WO2023145837A1 - ポリチオール組成物及びその応用 - Google Patents
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Abstract
ポリチオール化合物を含有するポリチオール組成物であって、特定の測定条件Aによる高速液体クロマトグラフィー測定における保持時間が16.0分~19.0分である化合物C2を含有し、上記高速液体クロマトグラフィー測定における上記化合物C2のピーク面積が、上記化合物C2のピーク面積とポリチオール組成物における主成分のピーク面積との合計ピーク面積100に対して1.000以上である、ポリチオール組成物。
Description
本開示は、ポリチオール組成物及びその応用に関する。
樹脂を含むレンズであるプラスチックレンズは、無機レンズに比べ軽量で割れ難く、染色が可能なため、近年、メガネレンズ、カメラレンズ等の用途に急速に普及してきている。
例えば、チオウレタン樹脂を含むレンズについて、これまでに様々な検討がなされている(例えば、特許文献1~3参照)。
例えば、チオウレタン樹脂を含むレンズについて、これまでに様々な検討がなされている(例えば、特許文献1~3参照)。
特許文献1:特開昭63-46213号公報
特許文献2:特開平2-270859号公報
特許文献3:特開平7-252207号公報
特許文献2:特開平2-270859号公報
特許文献3:特開平7-252207号公報
チオウレタン樹脂は、通常、ポリチオール組成物及びポリイソシアネート化合物を原料として製造される。
チオウレタン樹脂について、染色性をより向上させることが求められる場合がある。
チオウレタン樹脂について、染色性をより向上させることが求められる場合がある。
本開示の一態様の課題は、染色性に優れたチオウレタン樹脂を製造することができるポリチオール組成物及びその応用を提供することである。
上記課題を解決するための手段には、以下の態様が含まれる。
<1> ポリチオール化合物を含有するポリチオール組成物であって、
下記測定条件Aによる高速液体クロマトグラフィー測定における保持時間が16.0分~19.0分である化合物C2を含有し、
前記高速液体クロマトグラフィー測定における前記化合物C2のピーク面積が、前記化合物C2のピーク面積と前記ポリチオール組成物における主成分のピーク面積との合計ピーク面積100に対して1.000以上である、
ポリチオール組成物。
-測定条件A-
カラムとして、関東化学株式会社製Mightysil(登録商標) RP-18 GP(粒子径S:5μm、カラム形状:Φ6mm×150mm、製品番号: 25477-96)を用い、
移動相として、アセトニトリル/0.01mol/L-リン酸二水素カリウム水溶液=60/40(vol/vol)の混合溶液を用い、
測定溶液として、ポリチオール組成物160mgとアセトニトリル10mLとの混合溶液を用い、
検出器として、測定波長230nmの紫外線検出器を用い、
カラム温度を40℃とし、
流量を1.0mL/minとし、
注入量を2μLとする条件。
<2> 前記化合物C2が、分子量320のポリチオール化合物である、<1>又は<2>に記載のポリチオール組成物。
<3> 更に、前記高速液体クロマトグラフィー測定における保持時間が32.0分~35.0分である化合物C3を含有し、
前記高速液体クロマトグラフィー測定における前記化合物C3のピーク面積が、前記化合物C3のピーク面積と前記ポリチオール組成物における主成分のピーク面積との合計ピーク面積100に対して0.050以上である、
<1>又は<2>に記載のポリチオール組成物。
<4> 前記化合物C3が、分子量426のポリチオール化合物である、<3>に記載のポリチオール組成物。
<5> 更に、前記高速液体クロマトグラフィー測定における保持時間が21.5分~25.0分である化合物C4を含有し、
前記高速液体クロマトグラフィー測定における前記化合物C4のピーク面積が、前記化合物C4のピーク面積と前記ポリチオール組成物における主成分のピーク面積との合計ピーク面積100に対して0.030以上である、
<1>~<4>のいずれか1つに記載のポリチオール組成物。
<6> 前記化合物C4が、分子量380のポリチオール化合物である、<5>に記載のポリチオール組成物。
<7> 前記主成分が、メルカプト基を3つ以上含むポリチオール化合物(XA)である、<1>~<6>のいずれか1つに記載のポリチオール組成物。
<8> 前記ポリチオール化合物(XA)が、
4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタンであるポリチオール成分A1であるか、又は、
4,8-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、4,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、及び5,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカンからなる群から選択される少なくとも1種であるポリチオール成分A2である、
<7>に記載のポリチオール組成物。
<9> 前記ポリチオール化合物(XA)が、4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタンであるポリチオール成分A1である、
<7>に記載のポリチオール組成物。
<10> ポリイソ(チオ)シアネート化合物と、
<1>~<9>のいずれか1つに記載のポリチオール組成物と、
を含有する、光学材料用重合性組成物。
<11> 前記ポリイソ(チオ)シアネート化合物は、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、2,5-ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ-[2.2.1]-ヘプタン、2,6-ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ-[2.2.1]-ヘプタン、トリレンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、及びフェニレンジイソシアネートからなる群から選択される少なくとも1種を含む、
<10>に記載の光学材料用重合性組成物。
<12> 前記ポリイソ(チオ)シアネート化合物を含むポリイソ(チオ)シアネート組成物を含有する、<10>又は<11>に記載の光学材料用重合性組成物。
<13> 前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が、
キシリレンジイソシアネートと、
下記化合物(N1)、下記化合物(N2)、及び下記化合物(N3)からなる群から選択される少なくとも1種と、
を含み、
前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が前記化合物(N1)を含む場合には、下記GC条件1でのガスクロマトグラフィー測定における前記化合物(N1)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.20ppm以上であり、
前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が前記化合物(N2)を含む場合には、下記GC条件2でのガスクロマトグラフィー測定における前記化合物(N2)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.05ppm以上であり、
前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が前記化合物(N3)を含む場合には、下記GC条件1でのガスクロマトグラフィー測定における前記化合物(N3)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.10ppm以上である、
<12>に記載の光学材料用重合性組成物。
-GC条件1-
充填剤;DB-1(膜厚)1.5μm
カラム;内径0.53mm×長さ60m(Agilent社製)
オーブン温度;130℃から220℃まで3℃/minで昇温、220℃到達後300℃まで10℃/minで昇温。
スプリット比;パルスドスプリットレス法
注入口温度;280℃
検出器温度;300℃
キャリアガス;N2 158kPa、H2 55kPa、Air 45kPa(定圧制御)
溶媒;クロロホルム
サンプル濃度:2.0質量%クロロホルム溶液
注入量;2μL
検出方法;FID
-GC条件2-
カラム;HP-50+、内径0.25mm×長さ30m×膜厚0.25μm(ヒューレットパッカード社製)
オーブン温度;50℃から280℃まで10℃/minで昇温、280℃到達後6minホールド。
スプリット比;パルスドスプリットレス法
注入口温度;200℃
検出器温度;280℃
キャリアガス;He
キャリアガス流量;1.0ml/min(定流量制御)
サンプル濃度:1.0質量%ジクロロメタン溶液
注入量;1.0μL
検出方法;SIM(モニタリングイオン:m/z 180、215)(キシリレンジイソシアネートの含有割合)
<1> ポリチオール化合物を含有するポリチオール組成物であって、
下記測定条件Aによる高速液体クロマトグラフィー測定における保持時間が16.0分~19.0分である化合物C2を含有し、
前記高速液体クロマトグラフィー測定における前記化合物C2のピーク面積が、前記化合物C2のピーク面積と前記ポリチオール組成物における主成分のピーク面積との合計ピーク面積100に対して1.000以上である、
ポリチオール組成物。
-測定条件A-
カラムとして、関東化学株式会社製Mightysil(登録商標) RP-18 GP(粒子径S:5μm、カラム形状:Φ6mm×150mm、製品番号: 25477-96)を用い、
移動相として、アセトニトリル/0.01mol/L-リン酸二水素カリウム水溶液=60/40(vol/vol)の混合溶液を用い、
測定溶液として、ポリチオール組成物160mgとアセトニトリル10mLとの混合溶液を用い、
検出器として、測定波長230nmの紫外線検出器を用い、
カラム温度を40℃とし、
流量を1.0mL/minとし、
注入量を2μLとする条件。
<2> 前記化合物C2が、分子量320のポリチオール化合物である、<1>又は<2>に記載のポリチオール組成物。
<3> 更に、前記高速液体クロマトグラフィー測定における保持時間が32.0分~35.0分である化合物C3を含有し、
前記高速液体クロマトグラフィー測定における前記化合物C3のピーク面積が、前記化合物C3のピーク面積と前記ポリチオール組成物における主成分のピーク面積との合計ピーク面積100に対して0.050以上である、
<1>又は<2>に記載のポリチオール組成物。
<4> 前記化合物C3が、分子量426のポリチオール化合物である、<3>に記載のポリチオール組成物。
<5> 更に、前記高速液体クロマトグラフィー測定における保持時間が21.5分~25.0分である化合物C4を含有し、
前記高速液体クロマトグラフィー測定における前記化合物C4のピーク面積が、前記化合物C4のピーク面積と前記ポリチオール組成物における主成分のピーク面積との合計ピーク面積100に対して0.030以上である、
<1>~<4>のいずれか1つに記載のポリチオール組成物。
<6> 前記化合物C4が、分子量380のポリチオール化合物である、<5>に記載のポリチオール組成物。
<7> 前記主成分が、メルカプト基を3つ以上含むポリチオール化合物(XA)である、<1>~<6>のいずれか1つに記載のポリチオール組成物。
<8> 前記ポリチオール化合物(XA)が、
4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタンであるポリチオール成分A1であるか、又は、
4,8-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、4,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、及び5,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカンからなる群から選択される少なくとも1種であるポリチオール成分A2である、
<7>に記載のポリチオール組成物。
<9> 前記ポリチオール化合物(XA)が、4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタンであるポリチオール成分A1である、
<7>に記載のポリチオール組成物。
<10> ポリイソ(チオ)シアネート化合物と、
<1>~<9>のいずれか1つに記載のポリチオール組成物と、
を含有する、光学材料用重合性組成物。
<11> 前記ポリイソ(チオ)シアネート化合物は、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、2,5-ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ-[2.2.1]-ヘプタン、2,6-ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ-[2.2.1]-ヘプタン、トリレンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、及びフェニレンジイソシアネートからなる群から選択される少なくとも1種を含む、
<10>に記載の光学材料用重合性組成物。
<12> 前記ポリイソ(チオ)シアネート化合物を含むポリイソ(チオ)シアネート組成物を含有する、<10>又は<11>に記載の光学材料用重合性組成物。
<13> 前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が、
キシリレンジイソシアネートと、
下記化合物(N1)、下記化合物(N2)、及び下記化合物(N3)からなる群から選択される少なくとも1種と、
を含み、
前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が前記化合物(N1)を含む場合には、下記GC条件1でのガスクロマトグラフィー測定における前記化合物(N1)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.20ppm以上であり、
前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が前記化合物(N2)を含む場合には、下記GC条件2でのガスクロマトグラフィー測定における前記化合物(N2)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.05ppm以上であり、
前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が前記化合物(N3)を含む場合には、下記GC条件1でのガスクロマトグラフィー測定における前記化合物(N3)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.10ppm以上である、
<12>に記載の光学材料用重合性組成物。
-GC条件1-
充填剤;DB-1(膜厚)1.5μm
カラム;内径0.53mm×長さ60m(Agilent社製)
オーブン温度;130℃から220℃まで3℃/minで昇温、220℃到達後300℃まで10℃/minで昇温。
スプリット比;パルスドスプリットレス法
注入口温度;280℃
検出器温度;300℃
キャリアガス;N2 158kPa、H2 55kPa、Air 45kPa(定圧制御)
溶媒;クロロホルム
サンプル濃度:2.0質量%クロロホルム溶液
注入量;2μL
検出方法;FID
-GC条件2-
カラム;HP-50+、内径0.25mm×長さ30m×膜厚0.25μm(ヒューレットパッカード社製)
オーブン温度;50℃から280℃まで10℃/minで昇温、280℃到達後6minホールド。
スプリット比;パルスドスプリットレス法
注入口温度;200℃
検出器温度;280℃
キャリアガス;He
キャリアガス流量;1.0ml/min(定流量制御)
サンプル濃度:1.0質量%ジクロロメタン溶液
注入量;1.0μL
検出方法;SIM(モニタリングイオン:m/z 180、215)(キシリレンジイソシアネートの含有割合)
<14> <10>~<13>のいずれか1つに記載の光学材料用重合性組成物の硬化物である樹脂。
<15> <14>に記載の樹脂を含む成形体。
<16> <14>に記載の樹脂を含む光学材料。
<17> <14>に記載の樹脂を含むレンズ。
<15> <14>に記載の樹脂を含む成形体。
<16> <14>に記載の樹脂を含む光学材料。
<17> <14>に記載の樹脂を含むレンズ。
<18> ポリイソ(チオ)シアネート化合物を含むポリイソ(チオ)シアネート組成物と、
<1>~<9>のいずれか1つに記載のポリチオール組成物と、を混合する工程を含む、光学材料用重合性組成物の製造方法。
<19> 前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が、
キシリレンジイソシアネートと、
下記化合物(N1)、下記化合物(N2)、及び下記化合物(N3)からなる群から選択される少なくとも1種と、
を含み、
前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が前記化合物(N1)を含む場合には、下記GC条件1でのガスクロマトグラフィー測定における前記化合物(N1)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.20ppm以上であり、
前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が前記化合物(N2)を含む場合には、下記GC条件2でのガスクロマトグラフィー測定における前記化合物(N2)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.05ppm以上であり、
前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が前記化合物(N3)を含む場合には、下記GC条件1でのガスクロマトグラフィー測定における前記化合物(N3)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.10ppm以上である、
<18>に記載の光学材料用重合性組成物の製造方法。
-GC条件1-
充填剤;DB-1(膜厚)1.5μm
カラム;内径0.53mm×長さ60m(Agilent社製)
オーブン温度;130℃から220℃まで3℃/minで昇温、220℃到達後300℃まで10℃/minで昇温。
スプリット比;パルスドスプリットレス法
注入口温度;280℃
検出器温度;300℃
キャリアガス;N2 158kPa、H2 55kPa、Air 45kPa(定圧制御)
溶媒;クロロホルム
サンプル濃度:2.0質量%クロロホルム溶液
注入量;2μL
検出方法;FID
-GC条件2-
カラム;HP-50+、内径0.25mm×長さ30m×膜厚0.25μm(ヒューレットパッカード社製)
オーブン温度;50℃から280℃まで10℃/minで昇温、280℃到達後6minホールド。
スプリット比;パルスドスプリットレス法
注入口温度;200℃
検出器温度;280℃
キャリアガス;He
キャリアガス流量;1.0ml/min(定流量制御)
サンプル濃度:1.0質量%ジクロロメタン溶液
注入量;1.0μL
検出方法;SIM(モニタリングイオン:m/z 180、215)(キシリレンジイソシアネートの含有割合)
<1>~<9>のいずれか1つに記載のポリチオール組成物と、を混合する工程を含む、光学材料用重合性組成物の製造方法。
<19> 前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が、
キシリレンジイソシアネートと、
下記化合物(N1)、下記化合物(N2)、及び下記化合物(N3)からなる群から選択される少なくとも1種と、
を含み、
前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が前記化合物(N1)を含む場合には、下記GC条件1でのガスクロマトグラフィー測定における前記化合物(N1)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.20ppm以上であり、
前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が前記化合物(N2)を含む場合には、下記GC条件2でのガスクロマトグラフィー測定における前記化合物(N2)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.05ppm以上であり、
前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が前記化合物(N3)を含む場合には、下記GC条件1でのガスクロマトグラフィー測定における前記化合物(N3)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.10ppm以上である、
<18>に記載の光学材料用重合性組成物の製造方法。
-GC条件1-
充填剤;DB-1(膜厚)1.5μm
カラム;内径0.53mm×長さ60m(Agilent社製)
オーブン温度;130℃から220℃まで3℃/minで昇温、220℃到達後300℃まで10℃/minで昇温。
スプリット比;パルスドスプリットレス法
注入口温度;280℃
検出器温度;300℃
キャリアガス;N2 158kPa、H2 55kPa、Air 45kPa(定圧制御)
溶媒;クロロホルム
サンプル濃度:2.0質量%クロロホルム溶液
注入量;2μL
検出方法;FID
-GC条件2-
カラム;HP-50+、内径0.25mm×長さ30m×膜厚0.25μm(ヒューレットパッカード社製)
オーブン温度;50℃から280℃まで10℃/minで昇温、280℃到達後6minホールド。
スプリット比;パルスドスプリットレス法
注入口温度;200℃
検出器温度;280℃
キャリアガス;He
キャリアガス流量;1.0ml/min(定流量制御)
サンプル濃度:1.0質量%ジクロロメタン溶液
注入量;1.0μL
検出方法;SIM(モニタリングイオン:m/z 180、215)(キシリレンジイソシアネートの含有割合)
<20> 光学材料用重合性組成物の製造に用いられる組成物セットであって、
ポリイソ(チオ)シアネート化合物を含むポリイソ(チオ)シアネート組成物と、
<1>~<9>のいずれか1つに記載のポリチオール組成物と、
を含む、組成物セット。
<21> 前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が、
キシリレンジイソシアネートと、
下記化合物(N1)、下記化合物(N2)、及び下記化合物(N3)からなる群から選択される少なくとも1種と、
を含み、
前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が前記化合物(N1)を含む場合には、下記GC条件1でのガスクロマトグラフィー測定における前記化合物(N1)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.20ppm以上であり、
前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が前記化合物(N2)を含む場合には、下記GC条件2でのガスクロマトグラフィー測定における前記化合物(N2)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.05ppm以上であり、
前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が前記化合物(N3)を含む場合には、下記GC条件1でのガスクロマトグラフィー測定における前記化合物(N3)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.10ppm以上である、
<20>に記載の組成物セット。
-GC条件1-
充填剤;DB-1(膜厚)1.5μm
カラム;内径0.53mm×長さ60m(Agilent社製)
オーブン温度;130℃から220℃まで3℃/minで昇温、220℃到達後300℃まで10℃/minで昇温。
スプリット比;パルスドスプリットレス法
注入口温度;280℃
検出器温度;300℃
キャリアガス;N2 158kPa、H2 55kPa、Air 45kPa(定圧制御)
溶媒;クロロホルム
サンプル濃度:2.0質量%クロロホルム溶液
注入量;2μL
検出方法;FID
-GC条件2-
カラム;HP-50+、内径0.25mm×長さ30m×膜厚0.25μm(ヒューレットパッカード社製)
オーブン温度;50℃から280℃まで10℃/minで昇温、280℃到達後6minホールド。
スプリット比;パルスドスプリットレス法
注入口温度;200℃
検出器温度;280℃
キャリアガス;He
キャリアガス流量;1.0ml/min(定流量制御)
サンプル濃度:1.0質量%ジクロロメタン溶液
注入量;1.0μL
検出方法;SIM(モニタリングイオン:m/z 180、215)(キシリレンジイソシアネート(XDI)の含有割合)
ポリイソ(チオ)シアネート化合物を含むポリイソ(チオ)シアネート組成物と、
<1>~<9>のいずれか1つに記載のポリチオール組成物と、
を含む、組成物セット。
<21> 前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が、
キシリレンジイソシアネートと、
下記化合物(N1)、下記化合物(N2)、及び下記化合物(N3)からなる群から選択される少なくとも1種と、
を含み、
前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が前記化合物(N1)を含む場合には、下記GC条件1でのガスクロマトグラフィー測定における前記化合物(N1)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.20ppm以上であり、
前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が前記化合物(N2)を含む場合には、下記GC条件2でのガスクロマトグラフィー測定における前記化合物(N2)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.05ppm以上であり、
前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が前記化合物(N3)を含む場合には、下記GC条件1でのガスクロマトグラフィー測定における前記化合物(N3)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.10ppm以上である、
<20>に記載の組成物セット。
-GC条件1-
充填剤;DB-1(膜厚)1.5μm
カラム;内径0.53mm×長さ60m(Agilent社製)
オーブン温度;130℃から220℃まで3℃/minで昇温、220℃到達後300℃まで10℃/minで昇温。
スプリット比;パルスドスプリットレス法
注入口温度;280℃
検出器温度;300℃
キャリアガス;N2 158kPa、H2 55kPa、Air 45kPa(定圧制御)
溶媒;クロロホルム
サンプル濃度:2.0質量%クロロホルム溶液
注入量;2μL
検出方法;FID
-GC条件2-
カラム;HP-50+、内径0.25mm×長さ30m×膜厚0.25μm(ヒューレットパッカード社製)
オーブン温度;50℃から280℃まで10℃/minで昇温、280℃到達後6minホールド。
スプリット比;パルスドスプリットレス法
注入口温度;200℃
検出器温度;280℃
キャリアガス;He
キャリアガス流量;1.0ml/min(定流量制御)
サンプル濃度:1.0質量%ジクロロメタン溶液
注入量;1.0μL
検出方法;SIM(モニタリングイオン:m/z 180、215)(キシリレンジイソシアネート(XDI)の含有割合)
本開示の一態様によれば、染色性に優れたチオウレタン樹脂を製造することができるポリチオール組成物及びその応用が提供される。
本開示において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本開示において、「工程」との用語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本開示において、組成物に含まれる各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において、「工程」との用語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本開示において、組成物に含まれる各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
〔ポリチオール組成物〕
本開示のポリチオール組成物は、
ポリチオール化合物を含有するポリチオール組成物であって、
下記測定条件Aによる高速液体クロマトグラフィー測定(以下、単に「高速液体クロマトグラフィー測定」ともいう)における保持時間が16.0分~19.0分である化合物C2を含有し、
高速液体クロマトグラフィー測定における化合物C2のピーク面積が、化合物C2のピーク面積とポリチオール組成物における主成分のピーク面積との合計ピーク面積100に対して1.000以上である、
ポリチオール組成物である。
本開示のポリチオール組成物は、
ポリチオール化合物を含有するポリチオール組成物であって、
下記測定条件Aによる高速液体クロマトグラフィー測定(以下、単に「高速液体クロマトグラフィー測定」ともいう)における保持時間が16.0分~19.0分である化合物C2を含有し、
高速液体クロマトグラフィー測定における化合物C2のピーク面積が、化合物C2のピーク面積とポリチオール組成物における主成分のピーク面積との合計ピーク面積100に対して1.000以上である、
ポリチオール組成物である。
(測定条件A)
カラムとして、関東化学株式会社製Mightysil(登録商標) RP-18 GP(粒子径S:5μm、カラム形状:Φ6mm×150mm、製品番号: 25477-96)を用い、
移動相として、アセトニトリル/0.01molリン酸二水素カリウム水溶液=60/40(vol/vol)の混合溶液を用い、
測定溶液として、ポリチオール組成物160mgとアセトニトリル10mLとの混合溶液を用い、
検出器として、測定波長230nmの紫外線検出器を用い、
カラム温度を40℃とし、
流量を1.0mL/minとし、
注入量を2μLとする条件である。
カラムとして、関東化学株式会社製Mightysil(登録商標) RP-18 GP(粒子径S:5μm、カラム形状:Φ6mm×150mm、製品番号: 25477-96)を用い、
移動相として、アセトニトリル/0.01molリン酸二水素カリウム水溶液=60/40(vol/vol)の混合溶液を用い、
測定溶液として、ポリチオール組成物160mgとアセトニトリル10mLとの混合溶液を用い、
検出器として、測定波長230nmの紫外線検出器を用い、
カラム温度を40℃とし、
流量を1.0mL/minとし、
注入量を2μLとする条件である。
本開示のポリチオール組成物をチオウレタン樹脂の原料の一つとして用いることにより、染色性に優れたチオウレタン樹脂を製造できる。
(ポリチオール組成物)
本開示において、ポリチオール組成物とは、少なくとも1種のポリチオール化合物を含有する組成物を意味する。
本開示では、ポリチオール組成物に含有されるポリチオール化合物を、「ポリチオール成分」とも称する。
ポリチオール組成物には、不純物として、ポリチオール化合物以外の成分が含有されていてもよい。
ポリチオール組成物は、少なくとも1種のポリチオール化合物を主成分として含むことが好ましい。
本開示において、ポリチオール組成物とは、少なくとも1種のポリチオール化合物を含有する組成物を意味する。
本開示では、ポリチオール組成物に含有されるポリチオール化合物を、「ポリチオール成分」とも称する。
ポリチオール組成物には、不純物として、ポリチオール化合物以外の成分が含有されていてもよい。
ポリチオール組成物は、少なくとも1種のポリチオール化合物を主成分として含むことが好ましい。
ここで、「ポリチオール組成物は、少なくとも1種のポリチオール化合物を主成分として含む」とは、ポリチオール組成物の全量に対する少なくとも1種のポリチオール化合物の総含有量が、50%以上であることを意味する。
ポリチオール組成物の全量に対する少なくとも1種のポリチオール化合物の総含有量は、好ましくは60%以上であり、より好ましくは70%以上であり、更に好ましくは80%以上である。
ポリチオール組成物の全量に対する少なくとも1種のポリチオール化合物の総含有量は、好ましくは60%以上であり、より好ましくは70%以上であり、更に好ましくは80%以上である。
同様に、本開示において、組成物が、ある成分(以下、「成分X」とする)を「主成分として含む」とは、成分Xの含有量(成分Xが2種以上の化合物からなる場合には、2種以上の化合物の総含有量)が、組成物の全量に対し、50%以上であることを意味する。
主成分である成分Xの含有量は、組成物の全量に対し、好ましくは60%以上であり、より好ましくは70%以上であり、更に好ましくは80%以上である。
主成分である成分Xの含有量は、組成物の全量に対し、好ましくは60%以上であり、より好ましくは70%以上であり、更に好ましくは80%以上である。
上記の「主成分として含む」との語の説明中における「%」は、上記測定条件Aでの高速液体クロマトグラフィーによって求められる、組成物(例えばポリチオール組成物)の全ピークの合計面積に対する成分X(例えば少なくとも1種のポリチオール化合物)の全ピークの合計面積の比率(面積%)を意味する。
ポリチオール組成物としては、公知のポリチオール化合物を含むポリチオール組成物が挙げられる。
ポリチオール化合物としては、チオール基(別名:メルカプト基)を2つ以上含む化合物であれば特に制限はない。
ポリチオール化合物については、前述した公知文献(即ち、特開昭63-46213号公報、特開平2-270859号公報、特開平7-252207号公報、国際公開第2008/047626号公報等)を適宜参照できる。
ポリチオール化合物としては、チオール基(別名:メルカプト基)を2つ以上含む化合物であれば特に制限はない。
ポリチオール化合物については、前述した公知文献(即ち、特開昭63-46213号公報、特開平2-270859号公報、特開平7-252207号公報、国際公開第2008/047626号公報等)を適宜参照できる。
(化合物C2)
本開示のポリチオール組成物は、化合物C2を含有する。
化合物C2は、測定条件Aによる高速液体クロマトグラフィー測定における保持時間が16.0分~19.0分である化合物である。
本開示のポリチオール組成物は、化合物C2を1種のみ含有してもよいし、2種以上含有してもよい。
化合物C2は、ポリチオール化合物であってもよいしポリチオール化合物でなくてもよいが、ポリチオール化合物であることが好ましい。
本開示のポリチオール組成物は、化合物C2を含有する。
化合物C2は、測定条件Aによる高速液体クロマトグラフィー測定における保持時間が16.0分~19.0分である化合物である。
本開示のポリチオール組成物は、化合物C2を1種のみ含有してもよいし、2種以上含有してもよい。
化合物C2は、ポリチオール化合物であってもよいしポリチオール化合物でなくてもよいが、ポリチオール化合物であることが好ましい。
化合物C2は、ポリチオール組成物を用いて製造されるチオウレタン樹脂の染色性を向上させるために有効な成分である。
本開示のポリチオール組成物では、高速液体クロマトグラフィー測定における、化合物C2のピーク面積とポリチオール組成物における主成分のピーク面積との合計ピーク面積100に対する化合物C2のピーク面積(以下、単に「化合物C2のピーク面積」ともいう)が1.000以上であることにより、製造されるチオウレタン樹脂の染色性を向上させる効果が発揮される。
本開示のポリチオール組成物では、高速液体クロマトグラフィー測定における、化合物C2のピーク面積とポリチオール組成物における主成分のピーク面積との合計ピーク面積100に対する化合物C2のピーク面積(以下、単に「化合物C2のピーク面積」ともいう)が1.000以上であることにより、製造されるチオウレタン樹脂の染色性を向上させる効果が発揮される。
化合物C2のピーク面積の下限は、製造されるチオウレタン樹脂の染色性をより向上させる観点から、好ましくは1.250であり、より好ましくは1.500であり、更に好ましくは1.600であり、更に好ましくは2.500であり、更に好ましくは3.100であり、更に好ましくは4.000であり、更に好ましくは7.000であり、更に好ましくは8.000である。
化合物C2のピーク面積の上限は、製造されるチオウレタン樹脂の黄色度(YI)低減の観点から、好ましくは20.000であり、より好ましくは15.000であり、更に好ましくは13.000であり、更に好ましくは9.000であり、更に好ましくは6.000である。
化合物C2の分子量は、例えば320である。
ここでいう分子量は、下記測定条件Bによる高速液体クロマトグラフィー質量分析により測定される値である。
(測定条件B)
カラムとして、株式会社ワイエムシイ製のYMC-Pack(登録商標) C18RS(粒子径S:3μm、カラム形状:Φ4.6mm×250mm)を用い、
移動相として、10mM酢酸アンモニウム水溶液/アセトニトリル=30/70(vol/vol)の混合溶液を用い、
検出器として、測定波長230nmの紫外線検出器を用い、
カラム温度を40℃とし、
流量を0.9mL/minとし、
質量分析条件として以下の条件を適用した測定条件である。
Ionization Mode:ESI+
Capillary Voltage:3.0 kV
Cone Voltage:20 V
Extractor:4V
Source Temp:120 ℃
Desolvation Temp:400 ℃
Cone Gas Flow:50 L/Hr
Desolvation Gas Flow:800 L/Hr
Mass:m/z 50-800
ここでいう分子量は、下記測定条件Bによる高速液体クロマトグラフィー質量分析により測定される値である。
(測定条件B)
カラムとして、株式会社ワイエムシイ製のYMC-Pack(登録商標) C18RS(粒子径S:3μm、カラム形状:Φ4.6mm×250mm)を用い、
移動相として、10mM酢酸アンモニウム水溶液/アセトニトリル=30/70(vol/vol)の混合溶液を用い、
検出器として、測定波長230nmの紫外線検出器を用い、
カラム温度を40℃とし、
流量を0.9mL/minとし、
質量分析条件として以下の条件を適用した測定条件である。
Ionization Mode:ESI+
Capillary Voltage:3.0 kV
Cone Voltage:20 V
Extractor:4V
Source Temp:120 ℃
Desolvation Temp:400 ℃
Cone Gas Flow:50 L/Hr
Desolvation Gas Flow:800 L/Hr
Mass:m/z 50-800
化合物C2として、例えば、分子量320のポリチオール化合物が挙げられる。
分子量320のポリチオール化合物である化合物C2として、例えば、分子式C9H20S6で表される化合物が挙げられる。
分子式C9H20S6で表される化合物である化合物C2として、例えば、下記式(C2-1)で表される化合物が挙げられる。
分子量320のポリチオール化合物である化合物C2として、例えば、分子式C9H20S6で表される化合物が挙げられる。
分子式C9H20S6で表される化合物である化合物C2として、例えば、下記式(C2-1)で表される化合物が挙げられる。
式(C2-1)中、l、m、及びnの各々は、0又は1であり、l、m、及びnの合計は、1である。
式(C2-1)で表される化合物は、l、m、及びnの組み合わせが異なる2種以上の化合物の混合物であってもよい。
ポリチオール化合物である場合の化合物C2は、下記化合物(C2-1a)、下記化合物(C2-1b)、及び下記化合物(C2-1c)からなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
化合物(C2-1a)は、式(C2-1)で表される化合物であって、nが1であり、l及びmがいずれも0である化合物であり、
化合物(C2-1b)は、式(C2-1)で表される化合物であって、lが1であり、n及びmがいずれも0である化合物であり、
化合物(C2-1b)は、式(C2-1)で表される化合物であって、mが1であり、l及びmがいずれも0である化合物である。
化合物(C2-1b)は、式(C2-1)で表される化合物であって、lが1であり、n及びmがいずれも0である化合物であり、
化合物(C2-1b)は、式(C2-1)で表される化合物であって、mが1であり、l及びmがいずれも0である化合物である。
(化合物C3)
本開示のポリチオール組成物は、更に、化合物C3を含有することが好ましい。
これにより、製造されるチオウレタン樹脂の染色性がより向上する。
化合物C3は、測定条件Aによる高速液体クロマトグラフィー測定における保持時間が32.0分~35.0分である化合物である。
本開示のポリチオール組成物が化合物C3を含有する場合、含有される化合物C3は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
化合物C3は、ポリチオール化合物であってもよいしポリチオール化合物でなくてもよいが、ポリチオール化合物であることが好ましい。
本開示のポリチオール組成物は、更に、化合物C3を含有することが好ましい。
これにより、製造されるチオウレタン樹脂の染色性がより向上する。
化合物C3は、測定条件Aによる高速液体クロマトグラフィー測定における保持時間が32.0分~35.0分である化合物である。
本開示のポリチオール組成物が化合物C3を含有する場合、含有される化合物C3は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
化合物C3は、ポリチオール化合物であってもよいしポリチオール化合物でなくてもよいが、ポリチオール化合物であることが好ましい。
上記測定条件Aによる高速液体クロマトグラフィー測定における、化合物C3のピーク面積とポリチオール組成物における主成分のピーク面積との合計ピーク面積100に対する化合物C3のピーク面積(以下、単に「化合物C3のピーク面積」ともいう)は、0.050以上であることが好ましい。
これにより、製造されるチオウレタン樹脂の染色性がより向上する。
これにより、製造されるチオウレタン樹脂の染色性がより向上する。
化合物C3のピーク面積の下限は、製造されるチオウレタン樹脂の染色性をより向上させる観点から、より好ましくは0.100以上であり、更に好ましくは0.150以上であり、更に好ましくは0.600であり、更に好ましくは1.000であり、更に好ましくは1.500であり、更に好ましくは2.000である。
化合物C3のピーク面積の上限は、製造されるチオウレタン樹脂の黄色度(YI)低減の観点から、好ましくは5.000であり、より好ましくは4.000であり、更に好ましくは3.500であり、更に好ましくは2.500であり、更に好ましくは2.000であり、更に好ましくは1.500である。
化合物C3の分子量は、例えば426である。
ここでいう分子量は、前述の測定条件Bによる高速液体クロマトグラフィー質量分析により測定される値である。
ここでいう分子量は、前述の測定条件Bによる高速液体クロマトグラフィー質量分析により測定される値である。
化合物C3として、例えば、分子量426のポリチオール化合物が挙げられる。
分子量426のポリチオール化合物である化合物C3として、例えば、分子式C12H26S8で表される化合物が挙げられる。
分子式C12H26S8で表される化合物である化合物C3として、例えば、下記式(C3-1)、下記式(C3-2)、又は下記式(C3-3)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種が挙げられる。
分子量426のポリチオール化合物である化合物C3として、例えば、分子式C12H26S8で表される化合物が挙げられる。
分子式C12H26S8で表される化合物である化合物C3として、例えば、下記式(C3-1)、下記式(C3-2)、又は下記式(C3-3)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種が挙げられる。
式(C3-1)~式(3-3)中、p、q、r、及びsの各々は、0又は1であり、p、q、r、及びsの合計は、1である。
(化合物C4)
本開示のポリチオール組成物は、更に、化合物C4を含有することが好ましい。
これにより、製造されるチオウレタン樹脂の染色性がより向上する。
化合物C4は、測定条件Aによる高速液体クロマトグラフィー測定における保持時間が21.5分~25.0分である化合物である。
本開示のポリチオール組成物が化合物C4を含有する場合、含有される化合物C4は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
化合物C4は、ポリチオール化合物であってもよいしポリチオール化合物でなくてもよいが、ポリチオール化合物であることが好ましい。
本開示のポリチオール組成物は、更に、化合物C4を含有することが好ましい。
これにより、製造されるチオウレタン樹脂の染色性がより向上する。
化合物C4は、測定条件Aによる高速液体クロマトグラフィー測定における保持時間が21.5分~25.0分である化合物である。
本開示のポリチオール組成物が化合物C4を含有する場合、含有される化合物C4は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
化合物C4は、ポリチオール化合物であってもよいしポリチオール化合物でなくてもよいが、ポリチオール化合物であることが好ましい。
上記測定条件Aによる高速液体クロマトグラフィー測定における、化合物C4のピーク面積とポリチオール組成物における主成分のピーク面積との合計ピーク面積100に対する化合物C4のピーク面積(以下、単に「化合物C4のピーク面積」ともいう)は、0.030以上であることが好ましい。
これにより、製造されるチオウレタン樹脂の染色性がより向上する。
これにより、製造されるチオウレタン樹脂の染色性がより向上する。
化合物C4のピーク面積の下限は、製造されるチオウレタン樹脂の染色性をより向上させる観点から、好ましくは0.040であり、より好ましくは0.500であり、更に好ましくは0.600である。
化合物C4のピーク面積の上限は、製造されるチオウレタン樹脂の黄色度(YI)低減の観点から、好ましくは1.300であり、より好ましくは1.200であり、更に好ましくは1.100である。
化合物C4の分子量は、例えば380である。
ここでいう分子量は、前述の測定条件Bによる高速液体クロマトグラフィー質量分析により測定される値である。
ここでいう分子量は、前述の測定条件Bによる高速液体クロマトグラフィー質量分析により測定される値である。
化合物C4として、例えば、分子量380のポリチオール化合物が挙げられる。
分子量380のポリチオール化合物である化合物C4として、例えば、分子式C11H24S7で表される化合物が挙げられる。
分子式C11H24S7で表される化合物である化合物C4として、例えば、下記式(C4-1)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種が挙げられる。
分子量380のポリチオール化合物である化合物C4として、例えば、分子式C11H24S7で表される化合物が挙げられる。
分子式C11H24S7で表される化合物である化合物C4として、例えば、下記式(C4-1)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種が挙げられる。
式(C4-1)中、l、m、及びnの各々は、0、1、又は2であり、l、m、及びnの合計は、2である。
式(C4-1)で表される化合物は、l、m、及びnの組み合わせが異なる2種以上の化合物の混合物であってもよい。
(ポリチオール化合物(XA))
本開示のポリチオール組成物における主成分は、ポリチオール化合物であることが好ましく、メルカプト基を3つ以上含むポリチオール化合物(XA)であることが好ましい。
ここで、ポリチオール化合物(XA)は、メルカプト基を3つ以上含むポリチオール化合物である。但し、前述の化合物C2が「メルカプト基を3つ以上含むポリチオール化合物」である場合、ポリチオール化合物(XA)の範囲には、化合物C2は含まれないものとする。同様に、本開示のポリチオール組成物が化合物C3を含有する場合であって、前述の化合物C3が「メルカプト基を3つ以上含むポリチオール化合物」である場合、ポリチオール化合物(XA)の範囲には、化合物C3は含まれないものとする。
本開示のポリチオール組成物における主成分は、ポリチオール化合物であることが好ましく、メルカプト基を3つ以上含むポリチオール化合物(XA)であることが好ましい。
ここで、ポリチオール化合物(XA)は、メルカプト基を3つ以上含むポリチオール化合物である。但し、前述の化合物C2が「メルカプト基を3つ以上含むポリチオール化合物」である場合、ポリチオール化合物(XA)の範囲には、化合物C2は含まれないものとする。同様に、本開示のポリチオール組成物が化合物C3を含有する場合であって、前述の化合物C3が「メルカプト基を3つ以上含むポリチオール化合物」である場合、ポリチオール化合物(XA)の範囲には、化合物C3は含まれないものとする。
ポリチオール化合物(XA)は、
4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタン、
4,8-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、
4,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、及び、
5,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカンからなる群から選択される少なくとも1種である
ことが好ましい。
4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタン、
4,8-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、
4,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、及び、
5,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカンからなる群から選択される少なくとも1種である
ことが好ましい。
ポリチオール化合物(XA)は、
4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタンであるポリチオール成分A1であるか、又は、
4,8-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、
4,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、及び、
5,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカンからなる群から選択される少なくとも1種であるポリチオール成分A2である
ことが好ましく、
上記ポリチオール成分A1であることがより好ましい。
4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタンであるポリチオール成分A1であるか、又は、
4,8-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、
4,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、及び、
5,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカンからなる群から選択される少なくとも1種であるポリチオール成分A2である
ことが好ましく、
上記ポリチオール成分A1であることがより好ましい。
ここで、ポリチオール成分A1(即ち、4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタン)は、下記化合物(A1)である。
なお、上記測定条件Aにおいて、ポリチオール成分A1は12.0分~13.0分の間に保持時間を有し、ポリチオール成分A2は22.0分~26.0分の間に保持時間を有する。
(その他の成分)
本開示のポリチオール組成物は、主成分以外のその他の成分(例えば、その他のポリチオール化合物、ポリチオール化合物以外の成分、等)を少なくとも1種含有していてもよい。
その他のポリチオール化合物としては、例えば、メタンジチオール、1,2-エタンジチオール、1,2,3-プロパントリチオール、ペンタエリスリトールテトラキス(2-メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)、ビス(メルカプトエチル)スルフィド、2,5-ジメルカプトメチル-1,4-ジチアン、テトラキス(メルカプトメチルチオメチル)メタン、テトラキス(2-メルカプトエチルチオメチル)メタン、テトラキス(3-メルカプトプロピルチオメチル)メタン、ビス(2,3-ジメルカプトプロピル)スルフィド、2,5-ジメルカプトメチル-1,4-ジチアン、2、5-ジメルカプト-1,4-ジチアン、2,5-ジメルカプトメチル-2,5-ジメチル-1,4-ジチアン、1,1,3,3-テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,1,2,2-テトラキス(メルカプトメチルチオ)エタン、4,6-ビス(メルカプトメチルチオ)-1,3-ジチアン、等が挙げられる。
本開示のポリチオール組成物は、主成分以外のその他の成分(例えば、その他のポリチオール化合物、ポリチオール化合物以外の成分、等)を少なくとも1種含有していてもよい。
その他のポリチオール化合物としては、例えば、メタンジチオール、1,2-エタンジチオール、1,2,3-プロパントリチオール、ペンタエリスリトールテトラキス(2-メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)、ビス(メルカプトエチル)スルフィド、2,5-ジメルカプトメチル-1,4-ジチアン、テトラキス(メルカプトメチルチオメチル)メタン、テトラキス(2-メルカプトエチルチオメチル)メタン、テトラキス(3-メルカプトプロピルチオメチル)メタン、ビス(2,3-ジメルカプトプロピル)スルフィド、2,5-ジメルカプトメチル-1,4-ジチアン、2、5-ジメルカプト-1,4-ジチアン、2,5-ジメルカプトメチル-2,5-ジメチル-1,4-ジチアン、1,1,3,3-テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,1,2,2-テトラキス(メルカプトメチルチオ)エタン、4,6-ビス(メルカプトメチルチオ)-1,3-ジチアン、等が挙げられる。
〔光学材料用重合性組成物〕
本開示の光学材料用重合性組成物(以下、単に「重合性組成物」ともいう)は、
ポリイソ(チオ)シアネート化合物と、
前述の本開示のポリチオール組成物と、
を含有する。
本開示の光学材料用重合性組成物(以下、単に「重合性組成物」ともいう)は、
ポリイソ(チオ)シアネート化合物と、
前述の本開示のポリチオール組成物と、
を含有する。
本開示の重合性組成物は、前述の本開示のポリチオール組成物を含有するので、本開示のポリチオール組成物による効果と同様の効果を奏する。
(ポリイソ(チオ)シアネート化合物)
ポリイソ(チオ)シアネート化合物としては、一分子中に少なくとも2個以上のイソ(チオ)シアネート基を有する化合物であれば、特に限定されない。
ポリイソ(チオ)シアネート化合物として、具体的には、例えば;
テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘプタメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートメチルエステル、リジントリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート化合物;
イソホロンジイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、ジシクロヘキシルジメチルメタンジイソシアネート、2,5-ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ-[2.2.1]-ヘプタン、2,6-ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ-[2.2.1]-ヘプタン、3,8-ビス(イソシアナトメチル)トリシクロデカン、3,9-ビス(イソシアナトメチル)トリシクロデカン、4,8-ビス(イソシアナトメチル)トリシクロデカン、4,9-ビス(イソシアナトメチル)トリシクロデカン等の脂環族ポリイソシアネート化合物;
トリレンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルスルフィド-4,4'-ジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート化合物;
2,5-ジイソシアナトチオフェン、2,5-ビス(イソシアナトメチル)チオフェン、2,5-ジイソシアナトテトラヒドロチオフェン、2,5-ビス(イソシアナトメチル)テトラヒドロチオフェン、3,4-ビス(イソシアナトメチル)テトラヒドロチオフェン、2,5-ジイソシアナト-1,4-ジチアン、2,5-ビス(イソシアナトメチル)-1,4-ジチアン、4,5-ジイソシアナト-1,3-ジチオラン、4,5-ビス(イソシアナトメチル)-1,3-ジチオラン等の複素環ポリイソシアネート化合物;
ヘキサメチレンジイソチオシアネート、リジンジイソチオシアネートメチルエステル、リジントリイソチオシアネート、キシリレンジイソチオシアネート等の脂肪族ポリイソチオシアネート化合物;
イソホロンジイソチオシアネート、ビス(イソチオシアナトメチル)シクロヘキサン、ビス(イソチオシアナトシクロヘキシル)メタン、シクロヘキサンジイソチオシアネート、メチルシクロヘキサンジイソチオシアネート、2,5-ビス(イソチオシアナトメチル)ビシクロ-[2.2.1]-ヘプタン、2,6-ビス(イソチオシアナトメチル)ビシクロ-[2.2.1]-ヘプタン、3,8-ビス(イソチオシアナトメチル)トリシクロデカン、3,9-ビス(イソチオシアナトメチル)トリシクロデカン、4,8-ビス(イソチオシアナトメチル)トリシクロデカン、4,9-ビス(イソチオシアナトメチル)トリシクロデカン等の脂環族ポリイソチオシアネート化合物;
トリレンジイソチオシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソチオシアネート、ジフェニルジスルフィド-4,4'-ジイソチオシアネート等の芳香族ポリイソチオシアネート化合物;
2,5-ジイソチオシアナトチオフェン、2,5-ビス(イソチオシアナトメチル)チオフェン、2,5-イソチオシアナトテトラヒドロチオフェン、2,5-ビス(イソチオシアナトメチル)テトラヒドロチオフェン、3,4-ビス(イソチオシアナトメチル)テトラヒドロチオフェン、2,5-ジイソチオシアナト-1,4-ジチアン、2,5-ビス(イソチオシアナトメチル)-1,4-ジチアン、4,5-ジイソチオシアナト-1,3-ジチオラン、4,5-ビス(イソチオシアナトメチル)-1,3-ジチオラン等の含硫複素環ポリイソチオシアネート化合物等が挙げられる。
ポリイソ(チオ)シアネート化合物は、これらから選択される少なくとも一種を含むことができる。
ポリイソ(チオ)シアネート化合物としては、一分子中に少なくとも2個以上のイソ(チオ)シアネート基を有する化合物であれば、特に限定されない。
ポリイソ(チオ)シアネート化合物として、具体的には、例えば;
テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘプタメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートメチルエステル、リジントリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート化合物;
イソホロンジイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、ジシクロヘキシルジメチルメタンジイソシアネート、2,5-ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ-[2.2.1]-ヘプタン、2,6-ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ-[2.2.1]-ヘプタン、3,8-ビス(イソシアナトメチル)トリシクロデカン、3,9-ビス(イソシアナトメチル)トリシクロデカン、4,8-ビス(イソシアナトメチル)トリシクロデカン、4,9-ビス(イソシアナトメチル)トリシクロデカン等の脂環族ポリイソシアネート化合物;
トリレンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルスルフィド-4,4'-ジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート化合物;
2,5-ジイソシアナトチオフェン、2,5-ビス(イソシアナトメチル)チオフェン、2,5-ジイソシアナトテトラヒドロチオフェン、2,5-ビス(イソシアナトメチル)テトラヒドロチオフェン、3,4-ビス(イソシアナトメチル)テトラヒドロチオフェン、2,5-ジイソシアナト-1,4-ジチアン、2,5-ビス(イソシアナトメチル)-1,4-ジチアン、4,5-ジイソシアナト-1,3-ジチオラン、4,5-ビス(イソシアナトメチル)-1,3-ジチオラン等の複素環ポリイソシアネート化合物;
ヘキサメチレンジイソチオシアネート、リジンジイソチオシアネートメチルエステル、リジントリイソチオシアネート、キシリレンジイソチオシアネート等の脂肪族ポリイソチオシアネート化合物;
イソホロンジイソチオシアネート、ビス(イソチオシアナトメチル)シクロヘキサン、ビス(イソチオシアナトシクロヘキシル)メタン、シクロヘキサンジイソチオシアネート、メチルシクロヘキサンジイソチオシアネート、2,5-ビス(イソチオシアナトメチル)ビシクロ-[2.2.1]-ヘプタン、2,6-ビス(イソチオシアナトメチル)ビシクロ-[2.2.1]-ヘプタン、3,8-ビス(イソチオシアナトメチル)トリシクロデカン、3,9-ビス(イソチオシアナトメチル)トリシクロデカン、4,8-ビス(イソチオシアナトメチル)トリシクロデカン、4,9-ビス(イソチオシアナトメチル)トリシクロデカン等の脂環族ポリイソチオシアネート化合物;
トリレンジイソチオシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソチオシアネート、ジフェニルジスルフィド-4,4'-ジイソチオシアネート等の芳香族ポリイソチオシアネート化合物;
2,5-ジイソチオシアナトチオフェン、2,5-ビス(イソチオシアナトメチル)チオフェン、2,5-イソチオシアナトテトラヒドロチオフェン、2,5-ビス(イソチオシアナトメチル)テトラヒドロチオフェン、3,4-ビス(イソチオシアナトメチル)テトラヒドロチオフェン、2,5-ジイソチオシアナト-1,4-ジチアン、2,5-ビス(イソチオシアナトメチル)-1,4-ジチアン、4,5-ジイソチオシアナト-1,3-ジチオラン、4,5-ビス(イソチオシアナトメチル)-1,3-ジチオラン等の含硫複素環ポリイソチオシアネート化合物等が挙げられる。
ポリイソ(チオ)シアネート化合物は、これらから選択される少なくとも一種を含むことができる。
また、ポリイソ(チオ)シアネート化合物としては、これらの塩素置換体、臭素置換体等のハロゲン置換体、アルキル置換体、アルコキシ置換体、ニトロ置換体、多価アルコールとのプレポリマー型変性体、カルボジイミド変性体、ウレア変性体、ビュレット変性体、ダイマー化あるいはトリマー化反応生成物等も使用できる。
ポリイソ(チオ)シアネート化合物は、
ポリイソシアネート化合物を含むことが好ましく、
ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、2,5-ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ-[2.2.1]-ヘプタン、2,6-ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ-[2.2.1]-ヘプタン、トリレンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、及びフェニレンジイソシアネートから選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
ポリイソシアネート化合物を含むことが好ましく、
ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、2,5-ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ-[2.2.1]-ヘプタン、2,6-ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ-[2.2.1]-ヘプタン、トリレンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、及びフェニレンジイソシアネートから選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
ポリチオール組成物とポリイソ(チオ)シアネート化合物との混合割合は特に限定されず、例えば、ポリチオール組成物に含まれるポリチオール化合物のメルカプト基とポリイソ(チオ)シアネート化合物のイソ(チオ)シアネート基のモル比(メルカプト基/イソ(チオ)シアネート基)が0.5~3.0であることが好ましく、0.6~2.0であることがより好ましく、0.8~1.3であることがさらに好ましい。混合割合が上記範囲内であると、プラスチックレンズ等として求められる屈折率、耐熱性等の種々の性能をバランスよく満たすことが可能となる傾向にある。
本開示の重合性組成物は、ポリイソ(チオ)シアネート化合物を含むポリイソ(チオ)シアネート組成物を含有してもよい。
即ち、本開示の重合性組成物は、
ポリイソ(チオ)シアネート化合物を含むポリイソ(チオ)シアネート組成物と、
前述の本開示のポリチオール組成物と、
を含有してもよい。
即ち、本開示の重合性組成物は、
ポリイソ(チオ)シアネート化合物を含むポリイソ(チオ)シアネート組成物と、
前述の本開示のポリチオール組成物と、
を含有してもよい。
本開示の重合性組成物がポリイソ(チオ)シアネート組成物を含有する場合、含有されるポリイソ(チオ)シアネート組成物中のポリイソ(チオ)シアネート化合物は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
本開示の重合性組成物がポリイソ(チオ)シアネート組成物を含有する場合、含有されるポリイソ(チオ)シアネート組成物は、キシリレンジイソシアネートを含むことが好ましい。
これにより、ポリイソ(チオ)シアネート組成物の安定性、及び、ポリイソ(チオ)シアネート組成物を用いて形成された樹脂の透明性により優れる(即ち、白濁及び/又は黄変がより抑制される)。
これにより、ポリイソ(チオ)シアネート組成物の安定性、及び、ポリイソ(チオ)シアネート組成物を用いて形成された樹脂の透明性により優れる(即ち、白濁及び/又は黄変がより抑制される)。
以下、キシリレンジイソシアネートを含むポリイソ(チオ)シアネート組成物を、XDI組成物ともいう。
XDI組成物は、キシリレンジイソシアネートを主成分として含むことが好ましい。
XDI組成物は、キシリレンジイソシアネートを主成分として含むことが好ましい。
XDI組成物は、下記化合物(N1)、下記化合物(N2)、及び下記化合物(N3)からなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
以下、ポリイソ(チオ)シアネート組成物の安定性、及び、ポリイソ(チオ)シアネート組成物を用いて形成された樹脂の透明性により優れる観点から見た、XDI組成物の好ましい態様を示す。
XDI組成物が化合物(N1)を含む場合には、下記GC条件1でのガスクロマトグラフィー測定における化合物(N1)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.20ppm以上であることが好ましい。
-GC条件1-
充填剤;DB-1(膜厚)1.5μm
カラム;内径0.53mm×長さ60m(Agilent社製)
オーブン温度;130℃から220℃まで3℃/minで昇温、220℃到達後300℃まで10℃/minで昇温。
スプリット比;パルスドスプリットレス法
注入口温度;280℃
検出器温度;300℃
キャリアガス;N2 158kPa、H2 55kPa、Air 45kPa(定圧制御)
溶媒;クロロホルム
サンプル濃度:2.0質量%クロロホルム溶液
注入量;2μL
検出方法;FID
-GC条件1-
充填剤;DB-1(膜厚)1.5μm
カラム;内径0.53mm×長さ60m(Agilent社製)
オーブン温度;130℃から220℃まで3℃/minで昇温、220℃到達後300℃まで10℃/minで昇温。
スプリット比;パルスドスプリットレス法
注入口温度;280℃
検出器温度;300℃
キャリアガス;N2 158kPa、H2 55kPa、Air 45kPa(定圧制御)
溶媒;クロロホルム
サンプル濃度:2.0質量%クロロホルム溶液
注入量;2μL
検出方法;FID
上記化合物(N1)のピーク面積は、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対し、より好ましくは5.0ppm以上、更に好ましくは50ppm以上、更に好ましくは100ppm以上である。
上記化合物(N1)のピーク面積は、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対し、好ましくは4000ppm以下、より好ましくは3000ppm以下、更に好ましくは2000ppm以下、更に好ましくは1500ppm以下、更に好ましくは1000ppm以下である。
上記化合物(N1)のピーク面積は、特許第6373536号公報の段落0377に記載の方法に準拠して測定できる。
上記化合物(N1)のピーク面積は、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対し、好ましくは4000ppm以下、より好ましくは3000ppm以下、更に好ましくは2000ppm以下、更に好ましくは1500ppm以下、更に好ましくは1000ppm以下である。
上記化合物(N1)のピーク面積は、特許第6373536号公報の段落0377に記載の方法に準拠して測定できる。
XDI組成物が化合物(N2)を含む場合には、下記GC条件2でのガスクロマトグラフィー測定における化合物(N2)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.05ppm以上であることが好ましい。
-GC条件2-
カラム;HP-50+、内径0.25mm×長さ30m×膜厚0.25μm(ヒューレットパッカード社製)
オーブン温度;50℃から280℃まで10℃/minで昇温、280℃到達後6minホールド。
スプリット比;パルスドスプリットレス法
注入口温度;200℃
検出器温度;280℃
キャリアガス;He
キャリアガス流量;1.0ml/min(定流量制御)
サンプル濃度:1.0質量%ジクロロメタン溶液
注入量;1.0μL
検出方法;SIM(モニタリングイオン:m/z 180、215)(キシリレンジイソシアネート(XDI)の含有割合)
-GC条件2-
カラム;HP-50+、内径0.25mm×長さ30m×膜厚0.25μm(ヒューレットパッカード社製)
オーブン温度;50℃から280℃まで10℃/minで昇温、280℃到達後6minホールド。
スプリット比;パルスドスプリットレス法
注入口温度;200℃
検出器温度;280℃
キャリアガス;He
キャリアガス流量;1.0ml/min(定流量制御)
サンプル濃度:1.0質量%ジクロロメタン溶液
注入量;1.0μL
検出方法;SIM(モニタリングイオン:m/z 180、215)(キシリレンジイソシアネート(XDI)の含有割合)
上記化合物(N2)のピーク面積は、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対し、より好ましくは0.1ppm以上、更に好ましくは0.3ppm以上、更に好ましくは0.6ppm以上である。
上記化合物(N2)のピーク面積は、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対し、好ましくは200ppm以下、より好ましくは150ppm以下、更に好ましくは100ppm以下、更に好ましくは80ppm以下、更に好ましくは70ppm以下、更に好ましくは60ppm以下である。
上記化合物(N2)のピーク面積は、特許第6373536号公報の段落0375及び0376に記載の方法に準拠して測定できる。
上記化合物(N2)のピーク面積は、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対し、好ましくは200ppm以下、より好ましくは150ppm以下、更に好ましくは100ppm以下、更に好ましくは80ppm以下、更に好ましくは70ppm以下、更に好ましくは60ppm以下である。
上記化合物(N2)のピーク面積は、特許第6373536号公報の段落0375及び0376に記載の方法に準拠して測定できる。
XDI組成物が化合物(N3)を含む場合には、前述のGC条件1でのガスクロマトグラフィー測定における化合物(N3)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.10ppm以上であることが好ましい。
上記化合物(N3)のピーク面積は、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対し、より好ましくは0.1ppm以上、更に好ましくは3.0ppm以上、更に好ましくは5.0ppm以上である。
上記化合物(N3)のピーク面積は、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対し、好ましくは1000ppm以下、より好ましくは500ppm以下、更に好ましくは300ppm以下、更に好ましくは100ppm以下、更に好ましくは75ppm以下である。
上記化合物(N3)のピーク面積は、特許第6373536号公報の段落0377に記載の方法に準拠して測定できる。
上記化合物(N3)のピーク面積は、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対し、より好ましくは0.1ppm以上、更に好ましくは3.0ppm以上、更に好ましくは5.0ppm以上である。
上記化合物(N3)のピーク面積は、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対し、好ましくは1000ppm以下、より好ましくは500ppm以下、更に好ましくは300ppm以下、更に好ましくは100ppm以下、更に好ましくは75ppm以下である。
上記化合物(N3)のピーク面積は、特許第6373536号公報の段落0377に記載の方法に準拠して測定できる。
XDI組成物の酸分は、好ましくは3000ppm以下、より好ましくは2000ppm以下、更に好ましくは1000ppm以下、更に好ましくは100ppm以下、更に好ましくは50ppm以下、更に好ましくは30ppm以下、更に好ましくは15ppm未満である。
XDI組成物の酸分の下限値は特に限定されないが、下限値は、例えば、1ppmである。
XDI組成物の酸分は、国際公開第2021/256417号の段落0091に記載の方法に準拠して測定できる。
XDI組成物の酸分の下限値は特に限定されないが、下限値は、例えば、1ppmである。
XDI組成物の酸分は、国際公開第2021/256417号の段落0091に記載の方法に準拠して測定できる。
また、XDI組成物は、安定剤を含んでいてもよい。
本開示の重合性組成物は、ポリチオール組成物及びポリイソ(チオ)シアネート化合物以外のその他の成分を含んでいてもよい。
その他の成分としては、重合触媒、内部離型剤、樹脂改質剤、鎖延長剤、架橋剤、ラジカル捕捉剤、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、油溶染料、充填剤、密着性向上剤、抗菌剤、帯電防止剤、染料、蛍光増白剤、蛍光顔料、無機顔料等のブルーインク剤などが挙げられる。
その他の成分としては、重合触媒、内部離型剤、樹脂改質剤、鎖延長剤、架橋剤、ラジカル捕捉剤、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、油溶染料、充填剤、密着性向上剤、抗菌剤、帯電防止剤、染料、蛍光増白剤、蛍光顔料、無機顔料等のブルーインク剤などが挙げられる。
重合触媒としては、3級アミン化合物、その無機酸塩又は有機酸塩、金属化合物、4級アンモニウム塩、有機スルホン酸等を挙げることができる。
内部離型剤としては、酸性リン酸エステルを用いることができる。酸性リン酸エステルとしては、リン酸モノエステル、リン酸ジエステルを挙げることができ、それぞれ単独又は2種類以上混合して使用することできる。
樹脂改質剤としては、例えば、エピスルフィド化合物、アルコール化合物、アミン化合物、エポキシ化合物、有機酸及びその無水物、(メタ)アクリレート化合物等を含むオレフィン化合物等が挙げられる。
本開示の重合性組成物は、上記成分を混合して得ることができる。
本開示の重合性組成物は、上記成分を混合して得ることができる。
本開示の重合性組成物を製造する方法としては特に制限はないが、例えば、以下の一実施形態に係る製造方法が挙げられる。
また、本開示の重合性組成物を製造するために、以下の一実施形態に係る組成物セットを用いてもよい。
また、本開示の重合性組成物を製造するために、以下の一実施形態に係る組成物セットを用いてもよい。
〔光学材料用重合性組成物の製造方法〕
本開示の一実施形態に係る光学材料用重合性組成物の製造方法は、ポリイソ(チオ)シアネート化合物を含むポリイソ(チオ)シアネート組成物と、前述の本開示のポリチオール組成物と、を混合する工程を含む。
上記一実施形態に係る光学材料用重合性組成物の製造方法によれば、上述した本開示の重合性組成物を製造しやすい。
本開示の一実施形態に係る光学材料用重合性組成物の製造方法は、ポリイソ(チオ)シアネート化合物を含むポリイソ(チオ)シアネート組成物と、前述の本開示のポリチオール組成物と、を混合する工程を含む。
上記一実施形態に係る光学材料用重合性組成物の製造方法によれば、上述した本開示の重合性組成物を製造しやすい。
一実施形態に係る光学材料用重合性組成物の製造方法において、
ポリイソ(チオ)シアネート組成物が、
キシリレンジイソシアネートと、
前述の化合物(N1)、前述の化合物(N2)、及び前述の化合物(N3)からなる群から選択される少なくとも1種と、
を含むことが好ましい。
この場合において、
ポリイソ(チオ)シアネート組成物が化合物(N1)を含む場合には、前述のGC条件1でのガスクロマトグラフィー測定における化合物(N1)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.20ppm以上であり、
ポリイソ(チオ)シアネート組成物が化合物(N2)を含む場合には、前述のGC条件2でのガスクロマトグラフィー測定における化合物(N2)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.05ppm以上であり、
ポリイソ(チオ)シアネート組成物が化合物(N3)を含む場合には、前述のGC条件1でのガスクロマトグラフィー測定における化合物(N3)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.10ppm以上である
ことがより好ましい。
ポリイソ(チオ)シアネート組成物が、
キシリレンジイソシアネートと、
前述の化合物(N1)、前述の化合物(N2)、及び前述の化合物(N3)からなる群から選択される少なくとも1種と、
を含むことが好ましい。
この場合において、
ポリイソ(チオ)シアネート組成物が化合物(N1)を含む場合には、前述のGC条件1でのガスクロマトグラフィー測定における化合物(N1)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.20ppm以上であり、
ポリイソ(チオ)シアネート組成物が化合物(N2)を含む場合には、前述のGC条件2でのガスクロマトグラフィー測定における化合物(N2)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.05ppm以上であり、
ポリイソ(チオ)シアネート組成物が化合物(N3)を含む場合には、前述のGC条件1でのガスクロマトグラフィー測定における化合物(N3)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.10ppm以上である
ことがより好ましい。
上記一実施形態に係る光学材料用重合性組成物の製造方法は、必要に応じ、混合工程以外のその他の工程を含んでいてもよい。
その他の工程としては、混合工程によって得られた混合物に対し、前述した、本開示の重合性組成物における、ポリチオール組成物及びポリイソ(チオ)シアネート化合物以外のその他の成分を混合する工程が挙げられる。
また、これらのその他の成分は、混合工程において、ポリイソ(チオ)シアネート組成物及びキシリレンジイソシアネートと、混合されてもよい。
その他の工程としては、混合工程によって得られた混合物に対し、前述した、本開示の重合性組成物における、ポリチオール組成物及びポリイソ(チオ)シアネート化合物以外のその他の成分を混合する工程が挙げられる。
また、これらのその他の成分は、混合工程において、ポリイソ(チオ)シアネート組成物及びキシリレンジイソシアネートと、混合されてもよい。
〔組成物セット〕
本開示の一実施形態に係る組成物セットは、
光学材料用重合性組成物の製造に用いられる組成物セットであって、
ポリイソ(チオ)シアネート化合物を含むポリイソ(チオ)シアネート組成物と、
前述した本開示のポリチオール組成物と、
を含む。
上記一実施形態に係る組成物セットによれば、上述した本開示の重合性組成物を製造しやすい。
例えば、上記一実施形態に係る組成物セットによれば、上述した一実施形態に係る光学材料用重合性組成物の製造方法における混合工程を実施することができる。
本開示の一実施形態に係る組成物セットは、
光学材料用重合性組成物の製造に用いられる組成物セットであって、
ポリイソ(チオ)シアネート化合物を含むポリイソ(チオ)シアネート組成物と、
前述した本開示のポリチオール組成物と、
を含む。
上記一実施形態に係る組成物セットによれば、上述した本開示の重合性組成物を製造しやすい。
例えば、上記一実施形態に係る組成物セットによれば、上述した一実施形態に係る光学材料用重合性組成物の製造方法における混合工程を実施することができる。
一実施形態に係る組成物セットにおいて、
ポリイソ(チオ)シアネート組成物が、
キシリレンジイソシアネートと、
前述の化合物(N1)、前述の化合物(N2)、及び前述の化合物(N3)からなる群から選択される少なくとも1種と、
を含むことが好ましい。
この場合において、
ポリイソ(チオ)シアネート組成物が化合物(N1)を含む場合には、前述のGC条件1でのガスクロマトグラフィー測定における化合物(N1)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.20ppm以上であり、
ポリイソ(チオ)シアネート組成物が化合物(N2)を含む場合には、前述のGC条件2でのガスクロマトグラフィー測定における化合物(N2)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.05ppm以上であり、
ポリイソ(チオ)シアネート組成物が化合物(N3)を含む場合には、前述のGC条件1でのガスクロマトグラフィー測定における化合物(N3)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.10ppm以上である
ことがより好ましい。
ポリイソ(チオ)シアネート組成物が、
キシリレンジイソシアネートと、
前述の化合物(N1)、前述の化合物(N2)、及び前述の化合物(N3)からなる群から選択される少なくとも1種と、
を含むことが好ましい。
この場合において、
ポリイソ(チオ)シアネート組成物が化合物(N1)を含む場合には、前述のGC条件1でのガスクロマトグラフィー測定における化合物(N1)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.20ppm以上であり、
ポリイソ(チオ)シアネート組成物が化合物(N2)を含む場合には、前述のGC条件2でのガスクロマトグラフィー測定における化合物(N2)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.05ppm以上であり、
ポリイソ(チオ)シアネート組成物が化合物(N3)を含む場合には、前述のGC条件1でのガスクロマトグラフィー測定における化合物(N3)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.10ppm以上である
ことがより好ましい。
〔樹脂〕
本開示の樹脂は、上述した本開示の重合性組成物の硬化物である。
本開示の樹脂は、上述した本開示の重合性組成物を硬化させることによって得られる。
本開示の樹脂は、上述した本開示の重合性組成物の硬化物である。
本開示の樹脂は、上述した本開示の重合性組成物を硬化させることによって得られる。
重合性組成物の硬化は、上記重合性組成物中のモノマー(具体的には、ポリチオール組成物及びポリイソ(チオ)シアネート化合物。以下同じ。)を重合させることによって行うことができる。重合の前処理として、重合性組成物に対し、濾過、脱気等の処理を施してもよい。
重合性組成物中のモノマーを重合させるための重合条件(例えば、重合温度、重合時間等)は、組成物の組成、組成物中のモノマーの種類及び使用量、組成物中の重合触媒の種類及び使用量、後述のモールドを用いる場合にはモールドの性状、等を考慮し、適宜設定される。
重合温度として、例えば、-50℃~150℃、10℃~150℃、等が挙げられる。
重合時間として、例えば、1時間~200時間、1時間~80時間、等が挙げられる。
重合性組成物中のモノマーを重合させるための重合条件(例えば、重合温度、重合時間等)は、組成物の組成、組成物中のモノマーの種類及び使用量、組成物中の重合触媒の種類及び使用量、後述のモールドを用いる場合にはモールドの性状、等を考慮し、適宜設定される。
重合温度として、例えば、-50℃~150℃、10℃~150℃、等が挙げられる。
重合時間として、例えば、1時間~200時間、1時間~80時間、等が挙げられる。
本開示の樹脂を得る際、モノマーの重合によって得られた重合体に対し、アニール等の処理を施して樹脂を得てもよい。
アニールの温度としては、50℃~150℃、90℃~140℃、100℃~130℃、等が挙げられる。
アニールの温度としては、50℃~150℃、90℃~140℃、100℃~130℃、等が挙げられる。
〔成形体〕
本開示の成形体は、本開示の樹脂を含む。
本開示の成形体は、本開示の樹脂と同様に、本開示の重合性組成物を硬化させることによって得られる。
重合性組成物の硬化、即ち、重合性組成物中のモノマーの重合の好ましい条件は、前述の通りである。
本開示の成形体は、本開示の樹脂を含む。
本開示の成形体は、本開示の樹脂と同様に、本開示の重合性組成物を硬化させることによって得られる。
重合性組成物の硬化、即ち、重合性組成物中のモノマーの重合の好ましい条件は、前述の通りである。
本開示の成形体の好ましい製造方法の一例として、注型重合が挙げられる。
注型重合では、はじめに、ガスケット又はテープ等で保持された成型モールド間に、上記重合性組成物を注入する。この際、必要に応じ、脱泡処理、濾過処理等を行ってもよい。
次に、成型モールド間に注入された重合性組成物中のモノマーを重合させることにより、成型モールド間で組成物を硬化させて硬化物を得る。次いで、硬化物を成型モールドから外し、樹脂を含む成形体を得る。
上記モノマーの重合は、重合性組成物を加熱することによって行ってもよい。この加熱は、例えば、オーブン中、水中等で加熱対象物を加熱する機構を備えた加熱装置を用いて行うことができる。
注型重合では、はじめに、ガスケット又はテープ等で保持された成型モールド間に、上記重合性組成物を注入する。この際、必要に応じ、脱泡処理、濾過処理等を行ってもよい。
次に、成型モールド間に注入された重合性組成物中のモノマーを重合させることにより、成型モールド間で組成物を硬化させて硬化物を得る。次いで、硬化物を成型モールドから外し、樹脂を含む成形体を得る。
上記モノマーの重合は、重合性組成物を加熱することによって行ってもよい。この加熱は、例えば、オーブン中、水中等で加熱対象物を加熱する機構を備えた加熱装置を用いて行うことができる。
注型重合では、成型モールドの形状を変えることにより、種々の形状の成形体(例えば、下記の光学材料)を得ることができる。
〔光学材料〕
本開示の光学材料は、本開示の樹脂を含む。
本開示の光学材料は、本開示の樹脂と同様に、本開示の重合性組成物を硬化させることによって得られる。
重合性組成物の硬化、即ち、重合性組成物中のモノマーの重合の好ましい条件は、前述の通りである。
本開示の光学材料は、本開示の樹脂を含む。
本開示の光学材料は、本開示の樹脂と同様に、本開示の重合性組成物を硬化させることによって得られる。
重合性組成物の硬化、即ち、重合性組成物中のモノマーの重合の好ましい条件は、前述の通りである。
光学材料としては、レンズ(例えば、眼鏡レンズ、カメラレンズ、偏光レンズ)、発光ダイオード(LED)、等が挙げられる。
本開示の光学材料は、本開示の樹脂(又は本開示の樹脂を含む成形体)の片面又は両面に形成されたコーティング層を含んでいてもよい。
コーティング層として、具体的には、プライマー層、ハードコート層、反射防止層、防曇コート層、防汚染層、撥水層等が挙げられる。
これらのコーティング層はそれぞれ単独で形成してもよいし、複数のコーティング層を多層化して形成してもよい。両面にコーティング層を形成する場合、それぞれの面に同様なコーティング層を形成してもよいし、異なるコーティング層を形成してもよい。
コーティング層として、具体的には、プライマー層、ハードコート層、反射防止層、防曇コート層、防汚染層、撥水層等が挙げられる。
これらのコーティング層はそれぞれ単独で形成してもよいし、複数のコーティング層を多層化して形成してもよい。両面にコーティング層を形成する場合、それぞれの面に同様なコーティング層を形成してもよいし、異なるコーティング層を形成してもよい。
コーティング層の成分は、目的に応じて適宜選択できる。
コーティング層の成分としては、例えば、樹脂(例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、等)、赤外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、フォトクロ化合物、染料、顔料、帯電防止剤等が挙げられる。
コーティング層の成分としては、例えば、樹脂(例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、等)、赤外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、フォトクロ化合物、染料、顔料、帯電防止剤等が挙げられる。
メガネレンズ及びコーティング層については、例えば、国際公開第2017/047745号等の公知文献の記載を適宜参照できる。
以下、本開示の実施例を示すが、本開示は以下の実施例には限定されない。
<ポリチオール成分A1を主成分として含む組成物(A1-1)の製造>
ポリチオール成分A1を主成分として含む組成物(A1-1)の製造を行った。以下、詳細を示す。
反応器内に、2-メルカプトエタノール124.6質量部及び脱気水18.3質量部を装入した。ここに、12℃~35℃にて、32質量%の水酸化ナトリウム水溶液101.5質量部を40分かけて滴下装入した後、エピクロルヒドリン73.6質量部を29℃~36℃にて4.5時間かけて滴下装入し、引き続き40分撹拌を行った。その結果、反応器内に、1,3-ビス(2-ヒドロキシエチルチオ)-2-プロパノールが生成された。この生成は、NMRデータによって確認した。
次に、上記反応器内に、35.5質量%の塩酸331.5質量部を装入し、次いで純度99.90質量%のチオ尿素183.8質量部を装入し、次いで110℃還流下にて3時間撹拌することにより、チウロニウム塩化反応を行った。次に、反応器内の液体を45℃まで冷却した後、ここにトルエン320.5質量部を加え、得られた液体を31℃まで冷却し、次いでここに25質量%のアンモニア水溶液243.1質量部を31℃~41℃で44分かけて装入し、次いで54℃~62℃で3時間撹拌することにより、加水分解反応を行った。その結果、ポリチオール成分A1(即ち、4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタン)を主成分とするポリチオール組成物のトルエン溶液を得た。このトルエン溶液を、35.5質量%塩酸162.8質量部によって35℃~43℃で1時間酸洗浄した。酸洗浄後のトルエン溶液に対し、脱気水174.1質量部によって35℃~45℃で30分間洗浄を行う操作を2回実施した。脱気水による2回目の洗浄後のトルエン溶液を、0.1質量%アンモニア水162.1質量部によって30分洗浄した。アンモニア水による洗浄後のトルエン溶液に対し、脱気水174.2質量部によって35℃~45℃で30分間洗浄を行う操作を2回実施した。次いでここから、加熱減圧下でトルエン及び微量の水分を除去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより処理をし、次いで1.2μmのPTFEタイプメンブランフィルターで減圧濾過することにより、ポリチオール成分A1を主成分として含む組成物(A1-1)(205.0質量部)を得た。
ポリチオール成分A1を主成分として含む組成物(A1-1)の製造を行った。以下、詳細を示す。
反応器内に、2-メルカプトエタノール124.6質量部及び脱気水18.3質量部を装入した。ここに、12℃~35℃にて、32質量%の水酸化ナトリウム水溶液101.5質量部を40分かけて滴下装入した後、エピクロルヒドリン73.6質量部を29℃~36℃にて4.5時間かけて滴下装入し、引き続き40分撹拌を行った。その結果、反応器内に、1,3-ビス(2-ヒドロキシエチルチオ)-2-プロパノールが生成された。この生成は、NMRデータによって確認した。
次に、上記反応器内に、35.5質量%の塩酸331.5質量部を装入し、次いで純度99.90質量%のチオ尿素183.8質量部を装入し、次いで110℃還流下にて3時間撹拌することにより、チウロニウム塩化反応を行った。次に、反応器内の液体を45℃まで冷却した後、ここにトルエン320.5質量部を加え、得られた液体を31℃まで冷却し、次いでここに25質量%のアンモニア水溶液243.1質量部を31℃~41℃で44分かけて装入し、次いで54℃~62℃で3時間撹拌することにより、加水分解反応を行った。その結果、ポリチオール成分A1(即ち、4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタン)を主成分とするポリチオール組成物のトルエン溶液を得た。このトルエン溶液を、35.5質量%塩酸162.8質量部によって35℃~43℃で1時間酸洗浄した。酸洗浄後のトルエン溶液に対し、脱気水174.1質量部によって35℃~45℃で30分間洗浄を行う操作を2回実施した。脱気水による2回目の洗浄後のトルエン溶液を、0.1質量%アンモニア水162.1質量部によって30分洗浄した。アンモニア水による洗浄後のトルエン溶液に対し、脱気水174.2質量部によって35℃~45℃で30分間洗浄を行う操作を2回実施した。次いでここから、加熱減圧下でトルエン及び微量の水分を除去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより処理をし、次いで1.2μmのPTFEタイプメンブランフィルターで減圧濾過することにより、ポリチオール成分A1を主成分として含む組成物(A1-1)(205.0質量部)を得た。
<ポリチオール成分A1を主成分として含む組成物(A1-2)の製造>
ポリチオール成分A1を主成分として含む組成物(A1-2)の製造を行った。
組成物(A1-2)の製造では、組成物(A1-1)の製造と比較して、1,3-ビス(2-ヒドロキシエチルチオ)-2-プロパノールを生成させる段階で使用する水酸化ナトリウムの使用量を減らすことにより、2-メルカプトエタノールの残存量を多くした。これにより、組成物(A1-2)の製造では、組成物(A1-1)の製造と比較して、反応主生成物であるポリチオール成分A1(即ち、下記化合物(A1))に対する反応副生成物である化合物C2(即ち、下記化合物(C2-1a)、下記化合物(C2-1b)、及び下記化合物(C2-1c)からなる群から選択される少なくとも1種)が、より生成されやすい条件とした。
ポリチオール成分A1を主成分として含む組成物(A1-2)の製造を行った。
組成物(A1-2)の製造では、組成物(A1-1)の製造と比較して、1,3-ビス(2-ヒドロキシエチルチオ)-2-プロパノールを生成させる段階で使用する水酸化ナトリウムの使用量を減らすことにより、2-メルカプトエタノールの残存量を多くした。これにより、組成物(A1-2)の製造では、組成物(A1-1)の製造と比較して、反応主生成物であるポリチオール成分A1(即ち、下記化合物(A1))に対する反応副生成物である化合物C2(即ち、下記化合物(C2-1a)、下記化合物(C2-1b)、及び下記化合物(C2-1c)からなる群から選択される少なくとも1種)が、より生成されやすい条件とした。
以下、組成物(A1-2)の製造の詳細を示す。
反応器内に、2-メルカプトエタノール124.8質量部及び脱気水22.5質量部を装入した。ここに、12℃~35℃にて、30.8質量%の水酸化ナトリウム水溶液99.0質量部を40分かけて滴下装入した後、エピクロルヒドリン74.0質量部を29℃~36℃にて4.5時間かけて滴下装入し、引き続き40分撹拌を行った。その結果、反応器内に、1,3-ビス(2-ヒドロキシエチルチオ)-2-プロパノールが生成された。この生成は、NMRデータによって確認した。
次に、上記反応器内に、35.5質量%の塩酸331.7質量部を装入し、次に、純度99.90質量%のチオ尿素182.7質量部を装入し、次いで110℃還流下にて3時間撹拌して、チウロニウム塩化反応を行った。次に、反応器内の液体を45℃まで冷却した後、ここにトルエン355.0質量部を加え、得られた液体を31℃まで冷却し、次いでここに25質量%のアンモニア水溶液245.2質量部を31℃~41℃で44分掛けて装入し、次いで54℃~62℃で3時間撹拌することにより加水分解反応を行った。その結果、ポリチオール成分A1(即ち、4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタン)を主成分とするポリチオール組成物のトルエン溶液を得た。このトルエン溶液を、35.5質量%塩酸147.8質量部によって35℃~43℃で1時間酸洗浄した。酸洗浄後のトルエン溶液に対し、脱気水147.8質量部によって35℃~45℃で30分間洗浄を行う操作を2回実施した。脱気水による2回目の洗浄後のトルエン溶液を、0.1質量%アンモニア水147.8質量部によって30分洗浄した。アンモニア水による洗浄後のトルエン溶液に対し、脱気水147.8質量部によって35℃~45℃で30分間洗浄を行う操作を2回実施した。次いでここから、加熱減圧下でトルエン及び微量の水分を除去した後、3.0μmのPTFEタイプメンブランフィルターで減圧濾過することにより、ポリチオール成分A1を主成分として含む組成物(A1-2)(199.7質量部)を得た。
反応器内に、2-メルカプトエタノール124.8質量部及び脱気水22.5質量部を装入した。ここに、12℃~35℃にて、30.8質量%の水酸化ナトリウム水溶液99.0質量部を40分かけて滴下装入した後、エピクロルヒドリン74.0質量部を29℃~36℃にて4.5時間かけて滴下装入し、引き続き40分撹拌を行った。その結果、反応器内に、1,3-ビス(2-ヒドロキシエチルチオ)-2-プロパノールが生成された。この生成は、NMRデータによって確認した。
次に、上記反応器内に、35.5質量%の塩酸331.7質量部を装入し、次に、純度99.90質量%のチオ尿素182.7質量部を装入し、次いで110℃還流下にて3時間撹拌して、チウロニウム塩化反応を行った。次に、反応器内の液体を45℃まで冷却した後、ここにトルエン355.0質量部を加え、得られた液体を31℃まで冷却し、次いでここに25質量%のアンモニア水溶液245.2質量部を31℃~41℃で44分掛けて装入し、次いで54℃~62℃で3時間撹拌することにより加水分解反応を行った。その結果、ポリチオール成分A1(即ち、4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタン)を主成分とするポリチオール組成物のトルエン溶液を得た。このトルエン溶液を、35.5質量%塩酸147.8質量部によって35℃~43℃で1時間酸洗浄した。酸洗浄後のトルエン溶液に対し、脱気水147.8質量部によって35℃~45℃で30分間洗浄を行う操作を2回実施した。脱気水による2回目の洗浄後のトルエン溶液を、0.1質量%アンモニア水147.8質量部によって30分洗浄した。アンモニア水による洗浄後のトルエン溶液に対し、脱気水147.8質量部によって35℃~45℃で30分間洗浄を行う操作を2回実施した。次いでここから、加熱減圧下でトルエン及び微量の水分を除去した後、3.0μmのPTFEタイプメンブランフィルターで減圧濾過することにより、ポリチオール成分A1を主成分として含む組成物(A1-2)(199.7質量部)を得た。
〔実施例1~実施例6〕
<ポリチオール組成物の製造>
上記組成物(A1-1)と上記組成物(A1-2)とを、混合質量比〔組成物(A1-1)/組成物(A1-2)〕で、99/1にて混合することにより、ポリチオール成分A1を主成分として含み、更に、反応副生成物としての化合物C2及び化合物C3をそれぞれ含む、実施例1のポリチオール組成物を得た。
<ポリチオール組成物の製造>
上記組成物(A1-1)と上記組成物(A1-2)とを、混合質量比〔組成物(A1-1)/組成物(A1-2)〕で、99/1にて混合することにより、ポリチオール成分A1を主成分として含み、更に、反応副生成物としての化合物C2及び化合物C3をそれぞれ含む、実施例1のポリチオール組成物を得た。
混合質量比〔組成物(A1-1)/組成物(A1-2)〕を、75/25に変更したこと以外は実施例1のポリチオール組成物と同様にして、実施例2のポリチオール組成物を得た。
混合質量比〔組成物(A1-1)/組成物(A1-2)〕を、60/40に変更したこと以外は実施例1のポリチオール組成物と同様にして、実施例3のポリチオール組成物を得た。
混合質量比〔組成物(A1-1)/組成物(A1-2)〕を、40/60に変更したこと以外は実施例1のポリチオール組成物と同様にして、実施例4のポリチオール組成物を得た。
混合質量比〔組成物(A1-1)/組成物(A1-2)〕を、20/80に変更したこと以外は実施例1のポリチオール組成物と同様にして、実施例5のポリチオール組成物を得た。
混合質量比〔組成物(A1-1)/組成物(A1-2)〕を、0/100に変更したこと以外は実施例1のポリチオール組成物と同様にして、実施例6のポリチオール組成物を得た。
<化合物C2、化合物C3、及び化合物C4のピーク面積の測定>
実施例1~実施例5のポリチオール組成物について、それぞれ、前述の測定条件Aによる高速液体クロマトグラフィー測定により、化合物C2のピーク面積、化合物C3のピーク面積、及び、化合物C4のピーク面積をそれぞれ求めた。
ここで、
化合物C2は、測定条件Aによる高速液体クロマトグラフィー測定における保持時間が16.0分~19.0分である化合物であり、
化合物C3は、測定条件Aによる高速液体クロマトグラフィー測定における保持時間が32.0分~35.0分である化合物であり、
化合物C4は、測定条件Aによる高速液体クロマトグラフィー測定における保持時間が21.5分~25.0分である化合物であり、
化合物C2のピーク面積は、化合物C2のピーク面積とポリチオール組成物における主成分(即ち、ポリチオール成分A1)のピーク面積との合計ピーク面積1に対する化合物C2のピーク面積であり、
化合物C3のピーク面積は、化合物C3のピーク面積とポリチオール組成物における主成分(即ち、ポリチオール成分A1)のピーク面積との合計ピーク面積1に対する化合物C3のピーク面積である。
化合物C4のピーク面積は、化合物C4のピーク面積とポリチオール組成物における主成分(即ち、ポリチオール成分A1)のピーク面積との合計ピーク面積1に対する化合物C4のピーク面積である。
結果を表1に示す。
実施例1~実施例5のポリチオール組成物について、それぞれ、前述の測定条件Aによる高速液体クロマトグラフィー測定により、化合物C2のピーク面積、化合物C3のピーク面積、及び、化合物C4のピーク面積をそれぞれ求めた。
ここで、
化合物C2は、測定条件Aによる高速液体クロマトグラフィー測定における保持時間が16.0分~19.0分である化合物であり、
化合物C3は、測定条件Aによる高速液体クロマトグラフィー測定における保持時間が32.0分~35.0分である化合物であり、
化合物C4は、測定条件Aによる高速液体クロマトグラフィー測定における保持時間が21.5分~25.0分である化合物であり、
化合物C2のピーク面積は、化合物C2のピーク面積とポリチオール組成物における主成分(即ち、ポリチオール成分A1)のピーク面積との合計ピーク面積1に対する化合物C2のピーク面積であり、
化合物C3のピーク面積は、化合物C3のピーク面積とポリチオール組成物における主成分(即ち、ポリチオール成分A1)のピーク面積との合計ピーク面積1に対する化合物C3のピーク面積である。
化合物C4のピーク面積は、化合物C4のピーク面積とポリチオール組成物における主成分(即ち、ポリチオール成分A1)のピーク面積との合計ピーク面積1に対する化合物C4のピーク面積である。
結果を表1に示す。
<重合性組成物及び樹脂成形体の製造>
ポリイソ(チオ)シアネート組成物の一態様である前述したXDI組成物としてのXDI組成物X1(52質量部)と、
硬化触媒としてのジブチル錫ジクロライド(0.01質量部)と、
離型剤としてのゼレックUN(商品名、Stepan社製;酸性リン酸エステル)(0.10質量部)と、
紫外線吸収剤としてのバイオソーブ583(共同薬品社製;紫外線吸収剤)(1.5質量部)と、
を20℃にて混合溶解させた。
得られた混合液と、実施例1~実施例5のいずれか1つのポリチオール組成物48質量部と、を混合し、混合均一液である重合性組成物を得た。
次に、上記重合性組成物について、600Paにて1時間の脱泡を施した。
脱泡後の重合性組成物を1μmテフロン(登録商標)フィルターにて濾過し、濾液を、テープで固定された一対のガラスモールド間に注入し、次いでこの一対のガラスモールドをオーブンに入れ、オーブン内温度を10℃に設定した。次に、オーブン内温度を10℃から120℃まで、38時間かけて昇温した。以上の過程により、重合性組成物中のモノマー(ポリイソシアネート化合物及びポリチオール組成物)を重合させ、一対のガラスモールド間で、樹脂を含む成形体(即ち、重合性組成物の硬化物)を形成させた。
続いて、オーブン内を冷却し、冷却後、オーブンから一対のガラスモールドを取り出し、次いで一対のガラスモールドから、樹脂を含む成形体(以下、樹脂成形体とする)を外した。
以上により、厚さ9mmの平板状の樹脂成形体を得た。
ポリイソ(チオ)シアネート組成物の一態様である前述したXDI組成物としてのXDI組成物X1(52質量部)と、
硬化触媒としてのジブチル錫ジクロライド(0.01質量部)と、
離型剤としてのゼレックUN(商品名、Stepan社製;酸性リン酸エステル)(0.10質量部)と、
紫外線吸収剤としてのバイオソーブ583(共同薬品社製;紫外線吸収剤)(1.5質量部)と、
を20℃にて混合溶解させた。
得られた混合液と、実施例1~実施例5のいずれか1つのポリチオール組成物48質量部と、を混合し、混合均一液である重合性組成物を得た。
次に、上記重合性組成物について、600Paにて1時間の脱泡を施した。
脱泡後の重合性組成物を1μmテフロン(登録商標)フィルターにて濾過し、濾液を、テープで固定された一対のガラスモールド間に注入し、次いでこの一対のガラスモールドをオーブンに入れ、オーブン内温度を10℃に設定した。次に、オーブン内温度を10℃から120℃まで、38時間かけて昇温した。以上の過程により、重合性組成物中のモノマー(ポリイソシアネート化合物及びポリチオール組成物)を重合させ、一対のガラスモールド間で、樹脂を含む成形体(即ち、重合性組成物の硬化物)を形成させた。
続いて、オーブン内を冷却し、冷却後、オーブンから一対のガラスモールドを取り出し、次いで一対のガラスモールドから、樹脂を含む成形体(以下、樹脂成形体とする)を外した。
以上により、厚さ9mmの平板状の樹脂成形体を得た。
XDI組成物X1において、前述したGC条件1及びGC条件2の各々により、ガスクロマトグラフィー測定を行った結果、
化合物(N1)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.20ppm以上(具体的には600ppm)であり、
化合物(N2)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.05ppm以上(具体的には18ppm)であり、
化合物(N3)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.10ppm以上(具体的には100ppm)であった。
化合物(N1)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.20ppm以上(具体的には600ppm)であり、
化合物(N2)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.05ppm以上(具体的には18ppm)であり、
化合物(N3)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.10ppm以上(具体的には100ppm)であった。
<樹脂成型体の測定及び評価>
得られた厚さ9mmの平板状の樹脂成形体について、黄色度(YI)の測定及び染色性の評価を行った。
結果を表1に示す。
得られた厚さ9mmの平板状の樹脂成形体について、黄色度(YI)の測定及び染色性の評価を行った。
結果を表1に示す。
(黄色度(YI))
厚さ9mmの平板状の樹脂成形体の黄色度(YI)を、コニカミノルタ株式会社製分光測色計CM-5を用いて測定した。
樹脂成形体の黄色度(YI)が小さい程、樹脂成形体の色相に優れる。
厚さ9mmの平板状の樹脂成形体の黄色度(YI)を、コニカミノルタ株式会社製分光測色計CM-5を用いて測定した。
樹脂成形体の黄色度(YI)が小さい程、樹脂成形体の色相に優れる。
(染色性)
厚さ9mmの平板状の樹脂成形体を染色し、染色された樹脂成形体の光透過率を測定することにより、樹脂成形体の染色性を評価した。
染色された樹脂成形体の光透過率が低い程、樹脂成形体の染色性に優れる。
以下、詳細を示す。
厚さ9mmの平板状の樹脂成形体を染色し、染色された樹脂成形体の光透過率を測定することにより、樹脂成形体の染色性を評価した。
染色された樹脂成形体の光透過率が低い程、樹脂成形体の染色性に優れる。
以下、詳細を示す。
純水1985.5gに、
「FSP Red E-A」(双葉産業株式会社製、染料)1.5gと、
「FSP Yellow P-E」(双葉産業株式会社製、染料)1.0gと、
「FSP Blue AUL-S」(双葉産業株式会社製、染料)4.0gと、
「ニッカサンソルト#7000」(日華化学株式会社製、染色分散剤)4.0gと、
「DK-CN」(大和化学工業株式会社製、染色助剤)4.0gと、
を添加して混合することにより、染料分散液を得た。
得られた染色分散液に、厚さ9mmの平板状の樹脂成形体を、90℃にて30分間浸漬させることにより、樹脂成形体を染色した。
染色された樹脂成形体の350nm~800nmにおける光透過率(%)を測定し、測定結果から、567nmにおける光透過率(%)を求めた。
結果を表1に示す。
前述のとおり、567nmにおける光透過率(%)が低い程、樹脂成形体の染色性に優れる。
「FSP Red E-A」(双葉産業株式会社製、染料)1.5gと、
「FSP Yellow P-E」(双葉産業株式会社製、染料)1.0gと、
「FSP Blue AUL-S」(双葉産業株式会社製、染料)4.0gと、
「ニッカサンソルト#7000」(日華化学株式会社製、染色分散剤)4.0gと、
「DK-CN」(大和化学工業株式会社製、染色助剤)4.0gと、
を添加して混合することにより、染料分散液を得た。
得られた染色分散液に、厚さ9mmの平板状の樹脂成形体を、90℃にて30分間浸漬させることにより、樹脂成形体を染色した。
染色された樹脂成形体の350nm~800nmにおける光透過率(%)を測定し、測定結果から、567nmにおける光透過率(%)を求めた。
結果を表1に示す。
前述のとおり、567nmにおける光透過率(%)が低い程、樹脂成形体の染色性に優れる。
表1に示すように、測定条件Aによる高速液体クロマトグラフィー測定における保持時間が16.0分~19.0分である化合物C2を含有し、上記高速液体クロマトグラフィー測定における上記化合物C2のピーク面積が、上記化合物C2のピーク面積とポリチオール組成物における主成分のピーク面積との合計ピーク面積100に対して1.000以上である、ポリチオール組成物を用いた実施例1~6では、染色性に優れた樹脂成形体が得られた。
2022年1月27日に出願された日本国特許出願2022-010749の開示は、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
Claims (21)
- ポリチオール化合物を含有するポリチオール組成物であって、
下記測定条件Aによる高速液体クロマトグラフィー測定における保持時間が16.0分~19.0分である化合物C2を含有し、
前記高速液体クロマトグラフィー測定における前記化合物C2のピーク面積が、前記化合物C2のピーク面積と前記ポリチオール組成物における主成分のピーク面積との合計ピーク面積100に対して1.000以上である、
ポリチオール組成物。
-測定条件A-
カラムとして、関東化学株式会社製Mightysil(登録商標) RP-18 GP(粒子径S:5μm、カラム形状:Φ6mm×150mm、製品番号: 25477-96)を用い、
移動相として、アセトニトリル/0.01mol/L-リン酸二水素カリウム水溶液=60/40(vol/vol)の混合溶液を用い、
測定溶液として、ポリチオール組成物160mgとアセトニトリル10mLとの混合溶液を用い、
検出器として、測定波長230nmの紫外線検出器を用い、
カラム温度を40℃とし、
流量を1.0mL/minとし、
注入量を2μLとする条件。 - 前記化合物C2が、分子量320のポリチオール化合物である、請求項1に記載のポリチオール組成物。
- 更に、前記高速液体クロマトグラフィー測定における保持時間が32.0分~35.0分である化合物C3を含有し、
前記高速液体クロマトグラフィー測定における前記化合物C3のピーク面積が、前記化合物C3のピーク面積と前記ポリチオール組成物における主成分のピーク面積との合計ピーク面積100に対して0.050以上である、
請求項1又は請求項2に記載のポリチオール組成物。 - 前記化合物C3が、分子量426のポリチオール化合物である、請求項3に記載のポリチオール組成物。
- 更に、前記高速液体クロマトグラフィー測定における保持時間が21.5分~25.0分である化合物C4を含有し、
前記高速液体クロマトグラフィー測定における前記化合物C4のピーク面積が、前記化合物C4のピーク面積と前記ポリチオール組成物における主成分のピーク面積との合計ピーク面積100に対して0.030以上である、
請求項1~請求項4のいずれか1項に記載のポリチオール組成物。 - 前記化合物C4が、分子量380のポリチオール化合物である、請求項5に記載のポリチオール組成物。
- 前記主成分が、メルカプト基を3つ以上含むポリチオール化合物(XA)である、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載のポリチオール組成物。
- 前記ポリチオール化合物(XA)が、
4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタンであるポリチオール成分A1であるか、又は、
4,8-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、4,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、及び5,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカンからなる群から選択される少なくとも1種であるポリチオール成分A2である、
請求項7に記載のポリチオール組成物。 - 前記ポリチオール化合物(XA)が、4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタンであるポリチオール成分A1である、
請求項7に記載のポリチオール組成物。 - ポリイソ(チオ)シアネート化合物と、
請求項1~請求項9のいずれか1項に記載のポリチオール組成物と、
を含有する、光学材料用重合性組成物。 - 前記ポリイソ(チオ)シアネート化合物は、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、2,5-ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ-[2.2.1]-ヘプタン、2,6-ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ-[2.2.1]-ヘプタン、トリレンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、及びフェニレンジイソシアネートからなる群から選択される少なくとも1種を含む、
請求項10に記載の光学材料用重合性組成物。 - 前記ポリイソ(チオ)シアネート化合物を含むポリイソ(チオ)シアネート組成物を含有する、請求項10又は請求項11に記載の光学材料用重合性組成物。
- 前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が、
キシリレンジイソシアネートと、
下記化合物(N1)、下記化合物(N2)、及び下記化合物(N3)からなる群から選択される少なくとも1種と、
を含み、
前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が前記化合物(N1)を含む場合には、下記GC条件1でのガスクロマトグラフィー測定における前記化合物(N1)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.20ppm以上であり、
前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が前記化合物(N2)を含む場合には、下記GC条件2でのガスクロマトグラフィー測定における前記化合物(N2)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.05ppm以上であり、
前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が前記化合物(N3)を含む場合には、下記GC条件1でのガスクロマトグラフィー測定における前記化合物(N3)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.10ppm以上である、
請求項12に記載の光学材料用重合性組成物。
-GC条件1-
充填剤;DB-1(膜厚)1.5μm
カラム;内径0.53mm×長さ60m(Agilent社製)
オーブン温度;130℃から220℃まで3℃/minで昇温、220℃到達後300℃まで10℃/minで昇温。
スプリット比;パルスドスプリットレス法
注入口温度;280℃
検出器温度;300℃
キャリアガス;N2 158kPa、H2 55kPa、Air 45kPa(定圧制御)
溶媒;クロロホルム
サンプル濃度:2.0質量%クロロホルム溶液
注入量;2μL
検出方法;FID
-GC条件2-
カラム;HP-50+、内径0.25mm×長さ30m×膜厚0.25μm(ヒューレットパッカード社製)
オーブン温度;50℃から280℃まで10℃/minで昇温、280℃到達後6minホールド。
スプリット比;パルスドスプリットレス法
注入口温度;200℃
検出器温度;280℃
キャリアガス;He
キャリアガス流量;1.0ml/min(定流量制御)
サンプル濃度:1.0質量%ジクロロメタン溶液
注入量;1.0μL
検出方法;SIM(モニタリングイオン:m/z 180、215)(キシリレンジイソシアネートの含有割合)
- 請求項10~請求項13のいずれか1項に記載の光学材料用重合性組成物の硬化物である樹脂。
- 請求項14に記載の樹脂を含む成形体。
- 請求項14に記載の樹脂を含む光学材料。
- 請求項14に記載の樹脂を含むレンズ。
- ポリイソ(チオ)シアネート化合物を含むポリイソ(チオ)シアネート組成物と、
請求項1~請求項9のいずれか1項に記載のポリチオール組成物と、を混合する工程を含む、光学材料用重合性組成物の製造方法。 - 前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が、
キシリレンジイソシアネートと、
下記化合物(N1)、下記化合物(N2)、及び下記化合物(N3)からなる群から選択される少なくとも1種と、
を含み、
前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が前記化合物(N1)を含む場合には、下記GC条件1でのガスクロマトグラフィー測定における前記化合物(N1)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.20ppm以上であり、
前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が前記化合物(N2)を含む場合には、下記GC条件2でのガスクロマトグラフィー測定における前記化合物(N2)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.05ppm以上であり、
前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が前記化合物(N3)を含む場合には、下記GC条件1でのガスクロマトグラフィー測定における前記化合物(N3)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.10ppm以上である、
請求項18に記載の光学材料用重合性組成物の製造方法。
-GC条件1-
充填剤;DB-1(膜厚)1.5μm
カラム;内径0.53mm×長さ60m(Agilent社製)
オーブン温度;130℃から220℃まで3℃/minで昇温、220℃到達後300℃まで10℃/minで昇温。
スプリット比;パルスドスプリットレス法
注入口温度;280℃
検出器温度;300℃
キャリアガス;N2 158kPa、H2 55kPa、Air 45kPa(定圧制御)
溶媒;クロロホルム
サンプル濃度:2.0質量%クロロホルム溶液
注入量;2μL
検出方法;FID
-GC条件2-
カラム;HP-50+、内径0.25mm×長さ30m×膜厚0.25μm(ヒューレットパッカード社製)
オーブン温度;50℃から280℃まで10℃/minで昇温、280℃到達後6minホールド。
スプリット比;パルスドスプリットレス法
注入口温度;200℃
検出器温度;280℃
キャリアガス;He
キャリアガス流量;1.0ml/min(定流量制御)
サンプル濃度:1.0質量%ジクロロメタン溶液
注入量;1.0μL
検出方法;SIM(モニタリングイオン:m/z 180、215)(キシリレンジイソシアネートの含有割合)
- 光学材料用重合性組成物の製造に用いられる組成物セットであって、
ポリイソ(チオ)シアネート化合物を含むポリイソ(チオ)シアネート組成物と、
請求項1~請求項9のいずれか1項に記載のポリチオール組成物と、
を含む、組成物セット。 - 前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が、
キシリレンジイソシアネートと、
下記化合物(N1)、下記化合物(N2)、及び下記化合物(N3)からなる群から選択される少なくとも1種と、
を含み、
前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が前記化合物(N1)を含む場合には、下記GC条件1でのガスクロマトグラフィー測定における前記化合物(N1)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.20ppm以上であり、
前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が前記化合物(N2)を含む場合には、下記GC条件2でのガスクロマトグラフィー測定における前記化合物(N2)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.05ppm以上であり、
前記ポリイソ(チオ)シアネート組成物が前記化合物(N3)を含む場合には、下記GC条件1でのガスクロマトグラフィー測定における前記化合物(N3)のピーク面積が、キシリレンジイソシアネートのピーク面積1に対して0.10ppm以上である、
請求項20に記載の組成物セット。
-GC条件1-
充填剤;DB-1(膜厚)1.5μm
カラム;内径0.53mm×長さ60m(Agilent社製)
オーブン温度;130℃から220℃まで3℃/minで昇温、220℃到達後300℃まで10℃/minで昇温。
スプリット比;パルスドスプリットレス法
注入口温度;280℃
検出器温度;300℃
キャリアガス;N2 158kPa、H2 55kPa、Air 45kPa(定圧制御)
溶媒;クロロホルム
サンプル濃度:2.0質量%クロロホルム溶液
注入量;2μL
検出方法;FID
-GC条件2-
カラム;HP-50+、内径0.25mm×長さ30m×膜厚0.25μm(ヒューレットパッカード社製)
オーブン温度;50℃から280℃まで10℃/minで昇温、280℃到達後6minホールド。
スプリット比;パルスドスプリットレス法
注入口温度;200℃
検出器温度;280℃
キャリアガス;He
キャリアガス流量;1.0ml/min(定流量制御)
サンプル濃度:1.0質量%ジクロロメタン溶液
注入量;1.0μL
検出方法;SIM(モニタリングイオン:m/z 180、215)(キシリレンジイソシアネート(XDI)の含有割合)
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