WO2020095932A1 - 鋼の連続鋳造用鋳型及び鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

鋼の連続鋳造用鋳型及び鋼の連続鋳造方法 Download PDF

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Abstract

異種物質充填部が形成された連続鋳造用鋳型において、鋳型の使用回数を従来技術に比較して格段に延長させる。 本発明に係る鋼の連続鋳造用鋳型1は、表面が鋳型内壁面を形成し、裏面に冷却水路31が形成された銅合金製の鋳型プレート21と、前記冷却水路を覆うように前記鋳型プレートに取り付けられるバックアッププレート23と、を備えた連続鋳造用鋳型であって、前記鋳型プレートの表面の少なくともメニスカスを含む領域に形成された凹部に、前記鋳型プレートの熱伝導率とは異なる熱伝導率の異種物質が充填された異種物質充填部22が形成され、前記異種物質充填部が形成されている領域に対応する前記鋳型プレートの裏面の冷却水路には、水流を撹乱し且つ前記冷却水路の表面積を大きくする水流撹乱部32が形成されている。

Description

鋼の連続鋳造用鋳型及び鋼の連続鋳造方法
 本発明は、凝固シェルの不均一冷却に起因する鋳片表面割れを防止するとともに、鋳型の使用回数が従来技術よりも向上した連続鋳造用鋳型に関し、また、この連続鋳造用鋳型を用いた鋼の連続鋳造方法に関する。
 鋼の連続鋳造では、鋳型内に注入された溶鋼は水冷式鋳型によって冷却され、鋳型との接触面で溶鋼が凝固して凝固層(「凝固シェル」という)が生成される。この凝固シェルを外殻とし、内部を未凝固の溶鋼とする鋳片を、鋳型下方に設けた鋳片支持ロールで支持しつつ且つ水スプレーや気水スプレーによって冷却しつつ連続的に鋳型下方に引き抜き、中心部まで凝固させて鋼鋳片を製造している。
 鋳型での凝固シェルの冷却が不均一になると、凝固シェルの厚みが鋳片引き抜き方向及び鋳型幅方向で不均一となる。凝固シェルには、凝固シェル自体の収縮や変形に起因する応力が作用する。この応力は凝固シェルの薄肉部に集中し、集中した応力によって凝固初期の凝固シェルの表面に割れが発生する。この割れは、その後の熱応力や連続鋳造機の曲げ応力及び矯正応力などの外力によって拡大し、大きな表面割れとなる。鋳片の表面割れは、次工程の熱間圧延工程において鋼製品の表面欠陥となる。したがって、鋼製品の表面欠陥の発生を防止するためには、鋳片表面を溶削する、または、研削し、鋳片段階でその表面割れを除去することが必要である。
 鋳型内の不均一凝固は、特に、炭素含有量が0.08~0.17質量%の鋼(「中炭素鋼」という)で発生しやすい。中炭素鋼では凝固時に包晶反応が起こる。鋳型内の不均一凝固は、包晶反応によるδ鉄(フェライト)からγ鉄(オーステナイト)への変態時の体積収縮による変態応力に起因すると考えられている。つまり、包晶反応時の変態応力に起因する歪みによって凝固シェルが変形し、この変形により凝固シェルが鋳型内壁面から離れる。鋳型内壁面から離れた部位は鋳型による冷却が低下し、この鋳型内壁面から離れた部位の凝固シェル厚みが薄くなる。凝固シェル厚みが薄くなると、この部分に上記応力が集中し、表面割れが発生すると考えられている。
 そこで、包晶反応を伴う鋼の鋳片表面割れを防止することを目的として、多数の提案がなされている。例えば、特許文献1には、鋳型内壁面に、鋳型プレート(「鋳型銅板」ともいう)を構成する銅合金とは熱伝導率が異なる部位であって、それぞれが独立して複数形成されている異種物質充填部を有する連続鋳造用鋳型が提案されている。特許文献1は、この鋳型を用いることで、凝固初期の凝固シェルの不均一冷却による鋳片の表面割れを効果的に防止できる旨を記載している。特に、包晶反応を伴う中炭素鋼での、δ鉄からγ鉄への変態に起因する凝固シェル厚みが不均一になることによる鋳片の表面割れを効果的に防止できる旨が記載されている。
特開2017-39165号公報
 特許文献1に記載された鋼の連続鋳造用鋳型では、鋳型プレートとは異なる材料である異種物質充填部が鋳型プレートに形成されているので、鋳型プレートと異種物質充填部とで熱膨張率が異なり、これらの境界部位に熱応力が集中し易い。結果的に、鋳型表面に割れが生じ易い。また、特許文献1は、熱履歴による鋳型表面の割れを抑制することを目的として、異種物質充填部を覆う鍍金層を鋳型内壁面に設けることが好ましいとし、これにより、鋳型の長寿命化を図ることが可能としている。しかしながら、鋳型内壁面に鍍金層を設けたとしても、鋳型プレートと異種物質充填部とで熱応力の差が生じることに変わりはなく、異種物質充填部が形成された鋳型は使用寿命が短い傾向にある。つまり、特許文献1に記載された鋳型の使用寿命を延長する技術が希求されている。
 本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、異種物質充填部が形成された鋼の連続鋳造用鋳型において、鋳型の使用回数を従来技術に比較して格段に延長させることが可能な連続鋳造用鋳型を提供することである。また、前記連続鋳造用鋳型を用いた鋼の連続鋳造方法を提供することである。
 本発明者らは、前記課題を解決するべく鋭意検討した。その結果、異種物質充填部が形成された領域に対応する冷却水路と、該冷却流路を通過する水流との熱伝達係数を増大させ、前記領域の鋳型プレートを効果的に抜熱することが有効であるとの知見を得た。これは、異種物質充填部が形成された領域の鋳型プレートを効果的に抜熱することで、異種物質充填部及び鋳型プレートの温度が下がり、これによって鋳型プレートと異種物質充填部との境界部位の熱応力が低減されることによる。
 本発明は、上記知見に基づきなされたものであり、その要旨は以下のとおりである。
[1] 表面が鋳型内壁面を形成し、裏面に冷却水路が形成された銅合金製の鋳型プレートと、
 前記冷却水路を覆うように前記鋳型プレートに取り付けられるバックアッププレートと、を備えた鋼の連続鋳造用鋳型であって、
 前記鋳型プレートの表面の少なくともメニスカスを含む領域に形成された凹部に、前記鋳型プレートの熱伝導率とは異なる熱伝導率の異種物質が充填された異種物質充填部が形成され、
 前記異種物質充填部が形成されている領域に対応する前記鋳型プレートの裏面の冷却水路には、水流を撹乱し且つ前記冷却水路の表面積を大きくする水流撹乱部が形成されている、鋼の連続鋳造用鋳型。
[2] 前記水流撹乱部が、前記水流の流れ方向に沿って複数配置され且つ前記冷却水路の鋳型幅方向及び冷却水路の厚み方向に広がる突起で構成されている、上記[1]に記載の鋼の連続鋳造用鋳型。
[3] 前記水流撹乱部が、前記冷却水路に千鳥配置に複数配置される突起で構成されている、上記[1]に記載の鋼の連続鋳造用鋳型。
[4] 前記異種物質充填部は、複数の円形凹部または擬似円形凹部を含み、且つ、複数形成されており、
 前記鋳型プレートの表面における複数の異種物質充填部の上端から下端までの領域で、鋳型内壁面から前記冷却水路に向かう鋳型内壁面での熱流束が周期的に変化するように、前記複数の異種物質充填部が形成されている、上記[1]から上記[3]のいずれかに記載の鋼の連続鋳造用鋳型。
[5] 前記異種物質充填部及び前記冷却水路は、下記の(1)式から下記の(3)式のうちの少なくとも1つの条件を満たすように形成されている、上記[4]に記載の鋼の連続鋳造用鋳型。
d<P≦S ………(1)
e≦L≦1000×Vc/f ………(2)
F≦L ………(3)
 ここで、(1)式から(3)式において、各記号は以下を表す。
d;鋳型幅方向での異種物質充填部の幅(mm)
P;異種物質充填部のうち隣接する同士の鋳型幅方向での間隔距離(mm)
S;鋳型プレートの裏面に複数形成される冷却水路のうち隣接する同士の鋳型幅方向での間隔距離(mm)
e;鋳片引き抜き方向での異種物質充填部の幅(mm)
L;異種物質充填部のうち隣接する同士の鋳片引き抜き方向の間隔距離(mm)
Vc;鋼の連続鋳造工程における鋳片引き抜き速度(m/min)
f;鋼の連続鋳造工程における連続鋳造用鋳型の振動周波数(1/min)
F;冷却水路に配置される突起のうち隣接する同士の鋳片引き抜き方向の間隔距離(mm)
[6] 前記異種物質充填部は、下記の(4)式の条件を満たすように形成されている、上記[4]または上記[5]に記載の鋼の連続鋳造用鋳型。
0.5≦t≦d ………(4)
 ここで、(4)式において、各記号は以下を表す。
t;異種物質充填部における異種物質の充填深さ(mm)
d;鋳型幅方向での異種物質充填部の幅(mm)
[7] 前記異種物質充填部を覆うように、鍍金層が前記鋳型プレートの表面に形成されている、上記[1]から上記[6]のいずれかに記載の鋼の連続鋳造用鋳型。
[8] 上記[1]から上記[7]のいずれかに記載の鋼の連続鋳造用鋳型を用いた鋼の連続鋳造方法であって、冷却水路中の水流撹乱部が形成された位置では水流が乱流となるように前記連続鋳造用鋳型に冷却水を供給する、鋼の連続鋳造方法。
 本発明に係る鋼の連続鋳造用鋳型には、異種物質充填部が形成された領域に対応する範囲の冷却水路に、水流を撹乱し且つ冷却水路の表面積を大きくする水流撹乱部を設けてある。これにより、その範囲の冷却水路では、水流と冷却水路との熱伝達係数が大きくなって対流伝熱量が増大し、異種物質充填部が形成された領域の鋳型プレートの熱を効果的に除去可能としている。異種物質充填部と鋳型プレートとを効果的に冷却することで、鋳型プレートと異種物質充填部との境界部位で生じる熱応力を効果的に抑えることができる。結果的に、包晶反応を伴う鋼種の鋳片表面割れを防止し且つ異種物質充填部が形成された鋳型の使用回数の延長、つまり、長寿命化を図ることが可能となる。
図1は鋼の連続鋳造用鋳型の斜視図である。 図2は、本発明の実施形態の鋳型長辺を構成する鋳型プレートの表面の一例を示す図である。 図3は、図2の四角形(□)で囲った部位の鋳型長辺の構造を示す図である。 図4は、本発明の別の実施形態の鋳型プレートの裏面を示す図である。 図5は、本発明の別の実施形態の鋳型長辺の鉛直断面図である。
 以下、添付図面を参照して本発明を具体的に説明する。
 本発明を説明する前に、鋼の連続鋳造方法を簡単に説明する。連続鋳造用鋳型の斜視図を図1に示す。スラブ鋳片を連続鋳造するための連続鋳造用鋳型1(以下、単に「鋳型1」とも記す)は、相対する一対の鋳型長辺2と、鋳型長辺2に挟持され且つ相対する一対の鋳型短辺3とを有する。鋳型1の上方には、溶鋼4を収容するタンディッシュ(図示せず)が配置されており、タンディッシュの底部には浸漬ノズル5が設置されている。一対の鋳型長辺2と一対の鋳型短辺3とで、鋳型1には矩形の内部空間が形成されており、この内部空間に浸漬ノズル5が挿入されている。後述するように、鋳型長辺2及び鋳型短辺3の溶鋼4と接触する側は、銅合金製の鋳型プレートで構成され、この鋳型プレートの背面にはバックアッププレートが配置されている。
 鋳型長辺2及び鋳型短辺3を構成する銅合金製の鋳型プレートには、溶鋼4と接する面の裏側の面に冷却水路が形成されており、この冷却水路に冷却水を通過させて鋳型1を冷却している。鋼の連続鋳造の操業では、鋳型1の内部空間に浸漬ノズル5を介して溶鋼4を注入し、溶鋼4を鋳型1によって冷却して凝固させ、鋳型1との接触面に凝固シェルを形成させる。この凝固シェルを外殻とし、内部を未凝固の溶鋼4とする鋳片を、鉛直方向下方となる鋳片引き抜き方向Aに鋳型1から連続的に引き抜き、鋼のスラブ鋳片を製造する。鋳型1においては、溶鋼4及び高温の鋳片と接触することで、鋳型プレートの表面温度(溶鋼と接触する側の温度)は上昇し、鋳型内のメニスカスM(鋳型内溶鋼湯面)の位置近傍で最高値を示す。図1では、メニスカスMの位置を一点鎖線で示している。
 鋼種にもよるが、特に、鋳型内壁面のメニスカスMの位置で、凝固シェルから鋳片引き抜き方向A及び鋳型幅方向Bで均一な抜熱を行うことが望ましい。凝固シェル厚みの均一な成長を促進できるからである。ここで、鋳片引き抜き方向Aと鋳型幅方向Bとは直交している。また、鋳型プレートとしては、熱応力に対する変形抵抗が高く、且つ、冷却水による冷却効果を高めることのできる熱伝導率の高い銅合金を使用する。
 鋳型1の下方には鋳片支持ロール(図示せず)が複数配置されており、且つ、隣接する鋳片支持ロールの間には、水スプレーノズルまたはエアーミストスプレーノズルが配置されている。水スプレーノズルまたはエアーミストスプレーノズルを介して冷却水を鋳片表面に吹き付けて鋳片を冷却しつつ鋳片支持ロールで鋳片を支持しつつ引き抜き、鋳片の中心部まで凝固が完了した後に、鋳片を所定の長さに切断する。
 上記のようにして、次工程の熱間圧延の対象となる所定長さの鋼鋳片が製造される。
 本発明は、異種物質充填部が設けられた鋳型プレートを冷却する冷却水路に、水流を撹乱し且つ冷却水路の表面積を大きくする部材を設けることで、冷却水路と冷却水との熱伝達係数を増大させ、鋳型プレートを効果的に抜熱する。これにより、異種物質充填部及びその周囲の鋳型プレートの温度を下げ、鋳型プレートと異種物質充填部との境界部位で生じる熱応力を抑え、連続鋳造用鋳型の長寿命化を図る。
 本発明に係る連続鋳造用鋳型の実施形態の一例を説明する。連続鋳造用鋳型1を構成する鋳型長辺2及び鋳型短辺3は、それぞれ、表面が鋳型内壁面を形成し、裏面に冷却水路が形成される鋳型プレートと、この鋳型プレートに、ボルトやナットによって取り付けられるバックアッププレートとを有する。
 鋳型長辺2を構成する鋳型プレートの表面の一例を図2に示す。鋳型プレート21の表面には、メニスカスMを含む領域に形成された凹部(へこみ部)に、鋳型プレート21とは熱伝導率が異なる異種物質が充填された異種物質充填部22が形成されている。異種物質充填部22は、少なくともメニスカスMを含むメニスカス近傍の鋳片引き抜き方向A及び鋳型幅方向Bに形成されている。異種物質を凹部に嵌合する形状に加工して、凹部に嵌め込んで異種物質を充填することも可能であるが、鍍金手段や溶射手段などによって凹部に異種物質を充填することも可能である。鍍金手段や溶射手段などによって凹部に異種物質を充填する場合には、凹部と異種物質との間に空隙が生じることを防ぐことができる。
 鋳型プレート21の表面には、円形状凹部を複数形成し、異種物質を円形状凹部に充填して、互いに独立した複数の異種物質装入部22を形成する。その場合、鋳型内壁面から冷却水路に向かう鋳型内壁面での熱流束が周期的に変化するように、異種物質装入部22の各々を規則的に配列することが好ましい。
 メニスカスMの近傍を含む領域に異種物質充填部22を複数配列することで、メニスカスMの近傍を含む領域の鋳片引き抜き方向A及び鋳型幅方向Bにおける鋳型プレート21の熱抵抗は、規則的且つ周期的に増減される。これにより、メニスカスMの近傍、つまり、凝固初期での凝固シェルから鋳型プレート21への熱流束が規則的且つ周期的に増減する。熱流束の規則的且つ周期的な増減により、δ鉄からγ鉄への変態によって発生する応力や熱応力が低減し、これらの応力によって生じる凝固シェルの変形が小さくなる。凝固シェルの変形が小さくなることで、凝固シェルの変形に起因する不均一な熱流束分布が均一化され、且つ、発生する応力が分散されて個々の歪量が小さくなる。その結果、凝固シェル表面における表面割れの発生が防止される。
 なお、凹部は、鋳型プレート21の表面における形状が完全な円形(「円形凹部」という)ではなく、擬似円形(「擬似円形凹部」という)であってもよい。擬似円形とは、例えば楕円形や、角部を円や楕円とする正方形や長方形など、角部を有していない形状である。更には、花びら模様のような形状であってもよい。
 鋳型内壁面での熱流束の変化を確実に周期的なものとするべく、隣接する異種物質充填部22の間隔は同じであることが好ましい。また、鋳型長辺2及び鋳型短辺3を構成する鋳型プレートの熱伝導率に対して異種物質の熱伝導率は80%以下または125%以上であることが好ましい。なお、異種物質の熱伝導率は雰囲気温度の変化に伴い変化する。よって、異種物質及び鋳型プレートの熱伝導率は、鋳型の製造時における室温(常温)時を基準とする。室温時において、異種物質の熱伝導率が鋳型プレートの熱伝導率に対して20%程度の差があれば、鋳型内壁面での熱流束の規則的且つ周期的な増減により、δ鉄からγ鉄への変態によって発生する応力や熱応力を低減させることが可能である。但し、前述の変態によって発生する応力などを低減させて、鋳片の表面割れを防ぐことが可能であればよいので、異種物質の熱伝導率が必ずしも前述の範囲である必要はないし、異種物質充填部22同士の間隔も必ずしも同じである必要はない。
 鋳型プレートの熱伝導率に対して熱伝導率が80%以下となる異種物質の例としては、鍍金や溶射のしやすいNi(熱伝導率;約90W/(m×K))及びNi合金(熱伝導率;約40~90W/(m×K))を用いることができる。鋳型プレートには、銅合金(熱伝導率;約100~385W/(m×K))を使用し、例えば高熱伝導型の銅合金(熱伝導率;約318W/(m×K))や電磁攪拌用の低熱伝導型の銅合金(熱伝導率;約119~239W/(m×K))を用いることができる。但し、異種物質及び鋳型プレートには、Ni合金や銅合金以外の金属を使用可能である。
 鋳型プレートとしては、純銅(熱伝導率;約398W/(m×K))や前述の銅合金を使用してもよい。特に、鋳型内溶鋼の電磁攪拌を行う場合には、コイルからの溶鋼中への磁場強度を減衰させないために、銅成分以外の成分が数質量%加えられ、導電率が低くなった銅合金を使用することが好ましい。銅合金の熱伝導率は純銅に比べて低下する。即ち、鋳型1の用途に応じて、異種物質及び/または鋳型プレートの材料を適宜選択して、異種物質及び鋳型プレートの熱伝導率を調整することが望ましい。
 図示及び説明を省略してある鋳型短辺3の表面に、鋳型長辺2と同様に異種物質充填部を形成してもよい。但し、スラブ鋳片においては、その形状に起因して長辺面側の凝固シェルに応力集中が起こりやすく、長辺面側で表面割れが発生しやすい。したがって、スラブ鋳片用の連続鋳造用鋳型の鋳型長辺には、異種物質充填部を設置することが必要であるが、鋳型短辺には必ずしも異種物質充填部を設置する必要はない。
 初期凝固への影響を勘案して、定常鋳造時のメニスカスMの位置よりも距離Q離れた上方の位置から、メニスカスよりも距離R離れた下方の位置までの鋳型内壁面の領域に、異種物質充填部22を設けることが好ましい。距離Qはゼロより大きい任意の値である。距離Rは下記の(5)式から算出できる。
 R(mm)=2×Vc×1000/60 ………(5)
 ここで、Vcは、鋼の連続鋳造工程における鋳片引き抜き速度(m/min)である。
 距離Rは、凝固開始した後の凝固シェル(鋳片)が、異種物質充填部22が形成された領域を通過する時間に関係する。凝固シェル(鋳片)は、凝固開始後から少なくとも2秒間、異種物質充填部22が設置された領域内に滞在することが好ましい。凝固シェル(鋳片)が凝固開始後から少なくとも2秒間、異種物質充填部22が設置された領域に存在するためには、メニスカスMよりも(5)式で求まる距離R以上下方まで異種物質充填部22を設置することが必要である。
 凝固開始した後の鋳片が異種物質充填部22の設置された領域内に滞在する時間を2秒以上確保すれば、異種物質充填部22による、鋳型内壁面から冷却水路に向かう熱流束の周期的な変化による効果が十分に得られる。つまり、凝固シェルの異種物質充填部22の領域内での滞在時間を2秒以上とすることで、表面割れの発生しやすい高速鋳造時や中炭素鋼の鋳造時でも、鋳片表面割れの防止効果が得られる。但し、異種物質充填部22による熱流束の周期的な変化の効果を安定して得るうえでは、凝固シェルが異種物質充填部22の設置された領域を通過する時間として4秒以上を確保することがより好ましい。一方、薄スラブ連続鋳造機の場合は、鋳片引き抜き速度が速いので、距離Rが大きく、異種物質充填部22を設置すべき鋳片引き抜き方向Aの範囲が大きくなり、鋳型の加工コストが嵩む場合がある。このような場合でも、前記の異種物質充填部22を通過する時間を1秒以上確保すれば、該時間に見合った熱流束の周期的変化効果を得ることができる。
 異種物質充填部22が形成される領域の上端は、メニスカスMよりも上方である限り特に限定されない。したがって、距離Qはゼロを超えた任意の値となる。但し、鋳造中にメニスカスMは上下方向に変動するので、異種物質充填部22の領域の上端が常にメニスカスMよりも上方位置となるように、メニスカスMよりも10mm程度上方位置まで、異種物質充填部22を形成することが好ましい。望ましくは20mm程度上方位置までとする。メニスカスMの位置は、鋳型長辺2の上端から60~150mm下方位置とするのが一般的であり、これに応じて異種物質充填部22を形成する領域を決めればよい。
 鋼の連続鋳造工程では、高温の溶鋼を鋳型の内部空間に注入するので、鋳型プレートの温度は上昇する。このため、鋳型長辺及び鋳型短辺を構成する鋳型プレートには冷却水路が形成されていて、該冷却水路に冷却水を通過させて鋳型プレートを冷却しており、これにより鋳型の形態を維持している。但し、異種物質充填部22の熱膨張率は鋳型プレート21の熱膨張率とは異なり、そのために、これらの境界に集中する熱応力に起因して鋳型プレートの表面(鋳型内壁面)に割れが生じる可能性がある。
 そこで、本発明では、鋳型プレート21の異種物質充填部22が形成されている領域を対応して冷却する冷却水路の範囲に、水流を撹乱し且つ冷却水路の表面積を大きくする水流撹乱部を形成して、当該部位における冷却水路と水流との熱伝達係数を増大させる。これにより、異種物質充填部22が形成された領域の鋳型プレートの抜熱を促進させる。
 水流撹乱部について説明する。図3に、図2に示す四角形(□)で囲った部位の鋳型長辺の構造を示す。図3において、(a)は鋳型プレートの表面を示す平面図であり、(b)は鋳型プレートの裏面を示す平面図である。(c)は前記部位の鋳型長辺の鉛直断面図であり、(d)は前記部位の鋳型長辺の水平断面図である。なお、図3(c)及び図3(d)に示すように、鋳型プレート21の背面には、鋳型プレート21に形成された冷却水路31を覆うように、バックアッププレート23が取り付けられている。
 図3(b)に示すように、鋳型プレート21の裏面には冷却水路31が形成されている。冷却水路31は、鋳片引き抜き方向Aに沿って伸長している縦長形状の複数の溝で構成され、この複数の溝は鋳型幅方向Bに整列している。縦長形状であることによって、冷却水路31への水の供給流量を少なくしても冷却水路31における線流速を容易に速くでき、水流の温度を低く抑えやすく、鋳型プレート21を効率的に冷却できる。
 本発明に係る連続鋳造用鋳型1では、異種物質充填部22が形成されている領域に対応する鋳型プレート21の裏面の冷却水路31に、水流を撹乱する水流撹乱部が形成されている。水流撹乱部は、例えば、図3(b)~(d)に示すように、冷却水路31の鋳型幅方向B及び冷却水路31の厚み方向に広がって設置される突起32で構成することができる。つまり、突起32は、冷却水路31の流路面積を縮小させて、冷却水路31を流れる水流に対して障害物となるように、冷却水路31の鋳型幅方向B及び冷却水路31の厚み方向に広がって設置されている。
 冷却水路内の水流をより一層撹乱し且つ冷却水路31の表面積をより一層大きくするために、この突起32を、水流の流れ方向(鋳片引き抜き方向Aの逆方向)に沿って冷却水路31に複数配置することが好ましい。突起32は、冷却水路31に設けた溝(図示せず)に嵌め込む、溶接によって鋳型プレート21に接合する、接着剤で鋳型プレート21に接合するなどして設置することができる。
 冷却水路31を流れる水流が突起32に衝突して撹乱され、突起32が設けられた領域における水流は乱流の度合が増加し、冷却水路31に接する水流(乱流)の境界層の厚みが薄くなる。その結果、冷却水路31から水流への熱伝達係数が大きくなり、異種物質充填部22が形成された領域の鋳型プレート21を効果的に冷却することが可能となる。また、突起32によって、冷却水が鋳型プレート21に接触する表面積が大きくなるので、より効果的に、異種物質充填部22が形成された領域の鋳型プレート21を冷却することが可能となる。
 ここで、突起32は、鋳型幅方向Bでは、冷却水路31の幅(鋳型幅方向の長さ)の1/3以上、鋳型幅方向全体以下となる長さとすることが好ましい。また、冷却水路31の厚み方向では、鋳型プレート21の裏面(冷却水路31の底面)から1mm以上、冷却水路31の厚みwの1/2以下となる高さ(長さ)とすることが好ましい。なお、図3では、突起32は、異種物質充填部22が形成されている領域に対応する鋳型プレート21の裏面の位置に形成されているが、鋳型プレート21の上端から下端までの冷却水路31に突起32を設けてもよい。また、図3は、突起32が冷却水路31の鋳型幅方向全体を覆うように形成された例を示している。
 冷却水路31を流れる水流の乱流の度合または水流が層流であるかは、公知のレイノルズ数Reを指標にして判断できる。一般的に、水流の密度(kg/m)と、水流の線速度(m/s)と、水流が流れる距離などの特性長さ(m)と、水流の粘性係数(Pa×s)とから、レイノルズ数Reが算出可能である。本発明に係る連続鋳造用鋳型では、突起32が無い場合の冷却水路31の厚みw(図3(c)を参照)を「特性長さ(m)」に採用して、レイノルズ数Reを算出すればよい。突起32が無いと仮定して算出されたレイノルズ数Reが2300を超える条件で冷却水を冷却水路31に供給すれば、突起32が形成された領域では、突起32によって冷却水路31の厚みが小さくなり、突起32に衝突した水流は乱流になっているとみなし得る。
 本発明に係る連続鋳造用鋳型においては、異種物質充填部22及び冷却水路31が、下記の(1)式から(3)式のうちの少なくとも1つの条件を満たすように、鋳型プレート21に形成されていることが好ましい。
 d<P≦S ………(1)
 e≦L≦1000×Vc/f ………(2)
 F≦L ………(3)
 ここで、(1)式から(3)式において、各記号は以下を表す。
  d;鋳型幅方向での異種物質充填部の幅(mm)
  P;異種物質充填部のうち隣接する同士の鋳型幅方向での間隔距離(mm)
  S;鋳型プレートの裏面に複数形成される冷却水路のうち隣接する同士の鋳型幅方向での間隔距離(mm)
  e;鋳片引き抜き方向での異種物質充填部の幅(mm)
  L;異種物質充填部のうち隣接する同士の鋳片引き抜き方向の間隔距離(mm)
  Vc;鋼の連続鋳造工程における鋳片引き抜き速度(m/min)
  f;鋼の連続鋳造工程における連続鋳造用鋳型の振動周波数(1/min)
  F;冷却水路に配置される突起のうち隣接する同士の鋳片引き抜き方向の間隔距離(mm)
 なお、「間隔距離」とは、各部位の隣接する2つの部位の鋳片引き抜き方向Aまたは鋳型幅方向Bにおける中心間距離をいう(図3を参照)。
 また、本発明に係る連続鋳造用鋳型においては、異種物質充填部22が、下記の(4)式の条件を満たすように、鋳型プレート21に形成されていることが好ましい。
 0.5≦t≦d ………(4)
 ここで、(4)式において、t;異種物質充填部における異種物質の充填深さ(mm)、d;鋳型幅方向での異種物質充填部の幅(mm)である。
 連続鋳造用鋳型においては、冷却水路31が鋳型プレート21の裏面に形成されているので、鋳型プレート21のうち、冷却水路31に近い部位が遠い部位よりも冷却が進み、鋳型プレート21の表面の冷却度合が不均一になる傾向がある。異種物質充填部22による熱抵抗の周期的な増減量への冷却水路31による冷却の影響を抑えるために、(1)式を満たすことが好ましい。つまり、異種物質充填部22の鋳型幅方向Bでの間隔距離Pを、異種物質充填部22の幅d以上且つ冷却水路31の間隔距離S以下とすることが好ましい(図3(d)を参照)。
 また、鋳型プレート21の裏面の冷却水路31を流れる冷却水で鋳型プレート21を冷却しているので、鋳型プレート21は冷却水路31から放射状に抜熱される。したがって、鋳型プレート21の表面においては、冷却水路31に近い部位と遠い部位とで冷却むらが生じる。異種物質充填部22による熱抵抗の周期的な増減により、δ鉄からγ鉄への変態によって発生する応力や熱応力が低減する効果をより発揮させるためには、冷却水路31の間隔距離Sよりも小さな間隔で熱流束差を出すことが好ましい。したがって、(1)式を持たすこと、つまり、異種物質充填部22の鋳型幅方向Bの間隔距離Pを冷却水路31の間隔距離S以下とすることが好ましく、異種物質充填部22の幅dは間隔距離P未満であることが好ましい。
 異種物質充填部22の幅dは2~20mmとすることが好ましい。異種物質充填部22が擬似円形の場合には、幅dとして、下記の(6)式から求まる円相当径を採用してもよい。
 円相当径=(4×S/π)1/2 ………(6)
 ここで(6)式において、Sは異種物質充填部22の面積(mm)である。
 幅dあるいは円相当径を2mm以上とすることで、異種物質を鍍金手段や溶射手段によって円形や擬似円形の凹部に充填することが容易となる。一方、幅d及び円相当径を20mm以下とすることで、異種物質充填部22での熱流束の低下が抑制され、つまり、異種物質充填部22での凝固遅れが抑制され、その位置での凝固シェルへの応力集中が防止され、凝固シェルにおける表面割れ発生を防止し易くなる。
 また、鋼の連続鋳造方法では、鋳型に溶鋼を注入する際に、溶鋼の鋳型への焼き付きを防止するために、モールドパウダーを溶鋼湯面上に投入しつつ鋳型を振動させることが一般的である。この振動に起因して、鋳片の表面には鋳片引き抜き方向Aにおいて周期的にオシレーションマークが形成されることが知られており、鋳片引き抜き方向Aにおいて周期的に鋳片の厚みが変わる傾向がある。
 異種物質充填部22の幅e(mm)と、隣接する異種物質充填部22の間隔距離L(mm)と、鋳片引き抜き速度Vc(m/min)と、鋳型の振動周波数f(1/min)とが、(2)式を満たすことで、鋳片の横割れを抑制することができる。つまり、鋳片引き抜き方向Aの異種物質充填部22の幅eが、オシレーションマークに起因する鋳片の増減する厚みの鋳片引き抜き方向Aにおける1周期の長さ(ピッチ)よりも小さくなれば、鋳片の横割れを抑制することができる。
 隣接する突起32の間隔距離Fと、隣接する異種物質充填部22の鋳片引き抜き方向Aの間隔距離Lとが(3)式を満たすことは、鋳片引き抜き方向Aに隣接する異種物質充填部22の間の部位に対応する位置に突起32が形成されることを意味する。これにより、その部分の冷却水路は突起の表面積分の表面積が大きくなり、冷却水路では水流が乱流となりやすくなる。その結果、鋳型プレート21の抜熱がより効果的に行われる。
 なお、(4)式を満たすべく、異種物質の充填厚みtを0.5mm以上dmm以下とすることが好ましい。異種物質充填部22の充填厚みt(図3(d)を参照)が0.5mm未満では、異種物質充填部22における熱流束の変動量が不十分になる可能性がある。一方で、充填厚みtが大き過ぎると、異種物質の凹部への充填が難しくなる。したがって、充填厚みtは鋳型幅方向での異種物質充填部の幅d(mm)以下にすることが好ましい。また、充填厚みtは、最大でも10mmとすることが好ましい。充填厚みtが10mmを超えると、異種物質の充填が難しくなるからである。
 図4に示すように、冷却水路31に千鳥配置に突起42を複数配置してもよい。これにより、図3の場合と同様に、突起42が設けられた冷却水路31の水流が乱流になり易い。突起42を、例えばラグビーボールを半分に切って形成される楕円体状にすれば、水流はより乱流度合は強くなり、鋳型プレート21と水流との熱伝達係数が高くなり、異種物質充填部22が形成された鋳型プレート21の領域を効果的に冷却することが可能となる。ここで、「千鳥配置」とは、鋳型幅方向Bに並んで配置される突起42の群は、鋳片引き抜き方向Aに隣り合う、上段及び/または下段の鋳型幅方向Bに並んで配置される突起42の群に対して、突起42の群の幅方向ピッチの半分の位置に配置されることである。なお、本明細書では、鋳型幅方向Bに並んで配置される突起42が1つの場合も「群」と称す。
 図3では、冷却水路31の鋳型プレート21側、つまり、冷却水路31の底面側に突起32を設けてあるが、冷却水路31のバックアッププレート23側に突起32を設けてもよい。その場合には、冷却水に面する鋳型プレート21の表面積は小さくなるものの、冷却水路では水流が乱流となりやすくなることに変わりはなく、鋳型プレート21の抜熱をより効果的に行なうことは可能であり、本発明の効果を十分に奏する。
 図5に示すように、異種物質充填部22を覆うように鍍金層51を鋳型プレート21の表面に形成してもよい。これにより、凝固シェルによる磨耗や熱履歴による鋳型表面の割れを抑制できる。鍍金層51は、一般的に用いられるニッケルまたはニッケルを含有する合金、例えば、ニッケル-コバルト合金(Ni-Co合金)やニッケル-クロム合金(Ni-Cr合金)などを鍍金処理または溶射処理することで形成できる。
 以上に説明した連続鋳造用鋳型を用い、冷却水路中の水流撹乱部が形成された位置では水流が乱流となるように連続鋳造用鋳型に冷却水を供給して、鋳片を鋳造する鋼の連続鋳造を行うことで、特に、溶鋼が中炭素鋼の場合には、鋳片表面割れを効果的に防止し且つ同一鋳型を用いて長期間の連続鋳造操業を行うことができる。
 図2に記載されているような異種物質充填部が鋳型内壁面に形成された連続鋳造用鋳型ではあるが、図3(b)~(d)に示す突起32が冷却水路に形成されていない連続鋳造用鋳型を準備し、この鋳型を用いて鋼の連続鋳造の操業を行った(比較例)。準備した連続鋳造用鋳型は、鋳型長辺の長さ2.1m、鋳型短辺の長さ0.22mの矩形の内面空間を有する鋳型であり、鋳型長辺及び鋳型短辺を構成する鋳型プレートを、室温における熱伝導率が約380(W/(m×K))である銅合金で作製した。
 連続鋳造の対象鋼種としては、化学成分が、C;0.08~0.17質量%、Si;0.10~0.30質量%、Mn;0.50~1.20質量%、P;0.010~0.030質量%、S;0.005~0.015質量%、Al;0.020~0.040質量%、残部Fe及び不可避的不純物である中炭素鋼とした。1チャージの溶鋼質量は300トンである。比較例では、中炭素鋼の溶鋼を、準備した鋳型に注入しつつ、鋳型を鋳片引き抜き方向に振動させながら鋳型を冷却して凝固シェルを形成させ、該凝固シェルを引き抜いてスラブ鋳片を鋳造した。鋳片引き抜き速度Vcは2.0(m/min)とした。
 連続鋳造操業では、振動している鋳型内の溶鋼上にモールドパウダーを投入して、鋳型の溶鋼の焼き付きを防止した。モールドパウダーとしては、塩基度((質量%CaO)/(質量%SiO))が1.1、溶融温度が1210℃、1300℃での粘度が0.15Pa×sのモールドパウダーを使用した。
 連続鋳造操業では鋳型を交換せずに3000チャージの連続鋳造を行うことを目標とし、100チャージの鋳造終了毎に、鋳型長辺における表面割れを調査した。鋳型長辺の表面に割れが在るかを目視で調査し、割れが確認できた場合には、その時点で連続鋳造操業を中止することとした。全ての連続鋳造毎に、鋳片の表面割れを調査した。鋳片の表面割れは、浸透探傷試験(カラーチェック)を施した鋳片表面を目視で調査し、鋳片引き抜き方向に沿った縦割れ、鋳片幅方向に沿った横割れを確認した。
 比較例の鋳型では、鋳型長辺を構成する鋳型プレートに円形凹部を複数形成し、その内部に鍍金手段を用いて異種物質としてニッケル合金(室温での熱伝導率;80(W/(m×K)))を充填し、異種物質充填部を形成した。また、鋳型内壁面には、図5に示すような鍍金層51を設けた。その材料も異種物質と同じニッケル合金を用いた。
 また、図2に示すように異種物質充填部22が鋳型プレート21の表面に形成され、図3に示すような突起32を冷却水路に形成した連続鋳造用鋳型を準備し、その鋳型を用いて鋼の連続鋳造の操業を行った(本発明例1)。本発明例1は、異種物質の充填深さtを1mmとし、(1)式、(2)式、(3)式を満たすように、異種物質充填部22及び突起32を設置した。
 本発明例1の鋳型では、比較例と同様に鍍金層51を設け、その材料も比較例と同様にニッケル合金を用いた。本発明例1では、使用した連続鋳造用鋳型以外は比較例と同じ条件で鋼の連続鋳造操業を行った。例えば、比較例における鋳型への冷却水の供給速度は、突起が形成されていない鋳型において冷却水路の水流のレイノルズ数Reが乱流となる速度であり、本発明例1でもまた、比較例での冷却水の供給速度と同じ速度となるように冷却水を鋳型に供給した。
 また、本発明例1では、鋳型を交換せずに3000チャージの連続鋳造を行うことを目標とし、比較例と同様に、100チャージの鋳造終了毎に、鋳型長辺における表面割れを調査し、鋳型長辺の表面に割れが確認された場合には、その時点で連続鋳造を中止することとした。また、連続鋳造毎に、鋳片の表面割れを調査した。
 比較例では、2400チャージの鋳造終了時点で、鋳型長辺を構成する鋳型プレートに表面割れが見つかった。これに対して、本発明例1では、3000チャージの鋳造終了時点でも鋳型長辺を構成する鋳型プレートに表面割れは発生しなかった。つまり、本発明例1では、鋳型長辺を構成する鋳型プレートに表面割れを生じさせずに、目標回数の連続鋳造を行うことができた。
 比較例では、鋳型の寿命について、2400チャージの連続鋳造終了後の調査で、鋳型長辺を構成する鋳型プレートに表面割れが生じたことがわかった。一方で、本発明例1では、鋳型を交換せずに目標回数の3000チャージの連続鋳造を行うことができ、比較例よりも鋳型の使用寿命を向上させることができた。これは、突起32(水流撹乱部)によって、水流を比較例の場合よりも乱れた乱流にできたうえに、冷却水路の表面積を大きくして、鋳型をより効率的に冷却できたことによると考えられる。
 なお、比較例及び本発明例1の鋳片に表面割れが生じていないかを調査したが、いずれにおいても表面割れは確認されなかった。いずれの鋳型であっても、異種物質充填部によって、中炭素鋼鋳造で生じるδ鉄からγ鉄への変態に起因する凝固シェル厚みが不均一であることによって生じる表面割れを効果的に防止でき、鋳片の表面割れを防止できたと予想される。
 前述の実施例1と同様の方法で、鋼の連続鋳造の操業を行った(本発明例2~21)。実施例2では、1つの本発明例における鋳造チャージ数を5チャージとした。また、本発明例2~21の各々では、図3に示す、異種物質充填部22の鋳型幅方向での幅d(mm)、異種物質充填部22の鋳型幅方向での間隔距離P(mm)や、鋳片引き抜き方向Aでの異種物質充填部22の幅e(mm)などを変更し、更に、振動周波数(1/min)や鋳片引き抜き速度Vc(m/min)を変更した。
 各操業では5チャージの連続鋳造操業を1回行うこととし、使用した鋳型では、メニスカスMの近傍の複数の異種物質充填部22の各々、及び、隣接する異種物質充填部22の中間点の各々に熱電対を埋め込んで、熱電対でそれらの温度を測定した。1秒間隔で温度を測定し、その温度データを記録した。熱電対の測温点から鋳型プレート21の溶鋼側表面までの距離は15mmである。伝熱モデルに基づき、測定した温度データから鋳型プレート21の表面温度を算出した。
 本発明例19を除く本発明例では、図3に示すように、冷却水路31の鋳型プレート21側に突起32を設けた。一方で、本発明例19では、冷却水路31のバックアッププレート23側に突起32を設けた。
 本発明例2~21での幅d、間隔距離P(mm)などや、算出した温度を表1に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 表1では、(1)~(3)式の項目を設けている。(1)~(3)式の各項目が「〇」である場合には、各項目の式の条件を満たし、「×」である場合には、その条件を満たさないことを意味する。
 また、表1には、複数の異種物質充填部22と複数の中間点とで測定された温度データから伝熱モデルに基づき得られた鋳型プレート21の表面温度の平均温度を算出し、次いで、5チャージの連続鋳造の定常操業時間内のデータサンプル数で前記平均温度を更に平均して算出される値を「メニスカス位置温度」として記載している。更に表1には、5チャージの連続鋳造の定常操業時間内において複数の異種物質充填部22と複数の中間点とで測定された温度データから同様にして算出される鋳型プレート21の表面温度と、「メニスカス位置温度」との差の絶対値のうちの最大の値を「最大温度振幅」として記載している。
 表1の「メニスカス位置温度」が低いほど、メニスカスMの位置での鋳型プレートの表面がより冷却されていることを意味し、また、「最大温度振幅」が小さいほど、メニスカスMの位置での鋳型幅方向において、冷却むらが抑えられていることを意味している。
 実施例2でも、全ての連続鋳造操業毎に鋳片の表面割れを調査した。1チャージの連続鋳造操業で10枚のスラブ鋳片を製造することができ、1つの本発明例で5チャージを連続鋳造しているので、1つの本発明例で50枚のスラブ鋳片が製造される。この全ての鋳片に対して浸透探傷試験を施し、浸透探傷試験を施した鋳片表面を目視で調査し、鋳片表面割れを調査した。鋳片の表面に横割れ及び/または縦割れを発見した場合には、その鋳片を数え、スラブ総数(=50)に対する、割れが発見された鋳片の総数の百分率を、縦割れ及び横割れ毎に、「縦割れ発生率」(%)及び「横割れ発生率」(%)として表1に示した。この割れ発生率がゼロ(=0)でない場合も、非常に細かな割れを目視で発見した場合でもその鋳片を数えているので、割れ発生率が15%以下であれば、実質的には問題ない。
 メニスカス位置温度が300℃以下であり且つ最大温度振幅が40℃以下であれば、概ね安定的に冷却できているといえる。また、異種物質充填部が鋳型表面に形成されていれば、大抵の場合には、鋳片の表面割れを防ぐことができる。
 (1)~(3)式を満たす本発明例2~12では、1回の連続鋳造操業で得られた全ての鋳片で表面割れを防ぐことができた。また、鋳型においてはメニスカス位置温度が300℃以下であり且つ最大温度振幅が40℃以下であるので、より効果的に鋳型を冷却できたことが確認できた。
 本発明例13~16では、(3)式を満たしており、冷却は概ね効果的にできていたことがわかるものの、(1)式及び/または(2)式を満たさないので、50枚のスラブ鋳片のうちの幾らかで、縦割れ及び/または横割れが生じた。
 本発明例17は、(1)式及び(2)式を満たしているので、表面割れが生じた鋳片はなかったが、(3)式を満たさないので、メニスカス位置温度が300℃を超えており、冷却効果が本発明例3などよりも劣っていることがわかる。本発明例18では、最大温度振幅が22℃であり、本発明例3よりも鋳型幅方向に沿った冷却むらが小さい。しかし、メニスカス位置温度は本発明例3よりも上昇しており、メニスカスの冷却については、本発明例3よりも劣る。また、本発明例18では、充填深さtが0.5未満であるので、周期的な熱抵抗の変動量が、他の本発明例の場合よりも小さくなり、(1)式を満たしているものの、縦割れが発生した。
 本発明例19は、バックアッププレート23側に突起32を設けてある以外は本発明例5と同じ条件で鋼の連続鋳造を行っている。本発明例19では、本発明例5と同様に鋳片の表面割れ発生率はゼロであるものの、メニスカス位置温度は、本発明例5よりも若干上昇した。これは、突起32がバックアッププレート23側に設けてあるので、冷却水路31に面する鋳型プレート21の表面積が本発明例5の場合よりも小さくなったことによると推察される。
 (3)式を満たす本発明例20は、最大温度振幅が本発明例3より小さい。但し、本発明例20は、メニスカス位置温度が本発明例3よりも高くなっている。メニスカス位置温度が高くなるということは、鋳型幅方向に沿ったいずれの位置でも温度が高いことを意味しており、その結果、最大温度振幅(最も高い温度または低い温度と平均温度との差)が小さくなっていると推察される。本発明例21は、(3)式を満たさないので、やはり、メニスカス位置温度が300℃を超え、最大温度振幅が40℃を超えている。
 以上の結果からわかるとおり、本発明によって、中炭素鋼の鋳片の表面割れの発生を抑制できるとともに、異種物質充填部が形成されたメニスカス部近傍の鋳型プレートの温度を効果的に低下させることができることが確認できた。本発明によって、異種物質充填部が形成された鋳型の長寿命化が達成できる。
 1 連続鋳造用鋳型
 2 鋳型長辺
 3 鋳型短辺
 4 溶鋼
 5 浸漬ノズル
 21 鋳型プレート
 22 異種物質充填部(円形)
 23 バックアッププレート
 31 冷却水路
 32 突起(水流撹乱部)
 42 突起(水流撹乱部)
 51 鍍金層

Claims (8)

  1.  表面が鋳型内壁面を形成し、裏面に冷却水路が形成された銅合金製の鋳型プレートと、
     前記冷却水路を覆うように前記鋳型プレートに取り付けられるバックアッププレートと、を備えた鋼の連続鋳造用鋳型であって、
     前記鋳型プレートの表面の少なくともメニスカスを含む領域に形成された凹部に、前記鋳型プレートの熱伝導率とは異なる熱伝導率の異種物質が充填された異種物質充填部が形成され、
     前記異種物質充填部が形成されている領域に対応する前記鋳型プレートの裏面の冷却水路には、水流を撹乱し且つ前記冷却水路の表面積を大きくする水流撹乱部が形成されている、鋼の連続鋳造用鋳型。
  2.  前記水流撹乱部が、前記水流の流れ方向に沿って複数配置され且つ前記冷却水路の鋳型幅方向及び冷却水路の厚み方向に広がる突起で構成されている、請求項1に記載の鋼の連続鋳造用鋳型。
  3.  前記水流撹乱部が、前記冷却水路に千鳥配置に複数配置される突起で構成されている、請求項1に記載の鋼の連続鋳造用鋳型。
  4.  前記異種物質充填部は、複数の円形凹部または擬似円形凹部を含み、且つ、複数形成されており、
     前記鋳型プレートの表面における複数の異種物質充填部の上端から下端までの領域で、鋳型内壁面から前記冷却水路に向かう鋳型内壁面での熱流束が周期的に変化するように、前記複数の異種物質充填部が形成されている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の鋼の連続鋳造用鋳型。
  5.  前記異種物質充填部及び前記冷却水路は、下記の(1)式から下記の(3)式のうちの少なくとも1つの条件を満たすように形成されている、請求項4に記載の鋼の連続鋳造用鋳型。
     d<P≦S ………(1)
     e≦L≦1000×Vc/f ………(2)
     F≦L ………(3)
     ここで、(1)式から(3)式において、各記号は以下を表す。
      d;鋳型幅方向での異種物質充填部の幅(mm)
      P;異種物質充填部のうち隣接する同士の鋳型幅方向での間隔距離(mm)
      S;鋳型プレートの裏面に複数形成される冷却水路のうち隣接する同士の鋳型幅方向での間隔距離(mm)
      e;鋳片引き抜き方向での異種物質充填部の幅(mm)
      L;異種物質充填部のうち隣接する同士の鋳片引き抜き方向の間隔距離(mm)
      Vc;鋼の連続鋳造工程における鋳片引き抜き速度(m/min)
      f;鋼の連続鋳造工程における連続鋳造用鋳型の振動周波数(1/min)
      F;冷却水路に配置される突起のうち隣接する同士の鋳片引き抜き方向の間隔距離(mm)
  6.  前記異種物質充填部は、下記の(4)式の条件を満たすように形成されている、請求項4または請求項5に記載の鋼の連続鋳造用鋳型。
     0.5≦t≦d ………(4)
     ここで、(4)式において、各記号は以下を表す。
      t;異種物質充填部における異種物質の充填深さ(mm)
      d;鋳型幅方向での異種物質充填部の幅(mm)
  7.  前記異種物質充填部を覆うように、鍍金層が前記鋳型プレートの表面に形成されている、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の鋼の連続鋳造用鋳型。
  8.  請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の鋼の連続鋳造用鋳型を用いた鋼の連続鋳造方法であって、冷却水路中の水流撹乱部が形成された位置では水流が乱流となるように前記連続鋳造用鋳型に冷却水を供給する、鋼の連続鋳造方法。
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