WO2023084785A1 - 係数導出装置、係数導出方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

係数導出装置は、複数の通信環境におけるスループット推定値及びスループット実測値の第1の履歴のうち、前記通信環境が共通する第2の履歴ごとに、当該第2の履歴に係るスループット推定値及びスループット実測値の集合に基づいて、スループット推定値に対するスループット実測値の割合を推定するモデルの係数を導出するように構成された係数導出部、を有することで、スループット推定値に対するスループット実測値の割合の推定精度を向上させることで、快適な映像の視聴経験を実現する。

Description

係数導出装置、係数導出方法及びプログラム
 本発明は、係数導出装置、係数導出方法及びプログラムに関する。
 近年、映像ストリーミングサービスや、リアルタイムなライブ配信サービスの利用が増加している。また、IoTデバイスの普及などにより、遠隔監視システムのような、無線を利用した映像監視サービスの利用も増加している。
 このようなサービスでは、配信する映像ビットレートをネットワークのスループットに合わせてリアルタイムに設定することが必要である。ネットワーク品質が低下した際にネットワークのスループットよりも高い映像ビットレートを設定してしまうと、パケット損失の発生や、それに伴う再送の発生により映像が乱れてしまう。その結果、ユーザの体感品質の低下等、サービスレベルの低下を引き起こしてしまう。
 このような課題に対して、特に映像ストリーミングサービスでは、ABR(Adaptive Bitrate Streaming)という技術が広く利用されている。ABRは、端末や回線速度等に応じて映像の品質を自動で変更する技術である。ABRに関しては、MPEG-DASHやHLS等の規格が広く利用されている。
 ABRにおいて適切な映像の品質(映像ビットレート)を選択する方法の一つに、利用可能なスループットを推定し、スループット推定値に合わせて映像ビットレートを選択する方法がある。そのような方法は既存のOSS(Open Source Software)(非特許文献1)等にも実装されている。
 非特許文献1では、スループット推定値が誤差を含むことを踏まえて一定の割合(以降「α」と記載する。)をスループット推定値に乗じた値以下を映像ビットレートとすることで、スループット推定値に対して映像ビットレートが超えないようにしている。このαの値はシステムにおいて固定の値として与えられることが多い。
[online]、インターネット、<URL:https://github.com/google/ExoPlayer/blob/release-v2/library/core/src/main/java/com/google/android/exoplayer2/trackselection/AdaptiveTrackSelection.java>
 αの値は推定誤差を踏まえた安全マージンといえるため、スループット実測値に対するスループット推定値の誤差(スループット推定値に対するスループット実測値の割合)に応じて決定されるべきである。スループット推定技術は過去のスループット情報を利用するものや、無線パラメータの情報を利用するものなど様々存在するが、これらの推定誤差は通信状況に応じて変動すると考えられる。
 本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、スループット推定値に対するスループット実測値の割合の推定精度を向上させることで、快適な映像の視聴経験を実現することを目的とする。
 そこで上記課題を解決するため、係数導出装置は、複数の通信環境におけるスループット推定値及びスループット実測値の第1の履歴のうち、前記通信環境が共通する第2の履歴ごとに、当該第2の履歴に係るスループット推定値及びスループット実測値の集合に基づいて、スループット推定値に対するスループット実測値の割合を推定するモデルの係数を導出するように構成された係数導出部、を有する。
 スループット推定値に対するスループット実測値の割合の推定精度を向上させることで、快適な映像の視聴経験を実現することができる。
スループット推定値の推定誤差との関係の一例を示す図である。 αの値を固定して利用することによる問題点を説明するための図である。 本発明の実施の形態におけるビットレート制御装置10のハードウェア構成例を示す図である。 本発明の実施の形態におけるビットレート制御装置10の機能構成例を示す図である。 本発明の実施の形態におけるログ蓄積部11及び係数導出部12が実行する処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。 ログ記憶部14の構成例を示す図である。 推定モデルの係数の値の計算結果の一例を示す図である。 スループット推定値とスループット実測値との関係を示す図である。 αとスループット推定値の関係の変化を説明するための図である。 第1の実施の形態における係数導出部12の構成例を示す図である。 第1の実施の形態における係数の算出方法を説明するための概念図である。 第2の実施の形態における係数導出部12の構成例を示す図である。 第2の実施の形態における係数の算出方法を説明するための概念図である。
 本実施の形態では、スループット実測値に対するスループット推定値の誤差(推定誤差)が以下の2つの観点で変動する可能性が有ると考える。
 一つは、通信環境(通信回線(LTE,5G等)、エリア、時刻)に応じた誤差の変動である。ここでエリアの粒度は基地局単位やメッシュ単位等、誤差特性に応じて変化する。例えば、人の増減が多い通信回線・エリアはスループットが時間依存で大きく変化するため推定が難しく誤差も大きくなることが想定される。一方で、人の増減があまりない通信回線・エリアは上記のようなスループットの大きな変化がなく、安定しているため、推定が容易であり、誤差が小さくなることが想定される。また、このような特性の変化は通信エリアを決定する基地局の設定変更や新しい建物の建築等に応じても変化する。
 2つ目は、同一通信環境内における推定スループット帯(スループット推定値に関する区間)に応じた誤差の変動である。例えば、無線品質に応じてスループットを推定している場合を例にとる。無線品質が非常に低い状態では高スループットが出ることは非常にまれである(図1グラフ左端)。同様に無線品質が非常に高い状態であれば低スループットが出ることは非常にまれである(図1グラフ右端)。一方で、無線品質が高くも低くもない場合においては小さな環境変化によりスループットが変動すると考えられるため、スループット実測値とスループット推定値の誤差が大きくなりやすいと考えられる(図1グラフ中央)。このように同一通信環境内においても推定スループット帯に応じて誤差が変動することが考えられる。
 上記記載した推定誤差が変動する状況が想定されるにもかかわらず、従来のように一つのαの値を利用すると、サービスレベルの低下を引き起こす可能性がある。なお、αとは、スループット推定値が誤差を含むことを踏まえてスループット推定値に対して乗ぜられる値であり、スループット推定値に対するスループット実測値の割合が最適値である。
 図2は、αの値を固定して利用することによる問題点を説明するための図である。図2の左のグラフは、αを変動が小さいスループット帯に合わせて一定の値(図中の水平の矢印)で設定した場合の問題点を示す。この場合、楕円で示される、変動が大きなスループット帯においては、スループットより高いビットレートが設定するためパケット損失が発生してしまいサービスレベルの低下を引き起こす。一方、図2の右のグラフは、αを変動が大きなスループット帯に合わせて一定の値(図中の水平の矢印)で設定した場合の問題点を示す。この場合、2つの楕円で示される、変動が小さなスループット帯においてはビットレートを過剰に下げてしまうことでサービスレベルの低下を引き起こしてしまう。
 上記より、本実施の形態では、スループット推定値に対するスループット実測値の割合の推定精度を向上させるため、以下の2つの課題を対象とする。
 最適なαは通信環境に応じたスループット推定値の誤差変動特性によって変化するため、αの推定モデルの係数(以下、単に「係数」という。)には、通信環境毎に異なる値を求める必要がある。また、通信環境の特性も基地局の設定変更や新しい建物の建築などで変化するため、特性の変化にも対応する必要がある(以下、「課題1」という)。
 αは同一通信環境内においても推定スループット帯に応じて変化するため、推定スループット帯毎の誤差変動を考慮して係数の値を求める必要がある(以下、「課題2」という)。
 なお、本実施の形態において、映像ストリーミングサービス等の映像配信サービスにおけるビットレートを選択するために用いるスループット推定値の計算式は以下の式(1)及び式(2)の通りであるとする。なお、式(2)は、αの推定モデルの一例である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
 ここで、esutimatede_throughputは、スループット推定値である。a及びbは、係数である。以下において、aを単に「係数a」といい、bを単に「係数b」という。bitrateは、スループット推定値に応じて設定(選択)されるべきビットレートである。なお、ここでは、スループット推定値の対数をとっているが、対数をとらない式が採用されてもよい。
 本実施の形態では、課題1を解決するために実測情報(スループット推定値、スループット実測値、通信回線種別、通信エリア、時刻情報)を利用して、αの推定モデル(式(2))の係数(a、b)の値を、通信回線種別、通信エリア、時刻ごとに算出可能とする。
 すなわち、本実施の形態では、αの推定モデル(以下、単に「推定モデル」という。)の係数の値を変えることで、αの値を変化させる。また、同一通信環境であっても、基地局の設定変更や新しい建造物ができること等で誤差特性は変化する。そのような変化に対応するために、本実施の形態では、実測情報を随時収集し、αの推定モデルの係数の値を随時更新可能とする。
 また、課題2を解決するために、推定スループット帯に応じてスループット実測値との誤差が変化する特性を考慮して、推定スループット帯に応じてαが変化するような推定モデル(の係数の)の導出法を示す。
 以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
 図3は、本発明の実施の形態におけるビットレート制御装置10のハードウェア構成例を示す図である。図3のビットレート制御装置10は、それぞれバスBで相互に接続されているドライブ装置100、補助記憶装置102、メモリ装置103、CPU104、及びインタフェース装置105等を有する。
 ビットレート制御装置10での処理を実現するプログラムは、CD-ROM等の記録媒体101によって提供される。プログラムを記憶した記録媒体101がドライブ装置100にセットされると、プログラムが記録媒体101からドライブ装置100を介して補助記憶装置102にインストールされる。但し、プログラムのインストールは必ずしも記録媒体101より行う必要はなく、ネットワークを介して他のコンピュータよりダウンロードするようにしてもよい。補助記憶装置102は、インストールされたプログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータ等を格納する。
 メモリ装置103は、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置102からプログラムを読み出して格納する。CPU104は、メモリ装置103に格納されたプログラムに従ってビットレート制御装置10に係る機能を実行する。インタフェース装置105は、ネットワークに接続するためのインタフェースとして用いられる。
 図4は、本発明の実施の形態におけるビットレート制御装置10の機能構成例を示す図である。図4において、ビットレート制御装置10は、ログ蓄積部11、係数導出部12及びビットレート制御部13を有する。これら各部は、ビットレート制御装置10にインストールされた1以上のプログラムが、CPU104に実行させる処理により実現される。ビットレート制御装置10は、また、ログ記憶部14を利用する。ログ記憶部14は、例えば、補助記憶装置102、又はビットレート制御装置10にネットワークを介して接続可能な記憶装置等を用いて実現可能である。
 以下、ビットレート制御装置10が実行する処理手順について説明する。図5は、本発明の形態におけるログ蓄積部11及び係数導出部12が実行する処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。
 映像配信サービスが提供される或る通信エリアにおける或る通信回線のスループットが推定され、かつ、その時点の実測値が計測されるたびに、ログ蓄積部11は、スループット推定値、スループット実測値、当該通信回線の通信回線種別、当該通信エリア、及びその時点の時刻情報を含むログ情報をログ記憶部14に記録する(S101)。なお、或る通信回線のスループットは、制御部13と同様の技術で推定可能である。
 図6は、ログ記憶部14の構成例を示す図である。図6における1行が、1回のステップS101において記録されるログ情報である。1つのログ情報は、通信回線種別、通信エリア、時刻、スループット推定値及びスループット実測値等を含む。図6が示すように、ログ記憶部14は、複数の通信環境に関するログ情報(複数の通信環境におけるスループット推定値及びスループット実測値の履歴)を記憶する。
 なお、スループットの推定及び実測は、任意のタイミングで行われればよい。例えば、推定モデルの学習用データの収集対象の通信回線ごとに、一定時間tごとに行われてもよい。また、複数の通信回線に対するスループットの推定及び実測は、並行して(同時に)行われてもよい。
 ステップS101は、一定時間T(>一定時間t)が経過するまで繰り返される(S102)。その結果、ログ記憶部14には、一定時間T分のログ情報が追加される。
 一定時間Tが経過すると(S102でYes)、係数導出部12は、当該一定時間Tに記録されたログ情報(スループット推定値、スループット実測値、通信回線種別、通信エリア情報、時刻情報)の履歴に基づいて、通信回線種別、通信エリア別、時刻別、推定スループット帯別に推定モデルの係数の値を導出する(S103)。より詳しくは、係数導出部12は、当該一定時間Tに記録されたログ情報の第1の履歴のうち、通信環境(通信エリア情報、時刻情報)が共通する第2の履歴ごとに、当該第2の履歴に係るスループット推定値及びスループット実測値の集合に基づいて当該係数を導出(計算)する。
 図7は、推定モデルの係数の値の計算結果の一例を示す図である。図7に示されるように、係数導出部12による計算結果は、通信回線種別、通信エリア、時刻及び係数x利用範囲(x=1,2・・・)の組み合わせごとに、係数x(a)及び係数x(b)を含む。ここで、係数x利用範囲は、推定スループット帯に対応する。図7では、xが1又は2である(すなわち、推定スループット帯が2つである)例が示されているが、推定スループット帯の数及び各推定スループット帯の範囲は、後述されるように、係数導出部12による係数の算出過程において決定される。係数x(a)は、スループット推定値が係数x利用範囲に含まれる場合の係数aの値である。係数x(b)は、スループット推定値が係数x利用範囲に含まれる場合の係数bの値である。
 なお、図7において、時刻は時間単位にしているが分単位など別の粒度に設定されてもよい。また、通信エリアは、メッシュ単位、基地局単位、セクタ単位等の粒度に設定されてもよい。
 続いて、係数導出部12は、図7に示されるような計算結果(通信回線種別/通信エリア/時刻/推定スループット帯ごとの係数の値)をビットレート制御部13へ出力する(S104)。
 図5の処理手順によれば、一定時間Tごとに(複数のタイミングで)、当該一定時間Tにおけるログ情報の履歴に基づいて、係数の値が更新される。したがって、通信特性変化(基地局の設定変更、新しい建物の建築等)が発生した場合であっても、当該変化が反映された係数を求めることができる。その結果、課題1に対応することができる。なお、通信特性が変化したタイミングが明示的に外部から入力されてもよい。この場合、係数導出部12は、当該タイミングから一定時間Tのログ情報を利用して係数の値を算出してもよい。
 また、図5の処理手順によれば、通信エリア別、時刻別、推定スループット帯別に推定モデルの係数の値を計算される。したがって、課題2に対応することができる。
 一方、ビットレート制御部13は、例えば、映像配信サービスの実運用時において、或る通信回線(以下、「対象通信回線」という。)及び或る通信エリア(以下、「対象エリア」という。)について、入力として与えられるスループット推定値に基づくビットレートの選択が必要とされるタイミングで動作する。入力として与えられるスループット推定値は、公知のスループット推定技術を用いて算出されればよい。
 具体的には、対象通信回線の通信回線種別、対象エリア、現在時刻、スループット推定値に対応する係数a及びbを、現在時刻までにおいて最後に係数導出部12から出力された計算結果(図7)から検索する。続いて、ビットレート制御部13は、検索された係数a及びbを式(2)に当てはめて、αを算出する。続いて、ビットレート制御部13は、算出したαを式(1)に当てはめてビットレートを算出し、当該ビットレートをエンコーダに設定する。
 次に、ステップS103の詳細について説明する。
 第1の実施の形態において、係数導出部12は、スループット推定値が非常に高い際、及びスループット推定値が非常に低い際にスループット実測値に対するスループット推定値の誤差が小さいという特性を利用する。
 このような場合において、スループット推定値とスループット実測値との対応関係は図8に示すように楕円形を形成する。
 αは、スループット実測値をスループット推定値で割った値となるため、スループット推定値が小さい時点においてはスループット実測値とスループット推定値の誤差が小さくても大きな値となる。そのため、図9のように、スループット推定値とスループット実測値の楕円形が凸になる部分までと凸以降とで、αとスループット推定値の関係(スループット実測値に対するスループット推定値の誤差の特性)が変化する。係数導出部12は、本特性に基づき、凸以前と凸以降に分けて、スループット推定値からαを推定する式(すなわち、係数の値)を導出する。
 係数導出部12は、凸以前と凸以降を判定するためにαの分散の変化を利用する。αの分散は、図9に示したように凸以降になると小さくなるため、閾値が設定される。係数導出部12は、分散が閾値以下になった点を凸部と判定する。
 図10は、第1の実施の形態における係数導出部12の構成例を示す図である。また、図11は、第1の実施の形態における係数の算出方法を説明するための概念図である。なお、図10及び図11は、いずれも或る1つの通信環境(通信回線種別、通信エリア、時刻)に対する係数の算出方法を示す。当該通信環境を対象通信環境という。したがって、以下において説明する処理は、通信環境ごとに実行される。
 図10に示すように、第1の実施の形態において、係数導出部12は、代表点算出部121、凸部判定部122及び係数算出部123を含む。
 代表点算出部121は、対象通信環境のスループット実測値及びスループット推定値のペアの集合(例えば、図8のデータ)を入力とし、当該ペアごとにαを算出する。各ペアのαは、当該ペアのスループット実測値を当該ペアのスループット推定値で除することで算出可能である。その結果、例えば、図9のデータ群(スループット推定値とαとの対応関係を示すデータ群)が得られる。
 続いて、代表点算出部121は、当該データ群を、スループット推定値の一定幅(例えば10Mbps)ごとに分割する(図11左図)。
 続いて、代表点算出部121は、分割したデータ群毎にαの代表値を選択する(図11中図上)。ここで、αはパケットロスを発生させないための安全マージンとなるため、選択する代表値は、最小値や5%-tile値等、小さい値を選択することが適切である。代表点算出部121は、また、分割したデータ群毎にαの分散を算出し、分散の算出結果を凸部判定部122に出力する。
 凸部判定部122は、αの分散が閾値以下に低下する前のデータ群を凸部(推定スループット帯の区切り)と判定する(図11中図下)。
 係数算出部123は、凸部判定部122で判定された凸部の前後それぞれの区間(推定スループット帯)について、代表点算出部121から出力されたαの代表値に対するスループット推定値の対数回帰により、推定モデルの係数の値を算出(図11右図)。図11の例では2つの推定スループット帯ごとに、係数が算出される。
 なお、上記の例では、全てのデータ(スループット推定値とαとの対応データ)を、スループット推定値に応じた分割対象として。しかし、利用するスループット推定値の上限及び下限を設けて一部のデータだけを分割対象としてもよい。すなわち、対象サービスに応じて必要となる映像品質は異なる。映像配信サービスで映画を4K映像で楽しむような場合は非常に高いビットレートが必要となるが、監視映像を確認する場合等においてはそこまで高解像度、高ビットレートの映像は不要である。そのような特性を利用して、サービスで必要なビットレートの下限値、上限値を入力として、当該下限値及び上限値の範囲内に含まれるデータのみを利用して係数が算出されてもよい。
 上述したように、第1の実施の形態によれば、スループット推定値に対するスループット実測値の割合の推定精度を向上させることで、快適な映像の視聴経験を実現することができる。その結果、適切なαを設定することで、パケット損失の抑制や配信ビットレートの過剰な低減を回避することができる。これによりサービスレベルを向上することができる。
 次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態では第1の実施の形態と異なる点について説明する。第2の実施の形態において特に言及されない点については、第1の実施の形態と同様でもよい。
 第2の実施の形態は、第1の実施の形態において図10に示した凸部判定部122における適用技術が大きく異なる。
 図12は、第2の実施の形態における係数導出部12の構成例を示す図である。図12中、図10に対応する部分には同一符号を付している。また、図13は、第2の実施の形態における係数の算出方法を説明するための概念図である。
 図12において、係数導出部12は、代表点算出部121及び凸部判定部122の代わりに凸包走査部124を含む。
 凸包走査部124は、対象通信環境のスループット実測値及びスループット推定値のペアの集合(例えば、図8のデータ)を入力とし、当該ペアごとにαを算出する。各ペアのαは、当該ペアのスループット実測値を当該ペアのスループット推定値で除することで算出可能である。その結果、例えば、図9のデータ群(スループット推定値とαとの対応関係を示すデータ群)が得られる。
 続いて、凸包走査部124は、αとスループット推定値との2次元座標系における当該データ群(に対応する点集合)に対して凸包走査を行い、凸包の各頂点のα及びスループット推定値を算出する(図13左図)。
 続いて、凸包走査部124は、各頂点のα及びスループット推定値を係数算出部123へ出力する。
 続いて、係数算出部123は、各頂点のうちαが小さい値の頂点のみに対する隣接点ごとの対数回帰により、推定モデルの係数の値を算出する。すなわち、係数算出部123は、当該隣接点を推定スループット帯(スループット実測値に対するスループット推定値の誤差の特性が異なるスループット推定値に関する区間)の区切りとして判定する。
 具体的には、係数算出部123は、まず、スループット推定値が最小である頂点(点A)と、最大(点B)の2点を選択する。続いて、係数算出部123は、スループット推定値が最小の点の隣接点(隣接する頂点)のうち、αの値が小さい頂点(点C)を選択する。続いて、係数算出部123は、選択した点Aから点Cの区間(推定スループット帯の両端の頂点の区間)で対数回帰を実施して、当該区間(当該推定スループット帯)の係数を算出する。
 続いて、係数算出部123は、点Cのもう一方の隣接点を選択(点D)し、点Cから点Dの区間(推定スループット帯)で対数回帰を実施して、当該区間(当該推定スループット帯)の係数を算出する。係数算出部123は、これを点Bに回帰直線がつながる迄繰り返し実施する。(図13右図)その結果、3つの推定スループット帯ごとに係数が算出される。
 なお、上記例では、点A及び点Bを選択する際にスループット推定値が最小又は最大である点を選択した。しかし、第1の実施の形態と同様に、サービスで必要なビットレート下限値及び上限値を加味して、下限値以上の最小値、上限値以下の最大値が選択させるようにしてもよい。
 なお、上記各実施の形態において、ビットレート制御装置10は、係数導出装置の一例である。
 以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10     ビットレート制御装置
11     ログ蓄積部
12     係数導出部
13     ビットレート制御部
14     ログ記憶部
100    ドライブ装置
101    記録媒体
102    補助記憶装置
103    メモリ装置
104    CPU
105    インタフェース装置
121    代表点算出部
122    凸部判定部
123    係数算出部
124    凸包走査部
B      バス

Claims (7)

  1.  複数の通信環境におけるスループット推定値及びスループット実測値の第1の履歴のうち、前記通信環境が共通する第2の履歴ごとに、当該第2の履歴に係るスループット推定値及びスループット実測値の集合に基づいて、スループット推定値に対するスループット実測値の割合を推定するモデルの係数を導出するように構成された係数導出部、
    を有することを特徴とする係数導出装置。
  2.  前記係数導出部は、複数のタイミングで、当該タイミングにおける前記第2の履歴に係るスループット推定値及びスループット実測値の集合に基づいて前記係数を導出する、
    ことを特徴とする請求項1記載の係数導出装置。
  3.  前記係数導出部は、スループット実測値に対するスループット推定値の誤差の特性が異なるスループット帯ごとに、当該スループット帯に係るスループット推定値及びスループット実測値の集合に基づいて前記係数を導出する、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の係数導出装置。
  4.  前記係数導出部は、
     前記第2の履歴に係るスループット推定値の一定幅ごとに、当該一定幅に含まれる各スループット推定値についてのスループット実測値の割合を算出し、前記一定幅ごとの当該割合の分散に基づいて前記スループット帯の区切りを判定し、
     前記スループット帯ごとに、当該スループット帯に含まれる前記一定幅ごとの前記割合の代表点に基づいて、前記係数を算出する、
    ことを特徴する請求項3記載の係数導出装置。
  5.  前記係数導出部は、
     前記第2の履歴に係るスループット推定値ごとの当該スループット推定値と前記割合との集合に対して凸包走査を行うことで特定される凸包の頂点を前記スループット帯の区切りとして判定し、
     前記スループット帯ごとに、当該スループット帯の両端の前記頂点に係る前記スループット推定値及び前記割合に基づいて、前記係数を算出する、
    ことを特徴とする請求項3記載の係数導出装置。
  6.  複数の通信環境におけるスループット推定値及びスループット実測値の第1の履歴のうち、前記通信環境が共通する第2の履歴ごとに、当該第2の履歴に係るスループット推定値及びスループット実測値の集合に基づいて、スループット推定値に対するスループット実測値の割合を推定するモデルの係数を導出する係数導出手順、
    をコンピュータが実行することを特徴とする係数導出方法。
  7.  複数の通信環境におけるスループット推定値及びスループット実測値の第1の履歴のうち、前記通信環境が共通する第2の履歴ごとに、当該第2の履歴に係るスループット推定値及びスループット実測値の集合に基づいて、スループット推定値に対するスループット実測値の割合を推定するモデルの係数を導出する係数導出手順、
    をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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WO2006075447A1 (ja) * 2005-01-12 2006-07-20 Nec Corporation ユーザスループット地理的分布推定システムおよびユーザスループット地理的分布推定方法

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