WO2022172904A1 - 合金触媒および電極 - Google Patents

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Abstract

本発明は、SnおよびFeを金属成分として含む合金触媒であって、金属成分全体に対し、Snが85原子%以上99.5原子%以下の割合であり、かつFeが0.5原子%以上15原子%以下の割合であり、合金触媒全体に対し、SnおよびFeの合計量が15質量%以上45質量%以下である合金触媒に関する。

Description

合金触媒および電極
 本発明は、合金触媒および電極に関する。
 現在、地球温暖化によって様々な問題が生じており、地球温暖化の主な原因とされるCOの削減が強く求められている。COの削減には、その排出を抑制する他、COを転化する方法が挙げられる。
 例えば、図1に示すように太陽電池のような再生可能エネルギーを利用する装置を準備し、電解質膜を隔ててCO還元極および酸素発生極を有する電極室をそれぞれ設け、CO還元極ではCO + 2H + 2e → HCOOHの電気化学的反応を、酸素発生極ではHO → 2H + 2e + 1/2O↑の電気化学的反応を生じさせる、COの電解還元する方法がある。
 しかし、COは安定な物質であるため、COの電解還元には困難が伴うことがある。例えば、COの還元前に水素が優先的に発生し、ギ酸の電気化学的生成を妨害することが知られている。
 一方、COを電解還元し、ギ酸を電気化学的に生成するための触媒(以下、ギ酸生成触媒と言うことがある)として、SnやPbが有効であることが知られている(例えば下記非特許文献1参照)。
D.Du et al.,J.Appl.Electrochem 47(2017)661-678
 しかし、従来技術のギ酸生成触媒は、電解還元反応速度が遅く、単位時間あたりのギ酸生成量が少ないという問題点がある。
 したがって本発明の目的は、COの電解還元によりギ酸を電気化学的に生成するに際し、ギ酸の生成速度を向上させ得る合金触媒および電極を提供することにある。
 本発明は、以下の通りである。
1.SnおよびFeを金属成分として含む合金触媒であって、
 前記金属成分全体に対し、前記Snが85原子%以上99.5原子%以下の割合であり、かつ前記Feが0.5原子%以上15原子%以下の割合であり、
 前記合金触媒全体に対し、前記Snおよび前記Feの合計量が15質量%以上45質量%以下である、合金触媒。
2.さらに導電性基材を含む、前記1に記載の合金触媒。
3.前記1または2に記載の合金触媒および電極基材を含む、電極。
 本発明の実施形態の合金触媒および電極は、COの電解還元によりギ酸を電気化学的に生成するに際し、ギ酸の生成速度を向上させることができる。また、本発明の実施形態の合金触媒および電極は、常温・常圧下で使用することができ、かつ安全で安価な金属によって構成されるため、取り扱い性およびコスト性にも優れる。
図1は、再生可能エネルギーを利用する装置を用いてCOを電解還元する方法を説明するための模式図である。 図2は、本発明の一態様の合金触媒の製造方法の一例を説明するための工程図である。 図3は、実施例1~3と比較例1~3におけるギ酸生成速度の比較図である。
 本明細書において、範囲を示す「A~B」は、「A以上B以下」を意味する。また、本明細書において、「重量」と「質量」、および、「重量%」や「wt%」と「質量%」は、それぞれ同義語として扱う。
 以下、本発明の実施形態について説明する。
 本発明の一実施形態の合金触媒は、SnおよびFeを金属成分として含み、前記金属成分全体に対し、前記Snが85原子%以上99.5原子%以下の割合であり、かつ前記Feが0.5原子%以上15原子%以下の割合であり、前記合金触媒全体に対し、前記Snおよび前記Feの合計量が15質量%以上45質量%以下であることを特徴とする。
 本実施形態の合金触媒は、上述のように、金属成分全体に対してSnを85原子%以上99.5原子%以下含む。前記Snの割合が85原子%未満であると、COの還元反応が十分に進行しない。また、前記Snの割合が99.5原子%を超えると、合金触媒中のFeの割合が少な過ぎて、ギ酸の生成速度向上という本発明の効果を十分に奏することができない。
 一方、本実施形態の合金触媒は、上述のように、金属成分全体に対してFeを0.5原子%以上15原子%以下含む。前記Feの割合が0.5原子%未満であると、合金触媒中のFeの割合が少な過ぎて、ギ酸の生成速度向上という本発明の効果を十分に奏することができない。また、前記Feの割合が15原子%を超えると、COの還元前に水素が優先的に発生することにより、ギ酸の電気化学的生成が妨害される。
 一般的に、Feを含有する合金触媒は、電解還元時に水素を多く発生することが知られている(例えば、Y.Hori et al.,Electrochimica Acta 39(1994)1833-1839.参照)。図1に示すように、CO還元極で水素が多く発生すると、CO還元反応に用いられるHの量が減少してしまい、その結果CO還元極でのギ酸の生成速度が減少すると考えられた。
 しかし、本実施形態の合金触媒は、SnとFeとを組み合わせ、かつSnおよびFeの割合を特定範囲に設定することにより、COの還元前に水素が優先的に発生してしまうという従来の問題点を解消し、ギ酸の生成速度を向上させることが可能となる。
 ギ酸の生成速度向上という本発明の効果の観点から、本実施形態の合金触媒は、前記金属成分全体に対し、Snの割合が85原子%以上が好ましく、90原子%以上がより好ましく、また、99.5原子%以下が好ましく、99原子%以下がより好ましい。
 また、前記金属成分全体に対し、Feの割合が0.5原子%以上が好ましく、1原子%以上がより好ましく、また、15原子%以下が好ましく、10原子%以下がより好ましい。
 また、本実施形態の合金触媒は、前記金属成分全体に対し、Snの割合が85原子%以上99.5原子%以下であり、かつFeの割合が0.5原子%以上15原子%以下であるのが好ましく、Snの割合が90原子%以上99原子%以下であり、かつFeの割合が1原子%以上10原子%以下であるのがさらに好ましい。
 なお、本実施形態において、金属成分中のSnの原子%とは、金属成分全体に含まれる金属の原子数に対するSn原子の個数の百分率を意味する。またFeの原子%も同様である。これらは、実施例に記載のように、ICP分析により測定することができる。
 また、本実施形態における金属成分はSnおよびFe以外の金属成分を含んでいてもよく、例えば、Cu、Pb、Na、K、Ca、As、Mg、Zn、Mn等が挙げられる。
 本実施形態における金属成分は、SnおよびFeからなることが好ましいが、不可避不純物としてその他の金属を含むことを排除するものではない。前記金属成分は、例えば、不可避不純物として、その他の金属を、0~0.01原子%の範囲で含んでいてもよい。
 本実施形態の合金触媒は、上述のように、その全体に対し、SnおよびFeの合計量が15質量%以上45質量%以下である。前記SnおよびFeの合計量が15質量%未満であると、合金触媒における金属成分の割合が少な過ぎて、ギ酸の生成速度向上という本発明の効果を十分に奏することができない。
 本実施形態の合金触媒は、その全体に対し、SnおよびFeの合計量が15質量%以上であるのが好ましく、20質量%以上であるのがより好ましく、また、45質量%以下であるのが好ましく、30質量%以下であるのがより好ましい。また、本実施形態の合金触媒は、その全体に対し、15質量%以上45質量%以下であるのが好ましく、20質量%以上30質量%以下がより好ましい。
 後述する導電性基材を用いる形態においては、合金触媒全体に対し、前記Snおよび前記Feの合計量が10質量%以上50質量%以下であり、かつ前記導電性基材の含有量が50質量%以上90質量%以下であることが好ましく、また、前記Snおよび前記Feの合計量が15質量%以上45質量%以下であり、かつ前記導電性基材の含有量が55質量%以上85質量%以下であることがより好ましく、また、前記Snおよび前記Feの合計量が20質量%以上30質量%以下であり、かつ前記導電性基材の含有量が70質量%以上80質量%以下であることがさらに好ましい。
 本実施形態の合金触媒は、導電性基材によって担持された形態であることができる。
 導電性基材としては、公知のものを使用でき、例えば導電性炭素材料、金属材料等が挙げられる。なかでも、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等の導電性カーボンブラック、天然黒鉛及び人造黒鉛等のグラファイト、炭素繊維、カーボンナノチューブ等の繊維状炭素材料等が好ましく、導電性カーボンブラックがより好ましい。
 導電性カーボンブラックとしては、市販されているものを使用できる。例えば、デンカ株式会社製DENKA BLACK、CABOT社製Vulcan XC-72、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製ケッチェンブラックEC300JおよびEC600JD等を使用できる。
 本実施形態において、前記導電性基材の割合は、合金触媒全体に対し、50質量%以上が好ましく、55質量%以上がより好ましく、70質量%以上がさらに好ましく、また、90質量%以下が好ましく、85質量%以下がより好ましく、80質量%以下がさらに好ましい。
 また、前記導電性基材の割合は、合金触媒全体に対し、50質量%以上90質量%以下が好ましく、55質量%以上85質量%以下がより好ましく、70質量%以上80質量%以下がさらに好ましい。
 次に、本実施形態の合金触媒の製造方法について、図2に沿って説明する。図2は、本実施形態の合金触媒の製造方法の一例を説明するための工程図である。
 まず、金属出発物質を用意する。Sn源としては、例えば塩化スズ(II)二水和物、塩化スズ(II)、塩化スズ(IV)四水和物、塩化スズ(IV)、硝酸スズ(IV)、硫化スズ(II)等が挙げられる。Fe源としては、塩化鉄(II)四水和物、塩化鉄(II)、塩化鉄(III)、塩化鉄(III)六水和物、硝酸鉄(III)九水和物、硫化鉄(II)等が挙げられる。
 金属出発物質の配合割合としては、上述のように、本実施形態の合金触媒としてSnが85原子%以上99.5原子%以下の割合であり、かつFeが0.5原子%以上15原子%以下の割合となるように設定される。
 次に、金属出発物質に対し、溶媒(溶媒1)を加える。溶媒1としては、イオン交換水、純水、超純水、エタノール、水/エタノール混合物、エチレングリコール等が挙げられる。溶媒の添加量としては、金属出発物質の質量に対し、例えば100~1000質量倍である。
 また、金属出発物質には、粒子の凝集を防ぐための保護剤を添加するのがよい。保護剤としては、例えばポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等が挙げられ、なかでもポリビニルピロリドンが好ましい。ポリビニルピロリドンは市販されているものを利用でき、例えば平均分子量が40000のポリビニルピロリドンK30(富士フイルム和光純薬株式会社製)等が挙げられる。
 保護剤の添加量としては、金属出発物質の質量に対し、例えば1.5~200質量倍である。
 続いて、スターラー等を用いて、得られた混合物を撹拌する(撹拌1)。撹拌時間は、例えば、0.5~1時間程度であることができる。
 前記撹拌1の終了後、還元剤および溶媒(溶媒2)を加え、SnとFeを合金化する。
 なお、本実施形態における合金とは、公知の種々の態様であることができる。合金の態様はX線回折測定(XRD)により得られるX線回折パターン、エネルギー分散型X線分析装置付き電子顕微鏡観察(SEM-EDXもしくはTEM-EDX)、X線吸収微細構造(XAFS)、X線光電子分光等(XPS)、蛍光X線分析(XRF)などにより判断することができる。
 前記還元剤としては、例えば水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリエチルホウ素リチウム、水素化アルミニウムリチウム等が挙げられ、なかでも水素化ホウ素ナトリウムが好ましい。
 還元剤の添加量としては、金属出発物質の質量に対し、例えば0.1~2質量倍である。
 前記溶媒2としては、イオン交換水、純水、超純水、エタノール、水/エタノール混合物、エチレングリコール等が挙げられる。
 溶媒2の添加量としては、金属出発物質の質量に対し、例えば100~200質量倍である。
 続いて、スターラー等を用いて、得られた混合物を撹拌する(撹拌2)。撹拌時間は、例えば、1~72時間程度であることができる。この撹拌2によって、溶媒2中に分散した合金触媒粒子分散液が得られる。
 次に、好適な形態として、前記合金触媒粒子分散液に対し導電性基材を加え、例えばスターラーを用いて撹拌し(撹拌3)、合金触媒を導電性基材に担持させる。
 前記撹拌3の撹拌時間は、例えば、12~24時間程度であることができる。
 前記導電性基材の添加量は、上述のように、合金触媒全体に対し、50質量%以上90質量%以下となるように設定するのが好ましく、55質量%以上85質量%以下となるように設定するのがより好ましい。
 前記撹拌3により得られた分散液は、続いて常法により濾過および洗浄を行い、例えば真空乾燥することにより、本実施形態の合金触媒が得られる。前記洗浄には、例えばエタノールのようなアルコール類を用いることができる。また、前記真空乾燥としては、例えば温度を25~80℃、時間を60~360分の条件で行うことができる。
 このようにして得られた本実施形態の合金触媒は、電極基材に担持させて電極を形成できる。当該電極は、COを電解還元し、ギ酸を電気化学的に生成する電極として有用である。
 前記電極基材としては、例えば、グラッシーカーボン、ガラス状カーボン、プラスチックフォームドカーボン、グラファイト、金、白金、パラジウム、銀、ニッケル、鉄、銅等が挙げられる。電極基材としては、なかでもグラッシーカーボンが好ましい。
 電極基材に対する合金触媒の担持は、公知の方法を用いることができる。例えば合金触媒に溶媒を添加、混合し、ペースト状ないしインク状とした後、これを電極基材に塗布する等の方法がある。
 以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
実施例1 合金触媒の調製
 図2に示す工程図にしたがい、本実施形態の合金触媒を調製した。
 金属出発物質として、塩化スズ(II)二水和物(Sn源)および塩化鉄(II)四水和物(Fe源)を準備した。金属出発物質の配合割合は、得られる本実施形態の合金触媒が含有する金属成分全体に対し、Snが99.5原子%、かつFeが0.5原子%の割合となるように設定した。
 次に、金属出発物質に対し、溶媒1として水100mlを加えた。さらに、金属出発物質の粒子の凝集を防ぐ目的で、保護剤としてポリビニルピロリドン(富士フイルム和光純薬株式会社製ポリビニルピロリドンK30)を添加した。保護剤の添加量は、金属出発物質の質量に対し1.8質量倍とした。
 続いて、マグネチックスターラーを用いて上記混合物を1時間撹拌し(撹拌1)、十分に各成分が溶解した水溶液を得た。
 前記撹拌1の終了後、溶媒2としてエタノールを用い、還元剤としてテトラヒドロホウ酸ナトリウム(NaBH)を用い、NaBHが0.1Mとなるようにエタノール中に溶解させ、これを少しずつ前記水溶液に加え、マグネチックスターラーを用いて上記混合物を72時間撹拌し(撹拌2)、エージングすることでSnとFeを合金化し、合金触媒粒子分散液を得た。
 次に、前記合金触媒粒子分散液に対し導電性基材としてDENKA BLACK(デンカ株式会社製アセチレンブラック)を加え、スターラーを用いて一晩撹拌し(撹拌3)、合金触媒を導電性基材に担持させた。なお、金属成分、すなわち、SnおよびFeの合計量は、合金触媒全体に対し30質量%となった。また、導電性基材は、合金触媒全体に対し70質量%となった。
 撹拌3により得られた分散液は、桐山漏斗を用いて濾過し、エタノールを用いて洗浄し、3時間、40℃の条件で真空乾燥を行い、実施例1の合金触媒を得た。
実施例2の合金触媒の調製
 図2に示す工程図にしたがい、本実施形態の合金触媒を調製した。
 金属出発物質として、塩化スズ(II)二水和物(Sn源)および塩化鉄(II)四水和物(Fe源)を準備した。金属出発物質の配合割合は、得られる本実施形態の合金触媒が含有する金属成分全体に対し、Snが95原子%、かつFeが5原子%の割合となるように設定した。
 次に、金属出発物質に対し、溶媒1として水100mlを加えた。さらに、金属出発物質の粒子の凝集を防ぐ目的で保護剤としてポリビニルピロリドン(富士フイルム和光純薬株式会社製ポリビニルピロリドンK30)を添加した。保護剤の添加量は、金属出発物質の質量に対し1.8質量倍とした。
 続いて、マグネチックスターラーを用いて上記混合物を1時間撹拌し(撹拌1)、十分に各成分が溶解した水溶液を得た。
 前記撹拌1の終了後、溶媒2としてエタノールを用い、還元剤としてテトラヒドロホウ酸ナトリウム(NaBH)を用い、NaBHが0.1Mとなるようにエタノール中に溶解させ、これを少しずつ前記水溶液に加え、マグネチックスターラーを用いて上記混合物を72時間撹拌し(撹拌2)、エージングすることでSnとFeを合金化し、合金触媒粒子分散液を得た。
 次に、前記合金触媒粒子分散液に対し導電性基材としてDENKA BLACK(デンカ株式会社製アセチレンブラック)を加え、スターラーを用いて一晩撹拌し(撹拌3)、合金触媒を導電性基材に担持させた。なお、金属成分、すなわち、SnおよびFeの合計量は、合金触媒全体に対し30質量%となった。また、導電性基材は、合金触媒全体に対し70質量%となった。
 撹拌3により得られた分散液は、桐山漏斗を用いて濾過し、エタノールを用いて洗浄し、3時間、40℃の条件で真空乾燥を行い、実施例2の合金触媒を得た。
実施例3の合金触媒の調製
 図2に示す工程図にしたがい、本実施形態の合金触媒を調製した。
 金属出発物質として、塩化スズ(II)二水和物(Sn源)および塩化鉄(II)四水和物(Fe源)を準備した。金属出発物質の配合割合は、得られる本実施形態の合金触媒が含有する金属成分全体に対し、Snが90原子%、かつFeが10原子%の割合となるように設定した。
 次に、金属出発物質に対し、溶媒1として水100mlを加えた。さらに、金属出発物質の粒子の凝集を防ぐ目的で保護剤としてポリビニルピロリドン(富士フイルム和光純薬株式会社製ポリビニルピロリドンK30)を添加した。保護剤の添加量は、金属出発物質の質量に対し1.8質量倍とした。
 続いて、マグネチックスターラーを用いて上記混合物を1時間撹拌し(撹拌1)、十分に各成分が溶解した水溶液を得た。
 前記撹拌1の終了後、溶媒2としてエタノールを用い、還元剤としてテトラヒドロホウ酸ナトリウム(NaBH)を用い、NaBHが0.1Mとなるようにエタノール中に溶解させ、これを少しずつ前記水溶液に加え、マグネチックスターラーを用いて上記混合物を72時間撹拌し(撹拌2)、エージングすることでSnとFeを合金化し、合金触媒粒子分散液を得た。
 次に、前記合金触媒粒子分散液に対し導電性基材としてDENKA BLACK(デンカ株式会社製アセチレンブラック)を加え、スターラーを用いて一晩撹拌し(撹拌3)、合金触媒を導電性基材に担持させた。なお、金属成分、すなわち、SnおよびFeの合計量は、合金触媒全体に対し30質量%となった。また、導電性基材は、合金触媒全体に対し70質量%となった。
 撹拌3により得られた分散液は、桐山漏斗を用いて濾過し、エタノールを用いて洗浄し、3時間、40℃の条件で真空乾燥を行い、実施例3の合金触媒を得た。
実施例4の合金触媒の調製
 図2に示す工程図にしたがい、本実施形態の合金触媒を調製した。
 金属出発物質として、塩化スズ(II)二水和物(Sn源)および塩化鉄(II)四水和物(Fe源)を準備した。金属出発物質の配合割合は、得られる本実施形態の合金触媒が含有する金属成分全体に対し、Snが99原子%、かつFeが1原子%の割合となるように設定した。
 次に、金属出発物質に対し、溶媒1として水100mlを加えた。さらに、金属出発物質の粒子の凝集を防ぐ目的で保護剤としてポリビニルピロリドン(富士フイルム和光純薬株式会社製ポリビニルピロリドンK30)を添加した。保護剤の添加量は、金属出発物質の質量に対し1.8質量倍とした。
 続いて、マグネチックスターラーを用いて上記混合物を1時間撹拌し(撹拌1)、十分に各成分が溶解した水溶液を得た。
 前記撹拌1の終了後、溶媒2としてエタノールを用い、還元剤としてテトラヒドロホウ酸ナトリウム(NaBH)を用い、NaBHが0.1Mとなるようにエタノール中に溶解させ、これを少しずつ前記水溶液に加え、マグネチックスターラーを用いて上記混合物を72時間撹拌し(撹拌2)、エージングすることでSnとFeを合金化し、合金触媒粒子分散液を得た。
 次に、前記合金触媒粒子分散液に対し導電性基材としてDENKA BLACK(デンカ株式会社製アセチレンブラック)を加え、スターラーを用いて一晩撹拌し(撹拌3)、合金触媒を導電性基材に担持させた。なお、金属成分、すなわち、SnおよびFeの合計量は、合金触媒全体に対し20質量%となった。また、導電性基材は、合金触媒全体に対し80質量%となった。
 撹拌3により得られた分散液は、桐山漏斗を用いて濾過し、エタノールを用いて洗浄し、3時間、40℃の条件で真空乾燥を行い、実施例4の合金触媒を得た。
実施例5の合金触媒の調製
 図2に示す工程図にしたがい、本実施形態の合金触媒を調製した。
 金属出発物質として、塩化スズ(II)二水和物(Sn源)および塩化鉄(II)四水和物(Fe源)を準備した。金属出発物質の配合割合は、得られる本実施形態の合金触媒が含有する金属成分全体に対し、Snが99原子%、かつFeが1原子%の割合となるように設定した。
 次に、金属出発物質に対し、溶媒1として水100mlを加えた。さらに、金属出発物質の粒子の凝集を防ぐ目的で保護剤としてポリビニルピロリドン(富士フイルム和光純薬株式会社製ポリビニルピロリドンK30)を添加した。保護剤の添加量は、金属出発物質の質量に対し1.8質量倍とした。
 続いて、マグネチックスターラーを用いて上記混合物を1時間撹拌し(撹拌1)、十分に各成分が溶解した水溶液を得た。
 前記撹拌1の終了後、溶媒2としてエタノールを用い、還元剤としてテトラヒドロホウ酸ナトリウム(NaBH)を用い、NaBHが0.1Mとなるようにエタノール中に溶解させ、これを少しずつ前記水溶液に加え、マグネチックスターラーを用いて上記混合物を72時間撹拌し(撹拌2)、エージングすることでSnとFeを合金化し、合金触媒粒子分散液を得た。
 次に、前記合金触媒粒子分散液に対し導電性基材としてDENKA BLACK(デンカ株式会社製アセチレンブラック)を加え、スターラーを用いて一晩撹拌し(撹拌3)、合金触媒を導電性基材に担持させた。なお、金属成分、すなわち、SnおよびFeの合計量は、合金触媒全体に対し40質量%となった。また、導電性基材は、合金触媒全体に対し60質量%となった。
 撹拌3により得られた分散液は、桐山漏斗を用いて濾過し、エタノールを用いて洗浄し、3時間、40℃の条件で真空乾燥を行い、実施例5の合金触媒を得た。
比較例1の触媒の調製
 図2に示す工程図にしたがい、比較例1の触媒を調製した。
 金属出発物質として、塩化スズ(II)二水和物(Sn源)を準備した。金属出発物質の配合割合は、得られる触媒が含有する金属成分全体に対し、Snが100原子%の割合となるように設定した。
 次に、金属出発物質に対し、溶媒1として水100mlを加えた。さらに、金属出発物質の粒子の凝集を防ぐ目的で保護剤としてポリビニルピロリドン(富士フイルム和光純薬株式会社製ポリビニルピロリドンK30)を添加した。保護剤の添加量は、金属出発物質の質量に対し1.8質量倍とした。
 続いて、マグネチックスターラーを用いて上記混合物を1時間撹拌し(撹拌1)、十分に各成分が溶解した水溶液を得た。
 前記撹拌1の終了後、溶媒2としてエタノールを用い、還元剤としてテトラヒドロホウ酸ナトリウム(NaBH)を用い、NaBHが0.1Mとなるようにエタノール中に溶解させ、これを少しずつ前記水溶液に加え、マグネチックスターラーを用いて上記混合物を72時間撹拌し(撹拌2)、エージングすることでSn触媒粒子分散液を得た。
 次に、前記Sn触媒粒子分散液に対し導電性基材としてDENKA BLACK(デンカ株式会社製アセチレンブラック)を加え、スターラーを用いて一晩撹拌し(撹拌3)、Sn触媒を導電性基材に担持させた。なお、金属成分、すなわち、Sn量は、触媒全体に対し30質量%となった。また、導電性基材は、Sn触媒全体に対し70質量%となった。
 撹拌3により得られた分散液は、桐山漏斗を用いて濾過し、エタノールを用いて洗浄し、3時間、40℃の条件で真空乾燥を行い、比較例1の触媒を得た。
比較例2の合金触媒の調製
 図2に示す工程図にしたがい、比較例2の合金触媒を調製した。
 金属出発物質として、塩化スズ(II)二水和物(Sn源)および塩化鉄(II)四水和物(Fe源)を準備した。金属出発物質の配合割合は、得られる合金触媒が含有する金属成分全体に対し、Snが80原子%、かつFeが20原子%の割合となるように設定した。
 次に、金属出発物質に対し、溶媒1として水100mlを加えた。さらに、金属出発物質の粒子の凝集を防ぐ目的で保護剤としてポリビニルピロリドン(富士フイルム和光純薬株式会社製ポリビニルピロリドンK30)を添加した。保護剤の添加量は、金属出発物質の質量に対し1.8質量倍とした。
 続いて、マグネチックスターラーを用いて上記混合物を1時間撹拌し(撹拌1)、十分に各成分が溶解した水溶液を得た。
 前記撹拌1の終了後、溶媒2としてエタノールを用い、還元剤としてテトラヒドロホウ酸ナトリウム(NaBH)を用い、NaBHが0.1Mとなるようにエタノール中に溶解させ、これを少しずつ前記水溶液に加え、マグネチックスターラーを用いて上記混合物を72時間撹拌し(撹拌2)、エージングすることでSnとFeを合金化し、合金触媒粒子分散液を得た。
 次に、前記合金触媒粒子分散液に対し導電性基材としてDENKA BLACK(デンカ株式会社製アセチレンブラック)を加え、スターラーを用いて一晩撹拌し(撹拌3)、合金触媒を導電性基材に担持させた。なお、金属成分、すなわち、SnおよびFeの合計量は、合金触媒全体に対し30質量%となった。導電性基材は、合金触媒全体に対し70質量%となった。
 撹拌3により得られた分散液は、桐山漏斗を用いて濾過し、エタノールを用いて洗浄し、3時間、40℃の条件で真空乾燥を行い、比較例2の合金触媒を得た。
比較例3の合金触媒の調製
 図2に示す工程図にしたがい、比較例3の合金触媒を調製した。
 金属出発物質として、塩化スズ(II)二水和物(Sn源)および塩化鉄(II)四水和物(Fe源)を準備した。金属出発物質の配合割合は、得られる合金触媒が含有する金属成分全体に対し、Snが50原子%、かつFeが50原子%の割合となるように設定した。
 次に、金属出発物質に対し、溶媒1として水100mlを加えた。さらに、金属出発物質の粒子の凝集を防ぐ目的で保護剤としてポリビニルピロリドン(富士フイルム和光純薬株式会社製ポリビニルピロリドンK30)を添加した。保護剤の添加量は、金属出発物質の質量に対し1.8質量倍とした。
 続いて、マグネチックスターラーを用いて上記混合物を1時間撹拌し(撹拌1)、十分に各成分が溶解した水溶液を得た。
 前記撹拌1の終了後、溶媒2としてエタノールを用い、還元剤としてテトラヒドロホウ酸ナトリウム(NaBH)を用い、NaBHが0.1Mとなるようにエタノール中に溶解させ、これを少しずつ前記水溶液に加え、マグネチックスターラーを用いて上記混合物を72時間撹拌し(撹拌2)、エージングすることでSnとFeを合金化し、合金触媒粒子分散液を得た。
 次に、前記合金触媒粒子分散液に対し導電性基材としてDENKA BLACK(デンカ株式会社製アセチレンブラック)を加え、スターラーを用いて一晩撹拌し(撹拌3)、合金触媒を導電性基材に担持させた。なお、金属成分、すなわち、SnおよびFeの合計量は、合金触媒全体に対し30質量%となった。また、導電性基材は、合金触媒全体に対し70質量%となった。
 撹拌3により得られた分散液は、桐山漏斗を用いて濾過し、エタノールを用いて洗浄し、3時間、40℃の条件で真空乾燥を行い、比較例3の合金触媒を得た。
比較例4の合金触媒の調製
 図2に示す工程図にしたがい、比較例4の合金触媒を調製した。
 金属出発物質として、塩化スズ(II)二水和物(Sn源)および塩化鉄(II)四水和物(Fe源)を準備した。金属出発物質の配合割合は、得られる合金触媒が含有する金属成分全体に対し、Snが99原子%、かつFeが1原子%の割合となるように設定した。
 次に、金属出発物質に対し、溶媒1として水100mlを加えた。さらに、金属出発物質の粒子の凝集を防ぐ目的で保護剤としてポリビニルピロリドン(富士フイルム和光純薬株式会社製ポリビニルピロリドンK30)を添加した。保護剤の添加量は、金属出発物質の質量に対し1.8質量倍とした。
 続いて、マグネチックスターラーを用いて上記混合物を1時間撹拌し(撹拌1)、十分に各成分が溶解した水溶液を得た。
 前記撹拌1の終了後、溶媒2としてエタノールを用い、還元剤としてテトラヒドロホウ酸ナトリウム(NaBH)を用い、NaBHが0.1Mとなるようにエタノール中に溶解させ、これを少しずつ前記水溶液に加え、マグネチックスターラーを用いて上記混合物を72時間撹拌し(撹拌2)、エージングすることでSnとFeを合金化し、合金触媒粒子分散液を得た。
 次に、前記合金触媒粒子分散液に対し導電性基材としてDENKA BLACK(デンカ株式会社製アセチレンブラック)を加え、スターラーを用いて一晩撹拌し(撹拌3)、合金触媒を導電性基材に担持させた。なお、金属成分、すなわち、SnおよびFeの合計量は、合金触媒全体に対し10質量%となった。また、導電性基材は、合金触媒全体に対し90質量%となった。
 撹拌3により得られた分散液は、桐山漏斗を用いて濾過し、エタノールを用いて洗浄し、3時間、40℃の条件で真空乾燥を行い、比較例4の合金触媒を得た。
比較例5の合金触媒の調製
 図2に示す工程図にしたがい、比較例5の合金触媒を調製した。
 金属出発物質として、塩化スズ(II)二水和物(Sn源)および塩化鉄(II)四水和物(Fe源)を準備した。金属出発物質の配合割合は、得られる合金触媒が含有する金属成分全体に対し、Snが99原子%、かつFeが1原子%の割合となるように設定した。
 次に、金属出発物質に対し、溶媒1として水100mlを加えた。さらに、金属出発物質の粒子の凝集を防ぐ目的で保護剤としてポリビニルピロリドン(富士フイルム和光純薬株式会社製ポリビニルピロリドンK30)を添加した。保護剤の添加量は、金属出発物質の質量に対し1.8質量倍とした。
 続いて、マグネチックスターラーを用いて上記混合物を1時間撹拌し(撹拌1)、十分に各成分が溶解した水溶液を得た。
 前記撹拌1の終了後、溶媒2としてエタノールを用い、還元剤としてテトラヒドロホウ酸ナトリウム(NaBH)を用い、NaBHが0.1Mとなるようにエタノール中に溶解させ、これを少しずつ前記水溶液に加え、マグネチックスターラーを用いて上記混合物を72時間撹拌し(撹拌2)、エージングすることでSnとFeを合金化し、合金触媒粒子分散液を得た。
 次に、前記合金触媒粒子分散液に対し導電性基材としてDENKA BLACK(デンカ株式会社製アセチレンブラック)を加え、スターラーを用いて一晩撹拌し(撹拌3)、合金触媒を導電性基材に担持させた。なお、金属成分、すなわち、SnおよびFeの合計量は、合金触媒全体に対し50質量%となった。また、導電性基材は、合金触媒全体に対し50質量%となった。
 撹拌3により得られた分散液は、桐山漏斗を用いて濾過し、エタノールを用いて洗浄し、3時間、40℃の条件で真空乾燥を行い、比較例5の合金触媒を得た。
電解試験
 電気化学測定にはイーシーフロンティア社製のボルタンメトリーセル(コンパクト分析セルVB2)を用い、三電極法にて行った。対極(Counter electrode:CE)は白金対極(イーシーフロンティア社製:CE-100)、参照電極(Reference electrode:RE)はAg/AgCl(イーシーフロンティア社製:RE-1A)とした。作用電極(Working electrode:WE)はグラッシーカーボン(GC)電極(イーシーフロンティア社製:3mmφGC)とした。
 調製した触媒は、パーフルオロカーボンスルホン酸(シグマルドリッチ社製商品名ナフィオン)を含んだ2-プロパノールと水の混合液中に十分に分散させたのち、所定量をグラッシーカーボン(GC)電極上に塗布することで評価した。
 ポテンショ・ガルバノスタットは北斗電社製のHZ-5000を用いた。WE-CEの電圧は日置電機社製の電圧ロガーを用いることで、モニタリングした。
 電解質として炭酸水素カリウムを0.5Mとなるように超純水(18.2MΩcm)に溶解させた水溶液を電解液として用いた。電気化学測定前にCOで十分に電解液をバブリングすることで、電解液中にCOを溶存させた。電気化学測定の間もCOで電解液をバブリングさせ続けることでガス飽和状態を維持した。CO飽和条件下で、定電位試験(Chronoamperometry:CA)によりCO電解還元能の検討をした。
HPLCによるギ酸の定量分析
 試験後の電解液を20wt.%HCl水溶液で5倍に希釈した後、分離カラム付きHPLC(LCMS-2020,Shimadzu社製)で分析することでギ酸の生成を確認した。HPLCの検出器はUV検出器とした。ギ酸は検量線法により定量した。ギ酸試薬を超純水で所定の濃度まで希釈した液を用いて作成した検量線から得られた試験後液のギ酸濃度を算出した。
 HPLCによる定性・定量分析の結果からギ酸生成速度やファラデー効率(Faradaic Efficiency: FE)を算出した。ファラデー効率は(1)式より求めた。
[ファラデー効率]
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
F:ファラデー定数 (96500 C mol-1
n:生成したギ酸量 / mol
Q:投入電荷量 / C
[HPLC分析条件]
カラム:SynergiTM 4μm Hydro-RP 80Å(Phenomenex社製)カラム温度:40℃移動相:2mM KHPO水溶液(pH=2.9)
    アセトニトリル
流速:0.5mL min-1
検出器:UV検出器(210nm)
ICPによる触媒に含まれる金属の定量分析
 試料に酸溶液を加え、マイクロ波照射下による湿式分解により、試料を溶解させた。試料分解後溶液に超純水を加えることで希釈した後、ICP質量分析(ICP-MS)もしくはICP発光分光分析(ICP-AES)により、各試料に含まれる金属の量と組成を規定した。なお、Fe元素の定量はICP-MS(Agilent Techonolies 7500cs)を用い、Sn元素の定量はICP-AES(日立ハイテクサイエンス SPS-3520UV)で行った。試料中の元素量およびFe/Sn比は下記式により求めた。
 試料中の元素量[wt.%]=(測定液中の濃度[ng/mL]×希釈倍率-操作ブランク中の濃度[ng/mL])×流量[mL]/(試料採取量[mg]×10000)
 試料中のFe/Sn比[at.%]
Fe={(試料中のFe量[wt.%]/Fe原子量)×100}/{(試料中のFe量
[wt.%]/Fe原子量)+(試料中のSn量[wt.%]/Sn原子量)}
Sn={(試料中のSn量[wt.%]/Sn原子量)×100}/{(試料中のFe量
[wt.%]/Fe原子量)+(試料中のSn量[wt.%]/Sn原子量)}
 この時、Fe原子量=55.845[g/mol]、Sn=118.71[g/mol]とした。
実施例1
 ボルタンメトリーセルに0.5M炭酸水素カリウム水溶液を15mL入れた。ボルタンメトリーセルに合金触媒が塗布されたGC電極、CE、REを挿入した。0.5M炭酸水素カリウム水溶液に純二酸化炭素ガスを50mL/minで30minバブリングさせた。COを30minバブリングした後、COバブリングをしながら、-2.1V vs.Ag/AgClで1h上記電解試験を行った。
 電解により生成したギ酸の定量のため、試験後電解液15mLから0.3gを分取し、20wt.% HCl水溶液を1.2g加え、上記HPLCで分析した。生成したギ酸のモル数[mol]は以下の式で算出した。
n = FEHCOOH×Q/F/200
n:生成したギ酸のモル数[mol]、FEHCOOH:ファラデー効率[%]、Q:通過した電荷量[C]、F:ファラデー定数[C/mol]
 ここで、FEHCOOHは46.4、Qは11.1、Fは96500なので、以下となる。
 n = 46.4×11.1/96500/200
 その結果、電解液中に26.7μmolのギ酸が生成していることが分かった。
 ギ酸生成速度[μmol h-1 cm-2]は以下の式で算出した。
 r-FA = n/t/S
-FA:ギ酸生成速度[μmol h-1 cm-2]、n:生成したギ酸のモル数[μmol]、t:電解時間[h]、S:電極面積[cm
 ここで、nは26.7、tは1、Sは0.071cmなので、以下となる。
 r-FA = 26.7/1/0.071
 その結果、実施例1の合金触媒では381.2μmol h-1 cm-2の速度でギ酸が生成していることが分かった。
実施例2
 ボルタンメトリーセルに0.5M炭酸水素カリウム水溶液を15mL入れた。ボルタンメトリーセルに合金触媒が塗布されたGC電極、CE、REを挿入した。0.5M炭酸水素カリウム水溶液に純二酸化炭素ガスを50mL/minで30minバブリングさせた。COを30minバブリングした後、COバブリングをしながら、-2.1V vs. Ag/AgClで1h上記電解試験を行った。
 電解により生成したギ酸の定量のため、試験後電解液15mLから0.3gを分取し、20wt.% HCl水溶液を1.2g加え、上記HPLCで分析した。生成したギ酸のモル数[mol]は以下の式で算出した。
n = FEHCOOH×Q/F/200
n:生成したギ酸のモル数[mol]、FEHCOOH:ファラデー効率[%]、Q:通過した電荷量[C]、F: ファラデー定数[C/mol]
 ここで、FEHCOOHは30.6、Qは14.7、Fは96500なので、以下となる。
 n = 30.6×14.7/96500/200
 その結果、電解液中に23.2μmolのギ酸が生成していることが分かった。
 ギ酸生成速度[μmol h-1 cm-2]は以下の式で算出した。
 r-FA = n/t/S
-FA:ギ酸生成速度[μmol h-1 cm-2]、n:生成したギ酸のモル数[μmol]、t:電解時間[h]、S:電極面積[cm
 ここで、nは23.2、tは1、Sは0.071cmなので、以下となる。
 r-FA = 23.2/1/0.071
 その結果、実施例2の合金触媒では331.8μmol h-1 cm-2の速度でギ酸が生成していることが分かった。
実施例3
 ボルタンメトリーセルに0.5M炭酸水素カリウム水溶液を15mL入れた。ボルタンメトリーセルに合金触媒が塗布されたGC電極、CE、REを挿入した。0.5M炭酸水素カリウム水溶液に純二酸化炭素ガスを50mL/minで30minバブリングさせた。COを30minバブリングした後、COバブリングをしながら、-2.1V vs. Ag/AgClで1h上記電解試験を行った。
 電解により生成したギ酸の定量のため、試験後電解液15mLから0.3gを分取し、20wt.% HCl水溶液を1.2g加え、上記HPLCで分析した。生成したギ酸のモル数[mol]は以下の式で算出した。
n = FEHCOOH×Q/F/200
n:生成したギ酸のモル数[mol]、FEHCOOH:ファラデー効率[%]、Q:通過した電荷量[C]、F:ファラデー定数[C/mol]
 ここで、FEHCOOHは24.7、Qは17.8、Fは96500なので、以下となる。
 n = 24.7×17.8/96500/200
 その結果、電解液中に22.8μmolのギ酸が生成していることが分かった。
 ギ酸生成速度[μmol h-1 cm-2]は以下の式で算出した。
 r-FA = n/t/S
-FA: ギ酸生成速度[μmol h-1 cm-2]、n:生成したギ酸のモル数
[μmol]、t:電解時間[h]、S:電極面積[cm
 ここで、nは22.8、tは1、Sは0.071cmなので、以下となる。
 r-FA = 22.8/1/0.071
 その結果、実施例3の合金触媒では325.1μmol h-1 cm-2の速度でギ酸が生成していることが分かった。
実施例4
 ボルタンメトリーセルに0.5M炭酸水素カリウム水溶液を15mL入れた。ボルタンメトリーセルに合金触媒が塗布されたGC電極、CE、REを挿入した。0.5M炭酸水素カリウム水溶液に純二酸化炭素ガスを50mL/minで30minバブリングさせた。COを30minバブリングした後、COバブリングをしながら、-2.1V vs. Ag/AgClで1h上記電解試験を行った。
 電解により生成したギ酸の定量のため、試験後電解液15mLから0.3gを分取し、20wt.% HCl水溶液を1.2g加え、上記HPLCで分析した。生成したギ酸のモル数[mol]は以下の式で算出した。
n = FEHCOOH×Q/F/200
n:生成したギ酸のモル数[mol]、FEHCOOH:ファラデー効率[%]、Q:通過した電荷量[C]、F:ファラデー定数[C/mol]
 ここで、FEHCOOHは47.5、Qは11.3、Fは96500なので、以下となる。
 n = 47.5×11.3/96500/200
 その結果、電解液中に27.7μmolのギ酸が生成していることが分かった。
 ギ酸生成速度[μmol h-1 cm-2]は以下の式で算出した。
 r-FA = n/t/S
-FA:ギ酸生成速度[μmol h-1 cm-2]、n:生成したギ酸のモル数[μmol]、t:電解時間[h]、S:電極面積[cm
 ここで、nは27.7、tは1、Sは0.071cmなので、以下となる。
 r-FA = 27.7/1/0.071
 その結果、実施例4の合金触媒では395.7μmol h-1 cm-2の速度でギ酸が生成していることが分かった。
実施例5
 ボルタンメトリーセルに0.5M炭酸水素カリウム水溶液を15mL入れた。ボルタンメトリーセルに合金触媒が塗布されたGC電極、CE、REを挿入した。0.5M炭酸水素カリウム水溶液に純二酸化炭素ガスを50mL/minで30minバブリングさせた。COを30minバブリングした後、COバブリングをしながら、-2.1V vs. Ag/AgClで1h上記電解試験を行った。
 電解により生成したギ酸の定量のため、試験後電解液15mLから0.3gを分取し、20wt.% HCl水溶液を1.2g加え、上記HPLCで分析した。生成したギ酸のモル数[mol]は以下の式で算出した。
n = FEHCOOH×Q/F/200
n:生成したギ酸のモル数[mol]、FEHCOOH:ファラデー効率[%]、Q:通過した電荷量[C]、F:ファラデー定数[C/mol]
 ここで、FEHCOOHは36.6、Qは11.8、Fは96500なので、以下となる。
 n = 36.6×11.8/96500/200
 その結果、電解液中に22.3μmolのギ酸が生成していることが分かった。
 ギ酸生成速度[μmol h-1 cm-2]は以下の式で算出した。
 r-FA = n/t/S
-FA:ギ酸生成速度[μmol h-1 cm-2]、n:生成したギ酸のモル数[μmol]、t:電解時間[h]、S:電極面積[cm
 ここで、nは22.3、tは1、Sは0.071cmなので、以下となる。
 r-FA = 22.3/1/0.071
 その結果、実施例5の合金触媒では318.7μmol h-1 cm-2の速度でギ酸が生成していることが分かった。
比較例1
 ボルタンメトリーセルに0.5M炭酸水素カリウム水溶液を15mL入れた。ボルタンメトリーセルに触媒が塗布されたGC電極、CE、REを挿入した。0.5M炭酸水素カリウム水溶液に純二酸化炭素ガスを50mL/minで30minバブリングさせた。COを30minバブリングした後、COバブリングをしながら、-2.1V vs. Ag/AgClで1h上記電解試験を行った。
 電解により生成したギ酸の定量のため、試験後電解液15mLから0.3gを分取し、20wt.% HCl水溶液を1.2g加え、上記HPLCで分析した。生成したギ酸のモル数[mol]は以下の式で算出した。
n = FEHCOOH×Q/F/200
n:生成したギ酸のモル数[mol]、FEHCOOH:ファラデー効率[%]、Q:通過した電荷量[C]、F:ファラデー定数[C/mol]
 ここで、FEHCOOHは50.9、Qは7.9、Fは96500なので、以下となる。
 n = 50.9×7.9/96500/200
 その結果、電解液中に20.7μmolのギ酸が生成していることが分かった。
 ギ酸生成速度[μmol h-1 cm-2]は以下の式で算出した。
 r-FA = n/t/S
-FA:ギ酸生成速度[μmol h-1 cm-2]、n:生成したギ酸のモル数[μmol]、t:電解時間[h]、S:電極面積[cm
 ここで、nは20.7、tは1、Sは0.071cmなので、以下となる。
 r-FA = 20.7/1/0.071
 その結果、比較例1の電極触媒では295.4μmol h-1 cm-2の速度でギ酸が生成していることが分かった。
比較例2
 ボルタンメトリーセルに0.5M炭酸水素カリウム水溶液を15mL入れた。ボルタンメトリーセルに合金触媒が塗布されたGC電極、CE、REを挿入した。0.5M炭酸水素カリウム水溶液に純二酸化炭素ガスを50mL/minで30minバブリングさせた。COを30minバブリングした後、COバブリングをしながら、-2.1V vs. Ag/AgClで1h上記電解試験を行った。
 電解により生成したギ酸の定量のため、試験後電解液15mLから0.3gを分取し、20wt.% HCl水溶液を1.2g加え、上記HPLCで分析した。生成したギ酸のモル数[mol]は以下の式で算出した。
n = FEHCOOH×Q/F/200
n:生成したギ酸のモル数[mol]、FEHCOOH:ファラデー効率[%]、Q:通過した電荷量[C]、F:ファラデー定数[C/mol]
 ここで、FEHCOOHは8.1、Qは22.6、Fは96500なので、以下となる。
 n = 8.1×22.6/96500/200
 その結果、電解液中に9.5μmolのギ酸が生成していることが分かった。
 ギ酸生成速度[μmol h-1 cm-2]は以下の式で算出した。
 r-FA = n/t/S
-FA:ギ酸生成速度[μmol h-1 cm-2]、n:生成したギ酸のモル数[μmol]、t:電解時間[h]、S:電極面積[cm]ここで、nは9.5、tは1、Sは0.071cmなので、以下となる。
 r-FA = 9.5/1/0.071
 その結果、比較例2の合金触媒では135.3μmol h-1 cm-2の速度でギ酸が生成していることが分かった。
比較例3
 ボルタンメトリーセルに0.5M炭酸水素カリウム水溶液を15mL入れた。ボルタンメトリーセルに合金触媒が塗布されたGC電極、CE、REを挿入した。0.5M炭酸水素カリウム水溶液に純二酸化炭素ガスを50mL/minで30minバブリングさせた。COを30minバブリングした後、COバブリングをしながら、-2.1V vs. Ag/AgClで1h上記電解試験を行った。
 電解により生成したギ酸の定量のため、試験後電解液15 mLから0.3gを分取し、20wt.% HCl水溶液を1.2g加え、上記HPLCで分析した。生成したギ酸のモル数[mol]は以下の式で算出した。
n = FEHCOOH×Q/F/200
n:生成したギ酸のモル数[mol]、FEHCOOH:ファラデー効率[%]、Q:通過した電荷量[C]、F:ファラデー定数[C/mol]
 ここで、FEHCOOHは1.3、Qは32.8、Fは96500なので、以下となる。
 n = 1.3×32.8/96500/200
 その結果、電解液中に2.2μmolのギ酸が生成していることが分かった。
 ギ酸生成速度[μmol h-1 cm-2]は以下の式で算出した。
 r-FA = n/t/S
-FA:ギ酸生成速度[μmol h-1 cm-2]、n:生成したギ酸のモル数[μmol]、t:電解時間[h]、S:電極面積[cm
 ここで、nは2.2、tは1、Sは0.071cmなので、以下となる。
 r-FA = 2.2/1/0.071
 その結果、比較例3の合金触媒では32.0μmol h-1 cm-2の速度でギ酸が生成していることが分かった。
比較例4
 ボルタンメトリーセルに0.5M炭酸水素カリウム水溶液を15mL入れた。ボルタンメトリーセルに合金触媒が塗布されたGC電極、CE、REを挿入した。0.5M炭酸水素カリウム水溶液に純二酸化炭素ガスを50mL/minで30minバブリングさせた。COを30minバブリングした後、COバブリングをしながら、-2.1V vs. Ag/AgClで1h上記電解試験を行った。
 電解により生成したギ酸の定量のため、試験後電解液15mLから0.3gを分取し、20wt.% HCl水溶液を1.2g加え、上記HPLCで分析した。生成したギ酸のモル数[mol]は以下の式で算出した。
n = FEHCOOH×Q/F/200
n:生成したギ酸のモル数[mol]、FEHCOOH:ファラデー効率[%]、Q:通過した電荷量[C]、F:ファラデー定数[C/mol]
 ここで、FEHCOOHは17.0、Qは5.0、Fは96500なので、以下となる。
 n = 17.0×5.0/96500/200
 その結果、電解液中に4.4μmolのギ酸が生成していることが分かった。
 ギ酸生成速度[μmol h-1 cm-2]は以下の式で算出した。
 r-FA = n/t/S
-FA:ギ酸生成速度[μmol h-1 cm-2]、n:生成したギ酸のモル数[μmol]、t:電解時間[h]、S:電極面積[cm]ここで、nは4.4、tは1、Sは0.071cmなので、以下となる。
 r-FA = 4.4/1/0.071
 その結果、比較例4の合金触媒では62.3μmol h-1 cm-2の速度でギ酸が生成していることが分かった。
比較例5
 ボルタンメトリーセルに0.5M炭酸水素カリウム水溶液を15mL入れた。ボルタンメトリーセルに合金触媒が塗布されたGC電極、CE、REを挿入した。0.5M炭酸水素カリウム水溶液に純二酸化炭素ガスを50mL/minで30minバブリングさせた。COを30minバブリングした後、COバブリングをしながら、-2.1V vs. Ag/AgClで1h上記電解試験を行った。
 電解により生成したギ酸の定量のため、試験後電解液15mLから0.3gを分取し、20wt.% HCl水溶液を1.2g加え、上記HPLCで分析した。生成したギ酸のモル数[mol]は以下の式で算出した。
n = FEHCOOH×Q/F/200
n:生成したギ酸のモル数[mol]、FEHCOOH:ファラデー効率[%]、Q:通過した電荷量[C]、F:ファラデー定数[C/mol]
 ここで、FEHCOOHは33.3、Qは11.4、Fは96500なので、以下となる。
 n = 33.3×11.4/96500/200
 その結果、電解液中に19.6μmolのギ酸が生成していることが分かった。
 ギ酸生成速度[μmol h-1 cm-2]は以下の式で算出した。
 r-FA = n/t/S
-FA:ギ酸生成速度[μmol h-1 cm-2]、n:生成したギ酸のモル数[μmol]、t:電解時間[h]、S:電極面積[cm
 ここで、nは19.6、tは1、Sは0.071cmなので、以下となる。
 r-FA = 19.6/1/0.071
 その結果、比較例5の合金触媒では280.5μmol h-1 cm-2の速度でギ酸が生成していることが分かった。
 前記実施例1~5、比較例1~5の結果を表1にまとめて示す。
 ギ酸生成速度は、以下のように評価した。
◎:350μmol h-1 cm-2以上
〇:300μmol h-1 cm-2以上350μmol h-1 cm-2未満
△:250μmol h-1 cm-2以上300μmol h-1 cm-2未満
×:250μmol h-1 cm-2未満
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 表1の結果から、SnおよびFeを金属成分として含み、前記金属成分全体に対し、前記Snが85原子%以上99.5原子%以下の割合であり、かつ前記Feが0.5原子%以上15原子%以下の割合であり、合金触媒全体に対し、前記Snおよび前記Feの合計量が15質量%以上45質量%以下である各実施例の合金触媒は、各比較例に比べて、COの電解還元によりギ酸を電気化学的に生成するに際し、ギ酸の生成速度を向上し得ることが分かった。
 また、各実施例の合金触媒および電極は、常温・常圧下で使用することができ、かつ安全で安価な金属によって構成されるため、取り扱い性およびコスト性にも優れることも分かった。
 図3は、実施例1~3と比較例1~3におけるギ酸生成速度の比較図である。比較例1~3の結果と比べて、金属成分としてのFeが0.5~15原子%である各実施例の場合、ギ酸生成速度の向上が認められた。
 以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
 なお、本出願は、2021年2月12日出願の日本特許出願(特願2021-021259)に基づくものであり、その内容は本出願の中に参照として援用される。

Claims (3)

  1.  SnおよびFeを金属成分として含む合金触媒であって、
     前記金属成分全体に対し、前記Snが85原子%以上99.5原子%以下の割合であり、かつ前記Feが0.5原子%以上15原子%以下の割合であり、
     前記合金触媒全体に対し、前記Snおよび前記Feの合計量が15質量%以上45質量%以下である、合金触媒。
  2.  さらに導電性基材を含む、請求項1に記載の合金触媒。
  3.  請求項1または2に記載の合金触媒および電極基材を含む、電極。
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