WO2022029955A1

WO2022029955A1 - 突っ張り棒

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Publication number: WO2022029955A1
Application number: PCT/JP2020/030160
Authority: WO
Inventors: 一紘竹内; 富男大西
Original assignee: 平安伸銅工業株式会社
Priority date: 2020-08-06
Filing date: 2020-08-06
Publication date: 2022-02-10

Abstract

本開示に係る突っ張り棒は、第１端部および第１端部と長手方向の反対側に位置する第２端部を有する第１の筒状部と、第３端部および第３端部と長手方向の反対側に位置する第４端部を有し、少なくとも第３端部を含む領域が第１の筒状部の内側に収容可能な第２の筒状部と、第１の筒状部および第２の筒状部の内側に配置されており、一方側の端部が第１端部に固定されているコイルスプリングと、第２の筒状部の内側に突出するよう第３端部と第４端部との間の領域に形成され、コイルスプリングと当接して第２の筒状部の長手方向の移動を規制する第１のガイド部と、第２の筒状部の内側に突出するよう第１のガイド部と第４端部との間の領域に形成され、コイルスプリングと当接して第２の筒状部の長手方向の移動を規制する第２のガイド部と、を備える。

Description

突っ張り棒

　本開示は、突っ張り棒に関するものである。

　対向する壁面間に取り付けられる伸縮管が、開示されている（例えば、特許文献１参照）。

実開昭５９－５９５０６号公報

　伸縮管や伸縮ポールといった突っ張り棒は、以下のようにして取り付けられる。まず、突っ張り棒を壁面間の長さよりもやや長くなるよう長手方向の長さが調整される。そして、円筒状の部材内に配置されるコイルスプリングを長手方向の長さが短くなるように押し縮め、壁面間に配置させる。その後、押し縮めた力を取り除くと、押し縮められたコイルスプリングの復元力により壁面を押しながら壁面間に取り付けられた状態となる。すなわち、突っ張り状態を維持しながら、突っ張り棒は壁面間に取り付けられる。

　ここで、特許文献１によると、内筒の先端縁部を内方に切り起こした切起片を、コイルスプリングのガイド部として利用している。このような構成によると、壁面間の距離が短く、突っ張り棒の長手方向の長さを短くして取り付ける場合において、突っ張り棒を取り付ける際のコイルスプリングの押し縮める力が大きくなってしまい、取り付け作業が困難となる。また、ガイド部に大きな負荷がかかり、ガイド部が設けられる領域に荷重が集中することになる。その結果、円筒状の部材が損傷してしまい、安定して取り付けることが困難になるおそれもある。

　そこで、安定して取り付けることができ、取り付け作業を容易に行うことができる突っ張り棒を提供することを目的の１つとする。

　本開示に従った突っ張り棒は、対向する第１の壁面および第２の壁面の間にテンションを維持したまま取り付けられる。突っ張り棒は、第１端部および第１端部と長手方向の反対側に位置する第２端部を有する第１の筒状部と、第１端部に取り付けられて、第１の壁面と当接する第１のキャップと、第３端部および第３端部と長手方向の反対側に位置する第４端部を有し、少なくとも第３端部を含む領域が第１の筒状部の内側に収容可能な第２の筒状部と、第４端部に取り付けられて、第２の壁面と当接する第２のキャップと、第１の筒状部および第２の筒状部の内側に配置されており、一方側の端部が第１端部に固定されているコイルスプリングと、第２の筒状部の内側に突出するよう第３端部と第４端部との間の領域に形成され、コイルスプリングと当接して第２の筒状部の長手方向の移動を規制する第１のガイド部と、第２の筒状部の内側に突出するよう第１のガイド部と第４端部との間の領域に形成され、コイルスプリングと当接して第２の筒状部の長手方向の移動を規制する第２のガイド部と、を備える。

　上記突っ張り棒によれば、安定して取り付けることができ、取り付け作業を容易に行うことができる。

図１は、実施の形態１における突っ張り棒の分解斜視図である。図２は、図１に示す突っ張り棒の外観図である。図３は、図２に示す突っ張り棒の断面図である。図４は、図１に示す突っ張り棒の外観図である。図５は、図４に示す突っ張り棒の断面図である。図６は、図３に示す突っ張り棒の断面図である。

　［本開示の実施形態の説明］
　最初に本開示の実施態様を列記して説明する。本開示に係る突っ張り棒は、対向する第１の壁面および第２の壁面の間にテンションを維持したまま取り付けられる。突っ張り棒は、第１端部および第１端部と長手方向の反対側に位置する第２端部を有する第１の筒状部と、第１端部に取り付けられて、第１の壁面と当接する第１のキャップと、第３端部および第３端部と長手方向の反対側に位置する第４端部を有し、少なくとも第３端部を含む領域が第１の筒状部の内側に収容可能な第２の筒状部と、第４端部に取り付けられて、第２の壁面と当接する第２のキャップと、第１の筒状部および第２の筒状部の内側に配置されており、一方側の端部が第１端部に固定されているコイルスプリングと、第２の筒状部の内側に突出するよう第３端部と第４端部との間の領域に形成され、コイルスプリングと当接して第２の筒状部の長手方向の移動を規制する第１のガイド部と、第２の筒状部の内側に突出するよう第１のガイド部と第４端部との間の領域に形成され、コイルスプリングと当接して第２の筒状部の長手方向の移動を規制する第２のガイド部と、を備える。

　このような構成の突っ張り棒は、第１のガイド部および第２のガイド部を備える。したがって、コイルスプリングから受ける荷重を第１のガイド部および第２のガイド部の双方に分散させることができる。よって、コイルスプリングから受ける荷重が一つのガイド部に集中することを回避することができる。また、第１のガイド部は、第３端部と第４端部との間の領域に形成されている。第２のガイド部は、第１のガイド部と第４端部との間の領域に形成されている。したがって、取り付け時においてコイルスプリングを押し縮める際に、コイルスプリングの押し縮めに寄与するコイルスプリングの有効な長さを長く確保することができる。よって、取り付け作業時においてコイルスプリングを押し縮める力を小さくすることができる。その結果、上記構成の突っ張り棒は、安定して取り付けることができ、取り付け作業を容易に行うことができる。

　上記突っ張り棒において、第２の筒状部の長手方向に見た平面視において、第１のガイド部が形成される周方向の位置と第２のガイド部が形成される周方向の位置とは、異なってもよい。このようにすることにより、周方向の異なる位置で荷重を分散して受けることができる。よって、第１の筒状部および第２の筒状部の損傷をより抑制することができ、より安定して取り付けることができる。

　上記突っ張り棒において、第２の筒状部の長手方向に見た平面視において、第１のガイド部が形成される位置に対する第２のガイド部が形成される位置の角度は、１５０度以上２１０度以下であってもよい。このようにすることにより、周方向のできるだけ遠い位置で分散して荷重を受けることができる。よって、第１の筒状部および第２の筒状部の損傷をさらに抑制することができ、安定して取り付けることができる。

　上記突っ張り棒において、第１のガイド部および第２のガイド部のうちの少なくともいずれか一方は、第２の筒状部の一部を内側に凹ませて形成されてもよい。このような構成の突っ張り棒は、第２の筒状部に対して外径側から荷重を集中的に加えて変形させて形成することができるため、第１のガイド部および第２のガイド部をより容易に形成することができる。

　上記突っ張り棒において、第２の筒状部の長手方向における第１のガイド部と第２のガイド部との間隔は、コイルスプリングの２ピッチ分以下であってもよい。このようにすることにより、第１のガイド部と第２のガイド部とを長手方向において近づけることができる。したがって、一方側のガイド部に過度に荷重が負荷されるおそれを低減して、より適切に２つのガイド部で荷重を受けることができる。よって、より安定して突っ張り棒を取り付けることができる。

　上記突っ張り棒において、第２の筒状部の長手方向における第１のガイド部と第３端部との間隔は、第２の筒状部の外径の２．５倍以上であってもよい。このような突っ張り棒は、コイルスプリングの押し縮めに寄与するコイルスプリングの有効な長さを確実に長く確保することができる。よって、確実に取り付け作業を容易に行うことができる。

　上記突っ張り棒において、コイルスプリングと第１端部との間には、コイルスプリングと連なって形成され、コイルスプリングのピッチ幅を小さくした取り付け部が形成されていてもよい。このようにすることにより、上記構成の突っ張り棒を組み立てる際に、パーツの数を減らして、容易に組み立てることができる。

　［本願発明の実施形態の詳細］
　次に、本開示の突っ張り棒の一実施形態を、図面を参照しつつ説明する。以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付しその説明は繰り返さない。

　（実施の形態１）
　本開示の実施の形態１における突っ張り棒の構成について説明する。図１は、実施の形態１における突っ張り棒の構成を示す分解斜視図である。図２および図４は、図１に示す突っ張り棒の外観図である。図２は、突っ張り棒の長手方向の長さが短い状態を示し、図４は、図２に示す状態に対して突っ張り棒の長さが長い状態を示す。図３は、図２に示す突っ張り棒の断面図である。図３は、図２中の線分ＩＩＩ－ＩＩＩで切断した場合の断面図である。図５は、図３に示す突っ張り棒の断面図である。図５は、図３中の線分Ｖ－Ｖで切断した場合の断面図である。図６は、図２に示す突っ張り棒の断面図である。図６は、図３中の線分ＶＩ－ＶＩで切断した場合の断面図である。なお、図１から図５において、突っ張り棒の長手方向を矢印Ｄ_１で示す向きまたはその逆の向きで示す。

　図１から図６を参照して、実施の形態１に係る突っ張り棒１０は、対向する第１の壁面および第２の壁面の間にテンションを維持したまま取り付けられる。突っ張り棒１０は、第１の筒状部１１と、第１のキャップ２１と、第２の筒状部３１と、第２のキャップ４１と、コイルスプリング５１とを備える。

　第１の筒状部１１は、円筒状である。具体的な第１の筒状部１１の長手方向の長さとしては、例えば３３０ｍｍが選択される。具体的な第１の筒状部１１の内径としては、例えば１２．２ｍｍが選択される。第１の筒状部１１は、長手方向の一方側に位置する第１端部１２と、第１端部１２と長手方向の反対側に位置する第２端部１３と、を有する。具体的な第１の筒状部１１の材質としては、例えば、鉄が用いられる。

　第１のキャップ２１は、円筒状の第１側壁部２２と、第１側壁部２２の一方側の開口を閉塞するように配置される円板状の第１底壁部２３と、を含む。第１のキャップ２１は、樹脂製である。具体的な第１のキャップ２１の材質としては、例えばＥＶＡ（Ｅｔｈｙｌｅｎｅ－Ｖｉｎｙｌａｃｅｔａｔｅ　ｃｏｐｏｌｙｍｅｒ）樹脂が選択される。第１側壁部２２の内径は、第１端部１２の外径よりもやや小さく形成されている。第１のキャップ２１は、円筒状の第１側壁部２２を第１の筒状部１１の第１端部１２に嵌め込まれて、第１の筒状部１１に取り付けられる。第１底壁部２３のうち、外側に露出する面２４が、第１の壁面と当接する。

　第２の筒状部３１は、円筒状である。具体的な第２の筒状部３１の長手方向の長さとしては、例えば３５０ｍｍが選択される。本実施形態においては、第２の筒状部３１の長手方向の長さが第１の筒状部１１の長手方向の長さよりも長く構成されている。具体的な第２の筒状部３１の外径としては、例えば１０．３ｍｍが選択される。具体的な第２の筒状部３１の内径として、例えば９．２ｍｍが選択される。第２の筒状部３１は、長手方向の一方側に位置する第３端部３２と、第３端部３２と長手方向の反対側に位置する第４端部３３と、を有する。具体的な第２の筒状部３１の材質としては、例えば、鉄が用いられる。第２の筒状部３１の一部は、第３端部３２側を第１の筒状部１１の第２端部１３側から挿入されて、第１の筒状部１１内に配置される。第１の筒状部１１は、第２端部１３側に位置し、第１の筒状部１１と第２の筒状部３１との繋ぎ目を滑らかに接続するように設けられるジョイント部１４を有する。

　第２のキャップ４１は、円筒状の第２側壁部４２と、第２側壁部４２の一方側の開口を閉塞するように配置される円板状の第２底壁部４３と、を含む。第２のキャップ４１は、樹脂製である。具体的な第２のキャップ４１の材質としては、例えばＥＶＡ樹脂が選択される。第２側壁部４２の内径は、第４端部３３の外径よりもやや小さく形成されている。第２のキャップ４１は、円筒状の第２側壁部４２を第２の筒状部３１の第４端部３３に嵌め込まれて、第２の筒状部３１に取り付けられる。第２底壁部４３のうち、外側に露出する面４４が、第２の壁面と当接する。

　コイルスプリング５１は、いわゆるコイル状のバネであって、長手方向に押し縮めることができる。コイルスプリング５１は、長手方向に押し縮められた力が開放されると、復元力により元の長さに戻る。コイルスプリング５１は、第１の筒状部１１および第２の筒状部３１の内側に配置されている。コイルスプリング５１の外径は、第２の筒状部３１の内径よりも小さい。コイルスプリング５１は、第２の筒状部３１の内径面３４に沿って配置される。コイルスプリング５１の一方側の端部５２は、第２のキャップ４１に向くように配置される。

　コイルスプリング５１の一方側の端部５４には、コイルのピッチを狭くして弾性力をなくすとともに径をやや大きくした形状の取り付け部５３が接続されている。取り付け部５３は、第１端部１２に接続されている。コイルスプリング５１は、取り付け部５３を介して第１端部１２に固定されている。

　突っ張り棒１０は、第１のガイド部３６を備える。第１のガイド部３６は、第２の筒状部３１に設けられている。具体的には、第１のガイド部３６は、第２の筒状部３１の一部を内側に凹ませて内径側に突出するように形成されている。第１のガイド部３６は、第３端部３２と第４端部３３との間の領域に形成されている。具体的には、第１のガイド部３６は、第３端部３２から例えば９０ｍｍの位置に形成されている。すなわち、第３端部３２から第１のガイド部３６までの長手方向の長さＬ_１は、９０ｍｍである。また、第３端部３２から第１のガイド部３６までの長手方向の長さＬ_１は、第２の筒状部３１の外径の２．５倍以上である。本実施形態においては、第２の筒状部３１の外径は、１０．３ｍｍであるため、長さＬ_１は、第２の筒状部３１の外径の８倍以上である。第１のガイド部３６は、第２の筒状部３１の内径側に配置されるコイルスプリング５１と当接するよう設けられている。第１のガイド部３６は、コイルスプリング５１と当接して第２の筒状部３１の長手方向の移動を規制する。

　突っ張り棒１０は、第２のガイド部３７を備える。第２のガイド部３７についても、第１のガイド部３６と同様に、第２の筒状部３１に設けられている。具体的には、第２のガイド部３７は、第２の筒状部３１の一部を内側に凹ませて内径側に突出するように形成されている。第２のガイド部３７は、第１のガイド部３６と第４端部３３との間の領域に形成されている。具体的には、第２のガイド部３７は、第３端部３２から例えば９４ｍｍの位置に形成されている。すなわち、第３端部３２から第２のガイド部３７までの長手方向の長さＬ_２は、９４ｍｍである。第２のガイド部３７は、第２の筒状部３１の内径側に配置されるコイルスプリング５１と当接するよう設けられている。第２のガイド部３７は、コイルスプリング５１と当接して第２の筒状部３１の長手方向の移動を規制する。

　コイルスプリング５１は、第１の筒状部１１に一方側の端部５２が固定されているため、第１の筒状部１１に対して第２の筒状部３１を回転させることにより、第１のガイド部３６および第２のガイド部３７によって案内され、突っ張り棒１０は、長手方向の長さを変えることができる。よって、対向する壁面間の長さに応じて、突っ張り棒１０は長さを変えることができる。

　第２の筒状部３１の長手方向における第１のガイド部３６と第２のガイド部３７との間隔Ｌ_３は、コイルスプリング５１の２ピッチ分以下である。本実施形態においては、第２の筒状部３１の長手方向における第１のガイド部３６と第２のガイド部３７との間隔Ｌ_３は、コイルスプリング５１の１．５ピッチである。すなわち、第２のガイド部３７は、第１のガイド部３６が設けられた位置からコイルスプリング５１の１．５ピッチ分の長さだけ、第４端部３３側の位置に形成されている。

　第２の筒状部３１の長手方向から見た平面視において、第１のガイド部３６が形成される周方向の位置と第２のガイド部３７が形成される周方向の位置とは、異なっている（特に図６参照）。具体的には、第２の筒状部３１の長手方向に平面的に見て、第１のガイド部３６が形成される周方向の位置に対する第２のガイド部３７が形成される周方向の位置の角度θは、１５０度以上２１０度以下である。本実施形態においては、第１のガイド部３６が形成される周方向の位置に対する第２のガイド部３７が形成される周方向の位置の角度θは、１８０度である。なお、図６において、第２の筒状部３１の長手方向から見た平面視において、第２の筒状部３１の中心３５を図示している。

　このような構成の突っ張り棒１０は、上記構成の第１のガイド部３６および第２のガイド部３７を備える。したがって、コイルスプリング５１から受ける荷重を第１のガイド部３６および第２のガイド部３７の双方に分散させることができる。よって、コイルスプリング５１から受ける荷重が一つのガイド部に集中することを回避することができる。また、第１のガイド部３６は、第３端部３２と第４端部３３との間の領域に形成されている。第２のガイド部３７は、第１のガイド部３６と第４端部３３との間の領域に形成されている。したがって、取り付け時においてコイルスプリング５１を押し縮める際に、コイルスプリング５１の押し縮めに寄与するコイルスプリング５１の有効な長さを長く確保することができる。よって、取り付け作業時においてコイルスプリング５１を押し縮める力を小さくすることができる。その結果、上記構成の突っ張り棒１０は、安定して取り付けることができ、取り付け作業を容易に行うことができる。

　上記したコイルスプリング５１の押し縮めに関してさらに詳しく説明すると、以下の通りとなる。図３を参照して、ガイド部が第２の筒状部３１の第３端部３２に形成されていた場合、コイルスプリング５１のうち、押し縮めに寄与する有効な長さは、図３中の長さＬ_４で示される第３端部３２からコイルスプリング５１の他方側の端部５４までの長さとなる。この長さＬ_４は極めて短い。よって、押し縮める際に要する力が大きくなってしまう。これに対し、第１のガイド部３６が第２の筒状部３１において第３端部３２から９０ｍｍの位置に形成されている場合、コイルスプリング５１のうち、押し縮めに寄与する有効な長さは、図３中の長さＬ_１＋Ｌ_４となる。この長さＬ_１＋Ｌ_４は、比較的長く、少なくとも長さＬ_４よりも長い。よって、コイルスプリング５１の押し縮めに寄与するコイルスプリング５１の有効な長さを長く確保して、取り付け作業時においてコイルスプリング５１を押し縮める力を小さくすることができる。

　本実施形態においては、第２の筒状部３１の長手方向に見た平面視において、第１のガイド部３６が形成される周方向の位置と第２のガイド部３７が形成される周方向の位置とは、異なる。したがって、周方向の異なる位置で荷重を分散して受けることができる。よって、第１の筒状部１１および第２の筒状部３１の損傷をより抑制することができ、より安定して取り付けることができる。

　本実施形態においては、第２の筒状部３１の長手方向に見た平面視において、第１のガイド部３６が形成される位置に対する第２のガイド部３７が形成される位置の角度は、１５０度以上２１０度以下である。したがって、周方向のできるだけ遠い位置で分散して荷重を受けることができる。よって、第１の筒状部１１および第２の筒状部３１の損傷をさらに抑制することができ、安定して取り付けることができる。

　本実施形態においては、第１のガイド部３６および第２のガイド部３７の双方は、第２の筒状部３１の一部を内側に凹ませて形成されている。このような構成の突っ張り棒は、第２の筒状部３１に対して外径側から荷重を集中的に加えて変形させて形成することができるため、第１のガイド部３６および第２のガイド部３７を容易に形成することができる。

　本実施形態においては、第２の筒状部３１の長手方向における第１のガイド部３６と第２のガイド部３７との間隔は、コイルスプリング５１の２ピッチ分以下である。したがって、第１のガイド部３６と第２のガイド部３７とを長手方向において近づけることができる。よって、一方側のガイド部に過度に荷重が負荷されるおそれを低減して、より適切に２つのガイド部で荷重を受けることができる。よって、より安定して突っ張り棒１０を取り付けることができる。

　本実施形態においては、第２の筒状部３１の長手方向における第１のガイド部３６と第３端部３２との間隔は、９０ｍｍである。本実施形態においては、第２の筒状部３１の長手方向における第１のガイド部３６と第３端部３２との間隔である長さＬ_１は、第２の筒状部３１の外径の２．５倍以上である。このような突っ張り棒１０は、コイルスプリング５１の押し縮めに寄与するコイルスプリング５１の有効な長さを確実に長く確保することができる。よって、確実に取り付け作業を容易に行うことができる。

　本実施形態においては、コイルスプリング５１と第１端部１２との間には、コイルスプリング５１と連なって形成され、コイルスプリング５１のピッチ幅を小さくした取り付け部が形成されている。よって、突っ張り棒１０を組み立てる際に、パーツの数を減らして、容易に組み立てることができる。

　（他の実施の形態）
　なお、上記の実施の形態において、突っ張り棒１０は、第１のガイド部３６と第２のガイド部３７とを備えることとしたが、これに限らず、突っ張り棒１０は、さらに３以上のガイド部を備えることとしてもよい。また、第１のガイド部３６および第２のガイド部３７は、第２の筒状部３１の一部を内側に凹ませて形成することとしたが、これに限らず、第１のガイド部３６および第２のガイド部３７のうちの少なくともいずれか一方は、第２の筒状部３１の一部を内側に凹ませて形成される構成としてもよい。また、例えば新たに棒状の別部材を準備して第２の筒状部の内径側に取り付けて第１のガイド部３６および第２のガイド部３７を形成してもよい。

　また、上記の実施の形態において、第１の筒状部１１および第２の筒状部３１は、円筒状であることとしたが、これに限らず、他の形状、例えば、断面の外形形状が楕円形状であってもよいし、角筒状であってもよい。

　今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、どのような面からも制限的なものではないと理解されるべきである。本発明の範囲は上記した意味ではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

　本開示の突っ張り棒は、安定して取り付けることができ、取り付け作業を容易に行うことが要求される場合において特に有利に適用される。

１０　突っ張り棒、１１　第１の筒状部、１２　第１端部、１３　第２端部、１４　ジョイント部、２１　第１のキャップ、２２　第１側壁部、２３　第１底壁部、２４　面、３１　第２の筒状部、３２　第３端部、３３　第４端部、３４　内径面、３５　中心、３６　第１のガイド部、３７　第２のガイド部、４１　第２のキャップ、４２　第２側壁部、４３　第２底壁部、５１　コイルスプリング、５２，５４　端部、５３　取り付け部。

Claims

　対向する第１の壁面および第２の壁面の間にテンションを維持したまま取り付けられる突っ張り棒であって、
　第１端部および前記第１端部と長手方向の反対側に位置する第２端部を有する第１の筒状部と、
　前記第１端部に取り付けられて、前記第１の壁面と当接する第１のキャップと、
　第３端部および前記第３端部と長手方向の反対側に位置する第４端部を有し、少なくとも前記第３端部を含む領域が前記第１の筒状部の内側に収容可能な第２の筒状部と、
　前記第４端部に取り付けられて、前記第２の壁面と当接する第２のキャップと、
　前記第１の筒状部および前記第２の筒状部の内側に配置されており、一方側の端部が前記第１端部に固定されているコイルスプリングと、
　前記第２の筒状部の内側に突出するよう前記第３端部と第４端部との間の領域に形成され、前記コイルスプリングと当接して前記第２の筒状部の長手方向の移動を規制する第１のガイド部と、
　前記第２の筒状部の内側に突出するよう前記第１のガイド部と第４端部との間の領域に形成され、前記コイルスプリングと当接して前記第２の筒状部の長手方向の移動を規制する第２のガイド部と、を備える、突っ張り棒。
　前記第２の筒状部の長手方向に見た平面視において、前記第１のガイド部が形成される周方向の位置と前記第２のガイド部が形成される周方向の位置とは、異なる、請求項１に記載の突っ張り棒。
　前記第２の筒状部の長手方向に見た平面視において、前記第１のガイド部が形成される位置に対する前記第２のガイド部が形成される位置の角度は、１５０度以上２１０度以下である、請求項１または請求項２に記載の突っ張り棒。
　前記第１のガイド部および前記第２のガイド部のうちの少なくともいずれか一方は、前記第２の筒状部の一部を内側に凹ませて形成される、請求項１から請求項３のいずれか１項に記載の突っ張り棒。
　前記第２の筒状部の長手方向における前記第１のガイド部と前記第２のガイド部との間隔は、前記コイルスプリングの２ピッチ分以下である、請求項１から請求項４のいずれか１項に記載の突っ張り棒。
　前記第２の筒状部の長手方向における前記第１のガイド部と前記第３端部との間隔は、前記第２の筒状部の外径の２．５倍以上である、請求項１から請求項５のいずれか１項に記載の突っ張り棒。
　前記コイルスプリングと前記第１端部との間には、前記コイルスプリングと連なって形成され、前記コイルスプリングのピッチ幅を小さくした取り付け部が形成されている、請求項１から請求項６のいずれか１項に記載の突っ張り棒。