WO2022185695A1 - 高周波回路 - Google Patents

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Abstract

高周波回路は、第1絶縁層と、第1絶縁層に直接、又は、1若しくは複数の中間層を挟んで積層される第2絶縁層と、第1絶縁層の両面を形成する第1面及び第2面のうち、第2絶縁層に対向しない第1面上に配置される第1グラウンドと、第1絶縁層及び第2絶縁層の間に配置され、第1の交流信号が供給される第1端部を有する第1配線、及び、第2の交流信号が供給される第2端部を有する第2配線と、第2絶縁層の両面を形成する第3面及び第4面のうち、第1絶縁層に対向しない第3面上に配置される第2グラウンドと、第4面に沿う方向に相互に離隔して配置された第1端部及び第2端部の間に位置し、第1絶縁層及び第2絶縁層を貫通して第1グラウンド及び第2グラウンドに接続される導電性の第1シールドビアとを含み、第1シールドビアの第2面に平行な断面は、直交する長辺及び短辺を有する仮想的な第1長方形に内接する。

Description

高周波回路
 本開示は、高周波回路に関する。本出願は、2021年3月3日出願の日本出願第2021-033122号に基づく優先権を主張し、前記日本出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。
 特許文献1は、誘電体基板の表面グラウンド及び裏面グラウンドに電気的に接続された多数のシールドビアを備えた構造を開示している。
特開平8-274513号公報
 本開示のある局面に係る高周波回路は、第1絶縁層と、第1絶縁層に直接、又は、1若しくは複数の中間層を挟んで積層される第2絶縁層と、第1絶縁層の両面を形成する第1面及び第2面のうち、第2絶縁層に対向しない第1面上に配置される第1グラウンドと、第1絶縁層及び第2絶縁層の間に配置され、第1の交流信号が供給される第1端部を有する第1配線、及び、第2の交流信号が供給される第2端部を有する第2配線と、第2絶縁層の両面を形成する第3面及び第4面のうち、第1絶縁層に対向しない第3面上に配置される第2グラウンドと、第4面に沿う方向に相互に離隔して配置された第1端部及び第2端部の間に位置し、第1絶縁層及び第2絶縁層を貫通して第1グラウンド及び第2グラウンドに接続される導電性の第1シールドビアとを含み、第1シールドビアの第2面に平行な断面は、直交する長辺及び短辺を有する仮想的な第1長方形に内接する。
 本開示の別の局面に係る高周波回路は、第1絶縁層と、第1絶縁層に直接、又は、1若しくは複数の中間層を挟んで積層される第2絶縁層と、第1絶縁層の両面を形成する第1面及び第2面のうち、第2絶縁層に対向しない第1面上に配置される第1グラウンドと、第1絶縁層及び第2絶縁層の間に配置され、第1の交流信号が供給される第1端部を有する第1配線、及び、第2の交流信号が供給される第2端部を有する第2配線と、第2絶縁層の両面を形成する第3面及び第4面のうち、第1絶縁層に対向しない第3面上に配置される第2グラウンドと、第1絶縁層及び第2絶縁層の間に配置される第3グラウンドと、第4面に沿う方向に相互に離隔して配置された第1端部及び第2端部の間に位置し、第1絶縁層及び第2絶縁層の少なくとも一方の絶縁層を貫通して、第1グラウンド及び第2グラウンドのうち、第1端部及び第2端部を基準として、少なくとも一方の絶縁層と同じ側に位置するグラウンドと、第3グラウンドとに接続される導電性の第1シールドビアとを含み、第1シールドビアの第2面に平行な断面は、直交する長辺及び短辺を有する仮想的な第1長方形に内接する。
図1は、従来のシールドビアを示す平面図である。 図2は、本開示の実施形態に係る高周波回路の概略構成を示す斜視図である。 図3Aは、図2に示した高周波回路の第1導電層を示す平面図である。 図3Bは、図2に示した高周波回路の第2導電層を示す平面図である。 図3Cは、図2に示した高周波回路の第3導電層を示す平面図である。 図4は、実施形態に係る高周波回路のパッド付近を示す斜視図である。 図5は、図2に示したV-V線で切断した断面図である。 図6は、中間層のグラウンドとシールドビアとを示す斜視図である。 図7は、パッド、配線及び接続ビアを分離して示す斜視図である。 図8は、第1絶縁層を取除いてパッド付近を示す平面図である。 図9は、第1変形例に係る高周波回路を示す断面図である。 図10は、第1変形例に係る高周波回路を示す斜視図である。 図11は、図10に示したXI-XI線で切断した断面図である。 図12は、第3変形例に係る高周波回路を示す斜視図である。 図13は、第4変形例に係る高周波回路を示す斜視図である。 図14は、6層構造の高周波回路を示す断面図である。 図15は、図14とは別の6層構造の高周波回路を示す断面図である。 図16は、7層構造の高周波回路を示す断面図である。 図17は、図16とは別の7層構造の高周波回路を示す断面図である。 図18は、第1のシミュレーション結果を示すグラフである。 図19は、第2のシミュレーション結果を示すグラフである。 図20は、第2のシミュレーション結果を示すグラフである。 図21は、第3のシミュレーションに関する細長いシールドビアの条件を示す平面図である。 図22は、第3のシミュレーションに関する円柱シールドビアの条件を示す平面図である。 図23は、第3のシミュレーション結果を示すグラフである。 図24は、第4のシミュレーションの条件を示す平面図である。 図25は、第4のシミュレーション結果を示すグラフである。
 [発明が解決しようとする課題]
 FPC(Flexible Printed Circuit)の回路基板の内部層に形成されるパターン配線に信号を供給する方法として、垂直給電が知られている。以下、回路基板の内部層に形成される配線を内部配線という。垂直給電においては、例えば、基板表面に形成されたパッドと、内部配線とをビアにより接続する構造を採用し、パッドに同軸コネクタを接触させて信号を供給する。隣接する配線パターンに高周波信号を流すと、クロストークが発生する。これを防止するために、配線に沿って、シールドスルーホール又はシールドビアを配置することが行われている。以下においては、「シールドビア」の用語はシールドスルーホールをも含む意味で使用する。シールドビアは、誘電体基板の厚さ方向に貫通する平面視円形の穴を誘電体基板に多数形成し、各穴内に銅等の導電体を設けることによって形成される。図1には、信号伝送路902を有する高周波回路900において、信号伝送路902を囲むように多数のシールドビア904が形成された構造の例を示している。
 隣接する複数の内部配線に垂直給電する場合には、特に、内部配線への信号供給経路間における電磁波の漏洩によるクロストークが問題となる。ここで、「信号供給経路」とは、パッド、接続ビア及び配線端部を意味する。クロストークの対策として、隣接する信号供給経路間に、図1に示したような円柱状のシールドビア904を多数配置することが考えられる。しかし、隣接する信号供給経路の間隔が狭い場合には、図1に示すようにパッドの周囲に多数のビアを形成することはできない。例えば、基板が厚さ寸法0.3mmと薄く、配線幅0.1mm程度、配線間ピッチ1mm未満であれば、φ0.1mmオーダの細いビアを形成する必要があり、製造が困難である。また、端部間に一列に円柱状のシールドビアを形成しただけでは、シールドビア間の間隔部分により、隣接する端部間のクロストークを抑制できない問題がある。また、製造精度の影響を受けやすい問題もある。即ち、クロストークを抑制するために端部間に円柱状のシールドビアを配置する場合、シールドビアの位置がずれると十分にクロストークを抑制できない。
 したがって、本開示は、隣接する配線に交流信号を供給するための信号供給経路に発生する電磁波の漏洩によるクロストークを抑制した高周波回路を提供することを目的とする。
 [発明の効果]
 本開示によれば、隣接する配線に交流信号を供給するための信号供給経路において発生する電磁波の漏洩によるクロストークを抑制した高周波回路を提供できる。
 [本開示の実施形態の説明]
 本開示の実施形態の内容を列記して説明する。以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組合せてもよい。
 (1)本開示の第1の局面に係る高周波回路は、第1絶縁層と、第1絶縁層に直接、又は、1若しくは複数の中間層を挟んで積層される第2絶縁層と、第1絶縁層の両面を形成する第1面及び第2面のうち、第2絶縁層に対向しない第1面上に配置される第1グラウンドと、第1絶縁層及び第2絶縁層の間に配置され、第1の交流信号が供給される第1端部を有する第1配線、及び、第2の交流信号が供給される第2端部を有する第2配線と、第2絶縁層の両面を形成する第3面及び第4面のうち、第1絶縁層に対向しない第3面上に配置される第2グラウンドと、第4面に沿う方向に相互に離隔して配置された第1端部及び第2端部の間に位置し、第1絶縁層及び第2絶縁層を貫通して第1グラウンド及び第2グラウンドに接続される導電性の第1シールドビアとを含み、第1シールドビアの第2面に平行な断面は、直交する長辺及び短辺を有する仮想的な第1長方形に内接する。これにより、配線の端部付近における電磁波の漏洩により第1配線及び第2配線間に発生するクロストークを抑制できる。
 (2)本開示の第2の局面に係る高周波回路は、第1絶縁層と、第1絶縁層に直接、又は、1若しくは複数の中間層を挟んで積層される第2絶縁層と、第1絶縁層の両面を形成する第1面及び第2面のうち、第2絶縁層に対向しない第1面上に配置される第1グラウンドと、第1絶縁層及び第2絶縁層の間に配置され、第1の交流信号が供給される第1端部を有する第1配線、及び、第2の交流信号が供給される第2端部を有する第2配線と、第2絶縁層の両面を形成する第3面及び第4面のうち、第1絶縁層に対向しない第3面上に配置される第2グラウンドと、第1絶縁層及び第2絶縁層の間に配置される第3グラウンドと、第4面に沿う方向に相互に離隔して配置された第1端部及び第2端部の間に位置し、第1絶縁層及び第2絶縁層の少なくとも一方の絶縁層を貫通して、第1グラウンド及び第2グラウンドのうち、第1端部及び第2端部を基準として、少なくとも一方の絶縁層と同じ側に位置するグラウンドと、第3グラウンドとに接続される導電性の第1シールドビアとを含み、第1シールドビアの第2面に平行な断面は、直交する長辺及び短辺を有する仮想的な第1長方形に内接する。これにより、配線の端部付近における電磁波の漏洩により第1配線及び第2配線間に発生するクロストークを抑制できる。
 (3)好ましくは、第2面に平行な1つの平面内において、第1長方形の長辺と、第1端部及び第2端部を結ぶ直線とにより形成される鋭角は45度以上である。これにより、第1配線及び第2配線間に発生するクロストークを効果的に抑制できる。また、クロストークの抑制効果への製造精度の影響を低減できる。
 (4)より好ましくは、第1絶縁層には、第1端部及び第2端部を露出させる開口が形成されている。これにより、第1配線及び第2配線間に発生するクロストークを効果的に抑制できる。また、片面から、即ち第2絶縁層側からの穴開け加工により、配線端部における電磁波の漏洩が原因となるクロストークを抑制した高周波回路を製造できる。
 (5)さらに好ましくは、高周波回路は、第1グラウンドから離隔されて第1面上にそれぞれ配置される導電性の第1パッド及び第2パッドと、第1絶縁層を貫通し、第1パッド及び第1端部を接続する導電性の第1接続ビアと、第1絶縁層を貫通し、第2パッド及び第2端部を接続する導電性の第2接続ビアとをさらに含み、第1シールドビアは、第1絶縁層及び第2絶縁層を貫通して第1グラウンド及び第2グラウンドに接続する。これにより、第1配線及び第2配線間に発生するクロストークをより効果的に抑制できる。
 (6)好ましくは、高周波回路は、第1絶縁層及び第2絶縁層のうち第1シールドビアにより貫通される絶縁層を貫通して、第1グラウンド及び第2グラウンドのうち第1シールドビアが接続されるグラウンドに接続され、第1端部を挟んで第1シールドビアに対向する導電性の第2シールドビアをさらに含み、第2シールドビアの第2面に平行な断面は、直交する長さが異なる2辺を有する仮想的な第2長方形に内接する。これにより、第1配線及び第2配線間に発生するクロストークを効果的に抑制できる。また、第1端部の側に存在する回路と、第1配線及び第2配線とのクロストークを抑制できる。
 (7)より好ましくは、高周波回路は、第1シールドビアにより貫通される絶縁層を貫通してグラウンドに接続され、第2端部を挟んで第1シールドビアに対向する導電性の第3シールドビアをさらに含み、第3シールドビアの第2面に平行な断面は、直交する長さが異なる2辺を有する仮想的な第3長方形に内接する。これにより、第1配線及び第2配線間に発生するクロストークを効果的に抑制できる。また、第2端部の側に存在する回路と、第1配線及び第2配線とのクロストークを抑制できる。
 (8)さらに好ましくは、高周波回路は、第2面上において、第1配線に対して第1シールドビアの反対側に配置され、第3の交流信号が供給される第3端部を有する第3配線をさらに含み、第1の交流信号及び第3の交流信号は、差動信号である。これにより、差動信号を伝送する配線ペア、即ち第1配線及び第3配線と第2配線との間に発生するクロストークを抑制できる。
 (9)好ましくは、高周波回路は、第2面上において、第2配線に対して第1シールドビアの反対側に配置され、第4の交流信号が供給される第4端部を有する第4配線をさらに含み、第2の交流信号及び第4の交流信号は、差動信号である。これにより、差動信号を伝送する2組の配線ペア間、即ち、第1配線及び第3配線と第2配線及び第4配線との間に発生するクロストークを抑制できる。
 (10)より好ましくは、第1シールドビアは、第1端部及び第2端部間の中央を含むように配置される。これにより、第1配線及び第2配線間に発生するクロストークを効果的に抑制できる。
 (11)さらに好ましくは、第1長方形の中心は、第1端部及び第2端部間の中央よりも、第1配線及び第2配線が存在する側に位置する。これにより、第1配線及び第2配線間に発生するクロストークをより効果的に抑制できる。
 (12)好ましくは、第1長方形の長辺の長さは、第1長方形の短辺の長さの1.5倍以上である。これにより、第1配線及び第2配線間に発生するクロストークを確実に抑制できる。
 (13)より好ましくは、第1長方形の長辺の長さは、第1端部及び第2端部間の距離の1/2以上である。これにより、第1配線及び第2配線間に発生するクロストークをより確実に抑制できる。
 [本開示の実施形態の詳細]
 以下の実施形態においては、同一の部品には同一の参照番号を付してある。それらの名称及び機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
 図2を参照して本開示の実施形態に係る高周波回路100は、相互に積層される2層の絶縁層と、3層の導電層とを含む。高周波回路100の内部には配線が配置されており、その内部配線に対する外部からの交流信号の供給は、第1コネクタ200及び第2コネクタ202を用いた垂直給電により行われる。第1コネクタ200及び第2コネクタ202の各々は、交流信号を伝送する中心導体204と外導体206とを含む。交流信号は、例えば周波数10kHz以上の高周波信号を含む。図2において、1点鎖線の楕円内に高周波回路100の主たる構成要素を分解して示している。即ち、高周波回路100は、第1絶縁層102及び第2絶縁層104と、第1導電層106、第2導電層108及び第3導電層110と、複数のビア112とを含む。第1導電層106は第1絶縁層102の上側に積層される。第2導電層108は第2絶縁層104の下側に積層される。第3導電層110は第1絶縁層102及び第2絶縁層104の間に積層される。複数のビア112は、後述するように2種類のシールドビアを含む。ビア112は、第3導電層110の表面及び裏面から突出している。第1導電層106の上側及び第2導電層108の下側には、図示していない保護用の絶縁部材が配置されていてもよい。便宜上、図2に示したように、直交するXYZ軸を設定する。
 第1絶縁層102及び第2絶縁層104は、所定厚さの誘電体により形成されている。誘電体は、例えば、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、PPE(Polyphenyleneether)、ポリイミド又はLCP(Liquid Crystal Polymer)等を含む。誘電体は、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、PPE及びポリイミド等のうちのいずれかとガラスクロスとを含むFRP(Fiber Reinforced Plastics)であってもよい。第1絶縁層102及び第2絶縁層104は、同じ誘電体により形成されていても、異なる誘電体により形成されていてもよい。第1導電層106、第2導電層108、第3導電層110及びビア112は、所定厚さの銅等の導電部材により形成されている。高周波回路100は、例えば、リジッドなPCB(Printed Circuit Board)又はFPC等である。
 図3Aを参照して、第1導電層106は、第1グラウンド120、第1パッド130及び第2パッド132を含む。第1パッド130及び第2パッド132の各々の周りには離隔領域134が形成されており、第1パッド130、第2パッド132及び第1グラウンド120は相互に離隔され、電気的に絶縁されている。図2に示した第1コネクタ200の中心導体204は第1パッド130に接触し、第1コネクタ200の外導体206は第1パッド130の周囲の第1グラウンド120に接触する。同様に、図2に示した第2コネクタ202の中心導体204は第2パッド132に接触し、第2コネクタ202の外導体206は第2パッド132の周囲の第1グラウンド120に接触する。第1パッド130及び第2パッド132の各々は、所定厚さの1辺の長さL1の正方形である。離隔領域134の各々の外周形状は1辺の長さL2の正方形である。L2はL1よりも大きい。第1パッド130の中心及び第2パッド132の中心は相互に、X軸方向に間隔P1で離隔されている。例えば、第1グラウンド120、第1パッド130及び第2パッド132の厚さは等しい。図3Bを参照して、第2導電層108は、所定厚さの第2グラウンド122を含む。第1導電層106及び第2導電層108には、後述する第3導電層110に形成される各孔と同じ形状及び大きさの孔が、対応する位置に形成されている。即ち、第1導電層106、第2導電層108及び第3導電層110が積層された場合、それらに形成された対応する孔は重なる。
 図3Cを参照して、第3導電層110は、所定厚さの第3グラウンド124と、第1配線136及び第2配線138とを含む。第1配線136及び第2配線138は、それぞれ第1配線端部136E及び第2配線端部138Eを含む。図3Aに示した第1グラウンド120、図3Bに示した第2グラウンド122及び第3グラウンド124は後述するシールドビアを介して相互に接続され、同電位になる。第1配線136及び第2配線138の各々の周りには離隔領域144が形成されており、第1配線136、第2配線138及び第3グラウンド124は相互に電気的に絶縁されている。第3グラウンド124において、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eの間、並びに、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eの両側に長孔140が形成されている。また、第3グラウンド124において、Y軸方向に延伸する第1配線136及び第2配線138に沿って、長孔140と共に3列を構成する複数の円形孔142が形成されている。各列において、長孔140及び複数の円形孔142は相互に、Y軸方向の間隔P2で等間隔に配置されている。第1配線136及び第2配線138の各々は、幅W1を有している。長孔140及び円形孔142により形成される3列、並びに、第1配線136及び第2配線138は、間隔P3で等間隔に配置されている。第1配線136及び第2配線138により、高周波回路100とは別の目的の回路に交流信号が伝達される。別の目的の回路は、信号処理回路又はアンテナ等を含んでいてもよい。
 第1配線端部136E及び第2配線端部138Eの各々は、直交する2辺の長さL3及びL4が異なる長方形である。本開示において長方形とは、正方形を含まない狭義の長方形を意味する。第1配線136及び第2配線138各々の延伸部分の周りに形成されている離隔領域144は、幅W2を有する。第1配線端部136E及び第2配線端部138Eの周りの各離隔領域144は、長さL5及びL6の直交する2辺を有する。L5はL3よりも大きく、L6はL4よりも大きい。
 各長孔140は、細長い形状であり、直交する2辺の長さが異なる仮想的な長方形に内接する。図3Cには、仮想的な長方形を図示していない。長孔140に外接する仮想的な長方形の直交する2辺は、長さL7及びL8である。L7はL8よりも大きい。長孔140に外接する仮想的な長方形の長辺は、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eを結ぶ直線に垂直である。第1配線端部136E及び第2配線端部138Eを結ぶ直線は、例えば、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eの中心間を結ぶ直線である。3つの長孔140、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eの各々の中心の位置は、Y座標が同じである。具体的には、長孔140は、長手方向の両端部が半円であり、半円の直径は長さL8であり、2つの半円の対向する2組の端点が長さL7-L8の2本の線分でそれぞれ接続された形状である。以下、長孔140の形状を角丸長方形ともいう。各円形孔142は、直径D1の円である。後述するように、長孔140及び円形孔142にはシールドビアが配置される。シールドビアは筒状又は柱状であり、第3導電層110から突出する所定高さを有している。シールドビアのZ軸に垂直な断面の外形は、対応する長孔140又は円形孔142と同じ形状及び同じ大きさである。以下、Z軸に垂直な断面をXY断面という。
 図4及び図5を参照して、第1絶縁層102上には、図3Aに示した第1導電層106に含まれる第1パッド130、第2パッド132及び第1グラウンド120が配置されている。第1絶縁層102及び第2絶縁層104の間には、図3Cに示した第3導電層110に含まれる第1配線136、第2配線138及び第3グラウンド124が配置されている。第2絶縁層104の下側の面である裏面には、図3Bに示した第2導電層108に含まれる第2グラウンド122が配置されている。積層された5層構造を貫通して、第1シールドビア150、第2シールドビア152、第3シールドビア154及び複数の円筒シールドビア160が配置されている。図6を参照して、第1シールドビア150は、第1パッド130及び第2パッド132の間に位置し、積層された5層構造をZ軸方向に貫通する筒状に形成されている。第1シールドビア150のXY断面の外形は、角丸長方形である。第1シールドビア150の側面は、第1グラウンド120、第2グラウンド122及び第3グラウンド124に接続している。第2シールドビア152及び第3シールドビア154も同様に形成されている。
 なお、図4及び図5に示した構成には限定されない。例えば、第1シールドビア150は、第2絶縁層104を貫通せずに、第1絶縁層102を貫通して第1グラウンド120と第3グラウンド124とに接続する構成であってもよい。また、第1シールドビア150は、第1絶縁層102を貫通せずに、第2絶縁層104を貫通して第2グラウンド122と第3グラウンド124とに接続する構成であってもよい。第2シールドビア152及び第3シールドビア154に関しても同様である。
 各円筒シールドビア160は、積層された5層構造をZ軸方向に貫通する円筒状に形成されており、複数の円筒シールドビア160は第1配線136及び第2配線138に平行に配置されている。円筒シールドビア160の側面は、第1グラウンド120、第2グラウンド122及び第3グラウンド124に接続している。なお、図4~6及び後述の図7においては、後述する製造方法に依存して付随的に形成される部材に関しては図示していない。
 図5を参照して、上記したように、第1コネクタ200及び第2コネクタ202の中心導体204は、それぞれ第1パッド130及び第2パッド132に接触し、外導体206は第1グラウンド120に接触している。図5及び図7を参照して、第1パッド130及び第2パッド132はそれぞれ、第1絶縁層102を貫通する第1接続ビア162及び第2接続ビア164を介して第1配線端部136E及び第2配線端部138Eに接続している。第1接続ビア162及び第2接続ビア164の各々は、例えば、直径D2の円柱状に形成されている。
 図3A~3Cを参照して上記したように、第1シールドビア150、第2シールドビア152及び第3シールドビア154の各々の長手方向は、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eを結ぶ直線に垂直である。なお、第1シールドビア150、第2シールドビア152及び第3シールドビア154の各々の長手方向とは、各々のXY断面に外接する仮想的な長方形の長辺方向を意味する。第1シールドビア150、第2シールドビア152及び第3シールドビア154の各々のYZ平面への正射影は、第1接続ビア162及び第2接続ビア164のYZ平面への正射影と重なる。第1配線136及び第2配線138に平行に、第1シールドビア150及び複数の円筒シールドビア160により構成される列が形成される。同様に、第1配線136及び第2配線138に平行に、第2シールドビア152及び複数の円筒シールドビア160により構成される列、並びに、第3シールドビア154及び複数の円筒シールドビア160により構成される列が形成される。それら3列と、第1配線136と、第2配線138とは、図3Cに示した間隔P3で等間隔に配置されている。
 以上により、高周波回路100は、第1コネクタ200及び第1絶縁層102からそれぞれ第1パッド130及び第2パッド132に供給される高周波信号を、第1配線136及び第2配線138により目的の回路まで伝送する。第1配線136への信号供給経路を構成する第1パッド130、第1接続ビア162及び第1配線端部136Eと、第2配線138への信号供給経路を構成する第2パッド132、第2接続ビア164及び第2配線端部138Eとの間に、電磁波の漏洩が発生し得る。しかし、第1シールドビア150が第1接続ビア162及び第2接続ビア164の間に配置されているので、漏洩した電磁波は第1シールドビア150により遮蔽される。したがって、第1配線136及び第2配線138間のクロストークを抑制できる。なお、第2絶縁層104上に配置された第1配線136及び第2配線138の直線部分間のクロストークは、第1配線136及び第2配線138の間に配置された複数の円筒シールドビア160により抑制される。
 また、第1配線136への信号供給経路を構成する第1パッド130、第1接続ビア162及び第1配線端部136Eから漏洩した電磁波は、第2シールドビア152によっても遮蔽される。第2配線138への信号供給経路を構成する第2パッド132、第2接続ビア164及び第2配線端部138Eから漏洩した電磁波は、第3シールドビア154によっても遮蔽される。したがって、第1配線136及び第2配線138の両側に、高周波信号が伝送される回路が存在していても、それらの回路と第1配線136及び第2配線138への信号供給経路とのクロストークを抑制できる。なお、第2絶縁層104上の第1配線136及び第2配線138の直線部分と、第1配線136及び第2配線138の両側に存在する回路とのクロストークは、第1配線136及び第2配線138の両側に配置された複数の円筒シールドビア160により抑制される。
 第1配線136及び第2配線138への信号供給経路間のクロストークを抑制するには、第1シールドビア150の長さ、即ち第1シールドビア150のXY断面に外接する仮想的な長方形の長辺の長さL7は、短辺の長さL8の1.5倍以上であることが好ましい。また、第1シールドビア150の長さL7は、短辺の長さL8の3倍以上であることがより好ましい。これにより、第1配線136及び第2配線138への信号供給経路間のクロストークを確実に抑制できる。
 第1配線136及び第2配線138への信号供給経路間のクロストークを十分に抑制するには、第1シールドビア150の長さL7は、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eの間隔以上、即ち2×P3の1/2以上であることが好ましい。また、第1シールドビア150の長さL7は、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eの間隔以上であることがより好ましい。これにより、第1配線136及び第2配線138への信号供給経路間のクロストークをより確実に抑制できる。
 第1配線136及び第2配線138への信号供給経路間のクロストークを抑制するために、第2シールドビア152及び第3シールドビア154の各々も、第1シールドビア150と同様の形状及び寸法に形成されることが好ましい。これにより、第1配線136及び第2配線138と、それらの両側に配置された回路とのクロストークを抑制できる。
 上記では、第1シールドビア150、第2シールドビア152及び第3シールドビア154の長手方向が、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eを結ぶ直線に垂直である場合を説明した。また、シールドビアにより構成される3列と、第1配線136と第2配線138とが等間隔に配列される場合を説明した。そのように構成されることが好ましいが、製造誤差等を考慮して、第1シールドビア150、第2シールドビア152及び第3シールドビア154の形状及び位置には任意性がある。
 例えば、図8を参照して、第1配線136及び第2配線138間のクロストークを抑制するために望ましい第1シールドビア150を実線で示し、第1シールドビア150から変位して形成された第1シールドビア150Aを点線で示す。XY平面内において、第1シールドビア150及び150Aは、同じ大きさの仮想的な長方形に内接するが、長辺が相互に傾いており、中心が相互にずれている。即ち、XY平面内において、第1シールドビア150Aの長手方向と第1配線端部136E及び第2配線端部138Eを結ぶ直線との成す角度θは90度未満であり、第1シールドビア150Aの中心O2は、第1シールドビア150の中心O1から右上にずれている。しかし、θ≧45(度)であり、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eの中心間を結ぶ直線に垂直な平面を射影面として、第1シールドビア150Aの正射影が、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eの正射影を含んでいればよい。第1シールドビア150Aの正射影のY軸方向の長さは、L7×sinθである。そのような位置関係にあれば、第1シールドビア150Aは、第1接続ビア162及び第2接続ビア164の間、並びに、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eの間に位置する。このとき、第1シールドビア150Aは、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eの中心間の中央を含むように配置される。即ち、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eの中心間の中央は、第1シールドビア150Aの内部に位置する。なお、筒状のシールドビアの内部とは、筒の肉厚内に限らず、筒により取り囲まれる空間をも含む意味である。したがって、第1シールドビア150Aは、第1接続ビア162及び第1配線端部136Eからの電磁波の漏洩、並びに、第2接続ビア164及び第2配線端部138Eからの電磁波の漏洩を遮蔽できる。即ち、第1配線136及び第2配線138の間のクロストークを抑制できる。したがって、第1シールドビア150Aの位置が設計位置、例えば第1シールドビア150の位置からずれても、クロストークを十分に抑制でき、クロストークの抑制効果への製造精度の影響を低減できる。
 第2シールドビア152及び第3シールドビア154に関しても、第1接続ビア162、第2接続ビア164、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eとの位置関係は、第1シールドビア150Aと同様であればよい。
 高周波回路100の形成方法に関して説明する。樹脂基板の両面に銅箔が積層された基板と、別の樹脂基板の両面のうちの片面にのみ銅箔が積層された基板とを準備する。以下、両面に銅箔が積層された基板、及び、片面にのみ銅箔が積層された基板を、それぞれ第1基板及び第2基板という。第1基板の1つの面の銅箔をエッチングして回路を形成する。即ち、第1配線端部136Eを有する第1配線136、第2配線端部138Eを有する第2配線138、及び第3グラウンド124を形成する。続いて、第1基板において、ドリル又はレーザーによる加工により、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eを通り、第1基板をその厚さ方向に貫通する穴を開け、その穴を銅でメッキする。これにより、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eにそれぞれ接続する第1接続ビア162及び第2接続ビア164が形成される。続いて、ボンディングシート等の接着剤を用いて、第2基板の銅箔が積層されていない面を、第1基板の回路が形成された面に接着する。続いて、ドリル又はレーザーによる加工により、積層された第1基板及び第2基板を貫通する孔を形成する。これにより、第2基板に積層された銅箔が第2グラウンド122となる。貫通孔を銅でメッキすることにより、後の工程により第1グラウンド120となる銅箔、第2グラウンド122及び第3グラウンド124を接続する第1シールドビア150、第2シールドビア152、第3シールドビア154及び円筒シールドビア160を形成できる。最後に、第1基板の露出している銅箔をエッチングして、第1接続ビア162及び第2接続ビア164にそれぞれ接続する第1パッド130及び第2パッド132と、第1グラウンド120とを形成する。
 また、別の形成方法として、第1基板において、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eに対応する部分に穴を開ける前に、第2基板の銅箔が積層されていない面を、第1基板の回路が形成された面に接着してもよい。その場合、上記したように積層された第1基板及び第2基板に貫通孔を形成するのに加えて、レーザーにより、第1パッド130及び第2パッド132のそれぞれから第1配線端部136E及び第2配線端部138Eまで至る穴を開け、それらの穴及び貫通孔を銅でメッキすればよい。なお、銅でメッキする工程により、第1グラウンド120の露出面及び第2グラウンド122の露出面にも銅が形成される。即ち、図4及び図5等に示した構成において、第1グラウンド120及び第2グラウンド122の各々の露出面に、第1シールドビア150、第2シールドビア152、第3シールドビア154及び円筒シールドビア160と連続して銅が形成される。また、メッキ厚を厚くすることにより、第1シールドビア150、第2シールドビア152、第3シールドビア154及び円筒シールドビア160は中実に形成され、柱状に形成され得る。なお、円筒シールドビア160は、円筒の内部が樹脂で充填されていてもよい。
(第1変形例)
 上記では、第1シールドビア150、第2シールドビア152、第3シールドビア154及び複数の円筒シールドビア160の各々が、第1グラウンド120及び第2グラウンド122を貫通して第1グラウンド120及び第2グラウンド122に接続している場合を説明した。しかし、これに限定されない。図9を参照して、第1変形例に係る高周波回路220の各シールドビアは、第1グラウンド120及び第2グラウンド122を貫通せずに第1グラウンド120及び第2グラウンド122を接続する。
 図9を参照して、高周波回路220においては、図5の高周波回路100と比較して、第1シールドビア150、第2シールドビア152及び第3シールドビア154がそれぞれ第1シールドビア250、第2シールドビア252及び第3シールドビア254で代替されている。第1シールドビア250、第2シールドビア252及び第3シールドビア254の各々は、XY断面が角丸長方形の柱状であり、第1グラウンド120及び第2グラウンド122を貫通せず、上下の端面が第1グラウンド120及び第2グラウンド122に接触している。また、図示していないが、高周波回路220は、高周波回路100の円筒シールドビア160に代替して、第1グラウンド120及び第2グラウンド122を貫通せず、それらに接続する円柱状のシールドビアを含む。それ以外の高周波回路220の構成は高周波回路100と同じである。これにより、第1配線136及び第2配線138への信号供給経路間に発生するクロストークを抑制できる。
(第2変形例)
 上記では、第1配線136及び第2配線138に、それぞれ第1コネクタ200及び第2コネクタ202から第1パッド130及び第2パッド132を介して高周波信号である交流信号が供給される場合を説明したが、これに限定されない。第2変形例の高周波回路は、差動信号を供給する2つのパッドを1組として、複数組のパッドが隣接する場合に、それらの間でのクロストークを抑制することを目的とする。以下、差動信号を供給する2つのパッドをパッドペアという。
 図10及び図11を参照して、第2変形例に係る高周波回路222は、図4に示した高周波回路100と同様に、第1絶縁層102及び第2絶縁層104と、第1導電層106、第2導電層108及び第3導電層110とを含む。第1絶縁層102、第2絶縁層104、第1導電層106、第2導電層108及び第3導電層110は、相互に積層される。以下においては、重複説明を繰返さず、主として、高周波回路222が高周波回路100と異なる点に関して説明する。
 高周波回路222には、図4に示した高周波回路100の第1パッド130及び第2パッド132に代えて、第1絶縁層102の上に第1パッドペア230及び第2パッドペア232が形成されている。第1パッドペア230は、パッド230A及びパッド230Bを含み、第2パッドペア232は、パッド232A及びパッド232Bを含む。第1パッドペア230及び第2パッドペア232の周りには、離隔領域234が形成されている。
 第3導電層110は、図4に示した高周波回路100の第1配線136及び第2配線138に代えて、第2絶縁層104の上に形成された第1配線ペア236及び第2配線ペア238を含む。第1配線ペア236は、配線236A及び配線236Bを含み、第2配線ペア238は、配線238A及び配線238Bを含む。第1配線ペア236及び第2配線ペア238の周りには、離隔領域244が形成されている。パッド230A及びパッド230Bはそれぞれ、高周波回路100と同様に、接続ビア262A及び接続ビア262Bを介して、配線236Aの端部236EA及び配線236Bの端部236EBに接続されている。また、パッド232A及びパッド232Bはそれぞれ、接続ビア264A及び接続ビア264Bを介して、配線238Aの端部238EA及び配線238Bの端部238EBに接続されている。
 第1パッドペア230及び第2パッドペア232の間、並びに、それらに対応する接続ビア間には、第1シールドビア150が配置されている。第1パッドペア230及び第2パッドペア232の両側には、第2シールドビア152及び第3シールドビア154が配置されている。また、高周波回路222は、複数の円筒シールドビア160を含む。第1シールドビア150、第2シールドビア152、第3シールドビア154及び複数の円筒シールドビア160は、図4に示した高周波回路100と同様に、第1配線ペア236及び第2配線ペア238の延伸方向に平行に、3列に配列されている。
 第1配線ペア236及び第2配線ペア238への信号供給経路間のクロストークを抑制するために、高周波回路222の第1シールドビア150に要求される条件は、上記と同様にして得られる。即ち、図3A~7において、第1パッド130及び第2パッド132をそれぞれパッド230A及びパッド232Aとし、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eをそれぞれ端部236EA及び端部238EAとすることにより得られる。例えば、第1シールドビア150の長さは、端部236EA及び端部238EA間の距離の1/2倍以上であることが好ましい。第1配線ペア236及び第2配線ペア238への信号供給経路間のクロストークを抑制するために、第2シールドビア152及び第3シールドビア154の各々も、第1シールドビア150と同様の形状及び寸法に形成されることが好ましい。これにより、第1配線ペア236及び第2配線ペア238と、それらの両側に配置された回路とのクロストークを抑制できる。
 また、高周波回路222の第1シールドビア150の配置は、図8において、第1パッド130及び第2パッド132をそれぞれパッド230A及びパッド232Aとし、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eをそれぞれ端部236EA及び端部238EAとした場合と同じであればよい。即ち、XY平面内において、第1シールドビア150の長手方向と端部236EA及び端部238EAを結ぶ直線との成す角度は45度以上であればよい。また、端部236EA及び端部238EAの中心間を結ぶ直線に垂直な平面を射影面として、第1シールドビア150の正射影が、端部236EA及び端部238EAの正射影を含んでいればよい。そのような位置関係にあれば、第1シールドビア150は、端部236EA及びパッド230Aを接続する接続ビア262Aと、端部238EA及びパッド232Aを接続する接続ビア264Aとの間、並びに、端部236EA及び端部238EAの間に位置する。このとき、第1シールドビア150は、端部236EA及び端部238EAの中心間の中央を含むように配置される。即ち、端部236EA及び端部238EAの中心間の中央が第1シールドビア150の内部に位置する。したがって、第1シールドビア150は、第1配線ペア236及び第2配線ペア238への信号供給経路間のクロストークを抑制できる。
(第3変形例)
 上記では、第1絶縁層102の表面に、内部配線に交流電力を垂直給電するためのパッドを設け、接続ビアを介して内部配線とパッドとを接続する場合を説明したが、これに限定されない。第3変形例に係る高周波回路は、パッドを設けず、内部配線の端部が露出された状態に形成される。
 図12を参照して、第3変形例に係る高周波回路224は、第1シールドビア270、第2シールドビア272及び第3シールドビア274と、それらの上に形成された円筒シールドビア278と、円筒シールドビア276とを含む。高周波回路224においては、図5に示した高周波回路100と比較して、第1パッド130、第2パッド132、第1接続ビア162及び第2接続ビア164が取除かれ、第1絶縁層102及び第1導電層106の一部が取除かれている。また、高周波回路224においては、図5に示した高周波回路100と比較して、第1シールドビア150、第2シールドビア152及び第3シールドビア154がそれぞれ第1シールドビア270、第2シールドビア272及び第3シールドビア274で代替されている。したがって、高周波回路224には離隔領域134は形成されておらず、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eは露出している。それ以外の高周波回路224の構成は、図5に示した高周波回路100と同じである。なお、高周波回路224において、図5に示した高周波回路100と同様に、各シールドビアは筒状に形成されているが、図12においては便宜上、柱状の外形を示している。以下、図5に示した高周波回路100の構成を参照しつつ、高周波回路224の構成を説明する。
 第1シールドビア270、第2シールドビア272、第3シールドビア274及び各円筒シールドビア276は、第2絶縁層104、第2導電層108及び第3導電層110を貫通して、第2グラウンド122と第3グラウンド124とを接続している。各々の円筒シールドビア278は、第1絶縁層102及び第1導電層106を貫通して第1グラウンド120と第3グラウンド124とを接続している。第1配線136及び第2配線138への交流信号の供給は、図5に示した第1コネクタ200及び第2コネクタ202の中心導体204をそれぞれ第1配線端部136E及び第2配線端部138Eに接触させることにより行われる。したがって、第1コネクタ200及び第2コネクタ202の中心導体204がそれぞれ第1配線端部136E及び第2配線端部138Eに接触するように、第1絶縁層102が形成されていればよい。即ち、第1絶縁層102及び第1導電層106は、図12に示したように広い範囲で除去されなくてもよい。少なくとも、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eの上方の所定の領域に第1絶縁層102及び第1導電層106が存在しなければよい。
 第1シールドビア270、第2シールドビア272及び第3シールドビア274は、図5に示した高周波回路100の第1シールドビア150、第2シールドビア152及び第3シールドビア154とは高さが異なるが、同様の形状に形成されている。第1シールドビア270、第2シールドビア272及び第3シールドビア274と、第1配線端部136E、第2配線端部138E及び円筒シールドビア160との、XY平面内における位置関係は、図5に示した高周波回路100と同様である。即ち、第1シールドビア270は、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eの間に配置され、第2シールドビア272及び第3シールドビア274は、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eの両側に配置されている。したがって、第1シールドビア270により、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eにおける電磁波の漏洩を遮蔽でき、第1配線136及び第2配線138間のクロストークを抑制できる。また、第2シールドビア272及び第3シールドビア274により、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eの両側に回路が存在しても、それらと第1配線端部136E及び第2配線端部138Eとの間のクロストークを抑制できる。
 これにより、第1絶縁層102、第2絶縁層104及び第3導電層110を積層した基板の両面から穴開け加工によりシールドビアを形成する場合、配線の端部付近においては、一方の側、即ち第1絶縁層102側からの穴開け加工が不要になる。また、配線の端部付近で一方の側、即ち第1絶縁層102側からの穴開け加工が困難である場合にも、配線の端部における電磁波の漏洩が原因となるクロストークを抑制した高周波回路を製造できる。
(第4変形例)
 第3変形例として示した、パッド及び接続ビアを設けない構成は、差動信号を伝送する高周波回路にも適用できる。第4変形例に係る高周波回路は、パッドを設けず、内部配線の端部が露出した状態に形成され、差動信号を伝送する。
 図13を参照して、第4変形例に係る高周波回路226は、第1シールドビア280、第2シールドビア282及び第3シールドビア284を含む。高周波回路226においては、図10に示した高周波回路222と比較して、第1パッドペア230、第2パッドペア232、第1接続ビアペア262及び第2接続ビアペア264が取除かれ、第1絶縁層102及び第1導電層106の一部が取除かれている。また、高周波回路226においては、図10に示した高周波回路222と比較して、第1シールドビア250、第2シールドビア252及び第3シールドビア254がそれぞれ第1シールドビア280、第2シールドビア282及び第3シールドビア284で代替されている。したがって、高周波回路226には離隔領域234は形成されていない。それ以外の高周波回路226の構成は、図10に示した高周波回路222と同じである。なお、高周波回路226において、図10に示した高周波回路222と同様に、各シールドビアは筒状に形成されているが、図13においては便宜上、柱状の外形を示している。以下、図10に示した高周波回路222の構成を参照しつつ、高周波回路226の構成を説明する。
 第1シールドビア280、第2シールドビア282、第3シールドビア284及び各円筒シールドビア286は、第2絶縁層104、第2導電層108及び第3導電層110を貫通して、第2グラウンド122と第3グラウンド124とを接続している。差動の交流信号の供給は、4つのコネクタの中心導体をそれぞれ端部236EA、端部236EB、端部238EA及び端部238EBに接触させることにより行われる。したがって、4つのコネクタの中心導体がそれぞれ端部236EA、端部236EB、端部238EA及び端部238EBに接触するように、第1絶縁層102が形成されていればよい。即ち、第1絶縁層102及び第1導電層106は、図13に示したように広い範囲で除去されなくてもよい。少なくとも、端部236EA、端部236EB、端部238EA及び端部238EBの上方の所定の領域に第1絶縁層102及び第1導電層106が存在しなければよい。
 第1シールドビア280、第2シールドビア282及び第3シールドビア284は、図10に示した高周波回路222の第1シールドビア150、第2シールドビア152及び第3シールドビア154とは高さが異なるが、同様の形状に形成されている。第1シールドビア280、第2シールドビア282及び第3シールドビア284と、端部236EA、端部236EB、端部238EA、端部238EB及び円筒シールドビア160との、XY平面内における位置関係は、図10に示した高周波回路222と同様である。即ち、第1シールドビア280は、端部236EA及び端部238EAの間に配置され、第2シールドビア282及び第3シールドビア284は、端部236EB及び端部238EBの両側に配置されている。したがって、第1シールドビア280により、端部236EA及び端部238EAにおける電磁波の漏洩を遮蔽でき、第1配線ペア236及び第2配線ペア238間のクロストークを抑制できる。また、第2シールドビア282及び第3シールドビア284により、端部236EB及び端部238EBの両側に回路が存在しても、それらの回路と端部236EB及び端部238EBとの間のクロストークを抑制できる。
 上記では、基板の表面にパッドを設け、接続ビアによりパッドと基板内部の配線とを接続する場合、又は、基板内部の配線の端部を露出する場合を説明したが、これに限定されない。基板表面にパッドを設けず、接続ビアが露出された構成であってもよい。交流信号を供給するコネクタの中心導体を、露出した接続ビアの端部に接触させることにより、基板内部の配線に交流信号を供給できる。また、パッドと接続ビアとが一体に形成されてもよい。
 上記では、1本の配線で交流信号を伝送する配線間、又は、差動信号を伝送する配線ペア間におけるクロストークを抑制する場合を説明したが、これに限定されない。交流信号を伝送する1つの配線と、差動信号を伝送する配線ペアとの間のクロストークを抑制してもよい。即ち、交流信号を伝送する1つの配線の端部と、差動信号を伝送する1組の配線ペアの端部との間に、上記したように、XY断面の外形が角丸長方形の筒状又は柱状のシールドビアを配置する。例えば、図10に示した高周波回路222において、第2配線ペア238、第2接続ビアペア264及び第2パッドペア232の構成を、図4の第2配線138、第2接続ビア164及び第2パッド132の構成で代替することにより高周波回路を構成できる。そのような高周波回路であれば、第1配線ペア236への信号供給経路と、代替した第2配線138への信号供給経路との間のクロストークを抑制できる。
 上記では、2つの配線又は2組の配線ペアがパッドから所定の範囲内において、平行に延伸している場合を説明したが、これに限定されない。2つのパッド又は2組のパッドペアの各々に接続されている配線が平行ではなく、所定の角度、例えば90度を成す場合、又は、2つの配線が逆方向に延伸する場合であっても、パッド間でのクロストークが発生し得る。したがって、上記したように、2つのパッド間又は2組のパッドペア間に、基板面に平行な断面が角丸長方形のシールドビアを設ければ、配線の端部における電磁波の漏洩に起因するクロストークを抑制できる。
 なお、パッド、配線端部、及び、それらの周囲の離隔領域の形状は上記した形状に限定されず、任意である。例えば、図2~5に示した高周波回路100の第1パッド130、第2パッド132及び離隔領域134の形状は、円形、又は隣接する2辺の長さが異なる長方形であってもよい。第1配線端部136E、第2配線端部138E及び離隔領域144の形状は、正方形又は円形であってもよい。また、交流信号を供給するためのコネクタである図2の第1コネクタ200及び第2コネクタ202の形状は矩形の筒状に限らず、任意である。第1コネクタ200及び第2コネクタ202は、例えば、円筒状であってもよい。図10等に示した、差動信号を伝送する高周波回路に関しても同様である。
 上記では、配線が配置された第3導電層110において、図3Cの第1配線136及び第2配線138等の周囲に第3グラウンド124を配置する場合を説明したが、これに限定されない。第3グラウンド124が設けられていなくてもよい。例えば、図4に示した高周波回路100において、第1シールドビア150、第2シールドビア152、第3シールドビア154及び円筒シールドビア160が、第1グラウンド120及び第2グラウンド122に接続されている。したがって、パッド、接続ビア及び端部により構成される信号供給経路間のクロストーク及び配線間のクロストークを抑制できる。
 上記では、高周波回路が、2層の絶縁層及び3層の導電層により構成される5層を含む場合を説明したが、これに限定されない。6層以上を含む回路であってもよい。例えば、図5に示した5層構造において、第1絶縁層102及び第2絶縁層104の間に、1又は複数の中間層が配置されていてもよい。中間層は、絶縁層であっても、導電層であってもよい。例えば、図14を参照して、図5に示した5層構造において、第3導電層110と第2絶縁層104との間に、第2絶縁層104とは別の材質の絶縁層300が配置されていてもよい。別の材質は接着剤等である。また、図15を参照して、図5に示した5層構造において、第1絶縁層102と第3導電層110との間に、第1絶縁層102とは別の材質の絶縁層302が配置されていてもよい。また、図16を参照して、図5に示した5層構造において、第1絶縁層102と第3導電層110との間に、絶縁層304及び導電層306が配置されていてもよい。図16に示した積層構造においては、第1接続ビア162及び第2接続ビア164が、導電層306に接触しないように、それぞれ離隔領域308及び310が形成されている。
 なお、5層構造の外側に、絶縁層、又は、絶縁層及び導電層が配置されてもよい。例えば、図17を参照して、図5に示した5層構造において、第2導電層108に、絶縁層312及び導電層314が積層されていてもよい。図14~17のいずれに示した積層構造においても、第1シールドビア150により第1配線136及び第2配線138の端部間のクロストークを抑制できる。また、第2シールドビア152及び第3シールドビア154により、第1配線136及び第2配線138の両側に存在する配線とのクロストークを抑制できる。
 上記では、第1~第3シールドビアの各々のXY断面の外形形状、即ち長孔140が角丸長方形である場合を説明したが、これに限定されない。第1~第3シールドビアの各々のXY断面の外形形状は、直交する2辺の長さが異なる仮想的な長方形に内接する形状であればよく、任意である。例えば、楕円形又は楕円形に類似する形状であってもよい。楕円形に類似する形状には、例えば、涙滴形及び雨滴形等が含まれる。
 以下に、シミュレーション結果を示すことにより、本開示の有効性を示す。
(第1のシミュレーション)
 図3A~3C及び図4に示した構成及び形状を用いたシミュレーション結果を示す。採用した第1パッド130、第2パッド132、第1シールドビア150、第2シールドビア152、第3シールドビア154、円筒シールドビア160、第1配線136、第2配線138、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eに関する寸法を表1に示す。表1には、mm単位で数値を示している。シールドビアは全て柱状とした。変数名は、図3A~3C及び図8に示したものである。第1パッド130、第2パッド132及び離隔領域134は正方形とした。第1シールドビア150、第2シールドビア152、第3シールドビア154、第1パッド130及び第2パッド132の各々のXY平面における中心は、Y座標の値が同じであるとした。第1絶縁層102及び第2絶縁層104の各々は、厚さ0.1mm、比誘電率2.2とした。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 上記の構成の基板に対して、図2に示した第1コネクタ200から第1配線136に供給する高周波信号の周波数を変化させ、第2配線138に流れる信号を数値計算した。また、比較のために、L7=0.2(mm)とし、その他の変数値は表1の値を用い、シールドビアは全て円柱として、同様に、第2配線138に流れる信号を数値計算した。
 図18に計算結果を示す。縦軸は、FEXT値であり、第1配線136に供給した信号強度に対する第2配線138の信号強度の値、即ち電圧振幅の比をdB単位で表す。FEXT値は、図2に示した第1コネクタ200から第1配線136に入力した高周波信号が、第2配線138から出ていくクロストークの程度を表す。横軸は、供給した交流信号の周波数であり、横軸の単位はGHzである。実線は、表1の値を用いた結果であり、点線はL7=0.2(mm)とした比較例の結果である。図18のグラフから、配線端部付近に、基板に平行な断面が細長い形状、例えば角丸長方形のシールドビアを配置することにより、断面円形のシールドビアを配置する場合よりも、クロストークを約20dB抑制でき、電力強度に換算すると1/100にできることが分かる。
(第2のシミュレーション)
 第1のシミュレーションと同様に、図3A~3C及び図4に示した構成を用い、第1シールドビア150、第2シールドビア152及び第3シールドビア154の長さL7の値を変化させて、クロストークを評価した。シールドビアは全て柱状である。その他の変数値には表1の値を用いて、第1コネクタ200から第1配線136に供給する交流信号の周波数を変化させ、第2配線138に流れる信号を数値計算した。
 図19に、長さL7を、0.3mmから2.1mmまで0.2mm間隔で変化させて計算した結果を実線で示す。縦軸及び横軸の意味は、図18と同じである。参考に、図18に示した点線のグラフを、図19においても点線で示している。図19のグラフから、配線端部付近に設けたシールドビアの長さL7を長くするほど、クロストークの抑制効果が大きくなることが分かる。一方、L7=1.9及びL=2.1のグラフは、周波数が約15GHz以上において、ほぼ同じになっている。図20は、図19において周波数30GHzのときのFEXT値を、シールドビアの長さL7に対してプロットしたものである。図20において、シールドビアの長さL7をある程度以上に大きくしても、FEXT値の減少が見られなくなる。したがって、伝送する信号の周波数によっては、シールドビアの長さL7は、所定値までに留めておけばよいことが分かる。
(第3のシミュレーション)
 図3A~3C及び図4に示した構成と表1に示した値とを用い、第1シールドビア150、第2シールドビア152及び第3シールドビア154の位置を第1パッド130及び第2パッド132からシフトして、第1のシミュレーションと同様にクロストークを評価した。具体的には図21に示すように、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eの各々の中心に対してY軸方向に、第1シールドビア150、第2シールドビア152及び第3シールドビア154の各々の中心をシフト量S(mm)だけ移動させて、数値計算を実行した。第1シールドビア150、第2シールドビア152及び第3シールドビア154の移動に応じて、円柱シールドビア166の位置も移動させた。S(mm)は、-0.25≦S≦0.25の範囲で変化させた。Y軸の正方向への移動量を正の値で表し、Y軸の負方向への移動量を負の値で表す。比較のために、図22に示すように、L7=0.2(mm)、即ち第1~第3シールドビアは全て円柱であるとして、それら円柱シールドビア168の各々の中心を、上記と同様にシフト量S(mm)だけ移動させて、数値計算を実行した。
 図23に、供給した交流信号の周波数を30GHzとした計算結果を示す。実線は図21に示した構成の計算結果を示し、点線は図22に示した構成の計算結果を示す。縦軸は、図18と同様にFEXT値である。横軸は、シフト量S(mm)である。図23から、第1シールドビア150、第2シールドビア152及び第3シールドビア154の位置が、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eからずれても、全て円柱シールドビア168を用いた場合よりも約10dB以上クロストークを抑制できることが分かる。なお、第1シールドビア150、第2シールドビア152及び第3シールドビア154を最大に移動させた場合、即ちS=±0.25でも、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eの間には第1シールドビア150が位置している。また、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eの両側には、第2シールドビア152及び第3シールドビア154が位置している。即ち、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eの中心間を結ぶ線に垂直な射影面への第1配線端部136E及び第2配線端部138Eの正射影は、同射影面への第1シールドビア150、第2シールドビア152及び第3シールドビア154の正射影に含まれる。第1配線端部136E及び第2配線端部138Eと、第1シールドビア150、第2シールドビア152及び第3シールドビア154とが、このような位置関係にあれば、隣接する配線への信号供給経路間のクロストークを十分に抑制できる。したがって、第1シールドビア150、第2シールドビア152及び第3シールドビア154の位置が設計位置から多少ずれても、クロストークを十分に抑制でき、クロストークの抑制効果への製造精度の影響を低減できる。
 なお、図23に示した実線のグラフの最小値は、S=0の点ではなく、それよりもシフト量Sの負側にずれている。これは、第1配線136及び第2配線138がY軸の負側に延伸していることによるものと考えられる。したがって、第1シールドビア150、第2シールドビア152及び第3シールドビア154の各々の中心は、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eの各々の中心よりも、配線が延伸するY軸の負方向に少しずれた位置にあることが最も好ましい。
(第4のシミュレーション)
 配線の端部間に配置したシールドビアの効果を確認するためのシミュレーションを行った。具体的には、図24に示すように、図3A~3C及び図4に示した構成において、図21に示した第2シールドビア152及び第3シールドビア154を、円柱シールドビア166と同じ寸法の円柱シールドビア170で代替した。各変数値には表1の値を用いた。このような条件で、第1のシミュレーションと同様に、第1コネクタ200から第1配線136に供給する高周波信号の周波数を変化させ、第2配線138に流れる信号を数値計算した。
 図25に計算結果を破線で示す。参考に、図18に示した点線及びL7=0.7の実線を、図25にも示す。図25において、破線のFEXT値は、実線のFEXT値よりも少し大きいが、点線のFEXT値よりも十分に小さい。したがって、第1配線端部136E及び第2配線端部138Eの間に設けるシールドビアのみを、例えば角丸長方形のようなXY断面形状が細長い形状とすれば、第1配線136及び第2配線138への信号供給経路間のクロストークの十分な抑制効果が得られる。
 以上、実施の形態を説明することにより本開示を説明したが、上記した実施の形態は例示であって、本開示は上記した実施の形態のみに制限されるわけではない。本開示の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含む。
100、220、222、224、226、900  高周波回路
102  第1絶縁層
104  第2絶縁層
106  第1導電層
108  第2導電層
110  第3導電層
112  ビア
120  第1グラウンド
122  第2グラウンド
124  第3グラウンド
130  第1パッド
132  第2パッド
134、144、234、244、308、310  離隔領域
136  第1配線
138  第2配線
136E  第1配線端部
138E  第2配線端部
140  長孔
142  円形孔
150、150A、250、270、280  第1シールドビア
152、252、272、282  第2シールドビア
154、254、274、284  第3シールドビア
160、276、278、286  円筒シールドビア
162  第1接続ビア
164  第2接続ビア
166、168、170  円柱シールドビア
200  第1コネクタ
202  第2コネクタ
204  中心導体
206  外導体
230  第1パッドペア
230A、230B、232A、232B  パッド
232  第2パッドペア
236  第1配線ペア
236A、236B、238A、238B  配線
236EA、236EB、238EA、238EB  端部
238  第2配線ペア
262  第1接続ビアペア
262A、262B、264A、264B  接続ビア
264  第2接続ビアペア
300、302、304、312  絶縁層
306、314  導電層
902  信号伝送路
904  シールドビア
D1、D2  直径
L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8  長さ
P1、P2、P3  間隔
S  シフト量
W1、W2  幅
θ  角度

Claims (13)

  1.  第1絶縁層と、
     前記第1絶縁層に直接、又は、1若しくは複数の中間層を挟んで積層される第2絶縁層と、
     前記第1絶縁層の両面を形成する第1面及び第2面のうち、前記第2絶縁層に対向しない前記第1面上に配置される第1グラウンドと、
     前記第1絶縁層及び前記第2絶縁層の間に配置され、第1の交流信号が供給される第1端部を有する第1配線、及び、第2の交流信号が供給される第2端部を有する第2配線と、
     前記第2絶縁層の両面を形成する第3面及び第4面のうち、前記第1絶縁層に対向しない前記第3面上に配置される第2グラウンドと、
     前記第4面に沿う方向に相互に離隔して配置された前記第1端部及び前記第2端部の間に位置し、前記第1絶縁層及び前記第2絶縁層を貫通して前記第1グラウンド及び前記第2グラウンドに接続される導電性の第1シールドビアとを含み、
     前記第1シールドビアの前記第2面に平行な断面は、直交する長辺及び短辺を有する仮想的な第1長方形に内接する、高周波回路。
  2.  第1絶縁層と、
     前記第1絶縁層に直接、又は、1若しくは複数の中間層を挟んで積層される第2絶縁層と、
     前記第1絶縁層の両面を形成する第1面及び第2面のうち、前記第2絶縁層に対向しない前記第1面上に配置される第1グラウンドと、
     前記第1絶縁層及び前記第2絶縁層の間に配置され、第1の交流信号が供給される第1端部を有する第1配線、及び、第2の交流信号が供給される第2端部を有する第2配線と、
     前記第2絶縁層の両面を形成する第3面及び第4面のうち、前記第1絶縁層に対向しない前記第3面上に配置される第2グラウンドと、
     前記第1絶縁層及び前記第2絶縁層の間に配置される第3グラウンドと、
     前記第4面に沿う方向に相互に離隔して配置された前記第1端部及び前記第2端部の間に位置し、前記第1絶縁層及び前記第2絶縁層の少なくとも一方の絶縁層を貫通して、前記第1グラウンド及び前記第2グラウンドのうち、前記第1端部及び前記第2端部を基準として、前記少なくとも一方の絶縁層と同じ側に位置するグラウンドと、前記第3グラウンドとに接続される導電性の第1シールドビアとを含み、
     前記第1シールドビアの前記第2面に平行な断面は、直交する長辺及び短辺を有する仮想的な第1長方形に内接する、高周波回路。
  3.  前記第2面に平行な1つの平面内において、前記第1長方形の前記長辺と、前記第1端部及び前記第2端部を結ぶ直線とにより形成される鋭角は45度以上である、請求項1又は請求項2に記載の高周波回路。
  4.  前記第1絶縁層には、前記第1端部及び前記第2端部を露出させる開口が形成されている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の高周波回路。
  5.  前記第1グラウンドから離隔されて前記第1面上にそれぞれ配置される導電性の第1パッド及び第2パッドと、
     前記第1絶縁層を貫通し、前記第1パッド及び前記第1端部を接続する導電性の第1接続ビアと、
     前記第1絶縁層を貫通し、前記第2パッド及び前記第2端部を接続する導電性の第2接続ビアとをさらに含む、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の高周波回路。
  6.  前記第1絶縁層及び前記第2絶縁層のうち前記第1シールドビアにより貫通される絶縁層を貫通して、前記第1グラウンド及び前記第2グラウンドのうち前記第1シールドビアが接続されるグラウンドに接続され、前記第1端部を挟んで前記第1シールドビアに対向する導電性の第2シールドビアをさらに含み、
     前記第2シールドビアの前記第2面に平行な断面は、直交する長さが異なる2辺を有する仮想的な第2長方形に内接する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の高周波回路。
  7.  前記第1シールドビアにより貫通される前記絶縁層を貫通して前記グラウンドに接続され、前記第2端部を挟んで前記第1シールドビアに対向する導電性の第3シールドビアをさらに含み、
     前記第3シールドビアの前記第2面に平行な断面は、直交する長さが異なる2辺を有する仮想的な第3長方形に内接する、請求項6に記載の高周波回路。
  8.  前記第2面上において、前記第1配線に対して前記第1シールドビアの反対側に配置され、第3の交流信号が供給される第3端部を有する第3配線をさらに含み、
     前記第1の交流信号及び前記第3の交流信号は、差動信号である、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の高周波回路。
  9.  前記第2面上において、前記第2配線に対して前記第1シールドビアの反対側に配置され、第4の交流信号が供給される第4端部を有する第4配線をさらに含み、
     前記第2の交流信号及び前記第4の交流信号は、差動信号である、請求項8に記載の高周波回路。
  10.  前記第1シールドビアは、前記第1端部及び前記第2端部間の中央を含むように配置される、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の高周波回路。
  11.  前記第1長方形の中心は、前記第1端部及び前記第2端部間の中央よりも、前記第1配線及び前記第2配線が存在する側に位置する、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の高周波回路。
  12.  前記第1長方形の前記長辺の長さは、前記第1長方形の前記短辺の長さの1.5倍以上である、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の高周波回路。
  13.  前記第1長方形の前記長辺の長さは、前記第1端部及び前記第2端部間の距離の1/2以上である、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の高周波回路。
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