WO2024147255A1 - 画像探索方法及び画像探索プログラム - Google Patents

画像探索方法及び画像探索プログラム

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Abstract

【課題】予測精度を維持しつつ処理時間を抑制する。 【解決手段】対象画像を複数のパッチ領域に分割し、前記複数のパッチ領域に対して探索対象の有無に関する判定を行う画像探索方法であって、パッチ領域内の領域であって、前記判定の結果を破棄する対象となる領域である破棄領域を、前記パッチ領域の重要度が高いほど大きく設定する破棄領域設定処理と、前記破棄領域の大きさに応じた重複量で、次に判定する前記パッチ領域を設定するパッチ領域設定処理と、を実行する。

Description

画像探索方法及び画像探索プログラム
 本発明は、画像探索方法及び画像探索プログラムに関する。
 医療分野において、CT(Computed Tomography)やMRI(Magnetic Resonance Imaging)などで撮影された人体の内部画像から、臓器の病変の検出を行う画像診断が広く実施されている。画像診断は、例えば、医師が内部画像を目視し、異常個所を検出することで、患者の病変を発見する。
 しかし、例えば、健康診断など、大量の内部画像が対象となるとき、医者が目視で診断することは、時間や手間が膨大になる場合がある。そこで、画像診断は、例えば、初期段階において、AI(Artificial Intelligence)などの学習モデルを使用したセグメンテーション技術を利用して行われることがある。
 セグメンテーション技術は、画像領域に検出対象が映っているか否か、あるいは映っている確率などを予測する技術である。セグメンテーション技術は、学習モデルが予測する際に、膨大な計算量が必要となるため、例えば、計算に特化したGPU(Graphics Processing Unit)などの演算装置が用いられることがある。そのため、GPUの性能による制約によって、画像を小さなパッチ領域に分割し、セグメンテーションが行われる場合がある。
 セグメンテーション技術に関する技術としては、例えば、以下の先行技術文献に記載されている。
特開2021-099794号公報 特表2018-526641号公報
 しかし、対象画像に対してパッチ領域をそれぞれのパッチ領域が重複しないように設定したうえで、各パッチ領域に対してセグメンテーションを実施した場合、パッチ領域の端部分に対する予測は、周囲の画像情報が欠落するため、予測の精度が低くなる場合がある。そのため、対象画像全体としての予測精度が低くなる。
 一方、パッチ領域の端部分の予測を破棄することを前提に、破棄される端部分をカバーするように各パッチ領域を設定し、対象画像の全ての領域の予測が有効となるまでセグメンテーションを続けるようにすると、パッチ領域が重複することから、トータルのパッチ領域の数が増加する。トータルのパッチ領域の数が増加すると、セグメンテーションの回数が増加し、処理時間が増加する。
 そこで、一開示は、予測精度を維持しつつ処理時間を抑制する動画探索方法及び動画探索プログラムを提供する。
 対象画像を複数のパッチ領域に分割し、前記複数のパッチ領域に対して探索対象の有無に関する判定を行う画像探索方法であって、パッチ領域内の領域であって、前記判定の結果を破棄する対象となる領域である破棄領域を、前記パッチ領域の重要度が高いほど大きく設定する破棄領域設定処理と、前記破棄領域の大きさに応じた重複量で、次に判定する前記パッチ領域を設定するパッチ領域設定処理と、を実行する。
 一開示は、予測精度を維持しつつ処理時間を抑制できる。
図1は、病変検出システム10の構成例を示す図である。 図2は、病変検出装置100の構成例を表す図である。 図3は、第1方式におけるパッチ領域の例を示す図である。 図4は、第1方式におけるパッチ領域の例を示す図である。 図5は、第2方式におけるパッチ領域の例を示す図である。 図6は、破棄領域変動方式の病変検出処理の処理フローチャートの例を示す図である。 図7は、破棄領域変動方式におけるパッチ領域の例を示す図である。 パッチ領域P31及びパッチ領域P32に対して境界抽出処理を行った例を示す図である。 図9は、パッチ領域P31及びパッチ領域P32の輝度のヒストグラムの例を示す図である。 図10は、重要度の応じた有効領域の例を示す図である。
 [第1の実施の形態]
 第1の実施の形態について説明する。
 <病変検出システム10の構成例>
 図1は、病変検出システム10の構成例を示す図である。病変検出システム10は、病変検出装置100及び撮影装置200を有する。病変検出システム10は、動画探索を行うシステムであって、例えば、人体の内部画像を撮影し、撮影した画像を解析し、人物の病変を探索するシステムである。なお、以降、動画探索の例として、人物の内部画像から病変を検出する病変検出処理を説明する。
 撮影装置200は、人体の内部画像を撮影する装置であり、例えば、MRIやCTである。撮影装置200は、病変検出装置100と有線又は無線で接続され、撮影した画像データを病変検出装置100に送信する。
 病変検出装置100は、撮影装置200が撮影した人体の内部画像を解析し、病変を検出する動画探索装置であり、例えば、コンピュータやサーバマシンである。病変検出装置100は、人体の内部画像を撮影装置200から取得する。そして、病変検出装置100は、画像の解析を行い、病変を検出する。画像解析は、例えば、画像からパッチ領域を設定し、パッチ領域に対してセグメンテーションを行い、病変の有無や病変のある確率などを算出する処理を含む。さらに、画像解析は、画像内でパッチ領域をずらし(スライドさせ)、それぞれのパッチ領域に対してセグメンテーションを行い、画像の全領域に対して病変の検出を行う処理を含む。
 <病変検出装置100の構成例>
 図2は、病変検出装置100の構成例を表す図である。病変検出装置100は、CPU(Central Processing Unit)110、ストレージ120、メモリ130、通信回路140、ディスプレイ150、及びGPU160を有する。
 ストレージ120は、プログラムやデータを記憶する、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、又はSSD(Solid State Drive)などの補助記憶装置である。ストレージ120は、画像取得プログラム121及び病変検出プログラム122を記憶する。
 メモリ130は、ストレージ120に記憶されているプログラムをロードする領域である。また、メモリ130は、プログラムがデータを記憶する領域としても使用されてもよい。
 通信回路140は、撮影装置200と通信を行う装置である。通信回路140は、例えば、NI(Network Interface)などの有線の通信回路であってもよいし、無線接続に対応する通信回路であってもよい。
 CPU110は、ストレージ120に記憶されているプログラムを、メモリ130にロードし、ロードしたプログラムを実行し、各部を構築し、各処理を実現するプロセッサである。
 GPU160は、病変検出処理における画像解析において、例えば、特定の演算などを実行するプロセッサである。病変検出装置100は、GPU160の性能に応じて、パッチ領域の大きさを設定する。
 CPU110は、画像取得プログラム121を実行することで、取得部を構築し、画像取得処理を行う。画像取得処理は、撮影装置200と通信し、撮影した画像を取得する処理である。画像は、例えば、画像データとして取得される。病変検出装置100は、取得した画像データを解析し、病変検出処理を行う。また、病変検出装置100は、取得した画像データを、映像としてディスプレイ150に表示したり、内部メモリに記憶したりしてもよい。
 CPU110は、病変検出プログラム122を実行することで、検出部を構築し、病変検出処理を行う。病変検出処理は、画像を解析し、病変を検出する処理である。病変検出装置100は、病変検出処理において、対象画像にパッチ領域を設定し、パッチ領域ごとにセグメンテーションを行う。また、病変検出装置100は、病変検出処理において、対象画像の全て(全体)について病変の有無(存在確率)を算出するまで、パッチ設定及びセグメンテーションを繰り返す。
 CPU110は、病変検出プログラム122が有する重要度算出モジュール1221を実行することで、検出部を構築し、重要度算出処理を行う。重要度算出処理は、パッチ領域の画像を解析し、パッチ領域の重要度を算出する処理である。重要度の詳細については後述する。
 <病変検出処理>
 以下、3つの方式の病変検出処理について説明する。なお、各方式において、病変検出装置100は、対象画像にパッチ領域を設定し、それぞれのパッチ領域においてセグメンテーションを行う。そして、病変検出装置100は、原則として、対象画像の全領域についてセグメンテーションを行うまで、パッチ領域の設定、及びセグメンテーションを繰り返す。
 <1.第1方式>
 第1方式は、パッチ領域を重複しないように設定する方式である。また、第1方式は、パッチ領域においてセグメンテーションした予測結果の全てを有効とする(破棄領域を設定しない)方式である。
 図3は、第1方式におけるパッチ領域の例を示す図である。病変検出装置100は、対象となる画像G1の病変検出を行う。画像G1は、人体の内部をCTで撮影した画像であり、例えば、腎臓部に病変があるものとする。
 病変検出装置100は、第1方式において、例えば、パッチ領域P1を設定する。パッチ領域の大きさは、例えば、GPUの性能に応じて決定される。そして、病変検出装置100は、パッチ領域P1に対してセグメンテーションを行う。
 次に、病変検出装置100は、例えば、パッチ領域P1の隣に、パッチ領域P2を設定する。このとき、パッチ領域P2は、パッチ領域P1と重複しないように設定される。そして、病変検出装置100は、パッチ領域P2に対してセグメンテーションを行う。
 病変検出装置100は、他のパッチ領域と重複しないようにパッチ領域の設定を繰り返す。パッチ領域P2は、パッチ領域P1から右方向にスライドされた領域である。病変検出装置100は、右方向に限らず、上下方向、左右方向、または斜め方向にスライドさせ、次のパッチ領域を設定させてもよい。病変検出装置100は、画像G1の全領域を網羅するまでパッチ領域の設定及びセグメンテーションを繰り返す。図3において、病変検出装置100は、パッチ領域Pn(nは自然数)まで処理を繰り返す。
 図4は、第1方式におけるパッチ領域の例を示す図である。図4(A)は、画像G1中のパッチ領域P11であり、図4(B)は、パッチ領域P11を拡大した図である。なお、領域A11は、検出したい病変(病変を有する可能性のある臓器)の例を示す図であり、例えば、腎臓である。
 図4(B)に示すように、パッチ領域P11は、検出したい領域A11が端部分に存在する。病変検出装置100は、周辺の画像情報が少ない、あるいは欠如しているパッチ領域の端部分のセグメンテーションによる予測結果は、周辺の画像情報を有する中央付近のセグメンテーションと比較して、検出精度(予測精度)が低くなる。
 第1方式では、パッチ領域を重複させないことで、セグメンテーションを行う領域が重複しないため、少ない時間(処理量)で病変検出を行うことができる。しかし、第1方式では、予測精度の低いパッチ領域の端部分の予測結果も有効となるため、例えば、図4(B)に示すような端部分に病変が存在する場合、病変検出できる確率が低下する。
 <2.第2方式>
 第2方式は、パッチ領域の予測結果の一部を破棄する方式である。また、第2方式は、予測結果を一部破棄することで、画像G1の全領域を網羅するために、パッチ領域の一部が重複する場合がある。
 図5は、第2方式におけるパッチ領域の例を示す図である。図5(A)は、パッチ領域P21及びP22の例を示す図である。図5(B)は、パッチ領域P21及びP22の拡大図、及び有効領域の例を示す図である。
 病変検出装置100は、パッチ領域P21を設定する。病変検出装置100は、パッチ領域P21に対してセグメンテーションを行う。そして、病変検出装置100は、図4(B)に示すように、有効領域E21を設定し、パッチ領域P21内の有効領域以外の領域を破棄領域とし、破棄領域の予測結果を破棄する。言い換えると、病変検出装置100は、有効領域E21の予測結果のみを記憶し(有効とし)、破棄領域は未予測の状態とする。
 次に、病変検出装置100は、パッチ領域P22(点線で囲まれた領域)を設定する。病変検出装置100は、有効領域E21と接するように(パッチ領域P21の破棄領域と重複するように)、パッチ領域P22を設定する。これにより、パッチ領域P22は、パッチ領域P21の破棄領域において、パッチ領域P21と一部重複する。また、病変検出装置100は、有効領域を再度パッチ領域として設定しないようにする。
 パッチ領域P21は、図4(B)に示すように、病変を含む領域A21が端部分に存在する。病変検出装置100は、パッチ領域P21のセグメンテーションにおいて、精度の低い端部分を破棄するため、病変を検出できない。
 一方、パッチ領域P22は、図4(B)に示すように、病変を含む領域A21が中央付近に存在する。そのため、病変検出装置100は、パッチ領域P22のセグメンテーションにおいて、高い確率で病変を検出することができる。
 第2方式では、病変検出装置100は、精度の低い端部分の予測結果を破棄し、破棄した領域を次の(又は将来の)パッチ領域の設定に含める。病変検出装置100は、これを繰り返すことで、精度の高い予測結果のみを有効としつつ、全領域について予測することができる。
 なお、第2方式では、パッチ領域の一部が必ず破棄領域となるため、対象画像の一部に対して有効な予測が行われない。しかし、パッチ領域をスライドさせ設定していく場合、有効な予測が行われない領域は対象画像の端部分となる。対象画像の端部分は、何も映っていない可能性が高いため、予測が行われなくても問題ない。
 しかし、画像G1の何も映っていない部分(例えば黒い部分)でも、一定量の破棄領域を設定するため、不要な領域を複数回セグメンテーションする場合があり、処理時間が増大する。
 <3.破棄領域変動方式>
 破棄領域変動方式は、パッチ領域ごとに重要度を決定(算出)し、重要度に応じて破棄領域(あるいは有効領域)を変更する方式である。病変検出装置100は、破棄領域変動方式において、重要度が高いほど、破棄領域を大きくする。
 図6は、破棄領域変動方式の病変検出処理の処理フローチャートの例を示す図である。病変検出装置100は、例えば、撮影した人体の内部画像を送信された(取得した)とき、病変検出処理S100を実行する。
 病変検出装置100は、病変検出処理(破棄領域変動方式)S100において、対象画像の未予測領域(未だ有効な予測結果がない領域)からパッチ領域を設定する(S100-1)。なお、病変検出装置100は、病変検出処理の開始時は対象画像の全領域が未予測領域であるため、例えば、左上の隅にパッチ領域を設定する。
 病変検出装置100は、パッチ領域のセグメンテーションを実施する(S100-2)。病変検出装置100は、パッチ領域内の各領域(例えば、画素単位や所定の面積単位など)について、病変の有無の予測を行う。
 病変検出装置100は、パッチ領域の重要度を算出する(S100-3)。重要度は、例えば、当該パッチ領域に何か(病変など)が映っている可能性(確率)を示す。また、重要度は、例えば、当該パッチ領域にどれくらいの予測精度が必要か(予測精度の要求度合い)を示す。重要度は、例えば、パッチ領域に様々な物体(例えば臓器)が映っている場合、高い予測精度が必要であるため、高い値となる。また、重要度は、例えば、パッチ領域に臓器が何も映っていない場合、高い予測精度は必要ないため、低い値となる。
 病変検出装置100は、重要度に応じた予測の有効領域を設定する(S100-4)。病変検出装置100は、重要度が第1閾値より高い(又は第1閾値以上である)場合、有効領域を第1領域に設定する。一方、病変検出装置100は、重要度が第1閾値以下(又は第1閾値未満である)場合、有効領域を第1領域より広い第2領域に設定する。これにより、病変検出装置100は、重要度が高いほど、狭い有効領域(広い破棄領域)を設定することができる
 なお、処理S100-4は、破棄領域を設定してもよい。病変検出装置100は、破棄領域を設定し、設定した破棄領域の予測結果を破棄する。あるいは、病変検出装置100は、破棄領域の予測を行わなくてもよい。
 病変検出装置100は、対象画像の予測が完了していない場合(S100-5のNo)、パッチ領域をスライドさせることで、次のパッチ領域を選定する(S100-1)。
 病変検出装置100は、対象画像の予測が完了するまで(S100-5のYes)パッチ領域の選定及び予測を繰り返し、処理を終了する。
 なお、破棄領域変動方式では、パッチ領域の一部が破棄領域となる場合がある。そのため、病変検出装置100は、例えば、対象画像の端部分(あらかじめ設定された所定の領域)以外の領域に対して、有効な予測が行われたとき、対象画像の予測が完了したと判定する。
 <重要度の決定方法>
 重要度の決定方法の例について説明する。図7は、破棄領域変動方式におけるパッチ領域の例を示す図である。例えば、何も映っていない領域をパッチ領域P31とし、内臓が映っている領域をパッチ領域P32とする。図7の右側に、パッチ領域P31及びパッチ領域P32の拡大図を示す。病変検出装置100は、パッチ領域P31及びパッチ領域P32それぞれの重要度を決定する。
 <1.境界部分の割合による重要度の決定方法>
 病変検出装置100は、例えば、パッチ領域の臓器の境界部分の割合に応じて重要度を決定する。境界は、例えば、元画像に対してモルフォロジー変換の膨張処理を行い、その処理後画像と元画像の差分を計算することで抽出する。病変検出装置100は、境界の抽出処理により抽出した画像に対して閾値処理を行い、パッチ領域のピクセル数に対する境界部分のピクセル数の比率をパッチの重要度とする。
 病変検出装置100は、パッチ領域の境界部分が多い場合、臓器の境界部分である可能性が高いため、重要度を高く設定し、破棄領域を大きくすることで、当該パッチ領域の予測精度を上げる。
 一方、病変検出装置100は、パッチ領域の境界部分が少ない場合、臓器の境界部分である可能性が低いため、重要度を低く設定し、破棄領域を小さくすることで、パッチ領域の重複を小さくし、予測回数を抑制する。
 図8は、パッチ領域P31及びパッチ領域P32に対して境界抽出処理を行った例を示す図である。図8において、パッチ領域P31の境界部分のピクセル数の比率が「0.0」であるのに対し、パッチ領域P32の境界部分のピクセル数の比率が「0.5703」であるため、パッチ領域P32の重要度はパッチ領域P31よりも大きくなる。
 なお、重要度は、境界部分のピクセル数の比率以外の値(例えば、CT値の分散)を用いて決定されてもよい。
 <2.輝度分散による重要度の決定方法>
 病変検出装置100は、例えば、パッチ領域の輝度を用いて重要度を決定してもよい。輝度は、ものの輝きの強さを示す、例えば、画像のRGB値やCT値から算出される。パッチ領域の輝度分散が高い値を示すということは、当該パッチ領域には、多くの物体が映っているということ、すなわち、当該パッチ領域には情報量が多いということを示す。病変検出装置100は、パッチ領域の情報量が多い場合、何らかの物体が映っている可能性が高いため、重要度を高く設定し、破棄領域を大きくすることで、当該パッチ領域の予測精度を上げる。
 一方、病変検出装置100は、パッチ領域の情報量が少ない場合、何らかの物体が映っている可能性が低いため、重要度を低く設定し、破棄領域を小さくすることで、パッチ領域の重複を小さくし、予測回数を抑制する。
 図9は、パッチ領域P31及びパッチ領域P32の輝度のヒストグラムの例を示す図である。図9において、例えば、横軸はRGBの値、縦軸は画素数を示す。また、図9において、例えば、meanは平均値、varは分散、stdは標準偏差を示す。
 病変検出装置100は、例えば、画像全体の分散に対するパッチ領域の分散の割合を算出し、当該パッチ領域の重要度とする。図9において、パッチ領域P31の分散が0.0であるのに対し、パッチ領域P32の分散が2070.44であるため、パッチ領域P32の分散の画像全体に対する割合が大きくなるため、パッチ領域P32の重要度は、パッチ領域P31よりも大きくなる。
 なお、重要度は、分散以外の値(例えば、平均や標準偏差)を用いて決定されてもよい。また、輝度は、RGB形式以外の形式で算出されてもよい。
 図10は、重要度の応じた有効領域の例を示す図である。病変検出装置100は、上述したように、パッチ領域P31の重要度を第1閾値より低く、パッチ領域P32の重要度を第1閾値より高く決定する。そのため、各パッチ領域における有効領域E31及びE32は、図9に示すように、有効領域E31が有効領域E32よりも大きくなる。
 破棄領域変動方式では、重要度が高いパッチ領域に対しては、破棄領域を大きくすることで、高い予測精度を実現する。一方、破棄領域変動方式では、重要度が低いパッチ領域に対しては、破棄領域を小さくすることで、セグメンテーションの回数を抑制し、処理時間を短縮する。すなわち、病変検出装置100は、破棄領域変動方式で病変検出処理を行うことで、高い予測精度を維持しつつ、処理時間の短縮を行うことができる。
 [その他の実施の形態]
 第1方式、第2方式、破棄領域変動方式は、例えば、画像の特徴に応じて使い分けられてもよい。病変検出装置100は、例えば、ほとんど何も映っていない画像に対しては、第1方式を選択する。また、病変検出装置100は、例えば、全体に何かが映っている画像に対しては、第2方式を選択する。一方、病変検出装置100は、例えば図3に示すように、何かが映っている領域と何も映っていない領域が混在する画像に対しては、破棄領域変動方式を選択する。
 また、破棄領域変動方式における有効領域は、重要度と一つの閾値との比較ではなく、複数段階の閾値を用いて段階的に決定されてもよい。また、最も重要度が低い(あるいは重要度が第2閾値よりも低い)場合、パッチ領域の全てを有効領域とし、破棄領域を設定しなくてもよい。例えば、図7のパッチ領域P31は、何も映っていないため、黒1色で構成されている。そのため、パッチ領域P31は、重要度が非常に低い値となるため、全てを有効領域と設定されてもよい。
 また、破棄領域変動方式における有効領域は、重要度に応じた面積であってもよい。例えば、重要度が大きいほど有効領域の面積は小さくなってもよい。病変検出装置100は、決定した面積に応じて、パッチ領域の中央を中心とした正方形を、有効領域と設定してもよい。
 また、輝度は、例えば、CMYK形式で算出されてもよい。さらに、輝度は、例えば、白黒の濃度から算出されてもよい。
 以上まとめると、付記のようになる。
 (付記1)
 対象画像を複数のパッチ領域に分割し、前記複数のパッチ領域に対して探索対象の有無に関する判定を行う画像探索方法であって、
 パッチ領域内の領域であって、前記判定の結果を破棄する対象となる領域である破棄領域を、前記パッチ領域の重要度が高いほど大きく設定する破棄領域設定処理と、
 前記破棄領域の大きさに応じた重複量で、次に判定する前記パッチ領域を設定するパッチ領域設定処理と、を実行する
 画像探索方法。
 (付記2)
 前記パッチ領域の情報量が第1量の場合、前記重要度は第1値に決定され、
 前記パッチ領域の情報量が前記第1量より少ない第2量の場合、前記重要度は前記第1値より低い第2値に決定される
 付記1記載の画像探索方法。
 (付記3)
 前記情報量は、前記パッチ領域内の境界部分の比率を含む
 付記2記載の画像探索方法。
 (付記4)
 前記情報量は、前記パッチ領域の輝度分散を含む
 付記2記載の画像探索方法。
 (付記5)
 前記判定は、前記画像内の所定割合以上が前記判定の結果を有効とする有効領域となるまで繰り返される
 付記1記載の画像探索方法。
 (付記6)
 対象画像を複数のパッチ領域に分割し、前記複数のパッチ領域に対して探索対象の有無に関する判定を行う画像探索処理であって、
 パッチ領域内の領域であって、前記判定の結果を破棄する対象となる領域である破棄領域を、前記パッチ領域の重要度が高いほど大きく設定する破棄領域設定処理と、
 前記破棄領域の大きさに応じた重複量で、次に判定する前記パッチ領域を設定するパッチ領域設定処理と、
 を画像探索装置のコンピュータに実行させる画像探索プログラム。
 (付記7)
 前記画像は、人体の内部を撮影した画像であって、前記探索対象は、病変である
 付記1記載の画像探索方法。
 (付記8)
 前記パッチ領域の大きさは、画像探索を行う装置が有する、画像処理用のコンピュータの性能に応じて決定される
 付記1記載の画像探索方法。
10   :病変検出システム
100  :病変検出装置
110  :CPU
120  :ストレージ
121  :画像取得プログラム
122  :病変検出プログラム
1221 :重要度算出モジュール
130  :メモリ
140  :通信回路
150  :ディスプレイ
200  :撮影装置

Claims (14)

  1.  対象画像を複数のパッチ領域に分割し、前記複数のパッチ領域に対して探索対象の有無に関する判定を行う画像探索方法であって、
     パッチ領域内の領域であって、前記判定の結果を破棄する対象となる領域である破棄領域を、前記パッチ領域の重要度が高いほど大きく設定する破棄領域設定処理と、
     前記破棄領域の大きさに応じた重複量で、次に判定する前記パッチ領域を設定するパッチ領域設定処理と、を実行する
     画像探索方法。
  2.  前記パッチ領域の情報量が第1量の場合、前記重要度は第1値に決定され、
     前記パッチ領域の情報量が前記第1量より少ない第2量の場合、前記重要度は前記第1値より低い第2値に決定される
     請求項1記載の画像探索方法。
  3.  前記情報量は、前記パッチ領域内の境界部分の比率を含む
     請求項2記載の画像探索方法。
  4.  前記情報量は、前記パッチ領域の輝度分散を含む
     請求項2記載の画像探索方法。
  5.  前記判定は、前記画像内の所定割合以上が前記判定の結果を有効とする有効領域となるまで繰り返される
     請求項1記載の画像探索方法。
  6.  前記画像は、人体の内部を撮影した画像であって、前記探索対象は、病変である
     請求項1記載の画像探索方法。
  7.  前記パッチ領域の大きさは、画像探索を行う装置が有する、画像処理用のコンピュータの性能に応じて決定される
     請求項1記載の画像探索方法。
  8.  対象画像を複数のパッチ領域に分割し、前記複数のパッチ領域に対して探索対象の有無に関する判定を行う画像探索処理であって、
     パッチ領域内の領域であって、前記判定の結果を破棄する対象となる領域である破棄領域を、前記パッチ領域の重要度が高いほど大きく設定する破棄領域設定処理と、
     前記破棄領域の大きさに応じた重複量で、次に判定する前記パッチ領域を設定するパッチ領域設定処理と、
     を画像探索装置のコンピュータに実行させる画像探索プログラム。
  9.  前記パッチ領域の情報量が第1量の場合、前記重要度は第1値に決定され、
     前記パッチ領域の情報量が前記第1量より少ない第2量の場合、前記重要度は前記第1値より低い第2値に決定される
     請求項8記載の画像探索プログラム。
  10.  前記情報量は、前記パッチ領域内の境界部分の比率を含む
     請求項9記載の画像探索プログラム。
  11.  前記情報量は、前記パッチ領域の輝度分散を含む
     請求項9記載の画像探索プログラム。
  12.  前記判定は、前記画像内の所定割合以上が前記判定の結果を有効とする有効領域となるまで繰り返される
     請求項8記載の画像探索プログラム。
  13.  前記画像は、人体の内部を撮影した画像であって、前記探索対象は、病変である
     請求項8記載の画像探索プログラム。
  14.  前記パッチ領域の大きさは、画像探索を行う装置が有する、画像処理用のコンピュータの性能に応じて決定される
     請求項8記載の画像探索プログラム。
PCT/JP2023/043508 2023-01-05 2023-12-05 画像探索方法及び画像探索プログラム WO2024147255A1 (ja)

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