WO2022138812A1 - テトラヒドロチエノピリミジンスルホンアミド化合物 - Google Patents

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Abstract

がん治療用医薬組成物、抗がん剤の効果増強用医薬組成物、および/または放射線治療効果増強用医薬組成物の有効成分として有用なPARG阻害作用を有するテトラヒドロチエノピリミジンスルホンアミド化合物を提供する。本発明のテトラヒドロチエノピリミジンスルホンアミド化合物は、式(I)の化合物またはその塩である。(式中、Lはメチレン等であり、Lはメチレン等であり、Rは置換基を有していてもよい芳香族ヘテロ環基等であり、Rは置換基を有していてもよい非芳香族ヘテロ環基または置換基を有していてもよい芳香族ヘテロ環基等であり、Rは1-メチルシクロプロピル等である。)

Description

テトラヒドロチエノピリミジンスルホンアミド化合物
 本発明は、医薬組成物、例えばがん治療用医薬組成物、抗がん剤の効果増強用医薬組成物の有効成分として有用なテトラヒドロチエノピリミジンスルホンアミド化合物に関する。
 細胞のDNA修復機構は遺伝子の安定化および腫瘍形成の抑制に寄与している。がん細胞ではDNA修復をつかさどるがん抑制遺伝子、例えば、BRCA1、ATM、CHK2等の変異がしばしば認められる。例えば、酸化ストレスによりDNAの一本鎖切断が生じると、ポリ(ADPリボース)ポリメラーゼ(PARP)により、ポリADPリボシル化反応(PARylation)が促進され、XRCC1等のDNA修復タンパクをリクルートする。
 PARP阻害剤はDNA修復機構に変異を持つがん細胞において、PARylationを抑制することによりアポトーシスを誘導し、抗がん作用を示すことが知られており、近年抗がん剤および抗がん剤の効果増強剤としての有効性が臨床でも確認されている。
 一方で、ポリ(ADPリボース)を特異的に分解する酵素であるポリ(ADPリボース)グリコヒドロラーゼ(PARG)は、PARPと連動して機能することでDNA修復機構の一端を担っている。PARGの阻害剤もまた、抗がん剤や、抗がん剤の効果増強剤としての活用が期待されている(特許文献1、特許文献2)。
 また、アセチルCoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害作用を有する化合物として、いくつかのテトラヒドロチエノピリミジン化合物が知られている(特許文献3、特許文献4、特許文献5)。
国際公開第2018/237296号 国際公開第2016/092326号 国際公開第2017/075056号 国際公開第2017/147161号 国際公開第2018/171698号
 本発明は、がん治療用医薬組成物、抗がん剤の効果増強用医薬組成物、および/または放射線治療効果増強用医薬組成物の有効成分として有用なPARG阻害作用を有するテトラヒドロチエノピリミジンスルホンアミド化合物を提供する。
 本発明は、下記の態様を有する。
[1]式(I)の化合物またはその塩。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000002
(式中、
は、C1-4アルキレンであり;
は、単結合、C1-4アルキレン、C2-4アルケニレン、C2-4アルキニレン、またはC1-4アルキレン-O-であり;
は、置換基を有していてもよい芳香族ヘテロ環基、または置換基を有していてもよい非芳香族ヘテロ環基であり;
は、-H、アミノ、置換基を有していてもよいC3-6シクロアルキル、置換基を有していてもよいアリール、置換基を有していてもよい非芳香族ヘテロ環基、または置換基を有していてもよい芳香族ヘテロ環基であり;
は、C1-4アルキル、およびシアノからなる群より選択される一つ以上の基で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル、またはC1-4アルキルである。)
[2]Rが置換基を有していてもよい芳香族ヘテロ環基であり、
 RがC1-4アルキルで置換されていてもよいC3-6シクロアルキル、またはC1-4アルキルである、[1]の化合物またはその塩。
[3]Rが1-メチルシクロプロピルである、[1]または[2]の化合物またはその塩。
[4]Lがメチレンである、[1]~[3]のいずれかの化合物またはその塩。
[5]Lがメチレンである、[1]~[4]のいずれかの化合物またはその塩。
[6]Rが1-メチルピラゾール-4-イルまたは2-メチルチアゾール-5-イルである、[1]~[5]のいずれかの化合物またはその塩。
[7]Rが1-メチルピラゾール-4-イルである、[6]の化合物またはその塩。
[8]Rが置換基を有していてもよい非芳香族ヘテロ環基または置換基を有していてもよい芳香族ヘテロ環基である、[1]~[7]のいずれかの化合物またはその塩。
[9]1-((2,4-ジメチルチアゾール-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミドまたはその塩、
 1-((1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミドまたはその塩、
 1,3-ビス((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミドまたはその塩、
 1-((1H-インダゾール-6-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミドまたはその塩、
 1-((イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミドまたはその塩、
 1-((2-(メトキシメチル)ベンゾフラン-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミドまたはその塩、あるいは、
 1-((2-(ヒドロキシメチル)ベンゾフラン-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミドまたはその塩。
[10][1]または[9]の化合物またはその塩、および製薬学的に許容される賦形剤を含有する医薬組成物。
[11]がん治療用医薬組成物、抗がん剤の効果増強用医薬組成物、または放射線治療効果増強用医薬組成物である、[10]の医薬組成物。
[12]がん治療用医薬組成物、抗がん剤の効果増強用医薬組成物、または放射線治療効果増強用医薬組成物の製造のための、[1]または[9]の化合物またはその塩の使用。
[13]がん治療、抗がん剤の効果増強、または放射線治療効果増強のための、[1]または[9]の化合物またはその塩の使用。
[14]がん治療、抗がん剤の効果増強、または放射線治療効果増強のための、[1]または[9]の化合物またはその塩。
[15][1]または[9]の化合物またはその塩の有効量を対象に投与することからなる、がん治療方法、抗がん剤の効果増強方法、または放射線治療効果増強方法。
 「対象」とは、その治療または効果増強を必要とするヒトまたはその他の動物であり、ある態様としては、その治療または効果増強を必要とするヒトである。
 特に記載がない限り、本明細書中のある化学式中の記号が他の化学式においても用いられる場合、同一の記号は同一の意味を示す。
 本発明のテトラヒドロチエノピリミジンスルホンアミド化合物またはその塩(単に、「本発明のテトラヒドロチエノピリミジンスルホンアミド化合物」、あるいは「式(I)の化合物」と言うこともある。)は、PARG阻害作用を有し、がん治療用医薬組成物、抗がん剤の効果増強用医薬組成物、および/または放射線治療効果増強用医薬組成物の有効成分として使用できる。
 本明細書において、「置換基を有していてもよい」とは、無置換若しくは1以上の置換基を有していることを意味する。置換基を有する場合、化学構造として許容される限り、複数の置換基を有していてもよい。複数の置換基を有する場合、それぞれの置換基は同一であっても、互いに異なっていてもよい。
 本明細書において、「アルキル」は、直鎖状のアルキルおよび分枝状のアルキルを含む。C1-4アルキルとしては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチルが挙げられる。ある態様としてはメチルまたはエチルであり、別の態様としてはメチルである。
 本明細書において、「シクロアルキル」は、単環または多環のシクロアルキルである。C3-6シクロアルキルとしては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ビシクロ[1.1.1]ペンタニルが挙げられる。
 本明細書において、「アリール」は、C6-14の芳香族炭化水素環である。ある態様としてはフェニルまたはナフチルであり、別の態様としてはフェニルである。
 本明細書において、「非芳香族ヘテロ環基」は、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される、1~4の同一または異なるヘテロ原子を有する、5~10の環員数の単環もしくは二環の非芳香族ヘテロ環の1価基である。非芳香族ヘテロ環を構成する一部の結合は不飽和結合であってもよい。二環の非芳香族ヘテロ環基は、その一部が芳香族性を有していてもよい。例えば、5~6の環員数の単環の非芳香族ヘテロ環がベンゼン環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、またはピリジン環と縮合した態様や、少なくとも一部が不飽和の炭化水素環がピロール環、フラン環、チオフェン環、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、またはピリジン環と縮合した態様が挙げられる。非芳香族ヘテロ環基としては、例えば、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ジヒドロピリジル、オキセタニル、テトラヒドロフリル、ジヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロチオピラニル、ジヒドロチオピラニル、ピペラジニル、ジヒドロピラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロベンゾフリル、ジヒドロイソベンゾフリル、テトラヒドロベンゾオキサゾリル、テトラヒドロベンゾチアゾリル、テトラヒドロベンゾイミダゾリル、ジヒドロフロピリジル、ジヒドロピラゾロモルホリニル、ピリジノジオキサニル、ジヒドロアザベンゾフラン、ジヒドロアザイソベンゾフラン、ジヒドロアザインドールが挙げられる。
 本明細書において、「環状アミノ」は、非芳香族ヘテロ環の環構造を形成する窒素原子上に結合手を有する非芳香族ヘテロ環基である。環状アミノとしては、例えば、アゼチジン-1-イル、ピロリジン-1-イル、ピペリジン-1-イル、モルホリン-4-イル、チオモルホリン-4-イル、ピペラジン-1-イルが挙げられる。
 本明細書において、「芳香族ヘテロ環基」は、窒素、酸素、および硫黄からなる群より選択される、1~4の同一または異なるヘテロ原子を有する、5~10の環員数の単環もしくは二環の芳香族ヘテロ環の1価基である。芳香族ヘテロ環基としては、例えば、ピロリル、フリル、チエニル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリル、ピロロピリジル、イミダゾロピリジルが挙げられる。
 本明細書において、「アルキレン」は、直鎖状のアルキレンおよび分枝状のアルキレンを含む。C1-4アルキレンとしては、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、メチルメチレンが挙げられ、ある態様としてはメチレンまたはエチレンであり、別の態様としてはメチレンである。
 本明細書において、「アルケニレン」は、直鎖状のアルケニレンおよび分枝状のアルケニレンを含む。C2-4アルケニレンとしては、例えば、エテン-1,2-ジイル、プロペン-1,3-ジイル、ブタン-2-エン-1,4-ジイルが挙げられる。
 本明細書において、「アルキニレン」は、直鎖状のアルキニレンおよび分枝状のアルキニレンを含む。C2-4アルキニレンとしては、例えば、エチン-1,2-ジイル、プロピン-1,3-ジイル、ブタン-2-イン-1,4-ジイルが挙げられる。
 本明細書において、「アミノ」は、-NHのほか、-NHの一つまたは二つの水素がC1-4アルキルまたはC3-6シクロアルキルで置換された基を含む。また、-NHの水素と置換されたC1-4アルキルは、-OH、-O-(C1-4アルキル)、-NH、-NH(C1-4アルキル)、-N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)で置換されていてもよい。
 本明細書において、「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードであり、ある態様としてはフルオロおよびクロロであり、別の態様としてはフルオロであり、さらに別の態様としてはクロロである。
 式(I)において、LはC1-4アルキレンであり;ある態様としてはメチレンまたはエチレンであり;別の態様としてはメチレンである。
 式(I)において、Lは単結合、C1-4アルキレン、C2-4アルケニレン、C2-4アルキニレン、またはC1-4アルキレン-O-であり;ある態様としては単結合またはC1-4アルキレンであり;別の態様としてはメチレンまたはエチレンであり;さらに別の態様としてはメチレンである。
 式(I)において、Rは置換基を有していてもよい芳香族ヘテロ環基、または置換基を有していてもよい非芳香族ヘテロ環基であり;ある態様としては置換基を有していてもよい芳香族ヘテロ環基であり;別の態様としては置換基を有していてもよい単環の5員環の芳香族ヘテロ環基であり;さらに別の態様としては置換基を有していてもよい単環の5員環の含窒素芳香族ヘテロ環基であり;さらに別の態様としてはC1-4アルキルで置換された単環の5員環の含窒素芳香族ヘテロ環基であり;さらに別の態様としてはメチルで置換された単環の5員環の含窒素芳香族ヘテロ環基であり;さらに別の態様としては1-メチルピラゾール-4-イルまたは2-メチルチアゾール-5-イルであり;さらに別の態様としては1-メチルピラゾール-4-イルであり;さらに別の態様としては2-メチルチアゾール-5-イルである。
 Rにおける芳香族ヘテロ環基、および非芳香族ヘテロ環基において許容される置換基としてはC1-4アルキルまたはハロゲンが挙げられ、ある態様としてはC1-4アルキルであり、別の態様としてはメチルである。Rにおける芳香族ヘテロ環基、および非芳香族ヘテロ環基は、置換基として1~3のC1-4アルキルまたはハロゲンを有してもよい。Rにおける芳香族ヘテロ環基、または非芳香族ヘテロ環基が、置換基として複数のC1-4アルキルまたはハロゲンを有する場合、それぞれ同一であっても、異なっていてもよい。Rにおける芳香族ヘテロ環基、および非芳香族ヘテロ環基において許容される置換基としてのC1-4アルキルは、-OH、-O-(C1-4アルキル)、およびハロゲンからなる群から選択される1または2の基でさらに置換されていてもよい。
 式(I)において、Rは-H、アミノ、置換基を有していてもよいC3-6シクロアルキル、置換基を有していてもよいアリール、置換基を有していてもよい非芳香族ヘテロ環基、または置換基を有していてもよい芳香族ヘテロ環基であり;ある態様として置換基を有していてもよいアリール、置換基を有していてもよい非芳香族ヘテロ環基、または置換基を有していてもよい芳香族ヘテロ環基であり;別の態様として置換基を有していてもよい非芳香族ヘテロ環基または置換基を有していてもよい芳香族ヘテロ環基であり;さらに別の態様として置換基を有していてもよい非芳香族ヘテロ環基であり;さらに別の態様として置換基を有していてもよい芳香族ヘテロ環基である。
 RにおけるC3-6シクロアルキル、アリール、非芳香族ヘテロ環基、および芳香族ヘテロ環基において許容される置換基としては、以下のS1群に示される基が挙げられる。なお、以下のS1群に関する説明において、「C1-4アルキル」は、フルオロ、-OH、-O-(C1-4アルキル)、およびアミノからなる群より選択される1~3の基で置換されていてもよい。
 S1群とは、
(1)ハロゲン、
(2)-OH、-O-(C1-4アルキル)、-O-(C3-6シクロアルキル)、-O-(C=O)-(C1-4アルキル)、-O-(C=O)-(C3-6シクロアルキル)、オキソ(=O)、-SH、および-S-(C1-4アルキル)、
(3)アミノ、シアノ、およびニトロ、
(4)-(C=O)-(C1-4アルキル)、-(C=O)-OH、-(C=O)-O-(C1-4アルキル)、-(C=O)-アミノ、-(C=O)-(非芳香族ヘテロ環)-(C=O)-C3-6シクロアルキル、
(5)アリール環上にハロゲン、-OH、-O-(C1-4アルキル)、およびC1-4アルキルから選択される1~3の置換基で置換されていてもよい、アリールおよび-O-アリール、
(6)ハロゲン、-OH、-O-(C1-4アルキル)、およびC1-4アルキルから選択される1~3の置換基で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル、
(7)ハロゲン、-OH、-O-(C1-4アルキル)、およびC1-4アルキルから選択される1~3の置換基で置換されていてもよい芳香族ヘテロ環基、
(8)ハロゲン、-OH、-O-(C1-4アルキル)、およびC1-4アルキルから選択される1~3の置換基で置換されていてもよい非芳香族ヘテロ環基、ならびに、
(9)C3-6シクロアルキル、
(10)上記(1)~(9)に記載の基からなる群より選択される1~3の基で置換されていてもよい、C1-4アルキルおよび-O-(C1-4アルキル)、
からなる群である。
 S1群の別の態様としては、
(1a)フルオロ、およびクロロ、
(2a)-OH、-O-(C1-4アルキル)、-O-(C3-6シクロアルキル)、およびオキソ(=O)、
(3a)アミノ、およびシアノ、
(4a)-(C=O)-(C1-4アルキル)、
(6a)ハロゲン、-OH、-O-(C1-4アルキル)、およびC1-4アルキルから選択される1~3の置換基で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル、
(8a)ハロゲン、-OH、-O-(C1-4アルキル)、およびC1-4アルキルから選択される1~3の置換基で置換されていてもよい非芳香族ヘテロ環基、ならびに、
(9a)上記(1a)~(4a)、(6a)、(8a)~(9a)に記載の基からなる群より選択される1~3の基で置換されていてもよい、C1-4アルキルおよび-O-(C1-4アルキル)、
からなる群である。
 S1群のさらに別の態様としては、
(2b)-OH、および-O-(C1-4アルキル)、ならびに、
(9b)上記(2b)に記載の基からなる群より選択される1~3の基で置換されていてもよいC1-4アルキル、
からなる群である。
 S1群のさらに別の態様としては、-OHおよび-O-(C1-4アルキル)からなる群より選択される一つの基で置換されていてもよいC1-4アルキルである。
 式(I)において、RはC1-4アルキル、およびシアノからなる群より選択される一つ以上の基で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル、またはC1-4アルキルであり;ある態様としてはC1-4アルキルで置換されていてもよいC3-6シクロアルキル、またはC1-4アルキルであり;別の態様としてはC1-4アルキルで置換されていてもよいC3-6シクロアルキルであり;さらに別の態様としてはメチルで置換されていてもよいC3-6シクロアルキルであり;さらに別の態様としてはメチルで置換されていてもよいシクロプロピルであり;さらに別の態様としては1-メチルシクロプロピルである。
 本発明の別の態様を以下に示す。
(1)Rが1-メチルシクロプロピルである化合物またはその塩。
(2)Lがメチレンである化合物またはその塩。
(3)Lがメチレンである化合物またはその塩。
(4)Rが1-メチルピラゾール-4-イルまたは2-メチルチアゾール-5-イルである化合物、あるいは、Rが1-メチルピラゾール-4-イルである化合物またはその塩。
(5)Rが置換基を有していてもよい非芳香族ヘテロ環基または置換基を有していてもよい芳香族ヘテロ環基である化合物またはその塩。
(6)上記(1)~(5)に記載の基のうち二以上の組み合わせである化合物またはその塩。
 前記(6)に記載の組み合わせとして、具体的には、例えば以下の態様が挙げられる。
(7)Lがメチレンであり、Rが1-メチルピラゾール-4-イルまたは2-メチルチアゾール-5-イルである化合物またはその塩。
(8)Rが1-メチルシクロプロピルであり、Lがメチレンであり、Rが1-メチルピラゾール-4-イルまたは2-メチルチアゾール-5-イルである化合物またはその塩。
(9)Lがメチレンであり、Rが1-メチルピラゾール-4-イルまたは2-メチルチアゾール-5-イルであり、Lがメチレンである化合物またはその塩。
(10)Rが1-メチルシクロプロピルであり、Lがメチレンであり、Rが1-メチルピラゾール-4-イルまたは2-メチルチアゾール-5-イルであり、Lがメチレンである化合物またはその塩。
(11)Lがメチレンであり、Rが1-メチルピラゾール-4-イルまたは2-メチルチアゾール-5-イルであり、Lがメチレンであり、Rが置換基を有していてもよい非芳香族ヘテロ環基または置換基を有していてもよい芳香族ヘテロ環基である化合物またはその塩。
(12)Rが1-メチルシクロプロピルであり、Lがメチレンであり、Rが1-メチルピラゾール-4-イルまたは2-メチルチアゾール-5-イルであり、Lがメチレンであり、Rが置換基を有していてもよい非芳香族ヘテロ環基または置換基を有していてもよい芳香族ヘテロ環基である化合物またはその塩。
(13)Lがメチレンであり、Rが1-メチルピラゾール-4-イルである化合物またはその塩。
(14)Rが1-メチルシクロプロピルであり、Lがメチレンであり、Rが1-メチルピラゾール-4-イルである化合物またはその塩。
(15)Lがメチレンであり、Rが1-メチルピラゾール-4-イルであり、Lがメチレンである化合物またはその塩。
(16)Rが1-メチルシクロプロピルであり、Lがメチレンであり、Rが1-メチルピラゾール-4-イルであり、Lがメチレンである化合物またはその塩。
(17)Lがメチレンであり、Rが1-メチルピラゾール-4-イルであり、Lがメチレンであり、Rが置換基を有していてもよい非芳香族ヘテロ環基または置換基を有していてもよい芳香族ヘテロ環基である化合物またはその塩。
(18)Rが1-メチルシクロプロピルであり、Lがメチレンであり、Rが1-メチルピラゾール-4-イルであり、Lがメチレンであり、Rが置換基を有していてもよい非芳香族ヘテロ環基または置換基を有していてもよい芳香族ヘテロ環基である化合物またはその塩。
 本発明に包含される具体的化合物の例として、あるいは式(I)の化合物として、以下の化合物またはその塩をそれぞれ挙げることができる。なお、本明細書においては、分子構造式エディタソフトChemDraw(CambridgeSoft社製)により命名された化合物名を用いることがある。
 1-((2,4-ジメチルチアゾール-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(実施例25)、
 1-((1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(実施例28)、
 1,3-ビス((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(実施例29)、
 1-((1H-インダゾール-6-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(実施例36)、
 1-((イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(実施例40)、
 1-((2-(メトキシメチル)ベンゾフラン-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(実施例63)、
 1-((2-(ヒドロキシメチル)ベンゾフラン-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(実施例64)、
 1-((5,7-ジヒドロフロ[3,4-b]ピリジン-3-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(実施例108)、
 1-((6-フルオロ-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(実施例110)、
 1-((6-メトキシ-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(実施例111)、
 1-(3-メトキシ-4-フルオロベンジル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(実施例121)、
 3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1-((2-オキソインドリン-5-イル)メチル)-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(実施例130)。
 式(I)の化合物には、置換基の種類によって、互変異性体や幾何異性体が存在しうる。本明細書中、式(I)の化合物が異性体の一形態のみで記載されることがあるが、本発明は、それ以外の異性体も包含し、異性体の分離されたもの、あるいはそれらの混合物も包含する。
 また、式(I)の化合物には、不斉炭素原子や軸不斉を有する場合があり、これに基づく光学異性体が存在しうる。本発明は、式(I)の化合物の光学異性体の分離されたもの、あるいはそれらの混合物も包含する。
 さらに、本発明は、式(I)で示される化合物の製薬学的に許容されるプロドラッグも包含する。製薬学的に許容されるプロドラッグとは、加溶媒分解によりまたは生理学的条件下で、アミノ基、水酸基、カルボキシル基等に変換されうる基を有する化合物である。プロドラッグを形成する基としては、例えば、Prog. Med., 5, 2157-2161(1985)や、「医薬品の開発」(廣川書店、1990年)第7巻 分子設計163-198に記載の基が挙げられる。
 また、式(I)の化合物の塩とは、式(I)の化合物の製薬学的に許容される塩であり、置換基の種類によって、酸付加塩または塩基との塩を形成する場合がある。具体的には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、マンデル酸、酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、ジトルオイル酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸等の有機酸との酸付加塩、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム等の無機塩基との塩、メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン、リシン、オルニチン等の有機塩基との塩、アセチルロイシン等の各種アミノ酸およびアミノ酸誘導体との塩やアンモニウム塩等が挙げられる。
 さらに、本発明は、式(I)の化合物およびその塩の各種の水和物や溶媒和物、および結晶多形の物質も包含する。また、本発明は、種々の放射性または非放射性同位体でラベルされた化合物も包含する。
(製造法)
 式(I)の化合物およびその塩は、その基本構造あるいは置換基の種類に基づく特徴を利用し、種々の公知の合成法を適用して製造することができる。その際、官能基の種類によっては、当該官能基を原料から中間体へ至る段階で適当な保護基(容易に当該官能基に転化可能な基)に置き換えておくことが製造技術上効果的な場合がある。このような保護基としては、例えば、ウッツ(P.G.M.Wuts)およびグリーン(T.W.Greene)著、「Greene‘s Protective Groups in Organic Synthesis(第4版、2006年)」に記載の保護基を挙げることができ、これらの反応条件に応じて適宜選択して用いればよい。このような方法では、当該保護基を導入して反応を行なったあと、必要に応じて保護基を除去することにより、所望の化合物を得ることができる。
 また、式(I)の化合物のプロドラッグは、上記保護基と同様、原料から中間体へ至る段階で特定の基を導入、あるいは得られた式(I)の化合物を用いてさらに反応を行なうことで製造できる。反応は通常のエステル化、アミド化、脱水等、当業者に公知の方法を適用することにより行うことができる。
 以下、式(I)の化合物の代表的な製造法を説明する。各製法は、当該説明に付した参考文献を参照して行うこともできる。なお、本発明の製造法は以下に示した例には限定されない。
(第1製法)
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000003
 本製法は、脱離基を有する化合物(P2)とジヒドロチエノピリミジン化合物(P1)とを反応させて本発明化合物(I)を製造する方法である。
 化合物(P2)中の脱離基Lvとしては、例えば、ハロゲン、メタンスルホニルオキシ、p-トルエンスルホニルオキシが挙げられる。
 本反応においては、化合物(P1)と化合物(P2)とを当量もしくは一方を過剰量用い、反応に不活性な溶媒中または無溶媒下、冷却乃至加熱還流下、好ましくは0℃から120℃において、通常0.1時間~5日間攪拌する。反応を円滑に進行させる上で、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルモルホリン等の有機塩基や、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基の存在下で反応を行うことが有利な場合がある。
 本反応に用いられ得る溶媒としては、特に限定されないが、例えば、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル類;メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類;N,N-ジメチルホルムアミド;ジメチルスルホキシド;酢酸エチル;アセトニトリル;水;およびこれらの混合物が挙げられる。
 本製法において、化合物(P2)中の脱離基Lvが水酸基である場合には、光延反応を利用して本発明化合物(I)を製造することもできる。
 光延反応を利用する際には、当業者によく知られた光延反応の反応条件を適用することができ、具体的には、例えば、後述する製造例や実施例において用いる反応条件、あるいはそれに準じた反応条件を適用することができる。
 なお、いずれの方法においても、例えば、ジヒドロチエノピリミジン化合物(P1)の6位のスルホンアミド上の水素原子等、分子内の他の部位が反応を複雑にする場合には、その部位を保護してから、化合物(P2)もしくは化合物(P2)中のRのいずれかの官能基が保護された化合物との反応を行い、その後、化合物(P1)および/または化合物(P2)中の保護した部位の脱保護を行って、本発明化合物へ誘導してもよい。
 保護基としては、当業者が通常用いる基を適用することができ、例えば、上述の「Greene‘s Protective Groups in Organic Synthesis(第4版、2006年)」に記載の基を用いることができる。
(第2製法)
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000004
 本製法は、例えば、第1製法で製造された本発明化合物(Ia)(式中のR2Aは、Rのいずれかの基を示す。)もしくは保護された本発明化合物(Ia)(式中のR2Aは、Rのいずれかの官能基が保護された基を示す。)を官能基変換もしくは脱保護し、本発明化合物(Ib)(式中のR2Bは、R2Aと異なる、Rのいずれかの基を示す。)を製造する方法である。
 本製法に適用できる反応に特に制限はなく、当業者が用いうる反応を用いて官能基変換もしくは脱保護を行うことで、別の本発明化合物を製造することができる。例えば、アルキル化、脱アルキル化、アシル化、脱アシル化、アルコキシカルボニル化、脱アルコキシカルボニル化が挙げられ、それぞれ当業者によく知られた反応条件を適用することができる。
 ジヒドロチエノピリミジン化合物(P1)の6位のスルホンアミド上の水素原子が反応を複雑にする場合には、その部位を保護してから、もしくは保護されたジヒドロチエノピリミジン化合物(P1)を用いて官能基変換もしくは脱保護を行い、本発明化合物へ誘導してもよい。ある態様として、ジヒドロチエノピリミジン化合物(P1)の6位のスルホンアミド上の水素原子をtert-ブチルオキシカルボニル基で置換して保護した化合物を用いることができる。
 なお、上記で示した式(P1)で示される化合物は、後述する実施例もしくは製造例に示された方法、またはそれに準じた方法で製造することができる。
 式(I)における-L-Rの導入に際しては、後述する製造例1に記載の方法において、アミノチオフェンカルボン酸メチルと縮合させるアミン化合物を適宜選択し、得られた縮合体を用いて、後述する製造例2、製造例3、実施例1の方法に従って構造変換すればよい。例えば、アミノチオフェンカルボン酸メチルと縮合させるアミン化合物として、R-L-NHを用いて、後述する製造例1の方法に従って縮合体を製造し、得られた縮合体を用いて、後述する製造例2、製造例3、実施例1の方法に従って構造変換することにより、所望の-L-Rを有する式(P1)の化合物を製造することができる。
 式(I)における-Rの導入に際しては、後述する実施例1に記載の方法において、スルホニルクロリド化合物に対して付加させるアミン化合物を適宜選択すればよい。例えば、スルホニルクロリド化合物に対して付加させるアミン化合物として、R-NHもしくはR-NHのアミン上の水素原子一つを、アミンの保護基として用いられる基で置き換えた化合物を用いて、後述する実施例1の方法に従ってスルホニルクロリド化合物に対して付加させることにより、所望の-Rを有する式(P1)の化合物を製造することができる。
 式(I)の化合物は、遊離化合物、その塩、水和物、溶媒和物、あるいは結晶多形の物質として単離され、精製される。式(I)の化合物の塩は、常法の造塩反応に付すことにより製造することもできる。
 単離、精製は、抽出、分別結晶化、各種分画クロマトグラフィー等、通常の化学操作を適用して行なわれる。
 各種の異性体は、適当な原料化合物を選択することにより製造でき、あるいは異性体間の物理化学的性質の差を利用して分離することができる。例えば、光学異性体は、ラセミ体の一般的な光学分割法(例えば、光学活性な塩基または酸とのジアステレオマー塩に導く分別結晶化や、キラルカラム等を用いたクロマトグラフィー等)により得られ、また、適当な光学活性な原料化合物から製造することもできる。
 式(I)の化合物の薬理活性は、以下の試験により確認した。
1.PARG阻害活性測定試験
 本化合物のPARG阻害活性を評価するため、各被験化合物のヒトリコンビナントPARGに対する阻害活性を測定した。以下にその具体的な操作を記載する。
(被験化合物溶液の調製)
 被験化合物をジメチルスルホキシドに溶解し10mMの化合物溶液を調製後、さらにジメチルスルホキシドで段階希釈して、10mMから0.17μMまでの被験化合物溶液を調製した。
(試験方法および測定方法)
 ストレプトアビジンをコートした96ウェルプレートの各ウェルに、0.2%ウシ血清アルブミン(BSA)含有リン酸緩衝食塩水(PBS)で希釈した25nMのビオチン化ポリアデニルリボース鎖基質200μLを加えて、室温で3時間インキュベートした。その間に、別のプレートにて0.2%BSA含有PBSで希釈したヒトリコンビナントPARG(最終濃度0.0185nM)と、段階希釈した被験化合物溶液を混合し、室温で1時間プレインキュベートした。3時間後、基質を含むプレートを、220μLの0.1%Tween20含有PBS(PBST)で4回洗浄したのち、プレートに残る溶液を取り除き、100μLのプレインキュベートした混合溶液を加えた。プレインキュベートした混合溶液を加えたのち、プレートを25℃で1時間インキュベートし、その後に220μLのPBSTで4回洗浄し、プレートに残る溶液を取り除いた。各ウェルに100μLの0.2%BSA含有PBSで希釈したマウス抗PAR抗体を加え、室温で1時間インキュベートした後に、220μLのPBSTで4回洗浄し、プレートに残る溶液を取り除いた。各ウェルに100μLの0.2%BSA含有PBSで希釈したホースラディッシュペルオキシダーゼ結合抗マウスイムノグロブリン抗体を加え、室温で30分間インキュベートした後に、100μLのPBSTで4回洗浄した。プレートに残る溶液を取り除いた後に、100μLのTMB基質溶液を加えて発色したのち、50μLの0.2Mの硫酸を加えて反応を止め、450nmにおける吸光度(Abs450)をマイクロプレートリーダーにて測定した。なお、各群の例数は2であり、独立した2回の試験結果の平均値を被験化合物のPARG阻害活性とした。
(陰性対照)
 被験化合物溶液に代えてジメチルスルホキシドを添加したウェルを用いて、上記の操作を行い、陰性対照とした。
(陽性対照)
 ヒトリコンビナントPARG溶液に代えて0.2%BSA含有PBSを添加し、被験化合物溶液に代えてジメチルスルホキシドを添加したウェルを用いて、上記の操作を行い、陽性対照とした。
(PARG阻害率の算出)
 下記式に従い、PARG阻害率(%)を算出した。
PARG阻害率(%)=[(AbsX-AbsA)/(AbsB-AbsA)]×100
(式中、
AbsAは、陰性対照の吸光度(Abs450)であり、
AbsBは、陽性対照の吸光度(Abs450)であり、
AbsXは、被験化合物処置群の吸光度(Abs450)である。)
 いくつかの式(I)の被験化合物の結果を、PARG阻害率(%)を基に50%阻害濃度を計算したIC50(μM)値として、表1に示す。なお、表中、Exは後記の実施例番号を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000005
2.癌細胞合成致死試験
 本化合物の癌細胞増殖抑制効果を評価するため、ヒト卵巣癌細胞株Kuramochi細胞に対する化合物の増殖阻害効果を、DNAメチル化剤であるメチルメタンサルフォネート(MMS)存在下で検討した。
(被験化合物溶液の調製)
 被験化合物をジメチルスルホキシドに溶解し、10mMの化合物溶液を調製後、さらにジメチルスルホキシドで段階希釈して、6mMから1μMまでの400倍濃度被験化合物溶液を調製した。細胞への添加直前に400倍濃度被験化合物溶液を、10%ウシ胎児血清を含むRPMI 1640細胞培養培地(完全培地)を用いて2倍に希釈し、200倍濃度溶液を調製した。細胞試験時の最終ジメチルスルホキシド濃度は0.25%とし、細胞の増殖や生存に影響のないことを確認した。
(試験方法および測定方法)
 Kuramochi細胞はJCRB細胞バンクより購入し、上述の完全培地を用いて5%CO存在下37℃で培養した。培養中は週に2回新しい完全培地と交換した。細胞密度が70-90%コンフルエントになったときは、PBSで洗浄後、0.05%トリプシン-EDTA処理して接着している細胞を回収し、希釈して播種することで継代を行なった。
 合成致死試験は細胞培養用96ウェルプレートを用いて行った。Kuramochi細胞をPBSで洗浄した後、0.05%トリプシン-EDTAを用いて回収した後に完全培地を用いて50,000細胞/mLの密度の単一細胞にまで分散した細胞浮遊液を調製した。細胞浮遊液を各ウェル当たり200マイクロリットル添加し、5%CO存在下37℃で5時間培養した。その後に200倍濃度被験化合物溶液を1μLずつ各ウェルに添加し、プレートミキサーで攪拌した後、5%CO存在下37℃で1時間培養した。MMSは完全培地で0.37mg/mLとなるように希釈して、使用濃度の200倍濃度液を調製し、被験化合物添加の1時間後に1ウェル当たり1μLずつ添加した。プレートはプレートミキサーを用いて均一になるように撹拌し、5%CO存在下37℃で96時間培養した。
 96時間後の細胞生存率はCellTiter-Glo(登録商標)発光細胞生存率試験試薬(プロメガ社製)を推奨の使用法に準じて測定した。
 発光強度は発光検出プレートリーダー(Envision、パーキンエルマー社製)を用いて測定した。各ウェルの細胞生存率は、被験化合物の代わりにジメチルスルホキシドを加えたウェルの発光強度を100%としたときの各濃度の被験化合物を添加したウェルの発光強度を相対値(%)で算出した。50%増殖阻害濃度(IC50)は、GraphPadプリズムソフトウェアを用い、異なる9濃度における被験化合物の増殖阻害率から4-パラメーター法による用量-反応曲線にあてはめて計算により得た。試験は異なる同一条件で3点ずつ重複して行い解析を行った。独立した2回の試験の平均値を被験化合物の細胞増殖阻害として用いた。
 いくつかの式(I)の被験化合物のIC50(μM)値を表2に示す。なお、表中、Exは後記の実施例番号を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000006
 上記試験の結果、いくつかの式(I)の化合物においてPARG阻害作用が確認された。従って、式(I)の化合物は、がん治療、抗がん剤の効果増強、および/または放射線治療効果増強に使用できる。
 式(I)の化合物またはその塩の1種または2種以上を有効成分として含有する医薬組成物は、製薬学的に許容される賦形剤、すなわち、当分野において通常用いられている賦形剤、例えば、薬剤用賦形剤や薬剤用担体を用いて、通常使用されている方法によって調製することができる。すなわち、本発明の医薬組成物は、式(I)の化合物またはその塩、および製薬学的に許容される賦形剤を含有してよい。
 投与は錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、液剤等による経口投与、または、関節内、静脈内、筋肉内等の注射剤、坐剤、点眼剤、眼軟膏、経皮用液剤、軟膏剤、経皮用貼付剤、経粘膜液剤、経粘膜貼付剤、吸入剤等による非経口投与のいずれの形態であってもよい。
 経口投与のための固体組成物としては、錠剤、散剤、顆粒剤等が用いられる。このような固体組成物においては、1種または2種以上の有効成分を、少なくとも1種の不活性な賦形剤と混合される。組成物は、常法に従って、不活性な添加剤、例えば滑沢剤や崩壊剤、安定化剤、溶解補助剤を含有していてもよい。錠剤または丸剤は必要により糖衣または胃溶性若しくは腸溶性物質のフィルムで被膜してもよい。
 経口投与のための液体組成物は、薬剤的に許容される乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤またはエリキシル剤等を含み、一般的に用いられる不活性な希釈剤、例えば精製水またはエタノールを含む。当該液体組成物は不活性な希釈剤以外に可溶化剤、湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐剤を含有していてもよい。
 非経口投与のための注射剤は、無菌の水性または非水性の溶液剤、懸濁剤または乳濁剤を含有する。水性の溶剤としては、例えば注射用蒸留水または生理食塩液が含まれる。非水性の溶剤としては、例えばエタノールのようなアルコール類がある。このような組成物は、さらに等張化剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤、または溶解補助剤を含んでもよい。これらは例えばバクテリア保留フィルターを通す濾過、殺菌剤の配合または照射によって無菌化される。また、これらは無菌の固体組成物を製造し、使用前に無菌水または無菌の注射用溶媒に溶解または懸濁して使用することもできる。
 通常経口投与の場合、1日の投与量は、体重当たり0.001~100mg/kgであり、0.1~30mg/kgが好ましく、0.1~10mg/kgがさらに好ましい。これを1回であるいは2回~4回に分けて投与する。
 静脈内投与される場合、1日の投与量は、体重当たり0.0001~10mg/kgである。これを1回であるいは2回~4回に分けて投与する。
 経粘膜投与される場合、1日の投与量は、体重当たり0.001~100mg/kgである。これを1回であるいは2回~4回に分けて投与する。
 投与量は、例えば、症状、年令、性別を考慮して個々の場合に応じて適宜決定される。
 投与経路、剤形、投与部位、賦形剤、添加剤の種類によって異なるが、本発明の医薬組成物は0.01~100重量%、好ましくは0.01~50重量%の、有効成分である1種またはそれ以上の式(I)の化合物またはその塩を含有する。
 式(I)の化合物は、前述の式(I)の化合物が有効性を示すと考えられる疾患の種々の治療剤または予防剤と併用することができる。併用は、同時投与、あるいは別個に連続して、もしくは所望の時間間隔をおいて投与してもよい。同時投与製剤は、配合剤であっても別個に製剤化されていてもよい。
 以下、実施例に基づき、式(I)の化合物の製造方法を説明する。本発明は、下記実施例に記載の化合物に限定されるものではない。また、原料化合物の製造方法を製造例として示す。
 式(I)の化合物の製造方法は、以下に示した実施例の製造方法のみに限定されるものではなく、これらの製造方法の組み合わせ、あるいは当業者に自明である方法によっても製造されうる。
 濃度mol/Lは、Mとして表わす。
製造例1
 2-アミノ-N-((2-メチルチアゾール-5-イル)メチル)チオフェン-3-カルボキサミド
 2-アミノチオフェン-3-カルボン酸メチル(5.0g、31.8mmol)および(2-メチルチアゾール-5-イル)メタンアミン(5.3g、41.4mmol)の1,4-ジオキサン(100mL)溶液に、氷冷下トリメチルアルミニウム2Mトルエン溶液(80mL)を30-45分間にわたり滴下し、反応混合物を100℃にて16時間撹拌した。反応液に氷冷した飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣にジエチルエーテルを加えて撹拌し、固体を濾取、乾燥して2-アミノ-N-((2-メチルチアゾール-5-イル)メチル)チオフェン-3-カルボキサミド(4.90g、60%)を得た。
製造例2
 3-((2-メチルチアゾール-5-イル)メチル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
 2-アミノ-N-((2-メチルチアゾール-5-イル)メチル)チオフェン-3-カルボキサミド(4.9g、19.3mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液に、氷冷下1,1’-カルボニルジイミダゾール(15.7g、96.7mmol)を少量ずつ加え、反応混合物を80℃にて16時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣にアセトニトリルを加えて撹拌し、固体を濾取して3-((2-メチルチアゾール-5-イル)メチル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(4.3g、79%)を得た。
製造例3
 3-((2-メチルチアゾール-5-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホニルクロリド
 クロロスルホン酸(7.17mL、107.73mmol)を0℃に冷却し、3-((2-メチルチアゾール-5-イル)メチル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(4.3g、15.39mmol)を少量ずつ加え,反応混合物を100℃に加熱して2時間撹拌した。反応液を氷冷水(200mL)にゆっくりと加え、生じた固体を冷水にて洗浄し、減圧下乾燥して3-((2-メチルチアゾール-5-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホニルクロリド(4.30g)を得た。この化合物は、これ以上の精製をせずに続く反応に用いた。
実施例1
 N-(1-メチルシクロプロピル)-3-((2-メチルチアゾール-5-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド
 3-((2-メチルチアゾール-5-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホニルクロリド(4.3g、11.38mmol)のテトラヒドロフラン-ジクロロメタン(100mL、1:1)混合溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(18.2mL,102.5mmol)および1-メチルシクロプロパン-1-アミン塩酸塩(2.46g、22.76mmol)を加え、室温にて16時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣に水を加えジクロロメタンにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣にジエチルエーテルを加えて撹拌し、固体を濾取してN-(1-メチルシクロプロピル)-3-((2-メチルチアゾール-5-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(5.50g、62%(2ステップ))を得た。
実施例2
 1-(シクロプロピルメチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-3-((2-メチルチアゾール-5-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド
 N-(1-メチルシクロプロピル)-3-((2-メチルチアゾール-5-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(50mg、0.121mmol)および(ブロモメチル)シクロプロパン(24mg、0.182mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)溶液に、炭酸カリウム(25mg、0.182mmol)を加え、90℃にて3時間撹拌した。反応液に氷冷水を加え、ジクロロメタンにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮して1-(シクロプロピルメチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-3-((2-メチルチアゾール-5-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(28mg、50%)を得た。
製造例4
 (1-メチルシクロプロピル)((3-((2-メチルチアゾール-5-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)カルバミン酸tert-ブチル
 N-(1-メチルシクロプロピル)-3-((2-メチルチアゾール-5-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(5.50g、13.30mmol)のピリジン(55mL)溶液に、氷冷下4-ジメチルアミノピリジン(0.163g、1.33mmol)および二炭酸ジ-tert-ブチル(14.5g、16.7mmol)を加え、反応混合物を95℃にて3時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣に水を加え、ジクロロメタンにて抽出した。有機層を1M塩酸および飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した.残渣の固体に酢酸エチルおよびジエチルエーテルの1:8混合溶媒を加えて撹拌し、(1-メチルシクロプロピル)((3-((2-メチルチアゾール-5-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)カルバミン酸tert-ブチル(6.0g、87%)を得た。
製造例5
 ((1-((2,4-ジメチルチアゾール-5-イル)メチル)-3-((2-メチルチアゾール-5-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル
 (1-メチルシクロプロピル)((3-((2-メチルチアゾール-5-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)カルバミン酸tert-ブチル(180mg、0.351mmol)および5-(クロロメチル)-2,4-ジメチルチアゾール(114mg、0.702mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)溶液に,氷冷下炭酸カリウム(146mg、1.05mmol)およびヨウ化ナトリウム(105mg、0.702mmol)を加え、反応混合物を90℃にて3時間撹拌した。反応液に氷冷水を加え、ジクロロメタンにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥して((1-((2,4-ジメチルチアゾール-5-イル)メチル)-3-((2-メチルチアゾール-5-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(175mg、未精製)を得た。
実施例6
 1-((2,4-ジメチルチアゾール-5-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-3-((2-メチルチアゾール-5-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド
 ((1-((2,4-ジメチルチアゾール-5-イル)メチル)-3-((2-メチルチアゾール-5-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(170mg、0.267mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液に、氷冷下トリフルオロ酢酸(2.5mL)を加え、反応混合物を室温にて3時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣をジクロロメタンに再度溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(2%メタノール-ジクロロメタン)にて精製して1-((2,4-ジメチルチアゾール-5-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-3-((2-メチルチアゾール-5-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(30mg、21%)を乳白色固体として得た。
製造例6
 2-アミノ-N-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)チオフェン-3-カルボキサミド
 2-アミノチオフェン-3-カルボン酸メチル(35.0g、223mmol)および(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチルアミン(37.10g、334mmol)の1,4-ジオキサン(1.0L)溶液に、氷冷下トリメチルアルミニウム2Mトルエン溶液(557mL)を滴下し、反応液を100℃にて16時間撹拌した。反応混合液に飽和塩化アンモニウム水溶液(600mL)を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後濃縮した。残渣にジエチルエーテルを加え、固体を濾取、乾燥することで2-アミノ-N-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)チオフェン-3-カルボキサミド(43.0g、82%)を得た。
製造例7
 3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
 2-アミノ-N-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)チオフェン-3-カルボキサミド(43.0g、181.97mmol)のテトラヒドロフラン(1.5L)溶液に、1,1’-カルボニルジイミダゾール(88.54g、545.9mmol)を加え、80℃にて16時間加熱した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣にアセトニトリルを加え、固体を濾取して3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(37.90g、79%)を得た。
製造例8
 3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド
 クロロスルホン酸(96.7mL、1444.91mmol)に3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(37.90g、144.49mmol)を0℃にて滴下し、得られた混合物を100℃に加熱し2時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、氷冷水(1L)にゆっくりと注いだ。析出固体を濾取し、水で洗浄後乾燥することで3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホニルクロリドを得た。
 スルホニルクロリドのテトラヒドロフランおよびジクロロメタン1:1混合溶液(1L)に、氷冷下N,N-ジイソプロピルエチルアミン(195.45mL、1122.5mmol)および1-メチルシクロプロパン-1-アミン塩酸塩(26.8g、249.4mmol)を加えた。反応液を室温にて16時間撹拌した後溶媒を減圧下留去し、残渣に水を加えジクロロメタンにて抽出した後有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、濃縮した。残渣にジエチルエーテルを加え、固体を濾取、乾燥することで3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(35.50g、62%)を得た。
製造例9
 ((3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル
 3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(35.50g、89.80mmol)のピリジン(350mL)溶液に、氷冷下4-ジメチルアミノピリジン(1.10g、8.978mmol)および二炭酸ジ-tert-ブチル(98g、449mmol)を加えた。反応液を95℃にて3時間撹拌した後減圧下濃縮した。残渣に水を加え、ジクロロメタンにて抽出した.有機層を1M塩酸および飽和食塩水にて洗浄し,無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した.残渣に酢酸エチルおよびジエチルエーテルの1:8混合溶媒を加えて撹拌し,固体を濾取することで((3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(32.0g、72%)を得た。
製造例10
 ((1-((2,4-ジメチルチアゾール-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル
 ((3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(6g、12.1mmol)および5-(クロロメチル)-2,4-ジメチルチアゾール(2.15g、13.3mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(60mL)混合溶液に炭酸カリウム(3.35g、24.2mmol)およびヨウ化ナトリウム(3.63g、24.2mmol)を加えた後、反応液を90℃にて3時間撹拌した。反応液に氷冷水を加え、ジクロロメタンにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(5%メタノール-ジクロロメタン)にて精製し、((1-((2,4-ジメチルチアゾール-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(4.70g、63%)を乳白色固体として得た。
実施例25
 1-((2,4-ジメチルチアゾール-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド
 ((1-((2,4-ジメチルチアゾール-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(5.82g、9.38mmol)のジクロロメタン(100mL)溶液に、氷冷下トリフルオロ酢酸(25mL)を加えた後、反応液を室温にて3時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣をジクロロメタンに再度溶解させた後飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(2%メタノール-ジクロロメタン)にて精製し、1-((2,4-ジメチルチアゾール-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(3.37g、69%)を乳白色固体として得た。
製造例11
 (5-ブロモ-2-(クロロメチル)フェニル)メタノール
 5-ブロモイソベンゾフラン-1,3-ジオン(10g、44.1mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液に、水素化リチウムアルミニウム(35.2mL、2.5M、88.20mmol)を氷冷下にて滴下した後、室温にて16時間撹拌した。反応液を0℃に冷却し、酢酸エチルおよび水を加えた後有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製した。得られた固体(5.40g)を濃塩酸(30.0mL)と混合し、70℃にて1時間撹拌した。反応液を冷水にて希釈し、酢酸エチルにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮して(5-ブロモ-2-(クロロメチル)フェニル)メタノール(4.0g、73%)を淡黄色液体として得た。
製造例12
 5-ブロモ-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン
 (5-ブロモ-2-(クロロメチル)フェニル)メタノール(4.0g、17.0mmol)のテトラヒドロフラン(40.0mL)溶液に、水素化ナトリウム(1.36g、34mmol)を氷冷下加え、45℃にて2時間撹拌した。反応液に冷水を加え,酢酸エチルにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20-25%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製し、5-ブロモ-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン(2.30g、68%)を無色液体として得た。
製造例13
 1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-カルバルデヒド
 5-ブロモ-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン(1.0g、5.02mmol)のテトラヒドロフラン(20.0mL)溶液に,n-ブチルリチウム(2.41mL、6.03mmol)を-78℃にて滴下し、同温にて45分間撹拌した。反応液にN,N-ジメチルホルムアミド(1.17mL、15.10mmol)を15分間にわたり加えた後、室温にて4時間撹拌した。反応液に塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(5-10%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製し、1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-カルバルデヒド(500mg、67%)を淡黄色液体として得た。
製造例14
 (1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メタノール
 1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-カルバルデヒド(400mg、2.70mmol)のイソプロパノール(4mL)およびクロロホルム(30mL)の混合溶液に,氷冷下シリカゲル(1.24g)および水素化ホウ素ナトリウム(261mg、7.29mmol)を加え、同温にて2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(15-20%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製し、(1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メタノール(310mg、76%)を乳白色固体として得た。
製造例15
 5-(ブロモメチル)-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン
 (1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メタノール(300mg、2.0mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液に、氷冷下トリフェニルホスフィン(1.57g、5.99mmol)およびN-ブロモスクシンイミド(1.42g、7.99mmol)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して5-(ブロモメチル)-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン(180mg、42%)を乳白色固体として得た。
製造例16
 ((1-((1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル
 ((3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(120mg、0.24mmol)および5-(ブロモメチル)-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン(75mg、0.36mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)溶液に、炭酸カリウム(99mg、0.72mmol)およびヨウ化ナトリウム(17mg、0.12mmol)を加え、90℃にて3時間撹拌した。反応混合物を冷水にて希釈し,酢酸エチルにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(70%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製し、((1-((1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(80mg、53%)乳白色固体として得た。
実施例28
 1-((1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド
 ((1-((1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(70mg、11.2mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液に,氷冷下トリフルオロ酢酸のジクロロメタン溶液(およそ25%,3mL)を加え、反応液を室温にて3時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し,残渣をジクロロメタン(50mL)に溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(1%メタノール-ジクロロメタン)にて精製して1-((1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(42mg、71%)を乳白色固体として得た。
製造例17
 (1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メタノール
 1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド(18.0g、163mmol)のメタノール(300mL)溶液に、氷冷下水素化ホウ素ナトリウム(12.9g、360mmol)を少量ずつ加え、室温にて2時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣を冷水にて希釈し、酢酸エチルにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(70%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製し(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メタノール(10.0g、55%)を乳白色固体として得た。
製造例18
 4-(クロロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール塩酸塩
 (1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メタノール(10.0g、89.2mmol)のジクロロメタン(50mL)溶液に、氷冷下塩化チオニル(29.10mL、401mmol)を滴下し、室温にて30分間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣にジエチルエーテルを加えて撹拌し、固体を濾取、乾燥して4-(クロロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール塩酸塩(14.0g、94%)を得た。
製造例19
 ((1,3-ビス((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル
 ((3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(7.0g、14.1mmol)および4-(クロロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール塩酸塩(7.08g、42.4mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(100mL)溶液に、炭酸カリウム(4.88g、35.3mmol)およびヨウ化ナトリウム(5.29g、35.3mmol)を加え、反応混合物を90℃にて3時間撹拌した。反応液を水で希釈し、酢酸エチルにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(50%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製し、((1,3-ビス((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(5.50g、66%)を乳白色固体として得た。
実施例29
 1,3-ビス((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド
 ((1,3-ビス((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(5.00g、8.48mmol)のジクロロメタン(30mL)溶液に、氷冷下トリフルオロ酢酸のジクロロメタン溶液(およそ25%、3mL)を加え、反応液を室温にて3時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣をジクロロメタンに溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(およそ3%メタノール-ジクロロメタン)にて精製して1,3-ビス((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(2.80g、67%)を乳白色固体として得た。
製造例20
 1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド
 1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド(1g、10.4mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(15mL)溶液に、氷冷下炭酸セシウム(6.78g、20.8mmol)および1-ブロモ-2-メトキシエタン(1.45g、10.4mmol)を加え、反応混合物を60℃にて16時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(75mL)を加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド(1.0g、62%)を得た。
製造例21
 (1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メタノール
 1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド(1g、6.4mmol)のメタノール(8.0mL)およびテトラヒドロフラン(2.0mL)混合溶液に、氷冷下水素化ホウ素ナトリウム(488mg、13.6mmol)を少量ずつ加え、反応混合物を室温にて2時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(50%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製し、(1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メタノール(700mg、69%)を得た。
製造例22
 ((1-((1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル
 ((3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(78.5mg、0.15mmol)および(1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メタノール(50mg、0.317mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に、トリフェニルホスフィン(166mg、0.63mmol)およびアゾジカルボン酸ジイソプロピル(192mg、0.95mmol)を室温にて加え、反応液を45℃にて2時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(5%メタノール-ジクロロメタン)にて精製して((1-((1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(50mg、25%)を乳白色固体として得た。
実施例57
 1-((1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド
 ((1-((1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(50mg、0.07mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に、三臭化ホウ素(80mg、0.31mmol)を-78℃にて加え、反応液を徐々に室温まで昇温した後1時間撹拌した。反応液にメタノール(5mL)を加えた後反応溶媒を減圧下留去し、残渣を酢酸エチルに溶解した後飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣を逆相高速液体クロマトグラフィーにて精製し、1-((1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(4mg、15%)を乳白色固体として得た。
製造例23
 4-(6-(N-(tert-ブトキシカルボニル)-N-(1-メチルシクロプロピル)スルファモイル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-3,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル
 ((3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(3.0g、7.59mmol)および4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(2.29g、11.4mmol)のジクロロメタン(30.0mL)溶液に、トリフェニルホスフィン(3.98g、15.2mmol)およびアゾジカルボン酸ジイソプロピル(4.60g、22.8mmol)を室温にて加え、45℃にて2時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(5%メタノール-ジクロロメタン)にて精製して4-(6-(N-(tert-ブトキシカルボニル)-N-(1-メチルシクロプロピル)スルファモイル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-3,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(4g)を得た。
実施例91
 3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1-(ピペリジン-4-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミドトリフルオロ酢酸塩
 4-(6-(N-(tert-ブトキシカルボニル)-N-(1-メチルシクロプロピル)スルファモイル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-3,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(4g)のジクロロメタン(20mL)溶液に氷冷下トリフルオロ酢酸の25%ジクロロメタン溶液(4.50mL)を加え、室温にて2時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣にジエチルエーテルを加え撹拌し、3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1-(ピペリジン-4-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミドトリフルオロ酢酸塩(1.10g、39%)を淡黄色固体として得た。
 得られた固体の一部(およそ150mg)を逆相高速液体クロマトグラフィーにて再度精製し、3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1-(ピペリジン-4-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミドトリフルオロ酢酸塩を白色固体として得た。
実施例92
 1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド
 3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1-(ピペリジン-4-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミドトリフルオロ酢酸塩(120mg、0.25mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液に、氷冷下ピリジン(100μL,1.25mmol)および無水酢酸(39mg、0.37mmol)を加え、室温にて2時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧した。残渣を逆相高速液体クロマトグラフィーにて精製し、1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(32mg、25%)を乳白色固体として得た。
製造例24
 メチル(3-(4-(3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-6-(N-(1-メチルシクロプロピル)スルファモイル)-2,4-ジオキソ-3,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)カルバミン酸tert-ブチル
 1-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミドトリフルオロ酢酸塩(120mg、0.25mmol)および3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロピオン酸(77mg、0.37mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(274μL、1.57mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(85mg、0.62mmol)および1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(120mg、0.62mmol)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(5%メタノール-ジクロロメタン)にて精製してメチル(3-(4-(3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-6-(N-(1-メチルシクロプロピル)スルファモイル)-2,4-ジオキソ-3,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(100mg、48%)を乳白色固体として得た。
実施例95
 3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-1-(1-(3-(メチルアミノ)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド
 メチル(3-(4-(3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-6-(N-(1-メチルシクロプロピル)スルファモイル)-2,4-ジオキソ-3,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(100mg、0.15mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に、氷冷下トリフルオロ酢酸のおよそ25%ジクロロメタン溶液(5mL)を加え、室温にて3時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去した後残渣を再度ジクロロメタンに溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣を逆相高速液体クロマトグラフィーにて精製して3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-1-(1-(3-(メチルアミノ)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(22mg、25%)を乳白色固体として得た。
製造例25
 4-(2,2-ジメトキシエトキシ)-3-ホルミル安息香酸メチル
 3-ホルミル-4-ヒドロキシ安息香酸メチル(1.00g、5.55mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(12mL)溶液に,室温にて炭酸カリウム(3.07g、22.2mmol)および2-ブロモ-1,1-ジメトキシエタン(1.86g、11.1mmol)を加え、90℃にて24時間撹拌した。反応液に冷水を加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(25%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して4-(2,2-ジメトキシエトキシ)-3-ホルミル安息香酸メチル(668mg、59%)を得た。
製造例26
 2-ホルミルベンゾフラン-5-カルボン酸メチル
 4-(2,2-ジメトキシエトキシ)-3-ホルミル安息香酸メチル(668mg、2.49mmol)および酢酸(5mL)の混合物を120℃に加熱し、同温にて16時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去した後残渣を酢酸エチルに溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウムにて洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10%酢酸エチル-ヘプタン)にて精製して2-ホルミルベンゾフラン-5-カルボン酸メチル(628mg、95%)を得た。
製造例27
 2-(ヒドロキシメチル)ベンゾフラン-5-カルボン酸メチル
 2-ホルミルベンゾフラン-5-カルボン酸メチル(600mg、2.94mmol)のメタノール(8.0mL)およびテトラヒドロフラン(2mL)の混合溶液に、氷冷下水素化ホウ素ナトリウム(210mg、5.88mmol)を少量ずつ加え、反応混合物を室温にて2時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(70%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して2-(ヒドロキシメチル)ベンゾフラン-5-カルボン酸メチル(220mg、36%)を得た。
製造例28
 2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ベンゾフラン-5-カルボン酸メチル
 2-(ヒドロキシメチル)ベンゾフラン-5-カルボン酸メチル(160mg、0.77mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に,1H-イミダゾール(211mg、3.10mmol)およびtert-ブチルジメチルクロロシラン(175mg、1.16mmol)を加え、反応混合物を室温にて2時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧濃縮して2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ベンゾフラン-5-カルボン酸メチル(196mg、78%)を得た。
製造例29
 (2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ベンゾフラン-5-イル)メタノール
 2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ベンゾフラン-5-カルボン酸メチル(475mg、1.48mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に、-78℃にて水素化ジイソブチルアルミニウムの1.0Mトルエン溶液(7.0mL,6.78mmol)を加え、反応液を徐々に室温まで昇温した後2時間撹拌した。反応液に氷冷水を加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(25%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して(2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ベンゾフラン-5-イル)メタノール(305mg、70%)を得た。
製造例30
 ((1-((2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ベンゾフラン-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル
 ((3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(80mg、0.16mmol)および(2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ベンゾフラン-5-イル)メタノール(95mg、0.32mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液に、室温にてトリフェニルホスフィン(127mg、0.48mmol)およびアゾジカルボン酸ジイソプロピル(95μL、0.48mmol)を加え、反応混合物を45℃にて2時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して((1-((2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ベンゾフラン-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(70mg、56%)を得た。
実施例64
 1-((2-(ヒドロキシメチル)ベンゾフラン-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド
 ((1-((2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ベンゾフラン-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(70mg、0.09mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に、氷冷下トリフルオロ酢酸の25%ジクロロメタン溶液(5mL)を加え、反応混合物を室温にて3時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去した後ジクロロメタンに再度溶解させ,飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣を逆相高速液体クロマトグラフィーにて精製して1-((2-(ヒドロキシメチル)ベンゾフラン-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(17mg、33%)を乳白色固体として得た。
製造例31
 (2-((2-フルオロ-4-ホルミルフェニル)(メチル)アミノ)エチル)(メチル)カルバミン酸tert-ブチル
 3,4-ジフルオロベンズアルデヒド(500mg、3.52mmol)のジメチルスルホキシド(10mL)溶液に,臭化テトラブチルアンモニウム(567mg、1.76mmol)、炭酸カリウム(486mg、3.52mmol)およびメチル(2-(メチルアミノ)エチル)カルバミン酸tert-ブチル(795mg、4.22mmol)を室温にて加え、反応混合物を90℃にて10時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(15%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して(2-((2-フルオロ-4-ホルミルフェニル)(メチル)アミノ)エチル)(メチル)カルバミン酸tert-ブチル(650mg、59%)を得た。
製造例32
 (2-((2-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)フェニル)(メチル)アミノ)エチル)(メチル)カルバミン酸tert-ブチル
 (2-((2-フルオロ-4-ホルミルフェニル)(メチル)アミノ)エチル)(メチル)カルバミン酸tert-ブチル(600mg、1.93mmol)のメタノール(8mL)およびテトラヒドロフラン(2mL)の混合溶液に,氷冷下水素化ホウ素ナトリウム(261mg、7.29mmol)を少量ずつ加え,反応混合物を室温にて2時間撹拌した。反応液に冷水を加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して(2-((2-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)フェニル)(メチル)アミノ)エチル)(メチル)カルバミン酸tert-ブチル(500mg、83%)を得た。
製造例33
 ((1-(4-((2-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)エチル)(メチル)アミノ)-3-フルオロベンジル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル
 ((3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(250mg、0.50mmol)および(2-((2-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)フェニル)(メチル)アミノ)エチル)(メチル)カルバミン酸tert-ブチル(315mg、1.01mmol)のジクロロメタン(10.0mL)溶液に,トリフェニルホスフィン(265mg、1.01mmol)およびアゾジカルボン酸ジイソブチル(297μL、1.51mmol)を室温にて加え、反応混合物を45℃にて2時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(50%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して((1-(4-((2-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)エチル)(メチル)アミノ)-3-フルオロベンジル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(650mg)を黄色固体として得た。
実施例77
 1-(3-フルオロ-4-(メチル(2-(メチルアミノ)エチル)アミノ)ベンジル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド
 ((1-(4-((2-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)エチル)(メチル)アミノ)-3-フルオロベンジル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(300mg、0.38mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液に、氷冷下トリフルオロ酢酸の25%ジクロロメタン溶液(10mL)を加え、反応混合物を室温にて3時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去した後ジクロロメタンに再度溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣を逆相高速液体クロマトグラフィーにて精製して1-(3-フルオロ-4-(メチル(2-(メチルアミノ)エチル)アミノ)ベンジル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(28mg、12%)を乳白色固体として得た。
実施例78
 1-(3-フルオロ-4-(メチル(2-(ジメチルアミノ)エチル)アミノ)ベンジル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド
 1-(3-フルオロ-4-(メチル(2-(メチルアミノ)エチル)アミノ)ベンジル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(200mg、0.30mmol)のメタノール(5mL)および酢酸(1mL)混合溶液におよそ37%ホルマリン(106μL、1.70mmol)を加え、室温にて30分撹拌した。反応混合物にシアノ水素化ホウ素ナトリウム(55mg、0.88mmol)を加え、室温にてさらに16時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣をジクロロメタンに再度溶解させ,飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣を逆相高速液体クロマトグラフィーにて精製して1-(3-フルオロ-4-(メチル(2-(ジメチルアミノ)エチル)アミノ)ベンジル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(26mg、13%)を得た。
製造例34
 4-((6-(N-(tert-ブトキシカルボニル)-N-(1-メチルシクロプロピル)スルファモイル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-3,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル
 ((3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(200mg、0.40mmol)および4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(217mg、1.01mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に、室温にてトリフェニルホスフィン(318g、1.2mmol)およびアゾジカルボン酸ジイソプロピル(237μL、1.2mmol)を加え、反応混合物を室温にて2時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(60%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して4-((6-(N-(tert-ブトキシカルボニル)-N-(1-メチルシクロプロピル)スルファモイル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-3,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(200mg)を黄色固体として得た。
実施例97
 3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1-(ピペリジン-4-イルメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド
 4-((6-(N-(tert-ブトキシカルボニル)-N-(1-メチルシクロプロピル)スルファモイル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-3,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-1(2H)-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(200mg、0.29mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に,氷冷下トリフルオロ酢酸の25%ジクロロメタン溶液(5mL)を加え、反応混合物を室温にて3時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣をジクロロメタンに再度溶解させ、炭酸水素ナトリウム水溶液にて洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣を逆相高速液体クロマトグラフィーにて精製して3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1-(ピペリジン-4-イルメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(140mg、40%)を得た。
 得られた化合物(30mg、0.06mmol)のメタノール(2mL)溶液に、氷冷下塩化水素の4Mジオキサン溶液(1mL)を加え、反応混合物を室温にて30分間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣にジエチルエーテルを加えて撹拌し、固体を濾取して3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1-(ピペリジン-4-イルメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド塩酸塩(25mg、78%)を得た。
実施例98
 3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-1-((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド
 3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1-(ピペリジン-4-イルメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(90mg、0.18mmol)のメタノール(5mL)および酢酸(1mL)混合溶液に37%ホルマリン(106μL、1.26mmol)を加えて室温にて30分撹拌した後,反応混合物にシアノ水素化ホウ素ナトリウム(23mg、0.36mmol)を加え、室温にてさらに16時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣をジクロロメタンに再度溶解させ、炭酸水素ナトリウム水溶液にて洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣を逆相高速液体クロマトグラフィーにて精製して3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-1-((1-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(12mg、13%)を乳白色固体として得た。
製造例35
 1-((1-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド
 3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1-(ピペリジン-4-イルメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(120mg、0.24mmol)のメタノール(5mL)および酢酸(1mL)混合溶液に2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)アセトアルデヒド(84mg、0.48mmol)を加えて室温にて30分撹拌した後、反応混合物にシアノ水素化ホウ素ナトリウム(30mg、0.48mmol)を加え、室温にてさらに16時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣をジクロロメタンに再度溶解させ、炭酸水素ナトリウム水溶液にて洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(50%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して1-((1-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(100mg、44%)を乳白色固体として得た。
実施例99
 1-((1-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-4-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド
 1-((1-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)ピペリジン-4-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(100mg、0.15mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液にフッ化テトラブチルアンモニウムの1Mテトラヒドロフラン溶液(760μL、0.76mmol)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣を逆相高速液体クロマトグラフィーにて精製して1-((1-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-4-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(16mg、19%)を乳白色固体として得た。
製造例36
 N-(1-シアノシクロプロピル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド
 3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホニルクロリド(9.5g、26.33mmol)のテトラヒドロフラン-ジクロロメタン(200mL、1:1)混合溶液に、氷冷下ジイソプロピルアミン(23.45mL、131.65mmol)および1-アミノシクロプロパン-1-カルボニトリル塩酸塩(6.24g、52.66mmol)を加え、室温にて2時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣に水を加えジクロロメタンにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣にジエチルエーテルを加えて撹拌し、固体を濾取してN-(1-シアノシクロプロピル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(5.50g、51%)を得た。
製造例37
 (1-シアノシクロプロピル)((3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)カルバミン酸tert-ブチル
 N-(1-シアノシクロプロピル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(5.50g、13.53mmol)のピリジン(50mL)溶液に、氷冷下4-ジメチルアミノピリジン(0.17g、1.35mmol)および二炭酸ジ-tert-ブチル(11.8mL、54.12mmol)を加え、反応混合物を室温にて6時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣に水を加え、ジクロロメタンにて抽出した。有機層を1M塩酸および飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣の固体にジエチルエーテルを加えて撹拌し、(1-シアノシクロプロピル)((3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)カルバミン酸tert-ブチル(4.2g、61%)を得た。
製造例38
 (1-シアノシクロプロピル)((1-((1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)カルバミン酸tert-ブチル
 (1-シアノシクロプロピル)((3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)カルバミン酸tert-ブチル(200mg、0.39mmol)および5-(クロロメチル)-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン(100mg、0.59mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)溶液に、炭酸カリウム(108mg、0.78mmol)およびヨウ化ナトリウム(116mg、0.78mmol)を加え、反応混合物を室温にて1時間撹拌した。反応液を氷冷水にて希釈し、ジクロロメタンにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(3%メタノール-ジクロロメタン)にて精製して、(1-シアノシクロプロピル)((1-((1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)カルバミン酸tert-ブチル(220mg、63%)を乳白色固体として得た。
実施例100
 N-(1-シアノシクロプロピル)-1-((1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド
 (1-シアノシクロプロピル)((1-((1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)カルバミン酸tert-ブチル(200mg、9.38mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液に、氷冷下トリフルオロ酢酸(2.5mL)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣をジクロロメタン(50mL)に溶解させて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮し、残渣を逆相高速液体クロマトグラフィーにて精製して、N-(1-シアノシクロプロピル)-1-((1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(13mg、8%)を乳白色固体として得た。
製造例39
 1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド
 1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド(4.0g、41.65mmol)のアセトニトリル(50mL)溶液に、炭酸カリウム(17.24g、124.96mmol)および1-ブロモ-2-メトキシエタン(6.94g、49.98mmol)を加えた。反応混合物を80℃にて16時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣にペンタンを加え撹拌し、固体を濾取して1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド(3.9g、61%)を得た。
製造例40
 (E)-1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒドオキシム
 1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド(5.5g、35.25mmol)のメタノール(40mL)溶液に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(4.90g、70.51mmol)を加え、反応混合物を室温にて16時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣にジエチルエーテルを加えて撹拌した。固体を濾取して(E)-1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒドオキシム(5.5g、91%)を得た。
製造例41
 (1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メタンアミン塩酸塩
 (E)-1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒドオキシム(4.5g、26.59mmol)のメタノール-1M塩酸(10:0.5;50mL)混合溶液に、10%パラジウム炭素(w/w、0.45g)を加えた。反応混合物を水素雰囲気化で16時間撹拌した後、セライト濾過し、メタノールにて洗浄した。濾液を減圧下濃縮し、(1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メタンアミン塩酸塩(2.6g、56%)を得た。
製造例42
 2-アミノ-N-((1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)チオフェン-3-カルボキサミド
 2-アミノチオフェン-3-カルボン酸メチル(2.46g、15.65mmol)および(1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メタンアミン塩酸塩(1.5g、7.82mmol)の1,4-ジオキサン(30mL)溶液を氷冷し、トリメチルアルミニウム-2Mトルエン溶液(19.5mL、39.1mmol)を滴下した。反応混合物を80℃に加熱して16時間撹拌した後、冷飽和塩化アンモニウム水溶液にて希釈し、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣にジエチルエーテルを加えて攪拌し、固体を濾取して2-アミノ-N-((1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)チオフェン-3-カルボキサミド(1.0g、46%)を得た。
製造例43
 3-((1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
 2-アミノ-N-((1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)チオフェン-3-カルボキサミド(1.0g、3.56mmol)のテトラヒドロフラン(25mL)溶液に、1,1’-カルボニルジイミダゾール(1.74g、10.70mmol)を少量ずつ加え、反応混合物を80℃に加熱して16時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣にジエチルエーテルを加えて攪拌し、固体を濾取して3-((1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(700mg、64%)を得た。
製造例44
 3-((1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド
 クロロスルホン酸(1.1mL、16.0mmol)を0℃に冷却し、3-((1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(700mg、2.28mmol)を少量ずつ加え、反応混合物を70℃に加熱して4時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却した後氷冷水(100mL)にゆっくりと加え、生じた固体を冷水にて洗浄し、減圧下乾燥して3-((1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホニルクロリド(550mg、60%)を得た。
 得られたスルホニルクロリドのテトラヒドロフラン-ジクロロメタン(1:1、10mL)混合溶液を氷冷し、ジイソプロピルエチルアミン(2.13mL、12.23mmol)および1-メチルシクロプロパン-1-アミン塩酸塩(255mg、2.72mmol)を加え、反応混合物を16時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣を水で希釈し、ジクロロメタンにて抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮し、残渣にジエチルエーテルを加えて撹拌し、固体を濾取して3-((1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(135mg、23%)を得た。
製造例45
 ((3-((1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル
 3-((1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(135mg、0.31mmol)のピリジン(3.0mL)溶液を氷冷し、4-ジメチルアミノピリジン(4.0mg、0.03mmol)および二炭酸ジ-tert-ブチル(0.34mL、1.55mmol)を加え、反応混合物を90℃に加熱して6時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣を水で希釈し、ジクロロメタンにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣にジエチルエーテルを加えて撹拌し、固体を濾取して((3-((1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(120mg、73%)を得た。
製造例46
 ((1-((2,4-ジメチルチアゾール-5-イル)メチル)-3-((1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル
 ((3-((1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(120mg、0.22mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)溶液に、炭酸カリウム(92mg、0.66mmol)および5-(クロロメチル)-2,4-ジメチルチアゾール(43mg、0.26mmol)を加え、反応混合物を室温にて1時間撹拌した。反応混合物を氷冷水にて希釈し、ジクロロメタンにて抽出し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(2%メタノール-ジクロロメタン)にて精製し、((1-((2,4-ジメチルチアゾール-5-イル)メチル)-3-((1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(120mg、82%)を乳白色固体として得た。
実施例104
 1-((2,4-ジメチルチアゾール-5-イル)メチル)-3-((1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(実施例104a)
 1-((2,4-ジメチルチアゾール-5-イル)メチル)-3-((1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(実施例104b)
 ((1-((2,4-ジメチルチアゾール-5-イル)メチル)-3-((1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(120mg、0.21mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液を氷冷し、トリフルオロ酢酸(1.0mL)を加えた。反応溶媒を減圧下留去し、残渣をジクロロメタン(50mL)に再度溶解させて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮して1-((2,4-ジメチルチアゾール-5-イル)メチル)-3-((1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(実施例104a:75mg、73%)を得た。
 1-((2,4-ジメチルチアゾール-5-イル)メチル)-3-((1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(75mg、0.13mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液を氷冷し、三臭化ホウ素(25μL、0.26mmol)を滴下し、反応混合物を室温にて16時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、メタノール(0.5mL)を加えた後,反応溶媒を減圧下濃縮した。残渣をジクロロメタン(50mL)に再度溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウムにて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮し、残渣を逆相高速液体クロマトグラフィーにて精製して1-((2,4-ジメチルチアゾール-5-イル)メチル)-3-((1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(実施例104b:10mg、14%)を乳白色固体として得た。
製造例48
 2-アミノ-N-((6-クロロピリジン-3-イル)メチル)チオフェン-3-カルボキサミド
 2-アミノチオフェン-3-カルボン酸メチル(250mg、1.59mmol)および(6-クロロピリジン-3-イル)メタンアミン(272mg、1.91mmol)の1,4-ジオキサン(10mL)溶液を氷冷し、トリメチルアルミニウム-2Mトルエン溶液(3.98mL、7.95mmol)を滴下し、100℃に加熱して16時間撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液にて洗浄し、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(80%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製し、2-アミノ-N-((6-クロロピリジン-3-イル)メチル)チオフェン-3-カルボキサミド(200mg、46%)を乳白色固体として得た。
製造例49
 3-((6-クロロピリジン-3-イル)メチル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
 2-アミノ-N-((6-クロロピリジン-3-イル)メチル)チオフェン-3-カルボキサミド(200mg、0.75mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液に、1,1’-カルボニルジイミダゾール(263mg、2.25mmol)を少量ずつ加え、80℃に加熱して16時間撹拌した。反応溶媒を減圧下濃縮し、残渣にジエチルエーテルを加え撹拌した。固体を濾取して3-((6-クロロピリジン-3-イル)メチル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(160mg、73%)を得た。
製造例50
 3-((6-クロロピリジン-3-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド
 クロロスルホン酸(0.17mL、2.43mmol)を0℃に冷却し、3-((6-クロロピリジン-3-イル)メチル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(102mg、0.35mmol)を少量ずつ加え、反応混合物を70℃に加熱して4時間撹拌した。反応液を室温に冷却した後氷冷水(100mL)にゆっくりと加え、生じた固体を冷水にて洗浄し、減圧下乾燥した。得られた固体をテトラヒドロフラン-ジクロロメタン(1:1、10mL)に溶解させ、0℃に冷却してジイソプロピルアミン(0.3mL、1.75mmol)および1-メチルシクロプロパン-1-アミン塩酸塩(56mg、0.52mmol)を加え、室温にて16時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣に水を加えジクロロメタンにて抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣にジエチルエーテルを加えて撹拌し、固体を濾取して3-((6-クロロピリジン-3-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(70mg、47%)を得た。
製造例51
 ((3-((6-クロロピリジン-3-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル
 3-((6-クロロピリジン-3-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(600mg、1.41mmol)のピリジン(5.0mL)溶液を氷冷し、4-ジメチルアミノピリジン(17mg、0.14mmol)および二炭酸ジ-tert-ブチル(1.5mL、1.41mmol)を加え、90℃に加熱して5時間撹拌した。反応溶媒を減圧下濃縮し、残渣に水を加えジクロロメタンにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣にジエチルエーテルを加えて攪拌し、固体を濾取して((3-((6-クロロピリジン-3-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(450mg、60%)を得た。
製造例52
 ((3-((6-クロロピリジン-3-イル)メチル)-1-((2,4-ジメチルチアゾール-5-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル
 ((3-((6-クロロピリジン-3-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(200mg、0.38mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)溶液に、炭酸カリウム(63mg、0.46mmol)および5-(クロロメチル)-2,4-ジメチルチアゾール(92mg、0.57mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1mL)溶液を加え、マイクロ波照射下90℃に加熱して1時間撹拌した。反応混合物に氷冷水を加えジクロロメタンにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(2-3%メタノール-ジクロロメタン)にて精製して((3-((6-クロロピリジン-3-イル)メチル)-1-((2,4-ジメチルチアゾール-5-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(120mg、48%)を得た。
実施例105
 3-((6-クロロピリジン-3-イル)メチル)-1-((2,4-ジメチルチアゾール-5-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド
 ((3-((6-クロロピリジン-3-イル)メチル)-1-((2,4-ジメチルチアゾール-5-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(120mg、0.21mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液を氷冷し、トリフルオロ酢酸(1.0mL)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応溶媒を減圧下濃縮し、残渣をジクロロメタンに溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮し。残渣を逆相高速液体クロマトグラフィーにて精製して3-((6-クロロピリジン-3-イル)メチル)-1-((2,4-ジメチルチアゾール-5-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(20mg、15%)を得た。
製造例53
 2-アミノ-N-((4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール-2-イル)メチル)チオフェン-3-カルボキサミド
 2-アミノチオフェン-3-カルボン酸メチル(1.4g、8.91mmol)および(4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール-2-イル)メタンアミン(1.5g、8.91mmol)の1,4-ジオキサン(50mL)溶液を氷冷し、トリメチルアルミニウム-2Mトルエン溶液(22.25mL、44.55mmol)を滴下し、反応混合物を100℃に加熱して16時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(70%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製し、2-アミノ-N-((4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール-2-イル)メチル)チオフェン-3-カルボキサミド(1.4g、53%)を乳白色固体として得た。
製造例54
 3-((4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール-2-イル)メチル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
 2-アミノ-N-((4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール-2-イル)メチル)チオフェン-3-カルボキサミド(1.0g、3.41mmol)のテトラヒドロフラン(25mL)溶液に、1,1’-カルボニルジイミダゾール(1.66g、10.2mmol)を少量ずつ加え、80℃にて16時間撹拌した。反応溶媒を減圧下濃縮し、残渣にジエチルエーテルを加え撹拌し、固体を濾取して3-((4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール-2-イル)メチル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.0g、92%)を得た。
製造例55
 N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-3-((4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール-2-イル)メチル)-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド
 クロロスルホン酸(1.05mL、15.3mmol)を0℃に冷却し,3-((4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール-2-イル)メチル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン33(700mg、2.19mmol)を少量ずつ加え、反応混合物を70℃に加熱し4時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、氷冷水(100mL)にゆっくりと加え、生じた固体を冷水にて洗浄し、減圧下乾燥した。得られた固体をテトラヒドロフラン-ジクロロメタン混合溶媒(1:1、10mL)に溶解して0℃に冷却し、ジイソプロピルエチルアミン(2.75mL、15.3mmol)および1-メチルシクロプロパン-1-アミン塩酸塩(472mg、4.38mmol)を加え、室温にて16時間撹拌した。反応溶媒を減圧下濃縮し、残渣に水を加え、ジクロロメタンにて抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣にジエチルエーテルを加えて撹拌し、固体を濾取してN-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-3-((4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール-2-イル)メチル)-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(450mg、45%)を得た。
製造例56
 ((2,4-ジオキソ-3-((4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール-2-イル)メチル)-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル
 N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-3-((4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール-2-イル)メチル)-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(150mg、0.33mmol)のピリジン(2.0mL)溶液を氷冷し、4-ジメチルアミノピリジン(4mg、0.03mmol)および二炭酸ジ-tert-ブチル(0.22mL、0.99mmol)を加え、90℃にて5時間撹拌した。反応溶媒を減圧下濃縮し、残渣に水を加えジクロロメタンにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣にジエチルエーテルを加えて撹拌し、固体を濾取して((2,4-ジオキソ-3-((4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール-2-イル)メチル)-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(70mg、38%)を得た。
製造例57
 ((1-((1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-3-((4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール-2-イル)メチル)-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル
 ((2,4-ジオキソ-3-((4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール-2-イル)メチル)-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(70mg、0.13mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)溶液に、炭酸カリウム(35mg、0.26mmol)、ヨウ化ナトリウム(10mg、0.06mmol)および5-(クロロメチル)-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン(32mg、0.19mmol)を加え、室温にて3時間撹拌した。反応混合物に氷冷水を加え、ジクロロメタンにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(2-3%メタノール-ジクロロメタン)にて精製して((1-((1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-3-((4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール-2-イル)メチル)-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(40mg、46%)を乳白色固体として得た。
実施例106
 1-((1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-3-((4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール-2-イル)メチル)-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド
 ((1-((1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-3-((4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール-2-イル)メチル)-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(300mg、0.46mmol)のジクロロメタン溶液を氷冷し、トリフルオロ酢酸(1.0mL)を加え室温にて1時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣をジクロロメタンに再度溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮し、残渣を逆相高速液体クロマトグラフィーにて精製して1-((1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-3-((4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール-2-イル)メチル)-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(57mg、22%)を得た。
製造例58
 3-イソプロピル-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸エチル
 3-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸エチル(1.0g、5.49mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)溶液に、炭酸カリウム(1.52g、11.0mmol)、ヨウ化カリウム(10mg、0.06mmol)およびヨウ化メチル(0.45mL、7.13mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1mL)溶液を加え、室温にて16時間撹拌した。反応混合物に氷冷水を加え、ジクロロメタンにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して3-イソプロピル-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸エチル(630mg、57%)を乳白色固体として得た。
製造例59
 (3-イソプロピル-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)メタノール
 3-イソプロピル-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸エチル(630mg、3.21mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液を氷冷し、水素化リチウムアルミニウム-2Mテトラヒドロフラン溶液(4.8mL、9.63mmol)をゆっくりと加え、反応混合物を室温にて2時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、15%水酸化ナトリウム水溶液(~5mL)および氷冷水(50mL)を加えた。混合物をジクロロメタンにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(70%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製し、(3-イソプロピル-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)メタノール(400mg、80%)を乳白色固体として得た。
製造例60
 ((1-((3-イソプロピル-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)メチル)-3-((2-メチルチアゾール-5-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル
 (1-メチルシクロプロピル)((3-((2-メチルチアゾール-5-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)カルバミン酸tert-ブチル(200mg、0.39mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)を氷冷し、(3-イソプロピル-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)メタノール(72mg、0.46mmol)、アゾジカルボン酸ジエチル(0.11mL、0.69mmol)およびトリフェニルホスフィン(180mg、0.69mmol)を加え、室温にて16時間撹拌した。反応混合物に氷冷水を加え、ジクロロメタンにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(2%メタノール-ジクロロメタン)にて精製し、((1-((3-イソプロピル-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)メチル)-3-((2-メチルチアゾール-5-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(150mg、59%)を乳白色固体として得た。
実施例107
 1-((3-イソプロピル-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-3-((2-メチルチアゾール-5-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド
 ((1-((3-イソプロピル-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)メチル)-3-((2-メチルチアゾール-5-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(150mg、0.23mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液を氷冷し、トリフルオロ酢酸(1.0mL)を加え,室温にて1時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣をジクロロメタンに再度溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮し、残渣を逆相高速液体クロマトグラフィーにて精製して1-((3-イソプロピル-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-3-((2-メチルチアゾール-5-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(40mg、31%)を得た。
製造例61
 ヨウ化(ヨウ化メトキシ)メタン
 1,3,5-トリオキサン(30g、333.0mmol)およびヨウ化トリメチルシリルの混合物を50℃にて16時間加熱した。反応混合物を減圧化120℃から150℃にて蒸留精製し、ヨウ化(ヨウ化メトキシ)メタン(40.0g、40%)を得た。
製造例62
 (オキソビス(メチレン))ビス(トリブチルスズ)
 水素化トリブチルスズ(73.7g、252.5mmol)のテトラヒドロフラン(150mL)溶液を-78℃に冷却し、リチウムジイソプロピルアミド-2.0Mテトラヒドロフラン溶液(15.0mL、15.06mmol)を加え、-30℃にて30分撹拌した。反応混合物を再度-78℃に冷却し、ヨウ化(ヨウ化メトキシ)メタン(30.0g、101.1mmol)を滴下した。反応液を同温にて2時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液をゆっくりと加え、ジクロロメタンにて抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘプタン)にて精製し、(オキソビス(メチレン))ビス(トリブチルスズ)(3.4g、5.5%)を無色油状物として得た。
製造例63
 5,7-ジヒドロフロ[3,4-b]ピリジン-3-カルボン酸メチル
 5,6-ジクロロニコチン酸メチル(1.5g、7.28mmol)および(オキソビス(メチレン))ビス(トリブチルスズ)(4.54g、7.28mmol)の1,4-ジオキサン(15mL)溶液に、XPhos(0.87g、1.82mmol)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.67g、0.73mmol)を加え、反応混合物を100℃にて16時間撹拌した。反応混合物に水(100mL)を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(30%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製し、5,7-ジヒドロフロ[3,4-b]ピリジン-3-カルボン酸メチル47(0.9g、69%)を乳白色個体として得た。
製造例64
 (5,7-ジヒドロフロ[3,4-b]ピリジン-3-イル)メタノール
 5,7-ジヒドロフロ[3,4-b]ピリジン-3-カルボン酸メチル(0.9g、5.02mmol)のテトラヒドロフラン(40mL)溶液を-30℃に冷却し、水素化ジイソブチルアルミニウム-1.0Mテトラヒドロフラン溶液(15.0mL、15.06mmol)を加え、反応混合物を室温にて1.5時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(5%メタノール-ジクロロメタン)にて精製し、(5,7-ジヒドロフロ[3,4-b]ピリジン-3-イル)メタノール(0.23g、30%)を得た。
製造例65
 ((1-((5,7-ジヒドロフロ[3,4-b]ピリジン-3-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル
 ((3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(150mg、0.30mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液を氷冷し、(5,7-ジヒドロフロ[3,4-b]ピリジン-3-イル)メタノール(91mg、0.60mmol)、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(154μL、0.75mmol)およびトリフェニルホスフィン(196mg、0.75mmol)を加え、反応混合物を室温にて2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(3%メタノール-ジクロロメタン)にて精製し、((1-((5,7-ジヒドロフロ[3,4-b]ピリジン-3-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(130mg、68%)を得た。
実施例108
 1-((5,7-ジヒドロフロ[3,4-b]ピリジン-3-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド
 ((1-((5,7-ジヒドロフロ[3,4-b]ピリジン-3-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(130mg、0.21mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液を氷冷し、トリフルオロ酢酸(1.0mL)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応溶媒を減圧下濃縮し、残渣をジクロロメタン(50mL)に再度溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣を逆相高速液体クロマトグラフィーにて精製し、1-((5,7-ジヒドロフロ[3,4-b]ピリジン-3-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(40mg、36%)を乳白色固体として得た。
製造例66
 5,6-ジクロロピコリン酸メチル
 5,6-ジクロロピコリン酸(2.0g、10.4mmol)のジクロロメタン(20mL)溶液を氷冷し、N,N-ジメチルホルムアミド(80μL、1.04mmol)および塩化オキザリル(2.68mL、31.3mmol)滴下し、反応混合物を室温にて30分撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をテトラヒドロフラン(10.0mL)に溶解させ0℃に冷却し、メタノール(25mL)を加えて室温にて30分撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮して5,6-ジクロロピコリン酸メチル(2.1g、97%)を得た。
製造例67
 5,7-ジヒドロフロ[3,4-b]ピリジン-2-カルボン酸メチル
 5,6-ジクロロピコリン酸メチル(1.5g、7.28mmol)および(オキソビス(メチレン))ビス(トリブチルスズ)(4.54g、7.28mmol)の1,4-ジオキサン(15mL)溶液に、XPhos(0.87g、1.82mmol)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.67g、0.73mmol)を加え、反応混合物を100℃にて16時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(30%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して、5,7-ジヒドロフロ[3,4-b]ピリジン-2-カルボン酸メチル(0.95g、72%)を乳白色固体として得た。
製造例68
 (5,7-ジヒドロフロ[3,4-b]ピリジン-2-イル)メタノール
 5,7-ジヒドロフロ[3,4-b]ピリジン-2-カルボン酸メチル(0.85g、4.74mmol)のテトラヒドロフラン(40mL)溶液を-30℃に冷却し、水素化ジイソブチルアルミニウム-1.0Mテトラヒドロフラン溶液(14.0mL、14.2mmol)を加え、反応混合物を室温にて1.5時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(4%メタノール-ジクロロメタン)にて精製し、(5,7-ジヒドロフロ[3,4-b]ピリジン-2-イル)メタノール(0.4g、55%)を得た。
製造例69
 4,5-ジクロロ-2-フルオロ安息香酸メチル
 4,5-ジクロロ-2-フルオロ安息香酸(2.0g、9.57mmol)のジクロロメタン(20mL)溶液を氷冷し、触媒量のN,N-ジメチルホルムアミドおよび塩化オキザリル(2.46mL、28.7mmol)を滴下し、反応液を室温にて30分撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をテトラヒドロフラン(10.0mL)に溶解させた。混合物を0℃に冷却した後メタノール(25mL)を加えて室温にて30分撹拌した後、反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮して4,5-ジクロロ-2-フルオロ安息香酸メチル(2.0g、94%)を乳白色固体として得た。
製造例70
 6-フルオロ-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-カルボン酸メチル
 4,5-ジクロロ-2-フルオロ安息香酸メチル(500mg、2.24mmol)および(オキソビス(メチレン))ビス(トリブチルスズ)(1.4g、2.24mmol)の1,4-ジオキサン(10mL)溶液に、XPhos(640mg、1.35mmol)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(205mg、0.24mmol)を加え、100℃にて16時間加熱した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(12%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して6-フルオロ-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-カルボン酸メチル(210mg、47%)を乳白色固体として得た。
製造例71
 (6-フルオロ-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メタノール
 6-フルオロ-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-カルボン酸メチル(280mg、1.43mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液を-30℃に冷却し、水素化ジイソブチルアルミニウム-1.0Mテトラヒドロフラン溶液(4.3mL、4.3mmol)を加え、反応混合物を室温にて1.5時間撹拌した。反応液を0℃に冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、ジクロロメタンにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(4%メタノール-ジクロロメタン)にて精製して(6-フルオロ-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メタノール(100mg、41%)を得た。
製造例72
 4,5-ジクロロ-2-メトキシ安息香酸メチル
 4,5-ジクロロ-2-メトキシ安息香酸(5.0g、22.6mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(50mL)溶液を氷冷し、炭酸カリウム(9.38g、67.9mmol)およびヨウ化メチル(4.82g、33.9mmol)を加え、反応混合物を室温にて30分撹拌した。反応混合物に氷冷水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(30%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して4,5-ジクロロ-2-メトキシ安息香酸メチル(5.0g、93%)を乳白色固体として得た。
製造例73
 6-メトキシ-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-カルボン酸メチル
 4,5-ジクロロ-2-メトキシ安息香酸メチル(2.0g、8.51mmol)および(オキソビス(メチレン))ビス(トリブチルスズ)(5.31g、8.51mmol)の1,4-ジオキサン(25mL)溶液に、XPhos(1.01g、2.13mmol)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(850mg、0.85mmol)を加え、100℃にて16時間加熱した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(5%メタノール-ジクロロメタン)にて精製して6-メトキシ-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-カルボン酸メチル(1.0g、56%)を乳白色固体として得た。
製造例74
 (6-メトキシ-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メタノール
 6-メトキシ-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-カルボン酸メチル(500mg、2.40mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液を-30℃に冷却し、水素化ジイソブチルアルミニウム-1.0Mテトラヒドロフラン溶液(12mL、12.0mmol)を加え、反応混合物を室温にて1時間撹拌した。反応混合物を0℃にて冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、ジクロロメタンにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10%メタノール-ジクロロメタン)にて精製して(6-メトキシ-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メタノール(180mg、34%)を得た。
製造例75
 1-(1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)エタン-1-オール
 ジプロパルギルエーテル(1.0g、10.6mmol)および3-ブチン-2-オール(3.72g、53.1mmol)の混合物に塩化ルテニウム水和物(44mg、0.2mmol)を加え、110℃にて8時間加熱した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(30%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して1-(1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)エタン-1-オール(400mg、23%)を得た。
製造例76
 (6-メチル-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メタノール
 ジプロパルギルエーテル(500mg、5.31mmol)および2-ブチン-1-オール(1.86g、26.6mmol)の混合物に塩化ルテニウム水和物(11mg、0.05mmol)を加え、110℃にて8時間加熱した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(25%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して(6-メチル-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メタノール(120mg、14%)を得た。
製造例77
 (4-メチル-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メタノールおよび(7-メチル-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メタノール
 1-(2-プロピン-1-イルオキシ)-2-ブチン(1.0g、9.25mmol)および2-ブチン-1-オール(2.59g、46.2mmol)の混合物にウィルキンソン触媒(172mg、0.18mmol)を加え、110℃にて8時間加熱した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して(4-メチル-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メタノールおよび(7-メチル-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メタノールの混合物(350mg、23%)を得た。
製造例78
 3-ヨード-4-(2,2,2-トリフルオロアセトアミド)安息香酸メチル
 4-アミノ-3-ヨード安息香酸メチル(5.0g、18.0mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液を氷冷し、無水トリフルオロ酢酸(5.02mL、36.0mmol)を加え1時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮して3-ヨード-4-(2,2,2-トリフルオロアセトアミド)安息香酸メチル(6.0g、89%)を得た。
製造例79
 2-(((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)メチル)-1H-インドール-5-カルボン酸メチル
 3-ヨード-4-(2,2,2-トリフルオロアセトアミド)安息香酸メチル(2.5g、6.7mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)溶液に、2-(2-プロピン-1-イルオキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン(939mg、6.7mmol)、トリエチルアミン(4.84mL、33.5mmol)、ヨウ化銅(180mg、0.67mmol)およびジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(235mg、0.34mmol)を加え、100℃にて5時間加熱した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して2-(((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)メチル)-1H-インドール-5-カルボン酸メチル(1.2g、60%)を得た。
製造例80
 2-(((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)メチル)-1H-インドール-1,5-ジカルボン酸1-tert-ブチル5-メチル
 2-(((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)メチル)-1H-インドール-5-カルボン酸メチル(1.2g、4.15mmol)のジクロロメタン(20mL)溶液を氷冷し、トリエチルアミン(1.2mL,8.3mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(51mg、0.42mmol)および二炭酸ジ-tert-ブチル(1.21mL、4.98mmol)を加え、室温にて6時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して2-(((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)メチル)-1H-インドール-1,5-ジカルボン酸1-tert-ブチル5-メチル(1.5g、92%)を褐色固体として得た。
製造例81
 5-(ヒドロキシメチル)-2-(((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)メチル)-1H-インドール-1-カルボン酸tert-ブチル
 2-(((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)メチル)-1H-インドール-1,5-ジカルボン酸1-tert-ブチル5-メチル(1.5g、3.85mmol)のテトラヒドロフラン(30mL)溶液を-78℃に冷却し、水素化ジイソブチルアルミニウム1.0Mテトラヒドロフラン溶液(16.7mL、16.7mmol)を加え2時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して5-(ヒドロキシメチル)-2-(((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)メチル)-1H-インドール-1-カルボン酸tert-ブチル(1.3g、93%)を褐色固体として得た。
製造例82
 7-ブロモ-2-メチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1(2H)-オン
 7-ブロモ-3,4-ジヒドロイソキノリン-1(2H)-オン(1.0g、4.42mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)を氷冷し、水素化ナトリウム(60%油性、195mg、4.87mmol)およびヨウ化メチル(303μL、4.87mmol)を少量ずつ加え、0℃にて2時間撹拌した。反応混合物に氷冷水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣にペンタンを加え、固体を濾取して7-ブロモ-2-メチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1(2H)-オン(900mg、90%)を白色固体として得た。
製造例83
 2-メチル-7-ビニル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1(2H)-オン
 7-ブロモ-2-メチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1(2H)-オン(900mg、3.75mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)溶液に、トリブチル(ビニル)スズ(2.3g、7.5mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(439mg、0.38mmol)を加え、100℃にて6時間撹拌した。反応混合物をセライトにてろ過し、酢酸エチルにて洗浄した。ろ液を水および飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(70%酢酸エチル-ヘプタン)にて精製して2-メチル-7-ビニル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1(2H)-オン(650mg、92%)を得た。
製造例84
 2-メチル-1-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-カルバルデヒド
 2-メチル-7-ビニル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1(2H)-オン(650mg、3.47mmol)の1,4-ジオキサン-水(1:1、10mL)混合溶液を氷冷し、四酸化オスミウム(86.8μL、0.35mol)を加え1時間撹拌した。反応混合物に過ヨウ素酸ナトリウム(1.63g、7.63mmol)の水(50mL)溶液を加えた後、反応混合物を室温にて15分撹拌した。反応混合物を酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(70%酢酸エチル-ヘプタン)にて精製し、2-メチル-1-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-カルバルデヒド(300mg、46%)を得た。
製造例85
 7-(ヒドロキシメチル)-2-メチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1(2H)-オン
 2-メチル-1-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-カルバルデヒド(300mg、1.59mmol)のメタノール-テトラヒドロフラン(5:1、12mL)混合溶液を氷冷し、水素化ホウ素ナトリウム(120mg、3.17mmol)を加え1時間撹拌した。反応混合物に氷冷水を加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(70%酢酸エチル-ヘプタン)にて精製し、7-(ヒドロキシメチル)-2-メチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1(2H)-オン(150mg、49%)を得た。
製造例86
 3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボン酸メチル
 硝酸銀(150mg、0.88mmol)の水溶液(5.0mL)に1-クロロメチル-4-フルオロ-1,4-ジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン ビス(テトラフルオロボラート)(2.08g、5.88mmol)および3-(メトキシカルボニル)ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボン酸(500mg、2.94mmol)を加え、60℃にて16時間加熱した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(30%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボン酸メチル(110mg、26%)を得た。
製造例87
 3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボン酸
 3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボン酸メチル(500mg、3.46mmol)のテトラヒドロフラン-水(3:1、8mL)溶液に、水酸化リチウム水和物(291mg、6.93mmol)を加え、室温にて4時間撹拌した。反応混合物に水を加え、ジエチルエーテルにて抽出した。水層に2M塩酸を加えて酸性とした後酢酸エチルにて抽出し、有機層を合わせて無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮して3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボン酸(300mg、66%)を得た。
製造例88
 (3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)メタノール
 3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボン酸(300mg、2.30mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液を氷冷し、ボラン-1.0Mテトラヒドロフラン溶液(4.6mL、4.60mmol)を加え、室温にて5時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮して(3-フルオロビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)メタノール(150mg、56%)を得た。
製造例89
 2-(オキセタン-3-イリデン)酢酸エチル
 オキセタン-3-オン(2.0g、27.8mmol)のジクロロメタン(10.0mL)溶液を氷冷し、(カルボエトキシメチレン)トリフェニルホスホラン(29g、83.3mmol)を加え、室温にて2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して2-(オキセタン-3-イリデン)酢酸エチル(3.5g、88%)を得た。
製造例90
 2-(3-メチルオキセタン-3-イル)酢酸エチル
 2-(オキセタン-3-イリデン)酢酸エチル(3.0g、21.1mmol)のテトラヒドロフラン(30mL)溶液に、ヨウ化銅(410mg、2.10mmol)およびクロロトリメチルシラン(3.44g、31.7mmol)を加え、室温にて30分撹拌した。反応混合物を-15℃に冷却し、塩化メチルマグネシウム3.0Mテトラヒドロフラン溶液(28.13mL、84.4mmol)を加えた後室温にて1時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(70%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して2-(3-メチルオキセタン-3-イル)酢酸エチル(1.0g、30%)を得た。
製造例91
 2-(3-メチルオキセタン-3-イル)エタン-1-オール
 2-(3-メチルオキセタン-3-イル)酢酸エチル(200mg、1.26mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液を氷冷し、水素化リチウムアルミニウム-1.0Mテトラヒドロフラン溶液(1.26mL、1.26mmol)を加え、室温にて2時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮して2-(3-メチルオキセタン-3-イル)エタン-1-オール(80mg、54%)を得た。
製造例92
 3-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エトキシ)-4-フルオロベンズアルデヒド
 4-フルオロ-3-ヒドロキシベンズアルデヒド(300mg、2.14mmol)およびtert-ブチルジメチルシラノール(600mg、4.54mmol)のジクロロメタン(10.0mL)溶液を氷冷し、トリフェニルホスフィン(842mg、3.21mmol)およびアゾジカルボン酸ジイソプロピル(649mg、3.21mmol)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、ジクロロメタンに抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(80%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して3-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エトキシ)-4-フルオロベンズアルデヒド(600mg、95%)を乳白色固体として得た。
製造例93
 (3-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エトキシ)-4-フルオロフェニル)メタノール
 3-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エトキシ)-4-フルオロベンズアルデヒド(500mg、1.67mmol)のメタノール-テトラヒドロフラン(3:2、10.0mL)混合溶液を氷冷し、水素化ホウ素ナトリウム(127mg、3.35mmol)を少量ずつ加え、室温にて1時間撹拌した。反応混合物に氷冷水を加え、ジクロロメタンにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(80%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して(3-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エトキシ)-4-フルオロフェニル)メタノール(170mg、34%)を乳白色固体として得た。
製造例94
 3,5-ジフルオロ-4-メトキシベンズアルデヒド
 3,5-ジフルオロ-4-ヒドロキシベンズアルデヒド(500mg、3.16mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(10.0mL)溶液に、炭酸カリウム(656mg、4.74mmol)およびヨウ化メチル(0.3mL、4.74mmol)を加え、室温にて2時間攪拌した。反応混合物に氷冷水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(35%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して3,5-ジフルオロ-4-メトキシベンズアルデヒド(300mg、55%)を乳白色固体として得た。
製造例95
 (3,5-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)メタノール
 3,5-ジフルオロ-4-メトキシベンズアルデヒド(100mg、0.58mmol)のメタノール(5.00mL)溶液を氷冷し、水素化ホウ素ナトリウム(42mg、1.16mmol)をゆっくりと加えた後室温にて2時間撹拌した。反応混合物に氷冷水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(80%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して(3,5-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)メタノール(80mg、79%)を乳白色固体として得た。
製造例96
 2,4-ジフルオロ-5-(メチルアミノ)安息香酸メチル
 5-アミノ-2,4-ジフルオロ安息香酸メチル(1.0g、5.34mmol)のクロロホルム(10.0mL)溶液に、メチルボロン酸(480mg、8.02mmol)、ピリジン(1.08mL、13.4mmol)および酢酸銅(1.16g、6.41mmol)を加え、室温にて16時間撹拌した。反応混合物に氷冷水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(6%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して2,4-ジフルオロ-5-(メチルアミノ)安息香酸メチル(150mg、14%)を得た。
製造例97
 (2,4-ジフルオロ-5-(メチルアミノ)フェニル)メタノール
 2,4-ジフルオロ-5-(メチルアミノ)安息香酸メチル(150mg、0.77mmol)のメタノール(5.0mL)溶液を氷冷し、水素化ホウ素ナトリウム(56mg、1.49mmol)をゆっくりと加え、混合物を室温にて2時間撹拌した。反応混合物に氷冷水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(3%メタノール-ジクロロメタン)にて精製して(2,4-ジフルオロ-5-(メチルアミノ)フェニル)メタノール(75mg、58%)を乳白色固体として得た。
製造例98
 3,5-ジフルオロ-4-(メチルアミノ)安息香酸メチル
 3,4,5-トリフルオロ安息香酸メチル(1.0g、5.26mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(10.0mL)溶液を氷冷し、炭酸セシウム(4.28g、13.1mmol)およびメチルアミン塩酸塩(710mg、10.5mmol)を加え、混合物を室温にて2時間攪拌した。反応混合物に氷冷水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して3,5-ジフルオロ-4-(メチルアミノ)安息香酸メチル(650mg、61%)を乳白色固体として得た。
製造例99
 (3,5-ジフルオロ-4-(メチルアミノ)フェニル)メタノール
 3,5-ジフルオロ-4-(メチルアミノ)安息香酸メチル(120mg、0.59mmol)のメタノール(5.0mL)溶液を氷冷し、水素化ホウ素ナトリウム(45mg、1.19mmol)をゆっくりと加え、室温にて1時間撹拌した。反応混合物に氷冷水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(70%酢酸エチル-ヘプタン)にて精製して(3,5-ジフルオロ-4-(メチルアミノ)フェニル)メタノール(80mg、77%)を乳白色固体として得た。
製造例100
 2-フルオロ-5-ホルミル安息香酸メチル
 3-ブロモ-4-フルオロベンズアルデヒド(5.0g、24.6mmol)のメタノール(5.0mL)およびN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)混合溶液を氷冷し、トリエチルアミン(12.1mL、86.2mmol)、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(1.36g、2.46mmol)および酢酸パラジウム(276mg、1.23mmol)を加え、80Psi一酸化炭素雰囲気下80℃にて16時間加熱した。反応混合物に氷冷水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣にジエチルエーテルを加えて撹拌し、固体を濾取して2-フルオロ-5-ホルミル安息香酸メチル(2.7g、60%)を乳白色固体として得た。
製造例101
 2-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)安息香酸メチル
 2-フルオロ-5-ホルミル安息香酸メチル(100mg、0.55mmol)のメタノール(5.0mL)溶液を氷冷し、水素化ホウ素ナトリウム(42mg、1.09mmol)を加え、0℃にて1時間撹拌した。反応混合物に氷冷水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(60%酢酸エチル-ヘプタン)にて精製して2-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)安息香酸メチル(60mg、77%)を乳白色固体として得た。
製造例102
 4-(シクロプロパンカルボニル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル
 ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.5g、8.05mmol)のジクロロメタン(10.0mL)溶液を氷冷し、トリエチルアミン(1.7mL、12.1mmol)および塩化シクロプロパンカルボニル(1.01g、9.66mmol)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮して4-(シクロプロパンカルボニル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.4g、68%)を得た。
製造例103
 1-(シクロプロパンカルボニル)ピペラジン
 4-(シクロプロパンカルボニル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.0g、3.93mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に、塩化水素-4Mジオキサン溶液(5.0mL)を加え、室温にて30分撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮して1-(シクロプロパンカルボニル)ピペラジン(500mg、83%)を得た。
製造例104
 3-(4-(シクロプロパンカルボニル)ピペラジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンズアルデヒド
 2-フルオロ-5-ホルミル安息香酸(1.5g、8.92mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液を氷冷し、ジイソプロピルエチルアミン(4.67mL、26.8mmol)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(4.26g、22.32mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(3.6g、22.32mmol)および1-(シクロプロパンカルボニル)ピペラジン(1.7g、8.92mmol)を加え、室温にて12時間撹拌した。反応混合物に氷冷水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(90%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して3-(4-(シクロプロパンカルボニル)ピペラジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンズアルデヒド(1.2g、44%)を得た。
製造例105
 (4-(シクロプロパンカルボニル)ピペラジン-1-イル)(2-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)フェニル)メタノン
 3-(4-(シクロプロパンカルボニル)ピペラジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンズアルデヒド(500mg、1.64mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液を氷冷し、水素化ホウ素ナトリウム(88mg、2.46mmol)を加え、室温にて2時間攪拌した。反応液に氷冷水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して(4-(シクロプロパンカルボニル)ピペラジン-1-イル)(2-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)フェニル)メタノン(350mg、69%)を得た。
製造例106
 6-(4-フルオロフェノキシ)ニコチンアルデヒド
 6-クロロニコチンアルデヒド(2.0g、14.18mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)溶液を氷冷し、4-フルオロフェノール(1.58g、14.18mmol)、炭酸セシウム(13.8、42.4mmol)およびヨウ化銅(1.9g、14.18mmol)を加え、混合物を100℃にて1時間加熱した。反応混合物に氷冷水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して6-(4-フルオロフェノキシ)ニコチンアルデヒド(2.6g、84%)を得た。
製造例107
 (6-(4-フルオロフェノキシ)ピリジン-3-イル)メタノール
 6-(4-フルオロフェノキシ)ニコチンアルデヒド(230mg、1.06mmol)のメタノール(5mL)溶液を氷冷し、水素化ホウ素ナトリウム(80mg、2.22mmol)を加え、室温にて2時間攪拌した。反応混合物に氷冷水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(6%メタノール-ジクロロメタン)にて精製して(6-(4-フルオロフェノキシ)ピリジン-3-イル)メタノール(130mg、56%)を得た。
製造例108
 5-ビニルインドリン-2-オン
 5-ブロモインドリン-2-オン(2.0g、9.43mmol)およびトリブチル(ビニル)スズ(5.98g、18.86mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(15mL)溶液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(2.17g、1.86mmol)を加え、90℃にて16時間加熱した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(45%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して5-ビニルインドリン-2-オン(0.9g、69%)を乳白色固体として得た。
製造例109
 5-(ヒドロキシメチル)インドリン-2-オン
 5-ビニルインドリン-2-オン(250mg、1.57mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液を-30℃に冷却し、オゾンガスを5分間注入した後、室温にて30分撹拌した。反応混合物にメタノール(3.0mL)を加えたのち水素化ホウ素ナトリウム(119mg、3.17mmol)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(70%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して5-(ヒドロキシメチル)インドリン-2-オン(160mg、62%)を乳白色固体として得た。
製造例110
 5-(クロロメチル)インドリン-2-オン
 5-(ヒドロキシメチル)インドリン-2-オン(160mg、0.98mmol)のクロロホルム(5mL)溶液を氷冷し、塩化チオニル(0.11mL、1.47mmol)を加え室温にて1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣にペンタンを加えて撹拌して5-(クロロメチル)インドリン-2-オン(160mg)を得た。
製造例111
 ((3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1-((2-オキソインドリン-5-イル)メチル)-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル
 ((3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(100mg、0.20mmol)および5-(クロロメチル)インドリン-2-オン(73mg、0.40mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)溶液に、炭酸カリウム(42mg、0.30mmol)およびヨウ化ナトリウム(6mg、0.04mmol)を加え、80℃にて1時間撹拌した。反応混合物に氷冷水を加え、ジクロロメタンにて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(5%メタノール-ジクロロメタン)にて精製して((3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1-((2-オキソインドリン-5-イル)メチル)-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(110mg、85%)を乳白色固体として得た。
実施例130
 3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1-((2-オキソインドリン-5-イル)メチル)-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド
 ((3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1-((2-オキソインドリン-5-イル)メチル)-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(110mg、0.17mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液を氷冷し、トリフルオロ酢酸(1.0mL)を加え、室温にて4時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣をジクロロメタン(25mL)に再度溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮し、残渣を逆相高速液体クロマトグラフィーにて精製して3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1-((2-オキソインドリン-5-イル)メチル)-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(28mg、30%)を乳白色固体として得た。
製造例112
 6-ビニルインドリン-2-オン
 6-ブロモインドリン-2-オン(1.0g、4.72mmol)トリブチル(ビニル)スズ(2.99g、9.43mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)溶液に、リチウムクロリド(600mg、14.1mmol)およびジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(66mg、0.094mmol)を加え、混合物を90℃にて6時間加熱した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(45%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して6-ビニルインドリン-2-オン(0.5g、66%)を得た。
製造例113
 6-(ヒドロキシメチル)インドリン-2-オン
 6-ビニルインドリン-2-オン(500mg、3.14mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液を-30℃に冷却し、オゾンガスを5分間注入して30分撹拌した。反応混合物にメタノール(5.0mL)を加えた後水素化ホウ素ナトリウム(238mg、6.34mmol)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(70%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して6-(ヒドロキシメチル)インドリン-2-オン(250mg、48%)を得た。
製造例114
 6-(クロロメチル)インドリン-2-オン
 6-(ヒドロキシメチル)インドリン-2-オン(250mg、1.53mmol)のクロロホルム(5mL)溶液を氷冷し、塩化チオニル(0.17mL、2.29mmol)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣にペンタンを加えて撹拌し、固体を濾取して6-(クロロメチル)インドリン-2-オン(250mg)を得た。
製造例115
 ((1-(4-フルオロフェニル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル
 ((3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(500mg、1.01mmol)および(4-フルオロフェニル)ボロン酸(210mg、1.5mmol)のジクロロエタン(25mL)溶液に、ピリジン(0.4mL、5.05mmol)および酢酸銅(II)(271mg、1.5mmol)を加え、室温にて16時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を0.1M塩酸、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(70%酢酸エチル-ヘキサン)にて精製して((1-(4-フルオロフェニル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(400mg、67%)を乳白色固体として得た。
実施例136
 1-(4-フルオロフェニル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド
 ((1-(4-フルオロフェニル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)スルホニル)(1-メチルシクロプロピル)カルバミン酸tert-ブチル(400mg、0.68mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液を氷冷し、トリフルオロ酢酸(1.0mL)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応溶媒を減圧下留去し、残渣をジクロロメタン(50mL)に再度溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧下濃縮した。残渣を逆相高速液体クロマトグラフィーにて精製して1-(4-フルオロフェニル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミド(180mg、54%)を乳白色固体として得た。
 上記に示した製造例または実施例の製造方法と同様にして、表2~表28に示す化合物を製造した。各化合物の物理化学的データを表2~表7および表29~表43に示す。
 表中、以下の略号を用いた。
 PEx:製造例番号
 Ex:実施例番号
 Syn:同様の方法で製造した実施例番号
 Chemical Structure:化学構造
 Data:物理化学的データ
 NMR:DMSO-d中のH-NMRにおけるシグナルのδ値(ppm)
 ESI+/ESI-:液体クロマトグラフィー質量分析(イオン化法:ESI)におけるm/z値(それぞれ[M+H]/[M-H]で表した。)
 化学構造式中、以下の略号を用いた。
 Boc:tert-ブチルオキシカルボニル
 CN:シアノ
 TBS:tert-ブチルジメチルシリル
 化学構造式の近傍に「HCl」と記載された化合物は、その化合物が塩酸塩として単離されたことを示す。
 化学構造式中に「*」が付された化合物は、その化合物が表記された構造の立体配置を有する異性体であることを示す。
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 本発明のテトラヒドロチエノピリミジンスルホンアミド化合物またはその塩は、PARG阻害剤として有用であり、医薬組成物、例えば、がん治療用医薬組成物、抗がん剤の効果増強用医薬組成物、および/または放射線治療効果増強用医薬組成物の有効成分として使用できる。

Claims (15)

  1.  式(I)の化合物またはその塩。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000001
    (式中、
    は、C1-4アルキレンであり;
    は、単結合、C1-4アルキレン、C2-4アルケニレン、C2-4アルキニレン、またはC1-4アルキレン-O-であり;
    は、置換基を有していてもよい芳香族ヘテロ環基、または置換基を有していてもよい非芳香族ヘテロ環基であり;
    は、-H、アミノ、置換基を有していてもよいC3-6シクロアルキル、置換基を有していてもよいアリール、置換基を有していてもよい非芳香族ヘテロ環基、または置換基を有していてもよい芳香族ヘテロ環基であり;
    は、C1-4アルキル、およびシアノからなる群より選択される一つ以上の基で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル、またはC1-4アルキルである。)
  2.  Rが置換基を有していてもよい芳香族ヘテロ環基であり、
     RがC1-4アルキルで置換されていてもよいC3-6シクロアルキル、またはC1-4アルキルである、請求項1に記載の化合物またはその塩。
  3.  Rが1-メチルシクロプロピルである、請求項1または2に記載の化合物またはその塩。
  4.  Lがメチレンである、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
  5.  Lがメチレンである、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
  6.  Rが1-メチルピラゾール-4-イルまたは2-メチルチアゾール-5-イルである、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
  7.  Rが1-メチルピラゾール-4-イルである、請求項6に記載の化合物またはその塩。
  8.  Rが置換基を有していてもよい非芳香族ヘテロ環基または置換基を有していてもよい芳香族ヘテロ環基である、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
  9.  1-((2,4-ジメチルチアゾール-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミドまたはその塩、
     1-((1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミドまたはその塩、
     1,3-ビス((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミドまたはその塩、
     1-((1H-インダゾール-6-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミドまたはその塩、
     1-((イミダゾ[1,5-a]ピリジン-6-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミドまたはその塩、
     1-((2-(メトキシメチル)ベンゾフラン-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミドまたはその塩、あるいは、
     1-((2-(ヒドロキシメチル)ベンゾフラン-5-イル)メチル)-3-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(1-メチルシクロプロピル)-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-スルホンアミドまたはその塩。
  10.  請求項1または9に記載の化合物またはその塩、および製薬学的に許容される賦形剤を含有する医薬組成物。
  11.  がん治療用医薬組成物、抗がん剤の効果増強用医薬組成物、または放射線治療効果増強用医薬組成物である、請求項10に記載の医薬組成物。
  12.  がん治療用医薬組成物、抗がん剤の効果増強用医薬組成物、または放射線治療効果増強用医薬組成物の製造のための、請求項1または9に記載の化合物またはその塩の使用。
  13.  がん治療、抗がん剤の効果増強、または放射線治療効果増強のための、請求項1または9に記載の化合物またはその塩の使用。
  14.  がん治療、抗がん剤の効果増強、または放射線治療効果増強のための、請求項1または9に記載の化合物またはその塩。
  15.  請求項1または9に記載の化合物またはその塩の有効量を対象に投与することからなる、がん治療方法、抗がん剤の効果増強方法、または放射線治療効果増強方法。
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