WO2021117218A1 - 変速機 - Google Patents

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義弘 山内
泰雅 中條
忠彦 加藤
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Abstract

ばねに要求される弾性力を抑制しつつシームレスシフトを達成できる変速機を提供する。変速機(1)のシフト装置(70)は、第1ロッド(104)と第1フォーク(101)との間に介在し第1フォーク(101)を軸方向に付勢するばね(129)と、第1ロッド(104)及び第1フォーク(101)の一方に形成された長穴(121)と、長穴(121)の中に配置されるピン(133)と、を備える。長穴(121)は、第1部(134)及び第2部(141)の第1端部(135,142)同士が周方向につながり、互いに軸方向の反対側に延びる。第2部(141)の周方向の中心位置は、第1部(134)の周方向の中心位置に対して周方向にずれており、中立位置においてピン(133)は第1端部(135,142)に位置する。

Description

変速機
 本発明は変速機に関するものである。
 軸に配置され軸方向の端面に第1歯が設けられた第1ギヤと、第1ギヤが構成するギヤ段よりも高いギヤ段を構成し軸に配置され軸方向の端面に第2歯が設けられた第2ギヤと、第1ギヤ及び第2ギヤを選択的に軸に結合するシフト装置と、を備える変速機が知られている。特許文献1に開示の変速機は、軸に結合する円環状の第1ハブ及び第2ハブと、第1ハブの外周に配置され第1ハブに対して回転方向に係合可能かつ軸方向に移動可能な第1リングと、第2ハブの外周に配置され第2ハブに対して回転方向に係合可能かつ軸方向に移動可能な第2リングと、を備え、第1歯にかみ合う第1ドグ歯が第1リングの軸方向の端面に設けられ、第2歯にかみ合う第2ドグ歯が第2リングの軸方向の端面に設けられている。
 この変速機では、第1歯に第1ドグ歯がかみ合い第1ギヤが駆動する低いギヤ段から第2ギヤが駆動する高いギヤ段へ切り替えるときに、第1歯と第1ドグ歯とのかみ合いを解除する方向に第1リングを移動させる。これにより、駆動トルクの途切れを抑制した変速、いわゆるシームレスシフトを達成できる。
 しかし、第1歯と第1ドグ歯とのかみ合いを解除するときに、シフトフォークを固定するシフトロッド、第1リングに取り付けられるシフトフォーク、及び、第1リングが一体となって移動するので、移動したシフトフォーク及び第1リングを静止させるときの衝撃が大きい。
 そこで出願人は、シフトロッドとシフトフォークとの間にばねを配置し、第1歯と第1ドグ歯とのかみ合いを解除するときにシフトロッドを先に移動させた後、ばねの弾性力によってシフトフォーク及び第1リングを移動させ、移動したシフトフォーク及び第1リングが静止するときの衝撃をばねで緩衝する発明について特許出願した(この出願時に未公開の特許文献2)。
特開2012-127471号公報 PCT/JP2019/48876
 しかしながら特許文献2の技術では、シフトフォーク及び第1リングを静止させる衝撃をばねが全て受けるので、弾性力の大きなばねを採用しなければならないという問題点がある。弾性力の大きなばねを採用すると、ばねが変位するために必要なスペースが大きくなり、また、大きな弾性力を得るためにばねに加える力が大きくなるので、組み付け性が悪化する。
 本発明はこの問題点を解決するためになされたものであり、ばねに要求される弾性力を抑制しつつシームレスシフトを達成できる変速機を提供することを目的としている。
 この目的を達成するために本発明の変速機は、軸に配置され所定のギヤ段を構成し軸方向の端面に第1歯が設けられた第1ギヤと、第1ギヤが構成するギヤ段よりも高いギヤ段を構成し軸に配置され軸方向の端面に第2歯が設けられた第2ギヤと、軸に配置され軸方向の端面に第3歯が設けられた第3ギヤと、第1ギヤ、第2ギヤ及び第3ギヤを軸に選択的に結合するシフト装置と、を備え、シフト装置は、軸に結合する円環状の第1ハブ及び第2ハブと、第1ハブの外周に配置され第1ハブに対して回転方向に係合可能かつ軸方向に移動可能であって第1歯にかみ合う第1ドグ歯が軸方向の端面に設けられ、もう片方の端面に第3歯にかみ合う第3ドグ歯が設けられた第1リングと、第2ハブの外周に配置され第2ハブに対して回転方向に係合可能かつ軸方向に移動可能であって第2歯にかみ合う第2ドグ歯が軸方向の端面に設けられた第2リングと、第1リングに取り付けられる第1フォークと、第2リングに取り付けられる第2フォークと、第1カム溝および第2カム溝が形成されたシフトドラムと、第1カム溝に係合する第1係合部を有し、第1カム溝に沿って第1フォークを軸方向に移動させる第1ロッドと、第2カム溝に係合する第2係合部を有し、第2カム溝に沿って第2フォークを軸方向に移動させる第2ロッドと、を備え、シフトドラムは、第1ロッド及び第2ロッドを中立位置に設定する中立領域と、第2ドグ歯が第2歯にかみ合うように第2ロッドの軸方向の位置を設定し、第1歯にかみ合う第1ドグ歯のかみ合いを解除するように第1ロッドの軸方向の位置を設定する解除領域と、を備え、シフト装置は、第1ロッドと第1フォークとの間に介在し、解除領域において弾性力によって第1フォークを軸方向に付勢するばねと、第1ロッド及び第1フォークの一方に形成された軸方向に延びる長穴と、第1ロッド及び第1フォークの他方に固定され長穴の中に配置されるピンと、を備え、長穴は、中立領域においてピンが存在する第1端部を備え、第1端部から軸方向に延び、解除領域においてピンが存在する第1部と、第1端部の第1端部につながる第1端部を備え、第1端部から軸方向に延びる第2部と、を備え、第1部および第2部は、第1端部どうしが周方向につながり、互いに軸方向の反対側に延び、第2部の周方向の中心位置は、第1部の周方向の中心位置に対して周方向の第1方向にずれている。
 請求項1記載の変速機によれば、シフトドラムの解除領域により、第2ドグ歯が第2歯にかみ合うように第2ロッドの軸方向の位置が設定され、第1歯にかみ合う第1ドグ歯のかみ合いを解除するように第1ロッドの軸方向の位置が設定される。第1ロッドと第1フォークとの間に介在するばねは、解除領域において弾性力によって第1フォークを軸方向に付勢する。これによりシームレスシフトを達成できる。
 第1ロッド及び第1フォークの一方に長穴が形成され、第1ロッド及び第1フォークの他方に固定されたピンが、長穴の内側に配置される。長穴の第1部および第2部は、第1端部どうしが周方向につながり、互いに軸方向の反対側に延びる。第2部の周方向の中心位置は、第1部の周方向の中心位置に対して周方向の第1方向にずれている。ピンは、解除領域において第1部に存在し、中立領域において第1端部に存在する。これにより、ばねの復元によって移動した第1フォーク及び第1リングを、第1部の第1端部にピンを当てて静止できるので、ばねに要求される弾性力を抑制できる。
 請求項2記載の変速機によれば、第2部の第1端部の第1方向の壁面と、第1部の第1端部の、第1方向の反対側の第2方向の壁面と、の間の周方向の距離は、第1ロッドの径方向の外側へ向かうにつれて長くなる。これにより請求項1の効果に加え、中立領域において第1フォークに対して第1ロッドが相対回転する大きさを確保できる。
 請求項3記載の変速機によれば、シフトチェック機構により、中立領域において第1ロッドの第1凹部にボールが押し付けられ、第1歯に第1ドグ歯がかみ合うときに第1ロッドの第3凹部にボールが押し付けられ、第3歯に第3ドグ歯がかみ合うときに第1ロッドの第2凹部にボールが押し付けられる。第2凹部および第3凹部は、それぞれの中心が、第1凹部の中心に対して第1ロッドの周方向の両側に位置するので、第2凹部や第3凹部にボールが押し付けられると、第1ロッドにねじりモーメントが生じる。よって、請求項1又は2の効果に加え、第1部または第2部に沿って移動したピンを第1端部で静止させ易くできる。
 請求項4記載の変速機によれば、第2凹部の中心にボールが押し付けられるときは第2部にピンが位置するので、第3歯と第3ドグ歯とがかみ合っているときにコーストトルクが加わり、第3歯から第3ドグ歯が抜ける方向の力が発生するときに、ピンの移動を長穴が制限し、第3ドグ歯が抜けないようにできる。また、第3凹部の中心にボールが押し付けられるときは第1部にピンが位置するので、第1歯と第1ドグ歯とがかみ合っているときにコーストトルクが加わり、第1歯から第1ドグ歯が抜ける方向の力が発生するときに、ピンの移動を長穴が制限し、第1ドグ歯が抜けないようにできる。ドグ歯が抜ける方向の力をばねが受けなくて良いので、請求項3の効果に加え、ばねに要求される弾性力をさらに小さくできる。
 請求項5記載の変速機によれば、第2凹部の周方向の長さは第2凹部の軸方向の長さ以上であり、第3凹部の周方向の長さは第3凹部の軸方向の長さ以上である。よって、請求項3又は4の硬化に加え、第2凹部および第3凹部にボールを押し付けて第1ロッドにねじりモーメントを生じさせ易くできる。
 請求項6記載の変速機によれば、ボールが第1凹部を押し付けている状態から第1ロッドが軸方向に移動してボールが第2凹部を押し付けるときは、初めに第2凹部の周方向の斜面にボールが接する。また、ボールが第1凹部を押し付けている状態から第1ロッドが軸方向に移動してボールが第3凹部を押し付けるときは、初めに第3凹部の周方向の斜面にボールが接する。よって、請求項3から5のいずれかの効果に加え、第1ロッドにモーメントをさらに生じさせ易くできる。
 請求項7記載の変速機によれば、第2凹部の中心にボールが押し付けられるときは第2凹部の軸方向の斜面にボールが接する。また、第3凹部の中心にボールが押し付けられるときは第3凹部の軸方向の斜面にボールが接する。よって、請求項3から6のいずれかの効果に加え、第1ロッドの軸方向の位置決めをし易くできる。
 請求項8記載の変速機によれば、第1凹部は、互いに軸方向を向く2つの斜面を備え、ボールは、2つの斜面の間を斜面に沿って移動できる。よって、請求項3から7のいずれかの効果に加え、ボールが第1凹部を押し付けるときに、第1ロッドを回転させることができる。
 請求項9記載の変速機によれば、第1凹部の2つの斜面から等しい距離にある直線を含む仮想平面は、第1ロッドに垂直に交わる平面に対して角度β(0°<β<90°)だけ傾き、仮想平面が平面に対して傾く方向は、ボールが押し付けられる方向から見て、第2凹部の中心が、第1凹部の中心に対して第1ロッドの周方向にずれる方向と同じであり、第3凹部の中心が、第1凹部の中心に対して第1ロッドの周方向にずれる方向と同じである。これにより、第1凹部の斜面にボールが押し付けられた状態で、第1ロッドが軸方向に移動すると、第1凹部の斜面に回転方向の力が生じるので、第1ロッドを回転させることができる。その結果、第1端部にあるピンの回転方向の位置を変えられるので、請求項8の効果に加え、第1ロッドの軸方向の移動をピンが規制しないようにできる。
 なお、2つの斜面から等しい距離にある直線を含む仮想平面と第1ロッドに垂直に交わる平面とのなす角β、斜面とボールとの摩擦係数μとするときに、第1凹部はβ≧tan-1μを満たす。これにより、斜面とボールとの摩擦によって第1ロッドが移動できなくならないようにできる。
 請求項10記載の変速機によれば、角度βは、第1歯に第1ドグ歯がかみ合うときに第1部にピンが位置し、第3歯に第3ドグ歯がかみ合うときに第2部にピンが位置する角度に設定されている。よって、請求項9の効果に加え、ピンの移動を第1ロッドが規制しないようにできる。
一実施の形態における変速機のスケルトン図である。 第1リングが配置された第1ハブの斜視図である。 第1ロッド及び第2ロッドが中立位置にある変速機の模式図である。 第1フォークが配置された第1ロッドの断面図である。 (a)は図4の矢印Va方向から見た長穴の平面図であり、(b)は変形例における長穴の平面図であり、(c)は別の変形例における長穴の平面図である。 (a)は図3の矢印VIa方向から見た第1ロッドの平面図であり、(b)は図6(a)のVIb-VIb線における第1ロッドの断面図であり、(c)は図6(a)のVIc-VIc線における第1ロッドの断面図であり、(d)は図6(a)のVId-VId線における第1ロッドの断面図である。 低速段のドライブ走行時の変速機の模式図である。 低速段のコースト走行時の変速機の模式図である。 低速段から高速段へ切り替える初期の変速機の模式図である。 低速段から高速段へ切り替える中期の変速機の模式図である。 低速段から高速段へ切り替える終期の変速機の模式図である。
 以下、本発明の好ましい実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず図1を参照して本発明の変速機1の概略構成を説明する。図1は一実施の形態における変速機1のスケルトン図である。変速機1は、動力が入力される駆動軸2と、駆動軸2と平行に配置される被動軸3とを備え、被動軸3に出力ギヤ4が配置されている。駆動軸2及び被動軸3は、複数のギヤ段を構成する1速ギヤ10、2速ギヤ20、3速ギヤ30、4速ギヤ40、5速ギヤ50及び6速ギヤ60を支持する。本実施の形態では変速機1は自動車(図示せず)に搭載されている。
 1速ギヤ10は、駆動軸2に相対回転不能に固定された駆動ギヤ11と、駆動ギヤ11と常にかみ合いつつ被動軸3に相対回転可能に固定された被動ギヤ12と、を備える。2速ギヤ20は、駆動軸2に相対回転可能に固定された駆動ギヤ21と、駆動ギヤ21と常にかみ合いつつ被動軸3に相対回転不能に固定された被動ギヤ22と、を備える。3速ギヤ30は、駆動軸2に相対回転不能に固定された駆動ギヤ31と、駆動ギヤ31と常にかみ合いつつ被動軸3に相対回転可能に固定された被動ギヤ32と、を備える。
 4速ギヤ40は、駆動軸2に相対回転可能に固定された駆動ギヤ41と、駆動ギヤ41と常にかみ合いつつ被動軸3に相対回転不能に固定された被動ギヤ42と、を備える。5速ギヤ50は、駆動軸2に相対回転可能に固定された駆動ギヤ51と、駆動ギヤ51と常にかみ合いつつ被動軸3に相対回転不能に固定された被動ギヤ52と、を備える。6速ギヤ60は、駆動軸2に相対回転可能に固定された駆動ギヤ61と、駆動ギヤ61と常にかみ合いつつ被動軸3に相対回転不能に固定された被動ギヤ62と、を備える。
 変速機1は、駆動軸2や被動軸3にギヤを選択的に結合するシフト装置70をさらに備えている。シフト装置70は、第1ハブ71、第2ハブ72、第3ハブ73、第1リング81、第2リング82、第3リング83、第1フォーク101、第2フォーク102、第3フォーク103、第1ロッド104、第2ロッド106、第3ロッド108及びシフトドラム110を備えている。
 第1ハブ71は、駆動ギヤ41と駆動ギヤ61との間に配置され駆動軸2に結合する円環状の部材である。第2ハブ72は、駆動ギヤ21と駆動ギヤ51との間に配置され駆動軸2に結合する円環状の部材である。第3ハブ73は、被動ギヤ12と被動ギヤ32との間に配置され被動軸3に結合する円環状の部材である。
 駆動ギヤ41の軸方向の端面には、第1ハブ71へ向けて軸方向に突出する第1歯43が設けられている。駆動ギヤ61の軸方向の端面には、第1ハブ71へ向けて軸方向に突出する第3歯63が設けられている。駆動ギヤ51の軸方向の端面には、第2ハブ72へ向けて軸方向に突出する第2歯53が設けられている。駆動ギヤ21の軸方向の端面には、第2ハブ72へ向けて軸方向に突出する第4歯23が設けられている。被動ギヤ12の軸方向の端面には、第3ハブ73へ向けて軸方向に突出する第5歯13が設けられている。被動ギヤ32の軸方向の端面には、第3ハブ73へ向けて軸方向に突出する第6歯33が設けられている。
 第1リング81、第2リング82、第3リング83は、第1ハブ71、第2ハブ72、第3ハブ73に対してそれぞれ回転方向に係合可能かつ軸方向に移動可能に、第1ハブ71、第2ハブ72、第3ハブ73の外周にそれぞれ配置されている。第1リング81の軸方向の端面には、駆動ギヤ41へ向けて軸方向に突出する第1ドグ歯84,85(図3参照)、及び、駆動ギヤ61へ向けて軸方向に突出する第3ドグ歯88,89(図3参照)が設けられている。
 第2リング82の軸方向の端面には、駆動ギヤ51へ向けて軸方向に突出する第2ドグ歯93,94(図3参照)、及び、駆動ギヤ21へ向けて軸方向に突出する第4ドグ歯97,98(図3参照)が設けられている。第3リング83の軸方向の端面には、被動ギヤ12へ向けて軸方向に突出する第5ドグ歯(図示せず)、及び、被動ギヤ32へ向けて軸方向に突出する第6ドグ歯(図示せず)が設けられている。
 第1フォーク101、第2フォーク102、第3フォーク103は、第1リング81、第2リング82、第3リング83にそれぞれ取り付けられる。第1フォーク101、第2フォーク102、第3フォーク103は、第1ロッド104、第2ロッド106、第3ロッド108にそれぞれ固定されている。
 シフトドラム110は、周方向に延びる第1カム溝111、第2カム溝112、第3カム溝113が外周に形成された円柱状の部材である。シフトドラム110はケースCに回転可能に固定されており、モータ(図示せず)により中心軸の周りを回転する。第1ロッド104に配置された第1係合部105は第1カム溝111に係合し、第2ロッド106に配置された第2係合部107は第2カム溝112に係合する。第3ロッド108に配置された第3係合部109は第3カム溝113に係合する。
 シフトドラム110は、シフトレバー(図示せず)の操作信号に基づき、或いはアクセルペダル(図示せず)の操作によるアクセル開度および車速信号等に基づき回転する。シフトドラム110が回転すると、第1カム溝111、第2カム溝112、第3カム溝113に第1係合部105、第2係合部107、第3係合部109がそれぞれガイドされた第1ロッド104、第2ロッド106、第3ロッド108を介して、第1フォーク101、第2フォーク102、第3フォーク103が軸方向に移動する。第1フォーク101、第2フォーク102、第3フォーク103の軸方向の移動に伴い、第1リング81、第2リング82、第3リング83は軸方向に移動する。
 図2を参照して第1ハブ71及び第1リング81について説明する。図2は第1リング81が配置された第1ハブ71の斜視図である。第2ハブ72及び第3ハブ73の構成は、第1ハブ71の構成と同じであり、第2リング82及び第3リング83の構成は、第1リング81の構成と同じである。従って、第2ハブ72、第3ハブ73、第2リング82及び第3リング83の説明は省略する。
 図2に示すように第1ハブ71の内周面には、駆動軸2(図1参照)に結合するスプライン74が形成されている。第1ハブ71の外周面には、第1ハブ71の中心軸Oと平行な溝75が形成されている。溝75は、第1ハブ71の軸方向の全長に亘って形成されている。
 第1リング81は、第1リング81の中心軸Oに沿って片方の端面から突出する第1ドグ歯84,85と、もう片方の端面から軸方向へ突出する第3ドグ歯88,89と、を備えている。第1ハブ71及び第1リング81の中心軸Oは駆動軸2の中心軸と一致する。本実施形態では、第1ドグ歯84は第3ドグ歯88と同じ位置に設けられており、第1ドグ歯85は第3ドグ歯89と同じ位置に設けられている。第1ドグ歯84は第1ドグ歯85よりも軸方向に長く、第3ドグ歯88は第3ドグ歯89よりも軸方向に長い。第1ドグ歯84は第1ドグ歯85と円周方向に交互に配置されており、第3ドグ歯88は第3ドグ歯89と円周方向に交互に配置されている。
 第1ドグ歯84,85は、円周方向の一方を向く第1面86と、第1面86の反対側の面であって円周方向の他方を向く第2面87と、を備えている。第3ドグ歯88,89は、円周方向の一方を向く第1面90と、第1面90の反対側の面であって円周方向の他方を向く第2面91と、を備えている。第1面86,90は、中心軸Oに平行な仮想平面(図示せず)に対して傾く傾斜面である。第2面87,91は、中心軸Oに平行な面である。第1面86,90は、第1リング81から軸方向へ離れるにつれて、それぞれ第2面87,91へ近づくように傾斜している。
 第1ドグ歯84及び第3ドグ歯88の内面には、中心軸Oに平行な歯92が設けられている。歯92は、第1ドグ歯84及び第3ドグ歯88の全長に亘って切れ目なく連なっている。第1リング81の歯92は、第1ハブ71の溝75にはまり合うので、第1リング81は第1ハブ71に対して軸方向に移動できるが、第1リング81は第1ハブ71の周りを回転できない。
 図3は第1ロッド104及び第2ロッド106が中立位置にある変速機1の模式図である。図3では、シフトドラム110の第3カム溝113、駆動ギヤ21の図示が省略されている。シフトドラム110の第1カム溝111及び第2カム溝112にそれぞれ係合する第1係合部105及び第2係合部107が、シフトドラム110の中立領域114に位置することにより、第1ロッド104及び第2ロッド106が中立位置に設定される。
 第1ロッド104と第1フォーク101との間には、弾性力によって第1フォーク101を軸方向に付勢するばね129(図4参照)が配置されている。同様に、第2ロッド106と第2フォーク102との間、第3ロッド108と第3フォーク103との間にも、弾性力によって第2フォーク102や第3フォーク103を軸方向に付勢するばね(図示せず)が配置されている。第2ロッド106と第2フォーク102との間や第3ロッド108と第3フォーク103との間にばねを配置する構造は、第1ロッド104と第1フォーク101との間にばね129を配置する構造と同じなので、説明を省略する。
 図4は第1フォーク101が配置された第1ロッド104の、第1ロッド104が中立位置にあるときの断面図である。図4では、第1ロッド104の軸方向の一部、第1フォーク101の一部の図示が省略されている。第1フォーク101の取付部120は筒状に形成されており、第1ロッド104の外周に取り付けられている。取付部120には、厚さ方向に貫通し軸方向に延びる長穴121が形成されている。筒部122は、第1ロッド104と間隔をあけて第1ロッド104の外周を取り囲む。筒部122の片方の端部は、取付部120に結合している。筒部122のもう片方の端部には、径方向の内側へ向かって突出する凸部123(ストッパ)が設けられている。
 第1ロッド104には、軸方向に互いに間隔をあけて溝が形成されており、その溝に止め輪124,125がそれぞれ固定されている。止め輪124は筒部122の内側に位置する。第1ロッド104には、止め輪124,125の軸方向の内側に、止め輪124,125の外径よりも外径が大きなワッシャ126,127がそれぞれ配置されている。ワッシャ126,127は、軸方向に互いに間隔をあけて、筒部122の内側に配置されている。
 ワッシャ127と筒部122の凸部123との間に、円環状のゴム製、合成樹脂製等の弾性体128が介在する。ワッシャ126とワッシャ127との間にばね129が配置されている。本実施形態ではばね129は圧縮コイルばねである。ワッシャ126とワッシャ127との間の距離は、ばね129の自由長の長さよりも短いので、ばね129に予荷重が加えられている。予荷重が加えられたばね129の弾性力により、ワッシャ126は止め輪124に押し付けられており、ワッシャ127は止め輪125に押し付けられている。
 ワッシャ126と取付部120との間に、円筒状のスペーサ130(ストッパ)が配置されている。スペーサ130と取付部120との間に、円環状のゴム製や合成樹脂製の弾性体131が介在する。弾性体128,131の静ばね定数は、ばね129の静ばね定数よりも小さい。
 取付部120、弾性体131、スペーサ130、ワッシャ126は互いに隙間なく並んでおり、ワッシャ127、弾性体128、凸部123は互いに隙間なく並んでいる。予荷重が加えられたばね129の弾性力によって、スペーサ130とワッシャ126との間に隙間ができ難く、弾性体128と凸部123との間に隙間ができ難いので、第1ロッド104が中立位置にあるときに、第1ロッド104における第1フォーク101の軸方向の位置が、がたつき無く固定される。ばね129の復元は止め輪124,125で規制されているので、第1ロッド104が中立位置にあるときに、第1フォーク101(取付部120)にばね129の弾性力は加えられない。
 第1ロッド104のうち取付部120が配置される部位には、第1ロッド104の中心軸Oを通る穴132が形成されている。ピン133は穴132に固定され、ピン133の端部は長穴121の中に配置されている。ピン133と長穴121との間の周方向の隙間の分だけ、第1ロッド104は、第1フォーク101の取付部120に対して相対回転できる。
 図5(a)は図4の矢印Va方向から見た長穴121の平面図である。長穴121は、第1部134及び第2部142を備えている。第1部134は、軸方向の第1端部135、第1端部135の軸方向の反対側の第2端部136、及び、第2端部136と第1端部135との間の中間部137を備えている。第2部142は、軸方向の第1端部143、第1端部143の反対側の第2端部144、及び、第2端部144と第1端部143との間の中間部145を備えている。
 長穴121の第1端部135,143は、互いに周方向に重なる部位である。第2端部136,144は、取付部120の外周面に第2端部136,144が形成する縁が、円弧状の部位である。第1部134及び第2部142は、第1端部135,143同士が取付部120の周方向につながり、第2端部136,144が互いに軸方向の反対側に位置する。第2部142の周方向の中心位置は、第1部134の周方向の中心位置に対して、周方向の第1方向(矢印I方向)にずれている。第1ロッド104が中立位置にあるときに、ピン133は第1端部135,143に位置する。
 第1部134の周方向の幅はピン133の太さよりも大きいので、第1部134の第2端部136の軸方向の壁面139にピン133が当たるまで、第1ロッド104はばね129を圧縮し、第1フォーク101に対して軸方向に相対移動できる。圧縮されたばね129が復元するときは、ピン133は第1端部135の軸方向の壁面138に当たって止まる。
 また、第2部142の周方向の幅はピン133の太さよりも大きいので、第2部142の第2端部144の軸方向の壁面147にピン133が当たるまで、第1ロッド104はばね129を圧縮し、第1フォーク101に対して軸方向に相対移動できる。圧縮されたばね129が復元するときは、ピン133は第1端部143の軸方向の壁面146に当たって止まる。
 第2部142の第1端部143の第1方向(矢印I方向)の壁面148と、第1部134の第1端部135の、第1方向の反対側の第2方向(矢印II方向)の壁面140と、の間の周方向の距離は、第1ロッド104の中心線Oから径方向の外側(紙面手前側)へ向かうにつれて長くなる。これにより、第1端部135,143においてピン133は長穴121に対して相対回転し易くなる。
 第2部142の中間部145の第1方向(矢印I方向)の壁面149は、第2部142の第1端部143の第1方向の壁面148に滑らかにつながり、第1部134の中間部137の第2方向(矢印II方向)の壁面141は、第1部134の第1端部135の第2方向の壁面140に滑らかにつながる。これにより、圧縮されたばね129が復元するときに、第1部134の壁面141に沿わせてピン133を第1端部135へ向けて移動させ、壁面138に当てて静止させ易くできる。同様に、圧縮されたばね129が復元するときに、第2部142の壁面149に沿わせてピン133を第1端部143へ向けて移動させ、壁面146に当てて静止させ易くできる。
 本実施形態では、第1部134の壁面140,141を含む平面、及び、第2部142の壁面148,149を含む平面は、第1ロッド104の中心線Oに平行(ねじれの位置にない)である。これにより、ピン133が第2端部136,144に位置するときに、シフトチェック機構170(後述する)と協働して第1フォーク101に対して第1ロッド104が回転したときのピン133と第2端部136,144の壁面との摩擦を抑制できる。
 図5(b)は変形例における長穴150の平面図である。長穴150は、軸方向の第1端部135、第2端部136及び中間部137を備える第1部151と、軸方向の第1端部143、第2端部144及び中間部145を備える第2部154と、を備えている。第1部151の第2端部136及び第2部154の第2端部144は、第1ロッド104の中心線Oを含む平面上にある。
 第2部154の第1端部143の第1方向(矢印I方向)の壁面155と、第1部151の第1端部135の、第1方向の反対側の第2方向(矢印II方向)の壁面152と、の間の周方向の距離は、第1ロッド104の中心線Oから径方向の外側(紙面手前側)へ向かうにつれて長くなる。これにより、第1端部135,143においてピン133は長穴150に対して相対回転し易くなる。
 第2部154の中間部145の第1方向(矢印I方向)の壁面156は、第2部154の第1端部143の第1方向の壁面155に滑らかにつながり、第1部151の中間部137の第2方向(矢印II方向)の壁面153は、第1部151の第1端部135の第2方向の壁面152に滑らかにつながる。これにより、圧縮されたばね129が復元するときに、第1部151の壁面153に沿わせてピン133を第1端部135へ向けて移動させ、壁面138に当てて静止させ易くできる。同様に、圧縮されたばね129が復元するときに、第2部154の壁面156に沿わせてピン133を第1端部143へ向けて移動させ、壁面146に当てて静止させ易くできる。
 本実施形態では、第1部151の壁面152,153を含む平面、及び、第2部154の壁面155,156を含む平面は、第1ロッド104の中心線Oに斜めに交わる。これにより、第1端部135,143の軸方向の壁面138,146の面積を、長穴121(図5(a)参照)における壁面138,146の面積に比べ、広くできる。また、ピン133が第2端部136,144に位置するときに、シフトチェック機構170(後述する)と協働して第1フォーク101に対して第1ロッド104を回転させる反力を得やすくなる。
 図5(c)は別の変形例における長穴157の平面図である。長穴157は、軸方向の第1端部135、第2端部136及び中間部137を備える第1部158と、軸方向の第1端部143、第2端部144及び中間部145を備える第2部161と、を備えている。第1部158の第2端部136及び第2部161の第2端部144は、第1ロッド104の中心線Oを含む平面上にある。
 第2部161の第1端部143の第1方向(矢印I方向)の壁面162と、第1部158の第1端部135の、第1方向の反対側の第2方向(矢印II方向)の壁面159と、の間の周方向の距離は、第1ロッド104の中心線Oから径方向の外側(紙面手前側)へ向かうにつれて長くなる。これにより、第1端部135,143においてピン133は長穴157に対して相対回転し易くなる。
 第2部161の中間部145の第1方向(矢印I方向)の壁面163は、第2部161の第1端部143の第1方向の壁面162に滑らかにつながり、第1部158の中間部137の第2方向(矢印II方向)の壁面160は、第1部158の第1端部135の第2方向の壁面159に滑らかにつながる。これにより、圧縮されたばね129が復元するときに、第1部158の壁面160に沿わせてピン133を第1端部135へ向けて移動させ、壁面138に当てて静止させ易くできる。同様に、圧縮されたばね129が復元するときに、第2部161の壁面163に沿わせてピン133を第1端部143へ向けて移動させ、壁面146に当てて静止させ易くできる。
 本実施形態では、第1部158の壁面159,160を含む平面、及び、第2部161の壁面162,163を含む平面は、第1ロッド104の中心線Oに平行である。これによりばね129が復元するときに、ピン133を第1端部135,143へ向けて移動させ、壁面138,146に当てて静止させ易くできる。さらに、ピン133が第2端部136,144に位置するときに、シフトチェック機構170(後述する)と協働して第1フォーク101に対して第1ロッド104を回転させる反力を得やすくなる。
 図3に戻って説明する。駆動ギヤ41(第1ギヤ)の第1歯43は、高歯43aと、高歯43aよりも歯たけが短い並歯43bと、を備えている。高歯43aは並歯43bと円周方向に交互に配置されている。第1歯43は、円周方向の一方を向く第3面44と、第3面44の反対側の面であって円周方向の他方を向く第4面45と、を備えている。第3面44は第1リング81の第1面86に向き合い、第4面45は第1リング81の第2面87に向き合う。
 第1面86及び第3面44は、第1面86と第3面44とを接触させる方向のトルクに応じて駆動ギヤ41と第1リング81とが軸方向に離隔する推力を発生させる傾斜面である。第3面44は、駆動ギヤ41から離れる方向へ向かうにつれて、第4面45へ近づくように傾斜している。中心軸Oに平行な仮想平面(図示せず)に対する第3面44の傾斜角は、第1面86の傾斜角αと同じである。
 第2面87及び第4面45は、第2面87と第4面45とを接触させてトルクを伝達するときに、駆動ギヤ41と第1リング81とが軸方向に離隔しない面である。本実施形態では第4面45は中心軸Oに平行な面である。
 駆動ギヤ51(第2ギヤ)の第2歯53は、高歯53aと、高歯53aよりも歯たけが短い並歯53bと、を備えている。高歯53aは並歯53bと円周方向に交互に配置されている。第2歯53は、円周方向の一方を向く第3面54と、第3面54の反対側の面であって円周方向の他方を向く第4面55と、を備えている。
 第2リング82は、第2リング82の片方の端面から突出する第2ドグ歯93,94を備えている。第2ドグ歯93は第2ドグ歯94よりも軸方向に長い。第2ドグ歯93は第2ドグ歯94と円周方向に交互に配置されている。第2ドグ歯93,94は、円周方向の一方を向く第1面95と、第1面95の反対側の面であって円周方向の他方を向く第2面96と、を備えている。第1面95は、中心軸Oに平行な仮想平面(図示せず)に対して傾く傾斜面である。第2面96は中心軸Oに平行な面である。第1面95は、第2リング82から軸方向へ離れるにつれて、第2面96へ近づくように傾斜している。第1面95は駆動ギヤ51の第3面54に向き合い、第2面96は駆動ギヤ51の第4面55に向き合う。
 第1面95及び第3面54は、第1面95と第3面54とを接触させる方向のトルクに応じて駆動ギヤ51と第2リング82とが軸方向に離隔する推力を発生させる傾斜面である。第3面54は、駆動ギヤ51から離れる方向へ向かうにつれて、第4面55へ近づくように傾斜している。中心軸Oに平行な仮想平面(図示せず)に対する第3面54の傾斜角は、第1面95の傾斜角αと同じである。
 第2面96及び第4面55は、第2面96と第4面55とを接触させてトルクを伝達するときに、駆動ギヤ51と第2リング82とが軸方向に離隔しない面である。本実施形態では第4面55は中心軸Oに平行な面である。
 駆動ギヤ61(第3ギヤ)の第3歯63は、高歯63aと、高歯63aよりも歯たけが短い並歯63bと、を備えている。高歯63aは並歯63bと円周方向に交互に配置されている。第3歯63は、円周方向の一方を向く第3面64と、第3面64の反対側の面であって円周方向の他方を向く第4面65と、を備えている。第3面64は第1リング81の第1面90に向き合い、第4面65は第1リング81の第2面91に向き合う。
 第1面90及び第3面64は、第1面90と第3面64とを接触させる方向のトルクに応じて駆動ギヤ61と第1リング81とが軸方向に離隔する推力を発生させる傾斜面である。第3面64は、駆動ギヤ61から離れる方向へ向かうにつれて、第4面65へ近づくように傾斜している。中心軸Oに平行な仮想平面(図示せず)に対する第3面64の傾斜角は、第1面90の傾斜角αと同じである。
 第2面91及び第4面65は、第2面91と第4面65とを接触させてトルクを伝達するときに、駆動ギヤ61と第1リング81とが軸方向に離隔しない面である。本実施形態では第4面65は中心軸Oに平行な面である。
 シフトチェック機構170は、第1ロッド104に形成された第1凹部171、第2凹部172及び第3凹部173と、第1凹部171、第2凹部172及び第3凹部173のいずれかに当たるボール174と、ボール174を第1ロッド104に押し付けるばね(コイルばね)175と、を備えている。ボール174及びばね175は、ケースC(図1参照)に取り付けられている。シフトチェック機構170は、第2ロッド106や第3ロッド108にも設けられている。第2ロッド106及び第3ロッド108のシフトチェック機構170は、第1ロッド104のシフトチェック機構170と構成が同じなので、同じ符号を付して説明を省略する。
 シフトチェック機構170は、変速のときの第1ロッド104の位置決めをする。第1凹部171は、中立位置においてボール174が押し付けられる。第3凹部173は、第1歯43に第1ドグ歯84,85がかみ合うときにボール174が押し付けられる。第2凹部172は、第3歯63に第3ドグ歯88,89がかみ合うときにボール174が押し付けられる。
 図6(a)は図3の矢印VIa方向から見た第1ロッド104の平面図である。図6(a)ではボール174及びばね175の図示が省略されている。図6(b)は図6(a)のVIb-VIb線における第1ロッド104の断面図である。図6(b)ではボール174と共に第1ロッド104が図示されている。
 第1凹部171は、第1ロッド104の周方向に延びる凹みである。第1凹部171の縁176の形状は楕円状である。第1凹部171は、軸方向に互いに向き合う2つの斜面177を備えている。2つの斜面177にボール174が押し付けられる。
 第1凹部171の2つの斜面177から等しい距離にある直線178は、第1ロッド104の中心軸Oに垂直な平面179に斜めに交わる。第1凹部171は、直線178を含む仮想平面(図示せず)と平面179とのなす角をβとし、斜面177とボール174との摩擦係数をμとするときに、β≧tan-1μを満たす。これにより第1ロッド104が軸方向に移動するときに、斜面177を押し付けるボール174が、摩擦力に抗して第1凹部171の中を移動できる。
 図6(a)左方向へロッド104が移動して、第1凹部171の中を第2凹部172へ向かってボール174が移動すると、斜面177のなす角βにより、第1ロッド104は第1方向(矢印I方向)へ回転する。また、第1凹部171の中を第3凹部173へ向かってボール174が移動すると、斜面177のなす角βにより、第1ロッド104は第2方向(矢印II方向)へ回転する。
 直線178と縁176との交点を両端とする線分の長さである第1凹部171の長さは、ボール174の直径よりも長い。第1凹部171は、斜面177に押し付けられたボール174の直線178に沿う移動を、縁176にボール174が接するまで規制しないので、ボール174は2つの斜面177の間を斜面177に沿って移動できる。
 なお、第1凹部171の長さ及び斜面177のなす角βの上限は、中立領域114において、長穴121の第1端部135,143の壁面140,148の間をピン133が周方向に移動できる範囲で、第1フォーク101に対して第1ロッド104が相対回転したときに、ボール174が押し付けられた斜面177によって生じる軸方向の力により第1ロッド104が軸方向に移動しても、駆動ギヤ41,61に第1リング81がかみ合わないように設定される。
 第2凹部172及び第3凹部173は同じ大きさ及び同じ形状をした円錐状の凹みである。第2凹部172の縁181の形状、及び、第3凹部173の縁185の形状は花弁状である。第2凹部172の中心182及び第3凹部173の中心186は、第1凹部171の中心180に対して周方向の両側に位置する。第2凹部172及び第3凹部173は、平面179で区画される第1ロッド104の両側に位置する。本実施形態では、第2凹部172の中心182は、第1凹部171の中心180に対して第1方向(矢印I方向)にずれており、第3凹部173の中心186は、第1凹部171の中心180に対して第2方向(矢印II方向)にずれている。
 直線178を含む仮想平面は、第1ロッド104に垂直に交わる平面179に対して角度β(0°<β<90°)だけ傾き、仮想平面が平面179に対して傾く方向(図において半時計回り)は、ボール174が押し付けられる方向から見て、第2凹部172の中心182が、第1凹部171の中心180に対して第1ロッド104の周方向にずれる方向(図において半時計回り)と同じであり、第3凹部173の中心186が、第1凹部171の中心180に対して第1ロッド104の周方向にずれる方向(図において半時計回り)と同じである。
 これにより、第1凹部171の斜面177にボール174が押し付けられた状態で、第1ロッド104が軸方向に移動すると、第1凹部171の斜面177に回転方向の力が生じるので、第1ロッド104を回転させることができる。その結果、長穴121の第1端部135,143にあるピン133の回転方向の位置を変えられるので、第1ロッド104の軸方向の移動をピン133が規制しないようにできる。
 図6(c)は図6(a)のVIc-VIc線における第1ロッド104の断面図であり、図6(d)は図6(a)のVId-VId線における第1ロッド104の断面図である。図6(c)及び図6(d)では、ボール174と共に第1ロッド104が図示されている。
 図6(c)及び図6(d)に示すように、第2凹部172の中心182にボール174が押し付けられるときに、第2凹部172の互いに向き合う軸方向の斜面182にボール174は接し、第2凹部172の互いに向き合う周方向の斜面184とボール174との間に隙間ができる。これにより、第2凹部172の中心182にボール174が押し付けられるときの第1ロッド104の軸方向の位置決めができる。第1ロッド104がこの位置にあるときは、長穴121の第2部142にピン133が位置する。
 この状態から、図6(a)右方向へロッド104が移動して、第2凹部172の中を第1凹部171へ向かってボール174が移動すると、第2凹部172の軸方向の斜面183の片方とボール174との間に隙間ができ、第2凹部172の周方向の斜面184にボール174が接する。第2凹部172の周方向の斜面184にボール174が接してから第1凹部171へボール174が移動するように、花弁状の第2凹部172の斜面角度および深さが設定されているので、斜面184へのボール174の押し付けにより、第1ロッド104を第2方向(矢印II方向)へ回転させるモーメントを生じ易くできる。
 また、第2凹部172の周方向の長さ(第1ロッド104の外周面に沿った縁181の周方向の長さ)は、第2凹部172の軸方向の長さ以上なので、第2凹部172へのボール174の押し付けにより、第1ロッド104を第2方向(矢印II方向)へ回転させるモーメントが生じ易くなる。
 この状態から、さらに図6(a)右方向へロッド104が移動すると、第2凹部172から第1凹部171へボール174が移動する。ロッド104がさらに軸方向に移動すると、ボール174が押し付けられた第1凹部171の斜面177のなす角βにより第1ロッド104は第1方向(矢印I方向)へ回転する。
 ロッド104がさらに軸方向に移動して、第1凹部171から第3凹部173へボール174が移動すると、第3凹部173の周方向の斜面188にボール174が接する。ロッド104がさらに軸方向に移動すると、第3凹部173の軸方向の斜面183の片方にボール174が接する。最初に第3凹部173の周方向の斜面188にボール174が接するように、花弁状の第3凹部173の斜面角度および深さが設定されているので、斜面188へのボール174の押し付けにより、第1ロッド104を第1方向(矢印I方向)へ回転させるモーメントを生じ易くできる。
 第3凹部173の中心186にボール174が押し付けられると、図示はしないが、第2凹部172の中心182にボール174が押し付けられるときと同様に、第3凹部173の互いに向き合う軸方向の斜面187にボール174は接し、第3凹部173の互いに向き合う周方向の斜面188とボール174との間に隙間ができる。これにより、第3凹部173の中心186にボール174が押し付けられるときの第1ロッド104の軸方向の位置決めができる。第1ロッド104がこの位置にあるときは、長穴121の第1部134にピン133が位置する。
 また、第3凹部173の周方向の長さ(第1ロッド104の外周面に沿った縁185の周方向の長さ)は、第3凹部173の軸方向の長さ以上なので、第3凹部173へのボール174の押し付けにより、第1ロッド104を第1方向(矢印I方向)へ回転させるモーメントが生じ易くなる。
 図7から図11を参照して、高速段へ変速(シフトアップ)するときの変速機1の動作を説明する。本実施形態では一例として4速ギヤ40から5速ギヤ50への変速について説明するが、他の段へ変速する動作も同様なので、他のギヤ段のシフトアップの動作やシフトダウンの動作については説明を省略する。
 図7は低速段(4速ギヤ40)のドライブ走行時の変速機1の模式図である。図8は低速段のコースト走行時の変速機1の模式図である。図7から図11では、駆動ギヤ41,51,61、第1リング81、第2リング82の回転方向は、紙面に沿って下向き(矢印R方向)である。シフトドラム110の回転方向は、紙面に沿って上向き(矢印S方向)である。第1リング81及び第2リング82の第2面87,96は、第1リング81や第2リング82の回転方向に対面する。
 シフトドラム110を回転させて、シフトドラム110の中立領域114から第1かみ合い領域115へ第1係合部105が移動すると、第1ロッド104及び第1フォーク101が駆動ギヤ41(第1ギヤ)へ移動し、第1リング81の第1ドグ歯84,85が駆動ギヤ41の第1歯43にかみ合う。中立領域114では第1フォーク101にばね129(図4参照)の弾性力が加わらないので、ばね129の振動等が第1フォーク101に伝わることがない。この状態で第1フォーク101は第1ロッド104にがたつき無く固定されているので、第1ロッド104の移動に伴う第1フォーク101の位置精度を確保できる。
 第1リング81の第1ドグ歯84,85が駆動ギヤ41の第1歯43にかみ合うように第1ロッド104が移動すると、ボール174は、第3凹部173へ向かって斜面177に沿って第1凹部171の中を移動する。ボール174が押し付けられた斜面177のなす角βにより、第1ロッド104は第2方向(矢印II方向)へ回転する。ボール174が、第1凹部171を乗り越えて第3凹部173を押し付けると、第1ロッド104は第2方向(矢印II方向)へさらに回転する。これに伴い、ピン133が第2方向(矢印II方向)へ回転し、長穴121の第1部134の第1端部135の壁面140にピン133が当たる。
 なお、第1リング81の第1ドグ歯84,85が駆動ギヤ41の第1歯43に接する前に、第3凹部173がボール174に押し付けられ、且つ、長穴121の第1部134にピン133が位置するように、第1凹部171の角度β及び第3凹部173の位置は設定されている。これにより第1ロッド104及び第1フォーク101の軸方向の移動により、第1リング81を駆動ギヤ41へ向かって移動させ、第1リング81の第1ドグ歯84,85を駆動ギヤ41の第1歯43にかみ合わせることができる。
 同様に、第1リング81の第3ドグ歯88,89を駆動ギヤ61(図3参照)の第3歯63にかみ合わせるときは、第1リング81の第3ドグ歯88,89が駆動ギヤ61の第3歯63に接する前に、第2凹部172がボール174に押し付けられ、且つ、長穴121の第2部142にピン133が位置するように、第1凹部171の角度β及び第2凹部172の位置は設定されている。これにより第1ロッド104及び第1フォーク101の軸方向の移動により、第1リング81を駆動ギヤ61へ向かって移動させ、第1リング81の第3ドグ歯88,89を駆動ギヤ61の第3歯63にかみ合わせることができる。
 図7に示すように、駆動ギヤ41から被動ギヤ42(図1参照)へ動力が伝達されるドライブ走行時には、第1リング81の第2面87は駆動ギヤ41の第4面45に接している。このときに第1面86と第3面44との間に円周方向の隙間ができる。第2面87と第4面45とを接触させてトルクを伝達するときに、駆動ギヤ41と第1リング81とを軸方向に離隔する推力が作用しないので、第1カム溝111による第1係合部105の軸方向の移動の制限、第2面87と第4面45との摩擦、及び、ばね129(図4参照)の予荷重による弾性力等によってギヤ抜けを防ぎ、ドライブトルクを伝達する。
 図8に示すように、4速ギヤ40の被動ギヤ42(図1参照)から駆動ギヤ41へ動力が伝達されるコースト走行時には、駆動ギヤ41は第1リング81より速く回転するので、駆動ギヤ41の第3面44は第1リング81の第1面86に接する。このときに第2面87と第4面45との間に円周方向の隙間ができる。
 第1面86及び第3面44は、コースト時のトルクに応じて駆動ギヤ41と第1リング81とが軸方向に離隔する推力を発生させる。その推力によって第1フォーク101が軸方向に移動し、第1端部135の壁面138にピン133が当たることにより、取付部120の軸方向の移動が規制される。これにより第1ロッド104に対する第1フォーク101の軸方向の移動を制限する。よって、第1リング81の第1ドグ歯84,85と駆動ギヤ41の第1歯43とのかみ合いが保たれ、駆動ギヤ41の第3面44に第1リング81の第1面86が接する状態が維持される。
 なお、第1ロッド104は、シフトドラム110の第1カム溝111と第1係合部105との軸方向の隙間の分だけ、軸方向に移動する。第1ロッド104の第3凹部173の円錐状の面にボール174が押し付けられているので、第1ロッド104の軸方向の移動によって第1ロッド104は少し回転し、長穴121の中のピン133の周方向の位置が変化する。
 図9は低速段(4速ギヤ40)から高速段(5速ギヤ50)へ切り替える初期の変速機1の模式図である。図10は低速段から高速段へ切り替える中期の変速機1の模式図である。図11は低速段から高速段へ切り替える終期の変速機1の模式図である。
 図9に示すように、低速段(4速ギヤ40)のドライブ走行時にシフトドラム110を回転させてシフトドラム110の第1かみ合い領域115から解除領域116へ第1係合部105が移動すると、第2面87を第4面45に押し付けて駆動トルクを伝達している第1リング81は軸方向へ移動できないので、第1ロッド104の止め輪125(図4参照)がばね129を圧縮して、第1ロッド104は中立位置へ移動する。これにより筒部122の凸部123と弾性体128との間に隙間ができる。
 このときに、ボール174は、第3凹部173から第1凹部171へ移動する。第3凹部173から斜面177に沿って第1凹部171にボール164が移動するときに。ボール174が押し付けられた斜面177のなす角βにより、第1ロッド104は第1方向(矢印I方向)へ回転する。
 シフトドラム110の第1かみ合い領域115に第1係合部105が位置するときに、ピン133は長穴121の第1部134の第1端部135の壁面140に当たっているが、第1ロッド104の回転および軸方向の移動により、ピン133は、第1部134を第2端部136へ向かって移動する。第2端部136の軸方向の壁面139にピン133は近づくが、ピン133と壁面139との間には軸方向の隙間がある。これにより第1フォーク101の軸方向の相対移動が規制されないようにできる。一方、第2カム溝112の解除領域116のうち、第2ロッド106を中立位置に保つ保持部112aに第2係合部107が位置する間は、第2ロッド106は軸方向に移動しない。
 図10に示すように、さらにシフトドラム110を回転させると、第2カム溝112の解除領域116のうち傾斜部112bに第2係合部107が移動し、第2ロッド106は軸方向に移動する。その結果、第2フォーク102が駆動ギヤ51(第2ギヤ)へ移動し、第2リング82の第2ドグ歯93,94が駆動ギヤ51に近づく。
 なお、第2リング82の第2ドグ歯93,94が駆動ギヤ51の第2歯53に接する前に、第2凹部172がボール174に押し付けられ、且つ、長穴121の第2部142にピン133が位置するように、第1凹部171の角度β及び第2凹部172の位置は設定されている。これにより第2ロッド106及び第2フォーク102の軸方向の移動により、第2リング82が駆動ギヤ51へ向かって移動し、第2リング82の第2ドグ歯93の歯先が駆動ギヤ51の第2歯53の歯先に接する。第2リング82の第2ドグ歯93は、歯たけが第2ドグ歯94より長いので、第2ドグ歯93と駆動ギヤ51の高歯53aとをかみ合い易くできる。
 駆動ギヤ41(第1ギヤ)の第1歯43と第1リング81の第1ドグ歯84,85とがかみ合った状態で、駆動ギヤ51(第2ギヤ)の第2歯53と第2リング82の第2ドグ歯93とがかみ合うと、駆動ギヤ51は駆動ギヤ41より速く回転するので、4速側はコースト状態、5速側はドライブ状態となる。
 図11に示すように、4速ギヤ40では、第1リング81の第1面86と駆動ギヤ41の第3面44とが接触したコースト状態であり、第1面86及び第3面44の傾斜角αにより、トルクに応じて駆動ギヤ41と第1リング81とが軸方向に離隔する推力が生じる。その推力によって、第1ハブ71(図2参照)の外周面に形成された溝75に、第1リング81の内周面に形成された歯92がはまり合った状態で、第1リング81がトルクを伝達しながら第1フォーク101が軸方向に移動する。このときにばね129(図4参照)が復元して、弾性体128に凸部123が近づく。
 第1リング81が駆動ギヤ41から離隔するときは、歯92と溝75との間に径方向の隙間があっても、歯92の軸方向に延びる部分に溝75の軸方向に延びる部分が接するので、第1ハブ71に対して第1リング81が傾き難くなり、第1リング81の力のモーメントを抑制できる。これにより溝75に擦れて軸方向へ移動する歯92の摩擦を抑制できる。その結果、駆動ギヤ41から第1リング81が離隔するときに内部循環トルクが解放されることに起因して生じる音や振動を抑制できる。
 ばね129(図4参照)が復元して弾性体128に凸部123が当たり、長穴121の第1部134の第1端部135の壁面138にピン133が当たると、第1フォーク101の軸方向の移動が止まり、第1リング81が中立位置に設定される。弾性体128に凸部123が当たり、壁面138にピン133が当たったときの運動エネルギーやばね129の弾性エネルギーの変化によって衝撃が生じる。
 しかし、軸方向に移動したのは第1フォーク101と第1リング81なので、第1ロッド104、第1フォーク101及び第1リング81の全体の移動を止める場合に比べ、第1ロッド104の質量が含まれない分だけ運動エネルギーの変化を小さくできる。また、ばね129が衝撃を緩衝するので、衝撃に伴って生じる音や振動を抑制できる。さらに、弾性体128が、ばね129の弾性エネルギーの変化を吸収するので、衝撃に伴って生じる音や振動をさらに抑制できる。
 また、第1フォーク101及び第1リング81の移動を、長穴121の第1部134の第1端部135の壁面138にピン133を当てて静止させるので、第1フォーク101及び第1リング81の移動をばね129だけが静止する場合に比べて、ばね129に要求される弾性力を抑制できる。これにより、ばね129が変位するために必要なスペースを小さくできる。また、ばね129の弾性力を得るためにばね129に加える力を小さくできるので、シフトドラム110を回転させるモータ(図示せず)を小さくできる。よって、ばね129の組み付け性を容易にし、さらに変速機1の大型化を抑制できる。
 第1フォーク101及び第1リング81の移動が、長穴121の壁面138にピン133が当たって止まるので、駆動ギヤ41から第1リング81が離隔して中立位置に到達した第1フォーク101が、その位置を超えて駆動ギヤ61(第3ギヤ)に近づかないようにできる。従って、駆動ギヤ51の第2歯53に第2ドグ歯93,94がかみ合い、且つ、駆動ギヤ61の第3歯63に第3ドグ歯88,89がかみ合う二重かみ合いが起こらないようにできる。
 一方、5速ギヤ50では、第2リング82の第2面96と駆動ギヤ51の第4面55とが接触したドライブ状態であり、駆動ギヤ51と第2リング82とが軸方向へ離隔する推力が生じない。よって、第2カム溝112の傾斜部112bにガイドされる第2係合部107に伴い、第2ロッド106が軸方向に移動し、第2フォーク102及び第2リング82が駆動ギヤ51へより近づき、第2リング82の第2ドグ歯93,94と駆動ギヤ51の第2歯53とのかみ合いが深くなる。
 かみ合いが深くなるときに第2リング82の第2面96と駆動ギヤ51の第4面55との摩擦は生じる。しかし、第2ロッド106に配置されたばね129(図4参照)に予荷重が加えられているので、第2面96と第4面55との摩擦に抗して、第2ロッド106の移動と共に第2フォーク102を移動させ、かみ合いを深くすることができる。
 シフトドラム110の解除領域116において、第2カム溝112の傾斜部112bによって、第2ドグ歯93,94が第2歯53にかみ合うように第2ロッド106の軸方向の位置を設定する前に、第1歯43にかみ合う第1ドグ歯84,85のかみ合いを解除するように第1ロッド104の軸方向の位置を設定し始める。その結果、ばね129の弾性力が、第1面86と第3面44との間に生じる軸方向の推力を相殺しないようにできる。よって、第1歯43と第1ドグ歯84,85とのかみ合いを解除し易くできる。特にシフトドラム110の解除領域116において、第1歯43にかみ合う第1ドグ歯84,85のかみ合いを解除するように第1ロッド104を中立位置に設定した後、第2ドグ歯93,94が第2歯53にかみ合うように第2ロッド106の軸方向の位置を設定するので、第1歯43と第1ドグ歯84,85とのかみ合いをより解除し易くできる。
 さらにシフトドラム110を回転させてシフトドラム110の第2かみ合い領域117に第1係合部105及び第2係合部107が移動すると、第1ロッド104は中立位置に維持され、第2ロッド106は、第2リング82と駆動ギヤ51とのかみ合い位置に維持される。
 以上のように変速機1は、低速段から高速段への変速時に、低いギヤ段を構成する第1ギヤの第1歯43に第1リング81の第1ドグ歯84,85がかみ合い、高いギヤ段を構成する第2ギヤの第2歯53に第2リング82の第2ドグ歯93,94がかみ合うと、内部循環トルクにより、ばね129の弾性力とは別に、第2ギヤに比べて回転が遅い第1ギヤに結合する第1リング81が、第1面86と第3面44との間に生じる推力によって軸方向へ押し出される。
 これにより駆動トルクの途切れを抑制した変速、いわゆるシームレスシフトを達成しつつ、第1面86と第3面44との間に生じる推力の分だけ、ばね129に要求される弾性力を抑制できる。さらに、第1フォーク101及び第1リング81の移動は、長穴121の壁面138にピン133が当たって止まる。ばね129は、第1面86と第3面44との間に生じる推力によって第1リング81及び第1フォーク101が軸方向に移動し停止したときの衝撃を緩衝する。よって、変速のショックを抑制できる。
 以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明はこの実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、変速機1のギヤ段の数や配置、シフトドラム110に形成されたカム溝111,112の形状、第1ハブ71に形成された溝75の数や形状、第1リング81に形成された歯92の数や形状などは適宜設定できる。
 実施形態では、第1フォーク101に長穴121が形成され、第1ロッド104にピン133が固定される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。これと反対に、第1フォーク101にピンを固定し、第1ロッド104に長穴を形成することは当然可能である。この場合も、本実施形態と同様の作用効果を実現できる。
 実施形態では、第2端部136,144を長穴121,150,157が備える場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。長穴121,150,157の第1部134,151,158又は第2部142,154,161が、取付部120の軸方向の縁につながっている場合には、第1部134,151,158の第2端部136又は第2部142,154,161が省略される。
 実施形態では、駆動ギヤ41に設けられた第1歯43の第4面45、駆動ギヤ51に設けられた第2歯53の第4面55、第1リング81に設けられた第1ドグ歯84,85の第2面87、及び、第2リング82に設けられた第2ドグ歯93,94の第2面96が、中心軸Oに平行な面である場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。第2面87,96と第4面45,55とが接触してトルクを伝達しているときに、そのトルクによる力の軸方向の成分と、第2面87,96と第4面45,55との摩擦力のうちの軸方向の成分と、の合力が、第1リング81や第2リング82を駆動ギヤ41,51から離隔させる方向に作用しなければ良い。この関係を満たせば、第2面87,96や第4面45,55が、中心軸Oに平行な仮想平面(図示せず)に対して傾斜していても良い。
 実施形態では、駆動ギヤ41に設けられた第1歯43の第3面44と、第1リング81に設けられた第1ドグ歯84,85の第1面86とにより、トルクに応じて駆動ギヤ41と第1リング81とを軸方向に離隔する推力を生じさせる推力発生部を構成する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、特開2012-127471号公報に記載の変速機のように、第1面86や第3面44の傾斜角をほぼゼロにし、第1リング81に設けた歯92の代わりに、第1リング81に円柱状の突起を設け、第1ハブ71に設けた平行な溝75の代わりに、中心軸Oを含む平面に対して傾斜するV字状のカム溝を第1ハブ71の外周面に形成し、そのカム溝の中に第1リング81の突起を配置することは当然可能である。第1ハブ71のカム溝と第1リング81の突起とを推力発生部とする場合も、本実施形態と同様の作用効果を実現できる。
 実施形態では、ばね129が圧縮コイルばねの場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。コイルばね以外のばねをばね129に採用することは当然可能である。
 実施形態では、ワッシャ127と凸部123との間に弾性体128が介在し、スペーサ130と取付部120との間に弾性体131が介在する場合について説明したが、弾性体128,131の少なくとも一方を省略することは当然可能である。弾性体128,131が無くても、ばね129によって衝撃を緩衝できる。また、スペーサ130とワッシャ126との間に弾性体131を配置することは当然可能である。
 実施形態では、駆動軸2に配置された駆動ギヤ41,51の間で駆動トルクの伝達を切り替える場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。被動軸3に配置された被動ギヤ12と駆動ギヤ21との間で駆動トルクの伝達を切り替えたり、被動軸3に配置された被動ギヤ32と駆動ギヤ41との間で駆動トルクの伝達を切り替えたりする場合も、本実施形態と同様の作用効果を実現できる。これらの場合も、実施形態と同様に、低速のギヤ段を構成するギヤが第1ギヤであり、高速のギヤ段を構成するギヤが第2ギヤである。
 実施形態では、変速機1を自動車に搭載する場合について説明したが、これに限られるものではなく、建設機械、産業車両、農業機械等に変速機1を搭載することは当然可能である。この場合も変速機1により変速のときの駆動トルクの途切れを解消できる。その結果、駆動軸2の空回りをなくし燃費を改善できる。
 1     変速機
 2     駆動軸(軸)
 3     被動軸(軸)
 41    駆動ギヤ(第1ギヤ)
 43    第1歯
 51    駆動ギヤ(第2ギヤ)
 53    第2歯
 61    駆動ギヤ(第3ギヤ)
 63    第3歯
 70    シフト装置
 71    第1ハブ
 72    第2ハブ
 81    第1リング
 82    第2リング
 84,85 第1ドグ歯
 88,89 第3ドグ歯
 93,94 第2ドグ歯
 101   第1フォーク
 102   第2フォーク
 104   第1ロッド
 105   第1係合部
 106   第2ロッド
 107   第2係合部
 110   シフトドラム
 111   第1カム溝
 112   第2カム溝
 114   中立領域
 116   解除領域
 121,150,157 長穴
 129   ばね
 133   ピン
 134,151,158 第1部
 135   第1端部
 140,152,159 壁面
 142,154,161 第2部
 143   第1端部
 148,155,162 壁面
 170   シフトチェック機構
 171   第1凹部
 172   第2凹部
 173   第3凹部
 174   ボール
 177   斜面
 178   直線
 179   平面
 180   第1凹部の中心
 182   第2凹部の中心
 183   軸方向の斜面
 184   周方向の斜面
 186   第3凹部の中心
 187   軸方向の斜面
 188   周方向の斜面

Claims (10)

  1.  軸に配置され所定のギヤ段を構成し軸方向の端面に第1歯が設けられた第1ギヤと、
     前記第1ギヤが構成するギヤ段よりも高いギヤ段を構成し前記軸に配置され軸方向の端面に第2歯が設けられた第2ギヤと、
     前記軸に配置され軸方向の端面に第3歯が設けられた第3ギヤと、
     前記第1ギヤ、前記第2ギヤ及び前記第3ギヤを前記軸に選択的に結合するシフト装置と、を備え、
     前記シフト装置は、前記軸に結合する円環状の第1ハブ及び第2ハブと、
     前記第1ハブの外周に配置され前記第1ハブに対して回転方向に係合可能かつ軸方向に移動可能であって前記第1歯にかみ合う第1ドグ歯が軸方向の端面に設けられ、もう片方の端面に前記第3歯にかみ合う第3ドグ歯が設けられた第1リングと、
     前記第2ハブの外周に配置され前記第2ハブに対して回転方向に係合可能かつ軸方向に移動可能であって前記第2歯にかみ合う第2ドグ歯が軸方向の端面に設けられた第2リングと、
     前記第1リングに取り付けられる第1フォークと、
     前記第2リングに取り付けられる第2フォークと、
     第1カム溝および第2カム溝が形成されたシフトドラムと、
     前記第1カム溝に係合する第1係合部が配置され、前記第1カム溝に沿って前記第1フォークを軸方向に移動させる第1ロッドと、
     前記第2カム溝に係合する第2係合部が配置され、前記第2カム溝に沿って前記第2フォークを軸方向に移動させる第2ロッドと、を備える変速機であって、
     前記シフトドラムは、前記第1ロッド及び前記第2ロッドを中立位置に設定する中立領域と、
     前記第2ドグ歯が前記第2歯にかみ合うように前記第2ロッドの軸方向の位置を設定し、前記第1歯にかみ合う前記第1ドグ歯のかみ合いを解除するように前記第1ロッドの軸方向の位置を設定する解除領域と、を備え、
     前記シフト装置は、前記第1ロッドと前記第1フォークとの間に介在し、前記解除領域において弾性力によって前記第1フォークを軸方向に付勢するばねと、
     前記第1ロッド及び前記第1フォークの一方に形成された軸方向に延びる長穴と、
     前記第1ロッド及び前記第1フォークの他方に固定され前記長穴の中に配置されるピンと、を備え、
     前記長穴は、前記中立領域において前記ピンが存在する第1端部を備え、前記第1端部から軸方向に延び、前記解除領域において前記ピンが存在する第1部と、
     前記第1部の前記第1端部につながる第1端部を備え、前記第1端部から軸方向に延びる第2部と、を備え、
     前記第1部および前記第2部は、前記第1端部どうしが周方向につながり、互いに軸方向の反対側に延び、
     前記第2部の周方向の中心位置は、前記第1部の周方向の中心位置に対して周方向の第1方向にずれている変速機。
  2.  前記第2部の前記第1端部の前記第1方向の壁面と、前記第1部の前記第1端部の、前記第1方向の反対側の第2方向の壁面と、の間の周方向の距離は、前記第1ロッドの径方向の外側へ向かうにつれて長くなる請求項1記載の変速機。
  3.  前記シフト装置は、前記第1ロッドに形成された第1凹部、第2凹部および第3凹部と、
     前記第1凹部、前記第2凹部および前記第3凹部のいずれかに押し付けられるボールと、を備え、
     前記第1凹部は、前記中立領域において前記ボールが押し付けられ、
     前記第3凹部は、前記第1歯に前記第1ドグ歯がかみ合うときに前記ボールが押し付けられ、
     前記第2凹部は、前記第3歯に前記第3ドグ歯がかみ合うときに前記ボールが押し付けられるシフトチェック機構を備え、
     前記第2凹部および前記第3凹部は、それぞれの中心が、前記第1凹部の中心に対して前記第1ロッドの周方向の両側に位置する請求項1又は2に記載の変速機。
  4.  前記第2凹部の中心に前記ボールが押し付けられるときは前記第2部に前記ピンが位置し、
     前記第3凹部の中心に前記ボールが押し付けられるときは前記第1部に前記ピンが位置する請求項3記載の変速機。
  5.  前記第2凹部の周方向の長さは前記第2凹部の軸方向の長さ以上であり、前記第3凹部の周方向の長さは前記第3凹部の軸方向の長さ以上である請求項3又は4に記載の変速機。
  6.  前記ボールが前記第1凹部を押し付けている状態から前記第1ロッドが軸方向に移動して前記ボールが前記第2凹部を押し付けるときは、初めに前記第2凹部の周方向の斜面に前記ボールが接し、
     前記ボールが前記第1凹部を押し付けている状態から前記第1ロッドが軸方向に移動して前記ボールが前記第3凹部を押し付けるときは、初めに前記第3凹部の周方向の斜面に前記ボールが接する請求項3から5のいずれかに記載の変速機。
  7.  前記第2凹部の中心に前記ボールが押し付けられるときは前記第2凹部の軸方向の斜面に前記ボールが接し、
     前記第3凹部の中心に前記ボールが押し付けられるときは前記第3凹部の軸方向の斜面に前記ボールが接する請求項3から6のいずれかに記載の変速機。
  8.  前記第1凹部は、互いに軸方向を向く2つの斜面を備え、
     前記ボールは、2つの前記斜面の間を前記斜面に沿って移動できる請求項3から7のいずれかに記載の変速機。
  9.  前記第1凹部の2つの前記斜面から等しい距離にある直線を含む仮想平面は、前記第1ロッドに垂直に交わる平面に対して角度βだけ傾き、
     前記仮想平面が前記平面に対して傾く方向は、前記ボールが押し付けられる方向から見て、前記第2凹部の中心が、前記第1凹部の中心に対して前記第1ロッドの周方向にずれる方向と同じであり、前記第3凹部の中心が、前記第1凹部の中心に対して前記第1ロッドの周方向にずれる方向と同じである請求項8記載の変速機。
  10.  前記角度βは、前記第1歯に前記第1ドグ歯がかみ合うときに前記第1部に前記ピンが位置し、前記第3歯に前記第3ドグ歯がかみ合うときに前記第2部に前記ピンが位置する角度に設定されている請求項9記載の変速機。
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