WO2023249102A1

WO2023249102A1 - 蓄電装置

Info

Publication number: WO2023249102A1
Application number: PCT/JP2023/023252
Authority: WO
Inventors: 隆志池田; 伊吹綿野
Original assignee: 株式会社Ｇｓユアサ
Priority date: 2022-06-24
Filing date: 2023-06-23
Publication date: 2023-12-28

Abstract

蓄電装置（１０）は、蓄電素子（２１１）と外部端子（２１５）とを有する蓄電素子ユニット（２１０）を備え、外部端子（２１５）は、蓄電素子ユニット（２１０）の第一方向の端部に配置され、蓄電素子ユニット（２１０）は、蓄電素子（２１１）の第一方向と交差する第二方向に配置されるサイド部材（２１２）をさらに有し、サイド部材は、外部端子（２１５）よりも第一方向に突出する突出部（２１２ａ）を有する。

Description

蓄電装置

　本発明は、蓄電素子を有する蓄電素子ユニットを備える蓄電装置に関する。

　従来、蓄電素子と外部端子とを有する蓄電素子ユニットを備える蓄電装置が知られている。特許文献１には、二次電池（蓄電素子）と高電圧端子（外部端子）とを有する電池パック（蓄電素子ユニット、蓄電装置）が開示されている。

特開２０１９－１３３８６１号公報

　上記従来の蓄電装置では、耐振動性または耐衝撃性を向上できないおそれがある。つまり、上記従来の蓄電装置では、外部端子を保護する部材が配置されていないため、外部からの振動または衝撃によって、外部端子、または、外部端子に接続される配線等が他の部材と接触して損傷してしまうおそれがある。

　本発明は、本願発明者が上記課題に新たに着目してなされたものであり、耐振動性または耐衝撃性を容易に向上できる蓄電装置を提供することを目的とする。

　本発明の一態様に係る蓄電装置は、蓄電素子と外部端子とを有する蓄電素子ユニットを備え、前記外部端子は、前記蓄電素子ユニットの第一方向の端部に配置され、前記蓄電素子ユニットは、前記蓄電素子の前記第一方向と交差する第二方向に配置されるサイド部材をさらに有し、前記サイド部材は、前記外部端子よりも前記第一方向に突出する突出部を有する。

　本発明における蓄電装置によれば、耐振動性または耐衝撃性を容易に向上できる。

図１は、実施の形態に係る蓄電装置の構成を示す斜視図である。図２は、実施の形態に係る蓄電装置の外ケースの内部構成を示す斜視図である。図３は、実施の形態に係る蓄電装置が備える蓄電ユニットを分解した場合の各構成要素を示す分解斜視図である。図４は、実施の形態に係る蓄電素子ユニットの構成を示す斜視図である。図５は、実施の形態に係る蓄電素子ユニットと内ケースとの位置関係を示す上面図である。図６は、実施の形態に係る蓄電素子ユニットと内ケースとの位置関係を示す正面図である。

　（１）本発明の一態様に係る蓄電装置は、蓄電素子と外部端子とを有する蓄電素子ユニットを備え、前記外部端子は、前記蓄電素子ユニットの第一方向の端部に配置され、前記蓄電素子ユニットは、前記蓄電素子の前記第一方向と交差する第二方向に配置されるサイド部材をさらに有し、前記サイド部材は、前記外部端子よりも前記第一方向に突出する突出部を有する。

　これによれば、蓄電装置において、蓄電素子ユニットのサイド部材が、外部端子よりも突出する突出部を有することで、外部からの振動または衝撃によって、外部端子及び外部端子に接続される配線等が他の部材と接触して損傷してしまうのを抑制できる。これにより、簡易な構成で、外部端子及び当該配線等を保護できるため、蓄電装置の耐振動性または耐衝撃性を容易に向上できる。

　（２）上記（１）に記載の蓄電装置において、前記蓄電素子ユニットは、前記外部端子を覆うカバー部材をさらに有し、前記突出部は、前記カバー部材よりも前記第一方向に突出する、としてもよい。

　これによれば、サイド部材の突出部が、外部端子を覆うカバー部材よりも突出することで、外部端子をカバー部材とともに保護できる。

　（３）上記（１）または（２）に記載の蓄電装置において、前記サイド部材は、凹部を有し、前記凹部は、前記突出部の、前記第一方向に配置される、または、前記突出部の、前記第一方向及び前記第二方向と交差する第三方向に配置される、としてもよい。

　これによれば、サイド部材が、突出部の第一方向または第三方向に凹部を有することで、当該凹部内に、外部端子に接続される配線等を配置できる。

　（４）上記（３）に記載の蓄電装置において、前記凹部は、前記外部端子の前記第二方向に配置される、としてもよい。

　これによれば、サイド部材の凹部が、外部端子の側方（第二方向）に配置されることで、当該凹部内に、外部端子に接続される配線等を容易に配置できる。

　（５）上記（３）または（４）に記載の蓄電装置は、前記蓄電素子ユニットを複数備え、複数の前記蓄電素子ユニットは、前記第二方向に並ぶ第一蓄電素子ユニットと第二蓄電素子ユニットとを含み、前記第一蓄電素子ユニットの前記サイド部材が有する前記凹部と、前記第二蓄電素子ユニットの前記サイド部材が有する前記凹部とは、前記第二方向で隣り合って配置される、としてもよい。

　これによれば、複数の前記蓄電素子ユニットは、第一蓄電素子ユニットと第二蓄電素子ユニットとを含み、第一蓄電素子ユニットのサイド部材が有する凹部と、第二蓄電素子ユニットのサイド部材が有する凹部とを隣り合う位置に配置することで、２つの蓄電素子ユニットの外部端子間を接続する配線等を、当該２つの凹部を通して配置できる。

　（６）上記（１）から（５）のいずれかひとつに記載の蓄電装置は、前記突出部の前記第一方向に配置される壁部をさらに備える、としてもよい。

　これによれば、サイド部材の突出部の第一方向に壁部が配置されることで、外部から第一方向に衝撃が加えられた場合でも、壁部が突出部に接触することで、外部端子等を保護できる。

　以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態（その変形例も含む）に係る蓄電装置について説明する。以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、製造工程、製造工程の順序等は、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。各図において、寸法等は厳密に図示したものではない。各図において、同一または同様な構成要素については同じ符号を付している。

　以下の説明及び図面中において、蓄電装置のケース（内ケース）の一対の短側壁の対向方向、蓄電素子ユニットが有する一対の外部端子の並び方向、蓄電素子ユニットが有する一対のサイド部材の対向方向、蓄電素子の長側面と蓄電素子ユニットのサイド部材との対向方向、蓄電素子ユニットの外部端子とサイド部材との並び方向、または、蓄電素子の一対の長側面の対向方向を、Ｘ軸方向と定義する。蓄電装置のケース（内ケース）の一対の長側壁の対向方向、蓄電素子ユニットの外部端子の突出方向、蓄電素子の短側面の対向方向、または、蓄電素子が有する一対の電極端子の並び方向を、Ｙ軸方向と定義する。蓄電装置のケース（内ケース）の上壁と底壁との対向方向、蓄電素子の容器の本体と蓋との並び方向、蓄電素子の電極端子の突出方向、または、上下方向を、Ｚ軸方向と定義する。これらＸ軸方向、Ｙ軸方向及びＺ軸方向は、互いに交差（本実施の形態では直交）する方向である。

　以下の説明において、Ｘ軸プラス方向とは、Ｘ軸の矢印方向を示し、Ｘ軸マイナス方向とは、Ｘ軸プラス方向の反対方向を示す。単にＸ軸方向という場合は、Ｘ軸プラス方向及びＸ軸マイナス方向の双方向またはいずれか一方の方向を示す。Ｙ軸方向及びＺ軸方向についても同様である。以下では、Ｙ軸方向を第一方向とも呼び、Ｘ軸方向を第二方向とも呼び、Ｚ軸方向を第三方向とも呼ぶ場合がある。Ｘ軸方向を左右方向として説明することもある。平行及び直交などの、相対的な方向または姿勢を示す表現は、厳密には、その方向または姿勢ではない場合も含む。２つの方向が平行であるとは、当該２つの方向が完全に平行であることを意味するだけでなく、実質的に平行であること、すなわち、数％程度の差異を含むことも意味する。以下の説明において、「絶縁」と表現する場合、「電気的な絶縁」を意味する。

　（実施の形態）
　［１　蓄電装置１０の全般的な説明］
　まず、本実施の形態における蓄電装置１０の全般的な説明を行う。図１は、本実施の形態に係る蓄電装置１０の構成を示す斜視図である。図１では、蓄電装置１０が備える外ケース１００の外ケース本体１１０から外ケース蓋体１２０を取り外した状態を示している。図２は、本実施の形態に係る蓄電装置１０の外ケース１００の内部構成を示す斜視図である。図２では、蓄電装置１０が備える外ケース１００の内部の蓄電ユニット２０を外ケース本体１１０から取り出した状態を示している。図３は、本実施の形態に係る蓄電装置１０が備える蓄電ユニット２０を分解した場合の各構成要素を示す分解斜視図である。

　蓄電装置１０は、外部からの電気を充電し、また外部へ電気を放電できる装置であり、本実施の形態では、直方体形状を有している。蓄電装置１０は、電力貯蔵用途または電源用途等に使用される。蓄電装置１０は、自動車、自動二輪車、フォークリフト、ウォータークラフト、船舶、スノーモービル、農業機械、建設機械、または、電気鉄道用の鉄道車両等の移動体の駆動用またはエンジン始動用等のバッテリ等として用いられる。上記の自動車としては、電気自動車（ＥＶ）、ハイブリッド電気自動車（ＨＥＶ）、プラグインハイブリッド電気自動車（ＰＨＥＶ）、及び、化石燃料（ガソリン、軽油、液化天然ガス等）自動車が例示される。上記の電気鉄道用の鉄道車両としては、電車、モノレール、リニアモーターカー、並びに、ディーゼル機関及び電気モーターの両方を備えるハイブリッド電車が例示される。蓄電装置１０は、家庭用または事業用等に使用される定置用のバッテリ等としても用いることができる。

　図１～図３に示すように、蓄電装置１０は、外ケース１００と、蓄電ユニット２０と、ウェイト４００と、を備えている。蓄電ユニット２０は、複数の蓄電素子ユニット２１０からなる蓄電素子ユニット群２００と、内ケース３００と、を有している。蓄電装置１０は、上記構成の他、蓄電装置１０の正極及び負極の総端子、蓄電素子ユニット２１０同士または蓄電素子ユニット２１０と当該総端子とを接続する導電部材（配線、バスバー等）、並びに、蓄電素子ユニット２１０の状態（電圧、温度、充放電状態等）を監視または制御する回路基板、リレー、ヒューズ、シャント抵抗及びコネクタ等の電気部品等も備えているが、図示及び詳細な説明は省略する。

　外ケース１００は、蓄電装置１０の外側のケース（外装体、筐体、外殻）を構成する直方体形状（箱形）の容器（外箱）である。外ケース１００は、蓄電ユニット２０（蓄電素子ユニット群２００、内ケース３００）及びウェイト４００等の外方に配置され、これらを所定の位置に収容し、衝撃等から保護する。外ケース１００は、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、鉄、メッキ鋼板等の金属製の部材によって形成された金属ケースである。外ケース１００は、後述する蓄電素子ユニット２１０のカバー部材２１６に使用可能ないずれかの樹脂材料等の絶縁性を有する部材で形成されてもよい。

　図１に示すように、外ケース１００は、外ケース１００の本体を構成する外ケース本体１１０と、外ケース１００の蓋体を構成する外ケース蓋体１２０と、を有している。外ケース本体１１０は、Ｚ軸プラス方向に開口する有底矩形筒状のハウジングであり、蓄電ユニット２０（蓄電素子ユニット群２００、内ケース３００）及びウェイト４００等を収容し、かつ、所定の位置で固定する。

　具体的には、図２に示すように、外ケース本体１１０には、Ｚ軸プラス方向に矩形状の開口１１０ａが形成されている。外ケース本体１１０は、Ｚ軸マイナス方向に配置される、平板状かつ矩形状の外ケース底壁１１１を有している。外ケース本体１１０は、Ｘ軸方向両側に、一対の平板状かつ矩形状の短側壁である外ケース側壁１１２を有し、Ｙ軸方向両側に、一対の平板状かつ矩形状の長側壁である外ケース側壁１１３を有している。外ケース側壁１１２は、Ｘ軸方向に向く（直交する）壁であり、外ケース本体１１０のＸ軸方向の端部に配置される。外ケース側壁１１３は、Ｙ軸方向に向く（直交する）壁であり、外ケース本体１１０のＹ軸方向の端部に配置される。

　外ケース蓋体１２０は、外ケース本体１１０の開口１１０ａを塞ぐ板状かつ矩形状の蓋である。外ケース本体１１０と外ケース蓋体１２０とは、ボルトによるネジ止め等によって接合される。これにより、外ケース１００は、内部が密閉（密封）された構造となる。外ケース本体１１０と外ケース蓋体１２０とは、溶接または接着等によって接合されてもよい。外ケース本体１１０と外ケース蓋体１２０とは、同じ材質の部材で形成されてもよいし、異なる材質の部材で形成されてもよい。外ケース１００の内容物の構成（数、大きさ及び形状等）等によっては、外ケース本体１１０（外ケース底壁１１１、外ケース側壁１１２、１１３）及び外ケース蓋体１２０は、どのような形状になってもよい。この場合、外ケース側壁１１２が長側壁になり、外ケース側壁１１３が短側壁になってもよい。

　図３に示すように、蓄電素子ユニット群２００は、複数の蓄電素子ユニット２１０を有している。本実施の形態では、蓄電素子ユニット群２００は、Ｘ軸方向に並ぶ３つの蓄電素子ユニット２１０がＺ軸方向に２段並べられた６つの蓄電素子ユニット２１０から構成されている。蓄電素子ユニット群２００が有する蓄電素子ユニット２１０の個数は特に限定されず、Ｚ軸方向に何個の蓄電素子ユニット２１０が並べられてもよいし、Ｘ軸方向に何個の蓄電素子ユニット２１０が並べられてもよいし、Ｙ軸方向にも複数の蓄電素子ユニット２１０が並べられてもよい。蓄電素子ユニット群２００は、１つの蓄電素子ユニット２１０しか有していなくてもよい。本実施の形態では、全ての蓄電素子ユニット２１０は直列接続されるが、いずれかの蓄電素子ユニット２１０が並列接続されてもよい。蓄電素子ユニット２１０の構成の詳細な説明については、後述する。

　内ケース３００は、蓄電素子ユニット２１０を収容するケースである。内ケース３００は、蓄電装置１０の内側のケース（筐体）を構成する略直方体形状（箱形）の容器（内箱）である。内ケース３００は、蓄電素子ユニット群２００の外方に配置され、蓄電素子ユニット群２００（蓄電素子ユニット２１０）を収容して保持し、衝撃等から保護する。内ケース３００は、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、鉄、メッキ鋼板等の金属製の部材によって形成された金属ケースである。本実施の形態では、内ケース３００は、外ケース１００と同じ材質の部材で形成されるが、外ケース１００とは異なる材質の部材で形成されてもよい。内ケース３００は、後述する蓄電素子ユニット２１０のカバー部材２１６に使用可能ないずれかの樹脂材料等の絶縁性を有する部材で形成されてもよい。本実施の形態では、内ケース３００は蓄電素子ユニット２１０を収容するケースであり、外ケース１００は内ケース３００を収容するケースである。

　図２及び図３に示すように、内ケース３００は、内ケース３００の上壁を構成する内ケース上壁３１０と、内ケース３００の底壁を構成する内ケース底壁３２０と、内ケース３００の４つの側壁を構成する内ケース側壁３３０～３６０と、を有している。本実施の形態では、内ケース上壁３１０と内ケース底壁３２０と内ケース側壁３３０～３６０のそれぞれとは、全て別体で構成されている。つまり、内ケース３００は、互いに別体で構成された６つの壁を有している。

　内ケース上壁３１０は、蓄電素子ユニット群２００のＺ軸プラス方向に配置される、ＸＹ平面に平行な（Ｚ軸方向に向く（直交する））平板状かつ矩形状の上壁である。内ケース上壁３１０は、Ｚ軸方向において、蓄電素子ユニット群２００と外ケース蓋体１２０との間に配置される。内ケース上壁３１０は、内ケース側壁３３０、３４０及び３６０のＺ軸プラス方向端部と、ボルトによるネジ止め等によって接合される。本実施の形態では、内ケース上壁３１０は、内ケース側壁３３０、３４０及び３６０のＺ軸プラス方向に配置されて、内ケース側壁３３０、３４０及び３６０のＺ軸プラス方向端部とＺ軸方向で接合される。内ケース上壁３１０には、蓄電素子ユニット２１０の状態（電圧、温度、充放電状態等）を監視または制御する回路基板、リレー、ヒューズ、シャント抵抗及びコネクタ等の電気部品等が配置されてもよい。

　内ケース底壁３２０は、蓄電素子ユニット群２００のＺ軸マイナス方向に配置される、ＸＹ平面に平行な（Ｚ軸方向に向く（直交する））平板状かつ矩形状の底壁である。内ケース底壁３２０は、Ｚ軸方向において、蓄電素子ユニット群２００と外ケース底壁１１１との間に配置される。内ケース底壁３２０は、内ケース側壁３３０～３６０のＺ軸マイナス方向端部と、ボルトによるネジ止め等によって接合される。本実施の形態では、内ケース底壁３２０は、Ｘ軸方向において内ケース側壁３３０及び３４０の間に配置されて、内ケース側壁３３０及び３４０のＺ軸マイナス方向端部とＸ軸方向で接合される。内ケース底壁３２０は、Ｙ軸方向において内ケース側壁３５０及び３６０の間に配置されて、内ケース側壁３５０及び３６０のＺ軸マイナス方向端部とＹ軸方向で接合される。

　内ケース底壁３２０は、外ケース底壁１１１に、接着剤または両面テープ等による接着、溶接、溶着、ボルト結合、または、かしめ接合等により接合（固定）されてもよい。内ケース底壁３２０と外ケース底壁１１１との間に、公差吸収用または振動抑制用（滑り止め）のゴム板または樹脂部材等の板状部材、または、ウェイト等の他の部材が配置されてもよい。

　内ケース側壁３３０及び３４０は、蓄電素子ユニット群２００のＸ軸方向の両側に配置される、ＹＺ平面に平行な（Ｘ軸方向に向く（直交する））平板状かつ矩形状の短側壁である。内ケース側壁３３０は、蓄電素子ユニット群２００のＸ軸プラス方向に配置され、内ケース側壁３４０は、蓄電素子ユニット群２００のＸ軸マイナス方向に配置される。内ケース側壁３３０及び３４０は、Ｘ軸方向において、蓄電素子ユニット群２００と外ケース側壁１１２との間（蓄電素子ユニット群２００とウェイト４００との間）に配置される。内ケース側壁３３０及び３４０は、内ケース上壁３１０、内ケース底壁３２０、内ケース側壁３５０及び３６０のＸ軸方向端部と、ボルトによるネジ止め等によって接合される。本実施の形態では、内ケース側壁３３０及び３４０は、内ケース底壁３２０及び内ケース側壁３６０のＸ軸方向外側に配置されて、内ケース底壁３２０及び内ケース側壁３６０のＸ軸方向両端部とＸ軸方向で接合される。

　内ケース側壁３５０及び３６０は、蓄電素子ユニット群２００のＹ軸方向の両側に配置される、ＸＺ平面に平行な（Ｙ軸方向に向く（直交する））平板状かつ矩形状の長側壁である。内ケース側壁３５０は、蓄電素子ユニット群２００のＹ軸マイナス方向に配置され、内ケース側壁３６０は、蓄電素子ユニット群２００のＹ軸プラス方向に配置される。内ケース側壁３５０及び３６０は、Ｙ軸方向において、蓄電素子ユニット群２００と外ケース側壁１１３との間に配置される。内ケース側壁３５０は、内ケース底壁３２０、内ケース側壁３３０及び３４０のＹ軸マイナス方向端部と、ボルトによるネジ止め等によって接合される。本実施の形態では、内ケース側壁３５０は、内ケース底壁３２０、内ケース側壁３３０及び３４０のＹ軸マイナス方向に配置されて、内ケース底壁３２０、内ケース側壁３３０及び３４０のＹ軸マイナス方向端部とＹ軸方向で接合される。内ケース側壁３６０は、内ケース上壁３１０、内ケース底壁３２０、内ケース側壁３３０及び３４０のＹ軸プラス方向端部と、ボルトによるネジ止め等によって接合される。本実施の形態では、内ケース側壁３６０は、内ケース底壁３２０のＹ軸プラス方向に配置されて、内ケース底壁３２０のＹ軸プラス方向端部とＹ軸方向で接合される。

　内ケース３００は、内ケース上壁３１０、内ケース底壁３２０及び内ケース側壁３３０～３６０の少なくとも１つの壁が蓄電素子ユニット群２００と接触することで、蓄電素子ユニット群２００の移動を制限する。本実施の形態では、内ケース上壁３１０、内ケース底壁３２０及び内ケース側壁３３０～３６０の全ての壁が蓄電素子ユニット群２００と接触する。内ケース上壁３１０、内ケース底壁３２０及び内ケース側壁３３０～３６０の少なくとも１つの壁が、内面に、公差吸収用または振動抑制用（滑り止め）のゴム板または樹脂部材等の板状部材等を有しており、当該板状部材等で蓄電素子ユニット群２００と接触してもよい。

　内ケース上壁３１０、内ケース底壁３２０及び内ケース側壁３３０～３６０の壁同士は、溶接または接着等によって接合されてもよい。内ケース上壁３１０、内ケース底壁３２０及び内ケース側壁３３０～３６０は、全ての壁が同じ材質の部材で形成されてもよいし、いずれかの壁が異なる材質の部材で形成されてもよい。蓄電素子ユニット群２００の大きさ及び形状等によっては、内ケース上壁３１０、内ケース底壁３２０及び内ケース側壁３３０～３６０は、どのような形状の壁になってもよい。この場合、内ケース側壁３３０及び３４０が長側壁になり、内ケース側壁３５０及び３６０が短側壁になってもよい。

　ウェイト４００は、外ケース１００の内方、かつ、内ケース３００の外方に配置されるおもりである。ウェイト４００は、蓄電装置１０の重量を調整するウェイト（カウンタウェイト）である。本実施の形態では、ウェイト４００は、Ｘ軸方向に扁平な直方体形状を有している。ウェイト４００は、外ケース１００の外ケース本体１１０の外ケース側壁１１２に対向し、かつ、外ケース側壁１１２に接触した状態で配置される。本実施の形態では、ウェイト４００は、外ケース側壁１１２に溶接（スポット溶接等）等により接合（固定）される。ウェイト４００は、外ケース側壁１１２に、接着剤または両面テープ等による接着、溶着、ボルト結合、または、かしめ接合等により接合（固定）されてもよい。本実施の形態では、蓄電ユニット２０（蓄電素子ユニット群２００、内ケース３００）のＸ軸方向両側に、２つのウェイト４００が配置される（図６参照）。具体的には、内ケース側壁３３０とＸ軸プラス方向の外ケース側壁１１２との間、及び、内ケース側壁３４０とＸ軸マイナス方向の外ケース側壁１１２との間に、２つのウェイト４００が配置される。

　ウェイト４００の重量は、蓄電装置１０の重量を調整するために必要な重量により適宜決定されるが、本実施の形態では、１つのウェイト４００の重量は、５０～６０ｋｇ程度である。蓄電装置１０が備える全て（本実施の形態では、２つ）のウェイト４００の合計重量は、蓄電装置１０の総重量の１／５以上であるのが好ましく、１／４以上であるのがより好ましく、１／３以上であるのがさらに好ましい。ウェイト４００の材質は特に限定されないが、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、鉄等の、外ケース１００及び内ケース３００に使用可能ないずれかの金属製の部材で形成できる。本実施の形態では、２つのウェイト４００は、外ケース１００及び内ケース３００と同じ材質の部材で形成されるが、外ケース１００及び内ケース３００とは異なる材質の部材で形成されてもよいし、２つのウェイト４００同士が異なる材質の部材で形成されてもよい。

　［２　蓄電素子ユニット２１０の説明］
　次に、蓄電素子ユニット２１０の構成について、詳細に説明する。図４は、本実施の形態に係る蓄電素子ユニット２１０の構成を示す斜視図である。図４は、図３に示した１つの蓄電素子ユニット２１０を拡大し、かつ、内部に位置する蓄電素子２１１と外部端子２１５とを破線で示している。蓄電装置１０（蓄電ユニット２０、蓄電素子ユニット群２００）が備える複数の蓄電素子ユニット２１０は、全て同様の構成を有するため、図４では、１つの蓄電素子ユニット２１０を示し、かつ、以下では、１つの蓄電素子ユニット２１０の構成について詳細に説明する。

　蓄電素子ユニット２１０は、外部からの電気を充電し、また外部へ電気を放電できる略直方体形状の電池モジュール（組電池）である。図４に示すように、蓄電素子ユニット２１０は、複数の蓄電素子２１１と、一対のエンドプレート２１２と、一対のサイドプレート２１３と、外装部材２１４と、一対（正極及び負極）の外部端子２１５と、一対（正極及び負極）のカバー部材２１６と、を有している。蓄電素子ユニット２１０は、上記構成の他、蓄電素子２１１間に配置されるスペーサ、複数の蓄電素子２１１の電極端子２１１ｂ同士を接続するバスバー、及び、バスバーの位置決めを行うバスバーフレーム等も備えているが、図示及び詳細な説明は省略する。

　蓄電素子２１１は、電気を充電し、電気を放電できる二次電池（単電池）であり、より具体的には、リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池である。本実施の形態では、複数の蓄電素子２１１がＸ軸方向及びＹ軸方向に並んで配置されているが、蓄電素子２１１の並び方向及び個数は特に限定されず、１つの蓄電素子２１１しか配置されない構成でもよい。本実施の形態では、蓄電素子２１１は、一対の電極端子２１１ｂが並ぶ方向がＹ軸方向になるように蓄電素子２１１を配置した際に、Ｘ軸方向に扁平な直方体形状（角形）であり、長側面と短側面とを有している。蓄電素子２１１において、Ｘ軸方向は蓄電素子２１１の厚み方向となっている。蓄電素子２１１の形状は、直方体形状には限定されず、直方体形状以外の多角柱形状、円柱形状、長円柱形状、楕円柱形状等であってもよい。蓄電素子２１１は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよいし、キャパシタであってもよい。蓄電素子２１１は、二次電池ではなく、使用者が充電をしなくても蓄えられている電気を使用できる一次電池であってもよい。蓄電素子２１１は、固体電解質を用いた電池であってもよい。蓄電素子２１１は、パウチタイプの蓄電素子であってもよい。

　蓄電素子２１１は、長側面と短側面を有する容器２１１ａと、一対（正極及び負極）の電極端子２１１ｂと、を有している。容器２１１ａの内方には、電極体、一対（正極及び負極）の集電体、及び、電解液（非水電解質）等が収容されているが、これらの図示及び詳細な説明は省略する。容器２１１ａは、開口が形成された容器本体と、容器本体の当該開口を閉塞する蓋部とを有しており、電極端子２１１ｂは、当該蓋部からＺ軸プラス方向に突出した状態で配置される。電極端子２１１ｂは、導電性の集電体を介して、電極体の正極板及び負極板に電気的に接続されている。電極体は、正極板と負極板とセパレータとが積層されて形成された蓄電要素（発電要素）である。

　エンドプレートは、複数の蓄電素子を各蓄電素子の長側面が対向するように配列する際に、配列の両端に配置される部材である。サイドプレートは、両端のエンドプレートに接続される部材である。一対のエンドプレート２１２は、複数の蓄電素子２１１を各蓄電素子２１１の長側面が対向するように配置した際に、並び方向（Ｘ軸方向）の両側から挟み込む。一対のエンドプレート２１２は、複数の蓄電素子２１１を当該並び方向（Ｘ軸方向）の両側から圧迫（拘束）する拘束部材である。一対のサイドプレート２１３は、複数の蓄電素子２１１を拘束する一対のエンドプレートに接続されている。エンドプレート２１２及びサイドプレート２１３は、強度確保の観点等から、鋼またはステンレス等の金属製の部材で形成されているが、その材質は特に限定されず、強度の高い絶縁性の部材で形成されていてもよいし、金属製の部材に絶縁処理が施されていてもよい。

　エンドプレート２１２は、蓄電素子２１１のＸ軸方向（第一方向と交差する第二方向）に配置される、板状かつ矩形状の部材である。一対のエンドプレート２１２は、複数の蓄電素子２１１のＸ軸方向両側に配置され、当該複数の蓄電素子２１１をＸ軸方向の両側から挟み込んで保持する。エンドプレート２１２は、板状ではなく、扁平なブロック状の部材等でもよい。エンドプレート２１２は、蓄電素子２１１の側方（第二方向）に配置される「サイド部材」の一例である。

　エンドプレート２１２（サイド部材）は、Ｙ軸方向（第一方向）に突出する突出部２１２ａと、突出部２１２ａのＺ軸方向（第一方向及び第二方向と交差する第三方向）に配置される凹部２１２ｂ及び２１２ｃと、を有している。本実施の形態では、一対のエンドプレート２１２の双方が、同様の構成の突出部２１２ａと凹部２１２ｂ及び２１２ｃとを有している。

　突出部２１２ａは、エンドプレート２１２のＹ軸マイナス方向端部におけるＺ軸方向の略中央部からＹ軸マイナス方向に突出する、Ｚ軸方向に延びる平板状かつ矩形状の部位である。突出部２１２ａには、エンドプレート２１２をサイドプレート２１３に固定するための固定部２１２ｄが設けられている。本実施の形態では、固定部２１２ｄはボルト等の固定部材（図示せず）が挿入される貫通孔であり、突出部２１２ａの根元（Ｙ軸プラス方向端部）にＺ軸方向に並ぶ２つの固定部２１２ｄが配置されている。これにより、エンドプレート２１２は、突出部２１２ａにおいてサイドプレート２１３に固定される。

　凹部２１２ｂ及び２１２ｃは、Ｚ軸方向において突出部２１２ａを挟むように突出部２１２ａのＺ軸方向両側に配置され、Ｙ軸方向およびＺ軸方向において突出部２１２ａから凹んだ凹部である。本実施の形態では、凹部２１２ｂ及び２１２ｃは、エンドプレート２１２のＹ軸マイナス方向端部かつＺ軸方向両端部の角部に形成された切り欠きである。

　具体的には、凹部２１２ｂは、Ｘ軸方向視において、突出部２１２ａのＺ軸プラス方向に配置され、突出部２１２ａからＹ軸プラス方向に凹んだ凹部である。凹部２１２ｂは、突出部２１２ａからＺ軸マイナス方向に凹んだ凹部でもある。凹部２１２ｂは、長方形状のエンドプレート２１２（不図示）のＹ軸マイナス方向端部かつＺ軸プラス方向端部の角部が、Ｙ軸プラス方向及びＺ軸マイナス方向に凹んだ矩形の凹部である。凹部２１２ｂは、長方形状のエンドプレート２１２のＹ軸マイナス方向端部かつＺ軸プラス方向端部の角部が、Ｙ軸プラス方向及びＺ軸マイナス方向に切り欠かれた矩形の切り欠きである。凹部２１２ｂは、外部端子２１５のＸ軸方向（第二方向）に配置される。つまり、Ｘ軸プラス方向のエンドプレート２１２においては、凹部２１２ｂは、Ｘ軸プラス方向の外部端子２１５のＸ軸プラス方向に隣り合って配置される。Ｘ軸マイナス方向のエンドプレート２１２においては、凹部２１２ｂは、Ｘ軸マイナス方向の外部端子２１５のＸ軸マイナス方向に隣り合って配置される。これにより、外部端子２１５は、Ｘ軸方向から見て、少なくとも一部が凹部２１２ｂから突出するように配置される。

　凹部２１２ｃは、Ｘ軸方向視において、突出部２１２ａのＺ軸マイナス方向に配置され、突出部２１２ａからＹ軸プラス方向に凹んだ凹部である。凹部２１２ｃは、突出部２１２ａからＺ軸プラス方向に凹んだ凹部でもある。凹部２１２ｃは、長方形状のエンドプレート２１２（不図示）のＹ軸マイナス方向端部かつＺ軸マイナス方向端部の角部が、Ｙ軸プラス方向及びＺ軸プラス方向に凹んだ矩形の凹部である。凹部２１２ｃは、長方形状のエンドプレート２１２（不図示）のＹ軸マイナス方向端部かつＺ軸マイナス方向端部の角部が、Ｙ軸プラス方向及びＺ軸プラス方向に切り欠かれた矩形の切り欠きである。凹部２１２ｃの形状及び大きさは特に限定されないが、本実施の形態では、凹部２１２ｃは、Ｙ軸方向における長さ（深さ）が凹部２１２ｂと同じであり、Ｚ軸方向における長さ（幅）が凹部２１２ｂよりも短い。つまり、突出部２１２ａは、エンドプレート２１２のＹ軸マイナス方向端部におけるＺ軸方向の中心位置からＺ軸マイナス方向にずれた位置に配置されている。本実施の形態では、Ｚ軸方向において、凹部２１２ｂ及び２１２ｃの合計長さは、突出部２１２ａの長さと同程度である。エンドプレート２１２（サイド部材）の構成のさらに詳細な説明については、後述する。

　サイドプレート２１３は、蓄電素子２１１のＹ軸方向に配置される、板状かつ矩形状の部材である。つまり、一対のサイドプレート２１３が、複数の蓄電素子２１１のＹ軸方向両側に配置される。サイドプレート２１３は、Ｘ軸方向両端部が一対のエンドプレート２１２のＹ軸方向端部に取り付けられて、一対のエンドプレート２１２を繋ぐことで、複数の蓄電素子２１１を拘束する。つまり、サイドプレート２１３は、複数の蓄電素子２１１を跨ぐようにＸ軸方向に延び、当該複数の蓄電素子２１１に対してＸ軸方向における拘束力を付与する。本実施の形態では、サイドプレート２１３は、エンドプレート２１２（突出部２１２ａの固定部２１２ｄ）に、ボルト及びナット等の固定部材（図示せず）によって接合（固定）される。サイドプレート２１３は、エンドプレート２１２に、溶接または接着等により接合（固定）されてもよい。サイドプレート２１３は、板状ではなく、長尺な棒状の部材等でもよい。

　外装部材２１４は、複数の蓄電素子２１１等のＺ軸プラス方向を覆う部材であり、複数の蓄電素子２１１等を外部からの衝撃等から保護する。外装部材２１４は、一対のサイドプレート２１３に取り付けられて固定される。本実施の形態では、外装部材２１４は、金属製の部材であるが、樹脂製の部材でもよい。外装部材２１４のＹ軸マイナス方向端部におけるＸ軸方向中央部には、蓄電素子２１１の状態（電圧、温度、充放電状態等）の監視用または制御用の配線等が通る開口部２１４ａが形成されている。

　外部端子２１５は、蓄電素子２１１の電極端子２１１ｂに電気的に接続されて、外部からの電気を充電し、外部へ電気を放電するための外部端子である。つまり、外部端子２１５は、蓄電素子２１１の電極端子２１１ｂとは異なる端子部材である。外部端子２１５は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、ニッケル等の金属製の導電部材若しくはそれらの組み合わせ、または、金属以外の導電性の部材で形成されている。外部端子２１５は、蓄電素子ユニット２１０のＹ軸方向（第一方向）の端部に配置される。本実施の形態では、蓄電素子ユニット２１０のＹ軸マイナス方向端部における、Ｚ軸プラス方向端部かつＸ軸方向両端部に、Ｘ軸方向に並ぶ一対（正極及び負極）の外部端子２１５が配置されている。外部端子２１５は、蓄電素子ユニット２１０の本体部分（蓄電素子２１１が配置されている部分）から、Ｙ軸マイナス方向に突出した状態で配置される。具体的には、外部端子２１５は、Ｙ軸マイナス方向のサイドプレート２１３のＹ軸マイナス方向の面、及び、外装部材２１４のＹ軸マイナス方向の面から、Ｙ軸マイナス方向に突出する。

　カバー部材２１６は、外部端子２１５を覆うように配置される、外部端子２１５のカバー部材である。カバー部材２１６は、ポリカーボネート（ＰＣ）、ポリプロピレン（ＰＰ）、ポリエチレン（ＰＥ）、ポリスチレン（ＰＳ）、ポリフェニレンサルファイド樹脂（ＰＰＳ）、ポリフェニレンエーテル（ＰＰＥ（変性ＰＰＥを含む））、ポリエチレンテレフタラート（ＰＥＴ）、ポリブチレンテレフタレート（ＰＢＴ）、ポリエーテルエーテルケトン（ＰＥＥＫ）、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル（ＰＦＡ）、ポリテトラフルオロエチレン（ＰＴＦＥ）、ポリエーテルサルフォン（ＰＥＳ）、ポリアミド（ＰＡ）、ＡＢＳ樹脂、若しくは、それらの複合材料等の絶縁部材、または、絶縁塗装をした金属等により形成されている。カバー部材２１６は、これにより、外部端子２１５を保護し、外部端子２１５が外部の金属部材等に接触することを回避する。

　［３　エンドプレート２１２（サイド部材）の構成の説明］
　次に、蓄電素子ユニット２１０のエンドプレート２１２（サイド部材）の構成について、さらに詳細に説明する。図５は、本実施の形態に係る蓄電素子ユニット２１０と内ケース３００との位置関係を示す上面図である。図５は、内ケース３００に蓄電素子ユニット２１０を収容した状態から、説明の便宜のため内ケース上壁３１０を取り除いた構成を、Ｚ軸プラス方向から見た図である。図６は、本実施の形態に係る蓄電素子ユニット２１０と内ケース３００との位置関係を示す正面図である。図６は、外ケース本体１１０に、蓄電ユニット２０（蓄電素子ユニット群２００、内ケース３００）及びウェイト４００を収容した状態から、説明の便宜のためＹ軸マイナス方向の外ケース側壁１１３及び内ケース側壁３５０を取り除いた構成を、Ｙ軸マイナス方向から見た図である。

　図５に示すように、蓄電素子ユニット２１０において、エンドプレート２１２の突出部２１２ａは、外部端子２１５よりもＹ軸方向（第一方向）に突出する。突出部２１２ａは、カバー部材２１６よりもＹ軸方向（第一方向）に突出する。つまり、突出部２１２ａは、外部端子２１５よりもＹ軸マイナス方向に突出し、カバー部材２１６よりもＹ軸マイナス方向に突出する。突出部２１２ａのＹ軸マイナス方向には、内ケース側壁３５０が配置されており、突出部２１２ａは、内ケース側壁３５０に接触する。つまり、外部端子２１５及びカバー部材２１６は、内ケース側壁３５０に接触することなく、内ケース側壁３５０から離間して配置される。内ケース側壁３５０は、突出部２１２ａのＹ軸方向（第一方向）に配置される「壁部」の一例である。

　エンドプレート２１２は、Ｙ軸プラス方向端部においても、内ケース側壁３６０に接触する。図５及び図６に示すように、蓄電素子ユニット群２００が有するＸ軸方向両端部に位置するエンドプレート２１２は、内ケース側壁３３０及び３４０に接触する。具体的には、Ｘ軸プラス方向端部に位置する蓄電素子ユニット２１０のＸ軸プラス方向のエンドプレート２１２は、内ケース側壁３３０に接触する。Ｘ軸マイナス方向端部に位置する蓄電素子ユニット２１０のＸ軸マイナス方向のエンドプレート２１２は、内ケース側壁３４０に接触する。このように、蓄電素子ユニット群２００は、Ｘ軸方向両側及びＹ軸方向両側において、いずれかのエンドプレート２１２が内ケース３００の内面に接触する。上述の通り内ケース側壁３３０～３６０が内面に板状部材を有している場合には、エンドプレート２１２は、当該板状部材に接触する。

　Ｘ軸方向で隣り合う２つの蓄電素子ユニット２１０は、Ｘ軸方向で互いに対向するエンドプレート２１２同士が接触した（Ｘ軸方向で重なり合った）状態で配置される。同様に、Ｚ軸方向で隣り合う２つの蓄電素子ユニット２１０は、Ｚ軸方向で互いに対向するエンドプレート２１２同士が接触した（Ｚ軸方向で重なり合った）状態で配置される。当該エンドプレート２１２同士の間に他の部材が挟まれる場合には、当該エンドプレート２１２同士は、当該他の部材を介して間接的に接触する。

　Ｘ軸方向で隣り合う２つの蓄電素子ユニット２１０を、第一蓄電素子ユニット２１０ａ、第二蓄電素子ユニット２１０ｂとして説明する。Ｚ軸方向で隣り合う２つの蓄電素子ユニット２１０を、第一蓄電素子ユニット２１０ａ、第三蓄電素子ユニット２１０ｃとして説明する。図６において、左列の上段の蓄電素子ユニット２１０を第一蓄電素子ユニット２１０ａとする。中央列の上段の蓄電素子ユニット２１０を第二蓄電素子ユニット２１０ｂとする。左列の下段の蓄電素子ユニット２１０を第三蓄電素子ユニット２１０ｃとする。中央列の下段の蓄電素子ユニット２１０を第四蓄電素子ユニット２１０ｄとする。

　図６に示すように、第一蓄電素子ユニット２１０ａと第二蓄電素子ユニット２１０ｂは、Ｘ軸方向（第二方向）に並んで配置される。第一蓄電素子ユニット２１０ａが有するエンドプレート２１２（サイド部材）と、第二蓄電素子ユニット２１０ｂが有するエンドプレート２１２（サイド部材）とは、Ｘ軸方向（第二方向）で隣り合って配置される。したがって、第一蓄電素子ユニット２１０ａのエンドプレート２１２（サイド部材）が有する突出部２１２ａと、第二蓄電素子ユニット２１０ｂのエンドプレート２１２が有する突出部２１２ａとは、Ｘ軸方向で隣り合って配置される。第一蓄電素子ユニット２１０ａのエンドプレート２１２（サイド部材）が有する凹部２１２ｂ１と、第二蓄電素子ユニット２１０ｂのエンドプレート２１２が有する凹部２１２ｂ２は、Ｘ軸方向で隣り合って配置される。第一蓄電素子ユニット２１０ａのエンドプレート２１２（サイド部材）が有する凹部２１２c１と、第二蓄電素子ユニット２１０ｂのエンドプレート２１２が有する凹部２１２c２は、Ｘ軸方向で隣り合って配置される。

　図６に示すように、第一蓄電素子ユニット２１０ａと第三蓄電素子ユニット２１０ｃは、Ｚ軸方向（第三方向）に並んで配置される。第一蓄電素子ユニット２１０ａが有するエンドプレート２１２（サイド部材）と、第三蓄電素子ユニット２１０cが有するエンドプレート２１２（サイド部材）とは、Ｚ軸方向（第三方向）で隣り合って配置される。これにより、Ｚ軸プラス方向に配置される第一蓄電素子ユニット２１０ａのエンドプレート２１２の凹部２１２ｃ１と、Ｚ軸マイナス方向に配置される第三蓄電素子ユニット２１０ｃのエンドプレート２１２の凹部２１２ｂ３とが接続され、より大きな凹部２１２ｂｃが形成される。図６の、左列下段の第三蓄電素子ユニット２１０ｃの凹部２１２ｂ、２１２ｃと、中央列下段の第四蓄電素子ユニット２１０ｄの凹部２１２ｂ、２１２ｃとが、Ｘ軸方向において隣り合う構成も同様である。図６の、中央列上段の第二蓄電素子ユニット２１０ｂの凹部２１２ｃと、中央列下段の第四蓄電素子ユニット２１０ｄの凹部２１２ｂとが、Ｚ軸方向において隣り合う構成も同様である。凹部２１２ｂを第一凹部、凹部２１２ｃを第二凹部、凹部２１２ｂｃを第三凹部と呼ぶこともある。第三凹部は、第一凹部と第二凹部がＺ軸方向で接続された凹部である。

　このような構成により、Ｘ軸方向で隣り合う、互いに異なる蓄電素子ユニット２１０の外部端子２１５、２１５の間には、一方の蓄電電子ユニット２１０の凹部２１２ｂと、他方の蓄電電子ユニット２１０の凹部２１２ｂとが、Ｘ軸方向で隣り合って配置される。Ｘ軸方向で隣り合う２つの蓄電素子ユニット２１０のＺ軸マイナス方向端部同士の間には、一方の蓄電電子ユニット２１０の凹部２１２ｃと、他方の蓄電電子ユニット２１０の凹部２１２ｃとが、Ｘ軸方向で隣り合って配置される。これらの凹部には、外部端子２１５に接続される配線（隣り合う２つの外部端子２１５間を繋ぐ主回路配線）、または、外装部材２１４の開口部２１４ａから導出される制御配線等が配置される。凹部２１２ｂ及び凹部２１２ｃは、当該配線等が通過可能なサイズに形成されている。凹部２１２ｂと凹部２１２ｃがＺ軸方向で接続された凹部２１２ｂｃは、凹部がＺ軸方向に拡大されるため、配線の経路を増やすことができる。凹部２１２ｂｃを経由して、配線をＸ軸方向またはＺ軸方向に対して斜めに配置できる。突出部２１２ａが配置されていることで、蓄電素子ユニット２１０のＹ軸マイナス方向には、当該配線等を配置可能な空間が形成されている。これにより、蓄電素子ユニット群２００のＹ軸マイナス方向において、当該配線等を、Ｘ軸方向及びＺ軸方向に複数の蓄電素子ユニット２１０を跨いで配置できる。

　本実施の形態では、蓄電ユニット２０が外ケース本体１１０に挿入された状態においては、内ケース側壁３３０、３４０とウェイト４００との間には隙間が形成されるが、当該隙間は形成されなくてもよい。内ケース側壁３５０、３６０と外ケース本体１１０の外ケース側壁１１３との間にも隙間が形成されるが、当該隙間も形成されなくてもよい。隙間が形成される場合、外ケース本体１１０に蓄電ユニット２０を挿入する際に、挿入作業が容易になり、作業性を向上できる。隙間が形成されない場合には、蓄電装置１０におけるスペースの使用効率を高めることができる。

　［４　効果の説明］
　以上のように、本発明の実施の形態に係る蓄電装置１０によれば、蓄電素子ユニット２１０のエンドプレート２１２（サイド部材）が、外部端子２１５よりも突出する突出部２１２ａを有している。これにより、外部からの振動または衝撃によって、外部端子２１５及び外部端子２１５に接続される配線等が他の部材と接触して損傷してしまうのを抑制できる。したがって、簡易な構成で、外部端子２１５及び当該配線等を保護できるため、蓄電装置１０の耐振動性または耐衝撃性を容易に向上できる。外部端子２１５よりも突出する突出部２１２ａが配置されることで、外部端子２１５の周囲に空間が形成されるため、当該空間に当該配線等を配置できる。

　エンドプレート２１２（サイド部材）の突出部２１２ａが、外部端子２１５のカバー部材２１６よりも突出することで、外部端子２１５をカバー部材２１６とともに保護できる。

　エンドプレート２１２（サイド部材）が、突出部２１２ａのＺ軸方向（第三方向）に凹部２１２ｂ及び２１２ｃを有することで、凹部２１２ｂ及び２１２ｃ内に、外部端子２１５に接続される配線等を配置できる。

　エンドプレート２１２（サイド部材）の凹部２１２ｂが、外部端子２１５の側方（Ｘ軸方向（第二方向））に配置されることで、凹部２１２ｂ内に、外部端子２１５に接続される配線等を容易に配置できる。

　第一蓄電素子ユニット２１０ａが有するエンドプレート２１２（サイド部材）の凹部２１２ｂ１と第二蓄電素子ユニット２１０ｂが有するエンドプレート２１２（サイド部材）の凹部２１２ｂ２を隣り合う位置に配置することで、２つの蓄電素子ユニット２１０（２１０ａ、２１０ｂ）の外部端子２１５間を接続する配線等を、当該２つの凹部２１２ｂ（２１２ｂ１、２１２ｂ２）を通して配置できる。凹部２１２ｃについても同様である。

　エンドプレート２１２（サイド部材）の突出部２１２ａのＹ軸方向（第一方向）に壁部である内ケース側壁３５０が配置されることで、外部からＹ軸方向（第一方向）に衝撃が加えられた場合でも、内ケース側壁３５０が突出部２１２ａに接触することで、外部端子２１５等を保護できる。突出部２１２ａが内ケース側壁３５０と接触している（突出部２１２ａが内ケース側壁３５０で押さえられる）ことで、蓄電素子ユニット２１０の移動を制限できる。突出部２１２ａと内ケース側壁３５０とで形成される空間内に、配線等を配置できる。

　［５　変形例の説明］
　以上、本発明の実施の形態に係る蓄電装置１０について説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されない。今回開示された実施の形態は全ての点で例示であり、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれる。

　上記実施の形態では、エンドプレート２１２のＹ軸マイナス方向端部に突出部２１２ａと凹部２１２ｂ及び２１２ｃとが形成されることとしたが、これに代えて、または、これに加えて、エンドプレート２１２のＹ軸プラス方向端部に、同様の突出部と凹部とが形成されてもよい。

　上記実施の形態では、凹部２１２ｂ、２１２ｃは、長方形状のエンドプレート２１２の角部に形成された切り欠きであることとしたが、長方形状のエンドプレート２１２の角部以外に形成されたＹ軸方向に凹む凹部でもよい。凹部２１２ｂ、２１２ｃは、長方形状のエンドプレート２１２の角部以外に形成されたＺ軸方向に凹む凹部でもよい。凹部２１２ｂは、外部端子２１５のＸ軸方向に配置されず、外部端子２１５のＸ軸方向からずれた位置に配置されてもよい。隣り合う２つの蓄電素子ユニット２１０の隣り合う２つのエンドプレート２１２が有する２つの凹部２１２ｂは、Ｘ軸方向で隣り合わず、ずれた位置に配置されてもよい。凹部２１２ｃについても同様である。このような構成でも、突出部２１２ａによって外部端子２１５及び配線等を保護でき、凹部２１２ｂ、２１２ｃを活用して配線等を配置できれば、蓄電装置１０におけるスペースの使用効率を高めることができる。

　上記実施の形態では、エンドプレート２１２は、突出部２１２ａのＺ軸方向両側に凹部２１２ｂ及び２１２ｃを有しているが、凹部２１２ｂまたは２１２ｃを有していなくてもよい。エンドプレート２１２は、凹部２１２ｂ及び２１２ｃの双方とも有しておらず、突出部２１２ａは、エンドプレート２１２のＺ軸方向における全体がＹ軸方向に突出した部位であってもよい。この場合のエンドプレート２１２の形状は、一例としてＸ軸方向視で長方形となる。

　上記実施の形態では、蓄電素子ユニット２１０は、エンドプレート２１２の突出部２１２ａが内ケース３００の内ケース側壁３５０に接触することとしたが、突出部２１２ａが内ケース側壁３５０に接触しない構成でもよい。内ケース３００は、内ケース側壁３５０を有していなくてもよい。同様に、蓄電素子ユニット２１０は、エンドプレート２１２が、内ケース側壁３６０に接触しない構成でもよく、端部の蓄電素子ユニット２１０は、エンドプレート２１２が内ケース側壁３３０または３４０に接触しない構成でもよい。内ケース３００は、内ケース側壁３３０、３４０及び３６０のいずれかを有していなくてもよい。

　上記実施の形態では、エンドプレート２１２の突出部２１２ａは、カバー部材２１６よりもＹ軸方向に突出することとしたが、カバー部材２１６と同じ突出量、または、カバー部材２１６よりも突出していない構成でもよい。蓄電素子ユニット２１０は、カバー部材２１６を有していなくてもよい。これらの構成でも、突出部２１２ａによって外部端子２１５及び配線等を保護できる。

　上記実施の形態では、蓄電装置１０が備える全ての蓄電素子ユニット２１０が上記の構成を有することとしたが、いずれかの蓄電素子ユニット２１０が上記の構成を有していなくてもよい。蓄電素子ユニット２１０が有する一対のエンドプレート２１２の双方が、上記の構成を有することとしたが、いずれかのエンドプレート２１２が上記の構成を有していなくてもよい。

　上記実施の形態では、蓄電素子ユニット２１０において、エンドプレート２１２をサイド部材の一例としたが、サイドプレートをサイド部材の一例としてもよいし、その他の部材をサイド部材の一例としてもよい。上記実施の形態の蓄電素子ユニット２１０において、Ｙ軸方向に扁平な蓄電素子２１１がＹ軸方向に並べられている場合、エンドプレート２１２の位置にサイドプレートが配置される。この場合、サイドプレートが、サイド部材の一例として、外部端子２１５よりもＹ軸方向に突出する突出部を有してもよい。

　上記実施の形態において、蓄電装置１０は、ウェイト４００に代えて、または、ウェイト４００に加えて、外ケース本体１１０の外ケース側壁１１３または外ケース底壁１１１に沿って配置されるウェイト等の他のウェイトを備えていてもよい。ウェイト４００は、外ケース側壁１１２に溶接等で接合されていなくてもよく、内ケース側壁３３０または３４０と外ケース側壁１１２とに挟持されて外ケース側壁１１２に対して固定されてもよいし、外ケース側壁１１２に対して固定されていなくてもよい。

　上記実施の形態では、内ケース３００は、互いに別体で構成された６つの壁を有しているが、互いに別体で構成された２つ以上の部材で構成されていてもよい。内ケース３００は、１つの部材しか有していなくてもよい。内ケース３００は、６つの壁のいずれかの壁が一体化されていてもよいし、いずれかの壁が配置されていなくてもよい。内ケース底壁３２０と、内ケース側壁３３０～３６０のうちの少なくとも１つの壁とが一体化（一体に形成）されていてもよいし、内ケース上壁３１０と、内ケース側壁３３０～３６０のうちの少なくとも１つの壁とが一体化（一体に形成）されていてもよい。内ケース底壁３２０及び内ケース側壁３３０～３６０のうちの少なくとも１つの壁が配置されていなくてもよい。内ケース３００は、板状の壁に代えて、棒状の梁等を有してもよい。

　上記実施の形態では、蓄電装置は、蓄電素子ユニットを収容する内ケースと、内ケースを収容する外ケースとを有していたが、蓄電装置は外ケースを有さなくてもよい。

　上記実施の形態では、蓄電装置は、蓄電素子ユニットを収容する内ケースを有していたが、内ケースを有さず、蓄電素子ユニットの突出部の第一方向に配置される壁部を有していてもよい。

　上記実施の形態において、配線は、隣り合う２つの外部端子２１５間を繋ぐ配線としたが、隣り合わない２つの外部端子２１５間を繋ぐ配線としてもよい。配線は、Ｘ軸方向に沿って配置されてもよいし、Ｚ軸方向に沿って配置されてもよい。配線はＸ軸方向またはＺ軸方向に対して斜めに配置されてもよい。凹部に配置される配線は、主回路配線でもよいし、制御配線でもよい。制御配線は、外部端子に接続されていなくてもよい。

　上記実施の形態において、蓄電装置１０は、上述した全ての構成を備えることに限定されず、外ケース１００、内ケース３００、及び、ウェイト４００等を備えていなくてもよい。蓄電装置は、少なくとも一つの蓄電素子ユニットを含む構成であればよい。一例として、上記実施の形態における一つの蓄電素子ユニット２１０が、本発明における一つの蓄電装置であってもよい。

　上記実施の形態及び上記変形例を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。

　本発明は、リチウムイオン二次電池等の蓄電素子を有する蓄電素子ユニットを備える蓄電装置等に適用できる。

　１０　蓄電装置
　２０　蓄電ユニット
　１００　外ケース
　１１０　外ケース本体
　１２０　外ケース蓋体
　２００　蓄電素子ユニット群
　２１０、２１０ａ、２１０ｂ、２１０ｃ、２１０ｄ　蓄電素子ユニット
　２１１　蓄電素子
　２１１ａ　容器
　２１１ｂ　電極端子
　２１２　エンドプレート
　２１２ａ　突出部
　２１２ｂ、２１２ｂ１、２１２ｂ２、２１２ｂ３、２１２ｂｃ　凹部
　２１２ｃ、２１２ｃ１、２１２ｃ２　凹部
　２１２ｄ　固定部
　２１３　サイドプレート
　２１４　外装部材
　２１４ａ　開口部
　２１５　外部端子
　２１６　カバー部材
　３００　内ケース
　３１０　内ケース上壁
　３２０　内ケース底壁
　３３０、３４０、３５０、３６０　内ケース側壁
　４００　ウェイト

Claims

　蓄電素子と外部端子とを有する蓄電素子ユニットを備え、
　前記外部端子は、前記蓄電素子ユニットの第一方向の端部に配置され、
　前記蓄電素子ユニットは、前記蓄電素子の前記第一方向と交差する第二方向に配置されるサイド部材をさらに有し、
　前記サイド部材は、前記外部端子よりも前記第一方向に突出する突出部を有する
　蓄電装置。
　前記蓄電素子ユニットは、前記外部端子を覆うカバー部材をさらに有し、
　前記突出部は、前記カバー部材よりも前記第一方向に突出する
　請求項１に記載の蓄電装置。
　前記サイド部材は、凹部を有し
　前記凹部は、前記突出部の、前記第一方向に配置される、または、
　前記突出部の、前記第一方向及び前記第二方向と交差する第三方向に配置される
　請求項１または２に記載の蓄電装置。
　前記凹部は、前記外部端子の前記第二方向に配置される
　請求項３に記載の蓄電装置。
　前記蓄電素子ユニットを複数備え、
　複数の前記蓄電素子ユニットは、
　前記第二方向に並ぶ第一蓄電素子ユニットと第二蓄電素子ユニットとを含み、
　前記第一蓄電素子ユニットの前記サイド部材が有する前記凹部と、前記第二蓄電素子ユニットの前記サイド部材が有する前記凹部とは、前記第二方向で隣り合って配置される
　請求項３に記載の蓄電装置。
　前記突出部の前記第一方向に配置される壁部をさらに備える
　請求項１または２に記載の蓄電装置。