WO2024116907A1 - 放射線検出装置、放射線検出システム、制御装置、制御方法、プログラム - Google Patents

放射線検出装置、放射線検出システム、制御装置、制御方法、プログラム Download PDF

Info

Publication number
WO2024116907A1
WO2024116907A1 PCT/JP2023/041491 JP2023041491W WO2024116907A1 WO 2024116907 A1 WO2024116907 A1 WO 2024116907A1 JP 2023041491 W JP2023041491 W JP 2023041491W WO 2024116907 A1 WO2024116907 A1 WO 2024116907A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
radiation
information
radiation detection
attitude
unit
Prior art date
Application number
PCT/JP2023/041491
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
智康 水野
智也 鈴木
Original Assignee
キヤノン株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by キヤノン株式会社 filed Critical キヤノン株式会社
Publication of WO2024116907A1 publication Critical patent/WO2024116907A1/ja

Links

Images

Abstract

放射線を照射する放射線源と、前記放射線を検出する放射線検出装置と、を備える放射線検出システムであって、前記放射線検出装置を撮影して光学画像を取得する光学撮影部と、前記放射線検出装置が備えるセンサ部が出力する姿勢角変化の情報および位置変化の情報を取得する第1の取得手段と、前記光学画像に基づき前記放射線検出装置の基準姿勢角の情報と基準位置の情報を取得する第2の取得手段と、前記基準姿勢角の情報、前記基準位置の情報、前記姿勢角変化の情報、および前記位置変化の情報に基づいて、前記放射線検出装置の所定タイミングでの姿勢角の情報と位置の情報を取得する第3の取得手段と、を有する。

Description

放射線検出装置、放射線検出システム、制御装置、制御方法、プログラム
 本開示は、放射線検出装置、放射線検出システム、制御装置、制御方法、プログラムに関する。この放射線検出装置は、自動露出制御用の専用装置、または自動露出機構を備えた放射線撮像装置等に適用できる。
 現在、X線等の放射線による医療画像診断や非破壊検査に用いる放射線検出器として、半導体材料によって形成された平面検出器(Flat Panel Detector:FPD)が普及している。このような放射線検出器と、放射線を発生させる放射線発生装置等を組み合わせた、放射線撮像システムが利用されている。
 こうした放射線撮像システムでは、放射線源と放射線撮像装置の位置関係等の様々な要因によって放射線撮像装置に対して放射線が均一に到達しないこと知られている。
 特許文献1では、放射線撮像装置の四隅の素抜け部を通過する放射線量を検出して放射線の到達量のばらつきを計測することで、このばらつきが考慮された画像となるように放射線画像を補正する技術について開示している。また、この文献では、放射線源による放射線照射を停止するための自動露光量制御(Auto Exposure Control:AEC)の技術についても開示している。
 特許文献2では、放射線発生装置および放射線撮像装置の姿勢を導出し、表示部等に表示することで、放射線発生装置から照射される放射線の照射野面と放射線撮像装置の入射面との位置合わせをサポートする技術について開示している。特許文献2では、放射線撮像装置に基準姿勢を設定するための入力部と、位置を決めるための構造である位置合わせ定規が設けられている。放射線装置のユーザは、放射線撮像装置が位置合わせ定規と突き当てられたときに、入力部を通じて基準姿勢の設定(キャリブレーション処理)を指示することで、基準姿勢を設定することができるようになっている。
特開2016-209457号公報 特開2021-45647号公報
 特許文献1のように放射線撮影の制御に放射線発生装置と放射線撮像装置の位置関係の情報を用いる場合は、位置関係の情報に適切な精度が求められる。そのため、特許文献2のように基準姿勢を頻繁に設定する等の工夫が考えられるが、技師などのユーザの手間を増大させる方法は望ましくない。
 本開示の目的は、技師などのユーザによる操作の手間を低減しながらも、放射線撮像装置の姿勢を精度よく導出することのできる技術を提供することである。
 上記の課題は、放射線を照射する放射線源と、前記放射線を検出する放射線検出装置と、を備える放射線検出システムであって、前記放射線検出装置を撮影して光学画像を取得する光学撮影部と、前記放射線検出装置が備えるセンサ部が出力する姿勢角変化の情報および位置変化の情報を取得する第1の取得手段と、前記光学画像に基づき前記放射線検出装置の基準姿勢角の情報と基準位置の情報を取得する第2の取得手段と、前記基準姿勢角の情報、前記基準位置の情報、前記姿勢角変化の情報、および前記位置変化の情報に基づいて、前記放射線検出装置の所定タイミングでの姿勢角の情報と位置の情報を取得する第3の取得手段と、を有する放射線検出システムにより解決される。
 本開示によれば、技師などのユーザによる操作の手間を低減しながらも、放射線撮像装置の姿勢を精度よく導出することのできる技術を提供できる。
放射線撮像システムの構成例を示す図である。 放射線撮像装置のハードウエア構成例を示す図である。 放射線撮像システムの機能ブロック図である。 放射線撮像システムの利用シーケンスを示す図である。 姿勢を考慮した前処理に関するシーケンスを示す図である。 放射線撮像の管理画面を示す図である。 姿勢考慮設定の設定画面を示す図である。 放射線源と放射線撮像装置の角度関係について示す図である。 正対姿勢で撮影した場合の補正について示す図である。 傾斜した姿勢で撮影した場合の傾斜を考慮しない補正について示す図である。 傾斜した姿勢で撮影した場合の傾斜を考慮した補正について示す図である。 曝射制御処理をフローチャートで示す図である。 画像取得処理をフローチャートで示す図である。 正対する放射線源と放射線撮影装置の間にグリッドを配置した場合における放射線の減衰の様子を示す図である。 正対しない放射線源と放射線撮影装置の間にグリッドを配置した場合における放射線の減衰の様子を示す図である。 放射線源が所定の向きで配置された場合のヒール効果による放射線の減衰の様子を示す図である。 放射線源の異なる向きで配置された場合のヒール効果による放射線の減衰の様子を示す図である。 放射線源が放射線撮影装置の中心に対向する場合における放射線の到達量の分布を示す図である。 放射線源が放射線撮影装置の中心に対向していない場合における放射線の到達量の分布を示す図である。 第2の実施形態に係る放射線撮影システムを示す図である。 第2の実施形態に係る放射線撮影システムの構成例を示す図である。 第2の実施形態に係る放射線検出面のマーカーの一例を示す図である。 第2の実施形態に係るカメラ座標系を説明する図である。 第2の実施形態に係るカメラ画像を説明する図である。 第2の実施形態に係るセンサ座標系を説明する図である。 第2の実施形態に係る重力座標系を説明する図である。 第2の実施形態に係るキャリブレーションのフローを示す図である。 第3の実施形態に係るホームポジションの一例を示す図である。 第3の実施形態に係る放射線源と放射線撮像装置の座標を説明する図である。 第3の実施形態に係るキャリブレーションのフローを示す図である。
 以下、本発明の実施形態について、添付の図面に基づき説明する。ただし、各実施形態に示す構成の詳細は、本文および図中に示す限りではない。本発明の効果が得られる範囲において、実施形態で紹介する構成および処理の一部または全部を省略または置換してもよい。例えば、本明細書では、放射連の例としてX線を挙げるが、放射線としてα線、β線、γ線、粒子線、宇宙線などを用いてもよい。
 (第1の実施形態)
 [システム構成]
 図1は、放射線撮像システムの構成例を示す図である。
 図1に示すように、放射線撮像システム1(放射線検出システム)には、放射線照射による放射線撮影を行う放射線室10および、放射線室10の近傍に設置される制御室20が設けられている。各部屋における通信を実現するための構成として、エントリー装置163を備える、院内LAN164、放射線室通信ケーブル165配置されている。
 放射線室10には、放射線照射部12と、放射線撮影部11が配置されている。
 放射線撮影部11は、放射線撮像装置100、通信制御装置110、アクセスポイント130、AP通信ケーブル111、放射線発生装置通信ケーブル112、センサ通信ケーブル113を備える。
 放射線撮像装置100(放射線撮影装置)は、バッテリなどで構成される電源制御部101、近距離無線通信部102、スイッチ103、無線通信部104、有線通信部105、角度センサ106を備える。放射線撮像装置100は、放射線発生装置121の放射線源122から照射され不図示の被検者を透過した放射線を検出して、放射線画像データを生成する。
 アクセスポイント130は、無線通信を行うアクセスポイントであり、放射線撮像装置100と放射線発生装置121および情報処理装置150が通信制御装置110を介して通信するために用いられる。また、放射線撮像装置100と通信制御装置110の通信は、センサ通信ケーブル113を用いた有線通信でも可能である。本実施形態では、一例として、アクセスポイント130を用いた無線通信を使用する形態で説明する。
 放射線照射部12は、放射線発生装置121、放射線源122を備える。
 放射線発生装置121は、放射線源122を制御し被検者に放射線を照射する(図中の矢印に対応する)。放射線発生装置121は、放射線源122を用いて放射線の照射を制御する機能と、照射の開始または停止を示す信号を放射線撮像装置100から受け付ける機能を有する。放射線源122は放射線照射をおこなう管球である。放射線源122は姿勢を検出可能な角度センサ123を備える。
 AP通信ケーブル111は、アクセスポイント130と通信制御装置110を接続するためのケーブルである。放射線発生装置通信ケーブル112は、放射線発生装置121と通信制御装置110を接続するためのケーブルである。
 制御室20には、情報処理部15が配置されている。情報処理部15は、情報処理装置150、放射線照射スイッチ151、入力装置152、表示装置153を備える。
 情報処理装置150は、通信制御装置110を介して、放射線撮像装置100および放射線発生装置121と通信し、放射線撮像システム1を統括制御する。
 放射線照射スイッチ151は、不図示の操作者により、放射線照射のタイミングを入力するために使用される。入力装置152は、操作者からの情報を入力するための装置であり、キーボートやタッチパネルなどの種々の入力デバイスが用いられる。表示装置153は、画像処理された放射線画像データやGUIを表示可能な装置であり、ディスプレイなどが用いられる。
 院内LAN164は、院内の基幹ネットワークである。放射線室通信ケーブル165は、制御室20の情報処理装置150と放射線室10内の通信制御装置110およびエントリー装置163を接続するためのケーブルである。
 次に、放射線撮像システム1の利用シーケンスについて説明する。図4は放射線撮像システムの利用シーケンスを示す図である。
 放射線撮像システム1を利用するにあたり、操作者は各種設定手続きをおこなっておく。
 操作者は、放射線撮影に利用する放射線撮像装置100の登録作業を行う。操作者により放射線撮像装置100のスイッチ103が押下されると、放射線撮像装置100の近距離無線通信部102とエントリー装置163の間で近距離無線通信が開始される。
 情報処理装置150は、エントリー装置163の近距離無線通信を介して、アクセスポイント130の無線接続関連情報を放射線撮像装置100に送信する。無線接続関連情報は、例えば、無線LANであれば、IEEE802.11などの通信方式、物理チャネル、SSID、暗号鍵などを含む。
 放射線撮像装置100は受信した無線LAN接続関連情報に従って、無線通信部104を設定する。当該設定により、放射線撮像装置100は、アクセスポイント130との無線通信の接続を確立する。
 次に、操作者は情報処理装置150に対して、被検者のID、名前、生年月日などの被検者情報および被検者の撮影部位を入力する。また、操作者は情報処理装置150に対して、線量、最大照射時間、管電流、管電圧、部位情報、放射線をモニタ(監視)すべき領域である放射線検知領域(Region of Interest。以降、ROIと呼ぶ)などの情報を入力する。ROIの情報としては、各ROIの累積線量、累積線量の判定方法閾値が入力できる。累積線量の判定方法としては、複数ROIを使用する場合に、監視対象とするROI全ての累積線量が閾値を超える論理積、1つ以上の使用ROIの累積線量が閾値を超える論理和、使用ROIの累積線量の平均値が閾値を超える平均などが挙げられる。
 なお、放射線をモニタしない場合は、ROIの入力は必須ではない。情報処理装置150は、入力された放射線の照射条件、部位情報、ROIなどを、放射線撮像装置100および放射線発生装置121へ送信する。
 その後、S401において、操作者である放射線技師は、撮像対象である被験者と放射線撮像装置100の位置関係を調整する。
 S402において、放射線技師は、放射線源122が放射線撮像装置100の中心を向くように、放射線源122の向きを調整する。この向き調整を補助する目的で、放射線源には放射向きを照らす照明が備え付けられている。
 S403において、姿勢を考慮した前処理がおこなわれる。この処理の詳細は後述する。
 S404において、以上の撮像準備が完了すると、操作者は、曝射スイッチとしての放射線照射スイッチ151を押下する。
 S405において、情報処理部15は、曝射命令を放射線照射部12に通知する。
 S406において、放射線照射部12は、放射線撮影部11に対して曝射確認を行う。
 S407において、放射線撮影部11は、放射線照射部12に対して曝射許可を通知する。これに併行して放射線検出を開始する。
 S408において、放射線照射部12は、曝射を開始する。曝射が開始すると、放射線源122から被検者に向かい放射線が照射される。放射線撮像装置100は、放射線発生装置121と無線通信を行い、放射線照射の開始や終了の制御を行う。被検者に照射された放射線は、被検者を透過して放射線撮像装置100に入射する。放射線撮像装置100は、入射した放射線を可視光に変換した後、光電変換素子で放射線画像信号として検出する。
 S409において、姿勢を考慮した曝射制御が行われる。詳細は後述する。
 S410において、放射線照射部12は、曝射停止処理を行う。
 S411において、曝射が通知したことを放射線撮影部11に通知する。
 S412において、放射線撮影部11は、放射線撮影の完了を検知し、撮像画素の読み出しを行う。放射線撮像装置100は、光電変換素子を駆動して放射線画像信号を読み出し、AD変換回路でアナログ信号をデジタル信号に変換して放射線画像データを得る。得られた放射線画像データは、放射線撮像装置100から情報処理装置150へ無線通信により転送される。
 S413において、姿勢を考慮した画像取得が行われる。詳細は後述する。
 S414において、情報処理部15は、表示画面の生成を行う。
 S415において、情報処理部15は、表示画面の表示をおこなう。表示画面は操作者によって閲覧される。
 上述シーケンスに記載した内容を実現するにあたり、放射線撮像システム1には各種機能の連携が求められる。図3は、放射線撮像システムの機能ブロック図である。各機能ブロックが実行する処理は、放射線撮像システム中の何れかのコントローラ(CPU)がプログラムを実行することで実現される。本実施形態では、情報処理部15において、UI表示部311、姿勢情報管理部312、曝射指示入力部313、曝射開始命令部314の機能に対応する処理が実行される。また、放射線照射部12において、管球姿勢検出部321、曝射制御部322に対応する処理が実行される。また、放射線撮影部11において、放射線画像取得部331、パネル姿勢検出部332,姿勢情報管理部333、補正部334、曝射停止タイミング決定部335、線量計測部336に対応する処理が実行される。
 パネル姿勢検出部332は、放射線撮像装置100の姿勢を検出するための機能ブロックである。
 管球姿勢検出部321は、放射線源122の姿勢を検出するための機能ブロックである。管球姿勢検出部321は、放射線源が備える角度センサから姿勢情報を取得する。
 姿勢情報管理部312は、管球姿勢検出部321およびパネル姿勢検出部332から各々の姿勢情報を取得し、情報処理部15側の処理に利用するための機能ブロックである。
 姿勢情報管理部312によって管理される情報はUI表示部311、曝射開始命令部314において活用される。
 曝射開始命令部314は、姿勢情報を考慮した曝射開始命令制御を行う機能ブロック。具体的には、曝射指示入力部313からの入力と、姿勢情報管理部312から入力される姿勢情報が特定の条件を満たした場合に、曝射制御部322に曝射命令を送信する。
 曝射指示入力部313は、操作者による曝射スイッチ押下を検出する機能ブロックである。
 姿勢情報管理部333は、管球姿勢検出部321およびパネル姿勢検出部332から各々の姿勢情報を取得し、放射線撮影部11側の処理に利用するための機能ブロックである。姿勢情報管理部333は、補正部334に姿勢情報を送信する。
 補正部334は、姿勢情報に基づき各種補正情報の生成処理や設定値の変更処理をおこなう機能ブロックである。補正情報のうち、曝射停止タイミングに関する情報は曝射停止タイミング決定部335に送信される。補正情報のうち、放射線画像に関する情報は放射線画像取得部331に送信される。
 曝射停止タイミング決定部335は、姿勢情報を考慮した曝射停止命令を行う。具体的には、線量計測部336の出力と、補正部334の補正情報が特定の条件を満たす場合に、曝射制御部322に曝射停止命令を送信する(通信処理を実行する)。
 曝射制御部322は、曝射開始命令を受け付けた場合に曝射を開始するための制御をおこない、曝射停止命令を受け付けた場合に曝射を停止するための制御をおこなう機能ブロックである。
 放射線画像取得部331は、撮像画像の出力と補正部334の補正情報に基づいて、補正された放射線画像を生成する機能ブロックである。
 放射線画像取得部331は、放射線撮像装置100で生成する放射線画像データの画素単位の補正量を定義した補正データを補正部334から取得する。補正データは、補正データを生成した際の放射線源122に対する放射線撮像装置100の姿勢が併せて管理されている。姿勢情報に応じた補正データを取得すると、放射線画像データを画素単位で補正する。補正された機能ブロックはUI表示部311に送信される。
 UI表示部311は、姿勢情報を考慮されたシステムにおける情報表示をおこなう機能ブロックである。UI表示部311は、姿勢情報管理部312から姿勢情報を受け付けると、姿勢情報に関する情報を含む画面の表示をおこなう。また、UI表示部311は、補正された放射線画像を取得すると補正された表車線画像の表示をおこなう。
 [ハードウエア構成]
 図2は、放射線撮像装置100のハードウエア構成例を示す図である。
 図2に示すように、放射線撮像装置100は、放射線検出器220を有する。放射線検出器220は、照射された放射線を検出する機能を備える。放射線検出器220は、複数の行および複数の列を構成するように配列された複数の画素を有する。以下の説明では、放射線検出器220における複数の画素が配置された領域を撮像領域とする。
 該複数の画素は、放射線画像データの取得のための複数の撮像画素221と、放射線の照射をモニタするための検知画素225(検出画素)とを含む。検知画素225は自動露出制御(自動露光量制御)で使用する画素である。
 撮像画素221は、放射線を電気信号に変換する第1変換素子222と、列信号線239と第1変換素子222との間に配置された第1スイッチ223とを含む。
 検知画素225は、放射線を電気信号に変換する第2変換素子226と、列信号線239と第2変換素子226との間に配置された第2スイッチ227とを含む。検知画素225は、複数の撮像画素221の一部と同一の列に配置される。
 第1変換素子222および第2変換素子226は、放射線を光に変換するシンチレータおよび光を電気信号に変換する光電変換素子とで構成される。シンチレータは、一般的には、撮像領域を覆うようにシート状に形成され、複数の画素によって共有される。あるいは、第1変換素子222および第2変換素子226は、放射線を直接に電気信号に変換する変換素子で構成される。
 第1スイッチ223および第2スイッチ227は、例えば、非晶質シリコンまたは多結晶シリコン(好ましくは多結晶シリコン)などの半導体で活性領域が構成された薄膜トランジスタ(TFT)を含む。
 放射線撮像装置100は、複数の列信号線239および複数の駆動線211を有する。各列信号線239は、撮像領域における複数の列のうちの1つに対応する。各駆動線211は、撮像領域における複数の行のうちの1つに対応する。各駆動線211は、駆動用回路210によって駆動される。
 第1変換素子222の第1電極は、第1スイッチ223の第1主電極に接続され、第1変換素子222の第2電極は、バイアス線213に接続される。ここで、1つのバイアス線213は、列方向に延びていて、列方向に配列された複数の第1変換素子222の第2電極に共通に接続される。
 バイアス線213は、素子用電源回路212からバイアス電圧Vsを受ける。バイアス電圧Vsは、素子用電源回路212から供給される。電源制御部260は、電源制御部101に対応する構成であり、バッテリ、DCDCコンバータなどで構成される。電源制御部260は、素子用電源回路212を含み、アナログ回路用電源と駆動制御や無線通信などを行うデジタル回路用電源を生成する。
 1つの列を構成する複数の撮像画素221の第1スイッチ223の第2主電極は、1つの列信号線239に接続される。1つの行を構成する複数の撮像画素221の第1スイッチ223の制御電極は、1つの駆動線211に接続される。複数の列信号線239は、読出し用回路230に接続される。ここで、読出し用回路230は、複数の検知部232と、マルチプレクサ234と、ADC236(AD変換器、アナログデジタル変換器等)とを含む。
 複数の列信号線239のそれぞれは、読出し用回路230の複数の検知部232のうち対応する検知部232に接続される。ここで、1つの列信号線239は、1つの検知部232に対応する。検知部232は、例えば、差動増幅器を含む。マルチプレクサ234は、複数の検知部232を所定の順番で選択し、選択した検知部232からの信号をAD変換器236に供給する。AD変換器236は、供給された信号をデジタル信号に変換して出力する。読出し用回路230(AD変換器236)の出力は、信号処理部240に供給され、信号処理部240によって処理される。信号処理部240は、読出し用回路230(AD変換器236)の出力に基づいて、放射線撮像装置100に対する放射線の照射を示す情報を出力する。
 検知画素225の第2変換素子226の接続形態は、撮像画素221の接続形態と同様である。検知画素225を駆動させる場合、駆動用回路210は各駆動線211で検知画素225を駆動させる。検知画素225を駆動させた場合、信号処理部240は、読出し用回路230(AD変換器236)の出力に基づいて、放射線撮像装置100に対する放射線の照射を示す情報を出力する。具体的には、信号処理部240は、例えば、放射線撮像装置100に対する放射線の照射を検知したり、放射線の照射量および/または累積照射量を演算したりする。
 なお、検知画素225は撮像画素221と同一の構造を有してもよい。
 制御部250は、信号処理部240からの情報や情報処理装置150からの制御コマンドに基づいて、駆動用回路210および読出し用回路230などを制御する。
 制御部250は、CPU251、メモリ252、駆動制御部253、入力部254、通信部255を備える。
 CPU251は、メモリ252をワークメモリとして利用し、プログラム格納部の記憶媒体に格納された各種プログラムを実行することで、放射線撮像装置100全体の制御を行う。
 メモリ252は、CPU251で扱う各種データを記憶し、読み書きするためのメモリである。本実施形態では、ワークメモリとしてのRAMや格納部としてのフラッシュROMをまとめてメモリ252として表記するが、メモリ252は特性の異なる複数のメモリとして構成されていてもよい。
 駆動制御部253は、CPU251から制御され、信号処理部240からの情報や情報処理装置150からのコマンドに基づいて、駆動用回路210および読出し用回路230などを制御する。通信部255は、CPU251から制御され、無線通信部290(無線通信部104に対応)または有線通信部280(有線通信部105に対応)を用いて、通信制御装置110を介して放射線発生装置121や情報処理装置150と通信する。
 入力部254は、信号処理部240からの情報の入力を受け付ける他、姿勢検出部270からの情報の入力を受け付ける。姿勢検出部270は放射線撮像装置の100の姿勢情報を取得可能な角度センサであり、図1中の角度センサ106に対応する。姿勢検出部270は、X回転方向、Y回転方向、Z回転方向の角度情報を検出することができる。姿勢検出部270は、加速度センサ、角速度センサ、磁気センサを単独あるいは複合で用いるセンサである。角度センサ123も同様の機能を有するものとする。
 [姿勢を考慮した前処理]
 表示装置153には、操作者による放射線撮影操作を補助するための各種情報が表示される。本実施形態において、UI表示部311として機能する情報処理装置150のコントローラは、S403において姿勢情報を加味した情報表示をおこなう。
 S403の詳細について図5を用いて説明する。図5は、姿勢を考慮した前処理に関するシーケンスを示す図である。
 S501において、放射線撮影部11は、パネル姿勢情報を情報処理部15に送信する。
 S502において、放射線照射部12は、管球姿勢情報を情報処理部15に送信する。
 S503において、情報処理部15は、放射線撮影において、姿勢情報が影響する各種パラメータを更新する処理を行う。
 S504において、情報処理部15は、姿勢情報を反映したメイン画面を生成する。
 S505において、情報処理部15は、表示装置153にメイン画面を表示し、放射線技師が閲覧可能な状態とする。
 メイン画面について図6を用いて説明する。メイン画面600は、姿勢情報602、ボタン603、ステータス情報604等の情報を含んで構成される。図示しないが、このタイミングでは、メッセージ601が含まれない画面が表示される。
 姿勢情報602は、放射線源122の姿勢と放射線撮像装置の100の姿勢を示す情報である。S403の処理は繰り返し処理されるため、姿勢情報602はリアルタイムで更新され続ける。
 ボタン603は、姿勢を考慮した設定を行う設定画面に遷移するためのボタンである。
 ステータス情報604は、曝射が開始可能であるか否かを表示する情報部である。
 メイン画面600の表示中に、取得した姿勢情報が曝射禁止条件に該当した場合、S506~S509の処理を行われる。
 S506において、情報処理部15は、曝射禁止の姿勢状態を検知する。曝射禁止の姿勢状態とは、放射線源122と放射線撮像装置100の角度差が理想の状態から所定角度以上異なっている状態である。放射線源122と放射線撮像装置100の角度差の検出にはX回転方向の角度、Y回転方向の角度、またはこれらを合成した角度が用いられる。Z回転方向の角度は用いる運用であっても用いない運用であってもよい。
 S507において、情報処理部15は、曝射ボタンである放射線照射スイッチ151による曝射開始指示を無効化することで曝射開始(照射開始)を禁止する。
 S508において、情報処理部15は、曝射禁止画面を生成する。
 S509において、情報処理部15は、曝射禁止画面を表示する。曝射禁止画面は、S505で表示した画面に、メッセージ601を重畳した画面である。メッセージ601は、放射線源122と放射線撮像装置100の姿勢が放射線に好ましくない姿勢であることを通知するポップアップウインドウである。このポップアップウインドウには警告文の他、角度関係(姿勢関係)を図示するモデルを配置してもよい。また、曝射禁止画面は、ステータス情報604が「ステータスNG」として表示される。
 メイン画面600の表示中に、設定画面への遷移指示が発生した場合、S510~S514の処理を行われる。
 S510において、放射線技師は、ボタン603を押下して設定画面への遷移指示を行う。
 S511において、情報処理部15は、設定画面の生成を行う。
 S512において、情報処理部15は、表示装置153に設定画面を表示し、放射線技師が閲覧可能な状態とする。
 設定画面について図7を用いて説明する。姿勢考慮設定の設定画面を示す図である。
 図7に示すように、設定画面700は、曝射許可の設定情報701、放射線画像の設定情報702、自動露出撮影の設定情報703を備える。
 曝射許可の設定情報701では、姿勢による曝射の禁止のON/OFF設定と、曝射を禁止する角度の閾値を設定(指定)することができる。
 放射線画像の設定情報702では、放射線画像に対する各種補正のON/OFFを設定することができる。詳細には、ゲイン補正のON/OFF、グリッド減衰補正のON/OFF、ヒール効果の補正のON/OFFを設定することができる。
 自動露出撮影の設定情報703では、自動露出撮影に用いる線量検出用画素の出力に対する各種補正のON/OFFを設定することができる。詳細には、ゲイン補正のON/OFF、グリッド減衰補正のON/OFF、ヒール効果の補正のON/OFFを設定することができる。
 姿勢に応じたゲイン補正について図8A,図8B,図8C,図8Dを用いて説明する。図8Aは、放射線源と放射線撮影装置の角度関係について示す図である。図8Bは、正対姿勢で撮影した場合の補正について示す図である。図8Cは、傾斜した姿勢で撮影した場合の傾斜を考慮しない補正について示す図である。図8Dは、傾斜した姿勢で撮影した場合の傾斜を考慮した補正について示す図である。
 図8Aに示すように、放射線撮像装置100は、放射線源122に対して正対する状態800と、放射線源122に対して正対せずに角度804の角度差を備える状態801を取り得る。状態800と状態801において、放射線源122から放射線撮像装置100の各画素に到達する放射線量が異なることを示すため、放射線検出器220を構成する複数の画素のうち代表となる画素a~画素eを例に挙げて説明する。図8Aでは、放射線撮像装置100を俯瞰した際の画素a~画素eの配置を示している。
 図8Bの「生データ」の行で示すように、放射線源122から到達する放射線量は、中央に位置する画素cを最大として端部に向かうにつれて減少する傾向にある。一般的に、放射線は距離の二乗に反比例して減衰することが知られている。つまり、放射線源から離れるほど放射線量は減衰し、放射線源に近付くほど放射線量は増加する。こういった正対状態における放射線源122からの距離に応じた放射線量のばらつきは、通常のゲイン補正により「補正倍率」の行で示す値によって「補正後データ」の行の値のように補正される。この補正は、画素a~画素eが撮像画素221であっても、検知画素225であっても同様におこなわれる。図8Aにおいて、放射線撮像装置100上の破線はROIを示している。図8AではROIが9つある例を示しているが、ROIの数は他の数であってもよく、ROIの配置の仕方も適宜変更してよい。図8Aにおいて、ROI805に画素a,画素b、ROI806に画素c、ROI807に画素d,画素eがそれぞれ所属している。図8Bの「生データ」の傾向からわかるように、ROI806に含まれる検知画素225の平均線量値(累積線量値)は、ROI805,ROI807の平均線量値(累積線量値)よりも大きくなる傾向がある。このように、ROI毎に平均線量値(累積線量値)にばらつきがあると、閾値に到達するタイミングがROI毎に異なることが想定される。すなわち、自動露出制御に用いるROIの選択の仕方によって曝射停止通知のタイミングが遅くなったり、早くなったりする虞がある。そのため、各検知画素225で検出される線量値は適切に補正されることが望ましい。
 ところで、上述した「補正倍率」は、放射線源122と放射線撮像装置100が正対していることを前提とする補正値であるため、放射線源122と放射線撮像装置100が正対していない状態で用いるのは適切ではない。
 図8Cに示すように、放射線源122と放射線撮像装置100が正対していない状態で得られた「生データ」に、図8Bと同様の「補正倍率」を適用しても、「補正後データ」の行に示すように、値のばらつきを適切に抑制することはできない。
 そこで、本実施形態では図8Dの「角度補正倍率」の行に示すように、角度804に対応する補正倍率を更に用いることで、「補正後データ」の行のように値のばらつきを抑制している。
 なお、上述した「補正倍率」は、放射線の減衰量または増加量について、AI学習または実験により事前に決定しルックアップテーブルで管理しておいたものが用いられる。放射線源122と放射線撮像装置100の姿勢に応じて、ルックアップテーブルから放射線の減衰量または増加量を決定することで適切に補正をおこなうことができる。なお、「補正倍率の求めかたは」放射線の減衰量または増加量を算出する計算式を定義しておき、都度算出する方法を用いてもよい。
 姿勢に応じたグリッド減衰補正について、図11A,図11Bを用いて説明する。図11Aは、正対する放射線源と放射線撮影装置の間にグリッドを配置した場合における放射線の減衰の様子を示す図である。図11Bは、正対しない放射線源と放射線撮像装置の間にグリッドを配置した場合における放射線の減衰の様子を示す図である。
 散乱線を除去する目的で配置されるグリッド1200は、放射線撮像装置100に到達する放射線量を減衰させる効果を持つ。この減衰量は、グリッド1200中のスリットと、放射線源122の成す角度によって変化する。そのため、放射線源122と放射線撮像装置100が正対している状態と正対していない状態とでは、各位置における放射線の減衰量が異なる。そこで、本実施形態では、図8A~図8Bで示した内容と同様に、グリッド減衰補正に用いるパラメータを角度804によって異ならせる補正を可能としている。
 なお、グリッド減衰量は、グリッドの向きとピッチサイズの影響を受ける。そのため、操作者は、S403の段階における不図示の設定画面において、グリッドの向き(Z回転方向)やピッチサイズの情報を入力するとよい。
 姿勢に応じたヒール効果の補正について、図11C,図11Dを用いて説明する。図11Cは、放射線源が所定の向きで配置された場合のヒール効果による放射線の減衰の様子を示す図である。図11Dは、放射線源の異なる向きで配置された場合のヒール効果による放射線の減衰の様子を示す図である。
 放射線源122はその構成上、ヒール効果と呼ばれる効果で放射線が減衰することが知られている。ヒール効果は、放射線源122中の陽極と陰極の配置向きによって、影響の仕方が変化する。そこで、本実施形態では、放射線源122と放射線撮像装置100の角度差(Z回転方向)に応じた補正を可能とする。
 S513において、放射線技師は、設定画面700を操作して所望の設定変更を行う。
 S514において、情報処理部15は、変更された設定情報の反映・保持する。
 以上で説明したように、本実施形態では、姿勢情報に基づく画面表示が行われるため、放射線撮影をより適切におこなうことができる。
 [姿勢を考慮した曝射制御処理]
 図9は曝射制御処理をフローチャートで示す図である。このフローチャートで示す各処理は、図3中の対応する各機能部として機能する撮像装置制御部250(特にCPU251)によって実現される。なお、S901、S902は、S406に併行して行われる処理である。S903~S907は、S407と併行しておこなわれる処理である。S908~S910はS409中の処理である。
 S901において、姿勢情報管理部333は、管球姿勢検出部321およびパネル姿勢検出部332から取得した姿勢情報を用いて放射線発生装置121の放射線源122に対する放射線撮像装置100の姿勢を推定する。
 S902において、曝射指示入力部313は、放射線照射スイッチ151が押されて曝射要求があったか否かを判定する。曝射要求があると判定した場合(S902:YES)、S903に進み、曝射要求がないと判定した場合(S902:NO)、S901に戻る。
 S903において、姿勢情報管理部333は現在取得出の姿勢情報を保持する。
 S904において、姿勢情報管理部333は、自動露出撮影(自動露出制御を用いる放射線撮影)の照射停止条件を補正する必要があるか否かを判定する。補正する必要があるか否かは、姿勢を考慮した自動露出制御の設定の有無や、S903で保持した姿勢状態に基づき判定される。例えば、姿勢を考慮した自動露出制御の設定のいずれかがONであり、且つ、放射線源122と放射線撮像装置100の姿勢に所定値以上の角度差がある場合、補正する必要があると判定される。
 補正する必要があると判定された場合(S906:YES)、撮像装置制御部250はS906へと処理を進める。補正する必要がないと判定された場合(S906:NO)撮像装置制御部250はS907に処理を進める。
 S906において、補正部334は、設定情報703における設定内容と姿勢情報に基づいて、線量検出画素に対する補正量を決定し、曝射停止タイミング決定部335に通知する。
 S907において、線量計測部336は線量計測を開始する。
 S908において、曝射停止タイミング決定部335は、注目対象として設定されたROIに入射した放射線を検出し、検出した放射線量(線量値)を補正値で補正したあと、補正処理を施した値の積算値(累積値)である累積線量を演算する。
 S909において、曝射停止タイミング決定部335は、S908で演算した積算線量(検出状況)を参照し、放射線の照射停止条件である閾値(所定条件、所定の数値)に到達したか否かを判定する。照射停止条件を満たしたと判定した場合(S909:YES)、S910に進み、照射停止条件を満たしていないと判定した場合(S909:NO)、S908に戻る。
 S910において、曝射停止タイミング決定部335は、通信部255を介して放射線発生装置121の曝射制御部322に照射停止を通知する。曝射制御部322は、通知された放射線照射停止タイミングに基づき、放射線の照射を停止する。なお、放射線撮像装置100は、放射線を検出した検出結果として、放射線照射の停止を通知しているがこれに限らない。放射線撮像装置100が、検出結果として所定の時間毎の累積線量を送信し、放射線発生装置121が、当該累積線量の積算値を算出するよう構成であってもよい。その際、補正値の反映はどちらで行ってもよい。また、曝射制御部322は、放射線の停止の通知が届く前に、予め設定された最大照射時間に到達した場合は照射を停止してもよい。
 以上で説明したように、本実施形態における放射線撮像システム1は放射線撮像装置100に対する放射線源122の角度に応じた放射線量の距離減衰、グリッドによる減衰、ヒール効果による減衰を推定して校正するための補正値を求める。そして、線量検出用画素の出力を補正すること自動露出制御で撮影した放射線画像データに線量不足が発生することを防止することができる。さらに、再撮影が必要となることでの被検者の被爆量の増加を防止することができる。
 [姿勢を考慮した画像取得処理]
 S413の詳細について図10用いて説明する。図10は、画像取得処理をフローチャートで示す図である。このフローチャートで示す各処理は、図3中の対応する各機能部として機能する撮像装置制御部250(特にCPU251)によって実現される。
 S1001において、放射線画像取得部331は、撮像画素221を用いて照射された放射線の線量を積算した結果である補正前の放射線画像データを取得する。
 S1002において、姿勢情報管理部333は、S902において保持した姿勢情報の読み出しを行う。
 S1003において、姿勢情報管理部333は、放射線画像を補正する必要があるか否かを判定する。補正する必要があるか否かは、姿勢を考慮した放射線画像の設定の有無や、S903で保持した姿勢状態に基づき判定される。例えば、姿勢を考慮した放射線画像の設定のいずれかがONであり、且つ、放射線源122と放射線撮像装置100の姿勢に所定値以上の角度差がある場合、補正する必要があると判定される。
 補正する必要があると判定された場合(S1003:YES)、撮像装置制御部250はS1004へと処理を進める。補正する必要がないと判定された場合(S1003:NO)撮像装置制御部250は処理を終了する。そのため、放射線画像取得部331に取得された補正前の放射線画像は後段の処理においてそのまま利用される。
 S1004において、姿勢情報管理部333は、姿勢情報を補正部334に通知する。補正部334は、設定情報702における設定内容と姿勢情報に基づいて、放射線画像の各画素値に対する補正情報を決定し、放射線画像取得部331に通知する。
 S1005において、取得した補正情報と補正前の放射線画像に基づいて最終的な放射線画像データを生成する。
 [効果]
 以上で説明したように、本実施形態における放射線撮像システム1は、放射線撮像装置100に対する放射線源122の向きに応じた放射線量の距離減衰、グリッドによる減衰、ヒール効果による減衰を推定して補正値を求める。そして、撮像画素の出力を補正することで鮮明な放射線画像を取得することができる。また、本実施形態では、放射線源122と放射線撮像装置100と姿勢差について、角度センサ106、角度センサ123の検出値を無線通信でやりとりし、推定する。そのため、放射線源122から見て放射線撮像装置100が遮蔽物(被験者)によって完全に隠れている場合であっても姿勢差を適切に推測することができる。そして、姿勢差に起因する放射線到達量のばらつき、および、これを解消するための適切な補正方法を決定することができる。
 (第2の実施形態)
 放射線発生装置および放射線撮像装置の姿勢を導出する方法としては、それぞれに加速度センサまたはジャイロセンサを設け、加速度センサの出力値である加速度や、ジャイロセンサの出力値である角速度から姿勢(位置、角度)を導出することが行われている。
 例えばジャイロセンサを用いた姿勢の導出は、ジャイロセンサより得られた微小時間における角速度を積算(積分)することで行われる。また、加速度センサを用いた姿勢の導出は、加速度センサより得られた加速度を一度積算してある時間における速度を導出したあと、さらに速度をもう一度積算して変位(位置)を導出することで行われる。
 しかし、上記の方法で導出することができるのは姿勢の変化量の総和であり、現在の姿勢は、ある時間における基準となる姿勢(以降、こうした姿勢を基準姿勢と呼ぶ)が分からないと正しく導出することができない。
 こうした問題を回避するために、特許文献2には、放射線撮像装置に基準姿勢を設定するための入力部と、位置を決めるための構造である位置合わせ定規が設けられている。放射線装置のユーザは、放射線撮像装置が位置合わせ定規と突き当てられたときに、入力部を通じて基準姿勢の設定(キャリブレーション処理)を指示することで、基準姿勢を設定することができるようになっている。
 しかし特許文献2においては、基準姿勢の設定時にユーザが入力部を通じて指示を行うことが必要であるため、使用時の手順が煩雑になる。また、姿勢の導出には積算値を用いているため基準姿勢を設定してから時間が経過すると誤差も積み上げてしまう。よって、精度よく姿勢を導出するためには頻繁に基準姿勢の設定を行う必要があり、技師などのユーザの手間が増えてしまうことがあった。
 第1の実施形態では、放射線撮像装置100が備える角度センサ106と放射線源122が備える角度センサ123を用いることで、放射線撮像装置100と放射線源122間の想定的な姿勢の関係について導出した。これに対し、第2の実施形態では、放射線撮像装置に取り付けられたセンサ部と、撮像手段によって得られる光学画像に基づき放射線撮像装置100と放射線源122間の想定的な姿勢の関係について導出する。なお、第1の実施形態と第2の実施形態における各構成は次の通りである。
 放射線撮影システム10010は放射線撮像システム1に対応する構成である。放射線撮像装置10100は放射線撮像装置100に対応する構成である。センサ部10101は姿勢検出部270に対応する構成である。中継器10110は通信制御装置110に対応する構成である。制御装置10120は情報処理装置150に対応する構成である。放射線発生装置10130は放射線発生装置121に対応する構成である。放射線源10131は放射線源122に対応する構成である。通信器10150はアクセスポイント130に対応する構成である。制御部10200は制御部250に対応する構成である。姿勢導出部10201はパネル姿勢検出部332に対応する構成である。記憶部10202はメモリ252に対応する構成である。通信部10203は有線通信部280、無線通信部290に対応する構成である。放射線検出部10205は放射線検出器220に対応する構成である。電源生成部10206は電源制御部101、電源制御部260に対応する構成である。表示部10223は表示装置153に対応する構成である。操作部10224は入力装置152に対応する構成である。姿勢導出部10225は姿勢情報管理部312に対応する構成である。
 以下、図面を参照しながら本実施形態の放射線撮影システムについて説明する。図12は、第2の実施形態に係る放射線撮影システムを示す概略図である。
 放射線撮影システム10010は、被写体(不図示)を撮影する撮影室に、放射線撮像装置10100、中継器10110、放射線発生装置10130、放射線源10131、撮影手段10140、通信器10150を備える。撮影を操作する操作室に、制御装置10120が配置される。
 放射線撮像装置10100は、通信器10150と通信し中継器10110を介して制御装置10120と通信可能である。図12においては、放射線撮像装置10100は無線通信を行う構成を示しているが、有線通信であってもよい。その場合、放射線撮像装置10100は通信器10150を介さず、有線で中継器10110と接続される。放射線撮像装置10100にはセンサ部10101が取り付けられ、放射線撮像装置10100の姿勢角および位置を導出するための情報を出力することができる。なお、以下の説明において、姿勢角および位置の情報を総称して「姿勢情報」という語を用いて説明する。
 中継器10110は、スイッチングハブ機能を有しており、放射線撮像装置10100、制御装置10120、および放射線発生装置10130をネットワーク接続する。また、放射線発生装置10130の操作情報を放射線撮像装置10100に伝えるなどして、放射線曝射と検出のタイミングの制御に関する信号のやり取りにおける中継機能を有している。
 制御装置10120は、放射線撮像装置10100の状態を示す情報を所定のタイミングで取得し、ディスプレイ等に表示してユーザに伝える機能を有する。また、制御装置10120は、放射線撮像装置10100を操作するためのGUI(Graphical User Interface)を備え、操作室内から放射線撮像装置10100の状態を制御することができる。また、制御装置10120は、撮影手段10140で撮影された画像を取り込む。取り込んだ画像に放射線撮像装置10100が含まれる場合、画像を解析して放射線撮像装置10100の姿勢情報を導出する。
 放射線発生装置10130は、あらかじめ設定された放射線照射条件において放射線源10131から放射線を照射する制御を行う。放射線の照射には放射線照射スイッチ押下やディスプレイやタッチパネルを用いたGUIによる制御を用いる。
 被写体の撮影方法の一例として、放射線発生装置と放射線撮像装置を同期させた撮影方法がある。この撮影方法において、スイッチの入力情報が中継器10110を介して放射線撮像装置10100に送信され、放射線撮像装置10100から照射許可の情報を受け取ってから放射線を照射する。
 また、放射線発生装置10130は制御装置もしくは放射線撮像装置10100から放射線撮像装置10100の姿勢情報や放射線源10131との相対的な位置角度情報を受け取りディスプレイやタッチパネルなどの表示器に表示することも可能である。
 撮影手段10140は、放射線源10131の近傍に取り付けられるカメラ等の撮影手段である。撮影手段10140は、撮影手段10140が撮影する方向と、放射線源10131により放射線が照射される方向と、が一致するように取り付けられる。
 上述した各部の間で相互に行われる通信は、例えばRS232C、USB、およびイーサネット(登録商標)などの通信規格に準拠した通信であってもよいし、専用信号線を用いた通信であってもよい。また、この通信は、有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい。
 次に、放射線撮影システム10010を用いて撮影を行う際の各部の動作について説明する。
 ユーザは、放射線撮像装置10100の電源を入力し撮影可能な状態とする。ユーザは、被写体と、放射線源10131から照射される放射線の照射領域と、の位置調整を行う。位置調整には、放射線撮像装置10100の姿勢角の情報や、放射線源10131との相対的な位置および角度の情報を補助的に用いる。これらの情報は、制御装置10120のディスプレイに表示される。
 放射線発生装置10130は、放射線照射スイッチが入力されることに応じて、放射線撮像装置10100へ向けて放射線を照射するように放射線源10131を制御する。放射線源10131から照射された放射線は、被写体を透過した後、放射線撮像装置10100に入射する。
 放射線撮像装置10100は、入射した放射線に応じた画像データを生成し、この画像データを操作室にある制御装置10120へ送信する。制御装置10120は、受信した画像データを表示する。放射線撮影システム10010の操作者は、制御装置10120に表示された画像を確認し、再撮影の要否等を判断することができる。そして、ユーザは、表示された画像が正常であると判断した場合に、同様の手順で別の被写体の撮影準備を行う。
 図13は、本実施形態における放射線撮影システムの機能ブロック図である。
 放射線撮像装置10100は、センサ部10101、姿勢導出部10201、制御部10200、記憶部10202、通信部10203、放射線検出部10205、電源生成部10206、二次電池10207を備える。
 センサ部10101は、放射線撮像装置10100の姿勢角を導出するためのデータとして、加速度および角速度を取得する。本実施形態においてセンサ部10101は、加速度センサ及びジャイロセンサを含む6軸慣性計測ユニット(IMU:Inertial Measurement Unit)で構成される。なお、地磁気センサを加えた9軸IMU、地磁気センサ及びジャイロセンサを含む6軸IMUとしてもよい。
 姿勢導出部10201は、センサ部10101から取得した加速度及び角速度を用いて放射線撮像装置10100の姿勢情報を導出する。姿勢情報は、ある時点での放射線撮像装置10100の姿勢角および位置(以下、基準姿勢と呼称する)と、センサ部10101より取得した情報と、から導出される。
 制御部10200は、放射線検出部10205の駆動制御、デジタルデータの補正処理、通信部10203の制御など、放射線撮像装置10100のシステム全体の統括制御を行う。制御部10200は、例えば、CPU、GPU、FPGA、等を有する回路基板から構成される。なお、制御部10200は、姿勢導出部10201の機能を担うようにしてもよいし、同一のユニットの異なる機能領域で制御部10200と姿勢導出部10201の機能が実現されてもよい。
 記憶部10202は、放射線撮像装置10100の制御プログラムや画像データ、制御パラメータ、動作ログを記憶することができ、不揮発性のメモリを備える。一例として不揮発性のメモリを挙げているが、これに限定されるものではなく、揮発性のメモリであってもよい。
 通信部10203は、放射線撮像装置10100と他の装置との通信を行うための機能を有する。通信部10203は、他の装置と有線または無線通信により各種情報の授受を行う。
 放射線検出部10205は、放射線源10131から照射された放射線を検出し、該検出した放射線に応じたデジタルデータ(画像データ)を生成する機能を備える。
 電源生成部10206は、二次電池10207から供給された電力から放射線撮像装置10100の動作に必要な各種の電源電圧・電流を生成し、各部に給電する。
 二次電池10207は、上述した各部を動作させるための電源としての機能を有する。二次電池は、着脱可能なものであってもよいし、放射線撮像装置10100の筐体内に内蔵されるものであってもよい。二次電池10207は、例えば、リチウムイオン電池、電気二重層コンデンサを用いることができる。
 制御装置10120は、制御部10220、通信部10221、記憶部10222、表示部10223、操作部10224、姿勢導出部10225、画像取得部10226を備える。
 制御部10220は、表示部10223の表示を制御するための表示制御機能を有する。また、操作部10224の操作情報を受け取り、表示部10223に表示する機能や放射線撮像装置の制御を行うよう信号の送受信を行う通信部10221の制御を行う。
 通信部10221は、放射線撮像装置10100などの他の装置との通信を行うための機能を有する。通信部10221は、他の装置と有線または無線通信により操作情報や撮影画像など各種情報の授受を行う。
 記憶部10222は、制御装置10120の制御プログラムや撮影画像データ、制御パラメータ、動作ログを記憶することができ、不揮発性のメモリを備える。一例として不揮発性のメモリを挙げているが、これに限定されるものではなく、揮発性のメモリであってもよい。
 表示部10223は放射線撮像装置10100を操作するためのGUIを備え、操作部10224によりGUIを操作することができる。
 姿勢導出部10225は、画像取得部10226が撮影手段10140から取得した画像から放射線撮像装置10100と放射線源10131との姿勢情報を導出する。画像に放射線撮像装置10100が写り、姿勢情報が導出可能と判断されたとき、放射線源10131と放射線撮像装置10100の相対位置及び角度を導出することができる。撮影手段10140は、例えば光学カメラで構成され、動画や静止画などを得ることができる。ここでは一例として光学カメラを用いる説明をしたが、姿勢情報、特に位置情報を導出するにはステレオカメラなどを用いてもよい。
 次に、姿勢導出部10225が、放射線源10131との相対的な放射線撮像装置10100の姿勢情報を導出する方法について説明する。図14は、放射線撮像装置10100の筐体の表面の、放射線が入射する側の面である放射線検出面を示す図である。放射線検出面の四隅には、姿勢情報の導出に使用するマーカーとなる2次元コードが印字されている。
 画像取得部10226が、撮影手段10140からカメラ画像を取得し、姿勢導出部10225が2次元コードの大きさ及び傾きを解析することで放射線撮像装置10100と放射線源10131の相対位置及び角度情報を導出する。なお姿勢導出部10225には予め2次元コードの大きさ及び傾きと放射線撮像装置10100との相対位置及び角度の基準が設定されている。また、画像取得部10226と放射線源10131の取り付けオフセットは予め取得されており、そのオフセットを考慮することで取得したカメラ画像からの放射線撮像装置10100と放射線源10131の相対位置及び角度情報の導出が可能となる。
 図14では、放射線撮像装置10100の四隅に4つの2次元コードが印字されている例について説明しているが、2次元コードの数はこれに限らない。また、本実施例では2次元コードが印字されているが、これに限定されず、1次元のバーコードや記号や文字を用いてもよい。
 姿勢導出部10225は、少なくとも1つの2次元コードを解析することで姿勢情報を導出することができる。ただし、解析する2次元コードが1つの場合より複数のほうが位置及び角度の精度が高くなることが多いため、例えば、少なくとも2つ以上の2次元コードがカメラ画像に含まれる場合に姿勢情報を導出する、などの条件を加えてもよい。
 次に、取得される姿勢情報について図15を用いて説明する。取得される姿勢情報の座標について、図15に示すように撮影手段10140の向きに垂直な方向をX′、Y′とし並行な方向をZ′とする。この座標系をカメラ座標系と呼ぶ。X′軸周りの回転をロール(θ′)、Y′軸周りの回転をピッチ(φ′)、Z′軸周りの回転をヨー(η′)とする。
 図16は、撮影手段10140から取得された放射線撮像装置10100を含む画像例を示すものである。得られた画像から、姿勢導出部10225により、画像の中心部と放射線検出面の中心の差分の位置(X′、Y′、Z′)および回転(θ′、φ′、η′)が導出される。
 次に、放射線撮像装置10100に取り付けられたセンサ部10101から得られた情報を用いて、姿勢導出部10201で放射線撮像装置10100の姿勢情報を導出する方法について説明する。姿勢導出部10201による姿勢情報の導出は、上述の姿勢導出部10225による導出と比較して利点がある。その利点は、導出時に2次元コードが映った画像が必要である等の制限がなく、姿勢情報の導出の基準となる基準姿勢を与えておけば常に姿勢情報を導出できるという点である。
 図17は、センサの向きによって決まるセンサ座標系の説明である。センサ部10101から取得される加速度および角速度はセンサ座標系で導出される。センサ座標系では放射線検出面に対して上部方向の加速度をAy、右方向の加速度をAx、垂直方向の加速度をAzとする。
 また、Ax方向軸周りの角速度をωθ、Ay方向軸周りの角速度をωφ、Az方向軸周りの角速度をωηとする。センサ座標系では基準位置を決めて方向X、Y、Z及びX軸周りの回転ロール(θ)、Y軸周りのピッチ(φ)、Z軸周りのヨー(η)を決める。なお、基準位置では(X、Y、Z、θ、φ、η)=(0、0、0、0、0、0)とする。これを基準座標系と呼ぶ。
 姿勢導出部10201で放射線撮像装置10100の姿勢情報を導出する場合、導出される姿勢情報は、基準姿勢に対して、加速度及び角速度の積分の積算値の分だけ移動した量を加算したものとなる。ここで、基準姿勢を{x(0)、y(0)、z(0)、θ(0)、φ(0)、η(0)}とし、基準姿勢を設定してから時刻tでの角度は角速度の測定時間間隔をΔt、測定回数をnとする(t=nΔtの関係にある)。この場合、時刻tにおけるロール、ピッチ、ヨーは以下の式で求められる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000002
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000003
 X、Y、Zの位置についても、同様に導出が可能である。時間tでの位置、速度、および加速度のx軸成分をx(t)とv(t)、a(t)、y軸成分をy(t)とv(t)、a(t)、z軸成分をz(t)とv(t)、a(t)とすると、時刻tにおける速度は、
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000004
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000005
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000006
 と導出されるので、時刻tにおける位置は、
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000007
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000008
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000009
 と導出される。
 速度及び位置の導出には加速度の重力の影響を差し引く必要がある。図18に示すように、重力方向をZ軸逆方向としたとき(以下、重力座標系と呼称する)の角度を基準の0とした場合のそれぞれの軸に対する回転角度をロール(θ)、ピッチ(φ)、ヨー(η)とする。この場合、重力による加速度(agx、agy、agz)は次の式で与えられる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000010
 なお、θ及びφは数1及び数2で図18の状態のときt=0としθ(0)及びφ(0)を0とすることで求めることができる。
 なお、θ及びφは放射線撮像装置10100が静止している場合は以下の数11および12の式でも求めることもできる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000011
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000012
 数1および数2では、時刻tでの回転量を積算して求めることから、誤差があった場合に誤差も積み上げてしまい精度が低くなることがある。数11および数12では、静止時の加速度センサにかかる重力の方向を使って導出するため、時刻tによる影響は少ない。
 また、静止時の基準値t=0のθ(0)、φ(0)を数11および数12で導出し、その結果を数1および数2に適用した導出を行ってもよい。この場合、静止と判定する度に数11および数12で導出した角度を基準値t=0でのθ(0)およびφ(0)として更新する。この方法を用いることで、数1および数2での精度悪化の原因となる誤差の積み上げをリセットし、精度を向上することができる。
 数4から数6の各式におけるa、a、aは基準座標系であり、センサ部10101から取得したセンサ座標系の加速度はそのまま使用することができない。そのためセンサ部10101で取得した時刻tでのセンサ座標系での加速度(aoutx、aouty、aoutz)を基準座標系へと変換する必要がある。
 軸の変換行列をRx、Ry、Rzとすると、
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000013
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000014
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000015
 である。センサ座標系から出力される(aoutx、aouty、aoutz)は基準座標系に対してθ(t)、φ(t)、η(t)だけ回転したものであるため、基準座標系に戻すには-θ(t)、-φ(t)、-η(t)回転させる必要がある。よって、a,a,a
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000016
 で求められる。この加速度を用いて基準座標系での位置を導出することができる。
 次に、基準姿勢のキャリブレーション処理の手順について図19を用いて説明する。
 まずS10800において、姿勢導出部10225が姿勢情報を導出できたかを判定する。例えば、撮影手段10140が取得したカメラ画像に放射線撮像装置10100に印字された2次元コードが含まれる場合に姿勢情報の導出が可能である。導出できた場合はS10801に進む。2次元コードが映らないなどして導出が不可である場合は再度S10800を実施する。再度S10800を行う周期は任意で設定できる。
 S10801において、姿勢導出部10225は、カメラ画像から導出された放射線源10131と放射線撮像装置10100の相対的な姿勢情報を、記憶部10202に保存する。このときの座標はカメラ座標系を用いる。
 S10802において、姿勢導出部10201で放射線撮像装置10100の姿勢を導出するときに使用する基準姿勢を、S10801で導出した姿勢情報を用いて設定する。なお、このときセンサ座標系での基準姿勢における位置はカメラ座標系と一致させる。つまりカメラとセンサが同一の位置にあるときを基準姿勢における位置とする。
 基準姿勢を設定後に、再度S10800を行う周期は、例えば100ms毎に行う。この時間は任意ではあるが、周期が短くすると積み上がる誤差の量が少なく、姿勢情報の精度が向上するため好適である。
 以上の手順を行うことで、姿勢導出部10225で導出した情報を用いて、放射線撮像装置10100の基準姿勢のキャリブレーション処理を行うことができる。
 ここで、時刻0からtでの角度の変位量は数1、数2、および数3の式を用いて導出される。放射線源10131と放射線撮像装置10100の相対角度(θ′、φ′、η′)は数1から数3の式、およびS10802で設定された相対角度情報を用いて次の式で導出される。
 θ′=θ(t)
 φ′=φ(t)
 η′=η(t)
 同様に、相対位置(X′、Y′、Z′)は数7、数8、数9、およびS10802で設定された相対位置情報を用いて次の式で導出される。
 X′=x(t)
 Y′=y(t)
 Z′=z(t)
 以上の手順を実施すると、放射線撮像装置10100は放射線源10131との相対的な姿勢情報を導出することができる。姿勢情報は、制御装置10120もしくは放射線発生装置10130に送信することで、表示機器等を介してユーザに伝え、放射線撮像装置10100と放射線源10131との位置合わせの際に利用することができる。
 以上の説明においては、放射線撮像装置10100の姿勢情報の導出は姿勢導出部10201が行うように説明したが、これに限定されるものではない。例えば、2次元コードが撮影手段10140に写っている間は姿勢導出部10225により導出してもよい。しかしながら、放射線撮影を行う場合は被写体により2次元コードは隠れていることが多い。そのため、本実施形態の手順を実施した姿勢導出部10201での姿勢の導出は、被写体による2次元コードの遮蔽を気にすることなく高い精度で姿勢を導出できるメリットを有する。
 以上、本実施形態によれば、撮影手段10140で放射線撮像装置10100の画像を取り込むことで、センサ部10101の基準姿勢のキャリブレーション処理を容易に実施することができる。また、撮影画像を使ったキャリブレーション処理を行うことで、キャリブレーション頻度を容易に増やすことができ、放射線撮像装置10100において導出される姿勢情報の精度を向上することが可能となる。さらに、キャリブレーション処理が容易に実現できるため、ユーザの手間を軽減することができる。
 なお、以上の説明においては、キャリブレーション処理は定期的なカメラ画像の取得を実行し、姿勢情報の導出が可能な場合に行う例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、放射線撮影毎に、準備としてカメラ画像に2次元バーコードが写るように技師が移動させてキャリブレーション処理を実施するなどしてもよい。
 また、キャリブレーション処理は、放射線撮像装置10100及び放射線源10131が静止していない場合、精度が低下する可能性がある。そのため、静止判定を行い、静止している場合だけ実施するなどしてもよい。この場合、静止判定は連続する複数時刻のカメラ画像を比較して行うなどしてもよいし、センサ部10101の値を用いてもよいし、その他公知のセンサ等で静止を検知するようにしてもよい。
 (第3の実施形態)
 本実施形態では、キャリブレーション処理で扱う姿勢情報の座標系が第2の実施形態と異なる。以下、本実施形態について図を用いて説明する。
 本実施形態における座標系は、放射線源10131のホームポジションを原点とするものである。図20は、放射線源10131のホームポジションの取り方の一例を示す図である。図20のように、放射線の照射方向と重力方向を一致させ、重力方向と平行方向にZ軸、水平方向にX軸、Y軸をとる重力座標系とする。また、それぞれの軸の回転方向としてθ、φ、ηとすると、ホームポジションでは(X、Y、Z、θ、φ、η)=(0、0,0,0,0,0)となる。
 次に、放射線源10131及び放射線撮像装置10100を移動させた場合、それぞれの姿勢情報は図21に示すように(X、Y、Z、θ、φ、η)、(X、Y、Z、θ、φ、η)となる。
 ここで、放射線源10131の姿勢情報(X、Y、Z、θ、φ、η)については放射線発生装置10130内にエンコーダ等の位置角度が求められる部品が取り付けられ取得できるようにすると好適である。なお、これに限られるものではなく、放射線撮像装置10100と同様に、6軸IMUセンサを取り付けて測定した値を用いて姿勢情報を導出してもよいし、その他の公知の方法を用いてもよい。
 放射線撮像装置10100の姿勢情報(X、Y、Z、θ、φ、η)は姿勢導出部10201が導出する。以下、図22を用いて、姿勢導出部10201が姿勢情報を導出するための基準姿勢のキャリブレーション処理の手順を説明する。
 キャリブレーション処理は、図22に示す手順で行われる。S11100で、姿勢導出部10225は、姿勢情報を導出できたかを判定する。導出できたときはS11101に進む。導出できなかった場合は再度S11100を実施する。再度S11100を行う周期は任意で設定できる。
 S11101において、姿勢導出部10225で導出した姿勢情報の座標変換を行う。第2の実施形態で説明したように、姿勢導出部10225は、放射線源10131と放射線撮像装置10100の相対的な姿勢情報を導出できる。本実施形態においては、放射線源10131と放射線撮像装置10100の相対的な姿勢情報を、図20で示した重力座標系に変換する。姿勢導出部10225で導出された相対的な姿勢情報を(X′、Y′、Z′、θ′、φ′、η′)とすると、重力座標系に変換した姿勢情報の差(X、Y、Z)は数13から数15の回転行列を用いると、次の式で与えられる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000017
 次にS11102において、姿勢導出部10225で導出された放射線撮像装置10100の姿勢情報を、姿勢導出部10201の基準姿勢として設定する。放射線撮像装置10100の姿勢情報(X、Y、Z、θ、φ、η)は次の式で与えられる。
 X=X+X
 Y=Y+Y
 Z=Z+Z
 θ=θ+θ′
 φ=φ+φ′
 η=η+η′
 以上で導出された放射線撮像装置10100の姿勢情報(X、Y、Z、θ、φ、η)は、重力座標系においてt=0の基準姿勢として設定される。
 基準姿勢が設定された後は、姿勢導出部10201は時間tでの放射線撮像装置10100の姿勢情報(X2t、Y2t、Z2t、θ2t、φ2t、η2t)を第2の実施形態で説明した数1から数16の式を用いて導出することができる。
 以上の手順を実施して、放射線撮像装置10100が現在の姿勢情報を制御装置10120に送信することで、制御装置10120は放射線撮像装置10100と放射線源10131との相対的な姿勢情報を導出することができる。なお、時間tでの放射線源10131の姿勢情報(X1t、Y1t、Z1t、θ1t、φ1t、η1t)はエンコーダ部品等による情報から制御装置10120が把握できるものとする。よって相対姿勢(X′、Y′、Z′、θ′、φ′、η′)は放射線撮像装置10100の姿勢情報及び放射線源10131の姿勢情報の差分をとること次の式で導出できる。
 X′=X2t-X1t
 Y′=Y2t-Y1t
 Z′=Z2t-Z1t
 θ′=θ2t-θ1t
 φ′=φ2t-φ1t
 η′=η2t-η1t
 以上のように、本実施形態における、キャリブレーション処理で扱う姿勢情報の座標系が実施例1と異なる形態について説明した。また、放射線撮像装置の姿勢導出部10201が出力する値もホームポジションからの姿勢情報となる。撮影手段10140で放射線撮像装置10100の画像を取り込むことで、センサ部10101のキャリブレーション処理を容易に実施することができる。
 また、撮影画像を使ったキャリブレーション処理を行うことで、キャリブレーション頻度を容易に増やすことができ、放射線撮像装置10100において導出される姿勢情報の精度を向上することが可能となる。さらに、キャリブレーション処理が容易に実現できるためユーザの手間を軽減することができる。
 (その他の実施形態)
 本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。即ち、上述した各実施例及びその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
 第1の実施形態では、放射線画像を取得する放射線撮像装置と放射線の線量を検出する放射線検出装置が一体となった装置について説明した。しかしながら、放射線を検出して自動露出制御をおこなえる構成であれば、放射線撮像装置と放射線検出装置は別体の装置であってもよい。
 第1の実施形態では、放射線撮像装置100が補正部334を持つ構成を示した。しかしながら、画像補正を実施する場所はここでなくてもよく、例えば情報処理装置150において画像補正を実施してもよい。
 第1の実施形態では、自動露出制御をおこなうために、線量検出用画素の画素値を補正する処理について説明した。しかしながら、自動露出制御のタイミングを適切に補正できるのであれば他の方法であってもよい。例えば、放射線源の姿勢情報と放射線撮影装置の姿勢情報に基づいて、自動露出制御に用いる線量の積算の閾値を補正することで自動露出制御のタイミングを補正してもよい。
 また、放射線源の姿勢情報と放射線撮影装置の姿勢情報に基づいて、複数の線量検出領域のうち、自動露出制御に用いる線量検出領域を変更することで自動露出制御のタイミングを補正してもよい。また、放射線源の姿勢情報と放射線撮影装置の姿勢情報に基づいて、複数の線量検出領域の組み合わせロジックを変更してもよい。具体的には、3つの線量検出領域のうちの1つが閾値に到達した場合に放射線の照射を停止するというロジックを、3つの領域のうちの全てが閾値に到達した場合に照射を停止するというロジックに変更してもよい。
 第1の実施形態では、放射線源に対する放射線撮影装置の姿勢(角度)に起因する、放射線の到達量のばらつきに対応するための補正について説明した。しかしながら、対応すべき放射線の到達量のばらつきは、放射線源に対する放射線撮影装置の相対的な位置関係に起因するものであってもよい。図11Eは、放射線源が放射線撮影装置の中心に対向する場合における放射線の到達量の分布を示す図である。図11Fは、放射線源が放射線撮影装置の中心に対向していない場合における放射線の到達量の分布を示す図である。図11Eに示すように放射線源が放射線撮像装置の中心を対向している場合、距離の近い放射線撮像装置の中心における放射線の到達量が多くなり、距離の遠い放射線撮像装置の端部における放射線の到達量が少なくなる傾向がある。一方で、図11Eに示すように放射線源が放射線撮像装置の中心を対向していない場合、距離の近い放射線撮像装置の一方の端部における放射線の到達量が多くなる。一方、距離の遠い放射線撮像装置の中心における放射線の到達量が少なくなり、距離がさらに遠い放射線撮像装置の他方の端部における放射線の到達量が少なくなる傾向がある。このような傾向を上述した様々な補正に加味してもよい。
 その際、放射線源が放射線撮像装置の相対的な位置関係(位置関係情報)は、距離および角度を検知可能なUWB、BLE等の技術を用いるとよい。放射線源と放射線撮像装置のそれぞれにUWB、BLEのモジュール設け、互いに無線通信することで相対的な位置関係の情報を取得することができる。
 本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路によっても実現可能である。
 プロセッサまたは回路は、中央演算処理装置(CPU)、マイクロプロセッシングユニット(MPU)、グラフィクスプロセッシングユニット(GPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートウェイ(FPGA)を含みうる。また、プロセッサまたは回路は、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、データフロープロセッサ(DFP)、またはニューラルプロセッシングユニット(NPU)を含みうる。
 上述の各実施形態における放射線撮影システムは、単体の装置として実現してもよいし、複数の装置を互いに通信可能に組合せて上述の処理を実行する形態としてもよく、いずれも本発明の実施形態に含まれる。共通のサーバ装置あるいはサーバ群で、上述の処理を実行することとしてもよい。放射線撮影システムを構成する複数の装置は所定の通信レートで通信可能であればよく、また同一の施設内あるいは同一の国に存在することを要しない。
 本発明の実施形態には、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが該供給されたプログラムのコードを読みだして実行するという形態を含む。
 したがって、実施形態に係る処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明の実施形態の一つである。また、コンピュータが読みだしたプログラムに含まれる指示に基づき、コンピュータで稼働しているOSなどが、実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
 さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれてもよい。そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述の機能が実現される場合も含まれる。
 以上の実施形態に関し、発明の一側面および選択的な特徴として以下の付記を開示する。
 (付記1)
 照射された放射線に基づく放射線撮影を行う放射線撮像装置であって、
 放射線を検出する放射線検出部と、
 前記放射線撮像装置の姿勢角および位置の変化の情報を出力するセンサ部と、
 放射線撮影システムが有する撮影手段により得られた前記放射線撮像装置を撮影した画像に基づく情報と、前記変化の情報と、から前記姿勢角および前記位置を導出する姿勢導出部と、を有すること
 を特徴とする放射線撮像装置。
 (付記2)
 前記姿勢導出部は、前記画像に基づく情報から前記姿勢角および前記位置の導出の基準となる基準姿勢を設定し、前記基準姿勢と、前記変化の情報と、から前記姿勢角および前記位置を導出してもよい。
 (付記3)
 前記基準姿勢は、前記放射線撮影システムが有する放射線源の前記姿勢角および前記位置を基準としてもよい。
 (付記4)
 前記センサ部は、加速度センサおよびジャイロセンサを少なくとも含んでいてもよい。
 (付記5)
 付記1乃至4のいずれか一項に記載の放射線撮像装置と、
 前記放射線撮像装置を制御する制御装置と、
 前記撮影手段と、
 を有することを特徴とする放射線撮影システム。
 (付記6)
 前記制御装置は、前記画像に基づく情報から、前記姿勢角および前記位置の導出の基準となる基準姿勢を導出してもよい。
 (付記7)
 前記放射線撮像装置は、表面に複数のマーカーを有し、
 前記制御装置は、前記撮影手段による撮影において前記複数のマーカーのうち2つ以上のマーカーが前記画像に含まれる場合に、前記画像に基づいて前記基準姿勢の導出を行ってもよい。
 (付記8)
 前記マーカーは、2次元コードであってもよい。
 (付記9)
 前記制御装置は、前記放射線撮像装置が静止している場合に前記撮影手段に前記撮影を行わせてもよい。
 (付記10)
 照射された放射線に基づく放射線撮影を行う放射線撮像装置を有する放射線撮影システムの制御装置であって、
 放射線撮影システムが有する撮影手段により得られた前記放射線撮像装置を撮影した画像に基づく情報から、前記放射線撮像装置の姿勢角および位置を導出する基準となる基準姿勢を、前記放射線撮像装置に設定すること
 を特徴とする制御装置。
 (付記11)
 照射された放射線に基づく放射線撮影を行う放射線撮像装置を有する放射線撮影システムの制御方法であって、
 放射線撮影システムが有する撮影手段により得られた前記放射線撮像装置の撮影を行う撮影工程と、
 前記撮影により得られた画像に基づく情報から、前記放射線撮像装置の姿勢角および位置を導出する基準となる基準姿勢を導出する導出工程と、
 前記基準姿勢を前記放射線撮像装置に設定する設定工程と、を行う
 ことを特徴とする制御方法。
 (付記12)
 放射線源から照射された放射線を検出する放射線検出装置であって、
 放射線の線量を検出するための検出器と、
 前記検出器による検出状況が所定条件を満たしたことにしたがって、前記放射線源からの放射線の照射を停止するための通信処理を実行する手段と、
 前記検出器の姿勢に対応する第1の姿勢情報と前記放射線源の姿勢に対応する第2の姿勢情報を取得する手段と、
 少なくとも前記第1の姿勢情報と前記第2の姿勢情報に基づき前記所定条件を補正する手段と、を有することを特徴とする放射線検出装置。
 (付記13)
 前記所定条件は、前記検出器から取得された線量値に対して前記第1の姿勢情報および前記第2の姿勢情報に基づく補正処理を施した値の累積値が所定の数値を満たす条件であることを特徴とする付記12に記載の放射線検出装置。
 (付記14)
 前記補正処理は、グリッドによる放射線量の減衰を校正する処理を含むことを特徴とする付記13に記載の放射線検出装置。
 (付記15)
 前記補正処理は、前記放射線源のヒール効果による放射線量の減衰を校正する処理を含むことを特徴とする付記13に記載の放射線検出装置。
 (付記16)
 前記所定条件は、前記検出器から取得された線量値に対して前記第1の姿勢情報および前記第2の姿勢情報に基づく補正処理を施した値の累積値が所定の数値を満たす条件であることを特徴とする付記12に記載の放射線検出装置。
 (付記17)
 前記補正する手段は、前記所定条件を構成する少なくとも1つのパラメータを補正する手段であって、
 前記少なくとも1つのパラメータは、前記放射線の照射停止を判定する際の累積線量の閾値、放射線の照射停止を判定する際の累積線量の判定方法、放射線の線量を監視する放射線検知領域、前記監視の対象の放射線検知領域の累積線量、前記監視の対象となる放射線検知領域の累積線量の平均値のいずれかのパラメータであることを特徴とする付記12に記載の放射線検出装置。
 (付記18)
 前記検出器は、複数の行および複数の列を構成するように配列された複数の線量検出画素を備えることを特徴とする付記12に記載の放射線検出装置。
 (付記19)
 前記検出器は、放射線に対応する放射線画像を出力するための複数の撮像画素を更に備え、
 前記複数の撮像画素から取得された放射線画像と前記第1の前記前記第1の姿勢情報と前記第2の姿勢情報とに基づいて、補正された放射線画像を取得する手段と、を有することを特徴とする付記18に記載の放射線検出装置。
 (付記20)
 前記第1の姿勢情報を取得するための角度センサを備え、
 前記角度センサは、加速度および磁気のうちの少なくとも1つを用いて角度情報を取得することを特徴とする付記12に記載の放射線検出装置。
 (付記21)
 前記第2の姿勢情報は、前記放射線源が備える更なる角度センサから得られる情報であって、
 前記更なる角度センサは、加速度および磁気のうちの少なくとも1つを用いて角度情報を取得することを特徴とする付記12に記載の放射線検出装置。
 (付記22)
 前記放射線源との相対的な位置関係を示す位置関係情報を取得する手段と有し、
 前記補正する手段は、少なくとも前記第1の姿勢情報と前記第2の姿勢情報と前記位置関係情報に基づき前記所定条件を補正することを特徴とする付記12に記載の放射線検出装置。
 (付記23)
 前記放射線源との相対的な位置関係を示す位置関係情報を取得する手段と有し、
 前記補正する手段は、少なくとも前記第1の姿勢情報と前記第2の姿勢情報と前記位置関係情報に基づき前記所定条件を補正することを特徴とする付記12に記載の放射線検出装置。
 (付記24)
 放射線源から照射された放射線を放射線検出装置で検出する放射線検出システムであって、
 放射線の線量を検出するための検出器と、
 前記検出器による検出状況が所定条件を満たしたことにしたがって、前記放射線源からの放射線の照射を停止するための通信処理を実行する手段と、
 前記検出器の姿勢に対応する第1の姿勢情報と前記放射線源の姿勢に対応する第2の姿勢情報を取得する手段と、
 少なくとも前記第1の姿勢情報と前記第2の姿勢情報に基づき前記所定条件を補正する手段と、を有することを特徴とする放射線検出システム。
 (付記25)
 前記補正する手段によって補正するパラメータを指定するための画面を表示可能な表示部を有することを特徴とする付記24に記載の放射線検出システム。
 (付記26)
 少なくとも前記第1の姿勢情報と前記第2の姿勢情報に基づく画面を表示可能な表示部を有することを特徴とする付記24に記載の放射線検出システム。
 (付記27)
 前記画面は、前記放射線源と前記放射線検出装置が所定の姿勢関係であることを通知する画面であることを特徴とする付記26に記載の放射線検出システム。
 (付記28)
 少なくとも前記第1の姿勢情報と前記第2の姿勢情報に基づいて、前記放射線源による放射線の照射開始を禁止する手段を有することを特徴とする付記24に記載の放射線検出システム。
 (付記29)
 放射線源から照射された放射線に基づき放射線撮像をおこなう放射線撮像装置であって、
 放射線に基づき放射線画像を取得する検出器と、
 前記検出器の姿勢に対応する第1の姿勢情報と前記放射線源の姿勢に対応する第2の姿勢情報を取得する手段と、
 少なくとも前記第1の姿勢情報と前記第2の姿勢情報に基づいて、前記取得された放射線画像を補正する手段と、を有することを特徴とする放射線撮像装置。
 (付記30)
 放射線を照射する放射線源と、前記放射線を検出する放射線検出装置と、を備える放射線検出システムであって、
 前記放射線検出装置を撮影して光学画像を取得する光学撮影部と、
 前記放射線検出装置が備えるセンサ部が出力する姿勢角変化の情報および位置変化の情報を取得する第1の取得手段と、
 前記光学画像に基づき前記放射線検出装置の基準姿勢角の情報と基準位置の情報を取得する第2の取得手段と、
 前記基準姿勢角の情報、前記基準位置の情報、前記姿勢角変化の情報、および前記位置変化の情報に基づいて、前記放射線検出装置の所定タイミングでの姿勢角の情報と位置の情報を取得する第3の取得手段と、を有することを特徴とする放射線検出システム。
 (付記31)
 前記基準姿勢角および前記基準位置は、前記放射線源に対する相対的な角度と位置であることを特徴とする付記30に記載の放射線検出システム。
 (付記32)
 前記センサ部は、少なくとも加速度センサおよびジャイロセンサを含むことを特徴とする付記30または31に記載の放射線検出システム。
 (付記33)
 前記第1の取得手段、前記第2の取得手段、前記第3の取得手段を備える制御装置を有することを特徴とする付記30乃至32のいずれか1項に記載の放射線検出システム。
 (付記34)
 前記放射線撮像装置は、表面に複数のマーカーを有し、
 前記制御装置は、前記光学画像に中に前記複数のマーカーのうち2つ以上のマーカーが前記画像に含まれる場合に、前記光学画像に基づいて前記基準姿勢角および前記基準位置の導出を行うことを特徴とする付記33記載の放射線検出システム。
 (付記35)
 前記マーカーは、2次元コードであることを特徴とする付記33または34に記載の放射線検出システム。
 (付記36)
 前記制御装置は、前記センサ部の出力または複数の光学画像に基づいて前記放射線検出装置の静止状態を検出する手段を有し、
 前記放射線検出装置が静止している状態における前記センサ部の出力と前記光学画像に基づいて前記放射線検出装置の所定タイミングでの姿勢角の情報と位置の情報を取得することを特徴とする付記33乃至35のいずれか1項に記載の放射線検出システム。
 (付記37)
 前記所定タイミングでの姿勢角の情報と位置の情報に基づいて補正処理を実行する手段を有することを特徴とする付記33乃至36のいずれか1項に記載の放射線検出システム。
 (付記38)
 前記補正処理は、グリッドによる放射線量の減衰を校正する処理を含むことを特徴とする付記37に記載の放射線検出システム。
 (付記39)
 前記補正処理は、前記放射線源のヒール効果による放射線量の減衰を校正する処理を含むことを特徴とする付記37または38に記載の放射線検出システム。
 (付記40)
 前記放射線検出装置が備える検出器は、複数の行および複数の列を構成するように配列された複数の線量検出画素を備え、
 前記検出器による検出状況が所定条件を満たしたことにしたがって、前記放射線源からの放射線の照射を停止するための通信処理を実行する手段を有し、
 前記補正処理は、前記所定条件を補正する処理を含むことを特徴とする付記37乃至39のいずれか1項に記載の放射線検出システム。
 (付記41)
 前記所定条件は、前記検出器から取得された線量値に前記所定タイミングでの姿勢角の情報と位置の情報に基づいて補正処理を施した値の累積値が所定の数値を満たす条件であることを特徴とする付記40に記載の放射線検出システム。
 (付記42)
 前記補正処理は、前記所定条件を構成する少なくとも1つのパラメータを補正する処理であって、
 前記少なくとも1つのパラメータは、前記放射線の照射停止を判定する際の累積線量の閾値、放射線の照射停止を判定する際の累積線量の判定方法、放射線の線量を監視する放射線検知領域、前記監視の対象の放射線検知領域の累積線量、前記監視の対象となる放射線検知領域の累積線量の平均値のいずれかのパラメータであることを特徴とする付記40または41に記載の放射線検出システム。
 (付記43)
 前記放射線検出装置が備える前記検出器は、放射線に対応する放射線画像を出力するための複数の撮像画素を備え、
 前記複数の撮像画素から取得された放射線画像を前記所定タイミングでの姿勢角の情報と位置の情報に基づいて補正する処理を含むことを特徴とする付記37乃至42のいずれか1項に記載の放射線検出システム。
 (付記44)
 放射線を照射する放射線源と、前記放射線を検出する放射線検出装置と、前記放射線検出装置を撮影して光学画像を取得する光学撮影部と、を備える放射線検出システムに用いられる制御装置において、
 前記放射線検出装置が備えるセンサ部が出力する姿勢角変化の情報および位置変化の情報を取得する第1の取得手段と、
 前記光学画像に基づき前記放射線検出装置の基準姿勢角の情報と基準位置の情報を取得する第2の取得手段と、
 前記基準姿勢角の情報、前記基準位置の情報、前記姿勢角変化の情報、および前記位置変化の情報に基づいて、前記放射線検出装置の所定タイミングでの姿勢角の情報と位置の情報を取得する第3の手段と、を有することを特徴とする制御装置。
 (付記45)
 放射線を照射する放射線源と、前記放射線を検出する放射線検出装置と、前記放射線検出装置を撮影して光学画像を取得する光学撮影部と、を備える放射線検出システムに用いられる制御装置の制御方法において、
 前記放射線検出装置が備えるセンサ部が出力する姿勢角変化の情報および位置変化の情報を取得する第1の取得工程と、
 前記光学画像に基づき前記放射線検出装置の基準姿勢角の情報と基準位置の情報を取得する第2の取得工程と、
 前記基準姿勢角の情報、前記基準位置の情報、前記姿勢角変化の情報、および前記位置変化の情報に基づいて、前記放射線検出装置の所定タイミングでの姿勢角の情報と位置の情報を取得する第3の取得工程と、を有することを特徴とする制御方法。
 (付記46)
 付記45に記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
 (付記47)
 放射線源から照射された放射線を放射線検出装置で検出する放射線検出システムであって、
 放射線の線量を検出するための検出器と、
 前記検出器による検出状況が所定条件を満たしたことにしたがって、前記放射線源からの放射線の照射を停止するための通信処理を実行する手段と、
 前記検出器の姿勢に対応する第1の姿勢情報と前記放射線源の姿勢に対応する第2の姿勢情報を取得する手段と、
 少なくとも前記第1の姿勢情報と前記第2の姿勢情報に基づき前記所定条件を補正する手段と、を有することを特徴とする放射線検出システム。
 (付記48)
 放射線源から照射された放射線を検出する放射線検出装置であって、
 放射線の線量を検出するための検出器と、
 前記検出器による検出状況が所定条件を満たしたことにしたがって、前記放射線源からの放射線の照射を停止するための通信処理を実行する手段と、
 前記検出器の姿勢に対応する第1の姿勢情報と前記放射線源の姿勢に対応する第2の姿勢情報を取得する手段と、
 少なくとも前記第1の姿勢情報と前記第2の姿勢情報に基づき前記所定条件を補正する手段と、を有することを特徴とする放射線検出装置。
 本発明は上記実施の形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、本発明の範囲を公にするために、以下の請求項を添付する。
 本願は、2022年11月28日提出の日本国特許出願特願2022-189348、2022年11月30日提出の日本国特許出願特願2022-190923及び2023年10月4日提出の日本国特許出願特願2023-172594を基礎として優先権を主張するものであり、その記載内容の全てを、ここに援用する。
 11 放射線撮影部
 12 放射線照射部
 15 情報取得部
 220 放射線検出器
 221 線量検出画素
 225 撮像画素
 250 撮像装置制御部
 10010 放射線撮影システム
 10100 放射線撮像装置
 10101 センサ部
 10140 撮影手段
 10201 姿勢導出部

Claims (19)

  1.  放射線を照射する放射線源と、前記放射線を検出する放射線検出装置と、を備える放射線検出システムであって、
     前記放射線検出装置を撮影して光学画像を取得する光学撮影部と、
     前記放射線検出装置が備えるセンサ部が出力する姿勢角変化の情報および位置変化の情報を取得する第1の取得手段と、
     前記光学画像に基づき前記放射線検出装置の基準姿勢角の情報と基準位置の情報を取得する第2の取得手段と、
     前記基準姿勢角の情報、前記基準位置の情報、前記姿勢角変化の情報、および前記位置変化の情報に基づいて、前記放射線検出装置の所定タイミングでの姿勢角の情報と位置の情報を取得する第3の取得手段と、を有することを特徴とする放射線検出システム。
  2.  前記基準姿勢角および前記基準位置は、前記放射線源に対する相対的な角度と位置であることを特徴とする請求項1に記載の放射線検出システム。
  3.  前記センサ部は、少なくとも加速度センサおよびジャイロセンサを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の放射線検出システム。
  4.  前記第1の取得手段、前記第2の取得手段、前記第3の取得手段を備える制御装置を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の放射線検出システム。
  5.  前記放射線撮像装置は、表面に複数のマーカーを有し、
     前記制御装置は、前記光学画像に中に前記複数のマーカーのうち2つ以上のマーカーが前記画像に含まれる場合に、前記光学画像に基づいて前記基準姿勢角および前記基準位置の導出を行うことを特徴とする請求項4に記載の放射線検出システム。
  6.  前記マーカーは、2次元コードであることを特徴とする請求項4または5に記載の放射線検出システム。
  7.  前記制御装置は、前記センサ部の出力または複数の光学画像に基づいて前記放射線検出装置の静止状態を検出する手段を有し、
     前記放射線検出装置が静止している状態における前記センサ部の出力と前記光学画像に基づいて前記放射線検出装置の所定タイミングでの姿勢角の情報と位置の情報を取得することを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の放射線検出システム。
  8.  前記所定タイミングでの姿勢角の情報と位置の情報に基づいて補正処理を実行する手段を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の放射線検出システム。
  9.  前記補正処理は、グリッドによる放射線量の減衰を校正する処理を含むことを特徴とする請求項8に記載の放射線検出システム。
  10.  前記補正処理は、前記放射線源のヒール効果による放射線量の減衰を校正する処理を含むことを特徴とする請求項8または9に記載の放射線検出システム。
  11.  前記放射線検出装置が備える検出器は、複数の行および複数の列を構成するように配列された複数の線量検出画素を備え、
     前記検出器による検出状況が所定条件を満たしたことにしたがって、前記放射線源からの放射線の照射を停止するための通信処理を実行する手段を有し、
     前記補正処理は、前記所定条件を補正する処理を含むことを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載の放射線検出システム。
  12.  前記所定条件は、前記検出器から取得された線量値に前記所定タイミングでの姿勢角の情報と位置の情報に基づいて補正処理を施した値の累積値が所定の数値を満たす条件であることを特徴とする請求項11に記載の放射線検出システム。
  13.  前記補正処理は、前記所定条件を構成する少なくとも1つのパラメータを補正する処理であって、
     前記少なくとも1つのパラメータは、前記放射線の照射停止を判定する際の累積線量の閾値、放射線の照射停止を判定する際の累積線量の判定方法、放射線の線量を監視する放射線検知領域、前記監視の対象の放射線検知領域の累積線量、前記監視の対象となる放射線検知領域の累積線量の平均値のいずれかのパラメータであることを特徴とする請求項11または12に記載の放射線検出システム。
  14.  前記放射線検出装置が備える前記検出器は、放射線に対応する放射線画像を出力するための複数の撮像画素を備え、
     前記複数の撮像画素から取得された放射線画像を前記所定タイミングでの姿勢角の情報と位置の情報に基づいて補正する処理を含むことを特徴とする請求項8乃至13のいずれか1項に記載の放射線検出システム。
  15.  放射線を照射する放射線源と、前記放射線を検出する放射線検出装置と、前記放射線検出装置を撮影して光学画像を取得する光学撮影部と、を備える放射線検出システムに用いられる制御装置において、
     前記放射線検出装置が備えるセンサ部が出力する姿勢角変化の情報および位置変化の情報を取得する第1の取得手段と、
     前記光学画像に基づき前記放射線検出装置の基準姿勢角の情報と基準位置の情報を取得する第2の取得手段と、
     前記基準姿勢角の情報、前記基準位置の情報、前記姿勢角変化の情報、および前記位置変化の情報に基づいて、前記放射線検出装置の所定タイミングでの姿勢角の情報と位置の情報を取得する第3の手段と、を有することを特徴とする制御装置。
  16.  放射線を照射する放射線源と、前記放射線を検出する放射線検出装置と、前記放射線検出装置を撮影して光学画像を取得する光学撮影部と、を備える放射線検出システムに用いられる制御装置の制御方法において、
     前記放射線検出装置が備えるセンサ部が出力する姿勢角変化の情報および位置変化の情報を取得する第1の取得工程と、
     前記光学画像に基づき前記放射線検出装置の基準姿勢角の情報と基準位置の情報を取得する第2の取得工程と、
     前記基準姿勢角の情報、前記基準位置の情報、前記姿勢角変化の情報、および前記位置変化の情報に基づいて、前記放射線検出装置の所定タイミングでの姿勢角の情報と位置の情報を取得する第3の取得工程と、を有することを特徴とする制御方法。
  17.  請求項16に記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  18.  放射線源から照射された放射線を放射線検出装置で検出する放射線検出システムであって、
     放射線の線量を検出するための検出器と、
     前記検出器による検出状況が所定条件を満たしたことにしたがって、前記放射線源からの放射線の照射を停止するための通信処理を実行する手段と、
     前記検出器の姿勢に対応する第1の姿勢情報と前記放射線源の姿勢に対応する第2の姿勢情報を取得する手段と、
     少なくとも前記第1の姿勢情報と前記第2の姿勢情報に基づき前記所定条件を補正する手段と、を有することを特徴とする放射線検出システム。
  19.  放射線源から照射された放射線を検出する放射線検出装置であって、
     放射線の線量を検出するための検出器と、
     前記検出器による検出状況が所定条件を満たしたことにしたがって、前記放射線源からの放射線の照射を停止するための通信処理を実行する手段と、
     前記検出器の姿勢に対応する第1の姿勢情報と前記放射線源の姿勢に対応する第2の姿勢情報を取得する手段と、
     少なくとも前記第1の姿勢情報と前記第2の姿勢情報に基づき前記所定条件を補正する手段と、を有することを特徴とする放射線検出装置。
PCT/JP2023/041491 2022-11-28 2023-11-17 放射線検出装置、放射線検出システム、制御装置、制御方法、プログラム WO2024116907A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022-189348 2022-11-28
JP2022-190923 2022-11-30
JP2023-172594 2023-10-04

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2024116907A1 true WO2024116907A1 (ja) 2024-06-06

Family

ID=

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10485505B2 (en) Radiographing apparatus, control apparatus, stitch imaging system, control method
US9892521B2 (en) Radiation image processing device and method, and radiographic imaging system
US10806412B2 (en) Radiography system and method for operating radiography system
EP3351176B1 (en) X-ray imaging apparatus and control method thereof
US9042519B2 (en) Radiographing system, method of controlling automatic exposure in radiographing system, and radiological image detection device
US10368823B2 (en) Radiographing apparatus, control apparatus, control method, and storage medium
US20160220214A1 (en) Radiographing apparatus, control apparatus, control method, and storage medium
JP2013102851A (ja) 医用画像撮影システム、医用画像処理装置及びプログラム
US20190046135A1 (en) Image processing device and method for operating image processing device
JP2006204744A (ja) 放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システム
JP5537190B2 (ja) シェーディング補正装置および方法並びにプログラム
JP2020162971A (ja) 放射線撮像装置および放射線撮像システム
US10702224B1 (en) Positioning guidance system For X-ray exams
WO2024116907A1 (ja) 放射線検出装置、放射線検出システム、制御装置、制御方法、プログラム
JP2024077591A (ja) 放射線検出装置、放射線検出システム、制御装置、制御方法、プログラム
WO2021230114A1 (ja) 放射線撮像システム、撮像制御装置、放射線撮像装置、放射線撮像方法及びプログラム
JP2017220403A (ja) 放射線撮影システム、制御装置及びその制御方法、並びに、プログラム
JP5505284B2 (ja) 被曝線量演算装置
JP2005323732A (ja) 放射線画像検出装置及び放射線画像撮影システム
JP2010022752A (ja) 医用画像システム
KR20120122322A (ko) 방사선 분포 화상 측정 장치
US10709404B2 (en) Radiography support device, radiation detection device, radiography apparatus, radiography support method, and radiography support program
US20220273256A1 (en) Imaging support device, and operation method and operation program for the same
US20230165551A1 (en) Radiation detecting apparatus, radiographic imaging system, and inclination angle outputting method
US20240138801A1 (en) Radiation imaging system