WO2021085338A1 - 温冷刺激システム - Google Patents
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Abstract
温冷刺激システムは、シートに設けられ、シートに着座する着座者の身体の背面側部位に対して、温刺激と冷刺激とを供給するシート温冷刺激装置(20)と、着座者の身体の前面側部位に対して、冷刺激を供給する前面側刺激装置(30)と、シート温冷刺激装置と前面側刺激装置とのそれぞれの作動を制御する制御装置(40)とを備える。制御装置は、温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給するように、シート温冷刺激装置の作動を制御するとともに、シート温冷刺激装置が温刺激を供給する期間の全部または一部で、前面側刺激装置が冷刺激を供給するように、前面側刺激装置の作動を制御する。
Description
本出願は、2019年10月30日に出願された日本特許出願番号2019-197831号と、2020年8月19日に出願された日本特許出願番号2020-138645号とに基づくもので、ここにその記載内容が参照により組み入れられる。
本開示は、温冷刺激システムに関するものである。
特許文献1に、シートの着座者に対して温刺激と冷刺激とを交互に繰り返して供給するシート温冷刺激装置が開示されている。以下では、温刺激と冷刺激とを交互に繰り返して供給することを、温冷刺激を供給するともいう。このシート温冷刺激装置は、シートに設けられ、着座者の背面側部位に対して温冷刺激を供給する。
上記のシート温冷刺激装置によれば、着座者の背面側部位に対して温冷刺激を供給することで、着座者の血管の拡縮により、血流が促進される。これにより、着座者の疲労を軽減することができる。
しかし、シート温冷刺激装置が着座者に温刺激を供給する期間に、供給された温刺激によって着座者が暖められることにより、着座者が暑いと感じる場合がある。すなわち、シート温冷刺激装置の温刺激中に、シート温冷刺激装置から供給された温熱が着座者に蓄積することで、着座者の体温が上昇する。これにより、着座者が全身の暑さを感じ、着座者が不快に感じる場合がある。
また、シート温冷刺激装置が着座者に冷刺激を供給する期間に、供給された冷刺激によって着座者が冷やされることにより、着座者が寒いと感じる場合がある。すなわち、シート温冷刺激装置の冷刺激中に、シート温冷刺激装置から供給された冷熱が着座者に蓄積することで、着座者の体温が下降する。これにより、着座者が全身の寒さを感じ、着座者が不快に感じる場合がある。
このように、シート温冷刺激装置が着座者に対して温冷刺激を供給しているときに、着座者の快適性が低下する場合があることが、本発明者によって見出された。本開示は、着座者の快適性の低下を抑制しつつ、着座者の疲労を軽減することができる温冷刺激システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示の1つの観点によれば、
温冷刺激システムは、
シートに設けられ、シートに着座する着座者の身体の背面側部位に対して、温刺激と冷刺激とを供給するシート温冷刺激装置と、
着座者の身体の前面側部位に対して、冷刺激を供給する前面側刺激装置と、
シート温冷刺激装置と前面側刺激装置とのそれぞれの作動を制御する制御装置とを備え、
制御装置は、温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給するように、シート温冷刺激装置の作動を制御するとともに、シート温冷刺激装置が温刺激を供給する期間の全部または一部で、前面側刺激装置が冷刺激を供給するように、前面側刺激装置の作動を制御する。
温冷刺激システムは、
シートに設けられ、シートに着座する着座者の身体の背面側部位に対して、温刺激と冷刺激とを供給するシート温冷刺激装置と、
着座者の身体の前面側部位に対して、冷刺激を供給する前面側刺激装置と、
シート温冷刺激装置と前面側刺激装置とのそれぞれの作動を制御する制御装置とを備え、
制御装置は、温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給するように、シート温冷刺激装置の作動を制御するとともに、シート温冷刺激装置が温刺激を供給する期間の全部または一部で、前面側刺激装置が冷刺激を供給するように、前面側刺激装置の作動を制御する。
これによれば、着座者の身体の背面側部位に対して、温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給するように、シート温冷刺激装置が作動する。これにより、着座者の血管の拡縮により、血流が促進される。このため、着座者の疲労を軽減することができる。
さらに、シート温冷刺激装置の温刺激中の全部または一部で、着座者の身体を冷やすように前面側刺激装置が作動する。これにより、着座者の身体全体を出入りする熱の全部または一部が相殺されることで、着座者の体温の上昇を抑制することができる。このため、シート温冷刺激装置の温刺激中に、着座者が全身の暑さを感じにくくすることができる。
よって、この温冷刺激システムによれば、着座者の快適性の低下を抑制しつつ、着座者の疲労を軽減することができる。
また、別の観点によれば、
温冷刺激システムは、
シートに設けられ、シートに着座する着座者の身体の背面側部位に対して、温刺激と冷刺激とを供給するシート温冷刺激装置と、
着座者の身体の前面側部位に対して、温刺激を供給する前面側刺激装置と、
シート温冷刺激装置と前面側刺激装置とのそれぞれの作動を制御する制御装置とを備え、
制御装置は、温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給するように、シート温冷刺激装置の作動を制御するとともに、シート温冷刺激装置が冷刺激を供給する期間の全部または一部で、前面側刺激装置が温刺激を供給するように、前面側刺激装置の作動を制御する。
温冷刺激システムは、
シートに設けられ、シートに着座する着座者の身体の背面側部位に対して、温刺激と冷刺激とを供給するシート温冷刺激装置と、
着座者の身体の前面側部位に対して、温刺激を供給する前面側刺激装置と、
シート温冷刺激装置と前面側刺激装置とのそれぞれの作動を制御する制御装置とを備え、
制御装置は、温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給するように、シート温冷刺激装置の作動を制御するとともに、シート温冷刺激装置が冷刺激を供給する期間の全部または一部で、前面側刺激装置が温刺激を供給するように、前面側刺激装置の作動を制御する。
これによれば、着座者の身体の背面側部位に対して、温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給するように、シート温冷刺激装置が作動する。これにより、着座者の血管の拡縮により、血流が促進される。このため、着座者の疲労を軽減することができる。
さらに、シート温冷刺激装置の冷刺激中の全部または一部で、着座者の身体を暖めるように前面側刺激装置が作動する。これにより、着座者の身体全体を出入りする熱の全部または一部が相殺されることで、着座者の体温の下降を抑制することができる。このため、シート温冷刺激装置の冷刺激中に、着座者が全身の寒さを感じにくくすることができる。
よって、この温冷刺激システムによれば、着座者の快適性の低下を抑制しつつ、着座者の疲労を軽減することができる。
また、別の他の観点によれば、
温冷刺激システムは、
シートに設けられ、シートに着座する着座者の身体の背面側部位に対して、温刺激と冷刺激とを供給するシート温冷刺激装置と、
着座者の身体の前面側部位に対して、冷刺激を供給する前面側刺激装置と、
シート温冷刺激装置と前面側刺激装置とのそれぞれの作動を制御する制御装置とを備え、
制御装置は、
着座者の上半身に対して冷刺激を供給するように前面側刺激装置の作動を制御する冷房モードの実行中に、着座者の背面側部位に温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給するようにシート温冷刺激装置の作動を制御し、
冷房モードの実行中に前面側刺激装置が着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを、シート温冷刺激装置が冷刺激を供給するときに比べてシート温冷刺激装置が温刺激を供給するときの方が強くなるように制御する。
温冷刺激システムは、
シートに設けられ、シートに着座する着座者の身体の背面側部位に対して、温刺激と冷刺激とを供給するシート温冷刺激装置と、
着座者の身体の前面側部位に対して、冷刺激を供給する前面側刺激装置と、
シート温冷刺激装置と前面側刺激装置とのそれぞれの作動を制御する制御装置とを備え、
制御装置は、
着座者の上半身に対して冷刺激を供給するように前面側刺激装置の作動を制御する冷房モードの実行中に、着座者の背面側部位に温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給するようにシート温冷刺激装置の作動を制御し、
冷房モードの実行中に前面側刺激装置が着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを、シート温冷刺激装置が冷刺激を供給するときに比べてシート温冷刺激装置が温刺激を供給するときの方が強くなるように制御する。
これによれば、着座者の身体の背面側部位に対して、温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給するように、シート温冷刺激装置が作動する。これにより、着座者の血管の拡縮により、血流が促進される。このため、着座者の疲労を軽減することができる。
さらに、シート温冷刺激装置が温刺激を供給するときに前面側刺激装置が供給する冷刺激は、シート温冷刺激装置が冷刺激を供給するときに比べて強くされる。このため、シート温冷刺激装置が温刺激を供給するときと冷刺激を供給するときの両方において、前面側刺激装置が供給する冷刺激の強さが、本観点の温冷刺激システムでの強い方の冷刺激の強さと弱い方の冷刺激の強さとのうち弱い方の冷刺激の強さに制御される場合と比較して、着座者に入る冷熱を増大させることができる。これにより、着座者の身体全体を出入りする熱の全部または一部が相殺されることで、着座者の体温の上昇を抑制することができる。よって、シート温冷刺激装置の温刺激中に、着座者が全身の暑さを感じにくくすることができる。
また、シート温冷刺激装置が冷刺激を供給するときに前面側刺激装置が供給する冷刺激は、シート温冷刺激装置が温刺激を供給するときに比べて弱くされる。このため、シート温冷刺激装置が温刺激を供給するときと冷刺激を供給するときの両方において、前面側刺激装置が供給する冷刺激の強さが、本観点の温冷刺激システムでの強い方の冷刺激の強さと弱い方の冷刺激の強さとのうち強い方の冷刺激の強さに制御される場合と比較して、前面側刺激装置から供給される冷刺激によって、着座者が冷やされることを抑制することができる。冷房モードの実行中では、着座者の周りの環境から着座者の前面側部位に供給される温刺激を打ち消すまたは弱めるように、前面側刺激装置は、着座者の前面側部位に冷刺激を供給している。このため、場合によっては、環境からの温刺激によって着座者の身体を暖めることができる。これにより、着座者の身体全体を出入りする熱の全部または一部が相殺されることで、着座者の体温の低下を抑制することができる。よって、シート温冷刺激装置の冷刺激中に、着座者が全身の寒さを感じにくくすることができる。
以上の通り、この温冷刺激システムによれば、着座者の快適性の低下を抑制しつつ、着座者の疲労を軽減することができる。
また、別の他の観点によれば、
温冷刺激システムは、
シートに設けられ、シートに着座する着座者の身体の背面側部位に対して、温刺激と冷刺激とを供給するシート温冷刺激装置と、
着座者の身体の前面側部位に対して、温刺激を供給する前面側刺激装置と、
シート温冷刺激装置と前面側刺激装置とのそれぞれの作動を制御する制御装置とを備え、
制御装置は、
着座者の下半身に対して温刺激を供給するように前面側刺激装置の作動を制御する暖房モードの実行中に、着座者の背面側部位に温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給するようにシート温冷刺激装置の作動を制御し、
暖房モードの実行中に前面側刺激装置が着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを、シート温冷刺激装置が温刺激を供給するときに比べてシート温冷刺激装置が冷刺激を供給するときの方が強くなるように制御する。
温冷刺激システムは、
シートに設けられ、シートに着座する着座者の身体の背面側部位に対して、温刺激と冷刺激とを供給するシート温冷刺激装置と、
着座者の身体の前面側部位に対して、温刺激を供給する前面側刺激装置と、
シート温冷刺激装置と前面側刺激装置とのそれぞれの作動を制御する制御装置とを備え、
制御装置は、
着座者の下半身に対して温刺激を供給するように前面側刺激装置の作動を制御する暖房モードの実行中に、着座者の背面側部位に温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給するようにシート温冷刺激装置の作動を制御し、
暖房モードの実行中に前面側刺激装置が着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを、シート温冷刺激装置が温刺激を供給するときに比べてシート温冷刺激装置が冷刺激を供給するときの方が強くなるように制御する。
これによれば、着座者の身体の背面側部位に対して、温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給するように、シート温冷刺激装置が作動する。これにより、着座者の血管の拡縮により、血流が促進される。このため、着座者の疲労を軽減することができる。
さらに、シート温冷刺激装置が冷刺激を供給するときに前面側刺激装置が供給する温刺激は、シート温冷刺激装置が温刺激を供給するときよりも強くされる。このため、シート温冷刺激装置が温刺激を供給するときと冷刺激を供給するときの両方において、前面側刺激装置が供給する温刺激の強さが、本観点の温冷刺激システムでの強い方の温刺激の強さと弱い方の温刺激の強さとのうち弱い方の温刺激の強さに制御される場合と比較して、着座者に入る温熱を増大させることができる。このため、着座者の身体全体を出入りする熱の全部または一部が相殺されることで、着座者の体温の低下を抑制することができる。よって、シート温冷刺激装置の冷刺激中に、着座者が全身の寒さを感じにくくすることができる。
また、シート温冷刺激装置が温刺激を供給するときに前面側刺激装置が供給する温刺激は、シート温冷刺激装置が冷刺激を供給するときよりも弱くされる。このため、シート温冷刺激装置が温刺激を供給するときと冷刺激を供給するときの両方において、前面側刺激装置が供給する温刺激の強さが、本観点の温冷刺激システムでの強い方の温刺激の強さと弱い方の温刺激の強さとのうち強い方の温刺激の強さに制御される場合と比較して、前面側刺激装置から供給される温刺激によって、着座者が暖められることを抑制することができる。暖房モードの実行中では、着座者の周りの環境から着座者の前面側部位に供給される冷刺激を打ち消すまたは弱めるように、前面側刺激装置は、着座者の前面側部位に温刺激を供給している。このため、場合によっては、環境からの冷刺激によって着座者を冷やすことができる。これにより、着座者の身体全体を出入りする熱の全部または一部が相殺されることで、着座者の体温の上昇を抑制することができる。よって、シート温冷刺激装置の温刺激中に、着座者が全身の暑さを感じにくくすることができる。
以上の通り、この温冷刺激システムによれば、着座者の快適性の低下を抑制しつつ、着座者の疲労を軽減することができる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
以下、本開示の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
図1に示す本実施形態の温冷刺激システム10は、車両に搭載される。温冷刺激システム10は、シート温冷刺激装置20と、前面側刺激装置30と、制御装置40とを備える。
図1に示す本実施形態の温冷刺激システム10は、車両に搭載される。温冷刺激システム10は、シート温冷刺激装置20と、前面側刺激装置30と、制御装置40とを備える。
シート温冷刺激装置20は、車両が備える運転席のシート101に設けられている。シート温冷刺激装置20は、シート101に着座する着座者の身体の背面側部位に対して、温刺激と冷刺激とを供給する。温刺激は、着座者の体温よりも高温の温熱による刺激である。冷刺激は、着座者の体温よりも低温の冷熱による刺激である。
シート101は、図1、2に示すように、着座者の臀部および大腿部を支持する着座部102と、その着座者の背中を支持する背もたれ部103とを有する。背もたれ部103のうち着座者が接する側が前方側である。背もたれ部のうち着座者が接する側の反対側が後方側である。背もたれ部103は、図1に示すように、弾性材で構成されたシートパッド104と、シートパッド104を覆う表皮材105とを有する。
シート温冷刺激装置20は、送風機21、シートパッド104に設けられた空気通路22、表皮材105に設けられた複数の孔部23、および、シートパッド104と表皮材105の間に設置されたヒータ24などを有している。なお、シート温冷刺激装置20が有する送風機21、空気通路22および複数の孔部23は、シートベンチレーションシステム(以下、SVSという)を構成している。
シート温冷刺激装置20は、SVSを用いて着座者に冷刺激を供給することが可能である。具体的には、シート温冷刺激装置20が着座者に冷刺激を供給する場合、送風機21が作動する。これにより、図1の破線矢印CAに示すように、車室内の空気は、複数の孔部23から空気通路22に吸い込まれる。一般に、車両走行中の車室内の温度は、後述する空調装置31の作動により、または、車室外空気の温度の影響により、着座者の体温より低温である。そのため、シート101の前方側の表面の温度は、着座者の体温より低温に維持される。着座者がシート101の前方側の表面に触れていることで、着座者の身体の背面側部位に、冷刺激が供給される。なお、複数の孔部23から空気通路22に吸い込まれた空気は、図1の破線矢印BAに示すように、空気通路22および送風機21を経由し、シート101の後方下部などに設けられた空気吹出口25から吹き出される。
また、シート温冷刺激装置20は、ヒータ24を用いて着座者に温刺激を供給することが可能である。具体的には、シート温冷刺激装置20が着座者に温刺激を供給する場合、ヒータ24が作動する。これにより、ヒータ24が発熱し、その熱がシートパッド12および表皮材105に伝熱することで、シート101の前方側の表面の温度は、着座者の体温より高温に維持される。着座者がシート101の前方側の表面に触れていることで、着座者の身体の背面側部位に、温刺激が供給される。
前面側刺激装置30は、シート101に対して車両前方側に配置されている。前面側刺激装置30は、前席用の空調装置31と、複数の吹出口32、33と、複数の送風ダクト34、35とを有している。
空調装置31は、インストルメントパネル11の内側の空間に設けられている。空調装置31は、空気を加熱することで温風を生成する。また、空調装置31は、空気を冷却することで冷風を生成する。複数の吹出口32、33は、インストルメントパネル11に設けられている。複数の送風ダクト34、35は、インストルメントパネル11の内側の空間に設けられている。複数の送風ダクト34、35は、空調装置31と複数の吹出口32、33とをつないでいる。複数の吹出口32、33には、フェイス吹出口32と、フット吹出口33とが含まれる。複数の送風ダクト34、35には、フェイス吹出口32と空調装置31とをつなぐフェイスダクト34と、フット吹出口33と空調装置31とをつなぐフットダクト35とが含まれる。
空調装置31が冷房モードで作動するとき、吹出モードは、フェイスモードとされる。このとき、空調装置31で生成された冷風は、フェイスダクト34を介して、フェイス吹出口32から着座者に向かって吹き出される。着座者の身体の前面側部位に冷風が当たることで、着座者に冷熱による刺激が供給される。したがって、フェイス吹出口32から着座者に向かって冷風を吹き出すことが、着座者の身体の前面側部位に対して冷刺激を供給することに相当する。
空調装置31が暖房モードで作動するとき、吹出モードは、フットモードとされる。このとき、空調装置31で生成された温風が、フットダクト35を介して、フット吹出口33から着座者に向かって吹き出される。着座者の身体の前面側部位に温風が当たることで、着座者に温熱による刺激が供給される。したがって、フット吹出口33から着座者に向かって温風を吹き出すことが、着座者の身体の前面側部位に対して温刺激を供給することに相当する。
制御装置40は、シート温冷刺激装置20と前面側刺激装置30とのそれぞれの作動を制御する。制御装置40は、インストルメントパネル11の内側の空間に設けられている。制御装置40の入力側には、図示しない疲労軽減スイッチが接続されている。疲労軽減スイッチは、インストルメントパネル11に設けられている。疲労軽減スイッチは、着座者によって操作される操作部である。
制御装置40は、プロセッサ、メモリを含むマイクロコンピュータとその周辺回路から構成される。メモリは、非遷移的実体的記憶媒体で構成される。制御装置40は、メモリに記憶されたプログラムに従って各種演算、処理を行う。これにより、制御装置40は、送風機21と、ヒータ24と、空調装置31とのそれぞれの作動を制御する。
具体的には、図3に示すように、疲労軽減スイッチがONにされた場合、シート温冷刺激装置20が、温刺激のONの状態と、冷刺激のONの状態とを交互に繰り返すように、制御装置40は、シート温冷刺激装置20の作動を制御する。図3において、シート温冷刺激装置20の温刺激がONの期間が、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間である。温刺激がONの期間の長さは、第1所定時間Δt1に設定されている。シート温冷刺激装置20の冷刺激がONの期間が、冷刺激を供給する期間である。冷刺激がONの期間は、第2所定時間Δt2に設定されている。温刺激がONの期間では、冷刺激は供給されない。冷刺激がONの期間では、温刺激は供給されない。このように、シート温冷刺激装置20が、温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給するように、制御装置40は、シート温冷刺激装置20の作動を制御する。
さらに、図3に示すように、疲労軽減スイッチがONにされた場合、シート温冷刺激装置20の温刺激がONの期間の全部で、前面側刺激装置30の冷刺激がONの状態となり、シート温冷刺激装置20の冷刺激がONの期間の全部で、前面側刺激装置30の温刺激がONの状態となるように、制御装置40は、前面側刺激装置30の作動を制御する。すなわち、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間の全部で、前面側刺激装置30が冷刺激を供給するとともに、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間の全部で、前面側刺激装置30が温刺激を供給するように、制御装置40は、前面側刺激装置30の作動を制御する。このように、制御装置40は、シート温冷刺激装置20の温冷刺激の供給の際に、前面側刺激装置30の冷刺激の供給と、前面側刺激装置30の温刺激の供給とを切り替えさせる。
疲労軽減スイッチがONにされる直前の前面側刺激装置30の状態としては、停止状態がある。前面側刺激装置30が停止状態のときに、疲労軽減スイッチがONにされた場合、制御装置40は、前面側刺激装置30の作動を開始させる。制御装置40は、前面側刺激装置30の温刺激のONの期間では、前面側刺激装置30を暖房モードで作動させる。制御装置40は、前面側刺激装置30の冷刺激のONの期間では、前面側刺激装置30を冷房モードで作動させる。そして、疲労軽減スイッチがOFFにされた場合、制御装置40は、前面側刺激装置30を停止状態に戻す。
また、疲労軽減スイッチがONにされる直前の前面側刺激装置30の他の状態としては、通常の空調モードでの作動状態がある。前面側刺激装置30が通常の空調モードとしての通常の暖房モードで作動しているときに、疲労軽減スイッチがONにされた場合、制御装置40は、前面側刺激装置30の温刺激のONの期間では、前面側刺激装置30を暖房モードで作動させる。このときの温風の吹出温度および吹出風量は、疲労軽減スイッチがONにされる直前の通常の暖房モードと同じでもよいが、通常の暖房モードと比較して、温風の吹出温度が高い、吹出風量が多い、または、その両方であることが好ましい。制御装置40は、前面側刺激装置30の冷刺激のONの期間では、前面側刺激装置30を冷房モードで作動させる。そして、疲労軽減スイッチがOFFにされた場合、制御装置40は、前面側刺激装置30を通常の暖房モードでの作動状態に戻す。
前面側刺激装置30が通常の空調モードとしての通常の冷房モードで作動しているときに、疲労軽減スイッチがONにされた場合、制御装置40は、前面側刺激装置30の温刺激のONの期間では、前面側刺激装置30を暖房モードで作動させる。制御装置40は、前面側刺激装置30の冷刺激のONの期間では、前面側刺激装置30を冷房モードで作動させる。このときの冷風の吹出温度および吹出風量は、疲労軽減スイッチがONにされる直前の通常の冷房モードと同じでもよいが、通常の冷房モードと比較して、冷風の吹出温度が低い、吹出風量が多い、または、その両方であることが好ましい。そして、疲労軽減スイッチがOFFにされた場合、制御装置40は、前面側刺激装置30を通常の冷房モードでの作動状態に戻す。
制御装置40は、図3に示すように、シート温冷刺激装置20と前面側刺激装置30とのそれぞれを作動させるために、図4に示す制御処理を行う。図4に示す制御処理は、疲労軽減スイッチがONにされた場合に開始される。図4に示す各ステップは、各種機能を実現する機能部に対応するものである。
ステップS10では、制御装置40は、ヒータ24をONの状態とし、送風機21をOFFの状態とし、空調装置31を冷風吹出の状態とする。
続いて、ステップS20では、制御装置40は、ヒータ24のONの状態の開始からの経過時間が第1所定時間Δt1を経過したか否かを判定する。経過時間が第1所定時間Δt1を経過していない場合、制御装置40は、NO判定し、再び、ステップS20を行う。経過時間が第1所定時間Δt1を経過した場合、制御装置40は、YES判定し、ステップS30に進む。
ステップS30では、制御装置40は、ヒータ24をOFFの状態とし、送風機21をONの状態とし、空調装置31を温風吹出の状態とする。
続いて、ステップS40では、制御装置40は、送風機21のONの状態の開始からの経過時間が第2所定時間Δt2を経過したか否かを判定する。経過時間が第2所定時間Δt2を経過していない場合、制御装置40は、NO判定し、再び、ステップS40を行う。経過時間が第2所定時間Δt2を経過した場合、制御装置40は、YES判定し、図4に示す制御処理を一旦終了する。
図4に示す制御処理は、疲労軽減スイッチがOFFにされるまで、繰り返し実行される。なお、図4に示す制御処理は、図4に示す制御処理の開始からの経過時間が所定時間を超えるまで、繰り返し実行されるようになっていてもよい。
図4に示す制御処理が行われることで、着座者の身体の背面側部位に対して、温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給するように、シート温冷刺激装置20が作動する。これにより、着座者の血管の拡縮により、血流が促進される。このため、着座者の疲労を軽減することができる。
その際、シート温冷刺激装置20の温刺激がONの期間では、前面側刺激装置30は冷刺激を供給する。具体的には、前面側刺激装置30は、フェイス吹出口32から着座者に向けて冷風を吹き出す。このように、前面側刺激装置30は、着座者を冷やすように作動する。
また、シート温冷刺激装置20の冷刺激がONの期間では、前面側刺激装置30は温刺激を供給する。具体的には、前面側刺激装置30は、フット吹出口33から着座者に向けて温風を吹き出す。このように、前面側刺激装置30は、着座者を暖めるように作動する。このとき、フット吹出口33から温風は、着座者の足元に吹出され、着座者の上半身には到達しない。着座者の上半身の周囲の空気温度は、着座者の体温よりも低い。このため、SVSの作動によって、着座者の体温よりも低温の空気がシート101に吸い込まれる。よって、前面側刺激装置30が温刺激を供給しても、シート温冷刺激装置20のSVSの作動による冷刺激の供給を損なうことがない。
ところで、従来技術では、着座者に温冷刺激を供給するようにシート温冷刺激装置20が作動するときに、前面側刺激装置30は本実施形態のように作動しない。このため、従来技術では、シート温冷刺激装置20の温刺激中に、供給された温刺激によって着座者が暖められることにより、着座者が暑いと感じる場合がある。すなわち、シート温冷刺激装置20の温刺激中に、シート温冷刺激装置20から着座者に供給された温熱が、着座者に蓄積することで、着座者の体温が上昇する。これにより、着座者が全身の暑さを感じ、着座者が不快に感じる場合がある。
また、シート温冷刺激装置20の冷刺激中に、供給された冷刺激によって着座者が冷やされ、着座者が寒いと感じる場合がある。すなわち、シート温冷刺激装置20の冷刺激中に、シート温冷刺激装置20から着座者に供給された冷熱が、着座者に蓄積することで、着座者の体温が下降する。これにより、着座者が全身の寒さを感じ、着座者が不快に感じる場合がある。このように、シート温冷刺激装置20が着座者に対して温冷刺激を供給しているときに、着座者の快適性が低下する場合があることが、本発明者によって見出された。
これに対して、本実施形態の温冷刺激システム10では、シート温冷刺激装置20の温刺激がONの期間の全部で、前面側刺激装置30が冷刺激を供給するとともに、シート温冷刺激装置20の冷刺激がONの期間の全部で、前面側刺激装置30が温刺激を供給するように、制御装置40は、前面側刺激装置30の作動を制御する。これによれば、シート温冷刺激装置20の温刺激中の全部で、着座者の身体を冷やすように前面側刺激装置30が作動する。これにより、着座者の身体全体を出入りする熱の全部または一部が相殺されることで、着座者の体温の上昇を抑制することができる。このため、シート温冷刺激装置20の温刺激中に、着座者が全身の暑さを感じにくくすることができる。
さらに、シート温冷刺激装置20の冷刺激中の全部で、着座者の身体を暖めるように前面側刺激装置30が作動する。これにより、着座者の身体全体を出入りする熱の全部または一部が相殺されることで、着座者の体温の下降を抑制することができる。このため、シート温冷刺激装置20の冷刺激中に、着座者が全身の寒さを感じにくくすることができる。
このように、本実施形態の温冷刺激システム10によれば、シート温冷刺激装置20が温冷刺激を供給するときに、着座者が全身の暑さと寒さの両方を感じにくくすることができる。よって、着座者の快適性の低下を抑制しつつ、着座者の疲労を軽減することができる。
(第2実施形態)
本実施形態では、制御装置40が行う前面側刺激装置30の作動の制御の内容が、第1実施形態と異なる。他の構成は、第1実施形態と同じである。
本実施形態では、制御装置40が行う前面側刺激装置30の作動の制御の内容が、第1実施形態と異なる。他の構成は、第1実施形態と同じである。
制御装置40は、シート温冷刺激装置20が温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給する際、図5に示すように前面側刺激装置30が作動するように、前面側刺激装置30の作動を制御する。すなわち、シート温冷刺激装置20が温刺激の供給を開始する時刻t1の一定時間Δt3の前の時刻t3に、前面側刺激装置30は冷刺激の供給を開始する。シート温冷刺激装置20が冷刺激の供給を開始する時刻t2の一定時間Δt4の前の時刻t4に、前面側刺激装置30は温刺激の供給を開始する。以後、この作動が繰り返される。
このように、本実施形態では、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間の一部で、前面側刺激装置30が冷刺激を供給するとともに、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間の一部で、前面側刺激装置30が温刺激を供給するように、制御装置40は、前面側刺激装置30の作動を制御する。これによれば、シート温冷刺激装置20の温刺激中の一部で、着座者の身体を冷やすように前面側刺激装置30が作動する。シート温冷刺激装置20の冷刺激中の一部で、着座者の身体を暖めるように前面側刺激装置30が作動する。このため、本実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
(第3実施形態)
本実施形態では、制御装置40が行う前面側刺激装置30の作動の制御の内容が、第1実施形態と異なる。他の構成は、第1実施形態と同じである。
本実施形態では、制御装置40が行う前面側刺激装置30の作動の制御の内容が、第1実施形態と異なる。他の構成は、第1実施形態と同じである。
制御装置40は、シート温冷刺激装置20が温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給する際、図6に示すように前面側刺激装置30が作動するように、前面側刺激装置30の作動を制御する。すなわち、時刻t1から時刻t2まで、シート温冷刺激装置20は、温刺激を供給する。時刻t2に、シート温冷刺激装置20は、温刺激の供給から冷刺激の供給へ切り替える。時刻t2から時刻t3まで、シート温冷刺激装置20は、冷刺激を供給する。シート温冷刺激装置20が温刺激の供給を開始する時刻t1から一定時間Δt5の経過したときの時刻t5に、前面側刺激装置30は冷刺激の供給を開始する。時刻t2で、シート温冷刺激装置20が温刺激の供給から冷刺激の供給へ切り替えた後も、前面側刺激装置30は冷刺激を供給し続ける。そして、シート温冷刺激装置20が冷刺激の供給を開始した時刻t2から一定時間Δt6の経過したときの時刻t6に、前面側刺激装置30は温刺激の供給を開始する。シート温冷刺激装置20が冷刺激の供給から温刺激の供給へ切り替えた後も、前面側刺激装置30は温刺激を供給し続ける。以後、この作動が繰り返される。
このように、本実施形態では、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間の一部で、前面側刺激装置30が冷刺激を供給するとともに、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間の一部で、前面側刺激装置30が温刺激を供給するように、制御装置40は、前面側刺激装置30の作動を制御する。これによれば、シート温冷刺激装置20の温刺激中の一部で、着座者の身体を冷やすように前面側刺激装置30が作動する。シート温冷刺激装置20の冷刺激中の一部で、着座者の身体を暖めるように前面側刺激装置30が作動する。このため、本実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
さらに、本実施形態では、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間のうち温刺激の供給開始から一定時間Δt5が経過するまでの期間(すなわち、時刻t1から時刻t5までの期間)で、前面側刺激装置30が冷刺激を供給しない。シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間のうち温刺激の供給開始から一定時間Δt5が経過したときから温刺激の供給終了までの期間(すなわち、時刻t5から時刻t2までの期間)で、前面側刺激装置30が冷刺激を供給する。この作動が実現されるように、制御装置40は、前面側刺激装置30の作動を制御する。
シート温冷刺激装置20によって温刺激が着座者に供給されると、徐々に着座者の身体に温熱が蓄積されることで、着座者が暑さによる不快を感じ始める。そこで、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間のうち温刺激の供給開始から一定時間が経過したときから温刺激の供給終了までの期間で、前面側刺激装置30が着座者に冷刺激を供給することで、快適性の低下を抑制することができる。
また、本実施形態では、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間のうち冷刺激の供給開始から一定時間Δt6が経過するまでの期間(すなわち、時刻t2から時刻t6までの期間)で、前面側刺激装置30が温刺激を供給しない。シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間のうち冷刺激の供給開始から一定時間Δt6が経過したときから冷刺激の供給終了までの期間(すなわち、時刻t6から時刻t3までの期間)で、前面側刺激装置30が温刺激を供給する。この作動が実現されるように、制御装置40は、前面側刺激装置30の作動を制御する。
シート温冷刺激装置20によって冷刺激が着座者に供給されると、徐々に着座者の身体に冷熱が蓄積されることで、すなわち、徐々に着座者の身体から熱が奪われることで、着座者が寒さによる不快を感じ始める。そこで、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間のうち冷刺激の供給開始から一定時間が経過したときから冷刺激の供給終了までの期間で、前面側刺激装置30が着座者に温刺激を供給することで、快適性の低下を抑制することができる。
なお、本実施形態では、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間のうち温刺激の供給開始から一定時間Δt5が経過するまでの期間(すなわち、時刻t1から時刻t5までの期間)、前面側刺激装置30は温刺激を供給する。しかしながら、この期間、前面側刺激装置30が停止の状態であってもよい。同様に、本実施形態では、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間のうち冷刺激の供給開始から一定時間Δt6が経過するまでの期間(すなわち、時刻t2から時刻t6までの期間)、前面側刺激装置30は冷刺激を供給する。しかしながら、この期間、前面側刺激装置30が停止の状態であってもよい。
(第4実施形態)
本実施形態では、制御装置40が行う前面側刺激装置30の作動の制御の内容が、第1実施形態と異なる。他の構成は、第1実施形態と同じである。
本実施形態では、制御装置40が行う前面側刺激装置30の作動の制御の内容が、第1実施形態と異なる。他の構成は、第1実施形態と同じである。
制御装置40は、シート温冷刺激装置20が温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給する際、図7に示すように前面側刺激装置30が作動するように、前面側刺激装置30の作動を制御する。すなわち、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間の全部で、前面側刺激装置30が冷刺激を供給する。このとき、前面側刺激装置30が供給する冷刺激の量が、時間の経過に伴って徐々に増大する。冷刺激の量は、着座者に与えられる冷熱の熱エネルギーの量である。すなわち、冷刺激の量は、着座者から奪われる熱エネルギーの量である。冷刺激の量が増大することには、空調装置31が吹き出す冷風の温度が低くなることと、空調装置31が吹き出す冷風の風量が増大することと、または、その両方とが該当する。
また、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間の全部で、前面側刺激装置30が温刺激を供給する。このとき、前面側刺激装置30が供給する温刺激の量が、時間の経過に伴って徐々に増大する。温刺激の量は、着座者に与えられる温熱の熱エネルギーの量である。温刺激の量が増大することには、空調装置31が吹き出す温風の温度が高くなることと、空調装置31が吹き出す温風の風量が増大することと、または、その両方とが該当する。
シート温冷刺激装置20によって温刺激が着座者に供給されると、徐々に着座者の身体に温熱が蓄積されることで、着座者が暑さによる不快を感じ始める。そこで、シート温冷刺激装置20の温刺激中に前面側刺激装置30が供給する冷刺激の量を、時間の経過に伴って徐々に増大させることで、快適性の低下を抑制することができる。
また、シート温冷刺激装置20によって冷刺激が着座者に供給されると、着座者の身体に冷熱が徐々に蓄積されることで、すなわち、着座者の身体から熱が徐々に奪われることで、着座者が寒さによる不快を感じ始める。そこで、シート温冷刺激装置20の冷刺激中に前面側刺激装置30が供給する温刺激の量を、時間の経過に伴って徐々に増大させることで、快適性の低下を抑制することができる。
なお、本実施形態では、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間の全部で、前面側刺激装置30が冷刺激を供給するとともに、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間の全部で、前面側刺激装置30が温刺激を供給する。しかしながら、第2、第3実施形態のように、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間のうち一部のみで、前面側刺激装置30が冷刺激を供給してもよい。この場合であっても、前面側刺激装置30が供給する冷刺激の量を、時間の経過に伴って徐々に増大させることで、快適性の低下を抑制することができる。同様に、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間のうち一部のみで、前面側刺激装置30が温刺激を供給してもよい。この場合であっても、前面側刺激装置30が供給する温刺激の量を、時間の経過に伴って徐々に増大させることで、快適性の低下を抑制することができる。
(第5実施形態)
本実施形態では、制御装置40は、冷房モードの実行中にシート温冷刺激装置20を作動させる場合、冷房モードの実行中の前面側刺激装置30の冷刺激の強さを変更する制御を行う。他の構成は、第1実施形態と同じである。
本実施形態では、制御装置40は、冷房モードの実行中にシート温冷刺激装置20を作動させる場合、冷房モードの実行中の前面側刺激装置30の冷刺激の強さを変更する制御を行う。他の構成は、第1実施形態と同じである。
制御装置40は、冷房モードを実行することで、着座者の上半身に対して冷刺激を供給するように前面側刺激装置30の作動を制御する。この冷房モードは、フェイスモードである。このとき、空調装置31で生成された冷風は、フェイス吹出口32から着座者の上半身に向かって吹き出される。
そして、冷房モードの実行中に、疲労軽減スイッチがONにされた場合、制御装置40は、図8に示すように、着座者の背面側部位に温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給するように、シート温冷刺激装置20の作動を制御する。このシート温冷刺激装置20の作動の制御は、第1実施形態と同じである。図8の第1所定時間Δt11、第2所定時間Δt12のそれぞれは、図3の第1所定時間Δt1、第2所定時間Δt2に対応する。
さらに、制御装置40は、図8に示すように、冷房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給するときに比べてシート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときの方が強くなるように制御する。換言すると、制御装置40は、冷房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときに比べてシート温冷刺激装置20が冷刺激を供給するときの方が弱くなるように制御する。
冷刺激の強さは、第4実施形態で説明した冷刺激の量と同じ意味である。冷刺激を強くすることは、吹き出される冷風の温度を低くすること、吹き出される冷風の風量を増大させること、または、その両方であってもよい。冷刺激を弱くすることは、吹き出される冷風の温度を高くすること、吹き出される冷風の風量を減少させること、または、その両方であってもよい。冷風の風量を減少させることには、送風を停止することが含まれる。冷刺激の強さを変更することは、冷風の風向を変更することであってもよい。この場合、冷刺激を強くすることは、冷風を乗員に向けることである。冷刺激を弱くすることは、冷風を乗員に対して上下左右に逸らすことである。
図8において、疲労軽減スイッチがONにされる前では、前面側刺激装置30は、通常の冷房モードで作動する。通常の冷房モードでは、設定温度、熱負荷に応じて、吹き出される冷風の温度、風量が制御される。疲労軽減スイッチがONにされた後では、前面側刺激装置30は、冷房モード中の冷刺激の強さをシート温冷刺激装置20の作動に応じて変更する運転モードで作動する。図8において、冷房モード中の冷刺激を強くすることは、通常の冷房モードと比較して冷刺激の強さを強めることである。冷房モード中の冷刺激を弱めることは、通常の冷房モードと比較して冷刺激の強さを弱めることである。
制御装置40は、シート温冷刺激装置20と前面側刺激装置30とのそれぞれを、図8に示すように作動させるために、図9に示す制御処理を行う。図9に示す制御処理は、疲労軽減スイッチがONにされた場合に開始される。図9に示す各ステップは、各種機能を実現する機能部に対応するものである。
ステップS11では、制御装置40は、着座者の上半身に対して冷刺激を供給するように前面側刺激装置30の作動を制御する冷房モードの実行中であるか否かを判定する。冷房モードの実行中ではない場合、制御装置40は、NO判定し、図9に示す制御処理を終了する。この場合、制御装置40は、例えば、第1実施形態または後述する第10実施形態と同様に、シート温冷刺激装置20と前面側刺激装置30とのそれぞれの作動を制御する。冷房モードの実行中である場合、制御装置40は、YES判定し、ステップS12に進む。
ステップS12では、制御装置40は、シート温冷刺激装置20の温刺激をONの状態とし、シート温冷刺激装置20の冷刺激をOFFの状態とする。具体的には、制御装置40は、ヒータ24をONの状態とし、送風機21をOFFの状態とする。さらに、制御装置40は、着座者の上半身へ供給する前面側刺激装置30の冷刺激を強めにする。例えば、制御装置40は、疲労軽減スイッチがONにされる前と比較して、吹き出される冷風の温度を低くする。
続いて、ステップS21では、制御装置40は、シート温冷刺激装置20の温刺激のONの状態の開始からの経過時間が第1所定時間Δt11を経過したか否かを判定する。経過時間が第1所定時間Δt11を経過していない場合、制御装置40は、NO判定し、再び、ステップS21を行う。経過時間が第1所定時間Δt11を経過した場合、制御装置40は、YES判定し、ステップS31に進む。
ステップS31では、制御装置40は、シート温冷刺激装置20の温刺激をOFFの状態とし、シート温冷刺激装置20の冷刺激をONの状態とする。具体的には、制御装置40は、ヒータ24をOFFの状態とし、送風機21をONの状態とする。さらに、制御装置40は、着座者の上半身へ供給する前面側刺激装置30の冷刺激を弱めにする。例えば、制御装置40は、疲労軽減スイッチがONにされる前と比較して、吹き出される冷風の温度を高くする。
続いて、ステップS41では、制御装置40は、シート温冷刺激装置20の冷刺激のONの状態の開始からの経過時間が第2所定時間Δt12を経過したか否かを判定する。経過時間が第2所定時間Δt12を経過していない場合、制御装置40は、NO判定し、再び、ステップS41を行う。経過時間が第2所定時間Δt12を経過した場合、制御装置40は、YES判定し、図9に示す制御処理を一旦終了する。
図9に示す制御処理は、疲労軽減スイッチがOFFにされるまで、繰り返し実行される。なお、図9に示す制御処理は、図9に示す制御処理の開始からの経過時間が所定時間を超えるまで、繰り返し実行されるようになっていてもよい。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。着座者は代謝で生じた熱を環境中に放熱して、体温を平衡に保っている。着座者が温熱的に快適な状態を維持するためには、着座者の代謝で生じた熱を身体に負荷なく着座者の周りの環境中に放熱する必要がある。そのためには、着座者の周りの空気温度と風速、インパネ等の内装壁面の放射温度、日射の強さ等が快適維持状態にバランスしている必要がある。内装壁面の放射温度は、車室外の温度、日射量が影響する。
車室内の空気温度、放射温度が高い場合、日射が強い場合は、着座者の身体の前面側部位に供給される温熱が増加する。この場合、前面側刺激装置30は、冷房モードで作動することで、着座者の前面側部位に冷刺激を供給する。これにより、着座者の快適性が維持される。すなわち、車室内の空気温度や放射温度が高い場合や日射が強い場合は、図10に示すように、その環境から着座者の前面側部位へ温刺激が供給される。前面側刺激装置30は、冷房モードでの作動によって、その温刺激を打ち消す、または、その温刺激を弱めるための冷刺激を、着座者の上半身の前面側部位に対して供給している。
図10に示すように、冷房モードの実行中に、疲労軽減スイッチがONにされる。この場合、図11に示すように、環境からの温刺激、前面側刺激装置30からの冷刺激に加えて、シート温冷刺激装置20から着座者の背面側部位に温刺激が供給される。このとき、シート温冷刺激装置20から着座者に供給された温熱が、着座者に蓄積することで、着座者の体温が上昇する。これにより、着座者が全身の暑さを感じ、着座者が不快に感じる場合がある。
これに対して、本実施形態によれば、図12に示すように、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときに、前面側刺激装置30が供給する冷刺激は、シート温冷刺激装置20が温冷刺激の供給を開始する直前に実行していた冷房モードの冷刺激に比べて強くされる。このため、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときに、着座者の前面側部位に入る冷熱は、シート温冷刺激装置20が温冷刺激を供給する前に比べて増大する。すなわち、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときに、着座者の身体を冷やすように前面側刺激装置30が作動する。これにより、着座者の身体全体を出入りする熱の全部または一部が相殺されることで、着座者の体温の上昇を抑制することができる。
また、図10に示すように、冷房モードの実行中に、疲労軽減スイッチがONにされる。この場合、図13に示すように、環境からの温刺激、前面側刺激装置30からの冷刺激に加えて、シート温冷刺激装置20から着座者の背面側部位に冷刺激が供給される。このとき、シート温冷刺激装置20から着座者に供給された冷熱が、着座者に蓄積することで、着座者の体温が下降する。これにより、着座者が全身の寒さを感じ、着座者が不快に感じる場合がある。
これに対して、本実施形態によれば、図14に示すように、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給するときに、前面側刺激装置30が供給する冷刺激は、シート温冷刺激装置20が温冷刺激の供給を開始する直前に実行していた冷房モードの冷刺激に比べて弱くされる。上述の通り、冷房モードの実行中では、環境から着座者の前面側部位に供給される温刺激を打ち消すまたは弱めるように、前面側刺激装置30は、着座者の前面側部位に冷刺激を供給している。このため、冷房モードの実行中に、前面側刺激装置の冷刺激を弱めると、着座者の前面側部位に入る温熱は、シート温冷刺激装置20が温冷刺激を供給する前に比べて増大する。すなわち、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給するときに、環境から着座者に供給される温刺激によって着座者の身体を暖めるように前面側刺激装置30が作動する。よって、着座者の身体全体を出入りする熱の全部または一部が相殺されることで、着座者の体温の低下を抑制することができる。
このように、本実施形態の温冷刺激システム10によっても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときに前面側刺激装置30が供給する冷刺激の強さは、本実施形態のように、疲労軽減スイッチがONにされる前と比較して、強いことが好ましい。着座者の体温の上昇を抑制する効果が高いからである。しかしながら、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときに前面側刺激装置30が供給する冷刺激の強さは、疲労軽減スイッチがONにされる前と比較して、同じ、または、弱くてもよい。
この場合であっても、制御装置40は、冷房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給するときに比べてシート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときの方が強くなるように制御する。このため、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときに、図15に示す第1比較例のように前面側刺激装置30の作動が制御される場合と比較して、着座者に入る冷熱を増大させることができる。これにより、着座者の身体全体を出入りする熱の全部または一部が相殺されることで、着座者の体温の上昇を抑制することができる。第1比較例では、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときと冷刺激を供給するときの両方において、前面側刺激装置30が供給する冷刺激の強さが、本実施形態での強い方の冷刺激の強さと弱い方の冷刺激の強さとのうち弱い方の冷刺激の強さに制御される。
また、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給するときに前面側刺激装置30が供給する冷刺激の強さは、本実施形態のように、疲労軽減スイッチがONにされる前と比較して、弱いことが好ましい。着座者の体温の低下を抑制する効果が高いからである。しかしながら、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給するときに前面側刺激装置30が供給する冷刺激の強さは、疲労軽減スイッチがONにされる前と比較して、同じ、または、強くてもよい。この場合であっても、制御装置40は、冷房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときに比べてシート温冷刺激装置20が冷刺激を供給するときの方が弱くなるように制御する。これにより、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給するときに、図16に示す第2比較例のように前面側刺激装置30が制御される場合と比較して、前面側刺激装置30から供給される冷刺激によって着座者が冷やされることを抑制することができる。また、場合によっては、環境からの温刺激によって着座者の身体を暖めることができる。これにより、着座者の体温の低下を抑制することができる。第2比較例では、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときと冷刺激を供給するときの両方において、前面側刺激装置30が供給する冷刺激の強さが、本実施形態での強い方の冷刺激の強さと弱い方の冷刺激の強さとのうち強い方の冷刺激の強さに制御される。
(第6実施形態)
第5実施形態では、制御装置40は、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間の全部で、冷房モードの実行中に前面側刺激装置30が供給する冷刺激の強さを強める。制御装置40は、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間の全部で、冷房モードの実行中に前面側刺激装置30が供給する冷刺激の強さを弱める。
第5実施形態では、制御装置40は、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間の全部で、冷房モードの実行中に前面側刺激装置30が供給する冷刺激の強さを強める。制御装置40は、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間の全部で、冷房モードの実行中に前面側刺激装置30が供給する冷刺激の強さを弱める。
これに対して、本実施形態では、制御装置40は、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間の一部で、冷房モードの実行中に前面側刺激装置30が供給する冷刺激の強さを強める。制御装置40は、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間の一部で、冷房モードの実行中に前面側刺激装置30が供給する冷刺激の強さを弱める。
具体的には、シート温冷刺激装置20が温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給する際、図17に示すように前面側刺激装置30が作動するように、前面側刺激装置30の作動を制御する。すなわち、制御装置40は、シート温冷刺激装置20が温刺激の供給を開始する時刻の一定時間Δt13の前の時刻に、前面側刺激装置30が供給する冷刺激を強くし始める。その後、制御装置40は、前面側刺激装置30が供給する冷刺激を強くし続ける。シート温冷刺激装置20が冷刺激の供給を開始する時刻の一定時間Δt14の前の時刻に、前面側刺激装置30が供給する冷刺激を弱くし始める。その後、制御装置40は、前面側刺激装置30が供給する冷刺激を弱くし続ける。以後、この制御が繰り返される。
これによれば、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときに、着座者の身体を冷やすように前面側刺激装置30が作動する。シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給するときに、環境から着座者に供給される温刺激によって着座者の身体を暖めるように前面側刺激装置30が作動する。このため、第5実施形態と同様の効果が得られる。
(第7実施形態)
本実施形態では、第6実施形態と同様に、制御装置40は、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間の一部で、冷房モードの実行中に前面側刺激装置30が供給する冷刺激の強さを強める。制御装置40は、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間の一部で、冷房モードの実行中に前面側刺激装置30が供給する冷刺激の強さを弱める。
本実施形態では、第6実施形態と同様に、制御装置40は、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間の一部で、冷房モードの実行中に前面側刺激装置30が供給する冷刺激の強さを強める。制御装置40は、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間の一部で、冷房モードの実行中に前面側刺激装置30が供給する冷刺激の強さを弱める。
ただし、第6実施形態と異なり、制御装置40は、シート温冷刺激装置20が温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給する際、図18に示すように前面側刺激装置30が作動するように、前面側刺激装置30の作動を制御する。すなわち、制御装置40は、シート温冷刺激装置20が温刺激の供給を開始してから一定時間Δt15が経過した後に、前面側刺激装置30が供給する冷刺激を強くし始める。シート温冷刺激装置20が温刺激の供給から冷刺激の供給へ切り替えた後も、制御装置40は、前面側刺激装置30が供給する冷刺激を強くし続ける。シート温冷刺激装置20が冷刺激の供給を開始してから一定時間Δt16が経過した後に、前面側刺激装置30が供給する冷刺激を弱くする。シート温冷刺激装置20が冷刺激の供給から温刺激の供給へ切り替えた後も、制御装置40は、前面側刺激装置30が供給する冷刺激を弱くし続ける。以後、この制御が繰り返される。
本実施形態においても、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときに、着座者の身体を冷やすように前面側刺激装置30が作動する。シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給するときに、環境から着座者に供給される温刺激によって着座者の身体を暖めるように前面側刺激装置30が作動する。このため、第5実施形態と同様の効果が得られる。
さらに、本実施形態では、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間のうち温刺激の供給開始から一定時間Δt15が経過するまでの期間が温刺激前期P1である。シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間のうち一定時間Δt15が経過したときから温刺激の供給終了までの期間が温刺激後期P2である。制御装置40は、冷房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを、温刺激前期P1に比べて温刺激後期P2の方が強くなるように制御する。なお、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間は、温刺激を連続して供給する1つの期間である。
シート温冷刺激装置20によって温刺激が着座者に供給されると、徐々に着座者の身体に温熱が蓄積されることで、着座者が暑さによる不快を感じ始める。そこで、温刺激後期P2に、冷房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを強くすることで、快適性の低下を抑制することができる。
また、本実施形態では、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間のうち冷刺激の供給開始から一定時間Δt16が経過するまでの期間が冷刺激前期P3である。シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間のうちその一定時間Δt16が経過したときから冷刺激の供給終了までの期間が冷刺激後期P4である。制御装置40は、冷房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを、冷刺激前期P3に比べて冷刺激後期P4の方が弱くなるように制御する。なお、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間は、冷刺激を連続して供給する1つの期間である。
シート温冷刺激装置20によって冷刺激が着座者に供給されると、徐々に着座者の身体に冷熱が蓄積されることで、すなわち、徐々に着座者の身体から熱が奪われることで、着座者が寒さによる不快を感じ始める。そこで、冷刺激後期P4に、冷房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを弱くすることで、快適性の低下を抑制することができる。
(第8実施形態)
本実施形態では、第7実施形態と同様に、制御装置40は、冷房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを、温刺激前期P1に比べて温刺激後期P2の方が強くなるように制御する。さらに、制御装置40は、冷房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを、冷刺激前期P3に比べて冷刺激後期P4の方が弱くなるように制御する。
本実施形態では、第7実施形態と同様に、制御装置40は、冷房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを、温刺激前期P1に比べて温刺激後期P2の方が強くなるように制御する。さらに、制御装置40は、冷房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを、冷刺激前期P3に比べて冷刺激後期P4の方が弱くなるように制御する。
ただし、第7実施形態と異なり、図19に示すように、制御装置40は、冷房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを、温刺激前期P1では、疲労軽減スイッチがONされる前の強さである通常の強さとなるように制御する。さらに、制御装置40は、冷房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを、冷刺激前期P3では通常の強さとなるように制御する。本実施形態においても、第7実施形態と同様の効果が得られる。
(第9実施形態)
本実施形態では、第5実施形態と同様に、制御装置40は、冷房モードの実行中にシート温冷刺激装置20を作動させる場合、冷房モードの実行中の前面側刺激装置30の冷刺激の強さを変更する制御を行う。
本実施形態では、第5実施形態と同様に、制御装置40は、冷房モードの実行中にシート温冷刺激装置20を作動させる場合、冷房モードの実行中の前面側刺激装置30の冷刺激の強さを変更する制御を行う。
ただし、第5実施形態と異なり、制御装置40は、図20に示すように前面側刺激装置30の作動を制御する。すなわち、制御装置40は、冷房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給するときに比べてシート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときの方が強くなるように制御する。この際に、制御装置40は、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間の全部において、前面側刺激装置30が着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを、時間の経過に伴って徐々に強くする。
シート温冷刺激装置20によって温刺激が着座者に供給されると、徐々に着座者の身体に温熱が蓄積されることで、着座者が暑さによる不快を感じ始める。そこで、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときに前面側刺激装置30が供給する冷刺激の強さを、時間の経過に伴って徐々に強くすることで、快適性の低下を抑制することができる。
また、制御装置40は、冷房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときに比べてシート温冷刺激装置20が冷刺激を供給するときの方が弱くなるように制御する。この際に、制御装置40は、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間の全部において、前面側刺激装置30が着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを、時間の経過に伴って徐々に弱くする。
シート温冷刺激装置20によって冷刺激が着座者に供給されると、着座者の身体に冷熱が徐々に蓄積されることで、すなわち、着座者の身体から熱が徐々に奪われることで、着座者が寒さによる不快を感じ始める。そこで、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給するときに前面側刺激装置30が供給する冷刺激の強さを、時間の経過に伴って徐々に弱くすることで、快適性の低下を抑制することができる。
なお、本実施形態では、制御装置40は、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間の全部において、前面側刺激装置30が供給する冷刺激の強さを徐々に強くする。制御装置40は、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間の全部において、前面側刺激装置30が供給する冷刺激の強さを徐々に弱くする。
しかしながら、制御装置40は、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間の一部において、前面側刺激装置30が供給する冷刺激の強さを徐々に強くしてもよい。同様に、制御装置40は、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間の一部において、前面側刺激装置30が供給する冷刺激の強さを徐々に弱くしてもよい。これらの場合においても、快適性の低下を抑制することができる。
(第10実施形態)
本実施形態では、制御装置40は、暖房モードの実行中にシート温冷刺激装置20を作動させる場合、暖房モードの実行中の前面側刺激装置30の温刺激の強さを変更する制御を行う。他の構成は、第1実施形態と同じである。
本実施形態では、制御装置40は、暖房モードの実行中にシート温冷刺激装置20を作動させる場合、暖房モードの実行中の前面側刺激装置30の温刺激の強さを変更する制御を行う。他の構成は、第1実施形態と同じである。
制御装置40は、暖房モードを実行することで、着座者の下半身に対して温刺激を供給するように前面側刺激装置30の作動を制御する。暖房モードは、温風がフット吹出口から吹き出されるフットモードである。暖房モードは、フットモードに限られず、温風がフット吹出口に加えてデフロスタ吹出口から吹き出されるフット-デフモードでもよい。また、暖房モードは、温風がフット吹出口に加えてフェイス吹出口からも吹き出されるバイレベルモードでもよい。
そして、暖房モードの実行中に、疲労軽減スイッチがONにされた場合、制御装置40は、図21に示すように、着座者の背面側部位に温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給するように、シート温冷刺激装置20の作動を制御する。このシート温冷刺激装置20の作動の制御は、第1実施形態と同じである。図21の第1所定時間Δt21、第2所定時間Δt22のそれぞれは、図3の第1所定時間Δt1、第2所定時間Δt2に対応する。
さらに、制御装置40は、図21に示すように、暖房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときに比べてシート温冷刺激装置20が冷刺激を供給するときの方が強くなるように制御する。換言すると、制御装置40は、暖房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給するときに比べてシート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときの方が弱くなるように制御する。
温刺激の強さは、第4実施形態で説明した温刺激の量と同じ意味である。温刺激を強くすることは、吹き出される温風の温度を高くすること、吹き出される温風の風量を増大させること、または、その両方であってもよい。温刺激を弱くすることは、吹き出される温風の温度を低くすること、吹き出される温風の風量を減少させること、または、その両方であってもよい。温風の風量を減少させることには、送風を停止することが含まれる。
図21において、疲労軽減スイッチがONにされる前では、前面側刺激装置30は、通常の暖房モードで作動する。通常の暖房モードでは、設定温度、熱負荷に応じて、吹き出される温風の温度、風量が制御される。疲労軽減スイッチがONにされた後では、前面側刺激装置30は、暖房モード中の温刺激の強さをシート温冷刺激装置20の作動に応じて変更する運転モードで作動する。図21において、暖房モード中の温刺激を強くすることは、通常の暖房モードと比較して温刺激の強さを強めることである。暖房モード中の温刺激を弱めることは、通常の暖房モードと比較して温刺激の強さを弱めることである。
制御装置40は、シート温冷刺激装置20と前面側刺激装置30とのそれぞれを、図21に示すように作動させるために、図22に示す制御処理を行う。図22に示す制御処理は、疲労軽減スイッチがONにされた場合に開始される。図22に示す各ステップは、各種機能を実現する機能部に対応するものである。
ステップS13では、制御装置40は、着座者の下半身に対して温刺激を供給するように前面側刺激装置30の作動を制御する暖房モードの実行中であるか否かを判定する。暖房モードの実行中ではない場合、制御装置40は、NO判定し、図22に示す制御処理を終了する。この場合、制御装置40は、例えば、第1実施形態または第5実施形態と同様に、シート温冷刺激装置20と前面側刺激装置30とのそれぞれの作動を制御する。暖房モードの実行中である場合、制御装置40は、YES判定し、ステップS14に進む。
ステップS14では、図9のステップS12と同様に、制御装置40は、シート温冷刺激装置20の温刺激をONの状態とし、シート温冷刺激装置20の冷刺激をOFFの状態とする。さらに、制御装置40は、図9のステップS12と異なり、着座者の下半身へ供給する前面側刺激装置30の温刺激を弱めにする。例えば、制御装置40は、疲労軽減スイッチがONにされる前と比較して、吹き出される温風の温度を低くする。
続いて、ステップS22では、制御装置40は、シート温冷刺激装置20の温刺激のONの状態の開始からの経過時間が第1所定時間Δt21を経過したか否かを判定する。経過時間が第1所定時間Δt21を経過していない場合、制御装置40は、NO判定し、再び、ステップS22を行う。経過時間が第1所定時間Δt21を経過した場合、制御装置40は、YES判定し、ステップS32に進む。
ステップS32では、図9のステップS31と同様に、制御装置40は、シート温冷刺激装置20の温刺激をOFFの状態とし、シート温冷刺激装置20の冷刺激をONの状態とする。さらに、図9のステップS31と異なり、制御装置40は、着座者の下半身へ供給する前面側刺激装置30の温刺激を強めにする。具体的には、制御装置40は、疲労軽減スイッチがONにされる前と比較して、吹き出される温風の温度を高くする。
続いて、ステップS42では、制御装置40は、シート温冷刺激装置20の冷刺激のONの状態の開始からの経過時間が第2所定時間Δt22を経過したか否かを判定する。経過時間が第2所定時間Δt22を経過していない場合、制御装置40は、NO判定し、再び、ステップS42を行う。経過時間が第2所定時間Δt22を経過した場合、制御装置40は、YES判定し、図22に示す制御処理を一旦終了する。
図22に示す制御処理は、疲労軽減スイッチがOFFにされるまで、繰り返し実行される。なお、図22に示す制御処理は、図22に示す制御処理の開始からの経過時間が所定時間を超えるまで、繰り返し実行されるようになっていてもよい。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。第5実施形態の記載の通り、着座者が温熱的に快適な状態を維持するためには、着座者の周りの空気温度と風速、内装壁面の放射温度、日射の強さ等が快適維持状態にバランスしている必要がある。
車室内の空気温度や放射温度が低い場合は、着座者の身体の前面側部位に供給される冷熱が増加する。この場合、前面側刺激装置30は、暖房モードの実行により、着座者の前面側部位に温刺激を供給し、快適性を維持している。すなわち、車室内の空気温度や放射温度が低い場合は、図23に示すように、その環境から着座者の前面側部位へ冷刺激が供給される。前面側刺激装置30は、暖房モードでの作動によって、その冷刺激を打ち消す、または、弱めるための温刺激を、着座者の下半身の前面側部位に対して供給している。
図23に示すように、暖房モードの実行中に、疲労軽減スイッチがONにされる。この場合、図24に示すように、環境からの冷刺激、前面側刺激装置30からの温刺激に加えて、シート温冷刺激装置20から着座者の背面側部位に冷刺激が供給される。このとき、シート温冷刺激装置20から着座者に供給された冷熱が、着座者に蓄積することで、着座者の体温が下降する。これにより、着座者が全身の寒さを感じ、着座者が不快に感じる場合がある。
これに対して、本実施形態によれば、図25に示すように、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給するときに、前面側刺激装置30が供給する温刺激は、シート温冷刺激装置20が温冷刺激の供給を開始する直前に実行していた暖房モードの温刺激に比べて強くされる。このため、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給するときに、着座者の前面側部位に入る温熱は、シート温冷刺激装置20が温冷刺激を供給する前に比べて増大する。すなわち、着座者の身体を暖めるように前面側刺激装置30が作動する。これにより、着座者の身体全体を出入りする熱の全部または一部が相殺されることで、着座者の体温の低下を抑制することができる。
また、図23に示すように、暖房モードの実行中に、疲労軽減スイッチがONにされる。この場合、図26に示すように、環境からの冷刺激、前面側刺激装置30からの温刺激に加えて、シート温冷刺激装置20から着座者の背面側部位に温刺激が供給される。このとき、シート温冷刺激装置20から着座者に供給された温熱が、着座者に蓄積することで、着座者の体温が上昇する。これにより、着座者が全身の暑さを感じ、着座者が不快に感じる場合がある。
これに対して、本実施形態によれば、図27に示すように、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給するとき、前面側刺激装置30が供給する温刺激は、シート温冷刺激装置20が温冷刺激の供給を開始する直前に実行していた暖房モードの温刺激に比べて弱くされる。上述の通り、暖房モードの実行中では、着座者の周りの環境から着座者の前面側部位に供給される冷刺激を打ち消すまたは弱めるように、前面側刺激装置30は、着座者の前面側部位に温刺激を供給している。このため、暖房モード時に、前面側刺激装置30の温刺激を弱めると、環境から着座者の前面側部位に入る冷熱は、シート温冷刺激装置20が温冷刺激を供給する前に比べて増大する。すなわち、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときに、環境から着座者に供給される冷刺激によって、着座者の身体を冷やすように前面側刺激装置30が作動する。これにより、着座者の身体全体を出入りする熱の全部または一部が相殺されることで、着座者の体温の上昇を抑制することができる。
このように、本実施形態の温冷刺激システム10によっても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給するときに前面側刺激装置30が供給する温刺激の強さは、本実施形態のように、疲労軽減スイッチがONにされる前と比較して、強いことが好ましい。着座者の体温の低下を抑制する効果が高いからである。しかしながら、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給するときに前面側刺激装置30が供給する温刺激は、疲労軽減スイッチがONにされる前と比較して、同じ、または、弱くてもよい。
この場合であっても、制御装置40は、暖房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときに比べてシート温冷刺激装置20が冷刺激を供給するときの方が強くなるように制御する。このため、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給するときに、図28に示す第3比較例のように前面側刺激装置30の作動が制御される場合と比較して、着座者に入る温熱を増大させることができ、着座者の身体を暖めることができる。これにより、着座者の体温の低下を抑制することができる。第3比較例では、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときと冷刺激を供給するときの両方において、前面側刺激装置30が供給する温刺激の強さが、本実施形態での強い方の温刺激の強さと弱い方の温刺激の強さとのうち弱い方の温刺激の強さに制御される。
また、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときに前面側刺激装置30が供給する温刺激は、本実施形態のように、疲労軽減スイッチがONにされる前と比較して、弱いことが好ましい。着座者の体温の上昇を抑制する効果が高いからである。しかしながら、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときに前面側刺激装置30が供給する温刺激は、疲労軽減スイッチがONにされる前と比較して、同じ、または、強くてもよい。この場合であっても、制御装置40は、暖房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給するときに比べてシート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときの方が弱くなるように制御する。これにより、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときに、図29に示す第4比較例のように前面側刺激装置30が制御される場合と比較して、前面側刺激装置30から供給される温刺激によって着座者の身体が暖められることを抑制することができる。また、場合によっては、環境からの冷刺激によって着座者の身体を冷やすことができる。これにより、着座者の体温の上昇を抑制することができる。第4比較例では、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときと冷刺激を供給するときの両方において、前面側刺激装置30が供給する温刺激の強さが、本実施形態での強い方の温刺激の強さと弱い方の温刺激の強さとのうち強い方の温刺激の強さに制御される。
(第11実施形態)
第10実施形態では、制御装置40は、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間の全部で、暖房モードの実行中に前面側刺激装置30が供給する温刺激の強さを強める。制御装置40は、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間の全部で、暖房モードの実行中に前面側刺激装置30が供給する温刺激の強さを弱める。
第10実施形態では、制御装置40は、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間の全部で、暖房モードの実行中に前面側刺激装置30が供給する温刺激の強さを強める。制御装置40は、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間の全部で、暖房モードの実行中に前面側刺激装置30が供給する温刺激の強さを弱める。
これに対して、本実施形態では、制御装置40は、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間の一部で、暖房モードの実行中に前面側刺激装置30が供給する温刺激の強さを強める。制御装置40は、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間の一部で、暖房モードの実行中に前面側刺激装置30が供給する温刺激の強さを弱める。
具体的には、シート温冷刺激装置20が温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給する際、図30に示すように前面側刺激装置30が作動するように、前面側刺激装置30の作動を制御する。すなわち、制御装置40は、シート温冷刺激装置20が冷刺激の供給を開始する時刻の一定時間Δt23の前の時刻に、前面側刺激装置30が供給する温刺激を強くし始める。その後、制御装置40は、前面側刺激装置30が供給する温刺激を強くし続ける。シート温冷刺激装置20が冷刺激の供給を開始する時刻の一定時間Δt24の前の時刻に、前面側刺激装置30が供給する温刺激を弱くし始める。その後、制御装置40は、前面側刺激装置30が供給する温刺激を弱くし続ける。以後、この制御が繰り返される。
これによれば、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給するときに、着座者の身体を暖めるように前面側刺激装置30が作動する。シート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときに、環境からの冷刺激によって着座者の身体を冷やすように前面側刺激装置30が作動する。このため、本実施形態によっても、第10実施形態と同様の効果が得られる。
(第12実施形態)
本実施形態では、第11実施形態と同様に、制御装置40は、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間の一部で、暖房モードの実行中に前面側刺激装置30が供給する温刺激の強さを強める。制御装置40は、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間の一部で、暖房モードの実行中に前面側刺激装置30が供給する温刺激の強さを弱める。
本実施形態では、第11実施形態と同様に、制御装置40は、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間の一部で、暖房モードの実行中に前面側刺激装置30が供給する温刺激の強さを強める。制御装置40は、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間の一部で、暖房モードの実行中に前面側刺激装置30が供給する温刺激の強さを弱める。
ただし、第11実施形態と異なり、制御装置40は、シート温冷刺激装置20が温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給する際、図31に示すように前面側刺激装置30が作動するように、前面側刺激装置30の作動を制御する。すなわち、制御装置40は、シート温冷刺激装置20が冷刺激の供給を開始してから一定時間Δt25が経過した後に、前面側刺激装置30が供給する温刺激を強くし始める。シート温冷刺激装置20が冷刺激の供給から温刺激の供給へ切り替えた後も、制御装置40は、前面側刺激装置30が供給する温刺激を強くし続ける。シート温冷刺激装置20が温刺激の供給を開始してから一定時間Δt26が経過した後に、前面側刺激装置30が供給する温刺激を弱くする。シート温冷刺激装置20が温刺激の供給から冷刺激の供給へ切り替えた後も、制御装置40は、前面側刺激装置30が供給する温刺激を弱くし続ける。以後、この制御が繰り返される。
本実施形態においても、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給するときに、着座者の身体を暖めるように前面側刺激装置30が作動する。シート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときに、環境からの冷刺激によって着座者の身体を冷やすように前面側刺激装置30が作動する。このため、第10実施形態と同様の効果が得られる。
さらに、本実施形態では、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間のうち冷刺激の供給開始から一定時間Δt25が経過するまでの期間が冷刺激前期P11である。シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間のうち一定時間Δt25が経過したときから冷刺激の供給終了までの期間が冷刺激後期P12である。制御装置40は、暖房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを、冷刺激前期P11に比べて冷刺激後期P12の方が強くなるように制御する。
シート温冷刺激装置20によって冷刺激が着座者に供給されると、徐々に着座者の身体に冷熱が蓄積されることで、すなわち、徐々に着座者の身体から熱が奪われることで、着座者が寒さによる不快を感じ始める。そこで、冷刺激後期に、暖房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを強くすることで、快適性の低下を抑制することができる。
また、本実施形態では、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間のうち温刺激の供給開始から一定時間Δt26が経過するまでの期間が温刺激前期P13である。シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間のうちその一定時間Δt26が経過したときから温刺激の供給終了までの期間が温刺激後期P14である。制御装置40は、暖房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを、温刺激前期P13に比べて温刺激後期P14の方が弱くなるように制御する。
シート温冷刺激装置20によって温刺激が着座者に供給されると、徐々に着座者の身体に温熱が蓄積されることで、着座者が暑さによる不快を感じ始める。そこで、温刺激後期P14に、暖房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを弱くすることで、快適性の低下を抑制することができる。
(第13実施形態)
本実施形態では、第12実施形態と同様に、制御装置40は、暖房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の下半身へ供給する温冷刺激の強さを、冷刺激前期P11に比べて冷刺激後期P12の方が強くなるように制御する。さらに、制御装置40は、暖房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを、温刺激前期P13に比べて温刺激後期P14の方が弱くなるように制御する。
本実施形態では、第12実施形態と同様に、制御装置40は、暖房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の下半身へ供給する温冷刺激の強さを、冷刺激前期P11に比べて冷刺激後期P12の方が強くなるように制御する。さらに、制御装置40は、暖房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを、温刺激前期P13に比べて温刺激後期P14の方が弱くなるように制御する。
ただし、第12実施形態と異なり、図32に示すように、制御装置40は、暖房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを、冷刺激前期P11では、疲労軽減スイッチがONされる前の強さである通常の強さと同じ強さとなるように制御する。さらに、制御装置40は、暖房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを、温刺激前期P13では、通常の強さと同じ強さとなるように制御する。本実施形態においても、第12実施形態と同様の効果が得られる。
(第14実施形態)
本実施形態では、第10実施形態と同様に、制御装置40は、暖房モードの実行中にシート温冷刺激装置20を作動させる場合、暖房モードの実行中の前面側刺激装置30の温刺激の強さを変更する制御を行う。
本実施形態では、第10実施形態と同様に、制御装置40は、暖房モードの実行中にシート温冷刺激装置20を作動させる場合、暖房モードの実行中の前面側刺激装置30の温刺激の強さを変更する制御を行う。
ただし、第10実施形態と異なり、制御装置40は、図33に示すように前面側刺激装置30の作動を制御する。すなわち、制御装置40は、暖房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときに比べてシート温冷刺激装置20が冷刺激を供給するときの方が強くなるように制御する。この際に、制御装置40は、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間の全部において、前面側刺激装置30が着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを、時間の経過に伴って徐々に強くする。
シート温冷刺激装置20によって冷刺激が着座者に供給されると、着座者の身体に冷熱が徐々に蓄積されることで、着座者が寒さによる不快を感じ始める。そこで、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給するときに前面側刺激装置30が供給する温刺激の強さを、時間の経過に伴って徐々に強くすることで、快適性の低下を抑制することができる。
また、制御装置40は、暖房モードの実行中に前面側刺激装置30が着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給するときに比べてシート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときの方が弱くなるように制御する。この際に、制御装置40は、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間の全部において、前面側刺激装置30が着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを、時間の経過に伴って徐々に弱くする。
シート温冷刺激装置20によって温刺激が着座者に供給されると、徐々に着座者の身体に温熱が蓄積されることで、着座者が暑さによる不快を感じ始める。そこで、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給するときに前面側刺激装置30が供給する温刺激の強さを、時間の経過に伴って徐々に弱くすることで、快適性の低下を抑制することができる。
なお、本実施形態では、制御装置40は、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間の全部において、前面側刺激装置30が供給する温刺激の強さを徐々に強くする。制御装置40は、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間の全部において、前面側刺激装置30が供給する温刺激の強さを徐々に弱くする。
しかしながら、制御装置40は、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間の一部において、前面側刺激装置30が供給する温刺激の強さを徐々に強くしてもよい。同様に、制御装置40は、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間の一部において、前面側刺激装置30が供給する温刺激の強さを徐々に弱くしてもよい。これらの場合においても、快適性の低下を抑制することができる。
(他の実施形態)
(1)第1-第4実施形態では、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間で、前面側刺激装置30が冷刺激を供給するとともに、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間で、前面側刺激装置30が温刺激を供給するように、制御装置40は、前面側刺激装置30の作動を制御する。しかしながら、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間で、前面側刺激装置30が冷刺激を供給するとともに、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間で、前面側刺激装置30が温刺激を供給しないように、制御装置40は、前面側刺激装置30の作動を制御してもよい。「前面側刺激装置30が温刺激を供給しない」には、前面側刺激装置30が停止の状態、前面側刺激装置30が冷刺激を供給する状態が含まれる。
(1)第1-第4実施形態では、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間で、前面側刺激装置30が冷刺激を供給するとともに、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間で、前面側刺激装置30が温刺激を供給するように、制御装置40は、前面側刺激装置30の作動を制御する。しかしながら、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間で、前面側刺激装置30が冷刺激を供給するとともに、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間で、前面側刺激装置30が温刺激を供給しないように、制御装置40は、前面側刺激装置30の作動を制御してもよい。「前面側刺激装置30が温刺激を供給しない」には、前面側刺激装置30が停止の状態、前面側刺激装置30が冷刺激を供給する状態が含まれる。
(2)第1-第4実施形態では、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間で、前面側刺激装置30が冷刺激を供給するとともに、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間で、前面側刺激装置30が温刺激を供給するように、制御装置40は、前面側刺激装置30の作動を制御する。しかしながら、シート温冷刺激装置20が温刺激を供給する期間で、前面側刺激装置30が冷刺激を供給しないとともに、シート温冷刺激装置20が冷刺激を供給する期間で、前面側刺激装置30が温刺激を供給するように、制御装置40は、前面側刺激装置30の作動を制御してもよい。「前面側刺激装置30が冷刺激を供給しない」には、前面側刺激装置30が停止の状態、前面側刺激装置30が温刺激を供給する状態が含まれる。
(3)第1-第4実施形態では、シート温冷刺激装置20の冷刺激がONの期間に、前面側刺激装置30は、フット吹出口33から着座者の足元に向けて温風を吹き出す。しかしながら、前面側刺激装置30は、フェイス吹出口32から着座者の上半身に向けて温風を吹き出してもよい。なお、この場合、シート温冷刺激装置20から着座者へ冷刺激が供給されるように、シート温冷刺激装置20のうち冷刺激を供給する冷刺激供給部として、後述のように第1実施形態と異なるものが採用されることが好ましい。
また、シート温冷刺激装置20の冷刺激がONの期間に、前面側刺激装置30は、フット吹出口33から着座者の足元に向けて温風を吹き出すことに加えて、フェイス吹出口32から冷風を吹き出してもよい。これによれば、着座者の足元に向けて温風を吹き出すことで、前面側刺激装置30が温刺激を供給しても、着座者の上半身に向けて冷風が吹き出されることで、シート温冷刺激装置20のSVSの作動による冷刺激の供給を損なうことがない。
また、シート温冷刺激装置20の冷刺激がONの期間に、前面側刺激装置30が着座者に向けて温風を吹き出すときでは、制御装置40は、温風を当てる身体の部位を時間とともに変えるようにしてもよい。例えば、フット吹出口33から着座者の足元に向けての温風の吹き出しと、フェイス吹出口32から着座者の上半身に向けての温風の吹き出しと、その両方の温風の吹き出しとを切り替えてもよい。
また、シート温冷刺激装置20の温刺激がONの期間に、前面側刺激装置30が着座者に向けて冷風を吹き出すときでは、制御装置40は、冷風を当てる身体の部位を時間とともに変えるようにしてもよい。例えば、制御装置40は、フェイス吹出口32に設けられたグリルの向きを変えることで、冷風を当てる身体の部位を変えてもよい。
(4)上記した各実施形態では、シート温冷刺激装置20を構成するSVSおよびヒータ24は、シート101のうち背もたれ部103のみに設けられている。しかしながら、SVSおよびヒータ24は、着座部102と背もたれ部103との両方に設けられてもよい。
(5)上記した各実施形態では、シート温冷刺激装置20のうち温刺激を供給する温刺激供給部は、ヒータ24によって構成されている。しかしながら、温刺激供給部は、図34に示すように、温風をシート表面から吹き出すSVSで構成されてもよい。また、上記した各実施形態では、シート温冷刺激装置20のうち冷刺激を供給する冷刺激供給部は、シート表面から空気を吸い込むSVSによって構成されている。しかしながら、冷刺激供給部は、図34に示すように、冷風をシート表面から吹き出すSVSで構成されてもよい。
図34に示すSVSは、シート表面から温風と冷風とを選択的に吹き出すように構成されている。図34に示すSVSは、第1送風機51と、放熱器52と、第1空気通路53と、第2送風機61と、蒸発器62と、第2空気通路63とを有している。
第1送風機51および放熱器52は、着座部102のうち下側の部分に配置される。第1送風機51の作動は、制御装置40によって制御される。着座部102は、弾性材で構成されたシートパッド106と、シートパッド106を覆う表皮材107とを有する。放熱器52は、第1送風機51が送る空気を加熱する加熱部である。放熱器52は、冷凍サイクルの冷媒と空気との熱交換によって、冷媒から空気へ放熱させて、空気を加熱する。
第1空気通路53は、着座部102のシートパッド106と、背もたれ部103のシートパッド104とに設けられている。第1空気通路53は、第1送風機51によって送られ、かつ、放熱器52によって加熱された空気が流れる。
第2送風機61および蒸発器62は、着座部102のうち下側の部分に配置される。第2送風機61の作動は、制御装置40によって制御される。蒸発器62は、第2送風機61が送る空気を冷却する冷却部である。蒸発器62は、冷凍サイクルの冷媒と空気との熱交換によって、冷媒を蒸発させるとともに、空気を冷却する。
第2空気通路63は、第1空気通路53に対して独立した空気通路である。第2空気通路63は、着座部102のシートパッド106と、背もたれ部103のシートパッド104とに設けられている。第2空気通路63は、第2送風機61によって送られ、かつ、蒸発器62によって冷却された空気が流れる。
また、図34に示すSVSは、図34、図35に示すように、複数の第1孔部54を有している。複数の第1孔部54は、着座部102のシートパッド106の表面と、背もたれ部103のシートパッド104の表面とに設けられている。複数の第1孔部54は、第1空気通路53の下流側に連通している。
また、図34に示すSVSは、図35に示すように、複数の第2孔部64を有している。複数の第2孔部64は、着座部102のシートパッド106の表面と、背もたれ部103のシートパッド104の表面とに設けられている。複数の第2孔部64は、第2空気通路63の下流側に連通している。
図35に示すように、複数の第1孔部54は、複数の列をなして配置されている。複数の第2孔部64は、複数の列をなして配置されている。複数の第1孔部54がなす複数の列のそれぞれと、複数の第2孔部がなす複数の列のそれぞれとは、交互に並んでいる。
シート温冷刺激装置20が着座者に温刺激を供給する場合、制御装置40は、図示しない冷凍サイクルの圧縮機と、第1送風機51とを作動させる。これにより、放熱器52で加熱された空気は、第1空気通路53を流れた後、複数の第1孔部54から表皮材105、107を介して着座者に吹出される。このとき、着座者の身体の背面側部位に向けて、背もたれ部103の表面から温風が吹出されることで、その部位に温刺激が供給される。
シート温冷刺激装置20が着座者に冷刺激を供給する場合、制御装置40は、図示しない冷凍サイクルの圧縮機と、第2送風機61とを作動させる。これにより、蒸発器62で冷却された空気は、第2空気通路63を流れた後、複数の第2孔部64から表皮材105、107を介して着座者に吹出される。このとき、着座者の身体の背面側部位に向けて、背もたれ部103の表面から冷風が吹出されることで、その部位に冷刺激が供給される。
また、シート温冷刺激装置20の温刺激供給部は、シート101の表皮材105の裏側に配置され、熱媒体が内部を循環するチューブで構成されてもよい。また、温刺激供給部は、シート101の内部に埋め込まれた熱電変換素子または熱交換器で構成されてもよい。また、温刺激供給部は、シート101に設けられた赤外線放射部で構成されてもよい。この場合、赤外線放射部からの放射される赤外線によって、着座者の腰、背中から肩、首が暖められることが好ましい。このように、温刺激供給部は、輻射熱によって、着座者の身体の背面側部位に、温刺激を供給するように構成されてもよい。
また、シート温冷刺激装置20の冷刺激供給部は、シート101の内部に埋め込まれた熱電変換素子または熱交換器で構成されてもよい。
(6)上記した各実施形態では、前面側刺激装置30は、前席用の空調装置31、複数の吹出口32、33および複数の送風ダクト34、35によって構成されている。後席の着座者の身体の前面側部位に対して、温刺激と冷刺激とを供給する場合、後席用の空調装置と、1つまたは複数の吹出口と、1つまたは複数の送風ダクトとによって構成されてもよい。
また、上記した各実施形態では、前面側刺激装置30は、着座者に向かって温風を吹き出すことで、着座者の身体の前面側部位に対して温刺激を供給する。しかしながら、前面側刺激装置30は、インストルメントパネルの下部に設置された輻射ヒータからの輻射熱によって、着座者の身体の前面側部位に対して温刺激を供給してもよい。
(7)第5-第9実施形態では、制御装置40が冷房モードを実行することによって、前面側刺激装置30から着座者の上半身に対して供給される冷刺激は、空調装置31で生成され、フェイス吹出口32から着座者の上半身に向かって吹き出される冷風である。しかしながら、この冷刺激は、空調装置31で生成され、着座者上半身に風を当てられるようにシート側面に設置されたシート側面吹出口から吹き出された冷風でもよい。また、この冷刺激は、空調装置31とは別の車両用冷風装置によって生成され、シート側面吹出口から吹き出された冷風でもよい。また、この冷刺激は、車両専用ではないスポット空調装置、扇風機等から着座者の上半身に向けられた風でもよい。
(8)第10-第14実施形態では、制御装置40が暖房モードを実行することによって、前面側刺激装置30から着座者の下半身に対して供給する温刺激は、空調装置31で生成され、少なくともフット吹出口33から着座者の下半身に向かって吹き出される温風である。しかしながら、この温刺激は、空調装置31で生成され、着座者の下半身に風を当てられるようにシート側面に設置されたシート側面吹出口から吹き出された温風でもよい。または、この温刺激は、空調装置31とは別の車両用温風装置によって生成され、シート側面吹出口から吹き出された温風でもよい。また、この温刺激は、車両用輻射ヒータから着座者の下半身に向かう輻射熱でもよい。この温刺激は、車両専用ではない温風機から着座者の下半身に向かう温風、車両専用ではない赤外線ヒータ等の輻射ヒータから着座者の下半身に向かう輻射熱でもよい。この温刺激として、輻射ヒータからの輻射熱を用いる場合、ヒータ温度の変更によって、温刺激の強さを変更する。
(9)自動車と外部サーバとの間で通信可能とし、上記した各実施形態において、制御装置40が行った処理を、外部サーバが行うようにしてもよい。
(10)上記した各実施形態では、温冷刺激システム10は、車両に搭載されるものであったが、これに限らない。この場合、シート温冷刺激装置20は、車両以外のシートに設置される。また、この場合、前面側刺激装置30から冷刺激を供給する冷刺激供給部として、スポット空調装置、扇風機等が用いられる。前面側刺激装置30から温刺激を供給する温刺激供給部として、温風機、赤外線ヒータ等が用いられる。
(11)本開示は上記した実施形態に限定されるものではなく、適宜変更が可能であり、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。
(12)本開示に記載の制御装置及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御装置及びその手法は、一つ以上の専用ハードウエア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御装置及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウエア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
(まとめ)
上記各実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、温冷刺激システムは、シートに設けられ、シートに着座する着座者の身体の背面側部位に対して、温刺激と冷刺激とを供給するシート温冷刺激装置と、着座者の身体の前面側部位に対して、冷刺激を供給する前面側刺激装置と、シート温冷刺激装置と前面側刺激装置とのそれぞれの作動を制御する制御装置とを備える。制御装置は、温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給するように、シート温冷刺激装置の作動を制御するとともに、シート温冷刺激装置が温刺激を供給する期間の全部または一部で、前面側刺激装置が冷刺激を供給するように、前面側刺激装置の作動を制御する。
上記各実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、温冷刺激システムは、シートに設けられ、シートに着座する着座者の身体の背面側部位に対して、温刺激と冷刺激とを供給するシート温冷刺激装置と、着座者の身体の前面側部位に対して、冷刺激を供給する前面側刺激装置と、シート温冷刺激装置と前面側刺激装置とのそれぞれの作動を制御する制御装置とを備える。制御装置は、温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給するように、シート温冷刺激装置の作動を制御するとともに、シート温冷刺激装置が温刺激を供給する期間の全部または一部で、前面側刺激装置が冷刺激を供給するように、前面側刺激装置の作動を制御する。
また、第2の観点によれば、温冷刺激システムは、シートに設けられ、シートに着座する着座者の身体の背面側部位に対して、温刺激と冷刺激とを供給するシート温冷刺激装置と、着座者の身体の前面側部位に対して、温刺激を供給する前面側刺激装置と、シート温冷刺激装置と前面側刺激装置とのそれぞれの作動を制御する制御装置とを備える。制御装置は、温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給するように、シート温冷刺激装置の作動を制御するとともに、シート温冷刺激装置が冷刺激を供給する期間の全部または一部で、前面側刺激装置が温刺激を供給するように、前面側刺激装置の作動を制御する。
また、第3の観点によれば、第1の観点において、前面側刺激装置は、着座者の身体の前面側部位に対して、温刺激を供給する。制御装置は、シート温冷刺激装置が冷刺激を供給する期間の全部または一部で、前面側刺激装置が温刺激を供給するように、前面側刺激装置の作動を制御する。
これによれば、シート温冷刺激装置の冷刺激中の全部または一部に、着座者の身体を暖めるように前面側刺激装置が作動する。これにより、着座者の身体全体を出入りする熱の全部または一部が相殺されることで、着座者の体温の下降を抑制することができる。このため、シート温冷刺激装置の冷刺激中に、着座者が全身の寒さを感じにくくすることができる。このように、この温冷刺激システムによれば、シート温冷刺激装置が温冷刺激を供給するときに、着座者が全身の暑さと寒さの両方を感じにくくすることができる。これにより、着座者の快適性の低下を抑制することができる。
また、第4の観点によれば、制御装置は、シート温冷刺激装置が温刺激を供給する期間のうち温刺激の供給開始から一定時間が経過するまでの期間で、前面側刺激装置が冷刺激を供給せず、シート温冷刺激装置が温刺激を供給する期間のうち一定時間が経過したときから温刺激の供給終了までの期間で、前面側刺激装置が冷刺激を供給するように、前面側刺激装置の作動を制御する。シート温冷刺激装置によって温刺激が着座者に供給されると、徐々に着座者の身体に温熱が蓄積されることで、着座者が暑さによる不快を感じ始める。そこで、シート温冷刺激装置が温刺激を供給する期間のうち温刺激の供給開始から一定時間が経過したときから温刺激の供給終了までの期間で、前面側刺激装置が着座者に冷刺激を供給することで、快適性の低下を抑制することができる。
また、第5の観点によれば、制御装置は、シート温冷刺激装置が冷刺激を供給する期間のうち冷刺激の供給開始から一定時間が経過するまでの期間で、前面側刺激装置が温刺激を供給せず、シート温冷刺激装置が冷刺激を供給する期間のうち一定時間が経過したときから冷刺激の供給終了までの期間で、前面側刺激装置が温刺激を供給するように、前面側刺激装置の作動を制御する。シート温冷刺激装置によって冷刺激が着座者に供給されると、徐々に着座者の身体に冷熱が蓄積されることで、すなわち、徐々に着座者の身体から熱が奪われることで、着座者が寒さによる不快を感じ始める。そこで、シート温冷刺激装置が冷刺激を供給する期間のうち冷刺激の供給開始から一定時間が経過したときから冷刺激の供給終了までの期間で、前面側刺激装置が着座者に温刺激を供給することで、快適性の低下を抑制することができる。
また、第6の観点によれば、制御装置は、シート温冷刺激装置が温刺激を供給する期間の全部または一部で、前面側刺激装置が冷刺激を供給する際に、供給する冷刺激の量が時間の経過に伴って徐々に増大するように、前面側刺激装置の作動を制御する。シート温冷刺激装置によって温刺激が着座者に供給されると、着座者の身体に温熱が徐々に蓄積されることで、着座者が暑さによる不快を感じ始める。そこで、シート温冷刺激装置の温刺激中に前面側刺激装置が供給する冷刺激の量を、時間の経過に伴って徐々に増大させることで、快適性の低下を抑制することができる。
また、第7の観点によれば、制御装置は、シート温冷刺激装置が冷刺激を供給する期間の全部または一部で、前面側刺激装置が温刺激を供給する際に、供給する温刺激の量が時間の経過に伴って徐々に増大するように、前面側刺激装置の作動を制御する。シート温冷刺激装置によって冷刺激が着座者に供給されると、着座者の身体に冷熱が徐々に蓄積されることで、すなわち、着座者の身体から熱が徐々に奪われることで、着座者が寒さによる不快を感じ始める。そこで、シート温冷刺激装置の冷刺激中に前面側刺激装置が供給する温刺激の量を、時間の経過に伴って徐々に増大させることで、快適性の低下を抑制することができる。
また、第8の観点によれば、温冷刺激システムは、シートに設けられ、シートに着座する着座者の身体の背面側部位に対して、温刺激と冷刺激とを供給するシート温冷刺激装置と、着座者の身体の前面側部位に対して、冷刺激を供給する前面側刺激装置と、シート温冷刺激装置と前面側刺激装置とのそれぞれの作動を制御する制御装置とを備える。制御装置は、着座者の上半身に対して冷刺激を供給するように前面側刺激装置の作動を制御する冷房モードの実行中に、着座者の背面側部位に温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給するようにシート温冷刺激装置の作動を制御する。制御装置は、冷房モードの実行中に前面側刺激装置が着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを、シート温冷刺激装置が冷刺激を供給するときに比べてシート温冷刺激装置が温刺激を供給するときの方が強くなるように制御する。
また、第9の観点によれば、シート温冷刺激装置が温刺激を供給する期間のうち温刺激の供給開始から一定時間が経過するまでの期間が温刺激前期である。シート温冷刺激装置が温刺激を供給する期間のうち一定時間が経過したときから温刺激の供給終了までの期間が温刺激後期である。制御装置は、冷房モードの実行中に前面側刺激装置が着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを、温刺激前期に比べて温刺激後期の方が強くなるように制御する。
シート温冷刺激装置によって温刺激が着座者に供給されると、徐々に着座者の身体に温熱が蓄積されることで、着座者が暑さによる不快を感じ始める。そこで、温刺激後期に、冷房モードの実行中に前面側刺激装置が着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを強くすることで、快適性の低下を抑制することができる。
また、第10の観点によれば、シート温冷刺激装置が冷刺激を供給する期間のうち冷刺激の供給開始から一定時間が経過するまでの期間が冷刺激前期である。シート温冷刺激装置が冷刺激を供給する期間のうち一定時間が経過したときから冷刺激の供給終了までの期間が冷刺激後期である。制御装置は、冷房モードの実行中に前面側刺激装置が着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを、冷刺激前期に比べて冷刺激後期の方が弱くなるように制御する。
シート温冷刺激装置によって冷刺激が着座者に供給されると、徐々に着座者の身体に冷熱が蓄積されることで、すなわち、徐々に着座者の身体から熱が奪われることで、着座者が寒さによる不快を感じ始める。そこで、冷刺激後期に、冷房モードの実行中に前面側刺激装置が着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを弱くすることで、快適性の低下を抑制することができる。
また、第11の観点によれば、制御装置は、冷房モードの実行中に前面側刺激装置が着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを、シート温冷刺激装置が冷刺激を供給するときに比べてシート温冷刺激装置が温刺激を供給するときの方が強くなるように制御する際に、前面側刺激装置が供給する冷刺激の強さを、時間の経過に伴って徐々に強くする。シート温冷刺激装置によって温刺激が着座者に供給されると、徐々に着座者の身体に温熱が蓄積されることで、着座者が暑さによる不快を感じ始める。そこで、シート温冷刺激装置が温刺激を供給するときに前面側刺激装置が供給する冷刺激の強さを、時間の経過に伴って徐々に強くすることで、快適性の低下を抑制することができる。
また、第12の観点によれば、制御装置は、冷房モードの実行中に前面側刺激装置が着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを、シート温冷刺激装置が温刺激を供給するときに比べてシート温冷刺激装置が冷刺激を供給するときの方が弱くなるように制御する際に、前面側刺激装置が供給する冷刺激の強さを時間の経過に伴って徐々に弱くする。シート温冷刺激装置によって冷刺激が着座者に供給されると、着座者の身体に冷熱が徐々に蓄積されることで、すなわち、着座者の身体から熱が徐々に奪われることで、着座者が寒さによる不快を感じ始める。そこで、シート温冷刺激装置が冷刺激を供給するときに前面側刺激装置が供給する冷刺激の強さを、時間の経過に伴って徐々に弱くすることで、快適性の低下を抑制することができる。
また、第13の観点によれば、温冷刺激システムは、シートに設けられ、シートに着座する着座者の身体の背面側部位に対して、温刺激と冷刺激とを供給するシート温冷刺激装置と、着座者の身体の前面側部位に対して、温刺激を供給する前面側刺激装置と、シート温冷刺激装置と前面側刺激装置とのそれぞれの作動を制御する制御装置とを備える。制御装置は、着座者の下半身に対して温刺激を供給するように前面側刺激装置の作動を制御する暖房モードの実行中に、着座者の背面側部位に温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給するようにシート温冷刺激装置の作動を制御する。制御装置は、暖房モードの実行中に前面側刺激装置が着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを、シート温冷刺激装置が温刺激を供給するときに比べてシート温冷刺激装置が冷刺激を供給するときの方が強くなるように制御する。
また、第14の観点によれば、シート温冷刺激装置が冷刺激を供給する期間のうち冷刺激の供給開始から一定時間が経過するまでの期間が冷刺激前期である。シート温冷刺激装置が冷刺激を供給する期間のうち一定時間が経過したときから冷刺激の供給終了までの期間が冷刺激後期である。制御装置は、前面側刺激装置が着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを、冷刺激前期に比べて冷刺激後期の方が強くなるように制御する。
シート温冷刺激装置によって冷刺激が着座者に供給されると、徐々に着座者の身体に冷熱が蓄積されることで、すなわち、徐々に着座者の身体から熱が奪われることで、着座者が寒さによる不快を感じ始める。そこで、冷刺激後期に、暖房モードの実行中に前面側刺激装置が着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを強くすることで、快適性の低下を抑制することができる。
また、第15の観点によれば、シート温冷刺激装置が温刺激を供給する期間のうち温刺激の供給開始から一定時間が経過するまでの期間が温刺激前期である。シート温冷刺激装置が温刺激を供給する期間のうち一定時間が経過したときから温刺激の供給終了までの期間が温刺激後期である。制御装置は、前面側刺激装置が着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを、温刺激前期に比べて温刺激後期の方が弱くなるように制御する。
シート温冷刺激装置によって温刺激が着座者に供給されると、徐々に着座者の身体に温熱が蓄積されることで、着座者が暑さによる不快を感じ始める。そこで、温刺激後期に、暖房モードの実行中に前面側刺激装置が着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを弱くすることで、快適性の低下を抑制することができる。
また、第16の観点によれば、制御装置は、暖房モードの実行中に前面側刺激装置が着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを、シート温冷刺激装置が温刺激を供給するときに比べてシート温冷刺激装置が冷刺激を供給するときの方が強くなるように制御する際に、前面側刺激装置が供給する温刺激の強さを、時間の経過に伴って徐々に強くする。シート温冷刺激装置によって冷刺激が着座者に供給されると、着座者の身体に冷熱が徐々に蓄積されることで、着座者が寒さによる不快を感じ始める。そこで、シート温冷刺激装置が冷刺激を供給するときに前面側刺激装置が供給する温刺激の強さを、時間の経過に伴って徐々に強くすることで、快適性の低下を抑制することができる。
また、第17の観点によれば、制御装置は、暖房モードの実行中に前面側刺激装置が着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを、シート温冷刺激装置が冷刺激を供給するときに比べてシート温冷刺激装置が温刺激を供給するときの方が弱くなるように制御する際に、前面側刺激装置が供給する温刺激の強さを時間の経過に伴って徐々に弱くする。シート温冷刺激装置によって温刺激が着座者に供給されると、徐々に着座者の身体に温熱が蓄積されることで、着座者が暑さによる不快を感じ始める。そこで、シート温冷刺激装置が温刺激を供給するときに前面側刺激装置が供給する温刺激の強さを、時間の経過に伴って徐々に弱くすることで、快適性の低下を抑制することができる。
Claims (17)
- 温冷刺激システムであって、
シートに設けられ、前記シートに着座する着座者の身体の背面側部位に対して、温刺激と冷刺激とを供給するシート温冷刺激装置(20)と、
前記着座者の身体の前面側部位に対して、冷刺激を供給する前面側刺激装置(30)と、
前記シート温冷刺激装置と前記前面側刺激装置とのそれぞれの作動を制御する制御装置(40)とを備え、
前記制御装置は、温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給するように、前記シート温冷刺激装置の作動を制御するとともに、前記シート温冷刺激装置が温刺激を供給する期間の全部または一部で、前記前面側刺激装置が冷刺激を供給するように、前記前面側刺激装置の作動を制御する、温冷刺激システム。 - 温冷刺激システムであって、
シートに設けられ、前記シートに着座する着座者の身体の背面側部位に対して、温刺激と冷刺激とを供給するシート温冷刺激装置(20)と、
前記着座者の身体の前面側部位に対して、温刺激を供給する前面側刺激装置(30)と、
前記シート温冷刺激装置と前記前面側刺激装置とのそれぞれの作動を制御する制御装置(40)とを備え、
前記制御装置は、温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給するように、前記シート温冷刺激装置の作動を制御するとともに、前記シート温冷刺激装置が冷刺激を供給する期間の全部または一部で、前記前面側刺激装置が温刺激を供給するように、前記前面側刺激装置の作動を制御する、温冷刺激システム。 - 前記前面側刺激装置は、前記着座者の身体の前面側部位に対して、温刺激を供給し、
前記制御装置は、前記シート温冷刺激装置が冷刺激を供給する期間の全部または一部で、前記前面側刺激装置が温刺激を供給するように、前記前面側刺激装置の作動を制御する、請求項1に記載の温冷刺激システム。 - 前記制御装置は、前記シート温冷刺激装置が温刺激を供給する期間のうち温刺激の供給開始から一定時間(Δt5)が経過するまでの期間で、前記前面側刺激装置が冷刺激を供給せず、前記シート温冷刺激装置が温刺激を供給する期間のうち前記一定時間が経過したときから温刺激の供給終了までの期間で、前記前面側刺激装置が冷刺激を供給するように、前記前面側刺激装置の作動を制御する、請求項1または3に記載の温冷刺激システム。
- 前記制御装置は、前記シート温冷刺激装置が冷刺激を供給する期間のうち冷刺激の供給開始から一定時間(Δt6)が経過するまでの期間で、前記前面側刺激装置が温刺激を供給せず、前記シート温冷刺激装置が冷刺激を供給する期間のうち前記一定時間が経過したときから冷刺激の供給終了までの期間で、前記前面側刺激装置が温刺激を供給するように、前記前面側刺激装置の作動を制御する、請求項2または3に記載の温冷刺激システム。
- 前記制御装置は、前記シート温冷刺激装置が温刺激を供給する期間の全部または一部で、前記前面側刺激装置が冷刺激を供給する際に、供給する冷刺激の量が時間の経過に伴って徐々に増大するように、前記前面側刺激装置の作動を制御する、請求項1または3に記載の温冷刺激システム。
- 前記制御装置は、前記シート温冷刺激装置が冷刺激を供給する期間の全部または一部で、前記前面側刺激装置が温刺激を供給する際に、供給する温刺激の量が時間の経過に伴って徐々に増大するように、前記前面側刺激装置の作動を制御する、請求項2または3に記載の温冷刺激システム。
- 温冷刺激システムであって、
シートに設けられ、前記シートに着座する着座者の身体の背面側部位に対して、温刺激と冷刺激とを供給するシート温冷刺激装置(20)と、
前記着座者の身体の前面側部位に対して、冷刺激を供給する前面側刺激装置(30)と、
前記シート温冷刺激装置と前記前面側刺激装置とのそれぞれの作動を制御する制御装置(40)とを備え、
前記制御装置は、
前記着座者の上半身に対して冷刺激を供給するように前記前面側刺激装置の作動を制御する冷房モードの実行中に、前記着座者の背面側部位に温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給するように前記シート温冷刺激装置の作動を制御し、
前記冷房モードの実行中に前記前面側刺激装置が前記着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを、前記シート温冷刺激装置が冷刺激を供給するときに比べて前記シート温冷刺激装置が温刺激を供給するときの方が強くなるように制御する、温冷刺激システム。 - 前記シート温冷刺激装置が温刺激を供給する期間のうち温刺激の供給開始から一定時間(Δt15)が経過するまでの期間が温刺激前期(P1)であり、前記シート温冷刺激装置が温刺激を供給する期間のうち前記一定時間が経過したときから温刺激の供給終了までの期間が温刺激後期(P2)であり、
前記制御装置は、前記冷房モードの実行中に前記前面側刺激装置が前記着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを、前記温刺激前期に比べて前記温刺激後期の方が強くなるように制御する、請求項8に記載の温冷刺激システム。 - 前記シート温冷刺激装置が冷刺激を供給する期間のうち冷刺激の供給開始から一定時間(Δt16)が経過するまでの期間が冷刺激前期(P3)であり、前記シート温冷刺激装置が冷刺激を供給する期間のうち前記一定時間が経過したときから冷刺激の供給終了までの期間が冷刺激後期(P4)であり、
前記制御装置は、前記冷房モードの実行中に前記前面側刺激装置が前記着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを、前記冷刺激前期に比べて前記冷刺激後期の方が弱くなるように制御する、請求項8または9に記載の温冷刺激システム。 - 前記制御装置は、前記冷房モードの実行中に前記前面側刺激装置が前記着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを、前記シート温冷刺激装置が冷刺激を供給するときに比べて前記シート温冷刺激装置が温刺激を供給するときの方が強くなるように制御する際に、前記前面側刺激装置が供給する冷刺激の強さを、時間の経過に伴って徐々に強くする、請求項8に記載の温冷刺激システム。
- 前記制御装置は、前記冷房モードの実行中に前記前面側刺激装置が前記着座者の上半身へ供給する冷刺激の強さを、前記シート温冷刺激装置が温刺激を供給するときに比べて前記シート温冷刺激装置が冷刺激を供給するときの方が弱くなるように制御する際に、前記前面側刺激装置が供給する冷刺激の強さを時間の経過に伴って徐々に弱くする、請求項8または11に記載の温冷刺激システム。
- 温冷刺激システムであって、
シートに設けられ、前記シートに着座する着座者の身体の背面側部位に対して、温刺激と冷刺激とを供給するシート温冷刺激装置(20)と、
前記着座者の身体の前面側部位に対して、温刺激を供給する前面側刺激装置(30)と、
前記シート温冷刺激装置と前記前面側刺激装置とのそれぞれの作動を制御する制御装置(40)とを備え、
前記制御装置は、
前記着座者の下半身に対して温刺激を供給するように前記前面側刺激装置の作動を制御する暖房モードの実行中に、前記着座者の背面側部位に温刺激と冷刺激とを交互に繰り返し供給するように前記シート温冷刺激装置の作動を制御し、
前記暖房モードの実行中に前記前面側刺激装置が前記着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを、前記シート温冷刺激装置が温刺激を供給するときに比べて前記シート温冷刺激装置が冷刺激を供給するときの方が強くなるように制御する、温冷刺激システム。 - 前記シート温冷刺激装置が冷刺激を供給する期間のうち冷刺激の供給開始から一定時間(Δt25)が経過するまでの期間が冷刺激前期(P11)であり、前記シート温冷刺激装置が冷刺激を供給する期間のうち前記一定時間が経過したときから冷刺激の供給終了までの期間が冷刺激後期(P12)であり、
前記制御装置は、前記前面側刺激装置が前記着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを、前記冷刺激前期に比べて前記冷刺激後期の方が強くなるように制御する、請求項13に記載の温冷刺激システム。 - 前記シート温冷刺激装置が温刺激を供給する期間のうち温刺激の供給開始から一定時間(Δt26)が経過するまでの期間が温刺激前期(P13)であり、前記シート温冷刺激装置が温刺激を供給する期間のうち前記一定時間が経過したときから温刺激の供給終了までの期間が温刺激後期(P14)であり、
前記制御装置は、前記前面側刺激装置が前記着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを、前記温刺激前期に比べて前記温刺激後期の方が弱くなるように制御する、請求項13または14に記載の温冷刺激システム。 - 前記制御装置は、前記暖房モードの実行中に前記前面側刺激装置が前記着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを、前記シート温冷刺激装置が温刺激を供給するときに比べて前記シート温冷刺激装置が冷刺激を供給するときの方が強くなるように制御する際に、前記前面側刺激装置が供給する温刺激の強さを、時間の経過に伴って徐々に強くする、請求項13に記載の温冷刺激システム。
- 前記制御装置は、前記暖房モードの実行中に前記前面側刺激装置が前記着座者の下半身へ供給する温刺激の強さを、前記シート温冷刺激装置が冷刺激を供給するときに比べて前記シート温冷刺激装置が温刺激を供給するときの方が弱くなるように制御する際に、前記前面側刺激装置が供給する温刺激の強さを時間の経過に伴って徐々に弱くする、請求項13または16に記載の温冷刺激システム。
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