WO2023163042A1 - 触媒、カソード、イオン交換膜-電極接合体及び固体電解質形電解装置 - Google Patents
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Abstract
COを含む合成ガスの生産効率が高い触媒、カソード、イオン交換膜-電極接合体及び固体電解質形電解装置を提供する。前記触媒は、金、銀、銅、ニッケル、鉄、コバルト、亜鉛、クロム、パラジウム、スズ、マンガン、アルミニウム、インジウム、ビスマス、モリブデン、及び窒化炭素からなる群より選ばれる微粒子;または、銅、ニッケル、鉄、コバルト、亜鉛、マンガン、モリブデン、及びアルミニウムからなる群より選ばれる金属若しくは該金属のイオンに配位子が配位した金属錯体と、炭素を含む担体と、を有し、前記担体は、第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基を表面に有する。
Description
本開示の技術は、触媒、カソード、イオン交換膜-電極接合体及び固体電解質形電解装置に関する。
二酸化炭素は化石燃料などからエネルギーを取り出した際に排出される。大気中の二酸化炭素濃度の上昇は地球温暖化の原因の一つと言われる。二酸化炭素は極めて安定な物質であるため、従来は利用する道がほとんどなかった。しかしながら地球温暖化が深刻になりつつあるという時代の要請もあり、二酸化炭素を他の物質に変換し再び資源化するための、新たな技術が求められている。例えば、気相の二酸化炭素を直接還元することができる二酸化炭素還元型装置の開発が進められている。
例えば、特許文献1には、COを含む合成ガスの生産効率を高くするために、還元反応により少なくとも一酸化炭素を生成する触媒と、前記触媒を有する電極材料と、少なくとも前記電極材料に設けられた固体塩基とを有する電極を用いることが開示されている。
特許文献2には、二酸化炭素の保持性に優れ、かつ電解液を用いなくてもプロトン伝導性に優れる二酸化炭素還元膜を得るために、二酸化炭素還元膜に導電性材料、二酸化炭素吸着剤、及びプロトン透過性高分子を含有することが開示されている。
特許文献3には、還元効率と耐久性のいずれも良好にすることが可能な二酸化炭素還元装置として、第1電極と、電解液及びイオン輸送膜の少なくともいずれかと、第2電極とを備える二酸化炭素還元装置であって、前記第1電極が二酸化炭素を還元する還元触媒を含み、二酸化炭素を還元する同一空間に特定構造のアミノ酸又は特定構造のポリアミノ酸の少なくとも一方を含有する二酸化炭素還元装置が開示されている。
更に、非特許文献1には、二酸化炭素を還元する電極において、還元触媒と同一空間に二酸化炭素の保持性を向上するための添加剤としてのフェノールを含有する二酸化炭素還元装置が開示されている。
特許文献2には、二酸化炭素の保持性に優れ、かつ電解液を用いなくてもプロトン伝導性に優れる二酸化炭素還元膜を得るために、二酸化炭素還元膜に導電性材料、二酸化炭素吸着剤、及びプロトン透過性高分子を含有することが開示されている。
特許文献3には、還元効率と耐久性のいずれも良好にすることが可能な二酸化炭素還元装置として、第1電極と、電解液及びイオン輸送膜の少なくともいずれかと、第2電極とを備える二酸化炭素還元装置であって、前記第1電極が二酸化炭素を還元する還元触媒を含み、二酸化炭素を還元する同一空間に特定構造のアミノ酸又は特定構造のポリアミノ酸の少なくとも一方を含有する二酸化炭素還元装置が開示されている。
更に、非特許文献1には、二酸化炭素を還元する電極において、還元触媒と同一空間に二酸化炭素の保持性を向上するための添加剤としてのフェノールを含有する二酸化炭素還元装置が開示されている。
S. Ren, D. Joulie, D. Salvatore, K. Torbensen, M. Wang, M. Robert, C. P. Berlinguette, Science, 2019, 365, 367-369.
特許文献1では、塩基性の金属酸化物微粒子を共担持し、特許文献2及び3並びに非特許文献1では、含窒素有機化合物を金属触媒に配位または混合した状態で用いている。
しかしながら、これらの方法によって調製された固体塩基は、触媒担体との物理的混合によって存在していたため、触媒との密着性が低いことから還元生成物の生産効率向上の効果が限られている課題があった。
しかしながら、これらの方法によって調製された固体塩基は、触媒担体との物理的混合によって存在していたため、触媒との密着性が低いことから還元生成物の生産効率向上の効果が限られている課題があった。
本開示の技術は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、本開示の技術の課題は、COを含む合成ガスの生産効率が高い触媒、カソード、イオン交換膜-電極接合体及び固体電解質形電解装置を提供することを目的とする。
<1> 金、銀、銅、ニッケル、鉄、コバルト、亜鉛、クロム、パラジウム、スズ、マンガン、アルミニウム、インジウム、ビスマス、モリブデン、及び窒化炭素からなる群より選ばれる微粒子;または、銅、ニッケル、鉄、コバルト、亜鉛、マンガン、モリブデン、及びアルミニウムからなる群より選ばれる金属若しくは該金属のイオンに配位子が配位した金属錯体と、
炭素を含む担体と、
を有し、
前記担体は、第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基を表面に有する触媒。
炭素を含む担体と、
を有し、
前記担体は、第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基を表面に有する触媒。
<2> 前記窒素含有ヘテロアリール基が、式(1)で表される環構造を有する<1>に記載の触媒。
式(1)中、X1~X3は、各々独立に炭素原子又は窒素原子を表し、X1~X3の少なくとも1つが窒素原子であり、X1~X3が炭素原子のとき、前記炭素原子は水素原子又は第1級アミノ基を有する。
<3> 前記第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基が、式(2)で表される<1>又は<2>に記載の触媒。
式(2)中、X1~X3は、各々独立に炭素原子又は窒素原子を表し、X1~X3の少なくとも1つが窒素原子であり、X1~X3が炭素原子のとき、前記炭素原子は水素原子又は第1級アミノ基を有する。R1及びR2は、各々独立に第1級アミノ基又は炭化水素基を表し、式(2)中に少なくとも1つの第1級アミノ基を有する。
<4> 前記窒素含有ヘテロアリール基が、式(4)で表される環構造を有する<1>に記載の触媒。
<5> 前記第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基が、式(5)で表される<1>又は<4>に記載の触媒。
式(5)中、R11~R13は、各々独立に、第1級アミノ基、炭化水素基、又は水素原子を表し、式(5)中に少なくとも1つの第1級アミノ基を有する。
<6> <1>~<5>のいずれか1つに記載の触媒を含む触媒層と、ガス拡散層とを有するカソード。
<7> <6>に記載のカソードと、固体電解質と、アノードとを有するイオン交換膜-電極接合体。
<8> 前記固体電解質が、陰イオン交換膜である<7>に記載のイオン交換膜-電極接合体。
<8> 前記固体電解質が、陰イオン交換膜である<7>に記載のイオン交換膜-電極接合体。
<9> <6>に記載のカソードと、
前記カソードと一対の電極を構成するアノードと、
前記カソードと前記アノードとの間に接触状態にて介在する固体電解質と、
前記カソードと前記アノードとの間に電圧を印加する電圧印加部と
を有する固体電解質形電解装置。
<10> 前記固体電解質が、陰イオン交換膜である<9>に記載の固体電解質形電解装置。
前記カソードと一対の電極を構成するアノードと、
前記カソードと前記アノードとの間に接触状態にて介在する固体電解質と、
前記カソードと前記アノードとの間に電圧を印加する電圧印加部と
を有する固体電解質形電解装置。
<10> 前記固体電解質が、陰イオン交換膜である<9>に記載の固体電解質形電解装置。
本開示の技術によれば、COを含む合成ガスの生産効率が高い触媒、カソード、イオン交換膜-電極接合体及び固体電解質形電解装置を提供することができる。
本明細書に記載された数値範囲の上限値および下限値は任意に組み合わせることができる。例えば、数値範囲として「A~B」及び「C~D」が記載されている場合、「A~D」及び「C~B」の数値範囲も、本開示の範囲に含まれる。
また、本明細書に記載された数値範囲「下限値~上限値」は、特に断りのない限り、下限値以上、上限値以下であることを意味する。
また、本明細書に記載された数値範囲「下限値~上限値」は、特に断りのない限り、下限値以上、上限値以下であることを意味する。
<触媒>
本開示の実施形態に係る触媒は、金、銀、銅、ニッケル、鉄、コバルト、亜鉛、クロム、パラジウム、スズ、マンガン、アルミニウム、インジウム、ビスマス、モリブデン、及び窒化炭素からなる群より選ばれる微粒子;または、銅、ニッケル、鉄、コバルト、亜鉛、マンガン、モリブデン、及びアルミニウムからなる群より選ばれる金属若しくは該金属のイオンに配位子が配位した金属錯体と、
炭素を含む担体と、
を有し、
前記担体は、第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基を表面に有する。
本開示の触媒において、二酸化炭素の還元反応の触媒作用を示す成分は、上記微粒子又は上記金属錯体であるが、本開示の技術においては、上記微粒子又は上記金属錯体を「触媒源」と称し、触媒源と上記担体とを有する構成を「触媒」と称する。
本開示の実施形態に係る触媒は、金、銀、銅、ニッケル、鉄、コバルト、亜鉛、クロム、パラジウム、スズ、マンガン、アルミニウム、インジウム、ビスマス、モリブデン、及び窒化炭素からなる群より選ばれる微粒子;または、銅、ニッケル、鉄、コバルト、亜鉛、マンガン、モリブデン、及びアルミニウムからなる群より選ばれる金属若しくは該金属のイオンに配位子が配位した金属錯体と、
炭素を含む担体と、
を有し、
前記担体は、第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基を表面に有する。
本開示の触媒において、二酸化炭素の還元反応の触媒作用を示す成分は、上記微粒子又は上記金属錯体であるが、本開示の技術においては、上記微粒子又は上記金属錯体を「触媒源」と称し、触媒源と上記担体とを有する構成を「触媒」と称する。
CO2還元においては、CO2還元触媒近傍のCO2吸着量が、CO等、還元生成物の生成効率に強く寄与している。既述の特許文献及び非特許文献では、CO2に対して吸着等相互作用する性質を有する化合物を電極上に触媒と共担持することで、弱酸性であるCO2の吸着量を高め、生成効率を改善する方法が考案されているものの、還元生成物の生成効率が低かった。
これに対し、本実施形態に係る触媒を含むカソードはCOを含む合成ガスの生産効率が従来よりも高い。かかる理由は次によるものと推察される。
これに対し、本実施形態に係る触媒を含むカソードはCOを含む合成ガスの生産効率が従来よりも高い。かかる理由は次によるものと推察される。
従来技術においては、CO2に対して吸着等相互作用する性質を有する塩基化合物が、触媒と物理的に混合され、電極中に存在するに留まるため、触媒への二酸化炭素の供給が安定しなかったと考えられる。
これに対し、本実施形態に係る触媒は、触媒を構成する担体の表面に第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基を有する。すなわち、第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基が、担体表面に化学的に結合し、固定されている。弱酸性を帯びる二酸化炭素は、弱塩基性を帯びる第1級アミノ基との中和作用によって、担体表面近傍の局所的な二酸化炭素濃度を高め還元速度を向上することができると考えられる。このように、担体に担持された触媒源に、二酸化炭素を安定して供給することができ、本実施形態に係る触媒を含むカソードはCOを含む合成ガスの生産効率を従来よりも高めることができると推察される。
以下、本実施形態に係る触媒、カソード、イオン交換膜-電極接合体及び電解装置を順次説明する。まず、本実施形態に係る触媒に含まれる微粒子及び金属錯体について説明する。
これに対し、本実施形態に係る触媒は、触媒を構成する担体の表面に第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基を有する。すなわち、第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基が、担体表面に化学的に結合し、固定されている。弱酸性を帯びる二酸化炭素は、弱塩基性を帯びる第1級アミノ基との中和作用によって、担体表面近傍の局所的な二酸化炭素濃度を高め還元速度を向上することができると考えられる。このように、担体に担持された触媒源に、二酸化炭素を安定して供給することができ、本実施形態に係る触媒を含むカソードはCOを含む合成ガスの生産効率を従来よりも高めることができると推察される。
以下、本実施形態に係る触媒、カソード、イオン交換膜-電極接合体及び電解装置を順次説明する。まず、本実施形態に係る触媒に含まれる微粒子及び金属錯体について説明する。
〔微粒子、金属錯体〕
本実施形態にかかる触媒は、触媒源として、微粒子又は金属錯体を有する。
本実施形態における微粒子及び金属錯体は、還元反応により少なくとも一酸化炭素を生成する作用を有する。
微粒子及び金属錯体は、蒸着、析出、吸着、堆積、接着、溶接、物理混合、噴霧等の公知の方法を実施することで、担体に担持される。
本実施形態にかかる触媒は、触媒源として、微粒子又は金属錯体を有する。
本実施形態における微粒子及び金属錯体は、還元反応により少なくとも一酸化炭素を生成する作用を有する。
微粒子及び金属錯体は、蒸着、析出、吸着、堆積、接着、溶接、物理混合、噴霧等の公知の方法を実施することで、担体に担持される。
(微粒子)
本実施形態における微粒子は、金、銀、銅、ニッケル、鉄、コバルト、亜鉛、クロム、パラジウム、スズ、マンガン、アルミニウム、インジウム、ビスマス、モリブデン、及び窒化炭素からなる群より選ばれる無機微粒子であり、1つのみ用いてもよいし、2つ以上を組み合わせて用いてもよい。
以上の中でも、二酸化炭素還元反応の反応効率の観点から、微粒子の材質は、銀、金、亜鉛、スズ、銅及びビスマスが好ましく、銀、金、銅及びスズがより好ましく、銀、金及び銅が更に好ましい。
本実施形態における微粒子は、金、銀、銅、ニッケル、鉄、コバルト、亜鉛、クロム、パラジウム、スズ、マンガン、アルミニウム、インジウム、ビスマス、モリブデン、及び窒化炭素からなる群より選ばれる無機微粒子であり、1つのみ用いてもよいし、2つ以上を組み合わせて用いてもよい。
以上の中でも、二酸化炭素還元反応の反応効率の観点から、微粒子の材質は、銀、金、亜鉛、スズ、銅及びビスマスが好ましく、銀、金、銅及びスズがより好ましく、銀、金及び銅が更に好ましい。
触媒源としての微粒子の平均粒径は、二酸化炭素還元反応の反応速度の観点から、65nm以下であることが好ましく、60nm以下であることが好ましく、50nm以下であることが好ましく、40nm以下であることが好ましく、30nm以下であることが好ましい。また、平均粒径の下限値に制限はないが、製造容易性の面から、1nm以上であることが好ましく、5nm以上であることがより好ましい。
前記平均粒径は、走査型電子顕微鏡等の写真観察等によって測定することができる。
前記平均粒径は、走査型電子顕微鏡等の写真観察等によって測定することができる。
(金属錯体)
本実施形態における金属錯体は、金属または該金属のイオンに配位子が配位した金属錯体であり、ここでの金属は、銅、ニッケル、鉄、コバルト、亜鉛、マンガン、モリブデン、及びアルミニウムからなる群より選ばれる。
以上の中でも、二酸化炭素還元反応の反応効率の観点から、金属は、ニッケル、コバルト、鉄、銅、亜鉛及びマンガンが好ましく、ニッケル、コバルト、鉄及び銅がより好ましく、ニッケル、コバルト及び鉄が更に好ましい。金属錯体は金属または該金属のイオンを1種のみ含んでいてもよいし、2種以上含んでいてもよい。
配位子の種類は特に制限されず、例えば、フタロシアニン錯体、ポルフィリン錯体、ピリジン錯体、金属担持共有結合性トリアジン構造体、金属有機構造体等が挙げられる。中でも、フタロシアニン錯体、ポルフィリン錯体、ピリジン錯体及び金属担持共有結合性トリアジン構造体が好ましく、フタロシアニン錯体、ポルフィリン錯体及び金属担持共有結合性トリアジン構造体がより好ましく、ポルフィリン錯体及び金属担持共有結合性トリアジン構造体が更に好ましい。金属錯体は配位子を1種のみ含んでいてもよいし、2種以上含んでいてもよい。
本実施形態における金属錯体は、金属または該金属のイオンに配位子が配位した金属錯体であり、ここでの金属は、銅、ニッケル、鉄、コバルト、亜鉛、マンガン、モリブデン、及びアルミニウムからなる群より選ばれる。
以上の中でも、二酸化炭素還元反応の反応効率の観点から、金属は、ニッケル、コバルト、鉄、銅、亜鉛及びマンガンが好ましく、ニッケル、コバルト、鉄及び銅がより好ましく、ニッケル、コバルト及び鉄が更に好ましい。金属錯体は金属または該金属のイオンを1種のみ含んでいてもよいし、2種以上含んでいてもよい。
配位子の種類は特に制限されず、例えば、フタロシアニン錯体、ポルフィリン錯体、ピリジン錯体、金属担持共有結合性トリアジン構造体、金属有機構造体等が挙げられる。中でも、フタロシアニン錯体、ポルフィリン錯体、ピリジン錯体及び金属担持共有結合性トリアジン構造体が好ましく、フタロシアニン錯体、ポルフィリン錯体及び金属担持共有結合性トリアジン構造体がより好ましく、ポルフィリン錯体及び金属担持共有結合性トリアジン構造体が更に好ましい。金属錯体は配位子を1種のみ含んでいてもよいし、2種以上含んでいてもよい。
〔担体〕
本実施形態に係る担体は炭素を含み、第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基を表面に有する。炭素は、通常、導電性を有することから、本実施形態に係る担体は導電性担体である。
第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基が担体の表面に化学結合により固定されることで、安定して触媒源へ二酸化炭素を供給することができる。
本実施形態に係る担体は炭素を含み、第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基を表面に有する。炭素は、通常、導電性を有することから、本実施形態に係る担体は導電性担体である。
第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基が担体の表面に化学結合により固定されることで、安定して触媒源へ二酸化炭素を供給することができる。
(炭素)
炭素は、二酸化炭素を還元するための装置に備えられる電極におけるガス拡散層として用いることができる導電性炭素材料であれば、制限はなく、カーボンブラック(ファーネスブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ミディアムサーマルカーボンブラック等)、活性炭、黒鉛、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーン、グラフェンナノプレートレット、ナノポーラスカーボン等の炭素が挙げられ、中でも、カーボンブラックが好ましい。さらに構造としては多孔質構造であることが好ましい。多孔質構造の炭素としては、グラフェンに代表される多孔質炭素材料が挙げられる。
炭素は、二酸化炭素を還元するための装置に備えられる電極におけるガス拡散層として用いることができる導電性炭素材料であれば、制限はなく、カーボンブラック(ファーネスブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ミディアムサーマルカーボンブラック等)、活性炭、黒鉛、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーン、グラフェンナノプレートレット、ナノポーラスカーボン等の炭素が挙げられ、中でも、カーボンブラックが好ましい。さらに構造としては多孔質構造であることが好ましい。多孔質構造の炭素としては、グラフェンに代表される多孔質炭素材料が挙げられる。
カーボンブラックの形状、大きさ、グレード等には制限はないが、DBP吸油量(ジブチルフタレート吸油量)は、50~500ml/100gであることが好ましく、100~300ml/100gであることがより好ましく、100~200ml/100gであることが更に好ましい。また、一次粒子径は、5~200nmであることが好ましく、10~100nmであることがより好ましく、10~50nmであることが更に好ましい。
カーボンブラックのDBP吸油量は、JIS K 6217-4:2001(オイル吸収量の求め方)によって求められ、一次粒子径は、例えばレーザー回折式粒度分布測定によって求められる。
カーボンブラックは市販品でもよく、例えば、Vulcan(登録商標) XC-72(キャボット社製)、デンカブラック HSー100(デンカ社製)、ケッチェンブラックEC-600JD(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ社製)、Conductex-7055 Ultra(Birla Carbon社製)等が挙げられる。
カーボンブラックのDBP吸油量は、JIS K 6217-4:2001(オイル吸収量の求め方)によって求められ、一次粒子径は、例えばレーザー回折式粒度分布測定によって求められる。
カーボンブラックは市販品でもよく、例えば、Vulcan(登録商標) XC-72(キャボット社製)、デンカブラック HSー100(デンカ社製)、ケッチェンブラックEC-600JD(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ社製)、Conductex-7055 Ultra(Birla Carbon社製)等が挙げられる。
(第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基)
本実施形態に係る担体は、第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基を表面に有する。
窒素含有ヘテロアリール基は特に制限されない。窒素含有ヘテロアリール基は、窒素含有複素環から水素原子を1つ取り除いた基として表され、窒素含有複素環は単環でも、縮合環でもよい。
窒素含有ヘテロアリール基は、具体的には、例えば、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、キノリン、イソキノリン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、インドール、カルバゾール、フェナントリジン、アクリジン、ナフチリジン、ベンゾイミダゾール、インダゾール、キノキサリン、キナゾリン、プリン、プテリジン等の窒素含有複素環から水素原子を1つ取り除いた基が挙げられる。
本実施形態に係る担体は、第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基を表面に有する。
窒素含有ヘテロアリール基は特に制限されない。窒素含有ヘテロアリール基は、窒素含有複素環から水素原子を1つ取り除いた基として表され、窒素含有複素環は単環でも、縮合環でもよい。
窒素含有ヘテロアリール基は、具体的には、例えば、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、キノリン、イソキノリン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、インドール、カルバゾール、フェナントリジン、アクリジン、ナフチリジン、ベンゾイミダゾール、インダゾール、キノキサリン、キナゾリン、プリン、プテリジン等の窒素含有複素環から水素原子を1つ取り除いた基が挙げられる。
以上の中でも、窒素含有ヘテロアリール基は、式(1)又は式(4)で表される環構造を有することが好ましい。
式(1)中、X1~X3は、各々独立に炭素原子又は窒素原子を表し、X1~X3の少なくとも1つが窒素原子であり、X1~X3が炭素原子のとき、前記炭素原子は水素原子又は第1級アミノ基を有する。例えば、式(1)において、X1~X3は各々独立に、C-H又はC-NH2と表され得る。
式(1)で表される環構造を有する窒素含有ヘテロアリール基としては、例えば、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、キノリン、イソキノリン、フェナントリジン、アクリジン、ナフチリジン、キナゾリン等の窒素含有複素環から水素原子を1つ取り除いた基が挙げられる。
式(4)で表される環構造を有する窒素含有ヘテロアリール基は、ピラジンから水素原子を1つ取り除いた基である。
式(1)で表される環構造を有する窒素含有ヘテロアリール基としては、例えば、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、キノリン、イソキノリン、フェナントリジン、アクリジン、ナフチリジン、キナゾリン等の窒素含有複素環から水素原子を1つ取り除いた基が挙げられる。
式(4)で表される環構造を有する窒素含有ヘテロアリール基は、ピラジンから水素原子を1つ取り除いた基である。
触媒への二酸化炭素の供給量をより高める観点から、式(1)中、X1~X3のいずれか2つが窒素原子であることが好ましく、3つ全てが窒素原子であることがより好ましい。
具体的には、窒素含有ヘテロアリール基は、ピリミジン、ピラジン、トリアジン、ナフチリジン、及びキナゾリンからなる群より選択されるいずれか1つの窒素含有複素環から水素原子を1つ取り除いた基が好ましく、ピリミジン、トリアジン、ナフチリジン、及びキナゾリンからなる群より選択されるいずれか1つの窒素含有複素環から水素原子を1つ取り除いた基がより好ましく、トリアジンから水素原子を1つ取り除いた基、すなわち、トリアジル基が更に好ましい。
具体的には、窒素含有ヘテロアリール基は、ピリミジン、ピラジン、トリアジン、ナフチリジン、及びキナゾリンからなる群より選択されるいずれか1つの窒素含有複素環から水素原子を1つ取り除いた基が好ましく、ピリミジン、トリアジン、ナフチリジン、及びキナゾリンからなる群より選択されるいずれか1つの窒素含有複素環から水素原子を1つ取り除いた基がより好ましく、トリアジンから水素原子を1つ取り除いた基、すなわち、トリアジル基が更に好ましい。
窒素含有ヘテロアリール基は、少なくとも1つの第1級アミノ基を有する。第1級アミノ基の数は、1つ以上であれば特に制限されない。例えば、窒素含有ヘテロアリール基がピリミジル基の場合、ピリミジル基は1~4つの第1級アミノ基を有し得るし、窒素含有ヘテロアリール基がキノニル基の場合、キノニル基は1~6つの第1級アミノ基を有し得る。
窒素含有ヘテロアリール基は、第1級アミノ基以外に、更に、置換基を有していてもよい。置換基としては、アルキル基、アリール基等が挙げられる。
以上の中でも、第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基は、触媒への二酸化炭素の供給量をより高める観点から、式(2)又は(5)で表されることが好ましい。
式(2)中、X1~X3は、各々独立に炭素原子又は窒素原子を表し、X1~X3の少なくとも1つが窒素原子であり、X1~X3が炭素原子のとき、前記炭素原子は水素原子又は第1級アミノ基を有する。R1及びR2は、各々独立に第1級アミノ基又は炭化水素基を表し、式(2)中に少なくとも1つの第1級アミノ基を有する。
式(5)中、R11~R13は、各々独立に、第1級アミノ基、炭化水素基、又は水素原子を表し、式(5)中に少なくとも1つの第1級アミノ基を有する。
式(5)中、R11~R13は、各々独立に、第1級アミノ基、炭化水素基、又は水素原子を表し、式(5)中に少なくとも1つの第1級アミノ基を有する。
炭化水素基は、アルキル基、アリール基等が挙げられる。
アルキル基は、直鎖状、分岐状又は環状のいずれでもよく、炭素数は1~10であることが好ましい。中でも、炭素数1~5の直鎖状アルキル基がより好ましく、メチル基が更に好ましい。
アリール基は、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、炭素数は5~10であることが好ましい。中でも、炭素数6~8のアリール基がより好ましく、フェニル基が更に好ましい。
アルキル基は、直鎖状、分岐状又は環状のいずれでもよく、炭素数は1~10であることが好ましい。中でも、炭素数1~5の直鎖状アルキル基がより好ましく、メチル基が更に好ましい。
アリール基は、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、炭素数は5~10であることが好ましい。中でも、炭素数6~8のアリール基がより好ましく、フェニル基が更に好ましい。
式(2)及び式(5)中に、各々独立に、少なくとも1つの第1級アミノ基を有する。
式(2)においては、X1~X3のうち1つが炭素原子となり第1級アミノ基を有する構造(C-NH2)であってもよいし、R1又はR2が第1級アミノ基であってもよい。
式(2)で表される第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基は、触媒への二酸化炭素の供給量をより高める観点から、式(2)中、X1~X3のいずれか2つが窒素原子であることが好ましく、3つ全てが窒素原子であることがより好ましい。同様の観点から、式(2)中、R1及びR2が共に第1級アミノ基であることが好ましい。
式(2)においては、X1~X3のうち1つが炭素原子となり第1級アミノ基を有する構造(C-NH2)であってもよいし、R1又はR2が第1級アミノ基であってもよい。
式(2)で表される第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基は、触媒への二酸化炭素の供給量をより高める観点から、式(2)中、X1~X3のいずれか2つが窒素原子であることが好ましく、3つ全てが窒素原子であることがより好ましい。同様の観点から、式(2)中、R1及びR2が共に第1級アミノ基であることが好ましい。
式(5)においては、R11~R13の1つが第1級アミノ基であってもよいし、全てが第1級アミノ基であってもよい。R11~R13のうち1つ以上が炭化水素基であり、炭化水素基の置換基として第1級アミノ基を有していてもよい。また、両者の組み合わせであってもよい。
式(5)で表される第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基は、触媒への二酸化炭素の供給量をより高める観点から、式(5)中、少なくともR11が第1級アミノ基であることが好ましい。
式(5)で表される第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基は、触媒への二酸化炭素の供給量をより高める観点から、式(5)中、少なくともR11が第1級アミノ基であることが好ましい。
式(2)で表される第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基の具体的な好ましい態様は、X1~X3のいずれか2つ又は3つが窒素原子であり、R1及びR2が、各々独立に、炭素数1~5の直鎖状アルキル基、炭素数6~8のアリール基、又は第1級アミノ基である。ただし、R1及びR2の少なくとも1つは第1級アミノ基であり、X1~X3のいずれか2つが窒素原子のとき、残りの1つは水素原子が1つ結合した炭素原子(C-H)である。
式(2)で表される第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基の具体的なより好ましい態様は、X1~X3のいずれか2つ又は3つが窒素原子であり、R1及びR2が、各々独立に、炭素数6~8のアリール基、又は第1級アミノ基である。ただし、R1及びR2の少なくとも1つは第1級アミノ基であり、X1~X3のいずれか2つが窒素原子のとき、残りの1つは水素原子が1つ結合した炭素原子(C-H)である。
式(2)で表される第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基のX1~X3の3つが窒素原子である場合、R1及びR2が、各々独立に、炭素数1~5の直鎖状アルキル基、炭素数6~8のアリール基、又は第1級アミノ基である態様とすることもできる。ただし、R1及びR2の少なくとも1つは第1級アミノ基である。
式(2)で表される第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基の具体的な更に好ましい態様は、X1~X3の3つが窒素原子であり、R1及びR2が、各々独立に、炭素数6~8のアリール基、又は第1級アミノ基である。ただし、R1及びR2の少なくとも1つは第1級アミノ基である。
式(2)で表される第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基の具体的なより更に好ましい態様は、X1~X3の3つが窒素原子であり、R1及びR2が、第1級アミノ基である。
式(5)で表される第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基の具体的な好ましい態様は、R11が第1級アミノ基であり、かつ、R12及びR13が水素原子である。
以上の中でも、第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基は、式(2)で表されることが好ましい。
以上の中でも、第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基は、式(2)で表されることが好ましい。
本実施形態に係る担体が有する第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基は、1種であってもよいし、2種以上であってもよい。
また、本実施形態に係る担体は、第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基を1つ有していてもよいし、2つ以上有していてもよい。本実施形態に係る担体が有する第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基の量は、中和反応により定量することができる。
また、本実施形態に係る担体は、第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基を1つ有していてもよいし、2つ以上有していてもよい。本実施形態に係る担体が有する第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基の量は、中和反応により定量することができる。
[第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基の導入方法]
本実施形態に係る担体表面への、第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基の導入方法は特に制限されない。
例えば、本実施形態に係る担体としてカーボンブラックを用い、第1級アミノ基を2つ以上有する窒素含有複素環化合物を前駆体として、ジアゾ化反応を経由して、カーボンブラック表面の芳香環等に求核反応を起こさせることで、化学結合を形成することができる。
本実施形態に係る担体表面への、第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基の導入方法は特に制限されない。
例えば、本実施形態に係る担体としてカーボンブラックを用い、第1級アミノ基を2つ以上有する窒素含有複素環化合物を前駆体として、ジアゾ化反応を経由して、カーボンブラック表面の芳香環等に求核反応を起こさせることで、化学結合を形成することができる。
第1級アミノ基を2つ以上有する窒素含有複素環化合物は、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、キノリン、イソキノリン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、インドール、カルバゾール、フェナントリジン、アクリジン、ナフチリジン、ベンゾイミダゾール、インダゾール、キノキサリン、キナゾリン、プリン、プテリジン等の窒素含有複素環に、第1級アミノ基を2つ以上有する化合物が挙げられる。
第1級アミノ基を2つ以上有する窒素含有複素環化合物は、第1級アミノ基以外に、更に、置換基を有していてもよい。置換基としては、アルキル基、アリール基等が挙げられる。
第1級アミノ基を2つ以上有する窒素含有複素環化合物は、下記式(3)又は(6)で表されることが好ましい。
第1級アミノ基を2つ以上有する窒素含有複素環化合物は、第1級アミノ基以外に、更に、置換基を有していてもよい。置換基としては、アルキル基、アリール基等が挙げられる。
第1級アミノ基を2つ以上有する窒素含有複素環化合物は、下記式(3)又は(6)で表されることが好ましい。
式(3)中、X4~X6は、各々独立に炭素原子又は窒素原子を表し、X4~X6の少なくとも1つが窒素原子であり、X1~X3が炭素原子のとき、前記炭素原子は水素原子又は第1級アミノ基を有する。R3~R5は、各々独立に第1級アミノ基又は炭化水素基を表し、式(3)中に少なくとも2つの第1級アミノ基を有する。
式(6)中、R14~R17は、各々独立に、第1級アミノ基、炭化水素基、又は水素原子を表し、式(5)中に少なくとも2つの第1級アミノ基を有する。
炭化水素基は、アルキル基、アリール基等が挙げられる。
アルキル基は、直鎖状、分岐状又は環状のいずれでもよく、炭素数は1~10であることが好ましい。中でも、炭素数1~5の直鎖状アルキル基がより好ましく、メチル基が更に好ましい。
アリール基は、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、炭素数は5~10であることが好ましい。中でも、炭素数6~8のアリール基がより好ましく、フェニル基が更に好ましい。
アルキル基は、直鎖状、分岐状又は環状のいずれでもよく、炭素数は1~10であることが好ましい。中でも、炭素数1~5の直鎖状アルキル基がより好ましく、メチル基が更に好ましい。
アリール基は、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、炭素数は5~10であることが好ましい。中でも、炭素数6~8のアリール基がより好ましく、フェニル基が更に好ましい。
式(3)及び式(6)中に、各々独立に、少なくとも2つの第1級アミノ基を有する。
式(3)においては、X1~X3のうち2つ以上が炭素原子となり第1級アミノ基を有する構造(C-NH2)であってもよいし、R3~R5のうち2つ以上が第1級アミノ基であってもよいし、両者の組み合わせであってもよい。
式(3)で表される第1級アミノ基を2つ以上有する窒素含有複素環化合物は、触媒への二酸化炭素の供給量をより高める観点から、式(3)中、X4~X6のいずれか2つが窒素原子であることが好ましく、3つ全てが窒素原子であることがより好ましい。同様の観点から、式(3)中、R3~R5の全てが第1級アミノ基であることが好ましい。
式(3)においては、X1~X3のうち2つ以上が炭素原子となり第1級アミノ基を有する構造(C-NH2)であってもよいし、R3~R5のうち2つ以上が第1級アミノ基であってもよいし、両者の組み合わせであってもよい。
式(3)で表される第1級アミノ基を2つ以上有する窒素含有複素環化合物は、触媒への二酸化炭素の供給量をより高める観点から、式(3)中、X4~X6のいずれか2つが窒素原子であることが好ましく、3つ全てが窒素原子であることがより好ましい。同様の観点から、式(3)中、R3~R5の全てが第1級アミノ基であることが好ましい。
式(6)においては、R14~R17のうち2つ以上が第1級アミノ基であってもよい。R14~R17のうち1つ以上が炭化水素基であり、炭化水素基の置換基として第1級アミノ基を有していてもよい。また、両者の組み合わせであってもよい。
式(6)で表される第1級アミノ基を2つ以上有する窒素含有複素環化合物は、触媒への二酸化炭素の供給量をより高める観点から、式(6)中、R16又はR17が第1級アミノ基であることが好ましい。
式(6)で表される第1級アミノ基を2つ以上有する窒素含有複素環化合物は、触媒への二酸化炭素の供給量をより高める観点から、式(6)中、R16又はR17が第1級アミノ基であることが好ましい。
式(3)で表される第1級アミノ基を2つ以上有する窒素含有複素環化合物の具体的な好ましい態様は、X4~X6のいずれか2つ又は3つが窒素原子であり、R3~R5が、各々独立に、炭素数1~5の直鎖状アルキル基、炭素数6~8のアリール基、又は第1級アミノ基である。ただし、R3~R5の少なくとも2つは第1級アミノ基である。
式(3)で表される第1級アミノ基を2つ以上有する窒素含有複素環化合物の具体的なより好ましい態様は、X4~X6のいずれか2つ又は3つが窒素原子であり、R3~R5が、各々独立に、炭素数6~8のアリール基、又は第1級アミノ基である。ただし、R3~R5の少なくとも2つは第1級アミノ基である。
式(3)で表される第1級アミノ基を2つ以上有する窒素含有複素環化合物のX4~X6の3つが窒素原子である場合、R3~R5が、各々独立に、炭素数1~5の直鎖状アルキル基、炭素数6~8のアリール基、又は第1級アミノ基である態様とすることもできる。ただし、R3~R5の少なくとも2つは第1級アミノ基である。
式(3)で表される第1級アミノ基を2つ以上有する窒素含有複素環化合物の具体的な更に好ましい態様は、X4~X6の3つが窒素原子であり、R3~R5が、各々独立に、炭素数6~8のアリール基、又は第1級アミノ基である。ただし、R3~R5の少なくとも2つは第1級アミノ基である。
式(3)で表される第1級アミノ基を2つ以上有する窒素含有複素環化合物の具体的なより更に好ましい態様は、X4~X6の3つが窒素原子であり、R3~R5が、第1級アミノ基である。
式(6)で表される第1級アミノ基を2つ以上有する窒素含有複素環化合物の具体的な好ましい態様は、R14及びR17が第1級アミノ基であるか、R15及びR17が第1級アミノ基である。
以上の中でも、第1級アミノ基を2つ以上有する窒素含有複素環化合物は、式(3)で表されることが好ましい。
以上の中でも、第1級アミノ基を2つ以上有する窒素含有複素環化合物は、式(3)で表されることが好ましい。
また、本開示の技術における触媒は、後述するアイオノマーに被覆されていることが好ましい。触媒をアイオノマーで被覆することによって、被覆された触媒と後述する固体電解質とのイオン電導チャネルが形成されやすくなり、反応によって生成したイオン移動が容易となり、電解効率を向上させることが可能となる。
[触媒の製造方法]
本実施形態に係る触媒の製造方法は特に制限されない。
例えば、既述の第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基の導入方法により、本実施形態に係る担体表面に、第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基を導入した後に、触媒源を担体に担持してもよい。また、反対に、触媒源を担持してから、第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基を担体表面に導入してもよい。
触媒表面の清浄性を確保する観点、すなわち、触媒表面がアリール基で覆われてしまうことを抑制する観点から、第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基を導入した後に、触媒源を担体に担持することが好ましい。
本実施形態に係る触媒の製造方法は特に制限されない。
例えば、既述の第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基の導入方法により、本実施形態に係る担体表面に、第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基を導入した後に、触媒源を担体に担持してもよい。また、反対に、触媒源を担持してから、第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基を担体表面に導入してもよい。
触媒表面の清浄性を確保する観点、すなわち、触媒表面がアリール基で覆われてしまうことを抑制する観点から、第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基を導入した後に、触媒源を担体に担持することが好ましい。
<カソード>
本実施形態に係るカソード(陰極)は、既述の本実施形態に係る触媒を含む触媒層と、ガス拡散層とを有する。
本実施形態に係るは、本実施形態に係る触媒を含む触媒層を備えることで、COを含む合成ガスの生産効率が高い。
本実施形態に係るカソード(陰極)は、既述の本実施形態に係る触媒を含む触媒層と、ガス拡散層とを有する。
本実施形態に係るは、本実施形態に係る触媒を含む触媒層を備えることで、COを含む合成ガスの生産効率が高い。
〔触媒層〕
触媒層は、本実施形態に係る触媒を少なくとも含み、更に、アイオノマーを含んでいてもよい。
アイオノマーは、触媒層中において結着樹脂として機能し、本実施形態に係る触媒を分散し、固定化し得るマトリックス樹脂(連続相)であると共に、電解によって生じたイオンを伝達させ、CO2電解効率を向上させる機能も有する。また、アイオノマーは、電気分解によって生じたイオンの伝達効率を向上する観点から、導電性であることが好ましく、高分子電解質であることがより好ましい。高分子電解質はイオン交換樹脂であることが更に好ましい。イオン交換樹脂は、陽イオン交換樹脂であってもよいし、陰イオン交換樹脂であってもよいが、陰イオン交換樹脂であることが好ましい。
特に陰イオン交換樹脂を用いた場合には、陰イオン交換樹脂自体が二酸化炭素吸着能を有することとなり、イオン交換樹脂のイオン伝達のし易さと併せて二酸化炭素の電解効率を大きく向上させることが可能となる。
触媒層は、本実施形態に係る触媒を少なくとも含み、更に、アイオノマーを含んでいてもよい。
アイオノマーは、触媒層中において結着樹脂として機能し、本実施形態に係る触媒を分散し、固定化し得るマトリックス樹脂(連続相)であると共に、電解によって生じたイオンを伝達させ、CO2電解効率を向上させる機能も有する。また、アイオノマーは、電気分解によって生じたイオンの伝達効率を向上する観点から、導電性であることが好ましく、高分子電解質であることがより好ましい。高分子電解質はイオン交換樹脂であることが更に好ましい。イオン交換樹脂は、陽イオン交換樹脂であってもよいし、陰イオン交換樹脂であってもよいが、陰イオン交換樹脂であることが好ましい。
特に陰イオン交換樹脂を用いた場合には、陰イオン交換樹脂自体が二酸化炭素吸着能を有することとなり、イオン交換樹脂のイオン伝達のし易さと併せて二酸化炭素の電解効率を大きく向上させることが可能となる。
陽イオン交換樹脂としては、例えば、スルホン基を有するフッ素樹脂、スルホン基を有するスチレン-ジビニルベンゼン共重合が挙げられる。また、市販品も用いることができ、例えば、Nafion(Chemours社製)、Aquivion(Solvay Specialty Polymers社製)、DIAION(三菱ケミカル社製)、Fumasep(FUMATECH社製)等が挙げられる。
陰イオン交換樹脂としては、例えば、4級アンモニウム基、1級アミノ基、2級アミノ基、及び3級アミノ基からなる群より選択される1つ以上のイオン交換基を有する樹脂が挙げられる。市販品も用いることができ、例えば、Sustainion(Dioxide Materials社製)、Fumasep(FUMATECH社製)、PENTION(Xergy社製)、DURION(Xergy社製)、NEOSEPTA(アストム社製)、TOYOPEARL(東ソー社製)等が挙げられる。
陰イオン交換樹脂としては、例えば、4級アンモニウム基、1級アミノ基、2級アミノ基、及び3級アミノ基からなる群より選択される1つ以上のイオン交換基を有する樹脂が挙げられる。市販品も用いることができ、例えば、Sustainion(Dioxide Materials社製)、Fumasep(FUMATECH社製)、PENTION(Xergy社製)、DURION(Xergy社製)、NEOSEPTA(アストム社製)、TOYOPEARL(東ソー社製)等が挙げられる。
陰イオン交換樹脂は、導電性を向上する観点から、塩基点密度が、乾燥状態で、2.0~5.0mmol/cm3であることが好ましく、2.5mmol/cm3以上、4.5mmol/cm3未満であることがより好ましく、2.9mmol/cm3以上、4.5mmol/cm3未満であることが更に好ましい。
陰イオン交換樹脂の塩基点密度は、陰イオン交換樹脂について1H NMR測定を行った際のシグナルの積分値から得ることができる。
また、陰イオン交換樹脂について、乾燥状態とは、陰イオン交換樹脂中の自由水の含有量が、樹脂1gあたり0.01g以下であることを意味し、例えば、真空中において加熱することにより陰イオン交換樹脂を乾燥状態にすることができる。
陰イオン交換樹脂の塩基点密度は、陰イオン交換樹脂について1H NMR測定を行った際のシグナルの積分値から得ることができる。
また、陰イオン交換樹脂について、乾燥状態とは、陰イオン交換樹脂中の自由水の含有量が、樹脂1gあたり0.01g以下であることを意味し、例えば、真空中において加熱することにより陰イオン交換樹脂を乾燥状態にすることができる。
本実施形態に係るカソード(陰極)を、後述するイオン交換膜-電極接合体及び固体電解質形電解装置で用いる場合は、導電性向上の観点から、アイオノマーは、固体電解質(イオン交換膜)と同じ樹脂を用いることが好ましい。
触媒層中の本実施形態に係る触媒の含有量は、COを含む合成ガスの生産効率をより向上する観点から、5~90質量%であることが好ましく、10~80質量%であることがより好ましく、15~60質量%であることが更に好ましい。
〔ガス拡散層〕
ガス拡散層は、例えば、カーボン紙若しくは不織布、又は金属メッシュを含む。例えば、グラファイトカーボン、ガラス状カーボン、チタン、SUS鋼等が挙られる。
ガス拡散層は、例えば、カーボン紙若しくは不織布、又は金属メッシュを含む。例えば、グラファイトカーボン、ガラス状カーボン、チタン、SUS鋼等が挙られる。
<イオン交換膜-電極接合体>
本実施形態に係るイオン交換膜-電極接合体は、既述の本実施形態に係るカソードと、固体電解質と、アノードとを有する。
本実施形態に係るイオン交換膜-電極接合体は、本実施形態に係る触媒を含むカソードを備えているため、COを含む合成ガスの生産効率が高い。
図1は、本実施形態で好適に用いられるイオン交換膜-電極接合体の模式図である。図1には、ガス拡散層10と、触媒層20と、固体電解質30と、アノード40とを有するイオン交換膜-電極接合体50が示されている。触媒層20は、複数の本実施形態に係る触媒24と、アイオノマー22を含む。ガス拡散層10と触媒層20との組み合わせにより、本実施形態に係るカソード(陰極)が構成される。
図1に示されるように、ガス拡散層10を通じて二酸化炭素(CO2)が触媒層20に供給され、還元反応により一酸化炭素(CO)が生成する。
以下、図1において符号を省略して説明する。
本実施形態に係るイオン交換膜-電極接合体は、既述の本実施形態に係るカソードと、固体電解質と、アノードとを有する。
本実施形態に係るイオン交換膜-電極接合体は、本実施形態に係る触媒を含むカソードを備えているため、COを含む合成ガスの生産効率が高い。
図1は、本実施形態で好適に用いられるイオン交換膜-電極接合体の模式図である。図1には、ガス拡散層10と、触媒層20と、固体電解質30と、アノード40とを有するイオン交換膜-電極接合体50が示されている。触媒層20は、複数の本実施形態に係る触媒24と、アイオノマー22を含む。ガス拡散層10と触媒層20との組み合わせにより、本実施形態に係るカソード(陰極)が構成される。
図1に示されるように、ガス拡散層10を通じて二酸化炭素(CO2)が触媒層20に供給され、還元反応により一酸化炭素(CO)が生成する。
以下、図1において符号を省略して説明する。
〔固体電解質〕
本実施形態に係るイオン交換膜-電極接合体は、固体電解質を有する。
固体電解質は、高分子膜を用いることができる。高分子は、種々のアイオノマーを用いることができ、陽イオン交換樹脂であってもよいし、陰イオン交換樹脂であってもよいが、陰イオン交換樹脂であることが好ましい。すなわち、固体電解質は、陰イオン交換膜であることが好ましい。また、上述した触媒層に用いられるアイオノマーと同一の陰イオン交換樹脂を用いることがより好ましい。
固体電解質は、陽イオン交換膜、又は陰イオン交換膜として市販されている製品を用いてもよい。
また、固体電解質に陰イオン交換膜を用いた場合には、塩基点密度が、乾燥状態で、0.5~5.0mmol/cm3であることが好ましく、2.5mmol/cm3以上、4.5mmol/cm3未満であることがより好ましく、2.9mmol/cm3以上、4.5mmol/cm3未満であることが更に好ましい。
本実施形態に係るイオン交換膜-電極接合体は、固体電解質を有する。
固体電解質は、高分子膜を用いることができる。高分子は、種々のアイオノマーを用いることができ、陽イオン交換樹脂であってもよいし、陰イオン交換樹脂であってもよいが、陰イオン交換樹脂であることが好ましい。すなわち、固体電解質は、陰イオン交換膜であることが好ましい。また、上述した触媒層に用いられるアイオノマーと同一の陰イオン交換樹脂を用いることがより好ましい。
固体電解質は、陽イオン交換膜、又は陰イオン交換膜として市販されている製品を用いてもよい。
また、固体電解質に陰イオン交換膜を用いた場合には、塩基点密度が、乾燥状態で、0.5~5.0mmol/cm3であることが好ましく、2.5mmol/cm3以上、4.5mmol/cm3未満であることがより好ましく、2.9mmol/cm3以上、4.5mmol/cm3未満であることが更に好ましい。
陽イオン交換膜としては、例えば、フッ素樹脂母体にスルホン基を導入した強酸性陽イオン交換膜、Nafion117、Nafion115、Nafion212、Nafion350(Chemrous社製)、スチレン-ジビニルベンゼン共重合体母体にスルホン基を導入した強酸性陽イオン交換膜、ネオセプタCSE(アストム社製)等を用いることができる。
陰イオン交換膜としては、例えば、4級アンモニウム基、1級アミノ基、2級アミノ基、及び3級アミノ基からなる群より選択される1つ以上のイオン交換基を有する陰イオン交換膜が挙げられる。具体的には、例えば、ネオセプタ(登録商標)ASE、AHA、ACS、AFX(アストム社製)、セレミオン(登録商標)AMVN、DSVN、AAV、ASVN、AHO(旭硝子社製)等が挙げられる。
陰イオン交換膜としては、例えば、4級アンモニウム基、1級アミノ基、2級アミノ基、及び3級アミノ基からなる群より選択される1つ以上のイオン交換基を有する陰イオン交換膜が挙げられる。具体的には、例えば、ネオセプタ(登録商標)ASE、AHA、ACS、AFX(アストム社製)、セレミオン(登録商標)AMVN、DSVN、AAV、ASVN、AHO(旭硝子社製)等が挙げられる。
二酸化炭素の還元反応は、本実施形態に係るカソード(陰極)での還元反応は、固体電解質の種類に応じて異なる。固体電解質として陽イオン交換膜を使用した場合には、下記反応式(1)と反応式(2)の還元反応が起き、固体電解質として陰イオン交換膜を使用した場合には、下記反応式(3)と反応式(4)の還元反応が起きる。
CO2+2H-+2e-→CO+H2O (1)
2H++2e-→H2 (2)
H2O+CO2+2e-→CO+2OH- (3)
2H2O+2e-→H2+2OH- (4)
2H++2e-→H2 (2)
H2O+CO2+2e-→CO+2OH- (3)
2H2O+2e-→H2+2OH- (4)
〔アノード〕
アノードでの酸化反応は、固体電解質の種類に応じて異なる。固体電解質として陽イオン交換膜を使用した場合には、下記反応式(5)の酸化反応が起き、固体電解質として陰イオン交換膜を使用した場合には、下記反応式(6)の酸化反応が起きる。
アノードでの酸化反応は、固体電解質の種類に応じて異なる。固体電解質として陽イオン交換膜を使用した場合には、下記反応式(5)の酸化反応が起き、固体電解質として陰イオン交換膜を使用した場合には、下記反応式(6)の酸化反応が起きる。
2H2O→O2+4H++4e- (5)
4OH-→O2+2H2O+4e- (6)
4OH-→O2+2H2O+4e- (6)
アノードは、ガス拡散層を含むガス拡散電極である。
ガス拡散層は、例えば、金属メッシュを含む。アノードの電極材料には、例えば、Ir、IrO2、Ru、RuO2、Co、CoOx、Cu、CuOx、Fe、FeOx、FeOOH、FeMn、Ni、NiOx、NiOOH、NiCo、NiCe、NiC、NiFe、NiCeCoCe、NiLa、NiMoFe、NiSn、NiZn、SUS、Au、Ptを挙げることができる。
ガス拡散層は、例えば、金属メッシュを含む。アノードの電極材料には、例えば、Ir、IrO2、Ru、RuO2、Co、CoOx、Cu、CuOx、Fe、FeOx、FeOOH、FeMn、Ni、NiOx、NiOOH、NiCo、NiCe、NiC、NiFe、NiCeCoCe、NiLa、NiMoFe、NiSn、NiZn、SUS、Au、Ptを挙げることができる。
<固体電解質形電解装置>
本実施形態に係る固体電解質形電解装置は、既述の本実施形態に係るカソードと、カソードと一対の電極を構成するアノードと、カソードとアノードとの間に接触状態にて介在する固体電解質と、カソードとアノードとの間に電圧を印加する電圧印加部とを有する。
本実施形態に係る固体電解質形電解装置は、本実施形態に係る触媒を含むカソード(陰極)を備えているため、COを含む合成ガスの生産効率が高い。
本実施形態に係る固体電解質形電解装置は、既述の本実施形態に係るカソードと、カソードと一対の電極を構成するアノードと、カソードとアノードとの間に接触状態にて介在する固体電解質と、カソードとアノードとの間に電圧を印加する電圧印加部とを有する。
本実施形態に係る固体電解質形電解装置は、本実施形態に係る触媒を含むカソード(陰極)を備えているため、COを含む合成ガスの生産効率が高い。
図2は、本実施形態で好適に用いられる固体電解質形電解装置の模式図である。
図2には、本実施形態に係るカソード(陰極)200と、カソード200と一対の電極を構成するアノード(陽極)400と、カソード200とアノード400との間に接触状態にて介在する固体電解質300と、カソード200とアノード400との間に電圧を印加する電圧印加部700とを有する固体電解質形電解装置800が示されている。
図2に示す固体電解質形電解装置800は、更に、カソード集電板100と、アノード集電板500と、電解液600を有する。
既述の本実施形態に係るカソードが、カソード200として用いられる。また、固体電解質300は、図1における固体電解質30と同じであり、固体電解質300は陰イオン交換膜であることが好ましい。アノード400は、図1におけるアノード40と同じである。
カソード200と、固体電解質300と、アノード400の詳細は既述のとおりである。
以下、カソード200、固体電解質300及びアノード400以外の各要素について、符号を省略して説明する。
図2には、本実施形態に係るカソード(陰極)200と、カソード200と一対の電極を構成するアノード(陽極)400と、カソード200とアノード400との間に接触状態にて介在する固体電解質300と、カソード200とアノード400との間に電圧を印加する電圧印加部700とを有する固体電解質形電解装置800が示されている。
図2に示す固体電解質形電解装置800は、更に、カソード集電板100と、アノード集電板500と、電解液600を有する。
既述の本実施形態に係るカソードが、カソード200として用いられる。また、固体電解質300は、図1における固体電解質30と同じであり、固体電解質300は陰イオン交換膜であることが好ましい。アノード400は、図1におけるアノード40と同じである。
カソード200と、固体電解質300と、アノード400の詳細は既述のとおりである。
以下、カソード200、固体電解質300及びアノード400以外の各要素について、符号を省略して説明する。
〔カソード集電板〕
カソード集電板(陰極集電板)としては、例えば、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、ステンレス鋼(SUS)、ニッケルメッキ鋼、真鍮等の金属材料が挙げられ、中でも加工し易さとコストの点から銅が好ましい。カソード集電板の形状は、材質が金属材料の場合は、例えば、金属箔、金属板、金属薄膜、エキスパンドメタル、パンチングメタル、発泡メタル等が挙げられる。
カソード集電板(陰極集電板)としては、例えば、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、ステンレス鋼(SUS)、ニッケルメッキ鋼、真鍮等の金属材料が挙げられ、中でも加工し易さとコストの点から銅が好ましい。カソード集電板の形状は、材質が金属材料の場合は、例えば、金属箔、金属板、金属薄膜、エキスパンドメタル、パンチングメタル、発泡メタル等が挙げられる。
カソード集電板には、カソードに二酸化炭素を含む原料ガスを供給するためのガス供給孔及び一酸化炭素を含む生成ガスを回収するためのガス回収孔が設けられていてもよい。ガス供給孔及びガス回収孔を有することにより、カソードに均一且つ効率よく原料ガスを送り込み生成ガス(未反応原料ガスを含む)を排出することができる。ガス供給孔及びガス回収孔は、各々独立に1つのみ又は2つ以上備えられていてもよい。また、ガス供給孔及びガス回収孔の形状、場所、大きさ等は限定されず、適宜設定される。加えて、カソード集電板が通気性のあるものである場合には、ガス供給孔およびガス回収孔は必ずしも必要無い。
なお、カソードが電子を伝達する役割を備えている場合には、カソード集電板は必ずしも必要でない。
なお、カソードが電子を伝達する役割を備えている場合には、カソード集電板は必ずしも必要でない。
〔アノード集電板〕
アノード集電板(陽極集電板)は、アノードからの電子を受け取るべく、電気伝導性を有すると共に、アノードを支持する剛性を備えていることが好ましい。かかる観点から、アノード集電板は、例えば、チタン(Ti)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、ステンレス鋼(SUS)、ニッケルメッキ鋼、真鍮等の金属材料を好適に用いることができる。
アノード集電板(陽極集電板)は、アノードからの電子を受け取るべく、電気伝導性を有すると共に、アノードを支持する剛性を備えていることが好ましい。かかる観点から、アノード集電板は、例えば、チタン(Ti)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、ステンレス鋼(SUS)、ニッケルメッキ鋼、真鍮等の金属材料を好適に用いることができる。
アノード集電板には、アノードに原料ガス(H2O等)を送り込むためのガス流路が設けられていてもよい。アノード集電板がガス流路を有することにより、アノードに均一且つ効率よく原料ガスを送り込むことができる。なお、ガス流路の数、形状、場所、大きさ等は限定されず、適宜設定される。
〔電圧印加部〕
電圧印加部は、カソード集電板とアノード集電板に電圧を印加することを通じ、カソードとアノードとの間に電圧を印加する役割を担う。ここで、両集電板は導電体であるため、カソードに電子を供給する一方、アノードからの電子を受け取ることになる。また、電圧印加部には、適切な電圧を印加するために、図示しない制御部が電気的に接続されていてもよい。
電圧印加部は、カソード集電板とアノード集電板に電圧を印加することを通じ、カソードとアノードとの間に電圧を印加する役割を担う。ここで、両集電板は導電体であるため、カソードに電子を供給する一方、アノードからの電子を受け取ることになる。また、電圧印加部には、適切な電圧を印加するために、図示しない制御部が電気的に接続されていてもよい。
〔電解液〕
電解液は、pH5以上の水溶液が好ましい。
例えば、炭酸塩水溶液、炭酸水素塩水溶液(例えば、KHCO3水溶液)、硫酸塩水溶液、ホウ酸塩水溶液、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム水溶液、塩化ナトリウム水溶液などが挙げられる。
電解液は、pH5以上の水溶液が好ましい。
例えば、炭酸塩水溶液、炭酸水素塩水溶液(例えば、KHCO3水溶液)、硫酸塩水溶液、ホウ酸塩水溶液、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム水溶液、塩化ナトリウム水溶液などが挙げられる。
(反応ガス供給部)
本実施形態に係る固体電解質形電解装置には、図示しない反応ガス供給部が、固体電解質形電解装置の外側に備えられていてもよい。すなわち、カソードが備える触媒層に反応ガスであるCO2が供給されればよく、図示しない配管などを介して反応ガス供給部からガス供給孔に反応ガスが供給されてもよいし、カソード集電板の、カソードとの接触面とは反対側の面に反応ガスが吹付けられるように設けられていてもよい。また、この反応ガスは、工場から排出される工場排出ガスを用いることが、環境面から好適である。
本実施形態に係る固体電解質形電解装置には、図示しない反応ガス供給部が、固体電解質形電解装置の外側に備えられていてもよい。すなわち、カソードが備える触媒層に反応ガスであるCO2が供給されればよく、図示しない配管などを介して反応ガス供給部からガス供給孔に反応ガスが供給されてもよいし、カソード集電板の、カソードとの接触面とは反対側の面に反応ガスが吹付けられるように設けられていてもよい。また、この反応ガスは、工場から排出される工場排出ガスを用いることが、環境面から好適である。
〔CO生成方法〕
次に、本実施形態に係る固体電解質形電解装置を用いたCO生成方法について説明する。
まず、図示しない反応ガス供給部によって、原料としての反応ガスであるCO2が気相状態にて固体電解質形電解装置へ供給される。このとき、CO2は、例えば、カソード集電板に設けられたガス供給孔を介してカソードに供給される。
次に、カソードに供給されたCO2は、カソードが有する触媒層に接触することにより、固体電解質として陽イオン交換膜を使用した場合には、既述の反応式(1)及び反応式(2)の還元反応が起き、固体電解質として陰イオン交換膜を使用した場合には、既述の反応式(3)及び反応式(4)の還元反応が起きることで、COとH2を少なくとも含んだ合成ガスが生成される。
次に、生成されたCOとH2を含んだ合成ガスは、例えば、カソード集電板に設けられたガス回収孔を介して図示しないガス回収装置に送られ、所定のガス毎に回収されることとなる。
次に、本実施形態に係る固体電解質形電解装置を用いたCO生成方法について説明する。
まず、図示しない反応ガス供給部によって、原料としての反応ガスであるCO2が気相状態にて固体電解質形電解装置へ供給される。このとき、CO2は、例えば、カソード集電板に設けられたガス供給孔を介してカソードに供給される。
次に、カソードに供給されたCO2は、カソードが有する触媒層に接触することにより、固体電解質として陽イオン交換膜を使用した場合には、既述の反応式(1)及び反応式(2)の還元反応が起き、固体電解質として陰イオン交換膜を使用した場合には、既述の反応式(3)及び反応式(4)の還元反応が起きることで、COとH2を少なくとも含んだ合成ガスが生成される。
次に、生成されたCOとH2を含んだ合成ガスは、例えば、カソード集電板に設けられたガス回収孔を介して図示しないガス回収装置に送られ、所定のガス毎に回収されることとなる。
次に実施例により本開示の技術を具体的に説明するが、本開示の技術はこれらの例によって何ら制限されるものではない。
<触媒担体の製造>
〔実施例1〕
一次粒子径が30nmのカーボンブラック0.5gを含むエタノール分散液に超音波を10分間照射した後、10kPa(絶対圧)の減圧環境の真空室内に分散液を10分間静置した。続いて、0.5mol/Lの亜硝酸ナトリウム水溶液8.3mLを分散液に加えた。分散液に、4mmolのメラミンを加えた後に、更に塩酸2mLを加えて15℃5時間以上撹拌した。分散液に水酸化ナトリウム溶液を加えて中性化した後に、得られたスラリーを蒸留水で洗浄し、遠心分離機により固形物を回収し、固形物を60℃で一晩真空乾燥し、実施例1の触媒担体とした。
なお、カーボンブラックの一次粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定によって求めた。
〔実施例1〕
一次粒子径が30nmのカーボンブラック0.5gを含むエタノール分散液に超音波を10分間照射した後、10kPa(絶対圧)の減圧環境の真空室内に分散液を10分間静置した。続いて、0.5mol/Lの亜硝酸ナトリウム水溶液8.3mLを分散液に加えた。分散液に、4mmolのメラミンを加えた後に、更に塩酸2mLを加えて15℃5時間以上撹拌した。分散液に水酸化ナトリウム溶液を加えて中性化した後に、得られたスラリーを蒸留水で洗浄し、遠心分離機により固形物を回収し、固形物を60℃で一晩真空乾燥し、実施例1の触媒担体とした。
なお、カーボンブラックの一次粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定によって求めた。
なお、メラミンは、式(3)において、X4~X6の3つが窒素原子であり、R3~R5が、第1級アミノ基である窒素含有複素環化合物である。
〔実施例2〕
実施例1の触媒担体の製造において、メラミンに代えて、ベンゾグアナミンを用いた他は同様にして、実施例2の触媒担体を製造した。
なお、ベンゾグアナミンは、式(3)において、X4~X6の3つが窒素原子であり、R3がフェニル基であり、R4~R5が第1級アミノ基である窒素含有複素環化合物である。
実施例1の触媒担体の製造において、メラミンに代えて、ベンゾグアナミンを用いた他は同様にして、実施例2の触媒担体を製造した。
なお、ベンゾグアナミンは、式(3)において、X4~X6の3つが窒素原子であり、R3がフェニル基であり、R4~R5が第1級アミノ基である窒素含有複素環化合物である。
〔実施例3〕
実施例1の触媒担体の製造において、メラミンに代えて、2,4-ジアミノ-6-メチル-1,3,5-トリアジンを用いた他は同様にして、実施例3の触媒担体を製造した。
なお、2,4-ジアミノ-6-メチル-1,3,5-トリアジンは、式(3)において、X4~X6の3つが窒素原子であり、R3がメチル基であり、R4~R5が第1級アミノ基である窒素含有複素環化合物である。
実施例1の触媒担体の製造において、メラミンに代えて、2,4-ジアミノ-6-メチル-1,3,5-トリアジンを用いた他は同様にして、実施例3の触媒担体を製造した。
なお、2,4-ジアミノ-6-メチル-1,3,5-トリアジンは、式(3)において、X4~X6の3つが窒素原子であり、R3がメチル基であり、R4~R5が第1級アミノ基である窒素含有複素環化合物である。
〔実施例4〕
実施例1の触媒担体の製造において、メラミンに代えて、2,4-ジアミノピリミジンを用いた他は同様にして、実施例4の触媒担体を製造した。
なお、2,4-ジアミノピリミジンは、式(3)において、X4~X5の2つが窒素原子であり、X6が水素原子を有する炭素原子(C-H)であり、R3~R4が第1級アミノ基である窒素含有複素環化合物である。
実施例1の触媒担体の製造において、メラミンに代えて、2,4-ジアミノピリミジンを用いた他は同様にして、実施例4の触媒担体を製造した。
なお、2,4-ジアミノピリミジンは、式(3)において、X4~X5の2つが窒素原子であり、X6が水素原子を有する炭素原子(C-H)であり、R3~R4が第1級アミノ基である窒素含有複素環化合物である。
〔実施例5〕
実施例1の触媒担体の製造において、メラミンに代えて、3,4-ジアミノピリジンを用いた他は同様にして、実施例5の触媒担体を製造した。
なお、3,4-ジアミノピリジンは、式(3)において、X4が窒素原子であり、X5が水素原子を有する炭素原子(C-H)であり、X6が第1級アミノ基を有する炭素原子(C-NH2)であり、R4が第1級アミノ基である窒素含有複素環化合物である。
実施例1の触媒担体の製造において、メラミンに代えて、3,4-ジアミノピリジンを用いた他は同様にして、実施例5の触媒担体を製造した。
なお、3,4-ジアミノピリジンは、式(3)において、X4が窒素原子であり、X5が水素原子を有する炭素原子(C-H)であり、X6が第1級アミノ基を有する炭素原子(C-NH2)であり、R4が第1級アミノ基である窒素含有複素環化合物である。
〔実施例6〕
実施例1の触媒担体の製造において、メラミンに代えて、2,3-ジアミノピラジンを用いた他は同様にして、実施例6の触媒担体を製造した。
なお、2,3-ジアミノピラジンは、式(6)において、R14及びR17が第1級アミノ基であり、R15及びR16が水素原子である窒素含有複素環化合物である。
実施例1の触媒担体の製造において、メラミンに代えて、2,3-ジアミノピラジンを用いた他は同様にして、実施例6の触媒担体を製造した。
なお、2,3-ジアミノピラジンは、式(6)において、R14及びR17が第1級アミノ基であり、R15及びR16が水素原子である窒素含有複素環化合物である。
〔比較例1〕
一次粒子径が30nmのカーボンブラックを比較例1の触媒担体とした。
一次粒子径が30nmのカーボンブラックを比較例1の触媒担体とした。
〔比較例2〕
実施例1の触媒担体の製造において、メラミンに代えて、4-アミノベンジルアミンを用いた他は同様にして、比較例2の触媒担体を製造した。
なお、4-アミノベンジルアミンは、第1級アミノ基を2つ有するが、窒素含有複素環化合物ではない。
実施例1の触媒担体の製造において、メラミンに代えて、4-アミノベンジルアミンを用いた他は同様にして、比較例2の触媒担体を製造した。
なお、4-アミノベンジルアミンは、第1級アミノ基を2つ有するが、窒素含有複素環化合物ではない。
〔比較例3〕
実施例1の触媒担体の製造において、メラミンに代えて、4,4’-ジアミノジフェニルメタンを用いた他は同様にして、比較例2の触媒担体を製造した。
なお、4,4’-ジアミノジフェニルメタンは、第1級アミノ基を2つ有するが、窒素含有複素環化合物ではない。
実施例1の触媒担体の製造において、メラミンに代えて、4,4’-ジアミノジフェニルメタンを用いた他は同様にして、比較例2の触媒担体を製造した。
なお、4,4’-ジアミノジフェニルメタンは、第1級アミノ基を2つ有するが、窒素含有複素環化合物ではない。
<二酸化炭素ガスの昇温脱離評価>
実施例1及び比較例1の触媒担体各0.1gを、ガラス製反応管に重点し、窒素流通下で250℃4、5分間加熱して、触媒担体の表面に吸着したガスを除去した。その後、二酸化炭素流通下で40℃の環境下に、触媒担体を60分間暴露した。続いて、触媒担体を、ヘリウム流通下で10℃/分の昇温速度で加熱し、出口ガスの組成変化を、熱伝導型検出器(Thermal Conductivity Detector、TCD)を有する触媒分析装置(日本ベル社製、「BELCAT-A」)を用いて検出した。
実施例1及び比較例1の触媒担体各0.1gを、ガラス製反応管に重点し、窒素流通下で250℃4、5分間加熱して、触媒担体の表面に吸着したガスを除去した。その後、二酸化炭素流通下で40℃の環境下に、触媒担体を60分間暴露した。続いて、触媒担体を、ヘリウム流通下で10℃/分の昇温速度で加熱し、出口ガスの組成変化を、熱伝導型検出器(Thermal Conductivity Detector、TCD)を有する触媒分析装置(日本ベル社製、「BELCAT-A」)を用いて検出した。
図3と図4に、各温度における検出器信号の経時変化を示した。
図3は実施例1の触媒担体の二酸化炭素ガスの昇温脱離スペクトルであり、図4は、比較例1の触媒担体の二酸化炭素ガスの昇温脱離スペクトルである。
実施例1では、表面吸着していたCO2ガスが加熱によって放出され、昇温脱離ピークとしてTCD信号の変化に現れている。一方、比較例1では、脱離ピークが観測されなかったことから、二酸化炭素ガスは吸着していなかったと言える。この結果は、実施例1の触媒担体では、ジアゾ化反応を経由する本手法によって、アミノ基がカーボンブラック表面に化学担持されたことを示している。
図3は実施例1の触媒担体の二酸化炭素ガスの昇温脱離スペクトルであり、図4は、比較例1の触媒担体の二酸化炭素ガスの昇温脱離スペクトルである。
実施例1では、表面吸着していたCO2ガスが加熱によって放出され、昇温脱離ピークとしてTCD信号の変化に現れている。一方、比較例1では、脱離ピークが観測されなかったことから、二酸化炭素ガスは吸着していなかったと言える。この結果は、実施例1の触媒担体では、ジアゾ化反応を経由する本手法によって、アミノ基がカーボンブラック表面に化学担持されたことを示している。
<触媒の製造>
〔実施例1〕
実施例1の触媒担体0.1gを含むエタノール分散液に超音波を10分間照射した後、10kPa(絶対圧)の減圧環境の真空室内に分散液を10分間静置した。その後、分散液に、0.1mol/Lの硝酸銀溶液(金属イオン供給剤)11.7mLと、2.3mol/Lのホスフィン酸ナトリウム溶液(還元剤)1mLを混合し、8時間以上の攪拌を行うことで硝酸銀を還元した。反応終了後、得られたスラリーを蒸留水で洗浄し、遠心分離機により固形物を回収し、固形物を60℃で一晩真空乾燥して、実施例1の触媒粉末を得た。
〔実施例1〕
実施例1の触媒担体0.1gを含むエタノール分散液に超音波を10分間照射した後、10kPa(絶対圧)の減圧環境の真空室内に分散液を10分間静置した。その後、分散液に、0.1mol/Lの硝酸銀溶液(金属イオン供給剤)11.7mLと、2.3mol/Lのホスフィン酸ナトリウム溶液(還元剤)1mLを混合し、8時間以上の攪拌を行うことで硝酸銀を還元した。反応終了後、得られたスラリーを蒸留水で洗浄し、遠心分離機により固形物を回収し、固形物を60℃で一晩真空乾燥して、実施例1の触媒粉末を得た。
〔実施例2~6及び比較例1~3〕
実施例1の触媒の製造において、触媒担体を、実施例1の触媒担体から、実施例2~6及び比較例1~3のいずれかの触媒担体に変更した他は同様にして、実施例2~6及び比較例1~3の触媒を製造した。
実施例1の触媒の製造において、触媒担体を、実施例1の触媒担体から、実施例2~6及び比較例1~3のいずれかの触媒担体に変更した他は同様にして、実施例2~6及び比較例1~3の触媒を製造した。
<固体電解質形電解装置>
〔実施例1〕
実施例1の触媒粉末をエタノール溶液に再度分散し、陰イオン交換樹脂をアイオノマーとして混合した。陰イオン交換樹脂について、乾燥状態で、1H NMR測定をしたところ、シグナルの積分値から、塩基点密度は2.8mmol/cm3と算出された。なお、陰イオン交換樹脂は、基材として、芳香環を主鎖に有し、側鎖として第四級アンモニウム基(第四級アルキルアミン基)が主鎖に結合しているフッ素系樹脂である。
〔実施例1〕
実施例1の触媒粉末をエタノール溶液に再度分散し、陰イオン交換樹脂をアイオノマーとして混合した。陰イオン交換樹脂について、乾燥状態で、1H NMR測定をしたところ、シグナルの積分値から、塩基点密度は2.8mmol/cm3と算出された。なお、陰イオン交換樹脂は、基材として、芳香環を主鎖に有し、側鎖として第四級アンモニウム基(第四級アルキルアミン基)が主鎖に結合しているフッ素系樹脂である。
混合後、分散液に超音波を10分間照射し、10kPa(絶対圧)の減圧環境の真空室内に10分間静置した。スプレーコーターを用いてカーボンペーパー上に分散液を塗布し、カソード(陰極)とした。カソードは、分散液の塗布膜を触媒層、カーボンペーパーをガス拡散層として有する。
上述したカソードに、膜厚約30μmの陰イオン交換膜(塩基点密度2.8mmol/cm3)と、チタンメッシュ(太陽金網社製 開口率56%)に酸化イリジウムを担持することによって作製したアノード(陽極)とを貼り合わせ、イオン交換膜-電極接合体とした。
アノード(陽極)は電解液(0.5mol/LのKHCO3水溶液)槽に接する構造とした。
上述したカソードに、膜厚約30μmの陰イオン交換膜(塩基点密度2.8mmol/cm3)と、チタンメッシュ(太陽金網社製 開口率56%)に酸化イリジウムを担持することによって作製したアノード(陽極)とを貼り合わせ、イオン交換膜-電極接合体とした。
アノード(陽極)は電解液(0.5mol/LのKHCO3水溶液)槽に接する構造とした。
〔実施例2~6及び比較例1~3〕
実施例1の固体電解質形電解装置の製造において、触媒粉末を、実施例1の触媒粉末から、実施例2~6及び比較例1~3のいずれかの触媒粉末に変更した他は同様にして、実施例2~6及び比較例1~3の固体電解質形電解装置を製造した。
実施例1の固体電解質形電解装置の製造において、触媒粉末を、実施例1の触媒粉末から、実施例2~6及び比較例1~3のいずれかの触媒粉末に変更した他は同様にして、実施例2~6及び比較例1~3の固体電解質形電解装置を製造した。
<固体電解質形電解装置の評価>
実施例1~6及び比較例1~3の各固体電解質形電解装置を用いて、純CO2を陰極に供給し、陰極の印加電位は銀/塩化銀参照電極に対して-1.8Vとして、CO2を電気分解し、COを生成する際のCO生成電流密度[mA/cm2]を測定した。
結果を表1に示す。
実施例1~6及び比較例1~3の各固体電解質形電解装置を用いて、純CO2を陰極に供給し、陰極の印加電位は銀/塩化銀参照電極に対して-1.8Vとして、CO2を電気分解し、COを生成する際のCO生成電流密度[mA/cm2]を測定した。
結果を表1に示す。
表1からわかるように、第1級アミノ基とトリアジン環を含む基で表面修飾した場合(実施例1~3)及び第1級アミノ基とピリミジン環を含む基で表面修飾した場合(実施例4~5)では、表面修飾を行わなかった場合(比較例1)よりも高いCO生成電流密度を示した。一方、窒素含有複素環を含まない基で表面修飾した場合(比較例2、3)では、より低いCO生成電流密度を示した。第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基で本実施形態に係る担体の表面修飾をすることで、適度なCO2の吸着作用により、CO2還元反応速度の向上効果が得られたものと推測される。
本実施形態によれば、固体電解質形電解装置に対して、例えば工場より排出されたCO2ガスを原料として、電圧印加部への太陽電池等の再生可能エネルギーを利用することで、所望の生成割合による少なくともCOとH2を含有した合成ガスを生成することができる。このようにして生成された合成ガスは、FT合成(Fischer-Tropsch合成)、メタネーション等の手法により燃料基材、化学品原料等を生成することができる。
10 ガス拡散層
20 触媒層
22 アイオノマー
24 触媒
30 固体電解質(イオン交換膜)
40 アノード(陽極)
50 イオン交換膜-電極接合体
100 カソード集電板
200 カソード(陰極)
300 固体電解質(イオン交換膜)
400 アノード(陽極)
500 アノード集電板
600 電解液
700 電圧印加部
800 固体電解質形電解装置
20 触媒層
22 アイオノマー
24 触媒
30 固体電解質(イオン交換膜)
40 アノード(陽極)
50 イオン交換膜-電極接合体
100 カソード集電板
200 カソード(陰極)
300 固体電解質(イオン交換膜)
400 アノード(陽極)
500 アノード集電板
600 電解液
700 電圧印加部
800 固体電解質形電解装置
Claims (10)
- 金、銀、銅、ニッケル、鉄、コバルト、亜鉛、クロム、パラジウム、スズ、マンガン、アルミニウム、インジウム、ビスマス、モリブデン、及び窒化炭素からなる群より選ばれる微粒子;または、銅、ニッケル、鉄、コバルト、亜鉛、マンガン、モリブデン、及びアルミニウムからなる群より選ばれる金属若しくは該金属のイオンに配位子が配位した金属錯体と、
炭素を含む担体と、
を有し、
前記担体は、第1級アミノ基を有する窒素含有ヘテロアリール基を表面に有する触媒。 - 請求項1~5のいずれか1項に記載の触媒を含む触媒層と、ガス拡散層とを有するカソード。
- 請求項6に記載のカソードと、固体電解質と、アノードとを有するイオン交換膜-電極接合体。
- 前記固体電解質が、陰イオン交換膜である請求項7に記載のイオン交換膜-電極接合体。
- 請求項6に記載のカソードと、
前記カソードと一対の電極を構成するアノードと、
前記カソードと前記アノードとの間に接触状態にて介在する固体電解質と、
前記カソードと前記アノードとの間に電圧を印加する電圧印加部と
を有する固体電解質形電解装置。 - 前記固体電解質が、陰イオン交換膜である請求項9に記載の固体電解質形電解装置。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022-029887 | 2022-02-28 | ||
JP2022029887 | 2022-02-28 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
WO2023163042A1 true WO2023163042A1 (ja) | 2023-08-31 |
Family
ID=87766020
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
PCT/JP2023/006463 WO2023163042A1 (ja) | 2022-02-28 | 2023-02-22 | 触媒、カソード、イオン交換膜-電極接合体及び固体電解質形電解装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
WO (1) | WO2023163042A1 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007234573A (ja) * | 2006-02-27 | 2007-09-13 | Samsung Sdi Co Ltd | 燃料電池スタックの起動方法及び燃料電池システム |
WO2008053864A1 (en) * | 2006-10-30 | 2008-05-08 | Nippon Steel Chemical Co., Ltd. | Proton conducting compound and proton conducting polymer |
JP2010009807A (ja) * | 2008-06-25 | 2010-01-14 | Nec Corp | 空気極用燃料電池触媒、その製造方法、電極および燃料電池 |
WO2020218371A1 (ja) * | 2019-04-23 | 2020-10-29 | 出光興産株式会社 | 電極、固体電解質形電解装置および合成ガス生成方法 |
-
2023
- 2023-02-22 WO PCT/JP2023/006463 patent/WO2023163042A1/ja unknown
Patent Citations (4)
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