以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下で説明する図面において、同一の又は相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る香味吸引器の概略側面図である。本実施形態に係る香味吸引器100は、エアロゾル源及び香味源を加熱することで、香味を含むエアロゾルを生成するように構成される。図示のように、香味吸引器100は、第1ハウジング110と、第2ハウジング120と、吸口130と、を有する。第1ハウジング110と第2ハウジング120は、互いに着脱可能に構成され得る。ここで、「着脱可能」には、第1ハウジング110及び第2ハウジング120が完全に分離するだけでなく、後述するようにヒンジ等で一部が接続される場合も含まれる。吸口130は、第2ハウジング120の一端に着脱可能に接続されるか、又は第2ハウジング120と一体に形成され得る。
図2は、香味吸引器100の一例の概略図である。図示のように、香味吸引器100は、第1ハウジング110の内部に配置されるバッテリ140、加熱部150、制御回路170、及び第2ハウジング120の内部に配置される冷却部160と、を有する。図示のように、第1ハウジング110と第2ハウジング120はヒンジにより回動可能に互いに接続される。第1ハウジング110と第2ハウジング120は、スナップフィットや螺合等により、完全に分離可能なように互いに接続されていてもよい。このように第1ハウジング110と第2ハウジング120が、互いに完全に分離されることにより、冷却部160、吸口130、加熱部150のクリーニングを容易に行うことができる。
バッテリ140は、加熱部150及び制御回路170等に電力を供給するように構成される。例えば、バッテリ140は、リチウムイオン電池である。バッテリ140は、外部電源によって充電可能であってもよい。冷却部160は、カートリッジ10から生じるエアロゾルを冷却するように構成される。冷却部160は、例えば通過するエアロゾルが自然冷却されるスペースであり得る。或いは、冷却部160には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸、酢酸セルロース、及びアルミニウム箔から構成される群から選択された一以上の材料が配置又は充填されていてもよい。これらの材料が冷却部160に配置又は充填されることにより、より効率的にエアロゾルを冷却することができる。
図示の例では、加熱部150は、カートリッジ10の内部に差し込まれる加熱ブレード150aを有する。即ち、加熱部150は、カートリッジ10を内部から加熱する内部加熱式のヒータである。加熱ブレード150aは、例えば樹脂等の基板と、当該基板の表面に形成されたヒーティングトラックとを有し、例えば約0.5mmの厚さを有し得る。また、図示の例では、加熱部150は、2つの加熱ブレード150aを有する。香味吸引器100では、1つのカートリッジ10をいずれかの加熱ブレード150aに装着してもよいし、2つのカートリッジ10をそれぞれの加熱ブレード150aに装着してもよい。これにより、カートリッジ10から生成されるエアロゾル量を調整することができる。香味吸引器100は、1つの加熱ブレード150aを有してもよいし、2以上の加熱ブレード150aを有してもよい。加熱部150は、カートリッジ10を例えば200℃以上300℃以下に加熱するように構成される。
制御回路170は、CPU及びメモリ等によって構成され、香味吸引器100の動作を制御する。例えば、制御回路170は、図示しない押しボタンやスライド式スイッチ等の入力装置に対するユーザ操作に応じてカートリッジ10の加熱を開始し、一定時間が経過したらカートリッジ10の加熱を終了する。制御回路170は、ユーザによるパフ動作の回数が一定値を超過した場合に、カートリッジ10の加熱開始から一定時間が経過する前であってもカートリッジ10の加熱を終了してもよい。例えば、パフ動作は、図示しないセンサによって検出される。
或いは、制御回路170は、パフ動作の開始に応じてカートリッジ10の加熱を開始し、パフ動作の終了に応じてカートリッジ10の加熱を終了してもよい。制御回路170は、パフ動作の開始から一定時間が経過した場合に、パフ動作の終了前であってもカートリッジ10の加熱を終了してもよい。図示の例では、制御回路170は、バッテリ140と加熱部150との間に配置されており、加熱部150からバッテリ140への熱伝達を抑制する。
カートリッジ10は、加熱部150によって加熱されることで、エアロゾル源又は香味源の蒸気及びエアロゾルを発生する。カートリッジ10において発生した蒸気及びエアロゾルは、冷却部160を通過することにより冷却されて吸口130を通じてユーザの口内に到達する。カートリッジ10において発生した蒸気は、冷却部160によって冷却されてエアロゾルに粒子化され得る。本実施形態において、カートリッジ10は、薄い板状又はカード状である。加熱部150の加熱ブレード150aがカートリッジ10に挿入された状態において、カートリッジ10の一部が第1ハウジング110から突出するようにカートリッジ10が配置される。これにより、ユーザが使用済のカートリッジ10を加熱ブレード150aから容易に取り外すことができる。
図3は、香味吸引器100の他の例の概略図である。図3に示す香味吸引器100は、図2に示した香味吸引器100と加熱部150の構成が異なる。具体的には、加熱部150は、サセプタを誘導加熱するためのインダクションコイル150bを有する。サセプタは、香味吸引器100に設けられていてもよいし、カートリッジ10に設けられていてもよい。例えば、香味吸引器100は、カートリッジ10を加熱部150に配置したときにカートリッジ10の内部に挿入されるサセプタを有してもよい。あるいは、カートリッジ10は、インダクションコイル150bによって誘導加熱される金属材料を有していてもよい。なお、図3に示す香味吸引器100は、加熱部150と制御回路170との間に、インダクションコイル150bによって生じる電磁波が制御回路170に到達することを抑制する電磁シールド(図示せず)を有していてもよい。
次に、カートリッジ10について詳細に説明する。図4は、カートリッジ10の斜視図である。カートリッジ10は、加熱されることでエアロゾルを生成する原料部30と、原料部30を内側に収容するケース20と、を有する。図4に示すカートリッジ10は、吸口又はフィルタ、及び冷却部を備えず、原料部30のみを有する。即ち、カートリッジ10の構成が単純であるので、カートリッジ10の連続製造が容易であり、且つカートリッジ10の使用後の廃棄物重量が比較的少なくすることができる。また、カートリッジ10に冷却機能やフィルタ機能を設ける必要がないので、香味吸引器100において冷却部160及び吸口130(又はフィルタ)の設計自由度が向上する。具体的には例えば、香味吸引器100の冷却部160において、放熱を促すために表面積を増加させる加工をすることで、容易に冷却機能を向上させることができる。
ケース20は、薄型の略直方体形状を有し、第1開口21と、第1開口21と対向する第2開口22とを有する。言い換えればケース20は筒状体である。第2開口22には、上述した加熱部150の加熱ブレード150a又は香味吸引器100のサセプタが挿入され得る。第1開口21は、原料部30から冷却部160に向かうエアロゾルが通過し得る。第1開口21と第2開口22は、略同一の開口形状を有し得る。
ケース20は、主面20aと、第1開口21側の第1端面21aと、第2開口22側の第2端面22aとを有する。本明細書において、主面20aとは、ケース20の最も大きい表面積を有する平坦面をいう。
ケース20の厚さは例えば約1.5mmから約4.0mmであり得る。ケース20の長さ(第1開口21と第2開口22の間の長さ)は、例えば約18mmから25mmである。ケース20の幅(厚さ方向及び長さ方向に直交する長さ)は、例えば約12mmである。ケース20は、例えば所定の厚紙から形成され得る。具体的には、ケース20は、例えば100g/m2以上300g/m2以下の坪量を有する紙から形成され得る。
ケース20に原料部30が収納されることにより、ユーザが使用後の高熱の原料部30を直接触ることなくカートリッジ10を加熱部150から除去することができる。また、原料部30がケース20に収納されることにより、比較的変形しやすい原料部30の形状を維持することができ、原料部30が備えた、後述する第1隙間33又は第2隙間34の大きさを一定に保ちやすくなる。さらに、ケース20が紙で形成されることにより、原料部30から生じた蒸気又はエアロゾルの一部を吸収することができ、香味吸引器100の内部に蒸気又はエアロゾルが凝結することを抑制し得る。
ケース20の内面にアルミニウム等の金属箔が設けられてもよい。これにより、加熱部150及び加熱部150によって加熱される原料部30の熱放射による放熱を抑制し、効率よく原料部30を加熱することができる。
本実施形態における原料部30は、折り目を有するシートを含む。図5は、原料部30の一部の拡大断面図である。図示のように、原料部30は、基材層31と、原料層32とを有する。基材層31と原料層32は積層される。本実施形態では、基材層31は、アルミニウム又はステンレス等の金属層31aと紙層31bとを貼り合わせて形成される金属貼合紙である。基材層31が金属層31aを有することにより、加熱部150の加熱ブレード150aによる熱を効率よく原料層32に伝達することができる。また、基材層31が金属層31aを有する場合、金属層31aをサセプタとして利用することもできる。一実施形態では、基材層31は金属層31aを有さない紙であってもよい。具体的には、基材層31はパルプ紙等の紙層のみから構成されてもよい。金属層31aの厚さは、例えば金属がアルミニウムである場合は例えば5μm以上30μm以下であり、金属使用量を抑え且つ熱伝達を考慮すると、好ましくは5μm以上15μm以下であり、具体的には10μm程度であり得る。
原料層32は、基材層31に対して糊等の接着剤を介して接着されるのではなく、基材層31上に塗布されることで基材層31と一体に形成される。原料層32は、基材層31に対して糊等の接着剤を介して接着されてもよいが、喫味と原料部30の製造工程の簡略化の観点からは、接着剤を介さない接着が好ましい。原料層32は、例えばたばこ(香味源の一例に相当する)と、多価アルコール(エアロゾル源の一例に相当する)等を含むたばこシートであり得る。多価アルコールには、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、キシリトールおよびエリスリトールが含まれ得る。これらの多価アルコールは、単独で、または2種以上を組み合わせて、原料層32に使用することができる。具体的には、原料層32は、粉状のたばこ及び多価アルコールにバインダを混ぜて、基材層31の紙層31b上に塗布され、その後水分の一部が蒸発されることで形成され得る。バインダとしては、例えば、グアーガム、キサンタンガム、CMC(カルボキシメチルセルロース)、CMC-Na(カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩)、プルランおよびヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース、ヒドロキシルメチルセルロース等を使用することができる。
また、原料層32には、パルプが加えられてもよい。パルプは、原料層32の強度を向上させ得る。しかし、本実施形態のように原料部30が基材層31を備える場合のように、原料層32の強度を向上させる必要ないときなどは、原料層32にパルプを加えなくてもよい。パルプを使用しない場合、その分だけ原料層32におけるたばこの割合が増加するので喫味の向上が期待される。
バインダは、原料の塗工適正を制御する目的で原料層32に添加され得るが、添加されなくてもよい。原料層32に添加され得るバインダの重量%は、例えば、原料層32の重量に対して、好ましくは0%以上60%以下、より好ましくは0%以上10%以下である。
原料層32は、例えば、多価アルコールが5%から40%、たばこが50%から90%、バインダが0%から10%、パルプが0%から10%の配合割合(重量パーセント)を有し得る。また、原料層32には、乳酸、パルミチン酸、又は安息香酸等の酸を加えてもよい。
また、原料部30は、製造上の観点から、3.0N/15mm以上の引張強度を有することが好ましく、より好ましくは、5.0N/15mm以上、さらに好ましくは10N/15mm以上の引張強度を有する。なお、原料部30の引張強度は、250mm×15mmの試験片に乾燥引張強さ試験(ISO 1924-2)を行うことにより測定され得る。原料部30が上記の引張強度を有することにより、後述するように原料部30を製造する際に、原料部30を容易に折りたたむことができ、且つ原料部30が破れることを抑制することができる。
基材層31が紙層31bを備えていなくとも、原料層32を基材層31の金属層31aに塗工することはできるような原料の種類、配合割合を選択することができる。他方、上記のとおり、基材層31が紙層31bを有することにより、原料層32の基材層31に対する定着性を向上させることができる。具体的には、基材層31が紙層31bを備えることにより、原料層32の基材層31への塗工適正及び接着性が向上し得る。この理由は、紙層31bと原料との親和性が高く、紙層31bの表面の微細なパルプの凹凸と原料とが絡み合うことで、接着性が高くなるからであるものと考えられる。また、紙層31bは、乾燥時に、クッション材のように機能し、原料層32と基材層31とを含む原料部30の柔軟性を担保することができる。
また、原料層32は、上述したたばこシートの他、例えばエアロゾル源を含む非たばこシートであってもよい。非たばこシートは、非たばこ原料をシート状に形成したものを意味し、たばこ原料を含んでもよい。具体的には、原料層32は、パルプ繊維又は不織布等の非たばこ繊維と、エアロゾル源を含むことができる。非たばこシートに用いられる非たばこ繊維には非パルプ繊維が含まれ得る。非パルプ繊維とはパルプ繊維以外の繊維である。パルプ繊維とは、木材等の植物から取り出されたセルロース繊維の集合体であり、通常は紙の原料として用いられる。パルプ繊維としては、古紙パルプ、化学パルプ、機械パルプ等が挙げられる。
非たばこシートはバインダを含んでいてもよい。バインダは繊維同士等を結合するための接着剤である。バインダとしては、当該分野において公知のものを使用できる。非たばこシートは乳化剤を含んでいてもよい。乳化剤は親油性であるエアロゾル生成基材と親水性である非パルプ繊維の親和性を高める。乳化剤としては公知のものを用いることができるが、その例としては8~18のHLB値を有する乳化剤が挙げられる。
エアロゾル源とは、加熱により気化し冷却されてエアロゾルを生成するあるいは霧化によってエアロゾルを生成する材料である。エアロゾル源としては公知のものを用いることができるが、その例としてはグリセリン、プロピレングリコール(PG)等の多価アルコール、トリエチルシトレート(TEC)、トリアセチン等が挙げられる。このエアロゾル源は、上述したたばこシートの原料層32にも添加され得る。
非たばこシートは香味発生基材を含んでいてもよい。香味発生基材は香喫味を与える材料であり、たばこ材料であることが好ましい。具体的なたばこ材料としては、乾燥したたばこ葉を刻んだもの、葉たばこ粉砕物、またはたばこ抽出物(水、有機溶媒、またはこれらの混合溶液による抽出物)等が挙げられる。葉たばこ粉砕物は、葉たばこを粉砕することにより得られる粒子である。葉たばこ粉砕物は、例えば、その平均粒径を30~120μmとすることができる。粉砕は、公知の粉砕機を用いて行うことができ、乾式粉砕でも湿式粉砕でもよい。したがって、葉たばこ粉砕物は葉たばこ粒子とも称される。本実施形態において平均粒径は、レーザ回折・散乱法により求められ、具体的にはレーザ回折式粒子径分布測定装置(例えば、堀場製作所 LA-950)を用いて測定される。また、たばこの種類は限定されず、黄色種、バーレー種、オリエント種、在来種、および、その他のニコチアナ・タバカム系品種やニコチアナ・ルスチカ系品種等を用いることができる。非たばこシートにおける香味発生基材の量は、特に限定されないが好ましくは1~30重量%、より好ましくは10~20重量%である。
非たばこシートは香料を含んでいてもよい。香料とは、香りや風味を提供する物質である。香料は天然香料であってもよいし合成香料であってもよい。香料として1種類の香料を用いてもよいし複数種類の香料の混合物を用いてもよい。香料として、喫煙物品において一般に使用される任意の香料を使用することができるが、その具体例は後述する。香料は、喫煙物品が好ましい香りや風味を提供することができるような量で、非たばこシートに含むことができ、例えば、その量は非たばこシート中、好ましくは1~30重量%、より好ましくは10~20重量%である。
香料としては、例えば、精油、天然香料、合成香料など、通常使用される香料であれば、どのような香料でも使用可能である。また、液体でも固体でもよく、性状を問わない。好適なフレ-バ-としては、たばこエキスおよびたばこ成分、糖質および糖系のフレーバー、リコリス(甘草)、ココア、チョコレート、果汁およびフルーツ、スパイス、洋酒、ハーブ、バニラ、およびフラワー系フレーバー等から選ばれる香料、あるいはこれらの組合せが挙げられる。具体的には、イソチオシアネート類、インドールおよびその誘導体、エーテル類、エステル類、ケトン類、脂肪酸類、脂肪族高級アルコ-ル類、脂肪族高級アルデヒド類、脂肪族高級炭化水素類、チオエーテル類、チオール類、テルペン系炭化水素類、フェノールエーテル類、フェノール類、フルフラールおよびその誘導体、芳香族アルコ-ル類、芳香族アルデヒド類、ラクトン類等から選ばれる香料、あるいはこれらの組合せが挙げられる。
例えば、「周知・慣用技術集(香料)」(2007年3月14日、特許庁発行)、「最新 香料の事典(普及版)」(2012年2月25日、荒井綜一・小林彰夫・矢島泉・川崎通昭編、朝倉書店)、および「Tobacco Flavoring for Smoking Products」(1972年6月、R. J. REYNOLDS TOBACCO COMPANY)に記載されているような広範な種類の香料成分を使用することもできる。
良好な喫味の付与の観点からは、例えば、アセトアニソール、アセトフェノン、アセチルピラジン、2-アセチルチアゾール、アルファルファエキストラクト、アミルアルコール、酪酸アミル、トランス-アネトール、スターアニス油、リンゴ果汁、ペルーバルサム油、ミツロウアブソリュート、ベンズアルデヒド、ベンゾインレジノイド、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、フェニル酢酸ベンジル、プロピオン酸ベンジル、2,3-ブタンジオン、2-ブタノール、酪酸ブチル、酪酸、カラメル、カルダモン油、キャロブアブソリュート、β-カロテン、ニンジンジュース、L-カルボン、β-カリオフィレン、カシア樹皮油、シダーウッド油、セロリーシード油、カモミール油、シンナムアルデヒド、ケイ皮酸、シンナミルアルコール、ケイ皮酸シンナミル、シトロネラ油、DL-シトロネロール、クラリセージエキストラクト、ココア、コーヒー、コニャック油、コリアンダー油、クミンアルデヒド、ダバナ油、δ-デカラクトン、γ-デカラクトン、デカン酸、ディルハーブ油、3,4-ジメチル-1,2-シクロペンタンジオン、4,5-ジメチル-3-ヒドロキシ-2,5-ジヒドロフラン-2-オン、3,7-ジメチル-6-オクテン酸、2,3-ジメチルピラジン、2,5-ジメチルピラジン、2,6-ジメチルピラジン、2-メチル酪酸エチル、酢酸エチル、酪酸エチル、ヘキサン酸エチル、イソ吉草酸エチル、乳酸エチル、ラウリン酸エチル、レブリン酸エチル、エチルマルトール、オクタン酸エチル、オレイン酸エチル、パルミチン酸エチル、フェニル酢酸エチル、プロピオン酸エチル、ステアリン酸エチル、吉草酸エチル、エチルバニリン、エチルバニリングルコシド、2-エチル-3,(5または6)-ジメチルピラジン、5-エチル-3-ヒドロキシ-4-メチル-2(5H)-フラノン、2-エチル-3-メチルピラジン、ユーカリプトール、フェネグリークアブソリュート、ジェネアブソリュート、リンドウ根インフュージョン、ゲラニオール、酢酸ゲラニル、ブドウ果汁、グアヤコール、グァバエキストラクト、γ-ヘプタラクトン、γ-ヘキサラクトン、ヘキサン酸、シス-3-ヘキセン-1-オール、酢酸ヘキシル、ヘキシルアルコール、フェニル酢酸ヘキシル、ハチミツ、4-ヒドロキシ-3-ペンテン酸ラクトン、4-ヒドロキシ-4-(3-ヒドロキシ-1-ブテニル)-3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オン、4-(パラ-ヒドロキシフェニル)-2-ブタノン、4-ヒドロキシウンデカン酸ナトリウム、インモルテルアブソリュート、β-イオノン、酢酸イソアミル、酪酸イソアミル、フェニル酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、フェニル酢酸イソブチル、ジャスミンアブソリュート、コーラナッツティンクチャー、ラブダナム油、レモンテルペンレス油、カンゾウエキストラクト、リナロール、酢酸リナリル、ロベージ根油、マルトール、メープルシロップ、メンソール、メントン、酢酸L-メンチル、パラメトキシベンズアルデヒド、メチル-2-ピロリルケトン、アントラニル酸メチル、フェニル酢酸メチル、サリチル酸メチル、4’-メチルアセトフェノン、メチルシクロペンテノロン、3-メチル吉草酸、ミモザアブソリュート、トウミツ、ミリスチン酸、ネロール、ネロリドール、γ-ノナラクトン、ナツメグ油、δ-オクタラクトン、オクタナール、オクタン酸、オレンジフラワー油、オレンジ油、オリス根油、パルミチン酸、ω-ペンタデカラクトン、ペパーミント油、プチグレインパラグアイ油、フェネチルアルコール、フェニル酢酸フェネチル、フェニル酢酸、ピペロナール、プラムエキストラクト、プロペニルグアエトール、酢酸プロピル、3-プロピリデンフタリド、プルーン果汁、ピルビン酸、レーズンエキストラクト、ローズ油、ラム酒、セージ油、サンダルウッド油、スペアミント油、スチラックスアブソリュート、マリーゴールド油、ティーディスティレート、α-テルピネオール、酢酸テルピニル、5,6,7,8-テトラヒドロキノキサリン、1,5,5,9-テトラメチル-13-オキサシクロ(8.3.0.0(4.9))トリデカン、2,3,5,6-テトラメチルピラジン、タイム油、トマトエキストラクト、2-トリデカノン、クエン酸トリエチル、4-(2,6,6-トリメチル-1-シクロヘキセニル)2-ブテン-4-オン、2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1,4-ジオン、4-(2,6,6-トリメチル-1,3-シクロヘキサジエニル)2-ブテン-4-オン、2,3,5-トリメチルピラジン、γ-ウンデカラクトン、γ-バレロラクトン、バニラエキストラクト、バニリン、ベラトルアルデヒド、バイオレットリーフアブソリュート、シトラール、マンダリン油、4-(アセトキシメチル)トルエン、2-メチル-1-ブタノール、10-ウンデセン酸エチル、ヘキサン酸イソアミル、1-フェニルエチル酢酸、ラウリン酸、8-メルカプトメントン、シネンサ-ル、および酪酸ヘキシル等が挙げられ、特に好ましくはメンソールである。また、これらの香料は1種を単独で、又は2種以上を併用してもよい。
固体香料の種類は、特に限定されず、良好な喫味の付与の観点から、例えば、ココア粉末、キャロブ粉末、コリアンダー粉末、リコリス粉末、オレンジピール粉末、ハーブ粉末、フラワー粉末、スパイス粉、および茶粉末等から選ばれる香料、あるいはこれらの組合せが挙げられる。
また、非たばこシートは、清涼剤または風味料を含んでもよい。当該清涼剤の種類は、特に限定されず、良好な喫味の付与の観点から、例えば、メントール、カンファー、イソプレゴール、シネオール、ハッカオイル、ペパーミントオイル、ユーカリプタスオイル、2-l-メントキシエタノール(COOLACT(登録商標)5)、3-l-メントキシプロパン-1,2-ジオール(COOLACT(登録商標)10)、l-メンチル-3-ヒドロキシブチレート(COOLACT(登録商標)20)、p-メンタン-3,8-ジオール(COOLACT(登録商標)38D)、N-(2-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)-2-イソプロピル-5,5-ジメチルシクロヘキサン-1-カルボキサミド(COOLACT(登録商標)370)、N-(4-(シアノメチル)フェニル)-2-イソプロピル-5,5-ジメチルシクロヘキサンカルボキサミド(COOLACT(登録商標)400)、N-(3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)-2-イソプロピル-5,5-ジメチルシクロヘキサンカルボキサミド、N-エチル-p-メンタン-3-カルボアミド(WS-3)、エチル-2-(p-メンタン-3-カルボキサミド)アセテ-ト(WS-5)、N-(4-メトキシフェニル)-p-メンタンカルボキサミド(WS-12)、2-イソプロピル-N,2,3-トリメチルブチラミド(WS-23)、3-l-メントキシ-2-メチルプロパン-1,2-ジオール、2-l-メントキシエタン-1-オール、3-l-メントキシプロパン-1-オール、4-l-メントキシブタン-1-オール、メンチルラクテート(FEMA3748)、メントングリセリンアセタール(FrescolatMGA、FEMA3807、FEMA3808)、2-(2-l-メンチルオキシエチル)エタノール、グリオキシル酸メンチル、2-ピロリドン-5-カルボン酸メンチル、コハク酸メンチル(FEMA3810)、N-(2-(ピリジン-2-イル)-エチル)-3-p-メンタンカルボキサミド(FEMA4549)、N-(エトキシカルボニルメチル)-p-メンタン-3-カルボキサミド、N-(4-シアノメチルフェニル)-p-メンタンカルボキサミド、およびN-(4-アミノカルボニルフェニル)-p-メンタン等が挙げられる。清涼剤は単独で、または2種以上を併用してもよい。
当該風味料の種類は、特に限定されず、良好な喫味の付与の観点から、例えば、甘味料(糖(グルコース、フルクトース、異性化糖、カラメル等)、酸味料(有機酸等)、その他呈味料(うま味、苦味、塩味を呈する素材等)等が挙げられる。その他、任意で、脂質(ワックス、ろう、脂肪酸(短鎖、中鎖、長鎖脂肪酸等))を添加し得る。
たばこ刻中に香料、清涼剤、および風味料が含まれる場合、一態様においてこれらの合計の含有量は、特に限定されないが、良好な喫味の付与の観点から、通常10000ppm以上であり、好ましくは20000ppm以上であり、より好ましくは25000ppm以上であり、また、通常70000ppm以下であり、好ましくは50000ppmであり、より好ましくは40000ppm以下であり、さらに好ましくは33000ppm以下である。また、別態様において前記合計量は、好ましくは2重量%以上、より好ましくは5重量%以上であり、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下である。
図6は、ケース20に収納された状態の原料部30の断面の一例を示す図である。図示の例の原料部30は、3つの折り目F1,F2,F3を有する。具体的には、原料部30は、原料層32が互いに対向するように折り目F1及び折り目F2に沿って折られ、基材層31が互いに対向するように折り目F3に沿って折られる。これにより、原料部30は、原料層32同士が対向して形成される第1隙間33と、基材層31同士が対向して形成される第2隙間34とを有する。即ち、シートである原料部30を折り目F1,F2,F3に沿って折ることにより、基材層31の金属層31aの塑性変形と、紙層31bを折り畳むことによる弾性変形による反発力が相互作用して均衡を保ち、シート同士は完全に密着することなく、第1隙間33及び第2隙間34を形成することができる。なお、基材層31が金属層31a又は紙層31bのみからなる場合であっても、金属層31aの塑性変形による形状を維持する力、又は紙層31bを折りたたむことによる弾性変形による反発力により、シート同士が完全に密着しないように第1隙間33及び第2隙間34を形成することもできる。図示の例では、原料部30は、一対の第1隙間33を有し、一対の第1隙間33の間に第2隙間34が位置する。これにより、第2隙間34に加熱ブレード150a又はサセプタを配置して、第2隙間34の両側に位置する原料層32を略均等に加熱することができ、その結果、一対の第1隙間33から生じるエアロゾルを均等化することができる。
図7は、ケース20に収納された状態の原料部30の断面の他の一例を示す図である。図示の例の原料部30は、3つの折り目F4,F5,F6を有する。具体的には、原料部30は、原料層32が互いに対向するように折り目F4及び折り目F5に沿って折られ、基材層31が互いに対向するように折り目F6に沿って折られる。図7に示す原料部30は、図6に示す原料部30の折り目F3に対して、折り目F6における折りたたむ向きが逆である。これにより、原料部30は、原料層32同士が対向して形成される第1隙間33と、基材層31同士が対向して形成される第2隙間34とを有する。即ち、シートである原料部30を折り目F4,F5,F6に沿って折ることにより、シート同士は完全に密着することなく、第1隙間33及び第2隙間34を形成することができる。図示の例では、原料部30は、一対の第1隙間33を有し、一対の第1隙間33の間に第2隙間34が位置する。これにより、第2隙間34に加熱ブレード150a又はサセプタを配置して、第2隙間34の両側に位置する原料層32を略均等に加熱することができ、その結果、一対の第1隙間33から生じるエアロゾルを均等化することができる。
図6及び図7に示すように、原料部30は、原料層32同士が対向して形成される第1隙間33を有するので、原料層32から生じるエアロゾルが第1隙間33を通過することができる。言い換えれば、第1隙間33は、エアロゾルが通過する空気流路を画定することができる。これにより、原料層32から生じたエアロゾルを下流に向けて効率的にデリバリすることができる。また、原料部30は、基材層31同士が対向して形成される第2隙間34を有するので、加熱部150の加熱ブレード150a又は香味吸引器100のサセプタを第2隙間34に挿入することで、加熱ブレード150a又はサセプタを原料層32に接触させることなく、原料層32を効率的に加熱することができる。これにより、加熱ブレード150a又はサセプタが原料層32によって汚れることが抑制され、加熱ブレード150a又はサセプタのクリーニングの頻度を低下させることができる。
原料部30は、図6及び図7に示した例に限らず、原料層32同士が対向して形成される第1隙間33と、基材層31同士が対向して形成される第2隙間34とを有する任意の複数の折り目を有することができる。なお、香味吸引器100の加熱部150がインダクションコイル150bを有する場合には、原料部30の金属層31aがサセプタの機能を発揮する。即ち、インダクションコイル150bによって金属層31aが誘導加熱されることにより、原料層32を加熱することができる。この場合、香味吸引器100がサセプタを有していなくてもよい。
図8は、ケース20に収納された状態の原料部30の断面のさらに他の一例を示す図である。図8に示す原料部30は、折り目F1及び折り目F2に沿って折られ、原料部30の内側に位置する一対の内側折り込み部30bと、折り目F3に沿って折られ、原料部30の外側に位置する一対の外側折り込み部30aとを有する。なお、折り目F3は、原料部30を開いた状態において、折り目F1と折り目F2の間に位置する。
図8に示す原料部30は、図6に示した原料部30と、折り目は同様であり、原料層32同士が対向して形成される第1隙間33と、基材層31同士が対向して形成される第2隙間34とを有する。しかしながら、図8に示す原料部30は、図6に示した原料部30と比べて、加熱ブレード150a又はサセプタを挿入するために、第2隙間34の一部が、第2隙間34の他の部分よりも大きい点が異なる。具体的には、図8に示す例では、折り目F1と折り目F2間の第2隙間34aの大きさが、一対の内側折り込み部30bの折り目F1又は折り目F2と反対側の端部30b´間の第2隙間34bの大きさよりも大きい。これにより、加熱ブレード150a又はサセプタが相対的に大きな第2隙間34aに挿入されやすくなる。したがって、加熱ブレード150a又はサセプタが誤って第1隙間33に挿入されることが抑制され得る。
例えば、内側折り込み部30bの長さを調整することにより、図8に示すように折り目F1と折り目F2間の第2隙間34aの大きさを、内側折り込み部30bの端部30b´間の第2隙間34bの大きさよりも大きくすることができる。具体的には、外側折り込み部30aの長さ(図8に示す断面における折り目F1又は折り目F2から折り目F3までの長さ)は、例えば10.5mmとし、内側折り込み部30bの長さ(図8に示す断面における折り目F1又は折り目F2から反対側の端部30b´までの長さ)は、例えば9.5mmとすることができる。この場合、原料部30が折り目F1、折り目F2、及び折り目F3で折られたときに、内側折り込み部30bの端部30b´が外側折り込み部30aの折り目F3近傍に接触する。このとき、内側折り込み部30bの各々が、折り目F1又は折り目F2に向かう応力を外側折り込み部30aから受ける。これにより、内側折り込み部30bの各々が反るように撓み、折り目F1と折り目F2が離間して、折り目F1と折り目F2との間の第2隙間34aの大きさが大きくなる。
これに限らず、例えば、原料部30が塑性変形により形状を維持できる場合には、原料部30を折るときの力を調節することで、折り目F1と折り目F2間の第2隙間34aの大きさが、内側折り込み部30bの折り目F1と反対側の端部30b´間の第2隙間34bの大きさよりも大きくなるように、原料部30を折ることができる。なお、図6から図8に示した原料部30の、加熱ブレード150aの挿入方向に直交する方向の長さ(図中左右方向の長さ)、即ち原料部30の幅は、加熱ブレード150aの幅よりも長いことが好ましい。もしくは、原料部30の、加熱ブレード150aの挿入方向の長さ(図中紙面奥行き方向)の長さは、加熱ブレード150aの長さよりも長いことが好ましい。これにより、原料部30に加熱ブレード150aと接触しない部分が生じ、原料部30の当該部分を加熱ブレード150aが徐々に加熱することができるので、喫煙動作の後半においてエアロゾルの生成量が減少することを抑制することができる。
図8に示した原料部30は、図6に示した原料部30と同様の折り方により形成されるが、これには限られない。原料部30は、折り目間の第2隙間34aの大きさが、内側折り込み部30bの端部30b´間の第2隙間34bの大きさよりも大きくなるような任意の複数の折り目を有することができる。
図9は、第1開口21から見たカートリッジ10の側面図である。図示のように、ケース20と原料部30とは、接着剤40により接着される。具体的には、ケース20の内面と、原料部30との少なくとも一部が接着剤40により接着される。これにより、原料部30の第2隙間34に加熱ブレード150a又はサセプタを挿入したときに、原料部30がケース20に対して位置ずれすることが抑制される。接着剤40としては、例えば、酢酸ビニル樹脂系接着剤、CMC(カルボキシメチルセルロース)接着剤を使用することができる。
図9に示すように、第1開口21は、少なくとも原料部30の第1隙間33を露出する。図9に示す例では、第1開口21は、原料部30の第1隙間33及び第2隙間34を露出している。第1開口21が第1隙間33を露出することにより、原料部30から生成したエアロゾルが第1隙間33を通じて第1開口21からユーザの口内に到達することができる。また、図9には示されていないが、第2開口22は、少なくとも原料部30の第2隙間34を露出する。第2開口22は、図9に示す例と同様に、原料部30の第1隙間33及び第2隙間34を露出している。本実施形態では、第2開口22が第2隙間34を露出することにより、加熱ブレード150a又はサセプタを第2開口22から挿入することができる。
図10は、他の実施形態に係るカートリッジ10を示す概略側断面図である。図10においては、香味吸引器100の加熱ブレード150aがカートリッジ10に挿入された状態が示されている。図10に示す例において、香味吸引器100は、一つの加熱ブレード150aを有し、第1ハウジング110の側面に通気孔110aが設けられる。図示のように、ケース20の第2端面22aは、主面20aに対して傾斜するように形成される。これにより、第1ハウジング110の側面に形成された通気孔110aからカートリッジ10内部に流入する空気の流路を確保することができる。
図11は、他の実施形態に係るカートリッジ10を示す概略側面図である。図11に示すように、ケース20の第2端面22aは、主面20aに対して傾斜するように形成される。具体的には図示の例では、ケース20の第2端面22aは、楔形状を有する。これにより、ハウジング110の側面に形成された通気孔110aからカートリッジ10内部に流入する空気の流路を確保することができる。
なお、図10の例ではケース20の第1端面21aも主面20aに対して傾斜している。また、図11の例では、ケース20の第1端面21aは、第2端面22aに一致する形状を有する。これは、後述するカートリッジ10の原材料10´(図14参照)を切断することによって、カートリッジ10(ケース20)の第2端面22aと、他のカートリッジ10の第1端面21aとが同時に形成されるからである。図10及び図11において、第1端面21aは主面20aに対して直交していてもよい。
図12Aは、他の実施形態に係るカートリッジ10を示す斜視図である。図12Bは、図12Aに示す矢視12B-12Bにおける概略断面図である。図12A及び図12Bに示すように、カートリッジ10のケース20は、第2開口22を形成する第2端面22aと原料部30の第2隙間34との間に延びるガイド部45を有する。図示の例では、ケース20は一対のガイド部45を備え、それぞれのガイド部45は、ケース20の主面20a側の第2端面22aと第2隙間34との間に延びる。これにより、第2開口22から加熱ブレード150a又はサセプタを挿入するときに、加熱ブレード150a又はサセプタが第2隙間34にガイド部45によってガイドされ、誤って第1隙間33に挿入されることが抑制され得る。
以上で説明した例では、原料部30は、基材層31と原料層32を有するものとして説明したが、これに限らず原料部30は基材層31を有さなくてもよい。即ち、原料部30は、原料層32のみから構成されてもよい。この場合において、原料部30は、上述したたばこシート又は非たばこシートであり得る。原料部30は、基材層31を有する場合と同様の折り目に沿って折りたたまれ得る。しかしながら、この場合、原料部30が基材層31を有さないので、基材層31同士が対向する第2隙間34が形成されない。他方、原料部30を折り目F1,F2,F3又は折り目F4,F5,F6に沿って折ることにより、原料層32を折りたたむことによる弾性変形による反発力により、シート同士が完全に密着しないように第1隙間33が形成され得る。
次に、カートリッジ10の製造方法について説明する。図13は、図6に示した原料部30の製造プロセスを示す図である。図14は、図9に示したカートリッジ10の製造プロセスを示す図である。図13及び図14において、長さ方向L1と幅方向W1が付記されている。図13に示すように、原料部30を構成するシート30´は、基材層31が例えばサクションコンベヤに吸着された状態で長さ方向L1の一方(図中左方向)に搬送される。シート30´は、搬送されながら、まず、折り目F1及び折り目F2に沿って内側に向かって折りたたまれ、それにより原料層32同士が対向する。続いて、シート30´は、折り目F2に沿って内側に折りたたまれ、それにより基材層31同士が対向する。
続いて、図14に示すように、折りたたまれたシート30´は、ケース用シート20´上に配置される。ケース用シート20´は、例えばサクションコンベヤに吸着された状態で長さ方向L1の一方(図中左方向)に搬送される。ケース用シート20´及びシート30´は、搬送されながら、長さ方向L1に沿ってシート30´上に接着剤40が塗布される。続いて、ケース用シート20´の幅方向W1の一方側(図中下側)がシート30´を包むように折りたたまれ、折りたたまれたケース用シート20´の長さ方向L1に沿って接着剤42が塗布される。さらに、ケース用シート20´の幅方向W1の他方側(図中上側)がシート30´を包むように折りたたまれ、接着剤42を介してケース用シート20´の幅方向W1における端部同士が接着されるとともに、接着剤40を介してケース用シート20´と折りたたまれたシート30´とが接着される。これにより、カートリッジ10の原材料10´が製造される。カートリッジ10は、原材料10´が例えば丸ナイフ等により所定長さに切断されることで、製造される。なお、このとき、丸ナイフ等による切断の角度又は切断の回数を調整することにより、図10及び図11に示したカートリッジ10を製造することができる。接着剤42としては、例えば、酢酸ビニル樹脂系接着剤、CMC(カルボキシメチルセルロース)接着剤を使用することができる。
図15は、他の実施形態に係るカートリッジを示す概略斜視図である。図15に示すカートリッジ12は、図4、図10、図11、図12A-図12Bに示したいずれかのカートリッジ10と、冷却部60と、吸口部70と、を有する。冷却部60は、カートリッジ10の原料部30から生成されたエアロゾルを冷却するように構成される。具体的には冷却部60は、例えば紙製の筒又はアルミニウム貼合紙等の金属貼合紙の筒であり得る。冷却部60が金属貼合紙から構成される場合、冷却部60の内側にアルミニウム面が位置するように筒状に形成されることが好ましい。また、図示のように、冷却部60は、カートリッジ10の形状に応じた薄い角筒状をなしている。このため、冷却部60が円筒である場合に比べ、冷却部60を通過する蒸気又はエアロゾルが冷却部60の内面と接触する面積が大きくなるので、冷却効率を向上させることができる。冷却部60には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸、酢酸セルロース、及びアルミニウム箔から構成される群から選択された一以上の材料が配置又は充填されていてもよい。これらの材料が冷却部60に配置又は充填されることにより、より効率的にエアロゾルを冷却することができる。なお、冷却部60には、外部から空気を取り込む通気孔を設けてもよい。冷却部60において外部から空気を取り込むことにより、冷却効率を向上させることができる。冷却部60の長さは、例えば20mm以上50mm以下とすることができる。なお、通気孔は、カートリッジ10(即ち原料部30)に近いほど冷却効果が高いので、冷却部60のカートリッジ10の近くに設けられることが好ましい。また、通気孔から冷却部60に取り込む外部の空気の量は、主流煙のうち10%以上80%以下が好ましく、20%以上50%以下がより好ましい。
吸口部70は、原料部30で生成されたエアロゾルが通過するように構成される。図示の例では、冷却部60を通過したエアロゾルが、吸口部70を通じてユーザに供給される。吸口部70は、ユーザが銜えられる程度の長さを有し得る。吸口部70は、中空の筒状部材であってもよいし、内部にアセテートフィルタ又はチャコールフィルタ等のフィルタが設けられていてもよい。或いは吸口部70は薄い不織布等であってもよい。吸口部70の長さは、例えば5mm以上25mm以下とすることができる。また、冷却部60の長さを延長することにより、冷却部60の一部を吸口部70として用いてもよい。
冷却部60は、カートリッジ10(ケース20)の第1端面21aに配置される。吸口部70は、冷却部60のカートリッジ10側と反対側に配置される。カートリッジ12は、カートリッジ10、冷却部60、及び吸口部70を図示のように配列した状態で、例えばチップペーパ等により互いに接続されて形成され得る。
図16は、他の実施形態に係る香味吸引器100を示す概略断面図である。図示のように香味吸引器100は、図2に示した香味吸引器100と比べて、第2ハウジング120、冷却部160、及び吸口130を備えない。香味吸引器100の第1ハウジング110の加熱部150側の端部は開口しており、図15に示したカートリッジ12を加熱部150に挿入可能に構成されている。加熱部150は、加熱ブレード150aを備えていてもよいし、インダクションコイル150bを備えていてもよい。
図16に示す香味吸引器100では、カートリッジ12のカートリッジ10が加熱部150に挿入される。加熱部150によってカートリッジ10の原料部30が加熱されることで、エアロゾルが生じ、カートリッジ12の吸口部70を介してユーザはエアロゾルを吸引することができる。図示の例では、冷却部60及び吸口部70を含むカートリッジ12が使用されるので、香味吸引器100が第2ハウジング120、冷却部160、及び吸口130を備えなくてよい。このため、第2ハウジング120、冷却部160、及び吸口130に汚れが付着することがないので、香味吸引器100への汚れの付着をさらに低減することができる。
図17は、他の実施形態に係るカートリッジを示す概略斜視図である。図17に示すカートリッジ14は、図4、図10、図11、図12A-図12Bに示したいずれかのカートリッジ10と、冷却部60と、を有する。言い換えれば、図17に示すカートリッジ14は、図15に示したカートリッジ12と比べて、吸口部70を備えていない。
図18は、他の実施形態に係る香味吸引器100を示す概略断面図である。図示のように香味吸引器100は、図2に示した香味吸引器100と比べて、第2ハウジング120及び冷却部160を備えない。言い換えれば、図18に示す香味吸引器100は、図16に示した香味吸引器100と、吸口130を有する点で異なる。香味吸引器100の第1ハウジング110の加熱部150側の端部は開口しており、図17に示したカートリッジ12を加熱部150に挿入可能に構成されている。加熱部150は、加熱ブレード150aを備えていてもよいし、インダクションコイル150bを備えていてもよい。
図18に示す香味吸引器100では、カートリッジ14のカートリッジ10が加熱部150に挿入される。加熱部150によってカートリッジ10の原料部30が加熱されることで、エアロゾルが生じ、カートリッジ14の冷却部60と香味吸引器100の吸口130を介してユーザはエアロゾルを吸引することができる。
図19は、他の実施形態に係るカートリッジを示す概略斜視図である。図19に示すカートリッジ16は、図17に示したカートリッジ14と比べて、第2端面22a、及び第2開口22が側面に設けられる点で異なる。カートリッジ16は、第2開口22から加熱ブレード150a又はサセプタを挿入することで、カートリッジ16を加熱することができる。なお、このカートリッジ16は、冷却部60を備えず、カートリッジ10のみから構成されていてもよい。
図15、図17、及び図19で説明したカートリッジ12,14,16では、カートリッジ10のケース20の長さを延長することで、ケース20を冷却部60及び/又は吸口部70の外層としてもよい。この場合、例えば、図15に示したカートリッジ10のケース20の長さ(第1端面21aと第2端面22aの間の長さ)は、50mm以上100mm以下が好ましい。また、図17及び図19示したカートリッジ10のケース20の長さ(第1端面21aと第2端面22aの間の長さ)は、25mm以上95mm以下が好ましい。例えば、ケース20の空洞部分、ケース20の内面にアルミニウム貼合紙等の金属貼合紙を貼り付けた部分、又はエアロゾルを冷却するための上述した材料が配置又は充填された部分等を冷却部60とすることができる。また、ケース20の空洞部分、又はフィルタが設けられた部分を吸口部70とすることができる。
図20は、他の実施形態に係るカートリッジ10を示す概略断面図である。図20に示すように、カートリッジ10の原料部30は、図6に示した原料部30と同様の3つの折り目F1,F2,F3に沿って折りたたまれている。ここで、原料部30は、折り目F1又は折り目F2が位置する第1端部35と、第1端部35と反対側の第2端部36と、を有する。図示の例では、第2端部36には折り目F3が位置する。第2隙間34が、第1端部35から延在する。具体的には、図20に示すように、第2隙間34は、第1端部35から第2端部36に向かって延在する。図示の例では、第2隙間34に加熱ブレード150aが挿入されている。
図20に示されるカートリッジ10では、原料部30の向きが図4に示したカートリッジ10と異なる。具体的には、図20に示されるカートリッジ10では、原料部30の第1端部35がケース20の第2開口22(第2端面22a)を向くようにケース20の内部に配置される。言い換えれば、原料部30の第1端部35とケース20の第2開口22(第2端面22a)との距離が第2端部36と第2開口22(第2端面22a)との距離よりも短くなるように、原料部30がケース20の内部に配置される。これにより、第2隙間34が第2開口22に露出される。このため、図示のように、第2開口22から加熱部150の加熱ブレード150a又はサセプタを挿入したときに、基材層31同士が対向する第2隙間34に加熱部150が挿入されやすくなる。この場合、第2隙間34に加熱ブレード150a又はサセプタ等を配置して原料部30を加熱することで、加熱ブレード150a又はサセプタが原料層32に接触することなく、原料層32を効率的に加熱することができる。これにより、加熱ブレード150a又はサセプタが原料層32によって汚れることが抑制され、加熱ブレード150a又はサセプタのクリーニングの頻度を低下させることができる。また、原料層32から生じる蒸気又はエアロゾルが、原料層32同士が対向する第2隙間33を通過することができる。これにより、原料層32から生じた蒸気又はエアロゾルを下流に向けて効率的にデリバリすることができる。なお、図20に示す例では、ケース20に図6に示した原料部30が収納されるが、図7又は図8に示した原料部30が、図20に示す向きと同様の向きでケース20に収納されてもよい。
図21Aは、他の実施形態に係るカートリッジ10を示す概略側面図である。図21Aは、第1開口21から見たカートリッジ10の側面を示す。図21Aに示すカートリッジ10は、図4に示したカートリッジ10と比べて、複数の原料部30がケース20に収容される点が異なる。具体的には、図21Aに示すカートリッジ10は、2つの原料部30を有する。図示の例では、それぞれの原料部30は、基材層31と原料層32とが積層されたシートを含み、原料層32が内側に位置するように筒状に形成され得る。また、それぞれの原料部30は厚さ方向に互いに対向するように配置される。その結果、カートリッジ10は、それぞれの原料部30の基材層31が対向して形成される第2隙間34を有する。また、それぞれの原料部30は、その内部に、原料層32同士が対向する第1隙間33を有する。それぞれの原料部30は、接着剤40を介してケース20の内面に接着されることが好ましい。
図21Bは、他の実施形態に係るカートリッジ10を示す概略側面図である。図21Bは、第1開口21から見たカートリッジ10の側面を示す。図21Bに示すカートリッジ10は、図21Aに示したカートリッジ10と比べて、3つの原料部30を有する点が異なる。図示の例では、それぞれの原料部30は、基材層31と原料層32とが積層されたシートを含み、原料層32が内側に位置するように筒状に形成され得る。また、3つの原料部30のうち、2つの原料部30が幅方向に隣接するように配置され、残り1つの原料部30が、幅方向に隣接する2つの原料部30と厚さ方向に対向するように配置される。その結果、カートリッジ10は、幅方向に隣接する2つの原料部30のそれぞれの基材層31と、残り1つの原料部30の基材層31が対向して形成される第2隙間34を有する。それぞれの原料部30は、接着剤40を介してケース20の内面に接着されることが好ましい。
図21A及び図21Bに示すカートリッジ10によれば、複数の原料部30を有するので、異なる原料層32を有する原料部30を採用することもできる。図21A及び図21Bに示すカートリッジ10では、原料部30が筒状に形成されるが、これに限らず、原料部30は、筒状でなく、原料層32同士が対向するように単に折り曲げられたシートであってもよい。また、図21A及び図21Bに示すカートリッジ10において、原料部30の向きを図20に示したカートリッジ10のようにしてもよい。即ち、図21A及び図21Bに示すカートリッジ10では、筒状の原料部30の軸方向が第2開口22(第2端面22a)を向くように原料部30が配置されているが、筒状の原料部30の径方向が第2開口22(第2端面22a)を向くように原料部30が配置されてもよい。
図20、図21A、及び図21Bで説明した例では、原料部30は、基材層31と原料層32を有するものとして説明したが、これに限らず原料部30は基材層31を有さなくてもよい。即ち、原料部30は、原料層32のみから構成されてもよい。この場合において、原料部30は、上述したたばこシート又は非たばこシートであり得る。
以上で説明した実施形態では、加熱ブレード150a又はサセプタを第2隙間34に挿入してカートリッジ10を加熱しているが、これに限られず、加熱ブレード150a又はサセプタを原料部30の側面に位置させて、片面側から原料部30を加熱するようにしてもよい。この場合、原料部30の片面側から徐々に熱が伝わり、喫煙時間を長くすることができる。
以上に本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載のない何れの形状や材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。
以下に本明細書が開示する形態のいくつかを記載しておく。
第1形態によれば、香味吸引器用のカートリッジが提供される。このカートリッジは、加熱されることでエアロゾルを生成する原料部を有する。前記原料部は、原料層を有するシートを含む。前記カートリッジは、前記シートの前記原料層同士が対向して形成される第1隙間を有する。前記第1隙間は、前記エアロゾルが通過する空気流路を画定する。
第1形態によれば、第1隙間が空気流路を画定するので、原料層から生じるエアロゾルが第1隙間を通過することができる。これにより、原料層から生じたエアロゾルを下流に向けて効率的にデリバリすることができる。
第2形態は、第1形態の香味吸引器用のカートリッジにおいて、前記原料部の前記シートは、前記原料層に積層した基材層を有し、前記カートリッジは、前記基材層同士が対向して形成される第2隙間を有する、ことを要旨とする。
第2形態によれば、カートリッジが第2隙間を有するので、香味吸引器の加熱ブレード又はサセプタを第2隙間に挿入することで、加熱ブレード又はサセプタを原料層に接触させることなく、原料層を効率的に加熱することができる。これにより、加熱ブレード又はサセプタが原料層によって汚されることが抑制され、加熱ブレード又はサセプタのクリーニングの頻度を低下させることができる。
第3形態は、第2形態の香味吸引器用のカートリッジにおいて、前記基材層は、金属貼合紙である、ことを要旨とする。
第3形態によれば、基材層が金属層を有するので、香味吸引器の加熱ブレードによる熱を効率よく原料層に伝達することができる。また、基材層が金属層を有する場合、金属層をサセプタとして利用して、カートリッジを誘導加熱することもできる。
第4形態は、第2形態又は第3形態の香味吸引器用のカートリッジにおいて、前記原料部は、一対の前記第1隙間を有し、前記第2隙間は、一対の前記第1隙間の間に位置する、ことを要旨とする。
第4形態によれば、第2隙間に加熱ブレード又はサセプタを配置することにより、原料層を均一に加熱することができ、その結果、一対の第1隙間から生じるエアロゾルを均等化することができる。
第5形態は、第1形態から第4形態のいずれかの香味吸引器用のカートリッジにおいて、前記原料部を内側に収容するケースを有し、前記ケースは、前記原料部の前記第1隙間を露出する第1開口と、前記原料部の前記第2隙間を露出する第2開口とを有する、ことを要旨とする。
第5形態によれば、ケースが第1開口及び第2開口を有するので、原料層から生じたエアロゾルをケースから流出させ且つ加熱ブレード又はサセプタを第2隙間に挿入することができる。また、原料部がケースに収容されるので、ユーザが使用後の高熱の原料部を直接触ることなく、カートリッジを香味吸引器から除去することができる。
第6形態は、第5形態の香味吸引器用のカートリッジにおいて、前記ケースの内面と前記原料部との少なくとも一部が接着される、ことを要旨とする。
第6形態によれば、原料部の第2隙間に加熱ブレード又はサセプタを挿入したときに、原料部がケースに対して位置ずれすることが抑制される。
第7形態は、第5形態又は第6形態の香味吸引器用のカートリッジにおいて、前記ケースは、主面と、前記第2開口を形成する端面と、を有し、前記端面は、前記主面に対して傾斜する、ことを要旨とする。
第7形態によれば、カートリッジが香味吸引器に装着されたときに、香味吸引器のハウジングからカートリッジ内部に流入する空気の流路を確保することができる。
第8形態は、第5形態から第7形態のいずれかの香味吸引器用のカートリッジにおいて、前記ケースは、前記第2開口を形成する端面と前記第2隙間との間を延びるガイド部を有する、ことを要旨とする。
第8形態によれば、第2開口から加熱ブレード又はサセプタを挿入するときに、加熱ブレード又はサセプタが第2隙間にガイド部によってガイドされ、誤って第1隙間に挿入されることが抑制され得る。
第9形態は、第1形態から第8形態のいずれかの香味吸引器用のカートリッジにおいて、前記原料部で生成されたエアロゾルを冷却する冷却部を有する、ことを要旨とする。
第9形態によれば、カートリッジが冷却部を有するので、香味吸引器に冷却部を設ける必要がない。
第10形態は、第1形態から第9形態のいずれかの香味吸引器用のカートリッジにおいて、前記原料部で生成されたエアロゾルが通過する吸口部を有する、ことを要旨とする。
第10形態によれば、カートリッジが吸口部を有するので、香味吸引器に吸口を設ける必要がない。
第11形態は、第1形態から第10形態のいずれかの香味吸引器用のカートリッジにおいて、前記原料部は、3.0N/15mm以上の引張強度を有する、ことを要旨とする。
第11形態によれば、原料部を製造する際に、原料部を容易に折りたたむことができ、且つ原料部が破れることを抑制することができる。
第12形態は、第1形態から第11形態のいずれかの香味吸引器用のカートリッジにおいて、前記第2隙間の一部が、前記第2隙間の他の部分よりも大きい、ことを要旨とする。
第12形態によれば、第2隙間の一部に隙間の大きい部分が形成されるので、加熱ブレード又はサセプタが相対的に大きな第2隙間の一部に挿入されやすくなる。したがって、加熱ブレード又はサセプタが誤って第1隙間に挿入されることが抑制され得る。
第13形態は、第12形態の香味吸引器用のカートリッジにおいて、前記原料部は、第1折り目及び第2折り目に沿って折られ、前記原料部の内側に位置する一対の内側折り込み部と、第1折り目及び第2折り目の間に位置する第3折り目に沿って折られ、原料部の外側に位置する一対の外側折り込み部とを有し、前記第1折り目と前記第2折り目間の前記第2隙間の大きさが、前記一対の内側折り込み部の前記第1折り目又は前記第2折り目と反対側の端部間の前記第2隙間の大きさよりも大きい、ことを要旨とする。
第13形態によれば、第1折り目と第2折り目との間に相対的に大きい第2隙間が形成されるので、加熱ブレード又はサセプタが相対的に大きな第2隙間の一部に挿入されやすくなる。したがって、加熱ブレード又はサセプタが誤って第1隙間に挿入されることが抑制され得る。
第14形態は、第1形態から第13形態のいずれかの香味吸引器用カートリッジにおいて、前記原料層は、エアロゾル源を含む非たばこシートを含む、ことを要旨とする。
第15形態によれば、香味吸引器が提供される。香味吸引器は、第1形態から第14形態のいずれかの香味吸引器用のカートリッジの前記原料部を加熱するように構成される加熱部と、前記加熱部に電力を供給するように構成されるバッテリと、を有する。