WO2024018751A1 - 密封構造 - Google Patents

密封構造 Download PDF

Info

Publication number
WO2024018751A1
WO2024018751A1 PCT/JP2023/019372 JP2023019372W WO2024018751A1 WO 2024018751 A1 WO2024018751 A1 WO 2024018751A1 JP 2023019372 W JP2023019372 W JP 2023019372W WO 2024018751 A1 WO2024018751 A1 WO 2024018751A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
bead
flat surface
gasket
axial direction
elastic
Prior art date
Application number
PCT/JP2023/019372
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
光 但野
得徳 柳
敏光 能瀬
Original Assignee
Nok株式会社
株式会社ヴァレオジャパン
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nok株式会社, 株式会社ヴァレオジャパン filed Critical Nok株式会社
Publication of WO2024018751A1 publication Critical patent/WO2024018751A1/ja

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16BDEVICES FOR FASTENING OR SECURING CONSTRUCTIONAL ELEMENTS OR MACHINE PARTS TOGETHER, e.g. NAILS, BOLTS, CIRCLIPS, CLAMPS, CLIPS OR WEDGES; JOINTS OR JOINTING
    • F16B43/00Washers or equivalent devices; Other devices for supporting bolt-heads or nuts
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J15/00Sealings
    • F16J15/02Sealings between relatively-stationary surfaces
    • F16J15/06Sealings between relatively-stationary surfaces with solid packing compressed between sealing surfaces
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J15/00Sealings
    • F16J15/02Sealings between relatively-stationary surfaces
    • F16J15/06Sealings between relatively-stationary surfaces with solid packing compressed between sealing surfaces
    • F16J15/10Sealings between relatively-stationary surfaces with solid packing compressed between sealing surfaces with non-metallic packing
    • F16J15/12Sealings between relatively-stationary surfaces with solid packing compressed between sealing surfaces with non-metallic packing with metal reinforcement or covering

Abstract

密封構造は、第1の部材(10,90)と、テーパ部(25)を持つ孔部を有する第2の部材(20)と、孔部に挿入される円筒部(30)またはネジ部(92)と、第1の部材と第2の部材との間、かつ円筒部またはネジ部の径方向外側に配置されるガスケットとを備える。ガスケットは、第1の部材と第2の部材との間で圧縮される弾性部(41)を有する。弾性部は、少なくとも第2の部材側の面に形成された第1のビード(45)と第2のビード(46)を有し、少なくとも第1のビードは、テーパ部の径方向外側において、第1の部材と第2の部材との間で軸線方向に沿って圧縮される。

Description

密封構造
 本発明は、対向する2面間を封止するガスケットを有する密封構造に関する。
 対向する2面間を封止して、2面の間の流体の漏出を防ぐシールとして、特許文献1に記載されたシールワッシャが知られている。このシールワッシャは、ネジ部材のヘッドと、ネジ部材が締結される部材との間に配置される。ネジ部材が締結される部材のネジ孔には、ネジ部材を容易に締結するためにテーパ部が形成されている。
 特許文献1に記載されたシールワッシャは、2つの部材に挿入される管を有する構造にも応用することができる。この場合、シールワッシャは、2つの部材の間、かつ管の径方向外側に配置されることになる。2つの部材の一方において管が挿入される孔には、管を容易に挿入するためにテーパ部が形成されることがありうる。
特開2006-002894号公報
 このようなテーパ部が形成された孔の周囲に配置され、対向する2面間を封止するガスケットは、2面間で圧縮されると、傾斜したテーパ部に案内されて径方向内側に移動して、ガスケットが適正に圧縮されないおそれがある。特に、テーパ部の直径が製造誤差により設計値よりも大きい場合には、ガスケットが径方向内側に移動しやすい。
 そこで、本発明は、対向する2面間を封止するガスケットを有し、一方の面にテーパ部が設けられている場合でも、ガスケットの径方向の移動を抑制し安定してシール性を発揮して、流体の漏出を防止することのできる密封構造を提供する。
 本発明のある態様は密封構造を提供する。この密封構造は、第1の平坦面を有する第1の部材と、前記第1の平坦面に対向する第2の平坦面と、前記第2の平坦面に直交する方向に延びて断面が円形の孔部とを有し、前記孔部は、前記孔部の軸線方向に沿って前記第2の平坦面に近いほど大きい直径を持つテーパ部が形成されている第2の部材と、前記孔部に挿入される円筒部またはネジ部と、前記第1の平坦面と前記第2の平坦面との間、かつ前記円筒部または前記ネジ部の径方向外側に配置されるガスケットとを備える。前記ガスケットは、弾性材料から形成される弾性部であって前記第1の平坦面と前記第2の平坦面との間で前記軸線方向に沿って圧縮される弾性部と、剛性材料から形成される剛性部であって前記弾性部の外周面に固定され、前記第1の平坦面と前記第2の平坦面とに接触させられる剛性部とを有する。前記弾性部は、前記第1の平坦面に接触させられる第1の表面と、前記第2の平坦面に接触させられる第2の表面と、前記円筒部または前記ネジ部が挿通される挿通孔部と、少なくとも前記第2の表面に形成された円環状の第1のビードと、少なくとも前記第2の表面に前記第1のビードと同心に形成された円環状の第2のビードとを有する。ここで、前記第2のビードは前記挿通孔部の径方向外側に位置し、前記第1のビードは前記第2のビードの径方向外側に位置する。前記弾性部が前記軸線方向に沿って圧縮されない状態で、前記第1のビードと前記第2のビードにおける前記弾性部の厚さは前記剛性部の最大厚さより大きい。前記第1のビードは、前記テーパ部の径方向外側において、前記第1の平坦面と前記第2の平坦面との間で前記軸線方向に沿って圧縮される。
 本発明の態様においては、ガスケットの弾性部の少なくとも第2の表面に第1のビードと第2のビードが形成されている。第1のビードと第2のビードのうち、少なくとも径方向外側にある第1のビードがテーパ部の径方向外側において、第1の平坦面と第2の平坦面との間で圧縮されるので、第1のビードがテーパ部の製造誤差や傾斜の影響を受けることなく、大きな潰し代(変形量)を有して圧縮され、ガスケットが安定してシール性を発揮することができる。
組み立て前の本発明の実施形態に係る密封構造の断面図である。 図1の密封構造の組み立て前のガスケットの一部の断面図である。 密封構造の組み立て前の図2のガスケットの平面図である。 組み立て後の実施形態に係る密封構造の断面図である。 図4の密封構造の組み立て後のガスケットの一部の断面図である。 組み立て途中の比較例に係るガスケットの断面図である。 組み立て前の実施形態の変形例に係る密封構造の断面図である。 組み立て後の図7の密封構造の断面図である。 実施形態の他の変形例に係る密封構造の組み立て前のガスケットの一部の断面図である。 実施形態のさらに他の変形例に係る密封構造の組み立て後のガスケットの一部の断面図である。 組み立て後の実施形態のさらに他の変形例に係る密封構造の断面図である。 組み立て後の実施形態のさらに他の変形例に係る密封構造の断面図である。
 以下、添付の図面を参照しながら本発明に係る実施形態を説明する。図面の縮尺は必ずしも正確ではなく、一部の特徴は誇張または省略されることもある。本発明に係る実施形態を、「上」、「下」、「右」、「左」、「横」の用語を用いて説明するが、一例を示したにすぎず、このことにより本発明の実施形態が説明された方向にのみ適用されるとして限定されるわけではない。
 図1に示すように、本発明の実施形態に係る密封構造は、第1の部材10、第2の部材20、円筒部材(円筒部)30、ガスケット40およびシールリング60を有する。
 第1の部材10は、平坦な上面11と、平坦な下面(第1の平坦面)12とを有する。下面12は上面11に平行であるが、平行でなくてもよい。第1の部材10には、断面が円形な円筒部材30が挿入される貫通孔13と、後述するネジ部材(締結具65)が挿入される複数の締結具用貫通孔14が形成されている。第1の部材10の材料は特に限定しないが、例えばアルミニウム合金や鉄などの金属や、強度の高い樹脂材などが好ましい。このような材料で第1の部材10を製造することにより、円筒部材30や、後述する第2の部材20との締結においてネジ部材65を、確実に保持することができる。
 第2の部材20は、平坦な上面(第2の平坦面)21と、平坦な下面22を有する。上面21は第1の部材10の下面12に対向する。下面22は上面21に平行であるが、平行でなくてもよい。第2の部材20には、第2の平坦面21に直交する方向に延びて断面が円形の貫通孔(孔部)23と、後述するネジ部材65がねじ込まれる複数のネジ孔24が形成されている。貫通孔23には、円筒部材30が挿入される。貫通孔23はテーパ部25を有する。テーパ部25は、上面21で開口した貫通孔23の上端部に環状に形成されており、上面21から離れるほど小さい直径を持つ。テーパ部25は、上面21に近いほど大きい直径を持つ、と言うこともできる。テーパ部25は、面取り部と呼ぶこともできる。第2の部材20の材料は特に限定しないが、例えばアルミニウム合金や鉄などの金属や、強度の高い樹脂材などが好ましい。このような材料で第2の部材20を製造することにより、円筒部材30や、第1の部材10との締結においてネジ部材65を、確実に保持することができる。
 第1の部材10と第2の部材20とは互いに同じ材料から製造されてもよく、あるいは異なる材料から製造されてもよい。製品が要求される強度、使用環境、コスト等の面から、材料は適宜選択される。
 円筒部材30は、第1の部材10の貫通孔13と第2の部材20の貫通孔23(孔部)に挿入される。円筒部材30の内部では、気体または液体が流通する。例えば、円筒部材30は、電気自動車(EV)またはハイブリッド電気自動車(xHEV)に搭載されるバッテリーの冷却管であってよいし、エアコンディショナーの配管であってもよい。これらの場合、円筒部材30の内部では冷媒、冷却された水、あるいは加熱された水などが流通する。円筒部材30は、他の用途の配管であってもよい。
 円筒部材30の下端部の外周面には、周溝31が形成されている。周溝31には、ゴムを含むエラストマーなどの弾性材料から形成されたシールリング60が嵌め込まれる。この実施形態では、シールリング60はOリングである。
 ガスケット40は、第1の部材10の下面12と第2の部材20の上面21との間に介在し、円筒部材30の径方向外側に配置される(円筒部材30を包囲する)。この種のガスケットは、シールワッシャと呼ばれることもある。
 ガスケット40は、弾性部41と、弾性部41の径方向外側に配置された剛性部50とを有する。
 弾性部41は、ゴムを含むエラストマーなどの弾性材料から形成されており、第1の部材10の下面12と第2の部材20の上面21との間に配置される。第1の部材10および第2の部材20によって押圧されることにより、弾性部41は貫通孔23の軸線方向に沿って圧縮される。
 後述するように、シールリング60およびガスケット40の弾性部41は、円筒部材30の内部の流体の漏出を防止または低減する。上記のように円筒部材30の内部で冷媒が流通する場合、シールリング60およびガスケット40の弾性部41の好ましい材料の例は、化学安定性が高いHNBR(Hydrogenated Nitrile Butadiene Rubber、水素化ニトリルゴム)またはEPDM(Ethylene Propylene Diene Monomer、エチレンプロピレンジエンゴム)である。
 剛性部50は、剛性材料から形成されており、弾性部41の外周面に固定されている。剛性部50の材料としては、弾性部41の材料よりも弾性が低く、第1の部材10と第2の部材20とによる圧縮力、使用環境の温度変化、飛来する薬品や水分等に耐えられるものであれば限定しない。例えば金属材料であれば、ステンレス鋼、JIS(日本工業規格)のG3141に規定された冷間圧延鋼板(SPCC)などが好ましい。例えば金属材料以外の剛性材料であればナイロン66(PA66)やポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂などが好ましい。剛性部50は一様な厚さを有する板である。剛性部50には、後述するネジ部材65が挿入される複数の挿入孔51が形成されている。挿入孔51は貫通孔である。
 図2は、密封構造が組み立てられる前の非圧縮状態のガスケット40の一部を拡大して示す。図3は、密封構造が組み立てられる前の非圧縮状態のガスケット40の平面図である。
 図1および図2に示すように、この実施形態では、ガスケット40は、ガスケット40の軸線に直交する平面Pに関して、面対称な形状を有する。したがって、作業者がガスケット40の裏表に注意を払う必要がない。
 図2を参照する。ガスケット40の弾性部41は、剛性部50に固定された厚肉の外側部分42と、円柱形の円環部内周面43cを有する薄肉の位置決め円環部43と、外側部分42と位置決め円環部43とを接続し径方向内側に向かって断面がテーパ形状に縮小する接続部44とを有する。
 外側部分42は、第1の部材10の下面12に接触(線接触あるいは面接触)させられる第1の表面42Aと、第2の部材20の上面21に接触(線接触あるいは面接触)させられる第2の表面42Bとを有する。この実施形態では、第1の表面42Aと第2の表面42Bは、同一な形状、より正確には平面Pに関して面対称な形状を有する。
 第1の表面42Aと第2の表面42Bの各々には、第1のビード45と、第2のビード46が形成されている。「表面にビードが形成されている」とは、表面側にビードが位置していることを意味する。図3に示すように、ビード45,46は、それぞれ円形の無端の隆起部であり、互いに同心に配置されている。ビード45,46の間には、凹部47が形成されている。
 図2に示すように、弾性部41が軸線方向に沿って圧縮されない状態で、弾性部41の軸線を含む断面でのビード45,46の輪郭は、楕円弧状であり、凹部47の輪郭も楕円弧状である。
 図2に示すように、弾性部41が軸線方向に沿って圧縮されない状態で、第1のビード45における弾性部41の厚さT1は、剛性部50の厚さT3より大きい。絶対必須というわけではないが、この状態で、第2のビード46における弾性部41の厚さT2も、剛性部50の厚さT3より大きいことが好ましい。また、絶対必須というわけではないが、この状態で、凹部47における弾性部41の厚さT4も、剛性部50の厚さT3より大きいことが好ましい。ここで「厚さ」とは、ガスケット40の軸線方向に沿った弾性部41または剛性部50の長さである。
 位置決め円環部43は、円環部内周面43cと、第1の円環面43aと、第2の円環面43bとを有する。円環部内周面43cの径方向内側は、挿通孔部43dである。すなわち、円環部内周面43cは挿通孔部43dを規定する。円環部内周面43cの径方向内側には、円筒部材30あるいはネジ部材92が挿通される。第1の円環面43aは第1の部材10の下面12に対向し、第2の円環面43bは第2の部材20の上面21に対向する。図2に示すように、弾性部41が軸線方向に沿って圧縮されない状態で、位置決め円環部43の第1の円環面43aと第2の円環面43bは、ガスケット40の軸線方向に対して垂直であって互いに平行である。
 図2と図3とを併せて参照する。第2のビード46は、挿通孔部43dの径方向外側に位置する。第1のビード45は、第2のビード46の径方向外側に位置する。第1のビード45と第2のビード46とは円環状である。第2のビード46は、第1のビード45と同心に形成されている。
 図4に示すように、第1の部材10、第2の部材20およびガスケット40は、ネジ部材であるボルト(棒形状を有する締結具)65によって締結される。ボルト65のネジ部分は、第1の部材10の締結具用貫通孔14およびガスケット40の剛性部50の挿入孔51に挿入され、第2の部材20のネジ孔24にねじ込まれる。
 また、円筒部材30は、第1の部材10の貫通孔13および第2の部材20の貫通孔23に図中の下方に向けて挿入される。好ましくは、まず、ガスケット40は第1の部材10と第2の部材20との間に配置される。その後、円筒部材30が貫通孔13と貫通孔23に挿入される。次に、ボルト65により第1の部材10、第2の部材20およびガスケット40が締結されて、ガスケット40が軸線方向に沿って圧縮される。
 図4に示す状態で、ガスケット40の弾性部41は、第1の部材10の下面12と第2の部材20の上面21との間で貫通孔23の軸線方向に沿って圧縮され、弾性部41の外側部分42の第1の表面42Aは、第1の部材10の下面12に接触させられ、外側部分42の第2の表面42Bは、第2の部材20の上面21に接触させられる。したがって、円筒部材30の内部の流体が円筒部材30の外周面と貫通孔23の内周面との間の隙間に漏出したとしても、弾性部41が下流側のシールとして機能し、第1の部材10と第2の部材20との間の隙間を通じて流体が漏出することを防止または低減する。ガスケット40の剛性部50は、第1の部材10の下面12と第2の部材20の上面21とに接触させられ、第1の部材10と第2の部材20との間の間隙を確保するスペーサとして機能する。
 また、円筒部材30の下端部の周溝31に嵌め込まれたシールリング60は、円筒部材30が第2の部材20の貫通孔23に挿入されることによって、貫通孔23の内部に配置され、貫通孔23の内周面と円筒部材30の外周面との間で圧縮される。したがって、シールリング60は、上流側のシールとして機能し、円筒部材30の外周面と第2の部材20の貫通孔23の内周面との間の隙間を閉塞し、円筒部材30の内部の流体がこの隙間を通じて漏出することを防止または低減する。
 図5は、図4に示すように密封構造が組み立てられた後の圧縮状態のガスケット40の一部を拡大して示す。この状態では、第1の表面42Aと第2の表面42Bのビード45,46のうち少なくとも第1のビード45(図2参照)は、第2の部材20のテーパ部25の径方向外側において、第1の部材10の下面12と第2の部材20の上面21との間で軸線方向に沿って圧縮されて、平坦になっている。第1のビード45と第2のビード46のうち、少なくとも径方向外側にある第1のビード45がテーパ部25の径方向外側において、第1の部材10の下面12と第2の部材20の上面21との間で圧縮されるので、第1のビード45がテーパ部25の製造誤差や傾斜の影響を受けることなく、大きな潰し代(変形量)を有して圧縮され、ガスケット40が安定してシール性を発揮することができる。第1の部材10と第2の部材20に対する両方の表面42A,42Bでの第1のビード45の潰し代の合計は、T1-T3である(図2参照)。
 絶対必須というわけではないが、この状態で、外側部分42の第1の表面42Aと第2の表面42Bの第2のビード46も、第2の部材20のテーパ部25の径方向外側において、第1の部材10の下面12と第2の部材20の上面21との間で軸線方向に沿って圧縮されて、平坦になっていることが好ましい。径方向外側の第1のビード45に加えて、径方向内側の第2のビード46も、テーパ部25の径方向外側において、第1の部材10の下面12と第2の部材20の上面21との間で圧縮されるので、第1のビード45と第2のビード46がテーパ部25の製造誤差や傾斜の影響を受けることなく、大きな潰し代(変形量)を有して圧縮され、ガスケット40が安定してシール性を発揮することができる。第1の部材10と第2の部材20に対する両方の表面42A,42Bでの第2のビード46の潰し代の合計は、T2-T3である(図2参照)。
 第1のビード45と第2のビード46が第2の部材20のテーパ部25の径方向外側において、第1の部材10の下面12と第2の部材20の上面21との間で軸線方向に沿って圧縮される場合、圧縮前の第1のビード45における弾性部41の厚さT1は、圧縮前の第2のビード46における弾性部41の厚さT2以上であることが好ましい。この場合、径方向外側の第1のビード45の潰し代(変形量)が径方向内側の第2のビード46の潰し代(変形量)より大きいので、第2のビード46が劣化した後でも、第1のビード45が流体の漏出を防止または低減することができる。あるいは、第2のビード46でシールする部分からわずかに流体が漏れたとしても、その下流側にて第1のビード45によってより気密性高くシールすることができるので、流体の漏れをより確実に防止または低減することができる。
 また、絶対必須というわけではないが、この状態で、外側部分42の第1の表面42Aと第2の表面42Bそれぞれでの第1のビード45と第2のビード46の間の凹部47も、第2の部材20のテーパ部25の径方向外側において、第1の部材10の下面12と第2の部材20の上面21との間で軸線方向に沿って圧縮されて、平坦になっていることが好ましい。第1のビード45と第2のビード46に加えて、凹部47も、テーパ部25の径方向外側において、第1の部材10の下面12と第2の部材20の上面21との間で圧縮されるので、弾性部41の外側部分42がテーパ部25の製造誤差や傾斜の影響を受けることなく、大きな潰し代(変形量)で圧縮され、ガスケット40が安定してシール性を発揮することができる。また、仮に第2のビード46に損傷がある場合、または凹部47内部に異物が侵入した場合でも、ガスケット40が安定してシール性を発揮することができる。第1の部材10と第2の部材20に対する両方の表面42A,42Bでの凹部47の潰し代(変形量)の合計は、T4-T3である(図2参照)。
 外側部分42の内側に配置された位置決め円環部43は、円筒部材30に向けて延び、貫通孔13および貫通孔23に挿入された円筒部材30の周囲に配置される。これにより、少なくとも第1のビード45(さらに好ましくは凹部47と第2のビード46)がテーパ部25の径方向外側に位置するように、位置決め円環部43はガスケット40を位置決めする。ガスケット40が第1の部材10と第2の部材20との間に配置された状態で、ボルト65の締結前は、ガスケット40は第1の部材10と第2の部材20との間で図中の横方向(ガスケット40の軸線方向に直交する方向)に移動しうる。しかし、円筒部材30の周囲にはガスケット40の位置決め円環部43が配置されている(すなわち、円筒部材30全体が位置決め円環部43に包囲されている)。換言すれば、円筒部材30に対する位置決め円環部43ひいてはガスケット40全体の相対位置が定まる。このように、円筒部材30と位置決め円環部43がガスケット40の横移動を規制するので、少なくとも第1のビード45(さらに好ましくは凹部47と第2のビード46)が確実にテーパ部25の外側に位置する。したがって、ガスケット40が安定してシール性を発揮することができる。
 ガスケット40の弾性部41が軸線方向に沿って圧縮された状態で、後述するように位置決め円環部43は径方向内側に伸長するので、位置決め円環部43は円筒部材30の外周面に全周にわたって接触させられる。したがって、第1の部材10と第2の部材20との間でガスケット40が横方向に移動することがさらに規制され、少なくとも第1のビード45(さらに好ましくは凹部47と第2のビード46)がテーパ部25の径方向外側により確実に位置するように、ガスケット40が位置決めされる。
 また、位置決め円環部43は円筒部材30の外周面に全周にわたって接触させられるので、位置決め円環部43はシールリップの機能も有する。すなわち、第1の部材10の貫通孔13の内部空間が第2の部材20の貫通孔23の内部空間から、円筒部材30に接触させられる位置決め円環部43によって隔離される。したがって、第1の部材10の貫通孔13の内部空間と第2の部材20の貫通孔23の内部空間との間の流体の流通が阻害され、円筒部材30内の流体の漏出がさらに低減される。
 円筒部材30の貫通孔23への挿入時、円筒部材30は図中の下方に向けて移動させられるので、弾性部41が軸線方向に沿って圧縮された状態で、位置決め円環部43は、円筒部材30により曲げられて貫通孔23のテーパ部25の内部に侵入し、テーパ部25に接触させられる。テーパ部25の内部とは、貫通孔23のうちテーパ部25で包囲された部分的な空間であり、ここには円筒部材30が位置している。このため、位置決め円環部43はテーパ部25と円筒部材30の外周面によって支持され、ガスケット40の弾性部41が横方向に移動することが阻害される。したがって、ガスケット40が安定してシール性を発揮することができる。
 図1に示すように、この実施形態では、非圧縮状態での円環部内周面43cの直径D1は、円筒部材30の外径D2より大きい。しかし、弾性部41は径方向外側の剛性部50により拘束されている。そして、使用時(第1の部材10と第2の部材20とによりガスケット40が挟持される時)には、第1の部材10と第2の部材20との間で弾性部41は軸線方向に圧縮されるので、弾性部41は径方向内側に伸長する。したがって、図5に示すように、位置決め円環部43は、円筒部材30の外周面に全周にわたって接触させられ、さらには円筒部材30により曲げられてテーパ部25の内部に侵入することができる。円筒部材30にはシールリング60が嵌め込まれているが、位置決め円環部43もシールリング60も弾性材料から形成されているため、円筒部材30の貫通孔23への挿入時、シールリング60は位置決め円環部43を円滑に通過する。
 図2に示すように、弾性部41が軸線方向に沿って圧縮されない状態で、位置決め円環部43の第1の円環面43aと第2の円環面43bは、ガスケット40の軸線方向に対して垂直であって互いに平行である。このため、円筒部材30を図中の下方に向けて位置決め円環部43の挿通孔部43dに挿入する際、円筒部材30が位置決め円環部43の第1の円環面43aを押圧して、位置決め円環部43を曲げて、これを第2の部材20のテーパ部25の内部に侵入させやすい。図5に示すガスケット40の使用時には、位置決め円環部43が曲げられて、第1の円環面43aは円筒部材30の外周面に面接触し、円環部内周面43cの角部はテーパ部25に全周にわたって接触する。
 仮に、弾性部41が軸線方向に沿って圧縮されない状態で、位置決め円環部43の第1の円環面43aと第2の円環面43bとの間の間隔が径方向内側に向かうほど大きい場合には、図6に示す問題がありうる。図6に示す状態では、ガスケット40が第1の部材10と第2の部材20との間に配置されているが、第1の部材10と第2の部材20は締結されておらず、ガスケット40は軸線方向に沿って小さい圧縮力のみを受けている。但し、圧縮力が小さくても、位置決め円環部43は径方向内側に伸長している。また、位置決め円環部43を含めてガスケット40は第1の部材10の貫通孔13ひいては円筒部材30に対して図中の左側に偏心している。この場合、円筒部材30を下方に向けて位置決め円環部43の挿通孔部43dに挿入する際、第2の部材20の上面21に対するガスケット40の傾斜および/または位置決め円環部43の変形の仕方によっては、円筒部材30の下端縁の図中左側の部分が位置決め円環部43の円環部内周面43cに接触するおそれがある。こうなると、位置決め円環部43の図中の左部が第2の部材20ではなく第1の部材10に向けて曲がってしまうおそれがある。他方、位置決め円環部43の図中の右部は、ガスケット40が図中左側に偏心しているため、円筒部材30に押されて第2の部材20に向けて曲がるため、位置決め円環部43がねじれてしまう。この場合には、位置決め円環部43のガスケット40を位置決めする機能もシールリップの機能も低下する。実施形態は、このような問題を解消することができる。
 この実施形態では、ガスケット40の剛性部50は、ボルト65が挿入される挿入孔51を有するので、ガスケット40の剛性部50と第1の部材10と第2の部材20とを同一のボルト65で締結することができ、第1の部材10および第2の部材20に対するガスケット40の位置のズレが抑制され、弾性部41の第1のビード45および第2のビード46が意図せずにテーパ部25の内部に侵入することを回避することができる。
 図7は、組み立て前の実施形態の変形例に係る密封構造の断面図であり、図8は組み立て後の図7の密封構造の断面図である。この変形例では、非圧縮状態での円環部内周面43cの直径D1は、円筒部材30の外径D2より小さい。この場合も、図8に示すように、位置決め円環部43は、円筒部材30の外周面に全周にわたって接触させられ、さらには曲げられてテーパ部25の内部に侵入することができる。
 また、この変形例では、Oリングであるシールリング60の代わりに、Xリングであるシールリング70が使用されている。シールリング70は、ゴムを含むエラストマーなどの弾性材料から形成されている。円筒部材30の下端部の周溝31に嵌め込まれたシールリング70は、円筒部材30が貫通孔23に挿入されることによって、貫通孔23の内部に配置され、貫通孔23の内周面と円筒部材30の外周面との間で圧縮される。したがって、シールリング70は、円筒部材30の外周面と貫通孔23の内周面との間の隙間を閉塞し、円筒部材30の内部の流体がこの隙間を通じて漏出することを防止または低減する。円筒部材30の内部で冷媒が流通する場合、シールリング70の好ましい材料の例は、HNBRまたはEPDMである。
 さらに、この変形例では、ガスケット40は、剛性部50の代わりに剛性部50Aを有する。剛性部50Aは、ボルト65が挿入される挿入孔51を有していない。剛性部50Aは、例えば弾性部41と同心の外周面を有する。図8に示すように、ガスケット40は、第1の部材10と第2の部材20との間に配置され、第1の部材10および第2の部材20は、ネジ部材であるボルト65によって締結される。ボルト65のネジ部分は、第1の部材10の締結具用貫通孔14に挿入され、第2の部材20のネジ孔24にねじ込まれる。好ましくは、まず、ガスケット40は第1の部材10と第2の部材20との間に配置される。その後、円筒部材30が貫通孔13と貫通孔23に挿入される。次に、ボルト65により第1の部材10および第2の部材20が締結されて、ガスケット40が軸線方向に沿って圧縮される。
 この変形例では、ガスケット40がボルト65で締結されないので、ガスケット40が軸線方向に大きく圧縮させられる前に、ガスケット40が第1の部材10および第2の部材20に対して横移動する可能性がある。しかし、円筒部材30の周囲にはガスケット40の位置決め円環部43が配置され、円筒部材30に対する位置決め円環部43ひいてはガスケット40全体の相対位置が定まる。したがって、少なくとも第1のビード45(さらに好ましくは凹部47と第2のビード46)が貫通孔23のテーパ部25の径方向外側に位置するように、円筒部材30と位置決め円環部43がガスケット40を位置決めする。したがって、ボルト65の締結時に、作業者が注意を払っている限り、弾性部41の第1のビード45および第2のビード46が意図せずにテーパ部25の内部に侵入することを回避することができる。
 図9は、実施形態の他の変形例に係る密封構造の組み立て前のガスケット75を示す。弾性部41が軸線方向に沿って圧縮されない状態で、このガスケット75においては、弾性部41の外側部分42は、平坦な第1の表面42Aを有する。つまり、第1の部材10の下面12に対向する第1の表面42Aには、ビード45,46および凹部47が形成されていない。他方、第2の部材20の上面21に対向する第2の表面42Bには、ビード45,46および凹部47が形成されている。
 図示は省略するが、ガスケット75は、図8に示すガスケット40と同様に、第1の部材10と第2の部材20との間に配置され、貫通孔23の軸線方向に沿って圧縮される。弾性部41の外側部分42の第1の表面42Aは、第1の部材10の下面12に接触(線接触、または面接触)させられ、外側部分42の第2の表面42Bは、第2の部材20の上面21に接触(線接触、または面接触)させられる。第2の部材20の貫通孔23にはテーパ部25が形成されている。外側部分42の内側に配置された位置決め円環部43は、円筒部材30に向けて延び、貫通孔13と貫通孔23に挿入された円筒部材30の周囲に配置される。すなわち、円筒部材30の周囲にはガスケット75の位置決め円環部43が配置され、円筒部材30に対する位置決め円環部43ひいてはガスケット75全体の相対位置が定まる。これにより、少なくとも第1のビード45(さらに好ましくは凹部47と第2のビード46)が貫通孔23のテーパ部25の径方向外側に位置するように、円筒部材30と位置決め円環部43はガスケット75を位置決めする。
 弾性部41が軸線方向に沿って圧縮されない状態で、位置決め円環部43は、第1の円環面43aと第2の円環面43bとの間の間隔が径方向内側に向かうほど小さくなるように、径方向内側に向かってテーパ形状を有する。このため、円筒部材30を位置決め円環部43に下方に向けて挿入する際、円筒部材30が第1の円環面43aを押圧して、位置決め円環部43を曲げて、これを第2の部材20のテーパ部25の内部に侵入させやすい。
 ガスケット75は、剛性部50の代わりに剛性部50Bを有する。剛性部50Bは、第1の部材10の下面12と接触する面に周溝52を有し、第2の部材20の上面21と接触する面に周溝53を有する。図9に示すように、弾性部41が軸線方向に沿って圧縮されない状態で、第1のビード45における弾性部41の厚さT1は、剛性部50の最大厚さT3より大きい。絶対必須というわけではないが、この状態で、第2のビード46における弾性部41の厚さT2も、剛性部50の厚さT3より大きいことが好ましい。また、絶対必須というわけではないが、この状態で、凹部47における弾性部41の厚さT4も、剛性部50の厚さT3より大きいことが好ましい。第1の部材10と第2の部材20に対する第1のビード45における弾性部41の潰し代(変形量)の合計は、T1-T3である。第1の部材10と第2の部材20に対する第2のビード46における弾性部41の潰し代(変形量)の合計は、T2-T3である。第1の部材10と第2の部材20に対する凹部47における弾性部41の潰し代(変形量)の合計は、T4-T3である。
 図10は、実施形態のさらに他の変形例に係る密封構造の組み立て後のガスケット80を示す。第1の部材10の下面12と第2の部材20の上面21との間で圧縮された状態で、ガスケット80の位置決め円環部43は、円筒部材30により曲げられておらず、貫通孔23のテーパ部25の内部に侵入していない。この状態で、位置決め円環部43の円環部内周面43cの直径は、円筒部材30の外径D2よりわずかに大きい。
 この変形例では、ガスケット80の位置決め円環部43は、シールリップの機能を有していないが、円筒部材30の周囲に配置されている。すなわち、円筒部材30の周囲にはガスケット80の位置決め円環部43が配置され、円筒部材30に対する位置決め円環部43ひいてはガスケット80全体の相対位置が定まる。これにより、少なくとも第1のビード45(さらに好ましくは凹部47と第2のビード46)が貫通孔23のテーパ部25の径方向外側に位置するように、円筒部材30と位置決め円環部43はガスケット80を位置決めする。したがって、ガスケット80が安定してシール性を発揮することができる。
 図11は、組み立て後の実施形態のさらに他の変形例に係る密封構造を示す。この変形例は、第1の部材10と円筒部材30の代わりに、第1の部材82を有する。第1の部材82は、板部83と、板部83に接合された円筒部84を有する。円筒部84は、板部83の図中の上方と下方に延びている。したがって、第1の部材82は、実施形態の第1の部材10と円筒部材30が固定されたものと等価である。
 板部83は、平坦な上面83aと、平坦な下面(第1の平坦面)83bとを有し、ガスケット40は、板部83の下面83bと第2の部材20の上面21との間に介在し、円筒部84の径方向外側に配置される(円筒部84を包囲する)。板部83には上記のボルト65が挿入される締結具用貫通孔14が形成され、円筒部84の下端にはシールリング60が嵌め込まれる周溝31が形成されている。他の特徴は実施形態の密封構造と同じである。
 ガスケット40は、まず第2の部材20の上面21に接触するように配置される。その後、円筒部84が第2の部材20の貫通孔23に挿入され、板部83の下面83bがガスケット40に接触させられる。次に、ボルト65により板部83、第2の部材20およびガスケット40が締結されて、ガスケット40が軸線方向に沿って圧縮される。
 図12は、組み立て後の実施形態のさらに他の変形例に係る密封構造を示す。この変形例は、第1の部材10と円筒部材30の代わりに、ネジ部材(第1の部材)90を有する。ネジ部材90は頭部91とネジ部92とを有する。
 頭部91は、平坦な上面91aと、平坦な下面(第1の平坦面)91bとを有する。下面91bは上面91aに平行であるが、平行でなくてもよい。下面91bにはネジ部92が一体に連結されている。
 この変形例の第2の部材20は、円筒部材30が挿入される貫通孔23の代わりに、ネジ部材90のネジ部92が挿入されて締結されるネジ孔(孔部)26を有する。また、第2の部材20にはボルト65がねじ込まれるネジ孔24が形成されていない。第2の部材20の他の特徴は、実施形態の第2の部材20の特徴と同じである。ネジ孔26はテーパ部25を有する。テーパ部25は、上面21で開口したネジ孔26の上端部に環状に形成されており、上面21から離れるほど小さい直径を持つ。テーパ部25は、上面21に近いほど大きい直径を持つ、と言うこともできる。
 ネジ部92の図中下方の空間には、流体が貯留されている。
 ガスケット40は、ネジ部材90の頭部91の下面91bと第2の部材20の上面21との間に介在し、ネジ部材90のネジ部92の径方向外側に配置される(ネジ部92を包囲する)。この変形例のガスケット40は、図7に示す変形例のガスケット40と同じである。
 ネジ部材90のネジ部92は、第2の部材20のネジ孔26にねじ込まれて締結され、ガスケット40の弾性部41は、ネジ部材90の頭部91の下面91bと第2の部材20の上面21との間でネジ孔26の軸線方向に沿って圧縮され、弾性部41の外側部分42の第1の表面42A(図2参照)は、頭部91の下面91bに接触(線接触、または面接触)させられ、外側部分42の第2の表面42Bは、第2の部材20の上面21に接触(線接触、または面接触)させられる。したがって、ネジ部92の下方の空間の内部の流体がネジ部92の外周面とネジ孔26の内周面との間の隙間に漏出したとしても、弾性部41が頭部91と第2の部材20との間の隙間を通じて流体がさらに漏出することを防止または低減する。ガスケット40の剛性部50は、頭部91の下面91bと第2の部材20の上面21とに接触させられ、頭部91と第2の部材20との間の間隙を確保するスペーサとして機能する。
 好ましくは、まず、ガスケット40は第1の部材10と第2の部材20との間に配置される。その後、ネジ部材90のネジ部92がネジ孔26に締結されて、ガスケット40が軸線方向に沿って圧縮される。
 この変形例でも、弾性部41が軸線方向に沿って圧縮されない状態で、第1のビード45における弾性部41の厚さT1(図2参照)と第2のビード46における弾性部41の厚さT2は剛性部50の厚さT3より大きく、好ましくは、凹部47における弾性部41の厚さT4は剛性部50の厚さT3より大きい。弾性部41の少なくとも第1のビード45は、ネジ孔26のテーパ部25の径方向外側において、ネジ部材90の頭部91の下面91bと第2の部材20の上面21との間で軸線方向に沿って圧縮されて平坦になっている。好ましくは、第2のビード46も、ネジ孔26のテーパ部25の径方向外側において、ネジ部材90の頭部91の下面91bと第2の部材20の上面21との間で軸線方向に沿って圧縮されて平坦になっている。さらに好ましくは、凹部47もネジ孔26のテーパ部25の径方向外側において、ネジ部材90の頭部91の下面91bと第2の部材20の上面21との間で軸線方向に沿って圧縮されて平坦になっている。したがって、ガスケット40がテーパ部25の製造誤差や傾斜の影響を受けることなく、大きな潰し代(変形量)で圧縮され、ガスケット40が安定してシール性を発揮することができる。
 また、弾性部41の位置決め円環部43(図2参照)は、ネジ部材90のネジ部92に向けて延び、ネジ孔26にねじ込まれたネジ部92の周囲に配置される。すなわち、ネジ部92の周囲にはガスケット40の位置決め円環部43が配置され、ネジ部92に対する位置決め円環部43ひいてはガスケット40全体の相対位置が定まる。これにより、少なくとも第1のビード45(さらに好ましくは凹部47と第2のビード46)がネジ孔26のテーパ部25の径方向外側に位置するように、ネジ部92と位置決め円環部43はガスケット40を位置決めする。ネジ部92の周囲に配置された位置決め円環部43がガスケット40の横移動を規制するので、少なくとも第1のビード45(さらに好ましくは凹部47と第2のビード46)が確実にネジ孔26のテーパ部25の外側に位置する。したがって、ガスケット40が安定してシール性を発揮することができる。
 ガスケット40の弾性部41が軸線方向に沿って圧縮された状態で、位置決め円環部43はネジ部92の外周面に全周にわたって接触させられる。したがって、ネジ部材90の頭部91と第2の部材20との間でガスケット40が横方向に移動することがさらに規制され、少なくとも第1のビード45(さらに好ましくは凹部47と第2のビード46)がテーパ部25の径方向外側により確実に位置するように、ガスケット40が位置決めされる。
 また、位置決め円環部43はネジ部92の外周面に全周にわたって接触させられるので、位置決め円環部43はシールリップの機能も有する。すなわち、ネジ部材90の頭部91側の空間が第2の部材20のネジ孔26の内部空間から、ネジ部92に接触させられる位置決め円環部43によって隔離される。したがって、ネジ部材90の頭部91側の空間と第2の部材20のネジ孔26の内部空間との間の流体の流通が阻害され、流体の漏出がさらに低減される。
 ネジ部92のネジ孔26への締結時、ネジ部92は下方に向けて移動させられるので、弾性部41が軸線方向に沿って圧縮された状態で、位置決め円環部43は、ネジ部92により曲げられてネジ孔26のテーパ部25の内部に侵入し、テーパ部25に接触させられる。このため、位置決め円環部43はテーパ部25とネジ部92の外周面によって支持され、ガスケット40の弾性部41が横方向に移動することが阻害される。したがって、ガスケット40が安定してシール性を発揮することができる。
 以上、本発明の好ましい実施形態を参照しながら本発明を図示して説明したが、当業者にとって特許請求の範囲に記載された発明の範囲から逸脱することなく、形式および詳細の変更が可能であることが理解されるであろう。このような変更、改変および修正は本発明の範囲に包含されるはずである。
 例えば、上記のボルト65は、他の棒形状を有する締結具、例えば、ボルト以外のネジ、リベットまたは割りピンに置換してもよい。
 上記のシールリング60はOリングであり、シールリング70はXリングであるが、Dリング、Tリングなどの他のタイプのシールリングを使用してもよい。また、シールリング60または70を省略してもよい。
 ガスケット40,75,80に設けられる挿入孔51について、挿通孔部43dから両側に等間隔に離れて2か所に形成した形態を図示し、説明した。このように、挿通孔部43dの両側に等間隔に離れた挿通孔部43dを形成することで、締結具65による締結力を挿通孔部43dの両側から均等に弾性部41に伝達できるため、安定したシール性を得ることができる。しかしながら、要求されるシール力を確保できるのであれば、2か所の挿入孔51の位置は、必ずしも挿通孔部43dから等間隔に形成される必要は無い。あるいは図示しないが、挿入孔51は、挿通孔部43dに対してどちらか一方側のみに形成されることでもよい。その場合、挿通孔部51を形成しない側の剛性部50,50A,50Bの面積を縮小化し、これに合わせて第1の部材10,90や第2の部材20の面積も縮小化して、密封構造全体を小型化することができる。
 なお、本発明のガスケット40,80は、例えば図2に示したように、当該ガスケットの上面と下面(表面と裏面)の形状が面対称となるよう構成されることが好ましい。ガスケット40,80を本発明の密封構造に適用する際に、上面と下面(表面と裏面)とを区別する必要が無く、生産性を向上することができる。
 円筒部30,84に対するガスケット40,75,80とシールリング60,70との組付けの順について説明する。一例では、まず円筒部30,84の周溝31にシールリング60,70を嵌め込む。次に、円筒部30,84の先端をガスケット40,75,80に挿入し、その後、ガスケットの挿通孔部43dがシールリング60,70の外縁を乗り越えるようにガスケットを移動させて、ガスケットを第1の部材10,82の下面12,83bに近接させてもよい(第1の仮組み方法)。既に説明したように、ガスケット40,75,80は、弾性部41の一部であって挿通孔部43dの中心に向かって延びる位置決め円環部43を有するので、位置決め円環部43を変形させつつ、周溝31に装着されたシールリング60,70を乗り越えるようにガスケットを移動させることができる。
 他の組付けの順の例では、まず円筒部30,84をガスケット40,75,80に挿入し、次に周溝31よりも第1の部材10,82の下面12,83bに近接する部位にガスケットを移動し、その後、シールリング60,70を円筒部30,84の周溝31に嵌め込んでもよい(第2の仮組み方法)。これらの2つの例によれば、ガスケット40,75、80の弾性部41の円環部内周面43cの直径D1がシールリング60,70の外径よりも小さい場合、円筒部30,84からのガスケット40,75,80の脱落を効果的に防止することができる。
 上記の実施形態および変形例は、矛盾しない限り、組み合わせてもよい。
 本発明の態様は、下記の番号付けされた条項にも記載される。
条項1. 第1の平坦面を有する第1の部材と、
 前記第1の平坦面に対向する第2の平坦面と、前記第2の平坦面に直交する方向に延びて断面が円形の孔部とを有し、前記孔部には、前記孔部の軸線方向に沿って前記第2の平坦面に近いほど大きい直径を持つテーパ部が形成されている第2の部材と、
 前記孔部に挿入される円筒部またはネジ部と、
 前記第1の平坦面と前記第2の平坦面との間、かつ前記円筒部または前記ネジ部の径方向外側に配置されるガスケットと
を備え、
 前記ガスケットは、弾性材料から形成される弾性部であって前記第1の平坦面と前記第2の平坦面との間で前記軸線方向に沿って圧縮される弾性部と、剛性材料から形成される剛性部であって前記弾性部の外周面に固定され、前記第1の平坦面と前記第2の平坦面とに接触させられる剛性部とを有し、
 前記弾性部は、前記第1の平坦面に接触させられる第1の表面と、前記第2の平坦面に接触させられる第2の表面と、前記円筒部または前記ネジ部が挿通される挿通孔部(43d)と、少なくとも前記第2の表面に形成された円環状の第1のビードと、少なくとも前記第2の表面に前記第1のビードと同心に形成された円環状の第2のビードとを有し、
 前記第2のビードは前記挿通孔部の径方向外側に位置し、
 前記第1のビードは前記第2のビードの径方向外側に位置し、
 前記弾性部が前記軸線方向に沿って圧縮されない状態で、前記第1のビードと前記第2のビードにおける前記弾性部の厚さは前記剛性部の最大厚さより大きく、
 前記第1のビードは、前記テーパ部の径方向外側において、前記第1の平坦面と前記第2の平坦面との間で前記軸線方向に沿って圧縮される
密封構造。
条項2. 前記第2のビードは、前記テーパ部の径方向外側において、前記第1の平坦面と前記第2の平坦面との間で前記軸線方向に沿って圧縮される
条項1に記載の密封構造。
 この条項によれば、径方向外側の第1のビードに加えて、径方向内側の第2のビードも、テーパ部の径方向外側において、第1の平坦面と第2の平坦面との間で圧縮されるので、第1のビードと第2のビードがテーパ部の製造誤差や傾斜の影響を受けることなく、大きな潰し代(変形量)で圧縮され、ガスケットが安定してシール性を発揮することができる。
条項3. 前記弾性部は、前記第1のビードと前記第2のビードとの間に凹部を有し、
 前記弾性部が前記軸線方向に沿って圧縮されない状態で、前記凹部における前記弾性部の厚さは前記剛性部の最大厚さより大きく、
 前記凹部は、前記テーパ部の径方向外側で、前記第1の平坦面と前記第2の平坦面との間で前記軸線方向に沿って圧縮される
条項2に記載の密封構造。
 この条項によれば、第1のビードと第2のビードに加えて、これらのビードの間の凹部も、テーパ部の径方向外側において、第1の平坦面と第2の平坦面との間で圧縮されるので、弾性部がテーパ部の製造誤差や傾斜の影響を受けることなく、大きな潰し代(変形量)で圧縮され、ガスケットが安定してシール性を発揮することができる。また、仮に第2のビードに損傷がある場合、または凹部内部に異物が侵入した場合でも、ガスケットが安定してシール性を発揮することができる。
条項4. 前記弾性部は、前記第2のビードの径方向内側に、前記円筒部または前記ネジ部に向けて延び、少なくとも前記第1のビードが前記テーパ部の径方向外側に位置するように、前記ガスケットを位置決めする位置決め円環部を有する
条項1から3のいずれか1項に記載の密封構造。
 この条項によれば、第1の部材と第2の部材との間に配置される弾性部の位置決め円環部が円筒部またはネジ部の周囲に配置されるので、第1の部材と第2の部材との間でガスケットが横方向に移動することが規制され、少なくとも第1のビードがテーパ部の径方向外側に確実に位置するように、ガスケットが位置決めされる。したがって、ガスケットが安定してシール性を発揮することができる。
条項5. 前記弾性部が前記軸線方向に沿って圧縮された状態で、前記弾性部の前記位置決め円環部は前記円筒部または前記ネジ部の外周面に全周にわたって接触させられる
条項4に記載の密封構造。
 この条項によれば、第1の部材と第2の部材との間で圧縮される弾性部の位置決め円環部が円筒部またはネジ部に接触させられるので、第1の部材と第2の部材との間でガスケットが横方向に移動することがさらに規制され、少なくとも第1のビードがテーパ部の径方向外側により確実に位置するように、ガスケットが位置決めされる。また、第1の部材側の空間が第2の部材の孔部の内部空間から、円筒部またはネジ部に接触させられる位置決め円環部によって隔離される。したがって、第1の部材側の空間と第2の部材の孔部の内部空間との間の流体の流通が阻害される。
条項6. 前記弾性部が前記軸線方向に沿って圧縮された状態で、前記位置決め円環部は、前記テーパ部の内部に侵入し、前記テーパ部に接触させられる
条項5に記載の密封構造。
 この条項によれば、位置決め円環部がテーパ部と円筒部またはネジ部の外周面によって支持され、ガスケットの弾性部が横方向に移動することが阻害される。したがって、ガスケットが安定してシール性を発揮することができる。
条項7. 前記弾性部が前記軸線方向に沿って圧縮されない状態で、前記位置決め円環部は、前記挿通孔部を規定する円環部内周面と、前記第1の平坦面に対向する第1の円環面と、前記第2の平坦面に対向する第2の円環面とを有し、
 前記弾性部が前記軸線方向に沿って圧縮されない状態で、前記第1の円環面と前記第2の円環面は、前記軸線方向に対して垂直であって互いに平行であるか、前記第1の円環面と前記第2の円環面との間の間隔が径方向内側に向かうほど小さくなるように傾斜している
条項6に記載の密封構造。
 この条項によれば、円筒部またはネジ部を位置決め円環部に挿入する際、円筒部またはネジ部が位置決め円環部の第1の円環面を押圧して、位置決め円環部を曲げて、これを第2の部材の孔部のテーパ部の内部に侵入させやすい。
条項8. 前記孔部には前記円筒部が挿入される条項1から7のいずれか1項に記載の密封構造であって、
 前記第1の部材と前記第2の部材とを締結する棒形状を有する締結具をさらに備え、
 前記ガスケットの前記剛性部は、前記締結具が挿入される挿入孔を有する
密封構造。
 この条項によれば、ガスケットの剛性部と第1の部材と第2の部材とを同一の締結具で締結することができ、第1の部材および第2の部材に対するガスケットの位置のズレが抑制され、弾性部の少なくとも第1のビードが意図せずにテーパ部の内部に侵入することを回避することができる。
条項9. 前記孔部には前記円筒部が挿入される条項1から8のいずれか1項に記載の密封構造であって、
 前記第2の部材の前記孔部に配置され、前記第2の部材の前記孔部の内周面と前記円筒部の外周面との間で圧縮されるシールリングをさらに備える
密封構造。
 この条項によれば、シールリングは、円筒部の外周面と第2の部材の孔部の内周面との間の隙間を閉塞し、流体がこの隙間に漏出することを防止または低減する。
10 第1の部材
12 下面(第1の平坦面)
20 第2の部材
21 上面(第2の平坦面)
23 貫通孔(孔部)
25 テーパ部
26 ネジ孔(孔部)
30 円筒部材(円筒部)
31 周溝
40,75,80 ガスケット
41 弾性部
42 外側部分
42A 第1の表面
42B 第2の表面
43 位置決め円環部
43a 第1の円環面
43b 第2の円環面
43c 円環部内周面
45 第1のビード
46 第2のビード
47 凹部
50,50A,50B 剛性部
51 挿入孔
60,70 シールリング
65 ボルト(締結具)
82 第1の部材
83 板部
83b 下面(第1の平坦面)
84 円筒部
90 ネジ部材(第1の部材)
91 頭部
92 ネジ部
91b 下面(第1の平坦面)

Claims (8)

  1.  第1の平坦面(12,91b)を有する第1の部材(10,90)と、
     前記第1の平坦面に対向する第2の平坦面(21)と、前記第2の平坦面に直交する方向に延びて断面が円形の孔部(23,26)とを有し、前記孔部には、前記孔部の軸線方向に沿って前記第2の平坦面に近いほど大きい直径を持つテーパ部(25)が形成されている第2の部材(20)と、
     前記孔部に挿入される円筒部(30)またはネジ部(92)と、
     前記第1の平坦面と前記第2の平坦面との間、かつ前記円筒部または前記ネジ部の径方向外側に配置されるガスケット(40,75,80)と
    を備え、
     前記ガスケットは、弾性材料から形成される弾性部であって前記第1の平坦面と前記第2の平坦面との間で前記軸線方向に沿って圧縮される弾性部(41)と、剛性材料から形成される剛性部であって前記弾性部の外周面に固定され、前記第1の平坦面と前記第2の平坦面とに接触させられる剛性部(50,50A,50B)とを有し、
     前記弾性部(41)は、前記第1の平坦面に接触させられる第1の表面(42A)と、前記第2の平坦面に接触させられる第2の表面(42B)と、前記円筒部または前記ネジ部が挿通される挿通孔部(43d)と、少なくとも前記第2の表面に形成された円環状の第1のビード(45)と、少なくとも前記第2の表面に前記第1のビードと同心に形成された円環状の第2のビード(46)とを有し、
     前記第2のビードは前記挿通孔部の径方向外側に位置し、
     前記第1のビードは前記第2のビードの径方向外側に位置し、
     前記弾性部が前記軸線方向に沿って圧縮されない状態で、前記第1のビード(45)と前記第2のビード(46)における前記弾性部(41)の厚さは前記剛性部(50,50A,50B)の最大厚さより大きく、
     前記第1のビード(45)は、前記テーパ部(25)の径方向外側において、前記第1の平坦面(12,91b)と前記第2の平坦面(21)との間で前記軸線方向に沿って圧縮される
    密封構造。
  2.  前記第2のビード(46)は、前記テーパ部(25)の径方向外側において、前記第1の平坦面(12,91b)と前記第2の平坦面(21)との間で前記軸線方向に沿って圧縮される
    請求項1に記載の密封構造。
  3.  前記弾性部(41)は、前記第1のビードと前記第2のビードとの間に凹部(47)を有し、
     前記弾性部が前記軸線方向に沿って圧縮されない状態で、前記凹部における前記弾性部の厚さは前記剛性部の最大厚さより大きく、
     前記凹部は、前記テーパ部の径方向外側で、前記第1の平坦面と前記第2の平坦面との間で前記軸線方向に沿って圧縮される
    請求項2に記載の密封構造。
  4.  前記弾性部(41)は、前記第2のビードの径方向内側に、前記円筒部または前記ネジ部に向けて延び、少なくとも前記第1のビードが前記テーパ部の径方向外側に位置するように、前記ガスケットを位置決めする位置決め円環部(43)を有する
    請求項1から3のいずれか1項に記載の密封構造。
  5.  前記弾性部(41)が前記軸線方向に沿って圧縮された状態で、前記弾性部の前記位置決め円環部(43)は前記円筒部または前記ネジ部の外周面に全周にわたって接触させられる
    請求項4に記載の密封構造。
  6.  前記弾性部が前記軸線方向に沿って圧縮された状態で、前記位置決め円環部(43)は、前記テーパ部の内部に侵入し、前記テーパ部に接触させられる
    請求項5に記載の密封構造。
  7.  前記弾性部が前記軸線方向に沿って圧縮されない状態で、前記位置決め円環部は、前記挿通孔部を規定する円環部内周面(43c)と、前記第1の平坦面に対向する第1の円環面(43a)と、前記第2の平坦面に対向する第2の円環面(43b)とを有し、
     前記弾性部が前記軸線方向に沿って圧縮されない状態で、前記第1の円環面と前記第2の円環面は、前記軸線方向に対して垂直であって互いに平行であるか、前記第1の円環面と前記第2の円環面との間の間隔が径方向内側に向かうほど小さくなるように傾斜している
    請求項6に記載の密封構造。
  8.  前記孔部(23,26)には前記円筒部(30)が挿入される請求項1から3のいずれか1項に記載の密封構造であって、
     前記第1の部材と前記第2の部材とを締結する棒形状を有する締結具(65)をさらに備え、
     前記ガスケットの前記剛性部(50)は、前記締結具が挿入される挿入孔(51)を有する
    密封構造。
PCT/JP2023/019372 2022-07-22 2023-05-24 密封構造 WO2024018751A1 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022117461 2022-07-22
JP2022-117461 2022-07-22

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2024018751A1 true WO2024018751A1 (ja) 2024-01-25

Family

ID=89617333

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2023/019372 WO2024018751A1 (ja) 2022-07-22 2023-05-24 密封構造

Country Status (1)

Country Link
WO (1) WO2024018751A1 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005226692A (ja) * 2004-02-12 2005-08-25 Nok Corp シールワッシャ
JP2006002894A (ja) * 2004-06-18 2006-01-05 Nok Corp シールワッシャ
WO2014192442A1 (ja) * 2013-05-31 2014-12-04 協和工業株式会社 フランジ結合構造及びこれに用いるシール体
JP2017166677A (ja) * 2016-03-18 2017-09-21 株式会社清水合金製作所 ガスケットとこれを用いた配管機材のフランジ接合構造

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005226692A (ja) * 2004-02-12 2005-08-25 Nok Corp シールワッシャ
JP2006002894A (ja) * 2004-06-18 2006-01-05 Nok Corp シールワッシャ
WO2014192442A1 (ja) * 2013-05-31 2014-12-04 協和工業株式会社 フランジ結合構造及びこれに用いるシール体
JP2017166677A (ja) * 2016-03-18 2017-09-21 株式会社清水合金製作所 ガスケットとこれを用いた配管機材のフランジ接合構造

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8104773B2 (en) Block fitting and seal structure
US10612660B2 (en) Gasket
US9863262B2 (en) Sealing structure for turbocharger housing
EP2365260B1 (en) Double metal seal fitting
US10801622B2 (en) Interlocking face seal assemblies and related methods
US6553664B1 (en) Method of making a segmented gasket having a continuous seal member
US9261194B2 (en) Metal seal fitting constraints
US8607431B2 (en) Ring for mounting a structure to a shaft
US6460859B1 (en) Resilient elastomer and metal retainer gasket for sealing between curved surfaces
JP4440530B2 (ja) 浅いs字型メタルシール
US10378686B2 (en) Plastic seal fitting
US20090273143A1 (en) Gasket
KR20180043301A (ko) 블럭 피팅 및 시일 구조
JP2019044958A (ja) インタンク変速機オイル冷却器用金属シールフィッティング組立体および熱交換器組立体
US20050194750A1 (en) Seal device
US8336890B2 (en) Annular-gap seal for a valve
WO2024018751A1 (ja) 密封構造
US20060290068A1 (en) Radially assembled seal
US6612584B1 (en) Flange and seal assembly
WO2021014798A1 (ja) 密封装置
RU2290559C2 (ru) Самоуплотняющееся соединение трубопроводов
US20230147384A1 (en) Housing type pipe joint
CN214063927U (zh) 一种低扭矩自密封金属密封垫环及阀门
US20220235891A1 (en) Dual plane seal air conditioner connector
JP2016136049A (ja) 配管継手

Legal Events

Date Code Title Description
121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 23842683

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1