WO2023127459A1 - 冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

冷凍装置は、蒸発器から圧縮機に向かって流れる冷媒によって、膨張装置内を流れる冷媒を冷却する熱交換器を有し、冷媒が循環する冷凍回路、並びに、凝縮器を冷却する冷却風を発生させるファンを備える冷凍装置であって、冷媒は、高沸点冷媒、高沸点冷媒よりも沸点が低い中沸点冷媒、および、中沸点冷媒よりも沸点が低い低沸点冷媒を含む非共沸混合冷媒であり、50重量%以上かつ80重量%以下の高沸点冷媒と、10重量%以上かつ50重量%未満の前記中沸点冷媒と、20重量%未満の低沸点冷媒とを含んでおり、冷媒における高沸点冷媒の含有量は中沸点冷媒の含有量よりも多く、冷媒における中沸点冷媒の含有量は低沸点冷媒の含有量よりも多く、圧縮機から導出され凝縮器に流入する冷媒が通過する配管は、配管内を流れる冷媒が、冷却風に対して向流となる向流構成部を有している。

Description

冷凍装置
 本発明は、冷凍装置に関する。
 特許文献1には、フルオロカーボンいわゆるフロン系の冷媒を含まない非共沸混合冷媒が循環し、対象物の温度を-60℃以下にする冷凍回路が開示されている。
特開2009-102567号公報
 混合冷媒の種類および比率、並びに、冷凍回路の周囲温度は、冷凍回路の冷凍能力に影響を及ぼす。具体的には、混合される冷媒の種類および比率が不適切であり、凝縮行程において混合冷媒が十分に液化しない場合、蒸発器で蒸発する混合冷媒の量が少なくなり、冷凍回路の冷凍能力が低下する。また、周囲温度が高くなり、凝縮行程において混合冷媒が十分に液化しない場合、冷凍回路の冷凍能力が低下する。
 本開示は、前記従来の課題を解決するもので、冷凍装置の冷凍能力を安定化することを目的とする。
 前記目的を達成するために、本開示における冷凍装置は、圧縮機、凝縮器、膨張装置、蒸発器、および、蒸発器から圧縮機に向かって流れる冷媒によって、膨張装置内を流れる冷媒を冷却する熱交換器を有し、冷媒が循環する冷凍回路、並びに、凝縮器を冷却する冷却風を発生させるファンを備える冷凍装置であって、冷媒は、高沸点冷媒、高沸点冷媒よりも沸点が低い中沸点冷媒、および、中沸点冷媒よりも沸点が低い低沸点冷媒を含む非共沸混合冷媒であり、50重量%以上かつ80重量%以下の高沸点冷媒と、10重量%以上かつ50重量%未満の前記中沸点冷媒と、20重量%未満の低沸点冷媒とを含んでおり、冷媒における高沸点冷媒の含有量は中沸点冷媒の含有量よりも多く、冷媒における中沸点冷媒の含有量は低沸点冷媒の含有量よりも多く、圧縮機から導出され凝縮器に流入する冷媒が通過する配管は、配管内を流れる冷媒が、冷却風に対して向流となる向流構成部を有している。
 本開示の一態様に係る冷凍装置は、冷凍能力を安定化することができる。
本開示の実施形態における冷凍装置の斜視図 冷凍回路の概要図 高沸点冷媒群、中沸点冷媒群および低沸点冷媒群を示す図 圧縮機、ファン、凝縮器および配管の平面図 ファンから見た圧縮機および配管の側面図 冷媒のT-s線図 比較例の冷媒のT-s線図 本開示の変形例に係る冷媒のT-s線図 本開示の変形例に係る冷媒のT-s線図 本開示の変形例に係る冷媒のT-s線図 本開示の変形例に係る冷媒のT-s線図 本開示の変形例に係る冷媒のT-s線図 本開示の変形例における冷凍回路の概要図
 以下、本開示の実施形態における冷凍装置について、図面を参照しながら説明する。なお、以下では、図1の矢印で示されるように、使用時にユーザが正対する側を冷凍装置の前方とし、その反対側を冷凍装置の後方とする。また、冷凍装置を前方から見たときの左側および右側を冷凍装置の左方および右方とする。また、冷凍装置が設置される面から離れる側を冷凍装置の上方とし、その反対側を冷凍装置の下方とする。
 図1は、冷凍装置の一例を示す斜視図である。冷凍装置1は、生体組織等の試料を-80℃以下の超低温にて保管可能な超低温貯蔵庫である。なお、冷凍装置1は、超低温フリーザ、薬用保冷庫、血液保冷庫または恒温器であってもよい。冷凍装置1は、本体部10、機械部20、および、後述する冷凍回路30を備えている。
 本体部10は、上方を開口する保管室を内部に有する筐体11、および、開口を開閉する扉12を有している。保管室は、試料が保管される空間であり、超低温に冷却される。
 機械部20には、後述する圧縮機31などが収納されている。
 図2は、冷凍回路30の概要図である。冷凍回路30は、保管室を冷却する。冷凍回路30は、圧縮機31、凝縮器32、膨張装置33、蒸発器34、熱交換器35、第2の熱交換器36、および、冷媒が流れる配管37を有している。
 圧縮機31は、冷媒の圧力値が1MPa以上となるように、冷媒を圧縮する。これにより、冷媒が冷凍回路30を適切に循環する。
 凝縮器32は、例えば、ワイヤーチューブ式コンデンサである。これにより、冷媒を効率よく冷却することができる。なお、凝縮器32は、パイプオンシート式コンデンサ、クロスフィン型コンデンサ、または、マイクロチャンネルコンデンサでもよいが、これらに限定されないことは言うまでもない。
 熱交換器35は、2重管式の熱交換器である。熱交換器35は、凝縮器32と蒸発器34との間に配置されている。熱交換器35の内管35aは、膨張装置33である。膨張装置33は、例えば、キャピラリーチューブである。膨張装置33には、圧縮機31から蒸発器34に向けて冷媒が流れる。熱交換器35の外管35bには、蒸発器34から圧縮機31に向けて冷媒が流れる。以下、蒸発器34から圧縮機31に向けて流れる冷媒を、戻り冷媒と称する。
 第2の熱交換器36は、2重管式の熱交換器である。第2の熱交換器36は、凝縮器32と熱交換器35との間に配置されている。第2の熱交換器36の内管36aには、圧縮機31から蒸発器34に向けて冷媒が流れる。第2の熱交換器36の外管36bには、戻り冷媒が流れる。なお、第2の熱交換器36は、断熱材(例えば発泡体)で覆われていてもよい。
 冷媒は、高沸点冷媒、高沸点冷媒よりも沸点が低い中沸点冷媒、および、中沸点冷媒よりも沸点が低い低沸点冷媒が混合されている非共沸混合冷媒である。
 図3は、高沸点冷媒群、中沸点冷媒群および低沸点冷媒群を示す図である。高沸点冷媒は、高沸点冷媒群から選択される。高沸点冷媒群は、炭化水素ガスであるノルマルブタン(沸点:-0.55℃、冷媒番号:R600)、および、イソブタン(沸点:-11.7℃、冷媒番号:R600a)を有する。なお、冷媒番号は、アメリカ暖房冷凍空調学会(ASHRAE)のStandard34規格に基づく番号である。
 中沸点冷媒は、中沸点冷媒群から選択される。中沸点冷媒群は、炭化水素ガスであるエタン(沸点:-88.6℃、冷媒番号:R170)、および、エチレン(沸点:-103.68℃、冷媒番号:R1150)、並びに、希ガスであるキセノン(沸点:-108.1℃)を有する。
 低沸点冷媒は、低沸点冷媒群から選択される。低沸点冷媒群は、炭化水素ガスであるメタン(沸点:-161.49℃、冷媒番号:R50)、および、希ガスであるクリプトン(沸点:-153.35℃)を有する。
 冷媒の総重量は、150g以下に定められている。これにより、IEC(International Electrotechnical Commission)規格に準ずることができる。また、本実施形態の冷媒を構成する炭化水素ガスおよび希ガスは、環境負荷を抑制することができる。
 また、冷媒全体に対する高沸点冷媒の割合は、50重量%以上かつ80重量%以下に定められている。冷媒全体に対する中沸点冷媒の割合は、10重量%以上かつ50重量%未満に定められている。冷媒全体に対する低沸点冷媒の割合は、20重量%以下に定められている。そして、冷媒全体に対して中沸点冷媒および低沸点冷媒を合わせた冷媒の割合は、50重量%以下に定められている。また、冷媒における高沸点冷媒の含有量は中沸点冷媒の含有量よりも多く、冷媒における中沸点冷媒の含有量は低沸点冷媒の含有量よりも多くなるように定められている。
 さらに、冷凍回路30において蒸発器34から圧縮機31に向かって流れる冷媒が熱交換器35の外管35bに流入するときの冷媒の温度は、低沸点冷媒の臨界温度以下となるように、高沸点冷媒、中沸点冷媒および低沸点冷媒が選択され、高沸点冷媒、中沸点冷媒および低沸点冷媒の冷媒全体に対する割合が定められている。これにより、後述するように、膨張装置33を流れる冷媒の液化を促進させることができる。
 また、冷凍回路30において圧縮機31で圧縮された冷媒の圧力値が、2MPa以下となるように、高沸点冷媒、中沸点冷媒および低沸点冷媒の種類および冷媒全体に対する割合が定められている。これにより、後述するように、冷媒を十分に液化させること、および、冷媒の低温化を図ることができる。
 本実施形態の冷媒において、高沸点冷媒はノルマルブタンに定められ、中沸点冷媒はエタンに定められ、低沸点冷媒はメタンに定められている。また。本実施形態の冷媒において、高沸点冷媒は50重量%に定められ、中沸点冷媒は30重量%に定められ、低沸点冷媒は20重量%に定められている。なお、冷媒は、オイルキャリアとしてペンタンを有している。
 また、冷凍装置1は、ファン40をさらに備えている。
 図4は、機械部20の内部の平面図である。機械部20は、前壁に前開口部21、および、後壁に後開口部22を有している。前開口部21と後開口部22とは、前後方向において対向している。なお、前開口部21および後開口部22の位置が図4に示す位置に限定されないことは言うまでもない。機械部20には、圧縮機31、ファン40、凝縮器32、および、圧縮機31と凝縮器32とを接続する配管37が収納されている。
 ファン40は、凝縮器32を冷却する冷却風を発生させる。ファン40は、前後方向において、前開口部21と後開口部22との間に配置されている。ファン40が回転することで、機械部20の周囲の外気が前開口部21から機械部20に吸入され、機械部20の空気が後開口部22から排出される。つまり、ファン40が発生させる冷却風は、機械部20の内部を前後方向に沿って、前方から後方に向けて流れる。図4の実線の太矢印は、冷却風の流れを示している。なお、機械部20の周囲の外気は、冷凍装置1が設置されている室内の空気である。外気の温度は、およそ0~30℃である。
 凝縮器32、ファン40、および、圧縮機31は、この順に、冷却風の流れる方向(すなわち前後方向)に沿って並ぶように配置されている。凝縮器32は、前開口部21とファン40との間に配置されている。つまり、凝縮器32は、前開口部21から吸入された外気によって冷却される。
 圧縮機31は、ファン40と後開口部22との間に配置されている。また、圧縮機31は、冷媒を配管37に導出する導出部31aがファン40と対向するように配置されている。また、導出部31aにおいて冷媒が流れる向きが前後方向に沿って後方から前方に向くように、圧縮機31は配置されている。つまり、導出部31aにおける冷媒の流れは、冷却風に対して向流となる。よって、導出部31aを流れる冷媒は、冷却風によって効率よく冷却される。なお、圧縮機31の配置は、導出部31aにおける冷媒の流れが冷却風に対して向流とならない配置でもよい。
 配管37は、圧縮機31から導出されて凝縮器32に流入する冷媒が通過する部位であり、配管37内を流れる冷媒が冷却風に対して向流となる向流構成部37aを有している。向流構成部37aは、圧縮機31と凝縮器32との間において、冷却風の流れる方向(すなわち前後方向)に沿って延びるように配置されている。
 向流構成部37aにおいて、冷媒は、前後方向に沿って後方から前方に向けて流れる。つまり、向流構成部37aにおける冷媒の流れは、冷却風に対して向流となる。よって、向流構成部37aを流れる冷媒は、冷却風によって効率よく冷却される。
 さらに、配管37は、圧縮機31から導出されて凝縮器32に流入する冷媒が通過する部位であり、配管37内を流れる冷媒が冷却風に対して交差するように流れる交差流構成部37bを有している。
 図5は、ファン40から見た圧縮機31および配管37の側面図である。図5の二点鎖線は、ファン40の外形を示している。交差流構成部37bは、ファン40と圧縮機31との間において、左右方向に沿って左方から右方に冷媒が流れる第1部位37b1と、上下方向に沿って下方から上方に冷媒が流れる第2部位37b2と、左右方向に沿って右方から左方に冷媒が流れる第3部位37b3と、を有している。つまり、第1~第3部位37b1~37b3において、冷媒は、冷却風に対して直交するように流れる。
 よって、第1~第3部位37b1~37b3すなわち交差流構成部37bを流れる冷媒は、冷却風によって冷却される。導出部31aから流出した冷媒は、第1部位37b1、第2部位37b2、第3部位37b3、および、向流構成部37aの順に流れて、凝縮器32に流入する。
 次に、冷凍装置1の動作を冷媒の流れに沿って説明する。
 圧縮機31において、上記のように冷媒の圧力値が1MPa以上かつ2MPa以下となるように、冷媒は圧縮される。圧縮機31で圧縮された冷媒の圧力が高くなるほど、圧縮機31で圧縮されたときの冷媒の温度は高くなる。よって、冷媒の圧力値が1MPa以上かつ2MPa以下であるときの冷媒の温度は、冷媒の圧力値が2MPaより高いときの冷媒の温度より低い。
 冷媒は、導出部31aを通過する際に冷却風によって冷却される。圧縮機31の導出部31aから導出された冷媒は、交差流構成部37bおよび向流構成部37aを流れる際に冷却風によって冷却され、凝縮器32に流入する。凝縮器32において、冷媒は、冷却風によって冷却される。
 導出部31a、交差流構成部37b、向流構成部37aおよび凝縮器32で冷媒が効率よく冷却される。また、上記のように、冷媒の圧力値が2MPa以下である場合の冷媒の温度は、冷媒の圧力値が2MPより高い場合の冷媒の温度より低い。これにより、冷媒が凝縮器32から流出して第2の熱交換器36の内管36aに流入するまでに、冷媒の温度は、冷却風の温度すなわち外気の温度まで低下し、少なくとも高沸点冷媒の一部が液化する。
 第2の熱交換器36の内管36aにおいて、冷媒は、第2の熱交換器36の外管36bを流れる戻り冷媒によって冷却される。第2の熱交換器36の内管36aにおいて、少なくとも高沸点冷媒の一部および中沸点冷媒の一部が液化する。第2の熱交換器36から流出した冷媒は、熱交換器35の内管35aすなわち膨張装置33に流入する。
 膨張装置33において、冷媒の圧力および温度が低下する。また、膨張装置33において、冷媒は、熱交換器35の外管35bを流れる戻り冷媒によって冷却される。上記のように、熱交換器35の外管35bに流入するときの戻り冷媒の温度は低沸点冷媒の臨界温度以下であり、膨張装置33を流れる冷媒の冷却が促進される。
 これにより、膨張装置33を流れる冷媒のほぼ全部が液化する。よって、保管室の温度を-80℃以下の超低温にするために蒸発器34で気化する冷媒の量を確保することができる。膨張装置33から流出した冷媒は、蒸発器34に流入する。
 蒸発器34において、保管室の空気の熱が冷媒に吸収されることで、保管室の空気が冷却され、冷媒が気化する。蒸発器34から流出した冷媒は、熱交換器35の外管35bに戻り冷媒として流入する。
 熱交換器35の外管35bを流れる戻り冷媒は、膨張装置33を流れる冷媒から熱を吸収する。熱交換器35の外管35bにおいて、蒸発器34で気化しなかった戻り冷媒は気化する。これにより、戻り冷媒のほぼ全部が気化する。熱交換器35の外管35bから流出した冷媒は、第2の熱交換器36の外管36bに流入する。
 第2の熱交換器36の外管36bを流れる戻り冷媒は、第2の熱交換器36の内管36aを流れる冷媒から熱を吸収する。第2の熱交換器36の外管36bから流出した戻り冷媒は、圧縮機31に流入する。
 図6は、本実施形態の冷媒のT-s線図である。T-s線図において、縦軸は冷媒の温度(℃)であり、横軸は冷媒の比エントロピー(kJ/kg・K)である。高沸点冷媒、中沸点冷媒および低沸点冷媒が上記のように選択されて、冷媒全体に対する上記の割合にて冷媒が混合されている。これにより、本実施形態の冷媒におけるT-s線図の飽和液線および乾き飽和蒸気線は、図6に示す形状となる。
 以下、外気の温度が外気の温度範囲内(0~30℃)で変動し、冷媒の圧力が冷媒の圧力範囲内(1~2MPa)で変動した場合において、圧縮機31で圧縮されて第2の熱交換器36に流入するまでの冷媒の状態について、図6を用いて説明する。はじめに、外気の温度が30℃であり、冷媒の圧力値が2MPaである場合を説明する。
 冷媒が圧縮機31で圧縮されることで冷媒の圧力値が2MPaとなると、冷媒は、図6において、乾き飽和蒸気線より右方にある2MPaの等圧線上の点Aの状態となる。つまり、圧縮機31で圧縮されたときの冷媒は、気体状態である。
 そして、冷媒は、導出部31a、交差流構成部37b、向流構成部37a、および、凝縮器32において冷却風によって冷却されると、点Aの状態から2MPaの等圧線に沿って温度が下がる方向に移動した状態となる。
 冷媒の圧力値が2MPaである場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒の温度は、上記のように冷却風の温度(すなわち外気の温度(30℃))まで低下する。よって、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒は、2MPaの等圧線上において、30℃に対応する点Bの状態となる。点Bは、飽和液線と乾き飽和蒸気線との間に位置する。すなわち、外気の温度が30℃であり、冷媒の圧力値が2MPaである場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒は、少なくとも高沸点冷媒の一部が液化した状態である。
 また、外気の温度が30℃であり、冷媒の圧力値が1MPaである場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒の温度はおよそ外気の温度(30℃)であり、このときの冷媒は1MPaの等圧線上の点Cの状態となる。点Cは、ほぼ乾き飽和蒸気線上に位置する。すなわち、外気の温度が30℃であり、冷媒の圧力値が1~2MPaである場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒は、少なくとも高沸点冷媒の一部が液化した状態である。
 また、外気の温度が0℃であり、冷媒の圧力値が2MPaである場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒の温度はおよそ外気の温度(0℃)であり、このときの冷媒は、2MPaの等圧線上の点Dの状態となる。
 また、外気の温度が0℃であり、冷媒の圧力値が1MPaである場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒の温度はおよそ外気の温度(0℃)であり、このときの冷媒は、1MPaの等圧線上の点Eの状態となる。
 点Dおよび点Eは、点Bと同様に、飽和液線と乾き飽和蒸気線との間に位置する。すなわち、外気の温度が0℃であり、冷媒の圧力値が1~2MPaである場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するとき冷媒は、少なくとも高沸点冷媒の一部が液化した状態である。したがって、外気の温度が0~30℃であり、圧力値が1~2MPaである場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するとき冷媒は、少なくとも高沸点冷媒の一部が液化した状態である。
 このように、圧縮機31で圧縮された冷媒の圧力値が1~2MPaであること、および、上記のように高沸点冷媒、中沸点冷媒および低沸点冷媒が選択されて、冷媒全体に対する上記の割合にて冷媒が混合されており、かつ、導出部31a、交差流構成部37bおよび向流構成部37aにおいて冷媒が冷却されていることにより、外気の温度が0~30℃の範囲で変動しても、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒は、少なくとも高沸点冷媒の一部が液化した状態となっている。そして、熱交換器35、36で冷媒が冷却されることで、冷媒のほぼ全部が液化する。
 よって、冷媒を十分に液化させることができ、ひいては、蒸発器34で気化する冷媒の量の安定化を図ることができる。したがって、冷凍装置1において、冷凍能力の安定化を図ることができる。
 一方、圧縮機31で圧縮された冷媒の圧力値が2MPaより高い場合、圧縮された冷媒の温度は、冷媒の圧力値が2MPa以下である場合よりも高くなる。この場合、導出部31a、交差流構成部37b、向流構成部37aおよび凝縮器32において冷媒が冷却されても、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒の温度は、冷却風の温度(すなわち外気の温度)まで低下しない。
 つまり、圧縮機31で圧縮された冷媒の圧力値を2MPa以下とすることで、冷媒の圧力値が2MPaより高い場合に比べて冷媒の温度を低くすることができる。よって、蒸発器34での冷媒の温度、ひいては、保管室の温度の低温化を図ることができる。
 図7は、比較例の冷媒におけるT-s線図である。高沸点冷媒、中沸点冷媒および低沸点冷媒の種類において、比較例の冷媒と本実施形態の冷媒とは同じである。一方、比較例の冷媒における高沸点冷媒、中沸点冷媒および低沸点冷媒の冷媒全体に対する割合は、本実施形態の冷媒における高沸点冷媒、中沸点冷媒および低沸点冷媒の冷媒全体に対する割合の範囲から外れている。
 具体的には、比較例の冷媒において、高沸点冷媒(ノルマルブタン)は40重量%に定められ、中沸点冷媒(エタン)は20重量%に定められ、低沸点冷媒(メタン)は40重量%に定められている。
 外気の温度が30℃であり、冷媒の圧力値が2MPaである場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの比較例の冷媒の温度はおよそ外気の温度(30℃)であり、このときの比較例の冷媒は、2MPaの等圧線上の点αの状態となる。点αは、飽和液線と乾き飽和蒸気線との間に位置する。すなわち、外気の温度が30℃であり、冷媒の圧力値が2MPaである場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの比較例の冷媒は、少なくとも高沸点冷媒の一部が液化した状態である。
 しかしながら、点αは、乾き飽和蒸気線の近傍に位置する。よって、外気の温度が30℃であるときにおいて、冷媒の圧力が2MPaから僅かに低下した場合、比較例の冷媒は、乾き飽和蒸気線より右方に位置する状態となる。つまりこの場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの比較例の冷媒は、気体状態となり、液化していない。
 このように、比較例の冷媒における高沸点冷媒、中沸点冷媒および低沸点冷媒の冷媒全体に対する割合では、冷媒の圧力の変動によって、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒が液化しない場合がある。つまり、比較例の冷媒では、熱交換器35、36で冷媒が冷却されても、十分に液化することができない場合がある。
 本開示は、これまでに説明した実施の形態に限定されるものではない。本開示の主旨を逸脱しない限り、各種変形を本実施の形態に施したものも、本開示の範囲内に含まれる。
 例えば、上記の実施形態の冷媒において、高沸点冷媒をイソブタンにしてもよい。つまり、高沸点冷媒をイソブタンに、中沸点冷媒をエタンに、および、低沸点冷媒をメタンに定めてもよい。この場合、高沸点冷媒を50重量%に、中沸点冷媒を30重量%に、低沸点冷媒を20重量%に定めてもよい。
 図8は、高沸点冷媒がイソブタンである場合の冷媒のT-s線図である。外気の温度が30℃であり、冷媒の圧力値が2MPaである場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒の温度はおよそ外気の温度(30℃)であり、このときの冷媒は、2MPaの等圧線上の点Fの状態となる。点Fは、飽和液線と乾き飽和蒸気線との間に位置する。
 すなわち、高沸点冷媒がイソブタンであるときにおいて、外気の温度が30℃であり、冷媒の圧力値が2MPaである場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒は、少なくとも高沸点冷媒の一部が液化した状態である。
 なお、外気の温度が30℃であり、冷媒の圧力値が1MPaである場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒の温度はおよそ外気の温度(30℃)であり、このときの冷媒は、1MPaの等圧線上の点Gの状態となる。点Gは、乾き飽和蒸気線より右方に位置する。よって、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒は、気体状態であり、液化していない。
 つまり、高沸点冷媒がイソブタンである場合、冷媒の圧力値を2MPaに近づけて、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒を液化させることが望ましい。なお、外気の温度が0℃であり、冷媒の圧力値が1~2MPaである場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒の温度はおよそ外気の温度(0℃)であり、このときの冷媒は、2MPaの等圧線上の点Hと1MPaの等圧線上の点Iとの間の状態となる。
 点Hおよび点Iは、飽和液線と乾き飽和蒸気線との間に位置する。すなわち、高沸点冷媒がイソブタンであるときにおいて、外気の温度が0℃であり、冷媒の圧力値が1~2MPaである場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒は、少なくとも高沸点冷媒の一部が液化した状態である。
 また、上記の実施形態の冷媒において、中沸点冷媒をエチレンにしてもよい。つまり、高沸点冷媒をノルマルブタンに、中沸点冷媒をエチレンに、および、低沸点冷媒をメタンに定めてもよい。この場合、高沸点冷媒を50重量%に、中沸点冷媒を30重量%に、低沸点冷媒を20重量%に定めてもよい。
 図9は、中沸点冷媒がエチレンである場合の冷媒のT-s線図である。外気の温度が30℃であり、冷媒の圧力値が2MPaである場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒の温度はおよそ外気の温度(30℃)であり、このときの冷媒は、2MPaの等圧線上の点Jの状態となる。
 点Jは、飽和液線と乾き飽和蒸気線との間に位置する。すなわち、中沸点冷媒をエチレンであるときにおいて、外気の温度が30℃であり、冷媒の圧力値が2MPaである場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒は、少なくとも高沸点冷媒の一部が液化した状態である。
 なお、外気の温度が30℃であり、冷媒の圧力値が1MPaである場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒の温度はおよそ外気の温度(30℃)であり、このときの冷媒は、1MPaの等圧線上の点Kの状態となる。点Kは、乾き飽和蒸気線より右方に位置する。
 よって、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒は、気体状態であり、液化していない。つまり、中沸点冷媒がエチレンである場合、冷媒の圧力値を2MPaに近づけて、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒を液化させることが望ましい。
 なお、外気の温度が0℃であり、冷媒の圧力値が1~2MPaである場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒の温度はおよそ外気の温度(0℃)であり、このときの冷媒は、2MPaの等圧線上の点Lと1MPaの等圧線上の点Mとの間の状態となる。点Lおよび点Mは、飽和液線と乾き飽和蒸気線との間に位置する。
 すなわち、中沸点冷媒をエチレンであるときにおいて、外気の温度が0℃であり、冷媒の圧力値が1~2MPaである場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒は、少なくとも高沸点冷媒の一部が液化した状態である。
 また、上記の実施形態の冷媒において、中沸点冷媒をキセノンにしてもよい。つまり、高沸点冷媒をノルマルブタンに、中沸点冷媒をキセノンに、および、低沸点冷媒をメタンに定めてもよい。この場合、高沸点冷媒を50重量%に、中沸点冷媒を30重量%に、低沸点冷媒を20重量%に定めてもよい。
 図10は、中沸点冷媒がキセノンである場合の冷媒のT-s線図である。外気の温度が30℃であり、冷媒の圧力値が1~2MPaである場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒の温度はおよそ外気の温度(30℃)であり、このときの冷媒は、2MPaの等圧線上の点Nと1MPaの等圧線上の点Oとの間の状態となる。 
 点Nおよび点Oは、飽和液線と乾き飽和蒸気線との間に位置する。また、外気の温度が0℃であり、冷媒の圧力値が1~2MPaである場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒の温度はおよそ外気の温度(0℃)であり、このときの冷媒は、2MPaの等圧線上の点Pと1MPaの等圧線上の点Qとの間の状態となる。
 点Pおよび点Qは、飽和液線と乾き飽和蒸気線との間に位置する。すなわち、中沸点冷媒がキセノンである場合において、外気の温度が0~30℃であり、冷媒の圧力値が1~2MPaである場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒は、少なくとも高沸点冷媒の一部が液化した状態である。
 また、上記の実施形態の冷媒において、低沸点冷媒をクリプトンにしてもよい。つまり、高沸点冷媒をノルマルブタンに、中沸点冷媒をエタンに、および、低沸点冷媒をクリプトンに定めてもよい。この場合、高沸点冷媒を50重量%に、中沸点冷媒を30重量%に、低沸点冷媒を20重量%に定めてもよい。
 図11は、低沸点冷媒がクリプトンである場合の冷媒のT-s線図である。外気の温度が30℃であり、冷媒の圧力値が1~2MPaである場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒の温度はおよそ外気の温度(30℃)であり、このときの冷媒は、2MPaの等圧線上の点Rと1MPaの等圧線上の点Sとの間の状態となる。点Rおよび点Sは、飽和液線と乾き飽和蒸気線との間に位置する。
 また、外気の温度が0℃であり、冷媒の圧力値が1~2MPaである場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒の温度はおよそ外気の温度(0℃)であり、このときの冷媒は、2MPaの等圧線上の点Tと1MPaの等圧線上の点Uとの間の状態となる。
 点Tおよび点Uは、飽和液線と乾き飽和蒸気線との間に位置する。すなわち、低沸点冷媒がクリプトンである場合において、外気の温度が0~30℃であり、冷媒の圧力値が1~2MPaである場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒は、少なくとも高沸点冷媒の一部が液化した状態である。
 また、上記の実施形態の冷媒において、中沸点冷媒をキセノンに、かつ、低沸点冷媒をクリプトンにしてもよい。つまり、高沸点冷媒をノルマルブタンに、中沸点冷媒をキセノンに、および、低沸点冷媒をクリプトンに定めてもよい。この場合、高沸点冷媒を50重量%に、中沸点冷媒を30重量%に、低沸点冷媒を20重量%に定めてもよい。
 図12は、中沸点冷媒がキセノンであり、かつ、低沸点冷媒がクリプトンである場合の冷媒のT-s線図である。外気の温度が30℃であり、冷媒の圧力値が1~2MPaである場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒の温度はおよそ外気の温度(30℃)であり、このときの冷媒は、2MPaの等圧線上の点Vの状態と1MPaの等圧線上の点Wとの間の状態となる。
 点Vおよび点Wは、飽和液線と乾き飽和蒸気線との間に位置する。また、外気の温度が0℃であり、冷媒の圧力値が1~2MPaである場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒の温度はおよそ外気の温度(0℃)であり、このときの冷媒は、2MPaの等圧線上の点Xと1MPaの等圧線上の点Yとの間の状態となる。
 点Xおよび点Yは、飽和液線と乾き飽和蒸気線との間に位置する。すなわち、中沸点冷媒がキセノンであり、かつ、低沸点冷媒がクリプトンである場合において、外気の温度が0~30℃であり、冷媒の圧力値が1~2MPaである場合、第2の熱交換器36の内管36aに流入するときの冷媒は、少なくとも高沸点冷媒の一部が液化した状態である。
 また、冷凍回路30は、第2の熱交換器36を備えなくてもよい。この場合、熱交換器35は、圧縮機31から蒸発器34に向かう冷媒のほぼ全部が液化するように構成されている。
 図13は、変形例に係る冷凍回路30の概要図である。変形例に係る冷凍回路30は、気液分離器138、気液分離器138と第2の熱交換器36の外管36bとを接続する第2の配管139、および、第2の配管139に配置されている第2の膨張装置140(例えばキャピラリーチューブ)をさらに有してもよい。
 気液分離器138は、凝縮器32と第2の熱交換器36との間に配置され、凝縮器32から第2の熱交換器36に向かう冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離する。
 凝縮器32から第2の熱交換器36に向かう冷媒において、高沸点冷媒の一部が凝縮器32で液化している。つまり、液相冷媒は液体状態の高沸点冷媒である。気液分離器138から流出した液相冷媒は、第2の配管139を流れ、第2の膨張装置140によって減圧されて、第2の熱交換器36の外管36bに流入する。
 第2の熱交換器36の外管36bにおいて、液相冷媒は、戻り冷媒と合流し、第2の熱交換器36の内管36aを流れる冷媒を冷却する。これにより、圧縮機31から蒸発器34に向けて流れる冷媒、ひいては、蒸発器34を流れる冷媒の低温化をさらに図ることができる。
 液相冷媒は、第2の熱交換器36の内管36aを流れる冷媒から熱を吸収することで気化し、第2の熱交換器36の外管36bから流出して圧縮機31に流入する。
 一方、気相冷媒は、気体状態の高沸点冷媒、中沸点冷媒および低沸点冷媒である。気液分離器138から流出した気相冷媒は、配管37を流れて第2の熱交換器36の内管36aに流入する。
 また、図13に二点鎖線で示されるように、変形例に係る冷凍回路30は、熱交換器35および第2の熱交換器36を覆い、単一の熱交換器モジュール141を構成する断熱材142をさらに備えてもよい。
 断熱材142は、例えばウレタン樹脂の発泡体である。断熱材142によって、熱交換器35および第2の熱交換器36の熱が外気に放出されることを抑制できるため、熱交換器35および第2の熱交換器36での熱交換が効率よく行われる。よって、熱交換器35および第2の熱交換器36の内管36aを流れる冷媒を効率よく液化させることができる。
 また、熱交換器35と第2の熱交換器36との間の配管37を含む熱交換器35および第2の熱交換器36の周辺の配管37を断熱材142で覆うことができる。熱交換器35および第2の熱交換器36の熱が外気に放出されることをさらに抑制できる。したがって、冷凍装置1において、冷凍能力の安定化をさらに図ることができる。
 また、交差流構成部37bは、交差流構成部37bを流れる冷媒の方向が冷却風の方向と直交せずに交差するように構成されてもよい。例えば、第1部位37b1は、左方から右方に向かうほど、後方から前方に、または、前方から後方に向かうように冷媒が流れるように形成されてもよい。
 また、第2部位37b2は、下方から上方に向かうほど、後方から前方に、または、前方から後方に向かうように冷媒が流れるように形成されてもよい。そして、第3部位37b3は、右方から左方に向かうほど、後方から前方に、または、前方から後方に向かうように冷媒が流れるように形成されてもよい。
 また、配管37は、交差流構成部37bの第1部位37b1と第2部位37b2との間、および、第2部位37b2と第3部位37b3との間に、向流構成部37aを有していてもよい。
 また、熱交換器35は、外管35bに代えて戻り冷媒が流れる配管を備え、戻り冷媒が流れる配管が膨張装置33の外周面に巻き付けられるように構成されてもよい。
 2021年12月27日出願の特願2021-212650の日本出願に含まれる明細書、特許請求の範囲、図面および要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。
 本開示の冷凍装置は、超低温貯蔵庫、超低温フリーザ、薬用保冷庫、血液保冷庫または恒温器に広く利用可能である。また、複数の冷凍回路を独立して有する冷凍装置にも広く利用可能である。
 1 冷凍装置
 30 冷凍回路
 31 圧縮機
 31a 導出部
 32 凝縮器
 33 膨張装置
 34 蒸発器
 35 熱交換器
 36 第2の熱交換器
 37 配管
 37a 向流構成部
 37b 交差流構成部
 40 ファン
 138 気液分離器
 139 第2の配管
 140 第2の膨張装置
 141 熱交換器モジュール
 142 断熱材
 

 

Claims (10)

  1.  圧縮機、凝縮器、膨張装置、蒸発器、および、前記蒸発器から前記圧縮機に向かって流れる冷媒によって、前記膨張装置内を流れる前記冷媒を冷却する熱交換器を有し、前記冷媒が循環する冷凍回路、並びに、前記凝縮器を冷却する冷却風を発生させるファンを備える冷凍装置であって、
     前記冷媒は、高沸点冷媒、前記高沸点冷媒よりも沸点が低い中沸点冷媒、および、前記中沸点冷媒よりも沸点が低い低沸点冷媒を含む非共沸混合冷媒であり、50重量%以上かつ80重量%以下の前記高沸点冷媒と、10重量%以上かつ50重量%未満の前記中沸点冷媒と、20重量%以下の前記低沸点冷媒とを含んでおり、
     前記冷媒における前記高沸点冷媒の含有量は前記中沸点冷媒の含有量よりも多く、
     前記冷媒における前記中沸点冷媒の含有量は前記低沸点冷媒の含有量よりも多く、
     前記圧縮機から導出され前記凝縮器に流入する前記冷媒が通過する配管は、前記配管内を流れる前記冷媒が、前記冷却風に対して向流となる向流構成部を有している、
     冷凍装置。
  2.  前記高沸点冷媒は、ノルマルブタンまたはイソブタンであり、
     前記中沸点冷媒は、エタン、エチレン、または、キセノンであり、
     前記低沸点冷媒は、メタンまたはクリプトンである、
     請求項1に記載の冷凍装置。
  3.  前記高沸点冷媒は、ノルマルブタンであり、
     前記中沸点冷媒は、エタンであり、
     前記低沸点冷媒は、メタンである、
     請求項2に記載の冷凍装置。
  4.  前記凝縮器、前記ファンおよび前記圧縮機は、この順に、前記冷却風の流れる方向に沿って配置され、
     前記向流構成部は、前記凝縮器と前記圧縮機との間で、前記冷却風の流れる方向に沿って延びている、
     請求項1から3の何れか1項に記載の冷凍装置。
  5.  前記配管は、前記配管内を流れる前記冷媒が、前記冷却風に対して交差するように流れる交差流構成部を有している、
     請求項1から4の何れか1項に記載の冷凍装置。
  6.  前記圧縮機は、前記冷媒を前記配管に導出する導出部が前記ファンと対向するように配置されている、
     請求項1から5の何れか1項に記載の冷凍装置。
  7.  前記蒸発器から前記圧縮機に向かって流れる前記冷媒が前記熱交換器に流入するときの前記冷媒の温度は、前記低沸点冷媒の臨界温度以下である、
     請求項1から6の何れか1項に記載の冷凍装置。
  8.  前記圧縮機から前記蒸発器に向かう前記冷媒の圧力値は、2MPa以下である、
     請求項1から7の何れか1項に記載の冷凍装置。
  9.  前記冷凍回路は、前記凝縮器と前記熱交換器との間で、前記凝縮器から前記熱交換器に向かう前記冷媒と前記熱交換器から前記圧縮機に向かう前記冷媒とが熱交換する第2の熱交換器と、
     前記熱交換器および前記第2の熱交換器を覆い、単一の熱交換器モジュールを構成する断熱材と、をさらに備える、
     請求項1から8の何れか1項に記載の冷凍装置。
  10.  前記冷凍回路は、
     前記凝縮器と前記第2の熱交換器との間で、前記凝縮器から前記第2の熱交換器に向かう前記冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離する気液分離器と、
     前記第2の熱交換器において前記熱交換器から前記圧縮機に向かう前記冷媒と前記液相冷媒とが合流するように、前記第2の熱交換器と前記気液分離器とを接続する第2の配管と、をさらに有する、
     請求項9に記載の冷凍装置。
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