WO2021130961A1 - 発光デバイス、表示デバイス - Google Patents

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Abstract

発光デバイス(2)は、第1層(4)と、第2層(6)と、発光素子層(8)と、第1接着層(10)と、第2接着層(12)とを備える。発光素子層は、第1層と第2層との間に位置し、発光素子を含む。第1接着層は、第1層と発光素子層との間に位置し、厚みが、10μm以上、かつ、25μm未満であり、摂氏23度におけるせん断弾性率が、4.0E+04Pa以上、かつ、1.0E+05Pa未満である。第2接着層は、発光素子層と第2層との間に位置し、厚みが、0μmよりも厚く、かつ、15μm以下であり、摂氏23度におけるせん断弾性率が、1.0E+05Pa以上である。

Description

発光デバイス、表示デバイス
 本発明は、発光素子を備えた発光デバイス、あるいは、当該発光デバイスを用いた表示デバイスに関する。
 特許文献1は、発光素子を有する層を含む複数の層を、低弾性の接着剤層によって接合し、屈曲によるクラック等の不良の発生を抑制した発光デバイスを開示する。
日本国公開特許公報「特開2017-126061号」
 特許文献1に挙げられるような、低弾性の接着剤層を使用した発光デバイスでは、当該発光デバイスの表面における鉛筆硬度を高くすることが困難であるという問題が生じる。
 上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る発光デバイスは、第1層と、第2層と、前記第1層と前記第2層との間に位置し、発光素子を含む発光素子層と、前記第1層と前記発光素子層との間に位置し、厚みが、10μm以上、かつ、25μm未満であり、摂氏23度におけるせん断弾性率が、4.0E+04Pa以上、かつ、1.0E+05Pa未満である、第1接着層と、前記発光素子層と前記第2層との間に位置し、厚みが、0μmよりも厚く、かつ、15μm以下であり、摂氏23度におけるせん断弾性率が、1.0E+05Pa以上である、第2接着層とを備える。
 本発明の一態様によれば、発光素子層への不良の発生を抑制しつつ、表面における鉛筆硬度を確保した発光デバイスを提供できる。
本発明の実施形態1に係る発光デバイスの概略断面図である。 本発明の実施形態1に係る発光素子層の概略断面図である。 本発明の実施形態1に係る接着層のせん断弾性率と許容ズレ率との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態1に係る試験サンプルの概略断面図である。 本発明の実施形態2に係る発光デバイスの概略断面図である。 本発明の実施形態3に係る発光デバイスの概略断面図である。
 〔実施形態1〕
 図1は、本実施形態に係る発光デバイス2を示す概略断面図である。なお、図1を含む本明細書に記載の各図は、模式図であり、各部材の具体的な縮尺を示すものではない。はじめに、図1を参照して、本実施形態に係る発光デバイス2の具体的構造について説明する。
 本実施形態に係る発光デバイス2は、第1層としてのウィンドウフィルム4と、第2層としてのバックフィルム6と、後に詳述する発光素子を備えた発光素子層8とを備える。発光素子層8は、ウィンドウフィルム4とバックフィルム6との間に位置する。また、発光デバイス2は、ウィンドウフィルム4と発光素子層8との間に位置する、第1接着層10を備え、さらに、バックフィルム6と発光素子層8との間に位置する、第2接着層12を備えている。
 本実施形態において、発光デバイス2は、発光素子層8と第1接着層10との間に、光学層14を備え、発光素子層8と光学層14との間に、第3接着層16を備える。さらに、発光デバイス2は、発光素子層8と第3接着層16との間に、タッチパネル層18を備え、発光素子層8とタッチパネル層18との間に、第4接着層20を備える。
 このため、発光デバイス2は、図1に示すように、バックフィルム6側から、発光素子層8、タッチパネル層18、光学層14、および、ウィンドウフィルム4を、この順に積層して備える。また、第1接着層10は、ウィンドウフィルム4と光学層14とを接着する。第2接着層12は、バックフィルム6と発光素子層8とを接着する。第3接着層16は、光学層14とタッチパネル層18とを接着する。第4接着層20は、発光素子層8とタッチパネル層18とを接着する。
 次に、本実施形態に係る発光デバイス2の各層についてより詳細に説明する。
 ウィンドウフィルム4は、発光デバイス2の表示面側の最外層に形成される透光性を有するフィルムである。このため、本実施形態において、後に詳述する、発光素子層8が備える発光素子からの光は、発光素子層8からウィンドウフィルム4側に取り出される。
 ウィンドウフィルム4は、PETフィルム等、従来公知の発光デバイスの表示面に形成されるフィルムであってもよい。また、発光デバイス2は、ウィンドウフィルム4の代わりに、屈曲可能な程度に薄いカバーガラスを備えていてもよい。なお、ウィンドウフィルム4は、図1に示すように、厚みdWを有している。
 バックフィルム6は、発光デバイス2の表示面側と反対側の最外層に形成されるフィルムであり、遮光性を有していてもよい。ただし、バックフィルム6は透光性を有していてもよく、この場合、発光デバイス2は、発光素子層8からの光を、発光素子層8からバックフィルム6側においても取り出す、両面発光デバイスを構成してもよい。
 バックフィルム6は、PETフィルム等、従来公知の発光デバイスの背面に形成されるフィルムであってもよい。また、発光デバイス2は、バックフィルム6の代わりに、屈曲可能な程度に薄いガラス基板を備えていてもよい。なお、バックフィルム6は、図1に示すように、厚みdBを有している。
 発光素子層8について、図2を参照しつつより詳細に説明する。図2は、本実施形態に係る発光素子層8を示す概略断面図である。発光素子層8は、図2に示すように、アレイ基板22上に発光素子24を備えた構造を有している。例えば、発光素子24は、アレイ基板22側から順に、陰極26、電子輸送層28、発光層30、正孔輸送層32、および陽極34を積層して備える。なお、図2に示すように、発光素子層8は、発光素子24を封止する、有機または無機の封止材料を含む、封止層35を備えていてもよい。
 陰極26は、アレイ基板22に形成されたTFT等を含む不図示の駆動回路を介して駆動されてもよく、陽極34には、一定の電位が印加されていてもよい。この場合、陰極26の駆動により、陰極26から電子輸送層28を介し、発光層30に電子が注入され、陽極34から正孔輸送層32を介し、発光層30に正孔が注入される。
 発光層30は、注入された電子と正孔との再結合により発光する発光体を備える。これにより、発光層30が備える発光体からの光が、発光素子層8から得られる。例えば、発光素子層8が、発光デバイス2の表示面側に、陽極34を備えている場合、陽極34は透光性を有し、陰極26は光反射性を有することが好ましい。
 アレイ基板22は、TFT(薄膜トランジスタ;Thin Film Transistor)の各電極のスパッタ法による形成等を含む、従来公知の手法によって形成されてもよい。
 陰極26および陽極34は、金属材料を、スパッタ法等の手法により成膜することにより得られてもよい。電子輸送層28および正孔輸送層32は、それぞれ、電子輸送性材料と、正孔輸送性材料との、フォトリソグラフィ、塗布、または、蒸着等の従来公知の手法による成膜により形成されてもよい。
 発光層30は、発光体として、蛍光材料、りん光材料、量子ドット材料等、発光層30中における電子と正孔との再結合により光が生じる従来公知の発光体を備えていてもよい。例えば、発光層30が、発光体として、有機蛍光材料、有機りん光材料等の有機発光材料を備える場合、発光素子24は、OLED(Organic Light-Emitting Diode)素子であってもよい。また、例えば、発光層30が、発光体として、量子ドット材料を備える場合、発光素子24は、QLED(Quantum dot Light-Emitting Diode)素子であってもよい。発光層30は、発光体を含む材料の、フォトリソグラフィ、塗布、または、蒸着等の従来公知の手法による成膜により形成されてもよい。
 封止層35は、封止材料の、塗布、または、蒸着等の従来公知の手法による成膜により形成されてもよい。
 なお、アレイ基板22は、複数の駆動回路を備えていてもよく、発光素子24は、複数の陰極26を備えていてもよい。また、各陰極26は、アレイ基板22の駆動回路により、個別に駆動されてもよい。さらに、発光層30は、互いに異なる色の光を発する複数の発光層を、陰極26ごとに備えていてもよい。この場合、発光デバイス2は、表示デバイスを構成してもよい。
 なお、発光素子層8は、図1に示すように、厚みdEを有している。
 光学層14は、発光素子層8からの光を透過しつつ、ウィンドウフィルム4側から発光デバイス2に入射し、発光デバイス2内部において反射した外光が、再び発光デバイス2の外部に出射しないように遮光する機能を有する、反射防止層であってもよい。例えば、光学層14は、円偏光フィルムを有していてもよく、当該円偏光フィルムは、直線偏光フィルムとλ/4位相差フィルムとの貼り合せにより形成してもよい。
 光学層14は、偏光板を形成するための従来公知の手法により形成されてもよい。なお、光学層14は、図1に示すように、厚みdLを有している。
 タッチパネル層18は、例えば、発光デバイス2のウィンドウフィルム4側の外表面における、人の指等の接触の有無、および接触位置を感知するタッチパネルを有する。タッチパネル層18は、静電容量方式、膜抵抗方式等を含む、従来公知の方式によって、上述した感知を実行してもよい。タッチパネル層18は、タッチパネルの各電極のスパッタ法による形成等を含む、従来公知の手法によって形成されてもよい。なお、タッチパネル層18は、図1に示すように、厚みdTを有している。
 第1接着層10、第2接着層12、第3接着層16、および、第4接着層20は、いずれも、柔軟かつ透光性を有する接着材料である。ただし、発光素子層8からの光を、発光デバイス2のウィンドウフィルム4側のみから取り出す場合、第2接着層12は、遮光性または光反射性を有していてもよい。
 第1接着層10、第2接着層12、第3接着層16、および、第4接着層20は、例えば、OCA(Optical Clear Adhesive)フィルムを含む、従来公知の柔軟性および透光性を有する接着材料であってもよい。第1接着層10、第2接着層12、第3接着層16、および、第4接着層20は、例えば、OCAフィルムの貼り付けの後、脱泡処理のための加熱および紫外線照射による硬化等を実施する手法等、従来公知の手法により形成されてもよい。他にも、第1接着層10、第2接着層12、第3接着層16、および、第4接着層20は、例えば、接着材料の塗布、および接着する2層の貼り付け後、当該接着材料を、加熱により乾燥し、あるいは、紫外線照射により硬化する手法によって形成されてもよい。
 第1接着層10は、比較的柔軟かつ厚い接着層である。具体的に、第1接着層10は、図1に示すように、厚みd1を有し、d1は、10μm以上、かつ、25μm未満である。また、第1接着層の、摂氏23度におけるせん断弾性率は、4.0E+04Pa以上、かつ、1.0E+05Pa未満である。さらに、第1接着層の、摂氏マイナス20度におけるせん断弾性率は、4.0E+04Pa以上、かつ、5.0E+05Pa未満である。
 第2接着層12、第3接着層16、および、第4接着層20は、比較的硬直かつ薄い接着層である。具体的に、第2接着層12、第3接着層16、および、第4接着層20は、図1に示すように、それぞれ、厚みd2、d3、および、d4を有し、d2、d3、および、d4は、0μmよりも厚く、かつ、15μm以下である。また、第2接着層12、第3接着層16、および、第4接着層20の、摂氏23度におけるせん断弾性率は、1.0E+05Pa以上である。さらに、第2接着層12、第3接着層16、および、第4接着層20の、摂氏マイナス20度におけるせん断弾性率は、1.0E+06Pa以上である。
 なお、本明細書において、これ以降、摂氏23度を常温と表記する場合がある。また、本明細書において、これ以降、常温において、せん断弾性率が1.0E+05Pa未満である接着層を、ソフト接着層と表記する場合がある。同様に、本明細書において、これ以降、常温において、せん断弾性率が1.0E+05Pa以上である接着層を、ハード接着層と表記する場合がある。上述したように、第1接着層10、第2接着層12、第3接着層16、および、第4接着層20を含む接着層は、常温下と比較して、低温下において、せん断弾性率が上昇する傾向にある。
 なお、第2接着層12、第3接着層16、および、第4接着層20において、それぞれの厚みおよびせん断弾性率は、互いに異なっていてもよく、あるいは、互いに等しくともよい。
 ここで、接着層の弾性率と、当該接着層の許容ズレ率との関係について、図3を参照し説明する。図3は、接着層のせん断弾性率と許容ズレ率との関係を示すグラフである。図3のグラフにおいて、横軸にはせん断弾性率を、縦軸には、当該せん断弾性率を有する接着層の、許容ズレ率を示す。なお、図3のグラフは、横軸のみを対数目盛とした片対数グラフである。また、せん断弾性率の単位はPaである。
 ここで、接着層の許容ズレ率とは、ある厚みを有する接着層が、厚み方向と直交する方向、すなわち、平面方向におけるズレを吸収する最大距離を、接着層の厚みに対する割合として示すパラメータである。
 図3のグラフにおいて、丸印は、常温、すなわち、摂氏23度における、せん断弾性率と許容ズレ率との測定値を示し、三角印は、摂氏マイナス10度における、せん断弾性率と許容ズレ率との測定値を示す。
 図3のグラフに、実線にて補完して示すように、常温下における接着層は、せん断弾性率が1.0E+06Pa程度以下である場合、せん断弾性率が低い程、許容ズレ率が高くなる。特に、図3のグラフに、点線にて示すように、常温下において、せん断弾性率が1.0E+05Paである接着層は、75%の許容ズレ率を有する。したがって、常温下において、せん断弾性率が1.0E+05Pa未満である接着層は、屈曲に伴う、厚み方向と直交する方向のズレをより良く吸収する。
 図3のグラフに、破線にて補完して示すように、摂氏マイナス10度における接着層は、せん断弾性率が1.0E+06Pa程度以下である場合、せん断弾性率が低い程、許容ズレ率が高くなる。特に、図3のグラフに、一点鎖線にて示すように、摂氏マイナス10度の環境下において、せん断弾性率が5.0E+05Paである接着層は、50%の許容ズレ率を有する。したがって、低温下において、せん断弾性率が5.0E+05Pa未満である接着層は、屈曲に伴う、厚み方向と直交する方向のズレをより良く吸収する。
 なお、図3のグラフに示すように、摂氏マイナス10度における接着層は、せん断弾性率が1.0E+06Pa程度以上である場合、せん断弾性率の変動が、許容ズレ率の変動にあまり寄与しなくなる。換言すれば、接着層のせん断弾性率が1.0E+06Pa以上である場合、接着層のせん断弾性率の上昇に伴う、当該接着層の許容ズレ率の低下は生じにくい。
 本実施形態に係る発光デバイス2は、厚みが、10μm以上であり、かつ、摂氏23度におけるせん断弾性率が1.0E+05Pa未満である第1接着層10を備える。換言すれば、第1接着層10は、比較的高い許容ズレ率を有し、かつ、厚みが比較的厚い。
 このため、第1接着層10は、接着する2層の間の、厚み方向と直交する方向、換言すれば、発光デバイス2の平面方向におけるズレをより良く吸収する。
 一般に、発光素子層またはタッチパネル層を有する発光デバイスにおいて、発光素子層またはタッチパネル層まで、発光デバイスの平面方向におけるズレが伝搬した場合、当該発光素子層またはタッチパネル層には、クラック等の不良が発生しやすい。しかしながら、発光デバイスが、当該発光デバイスの平面方向におけるズレを吸収する層を有する場合、当該ズレは、発光素子層またはタッチパネル層にまで伝搬しにくくなる。
 したがって、第1接着層10を備える発光デバイス2は、屈曲等に対する、発光素子層8およびタッチパネル層18の耐性が向上し、発光素子層8およびタッチパネル層18における不良の発生を抑制できる。
 また、第1接着層10は、低温下においても、せん断弾性率が、5.0E+05Pa未満である。このため、発光デバイス2は、低温下においても、屈曲等に対する耐性を確保でき、不良の発生を抑制できる。
 一方、本実施形態に係る発光デバイス2は、厚みが、15μm以下であり、かつ、摂氏23度におけるせん断弾性率が1.0E+05Pa以上である、第2接着層12、第3接着層16、および、第4接着層20を備える。換言すれば、第2接着層12、第3接着層16、および、第4接着層20は、比較的高いせん断弾性率を有し、かつ、厚みが比較的薄い。
 一般に、積層構造を有する発光デバイスにおいて、弾性率が高く、かつ、薄い層を有する発光デバイスは、当該発光デバイスの最外表面における鉛筆硬度が向上する傾向にある。したがって、第2接着層12、第3接着層16、および、第4接着層20を有する発光デバイス2は、最外表面における鉛筆硬度が向上する。また、低温下において、第2接着層12、第3接着層16、および、第4接着層20のせん断弾性率は1.0E+06Pa以上となり、さらに発光デバイス2の、最外表面における鉛筆硬度が向上する。
 また、上述したように、接着層のせん断弾性率が1.0E+06Pa以上である場合、接着層のせん断弾性率の上昇に伴う、当該接着層の許容ズレ率の低下は生じにくい。このため、第2接着層12、第3接着層16、および、第4接着層20が、発光デバイス2の、屈曲等に対する耐性に与える影響は小さい。このことは、低温下において、第2接着層12、第3接着層16、および、第4接着層20のせん断弾性率が上昇した場合においても同様である。
 なお、第1接着層10においても、厚みが、25μm未満であり、かつ、摂氏23度におけるせん断弾性率が、4.0E+04Pa以上である。このため、第1接着層10が、発光デバイス2の鉛筆硬度に与える影響は小さい。
 したがって、第1接着層10、第2接着層12、第3接着層16、および、第4接着層20を何れも有している発光デバイス2は、発光素子層8およびタッチパネル層18への不良の発生を抑制しつつ、表面における鉛筆硬度を確保する効果を奏する。
 なお、本実施形態において、発光デバイス2は、厚み方向において、発光素子層8よりも一方側に第1接着層10を備え、発光素子層8よりも第1接着層10とは反対側に第2接着層12を備えていればよい。当該構成を備えた発光デバイス2は、発光素子層8への不良の発生を抑制しつつ、表面における鉛筆硬度を確保する効果を奏する。
 上述したように、本実施形態においては、発光デバイス2を用いて表示デバイスを構成してもよい。これにより、発光素子層8およびタッチパネル層11への不良の発生を抑制しつつ、表面における鉛筆硬度を確保できる、より信頼性に優れた、あるいは、より高性能なフォルダブル表示デバイスを実現できる。
 次に、発光デバイス2における、発光素子層8およびタッチパネル層18の位置に関して、図1および図4を参照し詳細に説明する。
 図4は、積層構造の総厚みの中心位置と、特定層の中心位置との距離が、積層構造の屈曲時に、当該特定層に生じる、積層構造の平面方向におけるズレに与える影響を検証するための試験サンプル36の概略断面図である。
 試験サンプル36は、厚みdS1を有する上層38と、厚みdS2と有する下層40との間に、試験層42を備える。また、上層38、下層40、および、試験層42は、何れも、厚みdS4を有する試験接着層44を介して、互いに接着されている。このため、試験サンプル36の総厚みdS0は、dS1+dS2+dS3+2dS4である。なお、試験サンプル36の各層は、屈曲可能な柔軟な材料を含む。
 ここで、図4に示すように、試験サンプル36は、総厚みの中心位置HSAを有している。換言すれば、試験サンプル36は、試験サンプル36の厚み方向における一方の端面からの距離が、試験サンプル36の総厚みdS0の半分、すなわち、dS0/2である中心位置HSAを有している。
 同じく、図4に示すように、試験層42は、厚み方向における中心位置HSBを有している。換言すれば、試験層42は、試験層42の厚み方向における一方の端面からの距離が、試験層42の厚みの半分、すなわち、dS3/2である中心位置HSBを有している。
 ここで、試験サンプル36の中心位置HSAと、試験層42の中心位置HSBとの距離を、dS5とする。この場合、距離dS5は、例えば、|dS0/2-(dS2+dS4+dS3/2)|=|(dS1-dS2)/2|と表される。すなわち、上層38と下層40との厚みを変更することにより、中心位置HSAと中心位置HSBとの距離を変更できる。
 なお、(dS1-dS2)/2が正の場合、中心位置HSAは中心位置HSBよりも上層38側にあり、(dS1-dS2)/2が負の場合、中心位置HSAは中心位置HSBよりも下層40側にある。
 ここで、試験サンプル36の試験層42を、上述した発光素子層8またはタッチパネル層18とし、上層38および下層40の厚みをそれぞれ変更した複数の試験サンプル36を製造し、各試験サンプル36を屈曲させる実験を行った。当該実験は、摂氏マイナス10度の低温環境下において、各試験サンプル36を涙滴状に1万回屈曲させることにより行った。
 当該実験において、試験接着層44の厚みdS4を15μm、発光素子層8の厚みを30μm、タッチパネル層18の厚みを10μmとした。また、試験接着層44のせん断弾性率を2.5E+05Paとした。このため、試験接着層44は、第2接着層12、第3接着層16、および、第4接着層20と同様に、比較的せん断弾性率が高く、かつ、薄い接着層である。
 各試験サンプル36を屈曲させる実験後、各試験サンプル36の備える発光素子層8またはタッチパネル層18が正常に動作するかを検査した。当該検査の結果を、以下の表1にまとめる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 表1における、「シフト量」の欄は、各試験サンプル36における、総厚みの中心位置HSAから、試験層42の中心位置HSBのシフト量を示し、具体的には、各試験サンプル36における(dS1-dS2)/2の値を示す。このため、「シフト量」の数値の絶対値は、試験サンプル36の中心位置HSAと、試験層42の中心位置HSBとの距離dS5に相当する。
 表1において、試験層42を、発光素子層8とした場合の評価を、「発光素子層」の欄に、また、試験層42を、タッチパネル層18とした場合の評価を、「タッチパネル層」の欄に示した。評価は、上記実験後、当該発光素子層8またはタッチパネル層18が正常に動作する場合を○、動作しない場合を×とした。
 表1から明らかであるように、中心位置HSAと中心位置HSBとの距離dS5が、35μm以下であれば、発光素子層8およびタッチパネル層18の何れもが、試験サンプル36の屈曲の後であっても、正常に動作することが分かる。なお、このことは、表1から明らかであるように、中心位置HSAと中心位置HSBとの上下関係には依存しない。
 ここで、再び図1を参照すると、発光素子層8は、厚み方向における中心位置HEを有している。換言すれば、発光素子層8は、発光素子層8の厚み方向における一方の端面からの距離が、発光素子層8の厚みの半分、すなわち、dE/2である中心位置HEを有している。
 同じく、図1に示すように、タッチパネル層18は、厚み方向における中心位置HTを有している。換言すれば、タッチパネル層18は、タッチパネル層18の厚み方向における一方の端面からの距離が、タッチパネル層18の厚みの半分、すなわち、dT/2である中心位置HTを有している。
 ここで、ハード接着層によって接着された層、換言すれば、第2接着層12、第3接着層16、および、第4接着層20によって接着された、バックフィルム6から光学層14までの総厚みをd0とする。すなわち、厚みd0は、dB+d2+dE+d4+dT+d3+dLである。
 また、バックフィルム6から光学層14までにおける、厚み方向の中心位置をH0とする。換言すれば、中心位置H0は、バックフィルム6の、発光デバイス2の最外表面側の端面、あるいは、光学層14の、ウィンドウフィルム4側の端面からの距離が、バックフィルム6から光学層14まで総厚みの半分、すなわち、d0/2となる位置である。
 ここで、中心位置HEと中心位置H0との距離をd5とする。ここで、d5は、例えば、|d0/2-(dB+d2+dE/2)|と表される。また、中心位置HTと中心位置H0との距離をd6とする。ここで、d6は、例えば、|d0/2-(dL+d3+dT/2)|と表される。さらに、中心位置HEと中心位置HTとの距離をd7とする。ここで、d7は、dE/2+d4+dT/2と表される。
 表1にまとめた、試験サンプル36の屈曲に関する実験結果から明らかであるように、距離d5は、0μm以上、かつ、35μm以下であることが好ましい。距離d5がこの範囲内であれば、発光デバイス2の屈曲に伴う、発光素子層8への不良の発生を抑制できる。同様に、距離d6は、0μm以上、かつ、35μm以下であることが好ましい。距離d6がこの範囲内であれば、発光デバイス2の屈曲に伴う、タッチパネル層18への不良の発生を抑制できる。
 また、距離d5と距離d6とが、上記範囲内である場合、距離d7は、0μmより厚く、かつ、35μm以下であることが好ましい。このように、発光素子層8とタッチパネル層18とが、互いに近い位置にあることにより、発光デバイス2の屈曲に伴う、発光素子層8とタッチパネル層18との双方への不良の発生を抑制できる。
 なお、上述した厚みd0には、ウィンドウフィルム4および第1接着層10の厚みが含まれていない。しかしながら、第1接着層10は、上述したように、比較的厚く、かつ、せん断弾性率が低いため、発光デバイス2の平面方向におけるズレを大きく吸収する。このため、ウィンドウフィルム4および第1接着層10の厚みに起因する、発光デバイス2の屈曲による、発光デバイス2の平面方向におけるズレは、第1接着層10によって大きく吸収され、第1接着層10よりもバックフィルム6側に伝搬しにくい。
 このため、発光素子層8およびタッチパネル層18に対する不良を低減する観点から、発光素子層8およびタッチパネル層18の、発光デバイス2における位置を議論する場合には、ウィンドウフィルム4および第1接着層10の厚みを除外して議論できる。
 上述した実施形態を踏まえ、実施例1、実施例2、実施例3、比較例1、および、比較例2のそれぞれに係る発光デバイスを製造した。
 各実施例および各比較例に係る発光デバイスは、本実施形態に係る発光デバイス2と、各接着層の材料を除き、同一の構成を備える。特に、各実施例および各比較例に係る発光デバイスにおいて、dWは90μmであり、dBは50μmであり、dEは30μmであり、dLは50μmであり、dTは10μmである。また、各実施例および各比較例に係る発光デバイスにおいて、d1は25μmであり、d2、d3、およびd4は、何れも15μmである。
 ここで、各実施例および各比較例に係る発光デバイスの第1接着層10、第2接着層12、第3接着層16、および、第4接着層20のそれぞれに使用される材料について、以下の表2に示す。また、表2に記載された、接着層の材料である、接着剤A、接着剤B、接着剤C、および、接着剤Dの、それぞれのせん断弾性率を、以下の表3に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
 表2において、「第1接着層(25μm)」の欄は、各実施例および各比較例に係る発光デバイスの第1接着層10に使用される接着剤の種類を示す。「第2接着層(15μm)」の欄は、各実施例および各比較例に係る発光デバイスの第2接着層12に使用される接着剤の種類を示す。「第3接着層(15μm)」の欄は、各実施例および各比較例に係る発光デバイスの第3接着層16に使用される接着剤の種類を示す。「第4接着層(15μm)」の欄は、各実施例および各比較例に係る発光デバイスの第4接着層20に使用される接着剤の種類を示す。
 表3において、「弾性率(Pa)」の「常温」の欄は、摂氏23度における各接着剤のせん断弾性率を、単位をPaとして示す。また、「弾性率(Pa)」の「低温」の欄は、摂氏マイナス20度における各接着剤のせん断弾性率を、単位をPaとして示す。
 表3に示すように、接着剤Aと接着剤Bとは、本実施形態における第1接着層10のように、常温におけるせん断弾性率が1.0E+05Pa未満である、ソフト接着層に使用される接着剤である。また、接着剤Cと接着剤Dとは、本実施形態における第2接着層12、第3接着層16、および、第4接着層20のように、常温におけるせん断弾性率が1.0E+05Pa以上である、ハード接着層に使用される接着剤である。
 上記に沿って製造した、各実施例および各比較例に係る発光デバイスについて、ウィンドウフィルム4側の最外表面における鉛筆硬度と、屈曲に対する耐性とを測定した。
 ウィンドウフィルム4側の最外表面における鉛筆硬度は、JIS K5600の引っかき硬度の測定方法に則り測定を行った。ただし、鉛筆硬度の測定の際、鉛筆の先端にかかる荷重は、500gとした。上記鉛筆硬度の測定において、2H以上の硬度の鉛筆によって、ウィンドウフィルム4側の最外表面に傷が生じた場合には、評価を×とした。また、上記鉛筆硬度の測定において、2H以上の硬度の鉛筆によって、ウィンドウフィルム4側の最外表面に傷が生じなかった場合には、評価を○とした。
 また、屈曲に対する耐性は、各実施例および各比較例に係る発光デバイスを、常温下と低温下とのそれぞれにおいて、屈曲試験を実施することにより測定した。常温下における屈曲試験は、各実施例および各比較例に係る発光デバイスを、摂氏23度において20万回、涙滴状に屈曲させることにより実施した。低温下における屈曲試験は、各実施例および各比較例に係る発光デバイスを、摂氏マイナス10度において1万回、涙滴状に屈曲させることにより実施した。
 各実施例および各比較例に係る発光デバイスの屈曲に対する耐性の評価は、上述した屈曲試験の後、各実施例および各比較例に係る発光デバイスの、発光素子層8およびタッチパネル層18における、クラック等の不良の有無により決定した。発光素子層8およびタッチパネル層18の何れかに、不良が認められた場合、評価×とした。発光素子層8およびタッチパネル層18の双方に、不良が認められない場合、評価○とした。
 各実施例および各比較例に係る発光デバイスについて、鉛筆硬度および屈曲に対する耐性の評価を、以下の表4に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000004
 表4において、「鉛筆硬度」の欄は、各実施例および各比較例に係る発光デバイスの鉛筆硬度の評価を、ウィンドウフィルム4側の最外表面における鉛筆硬度の測定値と併せて示す。ここでの鉛筆硬度の測定値とは、上記鉛筆硬度の測定試験後、ウィンドウフィルム4側の最外表面に傷が生じなかった、鉛筆の最大硬度を表す。また、「屈曲耐性」の「常温」の欄は、上述した、常温下における屈曲試験の後の、各実施例および各比較例に係る発光デバイスの屈曲に対する耐性の評価を示す。「屈曲耐性」の「低温」の欄は、上述した、低温下における屈曲試験の後の、各実施例および各比較例に係る発光デバイスの屈曲に対する耐性の評価を示す。
 表4に示すように、比較例1に係る発光デバイスにおいては、鉛筆硬度が8Bと低い。また、比較例2に係る発光デバイスにおいては、鉛筆硬度が2Bまで改善したものの、2Hには届かず、さらに、屈曲耐性が、常温、低温の何れにおいても評価が×となった。
 このことは、各比較例に係る発光デバイスの各接着層に使用される接着剤が、何れも、ソフト接着層に使用される、せん断弾性率が低い接着剤Aおよび接着剤Bであったため、鉛筆硬度が十分に確保できなかったためであると推察される。また、表4から、比較例2に係る発光デバイスのように、一部の接着層のせん断弾性率をわずかに増加させたのみでは、鉛筆硬度と屈曲耐性との双方を確保できない場合があることが分かる。
 一方、実施例1に係る発光デバイスは、2Hの鉛筆硬度を確保しつつ、常温における屈曲耐性を獲得している。さらに、実施例2および実施例3のそれぞれに係る発光デバイスは、3Hの鉛筆硬度を確保しつつ、常温と低温との双方における屈曲耐性を獲得している。
 各実施例に係る発光デバイスが、鉛筆硬度を確保できたのは、接着層の少なくとも一層に、ハード接着層に使用される、せん断弾性率が高い接着剤Cおよび接着剤Dを採用し、当該接着層を薄く形成したためであると推察される。また、各実施例に係る発光デバイスが、鉛筆硬度を維持しつつ、屈曲耐性を確保できたのは、残る接着層の少なくとも一層に、ソフト接着層に使用される、せん断弾性率が低い接着剤Aを採用し、当該接着層を厚く形成したためであると推察される。
 さらに、実施例2および実施例3のそれぞれに係る発光デバイスは、上述した距離d5、距離d6、および距離d7の何れもが、0μmより大きく、35μm以下である。このため、実施例2および実施例3のそれぞれに係る発光デバイスの発光素子層8およびタッチパネル層18には、各発光デバイスの平面方向におけるズレがより抑制できる構成となる。このため、実施例2および実施例3のそれぞれに係る発光デバイスは、各接着層のせん断弾性率が増大し、より屈曲による発光素子層8およびタッチパネル層18の不良が生じやすい低温においても、屈曲耐性を維持できたと推察される。
 〔実施形態2〕
 図5は、本実施形態に係る発光デバイス2を示す概略断面図である。図5に示すように、本実施形態に係る発光デバイス2は、前実施形態に係る発光デバイス2と比較して、タッチパネル層18を備えていない点について、構成が異なる。このため、本実施形態に係る発光デバイス2は、第4接着層20も備えていない。また、第3接着層16は、発光素子層8と光学層14とを接着する。
 本実施形態において、タッチパネルは、発光素子層8中に作り込まれていてもよい。換言すれば、本実施形態において、発光素子層8は、インセル型タッチパネルを備えていてもよい。
 上述した点を除いて、本実施形態に係る発光デバイス2は、前実施形態に係る発光デバイス2と、同一の構成を備えていてもよい。
 本実施形態に係る発光デバイス2は、前実施形態に係る発光デバイス2と同様に、ウィンドウフィルム4と発光素子層8および光学層14との間に、膜厚が厚く、かつ、常温下におけるせん断弾性率が低い第1接着層10を備える。さらに、本実施形態に係る発光デバイス2は、バックフィルム6と発光素子層8との間、および、発光素子層8と光学層14との間のそれぞれに、膜厚が薄く、かつ、常温下におけるせん断弾性率が高い、第2接着層12および第3接着層16を備える。
 したがって、本実施形態に係る発光デバイス2は、前実施形態に係る発光デバイス2と同様に、発光素子層8への不良の発生を抑制しつつ、表面における鉛筆硬度を確保する効果を奏する。
 本実施形態において、バックフィルム6から光学層14までの総厚みであるd0は、dB+d2+dE+d3+dLである。また、本実施形態においても、中心位置HEと中心位置H0との距離d5は、例えば、|d0/2-(dB+d2+dE/2)|と表される。
 前実施形態において説明した理由と同一の理由から、本実施形態においても、距離d5は、0μm以上、かつ、35μm以下であることが好ましい。距離d5がこの範囲内であれば、発光デバイス2の屈曲に伴う、発光素子層8への不良の発生を抑制できる。
 〔実施形態3〕
 図6は、本実施形態に係る発光デバイス2を示す概略断面図である。図6に示すように、本実施形態に係る発光デバイス2は、実施形態1に係る発光デバイス2と比較して、光学層14を備えていない点について、構成が異なる。このため、本実施形態に係る発光デバイス2は、第3接着層16も備えていない。また、第1接着層10は、ウィンドウフィルム4とタッチパネル層18とを接着する。
 本実施形態において、発光素子層8には、光学層が作り込まれていてもよい。例えば、発光素子層8は、光学層として、直線偏光フィルムとλ/4位相差フィルムとが積層した円偏光フィルムを備えていてもよい。また、発光素子層8中の光学層は、配向膜の塗布形成と、当該配向膜への光照射とを繰り返すことにより形成してもよい。
 上述した点を除いて、本実施形態に係る発光デバイス2は、前述した各実施形態に係る発光デバイス2と、同一の構成を備えていてもよい。
 本実施形態に係る発光デバイス2は、前述した実施形態に係る発光デバイス2と同様に、ウィンドウフィルム4と発光素子層8およびタッチパネル層18との間に、膜厚が厚く、かつ、常温下におけるせん断弾性率が低い第1接着層10を備える。さらに、本実施形態に係る発光デバイス2は、バックフィルム6と発光素子層8との間、および、発光素子層8とタッチパネル層18との間に、膜厚が薄く、かつ、常温下におけるせん断弾性率が高い第2接着層12、および第4接着層20をそれぞれ備える。
 したがって、本実施形態に係る発光デバイス2は、前実施形態に係る発光デバイス2と同様に、発光素子層8およびタッチパネル層18への不良の発生を抑制しつつ、表面における鉛筆硬度を確保する効果を奏する。
 本開示は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
2  発光デバイス(表示デバイス)
4  ウィンドウフィルム(第1層)
6  バックフィルム(第2層)
8  発光素子層
10 第1接着層
12 第2接着層
14 光学層
16 第3接着層
18 タッチパネル層
20 第4接着層
24 発光素子

 

Claims (16)

  1.  第1層と、
     第2層と、
     前記第1層と前記第2層との間に位置し、発光素子を含む発光素子層と、
     前記第1層と前記発光素子層との間に位置し、厚みが、10μm以上、かつ、25μm未満であり、摂氏23度におけるせん断弾性率が、4.0E+04Pa以上、かつ、1.0E+05Pa未満である、第1接着層と、
     前記発光素子層と前記第2層との間に位置し、厚みが、0μmよりも厚く、かつ、15μm以下であり、摂氏23度におけるせん断弾性率が、1.0E+05Pa以上である、第2接着層とを備えた発光デバイス。
  2.  前記第1接着層は、摂氏マイナス20度におけるせん断弾性率が、4.0E+04Pa以上、かつ、5.0E+05Pa未満であり、
     前記第2接着層は、摂氏マイナス20度におけるせん断弾性率が、1.0E+06Pa以上である請求項1に記載の発光デバイス。
  3.  前記発光素子からの光を、前記発光素子層から前記第1層側から取り出す請求項1または2に記載の発光デバイス。
  4.  前記第1層が、ウィンドウフィルム、または、カバーガラスである請求項3に記載の発光デバイス。
  5.  前記第2層が、バックフィルム、または、ガラス基板である請求項3または4に記載の発光デバイス。
  6.  前記発光素子層と前記第1接着層との間に、光学層をさらに備え、
     前記発光素子層と前記光学層との間に、厚みが、0μmよりも厚く、かつ、15μm以下であり、摂氏23度におけるせん断弾性率が、1.0E+05Pa以上である、第3接着層をさらに備えた請求項1から5の何れか1項に記載の発光デバイス。
  7.  前記第3接着層は、摂氏マイナス20度におけるせん断弾性率が、1.0E+06Pa以上である請求項6に記載の発光デバイス。
  8.  前記第2層から前記光学層までの総厚みの中心位置から、前記発光素子層の厚みの中心位置までの距離が、0μm以上、かつ、35μm以下である請求項6または7に記載の発光デバイス。
  9.  前記発光素子層と前記第1接着層との間に、タッチパネル層をさらに備え、
     前記発光素子層と前記タッチパネル層との間に、厚みが、0μmよりも厚く、かつ、15μm以下であり、摂氏23度におけるせん断弾性率が、1.0E+05Pa以上である、第4接着層をさらに備えた請求項1から5の何れか1項に記載の発光デバイス。
  10.  前記第4接着層は、摂氏マイナス20度におけるせん断弾性率が、1.0E+06Pa以上である請求項9に記載の発光デバイス。
  11.  前記発光素子層と前記第1接着層との間に、光学層をさらに備え、
     前記発光素子層と前記光学層との間に、厚みが、0μmよりも厚く、かつ、15μm以下であり、摂氏23度におけるせん断弾性率が、1.0E+05Pa以上である、第3接着層をさらに備え、
     前記発光素子層と前記第3接着層との間に、タッチパネル層をさらに備え、
     前記発光素子層と前記タッチパネル層との間に、厚みが、0μmよりも厚く、かつ、15μm以下であり、摂氏23度におけるせん断弾性率が、1.0E+05Pa以上である、第4接着層をさらに備えた請求項1から5の何れか1項に記載の発光デバイス。
  12.  前記第3接着層は、摂氏マイナス20度におけるせん断弾性率が、1.0E+06Pa以上であり、
     前記第4接着層は、摂氏マイナス20度におけるせん断弾性率が、1.0E+06Pa以上である請求項11に記載の発光デバイス。
  13.  前記第2層から前記光学層までの総厚みの中心位置から、前記発光素子層の厚みの中心位置までの距離が、0μm以上、かつ、35μm以下である請求項11または12に記載の発光デバイス。
  14.  前記第2層から前記光学層までの総厚みの中心位置から、前記タッチパネル層の厚みの中心位置までの距離が、0μm以上、かつ、35μm以下である請求項11から13の何れか1項に記載の発光デバイス。
  15.  前記発光素子層の厚みの中心位置から、前記タッチパネル層の厚みの中心位置までの距離が、0μmより長く、かつ、35μm以下である請求項13または14に記載の発光デバイス。
  16.  請求項1から15の何れか1項に記載の発光デバイスを用いた表示デバイス。

     
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