WO2022004727A1 - パンツ型吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

吸収性本体(10)と、吸収性本体(10)の非肌側に重ねて配置された胴回り部材(20)と、を有するパンツ型吸収性物品(1)であって、胴回り部材(20)を前身頃(20f)と後身頃(20b)とに分離するための一対の分離部(25)を有し、前身頃(20f)及び前記後身頃(20b)の一方の左右方向における両側部には、前身頃(20f)及び後身頃(20b)の他方の所定の領域に取り外し可能に係止される係止部(32)が少なくとも一対設けられており、前身頃(20f)及び後身頃(20b)の他方は、上下方向における係止部(32)の中央位置に、左右方向に沿って伸縮可能な伸縮領域(20EA)を有している。

Description

パンツ型吸収性物品
 本発明は、パンツ型吸収性物品に関する。
 従来、パンツ型(ショーツ型)として形成されている胴回り部材の一部を切り離すことで、テープ型(展開型)としても使用可能な使い捨ておむつ等の吸収性物品が知られている。例えば、特許文献1には、外装体の腹側部に、一対の破断誘導線を設け、該破断誘導線に沿って外装体を切断することによって観音開きに開放可能なパンツ型おむつが開示されている。このパンツ型おむつは、開放後に引き出されるファスニングテープを用いてテープ型おむつとしても使用可能な、両用型の使い捨ておむつである。
特開2010-131197号公報
 特許文献1のような両用型の使い捨ておむつでは、パンツ型状態から外装体の一部を切断してテープ型状態として使用する際に、フィット性が悪化してしまうおそれがあった。例えば、パンツ型おむつとして使用する際には、胴回り部において良好なフィット性を有していたとしても、テープ型おむつとして使用する際に、胴回りにおけるフィット性がパンツ型の場合と比較して不十分となり、おむつの位置ずれが生じたり排泄漏れが生じたりするおそれがあった。
 本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、テープ型としても使用可能なパンツ型吸収性物品において、良好なフィット性を実現することにある。
 上記目的を達成するための主たる発明は、互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、吸収性本体と、前記吸収性本体の非肌側に重ねて配置された胴回り部材と、を有するパンツ型吸収性物品であって、前記胴回り部材を前身頃と後身頃とに分離するための一対の分離部を有し、前記前身頃及び前記後身頃の一方の前記左右方向における両側部には、前記前身頃及び前記後身頃の他方の所定の領域に取り外し可能に係止される係止部が少なくとも一対設けられており、前記前身頃及び前記後身頃の前記他方は、前記上下方向における前記係止部の中央位置に、前記左右方向に沿って伸縮可能な伸縮領域を有している、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品である。
 本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
 本発明によれば、テープ型としても使用可能なパンツ型吸収性物品において、良好なフィット性を実現することが可能である。
第1実施形態に係るナプキン1の概略斜視図である。 開かつ伸長状態のナプキン1を厚さ方向の肌側から見た平面図である。 図2のA-A断面模式図である。 図4A及び図4Bは、ナプキン1の胴回り部材20を前側胴回り部材20fと後側胴回り部材20bとに分離する動作について説明する図である。 。前側胴回り部材20fと後側胴回り部材20bとを分離させた状態のナプキン1の展開平面図である。 テープ型状態のナプキン1を再度パンツ型にして伸長させた状態について表す平面図である。 展開かつ伸長状態のナプキン2を厚さ方向の肌側から見た平面図である。
 本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
 互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、吸収性本体と、前記吸収性本体の非肌側に重ねて配置された胴回り部材と、を有するパンツ型吸収性物品であって、前記胴回り部材を前身頃と後身頃とに分離するための一対の分離部を有し、前記前身頃及び前記後身頃の一方の前記左右方向における両側部には、前記前身頃及び前記後身頃の他方の所定の領域に取り外し可能に係止される係止部が少なくとも一対設けられており、前記前身頃及び前記後身頃の前記他方は、前記上下方向における前記係止部の中央位置に、前記左右方向に沿って伸縮可能な伸縮領域を有している、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
 このようなパンツ型吸収性物品によれば、一対の係止部が係止された胴回り部材(前身頃)において、係止部間の領域に左右方向の収縮力が作用する。つまり、前身頃と後身頃とが一対の係止部によって環状に連結された胴回り開口において、係止部同士が左右方向の内側に引っ張られることによって胴回り開口が収縮しやすくなる。これにより、吸収性物品をパンツ型、テープ型の何れの形態で使用した場合であっても、良好なフィット性を実現することができる。
 かかるパンツ型吸収性物品であって、前記吸収性本体は、前記吸収性本体の長手方向に沿って伸縮する吸収体弾性部材を有している、ことが望ましい。
 このようなパンツ型吸収性物品によれば、着用時において、吸収体弾性部材が収縮することにより、吸収性本体が着用の肌側に持ち上げられ、股下部におけるフィット性や吸収性を高めることができる。つまり、着用者の胴回り部における胴回り部材のフィット性を向上させつつ、着用者の股下部における吸収性本体のフィット性を向上させることができる。これにより、吸収性物品の全体としてフィット性を向上させることができる。
 かかるパンツ型吸収性物品であって、前記吸収体弾性部材は、前記左右方向に所定の間隔を空けて複数設けられており、前記伸縮領域の前記左右方向における幅は、前記左右方向の最も一方側に配置された前記吸収体弾性部材と、前記左右方向の最も他方側に配置された前記吸収体弾性部材との前記左右方向における間隔よりも大きい、ことが望ましい。
 このようなパンツ型吸収性物品によれば、左右方向において、伸縮領域によって前身頃に作用する収縮力の範囲が、吸収体弾性部材によって吸収性本体に作用する収縮力の範囲よりも広くなる。したがって、伸縮領域による収縮力が吸収体弾性部材による引っ張り力に抗しやすくなり、吸収体弾性部材の収縮力によって吸収性本体が下側に引っ張られたとしても、前身頃が引き下げられにくくなる。これにより、良好なフィット性を維持しやすくすることができる。
 かかるパンツ型吸収性物品であって、前記吸収性本体は、高吸収性ポリマーを含んだ吸収性コアを有し、前記伸縮領域の前記左右方向における幅は、前記吸収性コアの前記左右方向における幅よりも大きい、ことが望ましい。
 このようなパンツ型吸収性物品によれば、左右方向において、伸縮領域によって収縮力が作用する範囲が、吸収性コアの幅よりも広いため、吸収体弾性部材の収縮力によって吸収性コアが下側に引っ張られたとしても、前身頃が引き下げられにくくなる。これにより良好なフィット性をより維持しやすくすることができる。
 かかるパンツ型吸収性物品であって、前記伸縮領域の前記左右方向における幅は、前記吸収性本体の前記左右方向における幅よりも大きい、ことが望ましい。
 このようなパンツ型吸収性物品によれば、左右方向において、伸縮領域によって収縮力が作用する範囲が、吸収性本体の幅よりも広いため、吸収体弾性部材の収縮力によって、吸収性本体が下側に引っ張られたとしても、前身頃が引き下げられにくくなる。これにより、良好なフィット性をより維持しやすくすることができる。
 かかるパンツ型吸収性物品であって、前記上下方向において、前記吸収体弾性部材の前側上端が、前記伸縮領域の下端よりも下側に位置している、ことが望ましい。
 このようなパンツ型吸収性物品によれば、吸収体弾性部材による収縮力が作用する領域と伸縮領域とが互いに重複しないので、伸縮領域に対して吸収体弾性部材による収縮力が作用し難くなり、前身頃に撓み等が生じ難くなる。したがって、前身頃に係止部を係止させる動作を行う際に、前身頃の表面が平面状に保たれやすく、係止部をしっかりと係止させやすくすることができる。これにより、胴回りにおけるフィット性をより向上させることができる。
 かかるパンツ型吸収性物品であって、前記上下方向において、前記吸収体弾性部材の前側上端が、前記分離部の下端よりも下側に位置している、ことが望ましい。
 このようなパンツ型吸収性物品によれば、吸収体弾性部材による収縮力が作用する領域と一対の分離部間の領域とが互いに重複しないので、一対の分離部間の領域に対して吸収体弾性部材による収縮力が作用し難くなり、前身頃において分離部間の領域に撓み等が生じ難くなる。したがって、パンツ型状態の吸収性物品について分離部を分離させる動作を行い易くすることができる。
 かかるパンツ型吸収性物品であって、前記左右方向の両端部において前記前身頃及び前記後身頃を互いに接合する一対のサイド接合部を有し、前記胴回り部材に前記係止部が係止されている状態において、前記係止部は、前記吸収体弾性部材よりも前記左右方向の外側、且つ、前記サイド接合部よりも前記左右方向の内側に位置している、ことが望ましい。
 このようなパンツ型吸収性物品によれば、左右方向において吸収体弾性部材よりも外側且つサイド結合部の内側の領域では、吸収体弾性部材による収縮力の影響を受けにくくなる。したがって、当該領域に係止部が係止されることによって、より安定して係止部の係止動作を行いやすくすることができる。これにより、着用者の胴回りにおいて、胴回り部材のフィット性をより高めることができる。
 かかるパンツ型吸収性物品であって、前記上下方向において、前記伸縮領域と、前記吸収性本体の前記左右方向における両端部とが重複する部分を有している、ことが望ましい。
 このようなパンツ型吸収性物品によれば、吸収性本体の左右方向の端部が伸縮領域によって左右方向の外側に引っ張られやすくなる。すなわち、吸収性本体を拡幅するような力が作用し、排泄漏れを抑制し易くすると共に、吸収性本体を着用者の身体から浮き上がり難くさせることができる。したがって、吸収性物品の着用時における吸収性本体のフィット性を向上させることができる。
 かかるパンツ型吸収性物品であって、展開かつ伸長状態において厚さ方向に見たときに、前記伸縮領域と前記吸収性本体とが重複する部分における前記伸縮領域の前記左右方向の収縮力は、前記伸縮領域と前記吸収性本体とが重複しない部分における前記伸縮領域の前記左右方向の収縮力よりも小さい、ことが望ましい。
 このようなパンツ型吸収性物品によれば、吸収性本体と厚さ方向に重複する部分に過度な収縮力が作用し難くなるため、吸収性本体が波打ってしまうこと等が抑制される。これにより、吸収性本体が着用者の肌に面でフィットしやすくなり、胴回り全体でフィット性を保持しやすくすることができる。
 かかるパンツ型吸収性物品であって、前記伸縮領域よりも伸縮性の低い低伸縮領域を有し、前記低伸縮領域は、前記左右方向において前記伸縮領域よりも外側に配置されている、ことが望ましい。
 このようなパンツ型吸収性物品によれば、胴回り部材のうち伸縮領域よりも外側で低伸縮領域が設けられている領域では、胴回り部材の表面に皺が形成されにくいため、胴回り部材を構成するシート部材の保形性が確保されやすい。したがって、低伸縮領域の周辺に係止されている係止部を胴回り部材から剥がす動作をスムーズに行いやすくなる。
 かかるパンツ型吸収性物品であって、前記低伸縮領域は、少なくとも一部が、前記左右方向において前記伸縮領域よりも外側、且つ、前記上下方向において前記伸縮領域と重複する位置に配置されている、ことが望ましい。
 このようなパンツ型吸収性物品によれば、低伸縮領域が伸縮領域の両側に設けられていることにより、低伸縮領域と重複する領域に係止されている係止部を胴回り部材から剥がす動作をよりスムーズに行うことができる。
 かかるパンツ型吸収性物品であって、前記伸縮領域の前記左右方向における幅は、前記低伸縮領域の前記左右方向における幅よりも大きい、ことが望ましい。
 このようなパンツ型吸収性物品によれば、伸縮領域の左右方向における幅が低伸縮領域の左右方向における幅よりも広く、胴回り部材に十分な伸縮性が付与されやすくなる。したがって、左右方向において一対の係止部が係止されている間の領域で胴回り部材が収縮しやすく、着用者の胴回りにおけるフィット性をより向上させることができる。
 かかるパンツ型吸収性物品であって、前記上下方向において、前記係止部の全体が、前記伸縮領域と重複している、ことが望ましい。
 このようなパンツ型吸収性物品によれば、係止部の上下方向の全体に亘って、伸縮領域による収縮力が作用するため、係止部を介して胴回り部材が左右方向の内側に引っ張られやすくなり、胴回り開口のフィット性を高めることができる。
 かかるパンツ型吸収性物品であって、前記吸収性本体は、高吸収性ポリマーを含んだ吸収性コアを有し、前記上下方向において、前記係止部の下端が、前記吸収性コアの上端よりも上側に位置している、ことが望ましい。
 このようなパンツ型吸収性物品によれば、剛性の高い吸収性コアと係止部とが上下方向に重複していないため、一対の係止部の間の領域において、吸収性コアによって伸縮領域の伸縮が妨げられてしまうことが抑制される。したがって、胴回り部材の良好なフィット性を維持しやすくすることができる。
 かかるパンツ型吸収性物品であって、前記係止部が設けられたタブを有し、前記係止部よりも前記左右方向の外側において、前記タブを前記胴回り部材に接合するタブ接合部を有し、前記係止部には、面ファスナーのフック部材若しくはループ部材が設けられている、ことが望ましい。
 このようなパンツ型吸収性物品によれば、使用者は、タブを掴んで、係止部を胴回り部材に係止させたり取り外したりする動作を簡単に行うことができる。また、係止部には、係止用のフック部材、若しくは、ループ部材が設けられており、胴回り部材の表面に対して繰り返し着脱を行うことができる。したがって、係止部を係止させる際の係止位置の調整等を容易に行うことができる。
 かかるパンツ型吸収性物品であって、前記左右方向の両端部において前記前身頃及び前記後身頃を互いに接合する一対のサイド接合部を有し、前記左右方向において、前記タブ接合部は、前記吸収性本体の外側端から前記サイド接合部までの何れかの位置に設けられており、前記タブ接合部と前記係止部との間に前記分離部が配置されている、ことが望ましい。
 このようなパンツ型吸収性物品によれば、使用者が分離部を分離させる動作を行う際に、一方の手でタブを掴み、他方の手で胴回り部材を掴んで、反対方向に引っ張ることによって、分離部を容易に分離させることができる。これにより、吸収性物品を着用者の身体から取り外したり、パンツ型からテープ型へ変形させたりする動作を行いやすくすることができる。
 かかるパンツ型吸収性物品であって、前記後身頃は、前記後身頃の下側端縁部に沿って前記左右方向に伸縮可能な脚回り弾性部材を有している、ことが望ましい。
 このようなパンツ型吸収性物品によれば、吸収性物品の脚回り開口に沿った伸縮性が付与され、当該脚回り開口が着用者の脚回りにフィットしやすくなる。特に、後身頃では、着用者の臀部の出っ張り等の影響により、脚回り開口が臀部から浮き上がったり、位置ずれを生じたりしやすいので、脚回り弾性部材を設けることによって、後身頃の脚回りにおけるフィット性を高め、着用者に不快感を生じ難くすることができる。
 かかるパンツ型吸収性物品であって前記吸収性本体は、前記吸収性本体の長手方向に沿って伸縮する吸収体弾性部材を有し、前記伸縮領域の前記左右方向における応力は、前記吸収体弾性部材が配置されている領域の前記上下方向における応力よりも大きい、ことが望ましい。
 このようなパンツ型吸収性物品によれば、伸縮領域の応力の方が吸収体弾性部材の応力よりも大きいことにより、吸収体弾性部材によって吸収性本体の上端部を下側に引き下げる力に抗して、胴回り部材の位置ずれが生じ難くなる。これにより、着用者の胴回りにおける胴回り部材のフィット性を維持しやすくすることができる。
 かかるパンツ型吸収性物品であって、前記前身頃及び前記後身頃の前記他方は、前記上下方向における前記係止部の上端と下端との間且つ前記左右方向における一対の前記係止部の内側端同士の間の全体に亘って、前記伸縮領域を有している、ことが望ましい。
 このようなパンツ型吸収性物品によれば、左右一対の係止部に挟まれている矩形状領域の全体が左右方向に収縮し、一対の係止部を介して、後身頃の左右方向両端部が、内側により引っ張られやすくなる。これによって、胴回り開口が収縮して着用者の胴回りに沿って、よりフィットしやすく、位置ずれが生じ難くなる。
 かかるパンツ型吸収性物品であって、前記吸収性本体は、前記吸収性本体の長手方向に沿って伸縮する吸収体弾性部材を有し、前記長手方向において、中央位置よりも後側における前記吸収体弾性部材の長さは、前記中央位置よりも前側における前記吸収体弾性部材の長さよりも長い、ことが望ましい。
 このようなパンツ型吸収性物品によれば、着用者の臀部側において、吸収体弾性部材による収縮力が作用することによって、吸収性本体が臀部の割れ目にしっかりとフィットしやすくなる。これにより、パンツ型吸収性物のフィット性がより向上し、経血等の排泄液の漏れを抑制することができる。
 かかるパンツ型吸収性物品であって、前記後身頃は、前記係止部が設けられたタブを有し、前記上下方向において、前記吸収体弾性部材の後側の上端が、前記タブの下端よりも上側に位置している、ことが望ましい。
 このようなパンツ型吸収性物品によれば、着用者が、タブを掴んで左右方向に引っ張って前側胴回り部材側に係止させる動作を行う際に、吸収体弾性部材の後側上端部が左右方向に引っ張られることにより、吸収性本体の後側領域が下側にずり落ちにくくなると共に、吸収体弾性部材の収縮力によって着用者の臀部の溝に吸収性本体がよりフィットしやすくなる。
 かかるパンツ型吸収性物品であって、前記前身頃の前記上下方向における下側の端縁部に沿った前側脚回り弾性部材と、前記後身頃の前記上下方向における下側の端縁部に沿った後側脚回り弾性部材と、を有し、前記前側脚回り弾性部材の前記左右方向における長さは、前記後側脚回り弾性部材の前記左右方向における長さよりも短い、ことが望ましい。
 このようなパンツ型吸収性物品によれば、前側胴回り部材の左右方向の両端部において前側脚回り弾性部材による収縮力が作用しない領域が設けられ、収縮し難くなる。これにより、前側胴回り部材の左右方向の端部に掴み代が形成されるので、後側胴回り部材に設けられたタブを係止する動作を行いやすくすることができる。したがって、パンツ型吸収性物品の着用動作が容易になり、身体にフィットさせやすくすることができる。
 かかるパンツ型吸収性物品であって、前記上下方向において、前側脚回り弾性部材の上端が、前記係止部の下端よりも下側に位置している、ことが望ましい。
 このようなパンツ型吸収性物品によれば、前側胴回り部材において、係止部を係止する領域に前側脚回り弾性部材による収縮力が作用し難くなり、タブを係止する動作をより行いやすくすることができる。また、前側脚回り弾性部材の伸縮性が係止部によって干渉され難くなることから、前側胴回り部材において、脚回り開口が着用者の鼠径部にフィットしやすくなる。
 かかるパンツ型吸収性物品であって、前記吸収性本体及び前記胴回り部材の少なくとも何れかの所定の領域に、冷感剤及び温感剤及び香料の少なくとも何れかを含む機能材が設けられている、ことが望ましい。
 このようなパンツ型吸収性物品によれば、着用者に冷感効果や温感効果等を与えることができる。
===第1実施形態===
 本発明の第1実施形態に係るパンツ型(ショーツ型)吸収性物品の一例として、パンツ型ナプキン1(以下では、単に「ナプキン1」とも呼ぶ)について説明する。なお、パンツ型吸収性物品には、パンツ型おむつやパンツ型吸収パッド等も含まれる。
 <ナプキン1の基本的構造>
 図1は、第1実施形態に係るナプキン1の概略斜視図である。図2は、展開かつ伸長状態のナプキン1を厚さ方向の肌側から見た平面図である。図3は、図2のA-A断面模式図である。
 なお、ナプキン1の「伸長状態」とは、ナプキン1が備える各弾性部材(例えば、後述する吸収体弾性部材50や、肌側シート22,23等)を伸長させることにより、ナプキン1全体(製品全体)を皺なく伸長させた状態、具体的には、ナプキン1を構成する各部材(例えば、後述する非肌側シート21及び肌側シート22,23等)の寸法がその部材単体の寸法と一致又はそれに近い寸法になるまで伸長させた状態のことを言う。
 ナプキン1は、図1に示すように、互いに直交する「上下方向」と「左右方向」と「前後方向」とを有している。また、図3に示すように、各部材が積層された方向である「厚さ方向」を有している。上下方向のうち、着用者がナプキン1を着用した状態において着用者の胴回り側となる方を「上側」とし、着用者の股下側となる方を「下側」とする。また、前後方向のうち、着用時に着用者の腹側となる方を「前側」とし、着用者の背側となる方を「後側」とする。また、厚さ方向のうち、着用者がナプキン1を着用した状態において着用者の肌と接触する側を「肌側」とし、その反対側を「非肌側」とする。
 また、ナプキン1は、図2に示される展開状態において、互いに直交する「縦方向」と「横方向」とを有している。「縦方向」は、パンツ型における上下方向に沿った方向であり、「横方向」は、パンツ型における左右方向に沿った方向である。
 本実施形態のナプキン1は、経血等の排泄液を吸収する液吸収性の吸収性本体10と、吸収性本体10の非肌側に重ねて配置され、ナプキン1の着用時には着用者の胴回りに配置される胴回り部材20と、胴回り部材20の左右方向両側に設けられたタブ30とを備えている。
 (吸収性本体10)
 吸収性本体10は、図2に示すように、縦方向(伸長状態における吸収性本体10の「長手方向」に相当する)がナプキン1の上下方向に沿った平面視略長方形状である。そして、図3に示すように、吸収性本体10は、縦方向(上下方向)に沿った吸収性コア11と、吸収性コア11よりも肌側に配置されたトップシート12と、吸収性コア11よりも非肌側に配置されたバックシート13と、を有している。但し、吸収性本体10が、これ以外のシート部材を備えていても良い。例えば、トップシート12と吸収性コア11との厚さ方向の間に、セカンドシート(不図示)を備えていてもよい。また、吸収性コア11とバックシート13との間には、後述する吸収体弾性部材50が設けられている。
 吸収性コア11は、経血等の液体を吸収して保持する部材であり、例えば高吸収性ポリマー(SAP)が混入したパルプ繊維等の液体吸収性繊維により形成される。なお、吸収性コア11は、ティッシュペーパーや不織布等の液透過性のシート部材(コアラップシート)によって、外周面が覆われていても良い。
 トップシート12は、着用時において着用者の肌に接触し得る液透過性のシート部材であり、例えば親水性のエアスルー不織布やスパンボンド不織布等により形成される。
 バックシート13は、吸収性コア11に吸収された経血等の液体が外部に漏れ出すことを抑制するための液不透過性シート13aと、液不透過性シート13aの非肌側に配置された疎水性シート13bと、を備えた二層構造で形成されている。液不透過性シート13aとしては、例えば樹脂フィルム等が用いられ、疎水性シート13bとしては、例えば柔軟性を有する不織布等が用いられる。但し、疎水性シート13bは必ずしも設けられていなくても良く、液不透過性シート13aのみによってバックシート13が構成されていても良い。
 また、吸収性本体10の左右方向両側に不図示の防漏壁部が設けられていても良い。防漏壁部は、所謂立体ギャザーに相当する部位であり、ナプキン1の着用時には、該防漏壁部が、吸収性本体10の左右方向の両側から着用者の肌側に起立することにより、経血等の排泄液が吸収性本体10の外側に漏出することを抑制する。
 本実施形態の吸収性本体10には、図2及び図3に示されるように、縦方向(上下方向)に沿って伸縮する吸収体弾性部材50が複数設けられている。吸収体弾性部材50は、例えば糸ゴムによって構成され、吸収性コア11よりも非肌側(図3では、バックシート13と吸収性コア11との間)に、縦方向(上下方向)に伸長した状態で配置されている。本実施形態のナプキン1では、左右方向に所定の間隔を空けて5本の吸収体弾性部材50が設けられている(図2参照)。吸収体弾性部材50の伸長倍率は1.4~3.3倍程度とすることが好ましい。なお、伸長倍率は、伸長状態の弾性部材の長さを自然状態の弾性部材の長さで除した値で表される。吸収体弾性部材50の伸長倍率をある程度強い倍率に設定しておくことで、比較的剛性の高い吸収性本体10を厚さ方向の非肌側から収縮させ、ナプキン1着用時に、着用者の身体に吸収性本体10をフィットさせやすくすることができる。すなわち、吸収体弾性部材50が発現する伸縮性によって吸収性本体10が着用者の肌側に持ち上げられることによって、吸収性本体10が着用者の股下部に密着しやすくなり、経血等の排泄液を漏れにくくすることができる。
 (胴回り部材20)
 胴回り部材20は、複数のシート部材によって構成された外装体であり、少なくとも非肌側シート21と、肌側シート22,23とを備えている(図3参照)。また、以下の説明では、胴回り部材20のうち、縦方向において、中央位置CLよりも前側(腹側)の部分を前側胴回り部材20f、中央位置CLよりも後側(背側)の部分を後側胴回り部材20bとも呼ぶ。前側胴回り部材20fは、ナプキン1の着用時に、着用者の身体の腹側に当たる部位であり、ナプキン1の「前身頃」に相当する。後側胴回り部材20bは、ナプキン1の着用時に、着用者の身体の背側に当たる部位であり、ナプキン1の「後身頃」に相当する。
 非肌側シート21は、ナプキン1の最も非肌側に配置される非伸縮性のシート部材であり、例えばスパンボンド不織布やSMS不織布等により形成される。本実施形態で、非肌側シート21は、図2の平面視で示されるように、縦方向の中央部(中央位置CLを含む部分)において左右方向内側に向かって括れた形状を有している。
 肌側シート22は、縦方向の前側(腹側)において非肌側シート21の肌側に積層された伸縮性を有するシート部材である。肌側シート22は、例えば、伸縮性不織布により形成される。「伸縮性不織布」とは、伸縮性を有する伸縮性繊維、及び伸縮性繊維よりも収縮性の低い伸長性繊維を含み、ギア延伸等の適宜な延伸処理が施された不織布である。本実施形態の肌側シート22は、伸縮性繊維として、弾性を有する熱可塑性エラストマーの一種であるポリウレタン系エラストマーの繊維を用いることが可能であり、伸長性繊維として、非弾性を有する熱可塑性樹脂の一種であるポリオレフィン系樹脂のポリプロピレン(PP)の繊維を用いることが可能である。
 肌側シート22は、点在する複数のシート接合部(不図示)によって非肌側シート21と接合されており、これにより、前側胴回り部材20fに、少なくとも左右方向に沿った伸縮性が付与される。本実施形態において、シート接合部は、超音波溶着等の公知の接合手段を用いて形成される。
 肌側シート23は、縦方向の後側(背側)において非肌側シート21の肌側に積層された伸縮性を有するシート部材である。肌側シート23は、肌側シート22と同様の構成を有している。すなわち、肌側シート23は、伸縮性不織布によって形成され、点在する複数のシート接合部(不図示)によって非肌側シート21と接合されている。これにより、後側胴回り部材20bに、少なくとも左右方向の伸縮性が付与される。
 なお、胴回り部材20を構成するシート部材として、非肌側シート21及び肌側シート22,23以外の他のシート部材が設けられていても良い。例えば、胴回り部材20は、伸縮性の肌側シート22,23のさらに肌側に、非伸縮性不織布が配置され、伸縮不織布が非伸縮不織布によって挟まれた3層構造であっても良い。
 ナプキン1は、図2に示す展開状態から、縦方向における中央位置CL(図2において一点鎖線で示す)を折り位置として、前側胴回り部材20f(前身頃)の肌側面と後側胴回り部材20b(後身頃)の肌側面とが対向するように縦方向(前後方向)に二つ折りされる。当該二つ折りの状態において、前後方向に重なり合った前側胴回り部材20fの横方向(左右方向)両端部40f,40fと、後側胴回り部材20bの横方向(左右方向)両端部40b,40bと、がシール溶接等の公知の接合手段を用いて接合され、サイド接合部40が形成される。これにより、二つ折りされた胴回り部材20(20f及び20b)が前側(腹側)と後側(背側)とで環状につながって、図1に示すような1つの胴回り開口1a及び一対の脚回り開口1bが形成され、パンツ型のナプキン1となる。
 (タブ30)
 ナプキン1の左右方向両側部には、一対のタブ30が設けられている。タブ30は、基材シート31と、係止部32と、を有している。
 基材シート31は、不織布等からなるシート部材であり、左右方向の一方側がタブ接合部35によって胴回り部材20に接合され、左右方向の他方側には係止部32が設けられている(図2参照)。本実施形態では、上述した胴回り部材20のサイド接合部40がタブ接合部35を兼ねた構成となっている。すなわち、サイド接合部40によって、前側胴回り部材20fと、後側胴回り部材20bと、タブ30とが一体的に接合されている。但し、タブ接合部35がサイド接合部40とは別に設けられているのであっても良い。例えば、タブ30が、前側胴回り部材20f若しくは後側胴回り部材20bにおいてサイド接合部40以外の所定の領域に、タブ接合部35によって接合されているのであっても良い。また、タブ接合部35は、サイド接合部40と同様に超音波溶着等によって形成されていても良いし、ホットメルト接着剤等の接着剤を用いて形成されていても良い。
 係止部32は、胴回り部材20に対してタブ30を取り外し可能に係止するための係止部材であり、タブ30の肌側面の所定の領域(左右方向においてタブ接合部35とは反対側の領域)に設けられている。本実施形態において係止部32は、例えばポリプロピレン等で形成され、肌側の面に複数の係止用のフック部材(不図示の係止用突起)を備えた面ファスナーである。これら係止用突起を、胴回り部材20の最外装に設けられた非肌側シート21を構成する不織布の繊維(ループ)に引っ掛けることで、係止部32(タブ30)が胴回り部材20の非肌側面に、着脱可能に係止される。但し、胴回り部材20側に係止用のフック部材が設けられ、係止部32側に当該フック部材を引っ掛けるためのループ部材が設けられている構成としても良い。
 図1に示されるように、パンツ型状態のナプキン1においては、タブ30の係止部32は、タブ接合部35(サイド接合部40)よりも左右方向の内側の領域で、前側胴回り部材20fに係止されている。
 <ナプキン1の着脱動作について>
 続いて、ナプキン1の着脱動作について説明する。ナプキン1は初期状態においては図1に示されるようなパンツ型(ショーツ型)であり、通常のパンツ型吸収性物品として着用することが可能である。そして、ナプキン1を身体から取り外す際には、着用者の胴回りに沿って環状に形成されている胴回り部材20を、前側胴回り部材20fと後側胴回り部材20bとに分離して、ナプキン1を展開することによって取り外すことができる。
 図4A及び図4Bは、ナプキン1の胴回り部材20を前側胴回り部材20fと後側胴回り部材20bとに分離する動作について説明する図である。図4Aは、パンツ型状態のナプキン1を上下方向の上側(胴回り開口1aの側)から見た状態について表す断面模式図であり、図4Bは、図4Aにおいて、前側胴回り部材20fと後側胴回り部材20bとを分離させた状態について表す断面模式図である。
 パンツ型状態のナプキン1では、前側胴回り部材20fと後側胴回り部材20bとが、左右方向両端部に設けられたサイド接合部40,40にて互いに接合されることにより、図4Aのような環状の胴回り開口1aが形成されている。そして、胴回り部材20の左右方向両側部には一対のタブ30が設けられ、当該タブ30は、係止部32によって前側胴回り部材20fの非肌側面に係止されている。
 また、図4Aにおいて、前側胴回り部材20fの左右方向の両側には、一対の分離部25が設けられている。分離部25は、着用者の胴回りに沿って環状に形成されている胴回り部材20を前側胴回り部材20fと後側胴回り部材20bとに分離するために設けられた部位であり、左右方向において、サイド接合部40から係止部32が係止されている部分までの領域の何れかに設けられている。図4Aでは、左右方向において、サイド接合部40と係止部32との間の領域で、係止部32よりもサイド接合部40に近い位置に分離部25が設けられている。この分離部25は、例えば、上下方向に沿ったミシン目であり(図2参照)、該ミシン目に沿って胴回り部材20を引き裂くことによって、簡単に前側胴回り部材20fと後側胴回り部材20bとに分離させることができる。
 なお、ナプキン1ではサイド接合部40が超音波溶着によって形成されているため、胴回り部材20の他の領域と比較してサイド接合部40の剛性が高くなっている。したがって、胴回り部材20において剛性差が大きいサイド接合部40の左右方向内側端に沿って胴回り部材20を引き裂くことも可能である。この場合、サイド接合部40の内側端が分離部25となるので、ミシン目等は必ずしも設けられていなくても良い。
 また、分離動作を行い易くするために、予め前側胴回り部材20fと後側胴回り部材20bとを分離可能に連結することによって分離部25が形成されているのであっても良い。例えば、前側胴回り部材20fと後側胴回り部材20bとの一部が厚さ方向に積層され、当該積層された部分が弱く接着されていたり、積層されている部分が、フックとファスニングによって連結されていたりすることによって、胴回り部材20を分離可能としても良い。また、前側胴回り部材20fと後側胴回り部材20bとが所定の連結部材によって連結されており、当該連結部材を被連結側から取り外すことによって胴回り部材20を分離可能としても良い。
 また、前側胴回り部材20fとタブ30の基材シート31とが積層された部分が弱く接着されていることで、タブ接合部35(サイド接合部40)と基材シート31の接合は維持しながら、分離部25において、前側胴回り部材20fと基材シート31とを分離させやすい構成としても良い。
 分離部25にて、胴回り部材20が前側胴回り部材20fと後側胴回り部材20bとに分離されたナプキン1は、図4Bに示される状態となる。すなわち、図4Aにおける分離部25が、前側胴回り部材20f側の分離端25feと、後側胴回り部材20b側の分離端25beとに分離され、前側胴回り部材20fと後側胴回り部材20bとが前後に切り離される。そして、図4Bでは、左右方向両側において、タブ接合部35(サイド接合部40)を介して一対のタブ30,30が後側胴回り部材20bに接合されており、当該タブ30,30に設けられた係止部32,32がそれぞれ前側胴回り部材20fに係止されている。これにより、胴回り部材20が環状に形成されている。この状態のナプキン1を着用者の身体から取り外す場合には、前側胴回り部材20fから係止部32を剥がすことにより、ナプキン1が展開され、簡単に取り外すことができる。
 図5は、前側胴回り部材20fと後側胴回り部材20bとを分離させた状態のナプキン1の展開平面図である。分離後のナプキン1は、後側胴回り部材20b(後身頃)の左右方向両側に、係止部32を備えたタブ30が設けられた、所謂テープ型のナプキンとして使用可能である。つまり、本実施形態のナプキン1は、パンツ型とテープ型の両用型として使用することができる。
 従来のパンツ型ナプキンは、良好なフィット性を有するものの、外出先のトイレ等で着脱を行うことが困難であった。例えば、外出先で使用後のナプキンを取り外して新しいナプキンを着用する際には、パンツ型ナプキンの脚回り開口につま先を通し入れて股下側まで引き上げる必要があるため、着用者がズボンや靴を脱ぐことが難しい環境下では、着脱動作を行い難いという問題があった。
 これに対して、本実施形態のナプキン1であれば、分離部25にて胴回り部材20を分離させることで、ナプキン1を簡単に取り外すことができる。そして、新しいナプキン1の胴回り部材20を予め分離部25にて分離して展開状態としておくことにより、テープ型ナプキンとして使用することができるので、ズボンや靴を脱ぐことが難しい環境下であっても、容易に着脱動作を行うことができる。
 そして、本実施形態のナプキン1では、テープ型として使用する場合であっても、パンツ型と同様の良好なフィット性を実現することができる。図6は、テープ型状態のナプキン1を再度パンツ型にして伸長させた状態について表す平面図である。同図6では、図5に示される展開かつ伸長状態ナプキン1を縦方向(長手方向)の中央位置CLで二つ折りにし、一対の係止部32,32を前側胴回り部材20f(前身頃)に係止させてパンツ型にした状態について表している。
 ナプキン1では、左右方向に伸縮性を有する肌側シート22が発現する伸縮性によって、前側胴回り部材20fが左右方向に伸縮可能となっている。したがって、図6のように一対の係止部32,32を前側胴回り部材20f(前身頃)に係止させた場合に、左右方向において係止部32,32の間の領域が左右方向に伸縮する。少なくとも、前側胴回り部材20fは、係止部32を係止させた状態で、係止部32の上下方向の中央位置32Cにおいて、左右方向に伸縮可能な伸縮領域20EA(図6では斜線部で示されている)を有している。
 つまり、前側胴回り部材20f(前身頃)では、係止部32,32を係止した際に、その間の領域に左右方向の収縮力が作用する。したがって、一対の係止部32,32を介して、後側胴回り部材20bの左右方向両端部が内側に引っ張られ、前側胴回り部材20f及び前側胴回り部材20fによって環状に形成されている胴回り開口1aが収縮しやすくなる。すなわち、前側胴回り部材20fに、図4Bの矢印で示されるような収縮力が作用し、胴回り開口1aが収縮する。そのため、胴回り開口1aが着用者の胴回りに沿ってしっかりとフィットし、位置ずれ等を生じ難くなる。これにより、ナプキン1をパンツ型、テープ型の何れの形態で使用した場合であっても、良好なフィット性を実現することができる。
 また、ナプキン1の吸収性本体10には、その長手方向(縦方向)に沿って伸縮する吸収体弾性部材50が設けられている。上述したように、ナプキン1の着用時には、吸収体弾性部材50が収縮することにより、吸収性本体10が着用の肌側に持ち上げられ、股下部におけるフィット性や吸収性を高めることができる。つまり、本実施形態では、伸縮領域20EAの伸縮性によって着用者の胴回りにおける胴回り部材20のフィット性を向上させつつ、吸収体弾性部材50の伸縮性によって着用者の股下部における吸収性本体10のフィット性を向上させることができる。これにより、ナプキン1全体としてのフィット性を向上させることができる。
 また、前側胴回り部材20fに設けられた伸縮領域20EAの左右方向における幅W20EAは、吸収性本体10に設けられた吸収体弾性部材50の左右方向における幅W50よりも大きい(図6参照)。ここで、吸収体弾性部材50の左右方向における幅W50とは、図6のように複数の吸収体弾性部材50のうち、左右方向の最も一方側(例えば左側)に配置されている吸収体弾性部材50と、左右方向の最も他方側(例えば右側)に配置されている吸収体弾性部材50との間隔で表される。このような構成であれば、左右方向において、前側胴回り部材20fに作用する伸縮領域20EAによる収縮力の範囲が、吸収性本体10に作用する吸収体弾性部材50による収縮力の範囲よりも広くなる。したがって、吸収体弾性部材50の収縮力によって吸収性本体10の上端部が下側に引っ張られたとしても、伸縮領域20EAによる収縮力が吸収体弾性部材50による引っ張り力に抗しやすくなり、前側胴回り部材20fが下側に引き下げられ難くなる。これにより、ナプキン1の良好なフィット性を維持しやすくすることができる。
 また、伸縮領域20EAの左右方向における幅W20EAは、吸収性コア11の左右方向における幅W11(吸収性コア11の最大幅)よりも大きい(図6参照)。つまり、左右方向において、伸縮領域20EAによる収縮力が作用する範囲が、吸収性コア11の幅よりも大きくなる。したがって、吸収体弾性部材50の収縮力によって、仮に、吸収性コア11の左右方向における全体が下側に引っ張られたとしても、伸縮領域20EAによる収縮力が吸収性コア11による引っ張り力に抗しやすくなり、前側胴回り部材20fが引き下げられ難くなる。これにより、ナプキン1の良好なフィット性をより維持しやすくすることができる。
 さらに、伸縮領域20EAの左右方向における幅W20EAは、吸収性本体10の左右方向における幅W10よりも大きい(図6参照)。つまり、左右方向において伸縮領域20EAによる収縮力が作用する範囲が、吸収性本体10の最大幅よりも大きくなる。したがって、吸収体弾性部材50の収縮力によって、仮に吸収性本体10の左右方向における全体が下側に引っ張られたとしても、伸縮領域20EAによる収縮力が吸収性本体10による引っ張り力に抗しやすくなり、前側胴回り部材20fが引き下げられ難くなる。これにより、ナプキン1の良好なフィット性をより維持しやすくすることができる。
 また、図6に示されるように、上下方向において、吸収体弾性部材50の前側(腹側)の上端50etは、伸縮領域20EAの下端20EAebよりも下側に位置している。すなわち、吸収体弾性部材50による収縮力が作用する領域と伸縮領域20EAとは互いに重複しておらず、伸縮領域20EAに対して、吸収体弾性部材50による収縮力は作用し難い。このような構成であれば、伸縮領域20EAに対して吸収体弾性部材50による収縮力が干渉し難いので、前側胴回り部材20fに撓み等が生じ難くなる。これにより、テープ型状態のナプキン1の着用時に、前側胴回り部材20fに係止部32を係止させる動作を行う際に、前側胴回り部材20fが平面状に保たれやすく、係止部32をしっかりと係止させやすくすることができる。したがって、着用者の胴回りにおけるナプキン1のフィット性をより向上させることができる。
 また、図6に示されるように、上下方向において、吸収体弾性部材50の前側(腹側)の上端50etは、分離部25(前側胴回り部材20fの分離端25fe)の下端25ebよりも下側に位置している。すなわち、吸収体弾性部材50による収縮力が作用する領域と、一対の分離部25,25の間の領域とが互いに重複しておらず、分離部25,25の間の領域に対して、吸収体弾性部材50による収縮力は作用し難い。このような構成であれば、吸収体弾性部材50による収縮力が干渉し難いので、前側胴回り部材20fの分離部25,25間の領域に撓み等が生じ難くなる。これにより、パンツ型状態のナプキン1において、分離部25を分離させる(前側胴回り部材20fと後側胴回り部材20bとを分離させる)動作を行い易くすることができる。例えば、分離部25がミシン目である場合、当該ミシン目を破る動作を安定して行うことができる。したがって、外出先等であっても、ナプキン1の着脱動作を行いやすくすることができる。
 また、胴回り部材20に係止部32が係止されている状態において、吸収体弾性部材50よりも左右方向の外側、且つ、胴回り部材20のサイド結合部40よりも左右方向の内側の領域に、係止部32が位置していることが望ましい。図6のように、係止部32は胴回り部材20(前側胴回り部材20f)のうち左右方向の内側の領域に係止される。このとき、仮に、左右方向において吸収体弾性部材50と重複する領域に係止部32が係止された場合、当該領域は吸収体弾性部材50の収縮力の影響により下側に引っ張られる可能性があるため、安定して係止動作を行うことが難くなる可能性がある。これに対して、左右方向において吸収体弾性部材50よりも外側、且つ、サイド結合部40よりも内側の領域に係止部32が係止されるのであれば、当該領域では吸収体弾性部材50による収縮力の影響を受けにくいため、より安定して係止部32の係止動作を行いやすくすることができる。これにより、着用者の胴回りにおいて、胴回り部材20のフィット性をより高めることができる。
 また、吸収性本体10の左右方向における両端部10s,10sと、伸縮領域20EAとが重複する部分を有していることが望ましい。言い換えると、吸収性本体10の両端部10sの少なくとも一部が、上下方向において伸縮領域20EAと重複していることが望ましい。このような構成であれば、吸収性本体10の左右方向の端部10sが伸縮領域20EAの伸縮性によって、左右方向の外側に引っ張られやすくなる。すなわち、吸収性本体10を拡幅するような力が作用し、排泄漏れを抑制し易くすると共に、吸収性本体10が着用者の身体から浮き上がり難くなり、着用者の肌に密着させやすくすることができる。したがって、ナプキン1の着用時における吸収性本体10のフィット性をより向上させることができる。
 また、上下方向において、係止部32の全体が伸縮領域20EAと重複していることが望ましい。このような構成であれば、係止部32の上下方向の全体に亘って、伸縮領域20EAによる収縮力が作用するため、一対の係止部32,32を介して、後側胴回り部材20bが左右方向の内側に引っ張られやすくなり、着用者の胴回りにおける胴回り開口1aのフィット性をより高めることができる。本実施形態では、図6のように、係止部32の上下方向における全体が伸縮領域20EAと重複しているため、ナプキン1の着用時において着用者の胴回りのフィット性を十分に高めることができる。
 また、上下方向において、係止部32の下端32ebが、吸収性コア11の上端11etよりも上側に位置していることが望ましい。言い換えると、上下方向において、係止部32と吸収性コア11とが重複する部分を有していなことが望ましい。吸収性コア11は、高吸収性ポリマー(SAP)等を含んでいることから胴回り部材20と比較して剛性が高くなっている。したがって、仮に、胴回り部材20に係止された状態の一対の係止部32,32間に吸収性コア11が存在していた場合、該吸収性コア11の剛性によって伸縮領域20EAの左右方向の伸縮が妨げられ、一対の係止部32,32の間に収縮力が作用し難くなるおそれがある。この場合、胴回り開口1aの収縮力が弱くなり、着用者の胴回りにおけるフィット性が悪化しやすくなる。これに対して、ナプキン1では、図6に示されるように、係止部32の下端32ebが吸収性コア11の上端11etよりも上下方向の上側に位置していることから、係止部32,32の間の領域で、吸収性コア11によって伸縮領域20EAの伸縮が妨げられてしまうことが抑制される。したがって、胴回り部材20の良好なフィット性を維持しやすくすることができる。
 また、図6に示されるような展開且つ伸長状態のナプキン1を厚さ方向に見たときに、吸収性本体10と重複している部分における伸縮領域20EAの左右方向における収縮力は、吸収性本体10と重複していない部分における伸縮領域20EAの左右方向における収縮力よりも小さいことが望ましい。胴回り部材20において、吸収性本体10と厚さ方向に重複する領域に過度な収縮力が作用すると、剛性の高い吸収性本体10が波打ってしまい、着用者の身体に対して面でピタッとフィットし難くなるおそれがある。そこで、伸縮領域20EAのうち吸収性本体10と重複している領域では、例えば肌側シート22,23(伸縮性不織布)の一部カットすること等によって、吸収性本体10と重複していない領域よりも左右方向における収縮力が小さくなるようにする。これにより、吸収性本体10に過度な収縮力が作用してしまうことが抑制され、胴回り全体でフィット性を保持しやすくすることができる。なお、伸縮領域20EAの左右方向における収縮力の大きさとは、伸縮領域20EAのうち、対象となる領域を左右方向に沿って単位長さだけ伸長させたときに作用する力の大きさのことを言う。
 また、本実施形態のナプキン1では、係止部32を備えたタブ30が、係止部32よりも左右方向の外側にて、タブ接合部35を介して胴回り部材20に接合されている。したがって、ナプキン1の使用者(着用者)は、タブ30のうち係止部32が設けられている部分を掴んで、係止部32を胴回り部材20に係止させたり取り外したりする動作を簡単に行うことができる。そして、係止部32には、係止用のフック部材、若しくは、フック部材を引っ掛けるためのループ部材が設けられており、胴回り部材20の非肌側表面に対して繰り返し着脱を行うことができる。したがって、係止部32を係止させる動作中に係止位置の調整を容易に行うことができる。これらの構成により、前側胴回り部材20fと後側胴回り部材20bとの連結や調整が行いやすくなり、使用者(着用者)の胴回りに、胴回り開口1aをフィットさせやすくすることができる。
 また、タブ接合部35は、左右方向において、吸収性本体10の外側端から、胴回り部材20のサイド接合部40までの何れかの位置に設けられており、当該タブ接合部35と係止部32との左右方向の間の領域に、分離部25が配置されている。本実施形態のナプキン1では、図4で説明したように、サイド接合部40と同じ位置にタブ接合部35が設けられており、タブ接合部35と係止部32との左右方向の間に、分離部25が配置されている。したがって、使用者が分離部25を分離させる動作を行う際には、一方の手でタブ30を掴み、他方の手で胴回り部材20(前側胴回り部材20f)掴んで、それぞれ反対方向に引っ張ることにより、分離部25を容易に分離させることができる。例えば、図4Aにおいて、片方の手で前側胴回り部材20fを押さえ、他方の手でタブ30(係止部32)を非肌側に引っ張ることで、分離部25に力を集中させ、胴回り部材20を簡単に引き裂くことができる。これにより、ナプキン1を着用者の身体から取り外したり、パンツ型からテープ型へ変形させたりする動作を行いやすくすることができる。
 また、図2に示されるように、前側胴回り部材20fには、上下方向における下側の端縁部(すなわち脚回り開口1bの輪郭)に沿った前側脚回り弾性部材28が設けられている。前側脚回り弾性部材28は、糸ゴム等の弾性部材であり、非肌側シート21と肌側シート22との厚さ方向の間に、左右方向の一方側から他方側に伸長した状態で配置されている(図2,図3等参照)。同様に、後側胴回り部材20bには、上下方向における下側の端縁部(すなわち脚回り開口1bの輪郭)に沿った後側脚回り弾性部材29が設けられている。後側脚回り弾性部材29は、糸ゴム等の弾性部材であり、非肌側シート21と肌側シート23との厚さ方向の間に、左右方向の一方側から他方側に伸長した状態で配置されている(図2,図3等参照)。
 これらの脚回り弾性部材28,29が設けられていることにより、ナプキン1の脚回り開口1bに沿って伸縮性が付与され、脚回り開口1bが着用者の脚回りにフィットしやすくなる。特に、後側胴回り部材20bでは、着用者の臀部の出っ張りや着用者による脚の動きの影響により、脚回り開口1bが着用者の身体(臀部)から浮き上がったり、位置ずれを生じたりしやすい。そのため、脚回り開口1bに沿って伸縮する後側脚回り弾性部材29を設けることにより、着用者の臀部側の脚回りにおいて、後側胴回り部材20bのフィット性を高め、着用者に不快感や違和感を生じ難くさせることができる。
 このような効果を生じやすくさせるため、少なくとも後側脚回り弾性部材29は、左右方向において後側胴回り部材20bのサイド接合部40bから吸収性本体10の外側端部10sまでの領域で連続的に配置されていることが望ましい。本実施形態では、後側脚回り弾性部材29が左右方向の一方側のサイド接合部40bから他方側のサイド接合部40bまで連続的に設けられている(図2参照)。これにより、着用者の臀部側脚回りの広い領域でフィット性をより高めることができる。
 また、ナプキン1において、伸縮領域20EAの伸縮方向(左右方向)における応力は、吸収体弾性部材50が配置されている領域の伸縮方向(上下方向)における応力よりも大きいことが望ましい。ここで、伸縮領域20EAの応力の測定には、例えば、(株)島津製作所製のオートグラフ型引張試験機(例えば、AG-1KN1)を用いて下記のように行うことができる。まず、ナプキン1の前側胴回り部材20fをその表面に肌側シート22の収縮作用によるギャザーがなくなる程度にまで伸長させた状態で、伸縮領域20EAの幅方向の寸法を測定した後、カッターによって、伸縮領域20EAを、その寸法で切断して試料とする。次に、試料の一方端を固定チャック、他方端を可動チャックに挟み、300mm/minの速度で初期寸法の約90%の大きさまで伸長させた後に反転させて、初期寸法の約75%の大きさまで各試料を収縮させたときの引張荷重(N)を求めて、単位長さ(mm)当たりの応力(N/mm)に換算して応力とする。吸収体弾性部材50が配置されている領域の応力についても、吸収性本体10の所定部分を切り出して試料とし、同様にして測定することができる。
 なお、伸縮領域20EA及び吸収体弾性部材50について、「引張係数」を用いて比較しても良い。すなわち、伸縮領域20EAの伸縮方向(左右方向)における引っ張り係数が、吸収体弾性部材50が配置されている領域の伸縮方向(上下方向)における引っ張り係数よりも大きくなるようにしても良い。なお、引張係数は、どの程度、各部位が伸張し易い状態にあるかについて規定する係数である。例えば、以下のような方法によって、引張係数を算出することができる。
 まず、測定対象の製品(ナプキン1)から、測定対象の部位(伸縮領域20EA及び吸収体弾性部材50を含む部位)について、上述と同様にして、試料として切り出す。次いで、切り出した試料を、引張り負荷をかけずに、自然状態にて、20℃で、60RH雰囲気下にて、60分間、放置する。そして、試料の伸縮方向に沿って、伸縮方向に直交する幅方向の中央位置に線Lを引き、自然状態での線Lの長さを測定する。この際、水平な台状にて、なるべく試料に負荷をかけずに線Lを引き、線Lの長さを測定する。ここで、線Lの長さを初期長さ「A」とする。また、試料において、なるべく長くなるように線Lを引くことが、測定誤差を小さくするためには、好ましいが、次の引張試験機のチャックに挟む部位と線Lとが重ならないようにする必要がある。次いで、島津製作所社製オートグラフ等の引張試験機に、試料の伸縮方向の両端部を保持し、0.8Nの負荷がかかるまで、試料を伸長し、伸長時における線Lの長さを測定し、係る状態の線Lの長さ「A’」とする。例えば、引張試験機において、引張り速度100mm/分で試料の伸縮方向に沿って引っ張る(水平面に対して、垂直上方に引っ張る)。これらの測定値から、以下の式によって、引張係数を算出することができる。
 引張係数=(A’-A)/A
 ナプキン1において、伸縮領域20EAの応力(若しくは引っ張り係数)が、吸収体弾性部材50の応力(引っ張り係数)よりも大きければ、吸収体弾性部材50によって吸収性本体10の上端部を下側に引き下げるように作用する力よりも、伸縮領域20EAによって胴回り部材20(腹側胴回り部材20f)を左右方向に収縮させるように作用する力の方が強くなりやすい。そのため、吸収体弾性部材50によって吸収性本体10の上端部を上下方向の下側に引き下げる力に抗して、胴回り部材20の位置ずれが生じ難くなる。これにより、着用者の胴回りにおける胴回り部材20のフィット性を維持しやすくすることができる。
===第2実施形態===
 第2実施形態では、胴回り部材20に、伸縮領域20EAよりも伸縮性の低い低伸縮領域20NAを有するパンツ型ナプキン2(以下では、単に「ナプキン2」とも呼ぶ)について説明する。図7は、展開かつ伸長状態のナプキン2を厚さ方向の肌側から見た平面図である。
 ナプキン2の基本構成は、第1実施形態のナプキン1とほぼ同様である。すなわち、ナプキン2は、液吸収性の吸収性本体10と、吸収性本体10の非肌側に設けられた胴回り部材20と、を有している。一方、ナプキン2では、少なくとも前側胴回り部材20fにおいて、伸縮性を有する肌側シート22によって形成される伸縮領域20EAの左右方向外側に隣接して、伸縮領域20EAよりも伸縮性の低い低伸縮領域20NAを有している。言い換えると、左右方向において伸縮領域20EAよりも外側、且つ、上下方向において伸縮領域20EAと重複する位置に低伸縮領域20NAが配置されている(図7の斜線部参照)。
 ナプキン2において、低伸縮領域20NAは、例えば、肌側シート22の所定の領域を非伸縮化処理することによって形成される。したがって、前側胴回り部材20fは、伸縮領域20EAにおいて左右方向の伸縮性を有し、その左右方向両側の低伸縮領域20NAにおいて伸縮性を有していない、若しくは、伸縮性が非常に低くなっている。
 自然状態や着用状態の前側胴回り部材20fにおいて、伸縮領域20EAでは、肌側シート22が左右方向に収縮するのに対して非肌側シート21は収縮し難いため、非肌側の表面に上下方向に延びる細かい皺が複数形成される。一方、低伸縮領域20NAでは、肌側シート22及び非肌側シート21が何れも収縮し難いため、表面に皺が形成されにくい。そのため、前側胴回り部材20fのうち、低伸縮領域20NAでは、伸縮領域20EAと比較してシート部材の保形性が確保されやすい。したがって、例えば、ナプキン2を着用した状態から前側胴回り部材20fに係止されている係止部32を剥がす動作を行う際に、低伸縮領域20NA付近ではシート部材(胴回り部材20)が撓んだりよれが生じたりすることが抑制されやすくなる。これにより、前側胴回り部材20fから係止部32を剥がす動作をスムーズに行いやすくなる。また、外出先のトイレで使用済みのナプキン2を新しいナプキン2と交換するような場合に、低伸縮領域20NA付近において前側胴回り部材20fの保形性が確保されやすくなっているため、当該領域に係止部32を係止させる動作を行いやすくすることができる。
 なお、上述したように、不織布等のシート部材を非伸縮化処理することによって低伸縮領域20NAが形成されている場合、当該領域では不織布の繊維(ループ部材)が硬化するため、表面に係止部32の面ファスナー(フック部材)が係合し難くなる。そのため、ナプキン2の胴回り部材20では、図7のように、係止部32を係止させる領域と低伸縮領域20NAとが重複しないように低伸縮領域20NAが配置されている。言い換えると、低伸縮領域20NA以外の領域に係止部32が係止されるように、伸縮領域20EA及び低伸縮領域20NAの範囲が設定されている。但し、低伸縮領域20NAに係止部32を係止すること自体は可能であり、係止部32と低伸縮領域20NA(非伸縮領域)とが重複していても良い。
 また、胴回り部材20に、伸縮領域20EAと低伸縮領域20NAとが設けられている場合、伸縮領域20EAの左右方向における長さ(幅)の方が、低伸縮領域20NAの左右方向における長さ(幅)よりも長いことが望ましい。ナプキン2では、ナプキン1と同様に、左右方向において一対の係止部32,32が係止されている間の領域で、胴回り部材20が伸縮性を有していることによって、着用者の胴回りにおけるフィット性を向上させることが可能である。このとき、仮に、低伸縮領域20NAの幅が伸縮領域20EAの幅よりも広くなると、胴回り部材20において伸縮性が作用する領域が小さくなり、十分なフィット性が得られなくなるおそれがある。これに対して、ナプキン2では、図7のように、伸縮領域20EAの左右方向における幅が低伸縮領域20NAの左右方向における幅よりも広く、胴回り部材20(前側胴回り部材20f)に、十分な伸縮性が付与される。したがって、ナプキン2のフィット性を向上させることができる。
 また、図7のように、低伸縮領域20NAに分離部25が設けられていることにより、当該分離部25を分離する動作を行いやすくすることができる。例えば、分離部25が上述したミシン目である場合、低伸縮領域20NAが伸縮し難いため、胴回り部材20を構成しているシート部材に対してミシン目を破るための力を作用させやすく、簡単に分離部25を分離させることができる。
 ===ナプキン1及びナプキン2に関する他の特徴===
 ナプキン1及びナプキン2は、上述した特徴の他に以下のような特徴を有している。
 ナプキン1及びナプキン2の前側胴回り部材20f(前身頃)では、係止部32,32を係止した際に、左右一対の係止部32,32に挟まれる領域の全体に亘って伸縮領域20EAが設けられている(図6等参照)。すなわち、係止部32の上下方向の中央位置32Cにおいて伸縮領域20EAを有しているだけではなく、上下方向において係止部32の上端32etから下端32ebまでの間、且つ、左右方向において一対の係止部32,32の間(32,32の左右方向における内側端同士の間)の矩形状の領域の全体に亘って、左右方向に連続する伸縮領域20EAを有している。
 したがって、左右一対の係止部32,32に挟まれている矩形状領域の全体が左右方向に収縮し、一対の係止部32,32を介して、後側胴回り部材20b(後身頃)の左右方向両端部が、より内側に引っ張られやすくなる。これによって、胴回り開口1aが収縮して着用者の胴回りに沿って、よりフィットしやすく、位置ずれ等を生じ難くなる。
 また、吸収性本体10に設けられている吸収体弾性部材50は、ナプキン1,2の前後方向の後側(背側)における長さが、前側(腹側)における長さよりも長くなっている。図5では、展開且つ伸長状態のナプキン1の縦方向(長手方向)において、中央位置CLよりも後側(背側)における吸収体弾性部材50の長さL50bが、前側(腹側)における吸収体弾性部材50の長さL50fよりも長くなっている(L50b>L50f)。
 ナプキン1,2の着用時において、前後方向における中央位置CLよりも後側の領域は、着用者の臀部に位置する部位であるため、臀部の割れ目に沿って吸収性本体10がフィットしていないと、経血等の排泄液が臀部の割れ目を伝って吸収性本体10の外側に漏れ出てしまうおそれがある。これ対して、図5のように、縦方向(長手方向)の後側における吸収体弾性部材50の長さL50bを長くすることで、吸収性本体10の後側における広い範囲で吸収体弾性部材50による収縮力を作用させることができる。すなわち、吸収体弾性部材50による収縮力によって吸収性本体10が着用者の身体側に押し付けられ、臀部の割れ目にしっかりとフィットしやすくなる。これにより、ナプキン1,2のフィット性がより向上し、経血等の排泄液を漏れ難くすることができる。
 さらに、ナプキン1,2の後側胴回り部材20b(後身頃)の上下方向において、吸収体弾性部材50の後側端50eb(背側の上端)は、タブ30の下端30ebよりも上側に位置している(図5参照)。つまり、後側胴回り部材20b(後身頃)の上下方向において、一対のタブ30,30が配置されている領域と、吸収体弾性部材50による伸縮性が作用する領域とが、少なくとも一部で重複している。このような構成であれば、ナプキン1,2の着用動作時に、後側胴回り部材20bのタブ30,30が左右方向の両外側に引っ張られると、タブ30,30を引っ張る力が吸収体弾性部材50にも連動して作用するようになる。したがって、着用者が、タブ30,30を掴んで左右方向に引っ張り、前側胴回り部材20f側に係止させる動作を行うと、吸収体弾性部材50の後側上端部(後側端50ebを含む)が左右方向に引っ張られる。これにより、吸収性本体10の後側領域が下側にずり落ちにくくなると共に、吸収体弾性部材50の収縮力によって着用者の臀部の溝によりフィットしやすくなる。
 また、図5に示されるように、前側胴回り部材20fの下側の端縁部(脚回り開口1bの輪郭)に沿って配置されている前側脚回り弾性部材28の左右方向における長さW28は、後側胴回り部材20bの下側の端縁部(脚回り開口1bの輪郭)に沿って配置されている後側脚回り弾性部材29の左右方向における長さW29よりも短くなっている(W28<W29)。言い換えると、ナプキン1,2では、前側胴回り部材20fにおいて前側脚回り弾性部材28による左右方向の収縮力が作用している範囲は、後側胴回り部材20bにおいて後側脚回り弾性部材29による左右方向の収縮力が作用している範囲よりも狭くなっている。図5の場合、後側胴回り部材20bでは左右方向の全域に後側脚回り弾性部材29の収縮力が作用するのに対して、前側胴回り部材20fでは左右方向の両端部において前側脚回り弾性部材28による収縮力が作用しない領域が設けられている。
 前側胴回り部材20fの左右方向における両端部が収縮し難くなっていることにより、ナプキン1,2を着用する際に、前側胴回り部材20fの左右方向の端部を掴んで、後側胴回り部材20bの左右方向の端部に設けられたタブ30を係止する動作を行いやすくすることができる。すなわち、前側胴回り部材20fの左右方向の端部に掴み代が形成されていることにより、ナプキン1,2の着用動作が容易になり、身体にフィットさせやすくすることができる。
 また、図2及び図6に示されるように、タブ30の係止部32が前側胴回り部材20fに係止されている状態において、前側脚回り弾性部材28は、係止部32よりも下側に配置されている。すなわち、前側脚回り弾性部材28の上端の位置は、係止部32の下端32ebの位置よりも上下方向の下側に位置している。したがって、前側胴回り部材20fにおいて、係止部32を係止する領域には、前側脚回り弾性部材28による収縮力がより作用し難くなり、ナプキン1,2の着用動作時に、前側胴回り部材20fにタブ30を係止する動作をより行いやすくすることができる。また、前側胴回り部材20fにタブ30が係止された状態において、前側脚回り弾性部材28の伸縮性が係止部32によって干渉され難くなることから、前側胴回り部材20fにおいて、脚回り開口1bが着用者の鼠径部にフィットしやすくなる。これにより、ナプキン1,2のフィット性を向上させることができる。
 また、ナプキン1,2の吸収性本体10や胴回り部材20に、冷感剤や温感剤、香料等の機能材が設けられていても良い。例えば、吸収性本体10を構成する肌側シート12の肌側面若しくは非肌側面の所定の領域に、冷感剤を設けることにより、ナプキン1,2の着用時に、着用者に清涼効果等を与えることができる。
 機能材として冷感剤を用いる場合には、当技術分野で一般的に冷感剤として知られているものを使用可能であるが、揮発性を有し、皮膚の神経にある受容体活性化チャネル(TRPM8)に作用するものが好ましい。例えば、メントール(例として、l-メントール)及びその誘導体(例えば、乳酸メンチル)、サリチル酸メチル、カンファー、キュウリエキス、植物(例えば、ミント、ユーカリ、ナツメグ)由来の精油等が挙げられる。
 機能材として温感剤を用いる場合も同様に、当技術分野で一般的に温感剤として知られているものを使用可能である。例えば、カプシコシド、カプサイシン(LD50:47mg/kg,分子量:305)、カプサイシノイド類(ジヒドロカプサイシン、ノルジヒドロカプサイシン、ホモジヒドロカプサイシン、ホモカプサイシン、ノニバミド等)、カプサンチン、ニコチン酸ベンジル(LD50:2,188mg/kg,分子量:213)、ニコチン酸β-ブトキシエチル、N-アシルワニルアミド、ノナン酸バニリルアミド、多価アルコール、唐辛子末、唐辛子チンキ、唐辛子エキス、ノナン酸バニリルエーテル、バニリルアルコールアルキルエーテル誘導体(例えば、バニリルエチルエーテル、バニリルブチルエーテル(LD50:4,900mg/kg,分子量:210)、バニリルペンチルエーテル、バニリルヘキシルエーテル)、イソバニリルアルコールアルキルエーテル、エチルバニリルアルコールアルキルエーテル、ベラトリアルアルコール誘導体、置換ベンジルアルコール誘導体、置換ベンジルアルコールアルキルエーテル、バニリンプロピレングリコールアセタール、エチルバニリンプロピレングリコールアセタール、ショウガエキス、ジンジャーオイル、ジンゲロール(LD50:250mg/kg,分子量:294)、ジンゲロン、ヘスペリジン、及びピロリドンカルボン酸、並びにそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
 機能材として香料を使用する場合も同様に、当技術分野で一般的に香料として知られているものを使用可能である。例えば、グリーンハーバル調の香料(グリーンハーバル様香気)を用いることができる。グリーンハーバル様香気は、グリーン様香気(グリーンノート)又はハーバル様香気(ハーバルノート)を含む香調である。グリーン様香気とは、草や若葉のすがすがしい香調をいう。ハーバル様香気(ハーバルノート)とは、ハーブを用いた自然で、薬草的な香り立ちが特徴の香調をいう。グリーンハーバル様香気を有する香料を含有する香料組成物は、シス-3-ヘキセノール、ギ酸シス-3-ヘキセニル、酢酸シス-3-ヘキセニル、プロピオン酸シス-3-ヘキセニル、酪酸シス-3-ヘキセニル、トランス-2-ヘキセナール、酢酸トランス-2-ヘキセニル、酢酸ヘキシル、酢酸スチラリル、2-メチル-3-(3,4-メチレンジオキシフェニル)-プロパナール(IFF社名、ヘリオナール)、3(4)-(5-エチルビシクロ[2,2,1]ヘプチル-2)-シクロヘキサノール、2-ペンチロキシグリコール酸アリル(IFF社名、アリルアミルグリコレート)、4-メチル-3-デセン-5-オール(Givaudan社名、ウンデカベルトール)、ヘキシルアルデヒド、2,4-ジメチル-3-シクロヘキセニルカルボキシアルデヒド(IFF社名、トリプラール)及びフェニルアセトアルデヒドより選択される1種又は2種以上の香料を含有することが好ましい。
 また、これらの機能材が芯材として水崩壊性のマイクロカプセルに内包された状態で配置されているのであっても良い。水崩壊性のマイクロカプセルは、直径1~1,000μmの大きさを有し、芯材(冷感成分)を内包する空間を有するカプセルを意味する。上記カプセルは、芯材を内包し且つ芯材の放出を制御することができるものであれば、その外観形状は特に制限されず、例えば、球形、不定形等の外観形状が挙げられる。また、上記カプセルは、芯材を保持する空間を1つ有する単核型、芯材を保持する空間を複数有する多核型、又は、粒子内部に微粒子状の芯物質が分散する構造、或いは液体状の芯物質が含浸する構造のマトリックス型であることができる。上記空間の形状としては、球形、不定形等の空間形状が挙げられる。
 マイクロカプセルにおいては、芯材を内包(或いは含有)する膜材(壁材)が化学的な刺激によって変化し、内包(或いは含有)する成分を放出させる。化学的な刺激としては、例えば、体液等の液体(水溶液)とマイクロカプセルの壁材との接触などが挙げられる。これらの化学的な刺激をマイクロカプセルの壁材に与えることによって、壁材の崩壊を起こすことができる。この結果、マイクロカプセル内の芯材(機能材)の放出を開始させるか、又は、刺激前に徐々に放出していた場合には、その放出の程度を促進させることができる。
 なお、上記マイクロカプセルは市販されており、例えば、Symrise社から市販される、INCAP(商標)等が挙げられる。また、上記マイクロカプセルは、水にマイクロカプセルの素材を溶解させて水溶液を形成し、当該水溶液に冷感成分及び界面活性剤を混合し、上記水溶液をスプレーしながら減圧乾燥することにより製造することができる。また、マイクロカプセルとして、水崩壊性のマイクロカプセルについて例示したが、シクロデキストリンに機能材が包接されたマイクロカプセル等であってもよい。
===その他===
 上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。
 上述の実施形態では、胴回り部材20を構成する肌側シート22,23として、伸縮不織布等の伸縮性シートを用いることによって、胴回り部材20に左右方向の伸縮性を付与していたが、胴回り部材20に他の伸縮部材が設けられていても良い。例えば、図2のように、前側胴回り部材20f及び後側胴回り部材20bの上端部に、それぞれ糸ゴム等の胴回り弾性部材27が左右方向に沿って伸縮可能に設けられていても良い。このような胴回り弾性部材27が設けられることにより、胴回り開口1aにおけるフィット性がより高まり、ナプキン1の着用時に、胴回り部材20の位置ずれを抑制することができる。
 また、胴回り部材20に胴回り弾性部材27を設ける場合、胴回り弾性部材27の少なくとも一部が、肌側シート22,23とそれぞれ重複するように配置すると良い。このようにすれば、胴回り弾性部材27が発現する左右方向の伸縮性と、肌側シート22,23が発現する左右方向の伸縮性とが連動して、着用者の胴回りにおけるナプキン1のフィット性をより高めることができる。
 上述の実施形態では、分離部25によって胴回り部材20を分離した後のテープ型状態のナプキン1,2において、タブ30が後側胴回り部材20b(後身頃)側に接合されており、係止部32を前側胴回り部材20f(前身頃)に係止させる例について説明されていたが、タブ30の配置はこの限りではない。例えば、胴回り部材20を分離した後で、タブ30が前側胴回り部材20f(前身頃)側に設けられ、係止部32を後側胴回り部材20b(後身頃)に係止させる構成としても良い。図2等で説明したように、後側胴回り部材20bには伸縮性を有する肌側シート23が設けられていることから、後側胴回り部材20bも、前側胴回り部材20fの伸縮領域20EAと同様の伸縮領域を有している。したがって、後側胴回り部材20bに一対の係止部32,32を係止した場合であっても、該係止部32,32間の領域が伸縮性を有すこととなるため、着用者の胴回りにおけるフィット性を向上させることができる。
 上述の実施形態では、左右方向の両側に一対の係止部32が設けられた例について説明されていたが、係止部32が複数対設けられていても良い。例えば、上下方向に離間して係止部32が2つ配置されていることにより、二対の係止部32を有するパンツ型吸収性物品としても良い。この場合、複数対の係止部のうち、何れか一対の係止部の上下方向中央位置において伸縮領域が設けられていれば、当該係止部間で胴回り開口が収縮しやすくなるため、上述したような良好なフィット性を実現することができる。
1 ナプキン(パンツ型吸収性物品)(第1実施形態)、
1a 胴回り開口、1b 脚回り開口、
2 ナプキン(パンツ型吸収性物品)(第2実施形態)、
10 吸収性本体、
11 吸収性コア、
12 トップシート、
13 バックシート、13a 液不透過性シート、13b 疎水性シート、
20 胴回り部材、
20f 前側胴回り部材、
20b 後側胴回り部材、
20EA 伸縮領域、20NA 低伸縮領域、
21 非肌側シート、22 肌側シート、23 肌側シート、
25 分離部、25fe 分離端、25be 分離端、
27 胴回り弾性部材、28 前側脚回り弾性部材、29 後側脚回り弾性部材、
30 タブ、
31 基材シート、32 係止部、35 タブ接合部、
40 サイド接合部、40f 端部、40b 端部、
50 吸収体弾性部材、
CL 中央位置
 

Claims (25)

  1.  互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、
     吸収性本体と、前記吸収性本体の非肌側に重ねて配置された胴回り部材と、を有するパンツ型吸収性物品であって、
     前記胴回り部材を前身頃と後身頃とに分離するための一対の分離部を有し、
     前記前身頃及び前記後身頃の一方の前記左右方向における両側部には、前記前身頃及び前記後身頃の他方の所定の領域に取り外し可能に係止される係止部が少なくとも一対設けられており、
     前記前身頃及び前記後身頃の前記他方は、前記上下方向における前記係止部の中央位置に、前記左右方向に沿って伸縮可能な伸縮領域を有している、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  2.  請求項1に記載のパンツ型吸収性物品であって、
     前記吸収性本体は、前記吸収性本体の長手方向に沿って伸縮する吸収体弾性部材を有している、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  3.  請求項2に記載のパンツ型吸収性物品であって、
     前記吸収体弾性部材は、前記左右方向に所定の間隔を空けて複数設けられており、
     前記伸縮領域の前記左右方向における幅は、
     前記左右方向の最も一方側に配置された前記吸収体弾性部材と、前記左右方向の最も他方側に配置された前記吸収体弾性部材との前記左右方向における間隔よりも大きい、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  4.  請求項2または3に記載のパンツ型吸収性物品であって、
     前記吸収性本体は、高吸収性ポリマーを含んだ吸収性コアを有し、
     前記伸縮領域の前記左右方向における幅は、
    前記吸収性コアの前記左右方向における幅よりも大きい、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  5.  請求項2~4の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
     前記伸縮領域の前記左右方向における幅は、
     前記吸収性本体の前記左右方向における幅よりも大きい、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  6.  請求項2~5の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
     前記上下方向において、前記吸収体弾性部材の前側上端が、前記伸縮領域の下端よりも下側に位置している、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  7.  請求項2~6の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
     前記上下方向において、前記吸収体弾性部材の前側上端が、前記分離部の下端よりも下側に位置している、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  8.  請求項2~7の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
     前記左右方向の両端部において前記前身頃及び前記後身頃を互いに接合する一対のサイド接合部を有し、
     前記胴回り部材に前記係止部が係止されている状態において、前記係止部は、前記吸収体弾性部材よりも前記左右方向の外側、且つ、前記サイド接合部よりも前記左右方向の内側に位置している、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  9.  請求項1~8の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
     前記上下方向において、前記伸縮領域と、前記吸収性本体の前記左右方向における両端部とが重複する部分を有している、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  10.  請求項1~9の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
     展開かつ伸長状態において厚さ方向に見たときに、前記伸縮領域と前記吸収性本体とが重複する部分における前記伸縮領域の前記左右方向の収縮力は、前記伸縮領域と前記吸収性本体とが重複しない部分における前記伸縮領域の前記左右方向の収縮力よりも小さい、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  11.  請求項1~10の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
     前記伸縮領域よりも伸縮性の低い低伸縮領域を有し、
     前記低伸縮領域は、前記左右方向において前記伸縮領域よりも外側に配置されている、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  12.  請求項11に記載のパンツ型吸収性物品であって、
     前記低伸縮領域は、少なくとも一部が、前記左右方向において前記伸縮領域よりも外側、且つ、前記上下方向において前記伸縮領域と重複する位置に配置されている、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  13.  請求項11または12に記載のパンツ型吸収性物品であって、
     前記伸縮領域の前記左右方向における幅は、前記低伸縮領域の前記左右方向における幅よりも大きい、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  14.  請求項1~13の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
     前記上下方向において、前記係止部の全体が、前記伸縮領域と重複している、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  15.  請求項1~14の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
     前記吸収性本体は、高吸収性ポリマーを含んだ吸収性コアを有し、
     前記上下方向において、前記係止部の下端が、前記吸収性コアの上端よりも上側に位置している、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  16.  請求項1~15の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
     前記係止部が設けられたタブを有し、
     前記係止部よりも前記左右方向の外側において、前記タブを前記胴回り部材に接合するタブ接合部を有し、
     前記係止部には、面ファスナーのフック部材若しくはループ部材が設けられている、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  17.  請求項16に記載のパンツ型吸収性物品であって、
     前記左右方向の両端部において前記前身頃及び前記後身頃を互いに接合する一対のサイド接合部を有し、
     前記左右方向において、
       前記タブ接合部は、前記吸収性本体の外側端から前記サイド接合部までの何れかの位置に設けられており、
       前記タブ接合部と前記係止部との間に前記分離部が配置されている、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  18.  請求項1~17の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
     前記後身頃は、前記後身頃の下側端縁部に沿って前記左右方向に伸縮可能な脚回り弾性部材を有している、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  19.  請求項1~18の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
     前記吸収性本体は、前記吸収性本体の長手方向に沿って伸縮する吸収体弾性部材を有し、
     前記伸縮領域の前記左右方向における応力は、前記吸収体弾性部材が配置されている領域の前記上下方向における応力よりも大きい、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  20.  請求項1~19の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
     前記前身頃及び前記後身頃の前記他方は、前記上下方向における前記係止部の上端と下端との間且つ前記左右方向における一対の前記係止部の内側端同士の間の全体に亘って、前記伸縮領域を有している、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  21.  請求項1~20の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
     前記吸収性本体は、前記吸収性本体の長手方向に沿って伸縮する吸収体弾性部材を有し、
     前記長手方向において、中央位置よりも後側における前記吸収体弾性部材の長さは、前記中央位置よりも前側における前記吸収体弾性部材の長さよりも長い、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  22.  請求項21に記載のパンツ型吸収性物品であって、
     前記後身頃は、前記係止部が設けられたタブを有し、
     前記上下方向において、前記吸収体弾性部材の後側の上端が、前記タブの下端よりも上側に位置している、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  23.  請求項1~22の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
     前記前身頃の前記上下方向における下側の端縁部に沿った前側脚回り弾性部材と、前記後身頃の前記上下方向における下側の端縁部に沿った後側脚回り弾性部材と、を有し、
     前記前側脚回り弾性部材の前記左右方向における長さは、前記後側脚回り弾性部材の前記左右方向における長さよりも短い、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  24.  請求項23に記載のパンツ型吸収性物品であって、
     前記上下方向において、前記前側脚回り弾性部材の上端が、前記係止部の下端よりも下側に位置している、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  25.  請求項1~24の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
     前記吸収性本体及び前記胴回り部材の少なくとも何れかの所定の領域に、
     冷感剤及び温感剤及び香料の少なくとも何れかを含む機能材が設けられている、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
     
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