WO2024004469A1 - コンバータ回路 - Google Patents

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Abstract

コンバータ回路(100)は、インダクタ(L1)と、第1スイッチ素子(S1)と、第2スイッチ素子(S2)と、制御回路(2)と、主検出回路(5)と、主OR回路(8)と、を備える。制御回路(2)は、第1スイッチ素子(S1)及び第2スイッチ素子(S2)を交互にターンオンすることで、入力電圧を昇圧させる。主検出回路(5)は、第1スイッチ素子(S1)及び第2スイッチ素子(S2)のうちのいずれかである主スイッチ素子に印加される電圧がゼロ電圧となることを検出すると、主スイッチ素子をターンオンさせるための割込みオン信号を出力する。主OR回路(8)は、制御回路(2)を経由する主スイッチ素子をターンオンさせるためのオン信号又は主スイッチ素子に対する割込みオン信号が入力されると、主スイッチ素子をターンオンさせる。

Description

コンバータ回路
 本発明は、入力電圧を昇圧又は降圧させて出力するコンバータ回路に関する。
 特許文献1には、スイッチング素子の制御で負荷に直流電力を供給するスイッチング電源回路が開示されている。
特開2005-261039号公報
 本発明は、損失を抑制しつつゼロ電圧スイッチングを実現しやすいコンバータ回路を提供する。
 本発明の一態様に係るコンバータ回路は、インダクタと、第1スイッチ素子と、第2スイッチ素子と、制御回路と、主検出回路と、主OR回路と、を備える。前記インダクタは、第1端が高電位の入力端子に接続される。前記第1スイッチ素子は、前記インダクタの第2端と高電位の出力端子との間に接続される。前記第2スイッチ素子は、前記インダクタの第2端と低電位の出力端子との間に接続される。前記制御回路は、前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子を交互にターンオンすることで、入力電圧を昇圧させる。前記主検出回路は、前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子のうちのいずれかである主スイッチ素子に印加される電圧がゼロ電圧となることを検出すると、前記主スイッチ素子をターンオンさせるための割込みオン信号を出力する。前記主OR回路は、前記制御回路を経由する前記主スイッチ素子をターンオンさせるためのオン信号又は前記主スイッチ素子に対する前記割込みオン信号が入力されると、前記主スイッチ素子をターンオンさせる。
 本発明の一態様に係るコンバータ回路は、インダクタと、第1スイッチ素子と、第2スイッチ素子と、制御回路と、主検出回路と、主OR回路と、を備える。前記インダクタは、第1端が高電位の出力端子に接続される。前記第1スイッチ素子は、前記インダクタの第2端と高電位の入力端子との間に接続される。前記第2スイッチ素子は、前記インダクタの第2端と低電位の入力端子との間に接続される。前記制御回路は、前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子を交互にターンオンすることで、入力電圧を降圧させる。前記主検出回路は、前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子のうちのいずれかである主スイッチ素子に印加される電圧がゼロ電圧となることを検出すると、前記主スイッチ素子をターンオンさせるための割込みオン信号を出力する。前記主OR回路は、前記制御回路を経由する前記主スイッチ素子をターンオンさせるためのオン信号又は前記主スイッチ素子に対する前記割込みオン信号が入力されると、前記主スイッチ素子をターンオンさせる。
 本発明のコンバータ回路は、損失を抑制しつつゼロ電圧スイッチングを実現しやすい、という利点がある。
図1は、基本形のコンバータ回路の構成を示す回路図である。 図2は、基本形のコンバータ回路が昇圧チョッパ動作する場合における波形図である。 図3は、基本形のコンバータ回路が降圧チョッパ動作する場合における波形図である。 図4は、ゼロ電圧スイッチングにおけるインダクタ電流の波形の一例を示す図である。 図5は、実施の形態に係るコンバータ回路の昇圧チョッパ動作時における構成を示す回路図である。 図6は、実施の形態に係るコンバータ回路の降圧チョッパ動作時における構成を示す回路図である。 図7は、第2検出回路の具体的な構成を示す回路図である。 図8は、第2OR回路の具体的な構成を示す回路図である。 図9は、第2駆動信号及び第2割込みオン信号の各々のタイミングチャートである。 図10は、実施の形態に係るコンバータ回路の動作の説明図である。 図11は、実施の形態の第1変形例に係るコンバータ回路の構成を示す回路図である。 図12は、実施の形態の第2変形例に係るコンバータ回路の構成を示す回路図である。 図13は、実施の形態の第3変形例に係るコンバータ回路の構成を示す回路図である。 図14は、実施の形態の第4変形例に係るコンバータ回路の構成を示す回路図である。 図15は、実施の形態の第5変形例に係るコンバータ回路の構成を示す回路図である。 図16は、実施の形態の第6変形例に係るコンバータ回路の構成を示す回路図である。 図17は、実施の形態の第7変形例に係るコンバータ回路の構成を示す回路図である。
 (実施の形態)
 [1.技術背景]
 まず、実施の形態に係るコンバータ回路を発明するに至った技術背景について、図1に示す基本形のコンバータ回路200を用いて説明する。図1は、基本形のコンバータ回路200の構成を示す回路図である。
 基本形のコンバータ回路200は、同期整流方式の双方向コンバータ回路である。基本形のコンバータ回路200は、図1に示すように、第1高電位端子P11と第1低電位端子P12との間に電源3が接続され、第2高電位端子P21と第2低電位端子P22との間に負荷4が接続されている場合、電源3から供給される入力電圧を昇圧して負荷4へ出力する昇圧チョッパ動作を行い、昇圧コンバータ回路として機能する。また、基本形のコンバータ回路200は、第1高電位端子P11と第1低電位端子P12との間に負荷4が接続され、第2高電位端子P21と第2低電位端子P22との間に電源3が接続されている場合、電源3から供給される入力電圧を降圧して負荷4へ出力する降圧チョッパ動作を行い、降圧コンバータ回路として機能する。
 第1低電位端子P12の電位は、第1高電位端子P11の電位よりも低く、第2低電位端子P22の電位は、第2高電位端子P21の電位よりも低い。また、第1低電位端子P12と第2低電位端子P22とは接続されており、同電位である。
 基本形のコンバータ回路200は、第1コンデンサC1と、第2コンデンサC2と、インダクタL1と、第1スイッチ素子S1と、第2スイッチ素子S2と、第1ゲート抵抗Rg1と、第2ゲート抵抗Rg2と、第1駆動回路11と、第2駆動回路12と、制御回路2と、を備えている。
 第1コンデンサC1は、第1高電位端子P11と第1低電位端子P12との間に接続されている。また、第2コンデンサC2は、第2高電位端子P21と第2低電位端子P22との間に接続されている。第1コンデンサC1及び第2コンデンサC2は、例えばいずれもアルミ電解コンデンサである。
 インダクタL1は、第1端(図1における左端)が第1高電位端子P11に接続されており、第2端(図1における右端)が第1スイッチ素子S1及び第2スイッチ素子S2の接続点に接続されている。
 第1スイッチ素子S1及び第2スイッチ素子S2は、いずれもノーマリーオフ型のNチャネルMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field-Effect Transistor)等の電界効果トランジスタ(Field-Effect Transistor:FET)であって、直列に接続されている。第1スイッチ素子S1のドレインは、第2高電位端子P21に接続されており、第2スイッチ素子S2のソースは、第1低電位端子P12及び第2低電位端子P22に接続されている。また、第1スイッチ素子S1のソース及び第2スイッチ素子S2のドレインは、インダクタL1の第2端に接続されている。また、第1スイッチ素子S1のゲートは、第1ゲート抵抗Rg1を介して第1駆動回路11に接続されており、第2スイッチ素子S2のゲートは、第2ゲート抵抗Rg2を介して第2駆動回路12に接続されている。
 第1駆動回路11は、制御回路2からの第1制御信号Sig10を受けて、第1ゲート抵抗Rg1を介して第1スイッチ素子S1のゲートと第1スイッチ素子S2のソース間に駆動電圧を印加するための第1駆動信号Sig11を出力するIC(Integrated Circuit)である。第1制御信号Sig10は、第1スイッチ素子S1のターンオン又はターンオフを指示する信号である。つまり、第1駆動回路11は、制御回路2からの第1制御信号Sig10を受けて第1駆動信号Sig11を出力することにより、第1スイッチ素子S1を駆動させる。
 具体的には、第1駆動信号Sig11がハイレベルである場合、第1スイッチ素子S1のゲート容量(入力容量)が充電されることで、第1スイッチ素子S1がターンオンする。一方、第1駆動信号Sig11がローレベルである場合、第1スイッチ素子S1のゲート容量に蓄積された電荷が放電されることで、第1スイッチ素子S1がターンオフする。
 第2駆動回路12は、制御回路2からの第2制御信号Sig20を受けて、第2ゲート抵抗Rg2を介して第2スイッチ素子S2のゲートと第2スイッチ素子S2のソース間に駆動電圧を印加するための第2駆動信号Sig21を出力するICである。第2制御信号Sig20は、第2スイッチ素子S2のターンオン又はターンオフを指示する信号である。つまり、第2駆動回路12は、制御回路2からの第2制御信号Sig20を受けて、第2スイッチ素子S2を駆動させる。
 具体的には、第2駆動信号Sig21がハイレベルである場合、第2スイッチ素子S2のゲート容量(入力容量)が充電されることで、第2スイッチ素子S2がターンオンする。一方、第2駆動信号Sig21がローレベルである場合、第2スイッチ素子S2のゲート容量に蓄積された電荷が放電されることで、第2スイッチ素子S2がターンオフする。
 制御回路2は、例えばマイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサ又は専用回路によって実現されてもよい。制御回路2の機能は、制御回路2を構成するマイクロコンピュータ又はプロセッサ等のハードウェアがメモリに記憶されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)を実行することによって実現される。
 制御回路2は、基本形のコンバータ回路200が昇圧チョッパ動作する場合、第1スイッチ素子S1及び第2スイッチ素子S2を交互にターンオンすることで、入力電圧を昇圧させる。また、制御回路2は、基本形のコンバータ回路200が降圧チョッパ動作する場合、第1スイッチ素子S1及び第2スイッチ素子S2を交互にターンオンすることで、入力電圧を降圧させる。いずれの場合においても、制御回路2は、PWM(Pulse Width Modulation)制御により、第1スイッチ素子S1及び第2スイッチ素子S2を制御する。すなわち、制御回路2は、第1駆動回路11へ出力する第1制御信号Sig10、及び第2駆動回路12へ出力する第2制御信号Sig20の各々のデューティ比を調整することにより、入力電圧を所望の出力電圧へ昇圧又は降圧させる。
 次に、スイッチ素子のスイッチング損失を低減するためのゼロ電圧スイッチング(ZeroVolt Switching)技術について、図2及び図3を用いて説明する。図2は、基本形のコンバータ回路200が昇圧チョッパ動作する場合における波形図である。図3は、基本形のコンバータ回路200が降圧チョッパ動作する場合における波形図である。
 図2及び図3の各々において、「IL」は、インダクタL1を流れるインダクタ電流を示す。インダクタ電流ILにおいては、インダクタL1を第1端から第2端へ流れる向きの電流が正の電流として示される。また、図2及び図3の各々において、「S1」は第1スイッチ素子S1のゲートに印加される駆動電圧を示し、「S2」は第2スイッチ素子S2のゲートに印加される駆動電圧を示す。「S1」及び「S2」の各々において、「H」は駆動電圧がハイレベルであって、スイッチ素子がオン状態にあることを示し、「L」は駆動電圧がローレベルであって、スイッチ素子がオフ状態にあることを示す。また、図2において、「Vds2」は第2スイッチ素子S2のドレイン-ソース間電圧を示し、「IS2」は第2スイッチ素子S2を流れる第2電流IS2を示す。また、図3において、「Vds1」は第1スイッチ素子S1のドレイン-ソース間電圧を示し、「IS1」は第1スイッチ素子S1を流れる第1電流IS1を示す。第1電流IS1及び第2電流IS2の各々においては、第1スイッチ素子S1から第2スイッチ素子S2へ向かう向きの電流が正の電流として示される。
 まず、基本形のコンバータ回路200の昇圧チョッパ動作について説明する。図2に示すように、第1スイッチ素子S1のオフ期間、第2スイッチ素子S2のオン期間では、電源3、インダクタL1、及び第2スイッチ素子S2を通る閉回路が形成され、インダクタ電流ILが上昇する。また、この期間においては、第2スイッチ素子S2に流れる第2電流IS2も上昇する。
 次に、第2スイッチ素子S2をターンオフさせると、第2スイッチ素子S2に電流が流れなくなり、第2スイッチ素子S2のドレイン-ソース間電圧Vds2が立ち上がる。その後、デッドタイムDT1の期間を含めて第1スイッチ素子S1のソースからドレイン方向に電流が流れ、負荷4へと供給される。これにより、インダクタ電流ILが下降に転じる。
 次に、インダクタ電流ILが第2端から第1端へ向かう向きに流れる、つまり負の電流になると、第1スイッチ素子S1をターンオフさせる。すると、デッドタイムDT2の期間において、第1スイッチ素子S1の寄生容量(出力容量)への電荷の充電、及び第2スイッチ素子S2の寄生容量(出力容量)に蓄積された電荷の放電により、第2スイッチ素子S2のドレイン-ソース間電圧Vds2が下降する。
 その後、デッドタイムDT2を経ることで第2スイッチ素子S2のドレイン-ソース間電圧Vds2がゼロ電圧に達した後、第2スイッチ素子S2のソースからドレイン方向に電流が流れ、インダクタ電流ILが上昇に転じる。このタイミングで第2スイッチ素子S2をターンオンさせる。これにより、ゼロ電圧スイッチングが実現され、第2スイッチ素子S2のドレイン-ソース間電圧Vds2がゼロ電圧よりも大きい電圧の状態で第2スイッチ素子S2がターンオンされる場合と比較して、スイッチング損失が低減される。
 次に、基本形のコンバータ回路200の降圧チョッパ動作について説明する。図3に示すように、第1スイッチ素子S1のオン期間、第2スイッチ素子S2のオフ期間では、電源3、第1スイッチ素子S1、インダクタL1、及び負荷4を通る閉回路が形成され、インダクタ電流ILが上昇する。また、この期間においては、第1スイッチ素子S1に流れる第1電流IS1も上昇する。なお、インダクタL1には、第1端から第2端へ流れる向きの電流を正の電流としているため、図3においては、インダクタ電流ILの上昇は、電流の下降により表されている。
 次に、第1スイッチ素子S1をターンオフさせると、第1スイッチ素子S1に電流が流れなくなり、第1スイッチ素子S1のドレイン-ソース間電圧Vds1が立ち上がる。その後、デッドタイムDT2の期間を含めて、第2スイッチ素子S2のソースからドレイン方向に電流が流れ、負荷4へと供給される。これにより、インダクタ電流ILが下降に転じる。なお、図3においては、インダクタ電流ILの下降は、電流の上昇により表されている。
 次に、インダクタ電流ILが第1端から第2端へ向かう向きに流れる、つまり正の電流になると、第2スイッチ素子S2をターンオフさせる。すると、デッドタイムDT1の期間において、第1スイッチ素子S1の寄生容量(出力容量)に蓄積された電荷の放電、及び第2スイッチ素子S2の寄生容量(出力容量)への電荷の充電により、第1スイッチ素子S1のドレイン-ソース間電圧Vds1が下降する。
 その後、デッドタイムDT1を経ることで第1スイッチ素子S1のドレイン-ソース間電圧Vds1がゼロ電圧に達した後、第1スイッチ素子S1のソースからドレイン方向に電流が流れ、インダクタ電流ILが上昇に転じる。このタイミングで第1スイッチ素子S1をターンオンさせる。これにより、ゼロ電圧スイッチングが実現され、第1スイッチ素子S1のドレイン-ソース間電圧Vds1がゼロ電圧よりも大きい電圧の状態で第1スイッチ素子S1がターンオンされる場合と比較して、スイッチング損失が低減される。
 ここで、昇圧チョッパ動作においては、デッドタイムDT2において下降するドレイン-ソース間電圧の大きさは、以下の数式(1)により表される。数式(1)において、「ΔV」は下降するドレイン-ソース間電圧の大きさ、「Coss1」は第1スイッチ素子S1の出力容量、「Coss2」は第2スイッチ素子S2の出力容量、「IL」はインダクタ電流ILの大きさ、「t」は時間を表している。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
 したがって、デッドタイムDT2の間にゼロ電圧スイッチングが成立する条件は、以下の数式(2)により表される。数式(2)において、「Vbus」は基本形のコンバータ回路200の第2高電位端子P21と第2低電位端子P22との間の電圧、「tdead」はデッドタイムDT2の長さを表している。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000002
 ここで、ゼロ電圧スイッチングを実現する手段としては、以下の2つの手段が考えられる。
 第1の手段は、基本形のコンバータ回路200の入力電圧(又は出力電圧)、入力電力(又は出力電力)の大きさを変化させながら、上記の数式(2)を満たすインダクタ電流ILの波形に基づいて、基本形のコンバータ回路200の駆動周波数を理論的に演算する。第2の手段は、基本形のコンバータ回路200の入力電圧(又は出力電圧)、入力電力(又は出力電力)の大きさを変化させながら、実際に測定したインダクタ電流IL、第1スイッチ素子S1のドレイン-ソース間電圧Vds1、及び第2スイッチ素子S2のドレイン-ソース間電圧Vds2の波形に基づいて、基本形のコンバータ回路200の駆動周波数を実験的に求める。いずれの手段においても、基本形のコンバータ回路200のさまざまな動作条件と駆動周波数との相関データが得られるので、基本形のコンバータ回路200の所望の動作条件に応じて相関データを参照して駆動周波数を決定することで、ゼロ電圧スイッチングを実現することが可能である。
 ところで、上述の2つの手段は、いずれも理想的なゼロ電圧スイッチングであって、いずれかの手段を用いた場合のインダクタ電流ILは、例えば図4の(a)に示すような波形となる。図4は、ゼロ電圧スイッチングにおけるインダクタ電流ILの波形の一例を示す図である。図4の(a)は、基本形のコンバータ回路200の昇圧チョッパ動作時において理想的なゼロ電圧スイッチングを行った場合のインダクタ電流ILの波形の一例を示す。図4の(a)において、実線は出力電力が比較的小さい場合のインダクタ電流ILの波形を示し、破線は出力電力が比較的大きい場合のインダクタ電流ILの波形を示す。図4の(b)においても同様である。
 図4の(a)に示す例では、出力電力の大小に依らず、インダクタ電流ILが閾値(ここでは、-1[A])に達するタイミングで第2スイッチ素子S2がターンオンすることで、ゼロ電圧スイッチングが実現されている。しかしながら、実際のコンバータ回路においては、コンバータ回路を構成する部品の特性のばらつき、又はコンバータ回路の温度によるばらつき(以下、「コンバータ回路のばらつき」ともいう)によって、インダクタ電流ILが閾値に達しても、第2スイッチ素子S2のドレイン-ソース間電圧Vds2が零とならず、ゼロ電圧スイッチングが実現できない場合がある。
 このような事態を回避するためには、例えば図4の(b)に示すように、インダクタ電流ILの閾値を大きくすることで、コンバータ回路のばらつきに依らず、より確実にゼロ電圧スイッチングを実現することができるようになる。図4の(b)は、基本形のコンバータ回路200の昇圧チョッパ動作時においてインダクタ電流ILの閾値を大きくした場合のインダクタ電流ILの波形の一例を示す。図4の(b)に示す例では、インダクタ電流ILの閾値を-3[A]としている。
 しかしながら、インダクタ電流ILの閾値を大きくした場合、ゼロ電圧スイッチングは実現しやすくなる一方、インダクタ電流ILの負電流が増加することで、同期整流時の損失、及びスイッチ素子のターンオフ時の損失が増大する、という新たな問題が生じる。
 以上を鑑み、発明者は本開示を創作するに至った。
 以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序等は、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
 なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略又は簡略化される場合がある。
 [2.構成]
 以下、実施の形態に係るコンバータ回路100について図5及び図6を用いて説明する。図5は、実施の形態に係るコンバータ回路100の昇圧チョッパ動作時における構成を示す回路図である。図6は、実施の形態に係るコンバータ回路100の降圧チョッパ動作時における構成を示す回路図である。以下では、基本形のコンバータ回路200と共通する構成については説明を省略する。
 実施の形態に係るコンバータ回路100は、同期整流方式の双方向コンバータ回路である。コンバータ回路100は、図5に示すように、第1高電位端子P11と第1低電位端子P12との間に電源3が接続され、第2高電位端子P21と第2低電位端子P22との間に負荷4が接続されている場合電源3から供給される入力電圧を昇圧して負荷4へ出力する昇圧チョッパ動作を行い、昇圧コンバータ回路として機能する。一方、コンバータ回路100は、図6に示すように、第1高電位端子P11と第1低電位端子P12との間に負荷4が接続され、第2高電位端子P21と第2低電位端子P22との間に電源3が接続されている場合、電源3から供給される入力電圧を降圧して負荷4へ出力する降圧チョッパ動作を行い、降圧コンバータ回路として機能する。
 コンバータ回路100は、基本形のコンバータ回路200の構成に加えて、第1検出回路51と、第2検出回路52と、第1OR回路71と、第2OR回路72と、第1検出抵抗Rd1と、第2検出抵抗Rd2と、を更に備えている。
 第1検出抵抗Rd1は、インダクタL1の第2端と第1スイッチ素子S1のソースとの間に接続されており、第1スイッチ素子S1を流れる電流を検出するために用いられる。第2検出抵抗Rd2は、第2スイッチ素子S2のソースと、第1低電位端子P12及び第2低電位端子P22の接続点との間に接続されており、第2スイッチ素子S2を流れる電流を検出するために用いられる。
 第1検出回路51は、第1検出抵抗Rd1に流れる逆電流、言い換えれば第2スイッチ素子S2から第1スイッチ素子S1へ向かう向きで第1スイッチ素子S1を流れる電流を検出するための回路である。第1検出回路51は、第1検出抵抗Rd1に逆電流が流れると、第1スイッチ素子S1をターンオンさせるための第1割込みオン信号Sig1を出力する。
 第2検出回路52は、第2検出抵抗Rd2に流れる逆電流、言い換えれば第2スイッチ素子S2から第1スイッチ素子S1へ向かう向きで第2スイッチ素子S2を流れる電流を検出するための回路である。第2検出回路52は、第2検出抵抗Rd2に逆電流が流れると、第2スイッチ素子S2をターンオンさせるための第2割込みオン信号Sig2を出力する。
 以下では、コンバータ回路100が図5に示すように昇圧チョッパ動作を行う場合、第2検出回路52は主検出回路5として機能し、第1検出回路51は副検出回路6として機能する。
 この場合、主検出回路5(第2検出回路52)は、第1スイッチ素子S1及び第2スイッチ素子S2のうちのいずれかである主スイッチ素子(第2スイッチ素子S2)に印加される電圧(第2スイッチ素子S2のドレイン-ソース間電圧)がゼロ電圧となることを検出すると、主スイッチ素子をターンオンさせるための割込みオン信号(第2割込みオン信号Sig2)を出力する。実施の形態では、主検出回路5(第2検出回路52)は、第2スイッチ素子S2から第1スイッチ素子S1へと向かう向きで主スイッチ素子(第2スイッチ素子S2)を流れる電流を検出することにより、主スイッチ素子に印加される電圧(第2スイッチ素子S2のドレイン-ソース間電圧)がゼロ電圧となることを検出する。
 また、この場合、副検出回路6(第1検出回路51)は、第2スイッチ素子S2から第1スイッチ素子S1へ向かう向きで、第1スイッチ素子S1及び第2スイッチ素子S2のうちの主スイッチ素子とは異なる副スイッチ素子(第1スイッチ素子S1)を流れる電流を検出すると、副スイッチ素子をターンオンさせるための割込みオン信号(第1割込みオン信号Sig1)を出力する。
 一方、コンバータ回路100が図6に示すように降圧チョッパ動作を行う場合、第1検出回路51は主検出回路5として機能し、第2検出回路52は副検出回路6として機能する。
 この場合、主検出回路5(第1検出回路51)は、主スイッチ素子(第1スイッチ素子S1)に印加される電圧(第1スイッチ素子S1のドレイン-ソース間電圧)がゼロ電圧となることを検出すると、主スイッチ素子をターンオンさせるための割込みオン信号(第1割込みオン信号Sig1)を出力する。実施の形態では、主検出回路5(第1検出回路51)は、第2スイッチ素子S2から第1スイッチ素子S1へと向かう向きで主スイッチ素子(第1スイッチ素子S1)を流れる電流を検出することにより、主スイッチ素子に印加される電圧(第1スイッチ素子S1のドレイン-ソース間電圧)がゼロ電圧となることを検出する。
 また、この場合、副検出回路6(第2検出回路52)は、第2スイッチ素子S2から第1スイッチ素子S1へ向かう向きで副スイッチ素子(第2スイッチ素子S2)を流れる電流を検出すると、副スイッチ素子をターンオンさせるための割込みオン信号(第2割込みオン信号Sig2)を出力する。
 ここで、第2検出回路52の具体的な構成例について図7を用いて説明する。図7は、第2検出回路52の具体的な構成を示す回路図である。なお、第1検出回路51の構成については、以下の説明及び図7において、「第2検出回路52」を「第1検出回路51」、「第2スイッチ素子S2」を「第1スイッチ素子S1」、「第2電流IS2」を「第1電流IS1」、「第2検出抵抗Rd2」を「第1検出抵抗Rd1」、「第2ゲート抵抗Rg2」を「第1ゲート抵抗Rg1」、「第2OR回路72」を「第1OR回路71」、「第2割込みオン信号Sig2」を「第1割込みオン信号Sig1」、「第2駆動信号Sig21」を「第1駆動信号Sig11」にそれぞれ読み替えればよい。
 図7の(a)は、第2検出回路52が、第2検出抵抗Rd2の電圧降下値を所定の値と比較するコンパレータ回路5Aを有している場合の回路図を示す。言い換えれば、図7の(a)に示す例では、主検出回路5(第2検出回路52)は、検出対象の電流が流れる検出抵抗(第2検出抵抗Rd2)の電圧降下値を所定の値と比較するコンパレータ回路5Aを有している。コンパレータ回路5Aは、第2検出抵抗Rd2の第1端(図7の(a)における下端)の電圧降下値と、分圧回路により任意に設定した電圧値とを比較する。そして、コンパレータ回路5Aは、第1端の電圧降下値が所定の電圧値を上回る、つまり第2検出抵抗Rd2に流れる逆電流が所定の値以上になると、第2割込みオン信号Sig2を出力する。
 図7の(b)は、第2検出回路52が、第2検出抵抗Rd2の電圧降下値を所定の倍率で増幅する非反転増幅回路5Bを有している場合の回路図を示す。言い換えれば、図7の(b)に示す例では、主検出回路5(第2検出回路52)は、検出対象の電流が流れる検出抵抗(第2検出抵抗Rd2)の電圧降下値を所定の倍率で増幅する非反転増幅回路5Bを有している。非反転増幅回路5Bの非反転入力端子は、第2検出抵抗Rd2の第1端(図7の(a)における下端)に接続され、反転入力端子は、第2検出抵抗Rd2の第2端(図7の(a)における上端)に増幅率を決定する抵抗を介して接続されている。したがって、非反転増幅回路5Bは、第2検出抵抗Rd2に逆電流が流れると、第2検出抵抗Rd2の両端の電位差(正の電位差)を増幅することで、第2割込みオン信号Sig2を出力する。
 図7の(c)は、第2検出回路52が、第2検出抵抗Rd2の電圧降下値を所定の倍率で増幅する反転増幅回路5Cを有している場合の回路図を示す。言い換えれば、図7の(c)に示す例では、主検出回路5(第2検出回路52)は、検出対象の電流が流れる検出抵抗(第2検出抵抗Rd2)の電圧降下値を所定の倍率で増幅する反転増幅回路5Cを有している。反転増幅回路5Cの非反転入力端子は、第2検出抵抗Rd2の第1端(図7の(a)における下端)に接続され、反転入力端子は、第2検出抵抗Rd2の第2端(図7の(a)における上端)に増幅率を決定する抵抗を介して接続されている。したがって、反転増幅回路5Cは、第2検出抵抗Rd2に逆電流が流れると、第2検出抵抗Rd2の両端の電位差(負の電位差)を反転増幅することで、第2割込みオン信号Sig2を出力する。
 第1OR回路71は、図5に示すように、第1駆動信号Sig11又は第1割込みオン信号Sig1が入力されると、第1ゲート抵抗Rg1を介して第1スイッチ素子S1のゲートに駆動電圧を印加することにより、第1スイッチ素子S1をターンオンさせる。
 つまり、第1スイッチ素子S1は、基本的に制御回路2が出力する第1制御信号Sig10のデューティ比に応じて第1駆動回路11から出力される第1駆動信号Sig11によりオン/オフを制御される。そして、第1スイッチ素子S1は、第1OR回路71に第1割込みオン信号Sig1が入力された場合は、第1駆動信号Sig11に依らず、ターンオンする。
 第2OR回路72は、図5に示すように、第2駆動信号Sig21又は第2割込みオン信号Sig2が入力されると、第2ゲート抵抗Rg2を介して第2スイッチ素子S2のゲートに駆動電圧を印加することにより、第2スイッチ素子S2をターンオンさせる。
 つまり、第2スイッチ素子S2は、基本的に制御回路2が出力する第2制御信号Sig20のデューティ比に応じて第2駆動回路12から出力される第2駆動信号Sig21によりオン/オフを制御される。そして、第2スイッチ素子S2は、第2OR回路72に第2割込みオン信号Sig2が入力された場合は、第2駆動信号Sig21に依らず、ターンオンする。
 以下では、コンバータ回路100が図5に示すように昇圧チョッパ動作を行う場合、第2OR回路72は主OR回路8として機能し、第1OR回路71は副OR回路9として機能する。
 この場合、主OR回路8(第2OR回路72)は、制御回路2を経由する主スイッチ素子(第2スイッチ素子S2)をターンオンさせるためのオン信号(第2駆動信号Sig21)又は主スイッチ素子に対する割込みオン信号(第2割込みオン信号Sig2)が入力されると、主スイッチ素子をターンオンさせる。
 また、この場合、副OR回路9(第1OR回路71)は、制御回路2を経由する副スイッチ素子(第1スイッチ素子S1)をターンオンさせるためのオン信号(第1駆動信号Sig11)又は副スイッチ素子に対する割込みオン信号(第1割込みオン信号Sig1)が入力されると、副スイッチ素子をターンオンさせる。
 一方、コンバータ回路100が図6に示すように降圧チョッパ動作を行う場合、第1OR回路71は主OR回路8として機能し、第2OR回路72は副OR回路9として機能する。
 この場合、主OR回路8(第1OR回路71)は、制御回路2を経由する主スイッチ素子(第1スイッチ素子S1)をターンオンさせるためのオン信号(第1駆動信号Sig11)又は主スイッチ素子に対する割込みオン信号(第1割込みオン信号Sig1)が入力されると、主スイッチ素子をターンオンさせる。
 また、この場合、副OR回路9(第2OR回路72)は、制御回路2を経由する副スイッチ素子(第2スイッチ素子S2)をターンオンさせるためのオン信号(第2駆動信号Sig21)又は副スイッチ素子に対する割込みオン信号(第2割込みオン信号Sig2)が入力されると、副スイッチ素子をターンオンさせる。
 ここで、第2OR回路72の具体的な構成例について図8及び図9を用いて説明する。図8は、第2OR回路72の具体的な構成を示す回路図である。図9は、第2駆動信号Sig21及び第2割込みオン信号Sig2の各々のタイミングチャートである。なお、第1OR回路71の構成については、以下の説明及び図8,9において、「第2OR回路72」を「第1OR回路71」、「第2駆動回路12」を「第1駆動回路11」、「第2スイッチ素子S2」を「第1スイッチ素子S1」、「第2ゲート抵抗Rg2」を「第1ゲート抵抗Rg1」、「第2駆動信号Sig21」を「第1駆動信号Sig11」、「第2割込みオン信号Sig2」を「第1割込みオン信号Sig1」にそれぞれ読み替えればよい。
 図8の(a)は、第2OR回路72の構成を示す図である。図8の(a)に示すように、第2OR回路72は、第1ダイオードD1と、第2ダイオードD2と、を有している。第1ダイオードD1のアノードには、第2割込みオン信号Sig2が入力され、第1ダイオードD1のカソードには、第2ゲート抵抗Rg2の一端が接続されている。また、第2ダイオードD2のアノードには、第2駆動信号Sig21が入力され、第2ダイオードD2のカソードには、第2ゲート抵抗Rg2の一端が接続されている。
 つまり、第2ダイオードD2では、アノードに主スイッチ素子(第2スイッチ素子S2)に対するオン信号(第2駆動信号Sig21)が入力されている。また、第1ダイオードD1では、アノードに主スイッチ素子(第2スイッチ素子S2)に対する割込みオン信号(第2割込みオン信号Sig2)が入力されている。そして、第1ダイオードD1及び第2ダイオードD2の各々のカソードは、同じ出力端(第2ゲート抵抗Rg2の一端)に接続されている。
 図8の(b)は、第2OR回路72の構成、及び第2駆動回路12の構成を示す図である。なお、第2OR回路72の構成は、図8の(a)に示す構成と同じである。図8の(b)に示すように、第2駆動回路12は、第1端子A1と、第2端子A2と、を有している。第1端子A1は、第2OR回路72の第2ダイオードD2のアノードに接続されており、ハイレベルの第2駆動信号Sig21を出力する。第2端子A2は、第2OR回路72の出力端及び第2ゲート抵抗Rg2の一端に接続されており、ローレベルの第2駆動信号Sig21に同期して、第2スイッチ素子S2のゲート容量に蓄積された電荷を放電する経路を構成する。
 つまり、第2駆動回路12は、オン信号(ハイレベルの第2駆動信号Sig21)を出力する第1端子A1と、オフ信号(ローレベルの第2駆動信号Sig21)に同期して、主スイッチ素子(第2スイッチ素子S2)に蓄積された電荷を放出させるための第2端子A2と、を有する。これにより、第2駆動回路12の第2端子A2及び第2ゲート抵抗Rg2を介して、第2スイッチ素子S2のゲート容量に蓄積された電荷が放電されるので、第2スイッチ素子S2を速やかにターンオフさせることが可能である。
 ここで、第2OR回路72においては、図9に示すように、第2駆動信号Sig21が入力されるよりも前に、第2割込みオン信号Sig2が入力される。つまり、主OR回路8(第2OR回路72)では、オン信号(第2駆動信号Sig21)は、割込みオン信号(第2割込みオン信号Sig2)よりも遅れて入力される。
 実施の形態では、オン信号(第2駆動信号Sig21)は、[1.技術背景]で述べたインダクタ電流ILの閾値を大きくすべく、主スイッチ素子(第2スイッチ素子S2)のターンオンのタイミングを遅らせている。このため、何ら対策を講じない場合、主スイッチ素子のゼロ電圧スイッチングを実現しやすくする一方、不要なインダクタ電流ILが増加することで損失が増大する、という問題がある。そこで、実施の形態では、割込みオン信号(第2割込みオン信号Sig2)により主スイッチ素子を上記タイミングよりも早くにターンオンさせることで、不要なインダクタ電流ILの増加を抑制し、損失を低減することが可能である。
 [動作]
 以下、実施の形態に係るコンバータ回路100の動作について、主に図10及び図2を用いて説明する。図10は、実施の形態に係るコンバータ回路100の動作の説明図である。図10の(a)は、実施の形態に係るコンバータ回路100の昇圧チョッパ動作の説明図であり、図10の(b)は、実施の形態に係るコンバータ回路100の降圧チョッパ動作の説明図である。
 まず、実施の形態に係るコンバータ回路100の昇圧チョッパ動作について説明する。図10の(a)に示すように、第1スイッチ素子S1のオン期間(言い換えれば、第2スイッチ素子S2のオフ期間)TS1では、インダクタ電流ILが下降し、かつ、第2スイッチ素子S2のドレイン-ソース間電圧Vds2が立ち上がる(図2参照)。そして、インダクタ電流ILが負の電流になると、第1スイッチ素子S1をターンオフさせる。すると、第1スイッチ素子S1の寄生容量(出力容量)への電荷の蓄積、及び第2スイッチ素子S2の寄生容量(出力容量)に蓄積された電荷の放電により、第2スイッチ素子S2のドレイン-ソース間電圧Vds2が下降する(図2参照)。
 その後、デッドタイムDT2(図2参照)において、第1スイッチ素子S1の寄生容量への電荷の充電、及び第2スイッチ素子S2の寄生容量に蓄積された電荷の放電が完了し、第2スイッチ素子S2のドレイン-ソース間電圧Vds2がゼロ電圧に達すると、第2スイッチ素子S2を流れる第2電流IS2が逆電流、つまり第2スイッチ素子S2から第1スイッチ素子S1に向かう向きの電流となる(図2参照)。この逆電流が検出される期間は、図10の(a)における「TA2」に相当する。
 すると、主検出回路5(第2検出回路52)は、第2検出抵抗Rd2を流れる逆電流を検出することで、主スイッチ素子(第2スイッチ素子S2)に対する第2割込みオン信号Sig2を主OR回路8(第2OR回路72)へ出力する。主OR回路8は、第2割込みオン信号Sig2が入力されると、主スイッチ素子をターンオンさせる。これにより、主スイッチ素子のゼロ電圧スイッチングが実現される。
 一方、図10の(a)に示すように、第2スイッチ素子S2のオン期間(言い換えれば、第1スイッチ素子S1のオフ期間)TS2では、インダクタ電流ILが上昇する。そして、第2スイッチ素子S2をターンオフさせると、デッドタイムDT1(図2参照)の期間中において、第1スイッチ素子S1のボディダイオードに逆電流、つまり第2スイッチ素子S2から第1スイッチ素子S1に向かう向きの電流が流れ始める。この逆電流が検出される期間は、図10の(a)における「TA1」に相当する。
 すると、副検出回路6(第1検出回路51)は、第1検出抵抗Rd1を流れる逆電流を検出することで、副スイッチ素子(第1スイッチ素子S1)に対する第1割込みオン信号Sig1を副OR回路9(第1OR回路71)へ出力する。副OR回路9は、第1割込みオン信号Sig1が入力されると、副スイッチ素子をターンオンさせる。これにより、同期整流が実現される。
 次に、実施の形態に係るコンバータ回路100の降圧チョッパ動作について説明する。図10の(b)に示すように、第2スイッチ素子S2のオン期間(言い換えれば、第1スイッチ素子S1のオフ期間)TS2では、インダクタ電流ILが下降し、かつ、第1スイッチ素子S1のドレイン-ソース間電圧Vds1が立ち上がる(図3参照)。なお、インダクタL1には、第1端から第2端へ流れる向きの電流を正の電流としているため、図10の(b)においては、インダクタ電流ILの下降は、電流の上昇により表されている。
 そして、インダクタ電流ILが正の電流になると、第2スイッチ素子S2をターンオフさせる。すると、第1スイッチ素子S1の寄生容量(出力容量)に蓄積された電荷の放電、及び第2スイッチ素子S2の寄生容量(出力容量)への電荷の充電により、第1スイッチ素子S1のドレイン-ソース間電圧Vds1が下降する(図3参照)。
 その後、デッドタイムDT1(図3参照)において、第1スイッチ素子S1の寄生容量への電荷の充電、及び第2スイッチ素子S2の寄生容量に蓄積された電荷の放電が完了し、第1スイッチ素子S1のドレイン-ソース間電圧Vds1がゼロ電圧に達すると、第1スイッチ素子S1を流れる第1電流IS1が逆電流、つまり第2スイッチ素子S2から第1スイッチ素子S1に向かう向きの電流となる(図3参照)。この逆電流が検出される期間は、図10の(b)における「TA1」に相当する。
 すると、主検出回路5(第1検出回路51)は、第1検出抵抗Rd1を流れる逆電流を検出することで、主スイッチ素子(第1スイッチ素子S1)に対する第1割込みオン信号Sig1を主OR回路8(第1OR回路71)へ出力する。主OR回路8は、第1割込みオン信号Sig1が入力されると、主スイッチ素子をターンオンさせる。これにより、主スイッチ素子のゼロ電圧スイッチングが実現される。
 一方、図10の(b)に示すように、第1スイッチ素子S1のオン期間(言い換えれば、第2スイッチ素子S2のオフ期間)TS1では、インダクタ電流ILが上昇する。なお、インダクタL1には、第1端から第2端へ流れる向きの電流を正の電流としているため、図10の(b)においては、インダクタ電流ILの上昇は、電流の下降により表されている。そして、第1スイッチ素子S1をターンオフさせると、デッドタイムDT2(図3参照)の期間中において、第2スイッチ素子S2のボディダイオードに逆電流、つまり第2スイッチ素子S2から第1スイッチ素子S1に向かう向きの電流が流れ始める。この逆電流が検出される期間は、図10の(b)における「TA2」に相当する。
 すると、副検出回路6(第2検出回路52)は、第2検出抵抗Rd2を流れる逆電流を検出することで、副スイッチ素子(第2スイッチ素子S2)に対する第2割込みオン信号Sig2を副OR回路9(第2OR回路72)へ出力する。副OR回路9は、第2割込みオン信号Sig2が入力されると、副スイッチ素子をターンオンさせる。これにより、同期整流が実現される。
 [利点]
 上述のように、実施の形態に係るコンバータ回路100では、主スイッチ素子に逆電流(第2スイッチ素子S2から第1スイッチ素子S1に向かう向きの電流)が流れることをもって、主スイッチ素子に印加される電圧(ドレイン-ソース間電圧)がゼロ電圧となることを主検出回路5が検出すると、主OR回路8により主スイッチ素子をターンオンさせる。このため、実施の形態に係るコンバータ回路100では、コンバータ回路のばらつきに依らず、主スイッチ素子のゼロ電圧スイッチングを実現することが可能である。また、実施の形態に係るコンバータ回路100では、インダクタ電流ILの閾値を大きくした場合と比較して、不要なインダクタ電流ILの増加を抑制し、損失を低減することが可能である。つまり、実施の形態に係るコンバータ回路100では、スイッチング損失を抑制しつつゼロ電圧スイッチングを実現しやすい、という利点がある。
 また、実施の形態に係るコンバータ回路100では、主検出回路5から出力される割込みオン信号は、制御回路2を経由せずに、主OR回路8に入力される。このため、実施の形態に係るコンバータ回路100では、制御回路2を経由せずに主スイッチ素子をターンオンさせることができるので、制御回路2を経由する場合と比較して、主スイッチ素子を速やかにターンオンさせることができる、という利点がある。
 また、実施の形態に係るコンバータ回路100では、副スイッチ素子に逆電流(第2スイッチ素子S2から第1スイッチ素子S1に向かう向きの電流)が流れることを副検出回路6が検出すると、副OR回路9により副スイッチ素子をターンオンさせる。このため、実施の形態に係るコンバータ回路100では、デッドタイムの経過を待たずに適切なタイミングで副スイッチ素子をターンオンさせて同期整流を実現できるので、デッドタイム中においてボディダイオードに流れる電流による損失を低減することができる、という利点がある。
 (変形例)
 以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。以下、実施の形態の変形例について列挙する。
 (第1変形例)
 図11は、実施の形態の第1変形例に係るコンバータ回路100Aの構成を示す回路図である。図11に示すように、本変形例に係るコンバータ回路100Aは、昇圧チョッパ動作を行う昇圧コンバータ回路であって、副検出回路6(第1検出回路51)、第1検出抵抗Rd1、及び副OR回路9(第1OR回路71)を備えていない点で、実施の形態の形態に係るコンバータ回路100(図5参照)と相違する。
 (第2変形例)
 図12は、実施の形態の第2変形例に係るコンバータ回路100Bの構成を示す回路図である。図12に示すように、本変形例に係るコンバータ回路100Bは、降圧チョッパ動作を行う降圧コンバータ回路であって、副検出回路6(第2検出回路52)、第2検出抵抗Rd2、及び副OR回路9(第2OR回路72)を備えていない点で、実施の形態の形態に係るコンバータ回路100(図6参照)と相違する。
 第1変形例及び第2変形例のように、コンバータ回路は、主検出回路5、検出抵抗、及び主OR回路8を備えていればよい。
 (第3変形例)
 図13は、実施の形態の第3変形例に係るコンバータ回路100Cの構成を示す回路図である。図13に示すように、本変形例に係るコンバータ回路100Cは、主検出回路5(ここでは、第2検出回路52)に、ノイズを除去するためのノイズ除去素子としてコンデンサC3が接続されている点で、実施の形態に係るコンバータ回路100と相違する。
 コンデンサC3は、検出抵抗(ここでは、第2検出抵抗Rd2)と主検出回路5(ここでは、第2検出回路52)との間に挿入されている。これにより、本変形例に係るコンバータ回路100Cでは、ノイズによる主検出回路5の誤検出を低減することができる、という利点がある。なお、本変形例の構成は、副検出回路6についても同様に適用可能である。
 (第4変形例)
 図14は、実施の形態の第4変形例に係るコンバータ回路100Dの構成を示す回路図である。図14に示すように、本変形例に係るコンバータ回路100Dは、主検出回路5(ここでは、第2検出回路52)に、検出対象の電流が流れる検出抵抗(ここでは、第2検出抵抗Rd2)に印加される電圧を制限する制限素子101が接続されている点で、実施の形態に係るコンバータ回路100と相違する。
 制限素子101は、ツェナーダイオードにより構成されており、検出抵抗に過大な電流が流れることにより検出抵抗に所定電圧よりも大きい電圧が印加された場合に、主検出回路5に印加される電圧を所定電圧にクランプする機能を有する。これにより、本変形例に係るコンバータ回路100Dでは、主検出回路5に過大な電圧が印加されるのを防ぎやすい、という利点がある。なお、本変形例の構成は、副検出回路6についても同様に適用可能である。
 (第5変形例)
 図15は、実施の形態の第5変形例に係るコンバータ回路100Eの構成を示す回路図である。図15に示すように、本変形例に係るコンバータ回路100Eは、バッファ回路102を更に備える点で、実施の形態に係るコンバータ回路100と相違する。
 バッファ回路102は、直流電源である補助絶縁電源102Aと、NPNトランジスタ102Bと、主スイッチ素子(ここでは、第2スイッチ素子S2)のソースに第1端が接続される抵抗102Cとで構成されるエミッタフォロア回路、を有する。NPNトランジスタ102Bは、コレクタが補助絶縁電源102Aに接続され、エミッタが抵抗102Cの第2端及び主OR回路8(ここでは、第2OR回路72)の入力端に接続されている。そして、NPNトランジスタ102Bのベースには、主検出回路5(ここでは、第2検出回路52)から出力される割込みオン信号(ここでは、第2割込みオン信号Sig2)が入力される。
 バッファ回路102では、NPNトランジスタ102Bのベースに割込みオン信号が入力されると、補助絶縁電源102Aから主OR回路8へ信号が入力される。つまり、バッファ回路102は、主スイッチ素子(ここでは、第2スイッチ素子S2)に対する割込みオン信号(ここでは、第2割込みオン信号Sig2)を電流増幅して主OR回路8へ出力する。これにより、主スイッチ素子を駆動するための駆動電流を確保しやすい、という利点がある。なお、本変形例の構成は、副OR回路9についても同様に適用可能である。
 (第6変形例)
 図16は、実施の形態の第6変形例に係るコンバータ回路100Fの構成を示す回路図である。図16に示すように、本変形例に係るコンバータ回路100Fは、アイソレータ103を更に備えている点で、実施の形態に係るコンバータ回路100と相違する。
 アイソレータ103は、高圧側の入力端と、低圧側の出力端とを互いに電気的に絶縁する回路である。そして、主検出回路5(ここでは、第2検出回路52)からの主スイッチ素子(ここでは、第2スイッチ素子S2)に対する割込みオン信号(ここでは、第2割込みオン信号Sig2)は、アイソレータ103を介して主OR回路8(ここでは、第2OR回路72)に入力される。このため、本変形例では、主OR回路8が駆動回路(ここでは、第2駆動回路12)の前段に配置される構成を実現することが可能である。
 そして、主OR回路8は、オン信号として制御回路2から出力される制御信号(ここでは、第2制御信号Sig20)又は割込みオン信号(ここでは、第2割込みオン信号Sig2)が入力されると、駆動回路(ここでは、第2駆動回路12)に対して信号を出力する。すると、駆動回路は、主スイッチ素子(ここでは、第2スイッチ素子S2)に対して駆動信号(ここでは、第2駆動信号Sig21)を出力することにより、主スイッチ素子をターンオンさせる。
 このように、本変形例では、主OR回路8(ここでは、第2OR回路72)を駆動回路(ここでは、第2駆動回路12)の前段に配置することができるので、駆動回路が主スイッチ素子(ここでは、第2スイッチ素子S2)に蓄積された電荷を放出させるための第2端子A2を有しなくて済む、という利点がある。なお、本変形例の構成は、副検出回路6、及び副OR回路9についても同様に適用可能である。
 (第7変形例)
 図17は、実施の形態の第7変形例に係るコンバータ回路100Gの構成を示す回路図である。図17に示すように、本変形例に係るコンバータ回路100Gは、副OR回路9(ここでは、第1OR回路71)への割込みオン信号(ここでは、第1割込みオン信号)の入力のオン/オフを切り替える切替回路104を備えている点で、実施の形態に係るコンバータ回路100と相違する。
 切替回路104は、副OR回路9への割込みオン信号の入力経路に挿入されるスイッチであって、例えば制御回路2によりオン/オフを切り替えるように構成されている。切替回路104がオンの場合、副OR回路9は、オン信号(ここでは、第1駆動信号Sig11)又は割込みオン信号が入力されると、副スイッチ素子(ここでは、第1スイッチ素子S1)をターンオンさせる。この場合、副OR回路9は、デッドタイムの経過を待たずに副スイッチ素子をターンオンさせることで、デッドタイム中における損失を低減しつつ同期整流を実現することができる。
 一方、切替回路104がオフの場合、副OR回路9にはオン信号のみが入力される。この場合、副OR回路9は、デッドタイムの経過を待って副スイッチ素子をターンオンさせることで、第1スイッチ素子S1及び第2スイッチ素子S2の両方がオンする状況を確実に回避しつつ同期整流を実現することができる。
 このように、本変形例では、切替回路104により割込みオン信号を副OR回路9へ入力するか否かを切り替えることができるので、所望の同期整流を実現しやすい、という利点がある。
 (その他の変形例)
 上記実施の形態において、主OR回路8及び副OR回路9は、いずれも上記のように第1ダイオードD1及び第2ダイオードD2を有する回路に限られない。例えば、主OR回路8及び副OR回路9は、いずれも例えばORゲートを実装した汎用ロジックIC(Integrated Circuit)により実現されてもよい。
 上記実施の形態において、主検出回路5及び副検出回路6は、いずれも上記のように検出対象のスイッチ素子に逆電流が流れることをもって、検出対象のスイッチ素子に印加される電圧がゼロ電圧となることを検出する回路に限られない。例えば、主検出回路5及び副検出回路6は、いずれも検出対象のスイッチ素子に印加される電圧(ドレイン-ソース間電圧)を監視することで、当該電圧がゼロ電圧となることを検出するように構成されていてもよい。
 その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、又は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
 (まとめ)
 以上述べたように、第1の態様に係るコンバータ回路100、100A、100C~100Gは、インダクタL1と、第1スイッチ素子S1と、第2スイッチ素子S2と、制御回路2と、主検出回路5と、主OR回路8と、を備える。インダクタL1は、第1端が高電位の入力端子(第1高電位端子P11)に接続される。第1スイッチ素子S1は、インダクタL1の第2端と高電位の出力端子(第2高電位端子P21)との間に接続される。第2スイッチ素子S2は、インダクタL1の第2端と低電位の出力端子(第2低電位端子P22)との間に接続される。制御回路2は、第1スイッチ素子S1及び第2スイッチ素子S2を交互にターンオンすることで、入力電圧を昇圧させる。主検出回路5は、第1スイッチ素子S1及び第2スイッチ素子S2のうちのいずれかである主スイッチ素子に印加される電圧がゼロ電圧となることを検出すると、主スイッチ素子をターンオンさせるための割込みオン信号を出力する。主OR回路8は、制御回路2を経由する主スイッチ素子をターンオンさせるためのオン信号又は主スイッチ素子に対する割込みオン信号が入力されると、主スイッチ素子をターンオンさせる。
 これによれば、スイッチング損失を抑制しつつゼロ電圧スイッチングを実現しやすい、という利点がある。
 また、第2の態様に係るコンバータ回路100、100B~100Gは、インダクタL1と、第1スイッチ素子S1と、第2スイッチ素子S2と、制御回路2と、主検出回路5と、主OR回路8と、を備える。インダクタL1は、第1端が高電位の出力端子(第1高電位端子P11)に接続される。第1スイッチ素子S1は、インダクタL1の第2端と高電位の入力端子(第2高電位端子P21)との間に接続される。第2スイッチ素子S2は、インダクタL1の第2端と低電位の入力端子(第2低電位端子P22)との間に接続される。制御回路2は、第1スイッチ素子S1及び第2スイッチ素子S2を交互にターンオンすることで、入力電圧を降圧させる。主検出回路5は、第1スイッチ素子S1及び第2スイッチ素子S2のうちのいずれかである主スイッチ素子に印加される電圧がゼロ電圧となることを検出すると、主スイッチ素子をターンオンさせるための割込みオン信号を出力する。主OR回路8は、制御回路2を経由する主スイッチ素子をターンオンさせるためのオン信号又は主スイッチ素子に対する割込みオン信号が入力されると、主スイッチ素子をターンオンさせる。
 これによれば、スイッチング損失を抑制しつつゼロ電圧スイッチングを実現しやすい、という利点がある。
 また、第3の態様に係るコンバータ回路100~100Gでは、第1又は第2の態様において、主検出回路5は、第2スイッチ素子S2から第1スイッチ素子S1へと向かう向きで、主スイッチ素子を流れる電流を検出することにより、主スイッチ素子に印加される電圧がゼロ電圧となることを検出する。
 これによれば、主スイッチ素子に印加される電圧がゼロ電圧となることを簡易な手段により検出しやすい、という利点がある。
 また、第4の態様に係るコンバータ回路100~100Gでは、第3の態様において、主検出回路5は、検出対象の電流が流れる検出抵抗(第1検出抵抗Rd1又は第2検出抵抗Rd2)の電圧降下値を所定の値と比較するコンパレータ回路5Aを有する。
 これによれば、簡易な構成により、主スイッチ素子を第2スイッチ素子S2から第1スイッチ素子S1へと向かう向きで流れる電流を検出することができる、という利点がある。
 また、第5の態様に係るコンバータ回路100~100Gでは、第3の態様において、主検出回路5は、検出対象の電流が流れる検出抵抗(第1検出抵抗Rd1又は第2検出抵抗Rd2)の電圧降下値を所定の倍率で増幅する非反転増幅回路5Bを有する。
 これによれば、簡易な構成により、主スイッチ素子を第2スイッチ素子S2から第1スイッチ素子S1へと向かう向きで流れる電流を検出することができる、という利点がある。
 また、第6の態様に係るコンバータ回路100~100Gでは、第1~第5のいずれか1つの態様において、主OR回路8では、オン信号は、割込みオン信号よりも遅れて入力される。
 これによれば、スイッチング損失を抑えた主スイッチ素子のゼロ電圧スイッチングを実現しやすい、という利点がある。
 また、第7の態様に係るコンバータ回路100Cでは、第3の態様において、主検出回路5には、ノイズを除去するためのノイズ除去素子(コンデンサC3)が接続される。
 これによれば、ノイズによる主検出回路5の誤検出を低減することができる、という利点がある。
 また、第8の態様に係るコンバータ回路100Dでは、第3の態様において、主検出回路5には、検出対象の電流が流れる検出抵抗(第1検出抵抗Rd1又は第2検出抵抗Rd2)に印加される電圧を制限する制限素子101が接続される。
 これによれば、主検出回路5に過大な電圧が印加されるのを防ぎやすい、という利点がある。
 また、第9の態様に係るコンバータ回路100Eは、第1~第8のいずれか1つの態様において、主スイッチ素子に対する割込みオン信号を電流増幅して主OR回路8へ出力するバッファ回路102を更に備える。
 これによれば、主スイッチ素子を駆動するための駆動電流を確保しやすい、という利点がある。
 また、第10の態様に係るコンバータ回路100~100Gでは、第1~第9のいずれか1つの態様において、主OR回路8は、第1ダイオードD1と、第2ダイオードD2と、を有する。第1ダイオードD1は、アノードに主スイッチ素子に対する割込みオン信号が入力される。第2ダイオードD2は、アノードに主スイッチ素子に対するオン信号が入力される。そして、第1ダイオードD1及び第2ダイオードD2の各々のカソードは、同じ出力端に接続されている。
 これによれば、簡易な構成により、主OR回路8を実現することができる、という利点がある。
 また、第11の態様に係るコンバータ回路100~100Gでは、第1~第10のいずれか1つの態様において、主スイッチ素子に対するオン信号は、制御回路2からの制御信号を受けて主スイッチ素子を駆動させる駆動回路(第1駆動回路11又は第2駆動回路12)が出力する信号である。駆動回路は、オン信号を出力する第1端子A1と、主スイッチ素子に蓄積された電荷を放出させるための第2端子A2と、を有する。
 これによれば、駆動回路が第2端子A2を有していない場合と比較して、主スイッチ素子を速やかにターンオフさせることが可能である、という利点がある。
 また、第12の態様に係るコンバータ回路100Fでは、第1~第11のいずれか1つの態様において、主検出回路5からの主スイッチ素子に対する割込みオン信号は、アイソレータ103を介して主OR回路8に入力される。
 これによれば、主OR回路8を駆動回路の前段に配置することができるので、駆動回路が主スイッチ素子に蓄積された電荷を放出させるための端子(第2端子A2)を有しなくて済む、という利点がある。
 また、第13の態様に係るコンバータ回路100,100C~100Gは、第1~第12のいずれか1つの態様において、副検出回路6と、副OR回路9と、を更に備える。副検出回路6は、第2スイッチ素子S2から第1スイッチ素子S1へ向かう向きで、第1スイッチ素子S1及び第2スイッチ素子S2のうちの主スイッチ素子とは異なる副スイッチ素子を流れる電流を検出すると、副スイッチ素子をターンオンさせるための割込みオン信号を出力する。副OR回路9は、制御回路2を経由する副スイッチ素子をターンオンさせるためのオン信号又は副スイッチ素子に対する割込みオン信号が入力されると、副スイッチ素子をターンオンさせる。
 これによれば、デッドタイムの経過を待たずに適切なタイミングで副スイッチ素子をターンオンさせて同期整流を実現できるので、デッドタイム中においてボディダイオードに流れる電流による損失を低減することができる、という利点がある。
 また、第14の態様に係るコンバータ回路100Gは、第13の態様において、副OR回路9への割込みオン信号の入力のオン/オフを切り替える切替回路104を更に備える。
 これによれば、切替回路104により割込みオン信号を副OR回路9へ入力するか否かを切り替えることができるので、所望の同期整流を実現しやすい、という利点がある。
 100、100A、100B、100C、100D、100E、100F、100G コンバータ回路
 101 制限素子
 102 バッファ回路
 103 アイソレータ
 104 切替回路
 11 第1駆動回路(駆動回路)
 12 第2駆動回路(駆動回路)
 2 制御回路
 200 基本形のコンバータ回路
 5 主検出回路
 5A コンパレータ回路
 5B 非反転増幅回路
 6 副検出回路
 8 主OR回路
 9 副OR回路
 A1 第1端子
 A2 第2端子
 C3 コンデンサ(ノイズ除去素子)
 D1 第1ダイオード
 D2 第2ダイオード
 L1 インダクタ
 P11 第1高電位端子(高電位の入力端子、高電位の出力端子)
 P12 第1低電位端子(低電位の入力端子、低電位の出力端子)
 P21 第2高電位端子(高電位の入力端子、高電位の出力端子)
 P22 第2低電位端子(低電位の入力端子、低電位の出力端子)
 Rd1 第1検出抵抗(検出抵抗)
 Rd2 第2検出抵抗(検出抵抗)
 S1 第1スイッチ素子(主スイッチ素子、副スイッチ素子)
 S2 第2スイッチ素子(主スイッチ素子、副スイッチ素子)
 Sig1、Sig2 割込みオン信号
 Sig10、Sig11、Sig20、Sig21 オン信号

Claims (14)

  1.  第1端が高電位の入力端子に接続されるインダクタと、
     前記インダクタの第2端と高電位の出力端子との間に接続される第1スイッチ素子と、
     前記インダクタの第2端と低電位の出力端子との間に接続される第2スイッチ素子と、
     前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子を交互にターンオンすることで、入力電圧を昇圧させる制御回路と、
     前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子のうちのいずれかである主スイッチ素子に印加される電圧がゼロ電圧となることを検出すると、前記主スイッチ素子をターンオンさせるための割込みオン信号を出力する主検出回路と、
     前記制御回路を経由する前記主スイッチ素子をターンオンさせるためのオン信号又は前記主スイッチ素子に対する前記割込みオン信号が入力されると、前記主スイッチ素子をターンオンさせる主OR回路と、を備える、
     コンバータ回路。
  2.  第1端が高電位の出力端子に接続されるインダクタと、
     前記インダクタの第2端と高電位の入力端子との間に接続される第1スイッチ素子と、
     前記インダクタの第2端と低電位の入力端子との間に接続される第2スイッチ素子と、
     前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子を交互にターンオンすることで、入力電圧を降圧させる制御回路と、
     前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子のうちのいずれかである主スイッチ素子に印加される電圧がゼロ電圧となることを検出すると、前記主スイッチ素子をターンオンさせるための割込みオン信号を出力する主検出回路と、
     前記制御回路を経由する前記主スイッチ素子をターンオンさせるためのオン信号又は前記主スイッチ素子に対する前記割込みオン信号が入力されると、前記主スイッチ素子をターンオンさせる主OR回路と、を備える、
     コンバータ回路。
  3.  前記主検出回路は、前記第2スイッチ素子から前記第1スイッチ素子へと向かう向きで、前記主スイッチ素子を流れる電流を検出することにより、前記主スイッチ素子に印加される電圧がゼロ電圧となることを検出する、
     請求項1又は2に記載のコンバータ回路。
  4.  前記主検出回路は、検出対象の電流が流れる検出抵抗の電圧降下値を所定の値と比較するコンパレータ回路を有する、
     請求項3に記載のコンバータ回路。
  5.  前記主検出回路は、検出対象の電流が流れる検出抵抗の電圧降下値を所定の倍率で増幅する非反転増幅回路を有する、
     請求項3に記載のコンバータ回路。
  6.  前記主OR回路では、前記オン信号は、前記割込みオン信号よりも遅れて入力される、
     請求項1又は2に記載のコンバータ回路。
  7.  前記主検出回路には、ノイズを除去するためのノイズ除去素子が接続される、
     請求項3に記載のコンバータ回路。
  8.  前記主検出回路には、検出対象の電流が流れる検出抵抗に印加される電圧を制限する制限素子が接続される、
     請求項3に記載のコンバータ回路。
  9.  前記主スイッチ素子に対する前記割込みオン信号を電流増幅して前記主OR回路へ出力するバッファ回路を更に備える、
     請求項1又は2に記載のコンバータ回路。
  10.  前記主OR回路は、
     アノードに前記主スイッチ素子に対する前記割込みオン信号が入力される第1ダイオードと
     アノードに前記主スイッチ素子に対する前記オン信号が入力される第2ダイオードと、
     前記第1ダイオード及び前記第2ダイオードの各々のカソードは、同じ出力端に接続されている、
     請求項1又は2に記載のコンバータ回路。
  11.  前記主スイッチ素子に対する前記オン信号は、前記制御回路からの制御信号を受けて前記主スイッチ素子を駆動させる駆動回路が出力する信号であって、
     前記駆動回路は、前記オン信号を出力する第1端子と、前記主スイッチ素子に蓄積された電荷を放出させるための第2端子と、を有する、
     請求項1又は2に記載のコンバータ回路。
  12.  前記主検出回路からの前記主スイッチ素子に対する前記割込みオン信号は、アイソレータを介して前記主OR回路に入力される、
     請求項1又は2に記載のコンバータ回路。
  13.  前記第2スイッチ素子から前記第1スイッチ素子へ向かう向きで、前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子のうちの前記主スイッチ素子とは異なる副スイッチ素子を流れる電流を検出すると、前記副スイッチ素子をターンオンさせるための割込みオン信号を出力する副検出回路と、
     前記制御回路を経由する前記副スイッチ素子をターンオンさせるためのオン信号又は前記副スイッチ素子に対する前記割込みオン信号が入力されると、前記副スイッチ素子をターンオンさせる副OR回路と、を更に備える、
     請求項1又は2に記載のコンバータ回路。
  14.  前記副OR回路への前記割込みオン信号の入力のオン/オフを切り替える切替回路を更に備える、
     請求項13に記載のコンバータ回路。
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