WO2024127661A1

WO2024127661A1 - 吸引装置の制御方法、吸引装置の電源ユニット、及び、吸引装置のためのプログラム

Info

Publication number: WO2024127661A1
Application number: PCT/JP2022/046488
Authority: WO
Inventors: 修平多ヶ谷; 徹長浜
Original assignee: 日本たばこ産業株式会社
Priority date: 2022-12-16
Filing date: 2022-12-16
Publication date: 2024-06-20
Also published as: TW202425840A

Abstract

エアロゾル源を加熱してエアロゾルを生成可能な吸引装置の電源ユニットの制御方法であって、他の吸引装置から受信した第１信号が、複数の所定条件の各々を満たすことに基づいて、他の吸引装置を検出する検出ステップ（６０６～６０９）と、他の吸引装置の検出結果に基づいて、他の吸引装置に対して、通信接続の確立を要求する第２信号を送信する送信ステップ（６１３）と、他の吸引装置から第２信号に対する応答信号を受信したことに基づいて、他の吸引装置との間の通信接続が成功したと判定する判定ステップ（６１４）と、通信接続が成功したと判定したことに基づいて、エアロゾル源の加熱に関する所定のデータを送受信可能な状態に遷移する遷移ステップ（６１５）と、を含む。

Description

吸引装置の制御方法、吸引装置の電源ユニット、及び、吸引装置のためのプログラム

　本開示は、エアロゾルや気体等を吸引するための吸引装置の制御方法、吸引装置の電源ユニット、及び、吸引装置のためのプログラムに関する。

　近年、電子たばこ間で通信する技術が開発されている。例えば、電子たばこが、他の電子たばこと、Ｐ２Ｐ（Ｐｅｅｒ　ｔｏ　Ｐｅｅｒ）通信する技術が開発されている。

　特許文献１（国際公開第２０１５／１４９３３９号）には、一の電子たばこがたばこのタール味情報を要求するための要求情報を送信し、当該要求情報を受信した他の電子たばこが要求情報に従ってたばこのタール味を伝える応答情報を生成して返信することが開示されている。

国際公開第２０１５／１４９３３９号

　ところで、一の電子たばこがＰ２Ｐする場合、複数の電子たばこが周囲に存在すると、所望の電子たばこ以外と接続してしまうおそれがある。一の電子たばこが所望の電子たばこ以外と接続すると、情報が意図しない送信先に送られてしまうおそれがある。

　しかしながら、特許文献１には、電子たばこ間で通信し、たばこのタール味を伝える技術は開示されているものの、所望の電子たばこと接続する技術については開示されていない。そのため、特許文献１に記載の電子たばこは、たばこのタール味を、意図しない相手先に伝えてしまうおそれがある。

　本発明は、上記の問題に鑑み、吸引装置がＰ２Ｐ接続する場合、所望の吸引装置同士で接続可能な技術を提供することである。

　上記第１の課題を解決するため、本開示の実施形態によれば、エアロゾル源を加熱してエアロゾルを生成可能な吸引装置の電源ユニットの制御方法であって、他の吸引装置から受信した第１信号が、複数の所定条件の各々を満たすことに基づいて、当該他の吸引装置を検出する検出ステップと、前記他の吸引装置の検出結果に基づいて、当該他の吸引装置に対して、通信接続の確立を要求する第２信号を送信する送信ステップと、前記他の吸引装置から前記第２信号に対する応答信号を受信したことに基づいて、当該他の吸引装置との間の通信接続が成功したと判定する判定ステップと、前記通信接続が成功したと判定したことに基づいて、前記エアロゾル源の加熱に関する所定のデータを送受信可能な状態に遷移する遷移ステップと、を含む制御方法。

　一実施形態において、前記第１信号は、前記他の吸引装置の製造者を識別可能な識別子を含み、前記複数の所定の条件は、前記識別子が所定の製造者を示す所定の識別子であることを含むことができる。

　一実施形態において、前記第１信号は、前記他の吸引装置の宛先を示す第１アドレスを含み、
　前記複数の所定の条件は、前記第１アドレスが、前記吸引装置の宛先を示す第２アドレスの値よりも小さいことを含むことができる。

　一実施形態において、前記吸引装置の宛先を示す第２アドレスの値が前記他の吸引装置の宛先を示す第１アドレスの値よりも大きい場合、前記通信接続において、当該吸引装置をセントラルと、当該他の吸引装置をペリフェラルとして設定することができる。

　一実施形態において、前記複数の所定の条件は、前記第１信号の受信強度が、所定閾値よりも大きいことに基づいて、前記他の吸引装置を検出することができる。

　一実施形態において、前記所定閾値は、前記吸引装置と前記他の吸引装置とが所定距離だけ離れている場合における、前記第１信号の受信強度であってもよい。

　一実施形態において、前記第１信号に含まれる情報であって、検出された前記他の吸引装置に関する情報を記憶する記憶ステップをさらに含み、前記送信ステップにおいて、記憶した前記他の吸引装置に関する情報に基づいて、当該他の吸引装置に対して、前記第２信号を送信することができる。

　一実施形態において、制御方法は、ユーザの所定のアクションを検知したことに基づいて、前記他の吸引装置からの第１信号のスキャン処理を開始する受信ステップをさらに含み、前記受信ステップにおいて、前記ユーザの所定のアクションを検知しても、前記エアロゾル源の加熱中は、前記スキャン処理を開始しなくてもよい。

　一実施形態において、制御方法は、ユーザの所定のアクションを検知したことに基づいて、前記他の吸引装置からの第１信号のスキャン処理を開始する受信ステップをさらに含み、前記受信ステップにおいて、ユーザの所定のアクションを検知しても、前記吸引装置のユーザのユーザ端末と当該吸引装置とが通信接続している場合、前記スキャン処理を開始しなくてもよい。

　一実施形態において、前記第１信号は、アドバタイズパケットであり、前記第２信号は、接続要求信号であり、前記他の吸引装置から受信した前記アドバタイズパケットが、前記複数の所定条件の各々を満たすことに基づいて、当該他の吸引装置を検出し、前記送信ステップにおいて、前記他の吸引装置の検出結果に基づいて、当該他の吸引装置に対して、前記接続要求信号を送信することができる。

　上記課題を解決するため、本開示の実施形態によれば、エアロゾル源を加熱してエアロゾルを生成可能な吸引可能な吸引装置の電源ユニットであって、他の吸引装置から第１信号を受信する通信部と、前記受信した第１信号が複数の所定条件の各々を満たすことに基づいて、当該他の吸引装置を検出する制御部と、を含み、前記通信部は、前記他の吸引装置の検出結果に基づいて、当該他の吸引装置に対して、通信接続の確立を要求する第２信号を送信し、前記制御部は、前記他の吸引装置から前記第２信号に対する応答信号を受信したことに基づいて、当該他の吸引装置との間の通信接続が成功したと判定し、前記通信接続が成功したと判定したことに基づいて、前記エアロゾル源の加熱に関する所定のデータを送受信可能な状態に遷移する、電源ユニットが提供される。

　上記課題を解決するため、本開示の実施形態によれば、エアロゾル源を加熱してエアロゾルを生成可能な吸引装置の電源ユニットを制御するコンピュータに所定の処理を行わせるプログラムであって、前記コンピュータに、他の吸引装置から受信した第１信号が複数の所定条件の各々を満たすことに基づいて、前記他の吸引装置の検出結果に基づいて、当該他の吸引装置に対して、通信接続の確立を要求する第２信号を送信する送信ステップと、前記他の吸引装置から前記第２信号に対する応答信号を受信したことに基づいて、当該他の吸引装置との間の通信接続が成功したと判定する判定ステップと、前記通信接続が成功したと判定したことに基づいて、前記エアロゾル源の加熱に関する所定のデータを送受信可能な状態に遷移する遷移ステップと、を実行させるプログラムが提供される。

　本開示の実施形態によれば、吸引装置がＰ２Ｐ接続する場合、所望の吸引装置同士で接続可能な技術を提供できる。

吸引装置の第１構成例を模式的に示す模式図である。吸引装置の第２構成例を模式的に示す模式図である。Ｐ２Ｐ接続を開始するための処理例を示すシーケンス図である。Ｐ２Ｐ接続の開始を受け付けない場合の処理例を示すシーケンス図である。Ｐ２Ｐ接続処理を中止する場合の処理例を示すシーケンス図である。Ｐ２Ｐ接続処理を実行する場合の処理例を示すフローチャートである。Ｐ２Ｐ接続処理を実行する場合の他の処理例を示すフローチャートである。Ｐ２Ｐ接続処理を実行する場合の他の処理例を示す他のフローチャートである。

　　１　吸引装置の構成
　以下、本開示の一実施形態である吸引装置の構成例について説明する。
＜＜１．吸引装置の構成例＞＞
　吸引装置は、ユーザにより吸引される物質を生成する装置である。以下では、吸引装置により生成される物質が、エアロゾルであるものとして説明する。他に、吸引装置により生成される物質は、気体であってもよい。

　（１）第１の構成例
　図１は、吸引装置の第１の構成例を模式的に示す模式図である。図１に示すように、本構成例に係る吸引装置１００Ａは、電源ユニット１１０、カートリッジ１２０、及び香味付与カートリッジ１３０を含む。電源ユニット１１０は、電源部１１１Ａ、センサ部１１２Ａ、通知部１１３Ａ、記憶部１１４Ａ、通信部１１５Ａ、及び制御部１１６Ａを含む。カートリッジ１２０は、加熱部１２１Ａ、液誘導部１２２、及び液貯蔵部１２３を含む。香味付与カートリッジ１３０は、香味源１３１、及びマウスピース１２４を含む。カートリッジ１２０及び香味付与カートリッジ１３０には、空気流路１８０が形成される。

　電源部１１１Ａは、電力を蓄積する。そして、電源部１１１Ａは、制御部１１６Ａによる制御に基づいて、吸引装置１００Ａの各構成要素に電力を供給する。電源部１１１Ａは、例えば、リチウムイオン二次電池等の充電式バッテリにより構成され得る。

　センサ部１１２Ａは、吸引装置１００Ａに関する各種情報を取得する。一例として、センサ部１１２Ａは、コンデンサマイクロホン等の圧力センサ、流量センサ又は温度センサ等により構成され、ユーザによる吸引に伴う値を取得する。他の一例として、センサ部１１２Ａは、ボタン又はスイッチ等の、ユーザからの情報の入力を受け付ける入力装置により構成される。

　通知部１１３Ａは、情報をユーザに通知する。通知部１１３Ａは、例えば、発光する発光装置、画像を表示する表示装置、音を出力する音出力装置、又は振動する振動装置等により構成される。

　記憶部１１４Ａは、吸引装置１００Ａの動作のための各種情報を記憶する。記憶部１１４Ａは、例えば、フラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体により構成される。

　通信部１１５Ａは、有線又は無線の任意の通信規格に準拠した通信を行うことが可能な通信インタフェースである。かかる通信規格としては、例えば、Ｗｉ－Ｆｉ（登録商標）、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）、ＢＬＥ（Bluetooth Low Energy（登録商標））、ＮＦＣ（Near Field Communication）、又はＬＰＷＡ（Low Power Wide Area）を用いる規格等が採用され得る。

　制御部１１６Ａは、演算処理装置及び制御装置として機能し、各種プログラムに従って吸引装置１００Ａ内の動作全般を制御する。制御部１１６Ａは、例えばＣＰＵ（Central　Processing　Unit）、又はマイクロプロセッサ等の電子回路によって実現される。

　液貯蔵部１２３は、エアロゾル源を貯蔵する。エアロゾル源が霧化されることで、エアロゾルが生成される。エアロゾル源は、例えば、グリセリン及びプロピレングリコール等の多価アルコール、又は水等の液体である。エアロゾル源は、たばこ由来又は非たばこ由来の香味成分を含んでいてもよい。吸引装置１００Ａがネブライザ等の医療用吸入器である場合、エアロゾル源は、薬剤を含んでもよい。

　液誘導部１２２は、液貯蔵部１２３に貯蔵された液体であるエアロゾル源を、液貯蔵部１２３から誘導し、保持する。液誘導部１２２は、例えば、ガラス繊維等の繊維素材又は多孔質状のセラミック等の多孔質状素材を撚って形成されるウィックである。その場合、液貯蔵部１２３に貯蔵されたエアロゾル源は、ウィックの毛細管効果により誘導される。

　加熱部１２１Ａは、エアロゾル源を加熱することで、エアロゾル源を霧化してエアロゾルを生成する。図１に示した例では、加熱部１２１Ａは、コイルとして構成され、液誘導部１２２に巻き付けられる。加熱部１２１Ａが発熱すると、液誘導部１２２に保持されたエアロゾル源が加熱されて霧化され、エアロゾルが生成される。加熱部１２１Ａは、電源部１１１Ａから給電されると発熱する。一例として、ユーザが吸引を開始したこと、及び／又は所定の情報が入力されたことが、センサ部１１２Ａにより検出された場合に、給電されてもよい。そして、ユーザが吸引を終了したこと、及び／又は所定の情報が入力されたことが、センサ部１１２Ａにより検出された場合に、給電が停止されてもよい。

　香味源１３１は、エアロゾルに香味成分を付与するための構成要素である。香味源１３１は、たばこ由来又は非たばこ由来の香味成分を含んでいてもよい。

　空気流路１８０は、ユーザに吸引される空気の流路である。空気流路１８０は、空気流路１８０内への空気の入り口である空気流入孔１８１と、空気流路１８０からの空気の出口である空気流出孔１８２と、を両端とする管状構造を有する。空気流路１８０の途中には、上流側（空気流入孔１８１に近い側）に液誘導部１２２が配置され、下流側（空気流出孔１８２に近い側）に香味源１３１が配置される。ユーザによる吸引に伴い空気流入孔１８１から流入した空気は、加熱部１２１Ａにより生成されたエアロゾルと混合され、矢印１９０に示すように、香味源１３１を通過して空気流出孔１８２へ輸送される。エアロゾルと空気との混合流体が香味源１３１を通過する際には、香味源１３１に含まれる香味成分がエアロゾルに付与される。

　マウスピース１２４は、吸引の際にユーザに咥えられる部材である。マウスピース１２４には、空気流出孔１８２が配置される。ユーザは、マウスピース１２４を咥えて吸引することで、エアロゾルと空気との混合流体を口腔内へ取り込むことができる。

　以上、吸引装置１００Ａの構成例を説明した。もちろん吸引装置１００Ａの構成は上記に限定されず、以下に例示する多様な構成をとり得る。

　一例として、吸引装置１００Ａは、香味付与カートリッジ１３０を含んでいなくてもよい。その場合、カートリッジ１２０にマウスピース１２４が設けられる。

　他の一例として、吸引装置１００Ａは、複数種類のエアロゾル源を含んでいてもよい。複数種類のエアロゾル源から生成された複数種類のエアロゾルが空気流路１８０内で混合され化学反応を起こすことで、さらに他の種類のエアロゾルが生成されてもよい。

　また、エアロゾル源を霧化する手段は、加熱部１２１Ａによる加熱に限定されない。例えば、エアロゾル源を霧化する手段は、振動霧化、又は誘導加熱であってもよい。

　（２）第２の構成例
　図２は、吸引装置の第２の構成例を模式的に示す模式図である。図２に示すように、本構成例に係る吸引装置１００Ｂは、電源部１１１Ｂ、センサ部１１２Ｂ、通知部１１３Ｂ、記憶部１１４Ｂ、通信部１１５Ｂ、制御部１１６Ｂ、加熱部１２１Ｂ、収容部１４０、及び断熱部１４４を含む。

　電源部１１１Ｂ、センサ部１１２Ｂ、通知部１１３Ｂ、記憶部１１４Ｂ、通信部１１５Ｂ、及び制御部１１６Ｂの各々は、第１の構成例に係る吸引装置１００Ａに含まれる対応する構成要素と実質的に同一である。

　収容部１４０は、内部空間１４１を有し、内部空間１４１にスティック型基材１５０の一部を収容しながらスティック型基材１５０を保持する。収容部１４０は、内部空間１４１を外部に連通する開口１４２を有し、開口１４２から内部空間１４１に挿入されたスティック型基材１５０を収容する。例えば、収容部１４０は、開口１４２及び底部１４３を底面とする筒状体であり、柱状の内部空間１４１を画定する。収容部１４０には、内部空間１４１に空気を供給する空気流路が接続される。空気流路への空気の入口である空気流入孔は、例えば、吸引装置１００Ｂの側面に配置される。空気流路から内部空間１４１への空気の出口である空気流出孔は、例えば、底部１４３に配置される。

　スティック型基材１５０は、基材部１５１、及び吸口部１５２を含む。基材部１５１は、エアロゾル源を含む。エアロゾル源は、たばこ由来又は非たばこ由来の香味成分を含む。吸引装置１００Ｂがネブライザ等の医療用吸入器である場合、エアロゾル源は、薬剤を含んでもよい。エアロゾル源は、例えば、たばこ由来又は非たばこ由来の香味成分を含む、グリセリン及びプロピレングリコール等の多価アルコール、並びに水等の液体であってもよく、たばこ由来又は非たばこ由来の香味成分を含む固体であってもよい。スティック型基材１５０が収容部１４０に保持された状態において、基材部１５１の少なくとも一部は内部空間１４１に収容され、吸口部１５２の少なくとも一部は開口１４２から突出する。そして、開口１４２から突出した吸口部１５２をユーザが咥えて吸引すると、図示しない空気流路を経由して内部空間１４１に空気が流入し、基材部１５１から発生するエアロゾルと共にユーザの口内に到達する。

　図２に示した例では、加熱部１２１Ｂは、フィルム状に構成され、収容部１４０の外周を覆うように配置される。そして、加熱部１２１Ｂが発熱すると、スティック型基材１５０の基材部１５１が外周から加熱され、エアロゾルが生成される。

　断熱部１４４は、加熱部１２１Ｂから他の構成要素への伝熱を防止する。例えば、断熱部１４４は、真空断熱材、又はエアロゲル断熱材等により構成される。

　以上、吸引装置１００Ｂの構成例を説明した。もちろん吸引装置１００Ｂの構成は上記に限定されず、以下に例示する多様な構成をとり得る。

　一例として、加熱部１２１Ｂは、ブレード状に構成され、収容部１４０の底部１４３から内部空間１４１に突出するように配置されてもよい。その場合、ブレード状の加熱部１２１Ｂは、スティック型基材１５０の基材部１５１に挿入され、スティック型基材１５０の基材部１５１を内部から加熱する。他の一例として、加熱部１２１Ｂは、収容部１４０の底部１４３を覆うように配置されてもよい。また、加熱部１２１Ｂは、収容部１４０の外周を覆う第１の加熱部、ブレード状の第２の加熱部、及び収容部１４０の底部１４３を覆う第３の加熱部のうち、２以上の組み合わせとして構成されてもよい。

　他の一例として、収容部１４０は、内部空間１４１を形成する外殻の一部を開閉する、ヒンジ等の開閉機構を含んでいてもよい。そして、収容部１４０は、外殻を開閉することで、内部空間１４１に挿入されたスティック型基材１５０を挟持しながら収容してもよい。その場合、加熱部１２１Ｂは、収容部１４０における当該挟持箇所に設けられ、スティック型基材１５０を押圧しながら加熱してもよい。

　また、エアロゾル源を霧化する手段は、加熱部１２１Ｂによる加熱に限定されない。例えば、エアロゾル源を霧化する手段は、誘導加熱であってもよい。その場合、吸引装置１００Ｂは、加熱部１２１Ｂの代わりに、磁場を発生させるコイル等の電磁誘導源を少なくとも有する。誘導加熱により発熱するサセプタは、吸引装置１００Ｂに設けられていてもよいし、スティック型基材１５０に含まれていてもよい。

　また、吸引装置１００Ｂは、第１の構成例に係る加熱部１２１Ａ、液誘導部１２２、液貯蔵部１２３、及び空気流路１８０をさらに含んでいてもよく、空気流路１８０が内部空間１４１に空気を供給してもよい。この場合、加熱部１２１Ａにより生成されたエアロゾルと空気との混合流体は、内部空間１４１に流入して加熱部１２１Ｂにより生成されたエアロゾルとさらに混合され、ユーザの口腔内に到達する。

＜＜２．吸引装置の動作例＞＞

　　２　吸引装置が実行する処理
　本開示の一実施形態に係る吸引装置１００Ａ等（以下、区別せずに『吸引装置１００』という。）は、加熱プロファイルを使用して加熱動作を制御するように構成されたものである。

　以下、図面を参照して、本開示の一実施形態に係る吸引装置１００の動作例について説明する。具体的には、吸引装置１００の制御部１１６Ａ等（以下、『制御部１１６』という。）が実行することのできる処理の例について説明する。なお、以下に説明する処理の例は、プログラムが吸引装置１００に実行させるものであってよい。また、当該プログラムは、吸引装置１００の記憶部１１４Ａ等（以下、『記憶部１１４』という。）に記憶することができる。

　　２－１　Ｐ２Ｐ接続を開始するための処理例
　図３は、複数の吸引装置がＰ２Ｐ接続を開始するための処理例を示すシーケンス図である。図３に例示する処理例は、２つの吸引装置１００（吸引装置Ａ及び吸引装置Ｂ）の処理例が、これら吸引装置のユーザ（ユーザＡ及びユーザＢ）との相互作用を含めて示されている。なお、図３において、吸引装置Ａと吸引装置Ｂとを処理として区別する必要のない場合は、『吸引装置１００』を用いて説明する。また、図３において、ユーザＡとユーザＢとを処理として区別する必要のない場合は、『ユーザ』を用いて説明する。

　ステップ２００において、吸引装置１００は、ユーザによる所定アクションを検知する。所定のアクションは、吸引装置１００のユーザが、当該吸引装置１００に対して実行するアクションである。所定のアクションは、例えば、ユーザが吸引装置１００を振る動作や、吸引装置１００を用いて所定の軌跡や文字をトレースする動作、吸引装置１００をタップする動作などである。なお、所定のアクションは、これらの例に限られない。

　なお、吸引装置１００は、当該吸引装置１００の動きを検知するためのセンサ（モーションセンサや加速度センサなど）を含み、当該センサを使用して、当該吸引装置１００に対する所定のアクションを検知する。例えば、吸引装置１００のモーションセンサが、ユーザが吸引装置１００を振る動作を検知する。

　なお、所定のアクションは、ユーザが吸引装置１００に対して実施するものであれば、どのようなアクションであってもよい。例えば、ユーザが吸引装置１００に備わる所定のボタンを押下するアクション等であってもよい。

　ステップ２０１において、吸引装置１００は、所定のアクションを検知したことに応じて、Ｐ２Ｐモードに遷移する。吸引装置１００は、Ｐ２Ｐモードに遷移し、他の吸引装置１００との接続処理を開始する。Ｐ２Ｐモードは、他の吸引装置１００と接続するための処理を実行するためのモードである。吸引装置１００は、所定のアクションを検知したことに応じて、他のモードからＰ２Ｐモードに遷移する。

　なお、Ｐ２Ｐモードは、例えば、吸引装置１００のスリープモードであってもよい。すなわち、スリープモードが、Ｐ２Ｐモードを含んでいてもよい。スリープモードは、吸引装置１００が省電力のために、当該吸引装置１００の一部の機能を停止しているモードである。また、Ｐ２Ｐモードは、吸引装置１００の電源部１１１を充電するモードである充電モードや、当該吸引装置１００の多くの機能が活性化されているアクティブモードなどであってもよい。すなわち、充電モードやアクティブモードが、Ｐ２Ｐモードを含んでいてもよい。Ｐ２Ｐモードは、これらのモードに限られず、吸引装置１００が取り得る少なくとも一つのモードに含まれていてもよい。

　ステップ２０２において、吸引装置１００は、Ｐ２Ｐモードに遷移したことをユーザに通知する。吸引装置１００の通知部１１３は、例えば、Ｐ２Ｐモードに遷移したことを示すＵＩ（Ｕｓｅｒ　Ｉｎｔｅｒｆａｃｅ）を表示する。吸引装置１００の通知部１１３は、例えば、ＬＥＤを所定の態様で発行させることにより、Ｐ２Ｐモードに遷移したことをユーザに通知する。また、吸引装置１００の通知部１１３は、例えば、バイブレーションを所定の態様で振動させることにより、Ｐ２Ｐモードに遷移したことをユーザに通知する。また、吸引装置１００が通知部１１３としてディスプレイを備える場合、当該通知部１１３は、例えば、Ｐ２Ｐモードに遷移したことを示す情報をディスプレイに表示し、Ｐ２Ｐモードに遷移したことをユーザに通知する。なお、吸引装置１００が、Ｐ２Ｐモードに遷移したことをユーザに通知する手法はどのようなものであってもよい。

　ステップ２０３において、吸引装置１００は、アドバタイズパケットの送信と、他の吸引装置１００からのアドバタイズパケットのスキャン処理を開始する。アドバタイズパケットの送信と、スキャン処理については、後述する。

　ステップ２０４において、吸引装置１００は、Ｐ２Ｐ接続を開始するための処理をタイムアウトにより中止するためのタイマを開始する。吸引装置１００は、当該タイマがタイムアウトした場合、Ｐ２Ｐ接続を開始するための処理を中止する。

　ステップ２０５において、吸引装置１００は、アドバタイズパケットをブロードキャストすることにより、他の吸引装置１００に対して、自装置が接続待ち状態であることを通知する。吸引装置１００は、アドバタイズパケットを送信することにより、他の吸引装置１００に対して、自装置がＰ２Ｐ接続可能であることを通知する。

　吸引装置１００は、アドバタイズパケットに、自装置の情報を格納してもよい。吸引装置１００は、例えば、アドバタイズパケットに、当該吸引装置１００を一意に識別可能な識別子を含めてもよい。また、吸引装置１００は、例えば、アドバタイズパケットに、当該吸引装置１００の製造者を示す識別子（例えば、会社ＩＤ（Identification））を含めてもよい。また、吸引装置１００は、例えば、アドバタイズパケットに、当該吸引装置１００の属性を示す情報を含めてもよい。吸引装置１００の属性を示す情報は、例えば、吸引装置１００のデバイスの種類や型番、バージョン情報などを含んでいてもよい。

　ステップ２０６において、吸引装置１００は、他の吸引装置１００からのアドバタイズパケットをスキャンする。吸引装置１００は、例えば、複数の他の吸引装置１００の各々から、アドバタイズパケットを受信し、アドバタイズパケットが所定条件を満たすか否を判定する。所定の条件については、後述する。なお、ステップ２０６において、吸引装置１００は、例えば、アドバタイズパケットが複数の所定条件の各々を満たすか否を判定してもよい。

　ステップ２０７において、吸引装置１００は、所定の条件を満たす他の吸引装置１００（吸引装置Ｂ）を検出する。また、吸引装置１００は、他の吸引装置１００（吸引装置Ｂ）として検出された検出回数が、所定回数以上である場合に、当該他の吸引装置が近傍に存在することを認識する。所定回数は、例えば、２以上の自然数である。

　ステップ２０８において、吸引装置１００（吸引装置Ａ）は、検出回数が所定回数以上である他の吸引装置１００（吸引装置Ｂ）に対して、接続要求信号を送信する。吸引装置１００は、接続要求信号を送信し、Ｐ２Ｐ接続の確立を要求する。吸引装置１００（吸引装置Ａ）は、例えば、ＢＬＥ接続の確立を要求する。

　ステップ２０９において、他の吸引装置１００（吸引装置Ｂ）は、接続要求信号を受信する。他の吸引装置１００（吸引装置Ｂ）は、接続要求信号を受信した場合、吸引装置１００（吸引装置Ａ）との間で通信接続を確立するための処理を実行する。

　ステップ２１０において、吸引装置１００（吸引装置Ａ）と他の吸引装置１００（吸引装置Ｂ）との間でＰ２Ｐ接続の確立が完了した場合、他の吸引装置１００（吸引装置Ｂ）は、吸引装置１００（吸引装置Ａ）に対して、接続完了信号を送信する。なお、Ｐ２Ｐ接続の確立処理には、例えば、ペアリング処理を含んでいてもよい。

　ステップ２１１において、吸引装置１００は、Ｐ２Ｐ接続モードに遷移する。Ｐ２Ｐ接続モードは、複数の吸引装置１００が互いにＰ２Ｐ接続し、データの送受信が可能な状態を示すモードである。

　吸引装置１００は、Ｐ２Ｐ接続モードにおいて、他の吸引装置１００との間で、所定のデータの送受信が可能である。所定のデータは、例えば、エアロゾル源の加熱に関するデータである。エアロゾル源の加熱に関するデータは、例えば、加熱プロファイルである。吸引装置１００の加熱部１２１は、加熱プロファイルを使用して、当該加熱部１２１の温度変化を制御可能である。加熱プロファイルは、加熱部１２１の経時的な目標温度を表すものであってよい。あるいは、加熱部１２１の抵抗値が加熱部１２１の温度に応じて変化する場合には、加熱プロファイルは、加熱部１２１の経時的な目標抵抗値を表すものであってよい。このように、加熱プロファイルは、加熱部１２１の経時的な目標温度又は目標抵抗値を表すものである。

　本開示の吸引装置１００は、他の吸引装置１００との間でＰ２Ｐ接続し、エアロゾル源の加熱に関するデータを送受信可能である。具体的には、吸引装置１００は、他の吸引装置１００に対して、加熱プロファイルを送受信可能である。例えば、吸引装置１００は、自装置に記憶されている加熱プロファイルを、他の吸引装置１００に送信可能である。他の吸引装置１００は、吸引装置１００から加熱プロファイルを受信し、当該加熱プロファイルを使用して、加熱部１２１の温度変化を制御可能である。このように、本開示の吸引装置１００は、吸引装置１００がＰ２Ｐ接続し、加熱プロファイルを送受信することが可能となる。

　なお、所定のデータは、ユーザの使用データなど、吸引装置１００が使用又は記憶しているデータであれば、どのようなものであってもよい。

　ステップ２１２において、吸引装置１００は、Ｐ２Ｐ接続の確立が完了したこと（Ｐ２Ｐ接続モードに遷移したこと）をユーザに通知する。なお、Ｐ２Ｐ接続の確立が完了したことは、Ｐ２Ｐ接続モードに遷移したことであってもよい。吸引装置１００の通知部１１３は、例えば、Ｐ２Ｐ接続の確立が完了したこと（Ｐ２Ｐ接続モードに遷移したこと）を示すＵＩを表示する。吸引装置１００の通知部１１３は、例えば、ＬＥＤを所定の態様で発行させることにより、Ｐ２Ｐ接続の確立が完了したこと（Ｐ２Ｐ接続モードに遷移したこと）をユーザに通知する。また、吸引装置１００の通知部１１３は、例えば、バイブレーションを所定の態様で振動させることにより、Ｐ２Ｐ接続の確立が完了したこと（Ｐ２Ｐ接続モードに遷移したこと）をユーザに通知する。また、吸引装置１００が通知部１１３としてディスプレイを備える場合、当該通知部１１３は、例えば、Ｐ２Ｐ接続の確立が完了したこと（Ｐ２Ｐ接続モードに遷移したこと）を示す情報をディスプレイに表示し、Ｐ２Ｐモードに遷移したことをユーザに通知する。なお、吸引装置１００が、Ｐ２Ｐ接続の確立が完了したこと（Ｐ２Ｐ接続モードに遷移したこと）をユーザに通知する手法はどのようなものであってもよい。

　なお、吸引装置１００は、Ｐ２Ｐモード又はＰ２Ｐ接続モードの際に、加熱部１２１が加熱中であることやユーザ端末（図示しない）と接続中であることなどの所定の状態（所定のモード）に遷移した場合、当該Ｐ２Ｐモード又はＰ２Ｐ接続モードを中止してもよい。

　上記の通り、本開示の吸引装置１００は、他の吸引装置１００として検出された検出回数が、所定回数以上である場合に、接続要求信号を送信する。なお、一定時間は、任意の時間であってよく、例えば１０秒や３０秒、１分などどのような時間であってもよい。

　本開示の一実施形態において、吸引装置１００の各々は、当該吸引装置１００の各々のユーザが所定のアクションを実行した場合に、Ｐ２Ｐ接続するように構成されている。例えば、ユーザＡとユーザＢが、互いの吸引装置１００Ａと吸引装置１００Ｂを接続させたい場合、比較的近い距離（例えば、約１［ｍ］）で、ユーザＡは吸引装置１００Ａに対して所定のアクションを実行し、ユーザＢは吸引装置１００Ｂに対して所定のアクションを実行することが考えられる。そして、ユーザＡとユーザＢは、吸引装置１００Ａと吸引装置１００Ｂの通信接続が完了するまでの一定時間、比較的近い距離に滞在する可能性が高い。すなわち、本開示の一実施形態において、互いに接続させたい吸引装置１００同士は、比較的近い距離に、一定時間存在している可能性が高い。

　吸引装置１００が、他の吸引装置１００として検出された検出回数が例えば１回だけで接続要求信号を送信すると、偶然近傍に存在した他の吸引装置１００がＰ２Ｐモードの場合、直ちに当該接続要求信号を送信し、互いに通信接続してしまうおそれがある。

　これに対して、本開示の吸引装置１００は、他の吸引装置１００（吸引装置Ｂ）として検出された検出回数が、所定回数以上である場合に、当該他の吸引装置が近傍に（比較的近い距離に）存在するとして、接続要求信号を送信する。吸引装置１００は、アドバタイズパケットを受信する都度、当該アドバタイズパケットが所定条件を満たすか否かを判定し、当該所定条件を満たした場合に、他の吸引装置１００を検出する。すなわち、検出回数が所定回数以上となるためには、吸引装置１００は、他の吸引装置１００から、所定条件を満たすアドバタイズパケットを所定回数以上受信する必要がある。吸引装置１００が他の吸引装置１００から所定条件を満たすアドバタイズパケットを所定回数以上受信するためには、吸引装置１００と他の吸引装置１００が近傍に（比較的近い距離に）一定時間存在する必要がある。上述したように、本開示の一実施形態において、互いに接続させたい吸引装置１００同士は、比較的近い距離に、一定時間存在している可能性が高い。したがって、本開示の一実施形態において、他の吸引装置１００（吸引装置Ｂ）として検出された検出回数が所定回数以上である場合に、接続要求信号を送信するように構成すると、吸引装置１００の比較的近い距離に一定時間存在が継続している所望の他の吸引装置１００との間で通信接続を確立することができる。

　一方で、本開示の吸引装置１００は、検出回数が所定回数未満の他の吸引装置１００に対して接続要求信号を送信せず、当該他の吸引装置１００とは通信接続を確立しない。検出回数が所定回数未満の他の吸引装置１００は、吸引装置１００にとって、比較的近い距離に一定時間存在していない他の吸引装置１００であり、偶然近傍に存在した他の吸引装置１００である可能性が高い。すなわち、本開示の吸引装置１００は、偶然近傍に存在した他の吸引装置１００と通信接続を確立することを防止できる。このように、本開示の吸引装置がＰ２Ｐ接続する場合、所望の吸引装置同士で接続可能な技術を提供できる。

　　２－２　Ｐ２Ｐ接続の開始を受け付けない場合の処理例
　図４は、複数の吸引装置の少なくとも一つがＰ２Ｐ接続の開始を受け付けない場合の処理例を示すシーケンス図である。図４においては、図３と異なる部分を中心に説明する。

　図４のステップ３００は、図３のステップ２００と同一であるため、説明を簡略化する。

　ステップ３００において、吸引装置１００は、ユーザによる所定アクションを検知する。

　ステップ３０１は、Ｐ２Ｐ接続処理の開始を受け付けない場合の処理ブロックを示している。ステップ３０２において、吸引装置１００は、所定の状態（所定のモード）か否かを確認する。ステップ３０３において、吸引装置１００は、所定の状態（所定のモード）であることに基づいて、ユーザによる所定アクションを検知しても、Ｐ２Ｐ接続処理の開始を受け付けない。

　所定の状態（所定のモード）は、例えば、加熱部１２１が加熱中であることである。ステップ３０１乃至ステップ３０３において、吸引装置１００は、加熱部１２１が加熱中であることに基づいて、ユーザによる所定アクションを検知しても、Ｐ２Ｐ接続処理の開始を受け付けない。吸引装置１００の制御部１１６は、加熱部１２１が加熱中である場合、ユーザによる所定アクションを検知しても、Ｐ２Ｐ接続モードへの遷移を無効とする。

　ステップ３０４は、Ｐ２Ｐ接続処理の開始を受け付けない場合の他の処理ブロックを示している。ステップ３０５において、吸引装置１００は、ユーザ端末（図示しない）と接続中であることを検知する。ステップ３０６において、吸引装置１００は、ユーザ端末（図示しない）と接続中であることに基づいて、ユーザによる所定アクションを検知しても、Ｐ２Ｐ接続処理の開始を受け付けない。

　吸引装置１００は、スマートフォンやタブレット、携帯電話、パーソナルコンピュータ、ラップトップなどのユーザ端末と接続可能である。吸引装置１００は、これらのユーザ端末と接続中の場合は、ユーザによる所定アクションを検知しても、Ｐ２Ｐ接続処理の開始を受け付けない。吸引装置１００の制御部１１６は、ユーザ端末と接続中である場合、ユーザによる所定アクションを検知しても、Ｐ２Ｐ接続モードへの遷移を無効とする。

　なお、吸引装置１００は、ユーザ端末と接続中である場合、Ｐ２Ｐ接続モードへの遷移を無効にする代わりに、当該ユーザ端末との接続を一旦切断して、他の吸引装置１００とのＰ２Ｐ接続処理の開始するように構成してもよい。この場合において、吸引装置１００は、ユーザによる所定のアクションを検知した場合、ユーザ端末との接続を一旦切断するため、当該吸引装置１００と当該ユーザ端末との間におけるデータの送受信を中止又は保留する。その後、吸引装置１００は、ユーザ端末との接続を一旦切断する。そして、吸引装置１００は、他の吸引装置１００とのＰ２Ｐ接続処理の開始を受け付ける。また、吸引装置１００は、他の吸引装置１００とのＰ２Ｐ接続が完了した場合、ユーザ端末との接続を自動的に復帰するように構成してもよい。また、吸引装置１００は、他の吸引装置１００とのＰ２Ｐ接続が完了した場合、ユーザの要求（所定の入力など）に応じて、ユーザ端末との接続を復帰するように構成してもよい。吸引装置１００とユーザ端末との接続が復帰した場合、中止または保留したデータの送受信を再開してもよい。

　また、吸引装置１００は、Ｐ２Ｐモード又はＰ２Ｐ接続モードの際に、加熱部１２１が加熱中であることやユーザ端末（図示しない）と接続中であることなどの所定の状態（所定のモード）に遷移した場合、当該Ｐ２Ｐモード又はＰ２Ｐ接続モードを中止してもよい。

　　２－３　Ｐ２Ｐ接続処理を中止する場合の処理例
　図５は、複数の吸引装置の少なくとも一つがＰ２Ｐ接続処理を中止する場合の処理例を示すシーケンス図である。なお、図５においては、図３と異なる部分を中心に説明する。

　図５のステップ４００からステップ４０８は、図３のステップ２００からステップ２０８と同一であるため、説明を簡略化する。

　ステップ４００において、吸引装置１００は、ユーザによる所定アクションを検知する。

　ステップ４０１において、吸引装置１００は、所定のアクションを検知したことに応じて、Ｐ２Ｐモードに遷移する。吸引装置１００は、Ｐ２Ｐモードに遷移し、他の吸引装置１００との接続処理を開始する。

　ステップ４０２において、吸引装置１００は、Ｐ２Ｐモードに遷移したことをユーザに通知する。吸引装置１００の通知部１１３は、例えば、Ｐ２Ｐモードに遷移したことを示すＵＩを表示する。

　ステップ４０３において、吸引装置１００は、アドバタイズパケットの送信と、他の吸引装置１００からのアドバタイズパケットのスキャン処理を開始する。アドバタイズパケットの送信と、スキャン処理については、後述する。

　ステップ４０４において、吸引装置１００は、Ｐ２Ｐ接続を開始するための処理をタイムアウトにより中止するためのタイマを開始する。吸引装置１００は、当該タイマがタイムアウトした場合、Ｐ２Ｐ接続を開始するための処理を中止する。

　ステップ４０５において、吸引装置１００は、アドバタイズパケットをブロードキャストすることにより、他の吸引装置１００に対して、自装置が接続待ち状態であることを通知する。吸引装置１００は、アドバタイズパケットを送信することにより、他の吸引装置１００に対して、自装置がＰ２Ｐ接続可能であることを通知する。

　ステップ４０６において、吸引装置１００は、他の吸引装置１００からのアドバタイズパケットをスキャンする。吸引装置１００は、他の吸引装置１００からのアドバタイズパケットを受信し、自装置の周囲にＰ２Ｐ接続可能な他の吸引装置１００が存在することを認識する。

　ステップ４０７において、吸引装置１００は、所定の条件を満たす他の吸引装置１００（吸引装置Ｂ）を検出する。また、吸引装置１００は、他の吸引装置１００（吸引装置Ｂ）として検出された検出回数が、所定回数以上である場合に、当該他の吸引装置が近傍に存在することを認識する。所定回数は、例えば、２以上の自然数である。

　ステップ４０８において、吸引装置１００（吸引装置Ａ）は、所定の条件を満たす他の吸引装置１００（吸引装置Ｂ）に対して、接続要求信号を送信する。吸引装置１００は、接続要求信号を送信し、Ｐ２Ｐ接続の確立を要求する。所定の条件を満たす他の吸引装置１００については、後述する。

　ステップ４０９は、ステップ４０８において、所定の条件を満たす他の吸引装置１００（吸引装置Ｂ）が見つからなかった場合に、吸引装置１００（吸引装置Ａ）が、Ｐ２Ｐ接続処理を中止する場合の処理ブロックを示している。

　ステップ４１０において、吸引装置１００（吸引装置Ａ）は、Ｐ２Ｐ接続を開始するための処理をタイムアウトにより中止するためのタイマが、当該タイムアウトしたことを認識する。タイムアウトまでの時間は、例えば、１２０秒や５分などである。なお、タイムアウトまでの時間は、これらの時間に限られず、任意に設定可能である。

　ステップ４１１において、吸引装置１００（吸引装置Ａ）は、アドバタイズパケットの送信と、他の吸引装置１００からのアドバタイズパケットのスキャン処理を停止する。すなわち、吸引装置１００は、Ｐ２Ｐ接続処理を中止する。なお、アドバタイズパケットの送信については、例えばユーザ端末（図示しない）と接続することを目的として、当該アドバタイズパケットの送信を継続してもよい。

　ステップ４１２において、吸引装置１００は、Ｐ２Ｐ接続処理を中止したことをユーザに通知する。吸引装置１００の通知部１１３は、例えば、Ｐ２Ｐ接続処理を中止したことを示すＵＩを表示する。吸引装置１００の通知部１１３は、例えば、ＬＥＤを所定の態様で発行させることにより、Ｐ２Ｐ接続処理を中止したことをユーザに通知する。また、吸引装置１００の通知部１１３は、例えば、バイブレーションを所定の態様で振動させることにより、Ｐ２Ｐ接続処理を中止したことをユーザに通知する。また、吸引装置１００が通知部１１３としてディスプレイを備える場合、当該通知部１１３は、例えば、Ｐ２Ｐ接続処理を中止したことを示す情報をディスプレイに表示し、Ｐ２Ｐ接続処理を中止したことをユーザに通知する。なお、吸引装置１００が、Ｐ２Ｐ接続処理を中止したことをユーザに通知する手法はどのようなものであってもよい。

　ステップ４１３は、任意のタイミングにおいて、ユーザによるＰ２Ｐ接続処理のキャンセル操作があった場合に、吸引装置１００が、Ｐ２Ｐ接続処理を中止する場合の他の処理ブロックを示している。なお、図５の例では、ユーザＢがＰ２Ｐ接続処理のキャンセル操作を実行し、吸引装置１００ＢがＰ２Ｐ接続処理を中止する場合の処理ブロックを示している。

　ステップ４１４において、吸引装置１００は、ユーザによるＰ２Ｐ接続処理のキャンセル操作を検知する。Ｐ２Ｐ接続処理のキャンセル操作は、吸引装置１００のユーザが、当該吸引装置１００に対して実行するアクションである。キャンセル操作のためのアクションは、例えば、ユーザが吸引装置１００のスライダをオープンする動作や、吸引装置１００を振る動作、吸引装置１００を用いて所定の軌跡や文字をトレースする動作、吸引装置１００をタップする動作などである。なお、キャンセル操作のためのアクションは、これらの例に限られない。

　なお、キャンセル操作のためのアクションは、ユーザが吸引装置１００に対して実施するものであれば、どのようなアクションであってもよい。例えば、ユーザが吸引装置１００に備わる所定のボタンを押下するアクション等であってもよい。

　ステップ４１５において、吸引装置１００（吸引装置Ａ）は、アドバタイズパケットの送信と、他の吸引装置１００からのアドバタイズパケットのスキャン処理を停止する。すなわち、吸引装置１００は、Ｐ２Ｐ接続処理を中止する。なお、アドバタイズパケットの送信については、ユーザ端末（図示しない）と接続することを目的として、当該アドバタイズパケットの送信を継続してもよい。

　ステップ４１６において、吸引装置１００は、Ｐ２Ｐ接続処理を中止したことをユーザに通知する。吸引装置１００の通知部１１３は、例えば、Ｐ２Ｐ接続処理を中止したことを示すＵＩを表示する。吸引装置１００の通知部１１３は、例えば、ＬＥＤを所定の態様で発行させることにより、Ｐ２Ｐ接続処理を中止したことをユーザに通知する。また、吸引装置１００の通知部１１３は、例えば、バイブレーションを所定の態様で振動させることにより、Ｐ２Ｐ接続処理を中止したことをユーザに通知する。また、吸引装置１００が通知部１１３としてディスプレイを備える場合、当該通知部１１３は、例えば、Ｐ２Ｐ接続処理を中止したことを示す情報をディスプレイに表示し、Ｐ２Ｐ接続処理を中止したことをユーザに通知する。なお、吸引装置１００が、Ｐ２Ｐ接続処理を中止したことをユーザに通知する手法はどのようなものであってもよい。

　なお、本開示の吸引装置１００は、Ｐ２Ｐモード又はＰ２Ｐ接続モードの際に、加熱部１２１が加熱中であることやユーザ端末（図示しない）と接続中であることなどの所定の状態（所定のモード）に遷移した場合、当該Ｐ２Ｐモード又はＰ２Ｐ接続モードを中止してもよい。

　　２－４　吸引装置１００がＰ２Ｐ接続処理を実行する場合の処理例
　図６は、複数の吸引装置の少なくとも一つがＰ２Ｐ接続処理を実行する場合の他の処理例を示すフローチャートである。

　ステップ５００において、吸引装置１００は、ユーザによる所定アクションを検知したか否かを確認する。吸引装置１００は、例えば、制御部１１６及び／又はセンサ部１１２を用いて、ユーザによる所定アクションを検知する。所定のアクションは、例えば、ユーザが吸引装置１００を振る動作であるが、これに限られない。吸引装置１００は、所定アクションを検知した場合（ステップ５００のＹＥＳ）、ステップ６０１に進む。一方、吸引装置１００は、所定アクションを検知しない場合（ステップ５００のＮＯ）、ステップ５００の確認を例えば所定周期ごとに繰り返す。吸引装置１００は、ユーザによる所定アクションを検知した場合にだけ、ユーザによる所定アクションを検知する処理を実行するように構成してもよい。

　ステップ５０１において、吸引装置１００の制御部１１６は、所定状態であるか否かを確認する。所定の状態は、例えば、加熱部１２１が加熱中である状態である。吸引装置１００は、所定状態の場合（ステップ５０１のＹＥＳ）、ステップ５０２に進む。一方、吸引装置１００は、所定状態でない場合（ステップ５０１のＮＯ）、ステップ５０３に進む。

　ステップ５０２において、吸引装置１００の制御部１１６は、Ｐ２Ｐ接続処理をキャンセルする。吸引装置１００は、例えば、Ｐ２Ｐ接続処理の開始を受け付けない。

　ステップ５０３において、吸引装置１００の制御部１１６は、Ｐ２Ｐ接続処理を開始する。吸引装置１００の制御部１１６は、例えば、所定のアクションを検知したことに応じて、Ｐ２Ｐモードに遷移する。なお、吸引装置１００は、Ｐ２Ｐモードに遷移したことをユーザに通知してもよい。吸引装置１００の通知部１１３は、例えば、Ｐ２Ｐモードに遷移したことを示すＵＩを表示する。

　ステップ５０４において、吸引装置１００の制御部１１６は、他の吸引装置１００から受信した第１信号が所定条件を満たすか否かを確認する。吸引装置１００の制御部１１６は、第１信号が所定条件を満たしたことに基づいて（ステップ５０４のＹＥＳ）、ステップ５０５に進む。一方、。吸引装置１００の制御部１１６は、第１信号が所定条件を満たさないことに基づいて（ステップ５０４のＮＯ）、ステップ５０４に戻る。なお、第１信号は、例えば、アドバタイズパケットである。なお、吸引装置１００の制御部１１６は、複数の他の吸引装置の各々から受信した複数の第１信号の各々に対して所定条件を満たすか否かを確認してもよい。また、吸引装置１００の制御部１１６は、第１信号が複数の所定条件の各々を満たすか否かを確認してもよい。また、吸引装置１００が、ステップ５０４を実行する周期は、任意に設定可能である。

　所定の条件は、第１信号が他の吸引装置の製造者を識別可能な識別子を含む場合、当該第１信号に含まれる識別子が所定の製造者を示す所定の識別子であることであってもよい。また、所定の条件は、第１信号が他の吸引装置の宛先を示す第１アドレスを含む場合、当該第１アドレスが、自装置の宛先を示す第２アドレスの値よりも小さいことであってもよい。吸引装置の１００宛先を示す第２アドレスの値が、他の吸引装置１００の宛先を示す第１アドレスの値よりも大きい場合、通信接続において、当該吸引装置１００をセントラルと、当該他の吸引装置１００をペリフェラルとして設定してもよい、また、所定の条件は、第１信号の受信強度が、所定閾値よりも大きいことであってもよい。所定閾値は、吸引装置１００と他の吸引装置１００とが所定距離の場合の、当該第１信号の受信強度に基づいて設定されてもよい。なお、所定の条件は、複数の条件の一部又は全部であってもよい。また、所定の条件は、複数の条件を組み合わせた条件であってもよい。

　吸引装置１００の制御部１１６は、複数の他の吸引装置１００のうち、検出した回数が２以上の所定回数に達した他の吸引装置１００が生じるまで、当該所定の条件を満たす第１信号を送信した他の吸引装置１００の検出を継続する。吸引装置１００の制御部１１６は、複数の他の吸引装置１００のうち、検出した回数が２以上の所定回数に達した他の吸引装置が生じた場合、当該他の吸引装置の検出を終了する。

　ステップ５０５において、吸引装置１００の制御部１１６は、他の吸引装置１００を検出したとして、当該他の吸引装置１００に関する所定の情報を、吸引装置１００の記憶部１１４に記憶する。他の吸引装置１００に関する所定の情報は、例えば、他の吸引装置１００を一意に識別可能な識別子や、当該他の吸引装置１００のデバイスの属性を示す情報などである。例えば、他の吸引装置１００を一意に識別可能な識別子は、例えば、他の吸引装置１００のアドレスである。吸引装置１００は、他の吸引装置１００のアドレスに基づいて、当該他の吸引装置１００を一意に識別可能である。また、吸引装置１００は、デバイスの属性を示す情報に基づいて、当該他の吸引装置１００のデバイスの属性やタイプ、バージョンなどを識別可能である。

　ステップ５０６において、吸引装置１００の制御部１１６は、ステップ５０５で所定の情報を保存した他の吸引装置１００ごとに、当該他の吸引装置１００を検出した回数（検出回数）をカウントする。

　ステップ５０７において、吸引装置１００の制御部１１６は、ステップ５０６でカウントした検出回数が、所定回数に達したか否かを確認する。所定回数は、例えば、２以上の所定回数であり、３回である。なお、所定回数は、３回に限られず、任意に設定可能である。なお、ステップ５０７において、吸引装置１００の制御部１１６は、ステップ５０６でカウントした検出回数が、所定回数より大きいか否かを確認してもよい。

　吸引装置１００の制御部１１６は、他の吸引装置１００のいずれかの検出回数が所定回数に達した場合（ステップ５０７のＹＥＳ）、ステップ５０８に進む。一方、吸引装置１００は、他の吸引装置１００の検出回数のいずれもが所定回数に達していない場合（ステップ５０７のＮＯ）、ステップ５０４に戻る。

　ステップ５０８において、吸引装置１００の制御部１１６は、検出回数が所定回数に達した他の吸引装置１００を、接続先の吸引装置１００として決定する。吸引装置１００の制御部１１６は、例えば、検出回数が３回に達した他の吸引装置１００を、接続先の吸引装置１００として決定する。

　ステップ５０９において、吸引装置１００の制御部１１６は、第２信号を送信する。第２信号は、例えば、接続要求信号である。吸引装置１００の制御部１１６は、第２信号として接続要求信号を送信し、Ｐ２Ｐ接続の確立を要求する。なお、吸引装置１００と他の吸引装置１００との間でＰ２Ｐ接続の確立が完了した場合、他の吸引装置１００は、吸引装置１００に対して、接続完了信号を送信する。なお、Ｐ２Ｐ接続の確立処理には、ペアリング処理を含んでいてもよい。

　ステップ５１０において、吸引装置１００の制御部１１６は、Ｐ２Ｐ接続が成功したか否かを確認する。吸引装置１００の制御部１１６は、他の吸引装置１００から接続完了信号を受信したか否かを確認する。吸引装置１００の制御部１１６は、他の吸引装置１００から接続完了信号を受信した場合に、Ｐ２Ｐ接続が成功したと確認する。

　吸引装置１００の制御部１１６は、Ｐ２Ｐ接続が成功したと確認した場合（ステップ５１０のＹＥＳ）、ステップ５１１に進む。一方、吸引装置１００は、例えば所定時間内に、Ｐ２Ｐ接続が成功したと確認できなかった場合（ステップ５１０のＮＯ）、ステップ５０２に進み、Ｐ２Ｐ接続処理をキャンセルする。

　ステップ５１１において、吸引装置１００の制御部１１６は、Ｐ２Ｐ接続モードに遷移する。Ｐ２Ｐ接続モードは、例えば、吸引装置１００と他の吸引装置１００との間で所定のデータを送受信可能な状態である。所定のデータは、例えば、エアロゾル源の加熱に関するデータであり、加熱プロファイルなどを含む。なお、所定のデータは、ユーザの使用データなど、吸引装置１００が使用又は記憶しているデータであれば、どのようなものであってもよい。なお、吸引装置１００は、Ｐ２Ｐ接続モードに遷移したことをユーザに通知してもよい。吸引装置１００の通知部１１３は、例えば、Ｐ２Ｐ接続モードに遷移したことを示すＵＩを表示する。

　上記の通り、本開示の吸引装置１００は、他の吸引装置１００（吸引装置Ｂ）として検出された検出回数が、所定回数以上である場合に、当該他の吸引装置が近傍に存在することを認識し、接続要求信号を送信する。他の吸引装置１００（吸引装置Ｂ）として検出された検出回数が、所定回数以上である場合に、当該他の吸引装置が近傍に存在することを認識するように構成すると、吸引装置１００の近傍に一定時間存在が継続している他の吸引装置１００に対して、接続要求信号を送信することが可能となる。したがって、本開示の吸引装置１００は、所望の他の吸引装置１００との間で通信接続を確立することができる。すなわち、本開示の吸引装置がＰ２Ｐ接続する場合、所望の吸引装置同士で接続可能な技術を提供できる。

　　２－５　吸引装置１００がＰ２Ｐ接続処理を実行する場合の他の処理例
　図７Ａ及び図７Ｂは、複数の吸引装置の少なくとも一つがＰ２Ｐ接続処理を実行する場合の他の処理例を示すフローチャートである。

　ステップ６００において、吸引装置１００は、ユーザによる所定アクションを検知したか否かを確認する。吸引装置１００は、例えば、制御部１１６及び／又はセンサ部１１２を用いて、ユーザによる所定アクションを検知する。所定のアクションは、例えば、ユーザが吸引装置１００を振る動作であるが、これに限られない。吸引装置１００は、所定アクションを検知した場合（ステップ６００のＹＥＳ）、ステップ６０１に進む。一方、吸引装置１００は、所定アクションを検知しない場合（ステップ６００のＮＯ）、ステップ６００の確認を例えば所定周期ごとに繰り返す。吸引装置１００は、ユーザによる所定アクションを検知した場合にだけ、ユーザによる所定アクションを検知する処理を実行するように構成してもよい。

　ステップ６０１において、吸引装置１００の制御部１１６は、所定状態であるか否かを確認する。所定状態は、例えば、加熱部１２１が加熱中である状態や、ユーザ端末と接続している場合である。吸引装置１００は、所定状態の場合（ステップ６０１のＹＥＳ）、ステップ６０２に進む。一方、吸引装置１００は、所定状態でない場合（ステップ６０１のＮＯ）、ステップ６０３に進む。

　ステップ６０２において、吸引装置１００の制御部１１６は、Ｐ２Ｐ接続処理をキャンセルする。吸引装置１００は、例えば、Ｐ２Ｐ接続処理の開始を受け付けない。

　ステップ６０３において、吸引装置１００の制御部１１６は、Ｐ２Ｐ接続処理を開始する。なお、吸引装置１００は、Ｐ２Ｐモードに遷移したことをユーザに通知してもよい。吸引装置１００の通知部１１３は、例えば、Ｐ２Ｐモードに遷移したことを示すＵＩを表示する。

　ステップ６０４において、吸引装置１００の制御部１１６は、Ｐ２Ｐ接続を開始するための処理をタイムアウトにより中止するためのタイマを開始する。

　ステップ６０５において、吸引装置１００の制御部１１６は、他の吸引装置１００からアドバタイズパケットを受信したか否かを確認する。吸引装置１００の制御部１１６は、他の吸引装置１００からアドバタイズパケットを受信した場合（ステップ６０５のＹＥＳ）、ステップ６０６に進む。吸引装置１００の制御部１１６は、他の吸引装置１００からアドバタイズパケットを受信していない場合（ステップ６０５のＮＯ）、ステップ６０５に戻る。

　ステップ６０６において、吸引装置１００の制御部１１６は、他の吸引装置１００から受信したアドバタイズパケットに、所定の識別子が含まれているか否かを確認する。所定の識別子は、吸引装置１００の製造者を示す識別子（例えば、会社ＩＤ）であってもよい。吸引装置１００の制御部１１６は、例えば、他の吸引装置１００から受信したアドバタイズパケットに、所定の会社ＩＤが含まれているか否かを確認する。

　所定の製造者によって製造された吸引装置１００は、当該所定の製造者を示す会社ＩＤを含むアドバタイズパケットを送信するように構成してもよい。この場合、同じ製造者によって製造された吸引装置１００はいずれも、送信するアドバタイズパケットに、同じ会社ＩＤを含めることになる。同じ製造者によって製造された吸引装置１００は、例えば、互いにＰ２Ｐ接続を行い、所定のデータを送受信可能である。吸引装置１００の制御部１１６は、他の吸引装置１００から受信したアドバタイズパケットに、所定の会社ＩＤが含まれていることに基づいて、当該他の吸引装置１００が自装置とＰ２Ｐ接続が可能であると認識できる。なお、所定の製造者を示す識別子は、会社ＩＤに限られず、当該所定の製造者を識別可能な識別子であれば、どのようなものであってもよい。

　また、所定の識別子は、例えば、吸引装置１００の属性示す識別子であってもよい。吸引装置１００の属性を示す情報は、例えば、吸引装置１００のデバイスの種類や型番、バージョン情報などを含んでいてもよい。吸引装置１００のデバイスの種類や型番、バージョン情報などが認識できれば、自装置とＰ２Ｐ接続が可能であるか否かを認識できる。すなわち、吸引装置１００の制御部１１６は、他の吸引装置１００から受信したアドバタイズパケットに含まれる、当該他の吸引装置１００の属性示す識別子に基づいて、当該他の吸引装置１００が自装置とＰ２Ｐ接続が可能であるか否かを認識できる。

　また、所定の識別子は、例えば、吸引装置１００を一意に識別可能な識別子であってもよい。吸引装置１００のデバイスが一意に識別できれば、当該吸引装置の種類や型番、バージョン情報などを特定できる。吸引装置１００を一意に識別可能な識別子は、例えば、当該吸引装置１００のアドレスであるが、これに限られない。その結果、吸引装置１００は、他の吸引装置１００が自装置とＰ２Ｐ接続が可能であるか否かを認識できる。すなわち、吸引装置１００の制御部１１６は、他の吸引装置１００から受信したアドバタイズパケットに含まれる、当該他の吸引装置１００を一意に識別可能な識別子に基づいて、当該他の吸引装置１００が自装置とＰ２Ｐ接続が可能であるか否かを認識できる。

　ステップ６０６において、吸引装置１００の制御部１１６は、他の吸引装置１００から受信したアドバタイズパケットに、所定の識別子が含まれている場合（ステップ６０６のＹＥＳ）、ステップ６０７に進む。一方、吸引装置１００の制御部１１６は、他の吸引装置１００から受信したアドバタイズパケットに、所定の識別子が含まれていない場合（ステップ６０６のＮＯ）、ステップ６０５に戻る。

　ステップ６０７において、吸引装置１００の制御部１１６は、他の吸引装置１００から受信したアドバタイズパケットに含まれる他の吸引装置１００のアドレスの番号（値）が、自装置のアドレスの番号（値）よりも小さいか否かを確認する。吸引装置１００の制御部１１６は、他の吸引装置１００のアドレスの番号（値）が自装置のアドレスの番号（値）よりも小さい場合（ステップ６０７のＹＥＳ）、ステップ６０８に進む。一方、吸引装置１００の制御部１１６は、、他の吸引装置１００のアドレスの番号（値）が自装置のアドレスの番号（値）よりも小さくない（大きい）場合（ステップ６０７のＮＯ）、ステップ６０５に戻る。

　Ｐ２Ｐ接続において、吸引装置１００と他の吸引装置１００との一方はセントラル（マスター）として、他方はペリフェラル（スレーブ）として設定される。セントラル（マスター）として設定された吸引装置１００は、ペリフェラル（スレーブ）として設定された他の吸引装置１００に対して、接続要求信号を送信する。Ｐ２Ｐ接続において、接続要求信号を送信する吸引装置１００を決定すること、すなわちセントラル（マスター）の吸引装置１００を決定することが必要である。本実施の形態では、吸引装置１００のアドレスの番号（値）が大きい方が、セントラル（マスター）の吸引装置１００となるように構成される。そこで、ステップ６０７において、吸引装置１００は、他の吸引装置１００から受信したアドバタイズパケットに含まれる他の吸引装置１００のアドレスの番号（値）が、自装置のアドレスの番号（値）よりも小さいか否かを確認する。そして、他の吸引装置１００のアドレスの番号（値）が自装置のアドレスの番号（値）よりも小さい場合（すなわち、自装置のアドレスの番号（値）が他の吸引装置１００のアドレスの番号（値）よりも大きい場合）、自装置がセントラル（マスター）となる。

　ステップ６０８において、吸引装置１００の制御部１１６は、他の吸引装置１００から受信したアドバタイズパケットの受信強度が、所定値よりも大きいか否かを確認する。吸引装置１００の制御部１１６は、受信強度が所定値よりも大きい場合（ステップ６０８のＹＥＳ）、ステップ６０９に進む。一方、吸引装置１００は、受信強度が所定値よりも小さい場合（ステップ６０８のＮＯ）、ステップ６０５に戻る。

　吸引装置１００の制御部１１６は、他の吸引装置１００から受信したアドバタイズパケットの受信強度に基づいて、自装置と他の吸引装置１００との距離を認識することができる。受信強度が大きい場合、吸引装置１００と他の吸引装置１００との距離は近いことになる。一方、受信強度が小さい場合、吸引装置１００と他の吸引装置１００との距離は遠いことになる。吸引装置１００と他の吸引装置１００との距離が近ければ近いほど、吸引装置１００における他の吸引装置１００から受信したアドバタイズパケットの受信強度は大きくなる。

　ステップ６０８において、吸引装置１００の制御部１１６が他の吸引装置１００から受信したアドバタイズパケットの受信強度と比較する所定値は、任意の値に設定可能である。例えば、所定値は、吸引装置１００と他の吸引装置１００との距離が所定距離の場合の受信強度の値であってもよい。所定距離は、例えば、５０［ｃｍ］や１［ｍ］など、任意の距離に設定できる。例えば、吸引装置１００と他の吸引装置１００との距離が１［ｍ］の際の受信強度が所定値として設定されている場合、吸引装置１００の制御部１１６は、ステップ６０８において、吸引装置１００と他の吸引装置１００との距離が１［ｍ］以内であるか否かを認識できることになる。

　ステップ６０９において、吸引装置１００の制御部１１６は、他の吸引装置１００を検出したとして、当該他の吸引装置１００に関する所定の情報を、吸引装置１００の記憶部１１４に記憶する。他の吸引装置１００に関する所定の情報は、例えば、第１信号であるアドバタイズパケットに含まれる当該他の吸引装置１００に関する情報である。他の吸引装置１００に関する所定の情報は、例えば、他の吸引装置１００を一意に識別可能な識別子や、当該他の吸引装置１００のデバイスの属性を示す情報などである。なお、吸引装置１００の制御部１１６は、他の吸引装置１００に関する所定の情報を、吸引装置１００の記憶部１１４に一時的に記憶してもよい。記憶部１１４に一時的に記憶された前記所定の情報は、例えば、後述するステップ６１５においてＰ２Ｐ接続モードに遷移した場合、又は、ステップ６０２においてＰ２Ｐ接続処理をキャンセルした場合に消去してもよい。なお、記憶部１１４に一時的に記憶された前記所定の情報を消去するタイミングは、これらの例に限られず。例えば後述するステップ６１２において接続先の吸引装置１００を決定した場合など、どのような場合であってもよい。

　ステップ６１０において、吸引装置１００の制御部１１６は、ステップ６０９で所定の情報を保存した他の吸引装置１００ごとに、当該他の吸引装置１００を検出した回数（検出回数）をカウントする。具体的には、吸引装置１００の制御部１１６は、ステップ６０９で所定の情報を保存した他の吸引装置１００ごとに記憶されている検出回数をインクリメントする。例えば、吸引装置１００の制御部１１６は、ステップ６０９で所定の情報を初めて保存した他の吸引装置１００について、検出回数を「０」から「１」にインクリメントする。また、吸引装置１００の制御部１１６は、例えば、ステップ６１０で所定の情報をすでに１回記憶していた場合、検出回数を「１」から「２」にインクリメントする。

　ステップ６１１において、吸引装置１００の制御部１１６は、ステップ６１０でカウントした検出回数が、所定回数に達したか否かを確認する。所定回数は、例えば、３回である。なお、所定回数は、３回に限られず、任意に設定可能である。なお、ステップ６１１において、吸引装置１００の制御部１１６は、ステップ６１０でカウントした検出回数が、所定回数より大きいか否かを確認してもよい。

　吸引装置１００の制御部１１６は、他の吸引装置１００のいずれかの検出回数が所定回数に達した場合（ステップ６１１のＹＥＳ）、ステップ６１２に進む。一方、吸引装置１００は、他の吸引装置１００の検出回数のいずれもが所定回数に達していない場合（ステップ６１１のＮＯ）、ステップ６０５に戻る。

　ステップ６１２において、吸引装置１００の制御部１１６は、検出回数が所定回数に達した他の吸引装置１００を、接続先の吸引装置１００として決定する。吸引装置１００の制御部１１６は、例えば、検出回数が３回に達した他の吸引装置１００を、接続先の吸引装置１００として決定する。

　ステップ６１３において、吸引装置１００の制御部１１６は、接続要求信号を送信する。吸引装置１００の制御部１１６は、接続要求信号を送信し、Ｐ２Ｐ接続の確立を要求する。なお、吸引装置１００と他の吸引装置１００との間でＰ２Ｐ接続の確立が完了した場合、他の吸引装置１００は、吸引装置１００に対して、接続完了信号を送信する。なお、Ｐ２Ｐ接続の確立処理には、ペアリング処理を含んでいてもよい。

ステップ６１４において、吸引装置１００の制御部１１６は、Ｐ２Ｐ接続が成功したか否かを確認する。吸引装置１００の制御部１１６は、他の吸引装置１００から接続完了信号を受信したか否かを確認する。吸引装置１００の制御部１１６は、他の吸引装置１００から接続完了信号を受信した場合に、Ｐ２Ｐ接続が成功したと確認する。

　吸引装置１００の制御部１１６は、Ｐ２Ｐ接続が成功したと確認した場合（ステップ６１４のＹＥＳ）、ステップ６１５に進む。一方、吸引装置１００は、例えばステップ６０４で開始したタイマの時間内に、Ｐ２Ｐ接続が成功したと確認できなかった場合（ステップ６１４のＮＯ）、ステップ６０２に進み、Ｐ２Ｐ接続処理をキャンセルする。

　ステップ６１５において、吸引装置１００の制御部１１６は、Ｐ２Ｐ接続モードに遷移する。Ｐ２Ｐ接続モードは、例えば、吸引装置１００と他の吸引装置１００との間で所定のデータを送受信可能な状態である。所定のデータは、例えば、エアロゾル源の加熱に関するデータであり、加熱プロファイルなどを含む。なお、所定のデータは、ユーザの使用データなど、吸引装置１００が使用又は記憶しているデータであれば、どのようなものであってもよい。なお、吸引装置１００は、Ｐ２Ｐ接続モードに遷移したことをユーザに通知してもよい。吸引装置１００の通知部１１３は、例えば、Ｐ２Ｐ接続モードに遷移したことを示すＵＩを表示する。

　上記の通り、本開示の吸引装置１００は、ステップ６１０からステップ６１３のように、他の吸引装置１００（吸引装置Ｂ）として検出された検出回数が、所定回数以上である場合に、当該他の吸引装置が近傍に存在することを認識し、接続要求信号を送信する。他の吸引装置１００（吸引装置Ｂ）として検出された検出回数が、所定回数以上である場合に、当該他の吸引装置が近傍に存在することを認識するように構成すると、吸引装置１００の近傍に一定時間存在が継続している他の吸引装置１００に対して、接続要求信号を送信することが可能となる。したがって、本開示の吸引装置１００は、所望の他の吸引装置１００との間で通信接続を確立することができる。すなわち、本開示の吸引装置がＰ２Ｐ接続する場合、所望の吸引装置同士で接続可能な技術を提供できる。

　また、本開示の吸引装置１００は、ステップ６０６からステップ６０８のように、本開示の吸引装置１００は、他の吸引装置（吸引装置Ｂ）から受信した第１信号が、複数の所定条件の各々を満たすことに基づいて、当該他の吸引装置（吸引装置Ｂ）を検出してもよい。所定条件は、吸引装置１００が接続したい他の吸引装置１００の条件を含む。吸引装置１００は、複数の所定条件を満たすか否かを確認することで、他の吸引装置１００が接続先として所望の吸引装置か否かを複数の観点から確認することが可能となる。そして、吸引装置１００は、複数の所定条件の各々を満たす場合に、他の吸引装置１００に対して、接続要求信号を送信することが可能となる。すなわち、本開示の吸引装置がＰ２Ｐ接続する場合、所望の吸引装置同士で接続可能な技術を提供できる。

　以上、本開示の吸引装置の電源ユニット、制御方法、及び制御プログラムの一実施形態について、図面を参照しながら説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。

　例えば、前述した実施形態で説明した具体的な数値はあくまで一例であって、これに限定されるものではない。

　また、前述した実施形態で説明した制御方法は、あらかじめ用意されたプログラムをコンピュータ（プロセッサ）で実行することにより実現できる。本プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記憶され、記憶媒体から読み出されることによって実行される。また、本プログラムは、フラッシュメモリ等の非一過性の記憶媒体に記憶された形で提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介して提供されてもよい。また、本プログラムを実行するコンピュータは、例えば、吸引装置１００に含まれるもの（例えば吸引装置１００が有するＣＰＵ）とすることができるが、これに限られず、吸引装置１００と通信可能な他装置（例えばスマートフォン又はサーバ）に含まれるものでもあってもよい。

　本明細書等には少なくとも以下の事項が記載されている。括弧内には、前述した実施形態において対応する構成要素等を一例として示しているが、これに限定されるものではない。

　［特徴１］
　エアロゾル源を加熱してエアロゾルを生成可能な吸引装置の電源ユニットの制御方法であって、
　他の吸引装置から受信した第１信号が、複数の所定条件の各々を満たすことに基づいて、当該他の吸引装置を検出する検出ステップと、
　前記他の吸引装置の検出結果に基づいて、当該他の吸引装置に対して、通信接続の確立を要求する第２信号を送信する送信ステップと、
　前記他の吸引装置から前記第２信号に対する応答信号を受信したことに基づいて、当該他の吸引装置との間の通信接続が成功したと判定する判定ステップと、
　前記通信接続が成功したと判定したことに基づいて、前記エアロゾル源の加熱に関する所定のデータを送受信可能な状態に遷移する遷移ステップと、
を含む制御方法。

　［特徴２］
　前記第１信号は、前記他の吸引装置の製造者を識別可能な識別子を含み、
　前記複数の所定の条件は、前記識別子が所定の製造者を示す所定の識別子であることを含む、
特徴１に記載の制御方法。

　［特徴３］
　前記第１信号は、前記他の吸引装置の宛先を示す第１アドレスを含み、
　前記複数の所定の条件は、前記第１アドレスが、前記吸引装置の宛先を示す第２アドレスの値よりも小さいことを含む、
特徴１又は２に記載の制御方法。

　［特徴４］
　前記吸引装置の宛先を示す第２アドレスの値が前記他の吸引装置の宛先を示す第１アドレスの値よりも大きい場合、前記通信接続において、当該吸引装置をセントラルと、当該他の吸引装置をペリフェラルとして設定する、
特徴３に記載の制御方法。

　［特徴５］
　前記複数の所定の条件は、前記第１信号の受信強度が、所定閾値よりも大きいことに基づいて、前記他の吸引装置を検出する、
特徴１乃至４のいずれかに記載の制御方法。

　［特徴６］
　前記所定閾値は、前記吸引装置と前記他の吸引装置とが所定距離だけ離れている場合における、前記第１信号の受信強度である、
特徴５に記載の制御方法。

　［特徴７］
　前記第１信号に含まれる情報であって、検出された前記他の吸引装置に関する情報を記憶する記憶ステップをさらに含み、
　前記送信ステップにおいて、記憶した前記他の吸引装置に関する情報に基づいて、当該他の吸引装置に対して、前記第２信号を送信する、
特徴１乃至６のいずれかに記載の制御方法。

　［特徴８］
　ユーザの所定のアクションを検知したことに基づいて、前記他の吸引装置からの第１信号のスキャン処理を開始する受信ステップをさらに含み、
　前記受信ステップにおいて、前記ユーザの所定のアクションを検知しても、前記エアロゾル源の加熱中は、前記スキャン処理を開始しない、
特徴１乃至７のいずれかに記載の制御方法。

　［特徴９］
　ユーザの所定のアクションを検知したことに基づいて、前記他の吸引装置からの第１信号のスキャン処理を開始する受信ステップをさらに含み、
　前記受信ステップにおいて、ユーザの所定のアクションを検知しても、前記吸引装置のユーザのユーザ端末と当該吸引装置とが通信接続している場合、前記スキャン処理を開始しない、
特徴１乃至８のいずれかに記載の制御方法。

　［特徴１０］
　前記第１信号は、アドバタイズパケットであり、
　前記第２信号は、接続要求信号であり、
　前記他の吸引装置から受信した前記アドバタイズパケットが、前記複数の所定条件の各々を満たすことに基づいて、当該他の吸引装置を検出し、
　前記送信ステップにおいて、前記他の吸引装置の検出結果に基づいて、当該他の吸引装置に対して、前記接続要求信号を送信する、
特徴１乃至９のいずれかに記載の制御方法。

　［特徴１１］
　エアロゾル源を加熱してエアロゾルを生成可能な吸引可能な吸引装置の電源ユニットであって、
　他の吸引装置から第１信号を受信する通信部と、
　前記受信した第１信号が複数の所定条件の各々を満たすことに基づいて、当該他の吸引装置を検出する制御部と、を含み、
　前記通信部は、
　　前記他の吸引装置の検出結果に基づいて、当該他の吸引装置に対して、通信接続の確立を要求する第２信号を送信し、
　前記制御部は、
　　前記他の吸引装置から前記第２信号に対する応答信号を受信したことに基づいて、当該他の吸引装置との間の通信接続が成功したと判定し、
　　前記通信接続が成功したと判定したことに基づいて、前記エアロゾル源の加熱に関する所定のデータを送受信可能な状態に遷移する、
電源ユニット。

　［特徴１２］
　エアロゾル源を加熱してエアロゾルを生成可能な吸引装置の電源ユニットを制御するコンピュータに所定の処理を行わせるプログラムであって、
　前記コンピュータに、
　他の吸引装置から受信した第１信号が複数の所定条件の各々を満たすことに基づいて、当該他の吸引装置を検出する検出ステップと、
　前記他の吸引装置の検出結果に基づいて、当該他の吸引装置に対して、通信接続の確立を要求する第２信号を送信する送信ステップと、
　前記他の吸引装置から前記第２信号に対する応答信号を受信したことに基づいて、当該他の吸引装置との間の通信接続が成功したと判定する判定ステップと、
　前記通信接続が成功したと判定したことに基づいて、前記エアロゾル源の加熱に関する所定のデータを送受信可能な状態に遷移する遷移ステップと、
を実行させるプログラム。

　１００　吸引装置
　１１０　電源ユニット、１１１　電源部（電源）、１１２　センサ部
　１１３　通知部、１１４　記憶部、１１５　通信部
　１１６　制御部（コンピュータ）
　１２０　カートリッジ、１２１　加熱部、１２２　液誘導部、１２３　液貯蔵部
　１２４　マウスピース
　１３０　香味付与カートリッジ、１３１　香味源
　１４０　収容部、１４１　内部空間、１４２　開口、１４３　底部
　１５０　スティック型基材、１５１　基材部、１５２　吸口部
　１８０　空気流路

Claims

　エアロゾル源を加熱してエアロゾルを生成可能な吸引装置の電源ユニットの制御方法であって、
　他の吸引装置から受信した第１信号が、複数の所定条件の各々を満たすことに基づいて、当該他の吸引装置を検出する検出ステップと、
　前記他の吸引装置の検出結果に基づいて、当該他の吸引装置に対して、通信接続の確立を要求する第２信号を送信する送信ステップと、
　前記他の吸引装置から前記第２信号に対する応答信号を受信したことに基づいて、当該他の吸引装置との間の通信接続が成功したと判定する判定ステップと、
　前記通信接続が成功したと判定したことに基づいて、前記エアロゾル源の加熱に関する所定のデータを送受信可能な状態に遷移する遷移ステップと、
を含む制御方法。
　前記第１信号は、前記他の吸引装置の製造者を識別可能な識別子を含み、
　前記複数の所定の条件は、前記識別子が所定の製造者を示す所定の識別子であることを含む、
請求項１に記載の制御方法。
　前記第１信号は、前記他の吸引装置の宛先を示す第１アドレスを含み、
　前記複数の所定の条件は、前記第１アドレスが、前記吸引装置の宛先を示す第２アドレスの値よりも小さいことを含む、
請求項１又は２に記載の制御方法。
　前記吸引装置の宛先を示す第２アドレスの値が前記他の吸引装置の宛先を示す第１アドレスの値よりも大きい場合、前記通信接続において、当該吸引装置をセントラルと、当該他の吸引装置をペリフェラルとして設定する、
請求項３に記載の制御方法。
　前記複数の所定の条件は、前記第１信号の受信強度が、所定閾値よりも大きいことに基づいて、前記他の吸引装置を検出する、
請求項１乃至４のいずれかに記載の制御方法。
　前記所定閾値は、前記吸引装置と前記他の吸引装置とが所定距離だけ離れている場合における、前記第１信号の受信強度である、
請求項５に記載の制御方法。
　前記第１信号に含まれる情報であって、検出された前記他の吸引装置に関する情報を記憶する記憶ステップをさらに含み、
　前記送信ステップにおいて、記憶した前記他の吸引装置に関する情報に基づいて、当該他の吸引装置に対して、前記第２信号を送信する、
請求項１乃至６のいずれかに記載の制御方法。
　ユーザの所定のアクションを検知したことに基づいて、前記他の吸引装置からの第１信号のスキャン処理を開始する受信ステップをさらに含み、
　前記受信ステップにおいて、前記ユーザの所定のアクションを検知しても、前記エアロゾル源の加熱中は、前記スキャン処理を開始しない、
請求項１乃至７のいずれかに記載の制御方法。
　ユーザの所定のアクションを検知したことに基づいて、前記他の吸引装置からの第１信号のスキャン処理を開始する受信ステップをさらに含み、
　前記受信ステップにおいて、ユーザの所定のアクションを検知しても、前記吸引装置のユーザのユーザ端末と当該吸引装置とが通信接続している場合、前記スキャン処理を開始しない、
請求項１乃至８のいずれかに記載の制御方法。
　前記第１信号は、アドバタイズパケットであり、
　前記第２信号は、接続要求信号であり、
　前記他の吸引装置から受信した前記アドバタイズパケットが、前記複数の所定条件の各々を満たすことに基づいて、当該他の吸引装置を検出し、
　前記送信ステップにおいて、前記他の吸引装置の検出結果に基づいて、当該他の吸引装置に対して、前記接続要求信号を送信する、
請求項１乃至９のいずれかに記載の制御方法。
　エアロゾル源を加熱してエアロゾルを生成可能な吸引可能な吸引装置の電源ユニットであって、
　他の吸引装置から第１信号を受信する通信部と、
　前記受信した第１信号が複数の所定条件の各々を満たすことに基づいて、当該他の吸引装置を検出する制御部と、を含み、
　前記通信部は、
　　前記他の吸引装置の検出結果に基づいて、当該他の吸引装置に対して、通信接続の確立を要求する第２信号を送信し、
　前記制御部は、
　　前記他の吸引装置から前記第２信号に対する応答信号を受信したことに基づいて、当該他の吸引装置との間の通信接続が成功したと判定し、
　　前記通信接続が成功したと判定したことに基づいて、前記エアロゾル源の加熱に関する所定のデータを送受信可能な状態に遷移する、
電源ユニット。
　エアロゾル源を加熱してエアロゾルを生成可能な吸引装置の電源ユニットを制御するコンピュータに所定の処理を行わせるプログラムであって、
　前記コンピュータに、
　他の吸引装置から受信した第１信号が複数の所定条件の各々を満たすことに基づいて、当該他の吸引装置を検出する検出ステップと、
　前記他の吸引装置の検出結果に基づいて、当該他の吸引装置に対して、通信接続の確立を要求する第２信号を送信する送信ステップと、
　前記他の吸引装置から前記第２信号に対する応答信号を受信したことに基づいて、当該他の吸引装置との間の通信接続が成功したと判定する判定ステップと、
　前記通信接続が成功したと判定したことに基づいて、前記エアロゾル源の加熱に関する所定のデータを送受信可能な状態に遷移する遷移ステップと、
を実行させるプログラム。