WO2023067886A1 - 作業機械の制御装置 - Google Patents

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年晃 熊谷
竜平 倉松
吏雄 川名
賢佑 藤井
幹 小山
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D29/00Controlling engines, such controlling being peculiar to the devices driven thereby, the devices being other than parts or accessories essential to engine operation, e.g. controlling of engines by signals external thereto

Abstract

消費燃料を削減できる作業機械の制御装置を提供する。作業機械は、車体と、車体に支持された作業機と、作業機の駆動源であるエンジンとを有している。作業機械の制御装置は、エンジンの目標回転速度を設定するために手動で操作可能な回転速度設定部材(48)と、通常制御と介入制御とのいずれか一方を選択的に実行するコントローラとを備えている。通常制御を実行するとき、エンジンコントローラ(34)は、回転速度設定部材(48)の操作に基づく目標回転速度でエンジンを制御する。介入制御を実行するとき、介入コントローラ(60)は、作業機の作業内容を推定する。エンジンコントローラ(34)は、推定された作業内容に対応する目標回転速度を設定し、回転速度設定部材(48)の操作量にかかわらず、設定した目標回転速度でエンジンを制御する。

Description

作業機械の制御装置
 本開示は、作業機械の制御装置に関する。
 特開平3-279638号公報(特許文献1)には、重掘削、掘削、整正、微操作などの作業モードを選択するスイッチの投入状態と、スロットル量設定器から入力されたエンジン回転設定値とに応じて、エンジンに入力するエンジン回転指令値を決定する制御が開示されている。
特開平3-279638号公報
 作業機械は様々な作業を行うが、作業機械による一連の作業の中では、エンジン出力を要しない作業を含むことがある。エンジン出力を要しない作業中にも、たとえばエンジンの回転数が高く保たれる「重掘削」作業モード下での制御では、燃料が不必要に消費されてしまう。
 本開示では、消費燃料を削減できる、作業機械の制御装置が提案される。
 本開示に従うと、作業機械の制御装置が提案される。作業機械は、車体と、車体に支持された作業機と、作業機の駆動源であるエンジンとを有している。作業機械の制御装置は、エンジンの目標回転速度を設定するために手動で操作可能な回転速度設定部材と、通常制御と介入制御とのいずれか一方を選択的に実行するコントローラとを備えている。通常制御を実行するとき、コントローラは、回転速度設定部材の操作に基づく目標回転速度でエンジンを制御する。介入制御を実行するとき、コントローラは、作業機の作業内容を推定し、推定された作業内容に対応する目標回転速度を設定し、回転速度設定部材の操作量にかかわらず、設定した目標回転速度でエンジンを制御する。
 本開示の作業機械の制御装置によれば、消費燃料を削減して燃費を向上することができる。
実施形態における作業機械の構成を概略的に示す側面図である。 図1に示される作業機械のシステム構成を示すブロック図である。 介入コントローラの機能構成を示すブロック図である。 エンジンの目標回転速度を設定する処理の流れを示すフローチャートである。 作業分類の一例を示すテーブルである。 指令値を選択する処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態における指令値を選択する処理の流れを示すフローチャートである。
 以下、本開示の実施の形態について図に基づいて説明する。
 明細書および図面において、同一の構成要素または対応する構成要素には、同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。また、図面では、説明の便宜上、構成を省略または簡略化している場合もある。
 以下の説明において、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」とは、運転室2a内の運転席2bに着座したオペレータを基準とした方向である。
 [第1実施形態]
 <作業機械の構成>
 図1は、実施形態における作業機械の一例としての油圧ショベル100の構成を概略的に示す側面図である。図1に示されるように、本実施の形態の油圧ショベル100は、走行体1と、旋回体2と、作業機3とを主に有している。走行体1と旋回体2とにより、油圧ショベル100の車体が構成されている。
 走行体1は、左右一対の履帯装置1aを有している。この左右一対の履帯装置1aの各々は、履帯を有している。左右一対の履帯が回転駆動されることにより、油圧ショベル100が自走する。
 旋回体2は、走行体1に対して旋回自在に設置されている。この旋回体2は、運転室(キャブ)2aと、運転席2bと、エンジンルーム2cと、カウンタウェイト2dとを主に有している。運転室2aは、旋回体2のたとえば前方左側(車両前側)に配置されている。運転室2aの内部空間には、オペレータが着座するための運転席2bが配置されている。
 エンジンルーム2cおよびカウンタウェイト2dの各々は、運転室2aに対して旋回体2の後方側(車両後側)に配置されている。エンジンルーム2cは、エンジンユニット(エンジン31(図2)、排気処理構造体など)を収納している。エンジンルーム2cの上方はエンジンフードにより覆われている。カウンタウェイト2dは、エンジンルーム2cの後方に配置されている。
 作業機3は、旋回体2の前方側であって運転室2aのたとえば右側において、旋回体2に支持されている。作業機3は、たとえばブーム3a、アーム3b、バケット3c、ブームシリンダ4a、アームシリンダ4b、バケットシリンダ4cなどを有している。ブーム3aの基端部は、ブームフートピン5aにより旋回体2に回転可能に連結されている。アーム3bの基端部は、ブームトップピン5bによりブーム3aの先端部に回転可能に連結されている。バケット3cは、アームトップピン5cによりアーム3bの先端部に回転可能に連結されている。
 ブーム3aは、ブームシリンダ4aにより駆動可能である。この駆動により、ブーム3aは、ブームフートピン5aを中心に旋回体2に対して上下方向に回動可能である。アーム3bは、アームシリンダ4bにより駆動可能である。この駆動により、アーム3bは、ブームトップピン5bを中心にブーム3aに対して上下方向に回動可能である。バケット3cは、バケットシリンダ4cにより駆動可能である。この駆動によりバケット3cは、アームトップピン5cを中心にアーム3bに対して上下方向に回動可能である。このように作業機3は駆動可能である。
 作業機3は、バケットリンク3dを有している。バケットリンク3dは、第1リンク部材3daと、第2リンク部材3dbとを有している。第1リンク部材3daの先端と第2リンク部材3dbの先端とは、バケットシリンダトップピン3dcを介して、相対回転可能に連結されている。バケットシリンダトップピン3dcは、バケットシリンダ4cの先端に連結されている。したがって第1リンク部材3daおよび第2リンク部材3dbは、バケットシリンダ4cにピン連結されている。
 第1リンク部材3daの基端は、第1リンクピン3ddによりアーム3bに回転可能に連結されている。第2リンク部材3dbの基端は、第2リンクピン3deによりバケット3cの根元部分のブラケットに回転可能に連結されている。
 ブームシリンダ4aのヘッド側には、圧力センサ6aが取り付けられている。圧力センサ6aは、ブームシリンダ4aのシリンダヘッド側油室14A内の作動油の圧力(ヘッド圧)を検出することができる。ブームシリンダ4aのボトム側には、圧力センサ6bが取り付けられている。圧力センサ6bは、ブームシリンダ4aのシリンダボトム側油室14B内の作動油の圧力(ボトム圧)を検出することができる。
 ブームシリンダ4a、アームシリンダ4bおよびバケットシリンダ4cのそれぞれには、ストロークセンサ7a,7b,7cが取り付けられている。ストロークセンサ7aは、ブームシリンダ4aにおけるシリンダ4aaに対するシリンダロッド4abの変位量を検出する。ストロークセンサ7bは、アームシリンダ4bにおけるシリンダロッドの変位量を検出する。ストロークセンサ7cは、バケットシリンダ4cにおけるシリンダロッドの変位量を検出する。
 ブームフートピン5a、ブームトップピン5bおよびアームトップピン5cのそれぞれの周囲には、角度センサ9a,9b,9cが取り付けられていてもよい。角度センサ9a,9b,9cは、ポテンショメータであってもよく、ロータリーエンコーダであってもよい。
 図1に示されるように、側方視において、ブームフートピン5aとブームトップピン5bとを通る直線(図1中に二点鎖線で図示)と、上下方向に延びる直線(図1中に破線で図示)とのなす角度を、ブーム角θbとする。ブーム角θbは、通常、鋭角である。ブーム角θbは、旋回体2に対するブーム3aの角度を表す。ブーム角θbは、ストロークセンサ7aの検出結果から算出することができ、また角度センサ9aの測定値から算出することができる。
 側方視において、ブームフートピン5aとブームトップピン5bとを通る直線と、ブームトップピン5bとアームトップピン5cとを通る直線(図1中に二点鎖線で図示)とのなす角度を、アーム角θaとする。アーム角θaは、側方視でアーム3bが回動する領域におけるブーム3aに対するアーム3bの角度を表す。アーム角θaは、ストロークセンサ7bの検出結果から算出することができ、また角度センサ9bの測定値から算出することができる。
 側方視において、ブームトップピン5bとアームトップピン5cとを通る直線と、アームトップピン5cとバケット3cの刃先とを通る直線(図1中に二点鎖線で図示)とのなす角度を、バケット角θkとする。バケット角θkは、側方視でバケット3cが回動する領域におけるアーム3bに対するバケット3cの角度を表す。バケット角θkは、ストロークセンサ7cの検出結果から算出することができ、また角度センサ9cの測定値から算出することができる。
 また旋回体2、ブーム3a、アーム3bおよび第1リンク部材3daのそれぞれには、IMU(Inertial Measurement Unit:慣性計測装置)8a,8b,8c,8dが取り付けられている。IMU8aは、前後方向、左右方向および上下方向における旋回体2の加速度と、前後方向、左右方向および上下方向まわりの旋回体2の角速度とを計測する。IMU8b,8c,8dのそれぞれは、前後方向、左右方向および上下方向におけるブーム3a、アーム3b、第1リンク部材3daの加速度と、前後方向、左右方向および上下方向まわりのブーム3a、アーム3b、第1リンク部材3daの角速度とを計測する。
 旋回体2に取り付けられたIMU8aで測定された加速度とブーム3aに取り付けられたIMU8bで測定された加速度との差分に基づいて、ブームシリンダ4aの伸縮の加速度(ブームシリンダ4aの伸縮速度の変化量)を取得することができる。ブーム角θb、アーム角θa、バケット角θkは、それぞれIMU8b,8c,8dの検出結果から算出されてもよい。
 IMU8aは、作業機械の車体に取り付けられ車体の位置を検出する車体位置センサを構成している。ストロークセンサ7a,7b,7c、角度センサ9a,9b,9c、およびIMU8b,8c,8dは、作業機3に取り付けられ作業機3の位置を検出する作業機位置センサを構成している。
 油圧ショベル100は、ペイロードメータ11をさらに有している。ペイロードメータ11は、たとえば旋回体2に搭載されている。ペイロードメータ11は、油圧ショベル100が掬った土砂などの荷の重量を計測する。ペイロードメータ11は、バケット3c内に積載されている荷の重量を計測する。ブームシリンダ4aに掛かる圧力は、圧力センサ6a,6bで検出される。ペイロードメータ11は、圧力センサ6a,6bが検出したブームシリンダ4aの圧力の大きさを、バケット3c内の荷の積載重量に変換する。
 <システム構成>
 次に、作業機械のシステム構成について図2を用いて説明する。図2は、図1に示される作業機械のシステム構成を示すブロック図である。図2に示される実施形態のシステムは、エンジン31を制御するためのシステムであり、エンジンコントローラ34を備えている。
 エンジン31は、軽油を燃料油として駆動するディーゼルエンジンである。エンジン31は、コモンレール式の燃料噴射装置(不図示)と、燃料をコモンレールに圧送する燃料ポンプ36と、エンジン31の冷却水の水温を検出するエンジン水温センサ37とを備えている。エンジン31の出力軸は、油圧ポンプ32に接続されている。
 油圧ポンプ32は、斜板駆動装置38によって駆動する斜板を備え、斜板の回転位置で作動油の吐出圧を調整するアキシャルピストンポンプである。油圧ポンプ32の作動油吐出側には、コントロールバルブ39を介して、油圧アクチュエータ40が接続されている。油圧アクチュエータ40は、図1を参照して説明したブームシリンダ4a、アームシリンダ4b、バケットシリンダ4cに加えて、図示しない旋回用油圧モータおよび走行用油圧モータを含んでいる。
 作業機3は、油圧ポンプ32が吐出する作動油によって駆動される。油圧ポンプ32は、エンジン31によって駆動される。エンジン31は、作業機3の動作の駆動源である。エンジン31は、燃料の供給に従って回転駆動して、作業機3を動作させるための駆動力を発生する。
 油圧ポンプ32には、パイロット圧生成用の油圧ポンプ32Aが接続されている。油圧ポンプ32Aの吐出側は、パイロット管路を介して、操作レバー20,21、走行レバー13,14に接続されている。操作レバー20,21、走行レバー13、14を操作すると、パイロット管路を介してコントロールバルブ39の吐出圧が変化し、油圧アクチュエータ40が動作する。エンジン31および油圧ポンプ32は、旋回体2に搭載されている。
 操作レバー20,21は、たとえば運転室2a内の運転席2bの側方に配置されている。操作レバー20は、たとえばアーム3bの回動および旋回体2の旋回動作を行うための操作装置である。操作レバー21は、たとえばブーム3aの上下動およびバケット3cの回動を行うための操作装置である。走行レバー13,14は、たとえば運転室2a内の運転席2bよりも前方に配置されている。走行レバー13,14は、走行体1を走行させるための操作装置である。
 油圧ポンプ32Aと操作レバー20,21、走行レバー13,14との間には、ソレノイドバルブ22Aが設けられている。ロックレバー22は、作業機3の操作、旋回体2の旋回、および走行体1の走行の機能を停止させるための操作装置である。ロックレバー22をロック側に操作すると、ソレノイドバルブ22Aによりパイロット管路が遮断される。この状態で、オペレータが操作レバー20,21、走行レバー13,14を操作しても、油圧アクチュエータ40は駆動しない。したがって作業機3などが動作しないようになっている。
 操作検出部40Aは、操作レバー20,21、走行レバー13,14が操作されたか否かを検出するセンサであり、アナログ式のセンサであってもよく、オン-オフのセンサであってもよい。操作検出部40Aは、たとえば操作レバー20,21、走行レバー13,14の操作をコントロールバルブ39に伝達するパイロット管路に設けられ、パイロット管路内のパイロット油の圧力を検出する、圧力センサであってもよい。圧力センサに代えて、操作レバー20,21などにポテンショメータを組み込み、このポテンショメータによりレバーが操作されたか否かを判定するようにしてもよい。
 モニタ装置23は、油圧ショベル100の種々の状態(エンジン水温、作動油温、燃料残量など)を表示する。モニタ装置23は、たとえば運転室2a内に配置されている。モニタ装置23は、運転室2a内のたとえば運転席2bよりも前方に配置されている。モニタ装置23は、外装ケース28と、モニタ画面29と、操作用スイッチ30とを有している。外装ケース28の前面に、モニタ画面29と操作用スイッチ30が設けられている。モニタ画面29は、例えば、液晶パネルによって構成されている。操作用スイッチ30は、オペレータが操作する少なくとも1つのスイッチを有している。操作用スイッチ30は、運転室2a内の計器盤に設けられるなど、モニタ装置23と別体であってもよい。
 排気ガス浄化装置33は、エンジン31の排気ガス中に含まれるPM(Particulate Matter)を除去する装置であり、フィルター41および酸化触媒42を備えている。
 フィルター41は、セラミックなどの材料からなり、排気ガス中に含まれるPMを捕捉する。
 酸化触媒42は、排気ガス中の窒素酸化物(NOx)のうち一酸化窒素(NO)を低減させて二酸化窒素(NO)を増加させる機能を備える。また酸化触媒42は、酸化触媒42より排気ガス流れの上流側に設けられる燃料噴射インジェクタ43から噴射された炭化水素(ハイドロカーボン)を酸化させ、酸化反応により生じた反応熱により、フィルター41で捕捉されたPMを燃焼させるフィルター41の再生処理を行う機能も備える。燃料噴射インジェクタ43から噴射される炭化水素としては、たとえば燃料である軽油を用いることができる。
 排気ガス浄化装置33には、フィルター41の入口側および出口側の差圧を検出する差圧センサ44と、排気ガス浄化装置33の入口、フィルター41の入口、および排気ガス浄化装置33の出口のそれぞれの温度を検出する温度センサ45,46,47とが設けられている。これら各センサ44~47で検出された検出値は、電気信号としてエンジンコントローラ34に出力される。
 エンジンコントローラ34は、エンジン31の燃料ポンプ36に制御信号を出力して、図示しない燃料噴射装置からの燃料の噴射量を制御することにより、エンジン31の回転数、または回転速度を制御する。制御されたエンジン31の動作中にエンジン31に設けられているエンジン水温センサ37で検出された水温等は、電気信号としてモニタ装置23に出力される。
 ポンプコントローラ35は、油圧ポンプ32の吐出圧を検出するポンプ圧力センサ49、エンジン31および油圧ポンプ32間を接続する出力軸に設けられるエンジン回転センサ50、および、油圧アクチュエータ40に供給される作動油の温度を検出する作動油温センサ51の検出値に基づいて、斜板駆動装置38を制御する。また、ポンプコントローラ35は、パイロット管路の圧力を検出する操作検出部40Aに基づいて、操作レバー20,21、走行レバー13,14が操作されたか否かのデータを生成し、電気信号としてモニタ装置23に出力する。
 モニタ装置23、エンジンコントローラ34、およびポンプコントローラ35は、互いにCAN(Controller Area Network)で通信可能に接続されている。
 回転速度設定部材48は、エンジン31への燃料供給量の目標値を設定することにより、エンジン31の目標回転速度を設定するための部材である。回転速度設定部材48は、たとえば、運転室2a内の運転室2aの右側の計器盤に設けられている。回転速度設定部材48は、たとえばダイヤル状の部材であり、手動で操作可能に設けられている。ただし、回転速度設定部材48は、レバー、ペダル、またはスイッチなどの他の部材であってもよい。
 回転速度設定部材48は、回転速度設定部材48の操作量を示す操作信号をエンジンコントローラ34に出力する。操作信号は、たとえば電圧値としてエンジンコントローラ34に入力される。エンジンコントローラ34は、回転速度設定部材48から入力された操作信号に従って、エンジン31の目標回転速度を設定する。エンジンコントローラ34は、設定した目標回転速度で、エンジン31を制御する。
 回転速度設定部材48とエンジンコントローラ34との間の信号経路に介入する介入コントローラ60が設けられている。実施形態の「コントローラ」は、エンジンコントローラ34と、介入コントローラ60とを含んで構成されている。
 図3は、介入コントローラ60の機能構成を示すブロック図である。図3に示されるように、介入コントローラ60は、演算部61と、記憶部64と、出力部65と、切り替えスイッチ66とを主に備えている。
 演算部61は、作業分類部62を有している。作業分類部62は、作業機3の作業内容を推定する。作業機3の作業内容を推定するために、たとえば、センサ70の検出結果が用いられる。センサ70は、図1を参照して説明したIMU8a,8b,8c,8dと、圧力センサ6a,6bとを含んでいる。センサ70は、ストロークセンサ7a,7b,7cおよび角度センサ9a,9b,9cを含んでもよい。センサ70は、操作レバー20,21の操作量を検出するポテンショメータなどの操作量センサを含んでもよい。作業機3の作業内容を推定するために、車体位置センサおよび作業機位置センサの検出結果が用いられる。
 センサ70は、介入コントローラ60に電気的に接続されている。したがって、圧力センサ6a,6b、車体位置センサ(IMU8a)および作業機位置センサ(ストロークセンサ7a,7b,7c、角度センサ9a,9b,9cならびにIMU8b,8c,8d)の検出結果が、介入コントローラ60に直接入力される構成とされている。センサ70は、有線または無線で介入コントローラ60に接続されてもよい。
 作業機3の作業内容を推定するために、圧力センサ6a,6bの検出結果に基づいてペイロードメータ11が計測した、作業機3(バケット3c)に積載されている荷の重量が用いられてもよい。
 作業機3の作業内容を推定するために、前回の作業内容の推定結果が用いられてもよい。油圧ショベル100が土砂を掘削しダンプトラックなどの搬送車両に掘削した土砂を積み込む一連の作業においては、掘削、積荷旋回、排土、空荷旋回という特徴的な動作がこの順に繰り返される。今回推定された作業内容が、前回推定された作業内容の直後に実行されるべきものであるか否かを判断し、作業の連続性を考慮して作業内容を推定することで、作業内容の推定の精度が高められる。
 演算部61は、指令値選択部63を有している。指令値選択部63は、作業分類部62が推定した作業内容に対応する指令値を選択する。
 作業分類部62および指令値選択部63は、記憶部64に記憶されているプログラム、パラメータ、閾値などを適宜読み出すことにより、処理を実行する。
 出力部65は、指令値選択部63で選択された指令値を示す信号を出力する。指令値は、たとえば電圧値としてエンジンコントローラ34に入力される。出力部65からエンジンコントローラ34に入力される指令値と、回転速度設定部材48からエンジンコントローラ34に入力される操作信号とは、電圧値という同種の物理量とされている。出力部65は、電圧出力装置として構成されている。
 切り替えスイッチ66は、回転速度設定部材48とエンジンコントローラ34との間の信号経路に電気的に接続されている。切り替えスイッチ66は、回転速度設定部材48の操作量を示す操作信号をエンジンコントローラ34に入力し介入コントローラ60から指令値をエンジンコントローラ34に入力しない設定と、介入コントローラ60から指令値をエンジンコントローラ34に入力し回転速度設定部材48の操作量を示す操作信号をエンジンコントローラ34に入力しない設定と、を切り替え可能である。
 <作業機械の制御>
 図4は、エンジン31の目標回転速度を設定する処理の流れを示すフローチャートである。図4および図3、ならびに後述の図5,6を適宜参照して、本実施形態における油圧ショベル100の制御方法について説明する。本実施形態に基づくエンジン31の制御は、通常制御と、介入制御とを含む。コントローラは、通常制御と介入制御とのいずれか一方を選択的に実行可能である。
 通常制御では、エンジン31の目標回転速度が、回転速度設定部材48の操作で設定される。通常制御を実行するとき、回転速度設定部材48の操作量を示す操作信号が、回転速度設定部材48からエンジンコントローラ34に入力されるように、切り替えスイッチ66が設定される。エンジンコントローラ34は、入力された回転速度設定部材48の操作量に基づき、エンジン31の目標回転速度を設定する。エンジンコントローラ34は、回転速度設定部材48の操作に基づく目標回転速度で、エンジン31を制御する。
 介入制御では、エンジン31の目標回転速度が、作業機3の作業内容に対応して自動で設定される。介入コントローラ60は、作業機3の作業内容を推定し、推定された作業内容に対応する指令値を選択する。介入制御を実行するとき、切り替えスイッチ66は、推定された作業内容に対応する指令値を示す信号が介入コントローラ60からエンジンコントローラ34に出力されるように、設定される。エンジンコントローラ34は、入力された指令値に基づきエンジン31の目標回転速度を設定し、回転速度設定部材48の操作量にかかわらず、設定した目標回転速度でエンジン31を制御する。
 実施形態においては、図4に示されるように、作業開始時に、システムを起動するか否かが判断される(ステップS1)。システムを起動する(ステップS1においてYES)場合には、エンジン31の目標回転速度が作業機3の作業内容に対応して自動で設定される介入制御が実行される。システムは、作業開始と同時に自動的に起動される。システムは、介入コントローラ60と通信可能な図示されないタブレットコンピュータからの操作により起動されてもよい。
 コントローラは、作業機3に積載されている荷の重量を計測する機能が有効に設定されている場合に、介入制御を実行する。機能は、モニタ装置23により有効、無効が設定される。作業機3に積載されている荷の重量を計測する機能は、ペイロードメータ11によって実現される。オペレータが操作可能な手動の切替スイッチまたは外部モニタなどの操作によって、ペイロードメータ11のオン/オフが切り替えられる。ペイロードメータ11のオン/オフの切り替えに従って、介入制御と通常制御とのいずれを実行するかが決定されてもよい。
 介入制御が実行される場合、ステップS2において、作業分類が行われる。図5は、作業分類の一例を示すテーブルである。図5には、積込作業の場合、すなわち、掘削、積荷旋回、排土および空荷旋回の作業がこの順に繰り返して行われる場合の、作業内容を推定するための判定条件が示されている。
 作業分類部62(図3)は、図5に示されるように、センサ70の検出結果、センサ70の検出結果から導出される車体の稼働情報、および、前回の作業内容の推定結果に基づいて、作業内容を推定する。
 具体的に、アーム3bの動作は、たとえば、IMU8c、ストロークセンサ7b、角度センサ9b、およびアーム3bを操作するための操作レバー20の操作量などの検出結果から判定される。バケット3cの動作は、たとえば、IMU8d、ストロークセンサ7c、角度センサ9c、およびバケット3cを操作するための操作レバー21の操作量などの検出結果から判定される。旋回体2の旋回動作は、たとえば、IMU8a、および旋回体2の旋回を操作するための操作レバー20の操作量などの検出結果から判定される。バケット3cに積載されている荷の重量は、圧力センサ6a,6bなどの検出結果から判定される。
 前回の作業内容の推定結果は、記憶部64に記憶されている。作業分類部62は、前回の作業内容の推定結果を、記憶部64から読み出す。
 バケット3cが、バケット3cの刃先が車体に近づく方向(図1においては、アームトップピン5cまわりの反時計回り方向)である掘削方向に操作されており、アーム3bが、アーム3bの先端部が車体に近づく方向(図1においては,ブームトップピン5bまわりの反時計回り方向)である掘削方向に操作されており、旋回体2は旋回しておらず、かつ、前回の作業内容が「空荷旋回」または「その他」と判定された場合、作業分類部62は、作業内容は「掘削」であると判定する。
 旋回体2が旋回しており、バケット3c内に荷が積載されており、かつ、前回の作業内容が「掘削」または「その他」と判定された場合、作業分類部62は、作業内容は「積荷旋回」であると判定する。
 バケット3cが、バケット3cの刃先が車体から離れる方向(図1においては、アームトップピン5cまわりの時計回り方向)であるダンプ方向に操作されており、アーム3bが、アーム3bの先端部が車体から離れる方向(図1においては,ブームトップピン5bまわりの時計回り方向)であるダンプ方向に操作されており、旋回体2は旋回しておらず、かつ、前回の作業内容が「積荷旋回」または「その他」と判定された場合、作業分類部62は、作業内容は「排土」であると判定する。
 旋回体2が旋回しており、バケット3c内に荷が積載されておらず、かつ、前回の作業内容が「排土」または「その他」と判定された場合、作業分類部62は、作業内容は「空荷旋回」であると判定する。
 「掘削」「積荷旋回」「排土」および「空荷旋回」のいずれの判定条件にも該当しない場合、作業分類部62は、作業内容は「その他」と判定する。
 図4に戻って、次にステップS3において、作業内容に対応する指令値が選択される。図6は、指令値を選択する処理の流れを示すフローチャートである。指令値選択部63(図3)は、図6に示されるフローに従って、指令値を選択する。
 図6に示されるように、作業内容が「掘削」であるか否かの判断がされ(ステップS11)、作業内容が「掘削」であれば(ステップS11においてYES)、ステップS12において、指令値選択部63は指令値aを選択する。
 作業内容が「掘削」でなければ(ステップS11においてNO)、作業内容が「積荷旋回」であるか否かの判断がされ(ステップS13)、作業内容が「積荷旋回」であれば(ステップS13においてYES)、ステップS14において、指令値選択部63は指令値bを選択する。
 作業内容が「積荷旋回」でなければ(ステップS13においてNO)、作業内容が「排土」であるか否かの判断がされ(ステップS15)、作業内容が「排土」であれば(ステップS15においてYES)、ステップS16において、指令値選択部63は指令値cを選択する。
 作業内容が「排土」でなければ(ステップS15においてNO)、作業内容が「空荷旋回」であるか否かの判断がされ(ステップS17)、作業内容が「空荷旋回」であれば(ステップS17においてYES)、ステップS18において、指令値選択部63は指令値dを選択する。
 作業内容が「空荷旋回」でなければ(ステップS17においてNO)、「掘削」「積荷旋回」「排土」および「空荷旋回」のいずれの作業でもないので、ステップS19において作業内容が「その他」であると判断されて、指令値選択部63は指令値eを選択する。
 図4に戻って、次にステップS4において、選択された指令値が出力される。出力部65は、指令値選択部63が選択した指令値を、指令形式に合わせて電圧値などに変換して、エンジンコントローラ34に出力する。
 続いてステップS5において、演算部61は、推定した作業内容を記憶部64に保存する。そして、次回の作業分類のときに、今回の作業内容の推定結果を利用できるようにする。
 ステップS1の判断において、システムを起動しない(ステップS1においてNO)場合には、エンジン31の目標回転速度が回転速度設定部材48の操作で設定される通常制御が実行される。ステップS6において、回転速度設定部材48は、回転速度設定部材48の操作量に従った操作信号を、エンジンコントローラ34に出力する。
 次に、ステップS7において、エンジンコントローラ34は、エンジン31の目標回転速度を設定する。エンジンコントローラ34は、ステップS4でエンジンコントローラ34に入力された指令値に対応する電圧値、または、ステップS6でエンジンコントローラ34に入力された操作信号に対応する電圧値に基づいて、エンジン31の回転数を制御する。
 続いて、作業を終了するか否かが判断される(ステップS8)。作業を終了しないのであれば(ステップS8においてNO)、ステップS1の判断に戻り、上述した一連の処理が繰り返される。作業を終了するのであれば、処理を終了する(図4の「終了」)。
 <作用および効果>
 上述した実施形態の特徴的な構成および作用効果についてまとめて説明すると、以下の通りである。
 図4に示されるように、通常制御を実行するとき、エンジンコントローラ34は、回転速度設定部材48の操作に基づく目標回転速度でエンジン31を制御する。介入制御を実行するとき、介入コントローラ60は、作業機3の作業内容を推定する。エンジンコントローラ34は、介入コントローラ60の推定した作業内容に対応する目標回転速度を設定し、回転速度設定部材48の操作量にかかわらず、設定した目標回転速度でエンジン31を制御する。
 介入コントローラ60は、作業機3による作業の内容を細かく分類することができる。介入コントローラ60は、作業機3の作業内容がエンジン31の出力を要しない作業であると推定されるときに介入コントローラ60が選択する指令値を、作業内容がエンジン31の出力を要する作業であると推定されるときに介入コントローラ60が選択する指令値よりも、小さく設定することができる。たとえば、作業内容が排土のときの指令値cおよび空荷旋回のときの指令値dを、作業内容が掘削のときの指令値aおよび積荷旋回のときの指令値bよりも、小さくすることができる。
 エンジンコントローラ34は、介入コントローラ60から入力された指令値に基づいて、エンジン31の目標回転速度を低く設定することができる。これにより、エンジン31の出力を要しない作業中にエンジン31の回転数を下げることができるので、エンジン31の消費燃料を削減できる。作業に応じたエンジン31の回転数を自動で調整することで、作業性を落とさずに燃費を向上することができる。
 図4に示されるように、通常制御を実行するとき、回転速度設定部材48の操作量を示す信号が回転速度設定部材48からエンジンコントローラ34に入力され、エンジンコントローラ34は入力された操作量に基づき目標回転速度を設定する。介入制御を実行するとき、介入コントローラ60は、作業機3の作業内容を推定し、推定された作業内容に対応する指令値を選択し、選択した指令値を示す信号をエンジンコントローラ34に出力する。エンジンコントローラ34は、入力された指令値に基づき目標回転速度を設定する。このようにして設定された目標回転速度でエンジン31を制御することにより、エンジン31の出力を要しない作業中にエンジン31の回転数を下げることができる。
 図1に示されるように、油圧ショベル100は、車体に取り付けられ車体の位置を検出する車体位置センサと、作業機3に取り付けられ作業機3の位置を検出する作業機位置センサとを有している。図5に示されるように、介入コントローラ60は、車体位置センサおよび作業機位置センサの検出結果に基づいて、作業内容を推定する。介入コントローラ60は、車体位置センサおよび作業機位置センサの検出結果に基づいて、車体および作業機の姿勢を演算し、その姿勢から作業内容を推定する。これにより、介入コントローラ60は、作業機3が実施している作業の内容を精度よく推定することができる。
 図3に示されるように、車体位置センサおよび作業機位置センサの検出結果が、介入コントローラ60に直接入力される。このようにすれば、既存の油圧ショベル100に、車体位置センサおよび作業機位置センサを後付けで設置し、回転速度設定部材48とエンジンコントローラ34との間の信号経路に介入コントローラ60を介入させてエンジンコントローラ34に信号を出力することで、油圧ショベル100の燃費の向上を実現することができる。油圧ショベル100の他のエンジン制御の変更は不要であるので、制御を簡単に実現することができる。
 図5に示されるように、介入コントローラ60は、作業機3に積載されている荷の重量に基づいて、作業内容を推定してもよい。これにより、介入コントローラ60は、作業機3の作業内容を精度よく推定することができる。
 図5に示されるように、介入コントローラ60は、作業内容の前回の推定結果に基づいて、作業内容を推定してもよい。作業の連続性を考慮して作業内容を推定することで、介入コントローラ60は、作業機3の作業内容を精度よく推定することができる。
 図4に示されるように、介入コントローラ60は、作業機3に積載されている荷の重量を計測する機能が有効に設定されている場合に、介入制御を実行してもよい。このようにすれば、通常制御と介入制御とのいずれを実行するかを、オペレータの意思で容易にかつ確実に設定することができる。
 [第2実施形態]
 図7は、第2実施形態における指令値を選択する処理の流れを示すフローチャートである。図7には、介入コントローラ60が作業内容に対応する設定値を選択する処理の変形例が示されている。
 図7に示されるように、ステップS21において、作業内容が「掘削」であるか否かの判断が、図5のテーブルに従って行われる。作業内容が「掘削」であれば(ステップS21においてYES)、ステップS22において、指令値選択部63は、指令値pを選択する。
 作業内容が「掘削」でなければ(ステップS21においてNO)、ステップS23において、作業内容が「積荷旋回」であるか否かの判断が、図5のテーブルに従って行われる。作業内容が「積荷旋回」であれば(ステップS23においてYES)、次にステップS24において、旋回状態の判断が行われる。具体的には、旋回体2の走行体1に対する旋回の加速度の判断が行われる。旋回体2の旋回の加速度は、図1に示されるIMU8aの検出結果から、求めることができる。旋回の加速中であると判断されると、ステップS25に進み、指令値選択部63は、指令値pを選択する。旋回の減速中であると判断されると、ステップS26に進み、指令値選択部63は、指令値pよりも小さい値の指令値qを選択する。
 作業内容が「積荷旋回」でなければ(ステップS23においてNO)、ステップS27において、作業内容が「排土」であるか否かの判断が、図5のテーブルに従って行われる。作業内容が「排土」であれば(ステップS27においてYES)、ステップS28において、指令値選択部63は、指令値qを選択する。
 作業内容が「排土」でなければ(ステップS27においてNO)、ステップS29において、作業内容が「空荷旋回」であるか否かの判断が、図5のテーブルに従って行われる。佐合内容が「空荷旋回」であれば(ステップS29においてYES)、次にステップS30において、旋回状態の判断が行われる。具体的には、旋回体2の走行体1に対する旋回の加速度の判断が行われる。旋回の加速中であると判断されると、ステップS31に進み、指令値選択部63は、指令値qを選択する。旋回の減速中であると判断されると、ステップS32に進み、指令値選択部63は、指令値pを選択する。
 作業内容が「空荷旋回」でなければ(ステップS29においてNO)、「掘削」「積荷旋回」「排土」および「空荷旋回」のいずれの作業でもないので、ステップS33において作業内容が「その他」であると判断されて、指令値選択部63は指令値rを選択する。
 以上説明した第2実施形態における指令値を選択する処理によれば、作業内容が「排土」のとき、作業内容が「掘削」であるときに選択される指令値pよりも小さい値の指令値qが選択される。エンジン31の出力を要しない排土作業中に、エンジンコントローラ34は、指令値qに基づいて、エンジン31の目標回転速度を低く設定することができる。これにより、エンジン31の消費燃料を削減して、燃費を向上することができる。
 作業内容が「積荷旋回」または「空荷旋回」の場合において、旋回体2の旋回の減速中であると判断されれば、旋回の加速中に選択される指令値とは異なる指令値が選択される。具体的に、「積荷旋回」中の旋回の加速中には「掘削」のときと同じ指令値pが選択され、「積荷旋回」中の旋回の減速中には「掘削」のときに選択される指令値pではなく「排土」のときに選択される指令値qが選択される。「空荷旋回」中の旋回の加速中には「排土」のときと同じ指令値qが選択され、「空荷旋回」中の旋回の減速中には「排土」のときに選択される指令値qではなく「掘削」のときに選択される指令値pが選択される。
 このようにすれば、「積荷旋回」中の旋回の減速中に、次に行われるべき「排土」作業に備えて、エンジン31の出力を小さくすることができる。「空荷旋回」中の旋回の減速中に、次に行われるべき「掘削」作業に備えて、エンジン31の出力を大きくすることができる。したがって、掘削、積荷旋回、排土、空荷旋回の作業がこの順に繰り返される一連の積込作業を、スムーズに実行することができる。
 これまでの実施形態の説明では、エンジンコントローラ34と介入コントローラ60とが別々に設けられる例について説明したが、この例に限られるものではない。同じ1つのコントローラが、実施形態のエンジンコントローラ34と介入コントローラ60との両方の機能を備える構成としてもよい。たとえば、既存の油圧ショベル100のエンジンコントローラ34に、実施形態の介入コントローラ60の機能を追加してもよい。
 実施形態では、作業機械の一例として油圧ショベル100について説明したが、油圧ショベル100に限らず、他の種類の作業機械、たとえばブルドーザ、ホイールローダ、モータグレーダなどに本開示の思想を適用してもよい。実施形態では、作業機3の作業内容は作業機位置により推定されたが、作業機3の画像認識により推定してもよい。
 今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
 1 走行体、2 旋回体、3 作業機、3a ブーム、3b アーム、3c バケット、4a ブームシリンダ、4b アームシリンダ、4c バケットシリンダ、6a,6b 圧力センサ、7a,7b,7c ストロークセンサ、9a,9b,9c 角度センサ、11 ペイロードメータ、13,14 走行レバー、20,21 操作レバー、31 エンジン、32,32A 油圧ポンプ、34 エンジンコントローラ、40 油圧アクチュエータ、48 回転速度設定部材、50 エンジン回転センサ、51 油温センサ、60 介入コントローラ、61 演算部、62 作業分類部、63 指令値選択部、64 記憶部、65 出力部、66 切り替えスイッチ、70 センサ、100 油圧ショベル。

Claims (7)

  1.  作業機械の制御装置であって、前記作業機械は、車体と、前記車体に支持された作業機と、前記作業機の駆動源であるエンジンとを有し、
     前記エンジンの目標回転速度を設定するために手動で操作可能な回転速度設定部材と、
     通常制御と介入制御とのいずれか一方を選択的に実行するコントローラとを備え、
     前記通常制御を実行するとき、前記コントローラは、前記回転速度設定部材の操作に基づく前記目標回転速度で前記エンジンを制御し、
     前記介入制御を実行するとき、前記コントローラは、前記作業機の作業内容を推定し、推定された前記作業内容に対応する前記目標回転速度を設定し、前記回転速度設定部材の操作量にかかわらず、設定した前記目標回転速度で前記エンジンを制御する、作業機械の制御装置。
  2.  前記コントローラは、前記エンジンに制御信号を出力するエンジンコントローラと、前記回転速度設定部材と前記エンジンコントローラとの間の信号経路に介入する介入コントローラとを含み、
     前記通常制御を実行するとき、前記回転速度設定部材の操作量を示す信号が前記回転速度設定部材から前記エンジンコントローラに入力され、前記エンジンコントローラは入力された前記操作量に基づき前記目標回転速度を設定し、
     前記介入制御を実行するとき、前記介入コントローラは、前記作業機の作業内容を推定し、推定された前記作業内容に対応する指令値を選択し、前記指令値を示す信号を前記エンジンコントローラに出力し、前記エンジンコントローラは、入力された前記指令値に基づき前記目標回転速度を設定する、請求項1に記載の作業機械の制御装置。
  3.  前記作業機械は、前記車体に取り付けられ前記車体の位置を検出する車体位置センサと、前記作業機に取り付けられ前記作業機の位置を検出する作業機位置センサとをさらに有し、
     前記コントローラは、前記車体位置センサおよび前記作業機位置センサの検出結果に基づいて、前記作業内容を推定する、請求項1または請求項2に記載の作業機械の制御装置。
  4.  前記車体位置センサおよび前記作業機位置センサの検出結果が前記コントローラに直接入力される、請求項3に記載の作業機械の制御装置。
  5.  前記コントローラは、前記作業機に積載されている荷の重量に基づいて、前記作業内容を推定する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の作業機械の制御装置。
  6.  前記コントローラは、前記作業内容の前回の推定結果に基づいて、前記作業内容を推定する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の作業機械の制御装置。
  7.  前記コントローラは、前記作業機に積載されている荷の重量を計測する機能が有効に設定されている場合に、前記介入制御を実行する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の作業機械の制御装置。
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