WO2023127606A1 - 三重殻タンク - Google Patents

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    • F17C3/00Vessels not under pressure

Definitions

  • a triple-shell tank is a triple-shell tank comprising an inner tank, an intermediate tank covering the inner tank, and an outer tank covering the intermediate tank, wherein the inner tank comprises a plurality of The inner tank side plate, the inner tank roof, and the inner tank bottom plate are assembled by stacking a plurality of annular stages formed by arranging the inner tank side plate pieces of the inner tank side plate pieces in an annular shape. It includes an intermediate tank side plate, an intermediate tank roof and an intermediate tank bottom plate, which are assembled by stacking a plurality of annular steps formed side by side in an annular fashion, wherein the annular step of the intermediate tank side plate is formed between the inner tank bottom plate and the intermediate tank bottom plate.
  • openings OP1, OP2, and OP3 are opened at positions overlapping each other in the circumferential direction of the triple-shell tank 1.
  • the side plate pieces 22P2, 32P2, and 42P1 existing at substantially the same height position are opened by extraction, the heights of the openings OP1, OP2, and OP3 are also uniform.
  • the height difference between the intermediate tank bottom plate 31 and the inner tank bottom plate 41 is filled by the interposition of the intermediate tank side plate piece 32P1 for adjusting the height of the lowest stage, so that the second opening OP2 and the third opening OP3 are separated by a step.

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Abstract

三重殻タンクは、内槽と、前記内槽を覆う中間槽と、前記中間槽を覆う外槽と、を備える。前記内槽は、複数の内槽側板ピースを円環状に並べて形成した環状段を複数段積み上げることにより組み立てられた内槽側板、内槽屋根および内槽底板を含む。前記中間槽は、複数の中間槽側板ピースを円環状に並べて形成した環状段を複数段積み上げることにより組み立てられた中間槽側板、中間槽屋根および中間槽底板を含む。前記中間槽側板の環状段は、前記内槽底板と前記中間槽底板との高低差に応じた高さを有する高さ調整用の中間槽側板ピースで形成された最下段と、前記内槽側板の環状段における最下段の内槽側板ピースと同じ高さ位置に配置される中間槽側板ピースで形成された、前記最下段の上の二段目と、を含む。

Description

三重殻タンク
 本開示は、低温の液化ガスを貯留する三重殻タンクに関する。
 低温の液化ガスを貯留する施設として、多重殻構造を備えた平底タンクが知られている。特許文献1には、内槽、中間槽および外槽を備えた三重殻構造の平底タンクが開示されている。三重殻タンクの施工において、内槽、中間槽および外槽を順次構築するのではなく、これらを並行して構築することが、工期短縮の観点から望ましい。この場合、工事資材や工事機器の搬入および搬出、作業者の出入りのための工事口が、内槽、中間槽および外槽の各側板に開設される。
 一般に内槽、中間槽および外槽の各側板は、側板ピースを円環状に並べて形成した環状段を複数段積み上げることにより組み立てられる。上記工事口は、前記環状段の形成後に前記側板ピースの1枚又は複数枚を一時的に抜き取ることで開設される。
 三重殻タンクでは、中間槽が内槽全体を覆い、外槽が中間槽全体を覆う構造となる。隣接する槽の底板間には保冷層が介在されるため、各槽の底板の高さ位置相互間に高低差が生じる。このため、各槽の側板の最下段の高さ位置にも高低差が生じる。従って、側板ピースの抜き取りにより工事口を各側板に開設した場合、隣接する工事口間に段差が生じることがある。この段差が、円滑な作業遂行の妨げとなり得る。
特開昭55-20937号公報
 本開示の目的は、内槽、中間槽および外槽を備えた三重殻タンクにおいて、施工の際の作業性に優れた構造を提供することにある。
 本開示の一局面に係る三重殻タンクは、内槽と、前記内槽を覆う中間槽と、前記中間槽を覆う外槽と、を備えた三重殻タンクであって、前記内槽は、複数の内槽側板ピースを円環状に並べて形成した環状段を複数段積み上げることにより組み立てられた内槽側板、内槽屋根および内槽底板を含み、前記中間槽は、複数の中間槽側板ピースを円環状に並べて形成した環状段を複数段積み上げることにより組み立てられた中間槽側板、中間槽屋根および中間槽底板を含み、前記中間槽側板の環状段は、前記内槽底板と前記中間槽底板との高低差に応じた高さを有する高さ調整用の中間槽側板ピースで形成された最下段と、前記内槽側板の環状段における最下段の内槽側板ピースと同じ高さ位置に配置される中間槽側板ピースで形成された、前記最下段の上の二段目と、を含む。
 本開示によれば、内槽、中間槽および外槽を備えた三重殻タンクにおいて、施工の際の作業性に優れた構造を提供することができる。
図1は、本開示の三重殻タンクの一例を示す縦断面図である。 図2は、三重殻タンクの各槽の、側板の下端付近の詳細を示す断面図である。 図3は、側板ピースで形成される環状段の積み上げ状態を、内槽側板、中間槽側板および外槽側板毎に分解して示す図である。 図4は、内槽側板、中間槽側板および外槽側板の工事口の開設状態を示す断面図である。 図5は、内槽アンカーストラップおよび中間槽アンカーストラップの設置状態を示す断面図である。
 以下、図面を参照して、本開示に係る三重殻タンクの実施形態を詳細に説明する。本開示の施工対象である三重殻タンクは、低温の液化ガスを貯留するタンクであって、地上据え置き式の三重殻構造を備えた平底タンクである。貯留される液化ガスは、例えば液化水素、液体ヘリウムである。
 [三重殻タンクの構造]
 本実施形態の三重殻タンク1の構造を、図1に示す縦断面図に基づいて説明する。図1では、液体水素LHを貯留する三重殻タンク1を例示している。三重殻タンク1は、タンク基礎10と、このタンク基礎10の上に立設された外槽2と、外槽2に覆われた中間槽3と、中間槽3に覆われた内槽4とを含む。外槽2、中間槽3および内槽4は、いずれも上面視で円形の形状を有し、同心円状に配置されている。
 タンク基礎10は、三重殻タンク1の基礎部分を構成するコンクリート層である。タンク基礎10は、外槽2の外径よりも大きいサイズを有している。外槽2は、炭素鋼等の金属で構成された密閉体であり、外槽底板21、外槽側板22および外槽屋根23を含む。外槽底板21は、タンク基礎10の直上に敷設され、円板型の形状を有している。外槽側板22は、外槽底板21の周縁から立設され、円筒状の形状を有している。外槽屋根23は、円筒状の外槽側板22の上面開口を塞ぐように当該外槽側板22の上端に取り付けられ、ドーム型の形状を有している。
 中間槽3は、SUS等の金属で構成された密閉体であり、外槽2の内部に配置されている。中間槽3は、中間槽底板31、中間槽側板32および中間槽屋根33を含む。中間槽底板31は、外槽底板21よりも径の小さい円板型の形状を有している。中間槽側板32は、中間槽底板31の周縁から立設され、円筒状の形状を有している。中間槽屋根33は、中間槽側板32の上端に取り付けられ、ドーム型の形状を有している。
 外槽底板21と中間槽底板31との間には、第1レベルコンクリート層24、第1リング部25および外側底部保冷層26が介在されている。第1レベルコンクリート層24は、外槽底板21の上に施工された平面出しのコンクリート層である。第1リング部25は、第1レベルコンクリート層24の周縁付近の上にリング状に配置された、強度の高いコンクリート層である。第1リング部25において中間槽側板32の荷重を直接受ける箇所には、強化コンクリート層251が配置されている。外側底部保冷層26は、第1レベルコンクリート層24の上であって、第1リング部25の内側に配置された、断熱性を有する層である。第1リング部25は、例えばパーライトコンクリートブロックのような、断熱コンクリートブロックの配列体により形成できる。外側底部保冷層26は、例えば泡ガラスのような、断熱性の無機ブロック材の配列体により形成できる。外側底部保冷層26の上に、例えば軽量気泡コンクリートの板材を敷設しても良い。
 内槽4は、実際に液体を貯留する槽であり、SUS等の金属で構成された密閉体であって、中間槽3の内部に配置されている。内槽4は、内槽底板41、内槽側板42および内槽屋根43を含む。内槽底板41は、中間槽底板31よりも径の小さい円板型の形状を有している。内槽側板42は、内槽底板41の周縁から立設され、円筒状の形状を有している。内槽屋根43は、内槽側板42の上端に取り付けられ、ドーム型の形状を有している。内槽4の内部には液体水素LHが貯留されている。
 中間槽底板31と内槽底板41との間には、第2レベルコンクリート層34、第2リング部35および内側底部保冷層36が介在されている。第2レベルコンクリート層34は、中間槽底板31の上に施工されている。第2リング部35は、第2レベルコンクリート層34の周縁付近の上にリング状に配置された、強度の高いコンクリート層である。第2リング部35において内槽側板42の荷重を直接受ける箇所には、強化コンクリート層351が配置されている。内側底部保冷層36は、第2レベルコンクリート層34の上であって、第2リング部35の内側に配置された、断熱性を有する層である。例えば、第2リング部35はパーライトコンクリートブロック、内側底部保冷層36は泡ガラスブロック等で形成できる。内側底部保冷層36の上に、例えば軽量気泡コンクリートの板材を敷設しても良い。
 内槽4と中間槽3との間、並びに中間槽3と外槽2との間には、各々所定幅の間隙が設けられている。内槽4と中間槽3との間隙である第1槽間11、および、中間槽3と外槽2との間隙である第2槽間12には、断熱材が充填されている。前記断熱材としては、パーライトやグラスウールを用いることができる。第1槽間11には、内槽4に貯留されている液体水素LHと同等の低沸点ガス、例えば水素ガスが充填される。第2槽間12には、例えば窒素ガスが充填される。
 [各槽の側板の詳細]
 図2は、三重殻タンク1の外槽側板22、中間槽側板32および内槽側板42の下端付近の詳細を示す断面図である。図3は、各槽の側板の形成状態を、外槽側板22、中間槽側板32および内槽側板42毎に分解して示す図である。外槽側板22、中間槽側板32および内槽側板42は、それぞれ複数の側板ピース22P、32P、42Pを円環状に並べて形成した環状段を複数段積み上げることにより組み立てられる。図2および図3は、前記環状段の積み上げの例を示している。
 内槽側板42は、緩く円弧状に湾曲した矩形板からなる内槽側板ピース42Pを複数枚用いて組み立てられる。詳しくは、複数枚の内槽側板ピース42Pを円環状に並べて、隣接する側板ピース42P間を溶接して一つの環状段を形成する。このような環状段を複数段積み上げることによって、内槽側板42は構築される。
 図2および図3に示されている内槽側板ピース42P1は、内槽底板41の外周縁付近の直上に立設された、内槽側板42の最下段の環状段を構成する側板ピースである。内槽側板ピース42P2は、最下段の上に積まれる二段目の環状段を構成する側板ピースである。最下段の環状段と二段目の環状段との間、つまり内槽側板ピース42P1、42P2同士も溶接される。
 以降、内槽側板ピース42P3およびその上段の内槽側板ピースによって、内槽側板42の三段目より上の環状段が、設計高さまで積み上げられる。内槽側板ピース42P1~P3としては、サイズが同一または近似のものが用いられる。なお、高さ合わせ用の側板ピースや、均等割の余り埋め用の側板ピースとしては、レギュラーサイズと異なるサイズのものを用いても良い。
 中間槽側板32および外槽側板22も、複数の側板ピースを円環状に並べて形成した環状段を複数段積み上げることにより組み立てられる。中間槽側板32の最下段の環状段は、中間槽底板31の外周縁付近の直上に中間槽側板ピース32P1を円環状に並べて形成される。この最下段の環状段は、中間槽側板ピース32P2で構築される中間槽側板32の二段目の環状段と、上述の内槽側板42の最下段の環状段との高さを一致させるための、高さ調整用の側板ピースでもある。
 内槽側板42が立設される内槽底板41と、中間槽側板32が立設される中間槽底板31との間には高低差が存在する。この高低差は、中間槽底板31の上に内側底部保冷層36や、図2では図示を省いている第2レベルコンクリート層34が構築され、その上に内槽底板41が敷設されることで生じる。最下段の中間槽側板ピース32P1は、内槽底板41と中間槽底板31との高低差に応じた高さを有している。なお、前記高低差と、中間槽側板ピース32P1の高さサイズとは、厳格に一致させずとも良い。後述する工事用の開口を内槽側板42および中間槽側板32に開設した際に、中間槽側板ピース32P1の上端面と内槽底板41との間に有意な段差が生じない限りにおいて、多少のサイズ差は許容される。
 高さ調整用の中間槽側板ピース32P1で形成された最下段の環状段の上に、中間槽側板ピース32P2、32P3、・・・によって形成される、中間槽側板32の二段目、三段目、・・・の環状段が積み上げられる。中間槽側板32の二段目の環状段(中間槽側板ピース32P2)は、内槽側板42の最下段の環状段(内槽側板ピース42P1)と同じ高さ位置に配置されている。ここでの「同じ高さ」とは、全くの同一高さのほか、実質的に同じ高さと扱うことができる範囲を含む。従って、中間槽側板ピース32P2の高さ位置と内槽側板ピース42P1の高さ位置との間に多少のズレが存在していても、それは「同じ高さ」の範疇である。
 外槽側板22の最下段の環状段は、外槽底板21の外周縁付近の直上に外槽側板ピース22P1を円環状に並べて形成される。外槽側板ピース22P1の高さサイズは、外槽底板21と内槽底板41との高低差に応じたサイズに選定することができる。最下段の環状段の上には、外槽側板ピース22P2を円環状に並べることにより、二段目の環状段が形成される。外槽側板ピース22P2で形成される外槽側板22の二段目の環状段は、中間槽側板32の二段目の環状段を構成する中間槽側板ピース32P2と略同じ高さ位置にある。以降、外槽側板ピース22P3、22P4、・・・によって、外槽側板22の三段目、四段目、・・・の環状段が積み上げられる。
 本実施形態では、各側板22、32、42の構築に用いられる側板ピース22P、32P、42Pは、高さおよび周方向幅のサイズが同一又は近似の矩形形状を有している。これら側板ピース22P、32P、42Pのサイズは、製作が可能な一つのピースのサイズに応じて選択することができる。例えば、SUSで製作される中間槽側板ピース32Pと内槽側板ピース42Pとを同サイズとし、炭素鋼で製作される外槽側板ピース22Pはこれら側板ピース32P、42Pよりも若干小さい若しくは大きいサイズに設定することができる。もちろん、3つの側板ピース22P、32P、42Pを同一サイズとしても良いし、側板ピース32P、42Pを異なるサイズとしても良い。
 [工事口の開設について]
 三重殻タンク1の施工において、内槽4を完工した後に中間槽3の構築を開始し、中間槽3の完工後に外槽2を構築するというように、内側の槽から順次構築してゆく工法を採用すると、工期が長期化する。これに対し、外槽2、中間槽3および内槽4を並行して構築すれば、足場やクレーンを複数の槽の構築に共用できるなど、作業の効率化が図れ、結果として工期短縮に貢献できる。この場合、工事資材や工事機器の搬入および搬出、作業者の出入りのための工事口を、外槽側板22、中間槽側板32および内槽側板42に開設することが必要となる。
 図4は、内槽側板、中間槽側板および外槽側板の工事口の開設状態を示す断面図である。三重殻タンク1の施工時には工事用の出入り口として、外槽側板22の構築時に第1開口OP1が、中間槽側板32の構築時に第2開口OP2が、内槽側板42の構築時に第3開口OP3が、それぞれ開設される。これら開口OP1、OP2、OP3は、工事用に一時的に開設される開口であるため、内側から順に各々用済み後に封止される。すなわち、内槽4の内側での作業完了後に第3開口OP3が封止され、次いで中間槽3の内側での作業完了後に第2開口OP2が封止され、しかる後、外槽2の内側での作業完了後に第1開口OP1が封止される。なお、図4では、中間槽底板31および内槽底板41の外周縁付近を構成する中間槽アニュラ311および内槽アニュラ411が示されている。
 第1開口OP1、第2開口OP2および第3開口OP3は、各側板22、32、42の前記環状段を構成する複数の側板ピース22P、32P、42Pのうちの1枚又は複数枚を抜くことによって開設される。図4では、第1開口OP1は、外槽側板22を構成する環状段のうち、最下段および二段目の環状段の外槽側板ピース22P1、22P2を一枚ずつ抜き出すことによって開設されている。第2開口OP2は、中間槽側板32を構成する環状段のうち、最下段の高さ調整用の環状段の上の二段目の環状段の中間槽側板ピース32P2を一枚抜くことで開設されている。第3開口OP3は、内槽側板42を構成する環状段のうち、最下段の環状段の内槽側板ピース42P1を一枚抜くことで開設されている。
 これら開口OP1、OP2、OP3は、三重殻タンク1の周方向において互いに重なる位置に開設される。また、略同じ高さ位置に存在する側板ピース22P2、32P2、42P1が抜き取りにより開設されることから、開口OP1、OP2、OP3の高さも揃っている。とりわけ、最下段の高さ調整用の中間槽側板ピース32P1の介在によって中間槽底板31と内槽底板41との高低差が埋められているので、第2開口OP2と第3開口OP3とを段差なく開設できる。このような開口OP1、OP2、OP3の形成によって、三重殻タンク1の径方向へ水平且つ直線的に延びる作業動線を確保できる工事口を確保できる。なお、第1開口OP1、第2開口OP2および第3開口OP3の封止作業は、先に抜き取った側板ピース22P1、22P2、32P2、42P1を各開口に嵌め込み、溶接等で固定する作業となる。
 [アンカーストラップの設置]
 続いて、中間槽側板32および内槽側板42の補強のため、これら側板32、42にそれぞれアンカーストラップを設置する例を示す。図5は、図2ないしは図4に示した三重殻タンク1に、内槽アンカーストラップ5および中間槽アンカーストラップ6が付設された状態を示す断面図である。
 内槽アンカーストラップ5は、上端51(一端)が内槽側板42に連結され、下端52(他端)が中間槽側板32および中間槽底板31に連結されている。中間槽アンカーストラップ6は、上端61(一端)が中間槽側板32に連結され、下端62(他端)がタンク基礎10に固定されている。内槽アンカーストラップ5および中間槽アンカーストラップ6は、一つの側板ピース22P、32Pあたり5~6本程度が周方向に並ぶように配設される。アンカーストラップ5、6の設置により、中間槽側板32および内槽側板42の強度や耐震性を向上させることができる。
 より詳しくは、内槽アンカーストラップ5の上端51は、内槽側板42の最下段を構成する内槽側板ピース42P1に連結されている。上端51は、内槽側板ピース42P1に対し、ある程度相対的にスライドが可能に取り付けられている。これは、内槽4の伸縮や揺動を、ある程度許容するためである。一方、下端52は、矩形板からなるブラケット53に固定されている。ブラケット53の側端縁531は、中間槽側板32の最下段を構成する高さ調整用の中間槽側板ピース32P1の内周面に溶接されている。また、ブラケット53の下端縁532は、中間槽底板31に溶接されている。
 中間槽側板32に、上述の第2開口OP2のような工事用開口を開設する場合、中間槽側板ピース32P1は一時的に除去されることはない。このため、ブラケット53、つまりは内槽アンカーストラップ5の設置が阻害されない。なお、第3開口OP3の開設用に抜き取られる内槽側板ピース42P1については、内槽アンカーストラップ5の半分長さの部分が取り付けられたブラケット53を、中間槽側板ピース32P1に溶接しておく。そして、第3開口OP3への内槽側板ピース42P1の嵌め込み時に、残りの半分長さの部分を付け足して、内槽アンカーストラップ5を完成させる。なお、内槽アンカーストラップ5の長さは、内槽4の許容変位量等に応じて設定されるので、内槽アンカーストラップ5の上端51が、二段目の環状段を構成する内槽側板ピース42P2に取り付けられる場合もある。
 中間槽アンカーストラップ6の上端61は、中間槽側板32の下から二段目の環状段を構成する中間槽側板ピース32P2に連結されている。上端61は、中間槽側板ピース32P2に対し、ある程度相対的にスライドが可能に取り付けられている。下端62は、タンク基礎10(基礎構造体)に埋め込まれたアンカーボックス63に固定されている。第2開口OP2の開設用に一時的に抜き取られる中間槽側板ピース32P2に対する中間槽アンカーストラップ6の取り付けは、上述の内槽アンカーストラップ5の場合と同じである。また、中間槽アンカーストラップ6の長さも、中間槽3の許容変位量等に応じて設定される。このため、上端61が、最下段の環状段若しくは三段目の環状段を構成する中間槽側板ピース32P1、32P3に取り付けられる場合もある。
 以上説明した本開示に係る三重殻タンク1によれば、外槽側板22、中間槽側板32および内槽側板42が、側板ピース22P、32P、42Pを円環状に並べて形成した環状段の積み上げにより構築される。中間槽側板32の最下段を構成する高さ調整用の中間槽側板ピース32P1は、内槽底板41と中間槽底板31との高低差を埋める高さサイズを有する。従って、中間槽側板32の二段目の環状段を構成する中間槽側板ピース32P2と、内槽側板42の最下段の環状段を構成する内槽側板ピース42P1とを、同じ高さ位置に配置できる。このため、中間槽側板32および内槽側板42に工事用の開口を開設する際、周方向に重なる位置にある中間槽側板ピース32P2および内槽側板ピース42P1を抜き取れば、段差の無い、或いは段差が無視できる程度に小さい第2開口OP2および第3開口OP3を開設することができる。
 また、中間槽側板32の最下段の中間槽側板ピース32P1を、第2開口OP2の開設に際して抜き取らない設定としておけば、当該中間槽側板ピース32P1を内槽アンカーストラップ5の下端52の固定用として活用できる。従って、内槽アンカーストラップ5の設置作業の効率化を図ることができる。
 [本開示のまとめ]
 以上説明した具体的実施形態には、以下の構成を有する開示が含まれている。
 本開示に係る三重殻タンクは、内槽と、前記内槽を覆う中間槽と、前記中間槽を覆う外槽と、を備えた三重殻タンクであって、前記内槽は、複数の内槽側板ピースを円環状に並べて形成した環状段を複数段積み上げることにより組み立てられた内槽側板、内槽屋根および内槽底板を含み、前記中間槽は、複数の中間槽側板ピースを円環状に並べて形成した環状段を複数段積み上げることにより組み立てられた中間槽側板、中間槽屋根および中間槽底板を含み、前記中間槽側板の環状段は、前記内槽底板と前記中間槽底板との高低差に応じた高さを有する高さ調整用の中間槽側板ピースで形成された最下段と、前記内槽側板の環状段における最下段の内槽側板ピースと同じ高さ位置に配置される中間槽側板ピースで形成された、前記最下段の上の二段目と、を含む。
 この三重殻タンクによれば、中間槽側板および内槽側板が、それぞれ内槽側板ピース、中間槽側板ピースを円環状に並べて形成した環状段の積み上げにより組み立てられる。中間槽側板の最下段を構成する高さ調整用の中間槽側板ピースは、内槽底板と中間槽底板との高低差に応じた高さサイズを有する。従って、中間槽側板の二段目の環状段を構成する中間槽側板ピースと、内槽側板の最下段の環状段を構成する内槽側板ピースとを、同じ高さ位置に配置できる。中間槽側板および内槽側板には、工事用の開口を開設する場合がある。この場合、周方向に重なる位置にある中間槽側板ピースおよび内槽側板ピースを抜き取れば、段差の無い、或いは段差が無視できる程度に小さい工事用開口を開設することができる。
 上記の三重殻タンクにおいて、一端が前記内槽側板に連結され、他端が前記最下段の中間槽側板ピースに連結された内槽アンカーストラップをさらに備えていても良い。
 この三重殻タンクによれば、上記の高さ調整用の中間槽側板ピースを利用して、内槽アンカーストラップを設置することができる。最下段の高さ調整用の中間槽側板ピースを抜き取らずとも、中間槽側板に工事用開口は開設できる。つまり、高さ調整用の中間槽側板ピースは抜き取りを考慮しなくて良いので、内槽アンカーストラップの設置作業の効率化を図ることができる。
 上記の三重殻タンクにおいて、一端が前記二段目の中間槽側板ピースに連結され、他端が当該三重殻タンクの基礎構造体に連結された中間槽アンカーストラップをさらに備えていても良い。
 この三重殻タンクによれば、中間槽アンカーストラップにより中間槽側板の強度を補強することができる。

Claims (3)

  1.  内槽と、前記内槽を覆う中間槽と、前記中間槽を覆う外槽と、を備えた三重殻タンクであって、
     前記内槽は、複数の内槽側板ピースを円環状に並べて形成した環状段を複数段積み上げることにより組み立てられた内槽側板、内槽屋根および内槽底板を含み、
     前記中間槽は、複数の中間槽側板ピースを円環状に並べて形成した環状段を複数段積み上げることにより組み立てられた中間槽側板、中間槽屋根および中間槽底板を含み、
     前記中間槽側板の環状段は、
      前記内槽底板と前記中間槽底板との高低差に応じた高さを有する高さ調整用の中間槽側板ピースで形成された最下段と、
      前記内槽側板の環状段における最下段の内槽側板ピースと同じ高さ位置に配置される中間槽側板ピースで形成された、前記最下段の上の二段目と、
    を含む三重殻タンク。
  2.  請求項1に記載の三重殻タンクにおいて、
     一端が前記内槽側板に連結され、他端が前記最下段の中間槽側板ピースに連結された内槽アンカーストラップをさらに備える、三重殻タンク。
  3.  請求項1又は2に記載の三重殻タンクにおいて、
     一端が前記二段目の中間槽側板ピースに連結され、他端が当該三重殻タンクの基礎構造体に連結された中間槽アンカーストラップをさらに備える、三重殻タンク。
     
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JPS5677474A (en) * 1979-11-28 1981-06-25 Ishikawajima Harima Heavy Ind Method of constructing multiple shell tank
JPS60129373A (ja) * 1983-12-19 1985-07-10 川崎重工業株式会社 三重壁タンクの建設方法

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