WO2023153415A1 - 画像の時間差分によるシート状細胞培養物形成状態検出方法、システム及びコンピュータープログラム - Google Patents

画像の時間差分によるシート状細胞培養物形成状態検出方法、システム及びコンピュータープログラム Download PDF

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Abstract

シート状細胞培養物の画像データを経時的に取得し、取得した画像データの時間変化を画像データの時間差分を解析することによって、シート状細胞培養物の培養基材からの剥離を自動検出する。検出した剥離の開始の通知に基づいて、剥離の制御・促進を行うことができる剥離装置を備えてもよい。また、画像データの時間差分の解析は、学習済モデルを使用した人工知能による画像解析によりおこなってもよい。

Description

画像の時間差分によるシート状細胞培養物形成状態検出方法、システム及びコンピュータープログラム
 本発明は、シート状細胞培養物のシート化後の剥離を検出するための方法、システム及びコンピュータープログラムに関する。
 近年、損傷した組織等の修復のために、種々の細胞を移植する試みが行われている。例えば、狭心症、心筋梗塞などの虚血性心疾患により損傷した心筋組織の修復のために、胎児心筋細胞、骨格筋芽細胞、間葉系幹細胞、心臓幹細胞、ES細胞、iPS細胞等の利用が試みられている(非特許文献1)。
 このような試みの一環として、スキャフォールドを利用して形成した細胞構造物や、細胞をシート状に形成したシート状細胞培養物が開発されてきた(非特許文献2)。
 特許文献1には、シート状細胞培養物が正しく形成されたか否かを判定するためのシステムが記載されている。かかるシステムは、シート形成細胞をシート化培養する培養容器を収納する収納部、液体培地中の非接着細胞濃度またはその変化を測定するための測定部、および前記測定部で測定された測定値を解析して非接着細胞率を算出する解析部を含み、液体培地中の非接着細胞濃度を測定することで、シート状細胞培養物の形成を判定することが記載されている。
 特許文献2には、シート状細胞培養物が正しく形成されたか否かを判定するためのシステムが記載されている。かかるシステムは、シート形成細胞をシート化培養する培養容器を収納する収納部、シート形成細胞と培養容器との接着状態を測定するための測定部、および前記測定部によって得られた結果を解析して接着率を算出する解析部を含み、シート形成細胞と培養容器との接着状態を測定することで、シート化状態を判定することが記載されている。
特開2012-152188 特開2012-152189
Haraguchi et al., Stem Cells Transl Med. 2012 Feb;1(2):136-41 Sawa et al., Surg Today. 2012 Jan;42(2):181-4
 これまでのシステムは、特許文献1のように、液中の細胞の濃度変化の測定をおこなうか、シート化しつつあるシート状細胞培養物の状態を目視観察することで、シート状細胞培養物のシート化状態を判定していたが、かかる観察には高度な技術が必要とされ、また、環境によっては観察が困難になるなどの問題が生じていた。
 また、シート状細胞培養物は、その周縁の一点から培養容器の底等の培養基材からの剥離が始まり、周縁の剥離が全体に広がっていき、シート状細胞培養物が収縮して培養基材からシート状細胞培養物が剥がれる部分が徐々に大きくなり、そのまま放置するとシート状細胞培養物が丸まっていくことがある。この放置の結果丸まったシート状細胞培養物は、シート状細胞培養物製品としては利用に適さないものとなってしまうことがある。
 それを避けるために、肉眼では確認できないシート状細胞培養物の剥離が始まる一点を画像から検出し、剥離が開始したら即座に適切に処理することによって、シート状細胞培養物の丸まりを防いで、製品として良好な状態のシート状細胞培養物を得ることが出来る。
 したがって、本発明の目的は、人手を介さず、シート状細胞培養物の剥離の開始を正確に検出するための手段を提供することにある。
 この課題を解決するために、本発明者らは、シート状細胞培養物の剥離を、培養基材上のシート状細胞培養物全体を撮像し、シート状細胞培養物の周縁部の一点が剥離することを、一定時間毎に撮像した経時的撮像画像データの時間的に隣り合う画像データ間の差である、画像の時間差分に基づき自動検出すれば、人手による観察なしに検出できることに着目し、さらに考究することにより、本発明に至った。
 すなわち本発明は、以下に関する。
[1]培養基材上に播種してシート状細胞培養物を形成する際に、シート化された細胞からなるシート状細胞培養物の周縁全体のうちの1点が培養基材から剥離し始めることを検出する、シート状細胞培養物形成状態検出方法。
[2]シート状細胞培養物の剥離の開始を、培養基材上方から経時的にシート状細胞培養物の周縁全体を撮像した撮像データの差分に基づき検出する、[1]に記載の方法。
[3]前記撮像データは、シート状細胞培養物の周縁部に着目したデータである、[2]に記載の方法。
[4]経時的な前記撮像データの取得間隔が可変である、[2]または[3]に記載の方法。
[5]前記1点が培養基材から剥離し始めることを検出した場合に前記撮像データの取得間隔を狭め、シート状細胞培養物の周縁全体が剥離したことを検出した場合、周縁全体が剥離したことを通知する、[4]に記載の方法。
[6]シート状細胞培養物の剥離の開始を、培養基材上方からシート状細胞培養物の周縁全体を撮像した撮像データと、シート状細胞培養物の中心部分を撮像した撮像データとの差分に基づき検出する、[1]に記載の方法。
[7]撮像データの差分に基づく剥離の開始の検出を、学習した画像データ判定手段によって行う、[2]~[6]のいずれか一項に記載の方法。
[8]複数のシート状細胞培養物について、剥離し始めることを検出するものである、[1]~[7]のいずれか一項に記載の方法。
[9]シート状細胞培養物の周縁の1点が培養基材から剥離し始めるタイミングを予測することをさらに含む、[1]~[8]のいずれか一項に記載の方法。
[10]タイミングを予測することを、実測値に基づいた学習により訓練された人工知能によりおこなう、[9]に記載の方法。
[11]実測値に基づいた学習が、データオーグメンテーションを伴う機械学習を含む、[10]に記載の方法。
[12]培養基材上のシート状細胞培養物画像を取得する撮像部、取得したシート状細胞培養物画像から経時的データ差分を取得するデータ差分取得部、データ差分から剥離の開始を検出するデータ処理部を含む、[1]~[11]のいずれか一項に記載の方法を実行するシステム。
[13]画像を取得する撮像部が、画像特徴強調化機能を有するものである、[12]に記載のシステム。
[14]画像を取得する撮像部が、シート状細胞培養物周縁部分を捕捉するものである、[12]または[13]に記載のシステム。
[15]剥離の開始を検出したことを通知する通知部および通知に基づき剥離検出されたシート状細胞培養物の剥離促進を行う剥離促進部をさらに備えた、[12]~[14]のいずれか一項に記載のシステム。
[16][1]~[11]に記載の方法を実行するコンピュータープログラム。
 剥離はシート状細胞培養物の周縁部から開始するため、剥離の開始の検出は、シート状細胞培養物の周縁部の経時的画像データを取得することによっておこなう。
 シート状細胞培養物の周縁部のどの位置で剥離が発生しても、剥離の開始を確実に検出するために、周縁部全体を含む画像を、画像データとして取得する。画像データの取得は、複数のシート状細胞培養物画像を含む画像の取得でもよい。
 複数のシート状細胞培養物が一画面に入った画像データであっても、剥離開始の検出動作は、一つのシート状細胞培養物についてのものと同様に行われる。
 シート状細胞培養物が培養基材から剥離し始めると、剥離開始点近傍のシート状細胞培養物輪郭像に変化が生じる。この変化を、一定時間毎に取得した経時的画像データ間の差分を測定した結果である時間差分によって検出する。自動的なデータ取得であり、画像の同じ位置の経時的画像を取得し、取得した時間的に隣り合う画像の特性値の画像間差分を検出することによって、変化の有無を判定する。
 剥離は、シート状細胞培養物周縁の一点から開始し、周に沿って剥離が進行して行く。そのため、剥離の進行を、経時的画像データから検出追跡することによって、剥離の進行程度や進行速度を検出することが出来る。また、追跡データに基づいて、シート状細胞培養物の全周が剥離するタイミングを予測することも可能である。
 剥離開始を検知するために経時的画像間の画像データの差分を取得する箇所は、剥離が開始する箇所であり、それはシート状細胞培養物の周縁部であるので、シート状細胞培養物の全ての部分の画像データを取得する必要はなく、着目対象部であるシート状細胞培養物周縁部の画像データのみの経時的画像データの差分を取得してデータ処理することも可能である。
 周縁部の画像データを抽出することは、周知の画像認識処理によって行うことが出来る。
 画像データ処理は、従来公知の画像認識処理による特性値の検出により行うことが出来る。また、機械学習によって作成した学習済モデルに基づいた画像データ処理によって、判定をより高精度に行うこともできる。
 差分データとしては、接着した細胞が剥離するとその部分の光透過、反射特性等も変化するので、形状変化のみならず、特定の着目領域における輝度の変化、光の波長変化のデータも、差分データとして使用可能である。さらに、なんらかの画像データとしてのパラメーター、例えばテクスチャーを表す指標の変化も、差分データとして使用可能である。
 差分データは、時間的に隣り合う画像のみならず、ある任意の画像(培養開始後、一度変化が落ち着いた、すなわち差分が落ち着いたタイミングなど、シートが形成したと判断した時点など)を常に用いて差分を取得してもよく、また、差分データは、シート状細胞培養物の周縁部で取得した画像と中心部で取得した画像の画像データ間の差分を取得してもよく、これら差分データ、およびその変化、を検出に使用することもできる。
 さらに、剥離の発生以前においても、画像データから得られる特性値が剥離を予告する変化を示すことを、人工知能によって学習させ、その結果としての、画像特性値変化学習データに基づく判定をおこなってもよい。すなわち、経時的画像データを、データ処理部によって処理し、学習済モデルを用いた人工知能によって剥離開始タイミングを予測する、剥離の開始タイミングの予測も可能である。
 また、シート状細胞培養物の剥離開始の検出に基づいて、その情報を通知する手段を設けることができる。
 差分を可視化した差分画像は、通知の手段の一つとして用いることが出来、差分画像データから剥離開始点の画像における位置情報や剥離状況の情報が得られる。差分画像のティスプレイによる表示は使用者の利便性をより向上させる。
 通知された情報に基づいて、さらなる操作、例えば完全剥離のための揺動や培養液攪拌等の操作、剥離したシート状細胞培養物の次工程への移送等の操作を行うように構成してもよい。
 本発明によれば、剥離の開始を開始時点で即座に検出すること、および、剥離の開始位置がシート状細胞培養物周縁部のどこであっても検出できることによって、丸まりが放置されて使用に適さないシート状細胞培養物となってしまうことを防ぐことができる。
 本発明による剥離開始の検出は、人間による観察等によってでは到底検出不可能な変化を検出できる撮像、データ処理による検出であるため、従来不可能であった迅速的確な剥離後の処理が可能となる。
 また、シート状細胞培養物の剥離検出後、剥離の円弧状の進行を人手によらずに検出し、進行状況の正確な検出に基づいて、撮像間隔の調整や撮像注目部位を調節することが出来るので、剥離の進行および完了をより正確に検出でき、完全剥離タイミングの予測が可能となり、シート状細胞培養物をより良い状態で回収することが可能となる。
 この検出は、複数のシート状細胞培養物について一つの撮像装置による実行が可能であるので、経済的かつ高効率のシート状細胞培養物製造が可能となる。
 また、このような撮像装置を複数個備えれば、大規模なシート状細胞培養物製造が、より高効率に実行可能となる。
図1は、本発明の一態様における撮像画像の例を示す。 図2は、本発明のシステムの一態様における概念図を示す。 図3は、経時的画像データの差分からシート状細胞培養物の剥離開始を検出するための検出フロー図を示す。
 本発明において「シート状細胞培養物」とは、細胞が互いに連結してシート状になったものをいう。細胞同士は、直接(接着分子などの細胞要素を介するものを含む)および/または介在物質を介して、互いに連結していてもよい。介在物質としては、細胞同士を少なくとも物理的(機械的)に連結し得る物質であれば特に限定されないが、例えば、細胞外マトリックスなどが挙げられる。介在物質は、好ましくは細胞由来のもの、特に、細胞培養物を構成する細胞に由来するものである。細胞は少なくとも物理的(機械的)に連結されるが、さらに機能的、例えば、化学的、電気的に連結されてもよい。シート状細胞培養物は、1の細胞層から構成されるもの(単層)であっても、2以上の細胞層から構成されるもの(積層(多層)体、例えば、2層、3層、4層、5層、6層など)であってもよい。また、シート状細胞培養物は、細胞が明確な層構造を示すことなく、細胞1個分の厚みを超える厚みを有する3次元構造を有してもよい。例えば、シート状細胞培養物の垂直断面において、細胞が水平方向に均一に整列することなく、不均一に(例えば、モザイク状に)配置された状態で存在していてもよい。
 シート状細胞培養物は、好ましくはスキャフォールド(支持体)を含まない。スキャフォールドは、その表面上および/またはその内部に細胞を付着させ、シート状細胞培養物の物理的一体性を維持するために当該技術分野において用いられることがある。本発明のシート状細胞培養物は、かかるスキャフォールドがなくともその物理的一体性を維持することができる。また、本発明のシート状細胞培養物は、フィブリン等を塗布することで、その物理的強度を補強することもできる。
 シート状細胞培養物を構成する「細胞」は、特に限定されず、例えば、接着細胞(付着性細胞)が挙げられる。接着細胞は、例えば、接着性の体細胞等を含む。体細胞の例としては、例えば、筋芽細胞(例えば、骨格筋芽細胞等)、筋衛星細胞、間葉系幹細胞(例えば、骨髄、脂肪組織、末梢血、皮膚、毛根、筋組織、子宮内膜、胎盤、臍帯血由来のもの等)、心筋細胞、線維芽細胞、心臓幹細胞等の組織幹細胞、胚性幹細胞、iPS(induced pluripotent stem)細胞等の多能性幹細胞、滑膜細胞、軟骨細胞、上皮細胞(例えば、口腔粘膜上皮細胞、網膜色素上皮細胞、鼻粘膜上皮細胞等)、内皮細胞(例えば、血管内皮細胞等)、肝細胞(例えば、肝実質細胞等)、膵細胞(例えば、膵島細胞等)、腎細胞、副腎細胞、歯根膜細胞、歯肉細胞、骨膜細胞、皮膚細胞等が挙げられる。体細胞は、iPS細胞から分化させたもの(iPS細胞由来細胞)であってよく、iPS細胞由来の心筋細胞、線維芽細胞、筋芽細胞、上皮細胞、内皮細胞、肝細胞、膵細胞、腎細胞、副腎細胞、歯根膜細胞、歯肉細胞、骨膜細胞、皮膚細胞、滑膜細胞、軟骨細胞等が挙げられる。
 本発明において、「細胞懸濁液」とは、細胞が懸濁された液体媒体をいう。液体媒体としては、細胞の操作に通常使用する任意の媒体、例えば、生理食塩水、リンゲル液、ハンクス平衡塩液などの平衡塩液、PBS(リン酸緩衝生理食塩水)、液体培地などを用いることができる。
 シート状細胞培養物は、既知の任意の方法(例えば、特許文献1、特許文献2、特開2010-081829、特開2011-110368など参照)で製造することができる。シート状細胞培養物の製造方法は、典型的には、実質的に増殖することなくシート状細胞培養物を形成し得る密度で細胞(細胞懸濁液)を培養容器内に播種するステップ、播種した細胞をシート化するステップ、形成されたシート状細胞培養物を培養容器から剥離するステップを含むが、これに限定されない。これら各ステップは、シート状細胞培養物の製造に適した既知の任意の手法で行うことができる。本発明は、シート状細胞培養物を製造するステップを含んでもよく、その場合、シート状細胞培養物を製造するステップは、上記システムを使用してシート状細胞培養物を製造することを含んでもよい。
 本発明において、「細胞懸濁液を播種」するとは、細胞懸濁液を培養容器内に播種することをいい、「シート化培養」とは、培養容器内に播種した細胞懸濁液(細胞)をインキュベートすることにより、シート状細胞培養物を形成することをいう。シート化培養においては、培養容器内に播種された細胞懸濁液中の細胞は、播種直後には液体媒体中に浮遊しており、時間が経つにつれて培養容器の底面(培養基材)に徐々に沈降していく。そして、細胞は培養容器の底面に接着して、シート状細胞培養物の一部を構成し、さらに細胞同士が接着することでシート化が進行してシート状細胞培養物が形成される。本発明において、液体媒体中に浮遊している細胞を「非接着細胞」、培養容器の底面に接着している細胞を「接着細胞」という場合がある。
 本発明において、「細胞の分布」とは、細胞懸濁液中における細胞の分布をいう。細胞懸濁液中の細胞は、播種直後には丸い形状で液体媒体中に浮遊し、細胞同士の距離が離れた状態で分布するため、これをシート状細胞培養物の未形成状態を評価するための指標とすることができる。次に、細胞は徐々に沈降していき、培養容器の底面に接着するため、培養容器の底面より上の部分における細胞の分布は減少すると同時に、底面における細胞の分布は増加するため、これらの変化をシート状細胞培養物の形成開始状態を評価するための指標とすることができる。
 培養容器の底面に接着した細胞の分布が小さい(沈降した細胞の数が少ない)ときは、1細胞当たりの接着できる面積が大きく、各細胞は接着後底面上で広がった形状に変化していくが、細胞の沈降が進み、培養容器の底面に接着した細胞の分布が大きくなる(沈降した細胞の数が増加する)につれ、1細胞当たりの接着できる面積は小さくなる。また、各細胞は隣接する他の細胞と接着し始め、細胞間の距離が近くなる。したがって、これらの変化をシート状細胞培養物の形成進行状態を評価するための指標とすることができる。
 さらに細胞の沈降が進み、細胞が培養容器の底面全体で飽和状態となることで、あるタイミングで細胞の変化が急激に低下して一定になり、1細胞当たりの接着面積がさらに小さくなり、シート化培養が完了する。したがって、これらをシート状細胞培養物の完成状態を判定するための指標とすることができる。細胞は、常に細胞骨格を変化させて形状変化や移動・収縮する性質があるが、形状変化や移動するスペースはなく、収縮の動きに応答して、各細胞に強固に接着している隣接する細胞が引っ張られるため、ある時点ある領域でシート状細胞培養物が収縮すると、細胞間接着より弱くシャーレ周囲と接着していた周縁部から自然剥離が始まる。シート状細胞培養物の接着した部分の細胞に対して、剥離した部分の細胞は基材から離隔しており、剥離した細胞は徐々に元の形状(丸い形状)に戻ろうとする性質があることから、さらに収縮が進んでいる。剥離が開始するまではシート状細胞培養物の画像に経時的変化は生じないので、一定時間毎に取得した画像データの間に変化はなく差分にも変化はない。
 剥離は通常、シート状細胞培養物の周縁のある一点から開始するので、経時的画像データの差分に変化が生じるのも、その剥離が開始する一点が最初である。したがって、その一点における画像に変化が生じたことをいち早く差分検出することによって、シート状細胞培養物の剥離の開始を遅れなく検知することができる。
 シート状細胞培養物の自然剥離が進行すると、細胞が収縮して剥離する部分が大きくなり、そのまま放置するとシート状細胞培養物が丸まっていくことがあり、そのような場合には好ましくない状態になることがある。また、シート状細胞培養物が未完成のままで細胞の自然剥離が進行すると、シート状細胞培養物が上手く形成されず、好ましくない状態になる。したがって、シート状細胞培養物の剥離度合いを調整したり、制御したりする、剥離処理(強制剥離)を行うことが好ましく、剥離処理が必要となるタイミングの検知のために、剥離開始の検出を行う。
 画像データから、シート状細胞培養物の輪郭や個々の細胞の輪郭等の着目対象の抽出を行うためには、周知の画像処理手法を使用する。すなわち、画像データ処理によって、対象物の輪郭強調、輪郭抽出、画像信号平滑化による画像中のノイズ除去、対象物形状比較のための信号正規化等の周知の手段を用いることが出来る。
 このような周知の画像処理手法を用いることによって、人間が介在することなく、画像中の対象物の抽出、異同判定、形状および画像にできる特性の変化の有無、等を自動検出することが可能となる。
 また、画像データの取得には、画像取得対象から生じる、光源からの電磁波放射の反射波、または透過波、超音波源からの波動の反射波、透過波等が使用可能であるが、使用する放射の波長、偏光特性等を含む種類としては対象物の反射特性、透過特性、放射への耐性、検出すべき現象そのものへの影響等に応じて最適のものを使用することができる。
 画像の自動判定のための学習および人工知能の使用についても、周知の学習手法を利用することができる。人工知能としては、ニューラルネットワークを含む、公知の判断手法に基づくものを使用することが出来る。
 すなわち、多数の学習のための画像データおよび正解判定値データ、学習のための実画像データをデータオーグメンテーションにより増加させて学習を能率化させる手法、深層学習により判定のためのモデル生成も自動化すること等を、本願の発明においても使用することができる。
 判定のための学習済モデルは、実際の判定に使用している過程において実判定例をサンプリングして学習のための正解データとして利用することによってさらに改善することができる。
 画像データを取得する画像の視野は、着目対象の寸法に応じて、複数のシート状細胞培養物が一つの視野に入る実寸規模の画像の場合も、顕微鏡像等の拡大した画像の場合もある。いずれの場合でも、画像データ中の位置が、実物のどの場所に対応するかが識別できるように構成され、位置情報を利用することが可能である。
 また、取得した画像は、必要に応じてディスプレイに表示し、使用者が観察することが可能であることは言うまでもない。
(実施形態)
 図2は、本発明のシステムの一態様における概念図を示す。本システムは、撮像部2、データ処理部3、通知部4、剥離促進部5を含む。撮像部2は、培養室6に配置された培養容器1を上方から撮像するカメラである。データ処理部3は、撮像部2が撮像した画像データに基づき、培養容器1内のシート状細胞培養物が剥離し始めたことを検出するプロセッサである。通知部4は、剥離の開始を検出したことを通知する出力インターフェース(例えば表示画面)である。剥離促進部5は、例えば培養容器1を揺動することでシート状細胞培養物の剥離促進を行う機構である。
 画像データを取得する画像の視野は、着目対象の寸法に応じて、複数のシート状細胞培養物が一つの視野に入るサイズの実寸規模の画像を得る視野である。
 図1は、本発明の一態様における撮像画像の例を示す。この画像の例では複数の培養容器が一つの視野内に存在している。
 図1において、剥離の開始を検出するために画像データを経時的に取得する領域を、二重丸で示したシート状細胞培養物の周縁部に限定して、この部分の経時的画像データを取得し、画像データの差分を測定することができる。
 図3は、経時的画像データの差分からシート状細胞培養物の剥離開始を検出するための検出フロー図を示す。動作の一例を図3のフロー図で説明する。
 動作を開始して、ステップST11において撮像部2により得られる画像は、撮像部2において経時的に取得され、時間変化を検出するための画像の差分を検出するために一定時間毎のデータとして記憶される。取得した現在の画像データと、記憶されている一つ前の画像データとの画像データの差分を、ステップST12においてデータ処理部3が計算する。データ処理部3により計算された差分が、ステップST13において剥離開始を意味すると判定されると、ステップST14に進み、剥離の開始の検出を通知する信号を出力する。剥離開始検出がなされるまでは、それぞれのシート状細胞培養物について、同様の動作を繰り返す。
 このステップST13の判定出力信号に基づき、ステップST14において特定のシート状細胞培養物の剥離開始が通知され、その通知に基づき、剥離開始したシート状培養物に対して、剥離開始以降の、剥離状態制御、剥離促進等の操作を、例えば培養室内に設けた剥離促進部5に当該培養容器を持ち来して、行うことができる。剥離促進部5は培養室6の外に設けてもよい。
 通知には、各種手段を使用することが可能であり、種々の出力インターフェース、例えば、電気や光、情報等を出力する手段(電線、光ファイバー、コネクタ、無線通信装置等)、ディスプレイ、タッチパネル、プリンタ、パトランプ、ブザー、音声合成装置等を含むことができる。入力部および出力部を一体化して、汎用コンピュータやスマート端末(スマートフォン、タブレット端末)として利用してもよい。本発明のシステムは、汎用コンピュータのためのソフトウェアや、スマート端末のためのアプリケーションを含んでもよく、測定部により取得された情報、解析部により解析された情報などをメールやアプリプッシュ通知で、使用者に送信するように構成することもできる。
 本発明の剥離開始検出方法を実行するシステムは、さらに、シート状細胞培養物を剥離するための剥離装置部を含んでもよい。すなわち、上記のように、シート状細胞培養物(完成、未完成を含む)の望ましくない剥離は、好ましくない状態を招くため、シート状細胞培養物の剥離度合いに応じて、剥離装置により、剥離処理(強制処理)を行うように構成することもできる。かかる剥離装置部としては、液体を振動させる手段(特開2016-52269を参照)や、液体を回転させる手段(特開2016-52270を参照)を用いることができるが、これらに限定されず、種々の公知の手段を用いたり、組み合わせたりすることができる。
(変形例1)
 上述の実施形態では画像データ(撮像データ)の経時的な差分に基づいてシート状細胞培養物の周縁部の剥離開始を検出することとしたが、本実施形態はこれに限定されるものではない。本システムでは、ある時点における1枚の画像データから周縁部における剥離開始を検出することとしてもよい。
 具体的には、本システムでは、画像データにおけるシート状細胞培養物の周縁部の特徴(色、模様等)と、シート状細胞培養物の中心部分の特徴との差分に基づき、剥離開始を検出してもよい。すなわち、周縁部の特徴と中心部の特徴とが異なるとき、周縁部の剥離が開始されたものと検出してもよい。
(変形例2)
 上述の実施形態では、経時的な画像データの差分に基づいてシート状細胞培養物の剥離開始を検出した。本実施形態では更に、一点の剥離開始を検出した場合に画像データ(撮像データ)の取得間隔を狭め、周縁全体が剥離するまでを観察するようにしてもよい。
 すなわち、本システムでは、画像データの差分に基づいてシート状細胞培養物の剥離開始を検出した場合、シート状細胞培養物の撮像間隔を狭める。これにより、シート状細胞培養の周縁全体の剥離が完了するまでを好適に観察することができる。周縁全体が剥離したことを検出した場合、周縁全体が剥離したことを通知し、剥離促進部5による剥離操作を開始する。
 以上、本発明によれば、シート状細胞培養物の剥離の開始を正確に自動検出できるため、良好な状態のシート状細胞培養物の作成のために必要な操作を、より適切に実行することが可能となり、シート状細胞培養物の作成を改善することができる。
1: 培養容器
2: 撮像部
3: データ処理部
4: 通知部
5: 剥離促進部
6: 培養室
 

Claims (16)

  1.  培養基材上に播種してシート状細胞培養物を形成する際に、シート化された細胞からなるシート状細胞培養物の周縁全体のうちの1点が培養基材から剥離し始めることを検出する、シート状細胞培養物形成状態検出方法。
  2.  シート状細胞培養物の剥離の開始を、培養基材上方から経時的にシート状細胞培養物の周縁全体を撮像した撮像データの差分に基づき検出する、請求項1に記載の方法。
  3.  前記撮像データは、シート状細胞培養物の周縁部に着目したデータである、請求項2に記載の方法。
  4.  経時的な前記撮像データの取得間隔が可変である、請求項2または3に記載の方法。
  5.  前記1点が培養基材から剥離し始めることを検出した場合に前記撮像データの取得間隔を狭め、
     シート状細胞培養物の周縁全体が剥離したことを検出した場合、周縁全体が剥離したことを通知する、請求項4に記載の方法。
  6.  シート状細胞培養物の剥離の開始を、培養基材上方からシート状細胞培養物の周縁全体を撮像した撮像データと、シート状細胞培養物の中心部分を撮像した撮像データとの差分に基づき検出する、請求項1に記載の方法。
  7.  撮像データの差分に基づく剥離の開始の検出を、学習した画像データ判定手段によって行う、請求項2~6のいずれか一項に記載の方法。
  8.  複数のシート状細胞培養物について、剥離し始めることを検出するものである、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  9.  シート状細胞培養物の周縁の1点が培養基材から剥離し始めるタイミングを予測することをさらに含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  10.  タイミングを予測することを、実測値に基づいた学習により訓練された人工知能によりおこなう、請求項9に記載の方法。
  11.  実測値に基づいた学習が、データオーグメンテーションを伴う機械学習を含む、請求項10に記載の方法。
  12.  培養基材上のシート状細胞培養物画像を取得する撮像部、取得したシート状細胞培養物画像から経時的データ差分を取得するデータ差分取得部、データ差分から剥離の開始を検出するデータ処理部を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法を実行するシステム。
  13.  画像を取得する撮像部が、画像特徴強調化機能を有するものである、請求項12に記載のシステム。
  14.  画像を取得する撮像部が、シート状細胞培養物周縁部分を捕捉するものである、請求項12または13に記載のシステム。
  15.  剥離の開始を検出したことを通知する通知部および通知に基づき剥離検出されたシート状細胞培養物の剥離促進を行う剥離促進部をさらに備えた、請求項12~14のいずれか一項に記載のシステム。
  16.  請求項1~11に記載の方法を実行するコンピュータープログラム。
     
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