WO2022162728A1 - 遠隔監視システムおよび遠隔監視方法 - Google Patents

Abstract

遠隔監視システム（１００）は、遠隔監視装置（２）と、ネットワークサーバ（３）とを備える。ネットワークサーバ（３）は、ａ）遠隔監視装置（２）から現在までに取得した運転状態に欠落部分が無い場合には、前回に運転状態を取得してから新たに記録された運転状態の送信を遠隔監視装置（２）に要求するように構成される。また、ネットワークサーバ（３）は、ｂ）遠隔監視装置（２）から現在までに取得した運転状態に欠落部分がある場合には、前回に運転状態を取得してから新たに記録された運転状態と、記憶装置（３１）に残っている欠落部分との送信を遠隔監視装置（２）に要求するように構成される。

Description

遠隔監視システムおよび遠隔監視方法

　本開示は、遠隔監視システムおよび遠隔監視方法に関する。

　特開２０１８－３５９５７公報（特許文献１）には、クラウドサーバのプロセッサによって、空調機および周辺機器に対する制御を行なう空調システムが開示されている。この空調システムでは、マイコンよりも十分に高い処理性能を有するクラウドサーバのプロセッサを制御に用いるので、処理性能が比較的低いマイコンよりも複雑な制御を行なうことができる。

特開２０１８－３５９５７公報

　昨今のＩｏＴ（Internet　Of　Things）機器の普及に伴い、空調機をクラウドサーバに接続し、遠隔地から空調の制御およびデータ収集を行なうことが可能となっている。特開２０１８－３５９５７公報（特許文献１）に開示された技術では、空調機の制御部および記憶部は、クラウド上のリソースを使用している。クラウド上のリソースを使用することによって、末端装置の性能を下げることができるため、製品の価格を低減できる。また、従来のような制御部および記憶部を製品に組み込んだ機器と比較すると、非常に大きなリソースを使用できるというメリットがある。このようなクラウドサーバを用いて、空調機の運転状態を示すデータを収集することも検討されている。

　しかしながら、クラウドサーバと空調機とを接続するためには、ネットワークの利用が不可欠である。クラウドサーバまたはネットワークの障害により、空調機の運転データ等の収集ができない場合も考えられる。

　また、収集した運転データはそのまま数値を示しても、ユーザにとってわかりにくいが、ユーザが所有する端末は運転データを見やすい形で表示するには性能が低い場合が多い。

　本開示は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、空調機の運転状態を示すデータの記録の欠落を防ぐことが可能な遠隔監視システムを提供することを目的とする。

　本開示の他の目的は、空調機に接続されるサーバの性能を生かして、収集した運転データをユーザに理解しやすい形で提示可能な遠隔監視システムおよび遠隔監視方法を提供することである。

　本開示は、空調機の運転状態を監視する遠隔監視システムに関する。遠隔監視システムは、空調機または空調機を監視する遠隔監視装置に搭載され、空調機の運転状態を第１期間分記録するように構成された記憶装置と、空調機または遠隔監視装置に搭載され、記憶装置に記憶された運転状態を送信する通信制御部と、通信制御部とネットワークを介して通信し、記憶装置から運転状態を取得するように構成されたサーバとを備える。通信制御部は、ａ）記憶装置から現在までにサーバが取得した運転状態に欠落部分が無い場合には、前回に運転状態を送信してから新たに記憶装置に記録された運転状態をサーバに送信し、ｂ）記憶装置から現在までにサーバが取得した運転状態に欠落部分がある場合には、前回に運転状態を送信してから新たに記録された運転状態と、記憶装置に残っている欠落部分とをサーバに送信するように構成される。

　本開示の他の局面の遠隔監視システムは、空調機または空調機を監視する遠隔監視装置に搭載され、空調機の運転状態を記憶する記憶装置と、記憶装置とネットワークを介して通信し、記憶装置から運転状態を取得するように構成されたサーバとを備える。サーバは、ユーザから空調機の冷媒回路図を要求する指令を受信した場合に、遠隔監視装置から冷媒回路図を作成するための情報を収集し、収集した情報に基づいて冷媒回路図の画像または動画を生成し、ユーザがアクセス可能な場所に画像または動画を保存するように構成される。

　本開示の遠隔監視システムおよび遠隔監視方法によれば、空調機の運転状態を欠落無く記録することができる。また、本開示の遠隔監視システムによれば、収集した運転データを理解しやすい形でユーザに提示することができる。

本実施の形態に係る遠隔監視システムの一構成例を示すブロック図である。 ネットワークサーバの構成と運転データの保存領域の容量の説明をするための図である。 遠隔監視装置を設置した際に運転データの収集を開始させる手順を説明するための図である。 運転データの収集の一時中断と再開について説明するための図である。 冷媒回路図の画像生成と提示について説明するための図である。 生成された冷媒回路図の画像の第１例を示す図である。 生成された冷媒回路図の画像の第２例を示す図である。 遠隔監視装置の外観を示す斜視図である。 図８におけるＩＸ－ＩＸ断面における断面図である。 図８において樹脂カバーを外した外観を示す斜視図である。 遠隔監視システムにおける通信経路を説明するための図である。

　以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下では、複数の実施の形態について説明するが、各実施の形態で説明された構成を適宜組み合わせることは出願当初から予定されている。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。なお、以下の図は各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。

　図１は、本実施の形態に係る遠隔監視システムの一構成例を示すブロック図である。遠隔監視システム１００は、遠隔監視装置２と、ネットワークサーバ３とを備える。

　遠隔監視装置２は、空調機１と専用の通信線５によって接続され、空調機１の運転データの収集、および、空調機１の制御などを行なう。

　ネットワークサーバ３は、遠隔監視装置２およびユーザ端末４とインターネット６Ａ，６Ｂを介して接続される。ネットワークサーバ３は、遠隔監視装置２が収集した空調機１の運転データを蓄積する。運転データは、たとえば、空調機１が運転開始および終了した時刻、温度の設定の変更、冷房／暖房の運転切替、などのリモコン操作を示すデータと、冷媒配管などに設置されたセンサで計測された温度および圧力などの空調機１の状態を示すデータとを含む。

　また、ネットワークサーバ３は、ユーザ端末４から受けた空調機１の操作情報を遠隔監視装置２に送信する。遠隔監視装置２は、この操作情報に基づいて、空調機１を制御する。なお、ネットワークサーバ３は、ユーザ端末４に代えて、保守業者が運営するアプリケーションサーバに接続されていても良い。

　遠隔監視装置２は、中央処理装置（ＣＰＵ：Central　Processing　Unit）２０と、記憶装置（ＲＯＭ（Read　Only　Memory）、ＲＡＭ（Random　Access　Memory）およびハードディスクなど）２１と、空調機接続部２２と、通信部２３とを含む。

　ＣＰＵ２０は、ＲＯＭに格納されているプログラムをＲＡＭ等に展開して実行する。ＲＯＭに格納されるプログラムは、遠隔監視装置２として動作する処理手順が記されたプログラムである。ＣＰＵ２０は、これらのプログラムに従って、ＦＷアップデート部２５、空調制御部２６、データ収集部２７、データ受信部２８としての処理を実行する。なお、ＦＷアップデート部２５、空調制御部２６、データ収集部２７、およびデータ受信部２８は、図１に示すように同じＣＰＵが制御する１つの制御部であっても良いが、異なるＣＰＵによって制御される別々の制御部であっても良い。

　ＦＷアップデート部２５は、ネットワークサーバ３から新規のファームウエアをダウンロードする。ＦＷアップデート部２５は、ダウンロードしたファームウエアが遠隔監視装置用のファームウエアであった場合、遠隔監視装置２自体に適用する。ＦＷアップデート部２５は、ダウンロードしたファームウエアが空調機用のファームウエアであった場合、空調機１に転送する。

　空調制御部２６は、ネットワークサーバ３から空調機１の制御コマンド（温度設定、風量設定など）を受信した場合に、制御コマンドを空調機１の専用通信プロトコルに変換し、変換したコマンドを空調機１に送信する。

　データ受信部２８は、空調機１から運転データを受信したら、記憶装置２１に保存する。記憶装置２１は、空調機１の運転データを最大５日分蓄積することができる。

　データ収集部２７は、定期的に遠隔監視装置のデータベースである記憶装置２１から空調機１の運転データを取り出し、ネットワークサーバ３に送信する。

　ネットワークサーバ３は、中央処理装置（ＣＰＵ：Central　Processing　Unit）３０と、記憶装置（ＲＯＭ（Read　Only　Memory）、ＲＡＭ（Random　Access　Memory）およびハードディスクなど）３１と、遠隔監視装置通信部３２と、アプリケーション通信部３３とを含む。

　ＣＰＵ３０は、ＲＯＭに格納されているプログラムをＲＡＭ等に展開して実行する。ＲＯＭに格納されるプログラムは、ネットワークサーバ３として動作する処理手順が記されたプログラムである。ＣＰＵ３０は、これらのプログラムに従って、空調コントローラ３４、空調メンテナンス部３５、ＦＷアップデート部３６、トレンドデータ収集部３７、機器登録部３８、機器管理部３９としての処理を実行する。なお、空調コントローラ３４、空調メンテナンス部３５、ＦＷアップデート部３６、トレンドデータ収集部３７、機器登録部３８、機器管理部３９は、図１に示すように同じＣＰＵが制御する１つの制御部であっても良いが、異なるＣＰＵによって制御される別々の制御部であっても良い。またインターネット上に分散配置された複数のサーバによってネットワークサーバ３が実現されても良い。

　遠隔監視システム１００は、さらに、ユーザ端末４を備える。アプリケーション通信部３３は、ユーザ端末４とインターネット６Ｂを介して通信する。ユーザ端末４としては、たとえば、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォンなどを使用することができる。ユーザ端末４には、アプリケーションソフトウエアがインストールされる。アプリケーションソフトウエアは、ネットワークサーバ３から空調機１の各種パラメータを取得して、ユーザ端末４の表示部に表示する。これはＷｅｂのアプリケーションであってもよいし、ＯＳ（Operating　System）上で動作するクライアントであってもよいし、第２のネットワークサーバとＷｅｂブラウザの組み合わせであってもよい。なお、ユーザ端末４に代えて、保守業者が運営するアプリケーションサーバにネットワークサーバ３が接続され、アプリケーションサーバ上で保守業者が空調機１の各種パラメータを監視しても良い。

　機器管理部３９は、ユーザに、他のユーザが使用する遠隔監視装置を操作させないための機能を備える。記憶装置３１は、遠隔監視装置２に固有の情報（機器データ）を蓄積する。

　空調コントローラ３４は、空調機１の設定温度および運転モードなどを管理する。空調コントローラ３４は、空調機１の付随するリモコンに相当する操作管理が可能である。空調メンテナンス部３５は、空調機１の設置時に工事担当者が使用する機能、およびサービスマンが使用する故障診断の機能、冷媒回路図を生成する機能などを有する。

　ＦＷアップデート部３６は、遠隔監視装置２のファームウエア、および、空調機１のファームウエアを送信および管理する機能を有する。

　トレンドデータ収集部３７は、空調機１の電力消費量および運転データ（設定温度および運転モードなどの遷移情報）などを一定周期で遠隔監視装置２から収集する。

　機器登録部３８は、遠隔監視装置２をネットワークサーバ３に登録する機能を有する。
　遠隔監視装置通信部３２は、遠隔監視装置２とインターネット６Ａを介して通信を行なう。なお、遠隔監視装置通信部３２は、アプリケーション通信部３３とは区別されており、ユーザ端末４を遠隔監視装置２に直接的に接続することはできない。

　図２は、ネットワークサーバの構成と運転データの保存領域の容量の説明をするための図である。遠隔監視装置２は、最大５日分の運転データの保存領域を有する記憶装置２１を備える。

　遠隔監視装置２は、空調機１の運転データを含む通信ログを常時記憶装置２１に保存しており、最大５日分が記憶された場合には、上書きされることによって５日を超えた分から順に運転データが消去される。

　ネットワークサーバ３は、１台のサーバで構成しても良いが、たとえば、コンピューティングサーバ３Ａとファイルサーバ３Ｂとを含んで構成される。

　遠隔監視装置２は、定期的にコンピューティングサーバ３Ａに対して通信を行なう。遠隔監視装置２は、５日分の保存された運転データと前回通信成功時に保存されていた運転データとの差分をコンピューティングサーバ３Ａにアップロードする。その結果、通信遮断が発生した場合、通信失敗時に送るはずであった運転データは、次回の通信時に一緒に送信されることになる。アップロード時間は、たとえば約１分間である。

　コンピューティングサーバ３Ａは、たとえば、最大２ヶ月分の保存領域を有する記憶部を備える。コンピューティングサーバ３Ａは、運転データを一時記憶するバッファ用のサーバであり、一定周期ごとに遠隔監視装置２から送信されてくる運転データをバッファしている。一定周期ごとにサーバに送信するので、差分が発生した段階でその都度送信するよりも通信費を削減することができる。

　ファイルサーバ３Ｂは、必要に応じて実質的に無制限の保存領域を確保することができ、たとえば、使用容量に応じた従量制で使用料が課金される。コンピューティングサーバ３Ａは、たとえば、毎日０時に、５日分の蓄積されたデータの前日送信分との差分をファイルサーバ３Ｂにアップロードする。

　運転データは、随時遠隔監視装置２からネットワークサーバ３に送信されているが、プロバイダーなどが管理するネットワークの障害で、年に１回程度は数日間通信できない事態が生じうる。

　このように、空調機１を監視する遠隔監視装置２とネットワークサーバ３とをつなぐインターネット６Ａが障害などで遮断した場合、ネットワークサーバ３上で保持する空調機１の運転データの一部が欠損してしまう。

　空調機１が省エネルギー基準を満たすか否かを判断するのにデータの収集率を一定以上にする必要がある。運転データの欠損率によっては、収集率が低くなり、判断の精度が悪くなる可能性がある。

　そこで、本実施の形態では、空調機の運転データをローカルで一定期間分保存し、定期的に遠隔監視装置２がバックアップをクラウド上のネットワークサーバ３に送信する。たとえば、空調機１から遠隔監視装置２に定期的（１０分毎）に送られてくる空調機１の運転データを、遠隔監視装置２は１つの運転データファイルとして記憶装置に保存する。遠隔監視装置２は、上記送信タイミングにおいて、ネットワーク遮断などによってネットワークサーバ３からの応答が無い場合には、送信に失敗したこと、およびその送信に失敗したファイル名等のファイル情報とを関連付けて、送信失敗履歴情報として記憶装置２１に記憶しておく。そして、次回の送信タイミングにおいて、遠隔監視装置２は、送信失敗履歴情報を参照して、送信できなかった運転データファイルを特定し、その運転データファイルと新たに生成された運転データファイルとを一緒に送信する。その際、ネットワーク障害が長くなった場合には、記憶装置に送信失敗履歴情報が蓄積されるため、次回の送信タイミングで送信できなかった運転データファイルが複数になる場合もありうる。なお、運転データ中に含まれている時刻をチェックすることによって、ネットワーク遮断時に障害などで欠損した分を、ネットワークサーバ３が検出してもよい。その場合は、ネットワークの回復を待って、欠損部分だけの運転データの再送信をネットワークサーバ３が遠隔監視装置２に要求してもよい。

　このようにすることによって、故障発生時のデータを欠落なくサーバに送ることができる。運転データの収集率が向上すると、空調機１の性能を精度よく評価できる。また、運転データの収集率が向上すると、導入時の正常な運転データと故障時のデータとを比較することによる故障の原因の解析の精度も向上する。

　ネットワークにつながっていない空調機の場合、監視装置の記憶装置の保存容量は有限であり、従来は数ヶ月分しか運転データを保存できなかった。また、書込頻度が高いことから、記憶装置の保存領域が物理的に故障する可能性があった。たとえば、メンテナンスの作業者が月に１回の運転データのバックアップ保存を行なっていた場合、記憶装置が故障した月の運転データはすべて失われてしまう。

　本実施の形態では、定期的に運転データをネットワークサーバ３に送信することによって、過去のデータを遠隔監視装置２から削除することができる。このため、監視を継続しても、遠隔監視装置２の記憶装置２１の容量を圧迫することが無くなる。また、ネットワークサーバ３おいて利用できる保存容量は、ファイルサーバ３Ｂを用いれば必要に応じて確保することができるため、たとえば、１０年または１５年分の運転データを保存することができる。

　インターネット６Ａを介して遠隔監視装置２をネットワークサーバ３に接続し、定期的に（たとえば１０分ごとに）差分を転送するようにしたので、遠隔監視装置２の記憶装置２１が故障しても、故障の直前のデータまではネットワークサーバ３に保存されているため、失われる運転データは少しで済む。故障発生後、迅速に遠隔監視装置２の記憶装置２１を交換することによって、精度良く空調機を評価するために必要なデータ収集率を満たすことができる可能性が高くなる。

　さらに、本実施の形態では、ネットワークエラーなどによって、一時的にネットワークサーバ３と遠隔監視装置２との間で通信ができなくなっていても、遠隔監視装置２において、収集したデータの最大５日分の保存が行なわれている。したがって、遠隔監視装置２のデータが消去される前に、ネットワークサーバ３に移すことができれば、データの欠損を防ぐことができる。そこで、本実施の形態では、遠隔監視装置２は、第１期間（たとえば５日）よりも短い時間間隔（たとえば１０分）で、運転状態をネットワークサーバ３に送信し、送信後にネットワークサーバからの応答があるか無いかを確認する。遠隔監視装置２は、ネットワークサーバからの応答が無い場合には運転データの送信に失敗したと判断し、次回の送信タイミングにおいて、送信に失敗した運転データを新たな運転データに追加して送信するように構成される。具体的には、最後に通信に成功した時点に記憶されている運転データと現時点で記憶されている運転データとの差分を送信するようにすれば良い。

　通常のネットワーク遮断であれば、このようにすることによって、運転データを欠損なしに遠隔地に配置されたネットワークサーバ３に収集できる。通常のネットワーク遮断対策であれば１，２日で遮断から復旧するので、遠隔監視装置２の記憶装置２１の容量は、５日分で十分である。

　なお、空調機１の運転データ等を記憶する記憶装置２１は、遠隔監視装置２内に配置されているが、空調機１の室外機、室内機、リモコンなどに設けてもよい。ただし、室外機、室内機、リモコン間の通信線５は通信速度が遅いため、運転データの再送を要求されてもネットワークサーバ３に運転データが届くまでには時間を要する。このため、記憶装置２１を、有線ＬＡＮ、無線ＬＡＮ等により高速にネットワークサーバ３に通信可能とした遠隔監視装置２の内部に設けるのが望ましい。

　図３は、遠隔監視装置を設置した際に運転データの収集を開始させる手順を説明するための図である。図１に示したネットワークサーバ３の機器管理部３９は、ユーザに、他のユーザが使用する遠隔監視装置を操作させないための機能を備える。したがって、遠隔監視装置２の使用開始時に、ユーザ所有の装置であることをネットワークサーバ３に通知する必要がある。このため、ユーザまたは設置工事担当者は、遠隔監視装置２の設置時に遠隔監視装置２の固有の情報をユーザ端末４からネットワークサーバ３に送信する。

　遠隔監視装置２に固有の情報とは、遠隔監視装置を一意に特定できる値であれば何でもよい。たとえば、固有の情報は、製造番号であっても良く、製造番号と乱数の組み合わせなどでも良い。

　図３のステップＳ１に示すように、ユーザ端末４から遠隔監視装置２の固有の情報を読み込む。たとえば、遠隔監視装置２に貼付されたシールに印刷された二次元バーコードをカメラ４１によってユーザ端末４に読み込む。なお、遠隔監視装置を購入したユーザがユーザ端末４の入力装置などによって、Ｗｅｂ画面等から情報を手入力しても良い。そしてステップＳ２においてユーザ端末４は、読み込み結果をネットワークサーバ３に送信する。

　一方、遠隔監視装置２に関してはステップＳ３において遠隔監視装置２に固有の情報がネットワークサーバ３に送信される。遠隔監視装置２からネットワークサーバ３への固有の情報の送信は、装置の製造時に行なわれても良いし、遠隔監視装置２が、初めてインターネットに接続された時点で行なわれても良い。

　そして、ステップＳ４において、ネットワークサーバ３が、２箇所から送信されてきた固有情報の値が同等かどうかを照合および検証する。

　そして、ステップＳ５において、ネットワークサーバ３が照合結果をユーザ端末４に返信する。ネットワークサーバ３は、遠隔監視装置２の固有の情報とユーザ端末４から送信された情報との照合結果が一致を示す場合には、遠隔監視装置２から運転状態を取得する処理を開始する。

　（中断機能）
　空調機は、季節によって必要性が異なるので、ユーザによっては、春、秋などは使わないことが考えられる。このような場合にも、遠隔監視装置２を含む遠隔監視システム１００を稼働させ続けるのは費用がかかる。

　そこで、本実施の形態では、遠隔監視装置２による運転データの収集を容易に中断および再開できるようにしている。

　図４は、運転データの収集の一時中断と再開について説明するための図である。図３に示したように、遠隔監視装置２の固有情報をユーザ端末４からネットワークサーバ３に送信することに応じて、運転データの収集サービスが開始される。

　通常時には、図４の状態ＳＴ１に示すように、遠隔監視装置２は、定期的に通信を行なって、空調機１から収集した運転データをコンピューティングサーバ３Ａに送信する。

　ユーザがデータ収集を一時中断したい場合には、状態ＳＴ２に示すように、ユーザ端末４からコンピューティングサーバ３Ａに中断指令を送信する。するとコンピューティングサーバ３Ａはシャットダウンし、遠隔監視装置２との通信を行なわなくなる。このようにすることによって、通信の中断中は、空調機１の運転データの収集は中断されるとともに、ユーザ端末４からコンピューティングサーバ３Ａを経由して空調機１を操作したりモニタしたりするサービスも中断される。

　ファイルサーバ３Ｂとして、データの保持容量およびデータの読み出し量に従って課金が行なわれる従量課金制のサーバを採用すれば、サービス中断中は、データの読み出し量によって生じる新たな課金は発生しないようにできる。一般的には、読み出し費用＞保持費用であるので、通信費の削減に、サービスの中断は有効である。

　このように、通信を削減することにより、遠隔監視の維持費用を抑えることができる。
　ユーザがデータ収集を再開したい場合には、状態ＳＴ３に示すように、ユーザ端末４からコンピューティングサーバ３Ａに再開指令を送信する。するとコンピューティングサーバ３Ａは起動し、遠隔監視装置２に対して定期通信を開始する指令を送信する。これによって、状態ＳＴ１に示したように、定期的に空調機１の運転データの収集が行なわれる。

　従来であれば、データ収集を中断するには、遠隔監視装置２とネットワークサーバ３の通信の契約を解除し、遠隔監視装置２をユーザから回収する必要があったが、本実施の形態では、通信中止指令を送るだけで、課金を抑制でき、再開も容易である。

　このように、通信を中断することによって、データベースおよびファイルの保持を継続しながら、通信量と消費するサーバリソースとを限りなくゼロにして費用を抑えることができる。

　（冷媒回路図の生成機能）
　本実施の形態に示す遠隔監視システムでは、ユーザまたはサービスマンが空調機１の運転データを容易に理解できるように、ネットワークサーバ３が冷媒回路図を生成する。

　図５は、冷媒回路図の画像生成と提示について説明するための図である。
　状態ＳＴ１１に示すように、ユーザまたはサービスマンがユーザ端末４からコンピューティングサーバ３Ａに対して、冷媒回路図を生成する指令を送信する。たとえば、ＷＥＢブラウザ上のボタンをクリックまたはタップすることによって、ユーザは、冷媒回路図の生成を要求する。

　状態ＳＴ１２に示すように、コンピューティングサーバ３Ａは、遠隔監視装置２と通信を行ない、冷媒回路図を生成するための空調機１の各部分のセンサで検出した温度、圧力等の情報を遠隔監視装置２経由で取得する。そして、コンピューティングサーバ３Ａは、この情報に基づいて、冷媒回路図の画像データを生成する。たとえば、画像データは、冷媒回路図の画像（６枚セットのＧＩＦ画像など）または動画であり、冷媒が動いている状況を目視できるものであることが好ましい。そしてコンピューティングサーバ３Ａは、ファイルサーバ３Ｂに生成した画像データを保存する。

　そして状態ＳＴ１３に示すように、コンピューティングサーバ３Ａは、ユーザまたはサービスマンが所持するユーザ端末４に、生成した画像の保存先を示す情報（たとえば、ＵＲＬ）を送信する。

　ユーザまたはサービスマンは、状態ＳＴ４に示すように、ユーザ端末４から画像の保存先にアクセスして、ファイルサーバ３Ｂに保存された画像データを再生することによって冷媒回路図２００を見ることができる。

　なお、図５では、ユーザがブラウザからＵＲＬをアクセスして、冷媒回路図２００を見る例を示したが、ストリーミング配信で動画を再生することによって、冷媒回路図２００を見るようにしても良い。以下に、冷媒回路図２００の具体例を示す。

　図６は、生成された冷媒回路図の画像の第１例を示す図である。図６に示す冷媒回路図２００Ａには、空調機１の各構成要素が示されている。空調機１は、圧縮機２０１と、油分離器２０２と、四方弁２０３と、室外熱交換器２０４と、内部熱交換器２０５と、膨張弁２０６，２０７Ａ，２０７Ｂと、室内熱交換器２０８Ａ，２０８Ｂと、アキュムレータ２０９と、電磁弁２１０と、キャピラリチューブ２１１とを、構成要素として含む。

　冷媒回路図２００Ａには、さらに、各構成要素を接続する冷媒配管が示されている。さらに、図示しない圧力センサおよび流量センサなどのセンサの検出結果に基づいて、冷媒配管の冷媒の流れを示す矢印が示され、冷媒配管は、高圧部と低圧部とが区別できるように表示されている。たとえば、高圧部は赤色、低圧部は青色のように色分けされた画像であっても良い。また動画であれば、矢印に変えて、冷媒の流れ方向に移動する輝点が配管中に表示されていても良い。

　このような冷媒回路図２００Ａを示すことによって、ユーザまたはサービスマンは、空調機１の冷媒の流れ、温度などを一見して容易に理解することができる。

　図７は、生成された冷媒回路図の画像の第２例を示す図である。図７に示す冷媒回路図２００Ｂにも、図６に示した冷媒回路図２００Ａと同様に、空調機１の各構成要素が示されている。

　冷媒回路図２００Ｂには、冷媒の流れを示す矢印の表示はないが、センサで検出された温度が数値で示されている。具体的には、膨張弁２０７Ａ，２０７Ｂの入口側温度が５４℃、室内熱交換器２０８Ａ，２０８Ｂの出口側温度が３０℃という数値が冷媒回路図２００Ｂには表示されている。他にも、センサで検出した圧力、ファン回転数などの数値を直接冷媒回路図に表示するようにしても良い。

　図７に示すように、冷媒回路図にセンサの数値を直接表示するようにすれば、サービスマンなどが故障の診断を行なう際に、遠隔地から詳細な故障の原因を知ることが可能となる。

　サービスマンは、図６および図７に示した冷媒回路図を、ネットワークサーバ３を通して遠隔で取得できる。従来は、サービスマンは、室外機または室内機の外装を外し、冷媒回路図を生成するためのアプリケーションをインストールしたパーソナルコンピュータまたはタブレット等を使用して、冷媒回路図を閲覧する必要があった。この場合は、サービスマンが現地に訪問する必要があるし、空調機の設置場所によっては作業に非常に手間を要する。

　本実施の形態の遠隔監視システムによれば、遠隔地から運転データをわかりやすく示す冷媒回路図を取得できる。これによって、定期診断で現地に訪問する必要がなくなるとともに、冷媒回路図から遠隔で故障部品を特定し、初回訪問時から交換部品を持参することができる等が期待できる。

　ユーザ端末４において運転データから冷媒回路図を生成する必要がなく、冷媒回路図を画像で提供するので、表示崩れもなくデータがユーザ端末において扱いやすい。また、ユーザ端末４のアプリケーションソフトウエアの開発者に対して、冷媒回路図を生成するアルゴリズムを公開しなくてよいという利点もある。

　なお、本実施の形態では、冷媒回路内の低圧と高圧が色などで視認できるが、圧力の差の表し方は問わない。また、本実施の形態では、冷媒回路図において、矢印によって冷媒の流れている方向が視認できるようにしたが、流れの表し方は問わない。

　（運転データの送信機能）
　図８は、遠隔監視装置の外観を示す斜視図である。図９は、図８におけるＩＸ－ＩＸ断面における断面図である。図１０は、図８において樹脂カバーを外した外観を示す斜視図である。

　図８～図１０を用いて、遠隔監視装置２の具体例である遠隔監視装置３００を説明する。遠隔監視装置３００は、金属製の筐体３０１と、樹脂製のカバー３０２と、電源系回路３１１と、無線通信モジュール３１２とを備える。

　電源系回路３１１は、耐熱性能を考慮して金属製の筐体３０１の内部に配置されている。無線通信モジュール３１２は、金属製の筐体３０１の外部に配置され、樹脂製のカバー３０２に覆われている。

　無線通信モジュール３１２は、携帯電話の基地局４００と無線通信が可能である。樹脂製のカバー３０２は、電波を通すため、カバー３０２に覆われていても、無線通信モジュール３１２は無線通信が可能である。

　遠隔監視装置３００は、無線通信モジュール３１２を内蔵し、空調機を監視する装置である。筐体３０１の内部に無線通信モジュール３１２を収容すると、筐体３０１が鉄系の金属製であるため、電波が届きにくい。このため、無線通信モジュール３１２の配置場所を電源部と分けている。

　図１１は、遠隔監視システムにおける通信経路を説明するための図である。遠隔監視装置３００は、複数の室外機４０１Ａ，４０１Ｂおよび複数の室内機４０２Ａ，４０３Ａ，４０２Ｂ，４０３Ｂおよびリモコンパネル４０４Ａ，４０４Ｂと有線通信の通信線５で接続されている。ただし、ネットワークサーバ３との通信については、連結遠隔監視システムは、有線と無線の通信に両方対応できる構成となっている。有線通信を使用する場合には、コネクタ３０３にＬＡＮケーブルを接続し、ルータを経由してインターネット６に接続することができる。

　ただし、有線通信をするためには、配線および設定に時間が掛かるなど無線通信が好まれる場合も多い。無線通信をするためには、無線通信モジュール３１２を用いて、基地局４００を経由してインターネット６に接続することができる。

　なお、通信の悪い環境では、無線通信モジュール３１２にアンテナケーブルを接続することもできる。このような場合に備えて、アンテナケーブルを通過させるノックアウト部３０４が樹脂カバーに設けられている。アンテナケーブルを遠隔監視装置３００から外へ引き出す場合は、ノックアウト部３０４を外し、別部品である図示しないグロメット部品を装着する。

　本実施の形態の遠隔監視システムによれば、樹脂製のカバー３０２を用いて無線通信モジュール３１２を収容しているので、無線通信モジュール３１２に電波が届きやすくなる。また、グロメットを取付けてアンテナケーブルを接続することも可能であるので、通信の悪い環境でもある程度無線通信に対応可能である。また、遠隔監視装置の設置状況に臨機応変に対応可能である。このようにして、複数の室外機４０１Ａ，４０１Ｂおよび複数の室内機４０２Ａ，４０３Ａ，４０２Ｂ，４０３Ｂのデータを収集し、無線でインターネット６を介してネットワークサーバにデータ送信可能である。

　（まとめ）
　本開示は、空調機１の運転状態を監視する遠隔監視システム１００に関する。遠隔監視システム１００は、空調機１を監視する遠隔監視装置２に搭載され、空調機１の運転状態を第１期間（たとえば、５日）分記録するように構成された記憶装置２１と、前記遠隔監視装置２に搭載され、記憶装置２１に記憶された運転状態を送信する通信制御部（ＣＰＵ２０）と、通信制御部（ＣＰＵ２０）とネットワークを介して通信し、記憶装置２１から運転状態を取得するように構成されたネットワークサーバ３とを備える。通信制御部（ＣＰＵ２０）は、記憶装置２１から現在までにネットワークサーバ３が取得した運転状態に欠落部分が無い場合には、前回に運転状態を送信してから新たに記憶装置２１に記録された運転状態をネットワークサーバ３に送信するように構成される。また、通信制御部（ＣＰＵ２０）は、記憶装置２１から現在までにネットワークサーバ３が取得した運転状態に欠落部分がある場合には、前回に運転状態を送信してから新たに記録された運転状態と、記憶装置３１に残っている欠落部分とをネットワークサーバ３に送信するように構成される。

　なお、図１では、記憶装置２１および通信制御部（ＣＰＵ２０）は、遠隔監視装置２に配置されているが、記憶装置２１および通信制御部（ＣＰＵ２０）は、空調機１の室外機、室内機、リモコンパネルなどに搭載されていても良い。

　通信制御部（ＣＰＵ２０）は、ネットワークサーバ３に新たに記録された運転状態を送信する場合には、前回送信時から更新された差分データをネットワークサーバ３に送信するように構成される。

　図２に示すように、通信制御部（ＣＰＵ２０）は、第１期間（たとえば５日）よりも短い時間間隔で、記憶装置２１から運転状態をネットワークサーバ３に送信するように構成される。

　図２に示すように、通信制御部（ＣＰＵ２０）は、第１期間（たとえば５日）よりも短い第２期間（たとえば１０分）ごとに、定期的に遠隔監視装置２の記憶装置２１から運転状態をネットワークサーバ３に送信するように構成される。ネットワークサーバ３が受信に失敗した場合は、通信制御部（ＣＰＵ２０）は次の第２期間ごとの運転状態を送信する際に、欠落部分を合わせて送信する。

　図４に示すように、ネットワークサーバ３は、ユーザからの運転休止指令を受信した場合に、遠隔監視装置２の記憶装置２１から定期的に運転状態を取得する処理を停止する。ネットワークサーバ３は、ユーザからの運転再開指令を受信した場合に、遠隔監視装置２の記憶装置２１から定期的に運転状態を取得する処理を再開する。

　好ましくは、図２に示す通信制御部（ＣＰＵ２０）は、空調機１から定期的に送られてくる空調機１の運転状態を運転データファイルとして記憶装置２１に保存する。通信制御部（ＣＰＵ２０）は、運転データファイルをネットワークサーバ３に送信する送信タイミングにおいて、ネットワークサーバ３からの応答が無い場合には、送信に失敗したこと、および送信に失敗した運転データファイルとを関連付けて、送信失敗履歴情報として記憶装置２１に記憶する。通信制御部（ＣＰＵ２０）は、次回の送信タイミングにおいて、記録されている送信失敗履歴情報を参照して、送信できなかった運転データファイルを特定し、特定した運転データファイルと新たに生成された運転データファイルとを一緒にネットワークサーバ３に送信する。

　ネットワークサーバ３は、遠隔監視装置２とユーザ端末４とが登録可能に構成される。ネットワークサーバ３は、遠隔監視装置２の固有の情報とユーザ端末４から送信された情報との照合結果が一致を示す場合には、遠隔監視装置２から運転状態を取得する処理を開始する。ユーザ端末４に代えて、またはユーザ端末４に加えて、保守業者が運営するアプリケーションサーバがネットワークサーバ３に同様に登録されても良い。

　図３に示すように、遠隔監視装置２は、個々の遠隔監視装置２について固有の情報が記録された一次元または二次元のバーコードを含む。ユーザ端末４は、バーコードを撮影するカメラ４１と、遠隔監視装置２を操作する操作部４２とを含む。ネットワークサーバ３は、遠隔監視装置２の固有の情報とユーザ端末４から送信されたバーコードが示す情報との照合結果が一致を示す場合には、遠隔監視装置２の記憶装置２１から運転状態を取得する処理を開始する。なお、カメラ４１を使用しないでも、キーボードまたはタッチパネルからユーザまたは保守業者等が、バーコードの代わりに直接固有の情報を入力するようにしても良い。

　遠隔監視装置２は、照合結果が一致を示す場合には、ユーザ端末４の操作部における操作に基づいて、空調機１の運転状態を変更する。

　図８～図１０に示すように、遠隔監視装置３００は、金属製の筐体３０１と、筐体３０１に収容された電源系回路３１１と、筐体３０１に取付けられた樹脂製のカバー３０２と、電源系回路３１１から電源電圧が供給され、ネットワークサーバ３から要求されたデータを送信する無線通信モジュール３１２とを備える。図９に示すように、無線通信モジュール３１２は、筐体３０１の外部で、かつカバー３０２の内側に配置される。好ましくは、樹脂製のカバー３０２には、無線通信モジュール３１２へ接続可能なアンテナケーブルを通過するためのノックアウト部３０４が設けられる。

　図５に示すように、ネットワークサーバ３は、ユーザから空調機１の冷媒回路図を要求する指令を受信した場合に、遠隔監視装置２の記憶装置２１から冷媒回路図を作成するための情報を収集し、収集した情報に基づいて冷媒回路図の画像または動画を生成し、ユーザがアクセス可能な場所に画像または動画を保存する。ユーザがアクセス可能なこの場所は、ネットワークサーバ３を構成するファイルサーバ３Ｂである。

　本実施の形態の他の局面に係る空調機の運転状態を監視する遠隔監視システムは、空調機を監視する遠隔監視装置２に搭載され、運転状態を記憶する記憶装置２１と、記憶装置２１とネットワークを介して通信し、記憶装置２１から運転状態を取得するように構成されたネットワークサーバ３とを備える。ネットワークサーバ３は、ユーザから空調機１の冷媒回路図を要求する指令を受信した場合に、遠隔監視装置２の記憶装置２１から冷媒回路図を作成するための情報を収集し、収集した情報に基づいて冷媒回路図の画像または動画を生成し、ユーザがアクセス可能な場所に画像または動画を保存するように構成される。なお、記憶装置２１は、空調機１の室外機、室内機またはリモコンパネルなどに搭載されていても良い。

　今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

　１　空調機、２，３００　遠隔監視装置、３　ネットワークサーバ、３Ａ　コンピューティングサーバ、３Ｂ　ファイルサーバ、４　ユーザ端末、５　通信線、６，６Ａ，６Ｂ　インターネット、２１，３１　記憶装置、２２　空調機接続部、２３　通信部、２５，３６　アップデート部、２６　空調制御部、２７　データ収集部、２８　データ受信部、３２　遠隔監視装置通信部、３３　アプリケーション通信部、３４　空調コントローラ、３５　空調メンテナンス部、３７　トレンドデータ収集部、３８　機器登録部、３９　機器管理部、４１　カメラ、４２　操作部、１００　遠隔監視システム、２００，２００Ａ，２００Ｂ　冷媒回路図、２０１　圧縮機、２０２　油分離器、２０３　四方弁、２０４，２０５，２０８Ａ，２０８Ｂ　熱交換器、２０６，２０７Ａ，２０７Ｂ　膨張弁、２０９　アキュムレータ、２１０　電磁弁、２１１　キャピラリチューブ、３０１　筐体、３０２　カバー、３０３　コネクタ、３０４　ノックアウト部、３１１　電源系回路、３１２　無線通信モジュール、４００　基地局、４０１Ａ，４０１Ｂ　室外機、４０２Ａ，４０２Ｂ，４０３Ａ，４０３Ｂ　室内機、４０４Ａ，４０４Ｂ　リモコンパネル。

Claims (14)

1. 　空調機の運転状態を監視する遠隔監視システムであって、
   　前記空調機または前記空調機を監視する遠隔監視装置に搭載され、前記空調機の前記運転状態を第１期間分記録するように構成された記憶装置と、
   　前記空調機または前記遠隔監視装置に搭載され、前記記憶装置に記憶された前記運転状態を送信する通信制御部と、
   　前記通信制御部とネットワークを介して通信し、前記記憶装置から前記運転状態を取得するように構成されたサーバとを備え、
   　前記通信制御部は、
   　ａ）前記記憶装置から現在までに前記サーバが取得した前記運転状態に欠落部分が無い場合には、前回に前記運転状態を送信してから新たに前記記憶装置に記録された前記運転状態を前記サーバに送信し、
   　ｂ）前記記憶装置から現在までに前記サーバが取得した前記運転状態に欠落部分がある場合には、前回に前記運転状態を送信してから新たに記録された前記運転状態と、前記記憶装置に残っている前記欠落部分とを前記サーバに送信するように構成される、遠隔監視システム。
2. 　前記通信制御部は、前記サーバに新たに記録された前記運転状態を送信する場合には、前回送信時から更新された差分データを前記サーバに送信するように構成される、請求項１に記載の遠隔監視システム。
3. 　前記通信制御部は、前記第１期間よりも短い時間間隔で、前記記憶装置から前記運転状態を前記サーバに送信するように構成される、請求項１に記載の遠隔監視システム。
4. 　前記通信制御部は、前記第１期間よりも短い第２期間ごとに、定期的に前記記憶装置から前記運転状態を前記サーバに送信するように構成され、前記サーバが受信に失敗した場合は、前記通信制御部は次の第２期間ごとの前記運転状態を送信する際に、前記欠落部分を合わせて送信する、請求項１に記載の遠隔監視システム。
5. 　前記サーバは、ユーザからの運転休止指令を受信した場合に、前記記憶装置から定期的に前記運転状態を取得する処理を停止し、前記ユーザからの運転再開指令を受信した場合に、前記記憶装置から定期的に前記運転状態を取得する処理を再開する、請求項４に記載の遠隔監視システム。
6. 　前記通信制御部は、前記空調機から定期的に送られてくる前記空調機の運転状態を運転データファイルとして前記記憶装置に保存し、
   　前記通信制御部は、前記運転データファイルを前記サーバに送信する送信タイミングにおいて、前記サーバからの応答が無い場合には、送信に失敗したこと、および送信に失敗した前記運転データファイルとを関連付けて、送信失敗履歴情報として前記記憶装置に記憶し、
   　前記通信制御部は、次回の送信タイミングにおいて、前記送信失敗履歴情報を参照して、送信できなかった運転データファイルを特定し、特定した運転データファイルと新たに生成された運転データファイルとを一緒に送信する、請求項１に記載の遠隔監視システム。
7. 　前記サーバは、前記遠隔監視装置とユーザ端末とが登録可能に構成され、
   　前記サーバは、前記遠隔監視装置の固有の情報と前記ユーザ端末から送信された情報との照合結果が一致を示す場合には、前記遠隔監視装置から前記運転状態を取得する処理を開始する、請求項１に記載の遠隔監視システム。
8. 　前記遠隔監視装置は、
   　個々の前記遠隔監視装置について前記固有の情報が記録された一次元または二次元のバーコードを含み、
   　前記ユーザ端末は、前記バーコードを撮影するカメラと、前記遠隔監視装置を操作する操作部とを含み、
   　前記サーバは、前記遠隔監視装置の前記固有の情報と前記ユーザ端末から送信された前記バーコードが示す情報との照合結果が一致を示す場合には、前記記憶装置から前記運転状態を取得する処理を開始する、請求項７に記載の遠隔監視システム。
9. 　前記遠隔監視装置は、前記照合結果が一致を示す場合には、前記ユーザ端末の前記操作部における操作に基づいて、前記空調機の運転状態を変更する、請求項８に記載の遠隔監視システム。
10. 　前記遠隔監視装置は、
    　金属製の筐体と、
    　前記筐体に収容された電源系回路と、
    　前記筐体に取付けられた樹脂製のカバーと、
    　前記電源系回路から電源電圧が供給され、前記サーバから要求されたデータを送信する無線通信モジュールとを備え、
    　前記無線通信モジュールは、前記筐体の外部で、かつ前記カバーの内側に配置される、請求項１に記載の遠隔監視システム。
11. 　前記樹脂製のカバーに、前記無線通信モジュールへ接続可能なアンテナケーブルを通過するためのノックアウト部を設けた、請求項１０に記載の遠隔監視システム。
12. 　前記サーバは、ユーザから前記空調機の冷媒回路図を要求する指令を受信した場合に、前記記憶装置から前記冷媒回路図を作成するための情報を収集し、収集した情報に基づいて前記冷媒回路図の画像または動画を生成し、前記ユーザがアクセス可能な場所に前記画像または前記動画を保存するように構成される、請求項１に記載の遠隔監視システム。
13. 　空調機の運転状態を監視する遠隔監視システムであって、
    　前記空調機または前記空調機を監視する遠隔監視装置に搭載され、前記運転状態を記憶する記憶装置と、
    　前記記憶装置とネットワークを介して通信し、前記記憶装置から前記運転状態を取得するように構成されたサーバとを備え、
    　前記サーバは、ユーザから前記空調機の冷媒回路図を要求する指令を受信した場合に、前記記憶装置から前記冷媒回路図を作成するための情報を収集し、収集した情報に基づいて前記冷媒回路図の画像または動画を生成し、前記ユーザがアクセス可能な場所に前記画像または前記動画を保存するように構成される、遠隔監視システム。
14. 　空調機の運転状態を監視する遠隔監視方法であって、
    　前記空調機または前記空調機を監視する遠隔監視装置に搭載された記憶装置に、前記空調機の前記運転状態を第１期間分記録するステップと、
    　前記空調機または前記遠隔監視装置に搭載された通信制御部によって、前記記憶装置に記憶された前記運転状態を、ネットワークを介してサーバに送信するステップとを備え、
    　前記サーバに送信するステップは、
    　ａ）前記記憶装置から現在までに前記サーバが取得した前記運転状態に欠落部分が無い場合には、前回に前記運転状態を送信してから新たに前記記憶装置に記録された前記運転状態を前記サーバに送信し、
    　ｂ）前記遠隔監視装置から現在までに前記サーバが取得した前記運転状態に欠落部分がある場合には、前回に前記運転状態を取得してから新たに記録された前記運転状態と、前記記憶装置に残っている前記欠落部分とを前記サーバに送信する、遠隔監視方法。

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