WO2022137776A1

WO2022137776A1 - 収穫機

Info

Publication number: WO2022137776A1
Application number: PCT/JP2021/039335
Authority: WO
Inventors: 小林宜泰; 青山祐也; 中島和喜
Original assignee: 株式会社クボタ
Priority date: 2020-12-22
Filing date: 2021-10-25
Publication date: 2022-06-30
Also published as: JP2022099082A

Abstract

収穫機は、圃場の作物を掻き込む掻込リール１０と、掻込リール１０に掻き込まれた作物を受け入れる刈取フレーム１３と、が備えられ、刈取フレーム１３に、掻込リール１０に対して機体左右方向外側に位置する左右の側壁部１３ａが備えられ、掻込リール１０のうち機体左右方向においてリールフレーム２２よりも外側の箇所に、掻込リール１０と一体的に回転し、側壁部１３ａとリールフレーム２２との間の空間Ｚを通過して空間Ｚに位置する作物に掻き込み作用する掻込部材４０が備えられている。

Description

収穫機

　本発明は、圃場の作物を掻き込む掻込リールを備えた収穫機に関する。

　この種の収穫機では、掻込リールに、左右のリールフレームに亘る状態で複数設けられ、機体左右方向に沿って延びる棒状の支持部材と、支持部材に機体左右方向に間隔をあけて取り付けられる複数のタインと、が備えられている（例えば、特許文献１参照）。

日本国特開２０１７－１１２８８３号公報

　しかし、特許文献１の収穫機では、タインは左右のリールフレーム間にのみ配置されおり、掻込リールによって掻き込むことができるのは、原則、左右のリールフレーム間の空間に位置する作物に限られていた。そのため、刈幅（左右のデバイダの間）内に位置する圃場の作物であっても、左右のリールフレームの外側の空間に位置する圃場の作物が、掻き込み処理されずに収穫機に収穫されないことがあった。

　そこで本発明は、上記課題に鑑み、刈幅内の作物をしっかりと掻き込んで収穫できる収穫機を提供することを目的とする。

　本発明の収穫機は、左右のリールフレームと、前記左右のリールフレームに亘るように機体左右方向に沿って延ばされ、前記リールフレームの周方向において間隔を空けた状態で設けられた複数の支持部材と、前記支持部材に機体左右方向において間隔を空けた状態で設けられた複数のタインと、を有し、機体左右方向に沿うリール軸芯周りに回転駆動しながら圃場の作物を掻き込む掻込リールと、前記掻込リールに掻き込まれた作物を受け入れる刈取フレームと、が備えられ、前記刈取フレームに、前記掻込リールに対して機体左右方向外側に位置する左右の側壁部が備えられ、前記掻込リールのうち機体左右方向において前記リールフレームよりも外側の箇所に、前記掻込リールと一体的に回転し、前記側壁部と前記リールフレームとの間の空間を通過して前記空間に位置する作物に掻き込み作用する掻込部材が備えられている。

　この構成によれば、収穫機は、リールフレームよりも外側に備えられた掻込部材によって、リールフレームと側壁部との間の空間に位置する圃場の作物に対しても掻き込み処理をすることが可能となる。したがって、刈幅内に位置する圃場の作物のうち、機体左右方向において左右のリールフレーム間の空間に位置する圃場の作物だけでなく、機体左右方向においてリールフレームの外側の空間に位置する圃場の作物に対しても掻き込み処理をすることができ、刈幅内の作物をしっかりと掻き込んで収穫することが可能となる。

　本発明においては、前記リールフレームのうち、前記リールフレームの径方向において前記リール軸芯から前記支持部材と同じ距離だけ離れた位置に、前記リールフレームから機体左右方向外側に突出した突出部が備えられ、前記掻込部材は、前記突出部に取り付けられていると好適である。

　この構成によれば、リール軸芯から同じ距離だけ離れた位置にタインと掻込部材とが設けられているため、圃場の作物に対する掻き込み作用位置において、タインよる掻き込み作用位置と掻込部材による掻き込み作用位置とが略同じになる。その結果、タインによる掻き込み作用と掻込部材による掻き込み作用とが偏ることなく、バランスよく掻き込み処理を行うことが可能となる。

　本発明においては、前記リールフレームのうち、前記周方向において前記支持部材と同位相の位置に、前記リールフレームから機体左右方向外側に突出した突出部が備えられ、前記掻込部材は、前記突出部に取り付けられていると好適である。

　この構成によれば、タインよる掻き込み処理と掻込部材による掻き込み処理とが同じタイミングで行われることとなり、バランスよく掻き込み処理を行うことが可能となる。

　本発明においては、前記掻込部材は、前記突出部における機体左右方向外側の端面に設けられた取付部材に取り付けられていると好適である。

　この構成によれば、掻込部材が突出部の端面に取り付けられることから、突出部の形状に拘わらず、掻込部材を突出部に取り付けることが可能となる。

　本発明においては、前記掻込部材は、機体左右方向において前記取付部材に対して機体左右方向外側の隣り合う位置に位置する状態で、機体左右方向に沿って締結される締結具によって前記取付部材に支持固定されていると好適である。

　この構成によれば、突出部のうち端面よりも機体左右中央側に掻込部材を取り付けるための構成を備える必要がないことから、突出部は、突出幅が狭い構成とすることが可能となる。また、掻込部材は、突出部の機体左右外側端部部分に締結具が位置する構成となり、作業者は締結具にアクセスし易くなり、締結具の締結及び締結解除が行い易くなる。

　本発明においては、前記掻込部材に、前記取付部材に支持される支持部と、前記支持部材から離れるほど下方に位置するように延ばされて作物に掻き込み作用する掻込作用部と、前記支持部と前記掻込作用部との間に設けられた巻きバネ部と、が備えられ、前記掻込部材は、前記巻きバネ部が前記支持部に対して機体左右方向中央側に位置するように前記支持部材に支持され、前記取付部材に、前記突出部のうち機体左右方向において前記巻きバネ部と対応する箇所に設けられ、前記掻込作用部が作物に作用して前記巻きバネ部が変位したときに前記巻きバネ部と接触して前記巻きバネ部のそれ以上の変位を規制する規制部が備えられていると好適である。

　この構成によれば、取付部材に、規制部が一体的に備えられている構成となる。したがって、掻込部材を取付部材に取り付ける際には、既に備えられている取付部材の規制部に、巻きバネ部が対応するように取り付ければよいことから、掻込部材と規制部とを別々に位置調整を必要がなく、掻込部材の取り付け作業を容易に行うことができる。また、掻込作用部が作物に作用し、巻きバネ部が変位したとき、巻きバネ部が、巻きバネ部と対応する箇所に設けられた規制部に当接する。これにより、巻きバネ部の変位が規制され、巻きバネ部が大きく変形してしまうことを防止し、巻きバネ部の形状が復帰不可能に変形してしまうことを防ぐことができる。

　本発明においては、前記タインに、作物に掻込作用する第一作用部が備えられ、前記掻込部材は、前記第一作用部の形状と同一の形状の第二作用部を有すると好適である。

　この構成によれば、掻込部材の第二作用部は、タインの第一作用部と同一の形状を有することで、タインと同等の掻き込み性能を有することとなる。その結果、タインよる掻き込み性能と掻込部材による掻き込み性能とは偏りがないため、バランスよく掻き込み処理を行うことが可能となる。

　本発明においては、機体側面視において前記第一作用部と同じ姿勢となる前記第二作用部を有する前記掻込部材が備えられていると好適である。

　この構成によれば、掻込部材の第二作用部は、タインの第一作用部と同じ姿勢になるように取り付けられていることで、掻込部材とタインとは、同等の掻き込み性能を有し、さらに掻込部材は、タインと同じタイミングで圃場の作物に対して掻き込み作業を行うこととなるため、バランスよく掻き込み処理を行うことが可能となる。

　本発明においては、機体側面視において前記タインの下端部との同じ位置まで延ばされた前記掻込部材が備えられていると好適である。

　この構成によれば、例えば、掻込リールの高さを圃場の作物の高さに合わせて調節するとき、タインが作物に対して好適に掻き込み作用できるように掻込リールの高さ調整すれば、掻込部材にとっても圃場の作物に対して好適に掻き込み作用できる状態となる。したがって、掻込リールの高さを容易に調整することができる。また、タインと掻込部材とが同じタイミングで圃場の作物に対して掻き込み作業を行うこととなるため、バランスよく掻き込み処理を行うことが可能となる。

　本発明においては、複数の前記支持部材は、前記リールフレームの周方向に間隔をあけて配置され、前記掻込部材の数は、前記支持部材の数より少ないと好適である。

　リールフレーム間の空間と比べ、側壁部とリールフレームとの間の空間に位置する圃場の作物は量が少なく、すべての支持部材に掻込部材を備える構成とすると、側壁部とリールフレームとの間の空間に位置する作物に対して過度に掻き込み作業を行ってしまうこととなる。その結果、リールフレーム間と側壁部とリールフレームとの間とにおける掻き込み作業のバランスが悪くなる。そこで、タインを支持する支持部材の数よりも掻込部材の数を少なくすることにより、側壁部とリールフレームとの間の空間に位置する圃場の作物に対して過度に掻き込み作業を行ってしまうことを防ぐことができ、バランスよく掻き込み処理を行うことが可能となる。

普通型コンバインを示す左側面図である。普通型コンバインを示す平面図である。刈取部を示す平面図である。掻込リールを示す右側面図である。掻込リールを示す左側面図である。端部タインを示す左側面図である。端部タインの取付構成を示す図である。

　以下、本発明に係る収穫機の実施形態を普通型コンバインに適用した場合について、図面に基づいて説明する。この実施形態で、機体の前後方向を定義するときは、作業状態における機体進行方向に沿って定義し、機体の左右方向を定義するときは、機体進行方向視で見た状態で左右を定義する。すなわち、図１から図３に符号（Ｆ）で示す方向が機体前側、図１から図３に符号（Ｂ）で示す方向が機体後側である。図２及び図３に符号（Ｌ）で示す方向が機体左側、図２及び図３に符号（Ｒ）で示す方向が機体右側である。

〔全体構成について〕
　図１及び図２に示す通り、本コンバインには、走行機体１が備えられている。走行機体１には、クローラ走行装置２と、クローラ走行装置２で支持される機体フレーム３と、が備えられている。機体フレーム３の前部には、圃場の作物を刈り取って機体後方に搬送する刈取部４が昇降可能に設けられている。刈取部４の後方には、運転部５が設けられている。運転部５の後方には、作物を脱穀する脱穀装置６及び穀粒を貯留するグレンタンク７が機体左右方向に隣り合う状態で設けられている。刈取部４と脱穀装置６とに亘って、作物を脱穀装置６に向けて搬送するフィーダ８が設けられている。グレンタンク７には、グレンタンク７内の穀粒を排出するアンローダ９が設けられている。

〔刈取部について〕
　刈取部４には、回転駆動しながら圃場の作物を掻き込む掻込リール１０と、圃場の作物を切断する刈刃１１と、刈刃１１によって切断された作物をフィーダ８の始端に掻き込む掻込オーガ１２と、が備えられている。

　また、刈取部４には、掻込リール１０に掻き込まれた作物を受け入れる刈取フレーム１３が備えられている。刈取フレーム１３は、掻込リール１０と刈刃１１と掻込オーガ１２とを支持している。刈取フレーム１３に、掻込リール１０に対して機体左右方向外側に位置する左右の側壁部１３ａが備えられている。左右の側壁部１３ａの前端部には、それぞれ、圃場の作物を分草するデバイダ１４が設けられている。

　刈取フレーム１３の後部の上端部に、支点ａ周りに上下揺動可能な左右の支持アーム１５が備えられている。掻込リール１０は、左右の支持アーム１５の前部に支持ブラケット１６を介して回転可能に支持されている。支持アーム１５は、油圧シリンダ１７によって上下揺動することで、掻込リール１０の掻き込み作用高さを変更することができる。

〔掻込リールについて〕
　図３に示すように、掻込リール１０は、左右の支持ブラケット１６に機体左右方向に沿う方向に回転可能に支持されたリール軸２１、リール軸２１の左右に固定されたリールフレーム２２、リールフレーム２２の周方向において間隔を空けた状態で設けられた５本の支持部材２３、圃場の作物に掻き込み作用する多数本のタイン２４、リールフレーム２２のリール軸芯Ｐと平行な偏芯軸芯Ｑを中心に回転可能に支持された補助リールフレーム２５等で構成されている。なお、説明の便宜上、図３では、掻込リール１０の構成を正面視で示している。

　リールフレーム２２は、円板状の中心ハブ２２ａ、中心ハブ２２ａから放射状に延出された５本のアーム部２２ｂ、および、アーム部２２ｂの先端同士に亘って架設された補強杆２３ｃとで構成されている。

　支持部材２３は、機体左右方向に沿って延びる丸棒状の部材である。支持部材２３は、左右のリールフレーム２２に亘るように設けられている。具体的には、支持部材２３は、左側のリールフレーム２２における５つのアーム部２２ｂの先端部のそれぞれと右側のリールフレーム２２における５つのアーム部２２ｂの先端部のそれぞれとに亘るように設けられている。支持部材２３には、リールフレーム２２の間において、支持部材２３の軸方向に延びるブラケット３３が設けられている。

　タイン２４は、ブラケット３３に、機体左右方向において間隔を空けた状態で取り付けられている。タイン２４は、丸棒状の金属バネ材を曲げ加工して構成されており、ブラケット３３に支持される支持部２４ａと、支持部２４ａから延出される巻きバネ部２４ｂと、巻きバネ部２４ｂから延出され、作物に掻き込み作用する掻込作用部２４ｃ（本発明の「第一作用部」に相当する）とを有する。

　図４に示すように、補助リールフレーム２５は、円板状の中心ハブ２５ａ、中心ハブ２５ａから放射状に延出された５本のアーム部２５ｂ、および、アーム部２５ｂの先端同士に亘って設けられた補強杆２５ｃとで構成され、リールフレーム２２と補助リールフレーム２５は同一形状となっている。

　アーム部２５ｂの先端部と各支持部材２３の右側端部部分とに亘って、リンク部２９が設けられている。補助リールフレーム２５が偏芯軸芯Ｑ周りで回転することにより、リンク部２９を介して支持部材２３が回転操作されることになる。これにより、リールフレーム２２の回転にかかわらず、タイン２４が支持部材２３から下方に向かって延び出る姿勢に保持されることになる。

　図３に示すように、掻込リール１０は、リール軸２１の左端部に設けられたプーリ３０と、駆動側のプーリ３１と、２つのプーリ３０，３１に亘って設けられた駆動ベルト３２等からなる伝動機構を備えている。詳述はしないが、エンジン（図示せず）からの駆動力が、プーリ３１を介してプーリ３０に伝動されることで、刈取フレーム１３がリール軸芯Ｐ周りに回転駆動する。

〔端部タインについて〕
　図５及び図６に示すように、掻込リール１０のうち機体左右方向においてリールフレーム２２よりも外側の箇所に、掻込リール１０と一体的に回転し、側壁部１３ａとリールフレーム２２との間の空間Ｚ（図３参照）を通過して空間Ｚに位置する作物に掻き込み作用する端部タイン４０（本発明の「掻込部材」に相当する）が備えられている。具体的には、リールフレーム２２から機体左右方向で左外側に突出した突出部２３ａ（図７参照）に、取付部材４１を介して端部タイン４０が取り付けられている。

　図５から図７に示すように、突出部２３ａは、本実施形態では、掻込リール１０に備えられている５本の支持部材２３のうち３本の支持部材２３に、それぞれ、支持部材２３と一体に形成されている。つまり、突出部２３ａは、リールフレーム２２のうち、リールフレーム２２の径方向においてリール軸芯Ｐから支持部材２３と同じ距離だけ離れた箇所に位置し、リールフレーム２２の周方向において支持部材２３と同位相の箇所に位置する。

　取付部材４１は、突出部２３ａにおける機体左右方向外側の端面に設けられている。取付部材４１は、板状部材からなり、２つの平面部分を有するＬ字型に形成されている。２つの平面部分のうちの一方は、端部タイン４０を支持する取付部４１ａとして構成されている。取付部材４１は、取付部４１ａのうち、端部タイン４０が取り付けられる側とは反対側の面において、突出部２３ａの端面に溶接固定されている。２つの平面部分のうちの他方は、取付部４１ａに対して機体左右方向中央側に位置するように形成されており、端部タイン４０の弾性変形を規制する規制部４１ｂとして構成されている。

　端部タイン４０は、丸棒状の金属バネ材を曲げ加工して構成されており、取付部材４１に支持される支持部４０ａと、支持部４０ａから延出される巻きバネ部４０ｂと、巻きバネ部４０ｂから延出され、作物に掻き込み作用する掻込作用部４０ｃ（本発明の「第二作用部」及び「掻込作用部」に相当する）とが備えられている。端部タイン４０は、機体左右方向に沿って支持部４０ａと取付部材４１とを挿通するボルト４２（本発明の「締結具」に相当する）によって、取付部材４１に支持固定されている。

　図６及び図７に示すように、端部タイン４０は、支持部４０ａが機体左右方向において取付部材４１と隣り合う位置に位置する状態で配置されている。支持部４０ａは、Ｕ字形状に形成されており、Ｕ字形状の内側にボルト４２の締結部分が挿通するように構成されている。取付部材４１には、ボルト４２を螺合可能な雌ネジ部４２ａが形成されており、端部タイン４０は、ボルト４２によって取付部材４１に締め付け固定される。

　巻きバネ部４０ｂは、支持部４０ａと掻込作用部４０ｃとの間に備えられている。巻きバネ部４０ｂは、支持部材２３の機体左右方向の軸芯周りで、リールフレーム２２側に向けて２回巻きされているバネ状に形成されている。つまり、巻きバネ部４０ｂは、支持部４０ａに対して機体左右方向中央側に位置するように支持部材２３に支持されている。巻きバネ部４０ｂは、掻込リール１０の回転駆動に伴う圃場の作物や地面等からの掻き込み反力による掻込作用部４０ｃの曲げ変位を、巻きバネ部４０ｂの弾性変形によって吸収できるように構成されている。

　なお、取付部材４１の規制部４１ｂは、突出部２３ａのうち機体左右方向において巻きバネ部４０ｂと対応する箇所に設けられている。掻込作用部４０ｃが作物に作用し、巻きバネ部４０ｂに生じた応力Ｗの方向に巻きバネ部４０ｂが変位したときに、巻きバネ部４０ｂは規制部４１ｂと接触し、巻きバネ部４０ｂのそれ以上の変位が規制される。

　掻込作用部４０ｃは、巻きバネ部４０ｂのリールフレーム２２側端部部分から支持部材２３から離れるほど下方に位置するように延ばされている。図６に示すように、掻込作用部４０ｃは、後下方に向かって折れ曲がる形状に形成されており、タイン２４の掻込作用部２４ｃと、同一の形状を有する。また、機体側面視において、掻込作用部４０ｃは、側面視でタイン２４の掻込作用部２４ｃと同じ姿勢となるように取り付けられている。

　図３における仮想線Ｋで示す通り、掻込作用部４０ｃの先端部と掻込作用部２４ｃの先端部とは、同一直線上に位置する。つまり、機体側面視において、端部タイン４０は、タイン２４の下端部と同じ位置まで延ばされている。

　突出部２３ａに支持された端部タイン４０によって、刈幅内の圃場の作物のうち、左右のリールフレーム２２間の空間に位置する圃場の作物だけでなく、左のリールフレーム２２と刈取フレーム１３の左の側壁部１３ａとの間の空間Ｚに位置する圃場の作物も、しっかりと掻き込んで収穫することが可能となる。

〔別実施形態〕
　以下、上記実施形態に変更を加えた別実施形態を例示する。以下の別実施形態は、矛盾が生じない限り、複数組み合わせて上記実施形態に適用してよい。なお、本発明の範囲は、各実施形態の内容に限定されるものではない。

　（１）上記実施形態では、突出部２３ａは、支持部材２３において、左のリールフレーム２２から外側に延出するように備えられている構成を例に説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではない。突出部２３ａは、支持部材２３において、右のリールフレーム２２から外側に延出するように備えられていてもよく、また、突出部２３ａは、支持部材２３において、左右のリールフレーム２２の双方から外側に延出するように備えられていてもよい。

　（２）上記実施形態では、突出部２３ａは、支持部材２３と一体に構成されており、リールフレーム２２から外側に延出するように備えられている構成を例に説明したが、突出部２３ａは、支持部材２３のうちの左右のリールフレーム２２間の部分（以下、本体部分と称する）と、別体に構成されていてもよい。このとき、突出部２３ａは、本体部分に対して取外し及び取付け可能に構成されていてもよい。さらに、端部タイン４０は、本体部分に直接取付可能に構成されていてもよい。

　（３）突出部２３ａは、リールフレーム２２の外側側面のうち本体部分に対応する箇所以外の箇所に取り付けられていてもよく、突出部２１ａは、リールフレーム２２の径方向においてリール軸芯Ｐから支持部材２３と異なる距離だけ離れた位置、または、リールフレーム２２の周方向において支持部材２３と同位相の位置に、備えられていてもよい。

　（４）上記実施形態では、端部タイン４０は、取付部材４１を介して突出部２３ａに支持される構成を例に説明したが、端部タイン４０は、突出部２３ａに直接支持される構成としてもよい。また、端部タイン４０は、リールフレーム２２に備えられていてもよい。

　（５）上記実施形態では、支持部４０ａと巻きバネ部４０ｂと掻込作用部４０ｃとが備えられている構成を例に説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではない。例えば、端部タイン４０は、巻きバネ部４０ｂを備えずに、支持部４０ａと掻込作用部４０ｃとから構成されていてもよい。また、端部タイン４０は、丸棒状の金属バネ材から構成されていなくてもよく、例えば、樹脂から構成されていてもよい。

　（６）上記実施形態では、掻込リール１０に備えられている５本の支持部材２３のうち３本の支持部材２３に、突出部２３ａ及び端部タイン４０が備えられている構成を例に説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではない。複数の支持部材２３のうちの少なくとも１本に突出部２３ａ及び端部タイン４０が備えられていればよく、例えば、５本の支持部材２３のうち２本以下又は４本以上の支持部材２３に、突出部２３ａ及び端部タイン４０が備えられていてもよい。また、すべての支持部材２３に、突出部２３ａ及び端部タイン４０が備えられていてもよい。

　（７）上記実施形態では、リールフレーム２２は、５本のアーム部２２ｂを備える構成を例に説明したが、リールフレーム２２は、６本以上又は４本以下のアーム部２２ｂを備える構成としてもよい。

　（８）上記実施形態では、支持部材２３は、丸棒状の部材である構成を例に説明したが、これに限られるものではない。例えば、角棒状の部材である構成としてもよい。

　（９）上記実施形態では、取付部材４１は、板状部材からなり、２つの平面部分を有するＬ字型に形成され、取付部４１ａと規制部４１ｂとを備える構成を例に説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではない。例えば、突出部２３ａの端面に当接する底面を有する筒形形状に形成されていてもよい。また、取付部材４１は、規制部４１ｂと別体で構成されていてもよく、規制部４１ｂを備えない構成としてもよい。

　（１０）上記実施形態では、同一の支持部材２３に備えられた端部タイン４０と複数のタイン２４とにおいて、掻込作用部２４ｃと掻込作用部４０ｃとは、側面視で同じ姿勢になるように備えられる構成を例に説明したが、異なる姿勢に備えられてもよく、また、掻込作用部２４ｃの先端部と掻込作用部４０ｃの先端部とは同一直線状に位置しなくてもよい。

　本発明は、普通型コンバインだけでなく、トウモロコシ収穫機、ジャガイモ収穫機、ニンジン収穫機、サトウキビ収穫機等の種々の収穫機に適用できる。

１０　　：掻込リール
１３　　：刈取フレーム
１３ａ　：側壁部
２１　　：リール軸
２２　　：リールフレーム
２３　　：支持部材
２３ａ　：突出部
２４　　：タイン
２４ｃ　：掻込作用部（第一作用部）
４０　　：端部タイン（掻込部材）
４０ａ　：支持部
４０ｂ　：巻きバネ部
４０ｃ　：掻込作用部（第二作用部）
４１　　：取付部材
４１ａ　：取付部
４１ｂ　：規制部
Ｐ　　　：リール軸芯

Claims

　左右のリールフレームと、前記左右のリールフレームに亘るように機体左右方向に沿って延ばされ、前記リールフレームの周方向において間隔を空けた状態で設けられた複数の支持部材と、前記支持部材に機体左右方向において間隔を空けた状態で設けられた複数のタインと、を有し、機体左右方向に沿うリール軸芯周りに回転駆動しながら圃場の作物を掻き込む掻込リールと、
　前記掻込リールに掻き込まれた作物を受け入れる刈取フレームと、が備えられ、
　前記刈取フレームに、前記掻込リールに対して機体左右方向外側に位置する左右の側壁部が備えられ、
　前記掻込リールのうち機体左右方向において前記リールフレームよりも外側の箇所に、前記掻込リールと一体的に回転し、前記側壁部と前記リールフレームとの間の空間を通過して前記空間に位置する作物に掻き込み作用する掻込部材が備えられている収穫機。
　前記リールフレームのうち、前記リールフレームの径方向において前記リール軸芯から前記支持部材と同じ距離だけ離れた位置に、前記リールフレームから機体左右方向外側に突出した突出部が備えられ、
　前記掻込部材は、前記突出部に取り付けられている請求項１に記載の収穫機。
　前記リールフレームのうち、前記周方向において前記支持部材と同位相の位置に、前記リールフレームから機体左右方向外側に突出した突出部が備えられ、
　前記掻込部材は、前記突出部に取り付けられている請求項１または２に記載の収穫機。
　前記掻込部材は、前記突出部における機体左右方向外側の端面に設けられた取付部材に取り付けられている請求項２または３に記載の収穫機。
　前記掻込部材は、機体左右方向において前記取付部材に対して機体左右方向外側の隣り合う位置に位置する状態で、機体左右方向に沿って締結される締結具によって前記取付部材に支持固定されている請求項４に記載の収穫機。
　前記掻込部材に、前記取付部材に支持される支持部と、前記支持部材から離れるほど下方に位置するように延ばされて作物に掻き込み作用する掻込作用部と、前記支持部と前記掻込作用部との間に設けられた巻きバネ部と、が備えられ、
　前記掻込部材は、前記巻きバネ部が前記支持部に対して機体左右方向中央側に位置するように前記支持部材に支持され、
　前記取付部材に、前記突出部のうち機体左右方向において前記巻きバネ部と対応する箇所に設けられ、前記掻込作用部が作物に作用して前記巻きバネ部が変位したときに前記巻きバネ部と接触して前記巻きバネ部のそれ以上の変位を規制する規制部が備えられている請求項４または５に記載の収穫機。
　前記タインに、作物に掻込作用する第一作用部が備えられ、
　前記掻込部材は、前記第一作用部の形状と同一の形状の第二作用部を有する請求項２から５のいずれか一項に記載の収穫機。
　機体側面視において前記第一作用部と同じ姿勢となる前記第二作用部を有する前記掻込部材が備えられている請求項７に記載の収穫機。
　機体側面視において前記タインの下端部との同じ位置まで延ばされた前記掻込部材が備えられている請求項１から７のいずれか一項に記載の収穫機。
　前記周方向において前記掻込部材の数が前記タインの数よりも少なくなるように構成されている請求項１から９のいずれか一項に記載の収穫機。