JP3244284U - 吸収性物品の個包装体 - Google Patents

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Abstract

吸収性物品(1)と、折り畳み部(LB、RB、BL)で折り畳まれた状態の1つの吸収性物品(1)を包装する包装材(101)とを備える吸収性物品の個包装体(100)であって、胴回り部は、一方側胴回り部と他方側胴回り部とに分離可能であり、分離させた分離状態の一方側胴回り部と他方側胴回り部とを連結させるための連結部(60)を備え、連結部(60)の左右方向の一端部は、胴回り部に接合されており、連結部(60)の肌側面は、左右方向における一端部よりも他端側に、他方側胴回り部の非肌側面に分離可能に係合する係合部(61)を有し、左右方向における係合部(61)から連結部(60)の他端までの領域、上下方向における係合部(61)から連結部(60)の上端までの領域、又は上下方向における係合部(61)から連結部(60)の下端までの領域は、他方側胴回り部に係合しない非係合領域(60n)であり、非係合領域(60n)の少なくとも一部が、折り畳み部(LB、RB、BL)で折り畳まれた吸収性物品(1)の所定部分で覆われている。

Description

本発明は、吸収性物品の個包装体及び吸収性物品の個包装体の製造方法に関する。
尿、便、月経血等の排泄物を吸収する吸収性物品として、パンツ型の使い捨ておむつやショーツ型の生理用ナプキン等が知られている。例えば、特許文献1には、再固定自在に接合することができる固定用構成要素を有するトレーニングパンツが記載されており、前部ウェスト領域に設けられた固定用構成要素を、後部ウェスト領域に設けられた装着パネルとを再固定自在に接合することで、ウェスト開口部及び一対の脚開口部を有する再固定自在パンツが形成されることが記載されている。
特表2002-532147号公報
特許文献1に示すトレーニングパンツのような吸収性物品は、携帯性の観点から、1個の吸収性物品を包装材で収容した個包装体が望まれているところ、個包装体の吸収性物品が包装材の内側で移動したり、個包装体に外部からの力が加えられたりして、再固定自在に接合可能な固定用要素が折れ曲がったり、変形したりする恐れがあった。
本発明は、上記のような問題を鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、包装材に収容された状態の吸収性物品の非係合領域が折れ曲がったり、破損したりしてしまう恐れを軽減させることができる吸収性物品の個包装体を提供することにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、胴回り部及び股下部を有し、展開状態としたときに、互いに直交する上下方向、左右方向、及び前後方向を備える吸収性物品と、少なくとも1つの折り畳み部で折り畳まれた状態の1つの前記吸収性物品を包装する包装材と、を備える吸収性物品の個包装体であって、前記胴回り部は、一方側胴回り部と、前記一方側胴回り部に接合された他方側胴回り部とを有し、前記胴回り部は、前記一方側胴回り部と前記他方側胴回り部とに分離可能であり、前記胴回り部は、分離させた分離状態の前記一方側胴回り部と前記他方側胴回り部とを連結させるための連結部を備え、前記連結部の前記左右方向の一端部は、前記胴回り部に接合されており、前記連結部の肌側面は、前記左右方向における前記一端部よりも他端側に、前記他方側胴回り部の非肌側面に分離可能に係合する係合部を有し、前記左右方向における前記係合部から前記連結部の他端までの領域、前記上下方向における前記係合部から前記連結部の上端までの領域、又は前記上下方向における前記係合部から前記連結部の下端までの領域は、前記他方側胴回り部に係合しない非係合領域であり、前記非係合領域の少なくとも一部が、前記折り畳み部で折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分で覆われていることを特徴とする吸収性物品の個包装体である。
また、胴回り部及び股下部を有し、展開状態としたときに、互いに直交する上下方向、左右方向、及び前後方向を備える吸収性物品と、少なくとも1つの折り畳み部で折り畳まれた状態の1つの前記吸収性物品を包装する包装材と、を備える吸収性物品の個包装体であって、前記胴回り部は、一方側胴回り部と他方側胴回り部とに分離可能であり、前記一方側胴回り部は、前記左右方向における両側端に、それぞれ一方側胴回り側端を有し、前記他方側胴回り部は、前記左右方向における両側端に、それぞれ他方側胴回り側端を有し、前記胴回り部は、前記一方側胴回り部又は前記他方側胴回り部に分離可能に係合する係合部を有し、前記一方側胴回り側端は、前記他方側胴回り部より非肌側に位置しており、前記他方側胴回り側端は、前記一方側胴回り部より肌側に位置しており、前記左右方向において、前記係合部から前記一方側胴回り側端までの領域、前記一方側胴回り部のうち前記左右方向において前記係合部と重なる部分で、且つ上端から前記係合部までの領域、又は前記一方側胴回り部のうち前記左右方向において前記係合部と重なる部分で、且つ下端から前記係合部までの領域は、前記他方側胴回り部に係合しない非係合領域であり、前記非係合領域の少なくとも一部が、前記折り畳み部で折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分で覆われていることを特徴とする吸収性物品の個包装体である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、包装材に収容された状態の吸収性物品の非係合領域が折れ曲がったり、破損したりしてしまう恐れを軽減させることができる。
展開状態且つ自然状態の吸収性物品1の概略斜視図である。 分離平面状態且つ伸長状態の吸収性物品1を非肌側から見た平面図である。 図3Aは、パンツ型状態の吸収性物品1を上側から見たときの模式図である。図3Bは、テープ型状態の吸収性物品1を上側から見たときの模式図である。 個包装体100の平面図である。 個包装体100の製造方法の流れを示す図である。 展開状態の吸収性物品1を腹側から見た模式図である。 図7Aは、図6の吸収性物品1を折り基準位置B1で折り畳んだ状態を示す図である。図7Bは、図7Aの吸収性物品1を折り基準位置B2で折り畳んだ状態を示す図である。 折り畳み状態の吸収性物品1を示す図である。 吸収性物品載置工程後の状態を説明する図である。 吸収性物品1と包装材101の左右方向における一方側を折り返した状態を示す図である。 吸収性物品1と包装材101の左右方向における他方側を折り返した状態を示す図である。 図3A中の部分Zの拡大図である。 第1実施形態の変形例の吸収性物品1を腹側から見た模式図である。 図14Aは、第1実施形態の変形例の折り畳み収容工程を説明する図である。図14Bは、図14Aの折り畳み収容工程後の個包装体100の平面図である。 吸収性物品2の概略側面図である。 分解平面状態且つ伸長状態の吸収性物品2を非肌側から見た平面図である。 パンツ型状態の吸収性物品2の係合状態を説明する図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
胴回り部及び股下部を有し、展開状態としたときに、互いに直交する上下方向、左右方向、及び前後方向を備える吸収性物品と、少なくとも1つの折り畳み部で折り畳まれた状態の1つの前記吸収性物品を包装する包装材と、を備える吸収性物品の個包装体であって、前記胴回り部は、一方側胴回り部と、前記一方側胴回り部に接合された他方側胴回り部とを有し、前記胴回り部は、前記一方側胴回り部と前記他方側胴回り部とに分離可能であり、前記胴回り部は、分離させた分離状態の前記一方側胴回り部と前記他方側胴回り部とを連結させるための連結部を備え、前記連結部の前記左右方向の一端部は、前記胴回り部に接合されており、前記連結部の肌側面は、前記左右方向における前記一端部よりも他端側に、前記他方側胴回り部の非肌側面に分離可能に係合する係合部を有し、前記左右方向における前記係合部から前記連結部の他端までの領域、前記上下方向における前記係合部から前記連結部の上端までの領域、又は前記上下方向における前記係合部から前記連結部の下端までの領域は、前記他方側胴回り部に係合しない非係合領域であり、前記非係合領域の少なくとも一部が、前記折り畳み部で折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分で覆われていることを特徴とする吸収性物品の個包装体である。
このような吸収性物品の個包装体によれば、包装材に収容された状態の吸収性物品の非係合領域が折れ曲がったり、破損したりしてしまう恐れを軽減させることができる。
胴回り部及び股下部を有し、展開状態としたときに、互いに直交する上下方向、左右方向、及び前後方向を備える吸収性物品と、少なくとも1つの折り畳み部で折り畳まれた状態の1つの前記吸収性物品を包装する包装材と、を備える吸収性物品の個包装体であって、前記胴回り部は、一方側胴回り部と、前記一方側胴回り部に接合された他方側胴回り部とを有し、前記胴回り部は、前記一方側胴回り部と前記他方側胴回り部とに分離可能であり、前記胴回り部は、分離させた分離状態の前記一方側胴回り部と前記他方側胴回り部とを連結させるための連結部を備え、前記連結部の前記左右方向の一端部は、前記胴回り部に接合されており、前記他方側胴回り部の非肌側面は、前記連結部の前記左右方向における前記一端部よりも他端側と分離可能に係合する係合部を有し、前記係合部を前記連結部に係合させた状態で、前記左右方向における前記係合部から前記連結部の他端までの領域、前記上下方向における前記係合部から前記連結部の上端までの領域、又は前記上下方向における前記係合部から前記連結部の下端までの領域は、前記他方側胴回り部に係合しない非係合領域であり、前記非係合領域の少なくとも一部が、前記折り畳み部で折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分で覆われていることを特徴とする吸収性物品の個包装体である。
このような吸収性物品の個包装体によれば、包装材に収容された状態の吸収性物品の非係合領域が折れ曲がったり、破損したりしてしまう恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記連結部は、前記連結部と前記胴回り部とを仮固定する仮固定部を有し、前記仮固定部は、前記左右方向における前記一端部よりも前記他端側に設けられていることが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、仮固定部によって、連結部が胴回り部から外れて、連結部が折れ曲がったり、破損したりしてしまう恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記仮固定部は、前記係合部と重なる位置に設けられていることが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、係合部と重なる位置に設けられた仮固定部によって、係合部による連結部の胴回り部への係合を補強することができるため、連結部が胴回り部から外れて、連結部が折れ曲がったり、破損したりしてしまう恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記仮固定部は、前記係合部と重ならない位置に設けられていることが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、係合部と重ならない位置に設けられた仮固定部によって、係合部だけでなく連結部を胴回り部に仮固定することができるため、連結部が胴回り部から外れて、連結部が折れ曲がったり、破損したりしてしまう恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記一方側胴回り部及び前記他方側胴回り部は、それぞれ前記左右方向に伸縮可能な伸縮部材を備え、前記一方側胴回り部、前記他方側胴回り部、及び前記連結部は、接合部で接合されており、前記連結部は、前記前後方向において、前記他方側胴回り部より非肌側に位置しており、前記吸収性物品を前記展開状態としたときに、前記接合部に前記左右方向の外側から隣接する外側隣接領域を有し、前記外側隣接領域は、前記一方側胴回り部と前記他方側胴回り部と前記連結部とが接合されておらず、前記吸収性物品を上側から見たときに、前記吸収性物品の上端において、前記外側隣接領域が、前記前後方向において、前記一方側胴回り部側に傾いていることが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、着用時に外側隣接領域が一方側胴回り部側に沿いやすくなるため、着衣の外側から接合部及び外側隣接領域が目立ちにくくなる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記一方側胴回り部及び前記他方側胴回り部は、それぞれ前記左右方向に伸縮可能な伸縮部材を備え、前記一方側胴回り部、前記他方側胴回り部、及び前記連結部は、接合部で接合されており、前記連結部は、前記前後方向において、前記他方側胴回り部より非肌側に位置しており、前記吸収性物品を前記展開状態としたときに、前記接合部に前記左右方向の内側から隣接する内側隣接領域と、前記接合部に前記左右方向の外側から隣接する外側隣接領域と、を有し、前記吸収性物品を上側から見たときに、前記吸収性物品の上端において、前記外側隣接領域の方が、前記内側隣接領域よりも曲率が大きいことが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、着用時に外側隣接領域が一方側胴回り部側に沿いやすくなるため、着衣の外側から接合部及び外側隣接領域が目立ちにくくなる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記一方側胴回り部及び前記他方側胴回り部は、それぞれ前記左右方向に伸縮可能な伸縮部材を備え、前記吸収性物品は、一対の前記上下方向に沿った左右折り畳み部で、前記連結部を外側にして折り畳まれていることが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、伸縮部材によって、一方側胴回り部及び他方側胴回り部は収縮するところ、連結部を備える側の胴回り部は、連結部を備えない側の胴回り部よりも剛性が高くなり、収縮しづらくなるため、連結部を備える胴回り部を外側にして左右折り畳み部で吸収性物品を折り畳むことで、連結部を内側にして折り畳んだ場合よりも収縮力が連結部に与える力を軽減させることができ、連結部を備えない側の胴回り部の収縮力によって連結部が引っ張られて折り曲げられたり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記吸収性物品は、前記左右方向に沿った上下折り畳み部で折り畳まれており、前記連結部は、前記上下折り畳み部で折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分で覆われており、前記上下折り畳み部を展開したときに、前記連結部が視認可能となることが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、着用者等が、上下折り畳み部を展開したときに、連結部を視認することができるため、連結部の存在を認識させやすくなる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記前後方向に沿った厚さ方向を有し、前記包装材は、一対の折り部と、前記折り部に沿った前記包装材同士を接合した包装接合部を備え、前記厚さ方向に見て、前記包装接合部が、前記連結部と重なる領域を有することが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、胴回り部のうち、連結部が設けられた部分は、剛性がより高くなっているため、連結部と重なる領域を有する包装接合部を設けることで、包装接合部の接合を安定した状態で行うことができ、接合をより強固にすることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記吸収性物品は、前記左右方向に沿った上下折り畳み部で折り畳まれており、前記連結部は、前記上下折り畳み部で折り畳まれており、前記係合部は、前記上下折り畳み部で折り畳まれていないことが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、連結部が上下折り畳み部で折り畳まれている場合であっても、係合部が上下折り畳み部で折り畳まれていないことで、係合部を平面状態に維持しやすくなり、他方側胴回り部にさせやすくなる。
胴回り部及び股下部を有し、展開状態としたときに、互いに直交する上下方向、左右方向、及び前後方向を備える吸収性物品と、少なくとも1つの折り畳み部で折り畳まれた状態の1つの前記吸収性物品を包装する包装材と、を備える吸収性物品の個包装体であって、前記胴回り部は、一方側胴回り部と他方側胴回り部とに分離可能であり、前記一方側胴回り部は、前記左右方向における両側端に、それぞれ一方側胴回り側端を有し、前記他方側胴回り部は、前記左右方向における両側端に、それぞれ他方側胴回り側端を有し、前記胴回り部は、前記一方側胴回り部又は前記他方側胴回り部に分離可能に係合する係合部を有し、前記一方側胴回り側端は、前記他方側胴回り部より非肌側に位置しており、前記他方側胴回り側端は、前記一方側胴回り部より肌側に位置しており、前記左右方向において、前記係合部から前記一方側胴回り側端までの領域、前記一方側胴回り部のうち前記左右方向において前記係合部と重なる部分で、且つ上端から前記係合部までの領域、又は前記一方側胴回り部のうち前記左右方向において前記係合部と重なる部分で、且つ下端から前記係合部までの領域は、前記他方側胴回り部に係合しない非係合領域であり、前記非係合領域の少なくとも一部が、前記折り畳み部で折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分で覆われていることを特徴とする吸収性物品の個包装体である。
このような吸収性物品の個包装体によれば、包装材に収容された状態の吸収性物品の非係合領域が折れ曲がったり、破損したりしてしまう恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記吸収性物品の前記前後方向に沿った厚さ方向を有し、前記吸収性物品は、前記左右方向に沿った上下折り畳み部で折り畳まれており、前記厚さ方向に見たとき、前記非係合領域の少なくとも一部が、前記上下折り畳み部で折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分と重なる領域に位置することが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、厚さ方向に見て、上下折り畳み部で折り畳まれた吸収性物品の部分と重なる非係合領域が、変形したり、破損したりする恐れをより軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記吸収性物品の前記前後方向に沿った厚さ方向を有し、前記吸収性物品は、前記上下方向に沿った左右折り畳み部で折り畳まれており、前記厚さ方向に見たときに、前記非係合領域の少なくとも一部が、前記左右折り畳み部で折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分と重なる領域に位置することが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、厚さ方向に見て、左右折り畳み部で折り畳まれた吸収性物品の部分と重なる領域の非係合領域が、変形したり、破損したりする恐れをより軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記左右折り畳み部が、前記上下方向に対して傾いており、前記左右折り畳み部の上端が、前記左右折り畳み部の下端より前記左右方向の内側に位置することが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、係合部より上側に位置する非係合領域の折れ曲がりや、破損を軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記左右折り畳み部は、前記左右方向の一方側に一方側左右折り畳み部と、他方側に他方側左右折り畳み部を有し、前記吸収性物品の前記左右方向の一方側の側端から前記一方側左右折り畳み部までの前記左右方向の長さと、前記吸収性物品の前記左右方向の他方側の側端から前記他方側左右折り畳み部までの前記左右方向の長さが異なることが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、非係合領域の変形や破損を軽減させつつ、個包装体に収容された吸収性物品の左右方向の長さを任意に設定可能となる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記非係合領域は、下端部に、前記非肌側に向かって折り返した下端折り部を有することが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、下端折り部を備えた非係合領域を、折り畳み部で折り畳まれた吸収性物品の所定部分で覆うことで、下端折り部を含め非係合領域の破損を軽減させつつ、下端折り部を備えることで、着用者等は、下端折り部を掴みやすくなるため、一方側胴回り部と他方側胴回り部とを連結させやすくなる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記非係合領域は、前記連結部の前記他端側の端部又は前記一方側胴回り側端側の端部に、前記非肌側に向かって折り返した側端折り部を有することが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、側端折り部を備えた非係合領域を、折り畳み部で折り畳まれた吸収性物品の所定部分で覆うことで、下端折り部を含め非係合領域の破損を軽減させつつ、側端折り部を備えることで、着用者等は、側端折り部を掴みやすくなるため、一方側胴回り部と他方側胴回り部とを連結させやすくなる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記非係合領域は、前記非肌側に向かって折り返した折り部を有さないことが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、非係合領域が折り部を有さないため、折り部を起点として非係合領域が折れ曲がったり破損したりする恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記前後方向に沿った厚さ方向を備え、前記吸収性物品の個包装体を前記厚さ方向に見たときに、前記左右方向において、前記非係合領域が、前記吸収性物品の内側に設けられていることが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、包装材に収容された状態で、非係合領域が、包装材に直接接触する恐れを軽減させることができるため、非係合領域が折れ曲がったり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記包装材は、一対の折り部を備え、前記吸収性物品の前記上下方向又は前記左右方向の何れか一方向の端と前記折り部の内面とが接触していることが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、包装材の上下方向の長さ又は左右方向の長さをより短くすることができるため、包装材に対する吸収性物品の上下方向の移動又は左右方向の移動を制限させやすくなり、非係合領域を含む吸収性物品の破損を軽減させやすくなる。
かかる吸収性物品の個包装体の製造方法であって、前記吸収性物品を、前記上下方向に沿った左右折り畳み部で折り畳む左右折り畳み工程と、前記左右折り畳み工程の後に、前記吸収性物品を、前記左右方向に沿った上下折り畳み部で折り畳む上下折り畳み工程と、前記上下折り畳み工程の後に、1つの前記吸収性物品を内部に収容するために、前記包装材を折る折り工程と、を有し、前記左右折り畳み工程又は前記上下折り畳み工程において、前記非係合領域の少なくとも一部を、折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分で覆うことが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体の製造方法によれば、非係合領域を吸収性物品の所定部分で覆った状態で包装材を折るため、折り工程で非係合領域が折れ曲がったり破損したりする恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体の製造方法であって、前記吸収性物品を、前記上下方向に沿った左右折り畳み部で折り畳む左右折り畳み工程と、前記左右折り畳み工程の後に、前記吸収性物品を左右方向に沿った上下折り畳み部で折り畳むことと、1つの前記吸収性物品を内部に収容するために、前記包装材を折り部で折ることとを一緒に行う折り畳み収容工程と、を有し、前記左右折り畳み工程又は前記折り畳み収容工程において、前記非係合領域の少なくとも一部を、折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分で覆うことが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体の製造方法によれば、吸収性物品に対する包装材の隙間をより小さくしつつ、非係合領域を吸収性物品の所定部分で覆うことができるため、非係合領域が折れ曲がったり破損したりする恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体の製造方法であって、前記左右方向において、前記一端部より前記他端側に、前記連結部と前記胴回り部とを仮固定する仮固定部を備えた吸収性物品を製造する吸収性物品製造工程と、前記吸収性物品製造工程の後に、前記包装材で、1つの前記吸収性物品を内部に収容する包装工程と、を有することが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体の製造方法によれば、包装工程において、連結部を胴回り部から分離して、折れ曲がったり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
===本実施形態===
以下、本実施形態に係る吸収性物品の一例として、生理用の所謂ショーツ型ナプキンとしての吸収性物品を例に挙げて説明する。ただし、吸収性物品は、生理用のショーツ型ナプキンに限定されず、例えば、大人用のパンツ型又はテープ型の使い捨ておむつや乳幼児用のパンツ型又はテープ型の使い捨ておむつ等であってもよい。
===第1実施形態===
<<<吸収性物品1>>>
図1は、展開状態且つ自然状態の吸収性物品1の概略斜視図である。図1に示すように、パンツ型状態の吸収性物品1は、展開状態において、互いに直交する「上下方向」、「左右方向」、「前後方向」とを有している。「展開状態」とは、吸収性物品1の折り畳みを全て展開した自然状態の吸収性物品1をいう。「自然状態」とは、おむつ1を所定時間放置したときの状態である。パンツ状の吸収性物品1(図1参照)の上下方向について、吸収性物品1のうち、胴回り開口部1a側を「上側」とし、股下側(股下部10m側)を「下側」とする。また、前後方向について、前側は「腹側」でもあり、後側は「背側」でもある。
図2は、分離平面状態且つ伸長状態の吸収性物品1を非肌側から見た平面図である。「分離平面状態」とは、パンツ型の吸収性物品1の左右方向の両側端部の側端部接合(「接合部」ともいう。)10e、10eをそれぞれ解き、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとを分離させて、上下方向に開き、平面状に広げた状態である。「伸長状態」とは、吸収性物品1を皺無く伸長させた状態、具体的には、おむつ1を構成する各部材(例えば、後述する外装体10や吸収性本体20等)の寸法がその部材単体の寸法と一致又はそれに近い長さになるまで伸長した状態のことを言う。分離平面状態且つ伸長状態の吸収性物品1は、互いに直交する「長手方向」、「左右方向」、「厚さ方向」を有し、吸収性物品1の「長手方向」は、図1の展開状態且つ自然状態の吸収性物品1の「上下方向」に沿い、図2に示す吸収性物品1の「厚さ方向」は、着用者の肌に接触する側を「肌側」といい、肌側の反対を「非肌側」といい、図1の展開状態且つ自然状態の吸収性物品1の「前後方向」に沿う。また、左右方向における「左側」は、着用中の着用者にとっての左側であり、左右方向における「右側」を着用中の着用者にとっての右側である。図2等のC-C線は左右方向における中心線ある。
吸収性物品1は、所謂2ピースタイプのショーツ型ナプキンであり、外装体10と、尿等の排泄物を吸収する吸収性本体20とを有する。なお、以下の説明では、2ピースタイプのショーツ型ナプキン(パンツ型吸収性物品)について説明するが、腹側胴回り部と背側胴回り部とを別体として配置した所謂3ピースタイプのショーツ型ナプキン(パンツ型吸収性物品)や、テープ型の吸収性物品等であってもよい。
吸収性物品1は、胴回り部10dと、着用者の股下に位置する股下部10mとを有する。胴回り部10dのうち、着用者の腹側を覆う腹側胴回り部10fであり、着用者の股下に位置する股下部10mである。股下部10mは、長手方向において、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとの間に介在する領域である。分離平面状態且つ伸長状態の吸収性物品1は、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bと股下部10mによって、平面視で略砂時計形状をしている。つまり、長手方向の中央部が左右方向の内側へ窪んでいる。この窪んだ部分は、パンツ型に成形すると、一対の脚回り開口部1bとなる。
分離平面状態且つ伸長状態の吸収性物品1の外装体10は、吸収性物品1の外形を成す部材である。また、外装体10は、吸収性本体20よりも左右方向における着用者の左側の外側に位置する左側延出部10Lと、右側の外側に位置する右側延出部10Rを有している。
図2に示すように、分離平面状態且つ伸長状態の吸収性物品1は、腹側胴回り部10fが、吸収性本体20の長手方向の一端側に位置し、背側胴回り部10bが、吸収性本体20の長手方向の他端側に位置する。腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bは、それぞれ両側端部に、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとを接合する側端部接合10eを有している。図2に示す分離平面状態且つ伸長状態の吸収性物品1の長手方向の略中央部、つまり股下部10mに設けられた、左右方向に沿った折り線CLで二つ折りされ、側端部接合10eで、腹側胴回り部10fの側端部と背側胴回り部10bの側端部とが接合されることでパンツ型となる。側端部接合10eは、超音波接合、接着剤、溶着接合等の周知の接合手段を用いることができる。パンツ型に成型されると、胴回り開口部1a及び一対の脚回り開口部1bを備えるパンツ型吸収性物品となる。なお、折り線CLは、長手方向における吸収性物品1の略中心であり、左右方向に沿った直線である。図1に示すパンツ型の吸収性物品1では、折り返された部分を有するおむつ1の最下端(股下)であり、股下部10mの端である。
<外装体10>
外装体10は、外装トップシート11、外装バックシート12、腹側胴回り弾性部材13、背側胴回り弾性部材14を備え、互いにホットメルト接着剤等によって、接合固定されている。
外装トップシート(胴回り部10dの肌側シート)11と外装バックシート(胴回り部10dの非肌側シート)12は、略同じ形状であり、吸収性物品1の外形を成している。外装トップシート11は、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、SMS不織布(スパンボンド・メルトブローン・スパンボンド不織布)、防水フィルムなどによって形成できる。外装バックシート12は、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、SMS不織布(スパンボンド・メルトブローン・スパンボンド不織布)などによって形成できる。外装バックシート12の長手方向における腹側及び背側の外側端(上端)は、それぞれ肌側に折り返して、外装トップシート11の外側端(上端)を包み込んだ腹側折り返し部10ffと背側折り返し部10bfを有している。なお、腹側折り返し部10ffと背側折り返し部10bfを有さない構成であってもよい。また、外装トップシート11及び外装バックシート12として、スパンボンド不織布やSMS不織布等の不織布を用いる場合には、折り畳み部LB、RB、BL(後述)と圧搾部40とが厚さ方向に重なることが好ましい。スパンボンド不織布やSMS不織布等の柔らかい素材であっても、圧搾部40の剛性によって、折り畳み部LB、RB、BL(後述)の折り畳み状態を維持しやすくなる。同様に、外装トップシート11と外装バックシート12とを超音波接合等で接合している場合についても、接合した部分と折り畳み部LB、RB、BLとが厚さ方向に重なることが好ましい。
腹側胴回り弾性部材13及び背側胴回り弾性部材14は、それぞれ腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bにおいて、厚さ方向における外装トップシート11と外装バックシート12との間に設けられる。腹側胴回り弾性部材13及び背側胴回り弾性部材14は、例えば、複数本の糸ゴムなどである。腹側胴回り弾性部材13及び背側胴回り弾性部材14は、ホットメルト接着剤等の接着剤によって接合固定されている。腹側胴回り弾性部材13及び背側胴回り弾性部材14によって、腹側胴回り部10f及び背側胴回り部10bに、左右方向への伸縮性が付与される。腹側胴回り弾性部材13及び背側胴回り弾性部材14は、腹側胴回り部10f及び背側胴回り部10bの左側端部から右側端部まで連続していてもよいし、左右方向に間欠に配置していてもよい。なお、腹側胴回り部10f及び背側胴回り部10bが、左右方向に伸縮する伸縮性シートを備えていてもよく、糸ゴムを備えずに、伸縮シートのみを備えていてもよい。
<吸収性本体20>
吸収性本体20は、外装体10の肌側面に接合される。外装体10に吸収性本体20を接合する方法としては、例えば、接着剤、ヒートシール、超音波シール、これらの組み合わせ等、公知の接続方法を例示できる。外装体10に吸収性本体20を接合する場合、吸収性本体20の左右方向の端部には、外装体10と吸収性本体20とが接着剤で接着されていない非接着領域を有することが好ましい。折り畳み状態(後述)の吸収性物品1とする際に、外装体10と吸収性本体20とを接着させる接着剤が吸収性本体20より左右方向の外側に滲み出てしまう恐れを軽減させることができる。なお、この外装体10と吸収性本体20とを接着させる接着剤が滲みでる恐れを軽減させるために、折り畳み基準位置L1、L2(後述)は、左右方向において、吸収性本体20より外側に設けることが好ましい。
吸収性本体20は、コアラップシートで外周面を被覆された液吸収性の吸収体(吸収性コア)22、吸収体22の外周面を被覆するコアラップシート、第1肌側シート(不図示)、非肌側シート(不図示)、サイドシート24d、及び股下弾性部材30を備える。各部材は、ホットメルト接着剤等の接着剤や、溶着、圧着等の周知の手段で接合されている。また、吸収性本体20のうち、吸収体22が設けられた領域には、肌側から厚さ方向に圧搾をした略長手方向に沿った形状の圧搾部40が設けられている。
吸収体22は、液体吸収性素材を略矩形形状に成型した部材であり、尿等の排泄物を吸収することができる。吸収体22は、矩形形状に限らず、砂時計形状等の任意の形状とすることができる。液体吸収性素材としては、例えば、パルプ繊維等の液体吸収性繊維や、高吸収性ポリマー(所謂SAP)等を使用することができる。また、高分子吸収性ポリマーを2枚の不織布に挟み込んだSAPシートを用いてもよい。なお、吸収体22の形状は、必ずしも図2に示されるような形状に限られない。コアラップシートとしては、ティッシュペーパーや不織布等の液透過性シートを例示できる。但し、これらのコアラップシートを用いない構成でもよい。
第1肌側シートは、着用時において着用者の肌に接触し得る液透過性のシート部材であり、略矩形状で、吸収体22よりも大きい平面サイズを有する。第1肌側シートは、吸収体22よりも肌側に設けられている。第1肌側シートは、例えば親水性のエアスルー不織布やスパンボンド不織布等により形成される。なお、第1肌側シートと吸収体との間に第2肌側シートを備える構成であってもよい。
非肌側シートは、吸収体22よりも大きい平面サイズの略矩形状のシートであり、吸収体22を非肌側から覆う液体不透過性のシートである。非肌側シートとしては、例えば、ポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルム等を例示できる。
サイドシート24dは、吸収体22よりも大きい平面サイズの略矩形状のシート部材であり、サイドシート24dとしては、例えば、エアスルー不織布やスパンボンド不織布等により形成される。サイドシート24dは、肌側から見て、吸収体22の左右方向における両端部を覆うところ、具体的な構成は、吸収体22の左側の端部から、吸収体22の左右方向における左側の端より外側で厚さ方向の非肌側に向かって折り返され、吸収体22の非肌側面の全域を覆い、吸収体22の右側の端より外側で厚さ方向の肌側に向かって折り返され、吸収体22の右側の端部を覆ったものである。サイドシート24dには、吸収体22より肌側に弾性部材50Sが固定されている。この弾性部材50Sの収縮によって、一対の立体ギャザー50が形成され、立体ギャザー50が防漏壁となり、吸収性本体20の左右方向の外側に排泄物が漏れる恐れを軽減させている。
股下弾性部材30は、厚さ方向において、吸収体22及び非肌側シートより非肌側で、且つサイドシート24dより肌側、つまり、非肌側シートとサイドシート24dとの間に設けられている。本実施形態では、長手方向に沿った複数本(4本)の糸ゴムであるが、本数はこれに限らず、単数でも4本以上の複数でもよく、糸ゴム等に限らず、例えば、伸縮性を有する帯状の弾性シートなどであってもよい。
<連結部60>
吸収性物品1の左右方向の両端部には、一対の連結部60(左側連結部60L、右側連結部60R)が設けられている。連結部60は、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとの連結を可能とする部材である。連結部60は、係合部61と連結接合部62を有する。一対の連結部60は、左右方向の中心線C―Cについて対称な形状である。以下の説明では、主に左側連結部60Lについて説明するが、右側連結部60Rも左右反転した同様の構成を有する。
左側連結部60Lは、不織布等からなるシート部材であり、左側の端部(一端部)が連結接合部62Lで胴回り部10d(腹側胴回り部10fと背側胴回り部10b)に接合されている。なお、連結接合部62Lは、側端部接合10eでもある。つまり、腹側胴回り部10fと、背側胴回り部10bと、左側連結部60Lとが一体的に接合されている。但し、連結接合部62Lが側端部接合10eとは別に接合されているものであってもよい。例えば、左側連結部60Lが、腹側胴回り部10f若しくは背側胴回り部10bにおいて、側端部接合10e以外の所定の領域に、連結接合部62Lとして接合されているものであってもよい。また、連結接合部62Lは、側端部接合10eと同様に超音波溶着接合等によって接合されていてもよいし、ホットメルト接着剤等の接着剤等によって接合されていてもよい。
また、左側連結部60Lの、左右方向における連結接合部62Lより右側(他端側)に、係合部61Lが設けられている。係合部61Lは、胴回り部10dの非肌側面に対して、左側連結部60Lを分離可能に係合するための係合部材であり、左側連結部60Lの肌側の面に、複数の係合用のフック部材(不図示の係合用突起)を備えた面ファスナーである。これらの係合用突起を胴回り部10dの最外装に設けられた外装バックシート12を構成する不織布の繊維(ループ)に引っ掛けることで、係合部61L(連結部60L)が胴回り部10dの非肌側面に、分離可能に係合される。
図1等に示すように、パンツ型状態の吸収性物品1の左側連結部60Lの係合部61Lは、側端部接合10e(連結接合部62)よりも左右方向の内側(他方側)で、腹側胴回り部10fに係合されている。
<<<吸収性物品1の着脱について>>>
吸収性物品1の着脱について説明する。吸収性物品1は、パンツ型状態とテープ型状態で着用可能である。例えば、朝、自宅等でパンツ型状態の吸収性物品1を着用し、外出先で、着用中の吸収性物品1を取り外し、新しい吸収性物品1を着用する動作について説明する。図3Aは、パンツ型状態の吸収性物品1を上側から見たときの模式図である。図3Bは、テープ型状態の吸収性物品1を上側から見たときの模式図である。
吸収性物品1を個包装体100(後述)から取り出した状態では、図1に示されるようなパンツ型(ショーツ型)であり、朝、自宅等で着用する際には、通常のパンツ型の吸収性物品として着用することが可能である。図3Aに示すように、パンツ型状態の吸収性物品1は、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとが、左右方向の両端部の側端部接合10e、10eで互いに接合されて、環状の胴回り開口部1aを形成している。パンツ型状態の吸収性物品1は、胴回り部10dの左右方向の両側部には、一対の連結部60が設けられ、係合部61によって、腹側胴回り部10fの非肌側面に係止されている。パンツ型状態の吸収性物品1の腹側胴回り部10fの左右方向の端部で、側端部接合10eより内側に、それぞれ分離部15が設けられている。分離部15は、環状に形成されている胴回り部10dを腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとに分離するための部分であり、左右方向において、側端部接合10eから係合部61が係合されている部分までの領域の何れかに設けられている。図3Aに示すように、吸収性物品1の分離部15は、左右方向において、側端部接合10eに近い位置に設けられている。
そして、外出先で、着用者の胴回りに沿って環状に形成されている胴回り部10dを、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとに分離させることで吸収性物品1を身体から取り外すことが可能である。具体的には、分離部15で、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとに分離させることで、着用者は、吸収性物品1を身体から容易に取り外すことができる。分離部15は、例えば、上下方向に沿ったミシン目であり、このミシン目に沿って腹側胴回り部10fを引き裂くことで、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとに分離させることができる。なお、分離部15は、ミシン目に限られない。例えば、分離部15としてミシン目を有さずに、腹側胴回り部10fの側端部接合10eの左右方向の内側の端との境で腹側胴回り部10fを引き裂くものであってもよい。分離部15で腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとに分離させることで、着用者は、ズボン等の着衣や靴を脱がなくても、吸収性物品1を取り外すことができる。
外出先で、新たに吸収性物品1を着用する場合には、吸収性物品1の腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとを分離部15で分離させることで、図3Bに示すような、所謂テープ型状態の吸収性物品1として着用可能となる。図3Bに示すように、テープ型状態の吸収性物品1は、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとを前後に引き離すことができる。そして、左右方向の両側において、連結接合部62(側端部接合10e)を介して一対の連結部60L、60Rが背側胴回り部10b側に接合されている。腹側胴回り部10f及び背側胴回り部10bをそれぞれ着用者の腹部と背部に配置し、連結部60L、60Rに設けられた各係合部61L、61Rがそれぞれ腹側胴回り部10fに係合することで、胴回り部10dは環状に形成されるため着用状態とすることができる。通常のパンツ型状態の吸収性物品は、外出先のトイレ等での着脱が困難であるが、吸収性物品1をテープ型の状態とすることで、着用者がズボン等の着衣や靴を脱がなくても吸収性物品1の着脱が可能となる。
着用したテープ型状態の吸収性物品1を取り外す場合には、腹側胴回り部10fから係合部61、61を分離させることで、吸収性物品1が腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bに分離されるため、着用者は、吸収性物品1の取り外しを容易に行うことができる。
また、一対の連結部60を備えることで、着用状態においても略左右対称な状態で着用することができる。そのため、分離部15で腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとに分離させたテープ型の状態で着用者が正しく着用できているか、バランスよく連結部60を係合させているかを確認しやすい。なお、一対の連結部60は、必ずしも左右方向の中心線C-Cについて対称である必要はなく、任意の非対称な形状や大きさとすることができる。例えば、吸収性物品1について、左側連結部60Lの左右方向の長さを右側連結部60Rの長さより長くしてもよい。この場合、右側連結部60Rは、左右方向の長さが短いことで、左側連結部60Lよりも操作がしやすい。そのため、テープ型の状態の吸収性物品1を着用しようとする際には、まず、左右方向の長さが短い右側連結部60Rを腹側胴回り部10fに係合させる。その後、左右方向の長さが長い左側連結部60Lを腹側胴回り部10fに係合させる。つまり、着用者の右側は、右側連結部60と腹側胴回り部10fとが係合された状態であるため、右側連結部60と腹側胴回り部10fとが係合されていない状態よりも左側連結部60Lを操作しやすくなり、左右方向の長さが長い左側連結部60Lであっても、腹側胴回り部10fの正確な位置に、適切に係合させやすくなる。
<<<個包装体100>>>
吸収性物品1は、包装材101で包装されて、個包装体100となる。図4は、個包装体100の平面図である。個包装体100中の吸収性物品1は、上下方向及び左右方向に沿った折り畳み部LB、RB、BLで折り畳まれた状態で、包装材101の内側に収められている。以下、包装材101で包装された状態の個包装体100及び吸収性物品1を「包装状態の個包装体100」や「包装状態の吸収性物品1」といい、包装材101で包装され得る状態の吸収性物品1を「折り畳み状態」ともいう。
また、図4等では、吸収性物品1の左右方向及び上下方向が、個包装体100の左右方向及び上下方向に沿い、吸収性物品1の前後方向が、個包装体100の厚さ方向に沿うものとする。また、包装状態において、包装材101は、折り部LC1、LC2(後述)に沿った折り方向と、折り方向に直交する直交方向と、折り方向及び直交方向と直交する厚さ方向を有している。包装状態の個包装体100において、包装材101の折り方向は、個包装体100及び吸収性物品1の上下方向に沿い、包装材101の直交方向は、個包装体100及び吸収性物品1の左右方向に沿い、包装材101の厚さ方向は、個包装体100の厚さ方向及び吸収性物品1の前後方向に沿う。
以下、個包装体100の製造方法を説明する。図5は、個包装体100の製造方法の流れを示す図である。個包装体100は、図5に示す吸収性物品製造工程(S1)~端部接合部形成工程(S6)を経ることで、製造される。
<吸収性物品製造工程(S1)>
まず、吸収性物品1を製造する吸収性物品製造工程(S1)を行う。上述の吸収性物品1は、周知の方法で図1~図3に示す吸収性物品1が製造される。吸収性物品1は、図3Aに示すパンツ型状態の吸収性物品1として、包装材101に収容される。
<吸収性物品左右折り畳み工程(S2)>
次に、吸収性物品製造工程(S1)で製造された吸収性物品1を折り畳み状態とするために、まず、図6に示す展開状態の吸収性物品1の左右折り畳み位置B1、B2で折り畳む吸収性物品左右折り畳み工程(S2)を行う。図6は、展開状態の吸収性物品1を腹側から見た模式図である。
図6に示す折り畳み基準位置B1、B2は、それぞれ吸収性物品1を折り畳む際の基準(支点)となる位置である。折り畳み基準位置B1は、上下方向に沿った折り畳むための基準位置であり、左側延出部10Lの任意の場所に設けられる。折り畳み基準位置B2は、上下方向に沿った折り畳むための基準位置であり、右側延出部10Rの任意の場所に設けられる。
具体的には、図6に示す展開状態から、折り畳み装置(不図示)を用いて、左側延出部10Lのうち、左右方向における折り畳み基準位置B1より外側の部分を背側に向かって折り畳むことで、図7Aに示す状態となり、次に、右側延出部10Rのうち、左右方向における折り畳み基準位置B2より外側の部分を背側に向かって折り畳むことで、図7Bに示す状態となる。図7Aは、図6の吸収性物品1を折り基準位置B1で折り畳んだ状態を示す図である。図7Bは、図7Aの吸収性物品1を折り基準位置B2で折り畳んだ状態を示す図である。図7Bに示すように、折り畳み基準位置B1、B2で折り畳むことで、左側延出部10Lうちの折り畳まれた部分の一部と、右側延出部10Rのうち折り畳まれた部分の一部が厚さ方向(前後方向)に重ねられている。これによって、折り畳み状態の吸収性物品1の左右方向の長さをより短くすることができる。
折り畳み基準位置B1及び折り畳み基準位置B2でそれぞれ左側延出部10Lの部分及び右側延出部10Rの部分を折り畳んだ状態(図7B)において、吸収性物品1を厚さ方向(前後方向)における上側(例えば、背側)から見た場合の、左右方向における最も左側の端を「左側折り畳み部LB」といい、左右方向における最も右側の端を「右側折り畳み部RB」といい、左側折り畳み部LB及び右側折り畳み部RBを「左右折り畳み部」ともいう。左側折り畳み部LBと右側折り畳み部RBは、それぞれ上下方向に沿っている。吸収性物品1は、所定の厚みを有しているため、折り畳み状態の左側折り畳み部LB及び右側折り畳み部RBは、それぞれ折り畳み基準位置B1及び折り畳み基準位置B2より左右方向において外側に位置する。なお、展開状態において、左側折り畳み部LBは、折り畳み基準位置B1と前後方向において重なっており、右側折り畳み部RBは、折り畳み基準位置B2と前後方向において重なっている。また、本実施形態では、「上下方向に沿った左右折り畳み部LB、RB」が、吸収性物品1の上下方向に平行であるとして説明したが、これに限られない。上下方向に沿った左右折り畳み部LB、RBが、上下方向に対してそれぞれ45度の範囲内で傾いていてもよい。
図7Bに示す右側折り畳み部RBで折り畳まれた状態の吸収性物品1は、左側連結部60Lの非係合領域60n(後述)の少なくとも一部が、厚さ方向において、右側折り畳み部RBで折り畳まれた右側延出部10Rの一部分で覆われる。
<吸収性物品上下折り畳み工程(S3)>
吸収性物品左右折り畳み工程(S2)の後、吸収性物品上下折り畳み工程(S3)を行い、図8に示す折り畳み状態の吸収性物品1を形成する。図8は、折り畳み状態の吸収性物品1を示す図である。図7A及び図7Bに示す折り畳み基準位置B3は、吸収性物品1を折り畳む際の基準位置(支点)となる位置である。折り畳み基準位置B3は、左右方向に沿った折り畳むための基準位置であり、吸収性物品1の上下方向における略中央部に設けられる。
具体的には、図7Bに示す状態から、折り畳み装置を用いて、吸収性物品1の折り畳み基準位置B3より下側(股下側)の部分を、上側(胴回り開口部1a側)に向かって折り畳み基準位置B3で折り畳むことで、図8に示す折り畳み状態の吸収性物品1となる。本実施形態では、折り畳み状態において、胴回り開口部1a(自然状態の吸収性物品1の上端)から股下部10mの端までの長さをできるだけ短くする(胴回り開口部1aから股下部10mの端までの長さを0にする、又は0に近づける)ことで、折り畳み状態の吸収性物品1の上下方向の長さを短くしている。
左右方向に沿った折り畳み基準位置B3で吸収性物品1を上下方向に折り畳んだ折り畳み状態の吸収性物品1(図8)を、厚さ方向における上側から見た場合の、上下方向における最も下側の端を「上下折り畳み部BL」という。上下折り畳み部BLは、吸収性物品1の左右方向に沿っている。吸収性物品1は、所定の厚みを有しているため、折り畳み状態の上下折り畳み部BLは、折り畳み基準位置B3より上下方向において上側(胴回り開口部1a側)に位置する。なお、展開状態において、上下折り畳み部BLは、折り畳み基準位置B3と前後方向において重なっている。
なお、展開状態において、吸収体22の上下方向に直交するように折り畳み基準位置B3が設けられることが好ましい。また、折り畳み基準位置B3を、吸収性本体20に設けられた圧搾部40と交差するように設けてもよい。吸収体22は、吸収性物品1において剛性が高い部材である。同様に、圧搾部40は、吸収性物品1において、更に剛性が高い部分である。剛性が高い圧搾部40と交差する部分で吸収性物品1を折り畳むことで、吸収体22に所謂折り癖をつけやすくなり、吸収性物品1の折り畳み状態を維持しやすくなるため、個包装体100をコンパクトな形状で維持しやすくなる。なお、折り畳み状態の吸収性物品1は、厚さ方向における一方側の面が、胴回り開口部1aを有する胴回り開口側領域であり、他方側の面が、股下部10mを有する股下側領域である。また、本実施形態では、「左右方向に沿った上下折り畳み部BL」が、吸収性物品1の左右方向に平行であるとして説明したが、これに限られない。左右方向に沿った上下折り畳み部BLが、左右方向に対してそれぞれ45度の範囲内で傾いていてもよい。
図8に示す折り畳み状態の吸収性物品1は、左側連結部60Lの非係合領域60nの少なくとも一部は、厚さ方向において、右側折り畳み部RBで折り畳まれた右側延出部10Rの一部分で覆われ、さらに、上下折り畳み部BLで折り畳まれた股下側領域でさらに覆われる。また、右側連結部60Rの非係合領域60nの少なくとも一部が、厚さ方向において、上下折り畳み部BLで折り畳まれた股下側領域で覆われる。
<吸収性物品載置工程(S4)>
吸収性物品上下折り畳み工程(S3)の後、包装材101の上に、折り畳み状態の吸収性物品1を載置する吸収性物品載置工程(S4)を行う。図9は、吸収性物品載置工程後の状態を説明する図である。本実施形態では、吸収性物品載置工程(S4)において、折り畳み状態の吸収性物品1のうち、胴回り開口部1aを有する胴回り開口側領域を下側(胴回り開口側領域が包装材101と当接)となるように吸収性物品1を載置する。図9に示す第1折り基準位置L1、第2折り基準L2は、包装材101を折るための基準位置である。第1折り基準位置L1と第2折り基準位置L2が、吸収性物品1の上下方向に沿うように設定する。
包装材101としては、例えば、不織布やPE等のフィルム等の任意の素材からなるシート部材を用いることができる。吸収性物品1が温感剤等の揮発性物質を備える場合には、揮発性物質を透過させにくい(所謂、ガスバリア性が高い)EVOH樹脂(エチレン‐ビニルアルコール共重合樹脂)、PET(ポリエステル)、アルミニウム、ポリビニルアルコール、ナイロン、等で形成されたシート部材を用いてもよい。
<折り工程(S5)>
吸収性物品載置工程(S4)の後、包装材101を折る折り工程(S5)を行う。包装材101を折り基準位置L1で、包装材101の左右方向における一方側の第1折り返し部101Lを左右方向の他方側に向かって、且つ、第1折り返し部101Lを折り畳み状態の吸収性物品1の股下側領域を覆うように折ることで、図10に示す状態となる。図10は、吸収性物品1と包装材101の左右方向における一方側を折り返した状態を示す図であり、折り返した第1折り返し部101Lを左斜め下がりの斜線部で示す。図10に示すように、折り基準位置L1を吸収性物品1の左右方向における一方側の端とすることで、左右方向の一方側を、吸収性物品1と包装材101との間に隙間がほとんどない(小さな隙間)状態とすることができる。また、折り基準位置L1で第1折り返し部101Lを折り返した状態において、個包装体100(包装途中の個包装体100)を厚さ方向(吸収性物品1の前後方向)における上側(例えば、背側)から見た場合の、左右方向における最も一方側の端を「一方側折り部LC1」という。
吸収性物品1と包装材101の左右方向における一方側を折り返した状態で、第1折り返し部101Lの外側面の左右方向における他方側の端部に、ホットメルト接着剤等の接着剤101hを塗布する。接着剤101hは、第1折り返し部101Lと第2折り返し部101Rとを接合し、内側接合部102を形成するための接着部である。この接着剤101hは、個包装体100の内側に異物が混入するのを防いだり、個包装体100から吸収性物品1に揮発性を設けた場合には揮発性物質が流出する恐れを軽減させるために、吸収性物品1の上下方向において、包装材101の上端から下端まで、連続して塗布されていることが好ましい。なお、接着剤101hは、第1折り返し部101Lの外側面と、第2折り返し部101Rの内側面とを接着できればよいため、第1折り返し部101Lの外側面に接着剤101hを設けずに、第2折り返し部101Rの内側面に接着剤101hを設けてもよい。
続いて、包装材101を折り基準位置L2で、包装材101の左右方向における他方側の第2折り返し部101Rを左右方向の一方側に向かって、第1折り返し部101L及び第2折り返し部101Rを折り畳み状態の吸収性物品1の股下側領域を覆うように折ることで、図11に示す状態となる。図11は、吸収性物品1と包装材101の左右方向における他方側を折り返した状態を示す図である。図11において、折り返した第2折り返し部101Rを右斜め下がりの斜線部で示す。折り基準位置L2を吸収性物品1の左右方向における他方側の端とすることで、左右方向の他方側を、吸収性物品1と包装材101との間に隙間がほとんどない(小さな隙間)状態とすることができる。また、折り基準位置L2で第2折り返し部101Rを折り返した状態において、個包装体100(包装途中の個包装体100)を厚さ方向(吸収性物品1の前後方向)における上側(例えば、背側)から見た場合の、左右方向における最も他方側の端を「他方側折り部LC2」という。
吸収性物品1と包装材101の左右方向における他方側を折り返した状態で、左右方向の略中央部において、第1折り返し部101Lの左右方向における他方側の端部と第2折り返し部101Rの左右方向における一方側の端部とが重ね合わされて、第1折り返し部101Lの外側面に設けられた接着剤101hで接合されることで、内側接合部102となる。つまり、内側接合部102は、接着剤101hによる接合部である。内側接合部102は、一方側折り部LC1及び他方側折り部LC2に沿い、上下方向に沿っており、上下方向における一方側の端から他方側の端まで連続していることが好ましい。また、内側接合部102は、左右方向(直交方向)において、一方側折り部LC1より内側で、他方側折り部LC2より内側に設けられている。本実施形態の内側接合部102は、左右方向において、一方側折り部LC1と他方側折り部LC2の間に設けられ、個包装体100では、直交方向における略中央部に設けられている。折り工程(S5)によって、包装材101は、厚さ方向において、内側接合部102が設けられていない面と、内側接合部102が設けられた面とが形成される。
吸収性物品左右折り畳み工程(S2)及び吸収性物品上下折り畳み工程(S3)の後に、折り工程(S5)を行うことで、左側連結部60Lの非係合領域60nと右側連結部60Rの非係合領域60nがそれぞれ吸収性物品1の折り畳まれた部分で覆われた状態で、折り工程(S5)を行うことができるため、折り工程(S5)において、非係合領域60nを保護した状態で、包装材101を折り返すことになるため、左側連結部60Lと右側連結部Rの非係合領域60nが折れ曲がったり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
<端部接合部形成工程(S6)>
折り工程(S5)の後、端部接合部形成工程(S6)を行って、一対の端部接合部103を形成する。端部接合部形成工程(S6)は、包装材101の上下方向(直交方向)の一方側の端部及び他方側の端部に、それぞれ一方側端部接合部103aと他方側端部接合部103bを形成する。一方側端部接合部103aと他方側端部接合部103bは、熱と圧力を加えた溶着による接合部である。一方側端部接合部103a及び他方側端部接合部103bは、左右方向(直交方向)に沿い、左右方向における一方側の端から他方側の端まで連続していることが好ましい。一対の端部接合部103の形成によって、吸収性物品1は、包装材101に収容された状態となり、図4に示すような、個包装体100となる。なお、吸収性物品載置工程(S4)、折り工程(S5)、端部接合部形成工程(S6)を、包装材101で吸収性物品1を包装する「包装工程」ともいう。
<包装状態の個包装体100>
上述の通り、吸収性物品1は、パンツ型状態でもテープ型状態でも着脱可能とするために、連結部60を備えている。包装状態の吸収性物品1は、パンツ型状態であり(図3A参照)、連結部60は、連結接合部62で胴回り部10dに接合されている。
また、図6等に示すように、連結部60は、胴回り部10dと係合可能な係合部61を有し、胴回り部10dと係合しない非係合領域60nを有している。非係合領域60nは、係合部61及び連結接合部62を除く領域であり、左側連結部60Lの非係合領域60nは、側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncを有し、右側連結部60Rの非係合領域60nは、側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngを有する。側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60nc、側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngを総称して「非係合領域60n」ともいう。図4、図7、図8及び図9において、便宜上、左側連結部60Lの非係合領域60nをハッチングで示し、吸収性本体20、連結接合部62等を省略して示している。
左側連結部60Lの側端側非係合領域60naは、左右方向における係合部61Lから左側連結部60Lの右側の端までの領域をいう。上側非係合領域60nbは、上下方向における係合部61Lから左側連結部60Lの上端までの領域をいう。下側非係合領域60ncは、上下方向における係合部61Lから左側連結部60Lの下端までの領域をいう。同様に、右側連結部60Rの側端側非係合領域60neは、左右方向における係合部61Rから右側連結部60Rの左側の端までの領域をいう。上側非係合領域60nfは、上下方向における係合部61Rから右側連結部60Rの上端までの領域をいう。下側非係合領域60ngは、上下方向における係合部61Rから右側連結部60Rの下端までの領域をいう。
個包装体100の吸収性物品1の連結部60は、係合部61を腹側胴回り部10fに係合させた状態で、包装材101に収容されており、非係合領域60nは、胴回り部10dに係合しない領域であるため、腹側胴回り部10fの非肌側面から外れて変形しやすい部分である。特に、吸収性物品1のようなショーツ型ナプキンは、包装材101に収容された個包装状態で携帯されるため、個包装体100の内側で吸収性物品1が動いたり、個包装体100に対して外部から力が加えられることで、連結部60が折れ曲がって変形したり、破損したりして、連結部60が変形し、連結部60の機能を十分に発揮できない恐れがある。
これに対し、個包装体100の吸収性物品1は、連結部60のうち、非係合領域60nの少なくとも一部を、折り畳み部(左右折り畳み部LB、RB又は上下折り畳み部BL)で折り畳まれた吸収性物品1の所定部分で覆うことで、吸収性物品1の所定部分が非係合領域60nの少なくとも一部を保護することができる。これによって、包装材101に収容された状態の吸収性物品1の連結部60の非係合領域60nが折れ曲がったり、破損してしまったりする恐れを軽減させることができる。
具体的に、個包装体100の連結部60の非係合領域60nが、折り畳み部LB、RB、BLで折り畳まれた吸収性物品1の所定部分で覆われた状態を説明する。
上述の吸収性物品左右折り畳み工程(S2)において、まず、左側折り畳み部LBで、左側延出部10Lの一部分を背側に向かって折り畳み(図7A)、続いて、右側折り畳み部RBで、右側延出部10Rの一部分を、既に折り畳まれた左側延出部10Lの部分を覆うように、背側に向かって折り畳んでいる(図7B)。吸収性物品左右折り畳み工程後の状態を厚さ方向に見たときに、折り畳まれた右側延出部10Rの部分(所定部分)が、左側連結部60Lの側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncと重なる領域に位置する。そのため、側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncは、折り畳まれた右側延出部10Rの部分で覆われた状態となり、包装状態の吸収性物品1の左側連結部60Lの側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncが変形したり、破損したりする恐れを軽減させることができる。なお、本実施形態では、側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncの略全域が折り畳まれた右側延出部10Rの部分で覆われるものとしたが、側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncのいずれかの領域が折り畳まれた右側延出部10Rの部分で覆われるものであってもよく、側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncの各領域の少なくとも一部が、折り畳まれた右側延出部10Rの部分で覆われるものであってもよい。
なお、本実施形態では、図9等に示すように、上下方向に略平行な左右折り畳み部LB、RBで吸収性物品1を折り畳んだが、これに限られない。例えば、左右折り畳み部LB、RBが、それぞれ上下方向に対して、所定角度(例えば、上下方向に対して、それぞれ45度の範囲)だけ傾いていてもよく、左側折り畳み部LBと右側折り畳み部RBとが、上下方向に対して、それぞれ異なる角度で、左右方向の中心線C-Cに対して左右非対称であってもよい。また、左右折り畳み部LB、RBの少なくとも一方が、上下方向に対して傾いている場合、左右方向折り畳み部LB、RBの上端が、左右折り畳み部LB、RBの下端より左右方向の内側に位置することが好ましい。吸収性物品1の胴回り部10dは、腹側胴回り弾性部材13、背側胴回り弾性部材14を備えるため、股下部10mより左右方向に収縮しやすい。そのため、左右折り畳み部LB、RBの上端を下端よりも内側に設けることで、左右折り畳み部LB、RBによる折り畳みの際に、過度な力を加えずに、折り畳みを行うことができる。また、左右折り畳み部LB、RBの上端が左右方向の内側に位置することで、折り畳み状態において、非係合領域60nのうちの上側非係合領域を、吸収性物品1の上端より下側に配置しやすくなり、上側非係合領域の変形や破損を防ぎやすくなる。
また、本実施形態では、図9等に示すように、左側折り畳み部LBと右側折り畳み部RBが、折り畳み状態の吸収性物品1の左右方向の中心線C-Cについて対称として示したが、これに限られない。吸収性物品1の左右方向の左側の側端から左側折り畳み部LBまでの長さと、右側の側端から右側折り畳み部RBまでの長さが異なっていてもよい。これによって、個包装体100を厚さ方向に見て、例えば、左側左右折り畳み部LBで折り畳まれた吸収性物品1の非係合領域60nが、右側左右折り畳み部RBで折り畳まれた吸収性物品1の部分と重なることで、非係合領域60nの変形や破損を軽減させつつ、個包装体100に収容された吸収性物品1の左右方向の長さを任意に設定することができるため、個包装体100をコンパクトな形状にする等の調整が可能となる。
吸収性物品上下折り畳み工程(S3)後の状態を厚さ方向に見たときに、上下折り畳み部BLで折り畳まれた股下側領域(所定部分)が、左側連結部60Lの側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncと重なる領域に位置するため、左側連結部60Lの側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncは、より一層、変形や破損の恐れが減少する。さらに、左側連結部60Lだけでなく、厚さ方向に見たときに、右側連結部60Rの側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngも、上下折り畳み部BLで折り畳まれた股下側領域(所定部分)と重なる領域に位置する。そのため、側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngが折り畳まれた股下側領域で覆われた状態となるため、右側連結部60Rの側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngが変形したり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
なお、本実施形態では、側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60nc、側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngの略全域が上下折り畳み部BLで折り畳まれた股下側領域で覆われるものとしたが、側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60nc、側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngのいずれかの領域が上下折り畳み部BLで折り畳まれた股下側領域で覆われるものであってもよく、側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60nc、側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngの各領域の一部が、上下折り畳み部BLで折り畳まれた股下側領域で覆われるものであってもよい。
なお、包装状態の、上下折り畳み部BLで折り畳まれた吸収性物品1において、連結部60Lは、上下折り畳み部BLで折り畳まれているが、係合部61Lが、上下折り畳み部BLで折り畳まれていないことが好ましい。同様に、連結部60Rは、上下折り畳み部BLで折り畳まれているが、係合部61Rが、折り畳み部BLで折り畳まれていないことが好ましい。つまり、係合部61L、61Rは、それぞれ上下方向において、上下折り畳み部BLより胴回り開口部1a側に位置している。これによって、例えば、折り畳み状態の吸収性物品1の上下方向の長さを短くするために、連結部60L、60Rが上下折り畳み部BLで折り畳まれる場合であっても、係合部61L、61Rが上下折り畳み部BLで折り畳まれないことで、折り畳み状態の吸収性物品1の上下方向の長さを短くしつつ、係合部61L、61Rを平面状態に維持しやすくなり、胴回り部10dに係合させやすくなる。
また、包装状態の吸収性物品1は、左右折り畳み部LB、RBで、それぞれ連結部60L、60Rを外側にして折り畳まれていることが好ましい。つまり、図1等に示すように、吸収性物品1の連結部60L、60Rは、腹側胴回り部10fの非肌側面に設けられているところ、左右折り畳み部LB、RBで、左側延出部10L、右側延出部10Rをそれぞれ背側の非肌側面に向かって折り畳むことで、連結部60L、60Rをそれぞれ外側にした状態で折り畳むことになる。
上述のとおり、吸収性物品1は、腹側胴回り部10fは腹側胴回り弾性部材13を有し、背側胴回り部10bは背側胴回り弾性部材14を有するため、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bは、左右方向に収縮する。一方、連結部60L、60Rを備えた腹側胴回り部10fは、連結部60L、60Rを備えない背側胴回り部10bよりも剛性が高くなり、背側胴回り部10bよりも収縮しづらくなる。そのため、仮に、連結部60L、60Rを内側にして左右折り畳み部LB、RBを折り畳むと、内側の腹側胴回り部10fよりも外側の背側胴回り部10bの方より収縮して、連結部60L、60Rを背側胴回り部10bの側に引っ張る力が働いたり、折り畳んだ状態を展開する力が働きやすくなってしまう。これに対し、連結部60L、60Rを外側にして左右折り畳み部LB、RBで折り畳むことで、連結部60L、60Rを内側にして左右折り畳み部LB、RBを折り畳んだ場合よりも、背側胴回り部10bの収縮が連結部60L、60Rを展開する方向に力を加えにくくなるため、連結部60L、60Rを備えない背側胴回り部10bの収縮力によって生じる連結部60L、60Rの折れ曲がりや破損を軽減させることができる。
図3A及び図12に示すように、腹側胴回り弾性部材13を備えた腹側胴回り部10fと背側胴回り弾性部材14を備えた背側胴回り部10bと連結部60は、側端部接合10eで接合されており、連結部60は、腹側胴回り部10fより非肌側に設けられている。図12は、図3A中の部分Zの拡大図である。図12に示すように、吸収性物品1を展開状態としたときに、側端部接合10eに左右方向の内側から隣接する内側隣接領域1Jと、側端部接合10eに左右方向の外側から隣接する外側隣接領域1Kを有している。外側隣接領域1Kでは、背側胴回り部10bと腹側胴回り部10fと連結部60とが接合されていない。
展開状態の吸収性物品1を上側から見たときに、吸収性物品1の上端において、外側隣接領域1Kが、背側胴回り部10b側に傾いていることが好ましい。また、外側隣接領域1Kの方が、内側隣接領域1Jより曲率が大きいことが好ましい。これによって、外側隣接領域1Kは、剛性が高い部分であるため、着用時に着衣の外側から目立ちやすいところ、外側隣接領域1Kが背側胴回り部10b側に傾いていたり、外側隣接領域1Kの方が、内側隣接領域1Jより曲率が大きいことで、着用状態において、外側隣接領域1Kが着用者の身体に、背側胴回り部10bに沿いやすくなるため、外側隣接領域1Kが左右方向に沿っている場合よりも、側端部接合10eや外側隣接領域1Kを着衣の外側から目立ちにくくさせることができる。
図4に示すように、個包装体100(折り畳み状態の吸収性物品1)を厚さ方向に見たときに、左右方向において、非係合領域60nが、吸収性物品1の内側に設けられていることが好ましい。つまり、折り畳み状態の吸収性物品1は、左右方向において、左側連結部60Lの側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncが露出しておらず、右側連結部60Rの側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngが露出していないことが好ましい。これによって、包装材101に収容された状態で、非係合領域60nが包装材101に接触して、非係合領域60nが折れ曲がったり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
また、個包装体100は、少なくとも一対の折り部LC1、LC2を備えた包装材101に、折り部LC1、LC2の折り方向と吸収性物品1の上下方向が沿った状態で吸収性物品1を収容している。この吸収性物品1の左右方向の一方側の端と、一方側折り部LC1又は他方側折り部LC2の内面とが接触していることが好ましい。これによって、個包装体100における包装材101の左右方向の長さをより短くすることができ、包装材101に対する吸収性物品1の左右方向の移動を制限させやすくなるため、非係合領域60nだけでなく、吸収性物品1の変形や破損を軽減させやすくなる。なお、包装材101の折り方向と吸収性物品1の左右方向が沿った状態で吸収性物品1が収容されている場合には、吸収性物品1の上下方向の一方側の端と少なくとも1つの折り部の内面とが接触することが好ましい。
個包装体100は、一対の折り部LC1、LC2と、折り方向に沿った内側接合部102を有し、内側接合部(包装接合部)102は、包装材101同士を接合した部分である。個包装体100を厚さ方向に見て、内側接合部102が、連結部60と重なる領域を有することが好ましい。個包装体100は、図4に示すように、個包装体100は、厚さ方向に見て、内側接合部102が、左側連結部60Lと重なる部分を有し、且つ、右側連結部60Rと重なる部分を有している。連結部60が設けられた部分は、連結部60が設けられていない部分よりも剛性が高くなっている。そのため、厚さ方向に見て、連結部60と重なる部分に内側接合部102を設けることで、折り工程(S5)において、内側接合部102を安定した状態で形成することができるため、内側接合部102の接合をより強固にすることができる。なお、個包装体100を厚さ方向に見て、内側接合部102と、左側連結部60L又は右側連結部60Rのいずれか一方が重なる部分を有するものでもよい。
また、通常、着用者等が、個包装体100を開封して、包装材101から取り出した折り畳み状態の吸収性物品1を展開して使用する際は、まず、包装材101の任意の位置から取り出した折り畳み状態の吸収性物品1を(図8)、上下折り畳み部BL(折り畳み基準位置B3)で吸収性物品1の折り畳まれた股下側領域を展開し(図7B)、右側折り畳み部RB(折り畳み基準位置B2)で折り畳まれた右側延出部10Rの部分を展開し(図7A)、左側折り畳み部LB(折り畳み基準位置B1)で折り畳まれた左側延出部10Lの部分を展開することで、展開状態の吸収性物品1(図6)となる。図7Bに示すように、上下折り畳み部BLを展開したときに、連結部60が視認可能となることが好ましい。図6に示す折り畳み状態の吸収性物品1は、連結部60が折り畳まれた吸収性物品1によって覆われているため、視認できない状態であるが、上下折り畳み部BLを展開するという操作によって連結部60が視認可能となることで、着用者に連結部60の存在を認識させやすくなる。
<<<吸収性物品1の変形例>>>
本実施形態の変形例の吸収性物品1について説明する。
図13は、第1実施形態の変形例の吸収性物品1を腹側から見た模式図である。第1実施形態の構成と共通する部分は、符号等を同じとし、吸収性物品1の基本構成の詳細な説明は省略する。
図13に示す吸収性物品1は、左右方向の左側に左側連結部60L、右側に右側連結部60Rを有している。左側連結部60Lと右側連結部60Rは、左右対称な構成であるため、主に左側連結部60Lの構成を説明する。
左側連結部60Lは、左右方向の右側の端部に係合部61Lを備え、左側の端部の連結接合部62Lで胴回り部10dに接合されている。左側連結部60Lは、上下方向における係合部61から左側連結部60Lの上端までの上側非係合領域60nbと、上下方向における係合部61から左側連結部60Lの下端までの下側非係合領域60ncを備える。図13に示すように、係合部61Lが、左右方向における右側の端まで設けられ、上述の側端側非係合領域60naを備えない左側連結部60Lであってもよい。
図13に示す吸収性物品1についても、上述の実施形態と同様に、吸収性物品左右折り畳み工程(S2)~端部接合部形成工程(S6)を経て、個包装体100を製造することで、左側連結部60Lの上側非係合領域60nb及び下側非係合領域60ncを、折り畳まれた吸収性物品1の所定部分で覆うことで、上側非係合領域60nb及び下側非係合領域60ncの変形や破損の恐れを軽減させることができる。
また、左側連結部60Lが、左側連結部60Lと腹側胴回り部10fとを仮固定する仮固定部63Lを有してもよい。仮固定部63Lは、左右方向における連結接合部62Lよりも右側に設けられている。
仮固定部63Lは、左側連結部60Lと腹側胴回り部10fとを分離可能に固定した固定部である。左側連結部60Lと腹側胴回り部10fとの仮固定は、ホットメルト接着剤等の接着剤、熱及び圧力を加えた圧搾接合や溶着接合、超音波接合等の任意の方法で設けることができる。
仮固定部63Lで左側連結部60Lと腹側胴回り部10fとを仮固定することで、包装材101に収容された吸収性物品1の左側連結部60Lが腹側胴回り部10fから外れて、左側連結部60Lが折れ曲がったり、破損したりする恐れをより軽減させることができる。
図13に示す吸収性物品1を包装材101に収容した個包装体100は、上述の実施形態と同様の流れ(図5)で製造することができるところ、吸収性物品製造工程(S1)において、連結部60と腹側胴回り部10fとを仮固定した仮固定部63を備えた吸収性物品1を形成する点が、上述の実施形態と異なる。仮固定部63を備えた吸収性物品1を製造する吸収性物品製造工程(S1)後に、吸収性物品左右折り畳み工程(S2)と吸収性物品上下折り畳み工程(S3)を経て、吸収性物品載置工程(S4)と折り工程(S5)と端部接合部形成工程(S6)の包装材101で吸収性物品1を包装する包装工程を行う際に、連結部60の係合部61が腹側胴回り部10fから外れて、連結部60が変形したり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
図13に示す吸収性物品1では、仮固定部63Lを、左右方向における係合部61Lと連結接合部62Lとの間で、且つ、上下方向における係合部61Lと重なる部分に設けたが、これに限られない。仮固定部63Lは、任意の場所に設けることができる。
仮固定部63Lを、係合部61Lと重なる位置に設けてもよい。係合部61Lと重なる位置に設けられた仮固定部63Lは、係合部61Lの腹側胴回り部10fへの係合を補強することができる。そのため、左側連結部60Lが腹側胴回り部10fから外れて、左側連結部60Lが折れ曲がったり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
仮固定部63Lを、係合部61Lと重ならない位置に設けてもよい。係合部61Lと重ならない位置に設けられた仮固定部63Lによって、左側連結部60Lを腹側胴回り部10fに固定する領域(面積)を増やすことができるため、左側連結部60Lが腹側胴回り部10fから外れて、左側連結部60Lが折れ曲がったり、破損したりする恐れを軽減させることができる。また、係合部61Lは、非係合領域60nに設けられていてもよい。
また、上述の個包装体100において、連結部60が、非係合領域60nの下端部に非肌側に向かって折り返した下端折り部を有してもよい。例えば、包装材101に収容された吸収性物品1が、下側非係合領域60ncの下端部に、非肌側に向かって折り返された下端折り部を有する状態で、下側非係合領域60ncを含む非係合領域60nの少なくとも一部を、折り畳まれた吸収性物品1で覆う構成であってもよい。これによって、下側折り部を含めた非係合領域60nの変形や破損を防ぎつつ、非肌側に折られた下側折り部を着用者等は掴みやすくなるため、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとを連結させる操作を行いやすくなる。
上述の個包装体100において、連結部60が、非係合領域60nは、連結部60の左右方向における連結接合部62と反対側の端部に、非肌側に向かって折り返した側端折り部を有していてもよい。例えば、包装材101に収容された吸収性物品1が、側端側非係合領域60naに、非肌側に向かって折り返された側端折り部を有する状態で、側端側非係合領域60naを含む非係合領域60nの少なくとも一部を、折り畳まれた吸収性物品1で覆う構成であってもよい。これによって、側端折り部を含めた非係合領域60nの変形や破損を防ぎつつ、非肌側に折られた側端折り部を着用者は掴みやすくなるため、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとを連結させる操作を行いやすくなる。
上述の個包装体100において、非係合領域60nが非肌側に向かって折り返した折り部を有さない構成であってもよい。非係合領域60nが非肌側に向かって折り返した折り部を有さないことで、折り部を起点として、非係合領域60nが折れ曲がったり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
また、上述の個包装体100は、連結部60が係合部61を備え、係合部61を腹側胴回り部10fに係合さえる吸収性物品1が収容されている構成としたが、これに限られない。連結部60が係合部61を備えず、腹側胴回り部10fの非肌側面に分離可能に係合する係合部を設ける構成であってもよい。腹側胴回り部10fが係合部を備える場合に、腹側胴回り部10fの係合部と連結部60とを係合させた状態で、側端側非係合領域、上側非係合領域、又は下側非係合領域の少なくとも一部を、折り畳み部(LB、RB、BL)で折り畳まれた吸収性物品1の所定部分で覆うことで、非係合領域の折れ曲がりや破損を軽減させることができる。
さらに、上述の実施形態1及び吸収性物品2の個包装体100は、吸収性物品製造工程(S1)、吸収性物品左右折り畳み工程(S2)、吸収性物品上下折り畳み工程(S3)、吸収性物品載置工程(S4)、折り工程(S5)、端部接合部形成工程(S6)の順で個包装体100を形成したが、これに限られない。つまり、上述の実施形態では、予め折り畳み状態にした吸収性物品1を(吸収性物品左右折り畳み工程と吸収性物品上下折り畳み工程を行った後に)、包装工程を行ったが、吸収性物品製造工程(S1)及び吸収性物品左右折り畳み工程(S2)の後に、折り畳み収容工程を行ってもよい。
図14Aは、第1実施形態の変形例の折り畳み収容工程を説明する図である。図14Aは、吸収性物品1を左右折り畳み部LB、RBで折り畳み(S2)、包装材101の折り方向と吸収性物品1の左右方向が沿う状態で包装材101上に載置し(S4)、包装材101の左右方向における一方側の第1折り返し部101Lを左右方向の他方側に向かって、且つ、吸収性物品1の胴回り開口側領域を覆うように折った状態である。図14Aに示す状態において、包装材101の折り方向が吸収性物品1の左右方向に沿っている。また、厚さ方向に見たときに、折り畳まれた吸収性物品1の右側延出部10Rの部分が、左側連結部60Lの側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncと重なる領域に位置するため、側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncは、折り畳まれた右側延出部10Rの部分で覆われた状態となっている。
続いて、折り畳み収容工程を行う。折り畳み収容工程は、吸収性物品1の左右方向に沿った上下折り畳み部BL(折り畳み基準線B3)で折り畳むことと、吸収性物品1を内部に収容するために包装材101を折ることとを一緒に行う工程である。折り畳み収容工程では、上下折り畳み部BLが他方側折り部LC2に沿うことで、吸収性物品1の折り畳みと包装材101の折り返しを一緒に行うことができる。この折り畳み収容工程によって、折り方向に直交する直交方向について、吸収性物品1に対する包装材101の隙間をより小さくすることができる。また、上下折り畳み部B3で折り畳まれた吸収性物品1の股下側領域が、左側連結部60Lの側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncと重なる領域に位置し、且つ、右側連結部60Rの側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngと重なる領域に位置するため、左側連結部60Lの側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60nc、及び右側連結部60Rの側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngは、折り畳まれた吸収性物品1の股下側領域で覆われる。これによって、各連結部60L、60Rの非係合領域60nが折れ曲がったり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
===第2実施形態===
<<<吸収性物品2>>>
図15は、吸収性物品2の概略側面図である。図16は、分解平面状態且つ伸長状態の吸収性物品2を非肌側から見た平面図である。以下、第2実施形態の吸収性物品2について、主に第1実施形態と異なる部分を説明し、第1実施形態の構成と共通する部分は、符号等を同じとし、吸収性物品1の基本構成の詳細な説明は省略する。また、第1実施形態の吸収性物品1の構成のいくつかは、第2実施形態の吸収性物品2にも適用できる。
図15等に示すように、パンツ型状態の吸収性物品2は、展開状態において、互いに直交する「上下方向」、「左右方向」、「前後方向」とを有している。吸収性物品2は、胴回り部10dと、着用者の股下に位置する股下部10mとを有する。胴回り部10dのうち、着用者の腹側を覆う腹側胴回り部10fであり、着用者の股下に位置する股下部10mである。股下部10mは、長手方向において、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとの間に介在する領域である。腹側胴回り部10fは、腹側胴回り弾性部材13を備え、背側胴回り部10bは、背側胴回り弾性部材14を備えることで、それぞれ左右方向の伸縮性を備えている。腹側胴回り部10fは、左右方向における両側端に、腹側胴回り側端10fe、10feを備え、背側胴回り部10bは、左右方向における両側端に、背側胴回り側端10be、10beを備える。また、股下部10mは吸収体備える吸収性本体20を有している。
吸収性物品2は、腹側胴回り部10fの両側端部の非肌側面にそれぞれ係合部71を備える。係合部71は、背側胴回り部10bの肌側面に対して、分離可能に係合するための係合部材である。係合部71を背側胴回り部10bに係合させることで、吸収性物品2は、パンツ状態となる。具体的には、腹側胴回り部10fの非肌側面に、複数の係合用のフック部材を備えた面ファスナーである。これらの係合用突起を背側胴回り部10bの肌側面を構成する不織布の繊維(ループ)に引っ掛けることで、係合部71が背側胴回り部10bの肌側面に分離可能に係合される。第2実施形態の個包装材100の吸収性物品2は、係合部71を背側胴回り部10bに係合されたパンツ型状態で、包装材101に収容されている。
第1実施形態と同様に、吸収性物品左右折り畳み工程(S2)~端部接合部形成工程(S6)を経て、吸収性物品2を包装材101に収容した個包装体100を製造することができる。吸収性物品2も吸収性物品1と同様に、任意の場所に設けた左右折り畳み部LB、RB、上下折り畳み部BLで折り畳まれた折り畳み状態で包装材101に収容される。
図17は、パンツ型状態の吸収性物品2の係合状態を説明する図である。図17に示すように、係合部71を背側胴回り部10bの肌側面に係合させると、背側胴回り側端10beは、腹側胴回り部10fより非肌側に位置しており、腹側胴回り側端10feは、背側胴回り部10bより肌側に位置している。この状態において、吸収性物品2は、係合部71と背側胴回り部10bとが係合していない側端側非係合領域70na、上側非係合領域70nb、及び下側非係合領域70ncを備える。側端側非係合領域70na、上側非係合領域70nb、及び下側非係合領域70ncを総称して、「非係合領域70n」ともいう。側端側非係合領域70naは、左右方向における係合部71から背側胴回り側端10beまでの領域をいう。上側非係合領域70nbは、背側胴回り部10bのうち、左右方向において係合部71と重なる部分で、且つ上下方向における背側胴回り部10bの上端から係合部71までの領域をいう。下側非係合領域70ncは、背側胴回り部10bのうち、左右方向において係合部71と重なる部分で、且つ上下方向における背側胴回り部10bの下端から係合部71までの領域をいう。
非係合領域70nは、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとが前後方向(厚さ方向)に重ねられた領域のうち、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとが係合していない領域であるため、非肌側に位置する背側胴回り部10bにおける非係合領域70nは、腹側胴回り部10fの非肌側面から外れて変形しやすい部分である。特に、ショーツ型ナプキンのように、包装材101に収容された個包装状態で携帯されることで、個包装体100の内側で吸収性物品2が動いたり、個包装体100に対して外部から力が加えられることで、非肌側に位置する背側胴回り部10bの非係合領域70nが折れ曲がって変形したり、破損したりして、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとの係合を正常に行うことができなかったり、吸収性物品2の美観を損なってしまう恐れがある。
これに対し、吸収性物品2について、第1実施形態と同様に、吸収性物品左右折り畳み工程(S2)又は吸収性物品上下折り畳み工程(S3)で任意の位置で吸収性物品2を折り畳み、折り畳まれた吸収性物品2の所定部分で、側端側非係合領域70na、上側非係合領域70nb、又は下側非係合領域70ncの少なくとも一部を覆うことで、非係合領域70nを保護している。具体的には、折り畳み状態の吸収性物品2を厚さ方向に見たときに、下折り畳み部(不図示)で折り畳まれた吸収性物品2の股下側領域(所定部分)が、側端側非係合領域70na、上側非係合領域70nb、又は下側非係合領域70ncの少なくとも一部と重なる位置に位置することで、側端側非係合領域70na、上側非係合領域70nb、又は下側非係合領域70ncの少なくとも一部分を保護することができる。これによって、包装材101に収容された状態の吸収性物品2の非係合領域70nが折れ曲がったり、破損したりする恐れを軽減して、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとの係合を行いやすくしたり、吸収性物品2の美観を向上させやすくなる。
なお、上述の実施形態では、腹側胴回り部10fの非肌側面に係合部71を設け、背側胴回り部10bの肌側面に係合させたが、これに限られない。背側胴回り部10bの肌側面に係合部71を設け、腹側胴回り部10fの非肌側面に係合させるものであってもよく、背側胴回り部10bの非肌側面に係合部71を備え、腹側胴回り部10fの肌側面に係合させるものであってもよい。
===その他の実施形態===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。
上述の実施形態では、折り畳み状態の吸収性物品1及び吸収性物品2が、左右折り畳み部LB、RBと上下折り畳み部RBで折り畳まれた状態としたが、これに限られない。吸収性物品1及び吸収性物品2について、包装状態の吸収性物品1及び吸収性物品2が少なくとも1つの折り畳み部を有し、折り畳み部で折り畳まれた部分で、非係合領域60n、70nの少なくとも一部が覆われている構成であればよい。例えば、折り畳み状態の吸収性物品1及び吸収性物品2が、左右折り畳み部LB、RBで折り畳まれ、上下折り畳み部RBで折り畳まれていない状態で、左右折り畳み部LB、RBで折り畳まれた部分で非係合領域60n、70nの少なくとも一部が覆われている構成でもよく、上下折り畳み部RBで折り畳まれ、左右折り畳み部LB、RBで折り畳まれていない状態で、上下折り畳み部RBで折り畳まれた部分で非係合領域60n、70nの少なくとも一部が覆われている構成であってもよい。さらに、左右折り畳み部LBと左右折り畳み部RBのいずれか一方のみが折り畳まれている構成であってもよい。
また、上述の実施形態では、包装材101が一方側折り部LC1と他方側折り部LC2を備える個包装体100としたが、これに限られない。包装材101が折り部を1つだけ備える個包装体100や、包装材101が3つ以上の折り部を備える個包装体100や、包装材101が折り部を備えなくてもよい。また、個包装体100が内側接合部102を必ずしも有する構成でなくてもよい、また、内側接合部102は、必ずしも直交方向における中央部でなくてもよく、例えば、内側接合部102が、直交方向における他方側の端部に設けるものであってもよい。
上述の実施形態の吸収性物品1は、左右方向における両側端部に一対の連結部60を備えたが、これに限らない。例えば、左右方向における中央部に連結部60を備えてもよいし、吸収性物品1が1つの連結部60を備える構成であってもよい。
また、個包装体100等に収容される吸収性物品1、2が、温感剤、冷感剤、香料等の揮発性物質を備えて、揮発性物質によって、吸収性物品1の着用時の不快感を減少させてもよい。
1 吸収性物品(ショーツ型ナプキン)、
1a 胴回り開口部、
1b 脚回り開口部、
1J 内側隣接領域、
1K 外側隣接領域、
10 外装体、
10f 腹側胴回り部(胴回り部、他方側胴回り部)、
10b 背側胴回り部(胴回り部、一方側胴回り部)、
10d 胴回り部、
10m 股下部、
10e 側端部接合(接合部)、
10ff 腹側折り返し部、
10bf 背側折り返し部、
10L 左側延出部、
10R 右側延出部、
11 外装トップシート、
12 外装バックシート、
13 腹側胴回り弾性部材、
14 背側胴回り弾性部材、
15 分離部、
20 吸収性本体、
22 吸収体、
24d サイドシート、
30 股下弾性部材、
40 圧搾部、
50 立体ギャザー、
50S 弾性部材、
60 連結部、
60L 左側連結部、
60R 右側連結部、
60n 非係合領域、
60na 側端側非係合領域(非係合領域)、
60nb 上側非係合領域(非係合領域)、
60nc 下側非係合領域(非係合領域)、
60ne 側端側非係合領域(非係合領域)、
60nf 上側非係合領域(非係合領域)、
60ng 下側非係合領域(非係合領域)、
61L、61R 係合部、
62L、62R 連結接合部、
63L、63R 仮固定部、
100 個包装体、
101 包装材、
102 内側接合部(包装接合部)、
103a 一方側端部接合部、
103b 他方側端部接合部、
B1 折り畳み基準位置、
B2 折り畳み基準位置、
B3 折り畳み基準位置、
BL 左側折り畳み部(左右折り畳み部)、
LB 右側折り畳み部(左右折り畳み部)、
RB 上下折り畳み部、
L1 第1折り基準位置、
L2 第2折り基準位置、
LC1 第1折り部、
LC2 第2折り部、
CL 折り線
考案は、吸収性物品の個包装体及び吸収性物品の個包装体の製造方法に関する。
尿、便、月経血等の排泄物を吸収する吸収性物品として、パンツ型の使い捨ておむつやショーツ型の生理用ナプキン等が知られている。例えば、特許文献1には、再固定自在に接合することができる固定用構成要素を有するトレーニングパンツが記載されており、前部ウェスト領域に設けられた固定用構成要素を、後部ウェスト領域に設けられた装着パネルとを再固定自在に接合することで、ウェスト開口部及び一対の脚開口部を有する再固定自在パンツが形成されることが記載されている。
特表2002-532147号公報
特許文献1に示すトレーニングパンツのような吸収性物品は、携帯性の観点から、1個の吸収性物品を包装材で収容した個包装体が望まれているところ、個包装体の吸収性物品が包装材の内側で移動したり、個包装体に外部からの力が加えられたりして、再固定自在に接合可能な固定用要素が折れ曲がったり、変形したりする恐れがあった。
考案は、上記のような問題を鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、包装材に収容された状態の吸収性物品の非係合領域が折れ曲がったり、破損したりしてしまう恐れを軽減させることができる吸収性物品の個包装体を提供することにある。
上記目的を達成するための主たる考案は、胴回り部及び股下部を有し、展開状態としたときに、互いに直交する上下方向、左右方向、及び前後方向を備える吸収性物品と、少なくとも1つの折り畳み部で折り畳まれた状態の1つの前記吸収性物品を包装する包装材と、を備える吸収性物品の個包装体であって、前記胴回り部は、一方側胴回り部と、前記一方側胴回り部に接合された他方側胴回り部とを有し、前記胴回り部は、前記一方側胴回り部と前記他方側胴回り部とに分離可能であり、前記胴回り部は、分離させた分離状態の前記一方側胴回り部と前記他方側胴回り部とを連結させるための連結部を備え、前記一方側胴回り部、前記他方側胴回り部、及び前記連結部は、厚さ方向に重ねられ、前記一方側胴回り部と、前記他方側胴回り部と、前記連結部の前記左右方向の一端部とが、接合部で一体的に接合されており、前記連結部の肌側面は、前記左右方向における前記一端部よりも他端側に、前記他方側胴回り部の非肌側面に分離可能に係合する係合部を有し、前記左右方向における前記係合部から前記連結部の他端までの領域、前記上下方向における前記係合部から前記連結部の上端までの領域、又は前記上下方向における前記係合部から前記連結部の下端までの領域は、前記他方側胴回り部に係合しない非係合領域であり、前記非係合領域の少なくとも一部が、前記折り畳み部で折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分で覆われていることを特徴とする吸収性物品の個包装体である。
本考案の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
考案によれば、包装材に収容された状態の吸収性物品の非係合領域が折れ曲がったり、破損したりしてしまう恐れを軽減させることができる。
展開状態且つ自然状態の吸収性物品1の概略斜視図である。 分離平面状態且つ伸長状態の吸収性物品1を非肌側から見た平面図である。 図3Aは、パンツ型状態の吸収性物品1を上側から見たときの模式図である。図3Bは、テープ型状態の吸収性物品1を上側から見たときの模式図である。 個包装体100の平面図である。 個包装体100の製造方法の流れを示す図である。 展開状態の吸収性物品1を腹側から見た模式図である。 図7Aは、図6の吸収性物品1を折り基準位置B1で折り畳んだ状態を示す図である。図7Bは、図7Aの吸収性物品1を折り基準位置B2で折り畳んだ状態を示す図である。 折り畳み状態の吸収性物品1を示す図である。 吸収性物品載置工程後の状態を説明する図である。 吸収性物品1と包装材101の左右方向における一方側を折り返した状態を示す図である。 吸収性物品1と包装材101の左右方向における他方側を折り返した状態を示す図である。 図3A中の部分Zの拡大図である。 第1実施形態の変形例の吸収性物品1を腹側から見た模式図である。 図14Aは、第1実施形態の変形例の折り畳み収容工程を説明する図である。図14Bは、図14Aの折り畳み収容工程後の個包装体100の平面図である。 吸収性物品2の概略側面図である。 分解平面状態且つ伸長状態の吸収性物品2を非肌側から見た平面図である。 パンツ型状態の吸収性物品2の係合状態を説明する図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
胴回り部及び股下部を有し、展開状態としたときに、互いに直交する上下方向、左右方向、及び前後方向を備える吸収性物品と、少なくとも1つの折り畳み部で折り畳まれた状態の1つの前記吸収性物品を包装する包装材と、を備える吸収性物品の個包装体であって、前記胴回り部は、一方側胴回り部と、前記一方側胴回り部に接合された他方側胴回り部とを有し、前記胴回り部は、前記一方側胴回り部と前記他方側胴回り部とに分離可能であり、前記胴回り部は、分離させた分離状態の前記一方側胴回り部と前記他方側胴回り部とを連結させるための連結部を備え、前記連結部の前記左右方向の一端部は、前記胴回り部に接合されており、前記連結部の肌側面は、前記左右方向における前記一端部よりも他端側に、前記他方側胴回り部の非肌側面に分離可能に係合する係合部を有し、前記左右方向における前記係合部から前記連結部の他端までの領域、前記上下方向における前記係合部から前記連結部の上端までの領域、又は前記上下方向における前記係合部から前記連結部の下端までの領域は、前記他方側胴回り部に係合しない非係合領域であり、前記非係合領域の少なくとも一部が、前記折り畳み部で折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分で覆われていることを特徴とする吸収性物品の個包装体である。
このような吸収性物品の個包装体によれば、包装材に収容された状態の吸収性物品の非係合領域が折れ曲がったり、破損したりしてしまう恐れを軽減させることができる。
胴回り部及び股下部を有し、展開状態としたときに、互いに直交する上下方向、左右方向、及び前後方向を備える吸収性物品と、少なくとも1つの折り畳み部で折り畳まれた状態の1つの前記吸収性物品を包装する包装材と、を備える吸収性物品の個包装体であって、前記胴回り部は、一方側胴回り部と、前記一方側胴回り部に接合された他方側胴回り部とを有し、前記胴回り部は、前記一方側胴回り部と前記他方側胴回り部とに分離可能であり、前記胴回り部は、分離させた分離状態の前記一方側胴回り部と前記他方側胴回り部とを連結させるための連結部を備え、前記連結部の前記左右方向の一端部は、前記胴回り部に接合されており、前記他方側胴回り部の非肌側面は、前記連結部の前記左右方向における前記一端部よりも他端側と分離可能に係合する係合部を有し、前記係合部を前記連結部に係合させた状態で、前記左右方向における前記係合部から前記連結部の他端までの領域、前記上下方向における前記係合部から前記連結部の上端までの領域、又は前記上下方向における前記係合部から前記連結部の下端までの領域は、前記他方側胴回り部に係合しない非係合領域であり、前記非係合領域の少なくとも一部が、前記折り畳み部で折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分で覆われていることを特徴とする吸収性物品の個包装体である。
このような吸収性物品の個包装体によれば、包装材に収容された状態の吸収性物品の非係合領域が折れ曲がったり、破損したりしてしまう恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記連結部は、前記連結部と前記胴回り部とを仮固定する仮固定部を有し、前記仮固定部は、前記左右方向における前記一端部よりも前記他端側に設けられていることが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、仮固定部によって、連結部が胴回り部から外れて、連結部が折れ曲がったり、破損したりしてしまう恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記仮固定部は、前記係合部と重なる位置に設けられていることが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、係合部と重なる位置に設けられた仮固定部によって、係合部による連結部の胴回り部への係合を補強することができるため、連結部が胴回り部から外れて、連結部が折れ曲がったり、破損したりしてしまう恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記仮固定部は、前記係合部と重ならない位置に設けられていることが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、係合部と重ならない位置に設けられた仮固定部によって、係合部だけでなく連結部を胴回り部に仮固定することができるため、連結部が胴回り部から外れて、連結部が折れ曲がったり、破損したりしてしまう恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記一方側胴回り部及び前記他方側胴回り部は、それぞれ前記左右方向に伸縮可能な伸縮部材を備え、前記一方側胴回り部、前記他方側胴回り部、及び前記連結部は、接合部で接合されており、前記連結部は、前記前後方向において、前記他方側胴回り部より非肌側に位置しており、前記吸収性物品を前記展開状態としたときに、前記接合部に前記左右方向の外側から隣接する外側隣接領域を有し、前記外側隣接領域は、前記一方側胴回り部と前記他方側胴回り部と前記連結部とが接合されておらず、前記吸収性物品を上側から見たときに、前記吸収性物品の上端において、前記外側隣接領域が、前記前後方向において、前記一方側胴回り部側に傾いていることが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、着用時に外側隣接領域が一方側胴回り部側に沿いやすくなるため、着衣の外側から接合部及び外側隣接領域が目立ちにくくなる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記一方側胴回り部及び前記他方側胴回り部は、それぞれ前記左右方向に伸縮可能な伸縮部材を備え、前記一方側胴回り部、前記他方側胴回り部、及び前記連結部は、接合部で接合されており、前記連結部は、前記前後方向において、前記他方側胴回り部より非肌側に位置しており、前記吸収性物品を前記展開状態としたときに、前記接合部に前記左右方向の内側から隣接する内側隣接領域と、前記接合部に前記左右方向の外側から隣接する外側隣接領域と、を有し、前記吸収性物品を上側から見たときに、前記吸収性物品の上端において、前記外側隣接領域の方が、前記内側隣接領域よりも曲率が大きいことが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、着用時に外側隣接領域が一方側胴回り部側に沿いやすくなるため、着衣の外側から接合部及び外側隣接領域が目立ちにくくなる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記一方側胴回り部及び前記他方側胴回り部は、それぞれ前記左右方向に伸縮可能な伸縮部材を備え、前記吸収性物品は、一対の前記上下方向に沿った左右折り畳み部で、前記連結部を外側にして折り畳まれていることが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、伸縮部材によって、一方側胴回り部及び他方側胴回り部は収縮するところ、連結部を備える側の胴回り部は、連結部を備えない側の胴回り部よりも剛性が高くなり、収縮しづらくなるため、連結部を備える胴回り部を外側にして左右折り畳み部で吸収性物品を折り畳むことで、連結部を内側にして折り畳んだ場合よりも収縮力が連結部に与える力を軽減させることができ、連結部を備えない側の胴回り部の収縮力によって連結部が引っ張られて折り曲げられたり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記吸収性物品は、前記左右方向に沿った上下折り畳み部で折り畳まれており、前記連結部は、前記上下折り畳み部で折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分で覆われており、前記上下折り畳み部を展開したときに、前記連結部が視認可能となることが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、着用者等が、上下折り畳み部を展開したときに、連結部を視認することができるため、連結部の存在を認識させやすくなる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記前後方向に沿った厚さ方向を有し、前記包装材は、一対の折り部と、前記折り部に沿った前記包装材同士を接合した包装接合部を備え、前記厚さ方向に見て、前記包装接合部が、前記連結部と重なる領域を有することが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、胴回り部のうち、連結部が設けられた部分は、剛性がより高くなっているため、連結部と重なる領域を有する包装接合部を設けることで、包装接合部の接合を安定した状態で行うことができ、接合をより強固にすることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記吸収性物品は、前記左右方向に沿った上下折り畳み部で折り畳まれており、前記連結部は、前記上下折り畳み部で折り畳まれており、前記係合部は、前記上下折り畳み部で折り畳まれていないことが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、連結部が上下折り畳み部で折り畳まれている場合であっても、係合部が上下折り畳み部で折り畳まれていないことで、係合部を平面状態に維持しやすくなり、他方側胴回り部にさせやすくなる。
胴回り部及び股下部を有し、展開状態としたときに、互いに直交する上下方向、左右方向、及び前後方向を備える吸収性物品と、少なくとも1つの折り畳み部で折り畳まれた状態の1つの前記吸収性物品を包装する包装材と、を備える吸収性物品の個包装体であって、前記胴回り部は、一方側胴回り部と他方側胴回り部とに分離可能であり、前記一方側胴回り部は、前記左右方向における両側端に、それぞれ一方側胴回り側端を有し、前記他方側胴回り部は、前記左右方向における両側端に、それぞれ他方側胴回り側端を有し、前記胴回り部は、前記一方側胴回り部又は前記他方側胴回り部に分離可能に係合する係合部を有し、前記一方側胴回り側端は、前記他方側胴回り部より非肌側に位置しており、前記他方側胴回り側端は、前記一方側胴回り部より肌側に位置しており、前記左右方向において、前記係合部から前記一方側胴回り側端までの領域、前記一方側胴回り部のうち前記左右方向において前記係合部と重なる部分で、且つ上端から前記係合部までの領域、又は前記一方側胴回り部のうち前記左右方向において前記係合部と重なる部分で、且つ下端から前記係合部までの領域は、前記他方側胴回り部に係合しない非係合領域であり、前記非係合領域の少なくとも一部が、前記折り畳み部で折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分で覆われていることを特徴とする吸収性物品の個包装体である。
このような吸収性物品の個包装体によれば、包装材に収容された状態の吸収性物品の非係合領域が折れ曲がったり、破損したりしてしまう恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記吸収性物品の前記前後方向に沿った厚さ方向を有し、前記吸収性物品は、前記左右方向に沿った上下折り畳み部で折り畳まれており、前記厚さ方向に見たとき、前記非係合領域の少なくとも一部が、前記上下折り畳み部で折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分と重なる領域に位置することが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、厚さ方向に見て、上下折り畳み部で折り畳まれた吸収性物品の部分と重なる非係合領域が、変形したり、破損したりする恐れをより軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記吸収性物品の前記前後方向に沿った厚さ方向を有し、前記吸収性物品は、前記上下方向に沿った左右折り畳み部で折り畳まれており、前記厚さ方向に見たときに、前記非係合領域の少なくとも一部が、前記左右折り畳み部で折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分と重なる領域に位置することが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、厚さ方向に見て、左右折り畳み部で折り畳まれた吸収性物品の部分と重なる領域の非係合領域が、変形したり、破損したりする恐れをより軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記左右折り畳み部が、前記上下方向に対して傾いており、前記左右折り畳み部の上端が、前記左右折り畳み部の下端より前記左右方向の内側に位置することが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、係合部より上側に位置する非係合領域の折れ曲がりや、破損を軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記左右折り畳み部は、前記左右方向の一方側に一方側左右折り畳み部と、他方側に他方側左右折り畳み部を有し、前記吸収性物品の前記左右方向の一方側の側端から前記一方側左右折り畳み部までの前記左右方向の長さと、前記吸収性物品の前記左右方向の他方側の側端から前記他方側左右折り畳み部までの前記左右方向の長さが異なることが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、非係合領域の変形や破損を軽減させつつ、個包装体に収容された吸収性物品の左右方向の長さを任意に設定可能となる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記非係合領域は、下端部に、前記非肌側に向かって折り返した下端折り部を有することが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、下端折り部を備えた非係合領域を、折り畳み部で折り畳まれた吸収性物品の所定部分で覆うことで、下端折り部を含め非係合領域の破損を軽減させつつ、下端折り部を備えることで、着用者等は、下端折り部を掴みやすくなるため、一方側胴回り部と他方側胴回り部とを連結させやすくなる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記非係合領域は、前記連結部の前記他端側の端部又は前記一方側胴回り側端側の端部に、前記非肌側に向かって折り返した側端折り部を有することが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、側端折り部を備えた非係合領域を、折り畳み部で折り畳まれた吸収性物品の所定部分で覆うことで、下端折り部を含め非係合領域の破損を軽減させつつ、側端折り部を備えることで、着用者等は、側端折り部を掴みやすくなるため、一方側胴回り部と他方側胴回り部とを連結させやすくなる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記非係合領域は、前記非肌側に向かって折り返した折り部を有さないことが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、非係合領域が折り部を有さないため、折り部を起点として非係合領域が折れ曲がったり破損したりする恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記前後方向に沿った厚さ方向を備え、前記吸収性物品の個包装体を前記厚さ方向に見たときに、前記左右方向において、前記非係合領域が、前記吸収性物品の内側に設けられていることが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、包装材に収容された状態で、非係合領域が、包装材に直接接触する恐れを軽減させることができるため、非係合領域が折れ曲がったり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記包装材は、一対の折り部を備え、前記吸収性物品の前記上下方向又は前記左右方向の何れか一方向の端と前記折り部の内面とが接触していることが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、包装材の上下方向の長さ又は左右方向の長さをより短くすることができるため、包装材に対する吸収性物品の上下方向の移動又は左右方向の移動を制限させやすくなり、非係合領域を含む吸収性物品の破損を軽減させやすくなる。
かかる吸収性物品の個包装体の製造方法であって、前記吸収性物品を、前記上下方向に沿った左右折り畳み部で折り畳む左右折り畳み工程と、前記左右折り畳み工程の後に、前記吸収性物品を、前記左右方向に沿った上下折り畳み部で折り畳む上下折り畳み工程と、前記上下折り畳み工程の後に、1つの前記吸収性物品を内部に収容するために、前記包装材を折る折り工程と、を有し、前記左右折り畳み工程又は前記上下折り畳み工程において、前記非係合領域の少なくとも一部を、折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分で覆うことが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体の製造方法によれば、非係合領域を吸収性物品の所定部分で覆った状態で包装材を折るため、折り工程で非係合領域が折れ曲がったり破損したりする恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体の製造方法であって、前記吸収性物品を、前記上下方向に沿った左右折り畳み部で折り畳む左右折り畳み工程と、前記左右折り畳み工程の後に、前記吸収性物品を左右方向に沿った上下折り畳み部で折り畳むことと、1つの前記吸収性物品を内部に収容するために、前記包装材を折り部で折ることとを一緒に行う折り畳み収容工程と、を有し、前記左右折り畳み工程又は前記折り畳み収容工程において、前記非係合領域の少なくとも一部を、折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分で覆うことが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体の製造方法によれば、吸収性物品に対する包装材の隙間をより小さくしつつ、非係合領域を吸収性物品の所定部分で覆うことができるため、非係合領域が折れ曲がったり破損したりする恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体の製造方法であって、前記左右方向において、前記一端部より前記他端側に、前記連結部と前記胴回り部とを仮固定する仮固定部を備えた吸収性物品を製造する吸収性物品製造工程と、前記吸収性物品製造工程の後に、前記包装材で、1つの前記吸収性物品を内部に収容する包装工程と、を有することが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体の製造方法によれば、包装工程において、連結部を胴回り部から分離して、折れ曲がったり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
===本実施形態===
以下、本実施形態に係る吸収性物品の一例として、生理用の所謂ショーツ型ナプキンとしての吸収性物品を例に挙げて説明する。ただし、吸収性物品は、生理用のショーツ型ナプキンに限定されず、例えば、大人用のパンツ型又はテープ型の使い捨ておむつや乳幼児用のパンツ型又はテープ型の使い捨ておむつ等であってもよい。
===第1実施形態===
<<<吸収性物品1>>>
図1は、展開状態且つ自然状態の吸収性物品1の概略斜視図である。図1に示すように、パンツ型状態の吸収性物品1は、展開状態において、互いに直交する「上下方向」、「左右方向」、「前後方向」とを有している。「展開状態」とは、吸収性物品1の折り畳みを全て展開した自然状態の吸収性物品1をいう。「自然状態」とは、おむつ1を所定時間放置したときの状態である。パンツ状の吸収性物品1(図1参照)の上下方向について、吸収性物品1のうち、胴回り開口部1a側を「上側」とし、股下側(股下部10m側)を「下側」とする。また、前後方向について、前側は「腹側」でもあり、後側は「背側」でもある。
図2は、分離平面状態且つ伸長状態の吸収性物品1を非肌側から見た平面図である。「分離平面状態」とは、パンツ型の吸収性物品1の左右方向の両側端部の側端部接合(「接合部」ともいう。)10e、10eをそれぞれ解き、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとを分離させて、上下方向に開き、平面状に広げた状態である。「伸長状態」とは、吸収性物品1を皺無く伸長させた状態、具体的には、おむつ1を構成する各部材(例えば、後述する外装体10や吸収性本体20等)の寸法がその部材単体の寸法と一致又はそれに近い長さになるまで伸長した状態のことを言う。分離平面状態且つ伸長状態の吸収性物品1は、互いに直交する「長手方向」、「左右方向」、「厚さ方向」を有し、吸収性物品1の「長手方向」は、図1の展開状態且つ自然状態の吸収性物品1の「上下方向」に沿い、図2に示す吸収性物品1の「厚さ方向」は、着用者の肌に接触する側を「肌側」といい、肌側の反対を「非肌側」といい、図1の展開状態且つ自然状態の吸収性物品1の「前後方向」に沿う。また、左右方向における「左側」は、着用中の着用者にとっての左側であり、左右方向における「右側」を着用中の着用者にとっての右側である。図2等のC-C線は左右方向における中心線ある。
吸収性物品1は、所謂2ピースタイプのショーツ型ナプキンであり、外装体10と、尿等の排泄物を吸収する吸収性本体20とを有する。なお、以下の説明では、2ピースタイプのショーツ型ナプキン(パンツ型吸収性物品)について説明するが、腹側胴回り部と背側胴回り部とを別体として配置した所謂3ピースタイプのショーツ型ナプキン(パンツ型吸収性物品)や、テープ型の吸収性物品等であってもよい。
吸収性物品1は、胴回り部10dと、着用者の股下に位置する股下部10mとを有する。胴回り部10dのうち、着用者の腹側を覆う腹側胴回り部10fであり、着用者の股下に位置する股下部10mである。股下部10mは、長手方向において、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとの間に介在する領域である。分離平面状態且つ伸長状態の吸収性物品1は、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bと股下部10mによって、平面視で略砂時計形状をしている。つまり、長手方向の中央部が左右方向の内側へ窪んでいる。この窪んだ部分は、パンツ型に成形すると、一対の脚回り開口部1bとなる。
分離平面状態且つ伸長状態の吸収性物品1の外装体10は、吸収性物品1の外形を成す部材である。また、外装体10は、吸収性本体20よりも左右方向における着用者の左側の外側に位置する左側延出部10Lと、右側の外側に位置する右側延出部10Rを有している。
図2に示すように、分離平面状態且つ伸長状態の吸収性物品1は、腹側胴回り部10fが、吸収性本体20の長手方向の一端側に位置し、背側胴回り部10bが、吸収性本体20の長手方向の他端側に位置する。腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bは、それぞれ両側端部に、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとを接合する側端部接合10eを有している。図2に示す分離平面状態且つ伸長状態の吸収性物品1の長手方向の略中央部、つまり股下部10mに設けられた、左右方向に沿った折り線CLで二つ折りされ、側端部接合10eで、腹側胴回り部10fの側端部と背側胴回り部10bの側端部とが接合されることでパンツ型となる。側端部接合10eは、超音波接合、接着剤、溶着接合等の周知の接合手段を用いることができる。パンツ型に成型されると、胴回り開口部1a及び一対の脚回り開口部1bを備えるパンツ型吸収性物品となる。なお、折り線CLは、長手方向における吸収性物品1の略中心であり、左右方向に沿った直線である。図1に示すパンツ型の吸収性物品1では、折り返された部分を有するおむつ1の最下端(股下)であり、股下部10mの端である。
<外装体10>
外装体10は、外装トップシート11、外装バックシート12、腹側胴回り弾性部材13、背側胴回り弾性部材14を備え、互いにホットメルト接着剤等によって、接合固定されている。
外装トップシート(胴回り部10dの肌側シート)11と外装バックシート(胴回り部10dの非肌側シート)12は、略同じ形状であり、吸収性物品1の外形を成している。外装トップシート11は、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、SMS不織布(スパンボンド・メルトブローン・スパンボンド不織布)、防水フィルムなどによって形成できる。外装バックシート12は、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、SMS不織布(スパンボンド・メルトブローン・スパンボンド不織布)などによって形成できる。外装バックシート12の長手方向における腹側及び背側の外側端(上端)は、それぞれ肌側に折り返して、外装トップシート11の外側端(上端)を包み込んだ腹側折り返し部10ffと背側折り返し部10bfを有している。なお、腹側折り返し部10ffと背側折り返し部10bfを有さない構成であってもよい。また、外装トップシート11及び外装バックシート12として、スパンボンド不織布やSMS不織布等の不織布を用いる場合には、折り畳み部LB、RB、BL(後述)と圧搾部40とが厚さ方向に重なることが好ましい。スパンボンド不織布やSMS不織布等の柔らかい素材であっても、圧搾部40の剛性によって、折り畳み部LB、RB、BL(後述)の折り畳み状態を維持しやすくなる。同様に、外装トップシート11と外装バックシート12とを超音波接合等で接合している場合についても、接合した部分と折り畳み部LB、RB、BLとが厚さ方向に重なることが好ましい。
腹側胴回り弾性部材13及び背側胴回り弾性部材14は、それぞれ腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bにおいて、厚さ方向における外装トップシート11と外装バックシート12との間に設けられる。腹側胴回り弾性部材13及び背側胴回り弾性部材14は、例えば、複数本の糸ゴムなどである。腹側胴回り弾性部材13及び背側胴回り弾性部材14は、ホットメルト接着剤等の接着剤によって接合固定されている。腹側胴回り弾性部材13及び背側胴回り弾性部材14によって、腹側胴回り部10f及び背側胴回り部10bに、左右方向への伸縮性が付与される。腹側胴回り弾性部材13及び背側胴回り弾性部材14は、腹側胴回り部10f及び背側胴回り部10bの左側端部から右側端部まで連続していてもよいし、左右方向に間欠に配置していてもよい。なお、腹側胴回り部10f及び背側胴回り部10bが、左右方向に伸縮する伸縮性シートを備えていてもよく、糸ゴムを備えずに、伸縮シートのみを備えていてもよい。
<吸収性本体20>
吸収性本体20は、外装体10の肌側面に接合される。外装体10に吸収性本体20を接合する方法としては、例えば、接着剤、ヒートシール、超音波シール、これらの組み合わせ等、公知の接続方法を例示できる。外装体10に吸収性本体20を接合する場合、吸収性本体20の左右方向の端部には、外装体10と吸収性本体20とが接着剤で接着されていない非接着領域を有することが好ましい。折り畳み状態(後述)の吸収性物品1とする際に、外装体10と吸収性本体20とを接着させる接着剤が吸収性本体20より左右方向の外側に滲み出てしまう恐れを軽減させることができる。なお、この外装体10と吸収性本体20とを接着させる接着剤が滲みでる恐れを軽減させるために、折り畳み基準位置L1、L2(後述)は、左右方向において、吸収性本体20より外側に設けることが好ましい。
吸収性本体20は、コアラップシートで外周面を被覆された液吸収性の吸収体(吸収性コア)22、吸収体22の外周面を被覆するコアラップシート、第1肌側シート(不図示)、非肌側シート(不図示)、サイドシート24d、及び股下弾性部材30を備える。各部材は、ホットメルト接着剤等の接着剤や、溶着、圧着等の周知の手段で接合されている。また、吸収性本体20のうち、吸収体22が設けられた領域には、肌側から厚さ方向に圧搾をした略長手方向に沿った形状の圧搾部40が設けられている。
吸収体22は、液体吸収性素材を略矩形形状に成型した部材であり、尿等の排泄物を吸収することができる。吸収体22は、矩形形状に限らず、砂時計形状等の任意の形状とすることができる。液体吸収性素材としては、例えば、パルプ繊維等の液体吸収性繊維や、高吸収性ポリマー(所謂SAP)等を使用することができる。また、高分子吸収性ポリマーを2枚の不織布に挟み込んだSAPシートを用いてもよい。なお、吸収体22の形状は、必ずしも図2に示されるような形状に限られない。コアラップシートとしては、ティッシュペーパーや不織布等の液透過性シートを例示できる。但し、これらのコアラップシートを用いない構成でもよい。
第1肌側シートは、着用時において着用者の肌に接触し得る液透過性のシート部材であり、略矩形状で、吸収体22よりも大きい平面サイズを有する。第1肌側シートは、吸収体22よりも肌側に設けられている。第1肌側シートは、例えば親水性のエアスルー不織布やスパンボンド不織布等により形成される。なお、第1肌側シートと吸収体との間に第2肌側シートを備える構成であってもよい。
非肌側シートは、吸収体22よりも大きい平面サイズの略矩形状のシートであり、吸収体22を非肌側から覆う液体不透過性のシートである。非肌側シートとしては、例えば、ポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルム等を例示できる。
サイドシート24dは、吸収体22よりも大きい平面サイズの略矩形状のシート部材であり、サイドシート24dとしては、例えば、エアスルー不織布やスパンボンド不織布等により形成される。サイドシート24dは、肌側から見て、吸収体22の左右方向における両端部を覆うところ、具体的な構成は、吸収体22の左側の端部から、吸収体22の左右方向における左側の端より外側で厚さ方向の非肌側に向かって折り返され、吸収体22の非肌側面の全域を覆い、吸収体22の右側の端より外側で厚さ方向の肌側に向かって折り返され、吸収体22の右側の端部を覆ったものである。サイドシート24dには、吸収体22より肌側に弾性部材50Sが固定されている。この弾性部材50Sの収縮によって、一対の立体ギャザー50が形成され、立体ギャザー50が防漏壁となり、吸収性本体20の左右方向の外側に排泄物が漏れる恐れを軽減させている。
股下弾性部材30は、厚さ方向において、吸収体22及び非肌側シートより非肌側で、且つサイドシート24dより肌側、つまり、非肌側シートとサイドシート24dとの間に設けられている。本実施形態では、長手方向に沿った複数本(4本)の糸ゴムであるが、本数はこれに限らず、単数でも4本以上の複数でもよく、糸ゴム等に限らず、例えば、伸縮性を有する帯状の弾性シートなどであってもよい。
<連結部60>
吸収性物品1の左右方向の両端部には、一対の連結部60(左側連結部60L、右側連結部60R)が設けられている。連結部60は、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとの連結を可能とする部材である。連結部60は、係合部61と連結接合部62を有する。一対の連結部60は、左右方向の中心線C―Cについて対称な形状である。以下の説明では、主に左側連結部60Lについて説明するが、右側連結部60Rも左右反転した同様の構成を有する。
左側連結部60Lは、不織布等からなるシート部材であり、左側の端部(一端部)が連結接合部62Lで胴回り部10d(腹側胴回り部10fと背側胴回り部10b)に接合されている。なお、連結接合部62Lは、側端部接合10eでもある。つまり、腹側胴回り部10fと、背側胴回り部10bと、左側連結部60Lとが一体的に接合されている。但し、連結接合部62Lが側端部接合10eとは別に接合されているものであってもよい。例えば、左側連結部60Lが、腹側胴回り部10f若しくは背側胴回り部10bにおいて、側端部接合10e以外の所定の領域に、連結接合部62Lとして接合されているものであってもよい。また、連結接合部62Lは、側端部接合10eと同様に超音波溶着接合等によって接合されていてもよいし、ホットメルト接着剤等の接着剤等によって接合されていてもよい。
また、左側連結部60Lの、左右方向における連結接合部62Lより右側(他端側)に、係合部61Lが設けられている。係合部61Lは、胴回り部10dの非肌側面に対して、左側連結部60Lを分離可能に係合するための係合部材であり、左側連結部60Lの肌側の面に、複数の係合用のフック部材(不図示の係合用突起)を備えた面ファスナーである。これらの係合用突起を胴回り部10dの最外装に設けられた外装バックシート12を構成する不織布の繊維(ループ)に引っ掛けることで、係合部61L(連結部60L)が胴回り部10dの非肌側面に、分離可能に係合される。
図1等に示すように、パンツ型状態の吸収性物品1の左側連結部60Lの係合部61Lは、側端部接合10e(連結接合部62)よりも左右方向の内側(他方側)で、腹側胴回り部10fに係合されている。
<<<吸収性物品1の着脱について>>>
吸収性物品1の着脱について説明する。吸収性物品1は、パンツ型状態とテープ型状態で着用可能である。例えば、朝、自宅等でパンツ型状態の吸収性物品1を着用し、外出先で、着用中の吸収性物品1を取り外し、新しい吸収性物品1を着用する動作について説明する。図3Aは、パンツ型状態の吸収性物品1を上側から見たときの模式図である。図3Bは、テープ型状態の吸収性物品1を上側から見たときの模式図である。
吸収性物品1を個包装体100(後述)から取り出した状態では、図1に示されるようなパンツ型(ショーツ型)であり、朝、自宅等で着用する際には、通常のパンツ型の吸収性物品として着用することが可能である。図3Aに示すように、パンツ型状態の吸収性物品1は、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとが、左右方向の両端部の側端部接合10e、10eで互いに接合されて、環状の胴回り開口部1aを形成している。パンツ型状態の吸収性物品1は、胴回り部10dの左右方向の両側部には、一対の連結部60が設けられ、係合部61によって、腹側胴回り部10fの非肌側面に係止されている。パンツ型状態の吸収性物品1の腹側胴回り部10fの左右方向の端部で、側端部接合10eより内側に、それぞれ分離部15が設けられている。分離部15は、環状に形成されている胴回り部10dを腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとに分離するための部分であり、左右方向において、側端部接合10eから係合部61が係合されている部分までの領域の何れかに設けられている。図3Aに示すように、吸収性物品1の分離部15は、左右方向において、側端部接合10eに近い位置に設けられている。
そして、外出先で、着用者の胴回りに沿って環状に形成されている胴回り部10dを、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとに分離させることで吸収性物品1を身体から取り外すことが可能である。具体的には、分離部15で、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとに分離させることで、着用者は、吸収性物品1を身体から容易に取り外すことができる。分離部15は、例えば、上下方向に沿ったミシン目であり、このミシン目に沿って腹側胴回り部10fを引き裂くことで、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとに分離させることができる。なお、分離部15は、ミシン目に限られない。例えば、分離部15としてミシン目を有さずに、腹側胴回り部10fの側端部接合10eの左右方向の内側の端との境で腹側胴回り部10fを引き裂くものであってもよい。分離部15で腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとに分離させることで、着用者は、ズボン等の着衣や靴を脱がなくても、吸収性物品1を取り外すことができる。
外出先で、新たに吸収性物品1を着用する場合には、吸収性物品1の腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとを分離部15で分離させることで、図3Bに示すような、所謂テープ型状態の吸収性物品1として着用可能となる。図3Bに示すように、テープ型状態の吸収性物品1は、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとを前後に引き離すことができる。そして、左右方向の両側において、連結接合部62(側端部接合10e)を介して一対の連結部60L、60Rが背側胴回り部10b側に接合されている。腹側胴回り部10f及び背側胴回り部10bをそれぞれ着用者の腹部と背部に配置し、連結部60L、60Rに設けられた各係合部61L、61Rがそれぞれ腹側胴回り部10fに係合することで、胴回り部10dは環状に形成されるため着用状態とすることができる。通常のパンツ型状態の吸収性物品は、外出先のトイレ等での着脱が困難であるが、吸収性物品1をテープ型の状態とすることで、着用者がズボン等の着衣や靴を脱がなくても吸収性物品1の着脱が可能となる。
着用したテープ型状態の吸収性物品1を取り外す場合には、腹側胴回り部10fから係合部61、61を分離させることで、吸収性物品1が腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bに分離されるため、着用者は、吸収性物品1の取り外しを容易に行うことができる。
また、一対の連結部60を備えることで、着用状態においても略左右対称な状態で着用することができる。そのため、分離部15で腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとに分離させたテープ型の状態で着用者が正しく着用できているか、バランスよく連結部60を係合させているかを確認しやすい。なお、一対の連結部60は、必ずしも左右方向の中心線C-Cについて対称である必要はなく、任意の非対称な形状や大きさとすることができる。例えば、吸収性物品1について、左側連結部60Lの左右方向の長さを右側連結部60Rの長さより長くしてもよい。この場合、右側連結部60Rは、左右方向の長さが短いことで、左側連結部60Lよりも操作がしやすい。そのため、テープ型の状態の吸収性物品1を着用しようとする際には、まず、左右方向の長さが短い右側連結部60Rを腹側胴回り部10fに係合させる。その後、左右方向の長さが長い左側連結部60Lを腹側胴回り部10fに係合させる。つまり、着用者の右側は、右側連結部60と腹側胴回り部10fとが係合された状態であるため、右側連結部60と腹側胴回り部10fとが係合されていない状態よりも左側連結部60Lを操作しやすくなり、左右方向の長さが長い左側連結部60Lであっても、腹側胴回り部10fの正確な位置に、適切に係合させやすくなる。
<<<個包装体100>>>
吸収性物品1は、包装材101で包装されて、個包装体100となる。図4は、個包装体100の平面図である。個包装体100中の吸収性物品1は、上下方向及び左右方向に沿った折り畳み部LB、RB、BLで折り畳まれた状態で、包装材101の内側に収められている。以下、包装材101で包装された状態の個包装体100及び吸収性物品1を「包装状態の個包装体100」や「包装状態の吸収性物品1」といい、包装材101で包装され得る状態の吸収性物品1を「折り畳み状態」ともいう。
また、図4等では、吸収性物品1の左右方向及び上下方向が、個包装体100の左右方向及び上下方向に沿い、吸収性物品1の前後方向が、個包装体100の厚さ方向に沿うものとする。また、包装状態において、包装材101は、折り部LC1、LC2(後述)に沿った折り方向と、折り方向に直交する直交方向と、折り方向及び直交方向と直交する厚さ方向を有している。包装状態の個包装体100において、包装材101の折り方向は、個包装体100及び吸収性物品1の上下方向に沿い、包装材101の直交方向は、個包装体100及び吸収性物品1の左右方向に沿い、包装材101の厚さ方向は、個包装体100の厚さ方向及び吸収性物品1の前後方向に沿う。
以下、個包装体100の製造方法を説明する。図5は、個包装体100の製造方法の流れを示す図である。個包装体100は、図5に示す吸収性物品製造工程(S1)~端部接合部形成工程(S6)を経ることで、製造される。
<吸収性物品製造工程(S1)>
まず、吸収性物品1を製造する吸収性物品製造工程(S1)を行う。上述の吸収性物品1は、周知の方法で図1~図3に示す吸収性物品1が製造される。吸収性物品1は、図3Aに示すパンツ型状態の吸収性物品1として、包装材101に収容される。
<吸収性物品左右折り畳み工程(S2)>
次に、吸収性物品製造工程(S1)で製造された吸収性物品1を折り畳み状態とするために、まず、図6に示す展開状態の吸収性物品1の左右折り畳み位置B1、B2で折り畳む吸収性物品左右折り畳み工程(S2)を行う。図6は、展開状態の吸収性物品1を腹側から見た模式図である。
図6に示す折り畳み基準位置B1、B2は、それぞれ吸収性物品1を折り畳む際の基準(支点)となる位置である。折り畳み基準位置B1は、上下方向に沿った折り畳むための基準位置であり、左側延出部10Lの任意の場所に設けられる。折り畳み基準位置B2は、上下方向に沿った折り畳むための基準位置であり、右側延出部10Rの任意の場所に設けられる。
具体的には、図6に示す展開状態から、折り畳み装置(不図示)を用いて、左側延出部10Lのうち、左右方向における折り畳み基準位置B1より外側の部分を背側に向かって折り畳むことで、図7Aに示す状態となり、次に、右側延出部10Rのうち、左右方向における折り畳み基準位置B2より外側の部分を背側に向かって折り畳むことで、図7Bに示す状態となる。図7Aは、図6の吸収性物品1を折り基準位置B1で折り畳んだ状態を示す図である。図7Bは、図7Aの吸収性物品1を折り基準位置B2で折り畳んだ状態を示す図である。図7Bに示すように、折り畳み基準位置B1、B2で折り畳むことで、左側延出部10Lうちの折り畳まれた部分の一部と、右側延出部10Rのうち折り畳まれた部分の一部が厚さ方向(前後方向)に重ねられている。これによって、折り畳み状態の吸収性物品1の左右方向の長さをより短くすることができる。
折り畳み基準位置B1及び折り畳み基準位置B2でそれぞれ左側延出部10Lの部分及び右側延出部10Rの部分を折り畳んだ状態(図7B)において、吸収性物品1を厚さ方向(前後方向)における上側(例えば、背側)から見た場合の、左右方向における最も左側の端を「左側折り畳み部LB」といい、左右方向における最も右側の端を「右側折り畳み部RB」といい、左側折り畳み部LB及び右側折り畳み部RBを「左右折り畳み部」ともいう。左側折り畳み部LBと右側折り畳み部RBは、それぞれ上下方向に沿っている。吸収性物品1は、所定の厚みを有しているため、折り畳み状態の左側折り畳み部LB及び右側折り畳み部RBは、それぞれ折り畳み基準位置B1及び折り畳み基準位置B2より左右方向において外側に位置する。なお、展開状態において、左側折り畳み部LBは、折り畳み基準位置B1と前後方向において重なっており、右側折り畳み部RBは、折り畳み基準位置B2と前後方向において重なっている。また、本実施形態では、「上下方向に沿った左右折り畳み部LB、RB」が、吸収性物品1の上下方向に平行であるとして説明したが、これに限られない。上下方向に沿った左右折り畳み部LB、RBが、上下方向に対してそれぞれ45度の範囲内で傾いていてもよい。
図7Bに示す右側折り畳み部RBで折り畳まれた状態の吸収性物品1は、左側連結部60Lの非係合領域60n(後述)の少なくとも一部が、厚さ方向において、右側折り畳み部RBで折り畳まれた右側延出部10Rの一部分で覆われる。
<吸収性物品上下折り畳み工程(S3)>
吸収性物品左右折り畳み工程(S2)の後、吸収性物品上下折り畳み工程(S3)を行い、図8に示す折り畳み状態の吸収性物品1を形成する。図8は、折り畳み状態の吸収性物品1を示す図である。図7A及び図7Bに示す折り畳み基準位置B3は、吸収性物品1を折り畳む際の基準位置(支点)となる位置である。折り畳み基準位置B3は、左右方向に沿った折り畳むための基準位置であり、吸収性物品1の上下方向における略中央部に設けられる。
具体的には、図7Bに示す状態から、折り畳み装置を用いて、吸収性物品1の折り畳み基準位置B3より下側(股下側)の部分を、上側(胴回り開口部1a側)に向かって折り畳み基準位置B3で折り畳むことで、図8に示す折り畳み状態の吸収性物品1となる。本実施形態では、折り畳み状態において、胴回り開口部1a(自然状態の吸収性物品1の上端)から股下部10mの端までの長さをできるだけ短くする(胴回り開口部1aから股下部10mの端までの長さを0にする、又は0に近づける)ことで、折り畳み状態の吸収性物品1の上下方向の長さを短くしている。
左右方向に沿った折り畳み基準位置B3で吸収性物品1を上下方向に折り畳んだ折り畳み状態の吸収性物品1(図8)を、厚さ方向における上側から見た場合の、上下方向における最も下側の端を「上下折り畳み部BL」という。上下折り畳み部BLは、吸収性物品1の左右方向に沿っている。吸収性物品1は、所定の厚みを有しているため、折り畳み状態の上下折り畳み部BLは、折り畳み基準位置B3より上下方向において上側(胴回り開口部1a側)に位置する。なお、展開状態において、上下折り畳み部BLは、折り畳み基準位置B3と前後方向において重なっている。
なお、展開状態において、吸収体22の上下方向に直交するように折り畳み基準位置B3が設けられることが好ましい。また、折り畳み基準位置B3を、吸収性本体20に設けられた圧搾部40と交差するように設けてもよい。吸収体22は、吸収性物品1において剛性が高い部材である。同様に、圧搾部40は、吸収性物品1において、更に剛性が高い部分である。剛性が高い圧搾部40と交差する部分で吸収性物品1を折り畳むことで、吸収体22に所謂折り癖をつけやすくなり、吸収性物品1の折り畳み状態を維持しやすくなるため、個包装体100をコンパクトな形状で維持しやすくなる。なお、折り畳み状態の吸収性物品1は、厚さ方向における一方側の面が、胴回り開口部1aを有する胴回り開口側領域であり、他方側の面が、股下部10mを有する股下側領域である。また、本実施形態では、「左右方向に沿った上下折り畳み部BL」が、吸収性物品1の左右方向に平行であるとして説明したが、これに限られない。左右方向に沿った上下折り畳み部BLが、左右方向に対してそれぞれ45度の範囲内で傾いていてもよい。
図8に示す折り畳み状態の吸収性物品1は、左側連結部60Lの非係合領域60nの少なくとも一部は、厚さ方向において、右側折り畳み部RBで折り畳まれた右側延出部10Rの一部分で覆われ、さらに、上下折り畳み部BLで折り畳まれた股下側領域でさらに覆われる。また、右側連結部60Rの非係合領域60nの少なくとも一部が、厚さ方向において、上下折り畳み部BLで折り畳まれた股下側領域で覆われる。
<吸収性物品載置工程(S4)>
吸収性物品上下折り畳み工程(S3)の後、包装材101の上に、折り畳み状態の吸収性物品1を載置する吸収性物品載置工程(S4)を行う。図9は、吸収性物品載置工程後の状態を説明する図である。本実施形態では、吸収性物品載置工程(S4)において、折り畳み状態の吸収性物品1のうち、胴回り開口部1aを有する胴回り開口側領域を下側(胴回り開口側領域が包装材101と当接)となるように吸収性物品1を載置する。図9に示す第1折り基準位置L1、第2折り基準L2は、包装材101を折るための基準位置である。第1折り基準位置L1と第2折り基準位置L2が、吸収性物品1の上下方向に沿うように設定する。
包装材101としては、例えば、不織布やPE等のフィルム等の任意の素材からなるシート部材を用いることができる。吸収性物品1が温感剤等の揮発性物質を備える場合には、揮発性物質を透過させにくい(所謂、ガスバリア性が高い)EVOH樹脂(エチレン‐ビニルアルコール共重合樹脂)、PET(ポリエステル)、アルミニウム、ポリビニルアルコール、ナイロン、等で形成されたシート部材を用いてもよい。
<折り工程(S5)>
吸収性物品載置工程(S4)の後、包装材101を折る折り工程(S5)を行う。包装材101を折り基準位置L1で、包装材101の左右方向における一方側の第1折り返し部101Lを左右方向の他方側に向かって、且つ、第1折り返し部101Lを折り畳み状態の吸収性物品1の股下側領域を覆うように折ることで、図10に示す状態となる。図10は、吸収性物品1と包装材101の左右方向における一方側を折り返した状態を示す図であり、折り返した第1折り返し部101Lを左斜め下がりの斜線部で示す。図10に示すように、折り基準位置L1を吸収性物品1の左右方向における一方側の端とすることで、左右方向の一方側を、吸収性物品1と包装材101との間に隙間がほとんどない(小さな隙間)状態とすることができる。また、折り基準位置L1で第1折り返し部101Lを折り返した状態において、個包装体100(包装途中の個包装体100)を厚さ方向(吸収性物品1の前後方向)における上側(例えば、背側)から見た場合の、左右方向における最も一方側の端を「一方側折り部LC1」という。
吸収性物品1と包装材101の左右方向における一方側を折り返した状態で、第1折り返し部101Lの外側面の左右方向における他方側の端部に、ホットメルト接着剤等の接着剤101hを塗布する。接着剤101hは、第1折り返し部101Lと第2折り返し部101Rとを接合し、内側接合部102を形成するための接着部である。この接着剤101hは、個包装体100の内側に異物が混入するのを防いだり、個包装体100から吸収性物品1に揮発性を設けた場合には揮発性物質が流出する恐れを軽減させるために、吸収性物品1の上下方向において、包装材101の上端から下端まで、連続して塗布されていることが好ましい。なお、接着剤101hは、第1折り返し部101Lの外側面と、第2折り返し部101Rの内側面とを接着できればよいため、第1折り返し部101Lの外側面に接着剤101hを設けずに、第2折り返し部101Rの内側面に接着剤101hを設けてもよい。
続いて、包装材101を折り基準位置L2で、包装材101の左右方向における他方側の第2折り返し部101Rを左右方向の一方側に向かって、第1折り返し部101L及び第2折り返し部101Rを折り畳み状態の吸収性物品1の股下側領域を覆うように折ることで、図11に示す状態となる。図11は、吸収性物品1と包装材101の左右方向における他方側を折り返した状態を示す図である。図11において、折り返した第2折り返し部101Rを右斜め下がりの斜線部で示す。折り基準位置L2を吸収性物品1の左右方向における他方側の端とすることで、左右方向の他方側を、吸収性物品1と包装材101との間に隙間がほとんどない(小さな隙間)状態とすることができる。また、折り基準位置L2で第2折り返し部101Rを折り返した状態において、個包装体100(包装途中の個包装体100)を厚さ方向(吸収性物品1の前後方向)における上側(例えば、背側)から見た場合の、左右方向における最も他方側の端を「他方側折り部LC2」という。
吸収性物品1と包装材101の左右方向における他方側を折り返した状態で、左右方向の略中央部において、第1折り返し部101Lの左右方向における他方側の端部と第2折り返し部101Rの左右方向における一方側の端部とが重ね合わされて、第1折り返し部101Lの外側面に設けられた接着剤101hで接合されることで、内側接合部102となる。つまり、内側接合部102は、接着剤101hによる接合部である。内側接合部102は、一方側折り部LC1及び他方側折り部LC2に沿い、上下方向に沿っており、上下方向における一方側の端から他方側の端まで連続していることが好ましい。また、内側接合部102は、左右方向(直交方向)において、一方側折り部LC1より内側で、他方側折り部LC2より内側に設けられている。本実施形態の内側接合部102は、左右方向において、一方側折り部LC1と他方側折り部LC2の間に設けられ、個包装体100では、直交方向における略中央部に設けられている。折り工程(S5)によって、包装材101は、厚さ方向において、内側接合部102が設けられていない面と、内側接合部102が設けられた面とが形成される。
吸収性物品左右折り畳み工程(S2)及び吸収性物品上下折り畳み工程(S3)の後に、折り工程(S5)を行うことで、左側連結部60Lの非係合領域60nと右側連結部60Rの非係合領域60nがそれぞれ吸収性物品1の折り畳まれた部分で覆われた状態で、折り工程(S5)を行うことができるため、折り工程(S5)において、非係合領域60nを保護した状態で、包装材101を折り返すことになるため、左側連結部60Lと右側連結部Rの非係合領域60nが折れ曲がったり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
<端部接合部形成工程(S6)>
折り工程(S5)の後、端部接合部形成工程(S6)を行って、一対の端部接合部103を形成する。端部接合部形成工程(S6)は、包装材101の上下方向(直交方向)の一方側の端部及び他方側の端部に、それぞれ一方側端部接合部103aと他方側端部接合部103bを形成する。一方側端部接合部103aと他方側端部接合部103bは、熱と圧力を加えた溶着による接合部である。一方側端部接合部103a及び他方側端部接合部103bは、左右方向(直交方向)に沿い、左右方向における一方側の端から他方側の端まで連続していることが好ましい。一対の端部接合部103の形成によって、吸収性物品1は、包装材101に収容された状態となり、図4に示すような、個包装体100となる。なお、吸収性物品載置工程(S4)、折り工程(S5)、端部接合部形成工程(S6)を、包装材101で吸収性物品1を包装する「包装工程」ともいう。
<包装状態の個包装体100>
上述の通り、吸収性物品1は、パンツ型状態でもテープ型状態でも着脱可能とするために、連結部60を備えている。包装状態の吸収性物品1は、パンツ型状態であり(図3A参照)、連結部60は、連結接合部62で胴回り部10dに接合されている。
また、図6等に示すように、連結部60は、胴回り部10dと係合可能な係合部61を有し、胴回り部10dと係合しない非係合領域60nを有している。非係合領域60nは、係合部61及び連結接合部62を除く領域であり、左側連結部60Lの非係合領域60nは、側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncを有し、右側連結部60Rの非係合領域60nは、側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngを有する。側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60nc、側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngを総称して「非係合領域60n」ともいう。図4、図7、図8及び図9において、便宜上、左側連結部60Lの非係合領域60nをハッチングで示し、吸収性本体20、連結接合部62等を省略して示している。
左側連結部60Lの側端側非係合領域60naは、左右方向における係合部61Lから左側連結部60Lの右側の端までの領域をいう。上側非係合領域60nbは、上下方向における係合部61Lから左側連結部60Lの上端までの領域をいう。下側非係合領域60ncは、上下方向における係合部61Lから左側連結部60Lの下端までの領域をいう。同様に、右側連結部60Rの側端側非係合領域60neは、左右方向における係合部61Rから右側連結部60Rの左側の端までの領域をいう。上側非係合領域60nfは、上下方向における係合部61Rから右側連結部60Rの上端までの領域をいう。下側非係合領域60ngは、上下方向における係合部61Rから右側連結部60Rの下端までの領域をいう。
個包装体100の吸収性物品1の連結部60は、係合部61を腹側胴回り部10fに係合させた状態で、包装材101に収容されており、非係合領域60nは、胴回り部10dに係合しない領域であるため、腹側胴回り部10fの非肌側面から外れて変形しやすい部分である。特に、吸収性物品1のようなショーツ型ナプキンは、包装材101に収容された個包装状態で携帯されるため、個包装体100の内側で吸収性物品1が動いたり、個包装体100に対して外部から力が加えられることで、連結部60が折れ曲がって変形したり、破損したりして、連結部60が変形し、連結部60の機能を十分に発揮できない恐れがある。
これに対し、個包装体100の吸収性物品1は、連結部60のうち、非係合領域60nの少なくとも一部を、折り畳み部(左右折り畳み部LB、RB又は上下折り畳み部BL)で折り畳まれた吸収性物品1の所定部分で覆うことで、吸収性物品1の所定部分が非係合領域60nの少なくとも一部を保護することができる。これによって、包装材101に収容された状態の吸収性物品1の連結部60の非係合領域60nが折れ曲がったり、破損してしまったりする恐れを軽減させることができる。
具体的に、個包装体100の連結部60の非係合領域60nが、折り畳み部LB、RB、BLで折り畳まれた吸収性物品1の所定部分で覆われた状態を説明する。
上述の吸収性物品左右折り畳み工程(S2)において、まず、左側折り畳み部LBで、左側延出部10Lの一部分を背側に向かって折り畳み(図7A)、続いて、右側折り畳み部RBで、右側延出部10Rの一部分を、既に折り畳まれた左側延出部10Lの部分を覆うように、背側に向かって折り畳んでいる(図7B)。吸収性物品左右折り畳み工程後の状態を厚さ方向に見たときに、折り畳まれた右側延出部10Rの部分(所定部分)が、左側連結部60Lの側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncと重なる領域に位置する。そのため、側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncは、折り畳まれた右側延出部10Rの部分で覆われた状態となり、包装状態の吸収性物品1の左側連結部60Lの側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncが変形したり、破損したりする恐れを軽減させることができる。なお、本実施形態では、側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncの略全域が折り畳まれた右側延出部10Rの部分で覆われるものとしたが、側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncのいずれかの領域が折り畳まれた右側延出部10Rの部分で覆われるものであってもよく、側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncの各領域の少なくとも一部が、折り畳まれた右側延出部10Rの部分で覆われるものであってもよい。
なお、本実施形態では、図9等に示すように、上下方向に略平行な左右折り畳み部LB、RBで吸収性物品1を折り畳んだが、これに限られない。例えば、左右折り畳み部LB、RBが、それぞれ上下方向に対して、所定角度(例えば、上下方向に対して、それぞれ45度の範囲)だけ傾いていてもよく、左側折り畳み部LBと右側折り畳み部RBとが、上下方向に対して、それぞれ異なる角度で、左右方向の中心線C-Cに対して左右非対称であってもよい。また、左右折り畳み部LB、RBの少なくとも一方が、上下方向に対して傾いている場合、左右方向折り畳み部LB、RBの上端が、左右折り畳み部LB、RBの下端より左右方向の内側に位置することが好ましい。吸収性物品1の胴回り部10dは、腹側胴回り弾性部材13、背側胴回り弾性部材14を備えるため、股下部10mより左右方向に収縮しやすい。そのため、左右折り畳み部LB、RBの上端を下端よりも内側に設けることで、左右折り畳み部LB、RBによる折り畳みの際に、過度な力を加えずに、折り畳みを行うことができる。また、左右折り畳み部LB、RBの上端が左右方向の内側に位置することで、折り畳み状態において、非係合領域60nのうちの上側非係合領域を、吸収性物品1の上端より下側に配置しやすくなり、上側非係合領域の変形や破損を防ぎやすくなる。
また、本実施形態では、図9等に示すように、左側折り畳み部LBと右側折り畳み部RBが、折り畳み状態の吸収性物品1の左右方向の中心線C-Cについて対称として示したが、これに限られない。吸収性物品1の左右方向の左側の側端から左側折り畳み部LBまでの長さと、右側の側端から右側折り畳み部RBまでの長さが異なっていてもよい。これによって、個包装体100を厚さ方向に見て、例えば、左側左右折り畳み部LBで折り畳まれた吸収性物品1の非係合領域60nが、右側左右折り畳み部RBで折り畳まれた吸収性物品1の部分と重なることで、非係合領域60nの変形や破損を軽減させつつ、個包装体100に収容された吸収性物品1の左右方向の長さを任意に設定することができるため、個包装体100をコンパクトな形状にする等の調整が可能となる。
吸収性物品上下折り畳み工程(S3)後の状態を厚さ方向に見たときに、上下折り畳み部BLで折り畳まれた股下側領域(所定部分)が、左側連結部60Lの側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncと重なる領域に位置するため、左側連結部60Lの側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncは、より一層、変形や破損の恐れが減少する。さらに、左側連結部60Lだけでなく、厚さ方向に見たときに、右側連結部60Rの側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngも、上下折り畳み部BLで折り畳まれた股下側領域(所定部分)と重なる領域に位置する。そのため、側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngが折り畳まれた股下側領域で覆われた状態となるため、右側連結部60Rの側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngが変形したり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
なお、本実施形態では、側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60nc、側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngの略全域が上下折り畳み部BLで折り畳まれた股下側領域で覆われるものとしたが、側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60nc、側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngのいずれかの領域が上下折り畳み部BLで折り畳まれた股下側領域で覆われるものであってもよく、側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60nc、側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngの各領域の一部が、上下折り畳み部BLで折り畳まれた股下側領域で覆われるものであってもよい。
なお、包装状態の、上下折り畳み部BLで折り畳まれた吸収性物品1において、連結部60Lは、上下折り畳み部BLで折り畳まれているが、係合部61Lが、上下折り畳み部BLで折り畳まれていないことが好ましい。同様に、連結部60Rは、上下折り畳み部BLで折り畳まれているが、係合部61Rが、折り畳み部BLで折り畳まれていないことが好ましい。つまり、係合部61L、61Rは、それぞれ上下方向において、上下折り畳み部BLより胴回り開口部1a側に位置している。これによって、例えば、折り畳み状態の吸収性物品1の上下方向の長さを短くするために、連結部60L、60Rが上下折り畳み部BLで折り畳まれる場合であっても、係合部61L、61Rが上下折り畳み部BLで折り畳まれないことで、折り畳み状態の吸収性物品1の上下方向の長さを短くしつつ、係合部61L、61Rを平面状態に維持しやすくなり、胴回り部10dに係合させやすくなる。
また、包装状態の吸収性物品1は、左右折り畳み部LB、RBで、それぞれ連結部60L、60Rを外側にして折り畳まれていることが好ましい。つまり、図1等に示すように、吸収性物品1の連結部60L、60Rは、腹側胴回り部10fの非肌側面に設けられているところ、左右折り畳み部LB、RBで、左側延出部10L、右側延出部10Rをそれぞれ背側の非肌側面に向かって折り畳むことで、連結部60L、60Rをそれぞれ外側にした状態で折り畳むことになる。
上述のとおり、吸収性物品1は、腹側胴回り部10fは腹側胴回り弾性部材13を有し、背側胴回り部10bは背側胴回り弾性部材14を有するため、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bは、左右方向に収縮する。一方、連結部60L、60Rを備えた腹側胴回り部10fは、連結部60L、60Rを備えない背側胴回り部10bよりも剛性が高くなり、背側胴回り部10bよりも収縮しづらくなる。そのため、仮に、連結部60L、60Rを内側にして左右折り畳み部LB、RBを折り畳むと、内側の腹側胴回り部10fよりも外側の背側胴回り部10bの方より収縮して、連結部60L、60Rを背側胴回り部10bの側に引っ張る力が働いたり、折り畳んだ状態を展開する力が働きやすくなってしまう。これに対し、連結部60L、60Rを外側にして左右折り畳み部LB、RBで折り畳むことで、連結部60L、60Rを内側にして左右折り畳み部LB、RBを折り畳んだ場合よりも、背側胴回り部10bの収縮が連結部60L、60Rを展開する方向に力を加えにくくなるため、連結部60L、60Rを備えない背側胴回り部10bの収縮力によって生じる連結部60L、60Rの折れ曲がりや破損を軽減させることができる。
図3A及び図12に示すように、腹側胴回り弾性部材13を備えた腹側胴回り部10fと背側胴回り弾性部材14を備えた背側胴回り部10bと連結部60は、側端部接合10eで接合されており、連結部60は、腹側胴回り部10fより非肌側に設けられている。図12は、図3A中の部分Zの拡大図である。図12に示すように、吸収性物品1を展開状態としたときに、側端部接合10eに左右方向の内側から隣接する内側隣接領域1Jと、側端部接合10eに左右方向の外側から隣接する外側隣接領域1Kを有している。外側隣接領域1Kでは、背側胴回り部10bと腹側胴回り部10fと連結部60とが接合されていない。
展開状態の吸収性物品1を上側から見たときに、吸収性物品1の上端において、外側隣接領域1Kが、背側胴回り部10b側に傾いていることが好ましい。また、外側隣接領域1Kの方が、内側隣接領域1Jより曲率が大きいことが好ましい。これによって、外側隣接領域1Kは、剛性が高い部分であるため、着用時に着衣の外側から目立ちやすいところ、外側隣接領域1Kが背側胴回り部10b側に傾いていたり、外側隣接領域1Kの方が、内側隣接領域1Jより曲率が大きいことで、着用状態において、外側隣接領域1Kが着用者の身体に、背側胴回り部10bに沿いやすくなるため、外側隣接領域1Kが左右方向に沿っている場合よりも、側端部接合10eや外側隣接領域1Kを着衣の外側から目立ちにくくさせることができる。
図4に示すように、個包装体100(折り畳み状態の吸収性物品1)を厚さ方向に見たときに、左右方向において、非係合領域60nが、吸収性物品1の内側に設けられていることが好ましい。つまり、折り畳み状態の吸収性物品1は、左右方向において、左側連結部60Lの側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncが露出しておらず、右側連結部60Rの側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngが露出していないことが好ましい。これによって、包装材101に収容された状態で、非係合領域60nが包装材101に接触して、非係合領域60nが折れ曲がったり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
また、個包装体100は、少なくとも一対の折り部LC1、LC2を備えた包装材101に、折り部LC1、LC2の折り方向と吸収性物品1の上下方向が沿った状態で吸収性物品1を収容している。この吸収性物品1の左右方向の一方側の端と、一方側折り部LC1又は他方側折り部LC2の内面とが接触していることが好ましい。これによって、個包装体100における包装材101の左右方向の長さをより短くすることができ、包装材101に対する吸収性物品1の左右方向の移動を制限させやすくなるため、非係合領域60nだけでなく、吸収性物品1の変形や破損を軽減させやすくなる。なお、包装材101の折り方向と吸収性物品1の左右方向が沿った状態で吸収性物品1が収容されている場合には、吸収性物品1の上下方向の一方側の端と少なくとも1つの折り部の内面とが接触することが好ましい。
個包装体100は、一対の折り部LC1、LC2と、折り方向に沿った内側接合部102を有し、内側接合部(包装接合部)102は、包装材101同士を接合した部分である。個包装体100を厚さ方向に見て、内側接合部102が、連結部60と重なる領域を有することが好ましい。個包装体100は、図4に示すように、個包装体100は、厚さ方向に見て、内側接合部102が、左側連結部60Lと重なる部分を有し、且つ、右側連結部60Rと重なる部分を有している。連結部60が設けられた部分は、連結部60が設けられていない部分よりも剛性が高くなっている。そのため、厚さ方向に見て、連結部60と重なる部分に内側接合部102を設けることで、折り工程(S5)において、内側接合部102を安定した状態で形成することができるため、内側接合部102の接合をより強固にすることができる。なお、個包装体100を厚さ方向に見て、内側接合部102と、左側連結部60L又は右側連結部60Rのいずれか一方が重なる部分を有するものでもよい。
また、通常、着用者等が、個包装体100を開封して、包装材101から取り出した折り畳み状態の吸収性物品1を展開して使用する際は、まず、包装材101の任意の位置から取り出した折り畳み状態の吸収性物品1を(図8)、上下折り畳み部BL(折り畳み基準位置B3)で吸収性物品1の折り畳まれた股下側領域を展開し(図7B)、右側折り畳み部RB(折り畳み基準位置B2)で折り畳まれた右側延出部10Rの部分を展開し(図7A)、左側折り畳み部LB(折り畳み基準位置B1)で折り畳まれた左側延出部10Lの部分を展開することで、展開状態の吸収性物品1(図6)となる。図7Bに示すように、上下折り畳み部BLを展開したときに、連結部60が視認可能となることが好ましい。図6に示す折り畳み状態の吸収性物品1は、連結部60が折り畳まれた吸収性物品1によって覆われているため、視認できない状態であるが、上下折り畳み部BLを展開するという操作によって連結部60が視認可能となることで、着用者に連結部60の存在を認識させやすくなる。
<<<吸収性物品1の変形例>>>
本実施形態の変形例の吸収性物品1について説明する。
図13は、第1実施形態の変形例の吸収性物品1を腹側から見た模式図である。第1実施形態の構成と共通する部分は、符号等を同じとし、吸収性物品1の基本構成の詳細な説明は省略する。
図13に示す吸収性物品1は、左右方向の左側に左側連結部60L、右側に右側連結部60Rを有している。左側連結部60Lと右側連結部60Rは、左右対称な構成であるため、主に左側連結部60Lの構成を説明する。
左側連結部60Lは、左右方向の右側の端部に係合部61Lを備え、左側の端部の連結接合部62Lで胴回り部10dに接合されている。左側連結部60Lは、上下方向における係合部61から左側連結部60Lの上端までの上側非係合領域60nbと、上下方向における係合部61から左側連結部60Lの下端までの下側非係合領域60ncを備える。図13に示すように、係合部61Lが、左右方向における右側の端まで設けられ、上述の側端側非係合領域60naを備えない左側連結部60Lであってもよい。
図13に示す吸収性物品1についても、上述の実施形態と同様に、吸収性物品左右折り畳み工程(S2)~端部接合部形成工程(S6)を経て、個包装体100を製造することで、左側連結部60Lの上側非係合領域60nb及び下側非係合領域60ncを、折り畳まれた吸収性物品1の所定部分で覆うことで、上側非係合領域60nb及び下側非係合領域60ncの変形や破損の恐れを軽減させることができる。
また、左側連結部60Lが、左側連結部60Lと腹側胴回り部10fとを仮固定する仮固定部63Lを有してもよい。仮固定部63Lは、左右方向における連結接合部62Lよりも右側に設けられている。
仮固定部63Lは、左側連結部60Lと腹側胴回り部10fとを分離可能に固定した固定部である。左側連結部60Lと腹側胴回り部10fとの仮固定は、ホットメルト接着剤等の接着剤、熱及び圧力を加えた圧搾接合や溶着接合、超音波接合等の任意の方法で設けることができる。
仮固定部63Lで左側連結部60Lと腹側胴回り部10fとを仮固定することで、包装材101に収容された吸収性物品1の左側連結部60Lが腹側胴回り部10fから外れて、左側連結部60Lが折れ曲がったり、破損したりする恐れをより軽減させることができる。
図13に示す吸収性物品1を包装材101に収容した個包装体100は、上述の実施形態と同様の流れ(図5)で製造することができるところ、吸収性物品製造工程(S1)において、連結部60と腹側胴回り部10fとを仮固定した仮固定部63を備えた吸収性物品1を形成する点が、上述の実施形態と異なる。仮固定部63を備えた吸収性物品1を製造する吸収性物品製造工程(S1)後に、吸収性物品左右折り畳み工程(S2)と吸収性物品上下折り畳み工程(S3)を経て、吸収性物品載置工程(S4)と折り工程(S5)と端部接合部形成工程(S6)の包装材101で吸収性物品1を包装する包装工程を行う際に、連結部60の係合部61が腹側胴回り部10fから外れて、連結部60が変形したり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
図13に示す吸収性物品1では、仮固定部63Lを、左右方向における係合部61Lと連結接合部62Lとの間で、且つ、上下方向における係合部61Lと重なる部分に設けたが、これに限られない。仮固定部63Lは、任意の場所に設けることができる。
仮固定部63Lを、係合部61Lと重なる位置に設けてもよい。係合部61Lと重なる位置に設けられた仮固定部63Lは、係合部61Lの腹側胴回り部10fへの係合を補強することができる。そのため、左側連結部60Lが腹側胴回り部10fから外れて、左側連結部60Lが折れ曲がったり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
仮固定部63Lを、係合部61Lと重ならない位置に設けてもよい。係合部61Lと重ならない位置に設けられた仮固定部63Lによって、左側連結部60Lを腹側胴回り部10fに固定する領域(面積)を増やすことができるため、左側連結部60Lが腹側胴回り部10fから外れて、左側連結部60Lが折れ曲がったり、破損したりする恐れを軽減させることができる。また、係合部61Lは、非係合領域60nに設けられていてもよい。
また、上述の個包装体100において、連結部60が、非係合領域60nの下端部に非肌側に向かって折り返した下端折り部を有してもよい。例えば、包装材101に収容された吸収性物品1が、下側非係合領域60ncの下端部に、非肌側に向かって折り返された下端折り部を有する状態で、下側非係合領域60ncを含む非係合領域60nの少なくとも一部を、折り畳まれた吸収性物品1で覆う構成であってもよい。これによって、下側折り部を含めた非係合領域60nの変形や破損を防ぎつつ、非肌側に折られた下側折り部を着用者等は掴みやすくなるため、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとを連結させる操作を行いやすくなる。
上述の個包装体100において、連結部60が、非係合領域60nは、連結部60の左右方向における連結接合部62と反対側の端部に、非肌側に向かって折り返した側端折り部を有していてもよい。例えば、包装材101に収容された吸収性物品1が、側端側非係合領域60naに、非肌側に向かって折り返された側端折り部を有する状態で、側端側非係合領域60naを含む非係合領域60nの少なくとも一部を、折り畳まれた吸収性物品1で覆う構成であってもよい。これによって、側端折り部を含めた非係合領域60nの変形や破損を防ぎつつ、非肌側に折られた側端折り部を着用者は掴みやすくなるため、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとを連結させる操作を行いやすくなる。
上述の個包装体100において、非係合領域60nが非肌側に向かって折り返した折り部を有さない構成であってもよい。非係合領域60nが非肌側に向かって折り返した折り部を有さないことで、折り部を起点として、非係合領域60nが折れ曲がったり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
また、上述の個包装体100は、連結部60が係合部61を備え、係合部61を腹側胴回り部10fに係合さえる吸収性物品1が収容されている構成としたが、これに限られない。連結部60が係合部61を備えず、腹側胴回り部10fの非肌側面に分離可能に係合する係合部を設ける構成であってもよい。腹側胴回り部10fが係合部を備える場合に、腹側胴回り部10fの係合部と連結部60とを係合させた状態で、側端側非係合領域、上側非係合領域、又は下側非係合領域の少なくとも一部を、折り畳み部(LB、RB、BL)で折り畳まれた吸収性物品1の所定部分で覆うことで、非係合領域の折れ曲がりや破損を軽減させることができる。
さらに、上述の実施形態1及び吸収性物品2の個包装体100は、吸収性物品製造工程(S1)、吸収性物品左右折り畳み工程(S2)、吸収性物品上下折り畳み工程(S3)、吸収性物品載置工程(S4)、折り工程(S5)、端部接合部形成工程(S6)の順で個包装体100を形成したが、これに限られない。つまり、上述の実施形態では、予め折り畳み状態にした吸収性物品1を(吸収性物品左右折り畳み工程と吸収性物品上下折り畳み工程を行った後に)、包装工程を行ったが、吸収性物品製造工程(S1)及び吸収性物品左右折り畳み工程(S2)の後に、折り畳み収容工程を行ってもよい。
図14Aは、第1実施形態の変形例の折り畳み収容工程を説明する図である。図14Aは、吸収性物品1を左右折り畳み部LB、RBで折り畳み(S2)、包装材101の折り方向と吸収性物品1の左右方向が沿う状態で包装材101上に載置し(S4)、包装材101の左右方向における一方側の第1折り返し部101Lを左右方向の他方側に向かって、且つ、吸収性物品1の胴回り開口側領域を覆うように折った状態である。図14Aに示す状態において、包装材101の折り方向が吸収性物品1の左右方向に沿っている。また、厚さ方向に見たときに、折り畳まれた吸収性物品1の右側延出部10Rの部分が、左側連結部60Lの側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncと重なる領域に位置するため、側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncは、折り畳まれた右側延出部10Rの部分で覆われた状態となっている。
続いて、折り畳み収容工程を行う。折り畳み収容工程は、吸収性物品1の左右方向に沿った上下折り畳み部BL(折り畳み基準線B3)で折り畳むことと、吸収性物品1を内部に収容するために包装材101を折ることとを一緒に行う工程である。折り畳み収容工程では、上下折り畳み部BLが他方側折り部LC2に沿うことで、吸収性物品1の折り畳みと包装材101の折り返しを一緒に行うことができる。この折り畳み収容工程によって、折り方向に直交する直交方向について、吸収性物品1に対する包装材101の隙間をより小さくすることができる。また、上下折り畳み部B3で折り畳まれた吸収性物品1の股下側領域が、左側連結部60Lの側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncと重なる領域に位置し、且つ、右側連結部60Rの側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngと重なる領域に位置するため、左側連結部60Lの側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60nc、及び右側連結部60Rの側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngは、折り畳まれた吸収性物品1の股下側領域で覆われる。これによって、各連結部60L、60Rの非係合領域60nが折れ曲がったり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
===第2実施形態===
<<<吸収性物品2>>>
図15は、吸収性物品2の概略側面図である。図16は、分解平面状態且つ伸長状態の吸収性物品2を非肌側から見た平面図である。以下、第2実施形態の吸収性物品2について、主に第1実施形態と異なる部分を説明し、第1実施形態の構成と共通する部分は、符号等を同じとし、吸収性物品1の基本構成の詳細な説明は省略する。また、第1実施形態の吸収性物品1の構成のいくつかは、第2実施形態の吸収性物品2にも適用できる。
図15等に示すように、パンツ型状態の吸収性物品2は、展開状態において、互いに直交する「上下方向」、「左右方向」、「前後方向」とを有している。吸収性物品2は、胴回り部10dと、着用者の股下に位置する股下部10mとを有する。胴回り部10dのうち、着用者の腹側を覆う腹側胴回り部10fであり、着用者の股下に位置する股下部10mである。股下部10mは、長手方向において、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとの間に介在する領域である。腹側胴回り部10fは、腹側胴回り弾性部材13を備え、背側胴回り部10bは、背側胴回り弾性部材14を備えることで、それぞれ左右方向の伸縮性を備えている。腹側胴回り部10fは、左右方向における両側端に、腹側胴回り側端10fe、10feを備え、背側胴回り部10bは、左右方向における両側端に、背側胴回り側端10be、10beを備える。また、股下部10mは吸収体備える吸収性本体20を有している。
吸収性物品2は、腹側胴回り部10fの両側端部の非肌側面にそれぞれ係合部71を備える。係合部71は、背側胴回り部10bの肌側面に対して、分離可能に係合するための係合部材である。係合部71を背側胴回り部10bに係合させることで、吸収性物品2は、パンツ状態となる。具体的には、腹側胴回り部10fの非肌側面に、複数の係合用のフック部材を備えた面ファスナーである。これらの係合用突起を背側胴回り部10bの肌側面を構成する不織布の繊維(ループ)に引っ掛けることで、係合部71が背側胴回り部10bの肌側面に分離可能に係合される。第2実施形態の個包装材100の吸収性物品2は、係合部71を背側胴回り部10bに係合されたパンツ型状態で、包装材101に収容されている。
第1実施形態と同様に、吸収性物品左右折り畳み工程(S2)~端部接合部形成工程(S6)を経て、吸収性物品2を包装材101に収容した個包装体100を製造することができる。吸収性物品2も吸収性物品1と同様に、任意の場所に設けた左右折り畳み部LB、RB、上下折り畳み部BLで折り畳まれた折り畳み状態で包装材101に収容される。
図17は、パンツ型状態の吸収性物品2の係合状態を説明する図である。図17に示すように、係合部71を背側胴回り部10bの肌側面に係合させると、背側胴回り側端10beは、腹側胴回り部10fより非肌側に位置しており、腹側胴回り側端10feは、背側胴回り部10bより肌側に位置している。この状態において、吸収性物品2は、係合部71と背側胴回り部10bとが係合していない側端側非係合領域70na、上側非係合領域70nb、及び下側非係合領域70ncを備える。側端側非係合領域70na、上側非係合領域70nb、及び下側非係合領域70ncを総称して、「非係合領域70n」ともいう。側端側非係合領域70naは、左右方向における係合部71から背側胴回り側端10beまでの領域をいう。上側非係合領域70nbは、背側胴回り部10bのうち、左右方向において係合部71と重なる部分で、且つ上下方向における背側胴回り部10bの上端から係合部71までの領域をいう。下側非係合領域70ncは、背側胴回り部10bのうち、左右方向において係合部71と重なる部分で、且つ上下方向における背側胴回り部10bの下端から係合部71までの領域をいう。
非係合領域70nは、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとが前後方向(厚さ方向)に重ねられた領域のうち、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとが係合していない領域であるため、非肌側に位置する背側胴回り部10bにおける非係合領域70nは、腹側胴回り部10fの非肌側面から外れて変形しやすい部分である。特に、ショーツ型ナプキンのように、包装材101に収容された個包装状態で携帯されることで、個包装体100の内側で吸収性物品2が動いたり、個包装体100に対して外部から力が加えられることで、非肌側に位置する背側胴回り部10bの非係合領域70nが折れ曲がって変形したり、破損したりして、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとの係合を正常に行うことができなかったり、吸収性物品2の美観を損なってしまう恐れがある。
これに対し、吸収性物品2について、第1実施形態と同様に、吸収性物品左右折り畳み工程(S2)又は吸収性物品上下折り畳み工程(S3)で任意の位置で吸収性物品2を折り畳み、折り畳まれた吸収性物品2の所定部分で、側端側非係合領域70na、上側非係合領域70nb、又は下側非係合領域70ncの少なくとも一部を覆うことで、非係合領域70nを保護している。具体的には、折り畳み状態の吸収性物品2を厚さ方向に見たときに、下折り畳み部(不図示)で折り畳まれた吸収性物品2の股下側領域(所定部分)が、側端側非係合領域70na、上側非係合領域70nb、又は下側非係合領域70ncの少なくとも一部と重なる位置に位置することで、側端側非係合領域70na、上側非係合領域70nb、又は下側非係合領域70ncの少なくとも一部分を保護することができる。これによって、包装材101に収容された状態の吸収性物品2の非係合領域70nが折れ曲がったり、破損したりする恐れを軽減して、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとの係合を行いやすくしたり、吸収性物品2の美観を向上させやすくなる。
なお、上述の実施形態では、腹側胴回り部10fの非肌側面に係合部71を設け、背側胴回り部10bの肌側面に係合させたが、これに限られない。背側胴回り部10bの肌側面に係合部71を設け、腹側胴回り部10fの非肌側面に係合させるものであってもよく、背側胴回り部10bの非肌側面に係合部71を備え、腹側胴回り部10fの肌側面に係合させるものであってもよい。
===その他の実施形態===
上記の実施形態は、本考案の理解を容易にするためのものであり、本考案を限定して解釈するためのものではない。本考案は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本考案には、その等価物が含まれることは言うまでもない。
上述の実施形態では、折り畳み状態の吸収性物品1及び吸収性物品2が、左右折り畳み部LB、RBと上下折り畳み部RBで折り畳まれた状態としたが、これに限られない。吸収性物品1及び吸収性物品2について、包装状態の吸収性物品1及び吸収性物品2が少なくとも1つの折り畳み部を有し、折り畳み部で折り畳まれた部分で、非係合領域60n、70nの少なくとも一部が覆われている構成であればよい。例えば、折り畳み状態の吸収性物品1及び吸収性物品2が、左右折り畳み部LB、RBで折り畳まれ、上下折り畳み部RBで折り畳まれていない状態で、左右折り畳み部LB、RBで折り畳まれた部分で非係合領域60n、70nの少なくとも一部が覆われている構成でもよく、上下折り畳み部RBで折り畳まれ、左右折り畳み部LB、RBで折り畳まれていない状態で、上下折り畳み部RBで折り畳まれた部分で非係合領域60n、70nの少なくとも一部が覆われている構成であってもよい。さらに、左右折り畳み部LBと左右折り畳み部RBのいずれか一方のみが折り畳まれている構成であってもよい。
また、上述の実施形態では、包装材101が一方側折り部LC1と他方側折り部LC2を備える個包装体100としたが、これに限られない。包装材101が折り部を1つだけ備える個包装体100や、包装材101が3つ以上の折り部を備える個包装体100や、包装材101が折り部を備えなくてもよい。また、個包装体100が内側接合部102を必ずしも有する構成でなくてもよい、また、内側接合部102は、必ずしも直交方向における中央部でなくてもよく、例えば、内側接合部102が、直交方向における他方側の端部に設けるものであってもよい。
上述の実施形態の吸収性物品1は、左右方向における両側端部に一対の連結部60を備えたが、これに限らない。例えば、左右方向における中央部に連結部60を備えてもよいし、吸収性物品1が1つの連結部60を備える構成であってもよい。
また、個包装体100等に収容される吸収性物品1、2が、温感剤、冷感剤、香料等の揮発性物質を備えて、揮発性物質によって、吸収性物品1の着用時の不快感を減少させてもよい。
1 吸収性物品(ショーツ型ナプキン)、
1a 胴回り開口部、
1b 脚回り開口部、
1J 内側隣接領域、
1K 外側隣接領域、
10 外装体、
10f 腹側胴回り部(胴回り部、他方側胴回り部)、
10b 背側胴回り部(胴回り部、一方側胴回り部)、
10d 胴回り部、
10m 股下部、
10e 側端部接合(接合部)、
10ff 腹側折り返し部、
10bf 背側折り返し部、
10L 左側延出部、
10R 右側延出部、
11 外装トップシート、
12 外装バックシート、
13 腹側胴回り弾性部材、
14 背側胴回り弾性部材、
15 分離部、
20 吸収性本体、
22 吸収体、
24d サイドシート、
30 股下弾性部材、
40 圧搾部、
50 立体ギャザー、
50S 弾性部材、
60 連結部、
60L 左側連結部、
60R 右側連結部、
60n 非係合領域、
60na 側端側非係合領域(非係合領域)、
60nb 上側非係合領域(非係合領域)、
60nc 下側非係合領域(非係合領域)、
60ne 側端側非係合領域(非係合領域)、
60nf 上側非係合領域(非係合領域)、
60ng 下側非係合領域(非係合領域)、
61L、61R 係合部、
62L、62R 連結接合部、
63L、63R 仮固定部、
100 個包装体、
101 包装材、
102 内側接合部(包装接合部)、
103a 一方側端部接合部、
103b 他方側端部接合部、
B1 折り畳み基準位置、
B2 折り畳み基準位置、
B3 折り畳み基準位置、
BL 左側折り畳み部(左右折り畳み部)、
LB 右側折り畳み部(左右折り畳み部)、
RB 上下折り畳み部、
L1 第1折り基準位置、
L2 第2折り基準位置、
LC1 第1折り部、
LC2 第2折り部、
CL 折り線
考案は、吸収性物品の個包装体に関する。
尿、便、月経血等の排泄物を吸収する吸収性物品として、パンツ型の使い捨ておむつやショーツ型の生理用ナプキン等が知られている。例えば、特許文献1には、再固定自在に接合することができる固定用構成要素を有するトレーニングパンツが記載されており、前部ウェスト領域に設けられた固定用構成要素を、後部ウェスト領域に設けられた装着パネルとを再固定自在に接合することで、ウェスト開口部及び一対の脚開口部を有する再固定自在パンツが形成されることが記載されている。
特表2002-532147号公報
特許文献1に示すトレーニングパンツのような吸収性物品は、携帯性の観点から、1個の吸収性物品を包装材で収容した個包装体が望まれているところ、個包装体の吸収性物品が包装材の内側で移動したり、個包装体に外部からの力が加えられたりして、再固定自在に接合可能な固定用要素が折れ曲がったり、変形したりする恐れがあった。
考案は、上記のような問題を鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、包装材に収容された状態の吸収性物品の非係合領域が折れ曲がったり、破損したりしてしまう恐れを軽減させることができる吸収性物品の個包装体を提供することにある。
上記目的を達成するための主たる考案は、胴回り部及び股下部を有し、展開状態としたときに、互いに直交する上下方向、左右方向、及び前後方向を備える吸収性物品と、少なくとも1つの折り畳み部で折り畳まれた状態の1つの前記吸収性物品を包装する包装材と、を備える吸収性物品の個包装体であって、前記胴回り部は、一方側胴回り部と、前記一方側胴回り部に接合された他方側胴回り部とを有し、前記胴回り部は、前記一方側胴回り部と前記他方側胴回り部とに分離可能であり、前記胴回り部は、分離させた分離状態の前記一方側胴回り部と前記他方側胴回り部とを連結させるための連結部を備え、前記一方側胴回り部、前記他方側胴回り部、及び前記連結部は、厚さ方向に重ねられ、前記一方側胴回り部と、前記他方側胴回り部と、前記連結部の前記左右方向の一端部とが、接合部で一体的に接合されており、前記連結部の肌側面は、前記左右方向における前記一端部よりも他端側に、前記他方側胴回り部の非肌側面に分離可能に係合する係合部を有し、前記左右方向における前記係合部から前記連結部の他端までの領域、前記上下方向における前記係合部から前記連結部の上端までの領域、又は前記上下方向における前記係合部から前記連結部の下端までの領域は、前記他方側胴回り部に係合しない非係合領域であり、前記非係合領域の少なくとも一部が、前記折り畳み部で折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分で覆われていることを特徴とする吸収性物品の個包装体である。
本考案の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
考案によれば、包装材に収容された状態の吸収性物品の非係合領域が折れ曲がったり、破損したりしてしまう恐れを軽減させることができる。
展開状態且つ自然状態の吸収性物品1の概略斜視図である。 分離平面状態且つ伸長状態の吸収性物品1を非肌側から見た平面図である。 図3Aは、パンツ型状態の吸収性物品1を上側から見たときの模式図である。図3Bは、テープ型状態の吸収性物品1を上側から見たときの模式図である。 個包装体100の平面図である。 個包装体100の製造方法の流れを示す図である。 展開状態の吸収性物品1を腹側から見た模式図である。 図7Aは、図6の吸収性物品1を折り基準位置B1で折り畳んだ状態を示す図である。図7Bは、図7Aの吸収性物品1を折り基準位置B2で折り畳んだ状態を示す図である。 折り畳み状態の吸収性物品1を示す図である。 吸収性物品載置工程後の状態を説明する図である。 吸収性物品1と包装材101の左右方向における一方側を折り返した状態を示す図である。 吸収性物品1と包装材101の左右方向における他方側を折り返した状態を示す図である。 図3A中の部分Zの拡大図である。 第1実施形態の変形例の吸収性物品1を腹側から見た模式図である。 図14Aは、第1実施形態の変形例の折り畳み収容工程を説明する図である。図14Bは、図14Aの折り畳み収容工程後の個包装体100の平面図である。 吸収性物品2の概略側面図である。 分解平面状態且つ伸長状態の吸収性物品2を非肌側から見た平面図である。 パンツ型状態の吸収性物品2の係合状態を説明する図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
胴回り部及び股下部を有し、展開状態としたときに、互いに直交する上下方向、左右方向、及び前後方向を備える吸収性物品と、少なくとも1つの折り畳み部で折り畳まれた状態の1つの前記吸収性物品を包装する包装材と、を備える吸収性物品の個包装体であって、前記胴回り部は、一方側胴回り部と、前記一方側胴回り部に接合された他方側胴回り部とを有し、前記胴回り部は、前記一方側胴回り部と前記他方側胴回り部とに分離可能であり、前記胴回り部は、分離させた分離状態の前記一方側胴回り部と前記他方側胴回り部とを連結させるための連結部を備え、前記連結部の前記左右方向の一端部は、前記胴回り部に接合されており、前記連結部の肌側面は、前記左右方向における前記一端部よりも他端側に、前記他方側胴回り部の非肌側面に分離可能に係合する係合部を有し、前記左右方向における前記係合部から前記連結部の他端までの領域、前記上下方向における前記係合部から前記連結部の上端までの領域、又は前記上下方向における前記係合部から前記連結部の下端までの領域は、前記他方側胴回り部に係合しない非係合領域であり、前記非係合領域の少なくとも一部が、前記折り畳み部で折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分で覆われていることを特徴とする吸収性物品の個包装体である。
このような吸収性物品の個包装体によれば、包装材に収容された状態の吸収性物品の非係合領域が折れ曲がったり、破損したりしてしまう恐れを軽減させることができる。
胴回り部及び股下部を有し、展開状態としたときに、互いに直交する上下方向、左右方向、及び前後方向を備える吸収性物品と、少なくとも1つの折り畳み部で折り畳まれた状態の1つの前記吸収性物品を包装する包装材と、を備える吸収性物品の個包装体であって、前記胴回り部は、一方側胴回り部と、前記一方側胴回り部に接合された他方側胴回り部とを有し、前記胴回り部は、前記一方側胴回り部と前記他方側胴回り部とに分離可能であり、前記胴回り部は、分離させた分離状態の前記一方側胴回り部と前記他方側胴回り部とを連結させるための連結部を備え、前記連結部の前記左右方向の一端部は、前記胴回り部に接合されており、前記他方側胴回り部の非肌側面は、前記連結部の前記左右方向における前記一端部よりも他端側と分離可能に係合する係合部を有し、前記係合部を前記連結部に係合させた状態で、前記左右方向における前記係合部から前記連結部の他端までの領域、前記上下方向における前記係合部から前記連結部の上端までの領域、又は前記上下方向における前記係合部から前記連結部の下端までの領域は、前記他方側胴回り部に係合しない非係合領域であり、前記非係合領域の少なくとも一部が、前記折り畳み部で折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分で覆われていることを特徴とする吸収性物品の個包装体である。
このような吸収性物品の個包装体によれば、包装材に収容された状態の吸収性物品の非係合領域が折れ曲がったり、破損したりしてしまう恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記連結部は、前記連結部と前記胴回り部とを仮固定する仮固定部を有し、前記仮固定部は、前記左右方向における前記一端部よりも前記他端側に設けられていることが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、仮固定部によって、連結部が胴回り部から外れて、連結部が折れ曲がったり、破損したりしてしまう恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記仮固定部は、前記係合部と重なる位置に設けられていることが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、係合部と重なる位置に設けられた仮固定部によって、係合部による連結部の胴回り部への係合を補強することができるため、連結部が胴回り部から外れて、連結部が折れ曲がったり、破損したりしてしまう恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記仮固定部は、前記係合部と重ならない位置に設けられていることが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、係合部と重ならない位置に設けられた仮固定部によって、係合部だけでなく連結部を胴回り部に仮固定することができるため、連結部が胴回り部から外れて、連結部が折れ曲がったり、破損したりしてしまう恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記一方側胴回り部及び前記他方側胴回り部は、それぞれ前記左右方向に伸縮可能な伸縮部材を備え、前記一方側胴回り部、前記他方側胴回り部、及び前記連結部は、接合部で接合されており、前記連結部は、前記前後方向において、前記他方側胴回り部より非肌側に位置しており、前記吸収性物品を前記展開状態としたときに、前記接合部に前記左右方向の外側から隣接する外側隣接領域を有し、前記外側隣接領域は、前記一方側胴回り部と前記他方側胴回り部と前記連結部とが接合されておらず、前記吸収性物品を上側から見たときに、前記吸収性物品の上端において、前記外側隣接領域が、前記前後方向において、前記一方側胴回り部側に傾いていることが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、着用時に外側隣接領域が一方側胴回り部側に沿いやすくなるため、着衣の外側から接合部及び外側隣接領域が目立ちにくくなる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記一方側胴回り部及び前記他方側胴回り部は、それぞれ前記左右方向に伸縮可能な伸縮部材を備え、前記一方側胴回り部、前記他方側胴回り部、及び前記連結部は、接合部で接合されており、前記連結部は、前記前後方向において、前記他方側胴回り部より非肌側に位置しており、前記吸収性物品を前記展開状態としたときに、前記接合部に前記左右方向の内側から隣接する内側隣接領域と、前記接合部に前記左右方向の外側から隣接する外側隣接領域と、を有し、前記吸収性物品を上側から見たときに、前記吸収性物品の上端において、前記外側隣接領域の方が、前記内側隣接領域よりも曲率が大きいことが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、着用時に外側隣接領域が一方側胴回り部側に沿いやすくなるため、着衣の外側から接合部及び外側隣接領域が目立ちにくくなる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記一方側胴回り部及び前記他方側胴回り部は、それぞれ前記左右方向に伸縮可能な伸縮部材を備え、前記吸収性物品は、一対の前記上下方向に沿った左右折り畳み部で、前記連結部を外側にして折り畳まれていることが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、伸縮部材によって、一方側胴回り部及び他方側胴回り部は収縮するところ、連結部を備える側の胴回り部は、連結部を備えない側の胴回り部よりも剛性が高くなり、収縮しづらくなるため、連結部を備える胴回り部を外側にして左右折り畳み部で吸収性物品を折り畳むことで、連結部を内側にして折り畳んだ場合よりも収縮力が連結部に与える力を軽減させることができ、連結部を備えない側の胴回り部の収縮力によって連結部が引っ張られて折り曲げられたり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記吸収性物品は、前記左右方向に沿った上下折り畳み部で折り畳まれており、前記連結部は、前記上下折り畳み部で折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分で覆われており、前記上下折り畳み部を展開したときに、前記連結部が視認可能となることが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、着用者等が、上下折り畳み部を展開したときに、連結部を視認することができるため、連結部の存在を認識させやすくなる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記前後方向に沿った厚さ方向を有し、前記包装材は、一対の折り部と、前記折り部に沿った前記包装材同士を接合した包装接合部を備え、前記厚さ方向に見て、前記包装接合部が、前記連結部と重なる領域を有することが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、胴回り部のうち、連結部が設けられた部分は、剛性がより高くなっているため、連結部と重なる領域を有する包装接合部を設けることで、包装接合部の接合を安定した状態で行うことができ、接合をより強固にすることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記吸収性物品は、前記左右方向に沿った上下折り畳み部で折り畳まれており、前記連結部は、前記上下折り畳み部で折り畳まれており、前記係合部は、前記上下折り畳み部で折り畳まれていないことが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、連結部が上下折り畳み部で折り畳まれている場合であっても、係合部が上下折り畳み部で折り畳まれていないことで、係合部を平面状態に維持しやすくなり、他方側胴回り部にさせやすくなる。
胴回り部及び股下部を有し、展開状態としたときに、互いに直交する上下方向、左右方向、及び前後方向を備える吸収性物品と、少なくとも1つの折り畳み部で折り畳まれた状態の1つの前記吸収性物品を包装する包装材と、を備える吸収性物品の個包装体であって、前記胴回り部は、一方側胴回り部と他方側胴回り部とに分離可能であり、前記一方側胴回り部は、前記左右方向における両側端に、それぞれ一方側胴回り側端を有し、前記他方側胴回り部は、前記左右方向における両側端に、それぞれ他方側胴回り側端を有し、前記胴回り部は、前記一方側胴回り部又は前記他方側胴回り部に分離可能に係合する係合部を有し、前記一方側胴回り側端は、前記他方側胴回り部より非肌側に位置しており、前記他方側胴回り側端は、前記一方側胴回り部より肌側に位置しており、前記左右方向において、前記係合部から前記一方側胴回り側端までの領域、前記一方側胴回り部のうち前記左右方向において前記係合部と重なる部分で、且つ上端から前記係合部までの領域、又は前記一方側胴回り部のうち前記左右方向において前記係合部と重なる部分で、且つ下端から前記係合部までの領域は、前記他方側胴回り部に係合しない非係合領域であり、前記非係合領域の少なくとも一部が、前記折り畳み部で折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分で覆われていることを特徴とする吸収性物品の個包装体である。
このような吸収性物品の個包装体によれば、包装材に収容された状態の吸収性物品の非係合領域が折れ曲がったり、破損したりしてしまう恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記吸収性物品の前記前後方向に沿った厚さ方向を有し、前記吸収性物品は、前記左右方向に沿った上下折り畳み部で折り畳まれており、前記厚さ方向に見たとき、前記非係合領域の少なくとも一部が、前記上下折り畳み部で折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分と重なる領域に位置することが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、厚さ方向に見て、上下折り畳み部で折り畳まれた吸収性物品の部分と重なる非係合領域が、変形したり、破損したりする恐れをより軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記吸収性物品の前記前後方向に沿った厚さ方向を有し、前記吸収性物品は、前記上下方向に沿った左右折り畳み部で折り畳まれており、前記厚さ方向に見たときに、前記非係合領域の少なくとも一部が、前記左右折り畳み部で折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分と重なる領域に位置することが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、厚さ方向に見て、左右折り畳み部で折り畳まれた吸収性物品の部分と重なる領域の非係合領域が、変形したり、破損したりする恐れをより軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記左右折り畳み部が、前記上下方向に対して傾いており、前記左右折り畳み部の上端が、前記左右折り畳み部の下端より前記左右方向の内側に位置することが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、係合部より上側に位置する非係合領域の折れ曲がりや、破損を軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記左右折り畳み部は、前記左右方向の一方側に一方側左右折り畳み部と、他方側に他方側左右折り畳み部を有し、前記吸収性物品の前記左右方向の一方側の側端から前記一方側左右折り畳み部までの前記左右方向の長さと、前記吸収性物品の前記左右方向の他方側の側端から前記他方側左右折り畳み部までの前記左右方向の長さが異なることが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、非係合領域の変形や破損を軽減させつつ、個包装体に収容された吸収性物品の左右方向の長さを任意に設定可能となる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記非係合領域は、下端部に、前記非肌側に向かって折り返した下端折り部を有することが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、下端折り部を備えた非係合領域を、折り畳み部で折り畳まれた吸収性物品の所定部分で覆うことで、下端折り部を含め非係合領域の破損を軽減させつつ、下端折り部を備えることで、着用者等は、下端折り部を掴みやすくなるため、一方側胴回り部と他方側胴回り部とを連結させやすくなる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記非係合領域は、前記連結部の前記他端側の端部又は前記一方側胴回り側端側の端部に、前記非肌側に向かって折り返した側端折り部を有することが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、側端折り部を備えた非係合領域を、折り畳み部で折り畳まれた吸収性物品の所定部分で覆うことで、下端折り部を含め非係合領域の破損を軽減させつつ、側端折り部を備えることで、着用者等は、側端折り部を掴みやすくなるため、一方側胴回り部と他方側胴回り部とを連結させやすくなる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記非係合領域は、前記非肌側に向かって折り返した折り部を有さないことが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、非係合領域が折り部を有さないため、折り部を起点として非係合領域が折れ曲がったり破損したりする恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記前後方向に沿った厚さ方向を備え、前記吸収性物品の個包装体を前記厚さ方向に見たときに、前記左右方向において、前記非係合領域が、前記吸収性物品の内側に設けられていることが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、包装材に収容された状態で、非係合領域が、包装材に直接接触する恐れを軽減させることができるため、非係合領域が折れ曲がったり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体であって、前記包装材は、一対の折り部を備え、前記吸収性物品の前記上下方向又は前記左右方向の何れか一方向の端と前記折り部の内面とが接触していることが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体によれば、包装材の上下方向の長さ又は左右方向の長さをより短くすることができるため、包装材に対する吸収性物品の上下方向の移動又は左右方向の移動を制限させやすくなり、非係合領域を含む吸収性物品の破損を軽減させやすくなる。
かかる吸収性物品の個包装体の製造方法であって、前記吸収性物品を、前記上下方向に沿った左右折り畳み部で折り畳む左右折り畳み工程と、前記左右折り畳み工程の後に、前記吸収性物品を、前記左右方向に沿った上下折り畳み部で折り畳む上下折り畳み工程と、前記上下折り畳み工程の後に、1つの前記吸収性物品を内部に収容するために、前記包装材を折る折り工程と、を有し、前記左右折り畳み工程又は前記上下折り畳み工程において、前記非係合領域の少なくとも一部を、折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分で覆うことが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体の製造方法によれば、非係合領域を吸収性物品の所定部分で覆った状態で包装材を折るため、折り工程で非係合領域が折れ曲がったり破損したりする恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体の製造方法であって、前記吸収性物品を、前記上下方向に沿った左右折り畳み部で折り畳む左右折り畳み工程と、前記左右折り畳み工程の後に、前記吸収性物品を左右方向に沿った上下折り畳み部で折り畳むことと、1つの前記吸収性物品を内部に収容するために、前記包装材を折り部で折ることとを一緒に行う折り畳み収容工程と、を有し、前記左右折り畳み工程又は前記折り畳み収容工程において、前記非係合領域の少なくとも一部を、折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分で覆うことが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体の製造方法によれば、吸収性物品に対する包装材の隙間をより小さくしつつ、非係合領域を吸収性物品の所定部分で覆うことができるため、非係合領域が折れ曲がったり破損したりする恐れを軽減させることができる。
かかる吸収性物品の個包装体の製造方法であって、前記左右方向において、前記一端部より前記他端側に、前記連結部と前記胴回り部とを仮固定する仮固定部を備えた吸収性物品を製造する吸収性物品製造工程と、前記吸収性物品製造工程の後に、前記包装材で、1つの前記吸収性物品を内部に収容する包装工程と、を有することが望ましい。
このような吸収性物品の個包装体の製造方法によれば、包装工程において、連結部を胴回り部から分離して、折れ曲がったり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
===本実施形態===
以下、本実施形態に係る吸収性物品の一例として、生理用の所謂ショーツ型ナプキンとしての吸収性物品を例に挙げて説明する。ただし、吸収性物品は、生理用のショーツ型ナプキンに限定されず、例えば、大人用のパンツ型又はテープ型の使い捨ておむつや乳幼児用のパンツ型又はテープ型の使い捨ておむつ等であってもよい。
===第1実施形態===
<<<吸収性物品1>>>
図1は、展開状態且つ自然状態の吸収性物品1の概略斜視図である。図1に示すように、パンツ型状態の吸収性物品1は、展開状態において、互いに直交する「上下方向」、「左右方向」、「前後方向」とを有している。「展開状態」とは、吸収性物品1の折り畳みを全て展開した自然状態の吸収性物品1をいう。「自然状態」とは、おむつ1を所定時間放置したときの状態である。パンツ状の吸収性物品1(図1参照)の上下方向について、吸収性物品1のうち、胴回り開口部1a側を「上側」とし、股下側(股下部10m側)を「下側」とする。また、前後方向について、前側は「腹側」でもあり、後側は「背側」でもある。
図2は、分離平面状態且つ伸長状態の吸収性物品1を非肌側から見た平面図である。「分離平面状態」とは、パンツ型の吸収性物品1の左右方向の両側端部の側端部接合(「接合部」ともいう。)10e、10eをそれぞれ解き、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとを分離させて、上下方向に開き、平面状に広げた状態である。「伸長状態」とは、吸収性物品1を皺無く伸長させた状態、具体的には、おむつ1を構成する各部材(例えば、後述する外装体10や吸収性本体20等)の寸法がその部材単体の寸法と一致又はそれに近い長さになるまで伸長した状態のことを言う。分離平面状態且つ伸長状態の吸収性物品1は、互いに直交する「長手方向」、「左右方向」、「厚さ方向」を有し、吸収性物品1の「長手方向」は、図1の展開状態且つ自然状態の吸収性物品1の「上下方向」に沿い、図2に示す吸収性物品1の「厚さ方向」は、着用者の肌に接触する側を「肌側」といい、肌側の反対を「非肌側」といい、図1の展開状態且つ自然状態の吸収性物品1の「前後方向」に沿う。また、左右方向における「左側」は、着用中の着用者にとっての左側であり、左右方向における「右側」を着用中の着用者にとっての右側である。図2等のC-C線は左右方向における中心線ある。
吸収性物品1は、所謂2ピースタイプのショーツ型ナプキンであり、外装体10と、尿等の排泄物を吸収する吸収性本体20とを有する。なお、以下の説明では、2ピースタイプのショーツ型ナプキン(パンツ型吸収性物品)について説明するが、腹側胴回り部と背側胴回り部とを別体として配置した所謂3ピースタイプのショーツ型ナプキン(パンツ型吸収性物品)や、テープ型の吸収性物品等であってもよい。
吸収性物品1は、胴回り部10dと、着用者の股下に位置する股下部10mとを有する。胴回り部10dのうち、着用者の腹側を覆う腹側胴回り部10fであり、着用者の股下に位置する股下部10mである。股下部10mは、長手方向において、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとの間に介在する領域である。分離平面状態且つ伸長状態の吸収性物品1は、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bと股下部10mによって、平面視で略砂時計形状をしている。つまり、長手方向の中央部が左右方向の内側へ窪んでいる。この窪んだ部分は、パンツ型に成形すると、一対の脚回り開口部1bとなる。
分離平面状態且つ伸長状態の吸収性物品1の外装体10は、吸収性物品1の外形を成す部材である。また、外装体10は、吸収性本体20よりも左右方向における着用者の左側の外側に位置する左側延出部10Lと、右側の外側に位置する右側延出部10Rを有している。
図2に示すように、分離平面状態且つ伸長状態の吸収性物品1は、腹側胴回り部10fが、吸収性本体20の長手方向の一端側に位置し、背側胴回り部10bが、吸収性本体20の長手方向の他端側に位置する。腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bは、それぞれ両側端部に、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとを接合する側端部接合10eを有している。図2に示す分離平面状態且つ伸長状態の吸収性物品1の長手方向の略中央部、つまり股下部10mに設けられた、左右方向に沿った折り線CLで二つ折りされ、側端部接合10eで、腹側胴回り部10fの側端部と背側胴回り部10bの側端部とが接合されることでパンツ型となる。側端部接合10eは、超音波接合、接着剤、溶着接合等の周知の接合手段を用いることができる。パンツ型に成型されると、胴回り開口部1a及び一対の脚回り開口部1bを備えるパンツ型吸収性物品となる。なお、折り線CLは、長手方向における吸収性物品1の略中心であり、左右方向に沿った直線である。図1に示すパンツ型の吸収性物品1では、折り返された部分を有するおむつ1の最下端(股下)であり、股下部10mの端である。
<外装体10>
外装体10は、外装トップシート11、外装バックシート12、腹側胴回り弾性部材13、背側胴回り弾性部材14を備え、互いにホットメルト接着剤等によって、接合固定されている。
外装トップシート(胴回り部10dの肌側シート)11と外装バックシート(胴回り部10dの非肌側シート)12は、略同じ形状であり、吸収性物品1の外形を成している。外装トップシート11は、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、SMS不織布(スパンボンド・メルトブローン・スパンボンド不織布)、防水フィルムなどによって形成できる。外装バックシート12は、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、SMS不織布(スパンボンド・メルトブローン・スパンボンド不織布)などによって形成できる。外装バックシート12の長手方向における腹側及び背側の外側端(上端)は、それぞれ肌側に折り返して、外装トップシート11の外側端(上端)を包み込んだ腹側折り返し部10ffと背側折り返し部10bfを有している。なお、腹側折り返し部10ffと背側折り返し部10bfを有さない構成であってもよい。また、外装トップシート11及び外装バックシート12として、スパンボンド不織布やSMS不織布等の不織布を用いる場合には、折り畳み部LB、RB、BL(後述)と圧搾部40とが厚さ方向に重なることが好ましい。スパンボンド不織布やSMS不織布等の柔らかい素材であっても、圧搾部40の剛性によって、折り畳み部LB、RB、BL(後述)の折り畳み状態を維持しやすくなる。同様に、外装トップシート11と外装バックシート12とを超音波接合等で接合している場合についても、接合した部分と折り畳み部LB、RB、BLとが厚さ方向に重なることが好ましい。
腹側胴回り弾性部材13及び背側胴回り弾性部材14は、それぞれ腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bにおいて、厚さ方向における外装トップシート11と外装バックシート12との間に設けられる。腹側胴回り弾性部材13及び背側胴回り弾性部材14は、例えば、複数本の糸ゴムなどである。腹側胴回り弾性部材13及び背側胴回り弾性部材14は、ホットメルト接着剤等の接着剤によって接合固定されている。腹側胴回り弾性部材13及び背側胴回り弾性部材14によって、腹側胴回り部10f及び背側胴回り部10bに、左右方向への伸縮性が付与される。腹側胴回り弾性部材13及び背側胴回り弾性部材14は、腹側胴回り部10f及び背側胴回り部10bの左側端部から右側端部まで連続していてもよいし、左右方向に間欠に配置していてもよい。なお、腹側胴回り部10f及び背側胴回り部10bが、左右方向に伸縮する伸縮性シートを備えていてもよく、糸ゴムを備えずに、伸縮シートのみを備えていてもよい。
<吸収性本体20>
吸収性本体20は、外装体10の肌側面に接合される。外装体10に吸収性本体20を接合する方法としては、例えば、接着剤、ヒートシール、超音波シール、これらの組み合わせ等、公知の接続方法を例示できる。外装体10に吸収性本体20を接合する場合、吸収性本体20の左右方向の端部には、外装体10と吸収性本体20とが接着剤で接着されていない非接着領域を有することが好ましい。折り畳み状態(後述)の吸収性物品1とする際に、外装体10と吸収性本体20とを接着させる接着剤が吸収性本体20より左右方向の外側に滲み出てしまう恐れを軽減させることができる。なお、この外装体10と吸収性本体20とを接着させる接着剤が滲みでる恐れを軽減させるために、折り畳み基準位置L1、L2(後述)は、左右方向において、吸収性本体20より外側に設けることが好ましい。
吸収性本体20は、コアラップシートで外周面を被覆された液吸収性の吸収体(吸収性コア)22、吸収体22の外周面を被覆するコアラップシート、第1肌側シート(不図示)、非肌側シート(不図示)、サイドシート24d、及び股下弾性部材30を備える。各部材は、ホットメルト接着剤等の接着剤や、溶着、圧着等の周知の手段で接合されている。また、吸収性本体20のうち、吸収体22が設けられた領域には、肌側から厚さ方向に圧搾をした略長手方向に沿った形状の圧搾部40が設けられている。
吸収体22は、液体吸収性素材を略矩形形状に成型した部材であり、尿等の排泄物を吸収することができる。吸収体22は、矩形形状に限らず、砂時計形状等の任意の形状とすることができる。液体吸収性素材としては、例えば、パルプ繊維等の液体吸収性繊維や、高吸収性ポリマー(所謂SAP)等を使用することができる。また、高分子吸収性ポリマーを2枚の不織布に挟み込んだSAPシートを用いてもよい。なお、吸収体22の形状は、必ずしも図2に示されるような形状に限られない。コアラップシートとしては、ティッシュペーパーや不織布等の液透過性シートを例示できる。但し、これらのコアラップシートを用いない構成でもよい。
第1肌側シートは、着用時において着用者の肌に接触し得る液透過性のシート部材であり、略矩形状で、吸収体22よりも大きい平面サイズを有する。第1肌側シートは、吸収体22よりも肌側に設けられている。第1肌側シートは、例えば親水性のエアスルー不織布やスパンボンド不織布等により形成される。なお、第1肌側シートと吸収体との間に第2肌側シートを備える構成であってもよい。
非肌側シートは、吸収体22よりも大きい平面サイズの略矩形状のシートであり、吸収体22を非肌側から覆う液体不透過性のシートである。非肌側シートとしては、例えば、ポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルム等を例示できる。
サイドシート24dは、吸収体22よりも大きい平面サイズの略矩形状のシート部材であり、サイドシート24dとしては、例えば、エアスルー不織布やスパンボンド不織布等により形成される。サイドシート24dは、肌側から見て、吸収体22の左右方向における両端部を覆うところ、具体的な構成は、吸収体22の左側の端部から、吸収体22の左右方向における左側の端より外側で厚さ方向の非肌側に向かって折り返され、吸収体22の非肌側面の全域を覆い、吸収体22の右側の端より外側で厚さ方向の肌側に向かって折り返され、吸収体22の右側の端部を覆ったものである。サイドシート24dには、吸収体22より肌側に弾性部材50Sが固定されている。この弾性部材50Sの収縮によって、一対の立体ギャザー50が形成され、立体ギャザー50が防漏壁となり、吸収性本体20の左右方向の外側に排泄物が漏れる恐れを軽減させている。
股下弾性部材30は、厚さ方向において、吸収体22及び非肌側シートより非肌側で、且つサイドシート24dより肌側、つまり、非肌側シートとサイドシート24dとの間に設けられている。本実施形態では、長手方向に沿った複数本(4本)の糸ゴムであるが、本数はこれに限らず、単数でも4本以上の複数でもよく、糸ゴム等に限らず、例えば、伸縮性を有する帯状の弾性シートなどであってもよい。
<連結部60>
吸収性物品1の左右方向の両端部には、一対の連結部60(左側連結部60L、右側連結部60R)が設けられている。連結部60は、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとの連結を可能とする部材である。連結部60は、係合部61と連結接合部62を有する。一対の連結部60は、左右方向の中心線C―Cについて対称な形状である。以下の説明では、主に左側連結部60Lについて説明するが、右側連結部60Rも左右反転した同様の構成を有する。
左側連結部60Lは、不織布等からなるシート部材であり、左側の端部(一端部)が連結接合部62Lで胴回り部10d(腹側胴回り部10fと背側胴回り部10b)に接合されている。なお、連結接合部62Lは、側端部接合10eでもある。つまり、腹側胴回り部10fと、背側胴回り部10bと、左側連結部60Lとが一体的に接合されている。但し、連結接合部62Lが側端部接合10eとは別に接合されているものであってもよい。例えば、左側連結部60Lが、腹側胴回り部10f若しくは背側胴回り部10bにおいて、側端部接合10e以外の所定の領域に、連結接合部62Lとして接合されているものであってもよい。また、連結接合部62Lは、側端部接合10eと同様に超音波溶着接合等によって接合されていてもよいし、ホットメルト接着剤等の接着剤等によって接合されていてもよい。
また、左側連結部60Lの、左右方向における連結接合部62Lより右側(他端側)に、係合部61Lが設けられている。係合部61Lは、胴回り部10dの非肌側面に対して、左側連結部60Lを分離可能に係合するための係合部材であり、左側連結部60Lの肌側の面に、複数の係合用のフック部材(不図示の係合用突起)を備えた面ファスナーである。これらの係合用突起を胴回り部10dの最外装に設けられた外装バックシート12を構成する不織布の繊維(ループ)に引っ掛けることで、係合部61L(連結部60L)が胴回り部10dの非肌側面に、分離可能に係合される。
図1等に示すように、パンツ型状態の吸収性物品1の左側連結部60Lの係合部61Lは、側端部接合10e(連結接合部62)よりも左右方向の内側(他方側)で、腹側胴回り部10fに係合されている。
<<<吸収性物品1の着脱について>>>
吸収性物品1の着脱について説明する。吸収性物品1は、パンツ型状態とテープ型状態で着用可能である。例えば、朝、自宅等でパンツ型状態の吸収性物品1を着用し、外出先で、着用中の吸収性物品1を取り外し、新しい吸収性物品1を着用する動作について説明する。図3Aは、パンツ型状態の吸収性物品1を上側から見たときの模式図である。図3Bは、テープ型状態の吸収性物品1を上側から見たときの模式図である。
吸収性物品1を個包装体100(後述)から取り出した状態では、図1に示されるようなパンツ型(ショーツ型)であり、朝、自宅等で着用する際には、通常のパンツ型の吸収性物品として着用することが可能である。図3Aに示すように、パンツ型状態の吸収性物品1は、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとが、左右方向の両端部の側端部接合10e、10eで互いに接合されて、環状の胴回り開口部1aを形成している。パンツ型状態の吸収性物品1は、胴回り部10dの左右方向の両側部には、一対の連結部60が設けられ、係合部61によって、腹側胴回り部10fの非肌側面に係止されている。パンツ型状態の吸収性物品1の腹側胴回り部10fの左右方向の端部で、側端部接合10eより内側に、それぞれ分離部15が設けられている。分離部15は、環状に形成されている胴回り部10dを腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとに分離するための部分であり、左右方向において、側端部接合10eから係合部61が係合されている部分までの領域の何れかに設けられている。図3Aに示すように、吸収性物品1の分離部15は、左右方向において、側端部接合10eに近い位置に設けられている。
そして、外出先で、着用者の胴回りに沿って環状に形成されている胴回り部10dを、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとに分離させることで吸収性物品1を身体から取り外すことが可能である。具体的には、分離部15で、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとに分離させることで、着用者は、吸収性物品1を身体から容易に取り外すことができる。分離部15は、例えば、上下方向に沿ったミシン目であり、このミシン目に沿って腹側胴回り部10fを引き裂くことで、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとに分離させることができる。なお、分離部15は、ミシン目に限られない。例えば、分離部15としてミシン目を有さずに、腹側胴回り部10fの側端部接合10eの左右方向の内側の端との境で腹側胴回り部10fを引き裂くものであってもよい。分離部15で腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとに分離させることで、着用者は、ズボン等の着衣や靴を脱がなくても、吸収性物品1を取り外すことができる。
外出先で、新たに吸収性物品1を着用する場合には、吸収性物品1の腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとを分離部15で分離させることで、図3Bに示すような、所謂テープ型状態の吸収性物品1として着用可能となる。図3Bに示すように、テープ型状態の吸収性物品1は、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとを前後に引き離すことができる。そして、左右方向の両側において、連結接合部62(側端部接合10e)を介して一対の連結部60L、60Rが背側胴回り部10b側に接合されている。腹側胴回り部10f及び背側胴回り部10bをそれぞれ着用者の腹部と背部に配置し、連結部60L、60Rに設けられた各係合部61L、61Rがそれぞれ腹側胴回り部10fに係合することで、胴回り部10dは環状に形成されるため着用状態とすることができる。通常のパンツ型状態の吸収性物品は、外出先のトイレ等での着脱が困難であるが、吸収性物品1をテープ型の状態とすることで、着用者がズボン等の着衣や靴を脱がなくても吸収性物品1の着脱が可能となる。
着用したテープ型状態の吸収性物品1を取り外す場合には、腹側胴回り部10fから係合部61、61を分離させることで、吸収性物品1が腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bに分離されるため、着用者は、吸収性物品1の取り外しを容易に行うことができる。
また、一対の連結部60を備えることで、着用状態においても略左右対称な状態で着用することができる。そのため、分離部15で腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとに分離させたテープ型の状態で着用者が正しく着用できているか、バランスよく連結部60を係合させているかを確認しやすい。なお、一対の連結部60は、必ずしも左右方向の中心線C-Cについて対称である必要はなく、任意の非対称な形状や大きさとすることができる。例えば、吸収性物品1について、左側連結部60Lの左右方向の長さを右側連結部60Rの長さより長くしてもよい。この場合、右側連結部60Rは、左右方向の長さが短いことで、左側連結部60Lよりも操作がしやすい。そのため、テープ型の状態の吸収性物品1を着用しようとする際には、まず、左右方向の長さが短い右側連結部60Rを腹側胴回り部10fに係合させる。その後、左右方向の長さが長い左側連結部60Lを腹側胴回り部10fに係合させる。つまり、着用者の右側は、右側連結部60と腹側胴回り部10fとが係合された状態であるため、右側連結部60と腹側胴回り部10fとが係合されていない状態よりも左側連結部60Lを操作しやすくなり、左右方向の長さが長い左側連結部60Lであっても、腹側胴回り部10fの正確な位置に、適切に係合させやすくなる。
<<<個包装体100>>>
吸収性物品1は、包装材101で包装されて、個包装体100となる。図4は、個包装体100の平面図である。個包装体100中の吸収性物品1は、上下方向及び左右方向に沿った折り畳み部LB、RB、BLで折り畳まれた状態で、包装材101の内側に収められている。以下、包装材101で包装された状態の個包装体100及び吸収性物品1を「包装状態の個包装体100」や「包装状態の吸収性物品1」といい、包装材101で包装され得る状態の吸収性物品1を「折り畳み状態」ともいう。
また、図4等では、吸収性物品1の左右方向及び上下方向が、個包装体100の左右方向及び上下方向に沿い、吸収性物品1の前後方向が、個包装体100の厚さ方向に沿うものとする。また、包装状態において、包装材101は、折り部LC1、LC2(後述)に沿った折り方向と、折り方向に直交する直交方向と、折り方向及び直交方向と直交する厚さ方向を有している。包装状態の個包装体100において、包装材101の折り方向は、個包装体100及び吸収性物品1の上下方向に沿い、包装材101の直交方向は、個包装体100及び吸収性物品1の左右方向に沿い、包装材101の厚さ方向は、個包装体100の厚さ方向及び吸収性物品1の前後方向に沿う。
以下、個包装体100の製造方法を説明する。図5は、個包装体100の製造方法の流れを示す図である。個包装体100は、図5に示す吸収性物品製造工程(S1)~端部接合部形成工程(S6)を経ることで、製造される。
<吸収性物品製造工程(S1)>
まず、吸収性物品1を製造する吸収性物品製造工程(S1)を行う。上述の吸収性物品1は、周知の方法で図1~図3に示す吸収性物品1が製造される。吸収性物品1は、図3Aに示すパンツ型状態の吸収性物品1として、包装材101に収容される。
<吸収性物品左右折り畳み工程(S2)>
次に、吸収性物品製造工程(S1)で製造された吸収性物品1を折り畳み状態とするために、まず、図6に示す展開状態の吸収性物品1の左右折り畳み位置B1、B2で折り畳む吸収性物品左右折り畳み工程(S2)を行う。図6は、展開状態の吸収性物品1を腹側から見た模式図である。
図6に示す折り畳み基準位置B1、B2は、それぞれ吸収性物品1を折り畳む際の基準(支点)となる位置である。折り畳み基準位置B1は、上下方向に沿った折り畳むための基準位置であり、左側延出部10Lの任意の場所に設けられる。折り畳み基準位置B2は、上下方向に沿った折り畳むための基準位置であり、右側延出部10Rの任意の場所に設けられる。
具体的には、図6に示す展開状態から、折り畳み装置(不図示)を用いて、左側延出部10Lのうち、左右方向における折り畳み基準位置B1より外側の部分を背側に向かって折り畳むことで、図7Aに示す状態となり、次に、右側延出部10Rのうち、左右方向における折り畳み基準位置B2より外側の部分を背側に向かって折り畳むことで、図7Bに示す状態となる。図7Aは、図6の吸収性物品1を折り基準位置B1で折り畳んだ状態を示す図である。図7Bは、図7Aの吸収性物品1を折り基準位置B2で折り畳んだ状態を示す図である。図7Bに示すように、折り畳み基準位置B1、B2で折り畳むことで、左側延出部10Lうちの折り畳まれた部分の一部と、右側延出部10Rのうち折り畳まれた部分の一部が厚さ方向(前後方向)に重ねられている。これによって、折り畳み状態の吸収性物品1の左右方向の長さをより短くすることができる。
折り畳み基準位置B1及び折り畳み基準位置B2でそれぞれ左側延出部10Lの部分及び右側延出部10Rの部分を折り畳んだ状態(図7B)において、吸収性物品1を厚さ方向(前後方向)における上側(例えば、背側)から見た場合の、左右方向における最も左側の端を「左側折り畳み部LB」といい、左右方向における最も右側の端を「右側折り畳み部RB」といい、左側折り畳み部LB及び右側折り畳み部RBを「左右折り畳み部」ともいう。左側折り畳み部LBと右側折り畳み部RBは、それぞれ上下方向に沿っている。吸収性物品1は、所定の厚みを有しているため、折り畳み状態の左側折り畳み部LB及び右側折り畳み部RBは、それぞれ折り畳み基準位置B1及び折り畳み基準位置B2より左右方向において外側に位置する。なお、展開状態において、左側折り畳み部LBは、折り畳み基準位置B1と前後方向において重なっており、右側折り畳み部RBは、折り畳み基準位置B2と前後方向において重なっている。また、本実施形態では、「上下方向に沿った左右折り畳み部LB、RB」が、吸収性物品1の上下方向に平行であるとして説明したが、これに限られない。上下方向に沿った左右折り畳み部LB、RBが、上下方向に対してそれぞれ45度の範囲内で傾いていてもよい。
図7Bに示す右側折り畳み部RBで折り畳まれた状態の吸収性物品1は、左側連結部60Lの非係合領域60n(後述)の少なくとも一部が、厚さ方向において、右側折り畳み部RBで折り畳まれた右側延出部10Rの一部分で覆われる。
<吸収性物品上下折り畳み工程(S3)>
吸収性物品左右折り畳み工程(S2)の後、吸収性物品上下折り畳み工程(S3)を行い、図8に示す折り畳み状態の吸収性物品1を形成する。図8は、折り畳み状態の吸収性物品1を示す図である。図7A及び図7Bに示す折り畳み基準位置B3は、吸収性物品1を折り畳む際の基準位置(支点)となる位置である。折り畳み基準位置B3は、左右方向に沿った折り畳むための基準位置であり、吸収性物品1の上下方向における略中央部に設けられる。
具体的には、図7Bに示す状態から、折り畳み装置を用いて、吸収性物品1の折り畳み基準位置B3より下側(股下側)の部分を、上側(胴回り開口部1a側)に向かって折り畳み基準位置B3で折り畳むことで、図8に示す折り畳み状態の吸収性物品1となる。本実施形態では、折り畳み状態において、胴回り開口部1a(自然状態の吸収性物品1の上端)から股下部10mの端までの長さをできるだけ短くする(胴回り開口部1aから股下部10mの端までの長さを0にする、又は0に近づける)ことで、折り畳み状態の吸収性物品1の上下方向の長さを短くしている。
左右方向に沿った折り畳み基準位置B3で吸収性物品1を上下方向に折り畳んだ折り畳み状態の吸収性物品1(図8)を、厚さ方向における上側から見た場合の、上下方向における最も下側の端を「上下折り畳み部BL」という。上下折り畳み部BLは、吸収性物品1の左右方向に沿っている。吸収性物品1は、所定の厚みを有しているため、折り畳み状態の上下折り畳み部BLは、折り畳み基準位置B3より上下方向において上側(胴回り開口部1a側)に位置する。なお、展開状態において、上下折り畳み部BLは、折り畳み基準位置B3と前後方向において重なっている。
なお、展開状態において、吸収体22の上下方向に直交するように折り畳み基準位置B3が設けられることが好ましい。また、折り畳み基準位置B3を、吸収性本体20に設けられた圧搾部40と交差するように設けてもよい。吸収体22は、吸収性物品1において剛性が高い部材である。同様に、圧搾部40は、吸収性物品1において、更に剛性が高い部分である。剛性が高い圧搾部40と交差する部分で吸収性物品1を折り畳むことで、吸収体22に所謂折り癖をつけやすくなり、吸収性物品1の折り畳み状態を維持しやすくなるため、個包装体100をコンパクトな形状で維持しやすくなる。なお、折り畳み状態の吸収性物品1は、厚さ方向における一方側の面が、胴回り開口部1aを有する胴回り開口側領域であり、他方側の面が、股下部10mを有する股下側領域である。また、本実施形態では、「左右方向に沿った上下折り畳み部BL」が、吸収性物品1の左右方向に平行であるとして説明したが、これに限られない。左右方向に沿った上下折り畳み部BLが、左右方向に対してそれぞれ45度の範囲内で傾いていてもよい。
図8に示す折り畳み状態の吸収性物品1は、左側連結部60Lの非係合領域60nの少なくとも一部は、厚さ方向において、右側折り畳み部RBで折り畳まれた右側延出部10Rの一部分で覆われ、さらに、上下折り畳み部BLで折り畳まれた股下側領域でさらに覆われる。また、右側連結部60Rの非係合領域60nの少なくとも一部が、厚さ方向において、上下折り畳み部BLで折り畳まれた股下側領域で覆われる。
<吸収性物品載置工程(S4)>
吸収性物品上下折り畳み工程(S3)の後、包装材101の上に、折り畳み状態の吸収性物品1を載置する吸収性物品載置工程(S4)を行う。図9は、吸収性物品載置工程後の状態を説明する図である。本実施形態では、吸収性物品載置工程(S4)において、折り畳み状態の吸収性物品1のうち、胴回り開口部1aを有する胴回り開口側領域を下側(胴回り開口側領域が包装材101と当接)となるように吸収性物品1を載置する。図9に示す第1折り基準位置L1、第2折り基準L2は、包装材101を折るための基準位置である。第1折り基準位置L1と第2折り基準位置L2が、吸収性物品1の上下方向に沿うように設定する。
包装材101としては、例えば、不織布やPE等のフィルム等の任意の素材からなるシート部材を用いることができる。吸収性物品1が温感剤等の揮発性物質を備える場合には、揮発性物質を透過させにくい(所謂、ガスバリア性が高い)EVOH樹脂(エチレン‐ビニルアルコール共重合樹脂)、PET(ポリエステル)、アルミニウム、ポリビニルアルコール、ナイロン、等で形成されたシート部材を用いてもよい。
<折り工程(S5)>
吸収性物品載置工程(S4)の後、包装材101を折る折り工程(S5)を行う。包装材101を折り基準位置L1で、包装材101の左右方向における一方側の第1折り返し部101Lを左右方向の他方側に向かって、且つ、第1折り返し部101Lを折り畳み状態の吸収性物品1の股下側領域を覆うように折ることで、図10に示す状態となる。図10は、吸収性物品1と包装材101の左右方向における一方側を折り返した状態を示す図であり、折り返した第1折り返し部101Lを左斜め下がりの斜線部で示す。図10に示すように、折り基準位置L1を吸収性物品1の左右方向における一方側の端とすることで、左右方向の一方側を、吸収性物品1と包装材101との間に隙間がほとんどない(小さな隙間)状態とすることができる。また、折り基準位置L1で第1折り返し部101Lを折り返した状態において、個包装体100(包装途中の個包装体100)を厚さ方向(吸収性物品1の前後方向)における上側(例えば、背側)から見た場合の、左右方向における最も一方側の端を「一方側折り部LC1」という。
吸収性物品1と包装材101の左右方向における一方側を折り返した状態で、第1折り返し部101Lの外側面の左右方向における他方側の端部に、ホットメルト接着剤等の接着剤101hを塗布する。接着剤101hは、第1折り返し部101Lと第2折り返し部101Rとを接合し、内側接合部102を形成するための接着部である。この接着剤101hは、個包装体100の内側に異物が混入するのを防いだり、個包装体100から吸収性物品1に揮発性を設けた場合には揮発性物質が流出する恐れを軽減させるために、吸収性物品1の上下方向において、包装材101の上端から下端まで、連続して塗布されていることが好ましい。なお、接着剤101hは、第1折り返し部101Lの外側面と、第2折り返し部101Rの内側面とを接着できればよいため、第1折り返し部101Lの外側面に接着剤101hを設けずに、第2折り返し部101Rの内側面に接着剤101hを設けてもよい。
続いて、包装材101を折り基準位置L2で、包装材101の左右方向における他方側の第2折り返し部101Rを左右方向の一方側に向かって、第1折り返し部101L及び第2折り返し部101Rを折り畳み状態の吸収性物品1の股下側領域を覆うように折ることで、図11に示す状態となる。図11は、吸収性物品1と包装材101の左右方向における他方側を折り返した状態を示す図である。図11において、折り返した第2折り返し部101Rを右斜め下がりの斜線部で示す。折り基準位置L2を吸収性物品1の左右方向における他方側の端とすることで、左右方向の他方側を、吸収性物品1と包装材101との間に隙間がほとんどない(小さな隙間)状態とすることができる。また、折り基準位置L2で第2折り返し部101Rを折り返した状態において、個包装体100(包装途中の個包装体100)を厚さ方向(吸収性物品1の前後方向)における上側(例えば、背側)から見た場合の、左右方向における最も他方側の端を「他方側折り部LC2」という。
吸収性物品1と包装材101の左右方向における他方側を折り返した状態で、左右方向の略中央部において、第1折り返し部101Lの左右方向における他方側の端部と第2折り返し部101Rの左右方向における一方側の端部とが重ね合わされて、第1折り返し部101Lの外側面に設けられた接着剤101hで接合されることで、内側接合部102となる。つまり、内側接合部102は、接着剤101hによる接合部である。内側接合部102は、一方側折り部LC1及び他方側折り部LC2に沿い、上下方向に沿っており、上下方向における一方側の端から他方側の端まで連続していることが好ましい。また、内側接合部102は、左右方向(直交方向)において、一方側折り部LC1より内側で、他方側折り部LC2より内側に設けられている。本実施形態の内側接合部102は、左右方向において、一方側折り部LC1と他方側折り部LC2の間に設けられ、個包装体100では、直交方向における略中央部に設けられている。折り工程(S5)によって、包装材101は、厚さ方向において、内側接合部102が設けられていない面と、内側接合部102が設けられた面とが形成される。
吸収性物品左右折り畳み工程(S2)及び吸収性物品上下折り畳み工程(S3)の後に、折り工程(S5)を行うことで、左側連結部60Lの非係合領域60nと右側連結部60Rの非係合領域60nがそれぞれ吸収性物品1の折り畳まれた部分で覆われた状態で、折り工程(S5)を行うことができるため、折り工程(S5)において、非係合領域60nを保護した状態で、包装材101を折り返すことになるため、左側連結部60Lと右側連結部Rの非係合領域60nが折れ曲がったり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
<端部接合部形成工程(S6)>
折り工程(S5)の後、端部接合部形成工程(S6)を行って、一対の端部接合部103を形成する。端部接合部形成工程(S6)は、包装材101の上下方向(直交方向)の一方側の端部及び他方側の端部に、それぞれ一方側端部接合部103aと他方側端部接合部103bを形成する。一方側端部接合部103aと他方側端部接合部103bは、熱と圧力を加えた溶着による接合部である。一方側端部接合部103a及び他方側端部接合部103bは、左右方向(直交方向)に沿い、左右方向における一方側の端から他方側の端まで連続していることが好ましい。一対の端部接合部103の形成によって、吸収性物品1は、包装材101に収容された状態となり、図4に示すような、個包装体100となる。なお、吸収性物品載置工程(S4)、折り工程(S5)、端部接合部形成工程(S6)を、包装材101で吸収性物品1を包装する「包装工程」ともいう。
<包装状態の個包装体100>
上述の通り、吸収性物品1は、パンツ型状態でもテープ型状態でも着脱可能とするために、連結部60を備えている。包装状態の吸収性物品1は、パンツ型状態であり(図3A参照)、連結部60は、連結接合部62で胴回り部10dに接合されている。
また、図6等に示すように、連結部60は、胴回り部10dと係合可能な係合部61を有し、胴回り部10dと係合しない非係合領域60nを有している。非係合領域60nは、係合部61及び連結接合部62を除く領域であり、左側連結部60Lの非係合領域60nは、側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncを有し、右側連結部60Rの非係合領域60nは、側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngを有する。側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60nc、側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngを総称して「非係合領域60n」ともいう。図4、図7、図8及び図9において、便宜上、左側連結部60Lの非係合領域60nをハッチングで示し、吸収性本体20、連結接合部62等を省略して示している。
左側連結部60Lの側端側非係合領域60naは、左右方向における係合部61Lから左側連結部60Lの右側の端までの領域をいう。上側非係合領域60nbは、上下方向における係合部61Lから左側連結部60Lの上端までの領域をいう。下側非係合領域60ncは、上下方向における係合部61Lから左側連結部60Lの下端までの領域をいう。同様に、右側連結部60Rの側端側非係合領域60neは、左右方向における係合部61Rから右側連結部60Rの左側の端までの領域をいう。上側非係合領域60nfは、上下方向における係合部61Rから右側連結部60Rの上端までの領域をいう。下側非係合領域60ngは、上下方向における係合部61Rから右側連結部60Rの下端までの領域をいう。
個包装体100の吸収性物品1の連結部60は、係合部61を腹側胴回り部10fに係合させた状態で、包装材101に収容されており、非係合領域60nは、胴回り部10dに係合しない領域であるため、腹側胴回り部10fの非肌側面から外れて変形しやすい部分である。特に、吸収性物品1のようなショーツ型ナプキンは、包装材101に収容された個包装状態で携帯されるため、個包装体100の内側で吸収性物品1が動いたり、個包装体100に対して外部から力が加えられることで、連結部60が折れ曲がって変形したり、破損したりして、連結部60が変形し、連結部60の機能を十分に発揮できない恐れがある。
これに対し、個包装体100の吸収性物品1は、連結部60のうち、非係合領域60nの少なくとも一部を、折り畳み部(左右折り畳み部LB、RB又は上下折り畳み部BL)で折り畳まれた吸収性物品1の所定部分で覆うことで、吸収性物品1の所定部分が非係合領域60nの少なくとも一部を保護することができる。これによって、包装材101に収容された状態の吸収性物品1の連結部60の非係合領域60nが折れ曲がったり、破損してしまったりする恐れを軽減させることができる。
具体的に、個包装体100の連結部60の非係合領域60nが、折り畳み部LB、RB、BLで折り畳まれた吸収性物品1の所定部分で覆われた状態を説明する。
上述の吸収性物品左右折り畳み工程(S2)において、まず、左側折り畳み部LBで、左側延出部10Lの一部分を背側に向かって折り畳み(図7A)、続いて、右側折り畳み部RBで、右側延出部10Rの一部分を、既に折り畳まれた左側延出部10Lの部分を覆うように、背側に向かって折り畳んでいる(図7B)。吸収性物品左右折り畳み工程後の状態を厚さ方向に見たときに、折り畳まれた右側延出部10Rの部分(所定部分)が、左側連結部60Lの側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncと重なる領域に位置する。そのため、側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncは、折り畳まれた右側延出部10Rの部分で覆われた状態となり、包装状態の吸収性物品1の左側連結部60Lの側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncが変形したり、破損したりする恐れを軽減させることができる。なお、本実施形態では、側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncの略全域が折り畳まれた右側延出部10Rの部分で覆われるものとしたが、側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncのいずれかの領域が折り畳まれた右側延出部10Rの部分で覆われるものであってもよく、側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncの各領域の少なくとも一部が、折り畳まれた右側延出部10Rの部分で覆われるものであってもよい。
なお、本実施形態では、図9等に示すように、上下方向に略平行な左右折り畳み部LB、RBで吸収性物品1を折り畳んだが、これに限られない。例えば、左右折り畳み部LB、RBが、それぞれ上下方向に対して、所定角度(例えば、上下方向に対して、それぞれ45度の範囲)だけ傾いていてもよく、左側折り畳み部LBと右側折り畳み部RBとが、上下方向に対して、それぞれ異なる角度で、左右方向の中心線C-Cに対して左右非対称であってもよい。また、左右折り畳み部LB、RBの少なくとも一方が、上下方向に対して傾いている場合、左右方向折り畳み部LB、RBの上端が、左右折り畳み部LB、RBの下端より左右方向の内側に位置することが好ましい。吸収性物品1の胴回り部10dは、腹側胴回り弾性部材13、背側胴回り弾性部材14を備えるため、股下部10mより左右方向に収縮しやすい。そのため、左右折り畳み部LB、RBの上端を下端よりも内側に設けることで、左右折り畳み部LB、RBによる折り畳みの際に、過度な力を加えずに、折り畳みを行うことができる。また、左右折り畳み部LB、RBの上端が左右方向の内側に位置することで、折り畳み状態において、非係合領域60nのうちの上側非係合領域を、吸収性物品1の上端より下側に配置しやすくなり、上側非係合領域の変形や破損を防ぎやすくなる。
また、本実施形態では、図9等に示すように、左側折り畳み部LBと右側折り畳み部RBが、折り畳み状態の吸収性物品1の左右方向の中心線C-Cについて対称として示したが、これに限られない。吸収性物品1の左右方向の左側の側端から左側折り畳み部LBまでの長さと、右側の側端から右側折り畳み部RBまでの長さが異なっていてもよい。これによって、個包装体100を厚さ方向に見て、例えば、左側左右折り畳み部LBで折り畳まれた吸収性物品1の非係合領域60nが、右側左右折り畳み部RBで折り畳まれた吸収性物品1の部分と重なることで、非係合領域60nの変形や破損を軽減させつつ、個包装体100に収容された吸収性物品1の左右方向の長さを任意に設定することができるため、個包装体100をコンパクトな形状にする等の調整が可能となる。
吸収性物品上下折り畳み工程(S3)後の状態を厚さ方向に見たときに、上下折り畳み部BLで折り畳まれた股下側領域(所定部分)が、左側連結部60Lの側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncと重なる領域に位置するため、左側連結部60Lの側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncは、より一層、変形や破損の恐れが減少する。さらに、左側連結部60Lだけでなく、厚さ方向に見たときに、右側連結部60Rの側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngも、上下折り畳み部BLで折り畳まれた股下側領域(所定部分)と重なる領域に位置する。そのため、側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngが折り畳まれた股下側領域で覆われた状態となるため、右側連結部60Rの側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngが変形したり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
なお、本実施形態では、側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60nc、側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngの略全域が上下折り畳み部BLで折り畳まれた股下側領域で覆われるものとしたが、側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60nc、側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngのいずれかの領域が上下折り畳み部BLで折り畳まれた股下側領域で覆われるものであってもよく、側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60nc、側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngの各領域の一部が、上下折り畳み部BLで折り畳まれた股下側領域で覆われるものであってもよい。
なお、包装状態の、上下折り畳み部BLで折り畳まれた吸収性物品1において、連結部60Lは、上下折り畳み部BLで折り畳まれているが、係合部61Lが、上下折り畳み部BLで折り畳まれていないことが好ましい。同様に、連結部60Rは、上下折り畳み部BLで折り畳まれているが、係合部61Rが、折り畳み部BLで折り畳まれていないことが好ましい。つまり、係合部61L、61Rは、それぞれ上下方向において、上下折り畳み部BLより胴回り開口部1a側に位置している。これによって、例えば、折り畳み状態の吸収性物品1の上下方向の長さを短くするために、連結部60L、60Rが上下折り畳み部BLで折り畳まれる場合であっても、係合部61L、61Rが上下折り畳み部BLで折り畳まれないことで、折り畳み状態の吸収性物品1の上下方向の長さを短くしつつ、係合部61L、61Rを平面状態に維持しやすくなり、胴回り部10dに係合させやすくなる。
また、包装状態の吸収性物品1は、左右折り畳み部LB、RBで、それぞれ連結部60L、60Rを外側にして折り畳まれていることが好ましい。つまり、図1等に示すように、吸収性物品1の連結部60L、60Rは、腹側胴回り部10fの非肌側面に設けられているところ、左右折り畳み部LB、RBで、左側延出部10L、右側延出部10Rをそれぞれ背側の非肌側面に向かって折り畳むことで、連結部60L、60Rをそれぞれ外側にした状態で折り畳むことになる。
上述のとおり、吸収性物品1は、腹側胴回り部10fは腹側胴回り弾性部材13を有し、背側胴回り部10bは背側胴回り弾性部材14を有するため、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bは、左右方向に収縮する。一方、連結部60L、60Rを備えた腹側胴回り部10fは、連結部60L、60Rを備えない背側胴回り部10bよりも剛性が高くなり、背側胴回り部10bよりも収縮しづらくなる。そのため、仮に、連結部60L、60Rを内側にして左右折り畳み部LB、RBを折り畳むと、内側の腹側胴回り部10fよりも外側の背側胴回り部10bの方より収縮して、連結部60L、60Rを背側胴回り部10bの側に引っ張る力が働いたり、折り畳んだ状態を展開する力が働きやすくなってしまう。これに対し、連結部60L、60Rを外側にして左右折り畳み部LB、RBで折り畳むことで、連結部60L、60Rを内側にして左右折り畳み部LB、RBを折り畳んだ場合よりも、背側胴回り部10bの収縮が連結部60L、60Rを展開する方向に力を加えにくくなるため、連結部60L、60Rを備えない背側胴回り部10bの収縮力によって生じる連結部60L、60Rの折れ曲がりや破損を軽減させることができる。
図3A及び図12に示すように、腹側胴回り弾性部材13を備えた腹側胴回り部10fと背側胴回り弾性部材14を備えた背側胴回り部10bと連結部60は、側端部接合10eで接合されており、連結部60は、腹側胴回り部10fより非肌側に設けられている。図12は、図3A中の部分Zの拡大図である。図12に示すように、吸収性物品1を展開状態としたときに、側端部接合10eに左右方向の内側から隣接する内側隣接領域1Jと、側端部接合10eに左右方向の外側から隣接する外側隣接領域1Kを有している。外側隣接領域1Kでは、背側胴回り部10bと腹側胴回り部10fと連結部60とが接合されていない。
展開状態の吸収性物品1を上側から見たときに、吸収性物品1の上端において、外側隣接領域1Kが、背側胴回り部10b側に傾いていることが好ましい。また、外側隣接領域1Kの方が、内側隣接領域1Jより曲率が大きいことが好ましい。これによって、外側隣接領域1Kは、剛性が高い部分であるため、着用時に着衣の外側から目立ちやすいところ、外側隣接領域1Kが背側胴回り部10b側に傾いていたり、外側隣接領域1Kの方が、内側隣接領域1Jより曲率が大きいことで、着用状態において、外側隣接領域1Kが着用者の身体に、背側胴回り部10bに沿いやすくなるため、外側隣接領域1Kが左右方向に沿っている場合よりも、側端部接合10eや外側隣接領域1Kを着衣の外側から目立ちにくくさせることができる。
図4に示すように、個包装体100(折り畳み状態の吸収性物品1)を厚さ方向に見たときに、左右方向において、非係合領域60nが、吸収性物品1の内側に設けられていることが好ましい。つまり、折り畳み状態の吸収性物品1は、左右方向において、左側連結部60Lの側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncが露出しておらず、右側連結部60Rの側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngが露出していないことが好ましい。これによって、包装材101に収容された状態で、非係合領域60nが包装材101に接触して、非係合領域60nが折れ曲がったり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
また、個包装体100は、少なくとも一対の折り部LC1、LC2を備えた包装材101に、折り部LC1、LC2の折り方向と吸収性物品1の上下方向が沿った状態で吸収性物品1を収容している。この吸収性物品1の左右方向の一方側の端と、一方側折り部LC1又は他方側折り部LC2の内面とが接触していることが好ましい。これによって、個包装体100における包装材101の左右方向の長さをより短くすることができ、包装材101に対する吸収性物品1の左右方向の移動を制限させやすくなるため、非係合領域60nだけでなく、吸収性物品1の変形や破損を軽減させやすくなる。なお、包装材101の折り方向と吸収性物品1の左右方向が沿った状態で吸収性物品1が収容されている場合には、吸収性物品1の上下方向の一方側の端と少なくとも1つの折り部の内面とが接触することが好ましい。
個包装体100は、一対の折り部LC1、LC2と、折り方向に沿った内側接合部102を有し、内側接合部(包装接合部)102は、包装材101同士を接合した部分である。個包装体100を厚さ方向に見て、内側接合部102が、連結部60と重なる領域を有することが好ましい。個包装体100は、図4に示すように、個包装体100は、厚さ方向に見て、内側接合部102が、左側連結部60Lと重なる部分を有し、且つ、右側連結部60Rと重なる部分を有している。連結部60が設けられた部分は、連結部60が設けられていない部分よりも剛性が高くなっている。そのため、厚さ方向に見て、連結部60と重なる部分に内側接合部102を設けることで、折り工程(S5)において、内側接合部102を安定した状態で形成することができるため、内側接合部102の接合をより強固にすることができる。なお、個包装体100を厚さ方向に見て、内側接合部102と、左側連結部60L又は右側連結部60Rのいずれか一方が重なる部分を有するものでもよい。
また、通常、着用者等が、個包装体100を開封して、包装材101から取り出した折り畳み状態の吸収性物品1を展開して使用する際は、まず、包装材101の任意の位置から取り出した折り畳み状態の吸収性物品1を(図8)、上下折り畳み部BL(折り畳み基準位置B3)で吸収性物品1の折り畳まれた股下側領域を展開し(図7B)、右側折り畳み部RB(折り畳み基準位置B2)で折り畳まれた右側延出部10Rの部分を展開し(図7A)、左側折り畳み部LB(折り畳み基準位置B1)で折り畳まれた左側延出部10Lの部分を展開することで、展開状態の吸収性物品1(図6)となる。図7Bに示すように、上下折り畳み部BLを展開したときに、連結部60が視認可能となることが好ましい。図6に示す折り畳み状態の吸収性物品1は、連結部60が折り畳まれた吸収性物品1によって覆われているため、視認できない状態であるが、上下折り畳み部BLを展開するという操作によって連結部60が視認可能となることで、着用者に連結部60の存在を認識させやすくなる。
<<<吸収性物品1の変形例>>>
本実施形態の変形例の吸収性物品1について説明する。
図13は、第1実施形態の変形例の吸収性物品1を腹側から見た模式図である。第1実施形態の構成と共通する部分は、符号等を同じとし、吸収性物品1の基本構成の詳細な説明は省略する。
図13に示す吸収性物品1は、左右方向の左側に左側連結部60L、右側に右側連結部60Rを有している。左側連結部60Lと右側連結部60Rは、左右対称な構成であるため、主に左側連結部60Lの構成を説明する。
左側連結部60Lは、左右方向の右側の端部に係合部61Lを備え、左側の端部の連結接合部62Lで胴回り部10dに接合されている。左側連結部60Lは、上下方向における係合部61から左側連結部60Lの上端までの上側非係合領域60nbと、上下方向における係合部61から左側連結部60Lの下端までの下側非係合領域60ncを備える。図13に示すように、係合部61Lが、左右方向における右側の端まで設けられ、上述の側端側非係合領域60naを備えない左側連結部60Lであってもよい。
図13に示す吸収性物品1についても、上述の実施形態と同様に、吸収性物品左右折り畳み工程(S2)~端部接合部形成工程(S6)を経て、個包装体100を製造することで、左側連結部60Lの上側非係合領域60nb及び下側非係合領域60ncを、折り畳まれた吸収性物品1の所定部分で覆うことで、上側非係合領域60nb及び下側非係合領域60ncの変形や破損の恐れを軽減させることができる。
また、左側連結部60Lが、左側連結部60Lと腹側胴回り部10fとを仮固定する仮固定部63Lを有してもよい。仮固定部63Lは、左右方向における連結接合部62Lよりも右側に設けられている。
仮固定部63Lは、左側連結部60Lと腹側胴回り部10fとを分離可能に固定した固定部である。左側連結部60Lと腹側胴回り部10fとの仮固定は、ホットメルト接着剤等の接着剤、熱及び圧力を加えた圧搾接合や溶着接合、超音波接合等の任意の方法で設けることができる。
仮固定部63Lで左側連結部60Lと腹側胴回り部10fとを仮固定することで、包装材101に収容された吸収性物品1の左側連結部60Lが腹側胴回り部10fから外れて、左側連結部60Lが折れ曲がったり、破損したりする恐れをより軽減させることができる。
図13に示す吸収性物品1を包装材101に収容した個包装体100は、上述の実施形態と同様の流れ(図5)で製造することができるところ、吸収性物品製造工程(S1)において、連結部60と腹側胴回り部10fとを仮固定した仮固定部63を備えた吸収性物品1を形成する点が、上述の実施形態と異なる。仮固定部63を備えた吸収性物品1を製造する吸収性物品製造工程(S1)後に、吸収性物品左右折り畳み工程(S2)と吸収性物品上下折り畳み工程(S3)を経て、吸収性物品載置工程(S4)と折り工程(S5)と端部接合部形成工程(S6)の包装材101で吸収性物品1を包装する包装工程を行う際に、連結部60の係合部61が腹側胴回り部10fから外れて、連結部60が変形したり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
図13に示す吸収性物品1では、仮固定部63Lを、左右方向における係合部61Lと連結接合部62Lとの間で、且つ、上下方向における係合部61Lと重なる部分に設けたが、これに限られない。仮固定部63Lは、任意の場所に設けることができる。
仮固定部63Lを、係合部61Lと重なる位置に設けてもよい。係合部61Lと重なる位置に設けられた仮固定部63Lは、係合部61Lの腹側胴回り部10fへの係合を補強することができる。そのため、左側連結部60Lが腹側胴回り部10fから外れて、左側連結部60Lが折れ曲がったり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
仮固定部63Lを、係合部61Lと重ならない位置に設けてもよい。係合部61Lと重ならない位置に設けられた仮固定部63Lによって、左側連結部60Lを腹側胴回り部10fに固定する領域(面積)を増やすことができるため、左側連結部60Lが腹側胴回り部10fから外れて、左側連結部60Lが折れ曲がったり、破損したりする恐れを軽減させることができる。また、係合部61Lは、非係合領域60nに設けられていてもよい。
また、上述の個包装体100において、連結部60が、非係合領域60nの下端部に非肌側に向かって折り返した下端折り部を有してもよい。例えば、包装材101に収容された吸収性物品1が、下側非係合領域60ncの下端部に、非肌側に向かって折り返された下端折り部を有する状態で、下側非係合領域60ncを含む非係合領域60nの少なくとも一部を、折り畳まれた吸収性物品1で覆う構成であってもよい。これによって、下側折り部を含めた非係合領域60nの変形や破損を防ぎつつ、非肌側に折られた下側折り部を着用者等は掴みやすくなるため、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとを連結させる操作を行いやすくなる。
上述の個包装体100において、連結部60が、非係合領域60nは、連結部60の左右方向における連結接合部62と反対側の端部に、非肌側に向かって折り返した側端折り部を有していてもよい。例えば、包装材101に収容された吸収性物品1が、側端側非係合領域60naに、非肌側に向かって折り返された側端折り部を有する状態で、側端側非係合領域60naを含む非係合領域60nの少なくとも一部を、折り畳まれた吸収性物品1で覆う構成であってもよい。これによって、側端折り部を含めた非係合領域60nの変形や破損を防ぎつつ、非肌側に折られた側端折り部を着用者は掴みやすくなるため、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとを連結させる操作を行いやすくなる。
上述の個包装体100において、非係合領域60nが非肌側に向かって折り返した折り部を有さない構成であってもよい。非係合領域60nが非肌側に向かって折り返した折り部を有さないことで、折り部を起点として、非係合領域60nが折れ曲がったり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
また、上述の個包装体100は、連結部60が係合部61を備え、係合部61を腹側胴回り部10fに係合さえる吸収性物品1が収容されている構成としたが、これに限られない。連結部60が係合部61を備えず、腹側胴回り部10fの非肌側面に分離可能に係合する係合部を設ける構成であってもよい。腹側胴回り部10fが係合部を備える場合に、腹側胴回り部10fの係合部と連結部60とを係合させた状態で、側端側非係合領域、上側非係合領域、又は下側非係合領域の少なくとも一部を、折り畳み部(LB、RB、BL)で折り畳まれた吸収性物品1の所定部分で覆うことで、非係合領域の折れ曲がりや破損を軽減させることができる。
さらに、上述の実施形態1及び吸収性物品2の個包装体100は、吸収性物品製造工程(S1)、吸収性物品左右折り畳み工程(S2)、吸収性物品上下折り畳み工程(S3)、吸収性物品載置工程(S4)、折り工程(S5)、端部接合部形成工程(S6)の順で個包装体100を形成したが、これに限られない。つまり、上述の実施形態では、予め折り畳み状態にした吸収性物品1を(吸収性物品左右折り畳み工程と吸収性物品上下折り畳み工程を行った後に)、包装工程を行ったが、吸収性物品製造工程(S1)及び吸収性物品左右折り畳み工程(S2)の後に、折り畳み収容工程を行ってもよい。
図14Aは、第1実施形態の変形例の折り畳み収容工程を説明する図である。図14Aは、吸収性物品1を左右折り畳み部LB、RBで折り畳み(S2)、包装材101の折り方向と吸収性物品1の左右方向が沿う状態で包装材101上に載置し(S4)、包装材101の左右方向における一方側の第1折り返し部101Lを左右方向の他方側に向かって、且つ、吸収性物品1の胴回り開口側領域を覆うように折った状態である。図14Aに示す状態において、包装材101の折り方向が吸収性物品1の左右方向に沿っている。また、厚さ方向に見たときに、折り畳まれた吸収性物品1の右側延出部10Rの部分が、左側連結部60Lの側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncと重なる領域に位置するため、側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncは、折り畳まれた右側延出部10Rの部分で覆われた状態となっている。
続いて、折り畳み収容工程を行う。折り畳み収容工程は、吸収性物品1の左右方向に沿った上下折り畳み部BL(折り畳み基準線B3)で折り畳むことと、吸収性物品1を内部に収容するために包装材101を折ることとを一緒に行う工程である。折り畳み収容工程では、上下折り畳み部BLが他方側折り部LC2に沿うことで、吸収性物品1の折り畳みと包装材101の折り返しを一緒に行うことができる。この折り畳み収容工程によって、折り方向に直交する直交方向について、吸収性物品1に対する包装材101の隙間をより小さくすることができる。また、上下折り畳み部B3で折り畳まれた吸収性物品1の股下側領域が、左側連結部60Lの側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60ncと重なる領域に位置し、且つ、右側連結部60Rの側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngと重なる領域に位置するため、左側連結部60Lの側端側非係合領域60na、上側非係合領域60nb、下側非係合領域60nc、及び右側連結部60Rの側端側非係合領域60ne、上側非係合領域60nf、下側非係合領域60ngは、折り畳まれた吸収性物品1の股下側領域で覆われる。これによって、各連結部60L、60Rの非係合領域60nが折れ曲がったり、破損したりする恐れを軽減させることができる。
===第2実施形態===
<<<吸収性物品2>>>
図15は、吸収性物品2の概略側面図である。図16は、分解平面状態且つ伸長状態の吸収性物品2を非肌側から見た平面図である。以下、第2実施形態の吸収性物品2について、主に第1実施形態と異なる部分を説明し、第1実施形態の構成と共通する部分は、符号等を同じとし、吸収性物品1の基本構成の詳細な説明は省略する。また、第1実施形態の吸収性物品1の構成のいくつかは、第2実施形態の吸収性物品2にも適用できる。
図15等に示すように、パンツ型状態の吸収性物品2は、展開状態において、互いに直交する「上下方向」、「左右方向」、「前後方向」とを有している。吸収性物品2は、胴回り部10dと、着用者の股下に位置する股下部10mとを有する。胴回り部10dのうち、着用者の腹側を覆う腹側胴回り部10fであり、着用者の股下に位置する股下部10mである。股下部10mは、長手方向において、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとの間に介在する領域である。腹側胴回り部10fは、腹側胴回り弾性部材13を備え、背側胴回り部10bは、背側胴回り弾性部材14を備えることで、それぞれ左右方向の伸縮性を備えている。腹側胴回り部10fは、左右方向における両側端に、腹側胴回り側端10fe、10feを備え、背側胴回り部10bは、左右方向における両側端に、背側胴回り側端10be、10beを備える。また、股下部10mは吸収体備える吸収性本体20を有している。
吸収性物品2は、腹側胴回り部10fの両側端部の非肌側面にそれぞれ係合部71を備える。係合部71は、背側胴回り部10bの肌側面に対して、分離可能に係合するための係合部材である。係合部71を背側胴回り部10bに係合させることで、吸収性物品2は、パンツ状態となる。具体的には、腹側胴回り部10fの非肌側面に、複数の係合用のフック部材を備えた面ファスナーである。これらの係合用突起を背側胴回り部10bの肌側面を構成する不織布の繊維(ループ)に引っ掛けることで、係合部71が背側胴回り部10bの肌側面に分離可能に係合される。第2実施形態の個包装材100の吸収性物品2は、係合部71を背側胴回り部10bに係合されたパンツ型状態で、包装材101に収容されている。
第1実施形態と同様に、吸収性物品左右折り畳み工程(S2)~端部接合部形成工程(S6)を経て、吸収性物品2を包装材101に収容した個包装体100を製造することができる。吸収性物品2も吸収性物品1と同様に、任意の場所に設けた左右折り畳み部LB、RB、上下折り畳み部BLで折り畳まれた折り畳み状態で包装材101に収容される。
図17は、パンツ型状態の吸収性物品2の係合状態を説明する図である。図17に示すように、係合部71を背側胴回り部10bの肌側面に係合させると、背側胴回り側端10beは、腹側胴回り部10fより非肌側に位置しており、腹側胴回り側端10feは、背側胴回り部10bより肌側に位置している。この状態において、吸収性物品2は、係合部71と背側胴回り部10bとが係合していない側端側非係合領域70na、上側非係合領域70nb、及び下側非係合領域70ncを備える。側端側非係合領域70na、上側非係合領域70nb、及び下側非係合領域70ncを総称して、「非係合領域70n」ともいう。側端側非係合領域70naは、左右方向における係合部71から背側胴回り側端10beまでの領域をいう。上側非係合領域70nbは、背側胴回り部10bのうち、左右方向において係合部71と重なる部分で、且つ上下方向における背側胴回り部10bの上端から係合部71までの領域をいう。下側非係合領域70ncは、背側胴回り部10bのうち、左右方向において係合部71と重なる部分で、且つ上下方向における背側胴回り部10bの下端から係合部71までの領域をいう。
非係合領域70nは、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとが前後方向(厚さ方向)に重ねられた領域のうち、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとが係合していない領域であるため、非肌側に位置する背側胴回り部10bにおける非係合領域70nは、腹側胴回り部10fの非肌側面から外れて変形しやすい部分である。特に、ショーツ型ナプキンのように、包装材101に収容された個包装状態で携帯されることで、個包装体100の内側で吸収性物品2が動いたり、個包装体100に対して外部から力が加えられることで、非肌側に位置する背側胴回り部10bの非係合領域70nが折れ曲がって変形したり、破損したりして、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとの係合を正常に行うことができなかったり、吸収性物品2の美観を損なってしまう恐れがある。
これに対し、吸収性物品2について、第1実施形態と同様に、吸収性物品左右折り畳み工程(S2)又は吸収性物品上下折り畳み工程(S3)で任意の位置で吸収性物品2を折り畳み、折り畳まれた吸収性物品2の所定部分で、側端側非係合領域70na、上側非係合領域70nb、又は下側非係合領域70ncの少なくとも一部を覆うことで、非係合領域70nを保護している。具体的には、折り畳み状態の吸収性物品2を厚さ方向に見たときに、下折り畳み部(不図示)で折り畳まれた吸収性物品2の股下側領域(所定部分)が、側端側非係合領域70na、上側非係合領域70nb、又は下側非係合領域70ncの少なくとも一部と重なる位置に位置することで、側端側非係合領域70na、上側非係合領域70nb、又は下側非係合領域70ncの少なくとも一部分を保護することができる。これによって、包装材101に収容された状態の吸収性物品2の非係合領域70nが折れ曲がったり、破損したりする恐れを軽減して、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとの係合を行いやすくしたり、吸収性物品2の美観を向上させやすくなる。
なお、上述の実施形態では、腹側胴回り部10fの非肌側面に係合部71を設け、背側胴回り部10bの肌側面に係合させたが、これに限られない。背側胴回り部10bの肌側面に係合部71を設け、腹側胴回り部10fの非肌側面に係合させるものであってもよく、背側胴回り部10bの非肌側面に係合部71を備え、腹側胴回り部10fの肌側面に係合させるものであってもよい。
===その他の実施形態===
上記の実施形態は、本考案の理解を容易にするためのものであり、本考案を限定して解釈するためのものではない。本考案は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本考案には、その等価物が含まれることは言うまでもない。
上述の実施形態では、折り畳み状態の吸収性物品1及び吸収性物品2が、左右折り畳み部LB、RBと上下折り畳み部RBで折り畳まれた状態としたが、これに限られない。吸収性物品1及び吸収性物品2について、包装状態の吸収性物品1及び吸収性物品2が少なくとも1つの折り畳み部を有し、折り畳み部で折り畳まれた部分で、非係合領域60n、70nの少なくとも一部が覆われている構成であればよい。例えば、折り畳み状態の吸収性物品1及び吸収性物品2が、左右折り畳み部LB、RBで折り畳まれ、上下折り畳み部RBで折り畳まれていない状態で、左右折り畳み部LB、RBで折り畳まれた部分で非係合領域60n、70nの少なくとも一部が覆われている構成でもよく、上下折り畳み部RBで折り畳まれ、左右折り畳み部LB、RBで折り畳まれていない状態で、上下折り畳み部RBで折り畳まれた部分で非係合領域60n、70nの少なくとも一部が覆われている構成であってもよい。さらに、左右折り畳み部LBと左右折り畳み部RBのいずれか一方のみが折り畳まれている構成であってもよい。
また、上述の実施形態では、包装材101が一方側折り部LC1と他方側折り部LC2を備える個包装体100としたが、これに限られない。包装材101が折り部を1つだけ備える個包装体100や、包装材101が3つ以上の折り部を備える個包装体100や、包装材101が折り部を備えなくてもよい。また、個包装体100が内側接合部102を必ずしも有する構成でなくてもよい、また、内側接合部102は、必ずしも直交方向における中央部でなくてもよく、例えば、内側接合部102が、直交方向における他方側の端部に設けるものであってもよい。
上述の実施形態の吸収性物品1は、左右方向における両側端部に一対の連結部60を備えたが、これに限らない。例えば、左右方向における中央部に連結部60を備えてもよいし、吸収性物品1が1つの連結部60を備える構成であってもよい。
また、個包装体100等に収容される吸収性物品1、2が、温感剤、冷感剤、香料等の揮発性物質を備えて、揮発性物質によって、吸収性物品1の着用時の不快感を減少させてもよい。
1 吸収性物品(ショーツ型ナプキン)、
1a 胴回り開口部、
1b 脚回り開口部、
1J 内側隣接領域、
1K 外側隣接領域、
10 外装体、
10f 腹側胴回り部(胴回り部、他方側胴回り部)、
10b 背側胴回り部(胴回り部、一方側胴回り部)、
10d 胴回り部、
10m 股下部、
10e 側端部接合(接合部)、
10ff 腹側折り返し部、
10bf 背側折り返し部、
10L 左側延出部、
10R 右側延出部、
11 外装トップシート、
12 外装バックシート、
13 腹側胴回り弾性部材、
14 背側胴回り弾性部材、
15 分離部、
20 吸収性本体、
22 吸収体、
24d サイドシート、
30 股下弾性部材、
40 圧搾部、
50 立体ギャザー、
50S 弾性部材、
60 連結部、
60L 左側連結部、
60R 右側連結部、
60n 非係合領域、
60na 側端側非係合領域(非係合領域)、
60nb 上側非係合領域(非係合領域)、
60nc 下側非係合領域(非係合領域)、
60ne 側端側非係合領域(非係合領域)、
60nf 上側非係合領域(非係合領域)、
60ng 下側非係合領域(非係合領域)、
61L、61R 係合部、
62L、62R 連結接合部、
63L、63R 仮固定部、
100 個包装体、
101 包装材、
102 内側接合部(包装接合部)、
103a 一方側端部接合部、
103b 他方側端部接合部、
B1 折り畳み基準位置、
B2 折り畳み基準位置、
B3 折り畳み基準位置、
BL 左側折り畳み部(左右折り畳み部)、
LB 右側折り畳み部(左右折り畳み部)、
RB 上下折り畳み部、
L1 第1折り基準位置、
L2 第2折り基準位置、
LC1 第1折り部、
LC2 第2折り部、
CL 折り線

Claims (24)

  1. 胴回り部及び股下部を有し、展開状態としたときに、互いに直交する上下方向、左右方向、及び前後方向を備える吸収性物品と、
    少なくとも1つの折り畳み部で折り畳まれた状態の1つの前記吸収性物品を包装する包装材と、
    を備える吸収性物品の個包装体であって、
    前記胴回り部は、一方側胴回り部と、前記一方側胴回り部に接合された他方側胴回り部とを有し、
    前記胴回り部は、前記一方側胴回り部と前記他方側胴回り部とに分離可能であり、
    前記胴回り部は、分離させた分離状態の前記一方側胴回り部と前記他方側胴回り部とを連結させるための連結部を備え、
    前記連結部の前記左右方向の一端部は、前記胴回り部に接合されており、
    前記連結部の肌側面は、前記左右方向における前記一端部よりも他端側に、前記他方側胴回り部の非肌側面に分離可能に係合する係合部を有し、
    前記左右方向における前記係合部から前記連結部の他端までの領域、前記上下方向における前記係合部から前記連結部の上端までの領域、又は前記上下方向における前記係合部から前記連結部の下端までの領域は、前記他方側胴回り部に係合しない非係合領域であり、
    前記非係合領域の少なくとも一部が、前記折り畳み部で折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分で覆われていることを特徴とする吸収性物品の個包装体。
  2. 胴回り部及び股下部を有し、展開状態としたときに、互いに直交する上下方向、左右方向、及び前後方向を備える吸収性物品と、
    少なくとも1つの折り畳み部で折り畳まれた状態の1つの前記吸収性物品を包装する包装材と、
    を備える吸収性物品の個包装体であって、
    前記胴回り部は、一方側胴回り部と、前記一方側胴回り部に接合された他方側胴回り部とを有し、
    前記胴回り部は、前記一方側胴回り部と前記他方側胴回り部とに分離可能であり、
    前記胴回り部は、分離させた分離状態の前記一方側胴回り部と前記他方側胴回り部とを連結させるための連結部を備え、
    前記連結部の前記左右方向の一端部は、前記胴回り部に接合されており、
    前記他方側胴回り部の非肌側面は、前記連結部の前記左右方向における前記一端部よりも他端側と分離可能に係合する係合部を有し、
    前記係合部を前記連結部に係合させた状態で、
    前記左右方向における前記係合部から前記連結部の他端までの領域、前記上下方向における前記係合部から前記連結部の上端までの領域、又は前記上下方向における前記係合部から前記連結部の下端までの領域は、前記他方側胴回り部に係合しない非係合領域であり、
    前記非係合領域の少なくとも一部が、前記折り畳み部で折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分で覆われていることを特徴とする吸収性物品の個包装体。
  3. 請求項1又は2に記載の吸収性物品の個包装体であって、
    前記連結部と前記胴回り部とを仮固定する仮固定部を有し、
    前記仮固定部は、前記左右方向における前記一端部よりも前記他端側に設けられていることを特徴とする吸収性物品の個包装体。
  4. 請求項3に記載の吸収性物品の個包装体であって、
    前記仮固定部は、前記係合部と重なる位置に設けられていることを特徴とする吸収性物品の個包装体。
  5. 請求項3又は4に記載の吸収性物品の個包装体であって、
    前記仮固定部は、前記係合部と重ならない位置に設けられていることを特徴とする吸収性物品の個包装体。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の吸収性物品の個包装体であって、
    前記一方側胴回り部及び前記他方側胴回り部は、それぞれ前記左右方向に伸縮可能な伸縮部材を備え、
    前記一方側胴回り部、前記他方側胴回り部、及び前記連結部は、接合部で接合されており、
    前記連結部は、前記前後方向において、前記他方側胴回り部より非肌側に位置しており、
    前記吸収性物品を前記展開状態としたときに、
    前記接合部に前記左右方向の外側から隣接する外側隣接領域を有し、
    前記外側隣接領域は、前記一方側胴回り部と前記他方側胴回り部と前記連結部とが接合されておらず、
    前記吸収性物品を上側から見たときに、
    前記吸収性物品の上端において、前記外側隣接領域が、前記前後方向において、前記一方側胴回り部側に傾いていることを特徴とする吸収性物品の個包装体。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の吸収性物品の個包装体であって、
    前記一方側胴回り部及び前記他方側胴回り部は、それぞれ前記左右方向に伸縮可能な伸縮部材を備え、
    前記一方側胴回り部、前記他方側胴回り部、及び前記連結部は、接合部で接合されており、
    前記連結部は、前記前後方向において、前記他方側胴回り部より非肌側に位置しており、
    前記吸収性物品を前記展開状態としたときに、
    前記接合部に前記左右方向の内側から隣接する内側隣接領域と、
    前記接合部に前記左右方向の外側から隣接する外側隣接領域と、を有し、
    前記吸収性物品を上側から見たときに、
    前記吸収性物品の上端において、前記外側隣接領域の方が、前記内側隣接領域よりも曲率が大きいことを特徴とする吸収性物品の個包装体。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の吸収性物品の個包装体であって、
    前記一方側胴回り部及び前記他方側胴回り部は、それぞれ前記左右方向に伸縮可能な伸縮部材を備え、
    前記吸収性物品は、一対の前記上下方向に沿った左右折り畳み部で、前記連結部を外側にして折り畳まれていることを特徴とする吸収性物品の個包装体。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の吸収性物品の個包装体であって、
    前記吸収性物品は、前記左右方向に沿った上下折り畳み部で折り畳まれており、
    前記連結部は、前記上下折り畳み部で折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分で覆われており、
    前記上下折り畳み部を展開したときに、前記連結部が視認可能となることを特徴とする吸収性物品の個包装体。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の吸収性物品の個包装体であって、
    前記前後方向に沿った厚さ方向を有し、
    前記包装材は、一対の折り部と、前記折り部に沿った前記包装材同士を接合した包装接合部を備え、
    前記厚さ方向に見て、前記包装接合部が、前記連結部と重なる領域を有することを特徴とする吸収性物品の個包装体。
  11. 請求項1から10のいずれか1項に記載の吸収性物品の個包装体であって、
    前記吸収性物品は、前記左右方向に沿った上下折り畳み部で折り畳まれており、
    前記連結部は、前記上下折り畳み部で折り畳まれており、
    前記係合部は、前記上下折り畳み部で折り畳まれていないことを特徴とする吸収性物品の個包装体。
  12. 胴回り部及び股下部を有し、展開状態としたときに、互いに直交する上下方向、左右方向、及び前後方向を備える吸収性物品と、
    少なくとも1つの折り畳み部で折り畳まれた状態の1つの前記吸収性物品を包装する包装材と、
    を備える吸収性物品の個包装体であって、
    前記胴回り部は、一方側胴回り部と他方側胴回り部とに分離可能であり、
    前記一方側胴回り部は、前記左右方向における両側端に、それぞれ一方側胴回り側端を有し、
    前記他方側胴回り部は、前記左右方向における両側端に、それぞれ他方側胴回り側端を有し、
    前記胴回り部は、前記一方側胴回り部又は前記他方側胴回り部に分離可能に係合する係合部を有し、
    前記一方側胴回り側端は、前記他方側胴回り部より非肌側に位置しており、
    前記他方側胴回り側端は、前記一方側胴回り部より肌側に位置しており、
    前記左右方向において、前記係合部から前記一方側胴回り側端までの領域、前記一方側胴回り部のうち前記左右方向において前記係合部と重なる部分で、且つ上端から前記係合部までの領域、又は前記一方側胴回り部のうち前記左右方向において前記係合部と重なる部分で、且つ下端から前記係合部までの領域は、前記他方側胴回り部に係合しない非係合領域であり、
    前記非係合領域の少なくとも一部が、前記折り畳み部で折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分で覆われていることを特徴とする吸収性物品の個包装体。
  13. 請求項1から12のいずれか1項に記載の吸収性物品の個包装体であって、
    前記吸収性物品の前記前後方向に沿った厚さ方向を有し、
    前記吸収性物品は、前記左右方向に沿った上下折り畳み部で折り畳まれており、
    前記厚さ方向に見たとき、前記非係合領域の少なくとも一部が、前記上下折り畳み部で折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分と重なる領域に位置することを特徴とする吸収性物品の個包装体。
  14. 請求項1から13のいずれか1項に記載の吸収性物品の個包装体であって、
    前記吸収性物品の前記前後方向に沿った厚さ方向を有し、
    前記吸収性物品は、前記上下方向に沿った左右折り畳み部で折り畳まれており、
    前記厚さ方向に見たときに、前記非係合領域の少なくとも一部が、前記左右折り畳み部で折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分と重なる領域に位置することを特徴とする吸収性物品の個包装体。
  15. 請求項14に記載の吸収性物品の個包装体であって、
    前記左右折り畳み部が、前記上下方向に対して傾いており、
    前記左右折り畳み部の上端が、前記左右折り畳み部の下端より前記左右方向の内側に位置することを特徴とする吸収性物品の個包装体。
  16. 請求項14又は15に記載の吸収性物品の個包装体であって、
    前記左右折り畳み部は、前記左右方向の一方側に一方側左右折り畳み部と、他方側に他方側左右折り畳み部を有し、
    前記吸収性物品の前記左右方向の一方側の側端から前記一方側左右折り畳み部までの前記左右方向の長さと、前記吸収性物品の前記左右方向の他方側の側端から前記他方側左右折り畳み部までの前記左右方向の長さが異なることを特徴とする吸収性物品の個包装体。
  17. 請求項1から16のいずれか1項に記載の吸収性物品の個包装体であって、
    前記非係合領域は、下端部に、前記非肌側に向かって折り返した下端折り部を有することを特徴とする吸収性物品の個包装体。
  18. 請求項1から17のいずれか1項に記載の吸収性物品の個包装体であって、
    前記非係合領域は、前記連結部の前記他端側の端部又は前記一方側胴回り側端側の端部に、前記非肌側に向かって折り返した側端折り部を有することを特徴とする吸収性物品の個包装体。
  19. 請求項1から16のいずれか1項に記載の吸収性物品の個包装体であって、
    前記非係合領域は、前記非肌側に向かって折り返した折り部を有さないことを特徴とする吸収性物品の個包装体。
  20. 請求項1から19のいずれか1項に記載の吸収性物品の個包装体であって、
    前記前後方向に沿った厚さ方向を備え、
    前記吸収性物品の個包装体を前記厚さ方向に見たときに、前記左右方向において、前記非係合領域が、前記吸収性物品の内側に設けられていることを特徴とする吸収性物品の個包装体。
  21. 請求項1から20のいずれか1項に記載の吸収性物品の個包装体であって、
    前記包装材は、一対の折り部を備え、
    前記吸収性物品の前記上下方向又は前記左右方向の何れか一方向の端と前記折り部の内面とが接触していることを特徴とする吸収性物品の個包装体。
  22. 請求項1から21のいずれか1項に記載の吸収性物品の個包装体の製造方法であって、
    前記吸収性物品を、前記上下方向に沿った左右折り畳み部で折り畳む左右折り畳み工程と、
    前記左右折り畳み工程の後に、前記吸収性物品を、前記左右方向に沿った上下折り畳み部で折り畳む上下折り畳み工程と、
    前記上下折り畳み工程の後に、1つの前記吸収性物品を内部に収容するために、前記包装材を折る折り工程と、
    を有し、
    前記左右折り畳み工程又は前記上下折り畳み工程において、前記非係合領域の少なくとも一部を、折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分で覆うことを特徴とする吸収性物品の個包装体の製造方法。
  23. 請求項1から22のいずれか1項に記載の吸収性物品の個包装体の製造方法であって、
    前記吸収性物品を、前記上下方向に沿った左右折り畳み部で折り畳む左右折り畳み工程と、
    前記左右折り畳み工程の後に、前記吸収性物品を左右方向に沿った上下折り畳み部で折り畳むことと、1つの前記吸収性物品を内部に収容するために、前記包装材を折り部で折ることとを一緒に行う折り畳み収容工程と、
    を有し、
    前記左右折り畳み工程又は前記折り畳み収容工程において、前記非係合領域の少なくとも一部を、折り畳まれた前記吸収性物品の所定部分で覆うことを特徴とする吸収性物品の個包装体の製造方法。
  24. 請求項1から11のいずれか1項に記載の吸収性物品の個包装体の製造方法であって、
    前記左右方向において、前記一端部より前記他端側に、前記連結部と前記胴回り部とを仮固定する仮固定部を備えた吸収性物品を製造する吸収性物品製造工程と、
    前記吸収性物品製造工程の後に、前記包装材で、1つの前記吸収性物品を内部に収容する包装工程と、
    を有することを特徴とする吸収性物品の個包装体の製造方法。
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