WO2024143230A1 - 電極触媒、アニオン交換膜型電気化学セル - Google Patents

電極触媒、アニオン交換膜型電気化学セル Download PDF

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耐久性、物質伝導性及び導電性に優れ、かつ安価に製造可能な電極触媒を提供する。 本発明によれば、空隙を有する含空隙体で構成される電極触媒であって、前記含空隙体は、コア部と、前記コア部を被覆するスキン層を備え、前記コア部は、金属で構成され、前記スキン層は、Niと、Niよりも原子番号が大きい金属元素を含有する酸化物で構成される、電極触媒が提供される。

Description

電極触媒、アニオン交換膜型電気化学セル
 本発明は、電極触媒及びアニオン交換膜型電気化学セルに関する。本発明の電極触媒は、例えば、アニオン交換膜型電気化学セルでの電気化学反応の触媒として利用可能である。アニオン交換膜型電気化学セルとしては、アニオン交換膜型水電解セルや、アニオン交換膜型燃料電池などが挙げられる。
 アニオン交換膜を用いた水電解水素製造では、カソードにて水素発生反応(HO+e→1/2H+OH)が起こり、その対向する位置のアノードでは酸素発生反応(OH→1/4O+1/2HO+e)が生じる。現状では貴金属酸化物(IrO)が電極触媒として利用されている。触媒活性の向上を目的としてIrOをIrRuOにする試みがされIrの使用量を3割削減させ、その過電圧を0.2V程度まで低減させている(非特許文献1)。しかし、高コストで埋蔵量の少ないIrを使用しない非貴金属担持触媒の開発が求められている。特許文献1では非貴金属のNi(OH)ナノ粒子を導電性カーボンに担持した触媒を開発しているが、導電性の付与とガス拡散経路の形成のためカーボンの添加が必要としている。カーボンは作動電位(1.7-1.8V)にて劣化が加速されるため、実用上大きな課題となる。NiFe金属ナノ粒子等の利用にて導電性の課題は克服され、IrOxより過電圧も小さくすることに成功している。しかし、電極が緻密化しやすく、発生する酸素の拡散経路(空隙)を付与するため、カーボンの添加が必須である(非特許文献2)。NiCoO系やNiFeO系にてアノードでの過電圧をIrOより低下させることに成功している(非特許文献3~4)。しかし、NiCoO系ではガス拡散経路の形成及び比表面積の向上を図ることでその抵抗が作動電位(1.6V)にて30Ωまで上昇して導電性に課題を生じ(非特許文献5)、NiFeO系では電位の上昇に伴うFeの酸化で劣化する課題を抱えている(非特許文献6)。
特表2017-527693号
Appl.Catal B 164 (2015) 488-495 ACS Catal. 10 (2020) 4019-4047 JACS 134(2012)17253-17261 JACS 135 (2013) 16977-16987 ACS Appl. Mat. Interfaces (2017) 44567 ACS Catal. 9(2019)7-15
 本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、耐久性、物質伝導性及び導電性に優れ、かつ安価に製造可能な電極触媒を提供するものである。
 本発明によれば、以下の発明が提供される。
[1]空隙を有する含空隙体で構成される電極触媒であって、前記含空隙体は、コア部と、前記コア部を被覆するスキン層を備え、前記コア部は、金属で構成され、前記スキン層は、Niと、Niよりも原子番号が大きい金属元素を含有する酸化物で構成される、電極触媒。
[2][1]に記載の電極触媒であって、前記金属元素は、Moである、電極触媒。
[3][1]又は[2]に記載の電極触媒であって、前記含空隙体は、触媒として作用する微粒子自体により構成され、前記微粒子が前記コア部と前記スキン層を備える、電極触媒。
[4][3]に記載の電極触媒であって、前記微粒子は、複数の一次粒子が鎖状に融着結合されて構成される、電極触媒。
[5][1]~[4]の何れか1つに記載の電極触媒であって、前記電極触媒は、アニオン交換膜型電気化学セル用の電極触媒である、電極触媒。
[6][5]に記載の電極触媒であって、前記アニオン交換膜型電気化学セルは、水電解セルである、電極触媒。
[7][5]に記載の電極触媒であって、前記アニオン交換膜型電気化学セルは、燃料電池セルである、電極触媒。
[8][1]~[7]の何れか1つに記載の電極触媒であって、前記酸化物は、Niよりも原子番号が小さい遷移金属元素を含む、電極触媒。
[9][8]に記載の電極触媒であって、前記遷移金属元素は、Co又はFeである、電極触媒。
[10][1]~[9]の何れか1つに記載の電極触媒であって、前記含空隙体は、空隙率が20%以上である、電極触媒。
[11][1]~[9]の何れか1つに記載の電極触媒であって、前記コア部の金属元素は、前記スキン層の金属元素と組成が同じである、電極触媒。
[12]カソードと、アノードと、その間に配置されたアニオン交換膜を備える電気化学セルであって、前記カソードと前記アノードの少なくとも一方は、[1]~[11]の何れか1つに記載の電極触媒で構成された触媒層を備える、アニオン交換膜型電気化学セル。
[13][12]に記載のアニオン交換膜型電気化学セルであって、前記アニオン交換膜型電気化学セルは、水電解セルである、アニオン交換膜型電気化学セル。
[14][12]に記載のアニオン交換膜型電気化学セルであって、前記アニオン交換膜型電気化学セルは、燃料電池セルである、アニオン交換膜型電気化学セル。
[15][1]~[11]の何れか1つに記載の電極触媒の製造方法であって、粉末形成工程と、還元及び酸化工程を備え、前記粉末形成工程では、酸化物微粒子で構成された粉末を形成し、前記還元及び酸化工程では、前記酸化物微粒子を還元して全体が金属となる状態にした後に、表面のみを酸化することによって、コア部と、前記コア部を被覆するスキン層を形成し、前記コア部は、金属で構成され、前記酸化物微粒子及び前記スキン層は、酸化物で構成され、前記コア部の金属元素は、前記酸化物微粒子及び前記スキン層の金属元素と組成が同じであり、かつNiと、Niよりも原子番号が大きい金属元素を含有する。
 本発明の電極触媒は、カーボン添加を必須とせず、コア部の金属とスキン層の酸化物で構成されているので、耐久性が優れている。また、この電極触媒は、空隙率が20%以上である含空隙体で構成されているので、物質伝導性に優れている。さらにこの電極触媒は、コア部が金属であるので、導電性に優れている。また、この電極触媒は、貴金属元素を必須成分としないので、安価に製造が可能である。さらに、この電極触媒は、スキン層が、Niと、Niよりも原子番号が大きい金属元素を含有する酸化物で構成されているために、触媒反応の開始電位(オンセット電位)を低下させることができるという効果が奏される。
電気化学セル10が水電解動作している状態を示す構成図である。 電気化学セル10が発電動作している状態を示す構成図である。 電極触媒50を構成する多孔体60の断面図である。 電極触媒50を構成する粉末70の断面図である。 連珠構造を有する微粒子80の斜視図である。 連珠構造を有する微粒子80の断面図である。 粉末を製造するための製造装置1の、バーナー2の中央を通る断面図である。 図7中の領域Xの拡大図である。 図7中のA-A断面図である。 図9中の領域Yの拡大図である。 図11Aは、酸化物微粒子80のTEM像の一例であり、図11Bは、図11AのTEM像中の一次粒子の一次粒子径を示す矢印を重ねた図である。 OER活性測定に用いる電気化学測定装置15の構成を示す。 実施例1及び比較例1の電極触媒50のOER活性測定の結果を示すグラフである。 実施例2及び比較例2の電極触媒50のOER活性測定の結果を示すグラフである。 実施例3及び比較例3の電極触媒50のOER活性測定の結果を示すグラフである。 アノード触媒を実施例2又は比較例2の電極触媒50とした水電解セルの電圧-電圧特性評価の結果を示すグラフである。 アノード触媒を実施例2又は比較例2の電極触媒50とした水電解セルの長期評価の結果を示すグラフである。
 以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴事項について独立して発明が成立する。
1.電気化学セル10
 図1は、本発明の一実施形態のアニオン交換膜型電気化学セル10の構成を示す。電気化学セル10は、カソード20と、アノード30と、その間に配置されたアニオン交換膜40を備える。
 電気化学セル10は、図1に示すように、カソード20とアノード30の間に電圧を加えると共にカソード20に水を供給すると、以下に示すカソード反応とアノード反応が起こって、カソード20から水素が発生し、アノードから水と酸素が発生する。電子は、配線を通じてアノード30からカソード20に移動し、OHは、アニオン交換膜40を通じて、カソード20からアノード30に移動する。この場合、電気化学セル10は、アニオン交換膜型水電解セルとなり、水電解動作する。
 カソード反応:HO+e→1/2H+OH
 アノード反応:OH→1/2HO+1/4O+e
 また、電気化学セル10は、図2に示すように、カソード20とアノード30の間に負荷Rを接続すると共に、カソード20に水と酸素を供給し、アノード30に水素を供給すると、以下に示すカソード反応とアノード反応によって起電力が発生すると共に、水が生成される。発生した起電力によって、電子は、負荷Rを通じてアノード30からカソード20に移動し、OHは、アニオン交換膜40を通じて、カソード20からアノード30に移動する。この場合、電気化学セル10は、アニオン交換膜型燃料電池セルとなり、発電動作する。
 カソード反応:1/2HO+1/4O+e→OH
 アノード反応:1/2H+OH→HO+e
 発電動作でのカソード反応は、水電解動作でのアノード反応の逆反応となり、発電動作でのアノード反応は、水電解動作でのカソード反応の逆反応となる。
 このように、電気化学セル10は、水電解セルとしても、燃料電池セルとしても動作させることができる。このため、例えば、太陽光発電などで発生した余剰電力を用いて電気化学セル10を水電解セルとして動作させることによって水素や酸素を発生させたものを貯蔵しておき、電力が必要なときに、貯蔵した水素及び酸素を用いて電気化学セル10を燃料電池セルとして動作させて起電力を発生させることによって、電気化学セル10を効率的に運用することができる。
 カソード20は、好ましくは、拡散層21と、マイクロポーラス層22と、触媒層23を備える。アノード30は、、好ましくは、拡散層31と、マイクロポーラス層32と、触媒層33を備える。拡散層21,31は、多孔質体で構成され、触媒層23,33に供給される流体(液体又は気体)を拡散させる機能を有する。マイクロポーラス層22,32は、触媒層23,33に供給される流体をさらに拡散させたり、触媒層23,33で発生した液体を効率的に除去する機能を有する。触媒層23,33は、電気化学反応(カソード反応又はアノード反応)を触媒によって促進する機能を有する。
 触媒層23,33の一方又は両方は、後述する本発明の電極触媒50によって構成される。触媒層23,33の一方が電極触媒50で構成される場合、触媒層23,33の他方は、所望の電気化学反応を促進可能な任意の触媒で構成することができ、例えば、従来技術で挙げたような触媒(例:IrOx)を用いることができる。触媒層23,33の両方が電極触媒50で構成される場合、電極触媒50の組成や構造は、同一であっても互いに異なっていてもよい。
2.電極触媒50
 電極触媒50は、空隙を有する含空隙体で構成される。含空隙体としては、図3に示すような多孔体60や、図4に示すような粉末70が挙げられる。本発明では、触媒自体によって含空隙体が形成されているので、従来のように、触媒を担持体に担持させることが不要である。電極触媒50は、アノードとかソードのどちらに用いてもよいが、後述する実施例で示すように、酸素発生反応のオンセット電位を低下させる効果が高いので、水電解動作時のアノード用電極触媒であることが特に好ましい。
 多孔体60は、基体61に多数の細孔62が形成されたものであり、細孔62が空隙となる。細孔62は、規則的に配置されていても不規則に配置されていてもよい。細孔62は規則的な形状(例えば直線形状)であっても不規則な形状であってもよい。細孔62は、基体61を貫通していてもいなくてもよい。粉末70は、微粒子80の集合体であり、微粒子80と微粒子80の間の隙間81や、微粒子内部の隙間が空隙となる。微粒子80は、球形であっても、その他の形状であってもよい。含空隙体が粉末70である場合、含空隙体は、触媒として作用する微粒子80自体により構成される。
 含空隙体の空隙率は、20%以上であることが好ましく、50%以上であることが好ましい。この空隙率は、例えば、20~90%であり、具体的には例えば、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。空隙率は、かさ密度/真密度によって算出することができる。粉体の空隙率は、一軸加圧成型機にて成型(成型体大きさ:5mm×5mm×30mm、成型圧2MPa以下)した状態で測定することができる。
 一例では、空隙率は、以下の方法で算出することができる。まず、かさ密度は、触媒層の重さ/触媒層の見かけ体積によって算出することができる。触媒層の重さは、電解質膜上に触媒層を形成する前後の重量差によって算出することができる。触媒層の見かけ体積は、触媒層の厚さをSEMで測定し、触媒層の面積をノギスで測定することによって算出することができる。
真密度は、触媒材料の単位格子当たりの重さ/触媒材料の単位格子当たりの体積によって算出することができる。触媒材料の単位格子当たりの体積は、XRD測定によって決定した格子定数に基づいて算出することができる。触媒材料の単位格子当たりの重さは、ICP測定によって決定した組成に基づいて算出することができる。
 含空隙体は、コア部90と、コア部90を被覆するスキン層91を備える。含空隙体が多孔体60である場合、多孔体60がコア部90とスキン層91を備える。含空隙体が粉末70である場合、各微粒子80がコア部90とスキン層91を備える。スキン層91は、コア部90を完全に被覆していてもよく、部分的に被覆していてもよい。
 コア部90は、金属で形成され、スキン層91は、Niと、Niよりも原子番号が大きい金属元素(以下、「第2金属元素」)を含有する酸化物で構成される。スキン層91は、NiO結合を含むので、アルカリ水溶液中でNiOOH(活性点)を生成させ、電気化学反応を促進させる。また、スキン層91を構成する酸化物が第2金属元素を含む場合、第2金属元素を含まない場合に比べて触媒反応(特に、酸素発生反応)のオンセット電位が低下するという効果が奏される。このような効果が奏される作用としては、第2金属元素は、Niよりもd電子数が多いために、第2金属元素の添加によってフェルミレベルが上昇し、触媒反応に必要な電荷移動が容易になることが考えられる。酸化物に含まれる金属元素の合計に対するNi及び第2金属元素の割合は、それぞれ、5~95原子%が好ましく、10~80原子%がさらに好ましく、具体的には例えば、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95原子%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
 コア部90は、金属で形成されるので、電気伝導性が高い。コア部90の金属元素は、スキン層91の金属元素と組成が同じであっても異なっていてもよい。組成が同じである場合、含空隙体の全体を還元した後にその表面のみを酸化することによって、Ni及び第2金属元素を含有する酸化物で構成されるスキン層91を形成できるので、製造が容易である。なお、スキン層91は、コア部90を覆うように、Ni及び第2金属元素を含有する酸化物をコーティングすることによって形成してもよい。この場合、コア部90は、Niを含まなくてもよい。
 スキン層91の厚さは、例えば、0.1~50nmであり、1~10nmが好ましい。この厚さは、具体的には例えば、0.1、0.5、1、5、10、15、20、30、40、50nmであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
 電極触媒50の電気伝導度は、0.001S/cm以上が好ましく、0.01S/cm以上がさらに好ましく、0.1S/cm以上がさらに好ましい。この電気伝導度は、例えば、0.001~500S/cmであり、具体的には例えば、0.001、0.002、0.005、0.01、0.02、0.05、0.1、0.2、0.5、1、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500S/cmであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内又は何れか以上であってもよい。
 コア部90及びスキン層91の金属元素は、Ni以外には、Niよりも原子番号が小さい遷移金属元素を含むことが好ましい。このような遷移金属元素としては、Co,Fe,Mn,Cr,V,Ti,Scなどが挙げられ、Co又はFeが好ましい。このような遷移金属元素を含ませると、フェルミレベルが下がって電気化学反応が促進される。酸化物に含まれる金属元素の合計に対する遷移金属元素の割合は、5~95原子%が好ましく、10~80原子%がさらに好ましく、具体的には例えば、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95原子%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
 微粒子80は、図5に示すように、複数の一次粒子82が鎖状に融着結合されて構成される鎖状部83を有する構造(以下、「連珠構造」)であることが好ましい。この場合、鎖状部83で囲まれた領域が空隙84となる。また、連珠構造は、鎖状部83が分岐点85で分岐された分岐構造を有することが好ましい。この場合、空隙84が形成されやすい。また、触媒自体によって連珠構造が形成されているので、従来のように、触媒を担持体に担持させることが不要である。
 図6に示すように、鎖状部83を構成する複数の一次粒子82のそれぞれがコア部90とスキン層91を備え、隣接する一次粒子82のコア部90同士が繋がっていることが好ましい。この場合、導電性が特に良好になる。
 一次粒子82の平均サイズは、1~100nmが好ましく、5~40nmがさらに好ましく、10~20nmがさらに好ましい。この平均サイズは、具体的には例えば、1、5、10、15、20、25、30、35、40、50、100nmであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。一次粒子82の平均サイズは、10以上の一次粒子の一次粒子径の算術平均によって求めることができる。一次粒子径は、図11に示すようなTEM像を用いて測定可能である。図11Aに示すTEM像では、色の濃い部位は、複数の一次粒子の重なりを示す。一次粒子径の測定では、色が比較的薄い粒子であってその外周が分かるものに注目し、その粒子の外周の2点間距離が最大となる値(図11Bの矢印の長さ)を一次粒子径とする。
 微粒子80の平均粒子径は、0.1μm~4μmであり、0.5μm~2μmが好ましい。微粒子80の平均粒子径は、レーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置によって測定することができる。
 粉末70のBET比表面積は、10m/g以上が好ましいい。このBET比表面積は、例えば10~50m/gであり、具体的には例えば、10、15、20、25、30、35、40、45、50m/gであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
 粉末70は、安息角が50度以下であることが好ましく、45度以下であることがさらに好ましい。この場合、粉末は小麦粉と同程度の流動性を有しており、取り扱いが容易である。この安息角は、例えば20~50度であり、具体的には例えば、20、25、30、35、40、45、50度であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。安息角は、落下体積法によって求めることができる。
3.電極触媒50の製造方法
 電極触媒50が、連珠構造を有する微粒子80の集合体である粉末70で構成される場合、電極触媒50は、粉末形成工程と、還元及び表面酸化工程を備える方法によって製造可能である。
 前記粉末形成工程では、酸化物微粒子9で構成された粉末を形成し、前記還元及び酸化工程では、酸化物微粒子を還元して全体が金属となる状態にした後に、表面のみを酸化することによって、コア部90と、コア部90を被覆するスキン層91を形成する。コア部90は、金属で構成され、酸化物微粒子9及びスキン層91は、酸化物で構成される。コア部90の金属元素は、酸化物微粒子9及びスキン層91の金属元素と組成が同じであり、かつNiと、Niよりも原子番号が大きい金属元素を含有する。
以下、各工程について詳細に説明する。
3-1.粉末形成工程
 まず、図7~図10を用いて、粉末の製造に利用可能な製造装置1について説明する。製造装置1は、バーナー2と、原料供給部3と、反応筒4と、回収器5と、ガス貯留部6を備える。原料供給部3は、外筒13と、原料流通筒14を備える。
 バーナー2は、筒状であり、原料供給部3は、バーナー2の内部に配置されている。バーナー2と外筒13の間にバーナーガス2aが流通される。バーナーガス2aは、着火により、バーナー2の先端に火炎7を形成するために用いられる。火炎7によって、1000℃以上の高温領域が形成される。バーナーガス2aは、プロパン、メタン、アセチレン、水素もしくは亜酸化窒素等の可燃性ガスを含むことが好ましい。一例では、バーナーガス2aとして、酸素及びプロパンの混合ガスを用いることができる。高温領域の温度は、例えば1000~2000℃であり、具体的には例えば、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000℃であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
 原料流通筒14には、粉末を生成するための原料溶液14aが流通される。原料溶液14aとしては、Ni化合物、Mo化合物及び必要に応じて遷移金属元素(例:Co,Fe)の化合物を含むものが用いられる。化合物としては、脂肪酸金属塩(例:脂肪酸Ni,脂肪酸Mo,脂肪酸Co,脂肪酸Fe)が例示される。脂肪酸の炭素数は、例えば2~20であり、4~15が好ましく、6~12がさらに好ましい。脂肪酸としては、オクチル酸が好ましい。
 原料溶液14a中において、脂肪酸金属塩は、非水溶媒中に溶解又は分散されることが好ましい。非水溶媒としては、ターペンを代表とする有機溶媒が挙げられる。原料溶液14a中に水分が含まれていると、脂肪酸金属塩が加水分解されて劣化する場合がある。
 外筒13と原料流通筒14の間には、原料溶液14aのミスト化に用いられるミスト化ガス13aが流通される。ミスト化ガス13aと原料溶液14aを原料供給部3の先端から一緒に噴出させると、原料溶液14aがミスト化される。原料溶液14aのミスト14bは、火炎7中に噴霧され、原料溶液14a中の脂肪酸金属塩が火炎7中で熱分解反応して、酸化物の結晶子8が鎖状に融着結合されて構成された鎖状部を有する酸化物微粒子9の集合体である酸化物粉末が生成される。この結晶子8、酸化物微粒子9、及び酸化物粉末が還元及び表面酸化工程を経て、それぞれ、一次粒子82、微粒子80、粉末70となる。ミスト化ガス13aは、一例では、酸素である。
 反応筒4は、回収器5とガス貯留部6の間に設けられている。反応筒4内に火炎7が形成される。回収器5にはフィルタ5aと、ガス排出部5bが設けられている。ガス排出部5bには陰圧が加えられる。このため、回収器5及び反応筒4内にガス排出部5bに向かう気流が生成される。
 ガス貯留部6は、筒状であり、冷却ガス導入部6aと、スリット6bを備える。冷却ガス導入部6aから冷却ガス6gがガス貯留部6内に導入される。冷却ガス導入部6aは、ガス貯留部6の内周壁6cの接線に沿った方向に向けられているので、冷却ガス導入部6aを通じてガス貯留部6内に導入された冷却ガス6gは、内周壁6cに沿って旋回する。ガス貯留部6の中央にはバーナー挿通孔6dが設けられている。バーナー挿通孔6dにはバーナー2が挿通される。スリット6bは、バーナー挿通孔6dに隣接した位置に、バーナー挿通孔6dを取り囲むように設けられている。このため、バーナー挿通孔6dにバーナー2を挿通させた状態では、スリット6bは、バーナー2を取り囲むように設けられる。ガス貯留部6内の冷却ガス6gは、ガス排出部5bに加えられた陰圧によって駆動されて、スリット6bから反応筒4に向けて排出される。冷却ガス6gは、生成された金属酸化物を冷却可能なものであればよく、例えば空気である。
 酸化物微粒子9が火炎7から出た後は酸化物微粒子9が冷却ガス6gによって即座に冷却されるので、鎖状部を有する構造が維持される。冷却された酸化物微粒子9は、フィルタ5aによって捕捉されて回収される。補捉された酸化物微粒子9は400~1000℃で熱処理を行い所望の一次粒子径に調整してもよい。
3-2.還元及び表面酸化工程
 上記工程で得られた酸化物粉末を構成する酸化物微粒子9は、全体が酸化物となっているので、導電性が良好でない。そこで、本工程では、酸化物微粒子9を還元して全体が金属となる状態にした後に、表面のみを酸化することによって、金属のコア部90と酸化物のスキン層91を形成する。これによって、連珠構造を有する微粒子80の集合体である粉末70で構成された電極触媒50が得られる。
 酸化物微粒子9の還元は、酸化物微粒子9を水素含有雰囲気下で熱処理することによって行うことができる。水素含有雰囲気は、水素を含む雰囲気であり、水素が不活性ガス(例:窒素)で希釈された雰囲気であることが好ましい。雰囲気中の水素含有量は、例えば0.5~50%である。熱処理温度は、20~500℃であることが好ましい。この工程によって、酸化物微粒子9が還元されて金属微粒子が得られる。次に、還元後に、室温に徐冷する際に、微量の酸素を含む窒素中に保持することによって金属微粒子の表面を酸化することができる。酸素の濃度は0.5~50ppmであることが好ましい。
 以下に示す方法で電極触媒を製造し、各種評価を行った。
1.電極触媒50の製造
 以下に示す方法に従って、表1に示す実施例1~3及び比較例1~3の電極触媒50を製造した。
1-1.粉末形成工程
 図7~図10に示す製造装置1を用いて、電極触媒50の製造を行った。バーナーガス2aとしては、酸素5L/分、プロパンガス1L/分を混合したガスを用い、このガスに着火してバーナー2の先端に1600℃以上の火炎(化学炎)7を形成した。原料溶液14aとしては、オクチル酸Ni、オクチル酸Mo、オクチル酸Co、オクチル酸Feを表1に示す組成の割合でミネラルスプリットターペンに混合し、溶解させたものを用いた。ミスト化ガス13aとしては、酸素を用いた。9L/分のミスト化ガス13aと、3g/分の原料溶液14aを混合し、スプレーノズル(アトマイザー)である原料供給部3の先端から火炎中心部分に噴霧し、燃焼させ、酸化物微粒子9の集合体である酸化物粉末を生成させた。その際、ガス排出部5bを負圧にすることによって、スリット6bから空気を170L/分の流量で吸引することで、生成した粉末を回収器5(フィルタ5a付き)に回収した。原料供給部3は、二重管構造(全長322.3mm)からなり外筒13から酸素ガス、原料流通筒14には原料溶液14aが供給され、原料流通筒14先端にはフルイドノズル、エアノズルがあり、そこで、原料溶液14aをミスト14bにした。
1-2.還元及び表面酸化工程
 次に、上記工程で得られた酸化物粉末に対して、還元及び表面酸化を行うことによって、金属のコア部90と酸化物のスキン層91を形成した。これによって、連珠構造を有する微粒子80の集合体である粉末70で構成された電極触媒50を得た。
 還元は、酸化物微粒子9を水素含有雰囲気(水素と窒素の混合ガス雰囲気。水素含有量1%)下で400℃2時間熱処理することによって行った。表面酸化は、還元後に、室温に徐冷する際に、微量の酸素を含む窒素中に保持することによって行った。酸素の濃度は、5ppmとした。
2.電極触媒50の電気伝導度測定
 上記方法で得られた実施例1~3及び比較例1~3の電極触媒50の電気伝導度を以下の方法で測定した。その結果を表1に示す。表1に示すように、実施例1~3の電極触媒50は、何れも電気伝導度が非常に高かった。
(電気伝導度の測定方法)
 精密電子天秤にて精秤した電極触媒(以下、「対象サンプル))8サンプルを、測定用治具内の8個のサンプルフォルダ(直径3mm、深さ5mm)にそれぞれ充填した。対象サンプルを充填した測定用治具を加圧装置にセットし、1.1kNの力で対象サンプルを圧縮した。加圧装置の圧縮器具にセットされた電極を用いて、対象サンプルの圧粉時の抵抗値を直流二端子法で測定し、同時に圧粉時の長さも計測した。この操作を重量の異なる対象サンプル4種類以上で行い、圧粉時の対象サンプルの長さ(x軸)と抵抗値(y軸)の関係を求めy軸方向に外挿し、y切片の値を求めた。y切片の値及び圧粉体の長さと断面積から、対象サンプルの抵抗率を求め、その逆数である電気伝導度を算出した。
3.電極触媒50のBET比表面積
 上記方法で得られた実施例1~3及び比較例1~3の電極触媒50のBET比表面積を以下の方法で測定した。その結果を表1に示す。表1に示すように、実施例1~3の電極触媒50は、何れもBET比表面積が非常に大きかった。
(BET比表面積の測定方法)
 電極触媒50のサンプル0.2gを測定ガラスセルに量り取り、130℃減圧条件で30mmTorr以下になるまで1~2時間ほど脱水した。その後、室温まで徐冷し、窒素パージした。次に、Antonpaar製ガス吸着測定装置(Autosorp iQ)を用い相対気圧0.01から0.30の条件にてBET法によりBET比表面積を求めた。
4.電極触媒50のOER活性測定
 図12に示す三電極方式の電気化学測定装置15を用いて、実施例1~3及び比較例1~3の電極触媒50のOER活性測定を行った。装置15は、ガラスセル15aと、作用極15bと、対極15cと、基準極15dを備える。基準極15dに対する作用極15bの電位は、不図示のポテンショスタットによって調整可能になっている。ガラスセル15a内には、濃度0.1mol/LのKOH溶液15eが収容されている。KOH溶液15e内に窒素又は酸素が吹き込み可能になっている。作用極15bは、グラッシーカーボン(GC)製であり、円柱状であり、その下面に電極触媒50が塗布されている。作用極15bの下面と対極15cは、KOH溶液15e内に浸漬されている。基準極15dは、塩橋15fによってKOH溶液15eと液絡されている。
 電極触媒50は、水80wt%エタノール20wt%の混合溶液に分散させた状態で作用極15bの下面に塗布し、乾燥させた。KOH溶液15e内は測定前に窒素を吹き込んで、KOH溶液15eをパージし、測定中は、酸素を流量100ml/minで吹き込み、基準極15dをその中心軸を中心に回転させ、その状態で基準極15dに対する作用極15bの電位(Potential /V vs RHE)を変化させながら電流値を測定した。
 その結果を図13~図15に示す。図13に示すように、組成がNiOである比較例1に比べて、組成がNi0.7Mo0.3Oである実施例1は、オンセット電位が低かった(つまり、図13のグラフが、1.5V近傍で左にずれていた)。また、図14に示すように、組成がNi0.8Co0.2Oである比較例2に比べて、組成がNi0.8Co0.1Mo0.1Oである実施例2は、オンセット電位が低かった。さらに、図15に示すように、組成がNi0.8Fe0.2Oである比較例3に比べて、組成がNi0.7Fe0.1Mo0.2Oである実施例は、オンセット電位が低かった。これらの結果は、電極触媒50のスキン層が、Niと、Niよりも原子番号が大きい金属元素(本実施例ではMo)を含有する酸化物で構成される場合に、オンセット電位を低下させる効果が奏されることを示している。
5.水電解セルの電圧-電圧特性評価
 図1に示す水電解セルにおいて、カソード触媒を比較例3の電極触媒とし、アノード触媒を実施例2又は比較例2の電極触媒50として、80℃において、アノードとカソードの間に加えた電圧と、水電解反応の際に流れる電流の関係を測定した結果を図16に示す。図16に示すように、実施例2の電極触媒50を用いた水電解セルでは、比較例2の電極触媒50を用いた水電解セルよりも、水電解反応速度が大きく、触媒性能が優れていた。
6.水電解セルの長期評価
 「5.水電解セルの電圧-電圧特性評価」で作製した水電解セルの長期評価を行った。この評価では、80℃において、電流密度が1A/cmとなるように、アノードとカソードの間に電圧(セル電圧)を印加し、セル電圧の推移を記録した。その結果を図17に示す。図17に示すように、実施例2は、電流密度を1A/cmにするのに必要なセル電圧が比較例2よりも低く、その状態が300時間以上続いた。
7.空隙率の測定
 「2.電極触媒50」で説明した方法に従って実施例2及び3の電極触媒50の空隙率を測定したところ、それぞれ、43%及び50%であった。
1:製造装置、2:バーナー、2a:バーナーガス、3:原料供給部、4:反応筒、5:回収器、5a:フィルタ、5b:ガス排出部、6:ガス貯留部、6a:冷却ガス導入部、6b:スリット、6c:内周壁、6d:バーナー挿通孔、6g:冷却ガス、7:火炎、8:結晶子、9:酸化物微粒子、10:アニオン交換膜型電気化学セル、13:外筒、13a:ミスト化ガス、14:原料流通筒、14a:原料溶液、14b:ミスト、15:電気化学測定装置、15a:ガラスセル、15b:作用極、15c:対極、15d:基準極、15e:KOH溶液、15f:塩橋、20:カソード、21:拡散層、22:マイクロポーラス層、23:触媒層、30:アノード、31:拡散層、32:マイクロポーラス層、33:触媒層、40:アニオン交換膜、50:電極触媒、60:多孔体、61:基体、62:細孔、70:粉末、80:酸化物微粒子、81:隙間、82:一次粒子、83:鎖状部、84:空隙、85:分岐点、90:コア部、91:スキン層

Claims (15)

  1.  空隙を有する含空隙体で構成される電極触媒であって、
     前記含空隙体は、コア部と、前記コア部を被覆するスキン層を備え、
     前記コア部は、金属で構成され、
     前記スキン層は、Niと、Niよりも原子番号が大きい金属元素を含有する酸化物で構成される、電極触媒。
  2.  請求項1に記載の電極触媒であって、
     前記金属元素は、Moである、電極触媒。
  3.  請求項1に記載の電極触媒であって、
     前記含空隙体は、触媒として作用する微粒子自体により構成され、
     前記微粒子が前記コア部と前記スキン層を備える、電極触媒。
  4.  請求項3に記載の電極触媒であって、
     前記微粒子は、複数の一次粒子が鎖状に融着結合されて構成される、電極触媒。
  5.  請求項1に記載の電極触媒であって、
     前記電極触媒は、アニオン交換膜型電気化学セル用の電極触媒である、電極触媒。
  6.  請求項5に記載の電極触媒であって、
     前記アニオン交換膜型電気化学セルは、水電解セルである、電極触媒。
  7.  請求項5に記載の電極触媒であって、
     前記アニオン交換膜型電気化学セルは、燃料電池セルである、電極触媒。
  8.  請求項1に記載の電極触媒であって、
     前記酸化物は、Niよりも原子番号が小さい遷移金属元素を含む、電極触媒。
  9.  請求項8に記載の電極触媒であって、
     前記遷移金属元素は、Co又はFeである、電極触媒。
  10.  請求項1に記載の電極触媒であって、
     前記含空隙体は、空隙率が20%以上である、電極触媒。
  11.  請求項1に記載の電極触媒であって、
     前記コア部の金属元素は、前記スキン層の金属元素と組成が同じである、電極触媒。
  12.  カソードと、アノードと、その間に配置されたアニオン交換膜を備える電気化学セルであって、
     前記カソードと前記アノードの少なくとも一方は、請求項1~請求項10の何れか1つに記載の電極触媒で構成された触媒層を備える、アニオン交換膜型電気化学セル。
  13.  請求項12に記載のアニオン交換膜型電気化学セルであって、
     前記アニオン交換膜型電気化学セルは、水電解セルである、アニオン交換膜型電気化学セル。
  14.  請求項12に記載のアニオン交換膜型電気化学セルであって、
     前記アニオン交換膜型電気化学セルは、燃料電池セルである、アニオン交換膜型電気化学セル。
  15.  請求項11に記載の電極触媒の製造方法であって、
     粉末形成工程と、還元及び酸化工程を備え、
     前記粉末形成工程では、酸化物微粒子で構成された粉末を形成し、
     前記還元及び酸化工程では、前記酸化物微粒子を還元して全体が金属となる状態にした後に、表面のみを酸化することによって、コア部と、前記コア部を被覆するスキン層を形成し、
     前記コア部は、金属で構成され、
     前記酸化物微粒子及び前記スキン層は、酸化物で構成され、
     前記コア部の金属元素は、前記酸化物微粒子及び前記スキン層の金属元素と組成が同じであり、かつNiと、Niよりも原子番号が大きい金属元素を含有する、方法。
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