置および中ストップボタン19Cが操作されたタイミングでの中リール4Cの回転位置に基づいて、中リール4Cの停止対象図柄がリール窓8内の上段、中段および下段のどの位置に停止されるべきであるかが判定される。たとえば、左リール4Lの停止対象図柄が中段に停止表示されている場合、中リール4Cの停止対象図柄は、リール窓8内の中段の位置に停止されるべきであると判定される。
中リール用停止データテーブル群には、各入賞ラインL1〜L5用の停止データテーブルが含まれる。停止対象図柄がリール窓8内の上段に停止されるべきであり、それが可能である場合、入賞ラインL2用の停止データテーブルが選択される。停止対象図柄がリール窓8内の中段に停止されるべきであり、それが可能である場合、入賞ラインL1,L4,L5用の停止データテーブルが選択可能であり、たとえば、抽選により、そのうちの1つが選択される。停止対象図柄がリール窓8内の下段に停止されるべきであり、それが可能である場合、入賞ラインL3用の停止データテーブルが選択される。そして、選択された停止データテーブルから引き込みコマ数が読み出され、その読み出された引き込みコマ数に基づいて、中リール4Cの回転が停止される。その結果、中リール4Cの停止対象図柄がリール窓8内の上段、中段または下段に停止表示される。また、中リール4Cの停止対象図柄がリール窓8内の上段、中段および下段に停止表示不可能である場合には、中ストップボタン19Cの操作に応答して、中リール4Cの回転が直ちに停止される。その結果、中リール4Cの停止対象図柄がリール窓8内の上段、中段または下段に停止表示される。また、中リール4Cの停止対象図柄がリール窓8内の上段、中段および下段に停止表示不可能である場合には、中ストップボタン19Cの操作後、中リール4Cの回転が直ちに停止される。
その後、右ストップボタン19Rが操作されると、右リール用停止データテーブル群が選択される。また、左リール4Lの停止対象図柄の位置、中リール4Cの停止対象図柄の位置および右ストップボタン19Rが操作されたタイミングでの右リール4Rの回転位置に基づいて、右リール4Rの停止対象図柄がリール窓8内の上段、中段および下段のどの位置に停止されるべきであるかが判定される。たとえば、左リール4Lおよび中リール4Cの各停止対象図柄が中段に停止表示されている場合、右リール4Rの停止対象図柄は、リール窓8内の中段の位置に停止されるべきであると判定される。
右リール用停止データテーブル群には、各入賞ラインL1〜L5用の停止データテーブルが含まれる。停止対象図柄がリール窓8内の上段に停止されるべきであり、それが可能である場合、入賞ラインL2,L5用の停止データテーブルが選択可能であり、たとえば、抽選により、そのうちの1つが選択される。停止対象図柄がリール窓8内の中段に停止されるべきであり、それが可能である場合、入賞ラインL1用の停止データテーブルが選択可能である。停止対象図柄がリール窓8内の下段に停止されるべきであり、それが可能である場合、入賞ラインL3,L4用の停止データテーブルが選択可能であり、たとえば、抽選により、そのうちの1つが選択される。そして、選択された停止データテーブルから引き込みコマ数が読み出され、その読み出された引き込みコマ数に基づいて、右リール4Rの回転が停止される。その結果、右リール4Rの停止対象図柄がリール窓8内の上段、中段または下段に停止表示される。また、右リール4Rの停止対象図柄がリール窓8内の上段、中段および下段に停止表示不可能である場合には、右ストップボタン19Rの操作後、右リール4Rの回転が直ちに停止される。
リール停止制御により、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転が停止されると、入賞ラインL1〜L5上に内部抽選での当選役に対応した図柄が並んでいるか否かが判定される。すなわち、内部抽選での当選役が入賞したか否かの入賞判定が行われる(ステップS22)。
その後、現在、二種BBゲーム中であるか否かが判定される(ステップS23)。
二種BBゲーム中でない場合には(ステップS23)、ベット操作の禁止が解除されて(ステップS26)、1ゲームにおける処理が終了される。
新たなゲームが開始されて、処理が進み(ステップS1〜S6)、内部抽選で特定役に当選した場合には(ステップS8のYES)、ART(アシストリプレイタイム)抽選が実行される(ステップS9)。スロットマシン1では、遊技状態として、通常状態と、ART(アシストリプレイタイム)状態とが設けられている。ART状態では、「再遊技1」役の当選確率が通常状態よりも高いうえに、内部抽選で押し順小役である「ベル」役が当選すると、その「ベル」役の正解押し順を案内する報知がなされる。そのため、ART状態では、遊技者は、所有するメダルの枚数(持ち玉数)を減らさずに、「ベル」役を取りこぼすことなく入賞させて、その入賞によるメダルを獲得することができる。ART抽選により、遊技状態を通常状態からART状態に移行するか否かが決定される。スロットマシン1では、従来のスロットマシンと異なり、ART抽選が演出サブ基板32ではなく、メイン基板31で実行される。ART抽選の結果が当選であった場合(ART状態への移行が決定された場合)、そのART抽選の当選は、遊技状態が通常状態からART状態に移行するまで持ち越される。
ART抽選の実行後、現在、二種BBゲーム中であるか否かが判定される(ステップS10)。
二種BBゲーム中でない場合には(ステップS10のNO)、内部抽選の結果に基づいて、メイン基板31のROM42に格納されている停止データテーブル群の1つが選択される(ステップS16)。そして、前述のステップS17以降の処理が実行される。
その後、ゲームが繰り返され、「二種BB開始」役に入賞および当選すると、二種BBゲームが開始される。二種BBゲーム中に、内部抽選後のART抽選(ステップS9)で当選するか、ART抽選の当選が持ち越された状態であると判断されると(ステップS11のYES)、告知演出フラグがオンにされる(ステップS12)。
告知演出フラグがオンにされた後は、停止データテーブル群の1つが選択されて(ステップS16)、その停止データテーブル群に基づいて、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転が制御される(ステップS17〜S21)。そして、入賞判定後(ステップS22)、現在のゲームが二種BBゲームであるか否かの判定が肯定される(ステップS23のYES)。
この場合、つづいて、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの停止出目が特定の停止出目、つまり「特定役1」役の入賞図柄である「赤7」−「赤7」−「赤7」の図柄の並びからなる停止出目であるか否かが判定される(ステップS24)。
「赤7」−「赤7」−「赤7」の停止出目は、ART抽選の当選(ART確定)を遊技者に告知するための停止出目である。したがって、「赤7」−「赤7」−「赤7」の停止出目が出現すると、遊技者は、ART確定を認知することができる。
「赤7」−「赤7」−「赤7」の停止出目が出現した場合(ステップS24のYES)、「赤7」−「赤7」−「赤7」の停止出目を再度出現させる必要がないので、告知演出フラグがオフにされる(ステップS25)。
一方、「赤7」−「赤7」−「赤7」の停止出目が出現していない場合(ステップS24のNO)、「赤7」−「赤7」−「赤7」の停止出目を出現させて、ART確定を遊技者に告知するリール演出が必要であると判断されて、告知演出フラグがオンのままにされる。
その後、ベット操作の禁止が解除されて(ステップS26)、1ゲームにおける処理が終了される。
告知演出フラグがオンのまま、新たなゲームが開始されると、内部抽選が実行された後(ステップS1〜S5)、告知演出フラグまたはフェイク演出フラグがオンであるか否かの判定が肯定される(ステップS6のYES)。この場合、メイン基板31のROM42に格納されている告知演出用停止データテーブル群とフェイク演出用停止データテーブル群との一方を選択するための演出用停止データテーブル群選択処理が実行される(ステップS7)。演出用停止データテーブル群選択処理については、後述する。
演出用停止データテーブル群選択処理の実行後、処理が進み(ステップS8〜S12)、停止データテーブル群が選択される(ステップS16)。そして、前のゲームでの左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から4.1秒間が経過した後、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転が開始されると、演出用停止データテーブル群選択処理が実行されたか否か、つまり告知演出用停止データテーブル群またはフェイク演出用停止データテーブル群が選択済みであるか否かが判定される(ステップS19)。
このとき、告知演出用停止データテーブルが選択されているので(ステップS19のYES)、ART確定を遊技者に告知するリール演出のためのリール演出処理が実行される(ステップS20)。リール演出処理については、後述する。
リール演出処理の実行後は、リール停止制御以降の処理が実行されて(ステップS21〜26)、1ゲームにおける処理が終了される。
二種BBゲーム中であって、ART抽選の当選の持ち越しがなく、内部抽選後のART抽選がはずれとなることがある(ステップS9)。この場合、ART抽選に当選しているか否かの判定が否定され(ステップS11のNO)、フェイク抽選が実行される(ステップ13)。フェイク抽選は、ART確定ではないのにART確定への期待感を遊技者に抱かせるためのフェイク演出を実行するか否かを決定する抽選である。
フェイク抽選に当選した場合には(ステップS14のYES)、フェイク演出フラグがオンにされる(ステップS15)。
フェイク抽選にはずれた場合には(ステップS14のNO)、フェイク演出フラグがオフのままにされる。
その後、前述のステップS16以降の処理が実行される。
フェイク演出フラグがオンのまま、新たなゲームが開始されると、内部抽選が実行された後(ステップS1〜S5)、告知演出フラグまたはフェイク演出フラグがオンであるか否かの判定が肯定されて(ステップS6のYES)、演出用停止データテーブル群選択処理が実行される(ステップS7)。
演出用停止データテーブル群選択処理の実行後、処理が進み(ステップS8〜S12)、停止データテーブル群が選択される(ステップS16)。そして、前のゲームでの左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から4.1秒間が経過した後、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転が開始されると、演出用停止データテーブル群選択処理が実行されたか否か、つまり告知演出用停止データテーブル群またはフェイク演出用停止データテーブル群が選択済みであるか否かが判定される(ステップS19)。
このとき、フェイク演出用停止データテーブルが選択されているので(ステップS19のYES)、フェイク演出のためのリール演出処理が実行される(ステップS20)。リール演出処理については、後述する。
リール演出処理の実行後は、リール停止制御以降の処理が実行されて(ステップS21〜26)、1ゲームにおける処理が終了される。
<演出用データテーブル群選択処理>
図6は、演出用データテーブル群選択処理の流れを示すフローチャートである。
前述のように、演出用データテーブル群選択処理は、告知演出フラグおよびフェイク演出フラグの一方がオンである場合に実行される。
演出用データテーブル群選択処理では、告知演出フラグがオンであるか否かが調べられる(ステップS71)。
告知演出フラグがオンである場合には(ステップS71のYES)、メイン基板31のROM42に格納されている告知演出用停止データテーブル群が選択される(ステップS72)。
告知演出フラグがオンでない場合、つまりオフである場合には(ステップS71のNO)、フェイク演出用停止データテーブル群が選択される(ステップS73)。
<リール演出処理>
図7Aおよび図7Bは、リール演出処理の流れを示すフローチャートである。図8は、告知演出用停止データテーブル群およびフェイク演出用停止データテーブル群の構成を説明するための図である。
まず、演出用データテーブル群選択処理で告知演出用停止データテーブル群が選択された場合のリール演出処理について説明する。
リール演出処理では、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から30秒間が経過したか否かが判断される(ステップS201)。
左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から30秒間が経過していなければ(ステップS201のNO)、左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cおよび右ストップボタン19Rのいずれかが操作されたか否かが判断される(ステップS202)。
左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から30秒間が経過するか、または、左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cおよび右ストップボタン19Rのいずれかが操作されるまで、以降の処理は実行されない。
告知演出用停止データテーブル群には、図8に示されるように、左リール4L用の左リール用停止データテーブル群、中リール4C用の中リール用停止データテーブル群および右リール4R用の右リール用停止データテーブル群が含まれる。
左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から30秒間が経過する前に、左ストップボタン19Lが操作された場合には(ステップS202のYES)、左リール4L用の左リール用停止データテーブル群が選択される。中ストップボタン19Cが操作された場合には(ステップS202のYES)、中リール4C用の中リール用停止データテーブル群が選択される。右ストップボタン19Rが操作された場合には(ステップS202のYES)、右リール4R用の右リール用停止データテーブル群が選択される。
なお、以下では、このときの左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cまたは右ストップボタン19Rの操作を「第1停止操作」といい、この第1停止操作に応答して停止される左リール4L、中リール4Cまたは右リール4Rを「第1停止リール」という。
第1停止操作が行われる前に、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から30秒間が経過した場合には(ステップS201のYES)、第1停止リールとしての左リール4Lの自動停止が指示される(ステップS203)。この場合、左リール4L用の左リール用停止データテーブル群が選択される。
第1停止操作がなされたタイミングまたは自動停止が指示されたタイミングでの第1停止リールの回転位置が取得される(ステップS204)。
次に、「赤7」の図柄をリール窓8内の上段、中段および下段のどの位置に停止させるかが決定される。そして、その決定に基づいて、停止データテーブルが決定される(ステップS205)。
左リール用停止データテーブル群、中リール用停止データテーブル群および右リール用停止データテーブル群には、図8に示されるように、各入賞ラインL1〜L5用の停止データテーブルが含まれる。
たとえば、第1停止リールが左リール4Lである場合を例にとると、「赤7」図柄の停止位置がリール窓8内の上段に決定された場合、入賞ラインL2,L4用の停止データテーブルが選択可能であり、たとえば、抽選により、その一方が選択される。「赤7」図柄の停止位置がリール窓8内の中段に決定された場合、入賞ラインL1用の停止データテーブルが選択される。「赤7」図柄の停止位置がリール窓8内の下段に決定された場合、入賞ラインL3,L5用の停止データテーブルが選択可能であり、たとえば、抽選により、その一方が選択される。
そして、停止データテーブルが決定されると、第1停止操作がなされたタイミングまたは自動停止が指示されたタイミングでの第1停止リールの回転位置に応じた引き込みコマ数が停止データテーブルから読み出され、その読み出された引き込みコマ数に基づいて、第1停止リールの回転が停止される(ステップS206)。
その後、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から35秒間が経過したか否かが判断される(ステップS207)。
左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から35秒間が経過していなければ(ステップS201のNO)、左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cおよび右ストップボタン19Rのうち、未だ操作されていない左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cまたは右ストップボタン19Rが操作されたか否かが判断される(ステップS208)。
左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から35秒間が経過するか、または、未だ操作されていない左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cまたは右ストップボタン19Rが操作されるまで、以降の処理は実行されない。
左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から35秒間が経過する前に、未だ操作されていない左ストップボタン19Lが操作された場合には(ステップS208のYES)、左リール4L用の左リール用停止データテーブル群が選択される。未だ操作されていない中ストップボタン19Cが操作された場合には(ステップS208のYES)、中リール4C用の中リール用停止データテーブル群が選択される。未だ操作されていない右ストップボタン19Rが操作された場合には(ステップS208のYES)、右リール4R用の右リール用停止データテーブル群が選択される。
なお、以下では、このときの左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cまたは右ストップボタン19Rの操作を「第2停止操作」といい、この第2停止操作に応答して停止される左リール4L、中リール4Cまたは右リール4Rを「第2停止リール」という。
第2停止操作が行われる前に、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から35秒間が経過した場合には(ステップS201のYES)、第2停止リールとしての中リール4Cの自動停止が指示される(ステップS209)。この場合、中リール4C用の左リール用停止データテーブル群が選択される。
第2停止操作がなされたタイミングまたは自動停止が指示されたタイミングでの第1停止リールの回転位置が取得される(ステップS210)。
次に、左リール4Lの「赤7」の図柄の位置に基づいて、「赤7」の図柄をリール窓8内の上段、中段および下段のどの位置に停止させるべきかが決定される。たとえば、左リール4Lの「赤7」の図柄が中段に停止表示されている場合、中リール4Cの「赤7」の図柄は、リール窓8内の中段の位置に停止されるべきであると決定される。そして、その決定に基づいて、停止データテーブルが決定される(ステップS211)。
停止データテーブルが決定されると、第2停止操作がなされたタイミングまたは自動停止が指示されたタイミングでの第2停止リールの回転位置に応じた引き込みコマ数が停止データテーブルから読み出され、その読み出された引き込みコマ数に基づいて、第2停止リールの回転が停止される(ステップS212)。
その後、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から40秒間が経過したか否かが判断される(ステップS213)。
左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から40秒間が経過していなければ(ステップS213のNO)、左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cおよび右ストップボタン19Rのうち、未だ操作されていない残り1つの左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cまたは右ストップボタン19Rが操作されたか否かが判断される(ステップS214)。
左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から40秒間が経過するか、または、未だ操作されていない残り1つの左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cまたは右ストップボタン19Rが操作されるまで、以降の処理は実行されない。
左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から40秒間が経過する前に、未だ操作されていない左ストップボタン19Lが操作された場合には(ステップS214のYES)、左リール4L用の左リール用停止データテーブル群が選択される。未だ操作されていない中ストップボタン19Cが操作された場合には(ステップS214のYES)、中リール4C用の中リール用停止データテーブル群が選択される。未だ操作されていない右ストップボタン19Rが操作された場合には(ステップS214のYES)、右リール4R用の右リール用停止データテーブル群が選択される。
なお、以下では、このときの左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cまたは右ストップボタン19Rの操作を「第3停止操作」といい、この第3停止操作に応答して停止される左リール4L、中リール4Cまたは右リール4Rを「第3停止リール」という。
第3停止操作が行われる前に、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から40秒間が経過した場合には(ステップS213のYES)、第3停止リールとしての右リール4Rの自動停止が指示される(ステップS215)。この場合、右リール4R用の左リール用停止データテーブル群が選択される。
第3停止操作がなされたタイミングまたは自動停止が指示されたタイミングでの第1停止リールの回転位置が取得される(ステップS216)。
次に、左リール4Lおよび中リール4Cの「赤7」の図柄の位置に基づいて、右リール4Rの「赤7」の図柄をリール窓8内の上段、中段および下段のどの位置に停止させるべきかが決定される。たとえば、左リール4Lおよび中リール4Cの「赤7」の図柄が中段に停止表示されている場合、右リール4Rの「赤7」の図柄は、リール窓8内の中段の位置に停止されるべきであると決定される。そして、その決定に基づいて、停止データテーブルが決定される(ステップS217)。
停止データテーブルが決定されると、第3停止操作がなされたタイミングまたは自動停止が指示されたタイミングでの第3停止リールの回転位置に応じた引き込みコマ数が停止データテーブルから読み出され、その読み出された引き込みコマ数に基づいて、第3停止リールの回転が停止される(ステップS218)。
これにより、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転が停止し、いずれか1本の入賞ラインL1〜L5上に、「赤7」−「赤7」−「赤7」の停止出目が出現する。その結果、遊技者にART確定を告知するための告知演出が達成される。
その後、告知演出フラグがオフにされる(ステップS219)。
そして、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転が開始されて(ステップS220)、リール演出処理がリターンされる。
図9は、告知演出が実行されるときの動作を図解的に示す図である。
前述の処理により、「二種BB開始」役に入賞した後、ART抽選に当選すると、そのART抽選に当選したゲームで「赤7」−「赤7」−「赤7」の停止出目が出現しなければ、次のゲームにおいて、リール演出処理による告知演出が実行される。
告知演出が実行される場合、スタートレバー18が操作されると、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転が開始され、左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cおよび右ストップボタン19Rの操作が仮に有効化される。このとき、液晶表示器22に「7を狙え」といったメッセージが表示されてもよい。その後、遊技者により、左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cおよび右ストップボタン19Rが操作されると、それぞれ左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転が停止され、いずれか1本の入賞ラインL1〜L5上に、「赤7」−「赤7」−「赤7」の停止出目が出現する。
「赤7」−「赤7」−「赤7」の停止出目を見た遊技者は、ART確定を認知することができる。また、遊技者にART確定を確実に認知させるため、「赤7」−「赤7」−「赤7」の停止出目の出現後に、ART確定の旨のメッセージが液晶表示器22に表示されるなどの手法により、ART確定が遊技者に告知されてもよい。
「赤7」−「赤7」−「赤7」の停止出目の出現後、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転が再び開始されて、左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cおよび右ストップボタン19Rの操作が真に有効化される。そして、左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cおよび右ストップボタン19Rが操作されると、それぞれ左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転が停止され、1ゲームが終了となる。
次に、図7A、図7Bおよび図8を参照して、演出用データテーブル群選択処理でフェイク演出用停止データテーブル群が選択された場合のリール演出処理について説明する。
リール演出処理では、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から30秒間が経過したか否かが判断される(ステップS201)。
左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から30秒間が経過していなければ(ステップS201のNO)、左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cおよび右ストップボタン19Rのいずれかが操作されたか否かが判断される(ステップS202)。
左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から30秒間が経過するか、または、第1停止操作がなされるまで、以降の処理は実行されない。
フェイク演出用停止データテーブル群には、告知演出用停止データテーブル群と同様に、左リール4L用、中リール4C用および右リール4R用の停止データテーブル群が含まれる。
左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から30秒間が経過する前に、第1停止操作がなされた場合には(ステップS202のYES)、その第1停止操作に応じた停止データテーブル群が選択される。
第1停止操作が行われる前に、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から30秒間が経過した場合には(ステップS201のYES)、第1停止リールとしての左リール4Lの自動停止が指示される(ステップS203)。この場合、左リール4L用の停止データテーブル群が選択される。
第1停止操作がなされたタイミングまたは自動停止が指示されたタイミングでの第1停止リールの回転位置が取得される(ステップS204)。
次に、「赤7」の図柄をリール窓8内の上段、中段および下段のどの位置に停止させるかが決定される。そして、その決定に基づいて、停止データテーブルが決定される(ステップS205)。
各停止データテーブル群には、各入賞ラインL1〜L5用の停止データテーブルが含まれる。
たとえば、第1停止リールが左リール4Lである場合を例にとると、「赤7」図柄の停止位置がリール窓8内の上段に決定された場合、入賞ラインL2,L4用の停止データテーブルが選択可能であり、たとえば、抽選により、その一方が選択される。「赤7」図柄の停止位置がリール窓8内の中段に決定された場合、入賞ラインL1用の停止データテーブルが選択される。「赤7」図柄の停止位置がリール窓8内の下段に決定された場合、入賞ラインL3,L5用の停止データテーブルが選択可能であり、たとえば、抽選により、その一方が選択される。
そして、停止データテーブルが決定されると、第1停止操作がなされたタイミングまたは自動停止が指示されたタイミングでの第1停止リールの回転位置に応じた引き込みコマ数が停止データテーブルから読み出され、その読み出された引き込みコマ数に基づいて、第1停止リールの回転が停止される(ステップS206)。
その後、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から35秒間が経過したか否かが判断される(ステップS207)。
左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から35秒間が経過していなければ(ステップS201のNO)、第2停止操作がなされたか否かが判断される(ステップS208)。
左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から35秒間が経過するか、または、第2停止操作がなされるまで、以降の処理は実行されない。
左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から35秒間が経過する前に、第2停止操作がなされた場合には(ステップS208のYES)、第2停止操作に応じた停止データテーブル群が選択される。
第2停止操作が行われる前に、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から35秒間が経過した場合には(ステップS201のYES)、第2停止リールとしての中リール4Cの自動停止が指示される(ステップS209)。この場合、中リール4C用の左リール用停止データテーブル群が選択される。
第2停止操作がなされたタイミングまたは自動停止が指示されたタイミングでの第1停止リールの回転位置が取得される(ステップS210)。
次に、左リール4Lの「赤7」の図柄の位置に基づいて、「赤7」の図柄をリール窓8内の上段、中段および下段のどの位置に停止させるべきかが決定される。たとえば、左リール4Lの「赤7」の図柄が中段に停止表示されている場合、中リール4Cの「赤7」の図柄は、リール窓8内の中段の位置に停止されるべきであると決定される。そして、その決定に基づいて、停止データテーブルが決定される(ステップS211)。
停止データテーブルが決定されると、第2停止操作がなされたタイミングまたは自動停止が指示されたタイミングでの第2停止リールの回転位置に応じた引き込みコマ数が停止データテーブルから読み出され、その読み出された引き込みコマ数に基づいて、第2停止リールの回転が停止される(ステップS212)。
その後、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から40秒間が経過したか否かが判断される(ステップS213)。
左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から40秒間が経過していなければ(ステップS213のNO)、第3停止操作がなされたか否かが判断される(ステップS214)。
左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から40秒間が経過するか、または、第3停止操作がなされるまで、以降の処理は実行されない。
左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から40秒間が経過する前に、第3停止操作がなされた場合には(ステップS214のYES)、第3停止操作に応じた停止データテーブル群が選択される。
第3停止操作が行われる前に、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から40秒間が経過した場合には(ステップS213のYES)、第3停止リールとしての右リール4Rの自動停止が指示される(ステップS215)。この場合、右リール4R用の左リール用停止データテーブル群が選択される。
第3停止操作がなされたタイミングまたは自動停止が指示されたタイミングでの第1停止リールの回転位置が取得される(ステップS216)。
次に、左リール4Lおよび中リール4Cの「赤7」の図柄の位置に基づいて、右リール4Rの「ベル」の図柄をリール窓8内の上段、中段および下段のどの位置に停止させるべきかが決定される。たとえば、左リール4Lおよび中リール4Cの「赤7」の図柄が中段に停止表示されている場合、右リール4Rの「ベル」の図柄は、リール窓8内の中段の位置に停止されるべきであると決定される。そして、その決定に基づいて、停止データテーブルが決定される(ステップS217)。
停止データテーブルが決定されると、第3停止操作がなされたタイミングまたは自動停止が指示されたタイミングでの第3停止リールの回転位置に応じた引き込みコマ数が停止データテーブルから読み出され、その読み出された引き込みコマ数に基づいて、第3停止リールの回転が停止される(ステップS218)。
これにより、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転が停止し、いずれか1本の入賞ラインL1〜L5上に、「赤7」−「赤7」−「ベル」の停止出目が出現する。その結果、ART確定ではないのにART確定への期待感を遊技者に抱かせるためのフェイク演出が達成される。
その後、告知演出フラグがオフにされる(ステップS219)。
そして、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転が開始されて(ステップS220)、リール演出処理がリターンされる。
図10は、フェイク演出が実行されるときの動作を図解的に示す図である。
前述の処理により、「二種BB開始」役に入賞した後、ART抽選に当選していない場合に、フェイク抽選により、フェイク演出を実行するか否かが決定される。フェイク抽選に当選すると、次のゲームにおいて、リール演出処理によるフェイク演出が実行される。
フェイク演出が実行される場合、スタートレバー18が操作されると、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転が開始され、左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cおよび右ストップボタン19Rの操作が仮に有効化される。このとき、液晶表示器22に「7を狙え」といったメッセージが表示されてもよい。その後、遊技者により、左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cおよび右ストップボタン19Rが操作されると、それぞれ左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転が停止され、いずれか1本の入賞ラインL1〜L5上に、「赤7」−「赤7」−「ベル」の停止出目が出現する。
このフェイク演出が実行されることにより、ART確定への期待感を遊技者に抱かせることができる。
「赤7」−「赤7」−「ベル」の停止出目の出現後、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転が再び開始されて、左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cおよび右ストップボタン19Rの操作が真に有効化される。そして、左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cおよび右ストップボタン19Rが操作されると、それぞれ左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転が停止され、1ゲームが終了となる。
<作用効果>
以上のように、ゲームにメダルがベットされることにより、1ゲームの実行を許可する所定条件が成立する。この成立後、スタートレバー18が操作されると、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転が開始される。各左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rに対応して、それぞれ左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の停止を指示するための左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cおよび右ストップボタン19Rが設けられている。左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cおよび右ストップボタン19Rの操作が真に有効化された後、左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cおよび右ストップボタン19Rが操作されると、その操作に応答して、左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cおよび右ストップボタン19Rにそれぞれ対応する左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの変動表示が停止される。
左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始後に、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rを使用したリール演出が実行される場合がある。この場合、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始後、左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cおよび右ストップボタン19Rの操作が真に有効化される前に、左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cおよび右ストップボタン19Rの操作が仮に有効化される。仮に有効化された左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cおよび右ストップボタン19Rが操作されると、その左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cおよび右ストップボタン19Rに対応する左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転が停止される。そして、すべての左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の停止後、すべての左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転が再び開始される。
左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rを使用したリール演出では、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの停止時の引き込みコマ数を無制限に設定することができる。そのため、仮に有効化された左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cおよび右ストップボタン19Rの操作のタイミングにかかわらず、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転を所定の停止出目で停止させることができる。よって、遊技者の技量に関係なく、所定の停止出目を出現させることができる。
スロットマシン1では、スタートレバー18の操作後、遊技者に有利なゲーム状態であるART状態を開始するか否かを決定するART抽選が実行される。そして、ART抽選でART状態の開始(通常状態からART状態への移行)が決定された場合、そのゲームで特定の停止出目である「赤7」−「赤7」−「赤7」の停止出目が出現していなければ、次のゲームで「赤7」−「赤7」−「赤7」の停止出目を出現させるリール演出が実行される。
これにより、ART状態の開始が決定(ART確定)された場合に、次のゲームで左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rを使用したリール演出が実行されて、「赤7」−「赤7」−「赤7」の停止出目が出現することにより、そのART状態の開始が決定されたことを遊技者に告知することができる。その結果、ART状態の開始に対する遊技者の期待感を膨らませることができる。
ART状態の開始が決定されたゲームで所定の停止出目が出現した場合には、その決定が遊技者にすでに告知されているので、次のゲームで停止出目を再度出現させる必要がない。そのため、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rを使用したリール演出が実行されない。これにより、リール演出が無駄に実行されることを防止できる。その結果、リール演出の価値が低下することを防止でき、リール演出でART状態の開始に対する遊技者の期待感を膨らませる効果が薄れることを防止できる。
特定ゲーム状態である二種BBゲーム中には、内部抽選による抽選の結果にかかわらず、すべての小役、つまり「ベル」役、「スイカ」役および「チェリー」役のすべてに当選となる。また、二種BBゲーム中は、左リール4Lの最大引き込みコマ数が1コマに設定される。そのため、左リール4Lについては、左ストップボタン19Lが操作されたタイミングにおける図柄の配列の位置を基準として、その回転が図柄1コマ分の範囲内で移動して停止される。したがって、遊技者の技量によっては、二種BBゲーム中に、左ストップボタン19L、中ストップボタン19Cおよび右ストップボタン19Rが真に有効化された状態で、「赤7」−「赤7」−「赤7」の停止出目を出現させることが困難である。
リール演出は、二種BBゲーム中であることを条件に実行される。リール演出では、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの停止時の引き込みコマ数を無制限に設定することができるので、二種BBゲーム中であっても、遊技者の技量に関係なく、「赤7」−「赤7」−「赤7」の停止出目を出現させることができる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の実施形態では、ART確定を遊技者に告知するためにリール演出がなされるとしたが、「二種BB開始」役の当選など、ART確定以外の告知のためにリール演出がなされてもよい。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。