WO2023127707A1 - 微量血液内の血球成分の要素と非血球成分の要素とを測定するための方法、装置及びピペットカートリッジ - Google Patents

微量血液内の血球成分の要素と非血球成分の要素とを測定するための方法、装置及びピペットカートリッジ Download PDF

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Abstract

本開示では、微量血液内の血球成分の要素と非血球成分の要素とを測定する方法であって、微量血液を提供すること;微量血液から、第一血液部分と第二血液部分とを取得すること;第一血液部分中の非血球成分に関連する第一要素を測定すること;第二血液部分を溶血させること;及び溶血後の前記第二血液部分中の血球成分に関連する第二要素を測定することを備える方法が提供される。

Description

微量血液内の血球成分の要素と非血球成分の要素とを測定するための方法、装置及びピペットカートリッジ
 本開示は、微量血液内の血球成分の要素と非血球成分の要素とを測定する方法に関するものである。
 血液中の血球成分及び血清又は血漿成分はそれぞれ有用なバイオマーカを含んでいる。したがって、対象被検者の同一全血サンプルから、両方の成分に関する複数の測定を行うことは有用である。
 例えば、糖尿病関連の検査として、血中グルコース、HbA1c、グリコアルブミン(GA)などが測定される。一般的に、HbA1cは、血球成分を溶血させたサンプルを用いて、比色法などによって測定される。一方、血中グルコース及びグリコアルブミンは、血球分離後の血清又は血漿を用いて、同様に比色法などによって測定される。血清又は血漿を用いたグルコース及びグリコアルブミンの測定では、溶血サンプルに含まれる赤色素タンパク質であるヘモグロビンの吸収波長が光学測定に影響を及ぼす。そのため、HbA1cなど血球成分に含まれる物質の測定と、血中グルコース、グリコアルブミンなどの血清成分に含まれる物質の測定とを同時に行うためには、安定して血球と血清・血漿が分離できる程度の全血サンプルの用意が必要であった。例えば、静脈血を採取できれば、所定の量の全血サンプルを準備することは可能である。
 しかし近年、より迅速、簡易、そしてより低い侵襲度の血液検査が求められているものの、より少量の血液、例えば、指頭血などの毛細管血を用いた血球成分と血清・血漿成分に含まれる複数のバイオマーカの同時検査は、安定した血球成分と血清・血漿成分の分離が困難なため、実現できなかった。
 本開示の一実施形態は、少量の血液を用いて複数のバイオマーカを測定する技術を提供する。本開示の一実施形態によれば、微量血液内の血球成分の要素と非血球成分の要素とを測定する方法であって、微量血液の第一血液部分中の非血球成分に関連する第一要素を測定すること;微量血液の第二血液部分を溶血させること;及び溶血後の前記第二血液部分中の血球成分に関連する第二要素を測定することを備える方法が提供される。
一実施形態に係る微量血液内の要素を測定する方法のフローチャートである。 一実施形態に係る微量血液内の要素を測定する方法のフローチャートである。 一実施形態に係る微量血液内の要素を測定するための装置のブロック図である。 一実施形態に係る、微量血液内の要素を測定するためのピペットカートリッジの構成とその操作手順を説明するための正面図である。 一実施形態に係る、微量血液内の要素を測定するためのピペットカートリッジの構成とその操作手順を説明するための正面図である。 一実施形態に係る、微量血液内の要素を測定するためのピペットカートリッジの構成とその操作手順を説明するための正面図である。 実施例1で得られたフィルタ血清と静脈血清との間でのGA%における相関を示すグラフである。 実施例1で得られた溶血サンプルと静脈血サンプルとの間でのHbA1c%における相関を示すグラフである。 実施例2で得られた溶血サンプルと静脈血サンプルとの間でのHbA1c%における相関を示すグラフである。 実施例3で得られたフィルタ血清と静脈血清との間でのグルコース濃度における相関を示すグラフである。 実施例4で得られたフィルタ血清と静脈血清との間での1,5ーAG濃度における相関を示すグラフである。 実施例5で得られたフィルタ血清と静脈血清との間でのGA%における相関を示すグラフである。
<1.測定方法>
 本開示の一実施形態は、少量の血液を用いて複数のバイオマーカを測定する技術を提供する。本開示の一実施形態によれば、微量血液内の血球成分の要素と非血球成分の要素とを測定する方法であって、
 微量血液から、第一血液部分と第二血液部分とを取得すること;
前記第一血液部分中の非血球成分に関連する第一要素を測定すること;
 前記第二血液部分を溶血させること;及び
 前記溶血後の前記第二血液部分中の血球成分に関連する第二要素を測定することを備える、
方法が提供される。
 微量血液を用いてこれらを測定することで、例えば非限定的に、ポイントオブケアとして、又は個別のクリニック、家庭などで少量の血液を用いて複数のバイオマーカを検査すること、簡易に健康管理を行うことなどが可能になる。
 本明細書で用いる「微量血液」は、一般に、その容量の血液に対して、遠心分離を含む処理を行って所望の検査又は測定を行うことが、実質的に不可能又は医療的若しくは産業的に実質的な意味をもたない程度の量をさす。
 微量血液は、0.5μL,0.6μL,0.7μL,0.8μL,0.9μL,1μL,2μL,3μL,4μL,5μL,6μL,7μL,8μL,9μL,10μL,10μL,20μL,30μL,40μL,50μL、又はそれより少ない量の血液である。
 いくつかの実施形態では、微量血液は毛細管血であってもよく、又はそれ由来であってもよい。いくつかの態様では、微量血液は、指頭血であってもよい。本明細書で用いる「指頭血」は、一般に、ランセットなどのデバイスを用いて体表面に形成された、毛細管血のドロップレットをさす。これを、毛細管を用いて収集することができる。毛細管血は、耳たぶ、上腕、腹部、足の裏(例えば新生児)において同様に形成され、収集されてもよい。
 いくつかの実施形態では、微量血液は静脈血又は動脈血であってもよく、それら由来であってもよい。一般に、静脈血又は動脈血は、比較的大量に収集することができる。しかし、少量しか収集できない場合もある。
 いくつかの実施形態では、微量血液を希釈してもよい。いくつかの実施形態では、方法は、微量血液を希釈することを備えていてもよい。原液としての微量血液は、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍、60倍、70倍、80倍、90倍、100倍に希釈されてもよい。本明細書で用いる「微量血液の希釈液」又はそれに類似する用語は、矛盾がない限り、「微量血液」と同義に用いる場合がある。
 微量血液を希釈することは、所定の希釈溶液を微量血液に添加し又は混合してもよい。いくつかの実施形態では、希釈溶液は、溶血を実質的に生じさせない。希釈溶液は、生理食塩水であってもよい。いくつかの実施形態では、希釈溶液は、等張液であることが好ましい。希釈溶液は、グッドバッファ(例えばHEPES)などの緩衝液であってもよい。
 いくつかの実施形態では、微量血液から、第一血液部分と第二血液部分とを取得してもよい。微量血液を、第一血液部分と第二血液部分とに分けてもよい。微量血液を2つの部分に分けてもよい。多少の残余があってもよい。
 いくつかの実施形態では、溶血は、溶血剤を用いて行ってもよい。本明細書で使用される「溶血剤」という用語は、血液中の赤血球を溶解することができる任意の物質をさす。溶血剤は低張液であってもよい。溶血剤は、例えば非限定的に、純水であってもよく、溶液であってもよい。
 いくつかの実施形態では、溶血剤は、シアンイオンを含んでいてもよい(シアン又はシアン化合物の溶液)。溶血剤中のシアンイオンは、溶出したヘモグロビンに結合し、生成したシアンメトヘモグロビンの量を吸光度法で測定することによって、ヘモグロビンの濃度を求めることができる。
 いくつかの実施形態では、溶血剤は、界面活性剤を含んでいてもよい。溶血剤中の界面活性剤は、溶出したヘモグロビンの立体構造を変化させ、その吸光度測定により、ヘモグロビンの濃度を求めることができる。
 いくつかの実施形態では、溶血剤は、任意の対象物質を染色する染色液を含んでいてもよい。溶血剤中の染色液は、溶解した細胞由来成分又は溶解した細胞以外の細胞由来成分(例えばタンパク質、抗体、抗原、低分子などの対象物質)に結合し、その濃度を光学測定より求めることができる。
 図1に、一実施形態に係る測定方法のフローチャートS100を示す。
 微量血液が提供される(S101)。
 この微量血液を第一血液部分と第二血液部分とに分ける。あるいは、微量血液から、第一血液部分と第二血液部分とを取り出してもよい(S102)。
 第一血液部分を用いて、非血球成分の一つ又は複数の要素を測定する(S111)。
 一方、第二血液部分を溶血させる(S121)。
 溶血された第二血液部分を用いて、血球成分の一つ又は複数の要素を測定する(S122)。
<容量的な分離>
 微量血液を第一血液部分と第二血液部分とに分ける工程(S102)は、微量血液を容量的に分注してもよい。いくつかの実施形態では、微量血液から、ピペッティング、ピペット操作、又は自動分注装置によって、第一血液部分と第二血液部分とを分注してもよい。微量血液の一部を、第二血液部分(又は第一血液部分)として分注し、それ以外の部分を、第一血液部分(又は第二血液部分)として用いてもよい。
 いくつかの実施形態では、微量血液に血清分離フィルタを通過させることを備えていてもよい。血清分離フィルタを通過した部分を、第一血液部分と定義してもよい。血清分離フィルタに残った又は捕捉された部分を、第二血液部分と定義してもよい。フィルタに捕捉された第二血液部分は、血球成分を含んでいてもよい。
<フィルタを用いた分離>
 図2に、血清分離フィルタを用いる一実施形態に係る測定方法のフローチャートS200を示す。
 微量血液が提供される(S201)。
 この微量血液に血清分離フィルタを通過させる(S202)。血清分離フィルタは血球成分を捕捉する。血清分離フィルタを通過した部分は、血球成分を実質的に含んでおらず、すなわち実質的に非血球成分から構成されている。血清分離フィルタには液体成分が残るためここに非血球成分が残存していてもよい。このように、血清分離フィルタを用いて、血球成分を含まない血液部分(非血球成分、第一血球成分)を、血球成分(第二血球成分)から分離し、両方の成分を回収することができる。
 フィルタを通過した非血球成分(「第一血液部分」「フィルタ処理血清サンプル」と例示的に呼ぶ。)を用いて、非血球成分の要素を測定する(S211)。
 一方、溶血剤を血清分離フィルタに導入する(S221)。血清分離フィルタに捕捉された血球成分は、溶血剤と接触することにより、溶血する。
 溶血された血球成分の部分(第二血液部分)を用いて、血球成分の一つ又は複数の要素を測定する(S222)。
 いくつかの実施形態では、第二血液部分を捕捉している血清分離フィルタに、溶血剤を導入してもよい。いくつかの実施形態では、血清分離フィルタに捕捉された第二血液部分に溶血剤を接触させてもよい。これにより、第二血液部分を溶血させてもよい。
 本明細書で用いる「血清分離」は、「血液分離」、「血漿分離」、「血球分離」、「血漿又は血清分離」と交換可能に用いられる。本明細書で用いる「フィルタ」は一般に、「メンブレン」「膜」又はそれらの積層体と交換可能に用いられる。例えば、「血清分離フィルタ」は、「血球分離メンブレン」とは、特に指定がない限り、同じ意味を有する。血球分離フィルタは、血球成分を捕捉し、血清などの非血球成分をその外部に排出することがきる材料又は部材である。血球分離フィルタは、少なくとも赤血球を捕捉する能力を有していてもよい。血清分離フィルタは、細胞成分(赤血球、白血球、血小板)を捕捉する能力を有していてもよい。
 第一血液部分と第二血液部分とを容量的に分ける場合にも、溶血に、血清分離フィルタを用いてもよい。いくつかの実施形態では、ピペッティングで取得した第二血液部分に血清分離フィルタを通過させてもよい。さらに、第二血液部分を捕捉している前記血清分離フィルタに溶血剤を導入してもよい。いくつかの実施形態では、血清分離フィルタに捕捉された第二血液部分に溶血剤を接触させてもよい。これにより、第二血液部分を溶血させてもよい。
<測定対象>
 測定対象は、血球成分に関連する要素と、非血球成分に関連する要素とを含む。各測定対象は、現在知られている又は将来見つかった物質を含む。本開示で示す各要素又は物質は、例示であり、これらに限定して解釈されるべきではない。
 本開示の方法は、測定対象の濃度又は関連する値を求めることを更に備えていてもよい。例えば、サンプル又は溶液中の、アルブミン濃度、グリコアルブミン濃度、HbA1c濃度、ヘモグロビン濃度、グルコース濃度、1,5-AG濃度を求めてもよい。例えば、総アルブミン(ALB)濃度と糖化アルブミン(GA)濃度とから比率(GA値、GA%)を求めてよい。例えば、総ヘモグロビン(Hb)濃度と糖化ヘモグロビン(HbA1c)濃度とから比率(HbA1c値、HbA1c%)を求めてよい。
 非血球成分に関連して測定される要素(第一要素)は、GA、グルコース、及び1,5-AGからなる群から選択されてもよい。非血球成分に関連して測定される要素(第一要素)は、例えば非限定的に以下を含み、それらから選択されてもよい:
 総蛋白(TP)、アルブミン(ALB)、AST、ALT、γ-グルタミルトランスペプチダーゼ(γ-GT)、尿素窒素(BUN)、クレアチニン(CRE)、クレアチンキナーゼ(CK)、CK-MB活性、アミラーゼ(AMY)、膵リパーゼ(LIP)、尿酸(UA)、総コレステロール(T-CHO)、中性脂肪(TG)、HDLコレステロール(HDL-C)、LDLコレステロール(LDL-C)、鉄(Fe)、亜鉛(Zn)などの生化学検査関連物質;
 ビタミン関連物質;
 カルシウム、カリウム、マグネシウムなどの電解質・血液ガス関連物質;
 総ビリルビンなどの生体色素関連物質;
 毒物・産業医学的代謝物質;
 抗菌薬、抗てんかん薬、免疫抑制薬、循環器用薬、精神神経用薬、その他薬物;
 フィブリノーゲン(FIB)、Dダイマーなどの凝固・線溶検査関連物質、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、コルチゾール、副腎髄質ホルモン、性腺ホルモン、インスリンなどのホルモン及び結合タンパク質;
 ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)、ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N末端フラグメント(NT-proBNP)などの内分泌学的関連物質;
 前立腺特異抗原(PSA)などの腫瘍マーカ関連物質;
 CRPなどの炎症関連物質;
 肝炎ウイルス(B型、C型)、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、その他各種ウイルス;
 カンジダ抗体などの感染症関連物質;
 自己免疫検査関連物質;
 免疫血液学的検査関連物質;
 各種免疫グロブリン;
 各種サイトカイン;
 アレルギー検査関連物質;
 各種アミノ酸; 
 自己抗体検査関連物質;及び
 インスリン、ケトン体、3-ヒドロキシ酪酸、乳酸、酸化型アルブミン、還元型アルブミンなど。
 血球成分に関連して測定される要素(第二要素)は、HbA1cであってもよい。第二要素は、例えば非限定的に、赤血球由来の各種タンパク質、抗原、抗体、低分子などであってもよい。血球成分に関連して測定される要素(第二要素)は、例えば非限定的に、CRP(C-reactive protein)、赤血球クレアチン,グルコース-6-リン酸(G6P)、グルタチオン(GSH)、ピルビン酸キナーゼ(PK)などであってもよい。
<2.測定システム>
 本開示は、本明細書に開示する測定方法を実施するための装置、デバイス、又はシステムを提供する。いくつかの実施形態では、流路デバイスが提供される。いくつかの実施形態では、自動分析装置に用いられるピペットカートリッジが提供される。本開示の装置などは、これらに限定されず、他のものであってもよい。
<実施形態1:流路デバイス>
 図3に、GA%とHbA1c%との両方を測定することができる装置又はデバイス100のブロックを示す。このような装置は、据え置き型装置、デスクトップ型装置、ハンドヘルド型装置、流路デバイスなどであってもよい。
 デバイス100は、希釈液タンク102、フィルタ部104、第一血液部分測定部110、及び第二血液部分測定部120を備えている。デバイス100は、フィルタ部104の後に流路を第一血液部分測定部110と第二血液部分測定部120との間で流路を切り替える弁105を備えている。
 図3に示すデバイス100は、溶血剤を収容する溶血剤タンク103を備えている。図3では、溶血剤タンク103は、希釈液タンク102の上流側に配置されているが、他の位置に配置されていてもよい。
 図3に示すデバイス100は、更に廃液タンク130を備え、第一血液部分測定部110と第二血液部分測定部120とから排出される液体を収集する。これにより安全に廃液処理を行うことができる。
 第一血液部分測定部110は、GA%を測定するように構成されている。第一血液部分測定部110は、総アルブミンの量を測定する総ALB測定部111とGA測定部112とを備えている。これらは流体的に直列に配置されてもよく、並列に配置されていてもよい。
 第二血液部分測定部120は、HbA1c%を測定するように構成されている。第二血液部分測定部120は、総ヘモグロビンの量を測定する総Hb測定部121とHbA1c測定部122とを備えている。これらは流体的に直列に配置されてもよく、並列に配置されていてもよい。
 サンプル溶液である血液は、サンプル溶液デバイス101から、希釈液タンク102に導入され、フィルタ部104を通過する。弁105は、フィルタ処理が行われた第一血液部分(非血球成分)を第一血液部分測定部110にガイドする。非血球成分の内の総アルブミン量とGA量が、総ALB測定部111とGA測定部112とでそれぞれ測定される。測定されたGA量と総アルブミン量の除からGA%を求める。
 次にデバイス100は、溶血剤タンク103から溶血剤をフィルタ部104に導入する。フィルタ部104に捕捉された血球成分は溶血する。この段階で、弁105は、フィルタ部104で溶血された第二血液部分(血球成分)を第二血液部分測定部120にガイドする。血球成分の内の総ヘモグロビン量とHbA1c量が、総Hb測定部121とHbA1c測定部122とでそれぞれ測定される。測定されたHbA1c量と総Hb量の除からHbA1c%を求める。
 デバイス100は、これらの送液を行う又は制御することができる送液システムを備えていてもよい。
<実施形態2:自動分注装置>
 図4Aに、一実施形態に係るピペットカートリッジ200を示す。ピペットカートリッジ200は、ウェルaからjとGAセンサsとを有し、GA値とHbA1c値との両方を測定することができる。
 ウェルa及びbは、当初空である。ウェルbには、血清分離フィルタ(以降単にフィルタと呼ぶ。)11が、取り外し可能に載置されている。ウェルcからウェルhは、それぞれ、(c)希釈液、(d)溶血剤として精製水、(e)BCP溶液、(f)プロテアーゼ溶液、(g)Hb用の変性剤とHbA1c測定のための発色剤、プロテアーゼの混合溶液、及び(h)酸化酵素(FPOX)とペルオキシダーゼ(POD)を含むHbA1c測定試薬を収容している。ウェルi及びjは、(i)アルブミンの光学測定用ウェル及び(j)HbA1cの光学測定用ウェルである。ウェルi及びjのそれぞれに、測定用の光学系が設置されていて、入射光と出力光の強度の差を吸光度として計測することができる。
 GAセンサsは、過酸化水素電極を備え、その電極上にはフルクトシルアミノ酸オキシダーゼ(FAOD)膜が形成されている。ペプチド断片がFAODと反応し、過酸化水素が発生する。過酸化水素電極は、発生した過酸化水素を測定することができる。
 以下、図4Bから図4Iを用いて、測定手順を説明する。ただし、ピペットカートリッジの構成、用いる溶液及び試薬の種類、数および量、測定方法及び手順などは、例示であり、本発明はこれに限定して解釈されるべきでなく、他の実施形態、態様であってもよい。
 まず、採取又は提供された全血試料を、ウェルcに添加し、希釈液と混合する。(図4B)
 血液希釈液を、フィルタ11を通し、フィルタを通過した非血球成分(血漿又は血清)がウェルb内で回収される。この際、血球成分はフィルタ11によって捕捉される。(図4C)
 フィルタ11を、ウェルbから取り外しウェルaに載置する。溶血剤を、ウェルdから取り、ウェルaに載置されたフィルタ11に添加する。これにより、フィルタ11に捕捉された赤血球が溶血し、溶血成分は、ウェルa内に回収される。(図4D)
 非血球成分の一部を、ウェルbから取り、ALB光学測定用のウェルiに入れる。ウェルeのBCP溶液をウェルiに入れ、非血球成分と混合させる。BCPはアルブミンと結合する。このBCPに対して光学測定を行うことで、試料のアルブミン濃度を求める。(図4E)
 非血球成分の残りを、ウェルbから取り、ウェルfに入れ、プロテアーゼ溶液と混合させる。これにより、プロテアーゼによってアルブミンは分解される。この際、通常ウェルf内の溶液を熱すると、この消化反応が促進される。これにより、アルブミンのペプチド断片が生成される。(図4F)
 アルブミンのペプチド断片を含む溶液を、ウェルfから取り、センサsに導入する。ペプチド断片とFAOD膜との反応により過酸化水素が生じる。この過酸化水素と電極との酸化還元反応が電気信号に変換される。センサsはこの電気信号を出力する。これにより、試料内のGA濃度を求めることができる。(図4G)
 溶血成分を、ウェルaから取り、光学測定ウェルjに入れる。Hb用の変性剤とA1c測定のための発色剤、プロテアーゼとの混合溶液を、ウェルgから取り、光学測定ウェルjに入れ、溶血成分と混合させる。これにより、変性剤が、溶血成分内のヘモグロビンを変性させる。変性したヘモグロビンの吸光度を測定することによって、試料内の総ヘモグロビン濃度を求めることができる。同時に、プロテアーゼが変性ヘモグロビンを分解し、糖化ジペプチドが生成される。(図4H)
 HbA1c測定試薬を、ウェルhから取り、光学測定ウェルjに入れる。糖化ジペプチドと酸化酵素との反応で過酸化水素が発生する。その過酸化水素によって、POD存在下で発色剤からメチレンブルーが生成される。この発色吸光度を測定することによって、試料内の糖化ヘモグロビン濃度を求めることができる。(図4I)
 いくつかの実施形態では、センサsの代わりに光学ウェルを設け、発色試薬などの光学試薬を用いて、GA濃度を光学的に測定してもよい。
<3.実施例>
<実施例1:フィルタ処理を介したGA(%)とHbA1c(%)の測定>
 測定サンプルとして、11人の健常者から指頭血を採取した。ランセット(ニプロLSランセット、ニプロ株式会社)を用いて指頭に血液ドロップレットを形成させ、マイクロピペットを用いて、ここから10μLの血液を採取した。採取した血液に40μLの希釈用緩衝液(10mM HEPES、150mM NaCl、pH8.0)を混合し、50μLの希釈液を準備した。
 この希釈液に血液分離フィルタを通過させ、指頭血フィルタ処理血清サンプルを回収した。その後、血液分離フィルタに溶血液として80μLの超純水を添加した。このとき、血液分離フィルタを通過した溶血液は、赤色を示した。これにより溶血が確認された。この指頭血フィルタ処理溶血サンプルを回収した。
 GA(%)は、2μLのフィルタ処理血清サンプルを用いて、高速液体クロマトグラフ(HPLC)(株式会社島津製作所)を用いて測定した。一方、HbA1c(%)は、糖尿病検査項目自動分析装置DM-JACK Ex+(ミナリスメディカル株式会社)と酵素法を測定原理とするHbA1c測定試薬(メタボリードHbA1c、ミナリスメディカル株式会社)とを用いて測定した。
 比較例として、同じ11人の健常者から採取した静脈血を遠心処理した。この静脈血遠心処理サンプルの血清成分を用いて、指頭血と同様の方法で、GA(%)を測定した。また、同じ静脈血遠心処理サンプルの血球層を用いて、指頭血と同様の方法で、HbA1c(%)を測定した。
 図5Aに、指頭血フィルタ処理血清サンプルでのGA(%)と静脈血遠心分離血清サンプルでのGA(%)との間の関係を示す。両者は非常に強い正の相関関係を有していた(y=0.992x-0.238、相関係数R=1.000)。この結果は、フィルタ処理によって得られた微量血血清を用いて、静脈血を用いた場合と同様のGA(%)測定が可能であることを示唆している。
 次に、図5Bに、指頭血フィルタ処理溶血サンプルのHbA1c(%)と静脈血サンプルのHbA1c(%)との間の関係を示す。両者は非常に強い正の相関関係を有していた(y=0.955x+0.034、相関係数R=0.922)。この結果は、静脈血を用いた場合と同様に、フィルタ処理後の血液分離フィルタに残る微量血血球成分由来の溶血サンプルを用いて、HbA1c(%)を測定することが可能であることを示唆している。
 したがって、同じ微量血液から、静脈血を用いた場合と同様に、血液中のGA(%)とHbA1c(%)との両方を求めることができることが明らかとなった。
<実施例2:フィルタ処理を介さないGA(%)とHbA1c(%)との測定>
 測定サンプルとして、12人の健常者から指頭血を採取した。実施例1と同様に、指頭血を採取し、希釈液を準備した。
 このうち、26μLの希釈液を取り、血液分離フィルタを通過させ、指頭血フィルタ処理血清サンプルを回収した。フィルタ処理に用いなかった24μLの希釈液に対し、120μLの溶血液(超純水)を添加し混合した。このとき、混合溶血液は、赤色を示した。これにより溶血が確認された。この指頭血未フィルタ処理溶血サンプルを回収した。
 GA(%)とHbA1c(%)とは、いずれも実施例1と同様に測定した。
 比較例として、同じ12人の健常者から採取した静脈血を遠心処理した。この遠心処理静脈血を用いて、同様の方法で、GA(%)とHbA1c(%)とを測定した。
 指頭血フィルタ処理血清サンプルでのGA(%)と静脈血遠心分離血清サンプルでのGA(%)との間の関係は、図5Aと同様の非常に強い正の相関関係を有していた(不図示)。
 次に、図6に、指頭血未フィルタ処理溶血サンプルのHbA1c(%)と遠心分離静脈血サンプルのHbA1c(%)との間の関係を示す。両者は非常に強い正の相関関係を有していた(y=0.830x+0.824、R=0.916)。この結果は、フィルタ処理をしていない、微量血血球成分由来の溶血サンプルを用いた時においても、フィルタ処理後の血液分離フィルタに残る微量血血球成分由来の溶血サンプルを用いた場合と同様に、HbA1c(%)を測定することが可能であることを示唆している。
<実施例3:フィルタ処理血清サンプルを用いたその他のバイオマーカの測定―1>
 フィルタ処理血清サンプルを用いた、血中グルコースの測定を検証した。
 実施例1と同様に、測定サンプルとして、10人の健常者から指頭血を採取し、希釈液を準備した。その後、実施例1と同様に、指頭血フィルタ処理血清サンプルを回収した。
 血中グルコースは、5μLのフィルタ処理血清サンプルを用いて、糖尿病検査項目自動分析装置DM-JACK Ex+(ミナリスメディカル株式会社)と酵素法を測定原理とするグルコース試薬(デタミナーL GLU HK、ミナリスメディカル株式会社)とを用いて測定した。
 比較例として、同じ10人の健常者から指頭血と同じタイミングで採取した静脈血を遠心処理した後、血清を回収した。同様の方法で、血中グルコースを測定した。
 図7に、指頭血フィルタ処理血清サンプルでの血中グルコース濃度と静脈血遠心分離血清サンプルでの血中グルコース濃度との間の関係を示す。両者は非常に強い正の相関関係を有していた(y=0.175x-0.550、相関係数R=0.981)。
 したがって、微量血液から、GA(%)だけでなく、血中グルコースなどの種々のバイオマーカの値を求めることが可能であることが明らかとなった。
<実施例4:フィルタ処理血清サンプルを用いたその他のバイオマーカの測定―2>
 フィルタ処理血清サンプルを用いて、1,5-AGの測定を検証した。
 実施例1と同様に、測定サンプルとして、7人の健常者から指頭血を採取し、希釈液を準備した。その後、実施例1と同様に、指頭血フィルタ処理血清サンプルを回収した。
 1,5-AGは、8μLのフィルタ処理血清サンプルを用いて、糖尿病検査項目自動分析装置DM-JACK Ex+(ミナリスメディカル株式会社)と酵素法を測定原理とする1,5-AG測定試薬(デタミナーL 1,5-AG、ミナリスメディカル株式会社)とを用いて測定した。
 比較例として、同じ7人の健常者から指頭血と同じタイミングで採取した静脈血を遠心処理した後、血清を回収した。同様の方法で、1,5-AGを測定した。
 図8に、指頭血フィルタ処理血清サンプルでの1,5-AG濃度と静脈血遠心分離血清サンプルでの1,5-AG濃度を比較した結果を示す。両者は非常に強い正の相関関係を有していた(y=0.117x-0.927、相関係数R=0.947)。
 したがって、微量血液から、GA(%)だけでなく、1,5-AGなどの種々のバイオマーカの値を求めることが可能であることが明らかとなった。
<実施例5:GA(%)とHbA1c(%)の測定;異なるGA(%)測定方法の検証>
 実施例1と同様に、測定サンプルとして、7人の健常者から指頭血を採取し、希釈液を準備した。その後、実施例1と同様に、指頭血フィルタ処理血清サンプルを回収した。
 GA(%)は、糖尿病検査項目自動分析装置DM-JACK Ex+(ミナリスメディカル株式会社)と酵素法を測定原理とするGA(%)測定試薬(ルシカGA-L、旭化成ファーマ株式会社)を用いて測定した。
 比較例として、同じ7人の健常者から採取した静脈血を遠心処理し、血清を回収した。この血清サンプル(静脈血遠心分離血清サンプル)を用いて、同様の方法で、GA(%)を測定した。
 図9に、酵素法を用いて測定した、指頭血フィルタ処理血清サンプルのGA(%)と静脈血由来血清サンプルのGA(%)との間の関係を示す。両者は非常に強い正の相関関係を有していた(y=1.007x+0.119、相関係数R=0.978)。
 この結果は、酵素法による測定においても、指頭血フィルタ処理血清サンプルを用いた測定が可能であることを示唆しており、両サンプルを取得することにより、GA(%)とHbA1c(%)との両方を同時に測定することが可能であることを示唆している。
 本開示は、以下の実施形態を含む:
A001
 微量血液内の血球成分の要素と非血球成分の要素とを測定する方法であって、
 微量血液を提供すること;
 前記微量血液から、第一血液部分と第二血液部分とを取得すること;
 前記第一血液部分中の非血球成分に関連する第一要素を測定すること;
 前記第二血液部分を溶血させること;及び
 前記溶血後の前記第二血液部分中の血球成分に関連する第二要素を測定することを備える、
方法。
A002
 A001に記載の方法であって、
 前記微量血液を提供することは、微量血液を希釈することを含む、
方法。
A001b
 微量血液内の血球成分の要素と非血球成分の要素とを測定する方法であって、
 微量血液を希釈すること(微量血液の希釈液を提供すること);
 前記微量血液の希釈液から、第一血液部分(第一希釈液部分)と第二血液部分(第二希釈液部分)とを取得すること;
 前記第一血液部分(第一希釈液部分)中の非血球成分に関連する第一要素を測定すること;
 前記第二血液部分(第二希釈液部分)を溶血させること;及び
 前記溶血後の前記第二血液部分(第二希釈液部分)中の血球成分に関連する第二要素を測定することを備える、
方法。
A011
 A001又はA002に記載の方法であって、
 前記微量血液は50μL以下である、
方法。
A012
 A001又はA002に記載の方法であって、
 前記微量血液は10μL以下である、
方法。
A013
 A001又はA002に記載の方法であって、
 前記微量血液は5μL以下である、
方法。
A021
 A001からA012のいずれか一項に記載の方法であって、
 前記微量血液は毛細管血である、
方法。
A022
 A001からA021のいずれか一項に記載の方法であって、
 前記微量血液は指頭血である、
方法。
A031
 A001からA022のいずれか一項に記載の方法であって、
 前記微量血液から、第一血液部分と第二血液部分とを取得することは、前記微量血液に血清分離フィルタを通過させることを含み、
 前記第一血液部分は、前記血清分離フィルタを通過した部分であり、
 前記第二血液部分は、前記血清分離フィルタに残った又は捕捉された部分である、
方法。
A032
 A031に記載の方法であって、
 前記第二血液部分を溶血させることは、前記第二血液部分を捕捉している前記血清分離フィルタに溶血剤を導入すること、又は前記血清分離フィルタに捕捉されている前記第二血液部分を溶血剤と接触させることを含む、
方法。
A041
 A001からA022のいずれか一項に記載の方法であって、
 前記微量血液から、第一血液部分と第二血液部分とを取得することは、
 前記微量血液の一部を、前記第二血液部分として分注すること;及び
 それ以外の部分を、前記第一血液部分として用いることを含む、
方法。
A042
 A0041に記載の方法であって、
 前記第二血液部分を溶血させることは、前記第二血液部分に血清分離フィルタを通過させ、前記第二血液部分を捕捉している前記血清分離フィルタに溶血剤を導入することを含む、
方法。
A051
 A001からA042のいずれか一項に記載の方法であって、
 前記非血球成分に関連する前記第一要素は、GA、グルコース、及び1,5-AGからなる群から選択される物質(に関する値)である、
方法。
A061
 A001からA051のいずれか一項に記載の方法であって、
 前記血球成分に関連する前記第二要素は、HbA1c(に関する値)である、
方法。
B001
 微量血液内の血球成分の要素と非血球成分の要素とを測定する装置又はデバイスであって、
 血液導入部;
 導入された血液から血球成分を分離する能力を有するフィルタ;
 前記フィルタを通過した非血球成分の要素を測定する第一血液部分測定部:
 前記フィルタに捕捉された血球成分を溶血させるための溶血剤を収容する溶液剤タンク;
 前記フィルタで溶血したことにより得られた血球成分の要素を測定する第二血液部分測定部;及び
 送液システムを備える、
装置又はデバイス。
B011
 B001に記載の装置又はデバイスであって、
 前記第一血液部分測定部及び/又は第二血液部分測定部から排出される液体を収容する廃液タンクを更に備える、
装置又はデバイス。
B021
 B001又はB011に記載の装置又はデバイスであって、
 前記第一血液部分測定部は、GA%、グルコース値、及び1,5-AG値の少なくとも一つを求めるように構成され、
 前記第二血液部分測定部は、HbA1c%を求めるように構成された、
装置又はデバイス。
B022
 B001からB021のいずれか一項に記載の装置又はデバイスであって、
 前記第一血液部分測定部は、GA%を求めるように構成され、総アルブミン測定部及びGA測定部を備える、
装置又はデバイス。
B101
 微量血液内の血球成分の要素と非血球成分の要素とを測定するために自動分注装置に用いられるピペットカートリッジであって、
 (a)フィルタが載置されるように構成され、第一血球成分(非血球成分)を受け入れるウェル;
 (b)フィルタが載置されるように構成され、第二血球成分(血球成分)を受け入れるウェル;
 (c)希釈液を収容している希釈液ウェル;
 (d)溶血剤を収容している溶血剤収容ウェル、もしくは溶血剤ウェル;
 (e/f)第一血球成分の要素の測定用試薬を収容している第一試薬ウェル;
 (g/h)第二血球成分の要素の測定用試薬を収容している第二試薬ウェル;
 (i)第一血球成分の要素を測定するための光学測定用ウェル;及び
 (j)第二血球成分の要素を測定するための光学測定用ウェルを備える、
ピペットカートリッジ。
B111
 B101に記載のピペットカートリッジであって、
 前記非血球成分の要素は、GA、グルコース、及び1,5-AGからなる群から選ばれる物質であって、
 前記血球成分の要素は、HbA1cである、
ピペットカートリッジ。
B121
 B111に記載のピペットカートリッジであって、
 前記非血球成分の要素は、GAである、
ピペットカートリッジ。
B122
 B121に記載のピペットカートリッジであって、
 第一血球成分の要素の測定用試薬を収容している前記第一試薬ウェルは、
 (e)BCP溶液を収容しているBCP溶液ウェル;及び
 (f)プロテアーゼ溶液を収容しているプロテアーゼ溶液ウェルを備え、
 第二血球成分の要素の測定用試薬を収容している第二試薬ウェル;
 (g)Hb用の変性剤とHbA1c測定のための発色剤との混合溶液を収容する第一HbA1c試薬ウェル;及び
 (h)プロテアーゼと酸化酵素(FPOX)とペルオキシダーゼ(POD)を収容する第二HbA1c試薬ウェルを備える、
ピペットカートリッジ。
B131
 B101からB122のいずれか一項に記載のピペットカートリッジであって、
 (s)電気化学センサを更に備える、
ピペットカートリッジ。
B132
 B131に記載のピペットカートリッジであって、
 (s)前記電気化学センサは、過酸化水素電極とその上に配置されたFAOD膜とを備える、
ピペットカートリッジ。
 以上、本開示の幾つかの実施形態及び実施例について説明したが、これらの実施形態及び実施例は、本開示を例示的に説明するものである。例えば、上記各実施形態は本開示を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必要に応じて寸法、構成、材質、回路を追加変更してもよい。なお、上記に挙げた本開示の一又は複数の特徴を任意に組み合わせた実施形態も本開示の範囲に含まれる。特許請求の範囲は、本開示の技術的思想から逸脱することのない範囲で、実施形態に対する多数の変形形態を包括するものである。したがって、本明細書に開示された実施形態及び実施例は、例示のために示されたものであり、本開示の範囲を限定するものと考えるべきではない。

 

Claims (22)

  1.  微量血液内の血球成分の要素と非血球成分の要素とを測定する方法であって、
     微量血液を提供すること;
     前記微量血液から、第一血液部分と第二血液部分とを取得すること;
     前記第一血液部分中の非血球成分に関連する第一要素を測定すること;
     前記第二血液部分を溶血させること;及び
     前記溶血後の前記第二血液部分中の血球成分に関連する第二要素を測定することを備える、
    方法。
  2.  請求項1に記載の方法であって、
     前記微量血液を提供することは、微量血液を希釈することを含む、
    方法。
  3.  請求項1又は2に記載の方法であって、
     前記微量血液は10μL以下である、
    方法。
  4.  請求項1又は2に記載の方法であって、
     前記微量血液は5μL以下である、
    方法。
  5.  請求項1から3のいずれか一項に記載の方法であって、
     前記微量血液は毛細管血である、
    方法。
  6.  請求項1から4のいずれか一項に記載の方法であって、
     前記微量血液は指頭血である、
    方法。
  7.  請求項1から6のいずれか一項に記載の方法であって、
     前記微量血液から、第一血液部分と第二血液部分とを取得することは、前記微量血液に血清分離フィルタを通過させることを含み、
     前記第一血液部分は、前記血清分離フィルタを通過した部分であり、
     前記第二血液部分は、前記血清分離フィルタに残った又は捕捉された部分である、
    方法。
  8.  請求項7に記載の方法であって、
     前記第二血液部分を溶血させることは、前記第二血液部分を捕捉している前記血清血漿分離フィルタに溶血剤を導入すること、又は前記血清分離フィルタに捕捉されている前記第二血液部分を溶血剤と接触させることを含む、
    方法。
  9.  請求項1から6のいずれか一項に記載の方法であって、
     前記微量血液から、第一血液部分と第二血液部分とを取得することは、
     前記微量血液の一部を、前記第二血液部分として分注すること;及び
     それ以外の部分を、前記第一血液部分として用いることを含む、
    方法。
  10.  請求項9に記載の方法であって、
     前記第二血液部分を溶血させることは、前記第二血液部分に血清分離フィルタを通過させ、前記第二血液部分を捕捉している前記血清分離フィルタに溶血剤を導入することを含む、
    方法。
  11.  請求項1から10のいずれか一項に記載の方法であって、
     前記非血球成分に関連する前記第一要素は、GA、グルコース、及び1,5-AGからなる群から選択される物質である、
    方法。
  12.  請求項1から11のいずれか一項に記載の方法であって、
     前記血球成分に関連する前記第二要素は、HbA1cである、
    方法。
  13.  微量血液内の血球成分の要素と非血球成分の要素とを測定する装置であって、
     血液導入部;
     導入された血液から血球成分を分離する能力を有するフィルタ;
     前記フィルタを通過した非血球成分の要素を測定する第一血液部分測定部;
     前記フィルタに捕捉された血球成分を溶血させるための溶血剤を収容する溶液剤タンク;
     前記フィルタで溶血したことにより得られた血球成分の要素を測定する第二血液部分測定部;及び
     送液システムを備える、
    装置。
  14.  請求項13に記載の装置であって、
     前記第一血液部分測定部及び/又は第二血液部分測定部から排出される液体を収容する廃液タンクを更に備える、
    装置。
  15.  請求項13又は14に記載の装置であって、
     前記第一血液部分測定部は、GA%、グルコース濃度、及び1,5-AG濃度の少なくとも一つを求めるように構成され、
     前記第二血液部分測定部は、HbA1c%を求めるように構成された、
    装置。
  16.  請求項13から15のいずれか一項に記載の装置又はデバイスであって、
     前記第一血液部分測定部は、GA%を求めるように構成され、総アルブミン測定部及びGA測定部を備える、
    装置。
  17.  微量血液内の血球成分の要素と非血球成分の要素とを測定するために自動分注装置に用いられるピペットカートリッジであって、
     (a)フィルタが載置されるように構成され、第一血球成分(非血球成分)を受け入れるウェル;
     (b)フィルタが載置されるように構成され、第二血球成分(血球成分)を受け入れるウェル;
     (c)希釈液を収容している希釈液ウェル;
     (d)溶血剤を収容している溶血剤収容ウェル、もしくは溶血剤ウェル;
     (e/f)第一血球成分の要素の測定用試薬を収容している第一試薬ウェル;
     (g/h)第二血球成分の要素の測定用試薬を収容している第二試薬ウェル;
     (i)第一血球成分の要素を測定するための光学測定用ウェル;及び
     (j)第二血球成分の要素を測定するための光学測定用ウェルを備える、
    ピペットカートリッジ。
  18.  請求項17に記載のピペットカートリッジであって、
     前記非血球成分の要素は、GA、グルコース、及び1,5-AGからなる群から選ばれる物質であって
     前記血球成分の要素は、HbA1cである、
    ピペットカートリッジ。
  19.  請求項18に記載のピペットカートリッジであって、
     前記非血球成分の要素は、GAである、
    ピペットカートリッジ。
  20.  請求項19に記載のピペットカートリッジであって、
     第一血球成分の要素の測定用試薬を収容している前記第一試薬ウェルは、
     (e)BCP溶液を収容しているBCP溶液ウェル;及び
     (f)プロテアーゼ溶液を収容しているプロテアーゼ溶液ウェルを備え、
     第二血球成分の要素の測定用試薬を収容している第二試薬ウェル;
     (g)Hb用の変性剤とHbA1c測定のための発色剤との混合溶液を収容する第一HbA1c試薬ウェル;及び
     (h)プロテアーゼと酸化酵素(FPOX)とペルオキシダーゼ(POD)を収容する第二HbA1c試薬ウェルを備える、
    ピペットカートリッジ。
  21.  請求項17から20のいずれか一項に記載のピペットカートリッジであって、
     (s)電気化学センサを更に備える、
    ピペットカートリッジ。
  22.  請求項21に記載のピペットカートリッジであって、
     (s)前記電気化学センサは、過酸化水素電極とその上に配置されたFAOD膜とを備える、
    ピペットカートリッジ。

     
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