WO2021182604A1

WO2021182604A1 - 広告システム

Info

Publication number: WO2021182604A1
Application number: PCT/JP2021/010006
Authority: WO
Inventors: 一美宮脇
Original assignee: キャッチゲート合同会社
Priority date: 2020-03-13
Filing date: 2021-03-12
Publication date: 2021-09-16
Also published as: JPWO2021182604A1

Abstract

パネルユニットを利用した広告システムを提供する。　広告システム１００は、板状部材と、商品９１を板状部材１１に対して保持する保持部材と、を備えるパネルユニット１と、ウェブ上で公開される、商品９１に関するファイルを管理するファイル管理部１０１ａ，１０１ｂと、パネルユニット１に設けられる、ファイルのネットワーク上の場所を示すアドレス情報を表す識別コードＱと、を備える。

Description

広告システム

　本発明は、パネルユニット（例えば、空間を仕切るための間仕切りとして用いられるパネルユニット）を利用した広告システムに関する。

　空間を仕切るための道具である間仕切りには、様々なバリエーションが存在する。例えば、オフィスや店舗などにおいて室内空間を仕切るために用いられる比較的大きなサイズの間仕切りもあれば、飲食店などにおいてテーブル上の空間（卓上空間）を仕切るために用いられる比較的小さなサイズの間仕切りもある。また、設置の態様として、パネル状の部材を床面やテーブルの上面に自立させるように構成された置き型タイプもあれば、パネル状の部材を天井などから吊り下げるように構成された吊り下げタイプもある。

　間仕切りの主たる役割は、空間を仕切ることにあるが、もう１つの重要な役割は、目線を遮ることである（いわゆる、目隠し）。このため、間仕切りは、不透明な材料（不透明な樹脂、木材、石膏ボード、段ボール、金属、など）から形成されたパネル状の部材や、枠状の部材に布カバーが張設されてパネル状とされた部材などによって構成されて、目隠しとしての機能が達成されるようになっている（例えば特許文献１）。

特開２０１８－９１１０２号公報

　このようにして不透明性が保持される間仕切りパネルは、これが設置されることにより、目隠しとしての機能が達成される。その反面、このような間仕切りパネルで仕切られた空間は、狭く窮屈に感じられてしまう。

　このように、既存のパネルユニットは、これが間仕切りとして利用された場合はもちろんのこと、間仕切り以外の目的で適宜の場所に設置された場合であっても、周囲に圧迫感を与えやすい。そこで、既存のパネルユニットのこのような欠点を補い、さらに付加価値を与えることができる技術が求められていた。

　本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、パネルユニットを利用した広告システムを提供することである。

　本発明は、上記の目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。

　すなわち、本発明は、広告システムであって、
　板状部材と、商品を前記板状部材に対して保持する保持部材と、を備えるパネルユニットと、
　ウェブ上で公開される、前記商品に関するファイルを管理するファイル管理部と、
　前記パネルユニットに設けられる、前記ファイルのネットワーク上の場所を示すアドレス情報を表す識別コードと、
を備えることを特徴とする。

　ここにおいて、「識別コード」とは、各種の通信端末装置（具体的には、スマートフォン、タブレット型の通信端末、携帯電話、ノートパソコン、など）が備えるリーダで読み取ることでコード情報が認識されるものであり、具体的には例えば、ＱＲコード（登録商標）などの２次元コード、一次元コード（バーコード）、などである。

　また、識別コードが「パネルユニットに設けられる」とは、具体的には例えば、識別コードが印字された紙片などが、商品とともにパネルユニットが備える板状部材の間に挟み込まれてその透明な部分を通して読み取れるように設けられる態様、該紙片などがパネルユニットの一部分に貼り付けられるなどして設けられる態様、該紙片などがパネルユニットが備える中子部材の一部分に貼り付けられるなどして設けられる態様、などが含まれる。

　この構成によると、パネルユニットに展示されている商品（すなわち、例えば、パネルユニットが備える複数の板状部材の間に挟み込まれている商品、あるいは、パネルユニットが備える中子部材に保持されている商品）に興味を持った者は、通信端末装置を用いて識別コードを読み取ることで、ウェブ上で公開されている該商品に関するファイルを簡単に閲覧することができる。つまり、この構成によると、パネルユニットを利用して商品を見せるだけでなく、パネルユニットを窓口として、商品に関するファイルの閲覧にまで誘導することができる。したがって、商品の宣伝広告効果と販売促進効果を期待することができる。

　好ましくは、前記広告システムは、
　前記識別コードを利用したアクセス数を取得するアクセス数取得部、
を備えることを特徴とする。

　この構成によると、マーケティングリサーチの分析材料などとして有効なデータを取得することができる。

　好ましくは、前記広告システムは、
　前記アクセス数取得部が取得した前記アクセス数に基づいて、前記パネルユニットの設置賃料を算出する設置賃料算出部、
を備えることを特徴とする。

　この構成によると、宣伝広告の効果に見合った適正な設置賃料が算出されるので、設置賃料を支払う側（例えば、商品の広告主、など）と、支払われる側（例えば、パネルユニットが設置される設置施設、広告システムの管理者、など）の両方の満足度を高めることができる。

　好ましくは、前記広告システムは、
　前記識別コードを利用したアクセスに基づく前記商品の販売個数を取得する販売個数取得部、
を備えることを特徴とする。

　好ましくは、前記広告システムは、
　前記販売個数取得部が取得した前記販売個数に基づいて、前記パネルユニットの設置賃料を算出する設置賃料算出部、
を備えることを特徴とする。

　この構成によると、販売促進の効果に見合った適正な設置賃料が算出されるので、設置賃料を支払う側（例えば、商品の広告主、など）と、支払われる側（例えば、パネルユニットが設置される設置施設、広告システムの管理者、など）の両方の満足度を高めることができる。

　好ましくは、前記広告システムは、
　前記設置賃料算出部が算出した前記設置賃料を決済する決済処理部、
を備えることを特徴とする。

　この構成によると、設置賃料を支払う側と、支払われる側の両方の手間が省かれる。

　好ましくは、前記広告システムは、
　ウェブ上で公開される、前記パネルユニットへの商品の出展案内に関するファイルを管理する出展案内ファイル管理部と、
　前記パネルユニットに設けられる、前記出展案内に関するファイルのネットワーク上の場所を示すアドレス情報を表す出展案内用識別コードと、
を備えることを特徴とする。

　この構成によると、商品が展示されているパネルユニットを見て、自分もここに商品を出展したいと希望する者がいれば、その者は、通信端末装置を用いて出展案内用識別コードを読み取ることで、ウェブ上で公開されている、パネルユニットへの商品の出展案内に関するファイルを、簡単に閲覧することができる。つまり、この構成によると、パネルユニットを窓口として、商品の出展案内に関するファイルの閲覧にまで誘導することが可能となり、既に設置されているパネルユニットを利用して、新たな出展者（広告主）を募集することができる。

　好ましくは、前記広告システムは、
　前記パネルユニットが、
　前記板状部材を複数備え、該複数の板状部材のうちの少なくとも１枚が、その少なくとも一部に透明な部分を有するものであり、
　前記保持部材として、前記透明な部分と対応する所定の位置に商品を位置決めする位置決め部材を備え、
　前記複数の板状部材を、隣り合う板状部材との間に前記位置決め部材で位置決めされた前記商品を挟み込ませつつ連結する連結部材をさらに備える、
を備えることを特徴とする。

　ここにおいて、「透明」とは、向こう側が透けて見えることを意味しており、完全な透明だけでなく、半透明も含む。また、メッシュ（網目）状の素材を通して向こう側が透けて見えるような形態も含む。

　上記の構成によると、例えば、連結部材によって連結された複数の板状部材を起立姿勢で任意の空間に配置することで、該空間を仕切ることができる。このとき、少なくとも１枚の板状部材にある透明な部分を通して商品が視認されるようになっている。つまり、板状部材に透明な部分があっても、その向こう側に透けて見える商品によって目線が遮られる（すなわち、商品によって向こう側の視認が妨げられる）ことによって、目隠しとしての機能が担保される。板状部材の向こう側に透けて見える商品によって目線を遮るようにすると、単に不透明なパネルなどによって目線を遮る場合に比べて、見る者に圧迫感を与えにくい。したがって、このパネルユニットによると、目隠しとしての機能を担保しつつ、圧迫感を低減することができる。さらに、このようなパネルユニットにおいては、見る者の視線が自然に商品に向くので、該商品の宣伝広告効果を期待することもできる。

　また、上記の構成に係るパネルユニットを例えば間仕切りとして用いることで、人と人が対面あるいは隣り合う空間を仕切って飛沫感染を防止することができる。すなわち、新型コロナウィルスなどの感染症の飛沫感染を防止するためには、人と人とが対面あるいは隣り合う空間を仕切ることが有効であるが、従来、飛沫感染の防止を目的とした空間の仕切りは、透明フィルムや透明プラスチック板などによってなされていることが多い。このような間仕切りは見栄えが悪く、これらが例えばホテルやデパートに設置されると、雰囲気が壊れてしまう。この点、上記の構成に係るパネルユニットによると、挟み込む商品を適宜に選択することによって、パネルユニットの周囲の雰囲気を任意に演出することができる。例えば、見栄えの良い商品、高級感のある商品など挟み込むことで、ホテルやデパートに相応しい雰囲気を醸すことが可能となる。したがって、例えば、ホテルやデパートなどにおいて、飛沫感染の防止を目的として設置する間仕切りとして、上記の構成に係るパネルユニットを好適に用いることができる。また、透明フィルムや透明プラスチック板などといった間仕切りでは、飛沫は遮ることはできても目線を遮ることはできないが、上記の構成に係るパネルユニットによると、飛沫と目線の両方を遮ることができる。さらに、透明な部分と商品のサイズとの比率を変更することで、目線を遮る度合いを任意に調整することもできる。したがって、例えば、飲食店やイートインスペースなどにおいて、対面する客同士、あるいは、隣り合う客同士の間に、飛沫感染の防止を目的として設置する間仕切りとして、上記の構成に係るパネルユニットを好適に用いることができる。

　好ましくは、前記広告システムは、
　前記複数の板状部材の少なくとも１枚が、全体的に透明である、
ことを特徴とする。

　この構成によると、全体的に透明である板状部材の面内の全領域に亘って商品を配置することができる。したがって、商品の宣伝広告効果を特に高めることができる。

　好ましくは、前記広告システムは、
　前記板状部材を２枚備え、
　前記２枚の板状部材の両方が、前記透明な部分を有する、
ことを特徴とする。

　この構成によると、パネルユニットの両側から商品を視認させることができるので、商品が多くの人の目に触れやすくなる。したがって、宣伝広告効果を特に高めることができる。

　好ましくは、前記広告システムは、
　前記板状部材を３枚備え、
　前記３枚の板状部材のうちの１枚が、全体的に不透明であり、
　該不透明な板状部材を挟んで両側に配置される２枚の板状部材の両方が、前記透明な部分を有する、
ことを特徴とする。

　この構成によると、パネルユニットの両側から別々の商品を視認させることができるので、商品の個数を増やすことができる。したがって、展示する商品の個数や種類を増やして宣伝広告効果を特に高めることができる。

　好ましくは、前記広告システムは、
　前記位置決め部材が、商品を保持する中子部材として構成されており、
　前記連結部材が、前記複数の板状部材を、隣り合う板状部材との間に前記中子部材を挟み込ませつつ連結する、
ことを特徴とする。

　この構成によると、複数の板状部材の間に中子部材を挟み込むだけで、パネルユニットに商品を保持させることができるので、商品の展示や入れ替えに係る作業が簡素化される。

　好ましくは、前記広告システムは、
　前記複数の板状部材を起立姿勢で支持する支持部材、
をさらに備えることを特徴とする。

　この構成によると、パネルユニットを任意の空間に簡単に配置することができる。

　好ましくは、前記広告システムは、
　前記パネルユニットにおいて、
　前記板状部材に枠部が設けられており、
　前記保持部材として、前記枠部に着脱自在に設置される中子部材を備え、
　前記中子部材の少なくとも一部に透明な部分が設けられており、該透明な部分と対応する所定の位置に商品が保持される、
ことを特徴とする。

　上記の構成によると、例えば、板状部材の枠部に中子部材を取り付けるとともに、板状部材を起立姿勢で任意の空間に配置することで、該空間を仕切ることができる。このとき、中子部材を通して商品が視認されるようになっている。つまり、中子部材を介して透けて見える商品によって目線が遮られる（すなわち、商品によって向こう側の視認が妨げられる）ことによって、目隠しとしての機能が担保される。中子部材を介して透けて見える商品によって目線を遮るようにすると、単に不透明なパネルなどによって目線を遮る場合に比べて、見る者に圧迫感を与えにくい。したがって、このパネルユニットによると、上述した第１の態様に係るパネルユニットと同様、目隠しとしての機能を担保しつつ、圧迫感を低減することができるとともに、商品の宣伝広告効果を期待することもできる。

　また、上記の構成に係るパネルユニットを例えば間仕切りとして用いることで、第１の態様に係るパネルユニットと同様、人と人が対面あるいは隣り合う空間を仕切って飛沫感染を防止することができる。また、中子部材に保持させる商品を適宜に選択することによって、パネルユニットの周囲の雰囲気を任意に演出することができる。さらに、透明な部分と商品のサイズとの比率を変更することで、目線を遮る度合いを任意に調整することもできる。

　特に、上記の構成に係るパネルユニットによると、板状部材の枠部に中子部材を取り付けるだけで、パネルユニットに商品を展示することが可能である。また、枠部に取り付ける中子部材を交換することで、展示される商品を簡単に交換することができる。さらに、共通部品である板状部材と、商品毎の個別部品である中子部材との組み合わせでパネルユニットを形成することができるので、製造コストを抑えつつ、様々な商品を展示することができる。例えば、様々な商品に合わせて複数種類の中子部材を製造しておき、希望される商品を保持した中子部材を板状部材の枠部に取り付けるだけで、該商品を展示したパネルユニットを得ることができる。また、板状部材と中子部材とを互いに異なる材料で形成することも可能となるので、デザインのバリエーションも豊富になる。例えば、板状部材はパネルユニットの設置場所の雰囲気に合うような材料で形成し、中子部材は商品の雰囲気に合うような材料で形成することで、パネルユニットの外観イメージを設置場所と商品の両方に相応しいものとすることができる。

　好ましくは、前記広告システムは、
　前記枠部が、前記板状部材に枠状の部材が固定されることによって形成される、
ことを特徴とする。

　あるいは、好ましくは、前記広告システムは、
　前記枠部が、前記板状部材に設けられた貫通窓の周縁部分によって形成される、
ことを特徴とする。

　好ましくは、前記広告システムは、
　カバー用の板状部材と、
　前記枠部が設けられた板状部材と前記カバー用の板状部材とを、前記中子部材を挟み込ませつつ連結する連結部材と、
をさらに備えることを特徴とする。

　好ましくは、前記広告システムは、
　前記板状部材を起立姿勢で支持する支持部材、
をさらに備えることを特徴とする。

　好ましくは、前記広告システムは、
　前記板状部材に設けられた充電用ＵＳＢポート、
をさらに備えることを特徴とする。

　この構成によると、パネルユニットが設置されている施設の利用者などが、該パネルユニットに設けられている充電用ＵＳＢポートを利用して、各種の機器（例えば、スマートフォン、タブレット型デバイス、ノートパソコン、など）の充電を行うことができる。充電を行っている間、利用者は、パネルユニットの近くに滞在することとなるので、商品に目を向ける可能性が高まり、商品に目をやる時間も長くなる。したがって、商品の宣伝広告効果がさらに高まる。

　好ましくは、前記広告システムは、
　前記充電用ＵＳＢポートを用いて充電される機器を保持する保持部、
をさらに備えることを特徴とする。

　この構成によると、利用者は、充電用ＵＳＢポートを利用して充電している機器を自らの手で持っておく必要がなくなる。したがって、利用者の利便性が高まる。

　本発明によると、パネルユニットを利用した広告システムが実現される。

パネルユニット（間仕切りユニット）を利用した広告システムの構成を説明するための図。データテーブルの構成例を示す図。広告システムにおいて実行される処理の流れを示す図。第１形態に係るパネルユニット（間仕切りユニット）の構成を示す図。間仕切りユニットの分解図。間仕切りユニットの組立て態様を説明するための図。第２形態に係るパネルユニット（間仕切りユニット）の構成を示す図。間仕切りユニットの分解図。変形例に係る広告システムの構成を説明するための図。出展案内ファイルの閲覧画面の構成例を示す図。変形例に係る間仕切りユニットの構成を示す図。変形例に係る間仕切りユニットの構成を示す図。変形例に係る間仕切りユニットの構成を示す図。変形例に係る間仕切りユニットの構成を示す図。変形例に係る間仕切りユニットの構成を示す図。変形例に係る間仕切りユニットの構成を示す図。変形例に係る間仕切りユニットの構成を示す図。変形例に係る間仕切りユニットの構成を示す図。変形例に係る間仕切りユニットの構成を示す図。変形例に係る間仕切りユニットの構成を示す図。変形例に係る間仕切りユニットの構成を示す図。変形例に係る間仕切りユニットの構成を示す図。変形例に係る間仕切りユニットの構成を示す図。変形例に係る間仕切りユニットの構成を示す図。変形例に係る間仕切りユニットの構成を示す図。変形例に係る間仕切りユニットの構成を示す図。変形例に係る間仕切りユニットの構成を示す図。変形例に係る間仕切りユニットの構成を示す図。変形例に係る間仕切りユニットの構成を示す図。変形例に係る間仕切りユニットの構成を示す図。変形例に係る間仕切りユニットの構成を示す図。変形例に係る間仕切りユニットの構成を示す図。間仕切りユニットの使用例を示す図。パネルユニットの別の使用例を示す図。

　以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。

　＜１．広告システム＞
　実施形態に係る広告システム１００について、図１を参照しながら説明する。図１は、広告システム１００の構成を説明するための図である。

　広告システム１００は、１以上のパネルユニット１を含んで構成され、パネルユニット１に商品９１を展示（陳列）することによって、該商品９１の宣伝広告を行うシステムである。パネルユニット１は、板状部材Ａと、商品９１を該板状部材Ａに対して保持する保持部材Ｂとを備えるものであるが、その具体的な構成については、後に説明する。

　この実施形態において、広告システム１００が備えるパネルユニット１は、店舗やオフィスなどにおいて間仕切りとして利用されるものとし、以下「間仕切りユニット」ともいう。

　広告システム１００においては、システム全体を統括して管理する者（管理者）が、商品９１を広告したい者（広告主）からの依頼を受けるなどして、管理者と広告主の間で出展契約が結ばれる。そして、管理者などが、広告主の商品９１を展示した間仕切りユニット１を、事前に設置契約した者（設置者）の設置施設Ｍに設置する。設置施設Ｍとしては、コンビニエンスストアや飲食店などといった各種の店舗、オフィス、公共設備、などといった各種の施設が想定されるが、これらに限られるものではない。

　広告主としては、例えば、商品９１を製造する者（メーカ、クリエイター、職人、など）、商品９１を販売する者（百貨店、百貨店内の専門販売店、各種の小売店）、などが想定されるが、これらに限られるものではない。管理者と広告主との間で結ばれる出展契約において、例えば、どの設置施設Ｍに間仕切りユニット１を設置するか、各設置施設Ｍに設置する間仕切りユニット１の個数、設置する間仕切りユニット１の種類、各間仕切りユニット１に展示する商品９１、該商品９１の販売価格、商品９１の出展にあたって広告主が管理者（あるいは設置者）に支払うべき（あるいは、広告主が管理者から支払われるべき）、設置賃料（あるいはその算出方法）、などが取り決められる。

　設置者としては、設置施設Ｍの管理者、所有者、などが想定されるが、これらに限られるものではない。管理者と設置者との間で結ばれる設置契約において、例えば、どの設置施設Ｍに間仕切りユニット１を設置するか、各設置施設Ｍに設置する間仕切りユニット１の個数、設置する間仕切りユニット１の種類、各間仕切りユニット１に展示する商品９１、間仕切りユニット１の設置にあたって設置者が管理者（あるいは広告主）に支払うべき（あるいは、設置者が管理者から支払われるべき）、設置賃料（あるいはその算出方法）、などが取り決められる。

　出展契約および設置契約が成立すると、例えば、展示するべき商品９１が、広告主から管理者へと受け渡し（出荷）される。管理者は、受け取った商品９１を後述する識別コードＱとともに間仕切りユニット１に設置し、該間仕切りユニット１を、所定の設置施設Ｍに設置する。もっとも、商品９１が、広告主から各設置施設Ｍの設置者へと直接に（あるいは、広告主から管理者を介して設置者へと間接的に）、受け渡しされて、設置者が、受け取った商品９１を識別コードＱとともに間仕切りユニット１に設置し、該間仕切りユニット１を所定の設置施設Ｍに設置するものとしてもよい。

　広告システム１００は、さらに、管理者側のサーバ装置（管理者サーバ装置）２と、広告主側のサーバ装置（広告主サーバ装置）３とが、ネットワークＮを介して通信可能に接続された構成を備えている。

　各サーバ装置２，３の実体は、ＣＰＵ、メモリ、記憶部、ネットワークインターフェース、表示部、入力部、等を含んで構成される一般的なパーソナルコンピュータ、あるいは、一般的なパーソナルコンピュータよりも高性能なコンピュータであるワークステーションである。これらコンピュータなどに、所定のアプリケーションソフトウェアがインストールされることによって、各サーバ装置２，３の少なくとも一方において、後述する各種の機能部１０１ａ，１０１ｂ，１０２～１０５の少なくとも１個が実現される。もっとも、各サーバ装置２，３の少なくとも一方は、クラウド環境に構築されたクラウドサーバにより構成されて、各種の機能部１０１ａ，１０１ｂ，１０２～１０５の少なくとも１個がクラウドサーバ上で実現されてもよい。

　広告システム１００は、ファイル管理部１０１ａ，１０１ｂ、アクセス数取得部１０２、および、販売個数取得部１０３を備える。これら各部１０１ａ，１０１ｂ，１０２，１０３（および、後述する各部１０４，１０５）は、管理者サーバ装置２、あるいは、広告主サーバ装置３において実現される機能部である。なお、各機能部１０１ａ，１０１ｂ，１０２～１０５を、サーバ装置２，３のいずれにおいて実現するかは自由であり、以下に説明する態様はあくまで一例である。

　ファイル管理部１０１ａ，１０１ｂは、商品９１に関するファイルを管理する機能部であり、例えば管理者サーバ装置２と広告主サーバ装置３の各々において実現される。ファイル管理部１０１ａ，１０１ｂは、具体的には、ウェブ上で公開される、広告対象となる商品９１に関するファイル（いわゆる、ウェブサイト）を管理する。ここでいう「商品９１に関するファイル」には、商品９１を紹介するための商品紹介サイト、商品９１を販売するための商品販売サイト、などが含まれる。

　この広告システム１００においては、ファイル管理部１０１ａ，１０１ｂによって管理されるファイル（すなわち、広告対象となる商品９１に関するファイル）のうちの少なくとも１個の、ネットワークＮ上の場所を示すアドレス情報を表す識別コードＱが、各設置施設Ｍに設置される各間仕切りユニット１に設けられる。具体的には例えば、各間仕切りユニット１における２枚の板状部材１１，１１の間に、展示品９として、商品９１と、その識別コードＱが印字された紙片などであるポップ広告９２とが、配置される（図４参照）。すなわち、識別コードＱが、板状部材１１の間に挟み込まれてその透明な部分を通して読み取れるように設けられる。

　ただし、ここでいう「識別コードＱ」は、一般的な通信端末装置４（具体的には、スマートフォン、タブレット型の通信端末、携帯電話、ノートパソコン、など）に搭載されたリーダで読み取り可能なコードであり、例えば、ＱＲコード（登録商標）などの２次元コード、一次元コード（バーコード）、などである。

　したがって、間仕切りユニット１が設置されている設置施設Ｍを利用する者が、間仕切りユニット１を目にして、そこに展示されている商品９１に興味を持った場合、通信端末装置４が備えるリーダで該間仕切りユニット１に設けられている識別コードＱを読み取らせると、アドレス情報が認識されて、ウェブ上で公開されている該商品９１に関するファイル（ウェブサイト）が、該通信端末装置４に表示される。このように、この広告システム１００においては、間仕切りユニット１を利用して商品９１を見せるだけでなく、展示されている商品９１に興味を持った者が、該商品９１に関するファイルを簡単に閲覧できるようになっている。また、該ファイルが商品販売サイトである場合は、その商品９１を購入することもできる。別の見方をすると、間仕切りユニット１を窓口として、商品９１に関するファイルの閲覧に誘導することができ、場合によっては、商品９１の購入にまで至らせることができるようになっている。したがって、広告主は、商品９１の宣伝広告効果と販売促進効果を期待することができる。

　例えば、管理者サーバ装置２側のファイル管理部１０１ａと、広告主サーバ装置３側のファイル管理部１０１ｂとが、それぞれ別個に、広告対象となる商品９１に関するファイルをウェブ上に公開している場合、識別コードＱが表すアドレス情報は、管理者サーバ装置２側のファイル管理部１０１ａが管理するファイルのアドレスとされることが好ましい。そして、該ファイルと、広告主サーバ装置３側のファイル管理部１０１ｂが管理するファイルとが、ハイパーリンクされていることが好ましい。このような構成とすると、間仕切りユニット１が設置されている設置施設Ｍを利用する者が、間仕切りユニット１に設けられている識別コードＱを通信端末装置４に読み取らせると、アドレス情報が認識されて、まずは、管理者サーバ装置２側のファイル管理部１０１ａが管理するファイル（すなわち、広告システム１００の管理者のウェブサイト）が、該通信端末装置４に表示されることになる。そして、該ファイルから、広告主サーバ装置３側のファイル管理部１０１ｂが管理するファイル（すなわち、商品９１の広告主（典型的には商品９１を製造販売している者）のウェブサイト）にジャンプすることができる。

　上記の構成の場合、例えば、設置施設Ｍを利用する者が、間仕切りユニット１に展示されている商品９１に興味を持って、自分の通信端末装置４で識別コードＱを読み取らせると、該通信端末装置４に管理者サーバ装置２にて管理されるウェブサイト（例えば、商品９１の紹介サイト）が表示される。この商品紹介サイトを閲覧した結果、商品９１の購入を希望する場合、その者は、この商品紹介サイトから、広告主サーバ装置３にて管理されるウェブサイト（例えば、商品９１の販売サイト）にジャンプして、ここで商品９１の購入を行うことができる。この場合、商品９１の購入受け付け、商品９１の発送、決済などの各種の処理は、設置施設Ｍを利用している者（具体的にはその通信端末装置４）と広告主（具体的には広告主サーバ装置３）との間で進められることになる。このようにして商品９１が購入された場合、その情報が、広告主サーバ装置３から管理者サーバ装置２に通知されることが好ましい。

　もっとも、このようなハイパーリンクがなされておらず、識別コードＱを通信端末装置４に読み取らせると、管理者サーバ装置２側のファイル管理部１０１ａが管理するファイルが単に表示されるものであってもよい。あるいは、識別コードＱを通信端末装置４に読み取らせると、管理者サーバ装置２を経由して、広告主サーバ装置３側のファイル管理部１０１ｂが管理するファイルが表示されるものとしてもよい。あるいは、識別コードＱが表すアドレス情報が、広告主サーバ装置３側のファイル管理部１０１ｂが管理するファイルのアドレスとされて、識別コードＱを通信端末装置４に読み取らせると、該ファイル管理部１０１ｂが管理するファイルが表示されるものとしてもよい。

　アクセス数取得部１０２は、間仕切りユニット１に設けられた識別コードＱを利用したアクセス数（すなわち、ウェブ上に公開されている、商品９１に関するファイルが、識別コードＱを利用して閲覧された数）を取得する機能部であり、例えば管理者サーバ装置２において実現される。

　具体的には例えば、管理者サーバ装置２の記憶部に、図２に示されるデータテーブル（データベース）Ｄが格納されており、アクセス数取得部１０２が該データテーブルＤを用いてアクセス数を管理するものとしてもよい。ここに例示されるデータテーブルＤは、各レコードが１個の間仕切りユニット１と対応付けられており、各レコードに、間仕切りユニット１の識別情報（例えば識別番号）Ｄ１、該間仕切りユニット１が設置されている設置施設Ｍに関する情報（例えば、店舗名、店舗番号、および、所在地）Ｄ２、該間仕切りユニット１に展示されている商品９１に関する情報（例えば、商品名、商品番号、広告主）Ｄ３、などが基本データとして予め登録される。また、広告システム１００に、形態が異なる複数種類の間仕切りユニット１が混在して含まれる場合には、データテーブルＤの各レコードに、該間仕切りユニット１の種類を特定する情報Ｄ４が予め登録される。さらに、データテーブルＤの各レコードには、アクセス数の項目Ｄ５と、販売個数の項目Ｄ６とが設けられる。

　ここでは、各識別コードＱに、これが設けられる間仕切りユニット１を特定するための情報（例えば、間仕切りユニット１の識別番号）が含まれているものする。そして、識別コードＱを利用したアクセスがあると、アクセス数取得部１０２が、該識別コードＱに基づいて、これが設けられている間仕切りユニット１を特定し、記憶部に格納されているデータテーブルＤにおける、該間仕切りユニット１のレコードに保持されているアクセス数の項目Ｄ５の数値（カウント数）を、インクリメントする。これによって、識別コードＱを利用したアクセス数が更新される。

　もっとも、アクセス数取得部１０２がアクセス数を取得する態様はこれに限られるものではなく、どのようなものであってもよい。例えば、識別コードＱが表すアドレス情報が、管理者サーバ装置２側のファイル管理部１０１ａが管理するファイルのアドレスとされている場合、該ファイル管理部１０１ａに、識別コードＱを利用したアクセス数をカウントさせておき、アクセス数取得部１０２がファイル管理部１０１ａから該カウント数を取得するものとしてもよい。

　ただしこの場合も、アクセス数取得部１０２が、間仕切りユニット１ごと（あるいは設置施設Ｍごと、あるいは設置者ごとであってもよい）のアクセス数を取得するように構成することが好ましい。すなわち、アクセス数取得部１０２が、間仕切りユニット１ごと（あるいは設置施設Ｍごと、あるいは設置者ごと）に、間仕切りユニット１に設けられている識別コードＱを利用したアクセス数を、取得することが好ましい。このためには、例えば、各識別コードＱに、これが設けられる間仕切りユニット１を特定するための情報（設置施設Ｍが複数ある場合、複数の設置者と設置契約がなされている場合などには、該間仕切りユニット１が設置される設置施設Ｍ、あるいは設置者を特定するための情報であってもよい）を含ませておき、ファイル管理部１０１ａが、識別コードＱを利用したアクセス数を、間仕切りユニット１ごと（あるいは設置施設Ｍごと、あるいは設置者ごと）にカウントし、得られたカウント数をアクセス数取得部１０２に通知するようにすればよい。

　アクセス数取得部１０２が取得したアクセス数は、定期的に（あるいは、広告主サーバ装置３、広告主の通信端末装置、などからの要求に応じて）、広告主サーバ装置３などに通知されることも好ましい。その際に、間仕切りユニット１ごと（あるいは設置施設Ｍごと、あるいは設置者ごと）のアクセス数が通知されることも好ましい。

　販売個数取得部１０３は、間仕切りユニット１に設けられた識別コードＱを利用したアクセスに基づく商品９１の販売個数を取得する機能部であり、例えば管理者サーバ装置２において実現される。

　具体的には例えば、販売個数取得部１０３は、上述したデータテーブルＤを用いて販売個数を管理するものとしてもよい。この場合、例えば広告主サーバ装置３において識別コードＱを利用したアクセスに基づく商品９１の購入が受け付けられると、その旨が識別コードＱとともに、広告主サーバ装置３から管理者サーバ装置２に通知されるものとする。そして、該通知を受けると、販売個数取得部１０３が、該識別コードＱに基づいて、これが設けられている間仕切りユニット１を特定し、記憶部に格納されるデータテーブルＤにおける、該間仕切りユニット１のレコードに保持されている販売個数の項目Ｄ６の数値（カウント数）を、インクリメントする。これによって、識別コードＱを利用したアクセスに基づく商品９１の販売個数が更新される。

　もっとも、販売個数取得部１０３が販売個数を取得する態様はこれに限られるものではなく、どのようなものであってもよい。例えば、識別コードＱが表すアドレス情報が、管理者サーバ装置２側のファイル管理部１０１ａが管理するファイルのアドレスとされており、該ファイルが商品販売サイトである場合、該ファイル管理部１０１ａに、識別コードＱを利用してアクセスされた該商品販売サイトで商品９１が販売された個数をカウントさせておき、販売個数取得部１０３がファイル管理部１０１ａから該カウント数を取得するものとしてもよい。あるいは、管理者サーバ装置２側のファイル管理部１０１ａが管理するファイルが商品販売を行わない単なる商品紹介サイトであり、広告主サーバ装置３側のファイル管理部１０１ｂにて管理されているファイルが商品販売サイトである場合、販売個数取得部１０３は、該ファイル管理部１０１ｂから該カウント数を取得するものとしてもよい。

　ただし、これらの場合も、販売個数取得部１０３が、間仕切りユニット１ごと（あるいは設置施設Ｍごと、あるいは設置者ごとであってもよい）の販売個数を取得するように構成することが好ましい。すなわち、販売個数取得部１０３が、間仕切りユニット１ごと（あるいは設置施設Ｍごと、あるいは設置者ごとであってもよい）に、間仕切りユニット１に設けられている識別コードＱを利用したアクセスに基づく商品９１の販売個数を、取得することが好ましい。このためには、例えば、上記のように、各識別コードＱに、これが設けられる間仕切りユニット１（あるいは、設置施設Ｍ、あるいは設置者であってもよい）を特定するための情報を含ませておき、ファイル管理部１０１ａなどが、識別コードＱを利用したアクセスに基づく商品９１の販売個数を、間仕切りユニット１ごと（あるいは、設置施設Ｍごと、あるいは設置者ごとであってもよい）にカウントし、得られたカウント数を販売個数取得部１０３に通知するようにすればよい。

　販売個数取得部１０３が取得した販売個数は、定期的に（あるいは、広告主サーバ装置３、広告主の通信端末装置、などからの要求に応じて）、広告主サーバ装置３などに通知されることも好ましい。その際に、間仕切りユニット１ごと（あるいは設置施設Ｍごと、あるいは設置者ごと）の販売個数が通知されることも好ましい。

　広告システム１００は、上述した各部１０１ａ，１０１ｂ，１０２，１０３に加えて、設置賃料算出部１０４および決済処理部１０５を備えてもよい（図１の機能ブロック２０ｂ）。設置賃料算出部１０４は、設置賃料の算出に関する機能部である。例えば、出展契約または（および）設置契約において、アクセス数または（および）販売個数に基づいて設置賃料を算出するという取り決めがなされている場合、広告システム１００に設置賃料算出部１０４が設けられる。また、出展契約または（および）設置契約において、決済を自動で行うという取り決めがなされている場合、広告システム１００に決済処理部１０５が設けられる。

　もっとも、設置賃料算出部１０４および決済処理部１０５は必須の要素ではなく、これらの一方あるいは両方が省略されてもよい。例えば、出展契約または（および）設置契約において、アクセス数や販売個数に依存しない設置賃料（例えば、定額の設置賃料）が取り決められている場合、広告システム１００に設置賃料算出部１０４が設けられる必要はない（図１の機能ブロック２０ａ）。また、決済を自動で行うという契約がなされていない場合、広告システム１００に決済処理部１０５が設けられる必要はない（図１の機能ブロック２０ａ）。

　設置賃料算出部１０４は、アクセス数取得部１０２が取得したアクセス数、および、販売個数取得部１０３が取得した販売個数のうちの少なくとも一方に基づいて、間仕切りユニット１の設置賃料を算出する機能部であり、例えば管理者サーバ装置２において実現される。設置賃料算出部１０４が設置賃料を算出する態様はどのようなものであってもよい。例えば、月単位の設置賃料を算出する場合、設置賃料算出部１０４は、ある一ヶ月間のアクセス数、または、ある一ヶ月間の販売個数に、所定の単位料金を乗算した金額を、その月の設置賃料としてもよい。また例えば、ある一ヶ月間のアクセス数に所定の単位料金を乗算した金額と、該一ヶ月間の販売個数に所定の単位料金を乗算した金額とを合算して、これをその月の設置賃料としてもよい。

　なお、ここでいう設置賃料とは、商品９１の出展にあたって広告主などが支払うべき設置賃料（いわゆる、出展料）と、間仕切りユニット１の設置にあたって設置者などが支払うべき（あるいは、設置者などに支払われるべき）設置賃料（いわゆる、パネル設置料）の一方あるいは両方を指す。すなわち、設置賃料算出部１０４は、出展料としての設置賃料とパネル設置料としての設置賃料とのうちの一方あるいは両方を算出する。

　ただし、設置施設Ｍが複数あり、アクセス数取得部１０２および販売個数取得部１０３が、間仕切りユニット１ごと（あるいは、設置施設Ｍごと、あるいは、設置者ごと）のアクセス数や販売個数を取得している場合、設置賃料算出部１０４は、設置施設Ｍごと（あるいは、設置者ごと）に、設置賃料を算出する。一般に、間仕切りユニット１による商品９１の宣伝広告および販売促進の効果は、設置施設Ｍの環境などに応じて異なるところ、設置施設Ｍごとに設置賃料を個別に算出することで、各設置施設Ｍに見合った適正な設置賃料が算出される。

　決済処理部１０５は、設置賃料算出部１０４が算出した設置賃料を、キャッシュレス決済により決済する機能部であり、例えば管理者サーバ装置２において実現される。決済処理部１０５は、具体的には、記憶部に格納されているデータベースを参照して、広告主、設置者あるいは管理者と紐付けて登録された口座情報を送金元口座情報として読み出すとともに、広告主、設置者あるいは管理者と紐付けて登録された口座情報を送金先口座情報として読み出す。そして、設置賃料算出部１０４が算出した設置賃料を、送金元口座から送金先口座へと送金して、決済を完了させる。具体的には例えば、出展料として算出された設置賃料が、広告主の口座から管理者の口座（あるいは、広告主の口座から設置者の口座、管理者の口座から広告主の口座、などであってもよい）に送金され、パネル設置料として算出された設置賃料が、設置者の口座から管理者の口座（あるいは、管理者の口座から設置者の口座、設置者の口座から広告主の口座、などであってもよい）に送金される。

　このような広告システム１００において実行される処理の流れについて、図３を参照しながら説明する。図３は、該処理の流れを示す図である。

　広告主から広告システム１００の利用の申し込みを受けると、例えば、管理者が、広告主の商品９１を展示した間仕切りユニット１を、事前に契約した設置者の設置施設Ｍに設置する。併せて、各間仕切りユニット１に識別コードＱを設置する。その一方で、ファイル管理部１０１ａ，１０１ｂが商品９１に関するファイルをウェブ上で公開開始する。

　例えば、出展契約において、広告主サーバ装置３に対して、定期的にアクセス数および販売個数を通知するような取り決めがなされている場合、間仕切りユニット１を利用した商品９１の展示が開始されてから所定のタイミング（例えば、展示の開始から一ヶ月が経過したタイミング）が到来すると（ステップＳ１でＹＥＳ）、アクセス数取得部１０２が、この一ヶ月間で、識別コードＱを利用してなされたアクセスの総数をアクセス数（月間アクセス数）として取得し（ステップＳ２）、これを広告主サーバ装置３に通知する。また、該所定のタイミングが到来すると、販売個数取得部１０３が、この一ヶ月間で、識別コードＱを利用したアクセスに基づいて販売された商品９１の総数を販売個数（月間販売個数）として取得し（ステップＳ３）、これを広告主サーバ装置３に通知する。

　また例えば、出展契約または（および）設置契約において、アクセス数または（および）販売個数に基づいて設置賃料を算出するという取り決めがなされている場合、続いて、設置賃料算出部１０４が、ステップＳ２で取得されたアクセス数、および、ステップＳ３で取得された販売個数のうちの少なくとも一方に基づいて、間仕切りユニット１の設置賃料を算出する（ステップＳ４）。いうまでもなく、このような取り決めがなされていない場合は、ステップＳ４の処理は省略される。

　さらに例えば、出展契約または（および）設置契約において、決済を自動で行うという取り決めがなされている場合、続いて、決済処理部１０５が、ステップＳ４で算出された設置賃料を、キャッシュレス決済により決済する（ステップＳ５）。具体的には、例えば、決済処理部１０５は、ステップＳ４で算出された設置賃料を、送金元口座から送金先口座へと送金して、決済を完了させる。いうまでもなく、このような取り決めがなされていない場合は、ステップＳ５の処理は省略される。

　その後、再び所定のタイミング（例えば、前回の決済から一ヶ月が経過したタイミング）が到来すると（ステップＳ１でＹＥＳ）、ステップＳ２～ステップＳ５の処理が再び行われる。以上の処理が、間仕切りユニット１を利用した商品９１の展示が継続される間（ステップＳ６でＮＯ）、繰り返し行われる。

　このように、上記の実施形態に係る広告システム１００は、板状部材Ａと、商品９１を板状部材Ａに対して保持する保持部材Ｂと、を備えるパネルユニット（間仕切りユニット）１，２と、ウェブ上で公開される、商品９１に関するファイルを管理するファイル管理部１０１ａ，１０１ｂと、間仕切りユニット１に設けられる、該ファイルのネットワーク上の場所を示すアドレス情報を表す識別コードＱと、を備える。

　この構成によると、パネルユニット（間仕切りユニット）１，２に展示されている商品（すなわち、後述する複数の板状部材１１の間に挟み込まれている商品、あるいは、後述する中子部材２２に保持されている商品）９１に興味を持った者は、通信端末装置４を用いて識別コードＱを読み取ることで、ウェブ上で公開されている該商品９１に関するファイルを簡単に閲覧することができる。つまり、この構成によると、間仕切りユニット１，２を利用して商品９１を見せるだけでなく、間仕切りユニット１，２を窓口として、商品９１に関するファイルの閲覧にまで誘導することができる。したがって、商品９１の宣伝広告効果と販売促進効果を期待することができる。

　また、上記の実施形態に係る広告システム１００は、識別コードＱを利用したアクセス数を取得するアクセス数取得部１０２を備える。この構成によると、マーケティングリサーチの分析材料などとして有効なデータを取得することができる。具体的には例えば、商品９１を店舗などで販売開始する前段階で、商品９１を間仕切りユニット１に展示し、アクセス数取得部１０２によって取得されたアクセス数から、商品９１のニーズや反響の大きさを計ることができる。また、設置施設Ｍごとのアクセス数を見ることで、地域毎のマーケティングリサーチ、施設毎のマーケティングリサーチ、なども可能となる。

　また、上記の実施形態に係る広告システム１００は、識別コードＱを利用したアクセス数を取得するアクセス数取得部１０２と、アクセス数取得部１０２が取得したアクセス数に基づいて、間仕切りユニット１，２の設置賃料を算出する設置賃料算出部１０４と、を備える。この構成によると、宣伝広告の効果に見合った適正な設置賃料が算出されるので、設置賃料を支払う側（例えば、商品９１の広告主、など）と、支払われる側（例えば、間仕切りユニット１が設置される設置施設Ｍの設置者、広告システム１００の管理者、など）の両方の満足度を高めることができる。

　また、上記の実施形態に係る広告システム１００は、識別コードＱを利用したアクセスに基づく商品９１の販売個数を取得する販売個数取得部１０３を備える。この構成によると、マーケティングリサーチの分析材料などとして有効なデータを取得することができる。具体的には例えば、商品９１を店舗などで販売開始する前段階で、商品９１を間仕切りユニット１に展示し、販売個数取得部１０３によって取得された販売個数から、商品９１のニーズや反響の大きさを計ることができる。また、設置施設Ｍごとの販売個数を見ることで、地域毎のマーケティングリサーチ、施設毎のマーケティングリサーチ、なども可能となる。

　また、上記の実施形態に係る広告システム１００は、識別コードＱを利用したアクセスに基づく商品９１の販売個数を取得する販売個数取得部１０３と、販売個数取得部１０３が取得した販売個数に基づいて、間仕切りユニット１，２の設置賃料を算出する設置賃料算出部１０４と、を備える。この構成によると、販売促進の効果に見合った適正な設置賃料が算出されるので、設置賃料を支払う側（例えば、商品９１の広告主、など）と、支払われる側（例えば、間仕切りユニット１が設置される設置施設Ｍの設置者、広告システム１００の管理者、など）の両方の満足度を高めることができる。

　また、上記の実施形態に係る広告システム１００は、設置賃料算出部１０４が算出した設置賃料を決済する決済処理部１０５、を備える。この構成によると、設置賃料を支払う側と、支払われる側との両方の手間が省かれる。

　＜２．間仕切りユニット＞
　広告システム１００が備えるパネルユニット（間仕切りユニット）の構成について、図４～図６を参照しながら説明する。図４は、第１形態に係る間仕切りユニット１の構成を示す図である。図５は、間仕切りユニット１の分解図である。図６は、間仕切りユニット１の組立て態様を説明するための図である。

　間仕切りユニット１は、パネルユニットの一態様であり、ここでは空間の仕切りに用いられる。また、間仕切りユニット１は、空間を仕切るための機能に加え、物品を展示（陳列）する機能を備えている。すなわち、この間仕切りユニット１は、物品を展示するための展示用（陳列用）間仕切りユニットと捉えることもできる。

　間仕切りユニット１は、板状部材Ａと、商品９１などを板状部材Ａに対して保持する保持部材Ｂとを備える。具体的には、間仕切りユニット１は、板状部材Ａとして、複数（この実施形態では２枚）の板状部材１１，１１を備え、保持部材Ｂとして、位置決め部材１２を備える。さらに、間仕切りユニット１は、連結部材１３と、支持部材１４と、を備える。

　２枚の板状部材１１，１１は、いずれも平面視矩形状の平板部材であり、互いに同じサイズである。また、２枚の板状部材１１，１１は、いずれも、全体的に透明である。ただし、ここでいう「透明」とは、向こう側が透けて見えることを意味しており、完全な透明だけでなく、半透明も含む。このような透明性を保持させるためには、例えば、板状部材１１を、透明な樹脂、ガラス、などといった透明な材料により形成すればよい。

　後に明らかになるように、２枚の板状部材１１，１１は、互いの間に間隔を設けつつ平行となるような姿勢とされて、連結される。各板状部材１１における、別の板状部材１１と連結されたときに該別の板状部材１１と対向する側の主面（すなわち、内側を向く側の主面）１１０を、以下「内向面１１０」という。

　位置決め部材１２は、板状部材１１の内向面１１０内の所定の位置に展示品９を位置決めする部材であり、複数（図の例では、５枚）の棚板１２１，１２１，・・・を備える。各棚板１２１は、長尺な板状部材であり、断面が扁平な矩形である。各棚板１２１は、幅方向を内向面１１０の法線方向に沿わせるような姿勢で配置され、内向面１１０に対して、両面テープ、ネジ、接着剤、などを用いて固定される。複数の棚板１２１，１２１，・・・の幅寸法は、互いに同じものとすることが好ましいが、各棚板１２１の長尺寸法および厚み寸法は、内向面１１０のサイズに応じて任意のものとすることができ、複数の棚板１２１，１２１，・・・間で異なるものであってよい。なお、図の例では、複数の棚板１２１，１２１，・・・の全てが一方の板状部材１１に設けられているが、各棚板１２１が２枚の板状部材１１，１１に互いに重ならないように分散して設けられてもよい。また、いうまでもなく、棚板１２１の個数およびレイアウトは任意であり、図に示されるものに限らない。

　この位置決め部材１２（具体的には各棚板１２１）に沿って展示品９が配置され、さらに必要に応じて、粘着テープなどを用いて棚板１２１に対して固定されることで、内向面１１０内の所定の位置に展示品９が位置決めされる（図６（ａ））。ここで想定される展示品９は、各種の商品９１である。また、商品９１に加えて、該商品９１のポップ広告９２が、展示品９に含まれてもよい。ここでいう「ポップ広告９２」は、例えば、商品９１の広告文句、商品説明、ウェブ上で公開された、商品９１に関するファイルのネットワーク上の場所を示すアドレス情報を表す識別コードＱ、などが記載されたものである。もっとも、識別コードＱは、ポップ広告９２とは別に板状部材１１などに設けられてもよい。展示品９は、その厚み（すなわち、棚板１２１の上に載置したときの内向面１１０の法線方向に沿う寸法）が、棚板１２１の幅寸法と同程度かこれより小さいものであることが好ましい。

　連結部材１３は、２枚の板状部材１１，１１を連結する部材であり、複数（図の例では４個）のネジ部材１３１，１３１，・・・を備える。２枚の板状部材１１，１１を連結するにあたっては、まず、両板状部材１１，１１が、互いの内向面１１０が位置決め部材１２（あるいは、ここに位置決めされている展示品９）を介して当接するまで近接配置されるとともに、両内向面１１０が平行となるような姿勢とされる。そして、各ネジ部材１３１が、各板状部材１１，１１の四隅に設けられているネジ孔１１１に次々と挿通されて螺合されることで、２枚の板状部材１１，１１が連結される（図６（ｂ））。これにより、２枚の板状部材１１，１１は、互いの間に、位置決め部材１２によって位置決めされている展示品９を挟み込みつつ、連結されることになる。

　支持部材１４は、連結部材１３で連結された２枚の板状部材１１，１１を、起立姿勢（すなわち、内向面１１０を鉛直方向に沿わせるような姿勢）で支持する部材である。支持部材１４は、例えば、上面に平面視矩形状の凹部１４１１が形成された、平面視矩形状のベース板１４１から構成される。この場合、ベース板１４１に形成されている凹部１４１１内に、連結部材１３で連結された２枚の板状部材１１，１１の下端部分を差し込むことによって、該２枚の板状部材１１，１１が起立姿勢で支持される（図６（ｃ））。

　このように、上記の実施形態に係る間仕切りユニット１は、少なくとも１枚が、その少なくとも一部に透明な部分を有する、複数の板状部材１１，１１と、該透明な部分と対応する所定の位置に商品９１などの展示品９を位置決めする位置決め部材１２と、複数の板状部材１１，１１を、隣り合う板状部材１１との間に位置決め部材１２で位置決めされた商品９１などの展示品９を挟み込ませつつ連結する連結部材１３と、を備える。

　この構成によると、例えば、連結部材１３によって連結された複数の板状部材１１，１１を起立姿勢で任意の空間に配置することで、該空間を仕切ることができる。このとき、少なくとも１枚の板状部材１１にある透明な部分を通して商品９１などの展示品９が視認されるようになっている。つまり、板状部材１１に透明な部分があっても、その向こう側に透けて見える商品９１などの展示品９によって目線が遮られる（すなわち、商品９１などの展示品９によって向こう側の視認が妨げられる）ことによって、目隠しとしての機能が担保される。板状部材１１の向こう側に透けて見える商品９１などの展示品９によって目線を遮るようにすると、単に不透明なパネルなどによって目線を遮る場合に比べて、見る者に圧迫感を与えにくい。したがって、この間仕切りユニット１によると、目隠しとしての機能を担保しつつ、圧迫感を低減することができる。さらに、このような間仕切りユニット１においては、見る者の視線が自然に商品９１などの展示品９に向くので、商品９１の宣伝広告効果を期待することもできる。

　また、上記の構成に係る間仕切りユニット１を用いることで、例えば、人と人が対面あるいは隣り合う空間を仕切って飛沫感染を防止することができる。すなわち、新型コロナウィルスなどの感染症の飛沫感染を防止するためには、人と人とが対面あるいは隣り合う空間を仕切ることが有効であるが、従来、飛沫感染の防止を目的とした空間の仕切りは、透明フィルムや透明プラスチック板などによってなされていることが多い。このような間仕切りは見栄えが悪く、これらが例えばホテルやデパートに設置されると、雰囲気が壊れてしまう。この点、上記の構成に係る間仕切りユニット１によると、挟み込む商品９１を適宜に選択することによって、間仕切りユニット１の周囲の雰囲気を任意に演出することができる。例えば、見栄えの良い商品、高級感のある商品など挟み込むことで、ホテルやデパートに相応しい雰囲気を醸すことが可能となる。したがって、例えば、ホテルやデパートなどにおいて、飛沫感染の防止を目的として設置する間仕切りとして、上記の構成に係る間仕切りユニット１を好適に用いることができる。また、透明フィルムや透明プラスチック板などといった間仕切りでは、飛沫は遮ることはできても目線を遮ることはできないが、上記の構成に係る間仕切りユニットによると、飛沫と目線の両方を遮ることができる。さらに、透明な部分と商品９１のサイズとの比率を変更することで、目線を遮る度合いを任意に調整することもできる。したがって、例えば、飲食店やイートインスペースなどにおいて、対面する客同士、あるいは、隣り合う客同士の間に、飛沫感染の防止を目的として設置する間仕切りとして、上記の構成に係る間仕切りユニット１を好適に用いることができる（図３１参照）。

　また、上記の実施形態に係る間仕切りユニット１は、複数の板状部材１１，１１の少なくとも１枚が、全体的に透明である。この構成によると、全体的に透明である板状部材１１の面内の全領域に亘って商品９１などの展示品９を配置することができる。したがって、商品９１の宣伝広告効果を特に高めることができる。

　また、上記の実施形態に係る間仕切りユニット１は、板状部材１１を２枚備え、２枚の板状部材１１，１１の両方が、透明な部分を有する。この構成によると、間仕切りユニット１の両側から商品９１などの展示品９を視認させることができるので、商品９１などの展示品９が多くの人の目に触れやすくなる。したがって、宣伝広告効果を特に高めることができる。

　また、上記の実施形態に係る間仕切りユニット１は、複数の板状部材１１，１１を起立姿勢で支持する支持部材１４をさらに備える。この構成によると、間仕切りユニット１を任意の空間に簡単に配置することができる。

　また、上記の実施形態に係る間仕切りユニット１において、ウェブ上で公開される、商品９１に関するファイルのネットワーク上の場所を示すアドレス情報を表す識別コードＱを備えるものとすることができる。このように構成することで、上記の通り、間仕切りユニット１に展示されている商品９１（すなわち、複数の板状部材１１，１１の間に挟み込まれている商品９１）に興味を持った者が、通信端末装置４を用いて識別コードＱを読み取ることで、ウェブ上で公開されている該商品９１に関するファイルを簡単に閲覧することができる。つまり、この構成によると、間仕切りユニット１を利用して商品９１を見せるだけでなく、間仕切りユニット１を窓口として、商品９１に関するファイルの閲覧にまで誘導することができる。したがって、商品９１の宣伝広告効果と販売促進効果を期待することができる。

　＜２．間仕切りユニット＞
　広告システム１００が備えるパネルユニット（間仕切りユニット）の別の構成について、図７、図８を参照しながら説明する。図７は、第２の形態に係る間仕切りユニット２の構成を示す図である。図８は、間仕切りユニット２の分解図である。広告システム１００は、第１の形態に係る間仕切りユニット１に代えて、この形態に係る間仕切りユニット２を備えるものであってもよいし、２種類の間仕切りユニット１，２を混在して含むものであってもよい。

　間仕切りユニット２は、パネルユニットの一態様であり、第１の実施形態に係る間仕切りユニット１と同様、空間の仕切りに用いられる。また、間仕切りユニット２は、空間を仕切るための機能に加え、物品を展示する機能を備えている。

　間仕切りユニット２は、板状部材Ａと、商品９１などを板状部材Ａに対して保持する保持部材Ｂとを備える。具体的には、間仕切りユニット２は、板状部材Ａとして、１枚の板状部材２１を備える。さらに、間仕切りユニット２は、保持部材Ｂとして、中子部材２２を備える。さらに、間仕切りユニット２は、支持部材２３を備える。

　板状部材２１は、平面視矩形状の平板部材である。板状部材２１は、第１の実施形態に係る板状部材１１と同様、全体的に透明である。もっとも、板状部材２１は、必ずしも全体的に透明でなくともよく、一部分（例えば、後述する枠部２１１で囲まれる部分）のみが透明なものであってもよいし、全体的に不透明であってもよい。

　板状部材２１の主面には、枠部２１１が設けられている。枠部２１１は、板状部材２１の主面に、枠状の部材（枠状部材）２１１１が、両面テープ、ネジ、接着剤、などを用いて固定されることによって形成されている。枠部２１１の形状およびサイズは、中子部材２２の形状およびサイズに対応するものとされている。例えば、中子部材２２が平面視矩形状である場合、枠部２１１は、中子部材２２と略同一サイズの矩形の枠状とされる。いうまでもなく、枠部２１１の配設個数およびレイアウトは任意に規定することができる。

　中子部材２２は、その少なくとも一部に透明な部分が設けられており、該透明な部分と対応する所定の位置に、展示品９である商品９１が保持される。このような中子部材２２を得る態様はどのようなものであってもよい。例えば、中子部材２２を、内部に収容空間が形成された容器により構成して、該容器の中に商品９１が収容されるものとしてもよい。この場合、容器の一部あるいは全体に透明な部分を設けて、中の商品９１を視認可能とする。あるいは、型枠に商品９１などを配置し、これを透明な樹脂を用いてモールドすることによって中子部材２２を形成してもよい。あるいは、中子部材２２を、２枚の透明な板状部材を含んで構成し、該２枚の板状部材の間に商品９１を挟み込んでもよい。

　なお、中子部材２２には、商品９１に加えて、そのポップ広告９２が展示品９として配置されてもよい。あるいは、図に例示されるように、ポップ広告９２は、中子部材２２ではなく板状部材２１に設けられてもよい。上記の通り、ポップ広告９２には、商品９１の識別コードＱなどが記載されている。もっとも、識別コードＱは、ポップ広告９２とは別に中子部材２２に配置されてもよし、板状部材２１に設けられてもよい。

　中子部材２２は、板状部材２１とは別体に構成されて、枠部２１１に着脱自在に設置される。すなわち、中子部材２２は、平面視にて枠部２１１と略一致する形状およびサイズとされており、枠部２１１内に嵌め入れられた状態において、その周縁の略全体において枠部２１１の内周と接触した状態となって、枠部２１１内に係止され、板状部材２１に対して固定される。これによって、板状部材２２の面内の所定の位置に、展示品９が位置決めされた状態で配置される。また、中子部材２２は、枠部２１１から引っ張り出されることによって、枠部２１１から取り外される。中子部材２２の取り外しを容易にするために、中子部材２２の周縁などに延出片（図示省略）などを設けておき、作業者がこれを掴んで引っ張ることで中子部材２２を枠部２１１から取り外せるようにすることも好ましい。

　支持部材２３は、板状部材２１を、起立姿勢（すなわち、主面を鉛直方向に沿わせるような姿勢）で支持する部材である。支持部材２３は、第１実施形態に係る支持部材１４と同様、例えば、上面に平面視矩形状の凹部２３１１が形成された、平面視矩形状のベース板２３１から構成される。この場合、ベース板２３１に形成されている凹部２３１１内に、板状部材２１の下端部分を差し込むことによって、該板状部材２１が起立姿勢で支持される。

　このように、上記の実施形態に係る間仕切りユニット２は、枠部２１１が設けられた板状部材２１と、枠部２１１に着脱自在に設置される中子部材２２と、を備え、中子部材２２の少なくとも一部に透明な部分が設けられており、該透明な部分と対応する所定の位置に商品９１などの展示品９が保持される。

　この構成によると、例えば、板状部材２１の枠部２１１に中子部材２２を取り付けるとともに、板状部材２１を起立姿勢で任意の空間に配置することで、該空間を仕切ることができる。このとき、中子部材２２を通して商品９１などの展示品９が視認されるようになっている。つまり、中子部材２２を介して透けて見える商品９１などの展示品９によって目線が遮られる（すなわち、商品９１などの展示品９によって向こう側の視認が妨げられる）ことによって、目隠しとしての機能が担保される。中子部材２２を介して透けて見える商品９１などの展示品９によって目線を遮るようにすると、単に不透明なパネルなどによって目線を遮る場合に比べて、見る者に圧迫感を与えにくい。したがって、この間仕切りユニット２によると、第１の態様に係る間仕切りユニット１と同様、目隠しとしての機能を担保しつつ、圧迫感を低減することができるとともに、商品９１の宣伝広告効果を期待することもできる。

　また、上記の構成に係る間仕切りユニット２を用いることで、第１の態様に係る間仕切りユニット１と同様、例えば、人と人が対面あるいは隣り合う空間を仕切って飛沫感染を防止することができる。また、中子部材２２に保持させる商品９１を適宜に選択することによって、間仕切りユニット２の周囲の雰囲気を任意に演出することができる。さらに、透明な部分と商品９１のサイズとの比率を変更することで、目線を遮る度合いを任意に調整することもできる。

　特に、上記の構成に係る間仕切りユニット２によると、板状部材２１の枠部２１１に中子部材２２を取り付けるだけで、間仕切りユニット２に商品９１などの展示品９を展示することが可能である。また、枠部２１１に取り付ける中子部材２２を交換することで、展示される商品９１などを簡単に交換することができる。さらに、共通部品である板状部材２１と、商品９１毎の個別部品である中子部材２２との組み合わせで間仕切りユニット２を形成することができるので、製造コストを抑えつつ、様々な商品９１を展示することができる。例えば、様々な商品９１に合わせて複数種類の中子部材２２を製造しておき、希望される商品９１を保持した中子部材２２を板状部材２１の枠部２１１に取り付けるだけで、該商品９１を展示した間仕切りユニット２を得ることができる。また、板状部材２１と中子部材２２とを互いに異なる材料で形成することも可能となるので、デザインのバリエーションも豊富になる。例えば、板状部材２１は間仕切りユニット２の設置場所の雰囲気に合うような材料で形成し、中子部材２２は商品９１の雰囲気に合うような材料で形成することで、間仕切りユニット２の外観イメージを設置場所と商品９１の両方に相応しいものとすることができる。さらに、板状部材２１と中子部材２２とを互いに異なる製造ルートで製造することも可能となるので、例えば、中子部材２２については、商品９１を広告したい者が主導して製造し、それ以外の部材については、間仕切りユニット２を設置したい者が主導して製造する、などといった柔軟な製造態様が可能となる。

　また、上記の実施形態に係る間仕切りユニット２は、板状部材２１を起立姿勢で支持する支持部材２３をさらに備える。この構成によると、間仕切りユニット２を任意の空間に簡単に配置することができる。

　また、上記の実施形態に係る間仕切りユニット２においても、第１の態様に係る間仕切りユニット１と同様、ウェブ上で公開される、商品９１に関するファイルのネットワーク上の場所を示すアドレス情報を表す識別コードＱを備えるものとすることができる。このように構成することで、上記の通り、間仕切りユニット２に展示されている商品９１（すなわち、中子部材２２に保持されている商品９１）に興味を持った者が、通信端末装置４を用いて識別コードＱを読み取ることで、ウェブ上で公開されている該商品９１に関するファイルを簡単に閲覧することができる。つまり、この構成によると、間仕切りユニット２を利用して商品９１を見せるだけでなく、間仕切りユニット２を窓口として、商品９１に関するファイルの閲覧にまで誘導することができる。したがって、商品９１の宣伝広告効果と販売促進効果を期待することができる。

　＜４．変形例＞
　上記の実施形態に係る広告システム１００が備える各機能部１０１ａ，１０１ｂ，１０２～１０５は必須の要素ではなく、これらの一部が省略されてもよい。例えば、アクセス数取得部１０２と販売個数取得部１０３のうちの一方が省略されてもよい。また例えば、上記の通り、決済処理部１０５と設置賃料算出部１０４の一方あるいは両方が省略されてもよい（図１の機能ブロック２０ａ）。

　また例えば、上記の実施形態に係る広告システム１００は、管理者サーバ装置２においてファイル管理部１０１ａが実現され、広告主サーバ装置３においてもファイル管理部１０１ｂが実現されていたが、ファイル管理部は必ずしも両サーバ装置２，３で実現される必要はなく、管理者サーバ装置２と広告主サーバ装置３のうちのどちらか一方のみにおいて実現されてもよい。すなわち、管理者サーバ装置２側のファイル管理部１０１ａが実現される場合に、広告主サーバ装置３側のファイル管理部１０１ｂが省略されてもよい。あるいは、広告主サーバ装置３側のファイル管理部１０１ｂが実現される場合に、管理者サーバ装置２側のファイル管理部１０１ａが省略されてもよい。また例えば、両ファイル管理部１０１ａ，１０１ｂが相互に関連していてもよい。具体的には例えば、広告主サーバ装置３側のファイル管理部１０１ｂが管理するファイルを通じて、管理者サーバ装置２側のファイル管理部１０１ａで管理されるファイルが仮想的に閲覧できるような構成としてもよい。

　また、上記の実施形態に係る広告システム１００は、さらなる機能部を備えるものであってもよい。

　例えば、上記の実施形態において、管理者サーバ装置２の記憶部にはデータテーブルＤが保持されるものとしたが、管理者サーバ装置２において、ここに入力された情報に基づいてデータテーブルＤの基本データを登録する機能部（基本データ登録部）が実現されてもよい。すなわち、管理者サーバ装置２において実現される基本データ登録部が、管理者などから必要情報（契約内容など）の入力を受け付けることによって、データテーブルＤへの基本データの登録を行うものとしてもよい。

　また、上記の実施形態においては、アクセス数または（および）販売個数が、広告主サーバ装置３などからの要求に応じて（あるいは、定期的に）、広告主サーバ装置３などに通知されるものとした。すなわち、このような通知を実現する機能部（通知部）が管理者サーバ装置２にて実現されるものとしたが、この通知部が、データテーブルＤに保持される他の各種情報（例えば、基本データ）を、広告主サーバ装置３などからの要求に応じて（あるいは、定期的に）、これに通知するものとしてもよい。

　また、上記の実施形態において、管理者サーバ装置２の記憶部にデータテーブルＤ（図２）が保持されるものとしたが、このデータテーブルＤに（あるいは、データテーブルＤと紐づけて）、さらなる情報が登録されるものとしてもよい。例えば、識別コードＱを利用したアクセスがなされた日時が登録されてもよい。また例えば、通信端末装置４が、識別コードＱを利用したアクセスを行おうとする際に、該通信端末装置４からアクセスを行おうとする者の情報（例えば、年齢、性別、職業、属性（例えば、学生、会社員、主婦、のいずれであるか）、など）を受け付けるとともに、識別コードＱを利用したアクセスがなされた際に、該受け付けられた情報がデータテーブルＤなどに登録されるものとしてもよい。この構成によると、識別コードＱを利用したアクセスの実態をさらに詳細に解析することが可能となり、より具体的なマーケティングリサーチを行うことができる。

　また、上記の実施形態において、設置賃料算出部１０４は、アクセス数および販売個数の少なくとも一方に基づいて設置賃料を算出するものとしたが、アクセス数または（および）販売個数に代えて（あるいは、これに加えて）、データテーブルＤに保持される各種の情報を加味して、設置賃料を算出するものであってもよい。例えば、データテーブルＤに保持される設置施設Ｍの所在地、パネルユニット１の種類、などに応じて、設置賃料が加算あるいは減算されてもよい。

　また、さらなる機能部を備える広告システムの一例について、図９を参照しながら説明する。図９は、変形例に係る広告システム１００ａの構成を説明するための図である。なお、以下においては、上記の実施形態に係る広告システム１００との相違点を説明し、同じ構成については同じ符号を付すとともに説明を省略する。

　広告システム１００ａは、上述した各部１０１ａ，１０１ｂ，１０２，１０３に加えて、出展案内ファイル管理部１０６を備える。出展案内ファイル管理部１０６は、ウェブ上で公開される、パネルユニット１への商品９１の出展案内に関するファイル（いわゆる、ウェブサイト）を管理する。出展案内ファイル管理部１０６は、例えば管理者サーバ装置２において実現される。

　また、この広告システム１００ａにおいては、少なくとも１個のパネルユニット（間仕切りユニット）１に、パネルユニット１への商品９１の出展案内に関するファイルのネットワーク上の場所を示すアドレス情報を表す識別コード（以下「出展案内用識別コード」ともいう）Ｒが設けられる。つまり、この広告システム１００では、少なくとも１個のパネルユニット１に、２種類の識別コードＱ，Ｒ（すなわち、商品９１に関するファイルのアドレス情報を表す第１の識別コードＱ、および、パネルユニット１への商品９１の出展案内に関するファイルのアドレス情報を表す第２の識別コードである出展案内用識別コードＲ）が設けられる。

　パネルユニット１に識別コードＱと出展案内用識別コードＲとが設けられる場合、両者を区別するために、各識別コードＱ，Ｒの近傍などにメッセージなどを記載することが好ましい。例えば、識別コードＱの近傍に、商品９１に興味を持った者に対して閲覧を促すためのメッセージ（例えば「商品に興味をお持ちの方はこちらから」といったメッセージ）を記載することが好ましい。また、出展用識別コードＲの近傍に、パネルユニット１への商品９１の出展に興味を持った者に対して閲覧を促すためのメッセージ（例えば「このパネルにご用命の方はこちらから」といったメッセージ）を記載することも好ましい。

　この広告システム１００ａにおいては、間仕切りユニット１が設置されている設置施設Ｍを利用する者が、間仕切りユニット１を目にして、そこに自分の商品９１などを展示したい（すなわち、広告主になりたい）との希望を持った場合、通信端末装置４が備えるリーダで、該間仕切りユニット１に設けられている出展案内用識別コードＲを読み取らせる。すると、アドレス情報が認識されて、ウェブ上で公開されている、商品９１の出展案内に関するファイル（以下「出展案内ファイル」ともいう）（ウェブサイト）が、該通信端末装置４に表示される。

　図１０には、出展案内ファイルの閲覧画面６の構成例が示されている。例えばここに示される閲覧画面６では、地図６１が表示され、該地図６１内における、間仕切りユニット１が設置されている各設置施設Ｍの所在地にアイコン（フラグ）６２が表示される。いうまでもなく、表示される地図の領域や縮尺などはドラング・アンド・ドロップ操作やスクロール操作などによって任意に切り換えられるようになっている。出展案内ファイル管理部１０６は、管理者サーバ装置２の記憶部に格納されているデータテーブルＤに基づいて、アイコン６２を表示するべき位置を特定して、該特定された各位置にアイコン６２を表示させる。

　地図６１上に表示される各アイコン６２はクリック操作などで選択可能とされており、任意のアイコン６２が選択されてクリック操作などがなされると、該アイコン６２が指し示す設置施設Ｍに配置されているパネルユニット１に関する情報を表示したサブウインドウ６３が表示される。このサブウインドウ６３には、例えば、設置施設に関する情報（例えば、店舗名、店舗番号、および、所在地）、パネルユニット１に関する情報（例えば、設置されているパネルユニット１の総数と、その空き情報（商品９１を展示可能なパネルユニット１の個数）、などが表示される。これらの情報は、出展案内ファイル管理部１０６が、例えばデータテーブルＤから所定の情報を抽出することによって取得される。もっとも、サブウインドウ６３に表示される情報はこれらに限られるものではない。例えば、サブウインドウ６３には、設置施設Ｍの外観などの写真、設置されているパネルユニット１の種類、各パネルユニット１における商品９１の出展予定（出展スケジュール）、出展料に関する情報、などがさらに表示されてもよい。

　このサブウインドウ６３には、出展申し込み用のアイコン６４が設けられていて、ここから出展の申し込み画面（例えば、選択されている設置施設Ｍに設置されているパネルユニット１への商品９１の出展を申し込むための申し込み画面）に進めるようになっていることも好ましい。このようなアイコン６４が設けられている場合、閲覧画面６を閲覧している者は、このアイコン６４を操作することで申し込み画面に進んで、ここから出展契約を結ぶことができる。

　このように、上記の変形例に係る広告システム１００ａは、ウェブ上で公開される、パネルユニット１への商品９１の出展案内に関するファイルを管理する出展案内ファイル管理部１０６と、パネルユニット１に設けられる、出展案内に関するファイルのネットワーク上の場所を示すアドレス情報を表す出展案内用識別コードＲと、を備える。

　この構成によると、商品９１が展示されているパネルユニット１を見て、自分もここに商品を出展したい（すなわち、広告主になりたい）と希望する者がいれば、その者は、通信端末装置４を用いて出展案内用識別コードＲを読み取ることで、ウェブ上で公開されているパネルユニット１への商品９１の出展案内に関するファイルを簡単に閲覧することができる。つまり、この構成によると、パネルユニット１を窓口として、商品９１の出展案内に関するファイルの閲覧にまで誘導することが可能となり、既に設置されているパネルユニット１を利用して、新たな広告主を募集することができる。

　なお、上記の変形例において、出展案内ファイルの閲覧画面６の構成は、図１０に例示されたものに限らない。例えば、出展案内ファイルの閲覧画面には、パネルユニット１への商品９１の出展を案内するための説明文などが記載されてもよい。また例えば、地図６１において、商品９１を展示可能なパネルユニット１が存在する設置施設Ｍと、そのようなパネルユニット１がない設置施設Ｍ（すなわち、設置されているパネルユニット１の全てが埋まっている（商品９１が既に展示されている）設置施設Ｍ）とで、地図６１上に表示されるアイコン６１の形態（色、形状、など）が異なるものとされてもよい。こうすることで、現時点で商品９１を出展できる状態にある設置施設Ｍを、一目で認識することが可能となる。

　また、上記の変形例に係る広告システム１００ａにおいて、地図上のアイコン６２を１個以上選択した上で、該選択された１以上の設置施設Ｍのパネルユニット１への出展の申し込みを行えるようになっていてもよい。

　また、上記の変形例に係る広告システム１００ａにおいて、ファイル管理部１０１ａ，１０１ｂなどが管理するファイル（すなわち、パネルユニット１に展示されている商品９１に関するファイル）と、出展案内ファイル管理部１０６が管理するファイル（すなわち、パネルユニット１への商品９１の出展案内に関するファイル）とは、別個独立のものである必要はない。例えば、これらが共通のファイル（共通のウェブページ）を窓口にしており、該窓口となるファイルから、パネルユニット１に展示されている商品９１に関するファイル（例えば、商品紹介サイト、商品販売サイト、など）と、パネルユニット１への商品９１の出展案内に関するファイルとに、選択的にジャンプできるようになっていてもよい。この場合に、パネルユニット１には、窓口となる共通のファイルのアドレス情報を示す識別コードのみが設けられてもよい。すなわち、この場合は、１個の識別コードが、識別コードＱとしての役割と、出展案内用識別コードＲとしての役割とを担うことになる。

　また、上記の変形例に係る広告システム１００ａにおいて、出展案内ファイル管理部１０６に加えて（あるいは、これに代えて）、ウェブ上で公開される、パネルユニット１の設置案内に関するファイルを管理する設置案内ファイル管理部を実現してもよい。設置案内ファイル管理部は、例えば管理者サーバ装置２において実現すればよい。そして、パネルユニット１に、出展案内用識別コードＲに加えて（あるいは、これに代えて）、該設置案内に関するファイルのネットワーク上の場所を示すアドレス情報を表す識別コード（設置案内用識別コード）を設けてもよい。この構成によると、商品９１が展示されているパネルユニット１を見て、自分の設置施設Ｍなどにパネルユニット１を設置したい（すなわち、設置者になりたい）と思った者は、通信端末装置４を用いて設置案内用識別コードを読み取ることで、ウェブ上で公開されているパネルユニット１の設置案内に関するファイルを簡単に閲覧することができる。つまり、この構成によると、パネルユニット１を窓口として、パネルユニット１の設置案内に関するファイルの閲覧にまで誘導することが可能となり、既に設置されているパネルユニット１を利用して、新たな設置者を募集することができる。

　また、上記の実施形態あるいは上記の変形例において、管理者、広告主、あるいは、設置者などが行うとされていた処理や作業の一部が、サーバ装置２，３などの各種のコンピュータによってなされてもよい。

　また、上記の実施形態あるいは上記の変形例に係る広告システム１００，１００ａにおいて、識別コードＱまたは（および）出展案内用識別コードＲをパネルユニット（間仕切りユニット）１，２に設ける態様は、上記の実施形態において例示したものに限られるものではなく、間仕切りユニット１，２に一体的に設けられていればどのような態様であってもよい。例えば、識別コードＱなどが印字された紙片が間仕切りユニット１，２の一部分（例えば、板状部材１１，２１、支持部材１４，２３、中子部材２２、など）に貼り付けられるなどして設けられてもよい。また、１個のパネルユニット１に複数種類の商品９１が展示される場合に、各々が各商品９１に対応する複数の識別コードＱが設けられてもよい。

　また、上記の実施形態に係る広告システム１００において、識別コードＱに加えて（あるいは、これに代えて）、商品９１の購入を申し込むための申込用紙や、商品９１のチラシなどを、間仕切りユニット１，２に付随して設けてもよい。

　また、上記の実施形態に係る広告システム１００において、管理者、広告主、および、設置者のうちの少なくとも２つが同じ者であってもよい。例えば、広告主と設置者が同じ者であってもよい。

　また、上記の実施形態に係る広告システム１００において、管理者、広告主、および、設置者の間で結ばれる契約はどのようなものであってもよいことはいうまでもない。また、管理者、広告主、および、設置者の相互間における設置賃料の支払いの流れについても、上記に例示したものに限られるものではない。例えば、管理者と設置者との間でパネルユニット１のレンタル契約が締結され、所定のレンタル料が設置賃料として設置者から管理者に支払われるものとしてもよい。さらに、管理者と広告主（あるいは、設置者と広告主）の間での商品９１の出展契約が成立すると、パネルユニット１のレンタル料が減額される、といった形としてもよい。

　また、上記の各実施形態に係るパネルユニット（間仕切りユニット）１，２は、種々の変形が可能である。以下において、間仕切りユニット１，２の変形例について説明する。なお、以下の説明において、既述の要素については、同じ符号を付すとともにその説明を省略する。広告システム１００は、第１，第２の形態に係る間仕切りユニット１，２に代えて、下記の変形例に係るパネルユニット（間仕切りユニット）１ａ～１ｑ，２ａ～２ｅのいずれかを備えるものであってもよいし、これら複数種類の間仕切りユニット１，２，１ａ～１ｑ，２ａ～２ｅのうちから選択される２種類以上の間仕切りユニットを混在して含むものであってもよい。

　第１の実施形態に係る間仕切りユニット１は、２枚の板状部材１１，１１を備え、その両方が全体的に透明であるとしたが、２枚の板状部材のうちの少なくとも１枚が、その少なくとも一部に透明な部分を有するものであればよい。例えば、図１１に示される間仕切りユニット１ａのように、全体的に透明である板状部材１１と、全体的に不透明である板状部材１１ａとを備えるものであってもよい。また例えば、図１２に示される間仕切りユニット１ｂのように、一部分に透明な部分１１２ｂを有する板状部材１１ｂを２枚備えるものであってもよい。この場合、位置決め部材１２ｂが備える各棚板１２１ｂは、該透明な部分１１２ｂと対応する位置に展示品９を位置決めするような位置にレイアウトする。

　また、第１の実施形態に係る間仕切りユニット１は、２枚の板状部材１１，１１を備えるものとしたが、３枚以上の板状部材を備えるものであってもよい。例えば、図１３に示される間仕切りユニット１ｃのように、３枚の板状部材１１ｃ，１１ｃ，１１ｃを備えるものとしてもよい。この場合も、３枚の板状部材１１ｃ，１１ｃ，１１ｃは、互いの間に間隔を設けつつ平行となるような姿勢とされて、連結される。つまり、この場合は、真ん中に配置される板状部材１１ｃの両方の主面が内向面１１０となり、各内向面１１０内の所定の位置に、展示品９が位置決めされる。

　３枚の板状部材１１ｃ，１１ｃ，１１ｃを備える場合、真ん中に配置される板状部材１１ｃが、全体的に不透明なものとされ、該不透明な板状部材１１ｃを挟んで両側に配置される板状部材１１ｃ，１１ｃの両方が、その少なくとも一部に透明な部分を有するものであることも好ましい（図１３の例では、両側に配置される板状部材１１ｃ，１１ｃは、いずれも、全体的に透明なものとされている）。この構成によると、間仕切りユニット１ｃの両側から別々の商品９１などの展示品９を視認させることができるので、商品９１などの展示品９の個数を増やすことができる。したがって、展示する商品９１の個数や種類を増やして宣伝広告効果を特に高めることができる。

　また、第１の実施形態に係る間仕切りユニット１は、各板状部材１１が平面視矩形状であるとしたが、各板状部材の形状はこれに限られるものではなく、例えば、平面視多角形状、平面視円形状、平面視半円形状（図１７参照）、などであってもよい。

　また、第１の実施形態においては、板状部材１１を透明な材料により形成することで、板状部材１１に透明性を保持させていたが、透明性を保持させる態様はこれに限らない。例えば、板状部材をメッシュ（網目）状の素材により形成することで、板状部材に透明性を保持させてもよい。

　また、第１の実施形態に係る間仕切りユニット１が備える位置決め部材１２は、複数の棚板１２１，１２１，・・・を備えるものとしたが、位置決め部材の構成はこれに限らない。例えば、図１４に示される間仕切りユニット１ｄのように、位置決め部材１２ｄは、複数（図の例では、９個）の棒部材１２１ｄ，１２１ｄ，・・・を備えるものとしてもよい。この場合、各棒部材１２１ｄは、軸方向を内向面１１０の法線方向に沿わせるような姿勢で配置され、端面において、内向面１１０に対して、両面テープ、ネジ、接着剤、などを用いて固定される。このような位置決め部材１２ｄは、例えば、指輪やキーホルダーなどといった商品９１の位置決めに好適である。

　なお、第１の実施形態および上記の変形例において、位置決め部材１２，１２ｄが備える棚板１２１や棒部材１２１ｄは、必ずしも内向面１１０に対して固定的に設けられなくともよい。例えば、棚板１２１や棒部材１２１ｄは、２枚の板状部材１１，１１の間に挟み込まれて挟持されることによって、内向面１１０に対して移動しないように固定されてもよい。

　また、位置決め部材１２は、板状部材１１の内向面１１０内の所定の位置に展示品９を位置決めできるものであればどのようなものであってもよい。例えば、展示品９を、両面テープ、ネジ、ピン、などを用いて内向面１１０内の所定の位置に固定することも可能であり、この場合は、該固定に用いられた両面テープ、ネジ、ピン、などが、位置決め部材を構成することになる。

　また、第１の実施形態に係る間仕切りユニット１が備える連結部材１３は、複数のネジ部材１３１，１３１，・・・を備えるものとしたが、連結部材の構成はこれに限らない。例えば、連結部材は、断面がコの字状であって、板状部材の周辺の一部分に沿うような枠状の部材（枠状部材）を備えるものとしてもよい。例えば、図１５に示される間仕切りユニット１ｅが備える連結部材１３ｅは、平面視矩形状の板状部材１１が起立姿勢とされたときの上辺および左右辺の下端付近を除く全体に沿うような枠状部材１３１ｅを備えるものとされる。また例えば、図１６に示される間仕切りユニット１ｆが備える連結部材１３ｆは、平面視矩形状の板状部材１１が起立姿勢とされたときの上下辺および左辺に沿うような枠状部材１３１ｆを備えるものとされる。また例えば、図１７に示される間仕切りユニット１ｇが備える連結部材１３ｇは、平面視半円状の板状部材１１ｇの円弧部分に沿うような枠状部材１３１ｇを備えるものとされる。

　これらの枠状部材１３１ｅ，１３１ｆ，１３１ｇを用いて２枚の板状部材１１，１１（１１ｇ，１１ｇ）を連結するにあたっては、まず、両板状部材１１，１１（１１ｇ，１１ｇ）が、互いの内向面１１０が位置決め部材１２（あるいは、ここに位置決めされている展示品９）を介して当接するまで近接配置されるとともに、両内向面１１０が平行となるような姿勢とされる。そして、枠状部材１３１ｅ，１３１ｆ，１３１ｇを、各板状部材１１，１１（１１ｇ，１１ｇ）の一方側（図１５、図１７の枠状部材１３１ｅ，１３１ｇの場合は上側から、図１６の枠状部材１３１ｆの場合は左側）からこれに嵌め入れて、各板状部材１１，１１（１１ｇ，１１ｇ）の周辺の一部分が、枠状部材１３１ｅ，１３１ｆ，１３１ｇに収容された状態とする。これにより、２枚の板状部材１１，１１（１１ｇ，１１ｇ）が、互いの間に、位置決め部材１２によって位置決めされている展示品９を挟み込みつつ、連結される（図１５（ｂ）、図１６（ｂ）、図１７（ｂ））。

　なお、図１５、図１７の場合、ベース板１４１に形成されている凹部１４１１内に、連結部材１３ｆ，１３ｇで連結された２枚の板状部材１１，１１（１１ｇ，１１ｇ）の下端部分（枠状部材１３１ｅ，１３１ｇから露出している周縁部分が）が差し込まれることによって、該２枚の板状部材１１，１１（１１ｇ，１１ｇ）が起立姿勢で支持される。一方、図１６の場合、枠状部材１３１ｆと一体的に支持部材１４ｆが形成されているので、枠状の部材１３１ｅ，１３１ｆを用いて２枚の板状部材１１，１１を連結するだけで、該板状部材１１，１１が起立姿勢で支持される。

　また、第１の実施形態に係る間仕切りユニット１が備える支持部材１４は、上面に凹部１４１１が形成された平面視矩形状のベース板１４１により構成されるものとしたが、支持部材の構成はこれに限らない。例えば、図１８に示される間仕切りユニット１ｈのように、支持部材１４ｈは、延在方向の略中央部に溝部１４１１ｈが形成された、断面視矩形状のベース棒１４１ｈから構成されてもよい。このようなベース棒１４１ｈを、複数個（図の例では、２個）、間隔を設けつつ平行に配置し、各ベース棒１４１ｈの溝部１４１１ｈ内に、連結部材１３で連結された２枚の板状部材１１，１１の下辺を差し込むことによって、該２枚の板状部材１１，１１が起立姿勢で支持される。

　また例えば、図１９に示される間仕切りユニット１ｉのように、支持部材１４ｉは、上端面に溝部１４１１ｉが形成された、直方体状のベースブロック１４１ｉから構成されてもよい。この場合、ベースブロック１４１ｉに形成されている溝部１４１１ｉ内に、連結部材１３ｇで連結された２枚の板状部材１１ｇ，１１ｇの下端部分を差し込むことによって、該２枚の板状部材１１ｇ，１１ｇが起立姿勢で支持される。溝部１４１１ｉは、図に示されるように、延在方向の両端のうちの少なくとも一方が閉鎖されていてもよいし、両端が開口していてもよい（図１７参照）。

　また例えば、図２０に示される間仕切りユニット１ｊのように、支持部材１４ｊは、板状部材の下辺を収容するような断面コ字状の部材１４１ｊと、これを所定の高さに支持するスタンド部１４２ｊとを含んで構成されてもよい。この場合、スタンド部１４２ｊの高さを適宜に設計することで、板状部材１１ｇ，１１ｇを任意の高さに支持することができる。

　また、第１の実施形態に係る間仕切りユニット１の使用の態様はどのようなものであってもよい。例えば、間仕切りユニット１は、図２１に示される間仕切りユニット１ｋのように、紐１４ｋなどを用いて吊り下げられることで、任意の空間内に、あるいは、壁や柱などに沿って、起立姿勢で支持されるようにして使用してもよい。

　また例えば、間仕切りユニット１は、床に自立させて間仕切りとして使用されてもよい。この場合、間仕切りユニット１が支持部材１４を備えるものである場合は、間仕切りユニット１を単独で床に自立させて使用してもよい。あるいは、図２２に示される間仕切りユニット１ｍのように、床面に対して起立姿勢で自立される間仕切りパネル９０と連ねられるようにして設置されて使用されてもよい。間仕切りパネル９０と連結されることによって、間仕切りユニット１ｍの起立姿勢が維持される場合、間仕切りユニット１ｍは支持部材１４を備えないものとすることができる。いうまでもなく、このような使用態様をする場合に、間仕切りユニット１ｍに支持部材１４を設けることが禁止されるわけではない。すなわち、支持部材１４を備えて単独で床に自立させて使用できるような間仕切りユニット１を、別の間仕切りパネル９０と連ねて設置してもよい。

　また例えば、間仕切りユニット１は、駅や空港などの施設において、待ち合いスペース、通路、プラットフォームなどといった様々な空間を区画するための間仕切りとして使用されてもよい。例えばこのような場合に、間仕切りユニット１の板状部材１１に充電用ＵＳＢポートを設けてもよい。図２３には、このような変形例に係る間仕切りユニット１ｎの構成例が示されている。ここに示される間仕切りユニット１ｎにおいては、各板状部材１１，１１に、１個以上（図の例では２個）のＵＳＢ充電器１６が取り付けられている。各ＵＳＢ充電器１６における対向する一対の面（前面および後面）の各々には、１個以上（図の例では２個）の充電用ＵＳＢポート１６１が設けられており、各ＵＳＢ充電器１６は、各充電用ＵＳＢポート１６１が各板状部材１１の外向面（内向面１１０と逆側の面）に開口するように、一対の板状部材１１，１１の間に亘って取り付けられる。ＵＳＢ充電器１６を板状部材１１に取り付ける態様はどのようなものであってもよく、例えば、各板状部材１１に凹状の切欠き部分や貫通窓などといった形状部分１１３を形成しておき、ここにＵＳＢ充電器１６を嵌め込んで固定するようにしてもよい。ＵＳＢ充電器１６から延びる電線１６２の先端に設けられているプラグ（図示省略）をコンセントに接続することで、充電用ＵＳＢポート１６１を利用した充電が可能となる。

　間仕切りユニット１ｎに充電用ＵＳＢポート１６１を設ける構成によると、間仕切りユニット１ｎが設置されている施設（例えば駅や空港）を利用する人が、該充電用ＵＳＢポート１６１を利用して、各種の機器Ｍ（例えば、スマートフォン、タブレット型デバイス、ノートパソコン、など）の充電を行うことができる。充電を行っている間、利用者は、間仕切りユニット１ｎの近くに滞在することとなるので、商品９１などに目を向ける可能性が高まり、商品９１などに目をやる時間も長くなる。したがって、商品９１の宣伝広告効果がさらに高まる。

　なお、板状部材１１に取り付けられるＵＳＢ充電器１６の構成は、図２３に例示されるものに限らない。また、板状部材１１に設けられる充電用ＵＳＢポート１６１の個数およびレイアウトも図２３に例示されるものに限らない。例えば、図２３の例では、対向する一対の面の両方にＵＳＢポート１６１が設けられたＵＳＢ充電器１６が用いられていたが、対向する一対の面のいずれか一方のみに、１個以上のＵＳＢポート１６１が設けられたＵＳＢ充電器１６が用いられてもよい。このようなＵＳＢ充電器１６が用いられる場合、該ＵＳＢ充電器１６を、充電用ＵＳＢポート１６１が一方の板状部材１１の外向面に開口するように板状部材１１に取り付けてもよい。あるいは、図２４に示されるように、このようなＵＳＢ充電器１６を、一方の板状部材１１の内向面１１０に、充電用ＵＳＢポート１６１が該内向面１１０と直交する面に開口するように板状部材１１に取り付け、間仕切りユニット１ｎが組み立てられた状態において、充電用ＵＳＢポート１６１が間仕切りユニット１ｎの側面に開口するように構成してもよい。

　間仕切りユニット１ｎに充電用ＵＳＢポート１６１を設ける場合、間仕切りユニット１ｎに、該充電用ＵＳＢポート１６１を用いて充電される機器Ｍを保持する保持部１７をさらに設けてもよい。

　保持部１７は、具体的には例えば、図２５（ａ）に示されるように、先端に係止部１７１が設けられた棚板１７２を、板状部材１１の外向面に、その法線方向に延出するように設けたものであってもよい。この場合、利用者は、充電用ＵＳＢポート１６１を利用して充電されている機器Ｍなどを棚板１７２の上に載置しておくことで、該機器Ｍを保持部１７に保持させておくことができる。

　あるいは、保持部１７は、図２５（ｂ）に示されるように、一対の板状部材１１，１１の対向する位置に、例えば矩形状の差し込み口１７３を設けることにより構成されてもよい。この場合、利用者が、充電用ＵＳＢポート１６１を利用して充電されている機器Ｍなどを、対向する一対の差し込み口１７３，１７３に順に差し込むと、該機器Ｍが、一対の板状部材１１，１１の間に架け渡される格好となって、保持部１７に保持される。

　充電用ＵＳＢポート１６１が設けられる間仕切りユニット１ｎにさらに保持部１７を設けると、利用者は、充電中の機器Ｍを自らの手で持っておく必要がなくなる。したがって、利用者の利便性が高まる。

　なお、板状部材１１に設けられる保持部１７のサイズ、個数およびレイアウトは、充電用ＵＳＢポート１６１の個数およびレイアウトに応じて適宜に選択することが可能であり、図に示されるものに限らない。

　また、例えば駅や空港などの施設において空間を区画するための間仕切りとして使用される間仕切りユニット１ｎなどにおいては、図２３に示されるように、間仕切りユニット１ｎに付随して、施設の利用者が腰掛けたり体重を預けたりできるような構造物（ベンチ、椅子、止まり木、など）１５を設けてもよい（図２３では、構造物１５の一例として、ベンチが示されている）。構造物１５は、間仕切りユニット１ｎと一体的に設けられてもよいし、間仕切りユニット１ｎと連結されて設けられてもよいし、単に間仕切りユニット１ｎの近傍に設置されるものであってもよい。また、このような構造物１５が、間仕切りユニット１ｎを起立姿勢で支持するための支持部材としての役割を担ってもよい。間仕切りユニット１ｎに付随して構造物１５を設けておけば、間仕切りユニット１ｎの近傍に人が滞在しやすくなり、商品９１の宣伝広告効果がさらに高まる。

　また、第１の実施形態に係る間仕切りユニット１が備える位置決め部材１２は、複数の棚板１２１，１２１，・・・を備えるものとしたが、位置決め部材の構成はこれに限らない。

　例えば、図２６に示される間仕切りユニット１ｐのように、位置決め部材１２ｐを、商品９１の厚みと同等以上の厚みを有し、その面内に１個以上の窓部１２２ｐが形成された平板状部材１２１ｐにより構成してもよい。このような構成において、窓部１２２ｐ内に商品９１が配置された状態で、該位置決め部材１２ｐを挟んで一対の板状部材１１，１１が設けられて、これらが連結部材１３で連結されることで、商品９１が所定の位置に位置決めされることになる。いうまでもなく、平板状部材１２１ｐの形状およびサイズ、窓部１２２ｐの形状、サイズ、個数およびレイアウト、などは、商品９１などの形状やサイズなどに応じて適宜に規定すればよい。また、平板状部材１２１ｐは、不透明であってもよいし、透明であってもよい。

　また、例えば、図２７に示される間仕切りユニット１ｑのように、位置決め部材１２ｑが、商品９１などを保持する中子部材１２１ｑとして構成されてもよい。中子部材１２１ｑは、第２実施形態に係る間仕切りユニット２が備える中子部材２２と同様、少なくとも一部に透明な部分が設けられており、該透明な部分と対応する所定の位置に、展示品９である商品９１などが保持される。この間仕切りユニット１ｑは、連結部材１３ｑを備えており、これが複数の板状部材１１，１１を、隣り合う板状部材１１，１１との間に該中子部材１２１ｑを挟み込ませつつ連結する。これによって、商品９１が板状部材１１，１１における所定の位置に位置決めされることになる。この構成によると、複数の板状部材１１，１１の間に中子部材１２１ｑを挟み込むだけで、間仕切りユニット１ｑに商品９１を保持させることができるので、商品９１の展示や入れ替えに係る作業が簡素化される。

　また、第２の実施形態に係る間仕切りユニット２においては、枠部２１１は、板状部材２１の一方の主面のみに設けられていたが、図２８に示される間仕切りユニット２ａのように、板状部材２１ａの両方の主面に枠部２１１が設けられてもよい。この場合も、中子部材２２は、枠部２１１内に嵌め入れられることによって、枠部２１１内に係止され、板状部材２１の各主面に対して固定される。この構成によると、展示する商品９１の個数や種類を増やして宣伝広告効果を特に高めることができる。

　また、第２の実施形態に係る間仕切りユニット２において、カバー用の板状部材をさらに設けてもよい。具体的には例えば、図２９に示される間仕切りユニット２ｂのように、枠部２１１が設けられた板状部材２１の他に、カバー用の板状部材２４ｂをさらに設けてもよい。カバー用の板状部材２４ｂは、例えば、板状部材２１と同一形状および同一サイズの透明な板状部材により構成される。この構成においては、中子部材２２を枠部２１１内に嵌め入れて板状部材２１に対して固定した後、さらに、中子部材２２を覆うようにカバー用の板状部材２４ｂを配設する。そして、両板状部材２１，２４ｂを、これらの間に中子部材２２を挟み込ませつつ、連結部材２５ｂで連結する。この構成によると、中子部材２２が露出しないので安全である。また、中子部材２２が板状部材２１，２４ｂの間に挟み込まれるので、中子部材２２が安定的に保持される。

　また、図３０に示される間仕切りユニット２ｃのように、板状部材２１ａの両方の主面に枠部２１１を設けるとともに、カバー用の板状部材２４ｃを一対にして設けてもよい。この構成においては、板状部材２１ａの各主面に設けられた枠部２１１内に中子部材２２を嵌め入れて板状部材２１ａの各主面に対して固定した後、さらに、板状部材２１ａおよびここに固定されている各中子部材２２を挟むように両側から一対のカバー用の板状部材２４ｃ，２４ｃを配設する。そして、一対の板状部材２４ｃ，２４ｃおよびこれらの間に配置された板状部材２１ａを、中子部材２２を挟み込ませつつ、連結部材２５ｃで連結する。

　また、第２の実施形態に係る間仕切りユニット２においては、枠部２１１は、板状部材２１の主面に、枠状部材２１１１が固定されることによって形成されていたが、枠部２１１の形成態様はこれに限られるものではない。例えば、図３１に示される間仕切りユニット２ｄのように、板状部材２１ｄを貫通して設けられた貫通窓２１１１ｄの周縁部分によって、枠部２１１ｄが形成されてもよい。この場合も、中子部材２２は、枠部２１１ｄ内に嵌め入れられることによって、枠部２１１ｄ内に係止され、板状部材２１ｄに対して固定される。貫通窓２１１１ｄの周縁部分によって枠部２１１ｄを形成する構成によると、板状部材２１ｄが透明でなくとも、枠部２１１ｄに嵌め入れられた中子部材２２（ひいては、ここに配置されている商品９１）を、板状部材２１ｄのどちらの主面側からも視認させることができる。

　さらに例えば図３２に示される間仕切りユニット２ｅのように、板状部材２１ｅを複数枚（図の例では２枚）設けるとともに、各板状部材２１ｅにおける対応する位置に枠部（例えば、貫通窓２１１１ｅの周縁部分によって形成される枠部２１１ｅ）を設けてもよい。この構成においては、複数の板状部材２１ｅ，２１ｅを、互いに平行な姿勢で配設し、中子部材２２を、各板状部材２４ｅの枠部２１１ｅ内に嵌め入れる。これによって、中子部材２２は、互いに異なる複数の箇所において枠部２１１ｅ内に係止されて、複数の板状部材２１ｅ，２１ｅに対して固定される。この構成によると、枠部２１１ｅが設けられた複数の板状部材２１ｅ，２１ｅで中子部材２２を保持するので、中子部材２２を安定して保持することが可能となる。また、複数枚の板状部材２１ｅの離間間隔を調整することで、様々な厚みの中子部材２２を保持することができる。なお、この離間間隔を適切に調整するとともにこれが変化しないようにするために、中子部材２２を各枠部２１１ｅ内に嵌め入れた後、あるいは、各枠部２１１ｅ内に嵌め入れる前に、複数の板状部材２１ｅを連結部材２５ｅで連結することも好ましい。

　また、間仕切りユニット２ｄ，２ｅのように、貫通窓２１１１ｄ，２１１１ｅの周縁部分によって枠部２１１ｄ，２１１ｅを形成する場合に、カバー用の板状部材をさらに設けて、枠部２１１ｄ，２１１ｅが設けられた板状部材２１ｄ，２１ｅとカバー用の板状部材とを、中子部材２２を挟み込ませつつ連結部材で連結する構成としてもよい。

　また、第２の実施形態に係る間仕切りユニット２においては、中子部材２２の形状は矩形であるとしたが、中子部材２２の形状はどのようなものであってもよい。例えば中子部材は、矩形以外の多角形状であってもよいし、円形であってもよい。中子部材２２の形状に応じて、枠部２１１の形状を規定すればよい。いうまでもなく、枠部２１１の形状に応じて、中子部材２２の形状を規定してもよい。

　また、第２の実施形態において、枠部２１１に、中子部材２２が脱落しないようにこれを係止するための形状部分（例えば、爪状の突起）などを設けてもよい。また、第２の実施形態において、中子部材２２は、枠部２１１に嵌め入れられるとともに、枠部２１１あるいは板状部材２１に対してネジなどを用いて固定されてもよい。

　また、第２の実施形態に係る間仕切りユニット２は、板状部材２１が平面視矩形状であるとしたが、板状部材の形状はこれに限られるものではなく、例えば、平面視多角形状、平面視円形状、平面視半円形状、などであってもよい。

　また、第２の実施形態において、板状部材２１あるいは中子部材２２に透明性を保持させる態様はどのようなものであってもよい。例えば、透明な材料により形成することによって透明性を保持させてもよいし、メッシュ（網目）状の素材により形成することで透明性を保持させてもよい。

　また、第２の実施形態に係る間仕切りユニット２においては、枠部２１１と中子部材２２とが１対１で対応しており、１個の枠部２１１に１個の中子部材２２が設置されるものとしたが、１個の枠部２１１に複数個の中子部材２２が設置されるものであってもよい。例えば、矩形の枠部２１１内に、三角形状の中子部材が２個設置されるものであってもよい。

　また、第２の実施形態に係る間仕切りユニット２が備える支持部材２３は、上面に凹部２３１１が形成された平面視矩形状のベース板２３１により構成されるものとしたが、支持部材の構成はこれに限られるものではなく、例えば、上記の変形例に係る支持部材１４ｈ，１４ｉ，１４ｊなどが適用されてもよい。

　また、第２の実施形態に係る間仕切りユニット２は、第１の実施形態に係る間仕切りユニット１と同様、紐などを用いて吊り下げられて使用されてもよいし、床に自立させて使用されてもよい。また、間仕切りユニット２に付随して、施設の利用者が腰掛けたり体重を預けたりできるような構造物を設けてもよい。

　また、第２の実施形態に係る間仕切りユニット２においても、第１の実施形態に係る間仕切りユニット１と同様、板状部材２１あるいは中子部材２２に、充電用ＵＳＢポートを設けてもよい。また、間仕切りユニット２に充電用ＵＳＢポートを設ける場合に、該充電用ＵＳＢポートを用いて充電される機器を保持する保持部をさらに設けてもよい。

　また、上記の各実施形態および各変形例に係る間仕切りユニット１，２，１ａ～１ｑ，２ａ～２ｅの使用の態様はどのようなものであってもよい。例えば、間仕切りユニット１，２，１ａ～１ｑ，２ａ～２ｅを比較的大サイズに形成して、オフィスや店舗、などにおいて室内空間を仕切るために用いてもよいし、上記のように、駅や空港などの施設において、待ち合いスペース、通路、プラットフォームなどといった様々な空間を仕切るために用いてもよい。また、比較的小サイズに形成して、飲食店などにおいて卓上空間を仕切るために用いてもよい。例えば、間仕切りユニット１，２，１ａ～１ｑ，２ａ～２ｅを、飲食店のテーブルＴの真ん中に間仕切りとして設置すれば、真向かいに座っている客Ｐ同士の目線を遮ることができる（図３３（ａ））。また例えば、間仕切りユニット１，２，１ａ～１ｑ，２ａ～２ｅを、飲食店やイートインスペースのテーブルＴにおいて、隣り合う客Ｐの間を仕切る間仕切りとして設置すれば、隣り合う客Ｐ同士の目線を遮ることができる（図３３（ｂ））。上記の通り、対面する客Ｐ同士、あるいは、隣り合う客Ｐ同士の間に間仕切りユニット１，２，１ａ～１ｑ，２ａ～２ｅを配置することで、飛沫感染を防止することができる。さらに、客は、食事などが運ばれてくるまでの待ち時間に、目線の先にある展示品９に自然に目をやることになるので、待ち時間が苦にならない。つまり、飲食店の側（すなわち、間仕切りユニット１，２，１ａ～１ｑ，２ａ～２ｅの設置者）にもメリットがある。

　また、上記の各実施形態および各変形例では、パネルユニット１，２，１ａ～１ｑ，２ａ～２ｅが空間を仕切るための間仕切りとして用いられる場合を説明したが、パネルユニット１，２，１ａ～１ｑ，２ａ～２ｅは必ずしも間仕切りとして用いられなくともよい。例えば、パネルユニット１，２，１ａ～１ｑ，２ａ～２ｅは、看板として用いられてもよい。図３４には、パネルユニット２が看板として用いられる場合の構成が例示されている。ここに示されるパネルユニット２は、２枚の板状部材２１，２１の上端縁が蝶番などを介して互いに回動自在に連結された構成となっており、２枚の板状部材２１，２１が鋭角をなすような姿勢とされることで、自立できるようになっている。このようなパネルユニット２に店舗Ｓの名称などを表示するとともに、店舗Ｓの近傍に自立させて配置することで、該パネルユニット２を看板として機能させることができる。もっとも、パネルユニット１，２，１ａ～１ｑ，２ａ～２ｅを看板として機能させる態様はこれに限られるものではなく、例えば、パネルユニット１，２，１ａ～１ｑ，２ａ～２ｅを、店舗Ｓの外壁に突設した支持竿などに鎖や紐などを用いて吊り下げることで、看板としての機能を発揮させてもよいし、パネルユニット１，２，１ａ～１ｑ，２ａ～２ｅを、店舗Ｓの外壁に沿わせるようにして吊り下げる、壁に対して直接に固定する、などして、パネルユニット１，２，１ａ～１ｑ，２ａ～２ｅを看板として用いてもよい。その他にも、パネルユニット１，２，１ａ～１ｑ，２ａ～２ｅは、装飾パネルなどとして用いられてもよい。

　また、上記の各実施形態において、パネルユニット１，２，１ａ～１ｑ，２ａ～２ｅに展示される商品９１は、商品９１の実物であることが最も好ましいが、場合によっては、サンプル品、商品のケース（外装）、などであってもよい。もっとも、展示される商品９１の厚みに応じてパネルユニット１，２，１ａ～１ｑ，２ａ～２ｅの厚みが大きくなるので、展示される商品９１としては、厚みがある程度小さいものが好適である。

　また、上記の各実施形態において、パネルユニット１，２，１ａ～１ｑ，２ａ～２ｅは、板状部材１１，２１の少なくとも一部に透明な部分が設けられるものとしたが、例えば透明な部分を有する中子部材２２を利用して商品９１を展示する場合などにおいて、商品９１が少なくとも一方向から視認可能である限りにおいて、板状部材１１，１２の略全体が不透明であってもよい。また、上記の各実施形態において、パネルユニット１，２，１ａ～１ｑ，２ａ～２ｅが備える板状部材１１，２１、中子部材２２などの形成材料は、何であってもよく、例えば、透明な樹脂、不透明な樹脂、ガラス、金属、木材、などから適宜に選択することができる。

　また、上記の各実施形態において、パネルユニット１，２，１ａ～１ｑ，２ａ～２ｅは、広告システム１００に用いられるものであるとしたが、必ずしも広告システム１００に用いられなくともよく、パネルユニット１，２，１ａ～１ｑ，２ａ～２ｅは単独で用いられてもよい。いうまでもなく、この場合は、パネルユニット１，２，１ａ～１ｑ，２ａ～２ｅに識別コードＱが設けられる必要はない。上記の通り、パネルユニット１，２，１ａ～１ｑ，２ａ～２ｅによると、目隠しとしての機能を担保しつつ、圧迫感を低減することが可能となる。

　いうまでもなく、上記の実施形態および上記の各変形例に係る構成は、互いに組み合わせることが可能である。その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。

　本発明は、パネルユニットを利用した広告システムに適用することができる。

１　パネルユニット（間仕切りユニット）
　１１　板状部材
　　１１０　内向面
　　１１１，１１１　ネジ孔
　１２　位置決め部材
　　１２１　棚板
　１３　連結部材
　　１３１　ネジ部材
　１４　支持部材
　　１４１　ベース板
２　パネルユニット（間仕切りユニット）
　２１　板状部材
　２２　中子部材
　２３　支持部材
　９　展示品
　　９１　商品
　　９２　ポップ広告
１００　広告システム
　１０１ａ，１０１ｂ　ファイル管理部
　１０２　アクセス数取得部
　１０３　販売個数取得部
　１０４　設置賃料算出部
　１０５　決済処理部
　１０６　出展案内ファイル管理部
Ｑ　識別コード
Ｒ　出展案内用識別コード

Claims

　広告システムであって、
　板状部材と、商品を前記板状部材に対して保持する保持部材と、を備えるパネルユニットと、
　ウェブ上で公開される、前記商品に関するファイルを管理するファイル管理部と、
　前記パネルユニットに設けられる、前記ファイルのネットワーク上の場所を示すアドレス情報を表す識別コードと、
を備えることを特徴とする、広告システム。
　請求項１に記載の広告システムであって、
　前記識別コードを利用したアクセス数を取得するアクセス数取得部、
を備えることを特徴とする、広告システム。
　請求項２に記載の広告システムであって、
　前記アクセス数取得部が取得した前記アクセス数に基づいて、前記パネルユニットの設置賃料を算出する設置賃料算出部、
を備えることを特徴とする、広告システム。
　請求項１から３のいずれかに記載の広告システムであって、
　前記識別コードを利用したアクセスに基づく前記商品の販売個数を取得する販売個数取得部、
を備えることを特徴とする、広告システム。
　請求項４に記載の広告システムであって、
　前記販売個数取得部が取得した前記販売個数に基づいて、前記パネルユニットの設置賃料を算出する設置賃料算出部、
を備えることを特徴とする、広告システム。
　請求項３または５に記載の広告システムであって、
　前記設置賃料算出部が算出した前記設置賃料を決済する決済処理部、
を備えることを特徴とする、広告システム。
　請求項１から６のいずれかに記載の広告システムであって、
　ウェブ上で公開される、前記パネルユニットへの商品の出展案内に関するファイルを管理する出展案内ファイル管理部と、
　前記パネルユニットに設けられる、前記出展案内に関するファイルのネットワーク上の場所を示すアドレス情報を表す出展案内用識別コードと、
を備えることを特徴とする、広告システム。
　請求項１から７のいずれかに記載の広告システムであって、
　前記パネルユニットが、
　前記板状部材を複数備え、該複数の板状部材のうちの少なくとも１枚が、その少なくとも一部に透明な部分を有するものであり、
　前記保持部材として、前記透明な部分と対応する所定の位置に商品を位置決めする位置決め部材を備え、
　前記複数の板状部材を、隣り合う板状部材との間に前記位置決め部材で位置決めされた前記商品を挟み込ませつつ連結する連結部材をさらに備える、
ことを特徴とする、広告システム。
　請求項８に記載の広告システムであって、
　前記複数の板状部材の少なくとも１枚が、全体的に透明である、
ことを特徴とする、広告システム。
　請求項８または９に記載の広告システムであって、
　前記板状部材を２枚備え、
　前記２枚の板状部材の両方が、前記透明な部分を有する、
ことを特徴とする、広告システム。
　請求項８または９に記載の広告システムであって、
　前記板状部材を３枚備え、
　前記３枚の板状部材のうちの１枚が、全体的に不透明であり、
　該不透明な板状部材を挟んで両側に配置される２枚の板状部材の両方が、前記透明な部分を有する、
ことを特徴とする、広告システム。
　請求項８から１１のいずれかに記載の広告システムであって、
　前記位置決め部材が、商品を保持する中子部材として構成されており、
　前記連結部材が、前記複数の板状部材を、隣り合う板状部材との間に前記中子部材を挟み込ませつつ連結する、
ことを特徴とする、広告システム。
　請求項８から１２のいずれかに記載の広告システムであって、
　前記複数の板状部材を起立姿勢で支持する支持部材、
をさらに備えることを特徴とする、広告システム。
　請求項１から７のいずれかに記載の広告システムであって、
　前記パネルユニットにおいて、
　前記板状部材に枠部が設けられており、
　前記保持部材として、前記枠部に着脱自在に設置される中子部材を備え、
　前記中子部材の少なくとも一部に透明な部分が設けられており、該透明な部分と対応する所定の位置に商品が保持される、
ことを特徴とする、広告システム。
　請求項１４に記載の広告システムであって、
　前記枠部が、前記板状部材に枠状の部材が固定されることによって形成される、
ことを特徴とする、広告システム。
　請求項１４に記載の広告システムであって、
　前記枠部が、前記板状部材に設けられた貫通窓の周縁部分によって形成される、
ことを特徴とする、広告システム。
　請求項１４から１６のいずれかに記載の広告システムであって、
　カバー用の板状部材と、
　前記枠部が設けられた板状部材と前記カバー用の板状部材とを、前記中子部材を挟み込ませつつ連結する連結部材と、
をさらに備えることを特徴とする、広告システム。
　請求項１４から１７のいずれかに記載の広告システムであって、
　前記板状部材を起立姿勢で支持する支持部材、
をさらに備えることを特徴とする、広告システム。
　請求項１から１８のいずれかに記載の広告システムであって、
　前記板状部材に設けられた充電用ＵＳＢポート、
をさらに備えることを特徴とする、広告システム。
　請求項１９に記載の広告システムであって、
　前記充電用ＵＳＢポートを用いて充電される機器を保持する保持部、
をさらに備えることを特徴とする、広告システム。