WO2022168319A1 - 伸展ブーム、太陽電池パドル、及び、伸展ブーム製造方法 - Google Patents

伸展ブーム、太陽電池パドル、及び、伸展ブーム製造方法 Download PDF

Info

Publication number
WO2022168319A1
WO2022168319A1 PCT/JP2021/004612 JP2021004612W WO2022168319A1 WO 2022168319 A1 WO2022168319 A1 WO 2022168319A1 JP 2021004612 W JP2021004612 W JP 2021004612W WO 2022168319 A1 WO2022168319 A1 WO 2022168319A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
extension
boom
depressions
extension boom
protrusions
Prior art date
Application number
PCT/JP2021/004612
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
達也 小山
広紀 小林
和規 高垣
Original Assignee
三菱電機株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三菱電機株式会社 filed Critical 三菱電機株式会社
Priority to PCT/JP2021/004612 priority Critical patent/WO2022168319A1/ja
Priority to EP21924709.5A priority patent/EP4289748A4/en
Priority to US18/273,785 priority patent/US20240083600A1/en
Priority to JP2021532952A priority patent/JP7012908B1/ja
Publication of WO2022168319A1 publication Critical patent/WO2022168319A1/ja

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64GCOSMONAUTICS; VEHICLES OR EQUIPMENT THEREFOR
    • B64G1/00Cosmonautic vehicles
    • B64G1/22Parts of, or equipment specially adapted for fitting in or to, cosmonautic vehicles
    • B64G1/222Parts of, or equipment specially adapted for fitting in or to, cosmonautic vehicles for deploying structures between a stowed and deployed state
    • B64G1/2221Parts of, or equipment specially adapted for fitting in or to, cosmonautic vehicles for deploying structures between a stowed and deployed state characterised by the manner of deployment
    • B64G1/2225Rolling or unfurling
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64GCOSMONAUTICS; VEHICLES OR EQUIPMENT THEREFOR
    • B64G1/00Cosmonautic vehicles
    • B64G1/22Parts of, or equipment specially adapted for fitting in or to, cosmonautic vehicles
    • B64G1/42Arrangements or adaptations of power supply systems
    • B64G1/44Arrangements or adaptations of power supply systems using radiation, e.g. deployable solar arrays
    • B64G1/443Photovoltaic cell arrays
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02SGENERATION OF ELECTRIC POWER BY CONVERSION OF INFRARED RADIATION, VISIBLE LIGHT OR ULTRAVIOLET LIGHT, e.g. USING PHOTOVOLTAIC [PV] MODULES
    • H02S30/00Structural details of PV modules other than those related to light conversion
    • H02S30/20Collapsible or foldable PV modules
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02SGENERATION OF ELECTRIC POWER BY CONVERSION OF INFRARED RADIATION, VISIBLE LIGHT OR ULTRAVIOLET LIGHT, e.g. USING PHOTOVOLTAIC [PV] MODULES
    • H02S20/00Supporting structures for PV modules
    • H02S20/30Supporting structures being movable or adjustable, e.g. for angle adjustment

Definitions

  • the extension cylinder has a tubular shape formed when the extension boom 120 is in an extended state. A portion of the extension tube is shown on the right side of FIG.
  • the extended extension boom 120 has a cylindrical shape with the axis in the extension direction as the central axis.
  • the extension direction is the direction in which the extension boom 120 in the stowed state is extended, is one of the lateral directions of the cylinder, and is the direction that intersects the longitudinal direction of the cylinder.

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

伸展ブーム(120)は、筒形に巻かれた状態から筒形の短手方向の一方である伸展方向に伸展される。筒形の長手方向における一端と他端とのそれぞれには突起部(125)と窪み部(126)とが交互に形成されている。一端における突起部(125)は他端における窪み部(126)と対向している。一端における窪み部(126)は他端における突起部(125)と対向している。伸展ブーム(120)は、筒形に巻かれた状態から伸展方向に沿って伸展される際に、一端における突起部(125)と他端における窪み部(126)とが噛み合い、一端における窪み部(126)と他端における突起部(125)とが噛み合い、伸展方向に沿って筒状の形状が構成される。

Description

伸展ブーム、太陽電池パドル、及び、伸展ブーム製造方法
 本開示は、伸展ブーム、太陽電池パドル、及び、伸展ブーム製造方法に関する。
 人工衛星における電力消費量の増加に対応するため太陽光発電パネルの大型化が求められている。太陽光発電パネルの大型化に対応するため、太陽光発電パネルを収納する方式として太陽光発電パネルを筒状に収納する方式が開発された。当該方式において、マストを伸展することにより太陽光発電パネルが展開される。また、当該方式は、太陽光発電パネルを交互に折りたたんで太陽光発電パネルを収納する従来の方式と比較して太陽光発電パネルの収納効率が高い。太陽光発電パネルを筒状に収納する方式において、マストとして、双方向安定性を有する部材を使用した伸展ブームが使用される。ここで、双方向安定性を有する部材は、収納時の形状及び伸展時の形状それぞれを、外力がなくとも維持することができる部材である。伸展ブームは、収納時に筒形であり、伸展時にマストとなる。伸展ブームを伸展したマストの構造を支えるため、マストには剛性が必要である。
 伸展ブームを伸展したマストの剛性を得る方法として、特許文献1は、一対の湾曲したブーム材を組合せ、組合せたブーム材の周りを、被覆体を用いて被覆する技術を開示している。
特許第5882151号公報
 特許文献1が開示している技術によれば、2つのブームを一つに収納するため、それぞれのブームの厚みに起因した内径と外径との差が収納時に存在するため、部分的な湾曲及びブーム同士の相対的な位置ずれ等が発生し、ブームの収納及び伸展を円滑に実施することができないという課題がある。また、ブームの厚みを薄くすることにより相対的に内径と外径との差の影響を小さくすることができるが、ブームの厚みを薄くすると引張剛性及び曲げ剛性が低下するため、太陽光発電パネル等を設計する際に大きな制約が生じるという課題がある。そこで、単一の伸展ブームであって、伸展ブームを伸展したマストの剛性が確保された伸展ブームが望まれている。
 本開示は、単一の伸展ブームであって、伸展ブームを伸展したマストの剛性が確保された伸展ブームを提供することを目的とする。
 本開示に係る伸展ブームは、
 筒形に巻かれた状態から前記筒形の短手方向の一方である伸展方向に伸展される伸展ブームであって、
 前記筒形の長手方向における一端と他端とのそれぞれには突起部と窪み部とが交互に形成されており、
 前記一端における突起部それぞれは、前記他端における窪み部それぞれと対向しており、
 前記一端における窪み部それぞれは、前記他端における突起部それぞれと対向しており、
 前記伸展ブームは、前記筒形に巻かれた状態から前記伸展方向に沿って伸展される際に、
 前記一端における突起部それぞれと、前記一端における突起部それぞれに対向している前記他端における窪み部それぞれとが噛み合い、
 前記一端における窪み部それぞれと、前記一端における窪み部それぞれに対向している前記他端における突起部それぞれとが噛み合い、
 前記伸展方向に沿って筒状の形状が構成される。
 本開示に係る伸展ブームは単一の伸展ブームである。また、伸展ブームが伸展方向に沿って伸展される際に突起部と窪み部とが噛み合うことにより、伸展ブームを伸展したマストの剛性が確保される。そのため、本開示によれば、単一の伸展ブームであって、伸展ブームを伸展したマストの剛性が確保された伸展ブームを提供することができる。
実施の形態1に係る太陽電池パドル100の具体例を示す模式図。 実施の形態1に係る伸展ブーム120を説明する図。 実施の形態1に係るCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)プリプレグ124の模式図。 実施の形態2に係るアンダーカット部127を説明する図。
 実施の形態の説明及び図面において、同じ要素及び対応する要素には同じ符号を付している。同じ符号が付された要素の説明は、適宜に省略又は簡略化する。
 実施の形態1.
 以下、本実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
***構成の説明***
 図1は、本実施の形態に係る太陽電池パドル100の具体例を示す模式図を示している。太陽電池パドル100は人工衛星用太陽電池パドルとも呼ばれる。図1において、伸展状態である太陽電池パドル100が示されている。伸展状態は展開状態とも呼ばれる。フレキシブル太陽電池ブラケット110を展開した状態を保持するために、太陽電池パドル100は伸展ブーム120及びビーム140を備える。太陽電池パドル100の収納状態において、伸展ブーム120及びフレキシブル太陽電池ブラケット110が支持構造部130に巻き付く。収納状態における太陽電池パドル100は、伸展状態における太陽電池パドル100よりも短い。収納状態は太陽電池パドル100を収納した状態である。収納状態において、伸展ブーム120は筒形に巻かれて収納されている。伸展状態は太陽電池パドル100を展開した状態である。伸展状態において、伸展ブーム120は伸展されている。伸展ブーム120は、筒形に巻かれた状態から筒形の短手方向の一方である伸展方向に伸展される。
 図2は、支持構造部130の近傍部分における伸展ブーム120の拡大図を示している。筒形部端121は、収納状態における伸展ブーム120の長手方向における一端と他端とである。当該長手方向は、収納状態における筒形である収納筒の底面に相当する面に垂直な方向である。なお、収納筒の中心軸として支持構造部130が実際には存在するものの、図2において支持構造部130は省略されている。収納筒の長手方向における一端と他端とのそれぞれには突起部125と窪み部126とが交互に形成されており、筒形部端121において、突起部125と窪み部126とは互い違いになっている。即ち、一端における突起部125それぞれは他端における窪み部126それぞれと対向しており、一端における窪み部126それぞれは他端における突起部125それぞれと対向している。突起部125は、収納筒の長手方向に突き出ており、凸部とも呼ばれる。窪み部126は、収納筒の長手方向に窪んでおり、凹部とも呼ばれる。筒形に巻かれた伸展ブーム120が伸展方向に沿って伸展される際に、一端の突起部125及び一端の突起部125に対向している他端の窪み部126と、一端の窪み部126及び一端の窪み部126に対向している他端の突起部125とのそれぞれが噛み合い開始部122において噛み合うことにより伸展筒が形成される。伸展筒は、伸展ブーム120の伸展状態において形成される筒形の形状である。図2の右側に伸展筒の一部が示されている。伸展された伸展ブーム120の形状は、伸展方向の軸を中心軸とする筒形である。ここで、伸展方向は、収納状態である伸展ブーム120が伸展される方向であり、筒形の短手方向の一方であり、筒形の長手方向と交わる方向である。伸展ブーム120が筒形に巻かれた状態から伸展方向に沿って伸展される際に、一端における突起部125それぞれと、一端における突起部125それぞれに対向している他端における窪み部126それぞれとが噛み合い、一端における窪み部126それぞれと、一端における窪み部126それぞれに対向している他端における突起部125それぞれとが噛み合い、伸展方向に沿って筒状の形状が構成される。当該筒状の形状は伸展筒である。
 噛み合い壁面123は、突起部125の外縁と、窪み部126の外縁とから成る。噛み合い壁面123は凸部噛み合い壁面とも呼ばれる。噛み合い壁面123の形状は、具体例として歯車等において用いられるインボリュート曲線である。本例において突起部125と窪み部126との滑らかな噛み合いが実現される。噛み合い壁面123の形状は、具体例として、突起部125の外縁の曲線と、窪み部126の外縁の曲線とを合わせた曲線である。噛み合い壁面123の形状は、直線と曲線とから成ることもあり、直線のみから成ることもある。噛み合い壁面123の形状はサイクロイド曲線であってもよい。突起部125の少なくともいずれかの外縁の形状と窪み部126の少なくともいずれかの外縁の少なくとも一部の形状とは、インボリュート曲線又はサイクロイド曲線であってもよい。噛み合い壁面123の形状は、突起部125と窪み部126との滑らかな噛み合いを実現することができる曲線であって、凸形状を有する曲線であればどのような曲線であってもよい。伸展ブーム120の製造を容易にする観点から、当該曲線の形状は容易に数値制御することができる関数によって一義的に決まる形状が好ましい。なお、人手による裁断によって伸展ブーム120を製造する場合等、噛み合い壁面123に曲線を加工することが難しい場合において、噛み合い壁面123の形状を曲線にする代わりに、噛み合い壁面123の形状を矩形等の直線から成る形状としてもよい。
 突起部125と窪み部126とが噛み合っている噛み合い状態は、突起部125が窪み部126に突き当たった突き当り状態であってもよく、突起部125が窪み部126の上又は下に潜り込んだ潜り込み状態であってもよい。伸展ブーム120がより高い剛性を得るためには潜り込み状態が好ましいが、伸展ブーム120の収納と伸展とを繰り返し実施する場合には突き当り状態が好ましい。潜り込み状態を実現する場合において、突起部125が滑らかに窪み部126に潜り込むよう突起部125を上又は下に反らせることが好ましい。突き当り状態を実現する場合において、突起部125の形状を窪み部126の形状と対称な形状にすることは、噛み合い状態において突起部125と窪み部126とが隙間なく噛み合うため好ましい。
 また、さらに滑らかな突起部125と窪み部126との噛み合いを実現するために、具体例として噛み合い開始部122の近傍に抑えを設ける等、補助的な機構を伸展ブーム120等に設置してもよい。抑えは、伸展ブームから独立した部品であり、突起部125と窪み部126との噛み合いを補助する機能を有する部品である。具体的には、抑えは突起部125及び窪み部126をガイドして突起部125及び窪み部126を正常に■み合わせる役割を果たす。
 収納筒の底面に相当する部分に平行な収納筒の断面の直径をRとし、突起部125の高さをHとした場合に、収納筒の形状の安定性を高めるため、RとHとの比であるH/Rの値が、0よりも大きく、かつ、0.5以下であることが望ましい。ここで、突起部125の高さHは、図3に示すように、一端における窪み部126の下端から一端における突起部125の上端までの長手方向に沿った長さを示す。高さHは、一端における窪み部126の極小値に当たる位置から、一端における突起部125の極大値に当たる位置までの長手方向に沿った長さでもある。ここで、上端及び下端は収納筒の長手方向の一方に基づいて定まる。なお、伸展状態では突起部125と窪み部126とが曲面になることから、高さHは収納状態において測定された長さである。また、突起部125の高さはH/2であり、窪み部126の高さはH/2である。
 H/Rの値は、伸展状態から収納状態への遷移における安定性に関わっている。当該遷移において、突起部125の形状と窪み部126の形状とは変化する。突起部125の高さが直径Rに対して高すぎる場合、突起部125と窪み部126とのバランスが悪くなる。特に、H/Rの値が0.5よりも大きい場合、当該遷移が滑らかに行われず、また、収納状態において収納筒の長手方向の剛性が変化するため収納筒の形状が安定しない。また、H及びRは実数であるため、H/Rの値の下限は、0よりも大きい。なお、H/Rの値が0に近づくほど突起部125と窪み部126との噛み合いによる効果が小さくなり、好ましいH/Rの下限値は0.0001である。
 ここで、実際には収納筒の底面に相当する部分に平行な収納筒の断面が真円ではないことから、直径Rは、収納筒の底面に相当する部分に平行な収納筒の断面の面積から算出される円相当径である。また、図2において、伸展ブーム120の一部が伸展された状態における収納筒を用いて直径Rが説明されているが、図2における直径Rの説明は直径Rのイメージの説明に過ぎない。直径Rは、典型的には、伸展ブーム120が完全に収納された状態における収納筒に対して定義される。直径Rは、収納筒における長手方向に直交する断面の外形の直径に相当する長さを示す。
 直径Rを前述の通りとし、隣接している1対の突起部125と窪み部126との全体の伸展方向に沿った長さをWとした場合に、収納筒の形状の安定性を高めるため、RとWとの比であるW/Rの値が、0よりも大きく、かつ、0.6以下であることが好ましい。W/Rの値は、収納筒の外周1周分の範囲内に存在する突起部125と窪み部126との数を示す指標である。W/Rの値が0.6を超える場合、収納筒において長手方向における突起部125の剛性と窪み部126の剛性との差が影響することにより、収納筒の形状が具体例として四角形等円形状以外の形状となる。その結果、伸展ブーム120を伸展している時に大きな振動が発生し、最悪の場合、太陽電池パドル100が破損する。また、W及びRは実数であるため、W/Rの値の下限は0よりも大きい。なお、W/Rの値が0に近づくほど突起部125と窪み部126との噛み合いによる効果が小さくなり、好ましいW/Rの下限値は0.0001である。
 なお、収納状態において突起部125と窪み部126とが曲面になることから、長さWは伸展状態において測定された長さである。
 また、図3は、CFRPプリプレグ124の模式図を示している。CFRPプリプレグ124は、成型されて伸展筒になる。CFRPプリプレグ124は繊維と樹脂とから成る。CFRPプリプレグ124は、具体例として、東レ株式会社製のT800を平織りしたものに、熱硬化性エポキシ樹脂を用いたものである。図3は、伸展状態において突起部125と窪み部126とが噛み合うよう、また、一端における突起部125と他端における窪み部126とが対向し、一端における窪み部126と他端における突起部125とが対向するようにCFRPプリプレグ124を裁断した様子を示している。CFRPプリプレグ124を伸展筒に成型する際に、CFRPプリプレグ124を円筒形の治具に巻きつけてもよく、突起部125と窪み部126とが樹脂を介して固着しないよう離型フィルムを用いてもよい。離型フィルムは、伸展筒が成形された際に一端と他端との間に挟まれるように配置されていてもよく、伸展筒を成形する前にCFRPプリプレグ124の片面全体を覆うように配置されてもよい。また、突起部125に前述したように反りを設ける場合、突起部125の片面と突起部125の片面の周囲の一部にのみ離型フィルムを重ねて離型フィルム等の厚みにより反りの量を制御してもよい。
 CFRPプリプレグ124を伸展筒に成型する前に突起部125と窪み部126とを加工せず、CFRPプリプレグ124を伸展筒に成形した後に機械加工等により突起部125と窪み部126とを加工して伸展状態における伸展ブーム120の形状を得てもよい。しかしながら、伸展筒に成形した後に突起部125と窪み部126とを加工する場合、伸展ブームを変形させながら加工する必要がある。そのため、この場合において、抑え及び振動によるクラック発生等の破損が発生することと、クリープによる変形が起きること等によりマストの強度が低下するリスクがある。そのため、伸展筒を成型する前に突起部125と窪み部126とを加工する手順の方が、伸展筒を成型した後に突起部125と窪み部126とを加工する手順よりも、伸展ブーム120を、容易に製造することができ、かつ、低いリスクで製造することができるため好ましい。
 伸展ブーム120の材料として繊維強化プラスチックを用いることにより軽量な伸展ブームを得ることができる。繊維強化プラスチックを用いる場合において、樹脂は、シアネート樹脂又はフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂であってもよく、熱可塑性樹脂であってもよい。繊維は、炭素繊維以外にも、ガラス繊維又はSiC繊維等であってもよい。繊維を織物に加工することは、薄い伸展ブーム120、かつ、収納状態における内径と外径との差が小さい伸展ブーム120を得ることができるため好ましい。なお、内径と外径との差を許容することができる場合において、一方向材を積層した材料を用いて伸展ブーム120を製造してもよい。織物の織り方は具体例として綾織である。繊維強化プラスチックは編み込まれていてもよく、繊維強化プラスチックの編み込み方向が2以上であってもよい。繊維は、連続繊維であることが好ましいが、短繊維又は長繊維であってもよい。また、伸展ブーム120の重量が許容される場合、複合材料の代わりに単一の材料を用いてもよく、ステンレス等の鉄鋼材料、銅合金、チタン合金、又は、アルミニウム合金等の金属を用いて伸展ブーム120を製造してもよい。伸展ブーム120の材料として金属を用いる場合において、創成加工を用いて伸展ブーム120を製造してもよいが、好ましくは創成加工の代わりに塑性加工を用いることである。なお、塑性加工として、冷間加工、温間加工、又は熱間加工を用いて伸展ブーム120を製造してもよい。
 伸展ブーム120を製造する手順は、伸展ブーム製造方法に相当する。伸展ブーム製造方法は、伸展方向に交わる方向における一端と他端とが平行である素材の一端と他端とのそれぞれに突起部125と窪み部126とを交互に形成し、伸展方向に交わる方向に沿って素材を筒形に巻くことにより、伸展ブーム120を製造する方法である。伸展方向に交わる方向は、具体例として伸展方向に直交する方向である。
***実施の形態1の効果の説明***
 以上のように、本実施の形態に係る伸展ブーム120は単一の伸展ブームである。また、伸展ブーム120を伸展する際に突起部125と窪み部126とが噛み合うことにより伸展ブーム120を伸展したマストの剛性が確保される。
 また、伸展ブームを伸展したマストの剛性に関し、伸展方向の引張剛性及び曲げ剛性については伸展ブームの厚み等を制御することにより容易に得ることができる。しかしながら、マストのねじり剛性を得るためには、伸展された伸展ブームであるマストに関して、伸展方向に直交するマストの断面の形状を閉断面にすることにより、伸展方向におけるずれが生じないようにする必要がある。
 本実施の形態によれば、伸展された伸展ブーム120は、単一のブームでありながら伸展方向に直交する断面が閉断面であるため、突起部125と窪み部126との干渉によって伸展方向における変形が拘束される。従って、伸展された伸展ブーム120であるマストはねじり剛性を持つ。また、本実施の形態によれば、比較的簡易な機構を有する伸展ブーム120によりねじり剛性を有するマストを得ることができる。
 実施の形態2.
 以下、主に前述した実施の形態と異なる点について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態は、突起部125がアンダーカットを有することを特徴とする。
***構成の説明***
 図4は、本実施の形態に係る伸展ブーム120の噛み合い部の模式図を示している。本図は伸展筒の一部を示している。噛み合い壁面123において、窪み部126の近くにアンダーカット部127が存在する。アンダーカット部127が存在することにより、突起部125と窪み部126との噛み合いを外す力が想定外に加わった場合であっても、一端におけるアンダーカット部127と他端におけるアンダーカット部127とが引っ掛かっているため、突起部125と窪み部126との噛み合いが外れにくい。そのため、アンダーカット部127が存在することによりマストの剛性を維持することができない状態を回避することができる。
 ここで、アンダーカット部127は、伸展状態において一端における突起部125と他端における突起部125とが引っ掛かるよう設けられたアンダーカットである。なお、噛み合い壁面123の曲線がインボリュート曲線である場合において、負の転位係数を与えることによりアンダーカット部127が得られる。
 また、突起部125と窪み部126との噛み合いが外れることをさらに抑制するため、突起部125と窪み部126とに接着剤が塗布されていてもよい。接着剤は、具体例として紫外線硬化タイプの接着剤である。本例において、宇宙空間において太陽電池パドル100を展開した後に宇宙空間における紫外線の影響によって接着剤が硬化することにより、突起部125と窪み部126とが噛み合っている部分は固定される。
 接着剤は、熱硬化タイプの接着剤であってもよい。熱硬化タイプの接着剤は、日照による温度上昇により硬化する。ただし、熱硬化タイプの接着剤を用いる場合において、地上において待機している時に接着剤が硬化すると伸展ブーム120を展開することができなくなるため、硬化温度が100℃以上である接着剤を用いることが好ましい。
***実施の形態2の効果の説明***
 以上のように、本実施の形態によれば、突起部125がアンダーカット部127を有することにより、伸展状態において突起部125と窪み部126との噛み合いが外れにくい。
***他の実施の形態***
前述した各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
 また、実施の形態は、実施の形態1から2で示したものに限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。実施の形態1から2で説明した手順は、適宜変更されてもよい。
 100 太陽電池パドル、110 太陽電池ブラケット、120 伸展ブーム、121 筒形部端、122 噛み合い開始部、123 噛み合い壁面、124 CFRPプリプレグ、125 突起部、126 窪み部、127 アンダーカット部、130 支持構造部、140 ビーム。

Claims (10)

  1.  筒形に巻かれた状態から前記筒形の短手方向の一方である伸展方向に伸展される伸展ブームであって、
     前記筒形の長手方向における一端と他端とのそれぞれには突起部と窪み部とが交互に形成されており、
     前記一端における突起部それぞれは、前記他端における窪み部それぞれと対向しており、
     前記一端における窪み部それぞれは、前記他端における突起部それぞれと対向しており、
     前記伸展ブームが前記筒形に巻かれた状態から前記伸展方向に沿って伸展される際に、
     前記一端における突起部それぞれと、前記一端における突起部それぞれに対向している前記他端における窪み部それぞれとが噛み合い、
     前記一端における窪み部それぞれと、前記一端における窪み部それぞれに対向している前記他端における突起部それぞれとが噛み合い、
     前記伸展方向に沿って筒状の形状が構成される伸展ブーム。
  2.  前記突起部の少なくともいずれかの外縁の形状と前記窪み部の少なくともいずれかの外縁の少なくとも一部の形状とは、インボリュート曲線又はサイクロイド曲線である請求項1に記載の伸展ブーム。
  3.  前記突起部は、アンダーカットを有する請求項1又は2に記載の伸展ブーム。
  4.  前記筒形における前記長手方向に直交する断面の外形の直径に相当する長さを示すRと、前記一端における窪み部の下端から前記一端における突起部の上端までの前記長手方向に沿った長さを示すHとの比であるH/Rの値が、0よりも大きく、かつ、0.5以下である請求項1から3のいずれか1項に記載の伸展ブーム。
  5.  前記筒形における前記長手方向に直交する断面の外形の直径に相当する長さを示すRと、隣接している1対の突起部と窪み部との全体の前記伸展方向に沿った長さを示すWとの比であるW/Rの値が、0よりも大きく、かつ、0.6以下である請求項1から4のいずれか1項に記載の伸展ブーム。
  6.  前記伸展ブームは、繊維強化プラスチックから成る請求項1から5のいずれか1項に記載の伸展ブーム。
  7.  前記繊維強化プラスチックは編み込まれており、
     前記繊維強化プラスチックの編み込み方向が2以上である請求項6に記載の伸展ブーム。
  8.  前記突起部及び前記窪み部に、紫外線硬化タイプ又は熱硬化タイプの接着剤が塗布されている請求項1から7のいずれか1項に記載の伸展ブーム。
  9.  人工衛星に用いられる太陽電池パドルであって、
     請求項1から8のいずれか1項に記載の伸展ブームを備える太陽電池パドル。
  10.  伸展方向に交わる方向における一端と他端とが平行である素材の前記一端と前記他端とのそれぞれに突起部と窪み部とを交互に形成し、前記伸展方向に交わる方向に沿って前記素材を筒形に巻いて伸展ブームを製造する伸展ブーム製造方法であって、
     前記一端における突起部それぞれは、前記他端における窪み部それぞれと対向しており、
     前記一端における窪み部それぞれは、前記他端における突起部それぞれと対向しており、
     前記伸展ブームは、前記筒形に巻かれた状態から前記伸展方向に沿って伸展される際に、
     前記一端における突起部それぞれと、前記一端における突起部それぞれに対向している前記他端における窪み部それぞれとが噛み合い、
     前記一端における窪み部それぞれと、前記一端における窪み部それぞれに対向している前記他端における突起部それぞれとが噛み合い、
     前記伸展方向に沿って筒状の形状が構成される伸展ブーム製造方法。
PCT/JP2021/004612 2021-02-08 2021-02-08 伸展ブーム、太陽電池パドル、及び、伸展ブーム製造方法 WO2022168319A1 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2021/004612 WO2022168319A1 (ja) 2021-02-08 2021-02-08 伸展ブーム、太陽電池パドル、及び、伸展ブーム製造方法
EP21924709.5A EP4289748A4 (en) 2021-02-08 2021-02-08 EXTENSION BOOM, SOLAR CELL PADDLE AND METHOD FOR MANUFACTURING AN EXTENSION BOOM
US18/273,785 US20240083600A1 (en) 2021-02-08 2021-02-08 Extensible boom, solar cell paddle, and extensible boom manufacturing method
JP2021532952A JP7012908B1 (ja) 2021-02-08 2021-02-08 伸展ブーム、太陽電池パドル、及び、伸展ブーム製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2021/004612 WO2022168319A1 (ja) 2021-02-08 2021-02-08 伸展ブーム、太陽電池パドル、及び、伸展ブーム製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2022168319A1 true WO2022168319A1 (ja) 2022-08-11

Family

ID=80735333

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2021/004612 WO2022168319A1 (ja) 2021-02-08 2021-02-08 伸展ブーム、太陽電池パドル、及び、伸展ブーム製造方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20240083600A1 (ja)
EP (1) EP4289748A4 (ja)
JP (1) JP7012908B1 (ja)
WO (1) WO2022168319A1 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006130988A (ja) * 2004-11-02 2006-05-25 Wel Research Co Ltd 人工衛星用アンテナ
JP2007168509A (ja) * 2005-12-20 2007-07-05 Mitsubishi Electric Corp 宇宙展開型構造物およびその展開方法
JP5882151B2 (ja) 2012-07-11 2016-03-09 サカセ・アドテック株式会社 伸展構造物
JP2018144366A (ja) * 2017-03-07 2018-09-20 学校法人慶應義塾 伸展構造物及びフレーム構造体

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2081107A1 (ja) * 1970-03-05 1971-12-03 Nal Etu Spatiales Centre
JP2924782B2 (ja) * 1996-04-22 1999-07-26 コクヨ株式会社 ケース及びその製造方法
US8066227B2 (en) * 2006-03-31 2011-11-29 Composite Technology Development, Inc. Deployable structures having collapsible structural members
US9004410B1 (en) * 2014-10-24 2015-04-14 Alliance Spacesystems, Llc Deployable boom for collecting electromagnetic energy

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006130988A (ja) * 2004-11-02 2006-05-25 Wel Research Co Ltd 人工衛星用アンテナ
JP2007168509A (ja) * 2005-12-20 2007-07-05 Mitsubishi Electric Corp 宇宙展開型構造物およびその展開方法
JP5882151B2 (ja) 2012-07-11 2016-03-09 サカセ・アドテック株式会社 伸展構造物
JP2018144366A (ja) * 2017-03-07 2018-09-20 学校法人慶應義塾 伸展構造物及びフレーム構造体

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
See also references of EP4289748A4

Also Published As

Publication number Publication date
EP4289748A4 (en) 2024-04-24
JP7012908B1 (ja) 2022-01-28
JPWO2022168319A1 (ja) 2022-08-11
EP4289748A1 (en) 2023-12-13
US20240083600A1 (en) 2024-03-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6560942B2 (en) Open lattice, foldable, self deployable structure
US6110567A (en) Composite structural panel having a face sheet reinforced with a channel stiffener grid
US6064352A (en) Composite isogrid structures for parabolic surfaces
RU2457113C2 (ru) Способ производства конструктивного элемента
CA2607076C (en) Pipeline for conducting air for air conditioning in aircrafts
CA2763113C (en) Structural component and production method for a structural component
ES2711153T3 (es) Refuerzos en forma de sección en U profunda con almas inclinadas y método para hacer dichos refuerzos
JP5836885B2 (ja) 先進グリッド構造体の製造方法、先進グリッド構造体、および先進グリッド構造体を適用した宇宙望遠鏡
KR20150128665A (ko) 3축 섬유 강화된 복합 라미네이트
US4686322A (en) Solar panel
JP5552655B2 (ja) 繊維強化複合材料のプリフォーム及びその製造方法
EP3789193A1 (en) Systems and methods for making and/or using composite tube structures formed of hybrid laminates
WO2022168319A1 (ja) 伸展ブーム、太陽電池パドル、及び、伸展ブーム製造方法
US20210277655A1 (en) Slit tube extendible members and methods for manufacturing same
US11542043B2 (en) Collapsible tubular mast (CTM) with surface material between trusses
JP4677951B2 (ja) 三次元繊維構造体の製造方法
EP3660192A1 (en) Fiber structure and fiber reinforced composite material
RU2560194C2 (ru) Композитная конструктивная панель задней кромки элемента летательного аппарата
EP3882013B1 (en) Cte-matched hybrid tube laminate doubler
US20170043549A1 (en) Honeycomb core for dimensionally stable sandwich components
WO2019225294A1 (ja) パイプ構造体およびトラス構造体およびこれらを用いた人工衛星
RU2434748C2 (ru) Труба-оболочка из композиционного материала
US20210387750A1 (en) Corrugated Rollable Tubular Booms
WO2023170933A1 (ja) 伸展ブーム、太陽電池パドル、及び伸展ブーム製造方法
JP5078865B2 (ja) 積層複合材料及び積層複合材料の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
ENP Entry into the national phase

Ref document number: 2021532952

Country of ref document: JP

Kind code of ref document: A

121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 21924709

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 18273785

Country of ref document: US

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: DE

ENP Entry into the national phase

Ref document number: 2021924709

Country of ref document: EP

Effective date: 20230908