JP4834729B2

JP4834729B2 - ライブのスポーツイベントの観客の体験を促進するためのシステムと方法

Info

Publication number: JP4834729B2
Application number: JP2008521755A
Authority: JP
Inventors: マークアーセノー; アランシャレット; ジャンアーセノー; ジェラルドルミレ; ステファンブラン; ロバートターディフ; ミッシェルポワソン
Original assignee: Kangaroo Media Inc
Current assignee: Kangaroo Media Inc
Priority date: 2005-07-22
Filing date: 2006-07-14
Publication date: 2011-12-14
Anticipated expiration: 2026-07-14
Also published as: US20070021055A1; US20070022447A1; US8051453B2; CA2552062C; JP2009503922A; US20070022446A1; US20130182117A1; US9065984B2; AU2006272401B2; EP2498210A1; US20070019069A1; AU2006272401A1; US7657920B2; US8051452B2; US8391773B2; EP1978480A3; US20070022438A1; WO2007009225A1; CN102710976B; US20070021056A1

Description

（関連出願の相互参照）
本出願は、２００５年７月２２日にジャンアーセノー（ＪｅａｎＡｒｓｅｎｅａｕ）らによって出願された米国特許仮出願第６０／７０１，４７３号と、２００６年３月３日にジャンアーセノーらによって出願された米国特許仮出願第６０／７７８，３６３号と、２００６年４月７日にジャンアーセノーらによって出願された米国特許仮出願第６０／７８９，９１１号とに基づいて優先権を主張し、それらの出願の全部は、参照により本明細書に援用される。

（技術分野）
本発明は、概して、イベントに関連する映像及び／又は音声コンテンツを無線配信することが可能なシステムに関する。また、本発明は、そのようなシステムを構成する個別の要素と、それらの動作方法及び使用方法に関する。

実際にスポーツ競技が行われるイベントの観客に、映像及び／又は音声コンテンツを配信するコンセプトが知られている。その一般的なアプローチにおいては、開催地に近接する無線基地局が、個々の観客によって操作される携帯電子装置に映像及び／又は音声コンテンツを無線配信する。観客は、興味のある特定の映像／音声ストリームを、その携帯電子装置によって選択することができる。

本明細書に記載される発明は、ライブのスポーツイベントを開催する会場で用いられる携帯電子装置であり、
（ａ）そのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを少なくとも２つ含むワイヤレスＲＦトランスミッションを受信するためのレシーバと、
（ｂ）ディスプレイと、
（ｃ）複数のビデオストリームから、ディスプレイに表示する１つのビデオストリームを選択するためのユーザインターフェースとを備え、
（ｄ）操作ロックモードにすることと操作アンロックモードにすることが可能であり、操作ロックモードではビデオストリームを表示して観客に視聴させることが制限され、操作アンロックモードではビデオストリームを表示して観客に視聴させることが許容される携帯電子装置であり、携帯電子装置に無線送信される認証データの受信に応じて操作アンロックモードにすることが可能な携帯電子機器を提供する。

本明細書に記載される発明は、スポーツイベントが行われる会場で観客に使用される複数の携帯電子装置によって受信されるためのワイヤレスＲＦトランスミッションに埋め込まれるデータ構造であり、
（ａ）そのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツを有する、少なくとも２つの、携帯電子装置に表示させるためのビデオストリームを記述する電気的表現と、
（ｂ）携帯電子装置を使用して観客が視聴するために、それらの複数の携帯電子装置の１つ又は複数にビデオストリームにアクセスすることを許可するための認証データを備えるデータ構造を提供する。

本明細書に記載される発明は、ライブのスポーツイベントを開催する会場で用いられる携帯電子装置であり、
（ａ）そのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを少なくとも２つ含むワイヤレスＲＦトランスミッションを受信するためのレシーバと、
（ｂ）ディスプレイと、
（ｃ）複数のビデオストリームから、ディスプレイに表示する１つのビデオストリームを選択するためのユーザインターフェースとを備え、
（ｄ）この携帯電子装置は、携帯電子装置に無線送信される認証データに応じて、視聴のためにビデオストリームにアクセスすることを観客に許容する携帯電子機器を提供する。

本明細書に記載される発明は、（ａ）スポーツイベントが開催される会場に存在する携帯電子装置にそのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを配信するサービスを有料で提供するステップと、
（ｂ）そのスポーツイベントの観客に１つ又は複数のビデオストリームを視聴させるためのディスプレイを備える携帯電子装置と、
（ｃ）そのスポーツイベントが進行する間に、携帯電子装置によって受信されるための、ビデオストリームを含むワイヤレスＲＦトランスミッションを作成するステップと、
（ｄ）ディスプレイに表示して観客が視聴するために、携帯電子装置が１つ又は複数のビデオストリームにアクセスすることを許可する認証データであり、その携帯電子装置によって処理されるための認証データをワイヤレスＲＦトランスミッションに含ませるステップを備えるビジネス方法を提供する。

本明細書に記載される発明は、（ａ）スポーツイベントが開催される会場に存在する携帯電子装置にそのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを配信するサービスを有料で提供するステップと、
（ｂ）そのスポーツイベントの観客に１つ又は複数のビデオストリームを視聴させるためのディスプレイを備える携帯電子装置と、
（ｃ）そのスポーツイベントが進行する間に、携帯電子装置によって受信されるための、ビデオストリームを含むワイヤレスＲＦトランスミッションを作成するステップと、
（ｄ）前記サービスが購入されていない携帯電子装置を有する観客が1つ又は複数のビデオストリームを視聴することを防ぐために、ワイヤレスＲＦトランスミッションをプロテクトするステップを備えるビジネス方法を提供する。

本明細書に記載される発明は、ライブのスポーツイベントを開催する会場で用いられる携帯電子装置であり、
（ａ）そのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを少なくとも２つ含むワイヤレスＲＦトランスミッションを受信するためのレシーバと、
（ｂ）ディスプレイと、
（ｃ）複数のビデオストリームから、ディスプレイに表示する１つのビデオストリームを選択するためのユーザインターフェースと、
（ｄ）ワイヤレスＲＦトランスミッションによって提供されるスポーツイベントに関するライブのコンテンツに当該携帯電子装置を用いてアクセスする許可を観客が得ているか否かについての認証判断を行うためにワイヤレスＲＦトランスミッションに含まれる認証情報を処理する認証処理手段とを備える携帯電子装置を提供する。

本明細書に記載される発明は、ライブのポーツイベントを開催する会場で用いられる複数の携帯電子装置であり、各携帯電子装置は、
（ａ）そのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを少なくとも２つ含むワイヤレスＲＦトランスミッションであり、認証情報をさらに含むワイヤレスＲＦトランスミッションを受信するためのレシーバと、
（ｂ）ディスプレイと、
（ｃ）複数のビデオストリームから、ディスプレイに表示する１つのビデオストリームを選択するためのユーザインターフェースと、
（ｄ）認証処理手段とを備え、
（ｉ）第1携帯電子装置の認証処理手段は認証情報を処理し、第1携帯電子装置のユーザインターフェースに入力される第1ユーザコードに応じて、スポーツイベントのライブ映像コンテンツの少なくとも一部を第1携帯電子装置のディスプレイで表示することを許可し、
（ｉｉ）第２携帯電子装置の認証処理手段は認証情報を処理し、第２携帯電子装置のユーザインターフェースに入力される、第1ユーザコードとは別の第２ユーザコードに応じて、スポーツイベントのライブ映像コンテンツの少なくとも一部を第２携帯電子装置のディスプレイで表示することを許可する、複数の携帯電子装置を提供する。

本明細書に記載される発明は、ライブのスポーツイベントの観客の体験を促進するためのシステムであり、
（ａ）そのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを少なくとも２つ含み、かつ、認証情報をも含むワイヤレスＲＦトランスミッションを生成するトランスミッタと、
（ｂ）観客によって使用される複数の携帯電子装置であり、各携帯電子装置は、
（ｉ）ユーザインターフェースと、
（ｉｉ）ビデオストリームを視聴可能なディスプレイと、
（ｉｉｉ）携帯電子装置をアンロックして、観客にビデオストリームの視聴を許可するために、前記認証情報と前記ユーザインターフェースに入力されるユーザコードを処理する認証処理手段とを備える複数の携帯電子装置を備える。上記の携帯電子装置の認証処理手段は前記ユーザインターフェースに入力されたユーザコードが有効なユーザコードであるのかを判断するのにその認証情報を用い、前記ユーザインターフェースに入力された前記ユーザコードが有効なユーザコードであると判断した場合に、携帯電子装置をアンロックして観客にビデオストリームを視聴することを許容し、各携帯電子装置をアンロックするためのユーザコードは、互いに相違しているシステムを提供する。

本明細書に記載される発明は、携帯電子装置をアンロックして、ライブのスポーツイベントが開催される会場の観客に携帯電子装置を用いて、携帯電子装置に無線送信され、そのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツの少なくとも２つのビデオストリームを視聴することを許容するために用いられるユーザコードを生成する装置であり、
（ａ）携帯電子装置の識別子を入力するための入力手段と、
（ｂ）ユーザコードを生成する処理において識別子を処理するための処理エレメントと、
（ｃ）ユーザコードを出力するための出力手段とを備える生成装置を提供する。

本明細書に記載される発明は、（ａ）スポーツイベントが開催される会場に存在する携帯電子装置にそのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを配信するサービスを有料で提供するステップと、
（ｂ）そのスポーツイベントの観客に１つ又は複数のビデオストリームを視聴させるためのディスプレイを備える携帯電子装置と、
（ｃ）前記サービスを購入した人にユーザコードを提供するステップと、
（ｄ）スポーツイベントが進行する間に、携帯電子装置によって受信されるための、ビデオストリームを含むワイヤレスＲＦトランスミッションを作成するステップと、
（ｅ）前記ユーザコードが携帯電子装置のユーザインターフェースに入力されない限り、スポーツイベントのライブ映像のコンテンツの少なくとも一部を携帯電子装置が表示することを禁止するステップを備えるビジネス方法を提供する。

本明細書に記載される発明は、（ａ）スポーツイベントが開催される会場に存在する携帯電子装置にそのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを配信するサービスを有料で提供するステップと、
（ｂ）そのスポーツイベントの観客に１つ又は複数のビデオストリームを視聴させるためのディスプレイを備える携帯電子装置と、
（ｃ）前記サービスが購入された携帯電子装置にコードをロードするにために、該携帯電子装置と電気的通信を確立するステップと、
（ｄ）スポーツイベントが進行する間に、携帯電子装置によって受信されるための、ビデオストリームを含むワイヤレスＲＦトランスミッションを作成するステップと、
（ｅ）前記コードが携帯電子装置にロードされない限り、スポーツイベントのライブ映像のコンテンツの少なくとも一部を携帯電子装置が表示することを禁止するステップを備えるビジネス方法を提供する。

本明細書に記載される発明は、ライブのスポーツイベントを開催する会場で用いられる携帯電子装置であり、
（ａ）そのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを少なくとも２つ含むワイヤレスＲＦトランスミッションを受信するためのレシーバと、
（ｂ）ディスプレイと、
（ｃ）複数のビデオストリームから、ディスプレイに表示する１つのビデオストリームを選択するためのユーザインターフェースとを備え、
（ｄ）無線配信されたデータに応じて前記ユーザインターフェースをセットする、携帯電子装置を提供する。

本明細書に記載される発明は、ライブのスポーツイベントを開催する会場で用いられる携帯電子装置のユーザインターフェースをセットする方法であり、携帯電子装置は、
（ａ）そのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを少なくとも２つ含むワイヤレスＲＦトランスミッションを受信するためのレシーバと、
（ｂ）ディスプレイと、
（ｃ）複数のビデオストリームから、ディスプレイに表示する１つのビデオストリームを選択するためのユーザインターフェースとを備え、
（ｄ）ユーザインターフェースをセットするために携帯電子装置によって処理されるデータをレシーバに無線送信するステップを備える方法を提供する。

本明細書に記載される発明は、（ａ）そのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを少なくとも２つ含むワイヤレスＲＦトランスミッションであり、各携帯電子装置が
（ｉ）ディスプレイと、
（ｉｉ）複数のビデオストリームから、ディスプレイに表示する１つのビデオストリームを選択するためのユーザインターフェース
を備えている複数の携帯電子装置に向けられたワイヤレスＲＦトランスミッションを生成するために用いられるトランスミッタをライブのスポーツイベントが開催されている会場において提供するステップと、
（ｂ）１つ又は複数の携帯電子装置に向けて、トランスミッタにその１つ又は複数の携帯電子装置のユーザインターフェースをセットするためのデータを無線送信させるステップとを備える方法を提供する。

本明細書に記載される発明は、複数のライブのスポーツイベントを観戦する観客の体験を促進するための方法であり、それぞれのライブのスポーツイベントにおいて、
（ａ）ライブのスポーツイベントが進行する間に、そのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを少なくとも２つ含むワイヤレスＲＦトランスミッションを作成し、携帯電子装置は、ライブのスポーツイベントを観戦している観客が１つ又は複数のビデオストリームを視聴するためのディスプレイとユーザインターフェースを有しているステップと、
（ｂ）１つのライブのスポーツイベントとその他のライブのスポーツイベントにおけるユーザインターフェースが変更できるようにユーザインターフェースをカスタマイズするために、ユーザインターフェースを無線通信によってセットするステップとを備える方法を提供する。

本明細書に記載される発明は、ライブのスポーツイベントを開催する会場で用いられる携帯電子装置であり、
（ａ）そのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを少なくとも２つ含むワイヤレスＲＦトランスミッションを受信するためのレシーバと、
（ｂ）ディスプレイと、
（ｃ）複数のビデオストリームから、ディスプレイに表示する１つのビデオストリームを選択するためのユーザインターフェースと、
（ｄ）ワイヤレスＲＦトランスミッションにおける少なくとも２つのビデオストリームを同時にバッファリングするためのバッファとを備え、
（ｅ）前記バッファにおいてバッファリングされたビデオストリームを視聴することを許容するプレイバック機能を実行するために、前記バッファに記憶される映像データを処理可能な携帯電子装置を提供する。

本明細書に記載される発明は、ライブのスポーツイベントを開催する会場で用いられる携帯電子装置であり、
（ａ）そのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを少なくとも２つ含むワイヤレスＲＦトランスミッションを受信するためのレシーバと、
（ｂ）ディスプレイと、
（ｃ）複数のビデオストリームから、ディスプレイに表示する１つのビデオストリームを選択するためのユーザインターフェースと、
（ｄ）ワイヤレスＲＦトランスミッションにおける少なくとも２つのビデオストリームを同時にバッファリングするためのバッファとを備え、
（ｅ）前記バッファにおいてバッファリングされたビデオストリームに対する機能を実行するために、前記バッファに記憶される映像データを処理可能であり、その機能は、早送り機能と、巻戻し機能と、一時停止機能と、コマ送り機能と、ズーム機能とを含むグループから選択される携帯電子装置を提供する。

本明細書に記載される発明は、ライブのスポーツイベントを開催する会場で用いられる携帯電子装置であり、
（ａ）そのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを少なくとも２つ含むワイヤレスＲＦトランスミッションを受信するためのレシーバと、
（ｂ）ディスプレイと、
（ｃ）複数のビデオストリームから、ディスプレイに表示する１つのビデオストリームを選択するためのユーザインターフェースと、
（ｄ）ワイヤレスＲＦトランスミッションに含まれており、前記ディスプレイで視聴するために選択されているビデオストリーム以外の少なくとも１つのビデオストリームをバッファリングするためのバッファとを備え、
（ｅ）前記バッファにおいてバッファリングされたビデオストリームを前記ディスプレイにおいて視聴するために、前記バッファに記憶される映像データを処理可能である携帯電子装置を提供する。

本明細書に記載される発明は、ライブのスポーツイベントを開催する会場で用いられる携帯電子装置であり、
（ａ）そのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを少なくとも２つ含む一般観客用コンテンツを含むワイヤレスＲＦトランスミッションを受信するためのレシーバと、
（ｂ）観客プロフィールデータを記憶するための記憶媒体とを備え、
（ｃ）前記携帯電子装置は、前記少なくとも２つのビデオストリームの２つ又は複数のビデオストリームを含んでおり、かつ、携帯電子装置を介して観客に伝達可能な特定観客用コンテンツを作成するために、観客プロフィールデータに基づいて、一般観客用データの少なくとも一部をフィルタリング可能であり、
（ｄ）１つ又は複数のビデオストリームを視聴することを許容するディスプレイを備えている携帯電子装置を提供する。

本明細書に記載される発明は、（ａ）会場で開催されるライブのスポーツイベントに参加する観客に、ライブのスポーツイベント中に、スポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームのワイヤレスＲＦトランスミッションを介して、１つ以上のビデオストリームを観客が視聴することを許容するディスプレイを有する携帯電子装置へ配信することを含む少なくとも１つのサービスのレベルを含む、利用可能な複数のレベルから選択されたレベルのサービスを販売するステップと、
（ｂ）観客によって選択されたサービスのレベルを、利用可能なその他のサービスのレベルと区別するための観客のプロフィールデータを携帯電子装置に記憶するステップと、
（ｃ）その観客のプロフィールデータに基づいて、ワイヤレスＲＦトランスミッションによって伝達されたコンテンツを携帯電子装置によってフィルタリングするステップ
を備えるビジネス方法を提供する。

本明細書に記載される発明は、ライブのスポーツイベントを開催する会場で用いられる携帯電子装置であり、
（ａ）そのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを複数含むワイヤレスＲＦトランスミッションを受信するためのレシーバと、
（ｂ）観客プロフィールデータを定義することを観客に許容するためのユーザインターフェースとを備え、
（ｃ）前記携帯電子装置は、フィルタリングされたコンテンツを作成するために、観客プロフィールに基づいて、ワイヤレスＲＦトランスミッションに含まれるコンテンツをフィルタリング可能であり、
（ｄ）フィルタリングされたコンテンツの少なくとも一部を視聴するためのディスプレイを備える携帯電子装置を提供する。

本明細書に記載される発明は、（ａ）会場で開催されるライブのスポーツイベントに参加する観客に、ライブのスポーツイベント中の、スポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームのワイヤレスＲＦトランスミッションを介して、１つ以上のビデオストリームを観客が視聴することを許容するディスプレイを有する携帯電子装置へ配信することを含む少なくとも２つのサービスのレベルを含む様々なレベルにおいて提供可能なサービスを販売するステップと、
（ｂ）そのスポーツイベントが進行する間に、携帯電子装置によって受信されるための、ライブのスポーツイベントのコンテンツを含むワイヤレスＲＦトランスミッションを作成するステップと、
（ｄ）購入されていないサービスレベルに対応付けられているコンテンツを携帯電子装置を有する観客が視聴することを防ぐために、ワイヤレスＲＦトランスミッションをプロテクトするステップとを備えるビジネス方法を提供する。

本明細書に記載される発明は、ライブのスポーツイベントを開催する会場で用いられる携帯電子装置であり、
（ａ）そのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを複数含むワイヤレスＲＦトランスミッションを受信するためのレシーバと、
（ｂ）ディスプレイと、
（ｃ）複数のビデオストリームから、ディスプレイに表示する１つのビデオストリームを選択するためのユーザインターフェースとを備え、
（ｄ）ワイヤレスＲＦトランスミッションは会場もしくはスポーツイベントに関するコンテキスト情報を含み、携帯電子装置は、その会場もしくはスポーツイベントに関するコンテキスト情報を観客に伝達可能である携帯電子装置を提供する。

本明細書に記載される発明は、スポーツイベントが行われる会場に存在する複数の携帯電子装置によって受信されるためのワイヤレスＲＦトランスミッションに埋め込まれるデータ構造であり、
（ａ）そのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツを有しており、携帯電子装置に表示させるための複数のビデオストリームと、
（ｂ）携帯電子装置を介して観客に配信するための、会場もしくはスポーツイベントの関連情報とを備えるデータ構造を提供する。

本明細書に記載される発明は、（ａ）スポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを複数個含むワイヤレスＲＦトランスミッションであり、各携帯電子装置が
（ｉ）ディスプレイと、
（ｉｉ）複数のビデオストリームから、ディスプレイに表示する１つのビデオストリームを選択するためのユーザインターフェース
を備えている複数の携帯電子装置に向けられたワイヤレスＲＦトランスミッションを生成するために用いられるトランスミッタをライブのスポーツイベントが開催されている会場において提供するステップと、
（ｂ）各携帯電子装置によって観客に配信可能な会場もしくはスポーツイベントに関するコンテキスト情報をワイヤレスＲＦトランスミッションに含ませるステップとを備える方法を提供する。

本明細書に記載される発明は、ライブのスポーツイベントを開催する会場で用いられる携帯電子装置であり、
（ａ）ビデオカメラによって撮影される、動いている物体を含むライブのスポーツイベントを撮影するビデオカメラから得られたビデオストリームを複数含むワイヤレスＲＦトランスミッションを受信するためのレシーバと、
（ｂ）２つ又は複数のビデオストリームを視聴するためのディスプレイとを備え、
（ｃ）前記携帯電子装置は、ワイヤレスＲＦトランスミッションによって伝送されるビデオストリーム切換えコマンドに応じて、ディスプレイに１つのビデオストリームから他のビデオストリームへと表示を切換えさせる携帯電子装置を提供する。

本明細書に記載される発明は、複数の携帯電子装置によって受信されるためのワイヤレスＲＦトランスミッションに埋め込まれるデータ構造であり、
（ａ）動いている物体が撮影されるライブのスポーツイベントであり、そのライブのスポーツイベントを撮影するカメラから得られた、携帯電子装置で表示するための複数のビデオストリームと、
（ｂ）複数の携帯電子装置のうちの少なくとも１つに、表示を１つのビデオストリームから別のビデオストリームへと切換えさせるコマンドとを備えているデータ構造を提供する。

本明細書に記載される発明は、（ａ）ビデオカメラによって動いている物体が撮影されるライブのスポーツイベントにおける、観客がビデオストリームを視聴するためのディスプレイを有する複数の携帯電子装置によって受信されることを意図するワイヤレスＲＦトランスミッションであり、ライブのスポーツイベントを撮影するカメラから得られた複数のビデオストリームを含むワイヤレスＲＦトランスミッションを作成するステップと、
（ｂ）複数の携帯電子装置のうちの少なくとも１つに、表示を１つのビデオストリームから別のビデオストリームへと切換えさせるコマンドをワイヤレスＲＦトランスミッションに導入するステップとを備える方法を提供する。

本明細書に記載される発明は、（ａ）観客がビデオストリームを視聴するためのディスプレイを有する複数の携帯電子装置によって受信されることを意図するワイヤレスＲＦトランスミッションであり、レーストラックにおいて行われるカーレースを撮影するカメラから得られた複数のビデオストリームを含むワイヤレスＲＦトランスミッションを作成するステップと、
（ｂ）レーストラックにおいてアクシデントが発生した場合に、複数のビデオストリームからアクシデントの映像を有する少なくとも１つのビデオストリームを特定するステップと、
（ｃ）複数の携帯電子装置のうちの少なくとも１つのディスプレイの表示を、その少なくとも１つのビデオストリームに切換えさせる１つ又は複数のコマンドをワイヤレスＲＦトランスミッションに導入するステップとを備える方法を提供する。

本明細書に記載される発明は、ライブのスポーツイベントを開催する会場で用いられる携帯電子装置であり、
（ａ）ビデオカメラによって撮影される、動いている物体を含むライブのスポーツイベントを撮影するビデオカメラから得られたビデオストリームを複数含むワイヤレスＲＦトランスミッションを受信するためのレシーバと、
（ｂ）２つ又は複数のビデオストリームを視聴するためのディスプレイと、
（ｃ）その動いている物体の動きにあわせて、その物体を画面中に維持するためにディスプレイに１つのビデオストリームから他のビデオストリームへと表示を切換えさせるために、オブジェクトトラッキングソフトウェアを実行するプロセッサとを備える携帯電子装置を提供する。

本明細書に記載される発明は、ライブのスポーツイベントを開催する会場で用いられる携帯電子装置であり、
（ａ）ライブのスポーツイベントにおけるソースから得られた音声ストリームであり、少なくとも２つの、アクティブ状態とインアクティブ状態という、異なる操作状態を有する音声ストリームを複数含むワイヤレスＲＦトランスミッションを受信するためのレシーバと、
（ｂ）優先プロフィールデータを記憶するための記憶媒体と、
（ｃ）音声ストリームを音声再生デバイスへ出力するためのアウトプットと、
（ｄ）複数の音声ストリームの少なくとも１つの少なくとも一部を優先プロフィールデータに基づいて再生するためと、選択された音声ストリームを前記アウトプットへと誘導するための音声ストリームセレクタとを備える携帯電子装置を提供する。

本明細書に記載される発明は、ライブのスポーツイベントを開催する会場で用いられる携帯電子装置であり、
（ａ）ライブのスポーツイベントにおけるソースから得られた音声ストリームを複数含むワイヤレスＲＦトランスミッションを受信するためのレシーバと、
（ｂ）音声ストリームを音声再生デバイスによって再生するために出力するアウトプットと、
（ｃ）優先プロフィールを記憶するための記憶媒体と、
（ｄ）ワイヤレスＲＦトランスミッションからの音声ストリームが再生される順序を定義する優先プロフィールの少なくとも一部を観客が定義することを許容するユーザインターフェースとを備える携帯電子装置を提供する。

本明細書に記載される発明は、複数の携帯電子装置によって受信されるためのワイヤレスＲＦトランスミッションに埋め込まれるデータ構造であり、
（ａ）ライブのスポーツイベントにおけるソースから得られた音声ストリームと、
（ｂ）各音声ストリームがアクティブであるのかインアクティブであるのかについての判断を許容する情報とを備えるデータ構造を提供する。

本明細書に記載される発明は、（ａ）モータースポーツイベントにおいて、レースチームのメンバー間で行われる無線による会話を電気的に受信するステップと、
（ｂ）各チームのメンバー間で行われる無線による会話を含む音声ストリームを、複数のレースチームについてそれぞれ生成するステップと、
（ｃ）各音声ストリームについて、その音声ストリームがアクティブであるのか、あるいはインアクティブであるのかを判断するステップと、
（ｄ）その音声ストリームと、前記判断処理の結果を反映する情報を伝達するためのワイヤレスＲＦトランスミッションを作成するステップとを備える方法を提供する。

本明細書に記載される発明は、ライブのスポーツイベントを開催する会場で用いられる携帯電子装置であり、
（ａ）ライブのスポーツイベントにおけるソースから得られた音声ストリームを複数含むワイヤレスＲＦトランスミッションを受信するためのレシーバと、
（ｂ）音声ストリームを音声再生デバイスへ出力するためのアウトプットと、
（ｃ）ワイヤレスＲＦトランスミッションにおける少なくとも１つの音声ストリームをバッファリングするためのバッファとを備え、
（ｄ）前記バッファにおいてバッファリングされた音声ストリームに対する機能を実行するために、前記バッファに記憶される音声データを処理可能であり、その機能は、早送り機能と、巻戻し機能と、一時停止機能と、コマ送り機能と、ズーム機能とを含むグループから選択される携帯電子装置を提供する。

本明細書に記載される発明は、複数の携帯電子装置によって受信されるためのワイヤレスＲＦトランスミッションに埋め込まれるデータ構造であり、
（ａ）参加者同士によって競争が行われるライブのスポーツイベントにおけるソースから得られた複数の音声ストリームであり、それぞれの音声ストリームが各参加者に関連する音声ストリームと、
（ｂ）１つ又は複数の音声ストリームと、それに対応する参加者の前記競争におけるランキングとを関連付ける情報を備えるデータ構造を提供する。

本明細書に記載される発明は、ライブのスポーツイベントを開催する会場で用いられる携帯電子装置であり、
（ａ）以下を備えるワイヤレスＲＦトランスミッションを受信するためのレシーバと、
（ｉ）参加者による競争が行われるライブのスポーツイベントにおけるソースから得られた複数の音声ストリームであり、それぞれが各参加者に関連付けられている複数の音声ストリームと、
（ｉｉ）参加者のランキングに関する情報を伝達するためのデータ
（ｂ）音声ストリームを音声再生デバイスへ出力するためのアウトプットと、
（ｃ）ランキングに関する情報に基づいて、複数の音声ストリームから、その少なくとも一部を再生する音声ストリームを少なくとも１つ選択するとともに、選択された音声ストリームを前記アウトプットへと誘導するための音声ストリームセレクタとを備え、
（ｄ）前記音声ストリームセレクタは、ランキングに基づいた音声ストリーム選択プロフィールを実行する携帯電子装置を提供する。

本明細書に記載される発明は、コンピュータデバイスであり、
（ａ）ユーザインターフェースと、
（ｂ）データネットワークに接続するためのデータネットワークインターフェースとを備え、
（ｃ）視聴のために少なくとも２つのビデオストリームから観客がビデオストリームを選択することを許容するセレクタを備える携帯電子装置への、スポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを少なくとも２つ含むワイヤレスＲＦトランスミッションの配信を含むサービスの、ライブのスポーツイベントが開催される会場で用いられる携帯電子装置への配信をオンライン購入処理をするために、前記ユーザインターフェースを介してデータネットワークに含まれる遠隔地にあるエンティティと通信することをユーザに許容するコンピュータデバイスを提供する。

本明細書に記載される発明は、データネットワークで用いられ、そのデータネットワークを介して遠隔地にあるコンピュータデバイスと通信可能なデータネットワークエンティティであって、
（ａ）データネットワークに接続するためのデータ通信インターフェースと、
（ｂ）視聴のために少なくとも２つのビデオストリームから観客がビデオストリームを選択することを許容するセレクタを備える携帯電子装置への、スポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを少なくとも２つ含むワイヤレスＲＦトランスミッションの配信を含むサービスであって、ライブのスポーツイベントが開催される会場で用いられる携帯電子装置へ配信されるサービスをオンラインで購入することを遠隔地にあるコンピュータデバイスのユーザに許容する、遠隔地にあるコンピュータデバイスとのデータネットワークを介した情報交換を管理するためのコンピューティングプラットフォームとを備えるネットワークエンティティを提供する。

本明細書に記載される発明は、ライブのスポーツイベントを開催する会場で用いられる携帯電子装置へのサービスの配信をオンライン購入するプロセスであり、そのサービスは、そのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを少なくとも２つ含むワイヤレスＲＦトランスミッションの携帯電子装置への配信を含み、その携帯電子装置は２つ以上のビデオストリームから１つを選択して、選択されたビデオストリームを視聴のために表示することをユーザに許容する選択手段を備え、上記プロセスは、
（ａ）ウェブサイトをホスティングするエンティティであって、遠隔ネットワークを構成するエンティティを介して、コンピュータ装置によってそのウェブサイトにアクセスするステップと、
（ｂ）携帯電子装置へのサービスの配信をオンライン購入することを可能にするための識別情報をそのウェブサイトに提供するステップを備える。

本明細書に記載される発明は、データネットワークで用いられ、そのデータネットワークを介して遠隔地にある複数のコンピュータデバイスと複数のデータ通信セッションを構築可能なデータネットワークエンティティであって、
（ａ）データネットワークに接続するためのデータ通信インターフェースと、
（ｂ）（ｉ）視聴のために少なくとも２つのビデオストリームから観客がビデオストリームを選択することを許容するセレクタと、選択されたビデオストリームを視聴するためのディスプレイを備える携帯電子装置への、スポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを少なくとも２つ含むワイヤレスＲＦトランスミッションの配信を含むサービスであって、ライブのスポーツイベントが開催される会場で用いられる各携帯電子装置へ配信されるサービスをオンラインで購入することを遠隔地にある複数のコンピュータデバイスのユーザに許容する、遠隔地にあるコンピュータデバイスとのデータネットワークを介した情報交換を管理するためのコンピューティングプラットフォームであって、
（ｉｉ）サービス配信のオンライン購入がなされた携帯電子装置のリストを作成するコンピューティングプラットフォーム
を備えるデータネットワークエンティティを提供する。

本明細書に記載される発明は、ライブのスポーツイベントを開催する会場で用いられる携帯電子装置へデータを入れるプロセスであり、その携帯電子装置はそのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを少なくとも２つ含むワイヤレスＲＦトランスミッションをライブのスポーツイベントにおいて受信することができ、かつ、２つ以上のビデオストリームから１つを選択して、選択されたビデオストリームを視聴のために表示することをユーザに許容する選択手段を備えており、上記プロセスは、
（ａ）ウェブサイトをホスティングする遠隔ネットワークエンティティを介して、コンピュータ装置によってそのウェブサイトにアクセスするステップと、
（ｂ）遠隔ネットワークエンティティから携帯電子装置に入れるデータを受信するステップと、
（ｃ）コンピュータデバイスと携帯電子装置の間にデータ通信を確立するステップと、
（ｄ）コンピュータデバイスから携帯電子装置へデータを伝送するステップとを備える。

本明細書に記載される発明は、データネットワークで用いられ、そのデータネットワークを介して遠隔地にあるコンピュータデバイスとデータ通信を確立可能なデータネットワークエンティティであって、
（ａ）データネットワークに接続するためのデータ通信インターフェースと、
（ｂ）（ｉ）視聴のために少なくとも２つのビデオストリームから観客がビデオストリームを選択することを許容するセレクタと、選択されたビデオストリームを視聴するためのディスプレイを備える携帯電子装置への、スポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを少なくとも２つ含むワイヤレスＲＦトランスミッションの配信を含むサービスであって、ライブのスポーツイベントが開催される会場で用いられる携帯電子装置へ配信されるサービスをオンラインで購入することを遠隔地にあるコンピュータデバイスのユーザに許容する、遠隔地にあるコンピュータデバイスとのデータネットワークを介した情報交換を管理するためのコンピューティングプラットフォームであって、
（ｉｉ）データネットワークを介して、遠隔地にあるコンピュータに、携帯電子装置に用いるのに適したデータを送信するコンピューティングプラットフォーム
を備えるデータネットワークエンティティを提供する。

本明細書に記載される発明は、コンピュータデバイスであり、
（ａ）ユーザインターフェースと、
（ｂ）データネットワークに接続するためのデータネットワークインターフェースとを備え、
（ｃ）視聴のために少なくとも２つのビデオストリームから観客がビデオストリームを選択することを許容するセレクタを備える携帯電子装置への、スポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを少なくとも２つ含むワイヤレスＲＦトランスミッションの配信を含むサービスの、ライブのスポーツイベントが開催される会場で用いられる携帯電子装置への配信をオンライン購入処理をするためのオンラインアカウントをセットするために、前記ユーザインターフェースを介してデータネットワークに含まれる遠隔地にあるエンティティと通信することをユーザに許容するコンピュータデバイスを提供する。

本明細書に記載される発明は、データネットワークで用いられ、そのデータネットワークを介して遠隔地にあるコンピュータデバイスと通信可能なデータネットワークエンティティであって、
（ａ）データネットワークに接続するためのデータ通信インターフェースと、
（ｂ）視聴のために少なくとも２つのビデオストリームから観客がビデオストリームを選択することを許容するセレクタを備える携帯電子装置への、スポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを少なくとも２つ含むワイヤレスＲＦトランスミッションの配信を含むサービスであって、ライブのスポーツイベントが開催される会場で用いられる携帯電子装置へ配信されるサービスをオンラインで購入することを遠隔地にあるコンピュータデバイスのユーザに許容するオンラインアカウントをデータネットワークエンティティにおいてセットするために、遠隔地にあるコンピュータデバイスとのデータネットワークを介した情報交換を管理するためのコンピューティングプラットフォームとを備えるデータネットワークエンティティを提供する。

本明細書に記載される発明は、視聴のために少なくとも２つのビデオストリームから観客がビデオストリームを選択することを許容するセレクタを備える携帯電子装置への、スポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを少なくとも２つ含むワイヤレスＲＦトランスミッションの配信を含むサービスの、ライブのスポーツイベントが開催される会場で用いられる携帯電子装置への前記サービスの配信のオンライン購入を行うことをユーザに許容するためのオンラインアカウントをセットする方法であり、
（ａ）ウェブサイトをホスティングする遠隔ネットワークエンティティと通信するコンピュータデバイスを用いてそのウェブサイトにアクセスするステップと、
（ｂ）将来的にそのオンラインアカウントへのアクセスが所望されたときの認証処理に用いられる識別情報をそのウェブサイトに提供するステップを備える方法を提供する。

本明細書に記載される発明は、視聴のために少なくとも２つのビデオストリームから観客がビデオストリームを選択することを許容するセレクタを備える携帯電子装置への、スポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを少なくとも２つ含むワイヤレスＲＦトランスミッションの配信を含むサービスであり、ライブのスポーツイベントが開催される会場で用いられる携帯電子装置への前記サービスの配信をオンライン購入する方法であり、
（ａ）サービスに対する料金を支払うステップと、
（ｂ）ユーザコードを受け取るステップと、
（ｃ）そのユーザコードをユーザインターフェースに入力して携帯電子装置をアンロックし、ライブのスポーツイベントのコンテンツの視聴を可能とするステップを備える方法を提供する。

本明細書に記載される発明は、ライブのスポーツイベントを開催する会場で用いられる携帯電子装置であり、
（ａ）そのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを複数含むワイヤレスＲＦトランスミッションを受信するためのレシーバと、
（ｂ）ディスプレイと、
（ｃ）複数のビデオストリームから前記ディスプレイに表示するビデオストリームを選択するためのユーザインターフェースとを備え、
（ｃ）前記ユーザインターフェースは、携帯電子装置を使用する観客に、前記ディスプレイに表示されているビデオストリームの所定箇所をマーキングするためのブックマークをセットすることを許容する携帯電子装置を提供する。

本明細書に記載される発明は、スポーツイベントが行われる会場で使用される複数の携帯電子装置によって受信されるためのワイヤレスＲＦトランスミッションに埋め込まれるデータ構造であり、
（ａ）そのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツを有しており、携帯電子装置に表示させるための複数のビデオストリームと、
（ｂ）１つのビデオストリームにおける所定の位置をマーキングするためのブックマークデータを備えるデータ構造を提供する。

本明細書に記載される発明は、ライブのスポーツイベントを開催する会場で用いられる携帯電子装置であり、
（ａ）以下を備えるワイヤレスＲＦトランスミッションを受信するためのワイヤレスＲＦレシーバと、
（ｉ）スポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツを含む複数のビデオストリームと、
（ｉｉ）会場のマップに関する情報を含む地図作成データ
（ｂ）ディスプレイと、
（ｃ）複数のビデオストリームから前記ディスプレイに表示するビデオストリームを選択するためのユーザインターフェースと、
（ｄ）携帯電子装置によって受信される無線信号から位置情報を作成するためのモジュールとを備え、
（ｅ）地図作成データと位置情報に応じて、携帯電子装置の位置を会場のマップに関連してディスプレイに表示する携帯電子装置を提供する。

本明細書に記載される発明は、ライブのスポーツイベントを開催する会場で用いられる携帯電子装置であり、
（ａ）そのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを複数含むワイヤレスＲＦトランスミッションを受信するためのワイヤレスＲＦレシーバと、
（ｂ）ディスプレイと、
（ｃ）複数のビデオストリームから前記ディスプレイに表示するビデオストリームを選択するためのユーザインターフェースと、
（ｄ）携帯電子装置によって受信される無線信号から位置情報を作成するためのモジュールとを備え、
（ｅ）ユーザインターフェースは観客に会場の所定の場所へ行くための案内の要求を入力することを許容し、
（ｆ）携帯電子装置は、その要求と位置情報に応じて、会場の所定の場所への道順を生成してその案内を前記ディスプレイに表示する携帯電子装置を提供する。

本明細書に記載される発明は、ライブのスポーツイベントを開催する会場で用いられる携帯電子装置であり、
（ａ）そのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを複数含むワイヤレスＲＦトランスミッションを受信するためのワイヤレスＲＦレシーバと、
（ｂ）ディスプレイと、
（ｃ）複数のビデオストリームから前記ディスプレイに表示するビデオストリームを選択するためのユーザインターフェースと、
（ｄ）携帯電子装置によって受信される無線信号から位置情報を作成するためのモジュールとを備え、
（ｅ）ユーザインターフェースは、ＧＰＳレシーバから得られた位置情報であり、コマンド入力がなされたときの携帯電子装置の位置に対応する位置情報を記憶するためのコマンドを入力することを観客に許容し、
（ｆ）携帯電子装置は、位置情報を呼び出すためにユーザインターフェースに入力されたコマンドに応じて、携帯電子装置の位置に対応する位置を会場のマップに関連付けて前記ディスプレイに表示する携帯電子装置を提供する。

本明細書に記載される発明は、スポーツイベントが行われる会場で観客によって使用される複数の携帯電子装置によって受信されるためのワイヤレスＲＦトランスミッションに埋め込まれるデータ構造であり、
（ａ）そのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツを伝達する複数のビデオストリームと、
（ｂ）会場のマップに関する情報を伝達するための地図作成データであり、携帯電子装置の位置を会場のマップに関連して携帯電子装置のディスプレイに表示させるために、該携帯電子装置によって生成された位置情報と共に使用可能な地図作成データを備えるデータ構造を提供する。

本明細書に記載される発明は、ライブのスポーツイベントを開催する会場で用いられる携帯電子装置であり、
（ａ）そのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを複数含むワイヤレスＲＦトランスミッションを受信するためのレシーバと、
（ｂ）ディスプレイと、
（ｃ）複数のビデオストリームから前記ディスプレイに表示するビデオストリームを選択するためのユーザインターフェースと、
（ｄ）ワイヤレスＲＦ信号を送信するトランスミッタとを備える携帯電子装置を提供する。

本明細書に記載される発明は、ライブのスポーツイベントが開催される会場で用いられるためのシステムであり、
（ａ）そのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを複数個含むワイヤレスＲＦトランスミッションをブロードキャストするトランスミッタと、
（ｂ）ワイヤレスＲＦトランスミッションを受信するために会場で使用される複数の携帯電子装置とを備え、
（ｃ）各携帯電子装置は、ワイヤレスＲＦ信号を遠隔地にあるエンティティに送信するトランスミッタであり、該携帯電子装置をその他の複数の携帯電子装置とは独立して通信可能にするトランスミッタを備えるシステムを提供する。

本明細書に記載される発明は、（ａ）会場で開催されるライブのスポーツイベントが進行する間に、そのライブのスポーツイベントの観客が有する携帯電子装置であり、観客がビデオストリームを視聴するためのディスプレイを有する携帯電子装置によって受信されるための、該スポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを複数個含むワイヤレスＲＦトランスミッションを作成するステップと、
（ｂ）オンラインショッピングに関する情報を、ワイヤレスＲＦトランスミッションによって携帯電子装置に伝達するステップと、
（ｃ）そのオンラインショッピングに関する情報を用いて、観客が購入を希望する商品もしくはサービスに関する情報を伝達するワイヤレスＲＦ信号を該携帯電子装置から伝送するステップを含むオンラインショッピング取引を該携帯電子装置で開始するステップとを備えるオンラインショッピングのためのプロセスを提供する。

本明細書に記載される発明は、ライブのスポーツイベントの観客の体験を促進するためのプロセスであり、
（ａ）ライブのスポーツイベントが進行する間に、そのライブのスポーツイベントの観客が有する携帯電子装置であり、観客がビデオストリームを視聴するためのディスプレイを有する携帯電子装置によって受信されるための、該スポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを複数個含むワイヤレスＲＦトランスミッションを作成するステップと、
（ｂ）観客に、それぞれが有する携帯電子装置に情報を入力することを促す問い合わせを観客に伝達するステップと、
（ｃ）観客によってそれぞれが有する携帯電子装置に入力された情報を、無線通信を用いて中央集中エンティティに伝送するステップと、
（ｄ）応答を処理するステップと、
（ｅ）前記処理から得られた情報を観客に伝達するステップとを備えるプロセスを提供する。

本明細書に記載される発明は、スポーツイベントが行われる会場で使用される携帯電子装置であって、
（ａ）以下を備えるワイヤレスＲＦトランスミッションを受信するためのレシーバと、
（ｉ）スポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツを含む複数のビデオストリームと、
（ｉｉ）ライブのスポーツイベントに参加するプレイヤーに関する生理学的データ
（ｂ）ディスプレイと、
（ｃ）複数のビデオストリームから前記ディスプレイに表示するビデオストリームを選択するためのユーザインターフェースとを備え、
（ｄ）この携帯電子装置は、プレイヤーに関する生理学的情報を前記ディスプレイに表示するために生理学的データを処理可能である携帯電子装置を提供する。

本明細書に記載される発明は、スポーツイベントが行われる会場で使用される複数の携帯電子装置によって受信されるためのワイヤレスＲＦトランスミッションに埋め込まれるデータ構造であり、
（ａ）そのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツコンテンツを含み、携帯電子装置で表示されるための複数のビデオストリームと、
（ｂ）会場で開催されるライブのスポーツイベントに参加するプレイヤーの生理学的データを備えるデータ構造を提供する。

本明細書に記載される発明は、スポーツイベントが行われる会場で使用される携帯電子装置であって、
（ａ）以下を備えるワイヤレスＲＦトランスミッションを受信するためのレシーバと、
（ｉ）スポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツを含む複数のビデオストリームと、
（ｉｉ）ビデオゲームデータ
（ｂ）ディスプレイと、
（ｃ）複数のビデオストリームから前記ディスプレイに表示するビデオストリームを選択するためのユーザインターフェースとを備え、
（ｄ）前記ディスプレイを用いてビデオゲームをプレイすることを観客に許容するためにビデオゲームデータを処理可能な携帯電子装置を提供する。

本明細書に記載される発明は、複数の携帯電子装置によって受信されるためのワイヤレスＲＦトランスミッションに埋め込まれるデータ構造であり、
（ａ）そのスポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツを含み、携帯電子装置で視聴されるための複数のビデオストリームと、
（ｂ）携帯電子装置のユーザに、各携帯電子装置のディスプレイでビデオゲームをプレイすることを許容する、携帯電子装置によって実行されるビデオゲームデータを備えるデータ構造を提供する。

本明細書に記載される発明は、ライブのスポーツイベントの観客の体験を促進するためのプロセスであり、
（ａ）ライブのスポーツイベントが進行する間に、そのライブのスポーツイベントの観客が有する携帯電子装置であり、
（ｉ）観客がビデオストリームを視聴するためのディスプレイを備え、かつ、
（ｉｉ）観客に携帯電子装置を用いてゲームをプレイすることを許容するゲームプレイ機能を有する、
個々の携帯電子装置によって受信されるための、該スポーツイベントが開催されている会場で起こっている事象の動画を含むライブのスポーツイベントに関するコンテンツのビデオストリームを複数個含むワイヤレスＲＦトランスミッションを作成するステップと、
（ｂ）携帯電子装置にゲームプレイ機能の実行を許容するために携帯電子装置によって受信されるワイヤレスＲＦトランスミッションを伝送するステップと、
（ｃ）ライブのスポーツイベントの展開に基づいて、１つ又は複数の所定のイベントが起こったときに携帯電子装置でゲームプレイを可能とするように、前記伝送を制御するステップを備えるプロセスを提供する。

本明細書に記載される発明は、スポーツイベントが行われる会場で使用される携帯電子装置であって、
（ａ）異なる位置からのゴルフの試合のビデオストリームを複数含むワイヤレスＲＦトランスミッションを受信するためのレシーバと、
（ｂ）ディスプレイと、
（ｃ）複数のビデオストリームから前記ディスプレイに表示するビデオストリームを選択するためのユーザインターフェースとを備え、
（ｄ）ワイヤレスＲＦトランスミッションは、会場における現在の天気の情報を含んでおり、その会場の現在の天気に関する情報を観客に提供可能な携帯電子装置を提供する。

図１は、本発明に基づく一例のシステム構造の概要を示す。本発明の適用は、この実施例に限定されない。このシステム１０は、特に、ライブのスポーツイベントにおいて用いられることを意図している。ここでいうライブのスポーツイベントとは、数百人あるいはそれ以上の大人数の人々が集う公共のパフォーマンスをいう。ライブのスポーツイベントは、例えば以下のものを含むが、これらに限定されるものではない。
・カーレース、オートバイレース等のモータースポーツイベント
・ゴルフの試合
・フットボールの試合
・サッカーの試合
・野球の試合
・ホッケーの試合
・テニスの試合
・競馬
・ポロの試合
・バスケットボールの試合
・オリンピックの競技

システム１０は、上記のライブのスポーツイベントに集う観客に、映像と音声とデータコンテンツを提供するものである。明確さのために言及しておくと、本発明は、本発明の精神から逸脱しない範囲内において、様々な種類のライブのスポーツイベントと関連して用いることができる。また、本明細書において提示される適用例はカーレースに関するものであるが、これは限定的要因として捉えられるべきものではない。

図１に示すように、システム１０は、ヘッドエンド１２と、トランスミッタ１４と、複数の携帯電子装置１６を備えている。各携帯電子装置１６は、それぞれが個別の観客によって用いられることを意図している。１つの携帯電子装置１６が図示されているが、殆ど全ての適用例においては所望の数の携帯電子装置１６が用いられてもよい。例えば、数万人の観客が訪れるカーレースにおいては、ヘッドエンド１２とトランスミッタ１４はその観客と同数の携帯電子装置１６をサポート可能であってもよい。

トランスミッタ１４は、各携帯電子装置１６と無線によって通信する。図示される例においては、この通信は高周波（ＲＦ）トランスミッション（信号）によって行われる。このＲＦトランスミッションは、一方向性である。換言すれば、情報のフローは、トランスミッタ１４から各携帯電子装置１６へと向かう。これは、各携帯電子装置１６がトランスミッタ１４から送信される同一の情報を受信するブロードキャスト方式によって実行される。一方向性ＲＦトランスミッションでは、携帯電子装置１６は、ワイヤレスＲＦトランスミッション通信リンクを介してトランスミッタ１４に対して情報を返信することはできない。

本発明のＲＦトランスミッションの限定されない適用例は、特定の会場で局地的に用いられる。「特定の会場で局地的に」とは、ワイヤレスＲＦトランスミッションを生成するアンテナが会場内に設置されるか、会場の外であって、会場に近い場所に設置されることを意味する。信号のパワーレベルもまた、携帯電子装置１６が会場においてワイヤレスＲＦ信号を適切に受信することができるが、会場から遠く離れた場所では信号が弱体化し、受信可能な品質を保つことができない程度に制御される。「遠く離れた」とは、キロメートル単位で会場から離れていることを意味する。

携帯電子装置１６は、上記したような一方向のワイヤレス通信が可能である。あるいは、双方向性のワイヤレス通信が可能であってもよい。一方向性のワイヤレス通信の場合、携帯電子装置１６はワイヤレス情報の受信のみを実行できる。換言すれば、携帯電子装置１６は、ワイヤレスＲＦトランスミッション通信リンクを介して、トランスミッタ１４若しくはその他の装置に対して情報を返信することができない。携帯電子装置１６は、一方向性のワイヤレス通信しかできない場合であっても、例えば、ＵＳＢ接続ポート等の、有線リンクにおいては、携帯電子装置１６は情報を送受信することができる。

双方向性のワイヤレス通信の場合、各携帯電子装置１６はワイヤレス通信リンクを介してワイヤレス情報の受信を実行できるとともに、情報をワイヤレス通信リンクを介して送信することができる。この場合、携帯電子装置１６は、受信及び送信機能を制御可能なＲＦトランシーバ（図示せず）を備えている。出力された情報は、システム１０の１つの手段（図示せず）に送信されてもよいし、外部ネットワークに属するその他の手段に送られてもよい。携帯電子装置１６は、例えば、ゾーン方式リンク等のワイヤレスＲＦ通信リンクを介して情報を伝送するよう操作可能であってもよい。ゾーン方式リンクの場合、携帯電子装置１６は電話番号をダイヤルして、ゾーン方式リンクを介してレシーバ／トランシーバに情報を伝達する。携帯電子装置１６が双方向性のワイヤレス通信機能を有することが好ましい特定の状況については、後で詳しく説明する。

双方向性の無線通信の特徴は、受信リンクと送信リンクにおいて同一又は同様のバンド幅を提供することにある。しかしながら、多くの場合、携帯電子装置１６から送信される必要のある情報量と受信される必要のある情報量とは基本的に異なるため、このような必要はない。一般的に、携帯電子装置１６は受信する量よりも遥かに少ない量の情報を送信する。ゾーン方式ネットワークの適用は、通信リンクにおいて充分なバンド幅を利用することができる１つの例である。「ゾーン方式」のネットワークとは、利用可能な通信サービスにおいて限定的な地理的な広がりを持つ各種セル（通信範囲）を用いたネットワークを意味する。この１つの適用可能な例においては、そのようなセルは、例えば１つのセルから別のセルへと移動しているような携帯電子装置１６に対して、１つのセルインフラから別のセルインフラへとスムーズに移行するためのハンドオフを提供するために設けられていてもよい。「ゾーン方式」ネットワークという語は、携帯電話のように、ＣｏｄｅＤｉｖｉｓｉｏｎＭｕｌｔｉｐｌｅＡｃｃｅｓｓ（ＣＤＭＡ）、ＴｉｍｅＤｉｖｉｓｉｏｎＭｕｌｔｉｐｌｅＡｃｃｅｓｓ（ＴＤＭＡ）、ＧｒｏｕｐｅＳｔａｔｉｏｎＭｏｂｉｌｅ（ＧＳＭ）もしくはその他の技術等の、ライセンスされたバンド幅を用いた通信インフラと、ＷｉｒｅｌｅｓｓＦｉｄｅｌｉｔｙ（ＷｉＦｉ）等の、コンピュータネットワークにおいてワイヤレスアクセスを提供するために一般的に用いられているような、ライセンスされないバンド幅を用いた通信インフラという、両方の通信インフラを含むものである。ライセンスされないバンド幅を用いた「ゾーン方式」技術のさらに別の実施可能な例としては、非常に狭い範囲におけるワイヤレス通信機能を有する「Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ」プロトコルが挙げられる。

ゾーン方式リンクによって、携帯電子装置１６は比較的に限られたバンド幅を用いて情報を通信する。多くの場合、送信される必要のある情報量は小さく、これは利用可能なバンド幅によって充足可能である。この一方で、受信リンクは、携帯電子装置１６に送信される複数のビデオストリーム及びその他のデータに対応す売るために、より高いバンド幅を有している。また、ゾーン方式リンクによって、携帯電子装置１６は互いに独立した複数の情報を伝送することができる。

ヘッドエンド１２は、様々なソースによって作成されるコンテンツを受信する。これらのコンテンツは、ヘッドエンド１２に入力される前にフォーマット及び編集されていてもよい。図１に示す例では、複数のコンテンツソースが示されており、本実施例の目的により、カーレースに関連しているものとする。レーストラックもしくはピット等の、レーストラックに近い位置にあるカメラからの複数の映像入力（フィード）３１が存在する。上記のカメラは、ライブのスポーツイベントの映像を撮影し、上記の映像入力３１を構成する映像情報を出力する。複数の音声入力３２も設けられており、各音声入力３２は、それぞれの映像入力３１と対応している。音声入力３２は、カメラが設置された位置に関連する位置に配置されたマイクロフォンによって採取されたノイズや、音声解説等の音声情報を伝達するものである。音声解説は、１つ又は複数の映像入力に映される解説者やその他の個人の音声を、マイクロフォンによって採取したものであればよい。特定の映像コンテンツと関連しない、独立した音声入力３２が配信されてもよい。例えば、独立した音声入力３２は、ドライバーとピットクルーの会話等であってもよい。このような音声による会話は、特定のチームに対して付与される特定の周波数に設定された無線スキャナ１５のアレイによって受信される。

音声と映像のデータは、一般的に、ライブスポーツイベントの主催者によって提供される。例えば、カーレースの場合、その音声と映像のデータはＮａｔｉｏｎａｌＡｓｓｏｃｉａｔｉｏｎｆｏｒＳｔｏｃｋＣａｒＲａｃｉｎｇ（ＮＡＳＣＡＲ）によって提供されてもよい。さらに別の限定されない応用例では、音声解説を含む上記の独立した音声入力は、その解説者が所属する、例えば、ＴＳＮ等のテレビジョンネットワークによって提供されてもよい。

コンテンツソースは、また、リアルタイムデータコンテンツ３５を備えている。リアルタイムデータコンテンツ３５は、観客が見ている事象に関連する情報を提供する。例えば、カーレース等のモータースポーツに関連するリアルタイムデータコンテンツでは、タイムとランキングの情報であってもよいし、ラップタイム、トラック上の各車の位置、ドライバーの生理学的情報等が含まれていてもよい。また、リアルタイムデータコンテンツもまた、一般的に、ライブスポーツイベントの主催者によって提供される。

映像入力３１と音声入力３２（但し、独立した音声入力は除く）は、コンテンツ作成ステーション２０において編集される。コンテンツ作成ステーション２０は、このシステムの一部ではなく、単に技術者が生のコンテンツをフォーマット化して観客に提供するのにふさわしい形式に変換するための施設を提供するものである。コンテンツ作成ステーション２０は、技術者が必要なコンテンツ編集操作を行うためのコンソール（制御卓）を備えている。コンテンツ作成ステーション２０は、本発明の一部を構成するものではない。

図１に示す実施形態では、ヘッドエンド１２は７個の異なるインプットを受信する。以下に、それらのインプットの概要を示す。
１．第１インプット１００は、ＳｅｒｉａｌＤｉｇｉｔａｌＩｎｔｅｒｆａｃｅ（ＳＤＩ）フォーマットによって伝送される複数の編集済みの映像入力を含む。
２．第２インプット２００は、各映像入力に対応する複数の編集済みの音声入力を含む。これらの音声入力３２は、アナログフォーマットによって伝送される。例えば、各音声入力３２は異なる周波数バンドによって送信されてもよい。
３．第３インプット３００は、独立した周波数バンドによって、アナログフォーマットで送信される独立した音声入力３３を含む。上記したように、独立した音声入力３３は、無線スキャナ１５によって受信された会話音声、音声解説等を伝達する。

４．第４インプット４００は、ヘッドエンド１２にデジタル方式で送信されるリアルタイムデータコンテンツ３５を含む。限定されない応用例では、リアルタイムデータコンテンツは、例えばスコアや競技者のランキング情報等を含むライブのスポーツイベントに関連する情報を含んでいる。カーレースイベントの例においては、このリアルタイムデータコンテンツは、以下を含んでいてもよい。
・現在のランキング
・残りのラップ数
・レース続行中の競技者
・リタイヤした競技者
・現リーダーもしくはその他の競技者による最速ラップ
・現リーダーもしくはその他の競技者の平均スピード
・競技者の現在のスピード
・競技者のエンジンのＲｅｖｏｌｕｔｉｏｎｓＰｅｒＭｉｎｕｔｅ（ＲＰＭ）
・競技者がトランスミッションにおいて入れているギア

その他の例では、リアルタイムデータコンテンツは、競技者の生理学的情報を伝達してもよい。カーレースに関連して、ドライバーの心拍数や体温を含む生理学的情報が含まれていてもよい。リアルタイムデータコンテンツは、通常、ライブのスポーツイベントを開催する主催者によって提供が許可されるものである。生理学的情報については、その１つの実施形態として、各競技者に心拍数や体温等を計測するために必要なセンサを配布する必要があり、そこで収集された情報を、ワイヤレスＲＦトランスミッションに含ませるためにヘッドエンド１２へ伝達しなければならない。上記の生理学的情報がどのように収集され、また、どのようにヘッドエンド１２へと伝送されるのかについては、当業者に周知の事項であるため、ここでは詳述しない。

５．第５インプット５００は、承認データベース５０２から受信される承認データを含む。承認データ５００は、ヘッドエンド１２にデジタル方式で送信される。
６．第６インプット６００は、補助データベース６０２から受信される補助データを含む。補助データは、映像、音声、又は観客に表示するためのテキスト等のデータの形式を有していていもよい。補助コンテンツとして、以下の例を示す。
（ａ）広告コンテンツ
広告コンテンツは、映像、音声、あるいは映像と音声の組み合わせであってもよい。例としては、短いムービーや、静止画像、あるいは観客のスクリーンに映し出されるその他の映像コンテンツに重なり合って表示される画像であってもよい。広告コンテンツは、様々な方法によって提供されてもよい。以下に、その例を示す。
（１）第１の可能性として、各携帯電子装置１６において表示するための広告コンテンツをブロードキャストする。この方法によると、各観客は、同一のコンテンツを閲覧することになる。広告は、携帯電子装置１６において、各映像／音声ストリーム毎にキャンセル可能であってもよい。この場合、観客は広告の観賞の有無や、観賞のタイミングを選択することができる。例えば、携帯電子装置１６は観客が広告を放送し続けるチャンネルにアクセス可能であるようにプログラムされていてもよい。この他に、広告はイベントに関連する映像／音声ストリームに挿入されていてもよい。広告の挿入は、試合中の１つ又は複数の予め予定されていたイベントの間に行うことができる。例えば、アイドリングタイム中に広告を放送することができる。このような広告は、携帯電子装置１６において、例えば３０秒等の所定時間の間に放映されるショートムービー等の形式であってもよい。その他の実施可能性としては、バナーやロゴを用いて、「ティッカー」のような形式で携帯電子装置１６のスクリーンの所定の位置に広告を表示してもよい。
（２）第２の可能性として、広告コンテンツを観客のプロファイルに応じて配信することができる。広告は複数のブロックに区画され、各ブロックは観客のプロファイルに対応していてもよい。観客のプロファイルは、例えば年齢層、性別、収入、興味、もしくはそれらの組合せ等の、様々な方法で規定されていてもよい。例えば、性別によって区別されるプロファイルの場合、男性の興味を引く広告は男性のプロファイルに向けて配信され、女性の興味を引く広告は他方のプロファイルに向けて配信される。また、プロファイルが収入レベルで区別される場合には、商品またはサービスに関する広告は、そのコストに応じて各プロファイルに配信される。すなわち、より高額な商品又はサービスの広告が、より高収入であるとされるプロファイルに向けて配信される。

（ｂ）会場又はイベントに関連するコンテンツ
カーレース等のモータースポーツの場合、そのコンテキストコンテンツは、例えば、以下に示すようなトラック若しくは会場の情報を含んでいてもよい。
・トラック及び／又は会場の地図
・トラック及び／又は会場の歴史
・レーシングチームのリスト
・各チームに関する情報
・車とドライバーに関する情報
・手洗い、売店、スタンド等の所定の施設への案内

（ｃ）ニュース
ニュースコンテンツは、「報道された」ニュース速報、天気情報、株価取引平均や銘柄等の経済情報を含んでいてもよい。
（ｄ）環境状況
例えば、ゴルフ等の特定のイベントにおいては、環境的な状況によって試合の行方が大きく影響されることがある。このような場合、以下に示すような環境情報を含んでいてもよい。
・現在の温度
・風速
・風向き
・湿度
・天気予報

（ｅ）ショッピング情報
Ｔシャツ、キャップ、関連するスポーツ用品、プレイヤーや競技者のサイン入りグッズ等の、ライブのスポーツイベントに関連する商品を購入するためのショッピング情報が観客に提供されてもよい。ショッピング情報は、販売される商品や道具号等の購入可能なアイテムの電子カタログの形式で表示されてもよい。ショッピングカタログは、また、スポーツイベントのスポンサーから提供される商品を含んでいてもよい。

限定されない応用例では、上記の（ａ）に示された広告情報ショッピングサービスと連動していてもよい。例えば、スポーツイベント中に、広告情報は観客にイベントのスポンサーが販売する商品であり、ショッピングカタログから購入可能な商品の広告を表示してもよい。また、ライブのスポーツイベントにおいて、勝者が決定する等のエキサイティングなイベントが起こった場合に、広告情報は観客にその勝者に関連するＴシャツやその他のアイテムがショッピングカタログによって購入可能であることを示してもよい。

ショッピングカタログから購入する場合、観客は選択した商品を仮想的な「ショッピングカート」に追加し、それを「清算」する。
携帯電子装置１６が一方向性のワイヤレス通信しかできない場合、観客は携帯電子装置１６をスポーツイベントに設置される購入ターミナルに（例えば、ＵＳＢポートを介して）物理的に接続するか、家に戻ってからＰＣに接続しなければならない。購入情報は、その段階において携帯電子装置１６からターミナル又はＰＣにダウンロードされ、適切な機関へと送信される。

この一方で、携帯電子装置１６が上記したように双方向のワイヤレス通信が可能である場合、購入情報はオンライン購入を完了するための適切なレシーバ／トランスミッタへとワイヤレス通信リンクを介して即時に送信される。上記の適切なレシーバ／トランスミッタはシステム１０の一部であっても良いし、外部ネットワークの一部であってもよい。

（ｆ）トリビアゲーム及び／又はアンケート
ライブのスポーツイベント中に、携帯電子装置１６は観客にトリビアゲーム又はアンケートの形式で様々な質問を表示可能であってもよい。これは、観客から情報を収集するために用いられてもよいし、また、ライブのスポーツイベントのアイドリング期間中に観客を楽しませるために用いられてもよい。観客は、携帯電子装置１６のユーザインターフェースによって、イエスノー形式又は多肢選択形式の質問に答えることができる。
携帯電子装置１６が一方向性のワイヤレス通信しかできない場合、観客は携帯電子装置１６をスポーツイベントに設置される購入ターミナルに（例えば、ＵＳＢポートを介して）物理的に接続するか、家に戻ってからＰＣに接続しなければならない。質問に対する応えは、その段階において携帯電子装置１６から外部デバイスへと送信される。この情報は、適切な機関に送信されてもよい。トリビアゲームの形式の場合、観客はゲームに対する答えを送信して景品を取得可能であってもよい。

この一方で、携帯電子装置１６が上記したように双方向のワイヤレス通信が可能である場合、トリビア又はアンケートへの答えは、ワイヤレスＲＦリンク（例えば、セル方式のリンク）等のワイヤレス通信リンクを介して、その結果をモニターする機関へと直接送信されてもよい。理想的には、トリビアゲーム形式の場合、ライブのスポーツイベントに集う複数の観客がリアルタイムに質問に応答し、それらの回答を即時収集して観衆に送信できることが好ましい。観客に景品が当たるリアルタイムのトリビアゲームによって惹起される臨場感は、ライブのスポーツイベントにおける観客の体感を促進させることに役立つ。トリビア／アンケートは、ライブのスポーツイベントの進行に沿って実施してもよい。例えば、トリビアはレースをリードする競技者に関して出題されてもよい。一般的に、定期的に携帯電子装置１６に送信されるサービスデータには、各携帯電子装置１６が質問と回答の選択肢を表示することが可能な情報が含まれていてもよい。観客の答えは、上記したように回収することができる。トリビア／アンケートの質問とともに、観客が正しい答えを出したのか否かを確認するためのその他のオプションが送信されてもよい。この場合、トリビア／アンケートは、回答の中央集中回収を行わず、観客の楽しみのために配信される。

７．最後に、第７インプット７００は、サービスデータを含んでいる。サービスデータは、データベース７０２に記憶されている。このデータベースはインターネットに接続して、イベントの開始までにシステム１０によって利用可能となっていなかったアップデートやプログラムリリースを取得可能であってもよい。サービスデータの例として、以下のものを含んでいてもよい。
（ａ）携帯電子装置１６を動作させるソフトウェアをセッティングするためのデータ（本明細書でいう「セッティング」は、電子機器１６にすでにあるソフトウェアを変更することと、電子機器１６に存在しない新しいソフトウェアをロードすることのいずれをも意味する）。例えば、サービスデータは、携帯電子装置１６をそのイベント用にカスタマイズするために、携帯電子装置１６に全く新しいグラフィカルユーザインターフェース（ＧＵＩ）またはその一部をアップロードするために用いられてもよい。ＧＵＩの一部がアップロードされる例としては、電子機器１６に表示されるメニュー画面のデータが挙げられる。メニューは、観客にオプションのリストを提示するものである。その他のＧＵＩエレメントとしては、例えば、観客にその他のＧＵＩエレメンツを提示するための画面の拝啓画像をそのイベント仕様とするための画像情報があってもよい。サービスデータは、携帯電子装置１６を用いるユーザの支援のために、ＧＵＩを複数の言語においてアップロードしてもよい。この場合、携帯電子装置１６を用いる観客は所望の言語を選択することができる。言語の選択は、携帯電子装置１６の電源を入れたときに初期セットアップスクリーンにおいて観客に提示されてもよい。具体的には、ユーザインターフェースの以下の内容がサービスデータによって設定されてもよい。
（ｉ）背景画像情報
上記したように、これがユーザインターフェースに関連する画像情報に関する。
（ｉｉ）メニュー構造及び表示形式
これは、メニューのオプションのアイテムに関するものであり、特に、オプションの階層構造に関する。オプションそのもの（どのようなオプションが観客に選択可能であるか）と、オプションアイテムの表示における配置位置、オプションアイテムの色、形状等の、メニューのグラフィック要素に関する。
（ｉｉｉ）ソフトキーのレイアウト及び表示形式（ソフトキーについては後述する）
ソフトキーのスクリーン上の位置や形状、色等の審美的コンポーネントに関する。
（ｉＶ）ソフトキーの割当
各ソフトキーに割り当てされる機能に関する。
（Ｖ）ディスプレイ上のアイコンのレイアウト
ディスプレイスクリーンにおけるアイコンの外観と配置に関する。
（Ｖｉ）ナビゲーション機能
上下左右の矢印、ポインティングデバイス、音声認識等の、ユーザインターフェースが対応するナビゲーション機能に関する。

（ｂ）電子機器１６によって会場の、又はその一部のマップを表示するために利用可能な地図作成データ。地図作成データは、携帯電子装置１６のディスプレイに所望の倍率にズーム可能であり、又は、マップの異なるエリアを表示するためにパン可能なマップを表示するために、それ単独で用いられてもよい。この他に、地図作成データは、例えばＧｌｏｂａｌＰｏｓｉｔｉｏｎｉｎｇＳｙｓｔｅｍ（ＧＰＳ）レシーバのように、電子機器１６位置座標を生成可能な座標レシーバとともに用いられてもよい。上記の座標は、会場のマップにおいて電子機器１６が存在する位置を示すのに用いられてもよい。地図作成データは、また、トイレ、売店、駐車場等の、特定の場所を含んでいてもよい。地図作成データがＧＰＳレシーバやその他の位置情報を作成する適切なデバイスによって生成された位置情報とあわせて用いられる場合、マップ内におけるその位置が特定されている。位置情報を生成するデバイスとあわせて用いられないマップにおいては、マップが観客の閲覧のために処理されて折り、そのような位置特定は必要とされない。

（ｃ）携帯電子装置１６において、観客が１つ又は複数のビデオゲームをプレイすることが可能なビデオゲームデータ。ビデオゲームデータは、携帯電子装置１６のプロセッサによって実行されるためのプログラムコードであり、観客に携帯電子装置１６のディスプレイでビデオゲームをして遊ぶことを可能とするプログラムコードを含む。観客の娯楽のために用いられるビデオゲームは、ディスプレイ上で操作可能なイメージを含む。ビデオゲームは、ユーザインターフェースを介して操作可能である。

補助データコンテンツ６００は、様々なソースから取得することができる。広告と、ショッピングと、会場若しくはイベント関連情報は、適切な記憶媒体に記録され、ヘッドエンド１２において映像／音声コンテンツに挿入されてもよい。特に、広告と、ショッピングと、会場若しくはイベント関連情報は、データベース６０２に電子的に記憶されてもよい。データベース６０２のアウトプットはヘッドエンド１２に接続されており、データベース６０２の映像／音声コンテンツは、携帯電子装置１６に向けてブロードキャストされる映像／音声コンテンツに含ませることができる。補助データのもう１つのソースに、インターネットがある。特に、ニュースサービスはインターネットから取得され、携帯電子装置１６に向けてブロードキャストされる映像／音声コンテンツに挿入することができる。

図２に、ヘッドエンド１２のより詳細なブロック図を示す。ヘッドエンド１２は、各種インプットからのデータを、各携帯電子装置１６にブロードキャストするための情報ストリームに構築する。ヘッドエンド１２は、映像プロセッサ４０と、音声プロセッサ４２と、コントロール手段（エンティティ）４４と、マルチプレクサ４６を備えている。コントロール手段４４は、様々なタスクを実行するためのプログラムを実行するコンピューティングプラットフォームを備える。図示していないが、コンピューティングプラットフォームはプロセッサと、プロセッサによって処理されるプログラムコードとデータを保持するメモリとを備えている。加えて、コンピューティングプラットフォームは、技術者がコントロール手段４４に指示を送信し、また、そこからの指示を受信するためのＧＵＩ４８を備えている。ＧＵＩ４８は、本発明の意図する範疇において様々な形態を備えることができる。例えば、ＧＵＩ４８は情報を技術者に表示するディスプレイと、データやコマンド入力のためのキーボードとマウスのセットを備えていてもよい。

コントロール手段４４は、様々な形態の情報を受信し、それらを処理するための適切なエンコーダへと案内する。特に、コントロール手段４４の第１インプットで受信されるすべての映像入力は、ＳＤＩフォーマットをＭｏｖｉｎｇＰｉｃｔｕｒｅＥｘｐｅｒｔｓＧｒｏｕｐ（ＭＰＥＧ）−４フォーマットに変換する映像プロセッサ４０へとスイッチされる。各ビデオストリームは、携帯電子装置において３０フレーム／秒（ｆｐｓ）で、３２０×２４０ピクセルの解像度と１６ビットカラーで表示させるために圧縮される。この結果、３８４Ｋｂｉｔｓ／ｓｅｃのビットレートが実現される。映像プロセッサ４０は複数の映像入力を平行して処理する必要があるために、上記の入力を並列的に処理可能に設計されている。好ましい適用例としては、各エンコーダに１つの映像入力３１が割り当てられるような、複数のエンコーダステーションが用いられるとよい。エンコーダステーションは専用の映像処理チップまたは純粋なソフトウェアに基づいていてもよいし、あるいは、それらの組合せであってもよい。この他に、映像プロセッサ４０は、異なる映像入力３１からのデータブロックを連続して処理可能なバッファリング容量を有する単一の処理モジュールを用いてもよい。適切な大きさのバッファと充分な速さを有する処理モジュールによって、データ損失を生じさせることなくすべての映像入力３１を符号化することができる。

限定されない適用例では、映像プロセッサ４０のエンコーダステーションは「ブックマーク」データを映像入力にエンコード可能であってもよい。「ブックマーク」データは、映像入力における特定の位置を示すポインタとして機能する。一般的に、これらのポインタは映像入力のなかで携帯電子装置１６の観客が興味を持ちそうな部分をマークするために配設されている。

例えば、仮にライブのスポーツイベントがカーレースである場合に、映像入力の１つがクラッシュの映像を含む場合、映像入力３１をフォーマット化しているエンコーダは、その映像入力においてクラッシュが映っている箇所を示す「ブックマーク」データをデータ中に入れることができる。このため、映像が携帯電子装置１６に送信されたときに、観客はクラッシュに関連するブックマークが存在しており、そのブックマークを選択することで携帯電子装置１６に「ブックマーク」データによってマークされた箇所からデータを表示することができる。結果として、携帯電子装置１６は、クラッシュに関連する部分のビデオ映像を映し出す。この特徴は、携帯電子装置１６が映像のプレイバック機能を有するときに、特に役に立つ。観客は、映像コンテンツをプレイバックして、ブックマークを用いて興味のある出来事を見つけることができる。その他に、ブックマークはフットボールの試合においても用いられてもよい。タッチダウンがあったときに、ブックマークデータを映像入力の中に含ませることができる。このことから観客は、試合の主要な部分を容易に見つけることができる。映像入力にブックマークデータを入れるかどうかの判断は、ヘッドエンド１２を管理する個人によって行われてもよいし、コンテンツの編集権限を有する人によって行われてもよい。ブックマークデータは、オペレータからのユーザインターフェース４８を介したインプットに応じてヘッドエンド１２によって作成される。「ブックマーク」の使用は、後で詳しく説明する。

なお、ＭＰＥＧ−４の符号化は、オーディオについても実行される。このため、映像入力３１に関連する音声入力３２も、映像プロセッサ４０に案内される。映像プロセッサ４０のアウトプットは、すなわち、ＭＰＥＧ−４でエンコードされた映像チャネルであり、各チャネルはビデオストリーム部分と音声ストリーム部分を有している。

例えば、仮にライブのスポーツイベントがカーレースである場合に、ビデオ入力の１つがクラッシュの映像を含む場合、ビデオ入力３１をフォーマット化しているエンコーダは、そのビデオ入力においてクラッシュが映っている箇所を示す「ブックマーク」データをデータ中に入れることができる。このため、映像が携帯電子装置１６に送信されたときに、観客はクラッシュに関連するブックマークが存在しており、そのブックマークを選択することで携帯電子装置１６に「ブックマーク」データによってマークされた箇所からデータを表示することができる。結果として、携帯電子装置１６は、クラッシュに関連する部分のビデオ映像を映し出す。この特徴は、携帯電子装置１６が映像のプレイバック機能を有するときに、特に役に立つ。観客は、ビデオコンテンツをプレイバックして、ブックマークを用いて興味のある出来事を見つけることができる。その他に、ブックマークはフットボールの試合においても用いられてもよい。タッチダウンがあったときに、ブックマークデータをビデオ入力の中に含ませることができる。このことから観客は、試合の主要な部分を容易に見つけることができる。ビデオ入力にブックマークデータを入れるかどうかの判断は、ヘッドエンド１２を管理する個人によって行われてもよいし、コンテンツの編集権限を有する人によって行われてもよい。ブックマークデータは、オペレータからのユーザインターフェース４８を介したインプットに応じてヘッドエンド１２によって作成される。「ブックマーク」の使用は、後で詳しく説明する。

なお、ＭＰＥＧ−４の符号化は、オーディオについても実行される。このため、ビデオ入力３１に関連する音声入力３２も、ビデオプロセッサ４０に案内される。ビデオプロセッサ４０のアウトプットは、すなわち、ＭＰＥＧ−４でエンコードされた映像チャネルであり、各チャネルはビデオストリーム部分と音声ストリーム部分を有している。

第３インプット３００において入力された独立音声入力３３は、音声プロセッサ４２に送られ、ＭｏｖｉｎｇＰｉｃｔｕｒｅｓＥｘｐｅｒｔｓＧｒｏｕｐＡｕｄｉｏＰｌａｙｅｒ３（ＭＰ３）フォーマットにエンコードされる。ＭＰ３フォーマットにコード化されたビデオ入力３１は音声情報を含んでいるために、適切な品質を維持しながら、これを８Ｋｂｉｔｓ／ｓｅｃデータレートで圧縮することができる。ビデオプロセッサ４０と同様に、音声プロセッサは様々な種類の音声コード化ステーションを用いており、各音声コード化ステーションは所定の音声入力（これは、第２インプット及び第３インプットから入力される）に特化して対応している。また、音声プロセッサ４２は、全ての音声入力３２からのデータブロックを連続して処理可能なバッファリング機能を有する、適切な速さのコード化モジュールを単独で用いてもよい。

本明細書において後で詳しく説明するが、コード化ステーションは、それぞれが音声入力をコード化可能であってもよく、トランスミッタ１４及び／又は携帯電子装置１６は、そのコードに基づいて、その入力がアクティブであるかインアクティブであるかを判定することができる。アクティブな音声ストリームは、観客が理解できる何らかの種類の情報を含む音声ストリームである。反対に、インアクティブな音声ストリームは、そのような類の情報を含んでおらず、例えば沈黙などの、低密度のノイズ等を含むストリームである。特に、コード化ステーションは、信号がアクティブな会話もしくは音を伝達するものなのか、単なる低密度のノイズを伝達するものなのかを認識しようとする試みにおいて、信号に含まれるアクティビティのレベルを判定するためのロジックを備えていてもよい。アクティブな音声と沈黙を区別することを許容するロジックルールは周知であり、詳しい説明は省略する。

一つの具体的な可能性として、信号レベル又は信号によって伝達されるエネルギーの程度を監視し、判断基準として閾値を用いることがある。沈黙等の、閾値以下のものはすべて低密度ノイズであると判断され、会話等の、閾値以上のものはすべてアクティブな音声情報であると判断される。音声ストリームは、換言すれば、携帯電子装置情報１６に無線ブロードキャストされるバイナリストリームにフラグ又はその他の種類の記号を挿入することによって、沈黙もしくはアクティブな音声情報を携帯電子装置１６に通信することができる。フラグの場合、一バイナリ値が沈黙を意味する一方で、他のバイナリ値がアクティブな音声を意味してもよい。音声ストリームの状態を判断することに加えて、そこで観察される状態は、沈黙が判断された時にコード化プロセスをストップさせ、続いてアクティブな音声が生成された時にコード化プロセスを再開させるために用いられてもよい。

コントロール手段４４は、第４、第５、第６及び第７インプットからの入力、すなわち、リアルタイムデータと、認証データと、補助コンテンツと、サービスデータの処理を実行する。この処理の目的は、複数の携帯電子装置１６のそれぞれにそれらのデータを送信することができるように、それらのデータをパケット化することである。

コントロール手段４４とビデオプロセッサ４０と音声プロセッサ４２のアウトプットは、それらのデータを１つの共通のデータストリームとして構築するマルチプレクサ４６に伝達される。データストリームは、その情報を個別の携帯電子装置１６にブロードキャストするワイヤレスＲＦトランスミッションを作成するトランスミッタ１４に送られる。トランスミッタ１４は単一の６ＭＨｚ隣接チャネルバンド幅を用いて、データのペイロードを携帯電子装置１６にブロードキャストするよう設計されてもよい。以下の表は、データのペイロードを例示する。

トランスミッタ１４から各携帯電子装置１６にブロードキャストされるデータストリームは、デジタルパケットの形式に整備されている。限定されない応用例では、３種類のパケットが送信される。第１の種類はビデオ情報を含む。要するに、ＭＰＥＧ−４情報ストリームがパケット化され、送信される。ビデオ情報パケットは、携帯電子装置１６がそのデータを適切にデコードし、かつ処理するための関連データを含むヘッダを有する。さらに、より信頼性の高い通信のために、エラー検知及び修正用のデータがヘッダに含まれていてもよい。第２の種類のパケットは、独立音声情報を含む。第３の種類のパケットは、例えば補助情報やリアルサービスタイプデータ等の、パケットにロードされたデータの残りを含む。第１種類のパケットの場合と同様に、第２の種類及び第３の種類のパケットは、そのパケットが有するコンテンツの種類を携帯電子装置１６にを報知し、適切に処理可能とするための識別データをヘッダに含んでいてもよい。

図３は、携帯電子装置１６の斜視図を示す。携帯電子装置１６は、観客の手の中に快適にフィットするようにデザインされている。携帯電子装置１６は、携帯電子装置１６の操作に必要なキーを有するキーボード８００を備える。キーボード８００の上方には、ディスプレイスクリーン８０２を有するディスプレイ部が設けられている。

図４は、携帯電子装置１６の構成を表わすブロック図を示す。携帯電子装置１６は、トランスミッタ１４によって送信される情報を受信するデバイスであり、かつ、コンピュータによって動作するデバイスである。ディスプレイスクリーン８０２にはビデオ情報が表示され、適切なスピーカ／ヘッドフォン１２４によって音声情報が再生される。観客は、ビデオチャネルの選択と、その他の操作をコントロールすることができる。携帯電子装置１６におけるビデオチャネルとは、ビデオストリームと、それに関連付けられた音声ストリームを意味する。

図４に示されるように、携帯電子装置１６は、携帯電子装置１６の様々な機能を制御するためのソフトウェアを実行するプロセッサ１００を備えている。一般的に、そのようなソフトウェアは、以下の４つの主要レイヤーを備えている。
・構成レイヤー
構成レイヤーは、オプションや言語、時間、パスワード等の、携帯電子装置１６の特性をセットすることを観客もしくは製造者に許容する。

・ＧＵＩレイヤー
本明細書で示される例においては、ＧＵＩは、観客が携帯電子装置１６の所定の機能にアクセスすることを許容するグラフィックレイヤー及びナビゲーションレイヤーを備えている。ＧＵＩは、一般的に、メニュー等のスクリーンオプションによって観客に対して表示され、観客はその誘導により所望の特性にアクセスできる。上述したように、トランスミッタ１４によってブロードキャストされるデータのペイロードに含まれるサービスデータ部分は、グラフィックレイヤーとナビゲーションレイヤーが観客に向けてどのように表示されるかを規定する情報を含んでいる。以下に、サービスデータ部分に含まれる情報であって、ＧＵＩをセットするためにＧＵＩに用いられる情報の種類を例示する。

ｉ．背景イメージ：スクリーンに表示され、メニューの選択肢等のその他の種類の情報が重ねて配置される。例えば、背景はイベント又は会場に関連する視覚的なテーマを表わしていてもよい。背景は、イベントや会場毎に変更することができる。
ｉｉ．メニューの選択肢：観客が利用可能なオプションの階層構造を規定する。例えば、所定のイベントにおいては１０個のビデオチャネルが利用可能であるのに対し、その他のイベントにおいてはより少数の、あるいはより多数のチャネルを用意することができる。
ｉｉｉ．メニューの外観及び詳細：視覚的な外観と、様々なメニューの選択肢に対応付けられるプロンプト。例えば、異なるビデオチャネルは、それぞれに対応付けられる名称又は識別子を備えていてもよい。例えば、ピットにおけるチャネルの場合、ドライバーＸＹＺのレースカー内に設置されるカメラからのビデオチャネルであってもよいし、もしくは、レーストラックの左コーナー側からのビデオチャネルであってもよい。

ｉｖ．ソフトキーの配列：図３を簡単に参照すると、携帯電子装置はファンクションキー８１０（Ｆ１，Ｆ２，Ｆ３，Ｆ４）を備えている。ユーザインターフェースは、それらの物理的なキーＦ１，Ｆ２，Ｆ３，Ｆ４を異なる機能に割り当てることができる。限定されない応用例では、現在のキーの配列が、それに対応付けられている物理的なキーＦ１，Ｆ２，Ｆ３，Ｆ４の真上にあるディスプレイ８０２に表示される。
ｖ．ソフトキーのレイアウト及び外観：スクリーン上の配置や、形状、色等の、ソフトキーの審美的コンポーネント。
ｖｉ．ディスプレイにおけるアイコンのレイアウト：ディスプレイスクリーンにおけるアイコンの表示形態と配置。
ｖｉｉ．ナビゲーションメカニズム：上下左右の矢印、ポインティングデバイス、音声認識等の、ユーザインターフェースが応答するナビゲーションメカニズムの種類。

限定されない応用例では、携帯電子装置１６のＧＵＩをセットするためのデータは、ペイロードを伝達するワイヤレスＲＦトランスミッションを送信するのに用いられているトランスミッタ１４から無線送信される。１つの例として、ＧＵＩ設定を有効にするためのデータは、ビデオストリームの伝送に先立つ処理の間に送信されてもよい。例えば、カーレース等のモータースポーツの場合であれば、これは、レースイベントがスタートする前に実行することができる。２つ目の例として、ＧＵＩを設定するためのデータは、その他のペイロードとともに送信されてもよい。携帯電子装置１６についていえば、ＧＵＩを構成するためのデータが受信された後には、そのデータがロードされ、観客に向けて新しいＧＵＩが表示される。後述するように携帯電子装置１６がビデオストリームにアクセスする際に認証プロセスが必要な場合には、新しいＧＵＩの実際のローディングは、認証が完了するまで据え置くことができる。

・ベースラインコード
限定されない応用例では、ＬＩＮＵＸカーネルを用いて、メモリ管理や、タスクスケジューリング、ユーザインターフェーシング等の、共通のコアサービスを提供することができる。
・ベーシックファームウェア
ハードウェアを制御するために、ハードウェアに組み込まれるソフトウェア。例えば、トランスミッタによってブロードキャストされたビデオ情報及び音声情報をデコードするためのアルゴリズムを、該ハードウェアに実装することができる。

ソフトウェアは、汎用メモリ１０２に記憶される。一般的に、メモリ１０２は、例えばプロセッサ１００が実行するプログラムコード等の、恒久的に保持することが意図されるデータを記憶する読み出し専用メモリ（ＲＯＭ）領域を備える。加えて、メモリ１０２は、処理の対象となるデータを一時的に保持するランダムアクセスメモリ（ＲＡＭ）領域を備える。メモリ１０２は、例えば半導体ベースのモジュールによって単一のユニットとして構成されてもよいし、半導体ベースのモジュールと、例えばハードドライブのような大容量記憶装置との組合せによって構成されてもよい。

携帯電子装置１６にはユニバーサルシリアルバス１０４（ＵＳＢ）ポートが設けられており、これによって携帯電子装置１６が外部装置と接続することが許容される。具体的には、ＵＳＢポート１０４は、携帯電子装置１６を、携帯電子装置１６にデータをダウンロードし、また携帯電子装置１６からデータをアップロードすることが可能なコンピュータにリンクすることを許容する。例えば、ダウンロードプロセスは、メモリ１０２に記憶されるデータを外部コンピュータに伝送することを所望するタイミングで行うことができる。同様に、アップロードプロセスは、その逆の処理を実行するために用いられる。これは、例えば、１つ又は複数のアップデートをインストールすることによって携帯電子装置１６で実行されるプログラムを変更したいとき等に有用である。ＵＳＢポート１０４は、携帯電子装置１６の電源がオンされたときにプロセッサ１００によってロードされ、実行される適切なドライバを必要とする。

携帯電子装置１６にはリムーバブル記憶メディア読み込み／書き込み手段１０６が設けられており、これによって、携帯電子装置１６は、メモリカード等の取外し可能な記憶メディアからデータを読み込むことや、データを書き込むことができる。この特性によって、携帯電子装置１６に送信されたイベント関連のコンテンツを恒久的に保存することができる。この機能については、後で詳しく説明する。

上記したように、キーパッド８００は観客に携帯電子装置１６の操作をコントロールすることを許容する。キーパッド８００を構成するキーの数と種類は、所定の用途に合わせて適宜選択することができる。この応用例として、タッチ感応スクリーンもしくは音声認識機能を用いて、キーパッド８００の代替としてもよい。または、それらをキーパッド８００と組合せて、観客のデータとコマンドの入力手段としてもよい。

携帯電子装置１６は、ワイヤレスＲＦトランスミッションを感知し、復調し、適切にフォーマットされたデータブロックとしてバス１１２に伝送するワイヤレスＲＦレシーバと復調器１１０を備える。これにより、データバス１１２を介して伝送されたデータは、メモリ１０２と、プロセッサ１００と、ＵＳＢポート１０４と、リムーバブル記憶メディア読み込み／書き込み手段１０６によって利用可能となる。この具体例として、ワイヤレスＲＦレシーバと復調器１１０は極超短波（ＵＨＦ）領域、特に、４７０ＭＨｚ〜８０６ＭＨｚの範囲において動作する。６ＭＨｚの隣接バンド幅（これは、１つの通常のＴＶチャネルに相当する）によって、上述したような典型的なペイロードを充分に通信することができる。また、このようなトランスミッションは、２．５ＧＨｚ領域において実行されてもよい。

携帯電子装置１６には、ワイヤレスＲＦレシーバと復調器１１０から受信されたビデオチャネルをデコードするビデオデコータ１１４が設けられている。明確さのために言及すると、本明細書ではデコーダ１１４が「ビデオ」デコーダであると記載しているが、デコーダ１１４は、ビデオストリームに対応付けられる音声情報に基づいて、音声のデコーディングをも実行する。ビデオでコーダ１１４は、再生されるビデオチャネルの所定部分を構成するビデオ／音声情報であって、未だデコードされていないビデオ／音声情報を保持するバッファからなるメモリ２７を備えている。例えば、バッファのサイズは、各ビデオチャネルについてそれぞれ５分間分のビデオチャネルを保持可能であるように選択されてもよい。実施レベルでは、ワイヤレスＲＦレシーバと復調器１１０から受信されたビデオ／音声情報であって未だデコードされていないビデオ／音声情報は、データバス１１２を介してビデオでコーダ１１４に送信される。ビデオでコーダ１１４はビデオ／音声情報をデコードし、次いで、観客が観賞するためにそれらのデータをディスプレイスクリーン８０２に向けて伝送する。これと同時に、デコードされていないビデオ／音声情報はメモリバッファ２７に向けて伝送され、バッファ２７はそれらのデータによって満たされていく。メモリバッファ２７が完全に満たされると、ビデオチャネルの最後の５分間だけが保持されるようにオーバーフローし始める。同様の処理が隔ビデオチャネルにおいて実行されるが、観客が見たいビデオチャネルのみが例外的にデコードされ、ディスプレイスクリーン８０２に向けて伝送される。これとともに、メモリバッファ２７は機能的な意味合いにおいて、各エリアが１つのビデオチャネルに関連付けられる複数のエリアに分割される。

視聴されているビデオストリームに関連付けられている音声ストリームはデコードされ、アナログフォーマットに変換され、増幅され、スピーカ／ヘッドフォン１２４に伝送される。観客は、ディスプレイスクリーン８０２でビデオストリームを見るとともに、その音声を同時に聞くことができる。

ビデオチャネルの最後の５分間を保持する能力は、観客に興味深い可能性を提供することができる。例えば、観客はメモリバッファ２７にあるデータを操作して、所定のビデオチャネルコンテンツを「プレイバック」することや、早送りモーションや「巻き戻し」モーションを作成することや、メモリバッファ２７にあるビデオ／音声情報の一部又は全部を、リムーバブル記憶メディア読み込み／書き込み手段１０６に挿入されている記憶メディアにコピーすることで、記録することができる。この方法によると、観客が興味のあるビデオ／音声情報を恒久的に保持することができる。さらに、観客は、チャネルを変えている間に見逃したかもしれない如何なるアクションをも見ることができ、メモリバッファ２７にある、直近に選択したチャネルに関連するコンテンツを「巻き戻す」ことができる。

加えて、観客は、彼らがまた見たいと思うビデオ入力の一部を識別するための「ブックマーク」を作成することができる。「ブックマーク」は、ビデオストリーム内の所定の位置をマーキングする。例えば、「ブックマーク」は、バッファもしくは記憶メディア読み込み／書き込み手段１０６において記憶されるビデオ入力における所定のアドレスを示すポインタであってもよい。ブックマークにアクセスすると、ビデオコンテンツをそのブックマークが指定するアドレスから再生することができる。

このような「ブックマーク」は、ユーザインターフェースのＧＵＩメニューの１つに要されるオプションを選択することによって、観客によって作成されてもよい。観客は、キーボードのキーを操作することで、メニューを操作する。これらのキーは、矢印キーもしくはその他の適切なキーであってもよい。選択がなされると、その選択もしくはオプションは、例えば「エンター」キー等の、適切なキーを押下することで有効になる。

ブックマークは、観客がライブのビデオチャネルを見て、そこに興味のある事象があったいるときに作成することができる。プレイバック中にブックマークを用いることで、観客はその興味のあるビデオ画像を容易に特定することができる。ブックマークは、また、観客がビデオコンテンツの一部を、読み込み／書き込み手段１０６に挿入される取外し可能な記憶媒体にコピーすることを所望するような場合に有用である。仮に、ブックマークがコピーされるコンテンツを示している場合、このブックマークもまたコピーされ、興味のあるイベントの識別情報がそのコピーの中に保持される。

観客がブックマークを作成することができるという特性は、ヘッドエンド１２で生成され、ワイヤレスＲＦトランスミッションによって伝達されるブックマークの代替使用もしくはそれとの併用ができる。これらのブックマーク機能は、観客によって作成されるブックマークと類似している。ブックマークを表わすデータがワイヤレスＲＦトランスミッションに内在していると、新たなブックマークが作成され、残りのブックマークとともに記憶される。

一旦作成されると、「ブックマーク」もしくはポインタは、携帯電子装置１６のメモリ１０２に、プロセッサ１００によって読み取り可能に記憶される。観客が「ブックマークされた」位置のビデオ入力を見たい場合には、携帯電子装置のソフトウェアがビデオでコーダ１１４に「ブックマーク」によって示されるビデオ入力を取得させ、そのビデオ入力をその位置から再生させる。上述したように、ビデオ入力はビデオメモリ２７もしくは記憶メディア読み込み／書き込み手段１０６に記憶されている。古いビデオ入力をより最新のビデオ入力と入換える循環型バッファとして機能するビデオメモリ２７にのみビデオ入力が記憶されている場合には、「ブックマークされた」部分のビデオ入力がより最新のビデオ入力と入換えられてしまうと、ビデオでコーダ１１４はその「ブックマークされた」ビデオ入力にアクセスすることができなくなる。このため、観客が「ブックマークされた」ビデオ入力をメモリバッファ２７が許容する期間（例えば、５分間）よりも長く保管したい場合には、観客はその部分のビデオ入力を記憶メディア読み込み／書き込み手段１０６へと移動させなければならない。

「ブックマーク」を作成するという特性によると、観客は、ビデオ情報のなかで彼らが見たいと所望する部分を素早く見つけることができる。上述したように、「ブックマーク」は観客によって作成されるだけでなく、トランスミッタ１４から直接携帯電子装置１６に提供されることもある。これらの「ブックマーク」は観客に提示され、そのブックマークに関連付けられている部分のビデオ情報を観客が見たい場合には、それを容易に実行することができる。トランスミッタ１４から携帯電子装置１６に伝送される「ブックマーク」は、一般的に、例えばカークラッシュや、フィニッシュラインを超える車や、観客が見逃してしまっており、もう一度見たいと所望するような、ライブのスポーツイベント中に発生するエキサイティングなイベントに関連している。

一般的に、メモリバッファ２７は、半導体ベースのユニットによって構成されることが適切である。大きなビデオコンテンツを記憶するために大きいメモリ容量が要求されるような例では、ハードドライブ等の記憶装置が用いられてもよい。

ディスプレイスクリーン８０２は、適切な種類のものであればよく、特に限定されない。１つの例として、３２０×２４０ピクセルの解像度及び１６ビットの色深度を有する、対角が３．５インチの半透過型薄板トランジスタ（ＴＦＴ）スクリーンを用いてもよい。実際には、本発明の意図する範囲を超えることなく、その他の種類のディスプレイを用いることができる。選択的に、携帯電子装置１６は、光度の低い環境に対応するために、発光ダイオード（ＬＥＤ）を用いた照明システム（図示せず）を備えていてもよい。

音声でコーダ１２０は、ビデオでコーダ１１４とある程度類似した処理を実行する。特に、音声でコーダ１２０は音声メモリバッファ２９に関連しており、独立音声入力３２から入力された音声情報を含む音声ストリーム（独立音声ストリーム）を処理する。独立音声ストリームは、受信した音声コンテンツを所定の長さ分記録するために、音声メモリバッファ２９に圧縮されたフォーマットで記憶される。

音声メモリバッファ２９の容量に応じて定められた長さにわたって携帯電子装置１６によって受信された音声コンテンツを記憶することで、観客はその音声コンテンツを「プレイバック」することや、「早送り」や「巻き戻し」、及びブックマークを作成することができる。加えて、音声メモリバッファ２９に記憶される音声情報の一部又は全部を、リムーバブル記憶メディア読み込み／書き込み手段１０６に挿入されている記憶メディアにコピーすることで、記録することができる。上述したブックマークを音声情報について作成することもできる。

携帯電子装置１６の特性を、以下で詳しく説明する。
１．携帯電子装置の認証
図５のフローチャートは、認証特性を含む携帯電子装置１６の登録プロセスの概要を示す。観客が携帯電子装置１６を購入すると、販売者は携帯電子装置１６に固有の識別子を登録する。識別子はその携帯電子装置１６を他の携帯電子装置１６から識別可能であればよく、その携帯電子装置１６に割り当てられる数字又は文字の羅列等の符号であってもよい。一般的に、識別子は携帯電子装置１６に恒久的に保存され、変更不可能なバイナリコードである。携帯電子装置１６が使用される際には、プロセッサ１００はこのバイナリコードにアクセスすることができる。より快適な使用のために、この固有の識別子は、携帯電子装置１６もしくは製造先から携帯電子装置１６が輸送されるときの梱包箱に取外し可能なステッカーとして貼られていてもよい。識別子は、バーコードリーダのような機械によって読み取り可能なバーコードとして印刷されていてもよいし、英数文字として表わされていてもよいし、それらを併用していてもよい。この手法によると、商取引を行う販売員が、携帯電子装置１６から識別子を抽出することなく識別子を容易に登録することができる。

識別子が登録されると、次のステップでは、一般的に、販売者はデータベース上にユーザアカウントを作成する。もう一つのオプションとして、ユーザに彼／彼女のオンラインアカウントを作成することを許可してもよい。このオプションについては、後で詳しく説明する。ユーザアカウントは、ユーザが携帯電子装置１６へのコンテンツの配信を購入することを許容する。図５に示す例では、ユーザは、イベント毎にコンテンツアクセスを購入する。換言すれば、ユーザが参加することを所望する各イベントについて、ユーザは料金を支払うのであり、また、購入したサービスの配信はそのイベントについてのみ有効である。また、その他のオプションも存在する。例えば、ユーザがコンテンツへのアクセスを定期購入という形で購入し、所定期間の間は、その間に行われる全てのイベントについてコンテンツにアクセス可能であってもよい。さらに、アカウントは、例えばベーシックレベルとハイグレードレベルのように、異なるレベルでサービスを提供するよう設計されていてもよい。より高いグレードのサービスは、例えば、ベーシックレベルでは利用不可能なフィーチャーを利用可能であってもよい。

上記の例に続いて、ユーザが参加しようと思っている所定のライブのスポーツイベントにおいて、携帯電子装置１６でコンテンツにアクセスしたくなったとする。この場合、ユーザは彼のアカウントに支払いを実行する。この支払いは、キオスクもしくは支払いを授受することを許諾された場所において、個人で行うことができる。例えばインターネットを介した便利な電子支払い方法を用いることもできる。この手法では、ユーザはサービスプロバイダのインターネットサイトにログオンし、クレジットカードもしくはその他の手段によって支払いを実行する。支払いプロセスでは、一般的に、コンテンツへのアクセスが所望されるイベントもしくはイベントのグループの選択と、サービスレベルが適用されている場合であればサービスレベルの選択とが実行され、次いで支払いが行われる。支払いが完了し、有効化されると、ユーザアカウントには携帯電子装置１６による所定のコンテンツへのアクセスが許可されたことを示すエントリーが自動的に作成される。オンラインでのサービス配信購入については、後で詳しく説明する。

イベントにおいては、各携帯電子装置１６にコンテンツをブロードキャストし始める前に、データベース５０２がサービスプロバイダのネットワークにインターネットを介して接続され、データベース５０２には、イベントでのコンテンツ配信に対して対価を支払ったすべての携帯電子装置１６の識別子が記憶される。このステップが完了されると、データベース５０２に記憶されるすべての携帯電子装置１６の識別子はヘッドエンド１２に送信され、そのすべてがトランスミッタ１４によって実行されるブロードキャストに含まれる。特に、識別子のブロックは、例えば１分に１回等、定期的にブロードキャストされ、各携帯電子装置１６における認証プロセスをどのタイミングにおいても実行可能とすることができる。

各携帯電子装置１６は、電気的にアンロックされない限り操作することができないように設計されている。携帯電子装置１６の電源がオンされると、自動的にロックモードが実行される。ロックモード中に、携帯電子装置１６はワイヤレスＲＦトランスミッションを受信し、その情報をデコードして、送信された識別子のブロックを抽出する。この例示においては、識別子のブロックは、所定の携帯電子装置１６がサービスの受信を許可されているか否かを判断するための認証データを構成する。識別子のブロックがトランスミッションから抽出されると、携帯電子装置１６はそのブロックに含まれる各符号と携帯電子装置１６自身の識別子を比較する。一致が確認されると、携帯電子装置１６はアンロックモードが実行され、ブロードキャストされているコンテンツを適切に受信することができる。この一方で、例えば２分間等の所定時間が経過しても一致が確認されない場合には、携帯電子装置１６は自動的にシャットダウンする。

上述したアプローチによると、ビデオ／音声コンテンツの暗号化が必要とされていないので、支払いを行った観客にのみ、コンテンツを容易に配信することができる。加えて、各携帯電子装置１６への識別子のブロック等の認証情報の無線通信による配信は、ロジスティックス的観点からみてもシンプルである。

セキュリティをより強化するために、送信される識別子のブロックは適切な暗号化技術によって暗号化されてもよい。携帯電子装置１６は、このことから、識別子のブロックを適切なキーを用いて解読する機能を備えていてもよい。

もう一つのオプションとして、トランスミッション全体を暗号化し、携帯電子装置１６にそれを解読させることがあり得る。このような実施形態では、暗号化されたデータは、ワイヤレスＲＦトランスミッションによって伝達され、個別の携帯電子装置１６によって処理される認証データを構成する。携帯電子装置１６をアンロック状態にするために、解読キーまたはパスワードが観客によって入力される必要があってもよい。このような場合、支払いをした観客に解読キーが付与されてもよい。携帯電子装置１６の電源をオンした後に、観客はそのキーを入力する。そのキーは、解読処理を実行するために用いられる。

暗号化処理もしくは解読処理が必要となる場合には、周知の適切なソフトウェアもしくはハードウェアもしくはそれら両方によって、そのための機能を携帯電子装置１６に適用することができる。

上述した認証は、サービスレベルに対するアクセスコントロールを行うためにさらに改良することができる。後述するように、携帯電子装置１６は観客に異なるレベルもしくはカテゴリ毎に利用可能なサービスを提供するように設計することができる。このレベルは、例えばそのコンテンツに基づいて区別することができる。ベーシックレベルのサービスでは、例えば限定された数のビデオチャネル等の、基本的なコンテンツを含んでいてもよい。より高いレベルのサービスは、より多数のビデオチャネルやコンテキスト情報もしくはその他のコンテンツを含んでいてもよい。異なるサービスレベルを区分する特徴は、その応用が意図されるケースによって様々である。一般的に、より高いサービスレベルでは、より豊富なコンテンツが観客に提供される。

異なるサービスレベルは、異なる料金で提供されることが多い。特に、ベーシックレベルのサービスが最も安く、より高いレベルになるほどコンテンツのオプションが増えてゆき、それに対して観客が支払う費用もまた、増加する。

携帯電子装置１６に、観客が支払ったレベルのサービスにアクセスすることを観客に許容し、かつ、購入されていないレベルのサービスへの無許可アクセスからワイヤレスＲＦトランスミッションを保護するための認証機能を設けることが好ましい。

その一つのオプションとして、観客がサービスを購入したときに、サービスレベル毎の識別子を作成することができる。例えば、レベルＡ、レベルＢ、レベルＣの、３つのサービスレベルが利用可能であるとする。サービスレベルＡはベーシックであり、最も安い。サービスレベルＢは中間レベルであり、例えばより多数のビデオチャネルや限定された数のコンテキスト情報等の、サービスレベルＡでは利用できない特性を有している。サービスレベルＣは最も高いレベルであり、例えば最多数のチャネルやコンテキスト情報等の、最も豊富なコンテンツを提供する。観客によってサービスが購入されると、サービスレベルＡを購入した観客のためのリストと、サービスレベルＢを購入した観客のためのリストと、サービスレベルＣを購入した観客のためのリストの、３つの異なる電子識別子のリストが作成される。

この例においては、ワイヤレスＲＦトランスミッションは、それらの異なるサービスレベルを区別可能であるように構成される。例えば、フレームのコアブロックはサービスレベルＡ、すなわちベーシックレベルのためのコンテンツを含む。フレームの第１追加ブロックは、サービスレベルＡのそれに追加して、サービスレベルＢにアップグレードするためのコンテンツを含む。そして、フレームの第２追加ブロックは、サービスレベルＢのそれに追加して、サービスレベルＣにアップグレードするためのコンテンツを含む。このような場合、サービスレベルＣはサービスレベルＢ及びＡのコンテンツを包含し、サービスレベルＢはサービスレベルＡのコンテンツを包含する。

携帯電子装置１６に送信される認証情報は、グループ化されていてもよい。サービスレベルＡを購入した携帯電子装置１６の識別子のリストを含む第１グループと、サービスレベルＢを購入した携帯電子装置１６の識別子のリストを含むグループと、サービスレベルＣを購入した携帯電子装置１６の識別子のリストを含むグループとが存在してもよい。

ワイヤレスＲＦトランスミッションを受信すると、携帯電子装置１６は、上述したように、いずれかのリストに自身の電子識別子が含まれているかを検索する。いずれのリストにも自身の識別子が見つからない場合には、携帯電子装置１６は自身をアンロックしないため、観客はコンテンツにアクセスすることができない。この一方で、いずれかにリストに自身の識別子が見つかった場合には、携帯電子装置１６は自身をアンロックする。識別子がサービスＡのリスト内に見つかった場合、観客は、フレームのコアブロックに含まれる、サービスレベルＡに関連するコンテンツのみを視聴することができる。その他のサービスレベルに関連するフレームへのアクセスは禁止される。ワイヤレスＲＦトランスミッションのどの部分が観客に利用可能であるかを判断する制御は、携帯電子装置１６によって実行される。異なるフレームのブロックは互いに明瞭に区分されており、それぞれの識別子のグループと関連付けされているので、携帯電子装置１６の識別子が属するグループについての判断は、それに関連するコンテンツを保持するフレームのブロックへのアクセスを制御することを許容する。仮に、識別子がフレームのコアブロックに関連付けられたグループに属する場合、そのコンテンツのみが処理され、観客は、実際にレベルＡのサービスにのみアクセスすることができる。携帯電子装置１６の識別子がフレームの第１追加ブロックに関連付けられたグループに属する場合、コアブロックとその追加ブロックが処理され、観客は、レベルＢにおいて制限される範囲でコンテンツにアクセスすることができる。さらに、携帯電子装置１６の識別子がフレームの第２追加ブロックに関連付けられたグループに属する場合には、すべてのコンテンツへのアクセスが許可される。

上述した認証特性の例は、比較的シンプルな適用例である。しかしながら、ワイヤレスＲＦトランスミッションに、コンテンツの受信を許可されたすべての携帯電子装置１６の電子識別子のリストを含めて伝送する必要がある。ワイヤレスＲＦトランスミッションが非常に多数の携帯電子装置に送信される場合には、送信する必要のある電子識別子の数が実現不可能なほど多数になってしまうことがある。

図２５から２７は、ワイヤレスＲＦトランスミッションに含まれる認証情報にワイヤレスＲＦトランスミッションに含まれるコンテンツへのアクセスが許可された携帯電子装置１６の完全なリストを含ませる必要のない応用例を示す。図２５は、上位レベルでの携帯電子装置１６の記憶領域（メモリ１０２及び揮発性又は不揮発性のその他のメモリを含む）を表わすブロック図を示す。記憶領域の不揮発性の部分は、上述した識別子を記憶する。図では、電子識別子は参照番号１００２で示されている。

携帯電子装置１６は、さらに、バーコードリーダ（図示せず）等の機械によって読み取り可能なバーコード１０００をそのケースに備えている。バーコードは、電子識別子１００２を表わしている。バーコードを保持するラベルは、人によって読み取り可能な英数文字等の、電子識別子１００２のその他の表記形式を備えていてもよい。

また、携帯電子装置１６のケースに電子識別子１００２と非同一のバーコード１０００を設けてもよい。換言すれば、電子識別子１００２とバーコード１０００は、異なる符号である。後述する認証プロセスの応用例では、バーコード１０００によって電子識別子１００２にアクセスする場合がある。電子識別子１００２とバーコード１０００が同じ符号である実施形態では、バーコード１０００の読み取りによって電子識別子を取得してしまう。しかしながら、電子識別子１００２とバーコード１０００が異なる符号である場合には、マッピング（対応付け）手段によってそれらを互いに関連付けることができる。マッピング手段は、すべての電子識別子１００２とそれに対応するバーコード１０００を記憶するデータベースであってもよい。特定の携帯電子装置１６の電子識別子１００２を取得する必要がある場合に、バーコード１０００を読み取り、データベースを検索して対応する電子識別子１００２を取得することができる。

携帯電子装置１６は、また、認証プロセッサ１００６を備えている。認証プロセッサ１００６は、例えば電子識別子１００２を外部デバイス（後で説明する）に出力する処理や、観客によって入力されたユーザコードとワイヤレスＲＦトランスミッションに含まれる認証情報を処理して携帯電子装置１６を電気的にアンロックし、観客にワイヤレスＲＦトランスミッションに含まれるコンテンツへのアクセスを許容すること等の、認証に関連するタスクを実行するように設計されている。認証プロセッサ１００６は、概してソフトウェアによって構成されるが、特化された回路等のハードウェアによって具現化されてもよい。ソフトウェアとハードウェアの組合せであってもよい。

観客が携帯電子装置１６へのサービス配信の購入を所望する場合、観客はユーザコードを生成する外部エンティティと対話通信することによって商取引を実行する。ライブイベントでは、観客はユーザインターフェースを介して、予め付与されているユーザコードを入力する。認証プロセッサ１００６は観客から提供されたユーザコード情報の妥当性を検証し、認証判断を発行する。ユーザコードが正しいコードであれば観客のワイヤレスＲＦ信号に含まれるコンテンツへのアクセスへの許可し、ユーザコードが誤ったコードであればアクセスを拒否する認証判断は、適切な内部信号によって伝送される。例えば、認証判断を伝達する信号は、ユーザコードの妥当性が認証判断によって検証されたときに、ワイヤレスＲＦトランスミッションに含まれるコンテンツを観客が視聴可能に処理することを許可するように設計されていてもよい。この一方で、ユーザコードの妥当性が認証判断によって検証されなかったときには、その内部信号はコンテンツを観客が視聴可能に処理することを防ぐように設計されていてもよい。認証プロセッサ１００６によって発行される認証判断は、複数のサービスのレベルを処理可能であってもよい。このような場合、認証判断は携帯電子装置１６がいずれのレベルのサービスを受信する権利があるのかを示してもよい。

図２６に、外部エンティティのブロック図を示す。具体的には、外部エンティティは、電子識別子１００２及びイベントコードをインプットとして受信するユーザコード生成装置１００８を備えている。ユーザコード生成装置１００８は、これらのエントリーを、ユーザコードを生成するための適切な機能によって処理する。この機能は、電子識別子とイベントコードをパラメータとして用いて、それらを数理的に処理する。ユーザコードは、その数理的処理の結果生成される。この数理的処理そのものは本発明にとって重要な特徴ではなく、本発明の意図する範囲から逸脱しない範囲において様々な数理的機能を用いることができる。数理的機能の一つの実施形態として、非可逆性であることが好ましい。非可逆性とは、ユーザコードの知得によって、電子識別子１００２もしくはイベントコードもしくはそれらの２つのインプットに基づいてユーザコードを生成するのに用いられた数理的機能を再構築できないことを意味する。

ユーザコード生成装置１００８は、例えば、観客が参加しようとするライブのスポーツイベントのブースに設置されてもよい。ブースの係員は、利用するサービスのレベルによって異なる料金を観客から授受する。そして、携帯電子装置１６を赤外線リーダ等に近づけて、携帯電子装置１６にも受けられている赤外線ポート（図２５〜２７には図示せず）によって通信する。赤外線リーダと携帯電子装置１６は通信を確立し、認証プロセッサ１００６はその赤外線リンクを経由して電子識別子１００２を伝送する。赤外線リンクは、図２５の矢印１００７によって示されている。また、携帯電子装置１６とリーダ間の通信は、ＵＳＢポートや、その他の適切な構成による有線接続によって確立されてもよい。

電子識別子は、ユーザコード生成装置１００８が利用可能なイベントコードに加えてユーザコード生成装置１００８に供給される。通常は、サービスが購入される各携帯電子装置１６について、同じイベントコードが用いられる。イベントコードは、そのサービスが購入されたイベントを特定する符号であり、電子識別子は、携帯電子装置１６同士を区別するための符号である。この詳細な応用例では、イベントコードは、一般的にイベント毎に異なっている。例えば、モータースポーツにおける適用例では、所定の年度におけるシーズン中のレース毎に、異なるイベントコードが割り当てられる。

ユーザコード生成装置１００８は、所望の数理的非可逆性機能を用いて二つのエントリーを処理することで、ユーザコードを出力する。このケースにおいては、数理的処理は、２つのエントリーに対する連続的な数理的演算によって、それらのイベントコードと電子識別子１００２よりも小さい（少ない計数の）ユーザコードを作成するものである。ユーザコードは、如何なる形式によって観客に付与されてもよい。例えばチケットのようなものに印刷されて観客に渡されてもよい。通常は、このコードは各携帯電子装置１６に固有のものである。

ユーザコード生成装置１００８は、携帯電子装置１６と電気的通信を確立せずに、異なる携帯電子装置１６のためにユーザコードを作成するのに用いられてもよい。これは、各携帯電子装置１６のケースに設けられているバーコード１０００をバーコードリーダによって読み取ることで実現することができる。バーコード１０００が電子識別子１００２と同一である場合、上述したユーザコード生成装置１００８による処理が実行される。この一方で、バーコード１０００が電子識別子１００２と異なっている場合、バーコード１０００と携帯電子装置１６の電子識別子１００２とを対応付けるデータベース（図示せず）が検索され、読み取られたバーコード１０００に対応する電子識別子１００２が抽出される。

観客がスタジアムに入場すると、携帯電子装置１６の電源をオンにする。このとき、観客は認証プロセッサ１００６によってユーザコードを入力することを要求される。この要求は、例えば、携帯電子装置１６のディスプレイ８０２に表示されるユーザコードの入力を促すプロンプトであってもよい（これは、システムがユーザコードの手入力を要することを前提としている）。観客はチケットに記載されているユーザコードを携帯電子装置１６のユーザインターフェースによって入力する。電子識別子１００２とワイヤレスＲＦトランスミッションによって伝達されるイベントコードを利用可能な認証プロセッサ１００６は、その電子識別子１００２とイベントコードをユーザコード生成装置１００８で用いられるのと同じ数理的機能によって処理する。このプロセスの結果、観客によって入力されたユーザコードと一致するコードが発行され、出力されると、認証プロセッサ１００６はワイヤレスＲＦトランスミッションに含まれるコンテンツへのアクセスを許可する認証判断を発行する。そうでない場合には、コンテンツへのアクセスは拒否される。

これに対するオプションとして、電子識別子１００２がユーザコード生成装置１００８に通信された直後に、携帯電子装置１６へユーザコードを電気的に通信してもよい。ユーザコード生成装置１００８がユーザコードを演算するとすぐに、そのコードは通信リンク１００７を介して認証プロセッサ１００６に伝送される。このオプションによると、妥当性検証のために観客が手動でユーザコードを入力する必要がなくなる。電気的トランザクション１００７は自動的に携帯電子装置をアンロックし、観客が如何なるユーザコードを入力しなくても、ライブのスポーツイベントで使用可能にすることができる。

この応用例では、ユーザコードは、ライブのイベントが開催される前に行われるオンライン購入のセットアップにおいて観客に付与されてもよい。この構成の主要な点は、後で詳しく説明する。簡潔に説明すると、観客はＰＣまたはその他の通信デバイスによってインターネットに接続し、サービス配信のオンライン購入が可能なウェブサイトに接続する。このウェブサイトをホスティングするサーバは、ユーザコード生成装置を用いて、ユーザコードを演算出力する。作成されたユーザコードは、例えばＰＣのスクリーンに表示されるか、ユーザの特定のメールアドレスへ向けて電子メールによって送信されるか、その他の適切な方法等の手法によりユーザに通知される。ユーザはそのユーザコードを保持し、ライブのイベントにおいて携帯電子装置１６にそれを入力することができる。

もう一つのオプションとして、ワイヤレスＲＦトランスミッションの中に、イベントコード（上記した実施形態と同様のもの）と、サービスが購入されたすべての携帯電子装置１６のユーザコードを含ませてもよい。このオプションは、サービスが購入された各携帯電子装置１６について（例えば、購入時に）ユーザコードを作成し、データベースにそれらすべてのユーザコードを記憶させておくことを要する。ライブのスポーツイベント中に、データベースのコンテンツは、イベントコードとともに定期的にブロードキャストされる。ライブのスポーツイベントにある各携帯電子装置１６は、そのワイヤレスＲＦトランスミッションを受信し、イベントコードを抽出する。そして、そのイベントコードは認証プロセッサ１００６によってユーザコードが演算されるのに用いられる。このユーザコードは、ワイヤレスＲＦトランスミッションに含まれるユーザコード群に対してさらにチェックされる。一致が確認されると、認証プロセッサ１００６は携帯電子装置１６にワイヤレスＲＦトランスミッションに含まれるビデオ／音声コンテンツにアクセスすることを許可する認証判断を発行する。一致が確認されない場合には、携帯電子装置１６はロックされた状態を維持する。

上述したようなユーザコードを認証プロセスに用いる様々な実施形態は、複数のサービスレベルを有する構成においうても適用することができる。マルチサービスレベルシステムの場合、観客は、購入したサービスのレベルに応じて、異なるユーザコードを付与される。ワイヤレスＲＦトランスミッションは１つのサービスレベルをその他のサービスレベルから区別する構造を有しており、各サービスレベルは、異なる認証情報に関連付けられている。この認証情報は、サービスレベル毎に異なる複数のサービスレベルコードを含む混合イベントコードである。これとともに、この例においては、認証情報は異なるサービスレベルと同数の、異なるサービスレベルコードを含んでいる。実施時には、認証プロセッサ１００８は、観客から提供されたユーザコードを混合イベントコードに一致させることを試みる。認証プロセッサ１００８は、ユーザコードとサービスレベルコードのいずれかが一致したときに携帯電子装置１６をアンロックする認証判断を発行するが、この認証判断は、上記したように、観客が購入したサービスレベルにおいてのみ、コンテンツに対してアクセスできるように制御する。
ユーザコードを

イベントコード（固有のコードであってもよいし、マルチレベルアプローチにおいては、混合コードであってもよい）は、ライブのイベントにおける観客へのサービス配信の権限を有する機関または団体によって生成される。これらのコードは、新しいイベントが行われる毎に、ランダムに生成されてもよい。

２．ビデオストリームの受信及びこれに関連する機能
上述した認証プロセスが首尾よく完了した場合、グラフィックレイヤー及びナビゲーションレイヤーがロードされ、観客に様々な機能へのアクセスを許容するユーザインターフェースがディスプレイスクリーン８０２に表示される。一般的に、ユーザインターフェースは、選択肢のリストを有するメニューを表示する。観客はキーボードの操作キーを用いてメニューを操作する。これらのキーは、矢印キーもしくはその他の適切なキーであってもよい。「エンター」キー等の適切なキーが押下されることによって選択が行われると、その選択肢もしくはオプションが起動される。

観客が利用可能なメニューオプションは、意図する用途によって様々である。以下に、いくつかの例を示す。
・ビデオチャネルの視聴：観客は、この選択肢を選び、有効化することができる。メニューの階層構造は、スクリーンで視聴可能なビデオチャネルのリストを表示する。観客は、適切なキーを押下し、「エンター」キーを押下することでその選択を確定し、所望のものを１つ選択することができる。この時点で、携帯電子装置のソフトウェアはビデオデコータ１１４に適切なビデオチャネルをデコードするよう指示する。デコードされたビデオ情報はスクリーンに伝送され、観客に向けて表示される。これと同時に、音声出力がスピーカ／ヘッドフォン１２４によって再生される。
如何なるタイミングにおいても、観客はグラフィックインターフェースを呼び出して、ビデオ視聴を停止し、または、異なるビデオチャネルへ切り換えることができる。

一つのオプションとして、ビデオチャネルのサムネイルをスクリーンで表示し、観客に最も興味があるものを選択してもらうことが考えられる。観客は、グラフィカルユーザインターフェースのサムネイルオプションを起動し、この結果として、彼／彼女はスクリーンにおいて、それぞれが所定のビデオチャネルと関連付けられた複数のサムネイルを見ることができる。サムネイルの数は、意図する用途によって様々である。その一つの例として、それぞれがビデオチャネルと関連付けられており、また、それぞれがスクリーンの四分の一を占有する４つのサムネイルが表示されてもよい。計１０個のビデオチャネルの場合、観客に表示するためのそのようなサムネイルページを２ページ半だけ要する。観客は、キーパッド１０８の適切なキーを押下することで、１枚のサムネイルページから別のサムネイルページへと切り換えることができる。特定のサムネイルから、所定のビデオチャネルを視聴することを観客が望んだ場合、彼／彼女はそのサムネイルを選択して、そのイメージをスクリーン全体に拡大することができる。

サムネイル機能は、ビデオでコーダ１１４によって複数のビデオチャネルを処理することを要する。そのような処理は、解像度を大幅に下げることによって、各イメージをサムネイル空間にフィットするように縮小して実行される。４つのサムネイルがスクリーンに表示される場合、各ビデオ入力３１の解像度は、四分の一に低減される。

サムネイルページを閲覧する場合、そのビデオ入力に関連する音声ストリームの扱い方がいくつか存在する。第１に、各ページが複数の音声ストリームに関連することから、すべての音声ストリームを中断してもよい。音声ストリームは、観客がビデオチャネルをフルスクリーンで視聴することを選択した場合にのみ有効化されてもよい。この応用例として、サムネイルをブラウズする際に、キーパッド１０８の選択キーを押下することで、観客がサムネイルをハイライトする機能を備えていてもよい。サムネイルがハイライトされると、そのビデオストリームに関連付けられた音声ストリームデコードされ、音声出力に向けて伝送されてもよい。サムネイルがハイライトされると、「エンター」キー等の適切なキーを押下することで、それを選択してフルスクリーンで視聴することができる。

視聴するビデオチャネルを完全に手動で選択する手法に加えて、このシステムは、特定のパラメータに基づいて、自動的にビデオチャネルが切り換わるように設計されていてもよい。これについては、後で詳しく説明する。

・データのオーバーラップ：観客は、携帯電子装置１６のスクリーンでオーバーラップされたデータコンテンツを見ることを選択できる。第１の限定されない応用例においては、リアルタイムデータコンテンツは、例えばスコアや参戦者のランキング情報やその他の情報等の、ライブのスポーツイベントに関連する情報を含んでいる。カーレースイベントにおける具体例では、リアルタイム情報は、現在のランキングや、残りのラップ数、レース中の参戦者、レースをリタイヤした参戦者、現在のリーダーもしくはその他の参戦者による最速ラップタイム、現在のリーダーもしくはその他の参戦者の平均走行速度等を含んでいる。もう１つの例においては、リアルタイムデータコンテンツは、さらに、参戦者に関する生理学的情報を含んでいてもよい。カーレースの場合であれば、生理学的情報は、ドライバーの心拍数や、体温等を含んでいてもよい。リアルタイムデータコンテンツは通常、ライブのスポーツイベントの開催者の権限によって提供される。生理学的情報の場合、一人または複数人の参戦者に心拍数や体温を計測するための適切なセンサを装着してもらうことと、収集された情報をワイヤレスＲＦトランスミッションに含ませるために、ヘッドエンド１２に伝達することを要する。それらの生理学的情報がどのように収集され、ヘッドエンド１２へ伝達されるのかについては、当業者にとっては周知のことであるので、説明を必要としない。

データが特定のビデオチャネルに特化されたものではない場合、そのデータは、スクリーンの適当な位置に表示され、時間やスコアに関する情報をリアルタイムにアップデートして継続的に表示する「ティッカー」型の帯として構成することができる。このような例においては、各ビデオチャネルにおいて同一の情報を見ることができる。

第２の応用例においては、各ビデオチャネルはそれに関連するデータコンテンツを備えている。ビデオチャネル専用データコンテンツは、観戦しているレースチームまたは車の名前、それらに関連するその他の固有の情報、現在の位置、ベストのラップタイム等を含んでいてもよい。表示される情報の量が比較的少ない場合には、「ティッカー」を用いる手法とは反対に、オーバーラップして表示される静止情報として表示されてもよい。静止オーバーラップに含まれるデータは、アップデートが必要なときにのみ、変更される。

より多くの柔軟性を提供するために、観客が興味のある情報を追加的に視聴することを許容するオプションがスクリーンに表示されてもよい。具体的には、スクリーンにはキーパッド１０８のキーを押下することで選択可能なタブを表示する領域が設けられていてもよい。各タブは、それを選択することで、より下位レベルにおける追加的な情報に開く背することが許容され、それらはデータのオーバーラップの中に表示される。そのような追加的な情報は、例えば、ドライバーのキャリアや、ドライバーの車両に関する情報や、ドライバーのチームやそれに関連するプロモーション情報等を含む。

ビデオチャネル専用データコンテンツにおいては、ブロードキャストされるデータコンテンツとそれぞれのビデオ入力３１とに論理的関連を持たせて構成することが有用である。例えば、ブロードキャストされるデータパケットによって伝達されるデータは複数のブロックに分割することができ、それぞれのブロックは所定のビデオチャネルに関連付けられている。そこに、すべてのビデオチャネルもしくは一部のビデオチャネルによって共用されるデータに関連する追加的なブロックが提供されてもよい。

そのような関連付けが作成された場合、ビデオチャネル専用データコンテンツは、ビデオチャネルが視聴のために選択されると、自動的に、重畳された表示の中に直ちに表示される。

図６のフローチャートは、ビデオの視聴プロセスの概要を示す。観客は、メインメニュー１９にアクセスし、そこからビデオチャネル選択コマンド２１を操作する。これらのコマンドは、サムネイルページコマンド２３もしくは直接選択コマンド２５にグループ化することができる。サムネイルページコマンドは、観客にリアルタイムなビデオチャネルをサムネイルサイズで視聴することを許容し、それらのうちの１つを選択して、フルスクリーンで視聴することができる。直接選択コマンドは、観客にフルスクリーンでの特定のビデオチャネルの視聴を直接的に選択することを許容する。次のステップでは、オーバーラップ表示させるデータが選択される。データとビデオ情報は重畳されて、スクリーンで表示される。

・ビデオプレイバック機能：ビデオチャネルコンテンツは常にバッファリングされているので、観客は、その時点でメモリバッファ２７に記憶されているビデオコンテンツからスクリーンに表示したい部分を選択することで、ビデオプレイバック機能を用いることができる。プレイバックの程度、換言すれば、どの程度まで観客がビデオコンテンツを巻き戻せるのかは、メモリバッファ２７のサイズに依存している。上述したように、その大きさは、５分間分のプレイバック可能なビデオコンテンツを保持可能である。無論、これは１つの例示に過ぎず、上記の記載は限定的に解釈されるべきものではない。

観客は、ユーザインターフェースによってプレイバック機能を起動することができる。例えば、観客は適切な選択キーを用いてそのメニューアイテムにアクセスし、「エンター」キーを押下することで、その実行を確定することができる。プレイバック機能が有効になると、以下の機能が利用可能となる。

〇巻き戻し：巻き戻し機能では、メモリバッファ２７の所定の位置にポインタを位置させる。観客が巻き戻しを実行する速さは、設定されていてもよいし、選択可能であってもよい。巻き戻し中には、２つのオプションが存在する。その１つは、空白のスクリーンを表示するとともに、巻き戻しキーが離されたときにビデオ再生を再開することができる。ビデオ再生は、メモリバッファ２７におけるポインタが戻された位置から開始される。もう１つのオプションとして、「巻き戻し」を行っている間はビデオコンテンツを逆再生し、観客に興味のあるビデオコンテンツの内容を容易に探すことを許容することができる。メモリバッファ２７が後ろに戻されるとともにビデオコンテンツが逆再生されるされる速度は、固定であってもよいし、観客の操作によって可変であってもよい。

〇早送り：巻き戻し機能の反対の機能である。この機能は、メモリバッファ２７におけるポインタがある程度まで後ろに戻された場合にのみ起動することができる。

〇ブックマーク：上述したように、観客は、メニューオプションで予め設定された「ブックマーク」を選択することにより、ビデオコンテンツの所定の位置へとジャンプすることができる。各「ブックマーク」は、メモリバッファ内にあるビデオ入力の所定の位置を示している。このため、観客が「ブックマーク」を選択すると、ビデオ再生はそのブックマークに関連付けられたポインタの位置から実行される。「ブックマーク」機能は、観客に興味のある様々な部分のビデオ再生を素早く実行することを許容する。ブックマーク機能は、さらに、観客に１つのブックマークから別のブックマークへと素早くジャンプすることを許容する。この手法によると、観客は、ビデオコンテンツを早送りしたり、巻き戻したりすることなく、ビデオメモリ２７に記憶される１つのイベントの見せ場から次の見せ場へと容易にジャンプすることができる。

〇静止画：観客は、メモリバッファ２７におけるポインタを固定の位置に維持することによって、映像を一時停止することができる。この手法によると、観客は同じ画像のフレームを見ることができる。

〇コマ送り：観客は、映像がフレーム毎にゆっくりと動いているのを、通常のフレームレートよりも遅い速度で見ることができる（「動いている」とは、順方向へのムーブメントもしくは逆方向へのムーブメントを意味する）。キーボードの適切なキーを押下することで、映像を１つのフレームから次のフレームへとジャンプさせることができる。また、映像は、通常のレートよりも遅い、観客に各フレームを視聴させることが可能な速度でフレーム毎に自動的に移動可能であってもよい。

〇ズーム：観客は、スクリーンに表示されるフレームを拡大または縮小することができる。一般的に、この機能は静止画機能が有効であるときに用いられる。ズームイン機能は、キーパッド１０８の適切なキーを押下することで起動され、この一方で、ズームアウト機能は、異なるキーを押下することで起動されてもよい。

〇ビデオ録画：観客は、メモリバッファ２７に記憶される一部または全部のビデオストリームを、記憶メディア読み込み／書き込み手段１０６に挿入されるリムーバブル記憶媒体に記憶させることができる。キーパッド１０８の適切なキーを操作することで、この機能を実行することができる。このとき、以下に示すようないくつかのオプションが存在する。
・リアルタイムにスクリーンで再生されるビデオコンテンツを録画する。この機能は、観客が興味のある部分を視聴しており、それを録画したいと所望する場合に有用である。ビデオメモリバッファ２７に向けて伝送されるビデオコンテンツもまた、圧縮されたフォーマットでリムーバブル記憶メディアにコピーされる。この手法によると、リムーバブル記憶媒体１０６に記憶されるビデオ情報を読み取り可能な携帯電子装置１６もしくはその他のデバイスによって、そのビデオコンテンツをプレイバックすることができる。

・メモリバッファ２７のすべてのコンテンツをリムーバブル記憶メディア１０６に移動させる。このオプションは、リムーバブル記憶媒体１０６の容量がメモリバッファ２７にある情報を収容可能である場合に用いることができる。
・メモリバッファ２７のうちの選択された部分のみを、リムーバブル記憶媒体１０６に移動させる。この機能は、先ず「巻き戻し」、「早送り」または「コマ送り」動作を実行し、メモリバッファ２７において興味のある所望の位置に到達し、「再生」および圧縮されたイメージデータをリムーバブル記憶媒体にコピーすることを開始する「録画」機能を有効化して実現することができる。所望する部分のビデオコンテンツがリムーバブル記憶媒体１０６に録画されると、観客は録画プロセスを停止することができる。

・観客によって入力されたブックマークは、リムーバブル記憶媒体１０６に移動されてもよい。これは、ブックマークが示すビデオ情報のアドレスをリムーバブル記憶媒体１０６にコピーすることで実行される。この手法によると、観客がライブのスポーツイベントを見ている間にブックマークを挿入した場合、それは、そのビデオコンテンツがリムーバブル記憶媒体１０６に移動されるときになくなってしまうことがない。

３．音声ストリームの受信及びこれに関連する機能
それぞれのビデオストリームに関連付けられた音声ストリームの処理についてはすでに説明しているので、以下では、特に、独立音声ストリームの配信について説明する。

上述したように、独立音声ストリームは、レースチームのメンバー間の無線会話（一般的に、それぞれの音声ストリームは各レースチームに関連付けられている）や、レースに関する音声解説や、広告情報等を伝達する。携帯電子装置１６では、観客は、所望のストリームを手動で選択して、それをラウドスピーカやヘッドホン等の音声再生デバイスを駆動するアウトプット１２４に誘導することができる。もう一つの可能性として、観客は、音声ストリームの再生順序を規定する優先プロフィールを規定することが可能であってもよい。

優先順序は、携帯電子装置１６に優先プロフィールデータを記憶させることで規定される。より具体的には、優先プロフィールデータはメモリ１０２もしくはプロセッサ１００がアクセス可能なその他の適切なメモリに記憶される。有用性のために、優先プロフィールデータは、携帯電子装置１６が電源をオフした後もその情報が保持され、携帯電子装置１６が電源をオンする毎にその情報を再度入力する必要がないように、メモリ１０２の不揮発性セクションに記憶されていてもよい。

優先プロフィールデータは、音声ストリームが再生される際の優先順序を定義する。以下に、優先プロフィールを例示する。
優先１（最高優先度）：チームＣの無線会話
優先２：チームＡの無線会話
優先３：チームＫの無線会話
優先４：レースに関する音声解説
優先５：広告コンテンツ

携帯電子装置１６を動作させるソフトウェアは、音声ストリームセレクタの機能を提供するモジュールを備えている。音声ストリームセレクタは、携帯電子装置１６のユーザインターフェースの一部であってもよく、これによって、ワイヤレスＲＦトランスミッションに含まれるいずれの音声ストリームを再生するのかが、優先プロフィールに基づいて判断される。優先プロフィールを適用する前に、音声ストリームセレクタは、ワイヤレスＲＦトランスミッションに含まれるアクティブな音声ストリームとインアクティブな音声ストリームとを区別する。アクティブな音声ストリームは、観客が理解可能な何らかの情報を伝達する音声ストリームである。反対に、インアクティブな音声ストリームは、そのような情報を伝達しない音声ストリームである。典型的なアクティブな音声ストリームは、会話を伝達するものであり、典型的なインアクティブな音声ストリームは、沈黙または低密度のノイズを伝達するものである。アクティブな音声ストリームとインアクティブな音声ストリームを区別する１つの方法として、音声情報を伝達するデータを分析して、信号レベルを特定することができる。高い信号レベルは、それがアクティブな音声ストリームであることを示していることが多く、低い信号レベルは、インアクティブな音声ストリームであることを示していることが多い。当業者は、アクティブな音声ストリームとインアクティブな音声ストリームを区別するための様々な既存の技術を用いることができるので、ここではさらに詳細な説明を省略する。

代替実施形態においては、各音声信号は、ヘッドエンド１２の音声プロセッサ４２によってその信号がアクティブであるのかインアクティブであるのかを示すインジケータとともに符号化されてもよい。この特性は上記したものであり、ここでの説明は省略する。上記のことから、電子装置における音声信号セレクタは、信号の符号化に基づいて、それがアクティブであるのかインアクティブであるのかを認識することができる。このことにより、携帯電子装置１６において、アクティブであるのかインアクティブであるのかを判断するための音声解析技術を用いる必要がなくなる。

例えば、電子装置１６が１０個の音声ストリームを受信した場合であって、そのうちのストリーム１〜８は各レースチームに関連しており、ストリーム９は音声解説を含んでおり、ストリーム１０が広告情報を含んでいる場合があるとする。音声ストリームがアクティブか否かについての分析を実行した後に、音声ストリームセレクタは、それらの音声ストリームを、以下のように区分する。
アクティブ：
音声ストリーム１（チームＡ）
音声ストリーム５（チームＫ）
音声ストリーム７（チームＢ）
音声ストリーム９（音声解説）
音声ストリーム１０（広告コンテンツ）
インアクティブ：
１０個の音声ストリームのうちの、残りの音声ストリーム

音声ストリームセレクタは、アクティブなリストから、優先プロフィールにおいて最も高いレベルの優先度の音声ストリームを検索する。このポジションは、アクティブリストに載っていないチームＣのそれに相当する。次いで、音声ストリームセレクタは、優先プロフィールにおいて次いで高いレベルの優先度の音声ストリームをアクティブなリストから検索する。このポジションは、音声ストリーム１に関連付けられるチームＡに相当する。この音声ストリームはアクティブであるので、音声ストリームセレクタはそれをアウトプットに伝送し、ラウドスピーカまたはヘッドホンに向けて誘導し、観客に向けて再生する。

アクティブなものとインアクティブなものを識別するための音声ストリームのスキャンは、例えば１５から３０秒毎等に定期的に実行される。現在再生されているものよりもさらに高い優先順位の音声ストリームが発見された場合には、それがアウトプットへ向けて出力される。この手法によると、観客は、常に、自身の興味に最も近い音声ストリームを聞くことができる。

さらに、オプションとして、電子装置１６の観客インターフェースは、観客に敵的な音声ストリームのスキャンを行うとともに、現在選択されている音声ストリームを再生し続けることを許容するよう設計されていてもよい。

電子装置１６の構成をより簡素化するために、ヘッドエンド１２は、音声ストリームのアクティブ性に関する分析を実行可能に設計されていてもよく、また、ペイロード情報にその結果を挿入可能であってもよい。上述したように、音声ストリームは、意図する応用によって適宜選択される所定のパケット構造に応じて、それぞれのパケットが１つの音声ストリームの音声情報もしくは音声ストリームの集合体に関する音声情報を含むパケット形式でブロードキャストされる。所定の音声ストリームにおける所定の再生時間に対応する所定の音声データブロックについて、ヘッドエンドはアクティブ性に関する分析を実行し、そのブロックに音声情報がアクティブであるかインアクティブであるかの判断を、その値に応じて示すフラグを関連付ける。この手法によると、各電子装置１６は常にどの音声ストリームが現在アクティブであるのかを認識することができ、音声ストリームセレクタは、音声ストリームのアクティブ性の分析を行うことなく、音声ストリームの切換を実行することができる。

優先プロフィールは観客の嗜好を表わすものであるために、電子装置１６のユーザインターフェースは、観客に優先プロフィールを設定し、初期設定がなされた後に、そのプロフィールを修正することを許容してもよい。これについて、様々な構成のメカニズムが設計可能であることは、当業者の理解するところである。簡単なアプローチとして、観客にリストを提示し、優先順序の降順に、レーシングチームや、音声ストリームによって伝達されるその他の種類のコンテンツを入力してもらうことができる。そのデータは、例えば、ファイル形式でメモリ１０２に記憶される。その後に、音声ストリームの処理が実行され、レーシングチーム名もしくは識別子（直接音声ストリームを特定する手法に代えて、嗜好プロフィールのデータがこの方法によって入力される場合もありうる）と、そのレーシングチームに関連付けられている音声ストリームとを関連付ける。このプロセスを実行するために、例えば、関連付け情報がワイヤレスＲＦトランスミッションによって伝送されてもよい。

もう１つの応用として、音声ストリームと関連して、例えばクラッシュ発生時の救急隊員同士の会話等の、観客の抱く興味に対して潜在的に高い優先度を有するコンテンツを示す優先フラグを送信することができる。このような場合、音声ストリームセレクタはその他の優先プロフィールの設定にかかわらず、その音声ストリームを再生するように設計されている。電子装置１６のユーザインターフェースは、電子装置１６に高い興味を示すフラグを有する音声ストリームを強制的に再生させるこの機能を禁止することができるように設計されていてもよい。

この他の実施形態として、特定のクルーや参戦者ではなく、参戦者の位置に対して優先度を割り当ててもよい。例えば、優先番号１が、その位置を占める特定の参戦者に関わらず、レースのリーダーに割り当てられてもよい。以下に、さらに詳細な優先スキーマを例示する。
優先番号１：レースの首位者
優先番号２：第２位
優先番号３：ピットにいる車両

現在再生されている音声は、この優先スキーマに基づいて選択される。レースの首位者に関連付けられている音声ストリームにおいて何らかのアクションが起こっていない場合には、音声選択は優先番号２の位置へと動く。以下についても、同様である。この機能を有効化するために、ヘッドエンド１２は個別の音声ストリームを、その音声ストリームをそれぞれの参戦者のチームの順位に関連付けるデータによってマーキングする。この手法によると、電子装置１６は様々なチームの参戦者の順位を適切に認識することができる。この一つの例として、ワイヤレスＲＦトランスミッションのバイナリトランスポートの適切な領域に、レースの順位を識別可能な情報を挿入することができる。上記の優先スキーマに従って、各音声ストリームは現在のレースの順位を示すデータによって記述される。また、追加的な記述データによって、ピットにいる車に関連する音声ストリームを特定してもよい。

この応用例として、ワイヤレスＲＦトランスミッションに含まれるリアルタイムデータを用いて様々なチームをレースの順位に関連付けることができる。例えば、ワイヤレスＲＦトランスミッションに含まれる各音声ストリームが適切なチームまたは参戦者の識別子を付与されている場合、チームまたは参戦者の順位を伝えるリアルタイムデータは、音声ストリームとレース順位との対応付けを確立するのに用いることができる。

上述した音声管理機能は、ビデオ受信機能を有する電子装置１６に関連して実行されているが、上述したような音声管理機能は、音声のみを扱う電子装置に適用することができる。ヘッドエンド１２を用いて音声／ビデオデータのペイロードを伝達する信号構造を構築する上述したインフラ構造は、ビデオ情報を排除し、音声処理及び音声データ情報処理のみに用いることができる。ヘッドエンド１２を用いないインフラ構造においては、電子装置は、生の音声ソースに直接的にアクセスするとともに、上述した機能の少なくともいくつかを有して設計されていてもよい。このような場合、電子装置は、例えばレースチームの無線通信に用いられる周波数のような、それぞれが所定の音声ソースに対応する周波数に設定された複数のチューナを備えている。この場合、電子装置が受信するワイヤレスＲＦトランスミッションはチューナが設定される複数の周波数のグループを包含する。これらの周波数は、例えばレースが開始される前等に、電子装置を使用する観客によって手動で設定されてもよい。この時点で、音声ストリームセレクタは異なるチューナの出力を分析し、それらがアクティブであるのか否かを判断し、優先プロフィールにおいて規定される優先ポリシーに基づいて、どおの音声ストリームを再生するのかを判断する。

音声ストリームは連続的にバッファリングされるので、観客は音声プレイバック機能を実行することができる。プレイバック可能な程度、換言すれば、観客がどの程度まで音声コンテンツを巻き戻せるかは、メモリバッファ２９の容量に依存する。この容量は、５分間のプレイバック長さ分の音声データを保持可能に選択されていてもよい。無論、これは一つの例示であり、限定的に解釈されるべきものではない。

観客は、ユーザインターフェースによってプレイバック機能を起動することができる。例えば、観客は適切な選択キーを用いてそのメニューアイテムにアクセスし、「エンター」キーを押下することで、その実行を確定することができる。プレイバック機能が有効になると、以下の機能が利用可能となる。
〇巻き戻し：巻き戻し機能では、メモリバッファ２９の所定の位置にポインタを位置させる。観客が巻き戻しを実行する速さは、設定されていてもよいし、選択可能であってもよい。音声再生は、メモリバッファ２９におけるポインタが戻された位置から開始される。メモリバッファ２９が後ろに戻されるとともにビデオコンテンツが逆再生されるされる速度は、固定であってもよいし、観客の操作によって可変であってもよい。
〇早送り：巻き戻し機能の反対の機能である。この機能は、メモリバッファ２９におけるポインタがある程度まで後ろに戻された場合にのみ起動することができる。

４．補助コンテンツの再生及びこれに関連する機能
主要なビデオチャネルコンテンツを伝達することに加えて、電子装置１６は、補助コンテンツを伝達可能に設計されていてもよい。補助コンテンツは、例えば、広告コンテンツ、会場またはイベント関連のコンテキストコンテンツ、オンラインショッピングオプション、ニュース等を含んでいる。これらは、ビデオコンテンツまたは音声コンテンツの形式であってもよいし、それらの組合せであってもよい。

・広告コンテンツ：広告コンテンツは、様々な方法によって観客に提供することができる。以下に、そのいくつかを例示する。
〇観客によって受信されるブロードキャストは、主要なビデオチャネルと同様の手法によって、観客によって選択可能な広告ビデオチャネルを備えていてもよい。明確さのために言及すると、主要なビデオチャネルとはライブのスポーツイベントに関連するリアルタイムなビデオ情報を伝達するものを指す。無論、１つ以上の広告ビデオチャネルが存在してもよい。これらのチャネルは、言語別に構成されていてもよい。例えば、英語による広告ビデオチャネルと、スペイン語による広告ビデオチャネルと、フランス語による広告ビデオチャネルが存在してもよい。また、チャネルは、商品種類もしくは販促されるサービスの種類毎に構成されていてもよい。

〇広告コンテンツは、主要なビデオチャネルによって配信されるビデオコンテンツに埋め込まれていてもよい。広告コンテンツは、コンテンツ作成コンソール（図１を参照）での編集段階において挿入することができる。この手法によると、すべての観客が同じ広告を受信する。広告は、例えばショートムービーや、バナーもしくはグラフィックエレメントのような、スクリーンの「ティッカー」型の領域に重畳されて表示される広告クリップの形式であってもよい。その他にも、本発明の意図を逸脱しない範囲において、広告を主要なビデオチャネルにおいて提示する様々な方法が存在する。

〇広告コンテンツは、主要なビデオチャネルによって配信されるビデオコンテンツに、コンテンツ作成コンソールではなく電子装置１６によって埋め込まれていてもよい。特に、広告ビデオコンテンツはそれ専用のチャネルによってブロードキャストされ、電子装置１６には、これとともに、広告チャネルからの広告コンテンツが主要なビデオチャネルに挿入されることを制御するための指示が送信される。このような指示は、広告コンテンツが主要なビデオチャネルに重なって再生されるタイミングと、その再生の長さを指定している。指示は、電子装置１６を動作させるソフトウェアによって解釈され、その広告コンテンツをいつ挿入再生開始するのか、また、いつ停止するのかが制御される。

・会場またはイベントに関連するコンテキスト情報：会場に関連するコンテキスト情報は、イベントが開催される会場に関連する情報である。レースカーイベントの場合であれば、会場に関連するコンテキスト情報は、以下を含んでいてもよい。
〇会場の地図
〇レーストラックの地図
〇トイレ、売店、医療施設、非常用出口等のキーロケーションに関する情報
〇会場の歴史
〇トラックの歴史（会場とは別の場合）
〇会場で将来的に予定されるイベントのスケジュール
〇会場で購入可能な商品やサービスの値段

限定されない応用例では、電子装置１６はＧＰＳ受信機能を有していてもよい。このような実施形態では、電子装置１６はＧＰＳレシーバ（図示せず）を備えている。電子装置１６は、地理的位置に関連付けられたＧＰＳ座標の形態で地理的情報を取得することができる。ＧＰＳレシーバは、衛星信号を受信するために、上空に向けて障害物が存在しないことを要する。より詳細には、ＧＰＳ座標は、電子装置のディスプレイスクリーン８０２において、特に観客の現在地に関して、会場のマップに関連付けて観客に向けて表示することができる。この場合、観客は彼／彼女が会場のレイアウトに関連してどこにいるのかを認識することができる。

これらのＧＰＳ座標は、観客が、自身がライブのスポーツイベントにおける所定の施設に対してどこにいるのかを認識することを許容する。例えば、トランスミッタ１４は、わいやれすＲＦトランスミッションによって、電子装置１６に地図作成データを送信することができる。例えば、地図作成データは会場の地図を提供し、トイレ、飲食店、医療／緊急施設、出口等の、いくつかのキー施設の位置を示している。電子装置１６は、メモリ１０２にこのデータベースをプロセッサ１００に利用可能に記憶する。このときに、ＧＰＳ座標が作成されると、ズームレベルに応じて地図の一部または全部がディスプレイスクリーン８０２に表示され、観客の現在値を示す。上記の施設の位置も、観客の位置のＧＰＳ座標とともに会場のマップに表示することができる。この手法によると、観客は自身の位置をそれらの施設に関連して把握することができる。

会場のマップには、各種施設を記号表記もしくはテキスト表記することができる。好ましくは、それらの記号またはテキストは、マップ上のその位置にあるサービス／施設の内容を示すものである。例えば、医療／緊急施設はマップ上に赤十字の記号で描写されていてもよく、トイレは、Ｗ／Ｃのサインか、以下に示す伝統的な男女記号によって示されていてもよい。飲食施設は、以下に示すようなナイフとフォークによって描写されていてもよい。加えて、マップ上の電子装置１６の位置も、例えば星等のアイコンによって表示されてもよく、これによって観客は他の施設に関連して自身がどこにいるのかを知ることができる。また、別の実施形態においては、電子装置１６の位置は点滅する点によって示されていてもよい。

利用可能な各施設を表わす記号によってマップの表示が雑多になることを防ぐために、観客は、メニューの所定の構成から、マップに表示する施設を選択することができる。例えば、観客がトイレを探したい場合には、会場のマップにアクセスし、トイレに関連するアイコンが表示させるとともに、観客の現在位置を表わすアイコンを表示させることができる。この手法によると、観客はどこに最も近いトイレがあるのかを明確に把握することができる。

もう１つの可能性として、電子装置１６は観客に所定の場所への道順を案内することを許容するソフトウェアを備えていてもよい。例えば、電子装置１６のＧＰＳ座標と、ＧＰＳ座標データベースに記憶されている選択された場所のＧＰＳ座標に基づいて、プロセッサ１００はナビゲーションソフトウェアを用いて観客が現在いる位置から所望の場所までの最良のルートを決定する。これらのルートは、観客に向けて電子装置１６のスクリーンに表示することができる。観客がナビゲーションを要求する態様については、本発明の意図を逸脱しない範囲において、様々な形態を適用することができる。その１つの例においては、観客はユーザインターフェースのナビゲーションメニューにアクセスして、「トイレへの道順」、「最も近い出口への道順」、「ホットドッグスタンドへの道順」等のオプションをリストから選択してもよい。また、観客は、キーパッドの上下ボタンと「エンター」ボタンを押下することで所定のアイコンを選択し、スクリーンに表示される特定の施設のそのアイコンをハイライトすることができる。ナビゲーションソフトウェアは、選択されたアイコンに対応する施設への道順を提供する。この道順は、会場のマップにおける道順を表わす矢印であってもよい。

電子装置１６は、ユーザが定義するＧＰＳ座標をメモリ１０２に記憶可能であってもよい。これは、観客が会場内の所定の場所を記憶しておきたいと所望する場合に有用である。例えば、観客が車をスタジアムの駐車場に駐車し、車から離れる際に、車の位置に関連するＧＰＳ座標を電子装置１６のメモリ１０２に記憶することを選択してもよい。これは、ユーザインターフェースのＧＰＳ機能を起動して、適切なキー操作によって「座標を記憶」するオプションを選択することで実行することができる。それらの座標は、「エンター」キーが押下されることによって確定され、記憶される。それらの座標は、マップに表示される適切なアイコンに対応付けられ、観客が容易に車の位置を発見できるようにされる。このことから、観客は電子装置１６のユーザインターフェースにコマンドを入力し、記憶された位置情報を呼び出してその位置を会場のマップ上に表示することができる。この機能は、ライブのスポーツイベントの終了時に、観客が自身の車を見つけようと所望した場合に、観客は上述したナビゲーション機能を用いて、現在地から車に関連付けられたＧＰＳ座標の位置への道順を知ることができるという点において、利点を有する。

イベントに関連するコンテキスト情報は、会場で開催されるイベントに関する情報である。レースカーのイベントの場合、以下に示すようなイベントに関連するコンテキスト情報が存在しうる。
〇レーシングチームのリスト
〇各ドライバーのプロフィール
〇チャンピオンシップの現在の順位
〇カーレースに参戦する１台または複数の車のセッティングに関する情報
〇カーレースで定められる規則に関する情報

会場またはイベント関連のコンテキスト情報は、専用のチャネルによって観客に配信されてもよい。観客は、その内容を暇なときに見ることができる。チャネルの選択は、上述したように有効化される。また、会場またはイベント関連のコンテキスト情報は、主要なビデオチャネルのビデオコンテンツに埋め込まれていてもよい。

ワイヤレスＲＦトランスミッションによって観客に提供される補助コンテンツは、さらに、以下を含んでいてもよい。
・ニュース：例えば「特報」、天気情報、経済情報等の異なる種類のニュース配信が含まれる。ニュース情報は、会場またはイベントの関連情報と動揺に観客に配信される。
・トリビア／アンケート／ゲーム：イベントのダウンタイム中に観客を楽しませるために、トリビア問題、アンケート、ゲーム等を提供する。
・気象／環境情報：この情報は、現在の気象情報と天気予報を提供する。これは、特に、観客が雨や雪に対する事前通知が欲しいと思うような、アウトドアイベントにおいて有用である。環境情報は、ライブのスポーツイベントに関連する環境情報を提供する。例えば、ゴルフの試合の場合には、環境情報は風向きと風速、グリーンの傾斜、もしくは試合に影響を与えうるその他の条件を含んでいてもよい。
・ショッピング情報：例えばキャップやＴシャツ等の、ライブのスポーツイベントに関連する商品やサービスを購入するための情報を観客に提供する。

電子装置１６は、観客の嗜好プロフィールを有していてもよい。この場合、電子装置１６は、観客が規定したルールに基づいて、補助データを観客に提供することができる。補助データに対する嗜好プロフィールは、メモリ１０２または記憶メディア読み込み／書き込み手段１０６に、プロセッサ１００によって利用可能に記憶されていてもよい。嗜好プロフィールは、観客がどの補助データに最も興味があり、また、観客が補助データをどのように提示して欲しいかをプロセッサ１００に教示する。以下に、特定の観客の補助データに対する嗜好プロフィールにおけるルールを例示する。
１．ニュース情報は、ティッカー型のフォーマットによって、スクリーンの下部に常に表示する。
２．スコア及びランキングが変わるたびに、スクリーンに現在の状況を１０秒間表示する。
３．イベントまたは試合のアイドリングタイム中（例えば、フットボールゲームのハーフタイム等）には、トリビアゲームや観客アンケートを表示する。

電子装置１６を動作させるソフトウェアは、補助データセレクタの機能を提供するモジュールを含んでいる。補助データセレクタは、嗜好プロフィールに基づいて、どの補助データを観客に提示するのかを判断する。例えば、嗜好プロフィール情報に基づいて、電子装置１６はその嗜好プロフィールに規定される態様によって補助データを表示する。

この手法によると、観客は自身の興味に最も近い補助データを見ることができる。電子装置１６のユーザインターフェースは、メニューオプションによって、補助データの表示をいつでも解除できるように設計されていてもよい。

５．プロフィールに基づくコンテンツ管理
電子装置１６は、プロフィールに基づいてコンテンツを管理するように設計されている。電子装置１６のメモリ１０２は、プロフィールを定義するデータを記憶している。このデータに基づいて、電子装置１６は、観客に向けて表示されるビデオ、音声、もしくはデータにフィルタをかけることができる。この一つの適用例では、トランスミッタ１４によって発行されるワイヤレスＲＦトランスミッションは、そのワイヤレスＲＦトランスミッションを受信するすべての電子装置１６を含む電子装置１６のグループにおいて同一の、観客汎用コンテンツを含んでいてもよい。１つまたは複数の電子装置１６に記憶される観客プロフィールは、そのような汎用コンテンツをフィルタリングし、その観客専用のコンテンツを作成することができる。観客の専用コンテンツは、汎用コンテンツとは様々な点において異なっていてもよい。例えば、観客プロフィールは、汎用コンテンツに含まれる所定のコンテンツへのアクセスを禁止してもよい。別の例では、観客プロフィールは、観客汎用コンテンツに含まれるコンテンツが表示される方法を変更してもよい。以下では、いくつかの応用例について、さらに詳しく説明する。

一つの詳細な例においては、プロフィールは複数存在する観客のカテゴリの１つを規定する。例えば、プロフィールは、男性と女性という、性別に基づくクラス分けが可能であってもよい。別の例においては、プロフィールは、年齢に基づくクラス分けが可能なように設計されていてもよい。また、別の例においては、観客が個人の収入に基づいて区別される、年収に基づくクラス分けが可能であってもよい。もう１つの可能性として、以下のような個人の嗜好に基づいてプロフィールが定義されていてもよい。
・好きなレーシングチーム
・好きな食べ物
・興味のある車種

プロフィールデータは、グラフィック及びナビゲーションレイヤーを介してメモリ１０２にロードされる。スクリーンには、プロフィールを定義するために観客に回答してもらう質問が表示される。質問の数は、例えば、「男性」「女性」を区別することへの要求等のプロフィールを定義するための必要最低数であってもよいし、より複雑なプロフィール構造の場合であれば、より多くが設定されていてもよい。

プロフィールは、１回だけ定義すればよいように設計されていてもよいし、経時的にアップデート可能であってもよい。例えば性別を基準とするような、シンプルなプロフィール構造の場合、同じ観客がその電子装置１６を使用する限りにおいては、１回のみ定義すればよく、変更を必要としない。より複雑なプロフィール構造の場合、より頻繁に調整する必要がある場合がある。観客の選択に基づくプロフィールは、観客の経時的な嗜好の変化に応じて、変化していく。より高度な観客プロフィールの場合、例えば、所定のオートレースイベントにおいて行われている複数のイベントや状況に応じて、プロフィールはそれらのイベント毎に観客によってアップデートされる必要がある。

これらの観客のプロフィールに基づいて、観客に配信される広告を、観客の特定のプロフィールや興味に合わせることができる。同様に、ショッピングカタログに主に表示される商品種類についても、観客の特定のプロフィールや興味に合わせることができる。

観客のプロフィールに基づくコンテンツ管理は、プロフィールのデータに応じて、コンテンツを異なる態様で扱うことを意味する。この点について、様々な応用例が存在することが言うまでもない。以下に、その概念を例示する。
・電子装置１６に記憶されるプロフィールは、年齢グループに基づいて定義される。（１）２５歳以下と、（２）２６から６０歳と、（３）６１歳以上の、３つのグループが存在する。広告コンテンツは、上記の年齢に基づくクラス分けに応じて構成されている。特に、広告コンテンツは３つのストリームを備えており、それぞれが所定の年齢グループを対象としている。広告が再生される場合、メモリ１０２に記憶されるプロフィールに対応するストリームのみが表示され、その観客によって視聴される。さらに、ショッピングカタログに主に表示される商品種類についても、年齢に基づく分類によって構成される。例えば、第１の年齢クラスにはＴシャツや帽子等が主に特集され、第２の年零クラスにはサイン入りコレクターズアイテム等の、より高価なアイテムが主として特集される。

・電子装置１６のプロフィールは、観客がどの程度の会場またはイベントのコンテキスト情報を受信したいのかによって定義される。例えば、プロフィールが、高いレベルと低いレベルの、２つのレベルの情報を許容するような場合がある。電子装置１６へ送信される会場またはイベントのコンテキスト情報が、その１つが他よりも多くの情報を含む形でそれぞれ独立したストリームの形式を有している場合、メモリ１０２に記憶されるプロフィールに一致するものだけが、それらのストリームから観客に提示される。

・電子装置１６のプロフィールは、観客が最も興味のあるレーシングチームに関している。例えば、プロフィールは、チームＡ、チームＢ、チームＣの、３つのチームを観客の嗜好する順序に応じて特定することを許容する。電子装置１６にブロードキャストされるビデオ入力は、全てのレースカー内に設置されたカメラからの映像を含んでいる。チームに対する嗜好に基づくプロフィールデータは、「チャンネル」を切り換えた際に、観客にどのビデオ入力を電子装置１６のスクリーンに表示させるかという嗜好順序を定義することを許容する。例えば、チームＡのカメラからのビデオ入力が、デフォルトの映像であるとする。観客が別のビデオ入力に切り換えると、チームＢのそれが電子装置１６のスクリーンに表示される。その次に切り換えた際には、チームＣの映像が表示される。

・サービスレベルプロフィール。このプロフィールは、観客が支払ったサービスに対してのみアクセスすることを許容する。例えば、観客がライブのスポーツイベント中に経済ニュースサービスへアクセスすることを選択し、コレに対する料金を支払ったとする。電子装置１６のメモリ１０２の観客のプロフィールデータはこの選択を反映し、電子装置１６に経済ニュースサービスの配信をスクリーンで視聴することを許可する。最ビスレベルプロフィールが用いられる場合、プロフィールのサービスレベル部分を観客が容易に変更できないように、電子装置１６のメモリ１０２に記憶される観客のプロフィールデータ構造を設計することが好ましい。プロフィールのサービスレベル部分は、例えば、電子装置１６をアンロックするための認証データとともに、特定の電子装置１６が関連付けられているサービスレベルを示すデータを送信することで、遠隔操作によって変更することができる。具体的には、これは、識別子と、各識別子に対応付けられている電子装置１６のサービスレベルを識別するための符号をともにブロードキャストすることによって実行できる。ブロードキャストされた識別子と自身の識別子の一致によって、電子装置１６が自身をアンロックすると、電子装置１６はサービスレベルの識別符号を読み取り、メモリ１０２に観客プロフィールデータとして記憶する。この時点で、観客プロフィールデータは観客がアクセス可能なサービスとブロックされるサービスとを指定する。

メモリ１０２に記憶されるプロフィールのデータが電子装置１６に配信されるコンテンツを管理する態様は多様であり、多くの応用が可能である。プロフィールデータはデータ構造であり、そのデータ構造は、コンテンツ管理を実行するために、電子装置１６に配信されるコンテンツの構造と関連している。この種類の応用例では、コンテンツは、プロフィールにおいてそれぞれのデータ毎に処理可能な個別のコンポーネントの集合体として構成される。上記の第１の応用例の場合、プロフィールは年齢グループに基づいており、また、広告コンテンツは３つの異なるストリームとして伝達されている。プロフィールに記憶されるデータに応じて、それに対応するストリームのみが表示される。上記の第２の応用例の場合、イベントまたは会場関連コンテキスト情報が２つの異なるストリームとして伝達されており、一方のストリームは他方のストリームよりも多くの情報を包含している。

図７〜１８に、特定のメニューと、それによって提供可能な異なる種類の情報の例示と、電子装置１６のより詳細な操作形態について説明する。上記した実施形態は、多様な実施形態の単なる一例にすぎず、本発明を限定的に解釈するものではないことを明記しておく。

図１２は、観客に電子装置１６の異なる機能及びコンテンツにアクセスすることを許容するルートメニューページを示す。観客は、スクリーン上でライブのビデオチャネル群へとつながる「ＬＩＶＥＶＩＤＥＯ」オプションを選択することができる。以下に、その他のオプションを示し、そのうちのいくつかについては詳しく説明する。

・スキャナ：ドライバーとチームとの無線通信や、音声解説等の独立音声へのアクセスを可能とする。
・タイミング及びスコアリング：このオプションページは、図１２のページから選択することができる。タイミング及びスコアリングのページは、ベストラップ、ラグ等の、図示されるような情報を提供する。走行ラップ数や、残りのラップ数等の、その他の追加的な情報を含んでいてもよい。
・結果：結果のページへのアクセスを可能とする。
・イベント情報：このオプションを選択することで、観客は図７に示すサブメニューにアクセスできる。このサブメニューは複数のオプションを備えており、以下ではそれらの一部について説明する。

〇サイト：図８に示すような、会場のマップを示す。観客は、マップの様々な部分をズームする機能を用いることができる。マップは４分割されており、各部分はハイライトすることができる。現在では、左上の４分割部分がハイライトされている。ハイライトされた４分割部分を選択することで、図９に示すように、その部分をズームする機能が実行される。
〇トラック：図１１に示すような、トラックに関する情報を示す。
〇スケジュール：図１０に示すような、スケジュール情報を示す。
〇首位車に関する情報：図１２に示すように、このオプションを選択することによって、観客はサブメニューにアクセスできる。このサブメニューは様々なオプションを備えている。それらのオプションについて、以下に説明する。
〇ドライバー：このオプションを選択することで、観客は図１３に示すようなドライバーのリストにアクセスできる。リストのドライバーをハイライトし、選択することで、観客は、図１４に示すような特定のドライバーに関する詳細ページにアクセスできる。
〇現在の順位：このオプションを選択することで、観客は図１５に示すような現在の順位リストにアクセスできる。
〇チーム：このオプションを選択することで、観客は図１６に示すようなイベントに参加しているチームリストにアクセスできる。観客は、特定のチームをハイライトすることで、選択されたチームに関する追加的な情報を示す詳細ページにアクセスできる。

・レース・テクニカル：図１２に示すこのオプションを選択することによって、観客は、図１７に示すような、レースに関する情報を提供するサブメニューにアクセスできる。

６．自動／強制ビデオ切り換え
電子装置１６の一つの実施形態においては、電子装置１６は、観客が最も興味のあるイベントの映像を提示するための自動ビデオチャネルシーケンスを実行可能に設計されていてもよい。例えば、観客がトラックを走行する特定の車を追跡して見たいと所望する場合がある。自動化されていない場合、観客は手動でビデオチャネルを切換えて、興味の対象となる車の映っている映像を維持しなければならない。これは、明らかな理由により、適切でない場合がある。本発明における電子装置１６は、レーストラック上の車等の動いている物体を追跡するために、ビデオチャネルを自動的にシーケンスさせることを許容するメカニズムを備えている。この特徴を具現化するいくつかのオプションが存在する。以下に、それらを例示する。

・ワイヤレスＲＦトランスミッションに含まれるコマンドに基づくビデオチャネルの切り換え：コンテンツ作成チームは、各車について、どのチャネルがその時点での視聴に最適であるのかを決定する。これは、手動で実行されてもよいし、自動で実行されてもよい。決定が実行されると、各電子装置１６にはワイヤレスＲＦトランスミッションによってビデオチャネル切り換えコマンドが送信される。例えば、車Ａという所定の車について、電子装置１６に送信されるデータは最適な映像を提供するビデオチャネルを特定するフィールドを含んでいる。このフィールドにおける情報は、車がトラックを移動するにつれて随時アップデートされる。自動シーケンシングが電子装置１６によって実行可能な場合、電子装置１６は、該データフィールドにおいて特定されるビデオチャネルを、ディスプレイスクリーン８０２に表示する。電子装置１６を動作させる負ソフトウェアは、ワイヤレスＲＦトランスミッションに含まれるビデオチャネル切り換えコマンドを常に監視しており、それらのコマンドが認識された場合に、ディスプレイは新しいビデオチャネルへと切り換えられる。

・配置変化情報（速度情報）に基づくビデオチャネルの切り換え：電子装置１６は、ワイヤレスＲＦトランスミッションに含まれる、自動シーケンシングに用いられるビデオチャネルのグループを特定するデータを受信する。このデータは、カーレースが開始される前に、以下のパラメータについて特定する。
〇例えば、チャネルＡ、チャネルＢ、チャネルＣ等の、どのチャネルをシーケンシングに用いるのか
〇チャネルＡからチャネルＢへ切り換えるとともに、さらにチャネルＣへ切り換えた後に、それを再度実行する等の、シーケンス
〇トラック距離によって表わされる、各チャネルの視野。例えば、チャネルＡの視野がトラック距離にして５キロメートルであるのに対して、チャネルＣの視野がトラック距離にして９キロメートルであってもよい。

観客は、電子装置１６を用いてイベントを視聴し始めると、観客が追跡して見たいと所望する車を自動的に見ることができる。観客は、（メニュー選択または追跡する車の選択によって）特定し、チャネルＡ、Ｂ、Ｃのいずれかにおいてその車が視野に入るまで待つ。そして、自動追跡機能を実行する。自動追跡機能は、継続的にブロードキャストされるリアルタイムデータを用いて、特定された車のスピードを読み取り、単一の速度と距離計算に基づいて、その車が現在視聴しているビデオチャネルの視野から出てしまう時間を計算するアルゴリズムを用いた車追跡ソフトウェアを起動する。チャネルＣの場合、このアルゴリズムは、チャネルの視野である９キロメートルをその車が走行するのに必要な時間を計算する。この計算が完了した後に、内部時計がスタートされる。その時間が経過したときに、該アルゴリズムは切り換え順序において規定される順番でビデオチャネルを自動的に切り換えるためのビデオチャネル切り換えコマンドを発行する。同様の処理が繰り返し実行される。車の走行速度が適切な精度で報告される場合、その車が常に観客の視界内に維持されるように、ビデオチャネルの切り換えイベントが実行されるタイミングを動的に制御することができる。

・車位置情報（位置座標情報）に基づくビデオチャネルの切り換え：この手法は、ビデオチャネルの切り換えが、ブロードキャストされるリアルタイムデータによって報告される車の座標に基づいて実行されるという点において、上記の例と類似する。座標情報は、各車に備えられるグローバルポインティングシステム（ＧＰＳ）から取得され、ヘッドエンド１２に配信され、そして、ワイヤレスＲＦトランスミッションによって各電子装置１６にブロードキャストされる。シーケンシンググループに含まれるビデオチャネルは、所定の座標範囲をカバーする視野を有するという共通点を有する。観客は、単に、追跡する車を指定するだけでよい。興味のある車の座標に基づいて、アルゴリズムはどのビデオチャネル座標範囲に車が位置するのかを特定し、そのチャネルへと自動的に切り換わる。ワイヤレスＲＦトランスミッションによって受信される座標のアップデート毎に、同様の処理が実行される。車が異なるチャネルの視野に移動した場合には、アルゴリズムはそれに応じて切り換えを実行する。

もう一つの実施形態では、電子装置１６は、レーストラックにおいて重要なイベントが発生した場合に、強制ビデオチャネル切り換えが可能であるように設計されてもよい。例えば、アクシデントが発生した場合に、電子装置１６の観客は直ちにそのアクシデントの様子を映すビデオチャネルに切り換えたいと所望することが多い。このようなプロセスは、そのような優先度の高いイベントの最適なアングルを提供するビデオチャネルを指定するフラグをワイヤレスＲＦトランスミッションに含ませることによって具現化できる。通常、コンテンツ作成ステーション２０の技術者がその事象を最もよく表わすビデオチャネルを特定し、ワイヤレスＲＦトランスミッションにそのチャネルをマークするフラグを組み込む。フラグは、どのような種類のデータであってもよい。例えば、フラグはチャネル識別子であってもよい。電子装置１６がフラグを受信すると、ソフトウェアはフラグを解読し、それによってディスプレイに自動的に指定されたビデオチャネルへと切り換えさせる。観客がこの機能に魅力を感じない場合には、希望に応じて、この自動ビデオチャネル切り換えを無効化する機能を備えていてもよい。

また、さらに別の応用例では、自動ビデオ切り換えは、例えばイベントの参加者が特定の位置にきたとき等の、競技に関連する所定の特徴に基づいて実行されてもよい。例えば、そのような位置はリードポジションであってもよく、これにより、電子装置１６にレースの首位者を常に表示するように自動的にビデオチャネルを切り換えさせることができる。この例とともに、ヘッドエンド１２の技術者は、手動または自動化ツールの補助を用いて、どのビデオチャネルが最適にレースの首位者を映しているのかを特定し、ワイヤレスＲＦトランスミッションに適切なフラグを挿入する。電子装置１６はこれに応じて、そのフラグに関連付けられるビデオチャネルを再生するようにプログラムされる。このため、フラグが変更されるとき、すなわち、一つのビデオチャネルから別のものにシフトされるときには、電子装置１６はディスプレイスクリーン８０２にそれに対応するビデオチャネルを表示する。

別の応用例では、電子装置１６は双方向性の無線通信機能を備えていてもよい。このため、電子装置１６は情報を無線によって受信するとともに、情報を無線によって送信することができる。図１９に、限定されない実施形態の一つとして、双方向性の通信システムを例示する。

この例示において、電子装置１６のセット１００は、例えばカーレース等のライブのスポーツイベントに存在するものとする。すべての電子装置１６は、ヘッドエンド１２からのワイヤレスＲＦトランスミッションを受信する。電子装置１６は、また、それぞれ個別に、遠隔地にあるエンティティとゾーン式ネットワーク１０２を介して通信可能である。この例においては、ゾーン式ネットワーク１０２は２つの通信塔１０４，１０６を備えている。２つの通信塔１０４，１０６は、ライブのスポーツイベントにある電子装置１６のいずれの受信をもカバーするように、それぞれ離れた位置に配設されている。各電子装置１６は、無線インターフェースによって、ゾーン式ネットワーク１０２との通信を確立する構成を備えている。この構成は、携帯電話と同様の方式によって通信可能なトランスミッタ部及びレシーバ部を備えている。この技術は一般的によく理解されているものであり、ここでの説明は省略する。ゾーン式ネットワーク以外のさらに別の可能性として、ＷｉＦｉネットワークまたは各電子装置１６と遠隔地にあるエンティティとの間に個別の無線通信を許容するその他の種類のゾーン方式のインフラ構造が用いられてもよい。

ヘッドエンド１２と携帯電子装置１６との間のリンクのバンド幅と同じバンド幅を有する、電子装置１６からゾーン方式のネットワーク１０２に向けた通信チャネルは、必ずしも必要でなく、また、そのような構成を備えることが好ましくない場合もある。実際には、各個別の携帯電子装置１６から送信する必要のある情報量は小さく、ヘッドエンド１２から送信されるワイヤレスＲＦトランスミッションに必要とされるデータ伝送容量を必要としない。

７．オンラインショッピング及びゲーム
無線双方向通信機能は、観客にとってより豊富なインタラクティブ性を提供することを許容するものであり、これによって、エンターテインメント体験を促進することができる。以下に、それらの具体例について説明する。

・電子装置１６を用いたオンラインショッピング：電子装置１６に電子カタログを配信するというコンセプトについては、以前説明したとおりである。双方向性通信の機能は、観客に購入する商品を選択し、電子的にオンライン購入を実行することを許容する。この例において、観客は、オンラインカタログ等のオンラインショッピング情報にアクセスして、例えば、彼／彼女の好きなチームのロゴ入りＴシャツをお土産に購入したいとする。以前にロードされたオンラインカタログは、上述したように、ユーザインターフェース８００を介して観客がアクセスすることができる。これは、観客インターフェース８００の１つまたは複数の専用ボタンを押下するか、あるいは、電子装置１６のＧＵＩのメニューアイテムによって実現できる。電子カタログにアクセスすると、観客はユーザインターフェース８００のボタンを操作することで、所望のアイテムを探しだす。この時点で、観客は選択を行い、精算ページへと進む。精算ページは、様々な態様に設計することができる。第１の可能性として、オンライン商取引を完了するために必要な情報の入力を観客に要求することができる。この情報には、彼／彼女の氏名、クレジットカード詳細等の支払方法、送り先住所等が含まれる。この情報は、観客によってユーザインターフェース８００のボタンを用いることで入力される。図３に示されるユーザインターフェースは、そのようなデータ入力を許容する必要な英数文字の丹生るよく等をさらに備える必要がある。精算ページのすべてのフィールドへの入力が完了すると、取引を完了させるために、電子装置１６はゾーン式ネットワーク１０２を介して遠隔サーバ１０８と通信する。このセッションは、サーバ１０８に精算ページに含まれる情報、すなわち購入するサービス項目、支払い情報及び送付情報等の送信を含む。この時点で取引は完了され、観客は選択した配送方法によって商品を受け取ることができる。オンライン取引を実行するためのその他の可能性として、観客による電子装置１６からのデータ入力を避けるために、サーバ１０８（またはサーバ１０８と通信するその他のサーバ）に観客の必要な情報を記憶させることができる。この特徴については、図２１を用いて詳しく説明する。サーバ１０８は、異なる観客に関連するユーザレコードを備えており、各ユーザレコードは、認証目的の識別子と、オンライン取引のための支払い方法と、送り先住所等を有している。このような場合、支払いプロセスは、サーバ１０８が正しいユーザレコードを取得するための、観客が購入しようとするサービス項目の識別情報と観客の識別子とをゾーン方式ネットワーク１０２を介して送信することを含む。議論の余地はあるにしても、ユーザインターフェース８００から多大な情報をタイピングする必要がないという点において、上記のレコードに関する実施形態のほうが好ましい。

・トリビア／アンケート／ゲーム：このオプションは、一方向性の通信機能に関連して既に説明した。双方向性通信によって、観客が体験するインタラクティブ性を顕著に向上させることができる。これを説明するために、いくつかの例について説明する。第１の例では、観客はスポーツイベントまたはその参加者に関連する複数の質問を有するトリビアゲームを提示される。それらの質問は、携帯電子装置１６のディスプレイに表示され、また、それらはワイヤレスＲＦトランスミッションによって伝送されるデータから抽出される。観客は、ユーザインターフェース８００のボタンを操作することで、それらの質問に対して回答することができる。複数の質問が備えられていてもよいし、単一の質問が備えられていてもよい。すべての質問に対して回答された後に、回答は回収され、サーバ１０８へと送信される。このプロセスは、図２０のフローチャートによって示される。ステップ２００では、トリビアゲームの質問を生成するために必要なデータがワイヤレスＲＦトランスミッションに埋め込まれる。これは、ヘッドエンド１２によって実行される。データは、データベース６０２に記憶されてもよい。ステップ２０２では、各電子装置１６がそのデータを受信し、ディスプレイにその質問を生成し、観客は各電子装置１６によって回答を入力する。ステップ２０２では複数のブロックが示されているが、これは、複数の電子装置１６がこの処理を実行していることを表わしている。ステップ２０４では、各個別の電子装置１６が、ソーン式ネットワーク１０２を介して応答をサーバ１０８へ送信する。ステップ２０６では、サーバ１０８はそれらの応答を処理し、その処理に基づいた何らかの行動を実行する。ここで実行される行動の種類は、所定のゲームストラテジーに従って選択されてもよい。以下に、それを例示する。

〇各電子装置１６に、応答の正答率を示す情報を送信する。このような情報は、ゾーン式ネットワーク１０２を介して送信される。この手法によると、各観客に、彼／彼女のスコア等の、個人的なメッセージを配信することができる。
〇個別の電子装置１６からの応答をコンパイルして、スコア順に参加者をランク付けする。スコアは、ゾーン式ネットワーク１０２を介して各電子装置１６に送信される。このため、電子装置１６は、例えばトップ１０等の、最高得点の参加者のリストを受信することができる。
〇最高得点の参加者に賞品を贈与し、特定の電子装置１６にそのことを通知する。
〇ワイヤレスＲＦトランスミッションを用いて、電子装置１６に向けた処理に基づいて、情報を送信する。この手法によると、個人的なメッセージは送信できないが、観客に、例えば参加者の得点ランキングや、トリビアの答え等の、そのトリビア／アンケートに関連する情報を提供することができる。

もう一つの可能性として、トリビアまたはアンケートの質問を、ライブのスポーツイベントで起こっている事象に結びつけることができる。以下に、その例を示す。
〇カーレースの場合に、アクシデントが発生すると、各電子装置１６にはそのアクシデントに関係する参加者を示すとともに、誰のせいであるのかを問う質問が送信される。
〇ホッケー／フットボール、サッカーの試合の場合、レフリーの判定が妥当であるか否かを問う質問が送信される。例えば、ホッケーの試合の場合、プレイヤーがペナルティーを与えられた場合に、そのペナルティーのコールが正しいか否かを問う。この手法によると、電子装置１６を有する観客は実際の試合中にレフリーコールに対して投票することができる。
〇ホッケー／フットボール、サッカーの試合の場合、試合の最後またはピリオドの終了時に、それまでの試合において最もよくプレイした選手の選択や、最もチームに貢献した選手の選択を観客にしてもらう。この手法によると、電子装置１６を有する観客は実際の試合における選手のパフォーマンスに対して投票することができる。

サーバ１０８によって受信された応答の処理結果は、上述したようにハンドルされてもよく、換言すれば、ゾーン式ネットワーク１０２またはワイヤレスＲＦトランスミッションによって、個別の電子装置１６にフィードバックが提供される。その他の実施態様として、結果を公に公開するか、表示することもできる。スタジアムまたはそれに類似したインフラ構造物等の、大画面のディスプレイスクリーンを備える会場において開催されるライブのスポーツイベントの場合、処理の結果をその大きなスクリーンに表示して、全員が見ることができるようにしてもよい。例えば、レフリーの判定が間違っているというアンケート結果や、そのピリオドにおけるベストプレイヤーは選手Ｘであることを伝えるメッセージ等が表示されてもよい。

ディスプレイに表示され、あるいは観客に向けてアナウンスされる情報は、サーバ１０８から生成され、適切な方法によってディスプレイに送信されてもよい。サーバ１０８がディスプレイに近接して設置されている場合には、この通信は、無線であってもよいし、また、有線であってもよい。

また、電子装置１６は、双方向性通信を必要としないゲームプレイ機能を備えていてもよい。この応用例について、いくつか説明する。例えば、ワイヤレスＲＦトランスミッションは、電子装置１６がゲームプレイ機能を獲得することを許容するデータを運ぶための媒介物として設計されてもよい。ヘッドエンド１２はワイヤレスＲＦトランスミッションによって伝達されるビデオゲームデータを作成するよう設計されていてもよく、そのデータは個別の電子装置１６によって受信される。ビデオゲームデータは、プロセッサ１００によって実行されるプログラムコードを含んでおり、これによって、観客にディスプレイスクリーン８０２においてビデオゲームをプレイすることを許容する。観客を楽しませるために用いられるビデオゲームは、ディスプレイスクリーン８０２において観客によって操作可能なイメージを含んでいる。ビデオゲームはユーザインターフェース８００を介して操作される。ユーザインターフェースの様々なボタンは、ディスプレイスクリーン８０２に映し出されるイメージとインタラクトし、また、操作するための機能に割り当てられる。

もう一つのオプションとして、電子装置１６にビデオゲームデータを予めロードしておき、ワイヤレスＲＦトランスミッションによって、ビデオゲームデータに対する処理を「アンロック」することによってゲームプレイ機能を許容することができる。換言すれば、観客は、ワイヤレスＲＦトランスミッションによってゲームをアンロックするためのデータを受信しない限り、ビデオゲームをプレイすることを禁止される。

上記のオプションは、ビデオゲームに限定されるものではなく、トリビアゲーム／アンケート等に適用することもできる。換言すれば、ゲームは、上述したように、ワイヤレスＲＦトランスミッションによってロードされ、またはその使用を許可される。電子装置１６が双方向性の通信機能を備えている場合には、ゲームの質問やアンケートに対する応答または投票は、上記した手法によって出力されてもよい。

また、ゲームプレイ機能をライブのスポーツイベントの展開に応じて実行させることもできる。例えば、電子装置１６のゲームプレイ機能は、ライブのスポーツイベントにおいて所定のイベントが起こっているときにのみ許容されてもよい。そのようなイベントの一例として、アクションが停止している一時停止状態があげられる。

本発明のもう一つの限定されない適用例を、図２１に示す。この例においては、個別の電子装置１６は、イベントが開催される前に、そのイベントにおいて電子装置１６がすでにプログラムされ、所定の情報を有している状態にするためにセットアップしておくことができる。ユーザが電子装置１６を購入してから、ユーザはライブのスポーツイベント中にサービスを配信するビジネス機関に対してユーザアカウントをセットする。

８．オンラインサービス購入
電子装置１６は、ＵＳＢポート１０４によって、ユーザのパーソナルコンピュータ（ＰＣ）３００の電子デバイスインターフェースに接続される。ＰＣ３００の電子デバイスインターフェースは、ＰＣ３００のＵＳＢポートであってもよい。図２１では、ＰＣ３００はサーバ３０４とインターネットを介して通信可能である。ＰＣ３００は、この応用例においてはインターネットであるデータネットワーク３０２に代替してデータ通信を許容するデータネットワークインターフェースを備えている。この限定されない応用例では、該データネットワークインターフェースは、Ｅｔｈｅｒｎｅｔ（登録商標）接続であってもよい。ＰＣ３００はユーザにＰＣ３００からの情報を受信し、また、ＰＣ３００へ情報を入力することを許容するユーザインターフェースを備えている。ユーザインターフェースは、キーボードと、ディスプレイスクリーンと、ポインティングデバイスを備えている。本発明の意図を逸脱しない範囲において、その他の形態のユーザインターフェースが用いられてもよいことは明らかである。ＰＣは、また、プロセッサと、プロセッサによって実行されるプログラムを記憶するメモリを備えている。上述したように、ＰＣはインターネット３０２またはその他のめっとワークによってサーバ３０４と接続している。サーバ３０４は、プロセッサとメモリを有するコンピューティングプラットフォーム（図示せず）を備えており、このプロセッサはサーバ３０４の機能を具現化するためのソフトウェアを実行可能である。このコンピューティングプラットフォームとデータネットワーク３０２との通信を実行するために、サーバ３０４は、コンピューティングプラットフォームによって制御されるデータ通信インターフェース（図示せず）を備えている。コンピューティングプラットフォームは、ＰＣ３００との情報交換を、データ通信インターフェースを介して実行する。

すべての接続が確立されると、サーバ３０４は、ＰＣ３００にプロセッサによって実行されるプログラムデータと結合して、ユーザに電子装置１６に配信するサービスを電子購入するとともに指定することを許容するユーザインターフェースによってユーザに情報を提示するためのデータを送信する。ユーザの観点からすると、ユーザは（サーバ３０４によってホスティングされる）ウェブサイトへと導かれ、スクリーンには、図２２に示されるような表示が提示される。ウェブサイトはユーザにアカウントをセットアップし、パーソナルプロフィールを管理し、１つまたは複数のライブのスポーツイベントにおける電子装置１６へのサービス配信を購入することを許容する。ここで示す例においては、ユーザは３０４において新しいアカウントを作成するものとする。この終了時に、サーバ３０４によって送信されたデータに応じて、ユーザは彼／彼女にアカウントへのアクセスを保護するための識別情報を選択することをＰＣ３００によって要求される。アカウント識別情報は、ユーザネーム３０８であってもよいし、パスワード３１０であってもよい。ユーザネーム３０８とパスワード３１０が選択されるか、あるいは、それらがサーバ３０４によって自動的に製せされる場合であれば、作成されたそれらがユーザによって受け入れられると、ユーザが再度彼／彼女のアカウントにアクセスしようとする場合に、それらの情報をサーバ３０４によって求められる。

次いで、ユーザは以下に示すような個人情報の提供を要求される。
・氏名３１２
・住所３１４
・例えば、クレジットカード番号及びその有効期限及び、場合によってはセキュリティーコード等の支払方法３１６。支払方法３１６は、電子装置１６にライブのスポーツイベントにおいて配信されるサービスに対して支払いをするために用いられるとともに、上述したように、ライブのスポーツイベント中に購入された商品に対して支払うために用いられる。
・オンラインショッピングのための、送り先住所情報３１７。送り先住所は、上述したように、ユーザによって購入された商品が送付される住所である。
・オンラインアカウントをセットする言語

ユーザによって提供される情報に加えて、電子装置１６とサーバ３０４の間では、情報の電気的交換が実行される。情報の電気的交換は、電子装置１６に固有の電子識別子のサーバ３０４への伝送が含まれる。そのような電子識別子は、上記したように、ハードコード化された識別子である。この例においては、識別子は、電子装置１６がＵＳＢインターフェース１０４を介して接続されたときにＰＣ３００に送信され、これは自動的にサーバ３０４に送信される。ＰＣ３００は、ユーザが自身のレコードを作製またはアクセスしているときに電子装置１６と通信してハードコード化された識別子を抽出し、それをサーバ３０４に送信するためのソフトウェアの使用を要してもよい。

サーバ３０４において作成されたレコードは、その他のレコードから自身を識別するために、３つの情報要素を備えている。それらの情報要素は、（１）ユーザ名と、（２）パスワードと、（３）ユーザ名とパスワードに関連付けられている電子装置１６の識別子である。所定のレコードまたはアカウントに対して、複数の電子装置１６が対応付けられていてもよい。

アカウント作成の次のステップでは、ユーザは、個人的な選択に応じてサービスをカスタマイズするために、所定の嗜好を規定する。図２２のページでは、「Ｏｐｔｉｏｎｓ」ほボタン３１５を備えており、これは、「クリック」されることで、ユーザを図２３に示すような「Ｏｐｔｉｏｎｓ」ページへと誘導する。このページでは、ユーザは、広告を所望するか否か、例えば商品もしくはサービスの性質やユーザの興味に基づいて配信される広告の種類等の広告オプション３１８を規定することができる。シンプルな例では、ユーザは性別を入力して、広告がそれに基づいてカスタム化される。より複雑な例では、ユーザは、収入レベル、学歴レベル、興味のある事象、地理的位置及び言語等を規定する。それらの情報は、ユーザに配信する広告情報をカスタム化するためのフィルタを構築する際に用いられる。この限定されない応用例では、フィルタはサーバ３０４によって構築され、ＰＣ３００を介して電子装置１６にアップロードされてもよい。フィルタは電子装置１６に記憶されるファイル形式を有しており、ライブのスポーツイベントにおいてワイヤレスＲＦトランスミッションに含まれる広告情報が受信されると、フィルタがユーザに配信される情報を条件付ける。フィルタは所定の広告をブロックすることができ、また、広告が配信される言語を選択することができる。

その他の応用例では、ユーザはイベント中に受信する広告以外の情報に関連して、その他の嗜好を特定することができる。例えば、ユーザは好きなチームまたはプレイヤーを規定しておくことで、ライブのスポーツイベント中に、その嗜好に応じた態様で情報の配信を受けることができる。図２３は、上記の嗜好が反映された異なるページ（図示せず）へのアクセスを許容する「ＭＹＴＥＡＭ」ボタンを備えている。上記の情報は、サーバ３０４によって、ライブのスポーツイベント中に受信する情報を条件付けするための、電子装置１６に記憶されるさらに別のフィルタを作成するために用いられる。このような条件付けは、例えば、チームやプレイヤーに関する情報がユーザに提示される順序を表わしている。チームやプレイヤーについてのより詳細な情報を提供するメニューの選択肢は、フィルタに基づいて、より好まれることが特定されるチームまたはプレイヤーが、それほどに好まれていないチームまたはプレイヤーに対してより高い順序で表示されるように変更される。この手法によると、好まれているチームまたはプレイヤーが先に表示され、嗜好されていないその他がそれに追随する。

図２３のオプションページに対するエントリーが完了すると、ユーザは図２２に戻り、ユーザに図２４のオンライン購入ページを表示する「Ｏｎ−Ｌｉｎｅｓｅｒｖｉｃｅｐｕｒｃｈａｓｅ」ボタン３１９を押下する。ここでは、ユーザはサービスのオンライン購入を有効化するために自身を認証することを要求される。認証要求は、サーバ３０４からの認証要求データに応じて、ＰＣ３００に表示される。ユーザがユーザ名やパスワード等の認証情報を入力すると、それらはサーバ３０４に送信され、妥当性が検証される。

認証データが真正であり、サーバ３０４によって容認されると、ユーザはコンテンツ配信を所望するライブのスポーツイベントを選択するとともに、ユーザの好みと予算に応じて配信されるコンテンツをカスタム化するウェブページへと誘導される。例えば、サーバ３０４はＰＣ３００にデータを送信して、ユーザにサービスを購入するイベントを選択させるコントロール３２２をＰＣ３００に表示させる。コントロール３２２は適切なコントロールであればよく、例えば、サービスを購入可能なすべてのイベントのリストを提供するドロップダウンのメニューボックスであってもよい。

特定のイベントが選択されると、サーバ３０４はＰＣ３００にデータを送信して、ユーザに所望するサービスのレベルに関する情報の提供を要求する「ＳｅｒｖｉｃｅＯｐｔｉｏｎｓ」のコントロール３２４をＰＣ３００に表示させる。コントロール３２４は、ユーザに複数のサービスレベル群から選択させることを許容する。各種サービスレベルは、コンテンツに応じて様々である。例えば、最も高いレベルは、ライブのビデオストリーム、ＧＰＳの使用、オンラインショッピング機能、天気情報、特報等の、すべての機能に対するアクセスを許容する。最高レベルの下の、中間レベルは、特報サービス以外のサービスを提供する。最も低いレベルは、ライブビデオにのみ限定されていてもよい。ユーザに利用可能なサービスレベルの数及びそれらのサービスレベルが差別化される態様は、設計上の問題であり、本発明の意図から逸脱しない範囲において様々な応用がかのうであることは、当業者にとって明らかである。

様々なサービス選択が完了すると、ユーザは「Ｐａｙ」のコントロール３２６を実行する。この時点で、サーバ３０４は、ユーザに課す料金をサービスレベル選択３２４に基づいて決定する。次いで、サーバ３０４は精算プロセスを実行する。ここで、２つのオプションが存在する。一つは、ユーザによって提供され、現在のファイルに記憶されるクレジットカードまたはその他の支払方法によって課金する方法である。もう一つのオプションは、課金するクレジットカードなどの支払い情報を提供することをユーザに要求するデータをＰＣ３００に送信する方法である。この支払方法に関する情報は、精算ステップを完了するために、サーバ３０４によって処理される。

支払いのステップが完了すると、サーバ３０４はサービスが購入されたライブのスポーツイベント用に電子装置１６をセットアップする。セットアップには、以下が含まれる。
・サーバ３０４は、電子装置１６のＧＵＩをセットアップ／変更するためのデータ及び／又は、電子装置１６のＧＰＳ機能がある場合には、会場の地図作成データ等の、必要なサービスデータをＰＣ３００にダウンロードする。
・以下に示すような、補助データ
〇広告コンテンツ
〇会場又はイベント関連のコンテキストコンテンツ
〇オンラインカタログ等のショッピング情報
〇トリビアまたはアンケート
〇ビデオゲーム
〇環境／気象情報
〇ニュース
・認証情報

補助データの場合、イベントが開催された場合に関連するデータ又は最新のデータのみがダウンロードされるべきである。イベント中に補助データをユーザに「自発的に」利用可能であるように表示させるために、ユーザがイベントに行ったときにのみ視聴可能であるように設計されていてもよい。例えば、データはユーザから「隠されて」いてもよいし、「トリガー」入力が電子装置１６によって入力されない限りアクセス不能となるように設計されていてもよい。そのようなトリガーは、ワイヤレスＲＦトランスミッションに含まれており、隠された補助コンテンツを「アンロック」するための特定のデータであってもよい。この手法によると、補助データはＰＣ３００にダウンロードされ、ユーザのプロフィールに応じてカスタムされてもよい。より具体的には、そのような情報は、ユーザアカウントを作成する際に、嗜好情報を提出する際に要求されてもよい。なお、この種の情報については、すでに説明した。サーバ３０４は嗜好情報に基づいて、どのような補助データをダウンロードするのかを決定する。

認証情報のダウンロードは、電子装置１６をサービス受信のために安全にセットアップすることを許容する。例えば、ワイヤレスＲＦトランスミッションを、プロテクトされるように設計することができる。ＰＣ３００にダウンロードされた認証情報は、ライブのスポーツイベントにおいて、携帯電子装置１６をアンロックすることを許容する。認証情報は、ユーザコードの形式（これについては以下で説明する）であってもよいし、解読キーの形式（これは、電子装置１６に固有のものであってもよいし、その所定のスポーツイベントにおいてサービスを購入したすべての電子機器１６に共通のものであってもよい）であってもよい。解読キーは、ワイヤレスＲＦトランスミッションの暗号化されたコンテンツを解読するために用いられてもよい。

電子装置１６をセットアップするためのデータがＰＣ３００にダウンロードされると、それらのデータはＵＳＢインターフェース１０４を介して電子装置１６に転送される。この時点で、電子装置１６は使用可能となる。ライブのスポーツイベントにおいて、観客によって電源がオンされると、電子装置１６はワイヤレスＲＦトランスミッションを受信し、解読キーを用いてそのデータを適切にデコードする。また、電子装置１６はワイヤレスＲＦトランスミッションに含まれる、潜在的な補助データをアンロックしてアクセス可能とするための「トリガー」を検出する。このことから、観客は広告情報を見ることができ、オンラインショッピング等を実行することができる。

上述したオンライン取引通信は、サーバ３０４と電子装置１６の識別情報を通信するメカニズムとして用いることができる。それぞれの電子装置１６において、サービス配信のオンライン購入をユーザが実行するとともに、サーバ３０４はサービスの受信権限を有する電子装置１６のリストを作成する。このリストは、サーバ３０４データベース（図示せず）等の記憶媒体に記憶される。ライブのスポーツイベントが開始される直前に、自身のデータベースにイベント用のサービスを購入したすべての電子装置１６（の電子識別子）のリストを記憶するサーバ３０４は、そのリストを認証データベース５０２に転送する。それらの識別子は、上述のワイヤレスＲＦトランスミッションに含ませられる。

サーバ３０４は、ワイヤレスＲＦトランスミッションに含まれる一部又は全部のコンテンツにアクセスするためにユーザが携帯電子装置１６のユーザインターフェースによって入力する必要のある該ユーザコードを生成可能に設計されていてもよい。サーバは、図２６に示すユーザコード生成装置１００８を用いることができる。ＰＣ３００とサーバ３０４の通信において、電子識別子１００２がサーバ３０４に配信される。電子識別子１００２は携帯電子装置１６の認証プロセッサ１００６によって抽出され、ＰＣ３００に通信され、そして、サーバ３０４に伝送される。ユーザコード生成装置１００８はこの情報を受信し、イベントコード（単一のコードまたは複数のサービスレベルのための混合コードによってなる）とともに処理することで、ユーザコードを生成する。複数のサービスレベルコードによって構成される混合イベントコードの場合、このプロセスは異なるサービスレベルコードについて、複数回繰り返される。このプロセスのアウトプットであるユーザコードは、ＰＣ３００に送り返される。ユーザコードは、ユーザがそれをメモし、印刷又はその他の手法によって記録可能な形態でＰＣ３００のディスプレイに表示される。また、ユーザコードは、上述したように、携帯電子装置１６に直接ロードされてもよい。これにより、携帯電子装置１６に手動でユーザコードを入力するユーザの手間を省略することができる。

サーバ３０４にユーザがアカウントを作成した場合、電子識別子１００２はそのアカウントに記憶されているので、それを携帯電子装置から抽出してサーバ３０４に送信する必要がない。この実施形態では、ユーザは上述した手法によってログオンし、アカウントに記憶される電子識別子１００２とイベントコードを用いて演算されたユーザコードを自動的に取得することができる。

もう一つの可能性として、ユーザコードを電話システムを用いて付与することができる。ここでは、ユーザは所定の電話番号をダイヤルし、要求に応じて、ダイヤルパッドから電子識別子１００２を入力することができる。テレフォンプロセスサイトにおけるユーザコード生成装置は、その電子識別子１００２とイベントコードに基づいてユーザコードを生成し、それを合成音声によってユーザに伝えることができる。また、ユーザのアカウントがテレフォンプロセスサイトにおいて作成されている場合には、電子識別子１００２はそこに記憶することができ、取引通信毎にそれを再度入力する必要がない。

さらに別の応用例では、電子装置１６は、電子装置１６に「ホットスポット」と呼ばれるローカル無線受信基地を用いてサーバ３０４と直接的に通信することを許容するＷｉｒｅｌｅｓｓＦｉｄｅｌｉｔｙ（ＷｉＦｉ）技術、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ技術等の無線通信機能を備えていてもよい。この手法によると、サーバ３０４によるセットアップのために、電子装置１６をＰＣ３００に接続する必要がない。この応用例では、すべてのコマンド及びサービス選択は、電子装置１６から直接実行することができる。

電子装置１６が双方向性の通信機能を備える場合、電子装置１６にゾーン方式のネットワークを介して、ユーザレコードが存在するサーバ３０４と通信することを許容することによってオンライン購入を実行することができる。ここでは、ライブのスポーツイベントを観戦する観客が購入する商品又はサービスを選択し、その取引の通信を完了するためにインターネット３０２を介してサーバ３０４と接続する該オンライン購入プロセスを用いている。この取引の通信は、ユーザＩＤ及びパスワードを提供することでユーザを認証するステップを備える。支払い方法に関する情報と送付情報がユーザアカウントのレコードに既に記録されている場合には、そこでその取引が完了する。

図面は、本発明実施形態の一例を示すものである。上記の記載及び図面は、例示を及び本発明に対する理解の補助を目的とするものであり、本発明を限定的に規定する意図を有さない。

様々な実施形態が例示されたが、これは説明のために示されたものであり、本発明を限定的に解釈するために示されたものではない。本明細書に添付される特許請求の範囲における記載によって特定される本発明の技術範囲内において、様々な改良が可能であることは当業者にとって明らかである。

システム構造の概要を示すブロック図。ヘッドエンドの詳細なブロック図。携帯電子装置の斜視図。携帯電子装置のブロック図。携帯電子装置の認証プロセスを表わすフローチャート。ビデオ視聴プロセスを表わすフローチャート。携帯電子装置のスクリーンにおいて観客に特定の情報を提供可能に表示する表示例を表わす図（１）。携帯電子装置のスクリーンにおいて観客に特定の情報を提供可能に表示する表示例を表わす図（２）。携帯電子装置のスクリーンにおいて観客に特定の情報を提供可能に表示する表示例を表わす図（３）。携帯電子装置のスクリーンにおいて観客に特定の情報を提供可能に表示する表示例を表わす図（４）。携帯電子装置のスクリーンにおいて観客に特定の情報を提供可能に表示する表示例を表わす図（５）。携帯電子装置のスクリーンにおいて観客に特定の情報を提供可能に表示する表示例を表わす図（６）。携帯電子装置のスクリーンにおいて観客に特定の情報を提供可能に表示する表示例を表わす図（７）。携帯電子装置のスクリーンにおいて観客に特定の情報を提供可能に表示する表示例を表わす図（８）。携帯電子装置のスクリーンにおいて観客に特定の情報を提供可能に表示する表示例を表わす図（９）。携帯電子装置のスクリーンにおいて観客に特定の情報を提供可能に表示する表示例を表わす図（１０）。携帯電子装置のスクリーンにおいて観客に特定の情報を提供可能に表示する表示例を表わす図（１１）。携帯電子装置のスクリーンにおいて観客に特定の情報を提供可能に表示する表示例を表わす図（１２）。双方向性通信機能を備える携帯電子装置によるシステムの応用例を表わす図。トリビア／アンケート／ゲームデータの管理プロセスを表わすフローチャート。オンラインサービス購入を実行するためのシステムと携帯電子装置の管理に関するブロック図。オンラインサービス購入と携帯電子装置の管理を行うための情報の入力を観客に許容するユーザインターフェースのダイアログボックスの表示例を表わす図（１）。オンラインサービス購入と携帯電子装置の管理を行うための情報の入力を観客に許容するユーザインターフェースのダイアログボックスの表示例を表わす図（２）。オンラインサービス購入と携帯電子装置の管理を行うための情報の入力を観客に許容するユーザインターフェースのダイアログボックスの表示例を表わす図（３）。認証機能を実行するための携帯電子装置のコンポーネントの概要を表わすブロック図。携帯電子装置の外部装置として、ユーザコードを生成するプロセッサを表わすブロック図。図２５に示した認証プロセッサを表わすブロック図。

Claims

携帯装置でコンテンツを提示する方法であって、
第１ビデオストリームと第２ビデオストリームを含む複数のビデオストリームを含む共通無線データストリームを前記携帯装置で受信するステップであって、前記複数のビデオストリームは、ライブイベントの異なる映像を伝達するものあって、それぞれのビデオストリームが、進行する前記ライブイベントのビデオ情報を有しており、前記共通無線データストリームは、前記ライブイベントで発生する特定のイベントに関連しており、かつ、前記第１ビデオストリーム内の第１部分を示す第１ブックマークを含んでおり、前記第１ブックマークは、前記特定のイベントの発生よりも後であり、かつ、前記第１ビデオストリームの前記第１部分が受信された後に受信されるステップと、
前記第１ビデオストリームの前記第１部分と前記第２ビデオストリームの第１部分を前記携帯装置でバッファするステップであって、前記第２ビデオストリームの前記第１部分は前記第１ビデオストリームの前記第１部分と同時に撮影された部分であり、前記第１ビデオストリームの前記第１部分と前記第２ビデオストリームの前記第１部分は、前記複数のビデオストリームをバッファあるいは表示するための前記携帯装置のエンドユーザによる操作を必要とせずに、自動的にバッファされるステップと、
前記携帯装置の前記エンドユーザによる前記第１ブックマークの選択に基づいたリクエストであって、前記第１ビデオストリームのバッファされた前記第１部分にアクセスするための前記携帯装置の前記エンドユーザからの前記リクエストを受信するステップと、
前記リクエストを受信するステップに基づいて、前記第１ビデオストリームの前記第１ブックマークによって示されるバッファされた前記第１部分を前記携帯装置のディスプレイに表示するステップ
を備えることを特徴とする方法。
前記第１ビデオストリームのバッファされた前記第１部分は、５分間のビデオコンテンツを含む、請求項１に記載の方法。
前記ライブイベントは、ライブのスポーツイベントを含んでおり、前記特定のイベントは、前記ライブのスポーツイベントでの審判による判断を含む、請求項１又は２に記載の方法。
前記共通無線データストリームは、単一のチャンネルを通じて受信される、請求項１〜３のいずれか１項に記載の方法。
前記第１ビデオストリームの前記第１部分と前記第２ビデオストリームの前記第１部分は、前記携帯装置で同時にバッファされる、請求項１〜４のいずれか１項に記載の方法。
前記第１ブックマークの前記選択は、前記エンドユーザが前記携帯装置のグラフィカルユーザーインターフェースを用いて行った入力に基づいて行われる、請求項１〜５のいずれか１項に記載の方法。
第１ビデオストリームと第２ビデオストリームを含む複数のビデオストリームを含む共通無線データストリームを受信するレシーバと、
前記第１ビデオストリームの第１部分と前記第２ビデオストリームの第１部分をバッファするメモリと、
前記レシーバ及び前記メモリと通信するプロセッサと、
前記プロセッサと通信するディスプレイとを備え、
前記複数のビデオストリームは、ライブイベントの異なる映像を伝達するものあって、それぞれのビデオストリームが、進行する前記ライブイベントのビデオ情報を有しており、
前記共通無線データストリームは、前記ライブイベントで発生する特定のイベントに関連しており、かつ、前記第１ビデオストリーム内の第１部分を示す第１ブックマークを含んでおり、
前記第１ブックマークは、前記特定のイベントの発生よりも後であり、かつ、前記第１ビデオストリームの前記第１部分が受信された後に受信され、
前記第２ビデオストリームの前記第１部分は前記第１ビデオストリームの前記第１部分と同時に撮影された部分であり、
前記第１ビデオストリームの前記第１部分と前記第２ビデオストリームの前記第１部分は、前記複数のビデオストリームをバッファあるいは表示するための前記携帯装置のエンドユーザによる操作を必要とせずに、自動的にバッファされ、
前記プロセッサは、前記携帯装置の前記エンドユーザによる前記第１ブックマークの選択に基づいて前記第１ビデオストリームのバッファされた前記第１部分にアクセスし、
前記プロセッサは、前記携帯装置の前記エンドユーザによる前記第１ブックマークの前記選択に基づいて、前記第１ビデオストリームを前記第１ブックマークによって示されるバッファされた前記第１部分を再生し、
前記ディスプレイは、前記第１ブックマークの前記選択に応じて前記第１ビデオストリームの前記第１部分を表示する
ことを特徴とする携帯装置。
前記第１ビデオストリームのバッファされた前記第１部分は、５分間のビデオコンテンツを含む、請求項７に記載の携帯装置。
前記ライブイベントは、ライブのスポーツイベントを含んでおり、前記特定のイベントは、前記ライブのスポーツイベントでの審判による判断を含む、請求項７又は８に記載の携帯装置。
前記第１ビデオストリームの前記第１部分と前記第２ビデオストリームの前記第１部分は、前記携帯装置で同時にバッファされる、請求項７〜９のいずれか１項に記載の携帯装置。
グラフィカルユーザーインターフェースをさらに備えており、
前記第１ブックマークの前記選択は、前記エンドユーザが前記グラフィカルユーザーインターフェースを用いて行った入力に基づいて行われる、請求項７〜１０のいずれか１項に記載の携帯装置。