WO2020065442A1 - 画像処理方法、プログラム、及び撮像装置 - Google Patents

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Abstract

撮像装置の構成を簡略化する。レンズを用いずに撮像可能な撮像装置、または画像処理方法を提供 する。ピントが合っていない画像データを鮮明化する。 複数の画素が配列した画像データの画像処理方法を提供する。隣接する2つの画素を、それぞれ同 じ画素値を示す第1の領域と、それ以外の第2の領域と、に分け、画像データの最も端に位置する 画素の第2の領域に初期値を与え、当該初期値に基づいて、配列する複数の画素の第1の領域及び 第2の領域の画素値を、帰納的に順次決定する。

Description

画像処理方法、プログラム、及び撮像装置
 本発明の一態様は、画像処理、及び画像処理に関するプログラムに関する。本発明の一態様は、撮像装置に関する。
 なお、本発明の一態様は、上記の技術分野に限定されない。本明細書等で開示する本発明の一態様の技術分野としては、半導体装置、表示装置、発光装置、蓄電装置、記憶装置、電子機器、照明装置、入力装置、入出力装置、それらの駆動方法、又はそれらの製造方法、を一例として挙げることができる。半導体装置は、半導体特性を利用することで機能しうる装置全般を指す。
 撮像装置は従来、デジタルカメラなどの機器に搭載されていたが、スマートフォンやタブレット端末などの携帯情報端末の普及によって、性能の向上、小型化、低コスト化が求められている。また、撮像装置は写真や動画を撮影する用途だけでなく、顔認証や指紋認証などの生体認証や、タッチセンサまたはモーションセンサなどの入力デバイスなどに応用されるなど、用途が多様化している。
 また撮像装置の高性能化や多機能化も進んでいる。例えば特許文献1では、酸化物半導体を有するオフ電流が極めて低いトランジスタを画素回路の一部に用い、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)回路が作製可能なシリコンを有するトランジスタを周辺回路に用いる構成の撮像装置が開示されている。
 また、特許文献2では、シリコンを有するトランジスタと、酸化物半導体を有するトランジスタと、結晶性シリコン層を有するフォトダイオードを積層する構成の撮像装置が開示されている。
特開2011−119711号公報 特開2013−243355号公報
 撮像装置は、光電変換素子を備える画素回路がマトリクス状に配置された撮像モジュール(イメージセンサ等ともいう)により、光を電気信号に変換して画像データを生成することができる。その際、被写体を鮮明に撮影するために、レンズなどの光学部材を組み合わせて用いる必要があった。そのため撮像装置のコストの低減や、撮像装置の小型化が困難であるといった課題があった。また、撮像装置の性能は撮像モジュールだけでなく、レンズ等の光学性能にも左右されるため、開発コストが大きくなるといった課題もある。
 本発明の一態様は、撮像装置の構成を簡略化することを課題の一とする。または、レンズを用いずに撮像可能な撮像装置を提供することを課題の一とする。または、レンズを用いずに撮像可能な画像処理方法を提供することを課題の一とする。または、ピントが合っていない画像データを鮮明化することを課題の一とする。または、上記画像処理方法が適用された撮像装置または電子機器を提供することを課題の一とする。
 なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一態様は、これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。なお、これら以外の課題は、明細書、図面、請求項などの記載から抽出することが可能である。
 本発明の一態様は、複数の画素が配列した画像データの画像処理方法であって、隣接する2つの画素を、それぞれ同じ画素値を示す第1の領域と、それ以外の第2の領域と、に分け、画像データの最も端に位置する画素の第2の領域に初期値を与え、当該初期値に基づいて、配列する複数の画素の第1の領域及び第2の領域の画素値を、帰納的に順次決定する、画像処理方法である。
 また、本発明の他の一態様は、複数の画素がマトリクス状に配列した画像データの画像処理方法であって、2×2の画素を、それぞれ隣り合う画素と同じ画素値を示す第1の領域と、それ以外の第2の領域と、に分け、画像データの最も端に位置する2×2の画素のうち、最外周に位置する3つの画素の第2の領域にそれぞれ初期値を与え、当該初期値に基づいて、残りの1つの画素の第1の領域及び第2の領域の画素値を決定し、決定された第1の領域及び第2の領域の画素値に基づいて、配列する複数の画素の第1の領域及び第2の領域の画素値を、帰納的に順次決定する、画像処理方法である。
 また、本発明の他の一態様は、複数の画素が配列した画像データの画像処理方法である。画像データは、最も端に位置し、第1の画素値を有する第1の画素と、第1の画素に隣接し、第2の画素値を有する第2の画素と、を有する。そして、第1の画素を、第3の画素値を有する第1の領域と、第4の画素値を有する第2の領域と、に分け、第2の画素を、第5の画素値を有する第3の領域と、第2の領域と、に分け、第3の画素値に初期値を与えることで、第1の画素値、第2の画素値、及び第3の画素値から、第5の画素値を決定する。
 また、上記において、画像データは、第2の画素に隣接し、第6の画素値を有する第3の画素を有することが好ましい。そして、画像処理方法は、さらに第2の画素を、第7の画素値を有する第4の領域と、第8の画素値を有する第5の領域と、に分け、第3の画素を、第9の画素値を有する第6の領域と、第5の領域と、に分け、第1の画素値、第2の画素値、及び第3の画素値から、第4の画素値を決定し、第2の画素値、第4の画素値、第5の画素値、第6の画素値から、第9の画素値を決定することが好ましい。
 また、本発明の他の一態様は、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、複数の画素が配列した画像データを読み出すステップと、隣接する2つの画素を、それぞれ同じ画素値を示す第1の領域と、それ以外の第2の領域と、に分けるステップと、画像データの最も端に位置する画素の第2の領域に初期値を与えるステップと、当該初期値に基づいて、配列する複数の画素の第1の領域及び第2の領域の画素値を、帰納的に順次決定するステップと、を有する。
 また、本発明の他の一態様は、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、複数の画素がマトリクス状に配列した画像データを読み出すステップと、2×2の画素を、それぞれ隣り合う画素と同じ画素値を示す第1の領域と、それ以外の第2の領域と、に分けるステップと、画像データの最も端に位置する2×2の画素のうち、最外周に位置する3つの画素の第2の領域にそれぞれ初期値を与えるステップと、初期値に基づいて、残りの1つの画素の第1の領域及び第2の領域の画素値を決定するステップと、決定された第1の領域及び第2の領域の画素値に基づいて、配列する複数の画素の第1の領域及び第2の領域の画素値を、帰納的に順次決定するステップと、を有する。
 また、本発明の他の一態様は、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、複数の画素が配列した画像データであって、最も端に位置し、第1の画素値を有する第1の画素と、第1の画素に隣接し、第2の画素値を有する第2の画素と、を有する画像データを読み出すステップと、第1の画素を、第3の画素値を有する第1の領域と、第4の画素値を有する第2の領域と、に分けるステップと、第2の画素を、第5の画素値を有する第3の領域と、第2の領域と、に分けるステップと、第3の画素値に初期値を与えるステップと、第1の画素値、第2の画素値、及び第3の画素値から、第5の画素値を決定するステップと、を有する。
 また、上記プログラムにおいて、画像データは、第2の画素に隣接し、第6の画素値を有する第3の画素を有し、第2の画素を、第7の画素値を有する第4の領域と、第8の画素値を有する第5の領域と、に分けるステップと、第3の画素を、第9の画素値を有する第6の領域と、第5の領域と、に分けるステップと、第1の画素値、第2の画素値、及び第3の画素値から、第4の画素値を決定するステップと、第2の画素値、第4の画素値、第5の画素値、第6の画素値から、第9の画素値を決定するステップと、を有することが好ましい。
 また、本発明の他の一態様は、上記いずれか一のプログラムが格納された記憶部と、当該プログラムを実行する制御部と、画像データを撮像する撮像部と、を有する撮像装置である。また、撮像部は、それぞれ画素に対応する画素値を取得する複数の画素回路を有し、隣接する2つの画素回路は、互いの撮像範囲の一部が重複する。
 本発明の一態様によれば、撮像装置の構成を簡略化することができる。または、レンズを用いずに撮像可能な撮像装置を提供できる。または、レンズを用いずに撮像可能な画像処理方法を提供できる。または、ピントが合っていない画像データを鮮明化することができる。または、上記画像処理方法が適用された撮像装置または電子機器を提供できる。
 なお、これらの効果の記載は、他の効果の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一態様は、必ずしも、これらの効果の全てを有する必要はない。なお、これら以外の効果は、明細書、図面、請求項などの記載から抽出することが可能である。
図1Aは、撮像モジュールの構成例である。図1B乃至図1Dは、画像処理方法を説明する図である。
図2A及び図2Bは、画像処理方法を説明する図である。
図3A及び図3Bは、画像処理方法を説明する図である。
図4A及び図4Bは、画像処理方法を説明する図である。
図5A及び図5Bは、撮像モジュールの構成例である。図5Cは、画像処理方法を説明する図である。
図6A乃至図6Dは、画像処理方法を説明する図である。
図7A乃至図7Cは、画像処理方法を説明する図である。
図8A及び図8Bは、画像処理方法を説明する図である。
図9は、撮像装置の構成例である。
図10A乃至図10Dは、表示装置の一例を示す断面図である。図10E乃至図10Hは、画素の一例を示す上面図である。
図11A乃至図11Cは、表示装置の一例を示す断面図である。
図12A乃至図12Cは、表示装置の一例を示す断面図である。
図13A乃至図13Cは、表示装置の一例を示す断面図である。
図14は、表示装置の一例を示す斜視図である。
図15は、表示装置の一例を示す断面図である。
図16A及び図16Bは、表示装置の一例を示す断面図である。
図17A及び図17Bは、表示装置の一例を示す断面図である。
図18は、表示装置の一例を示す断面図である。
図19A及び図19Bは、画素回路の一例を示す回路図である。
図20A及び図20Bは、電子機器の一例を示す図である。
図21A乃至図21Dは、電子機器の一例を示す図である。
図22A乃至図22Fは、電子機器の一例を示す図である。
図23A乃至図23Cは、実施例に係る、画像データである。
 以下、実施の形態について図面を参照しながら説明する。ただし、実施の形態は多くの異なる態様で実施することが可能であり、趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は、以下の実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
 なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。また、同様の機能を指す場合には、ハッチパターンを同じくし、特に符号を付さない場合がある。
 なお、本明細書で説明する各図において、各構成要素の大きさ、層の厚さ、または領域は、明瞭化のために誇張されている場合がある。よって、必ずしもそのスケールに限定されない。
 なお、本明細書等における「第1」、「第2」等の序数詞は、構成要素の混同を避けるために付すものであり、数的に限定するものではない。
(実施の形態1)
 本実施の形態では、本発明の一態様の画像処理方法、プログラム、及び撮像装置について説明する。
 光電変換素子を備える画素回路(以下、撮像素子ともいう)が、マトリクス状に複数配置された撮像モジュールにより被写体を撮像する際、レンズやレンズアレイなどの特別な光学系を用いない場合には、撮像モジュールには様々な方位から光が入射する。そのため、1つの撮像素子あたりの撮像範囲は、光学系を用いた場合に比べて大きく広がることになる。このとき、2つの撮像素子間の距離が短い場合には、これらの撮像範囲がオーバーラップするため、撮像された画像はぼやけが生じてしまう。言い換えると、ピントが合っていない画像となってしまう。
 ここで、撮像モジュールで撮像された画像は画像データとして取り扱うことができる。画像データとしては、多階調のビットマップ画像データ、またはこれに類似した画像形式の画像データであることが好ましい。このような画像データは、色や濃淡、輝度などの情報を含むデータ(以下、画素値と呼ぶ)が割り当てられた画素(ピクセル)の配列情報として取り扱うことができる。例えばフルハイビジョン画質に相当する画像データの場合は、画素数が1920×1080であり、1つの画素の画素値として、R、G、Bそれぞれ8bit、合計24bitの階調値が割り当てられたデータとなる。
 上述したように、特別な光学系を用いずに撮像した場合、撮像モジュールの隣接する2つの撮像素子は、被写体のほぼ同じ部分の輝度情報を取得することになる。そのため、1つの撮像素子が取得した画素値には、隣接する他の撮像素子が取得した画素値と重複する情報が含まれることになる。また、撮像モジュールで撮像された画像データにおいて、1つの画素の画素値に含まれる、隣接する他の画素と重複する情報の割合は、撮像モジュールにおける2つの隣接した撮像素子の撮像範囲のオーバーラップした領域の割合に比例する。
 そこで、画像データの隣接する2つの画素に対して、それぞれの画素を、以下に示す第1の領域と、第2の領域と、に分けて取り扱うことに想到した。第1の領域は、隣の画素と重複する情報が含まれる領域に相当し、それぞれ同じ画素値をとる領域である。第2の領域は、それ以外の領域であり、隣接する2つの画素間で、異なる画素値を取りうる領域である。また、1つの画素の画素値は、第1の領域の画素値と、第2の領域の画素値の和に等しい。
 このように、画像データの隣接する2つの画素間で、重複する情報を含み、画像のぼやけの要因となる第1の領域と、それ以外の第2の領域に切り分けて取り扱うことができる。そして、これら2つの領域の画素値を用いて、鮮明な画像データを新たに生成することができる。
 ここでは簡単のため、一方向に配列した一次元の画像データを例に説明する。まず元の画像データにおける2つの隣接する画素を、画素A0、画素B0とし、補正後の画像データにおける2つの隣接する画素を画素A1、画素B1とする。
 このとき、補正後の画像データの画素A1及び画素B1の画素値として、それぞれ第2の領域の画素値を適用することで、ぼやけの要因が排除され、鮮明化した画像とすることができる。
 または、補正後の画像データの画素A1の画素値として、第2の領域の画素値に加えて第1の領域の画素値を足した値を適用することで、画素A1が取りうる画素値の最大値が元の画素A0の画素値から小さくなることを抑制できる。このとき、画素B1の画素値については、画素B0と、さらに隣の画素C0との間で同様に定義される第1の領域と第2の領域の画素値を足し合わせた値を適用することができる。
 上記画像データの各画素における第1の領域と第2の領域の画素値は、帰納的手法により決定することができる。すなわち、画像データの最も端に位置する画素の第2の領域に初期値を与えることにより、帰納的手法により、隣接する画素の第1の領域及び第2の領域の画素値を決定することができる。
 また、上記の手法を二次元に配列した画像データに適用することができる。例えば、元の画像データにおける任意の2×2の画素のうちの1つの画素に着目したとき、横方向に隣接する画素、縦方向に隣接する画素、及び斜め方向に隣接する画素のうちいずれか1つと重複する第1の領域と、いずれにも重複しない第2の領域に分けることができる。
 そして、画像データの最も端に位置する2×2の画素における、最外周に位置する3つの画素に初期値を与えることにより、帰納的手法により、残りの1つの画素の第1の領域及び第2の領域の画素値を決定することができる。これにより、鮮明化した画像データを生成することができる。
 以下では、より具体的な例について、図面を参照して説明する。
[例1]
〔撮像モジュールについて〕
 図1Aは、撮像モジュールISの概略図を示している。撮像モジュールISは、等間隔に配列した複数の撮像素子P(iは0以上の整数)を有する。図1Aでは、撮像素子P、撮像素子P、撮像素子P、撮像素子Pを示している。ここで撮像素子Pは、最も端に位置する撮像素子である。各撮像素子は、少なくとも1つの光電変換素子と、当該光電変換素子を制御する画素回路とを有する。
 撮像素子Pは、領域Aから入射される光を受光し、電気信号に変換して出力することができる。すなわち領域Aは、撮像素子Pの撮像範囲に相当する。同様に、領域A、A、Aはそれぞれ、撮像素子P、P、Pの撮像範囲に相当する。
 また図1Aでは、撮像面Fを破線で示している。撮像面Fは、撮像モジュールISの表面と平行で、当該表面から所定の高さに位置する面であるとする。撮像面Fは、画像処理を行なう際の仮想的なピント面に相当する面であり、画像処理により、被写体の撮像面Fに位置する部分におけるぼやけを低減することができる。撮像面Fは、撮像モジュールISの構成や用途に応じて実施者が任意に設定することができる。例えば撮像モジュールISを、光学式のタッチセンサや指紋認証などの用途に用いる場合には、被写体(指等)の接触面が撮像面Fに対応する。
 領域Aと領域Aとは、撮像面Fと交差する部分において、一部が重複(オーバーラップ)している。ここで、撮像面F上における領域Aと領域Aとが重複する領域を領域Xとする。同様に、領域Aと領域Aとが重複する領域を領域X、領域Aと領域Aとが重複する領域を領域Xとする。領域Aと領域Aに着目したとき、撮像面Fに位置する領域Xは、撮像素子Pと撮像素子Pの両方に撮像される領域と言うことができる。
〔画像処理の方法例〕
 図1Bは、撮像面F上おける、領域A、領域A、及び領域Xを示した図である。また図1Bには、他の撮像素子の撮像領域を破線で示している。ここで、領域Aのうち、領域X以外の部分を領域Sとする。同様に、領域Aのうち、領域X以外の部分を領域Sとする。
 撮像素子Pが受光する全光量に対応した画素値、すなわち領域Aから入射する光量に対応した画素値をVA0とする。また、領域Xから撮像素子Pに入射する光に対応した画素値をVX1とし、領域Sから撮像素子Pに入射する光に対応した画素値をVS0とする。また、領域Aから撮像素子Pに入射する全光量に対応した画素値をVA1、領域Sから撮像素子Pに入射する光に対応した画素値をVS1とする。また、領域Xから撮像素子Pに入射した光に対応する画素値は、上記VX1と一致するとする。これらの関係から、VA0とVA1はそれぞれ下記数式(1)を満たす。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
 ここで最も端に位置する領域Aのうち、領域Aと重複していない領域Sから撮像素子Pに入射する光は、ある既知の値であるとする。すなわち、領域Sに対応する画素値VS0は、既知の値として取り扱うことができる。
 例えば上述した光学式のタッチセンサや、指紋認証に応用する場合、指などの被検知体からの反射光を撮像することになるため、多くの場合、撮像される指先の外側は、黒色または単色の背景色とされる。したがって、正常に被検知体が撮像された場合には、最も端に位置する撮像素子は、常に背景色が撮像されることになるため、これを既知の値として用いることができる。これに限られず、定点カメラや各種光学センサなど、常に同じような条件で撮像される用途である場合には、撮像された画像データの最も端に位置する画素は常に同じ画素値を取りうるため、これを既知の値として用いることができる。また、常に異なる条件で撮像される用途である場合には、最も端に位置する撮像素子の撮像領域上に、黒色などの単色のフィルタなどを配置することで、最も端に位置する画素の画素値が既知の値となる条件を意図的に作り出すことができる。
 このように、VS0に初期値として既知の値が与えられ、さらにVA0、VA1は元の画像データの画素値であるため、上記数式(1)を変形することで、VS1及びVX1を決定することができる(下記数式(2)参照)。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000002
 続いて図1Cに、領域A、領域A、及び領域Xを示す。領域Aのうち、領域X以外の部分を領域S1aとする。また領域Aのうち、領域X以外の部分を領域Sとする。また図1Cでは、上記領域Sを破線で示している。このとき、上記と同様にVA1とVA2は、それぞれ下記数式(3)を満たす。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000003
 ここで、図1C中の領域S’は、領域Aから領域Xと領域Xを差し引いた領域に相当する。また当該領域S’は、領域Sの一部でもある。領域Sの幅は、撮像モジュールISの最大分解能(すなわち、撮像素子の配列ピッチ)と等しいことから、領域S内に輝度の分布があったとしても、これを判別することはできない。そのため、領域S内では輝度分布を均一なものとみなすことができる。したがって、領域S’の画素値VS1’は、領域Sの画素値VS1に、面積比を掛けた値とみなすことができる。
 図1Cに示すように、領域S’の幅をa、領域X及び領域Xの幅をb(a、bはそれぞれ、a+b=1、a>0、b>0を満たす値)としたとき、領域S’の画素値VS1’は、画素値VS1をa倍した値(a×VS1)となる。なおa、bの値は、撮像モジュールISの構成、及び撮像面Fの位置から決まる値であり、既知の値である。したがって、領域S1aの画素値VS1aは、数式(4)となる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000004
 これを数式(3)に代入することで、領域Sの画素値VS2と、領域Xの画素値VX2は、下記数式(5)のように決定することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000005
 続いて図1Dに、領域A、領域A、及び領域Xを示している。ここで示す領域Sの画素値VS3と、領域Xの画素値VX3は、上記と同様の方法で決定することができ、数式(6)で表される値となる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000006
 すなわち、一般式で示すと数式(7)のようになる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000007
 上記数式(7)において、n+1個の画素が配列した画像データのとき、jは0以上n以下の整数である。上記数式(7)で示すように、領域Sの画素値VS0に初期値として既知の値を与えることで、帰納的に全ての画素について、重複した領域の画素値と、それ以外の領域の画素値を、それぞれ決定することができる。
〔補正された画像データについて〕
 上記のように算出された画素値を用いて、ぼやけが低減され、鮮明化された新たな画像データを生成することができる。
 図2Aは、撮像モジュールISの撮像範囲と、画像補正された画像データDの関係を模式的に示した図である。
 新たに生成された画像データDは、上記で算出された領域S乃至領域Sまでのn個の領域に対応した画像データとなる。より具体的には画素値VS1乃至画素値VSnのn個の画素値を含む画像データとすることができる。
 図2Aに示すように、撮像素子Pで受光した全光量のうち、領域Xから受光した光量を除いた光量に対応する画素値が、新たな画像データDの最も端に位置する画素の画素値(すなわち画素値VS1)に対応する。またその隣の画素の画素値は、撮像素子Pで受光した全光量のうち、領域Xから受光した光量を除いた光量に対応した画素値VS2となる。このように、重複する領域からの情報を、一方の画素に割り当て、他方の画素から除くことにより、2つの画素間で重複した情報が含まれない画像データを生成することができる。その結果、ぼやけが低減し、より鮮明な画像データを生成することができる。
 なお、図2Bに示すように、上記で算出した領域S1a乃至領域Snaまでのn個の領域に対応した画像データとしてもよい。すなわち、画素値VS1a乃至画素値VSnaのn個の画素値を含むデータとすることもできる。
〔変形例1〕
 上記では、ある1つの撮像素子に注目したとき、その撮像範囲が隣の撮像素子のみと重複する場合を説明したが、撮像面Fの位置や撮像モジュールISの構成によっては、1つの撮像素子の撮像範囲が、2つ以上隣の撮像素子と重複する場合がある。
 図3Aは、1つの撮像素子の撮像範囲が、2つ隣の撮像素子と重複する場合の概略図を示している。図3Aの上側には、撮像モジュールISと、各撮像素子の撮像範囲を模式的に示している。また図3Aの下側には、隣接する2つの撮像素子毎に、撮像範囲を模式的に示している。なおここでは各領域において、縦方向の縮尺が横方向に対して小さくなるように示している。
 まず、図3Aに示す領域Sの画素値VS1と、領域Xの画素値VX1は、領域Sの画素値VS0が初期値として与えられることで、上記の方法により決定することができる。しかし、次の2つの撮像素子(撮像素子P及びP)に着目したとき、領域S1aと、上記で画素値が決定された領域Sとが重複しないため、領域S1aの画素値を決定することができない。
 そこで、領域Sに加えて、領域S1aについても、既知の情報として初期値を与える。すなわち、領域S1aの画素値VS1aも、既知の値とする。これにより、領域Sの画素値VS2と、領域Xの画素値VX2とが決定する。
 続いて、次の2つの撮像素子(撮像素子P及びP)における領域S2a、領域X、及び領域Sについて考えると、領域S2aの画素値が与えられれば、領域S及び領域Xの画素値を決定できることになる。
 領域S2aは、領域X、領域S1a、及び領域Sを用いて表現することができる。図3Bには、領域S2a、領域X、領域S1a、及び領域Sの関係を模式的に示している。図3Bに示すように、領域S2aは、領域Xから領域S1aを差し引いた残りの領域(領域X−S1a)と、領域Sをa倍(aは0<a<1を満たす実数)した領域(領域aS)と、を足した領域に等しい。そして、領域S2aの画素値VS2aは、同様に、領域X、領域S1a、及び領域Sのそれぞれの画素値を用いて決定することができる。
 このようにして決定された領域S2aの画素値を用いて、図3Aに示す領域S及び領域Xのそれぞれの画素値を決定することができる。
 また、次の2つの撮像素子(撮像素子P及びP)における領域S3a、領域X、及び領域Sについても、同様にして決定することができる。
 このように、1つの撮像素子の撮像範囲が2つ隣の撮像素子の撮像範囲と重複する場合には、最も端に位置する2つの画素に初期値として既知の値を与えることで、帰納的に全ての画素について、重複した領域の画素値と、それ以外の領域の画素値を、それぞれ決定することができる。
 また、ここでは示さないが、1つの撮像素子の撮像範囲が3つ以上隣の撮像素子の撮像範囲と重複する場合であっても、同様の方法で画像補正を行うことができる。すなわち、1つの撮像素子の撮像範囲が、q個(qは1以上の整数)隣の撮像素子の撮像範囲と重複する場合には、画像データの最も端に位置するq個の画素に初期値として既知の値を与えることで、帰納的に全ての画素について、重複した領域の画素値と、それ以外の領域の画素値を、それぞれ決定することができる。
〔変形例2〕
 特に、撮像素子の撮像範囲の幅が、撮像素子の配列ピッチの整数倍のとき、特に簡単に画素値を決定することができる。
 図4Aは、1つの撮像素子の撮像範囲の幅が、撮像素子の配列ピッチの2倍である場合を示している。このとき、2つの撮像領域に着目したとき、これらが重複する領域(領域X等)の幅と、重複しない領域(領域S、領域Sなど)の幅は等しくなる。
 このとき、図4Aに示すように、領域Aにおける領域Sと、領域Aにおける領域S2aとは、同じ範囲に相当する。したがって、領域S2aの画素値VS2aは、領域Sの画素値VS1と等しくなる。そのため、領域Sの画素値に初期値を与えて領域Sの画素値VS1を求めることで、当該画素値VS1を用いて領域Sの画素値VS3を決定することができる。
 同様に、領域Aにおける領域Sと、領域Aにおける領域S3aとは、同じ画素値となるため、領域S1aの画素値に初期値を与えることで、領域Sの画素値が決定し、続いて領域Sの画素値を決定することができる。
 すなわち、1つの撮像素子の撮像範囲の幅が、撮像素子の配列ピッチの2倍であるとき、ある領域Aの領域Sの画素値が決まると、その2つ隣の領域Ai+2の領域Si+2の画素値を帰納的に決定することができる。
 また図4Bには、1つの撮像素子の撮像範囲の幅が、撮像素子の配列ピッチの3倍である場合を示している。
 このとき、領域Aにおける領域Sと、領域Aにおける領域S3aとは、同じ範囲に相当し、これらの画素値は等しくなる。したがって、領域Sの画素値に初期値を与えて領域Sの画素値VS1を求めることで、当該画素値VS1を用いて領域Sの画素値VS4を求めることができる。
 すなわち、1つの撮像素子の撮像範囲の幅が、撮像素子の配列ピッチの3倍であるとき、ある領域Aの領域Sの画素値が決まると、その3つ隣の領域Ai+3の領域Si+3の画素値を帰納的に決定することができる。
 一般化すると、1つの撮像素子の撮像範囲の幅が、撮像素子の配列ピッチのz倍(zは1以上の整数)であるとき、ある領域Aの領域Sの画素値が決まると、そのz個隣の領域Ai+zの領域Si+zの画素値を帰納的に決定することができる。
 このように、1つの撮像素子の撮像範囲の幅が、撮像素子の配列ピッチの整数倍であるとき、2つの撮像素子間で撮像範囲が重複した領域(例えばXなど)の画素値を求める必要がないため、上記例1や変形例1と比較して、計算量を大幅に削減することができる。
[例2]
 上記例1では、一次元に配列した画素を有する画像データについて説明したが、以下ではこれを二次元のデータ配列を有する画像データに適用した場合の例を説明する。なお、前提条件や算出方法など、上記例1と重複する部分についてはこれを援用し、説明を省略する場合がある。
〔撮像モジュールの例〕
 図5Aに、撮像モジュールISの斜視概略図を示す。撮像モジュールISは、複数の撮像素子Pij(i、jはそれぞれ独立に0以上の整数)が、X方向及びY方向にマトリクス状に配置されている。撮像素子P00は、撮像モジュールISの表示領域の最も端(角部)に位置する撮像素子である。また、撮像素子P0j、及び撮像素子Pi0は、それぞれ表示領域の最も外周部に位置する撮像素子である。
 図5Bには、隣接する3つの撮像素子Pを撮像面側から見たときの概略図を示している。撮像素子Pは、ピッチWで周期的に配置されている。また、所定の撮像面上において、撮像素子Pの撮像領域を領域Aとしたとき、領域Aの幅をWとする。
 図5Aには、撮像素子P00、撮像素子P01、撮像素子P10、及び撮像素子P11の、それぞれの撮像領域である、領域A00、領域A01、領域A10、及び領域A11を模式的に示している。
〔画像処理の方法例〕
 図5Cに、撮像面上における領域A00、領域A01、領域A10、及び領域A11を示した図である。ここで、4つの領域が重複する部分を領域Y11とする。また、隣接する2つの領域が重複する部分であって、且つ領域Y11以外の部分を、それぞれ領域X11a、領域X11b、領域X11c、領域X11dとする。また、領域A00、領域A01、領域A10、及び領域A11のうち、いずれの領域とも重複しない部分を、それぞれ領域S00、領域S01、領域S10、領域S11とする。これらの関係から、各領域における画素値は、下記数式(8)を満たす。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000008
 画素値VA00乃至画素値VA11は、それぞれ元の画像データに含まれる値である。また領域S00、の画素値VS00、領域S01の画素値VS01、及び領域S10の画素値VS10が、それぞれ既知であるとし、初期値として与えられる。
 領域X11aは、領域S00と領域S10の間に挟まれた領域であること、及び領域X11aは撮像モジュールISの最大分解能(すなわち撮像素子の配列ピッチ)よりも小さい領域であることから、領域X11aの画素値VX11aは、画素値VS00と画素値VS10の中間の値とみなすことができる。特に、画素値VS00と画素値VS10が同じ値であるとき、画素値VX11aもこれらと同じ値を取る。同様に、領域X11bの画素値VX11bも、既知の値とみなすことができる。
 すなわち、数式(8)において、未知の値は、画素値VS11、画素値VX11c、画素値VX11d、及び画素値VY11の4つとなる。したがって、数式(8)における4つの式の連立方程式を解くことで、これら4つの値を決定することができる(数式(9)参照)。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000009
 ここで、2×2の4つの画素は、それぞれ図6A乃至図6Dに示す4つのパターンに分類することができる。
 図6Aに示す領域Aは、図5C中の領域A11に対応し、領域A内の右下に領域S、左上に領域Y、領域Sの上に領域X、領域Sの左に領域Xが、それぞれ配置されている。ここで、例1と同様に、領域Aの幅Wに対する領域Sの幅の割合をa、領域X及び領域Xの幅をb(a、bはそれぞれa+b=1、a>0、b>0、且つa>bを満たす値)とする。
 なお、aがb以下、すなわち領域X及び領域Xの幅が領域Sの幅よりも大きい場合は、上記変形例1を援用することができる。すなわち、1つの撮像素子の撮像範囲が、r個(rは2以上の整数)隣の撮像素子の撮像範囲と重複する場合に相当し、このとき隣接するr×rの画素のうち、4隅に位置する画素に着目して、画素値を決定すればよい。
 図6Bに示す領域Aは、図5C中の領域A01に対応し、領域A内の左下に領域Sを有する。図6Cに示す領域Aは、図5C中の領域A10に対応し、領域A内の右上に領域Sを有する。図6Dに示す領域Aは、図5C中の領域A00に対応し、領域A内の左上に領域Sを有する。
 領域Aの4つのパターンのうちの1つについて、各領域の階調値が決まると、他のパターンにおける領域S、領域X、領域X、及び領域Yのそれぞれの画素値を帰納的に決定することができる。
 例えば図6Aにおける領域S、領域X、領域X、及び領域Yのそれぞれの画素値V、画素値VX1、画素値VX2、及び画素値Vと、a及びbを用いて、領域S、領域S、及び領域Sのそれぞれの画素値VSa、画素値VSb、及び画素値VScは、数式(10)のようになる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000010
 図6Aにおける領域S、領域X、領域X、及び領域Yは、それぞれ輝度分布が均一なものとみなすことができる。したがって、例えば図6Bに示す領域X1aの画素値は、領域Xの画素値を(a−b)/a倍した値と、領域Yの画素値と、を足した値に等しいとみなすことができる。また領域Yの画素値は、領域Xの画素値をb/a倍した値に等しいとみなすことができる。さらに領域X2aの画素値は、領域Sの画素値をb/a倍した値に等しいとみなすことができる。以下、同様にして、図6Cにおける領域X1b、領域X2b、及び領域Y、並びに図6Dにおける領域X1c、領域X2c、及び領域Yのそれぞれの画素値を決定することができる。
 以上のことを踏まえ、図5Cから一画素分ずらした4つの画素について考える。図7Aは、X方向に1画素分ずれた4つの画素について示している。図7Aでは、領域A10、領域A20、領域A11、及び領域A21を実線で図示している。ここで、領域A20は、領域A10と同様に、表示領域の上端に位置する画素の領域であるため、図7Aにおける領域S20b及び領域X21aの画素値は、既知の値として取り扱うことができる。
 図7Aにおいて、領域A10は、領域S10c、領域X21a、領域X21b、及び領域Y21に分けられる。領域S10c、及び領域X21bのそれぞれの画素値は、上述の方法により、領域S10、領域X11a、領域X11c、及び領域Y11のそれぞれの画素値の値より決定することができる。なお、領域X21aの画素値についても同様に決定することができるが、ここでは上述した既知の値を用いることで、誤差を小さく抑えることができる。
 また、領域X21a、及び領域X21bの画素値は、領域A11または領域A20内の各領域の画素値を用いて決定することもできるが、2×2の4つの画素のうち、表示領域の最も端に位置する画素の領域A00に近い画素の領域(ここでは領域A10)の画素値を用いて決定することで、誤差を小さく抑えることができる。
 このように、図7Aにおいて、領域S10c、領域S20b、領域S11a、領域X21a、領域X21bのそれぞれの画素値が決まる。そして、これらの画素値を用いて、上述の方法により、領域A21内の領域S21、領域X21c、領域X21d、及び領域Y21のそれぞれの画素値を決定することができる。
 図7Bは、図5CからY方向に1画素分ずれた4つの画素について示している。図7Bでは、領域A01、領域A11、領域A02、及び領域A12を実線で図示している。領域A02は、領域A01と同様に、表示領域の左端に位置する画素の領域であるため、図7Bにおける領域S02aと領域X12bの画素値は、既知の値として取り扱うことができる。
 そして上述の方法により、領域A12内の領域S12、領域X12c、領域X12d、及び領域Y12の、それぞれの画素値を決定することができる。
 最後に、図7Cには、図5CからX方向に1画素分、及びY方向に1画素分ずれた4つの画素について示している。図7Cでは、領域A11、領域A21、域A12、及び領域A22を実線で図示している。
 領域S11c、領域S21b、領域S12aの、それぞれの画素値については、これまでに決定された領域A11、領域A21、及び領域A12が有するそれぞれの領域の画素値を用いて決定された値を用いることができる。また、領域X22a及び領域X22bのそれぞれの画素値については、領域A11の各領域の画素値から決定することができる。これらの画素値を用いて、領域A22内の領域S22、領域X22c、領域X22d、及び領域Y22のそれぞれの画素値を決定することができる。
 以上のようにして、表示領域の最外周に位置する画素の画素値を初期値として与えることで、帰納的に全ての画素について、領域Sijの値を決定することができる。
 なお、二次元の画像データにおいても、上記例1の変形例2と同様に、撮像素子の撮像範囲の幅が撮像素子の配列ピッチの整数倍であるとき、特に簡単に画素値を決定することができる。より具体的には、1つの撮像素子の撮像範囲の幅が、撮像素子の配列ピッチの整数倍であるとき、2つの撮像素子間で撮像範囲が重複した領域(例えば領域X11a、領域Y11など)の画素値を求める必要がないため、上記と比較して、計算量を大幅に削減することができる。
〔補正された画像データについて〕
 上記のように算出された画素値を用いて、ぼやけが低減され、鮮明化された新たな画像データを生成することができる。
 図8Aは、画像補正前の元の画像データDの概略図を示している。画像データDは、(m+1)×(n+1)の画素に対応する画素値VAij(iは0以上m以下の整数、jは0以上n以下の整数)を有する。それぞれの画素は、隣接する画素間で重複する情報を含む画素値VAijを含んでいるため、画像データDは、ぼやけた画像データとなっている。
 図8Bは、画像補正後の画像データDの概略図である。画像データDは、m×n個の画素に対応する画素値VSij(iは1以上m以下の整数、jは1以上n以下の整数)の情報を含んでいる。なお、既知情報として用いた画素値VS00、画素値VSi0、及び画素値VS0jを、画像データDに含め、元の画像データDと同じ画素数の画像データとしてもよい。
[撮像装置の構成例]
 以下では、本発明の一態様の画像補正を実行可能な撮像装置について説明する。
 図9に、撮像装置800のブロック図を示す。撮像装置800は、少なくとも撮像部801、制御部802、及び記憶部803を有する。記憶部803は、プログラム804が格納されている。また、撮像装置800は、出力部805を有していてもよい。
 撮像部801は、画像データを取得する(撮像するともいう)機能を有する。例えば上記撮像モジュールISが、撮像部801に相当する。撮像部801としては、光電変換素子を有する撮像素子がマトリクス状に配置された半導体装置を用いることができる。
 撮像部801のより具体的な例としては、例えばイメージセンサICや、光学式のタッチパッド、またはイメージセンサを備える表示パネルなどを適用することができる。または、光学式のタッチセンサを備える表示パネルであってもよい。また、撮像素子としては、可視光だけでなく、赤外線、近赤外線、紫外線、近紫外線、X線、ガンマ線など、様々な波長(エネルギー)の光のうち、1以上の光を検出可能な撮像素子を適用することができる。また撮像部801は、異なる波長の光を検出可能な2種類以上の撮像素子を有する構成としてもよい。
 記憶部803は、少なくともプログラム804を格納する機能を有する。記憶部803は、制御部802からの要求に応じて、格納されたデータを制御部802に出力する、またはデータを格納することができる。記憶部803に格納されたプログラム804は、制御部802により読み出され、実行される。
 記憶部803としては、例えば、フラッシュメモリ、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)、PRAM(Phase change RAM)、ReRAM(Resistive RAM)、FeRAM(Ferroelectric RAM)などの不揮発性の記憶素子が適用された記憶装置、またはDRAM(Dynamic RAM)やSRAM(Static RAM)などの揮発性の記憶素子が適用された記憶装置等を用いてもよい。また例えばハードディスクドライブ(Hard Disk Drive:HDD)やソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)などの記録メディアドライブを用いてもよい。
 また、外部インターフェースを介してコネクタにより脱着可能なHDDまたはSSDなどの記憶装置や、フラッシュメモリ、ブルーレイディスク(登録商標)、DVDなどの記録媒体のメディアドライブを記憶部803として用いることもできる。なお、記憶部803を撮像装置800に内蔵せず、外部に置かれる記憶装置を記憶部803として用いてもよい。その場合、外部インターフェースを介して接続される、または通信モジュールによって無線通信でデータのやりとりをする構成であってもよい。
 また、プログラム804は、外部のサーバに格納されていてもよい。このとき、ユーザが当該サーバにアクセスすることにより、プログラム804の一部または全部を記憶部803に一時的、永続的、または半永続的(利用可能な期間や回数が設定される場合など)に格納し、制御部802が実行する構成としてもよい。
 制御部802は、撮像部801、記憶部803、及び出力部805などの各コンポーネントを統括的に制御する機能を有する。
 制御部802は、プロセッサにより種々のプログラムからの命令を解釈し実行することで、各種のデータ処理やプログラム制御を行う。プロセッサにより実行しうるプログラムは、記憶部803から読み出され、プロセッサが有するメモリ領域に一時的に格納され、実行される。
 制御部802としては、中央演算装置(CPU:Central Processing Unit)のほか、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)等の他のマイクロプロセッサを単独で、または組み合わせて用いることができる。またこれらマイクロプロセッサをFPGA(Field Programmable Gate Array)やFPAA(Field Programmable Analog Array)といったPLD(Programmable Logic Device)によって実現した構成としてもよい。
 また出力部805は、外部にデータを出力する機能を有する。例えば、出力部805により、撮像装置800と、外部機器とをケーブルを介して接続することができる。または、出力部805としては、LAN(Local Area Network)接続用端子、ACアダプタを接続する端子等を有していてもよい。また、出力部805には、有線だけでなく、赤外線、可視光、紫外線などを用いた光通信用の送受信機を設ける構成としてもよい。
 続いて、撮像装置800の動作の一例について説明する。
 まず、制御部802は、まず撮像部801に対して撮像動作を実行するように要求し、これに応じて撮像部801が撮像し、画像データDとして、制御部802に出力する(制御部802が撮像部801から画像データDを読み出すとも言える)。制御部802は、画像データDを一旦記憶部803に格納してもよいし、制御部802内に画像データDが保持されていてもよい。
 撮像部801は、上述のように、互いの撮像範囲の一部が重複した複数の撮像素子を有するため、画像データDは、ぼやけを含む画像データである。
 制御部802は、記憶部803からプログラム804を読み出し、これを実行することにより、画像データDから、新たに画像データDを生成する。プログラム804の実行中に、制御部802が記憶部803から画像データDを読み出す場合がある。
 また制御部802は、生成した画像データDを、出力部805に出力してもよい。または、制御部802は、生成した画像データDを、記憶部803に格納してもよい。
 なお、制御部802がプログラム804を読み出した後に、制御部802が撮像部801から画像データDを受け取ってもよい。このとき、制御部802は、画像データDを一時的に記憶部803に格納することなく、画像データDを生成してもよい。
 プログラム804は、制御部802に、上記で説明した画像処理を実行するためのプログラムを含む。
 例えば、プログラム804は、複数の画素が配列した画像データDを読み出すステップと、隣接する2つの画素を、それぞれ同じ画素値を示す第1の領域と、それ以外の第2の領域と、に分けるステップと、画像データDの最も端に位置する画素の第2の領域に初期値を与えるステップと、当該初期値に基づいて、配列する複数の画素の第1の領域及び第2の領域の画素値を、帰納的に順次決定するステップと、を含む。
 また例えば、プログラム804は、複数の画素がマトリクス状に配列した画像データDを読み出すステップと、2×2の画素を、それぞれ隣り合う画素と同じ階調値(画素値)を示す第1の領域と、それ以外の第2の領域と、に分けるステップと、画像データDの最も端に位置する2×2の画素のうち、最外周に位置する3つの画素の第2の領域にそれぞれ初期値を与えるステップと、初期値に基づいて、残りの1つの画素の第1の領域及び第2の領域の画素値を決定するステップと、決定された第1の領域及び第2の領域の画素値に基づいて、配列する複数の画素の第1の領域及び第2の領域の画素値を、帰納的に順次決定するステップと、を含む。
 このような撮像装置800は、ぼやけた画像データであっても、これを鮮明化して出力することができる。そのため、撮像部801にピント調節機構や、特別な光学系を用いない構成とすることができる。したがって、装置構成が簡略化され、低コストで製造可能な撮像装置とすることができる。
 本実施の形態で例示した構成例、及びそれらに対応する図面等は、少なくともその一部を他の構成例、または図面等と適宜組み合わせて実施することができる。
 本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態2)
 本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置について図10~図18を用いて説明する。
 以下で例示する表示装置は、画像を表示する機能と、画像を撮像する機能と、を有する装置である。以下で例示する表示装置は、実施の形態1における撮像モジュールISや、撮像装置が有する撮像部に適用することができる。
[概要]
 本実施の形態の表示装置は、表示部に、受光素子と発光素子とを有する。具体的には、表示部に、発光素子がマトリクス状に配置されており、当該表示部で画像を表示することができる。また、当該表示部には、受光素子がマトリクス状に配置されており、表示部は、受光部としての機能も有する。受光部は、イメージセンサやタッチセンサに用いることができる。つまり、受光部で光を検出することで、画像を撮像することや、対象物(指やペンなど)の近接もしくは接触を検出することができる。
 本実施の形態の表示装置では、表示部が有する発光素子の発光を対象物が反射した際、受光素子がその反射光を検出できるため、暗い場所でも、撮像やタッチ(ニアタッチを含む)検出が可能である。
 本実施の形態の表示装置は、発光素子を用いて、画像を表示する機能を有する。つまり、発光素子は、表示素子として機能する。
 発光素子としては、OLED(Organic Light Emitting Diode)やQLED(Quantum−dot Light Emitting Diode)などのEL素子を用いることが好ましい。EL素子が有する発光物質としては、蛍光を発する物質(蛍光材料)、燐光を発する物質(燐光材料)、無機化合物(量子ドット材料など)、熱活性化遅延蛍光を示す物質(熱活性化遅延蛍光(Thermally activated delayed fluorescence:TADF)材料)などが挙げられる。また、発光素子として、マイクロLED(Light Emitting Diode)などのLEDを用いることもできる。
 本実施の形態の表示装置は、受光素子を用いて、光を検出する機能を有する。
 受光素子をイメージセンサに用いる場合、本実施の形態の表示装置は、受光素子を用いて、画像を撮像することができる。
 例えば、イメージセンサを用いて、指紋、掌紋、または虹彩などのデータを取得することができる。つまり、本実施の形態の表示装置に、生体認証用センサを内蔵させることができる。表示装置が生体認証用センサを内蔵することで、表示装置とは別に生体認証用センサを設ける場合に比べて、電子機器の部品点数を少なくでき、電子機器の小型化及び軽量化が可能である。
 また、イメージセンサを用いて、ユーザーの表情、目の動き、または瞳孔径の変化などのデータを取得することができる。当該データを解析することで、ユーザーの心身の情報を取得することができる。当該情報をもとに表示及び音声の一方又は双方の出力内容を変化させることで、例えば、VR(Virtual Reality)向け機器、AR(Augmented Reality)向け機器、またはMR(Mixed Reality)向け機器において、ユーザーが機器を安全に使用できるよう図ることができる。
 また、受光素子をタッチセンサに用いる場合、本実施の形態の表示装置は、受光素子を用いて、対象物の近接または接触を検出することができる。
 受光素子としては、例えば、pn型またはpin型のフォトダイオードを用いることができる。受光素子は、受光素子に入射する光を検出し電荷を発生させる光電変換素子として機能する。入射する光量に基づき、発生する電荷量が決まる。
 特に、受光素子として、有機化合物を含む層を有する有機フォトダイオードを用いることが好ましい。有機フォトダイオードは、薄型化、軽量化、及び大面積化が容易であり、また、形状及びデザインの自由度が高いため、様々な表示装置に適用できる。
 本発明の一態様では、発光素子として有機EL素子を用い、受光素子として有機フォトダイオードを用いる。有機フォトダイオードは、有機EL素子と共通の構成にできる層が多い。そのため、作製工程を大幅に増やすことなく、表示装置に受光素子を内蔵することができる。例えば、受光素子の活性層と発光素子の発光層とを作り分け、それ以外の層は、発光素子と受光素子とで同一の構成にすることができる。
 図10A乃至図10Dに、本発明の一態様の表示装置の断面図を示す。
 図10Aに示す表示装置50Aは、基板51と基板59との間に、受光素子を有する層53と、発光素子を有する層57と、を有する。
 図10Bに示す表示装置50Bは、基板51と基板59との間に、受光素子を有する層53、トランジスタを有する層55、及び、発光素子を有する層57を有する。
 表示装置50A及び表示装置50Bは、発光素子を有する層57から、赤色(R)、緑色(G)、及び青色(B)の光が射出される構成である。
 本発明の一態様の表示装置は、マトリクス状に配置された複数の画素を有する。1つの画素は、1つ以上の副画素を有する。1つの副画素は、1つの発光素子を有する。例えば、画素には、副画素を3つ有する構成(R、G、Bの3色、または、黄色(Y)、シアン(C)、及びマゼンタ(M)の3色など)、または、副画素を4つ有する構成(R、G、B、白色(W)の4色、または、R、G、B、Yの4色など)を適用できる。さらに、画素は、受光素子を有する。受光素子は、全ての画素に設けられていてもよく、一部の画素に設けられていてもよい。また、1つの画素が複数の受光素子を有していてもよい。
 トランジスタを有する層55は、第1のトランジスタ及び第2のトランジスタを有することが好ましい。第1のトランジスタは、受光素子と電気的に接続される。第2のトランジスタは、発光素子と電気的に接続される。
 本発明の一態様の表示装置は、表示装置に接触している指などの対象物を検出する機能を有していてもよい。例えば、図10Cに示すように、発光素子を有する層57において発光素子が発した光を、表示装置50Bに接触した指52が反射することで、受光素子を有する層53における受光素子がその反射光を検出する。これにより、表示装置50Bに指52が接触したことを検出することができる。
 本発明の一態様の表示装置は、図10Dに示すように、表示装置50Bに近接している(接触していない)対象物を検出または撮像する機能を有していてもよい。
 図10E乃至図10Hに、画素の一例を示す。
 図10E及び図10Fに示す画素は、R、G、Bの3つの副画素(3つの発光素子)と、受光素子PDと、を有する。図10Eは、2×2のマトリクス状に、3つの副画素と受光素子PDとが配置されている例であり、図10Fは、横1列に、3つの副画素と受光素子PDとが配置されている例である。
 図10Gに示す画素は、R、G、B、Wの4つの副画素(4つの発光素子)と、受光素子PDと、を有する。
 図10Hに示す画素は、R、G、Bの3つの副画素と、赤外光を発する発光素子IRと、受光素子PDとを有する。このとき、受光素子PDは、赤外光を検出する機能を有することが好ましい。受光素子PDは、可視光及び赤外光の双方を検出する機能を有していてもよい。センサの用途に応じて、受光素子PDが検出する光の波長を決定することができる。
 以下では、図11~図13を用いて、本発明の一態様の表示装置の、詳細な構成について説明する。
[表示装置10A]
 図11Aに表示装置10Aの断面図を示す。
 表示装置10Aは、受光素子110及び発光素子190を有する。
 受光素子110は、画素電極111、共通層112、活性層113、共通層114、及び共通電極115を有する。
 発光素子190は、画素電極191、共通層112、発光層193、共通層114、及び共通電極115を有する。
 画素電極111、画素電極191、共通層112、活性層113、発光層193、共通層114、及び共通電極115は、それぞれ、単層構造であってもよく、積層構造であってもよい。
 画素電極111及び画素電極191は、絶縁層214上に位置する。画素電極111と画素電極191は、同一の材料及び同一の工程で形成することができる。
 共通層112は、画素電極111上及び画素電極191上に位置する。共通層112は、受光素子110と発光素子190に共通で用いられる層である。
 活性層113は、共通層112を介して、画素電極111と重なる。発光層193は、共通層112を介して、画素電極191と重なる。活性層113は、第1の有機化合物を有し、発光層193は、第1の有機化合物とは異なる第2の有機化合物を有する。
 共通層114は、共通層112上、活性層113上、及び発光層193上に位置する。共通層114は、受光素子110と発光素子190に共通で用いられる層である。
 共通電極115は、共通層112、活性層113、及び共通層114を介して、画素電極111と重なる部分を有する。また、共通電極115は、共通層112、発光層193、及び共通層114を介して、画素電極191と重なる部分を有する。共通電極115は、受光素子110と発光素子190に共通で用いられる層である。
 本実施の形態の表示装置では、受光素子110の活性層113に有機化合物を用いる。受光素子110は、活性層113以外の層を、発光素子190(EL素子)と共通の構成にすることができる。そのため、発光素子190の作製工程に、活性層113を成膜する工程を追加するのみで、発光素子190の形成と並行して受光素子110を形成することができる。また、発光素子190と受光素子110とを同一基板上に形成することができる。したがって、作製工程を大幅に増やすことなく、表示装置に受光素子110を内蔵することができる。
 表示装置10Aでは、受光素子110の活性層113と、発光素子190の発光層193と、を作り分ける以外は、受光素子110と発光素子190が共通の構成である例を示す。ただし、受光素子110と発光素子190の構成はこれに限定されない。受光素子110と発光素子190は、活性層113と発光層193のほかにも、互いに作り分ける層を有していてもよい(後述の表示装置10K、10L、10M参照)。受光素子110と発光素子190は、共通で用いられる層(共通層)を1層以上有することが好ましい。これにより、作製工程を大幅に増やすことなく、表示装置に受光素子110を内蔵することができる。
 表示装置10Aは、一対の基板(基板151及び基板152)間に、受光素子110、発光素子190、トランジスタ41、及びトランジスタ42等を有する。
 受光素子110において、それぞれ画素電極111及び共通電極115の間に位置する共通層112、活性層113、及び共通層114は、有機層(有機化合物を含む層)ということもできる。画素電極111は可視光を反射する機能を有することが好ましい。画素電極111の端部は隔壁216によって覆われている。共通電極115は可視光を透過する機能を有する。
 受光素子110は、光を検知する機能を有する。具体的には、受光素子110は、表示装置10Aの外部から入射される光22を受光し、電気信号に変換する、光電変換素子である。光22は、発光素子190の発光を対象物が反射した光ということもできる。また、光22は、後述するレンズを介して受光素子110に入射してもよい。
 基板152の基板151側の面には、遮光層BMが設けられている。遮光層BMは、受光素子110と重なる位置及び発光素子190と重なる位置に開口を有する。遮光層BMを設けることで、受光素子110が光を検出する範囲を制御することができる。
 遮光層BMとしては、発光素子からの発光を遮る材料を用いることができる。遮光層BMは、可視光を吸収することが好ましい。遮光層BMとして、例えば、金属材料、又は、顔料(カーボンブラックなど)もしくは染料を含む樹脂材料等を用いてブラックマトリクスを形成することができる。遮光層BMは、赤色のカラーフィルタ、緑色のカラーフィルタ、及び青色のカラーフィルタの積層構造であってもよい。
 ここで、発光素子190の発光が対象物によって反射された光を受光素子110は検出する。しかし、発光素子190の発光が、表示装置10A内で反射され、対象物を介さずに、受光素子110に入射されてしまう場合がある。遮光層BMは、このような迷光の影響を抑制することができる。例えば、遮光層BMが設けられていない場合、発光素子190が発した光23aは、基板152で反射され、反射光23bが受光素子110に入射することがある。遮光層BMを設けることで、反射光23bが受光素子110に入射することを抑制できる。これにより、ノイズを低減し、受光素子110を用いたセンサの感度を高めることができる。
 発光素子190において、それぞれ画素電極191及び共通電極115の間に位置する共通層112、発光層193、及び共通層114は、EL層ということもできる。画素電極191は可視光を反射する機能を有することが好ましい。画素電極191の端部は隔壁216によって覆われている。画素電極111と画素電極191とは隔壁216によって互いに電気的に絶縁されている。共通電極115は可視光を透過する機能を有する。
 発光素子190は、可視光を発する機能を有する。具体的には、発光素子190は、画素電極191と共通電極115との間に電圧を印加することで、基板152側に光を射出する電界発光素子である(発光21参照)。
 発光層193は、受光素子110の受光領域と重ならないように形成されることが好ましい。これにより、発光層193が光22を吸収することを抑制でき、受光素子110に照射される光量を多くすることができる。
 画素電極111は、絶縁層214に設けられた開口を介して、トランジスタ41が有するソースまたはドレインと電気的に接続される。画素電極111の端部は、隔壁216によって覆われている。
 画素電極191は、絶縁層214に設けられた開口を介して、トランジスタ42が有するソースまたはドレインと電気的に接続される。画素電極191の端部は、隔壁216によって覆われている。トランジスタ42は、発光素子190の駆動を制御する機能を有する。
 トランジスタ41とトランジスタ42とは、同一の層(図11Aでは基板151)上に接している。
 受光素子110と電気的に接続される回路の少なくとも一部は、発光素子190と電気的に接続される回路と同一の材料及び同一の工程で形成されることが好ましい。これにより、2つの回路を別々に形成する場合に比べて、表示装置の厚さを薄くすることができ、また、作製工程を簡略化できる。
 受光素子110及び発光素子190は、それぞれ、保護層195に覆われていることが好ましい。図11Aでは、保護層195が、共通電極115上に接して設けられている。保護層195を設けることで、受光素子110及び発光素子190に水などの不純物が入り込むことを抑制し、受光素子110及び発光素子190の信頼性を高めることができる。また、接着層142によって、保護層195と基板152とが貼り合わされている。
 なお、図12Aに示すように、受光素子110上及び発光素子190上に保護層を有していなくてもよい。図12Aでは、接着層142によって、共通電極115と基板152とが貼り合わされている。
[表示装置10B]
 図11Bに表示装置10Bの断面図を示す。なお、以降の表示装置の説明において、先に説明した表示装置と同様の構成については、説明を省略することがある。
 図11Bに示す表示装置10Bは、表示装置10Aの構成に加え、レンズ149を有する。
 本実施の形態の表示装置は、レンズ149を有していてもよい。レンズ149は、受光素子110と重なる位置に設けられている。表示装置10Bでは、レンズ149が基板152に接して設けられている。表示装置10Bが有するレンズ149は、基板151側に凸面を有している。または、レンズ149は基板152側に凸面を有していてもよい。
 基板152の同一面上に遮光層BMとレンズ149との双方を形成する場合、形成順は問わない。図11Bでは、レンズ149を先に形成する例を示すが、遮光層BMを先に形成してもよい。図11Bでは、レンズ149の端部が遮光層BMによって覆われている。
 表示装置10Bは、光22がレンズ149を介して受光素子110に入射する構成である。レンズ149を有すると、レンズ149を有さない場合に比べて、受光素子110の撮像範囲を狭くすることができ、隣接する受光素子110と撮像範囲が重なることを抑制できる。これにより、ぼやけの少ない、鮮明な画像を撮像できる。また、受光素子110の撮像範囲が同じ場合、レンズ149を有すると、レンズ149を有さない場合に比べて、ピンホールの大きさ(図11Bでは受光素子110と重なるBMの開口の大きさに相当する)を大きくすることができる。したがって、レンズ149を有することで、受光素子110に入射する光量を増やすことができる。
 図12B及び図12Cに示す表示装置も、それぞれ、図11Bに示す表示装置10Bと同様に、光22がレンズ149を介して受光素子110に入射する構成である。
 図12Bでは、レンズ149が保護層195の上面に接して設けられている。図12Bに示す表示装置が有するレンズ149は、基板152側に凸面を有している。
 図12Cに示す表示装置は、基板152の表示面側に、レンズアレイ146が設けられている。レンズアレイ146が有するレンズは、受光素子110と重なる位置に設けられている。基板152の基板151側の面には、遮光層BMが設けられていることが好ましい。
 本実施の形態の表示装置に用いるレンズの形成方法としては、基板上または受光素子上にマイクロレンズなどのレンズを直接形成してもよいし、別途作製されたマイクロレンズアレイなどのレンズアレイを基板に貼り合わせてもよい。
[表示装置10C]
 図11Cに表示装置10Cの断面図を示す。
 図11Cに示す表示装置10Cは、基板151、基板152、及び隔壁216を有さず、基板153、基板154、接着層155、絶縁層212、及び隔壁217を有する点で、表示装置10Aと異なる。
 基板153と絶縁層212とは接着層155によって貼り合わされている。基板154と保護層195とは接着層142によって貼り合わされている。
 表示装置10Cは、作製基板上に形成された絶縁層212、トランジスタ41、トランジスタ42、受光素子110、及び発光素子190等を、基板153上に転置することで作製される構成である。基板153及び基板154は、それぞれ、可撓性を有することが好ましい。これにより、表示装置10Cの可撓性を高めることができる。例えば、基板153及び基板154には、それぞれ、樹脂を用いることが好ましい。
 基板153及び基板154としては、それぞれ、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリエーテルスルホン(PES)樹脂、ポリアミド樹脂(ナイロン、アラミド等)、ポリシロキサン樹脂、シクロオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、ABS樹脂、セルロースナノファイバー等を用いることができる。基板153及び基板154の一方または双方に、可撓性を有する程度の厚さのガラスを用いてもよい。
 本実施の形態の表示装置が有する基板には、光学等方性が高いフィルムを用いてもよい。光学等方性が高いフィルムとしては、トリアセチルセルロース(TAC、セルローストリアセテートともいう)フィルム、シクロオレフィンポリマー(COP)フィルム、シクロオレフィンコポリマー(COC)フィルム、及びアクリルフィルム等が挙げられる。
 隔壁217は、発光素子が発した光を吸収することが好ましい。隔壁217として、例えば、顔料もしくは染料を含む樹脂材料等を用いてブラックマトリクスを形成することができる。また、茶色レジスト材料を用いることで、着色された絶縁層で隔壁217を構成することができる。
 発光素子190が発した光23cは、基板154及び隔壁217で反射され、反射光23dが受光素子110に入射することがある。また、光23cが隔壁217を透過し、トランジスタまたは配線等で反射されることで、反射光が受光素子110に入射することがある。隔壁217によって光23cが吸収されることで、反射光23dが受光素子110に入射することを抑制できる。これにより、ノイズを低減し、受光素子110を用いたセンサの感度を高めることができる。
 隔壁217は、少なくとも、受光素子110が検知する光の波長を吸収することが好ましい。例えば、発光素子190が発する緑色の光を受光素子110が検知する場合、隔壁217は、少なくとも緑色の光を吸収することが好ましい。例えば、隔壁217が、赤色のカラーフィルタを有すると、緑色の光23cを吸収することができ、反射光23dが受光素子110に入射することを抑制できる。
[表示装置10K、10L、10M]
 図13Aに表示装置10Kの断面図を示し、図13Bに表示装置10Lの断面図を示し、図13Cに表示装置10Mの断面図を示す。
 表示装置10Kは、共通層114を有さず、バッファ層184及びバッファ層194を有する点で、表示装置10Aと異なる。バッファ層184及びバッファ層194は、それぞれ、単層構造であってもよく、積層構造であってもよい。
 表示装置10Kにおいて、受光素子110は、画素電極111、共通層112、活性層113、バッファ層184、及び共通電極115を有する。また、表示装置10Kにおいて、発光素子190は、画素電極191、共通層112、発光層193、バッファ層194、及び共通電極115を有する。
 表示装置10Lは、共通層112を有さず、バッファ層182及びバッファ層192を有する点で、表示装置10Aと異なる。バッファ層182及びバッファ層192は、それぞれ、単層構造であってもよく、積層構造であってもよい。
 表示装置10Lにおいて、受光素子110は、画素電極111、バッファ層182、活性層113、共通層114、及び共通電極115を有する。また、表示装置10Lにおいて、発光素子190は、画素電極191、バッファ層192、発光層193、共通層114、及び共通電極115を有する。
 表示装置10Mは、共通層112及び共通層114を有さず、バッファ層182、バッファ層184、バッファ層192、及びバッファ層194を有する点で、表示装置10Aと異なる。
 表示装置10Mにおいて、受光素子110は、画素電極111、バッファ層182、活性層113、バッファ層184、及び共通電極115を有する。また、表示装置10Mにおいて、発光素子190は、画素電極191、バッファ層192、発光層193、バッファ層194、及び共通電極115を有する。
 受光素子110と発光素子190の作製において、活性層113と発光層193を作り分けるだけでなく、他の層も作り分けることができる。
 表示装置10Kでは、共通電極115と活性層113との間のバッファ層184と、共通電極115と発光層193との間のバッファ層194とを作り分ける例を示す。バッファ層194としては、例えば、電子注入層及び電子輸送層の一方または双方を形成することができる。
 表示装置10Lでは、画素電極111と活性層113との間のバッファ層182と、画素電極191と発光層193との間のバッファ層192とを作り分ける例を示す。バッファ層192としては、例えば、正孔注入層及び正孔輸送層の一方または双方を形成することができる。
 表示装置10Mでは、受光素子110と発光素子190とで、一対の電極(画素電極111または画素電極191と共通電極115)間に、共通の層を有さない例を示す。表示装置10Mが有する受光素子110及び発光素子190は、絶縁層214上に画素電極111と画素電極191とを同一の材料及び同一の工程で形成し、画素電極111上にバッファ層182、活性層113、及びバッファ層184を形成し、画素電極191上にバッファ層192、発光層193、及びバッファ層194を形成した後、画素電極111、バッファ層182、活性層113、バッファ層184、画素電極191、バッファ層192、発光層193、及びバッファ層194を覆うように共通電極115を形成することで作製できる。なお、バッファ層182、活性層113、及びバッファ層184の積層構造と、バッファ層192、発光層193、及びバッファ層194の積層構造の作製順は特に限定されない。例えば、バッファ層182、活性層113、及びバッファ層184を成膜した後に、バッファ層192、発光層193、及びバッファ層194を作製してもよい。逆に、バッファ層182、活性層113、及びバッファ層184を成膜する前に、バッファ層192、発光層193、及びバッファ層194を作製してもよい。また、バッファ層182、バッファ層192、活性層113、発光層193、などの順に交互に成膜してもよい。
 以下では、図14~図18を用いて、本発明の一態様の表示装置の、より詳細な構成について説明する。
[表示装置100A]
 図14に、表示装置100Aの斜視図を示し、図15に、表示装置100Aの断面図を示す。
 表示装置100Aは、基板152と基板151とが貼り合わされた構成を有する。図14では、基板152を破線で明示している。
 表示装置100Aは、表示部162、回路164、配線165等を有する。図14では表示装置100AにIC(集積回路)173及びFPC172が実装されている例を示している。そのため、図14に示す構成は、表示装置100A、IC、及びFPCを有する表示モジュールということもできる。
 回路164としては、例えば走査線駆動回路を用いることができる。
 配線165は、表示部162及び回路164に信号及び電力を供給する機能を有する。当該信号及び電力は、FPC172を介して外部から配線165に入力されるか、またはIC173から配線165に入力される。
 図14では、COG(Chip On Glass)方式等により、基板151にIC173が設けられている例を示す。IC173は、例えば走査線駆動回路または信号線駆動回路などを有するICを適用できる。なお、表示装置100A及び表示モジュールは、ICを設けない構成としてもよい。また、ICを、COF方式等により、FPCに実装してもよい。
 図15に、図14で示した表示装置100Aの、FPC172を含む領域の一部、回路164を含む領域の一部、表示部162を含む領域の一部、及び、端部を含む領域の一部をそれぞれ切断したときの断面の一例を示す。
 図15に示す表示装置100Aは、基板151と基板152の間に、トランジスタ201、トランジスタ205、トランジスタ206、発光素子190、受光素子110等を有する。
 基板152と絶縁層214は接着層142を介して接着されている。発光素子190及び受光素子110の封止には、固体封止構造または中空封止構造などが適用できる。図15では、基板152、接着層142、及び絶縁層214に囲まれた空間143が、不活性ガス(窒素やアルゴンなど)で充填されており、中空封止構造が適用されている。接着層142は、発光素子190と重ねて設けられていてもよい。また、基板152、接着層142、及び絶縁層214に囲まれた空間143を、接着層142とは異なる樹脂で充填してもよい。
 発光素子190は、絶縁層214側から画素電極191、共通層112、発光層193、共通層114、及び共通電極115の順に積層された積層構造を有する。画素電極191は、絶縁層214に設けられた開口を介して、トランジスタ206が有する導電層222bと接続されている。トランジスタ206は、発光素子190の駆動を制御する機能を有する。画素電極191の端部は、隔壁216によって覆われている。画素電極191は可視光を反射する材料を含み、共通電極115は可視光を透過する材料を含む。
 受光素子110は、絶縁層214側から画素電極111、共通層112、活性層113、共通層114、及び共通電極115の順に積層された積層構造を有する。画素電極111は、絶縁層214に設けられた開口を介して、トランジスタ205が有する導電層222bと電気的に接続されている。画素電極111の端部は、隔壁216によって覆われている。画素電極111は可視光を反射する材料を含み、共通電極115は可視光を透過する材料を含む。
 発光素子190が発する光は、基板152側に射出される。また、受光素子110には、基板152及び空間143を介して、光が入射する。基板152には、可視光に対する透過性が高い材料を用いることが好ましい。
 画素電極111及び画素電極191は同一の材料及び同一の工程で作製することができる。共通層112、共通層114、及び共通電極115は、受光素子110と発光素子190との双方に用いられる。受光素子110と発光素子190とは、活性層113と発光層193の構成が異なる以外は全て共通の構成とすることができる。これにより、作製工程を大幅に増やすことなく、表示装置100Aに受光素子110を内蔵することができる。
 基板152の基板151側の面には、遮光層BMが設けられている。遮光層BMは、受光素子110と重なる位置及び発光素子190と重なる位置に開口を有する。遮光層BMを設けることで、受光素子110が光を検出する範囲を制御することができる。また、遮光層BMを有することで、対象物を介さずに、発光素子190から受光素子110に光が直接入射することを抑制できる。したがって、ノイズが少なく感度の高いセンサを実現できる。
 トランジスタ201、トランジスタ205、及びトランジスタ206は、いずれも基板151上に形成されている。これらのトランジスタは、同一の材料及び同一の工程により作製することができる。
 基板151上には、絶縁層211、絶縁層213、絶縁層215、及び絶縁層214がこの順で設けられている。絶縁層211は、その一部が各トランジスタのゲート絶縁層として機能する。絶縁層213は、その一部が各トランジスタのゲート絶縁層として機能する。絶縁層215は、トランジスタを覆って設けられる。絶縁層214は、トランジスタを覆って設けられ、平坦化層としての機能を有する。なお、ゲート絶縁層の数及びトランジスタを覆う絶縁層の数は限定されず、それぞれ単層であっても2層以上であってもよい。
 トランジスタを覆う絶縁層の少なくとも一層に、水や水素などの不純物が拡散しにくい材料を用いることが好ましい。これにより、絶縁層をバリア層として機能させることができる。このような構成とすることで、トランジスタに外部から不純物が拡散することを効果的に抑制でき、表示装置の信頼性を高めることができる。
 絶縁層211、絶縁層213、及び絶縁層215としては、それぞれ、無機絶縁膜を用いることが好ましい。無機絶縁膜としては、例えば、窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜、酸化アルミニウム膜、窒化アルミニウム膜などの無機絶縁膜を用いることができる。また、酸化ハフニウム膜、酸化イットリウム膜、酸化ジルコニウム膜、酸化ガリウム膜、酸化タンタル膜、酸化マグネシウム膜、酸化ランタン膜、酸化セリウム膜、及び酸化ネオジム膜等を用いてもよい。また、上述の絶縁膜を2以上積層して用いてもよい。
 ここで、有機絶縁膜は、無機絶縁膜に比べてバリア性が低いことが多い。そのため、有機絶縁膜は、表示装置100Aの端部近傍に開口を有することが好ましい。これにより、表示装置100Aの端部から有機絶縁膜を介して不純物が入り込むことを抑制することができる。または、有機絶縁膜の端部が表示装置100Aの端部よりも内側にくるように有機絶縁膜を形成し、表示装置100Aの端部に有機絶縁膜が露出しないようにしてもよい。
 平坦化層として機能する絶縁層214には、有機絶縁膜が好適である。有機絶縁膜に用いることができる材料としては、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミドアミド樹脂、シロキサン樹脂、ベンゾシクロブテン系樹脂、フェノール樹脂、及びこれら樹脂の前駆体等が挙げられる。
 図15に示す領域228では、絶縁層214に開口が形成されている。これにより、絶縁層214に有機絶縁膜を用いる場合であっても、絶縁層214を介して外部から表示部162に不純物が入り込むことを抑制できる。したがって、表示装置100Aの信頼性を高めることができる。
 トランジスタ201、トランジスタ205、及びトランジスタ206は、ゲートとして機能する導電層221、ゲート絶縁層として機能する絶縁層211、ソース及びドレインとして機能する導電層222a及び導電層222b、半導体層231、ゲート絶縁層として機能する絶縁層213、並びに、ゲートとして機能する導電層223を有する。ここでは、同一の導電膜を加工して得られる複数の層に、同じハッチングパターンを付している。絶縁層211は、導電層221と半導体層231との間に位置する。絶縁層213は、導電層223と半導体層231との間に位置する。
 本実施の形態の表示装置が有するトランジスタの構造は特に限定されない。例えば、プレーナ型のトランジスタ、スタガ型のトランジスタ、逆スタガ型のトランジスタ等を用いることができる。また、トップゲート型またはボトムゲート型のいずれのトランジスタ構造としてもよい。または、チャネルが形成される半導体層の上下にゲートが設けられていてもよい。
 トランジスタ201、トランジスタ205、及びトランジスタ206には、チャネルが形成される半導体層を2つのゲートで挟持する構成が適用されている。2つのゲートを接続し、これらに同一信号を供給することによりトランジスタを駆動してもよい。または、2つのゲートのうち、一方に閾値電圧を制御するための電位を与え、他方に駆動のための電位を与えることで、トランジスタの閾値電圧を制御してもよい。
 トランジスタに用いる半導体材料の結晶性についても特に限定されず、非晶質半導体、単結晶半導体、または単結晶以外の結晶性を有する半導体(微結晶半導体、多結晶半導体、または一部に結晶領域を有する半導体)のいずれを用いてもよい。単結晶半導体または結晶性を有する半導体を用いると、トランジスタ特性の劣化を抑制できるため好ましい。
 トランジスタの半導体層は、金属酸化物(酸化物半導体ともいう)を有することが好ましい。または、トランジスタの半導体層は、シリコンを有していてもよい。シリコンとしては、アモルファスシリコン、結晶性のシリコン(低温ポリシリコン、単結晶シリコンなど)などが挙げられる。
 半導体層は、例えば、インジウムと、M(Mは、ガリウム、アルミニウム、シリコン、ボウ素、イットリウム、スズ、銅、バナジウム、ベリリウム、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、及びマグネシウムから選ばれた一種または複数種)と、亜鉛と、を有することが好ましい。特に、Mは、アルミニウム、ガリウム、イットリウム、及びスズから選ばれた一種または複数種であることが好ましい。
 特に、半導体層として、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、及び亜鉛(Zn)を含む酸化物(IGZOとも記す)を用いることが好ましい。
 半導体層がIn−M−Zn酸化物の場合、In−M−Zn酸化物を成膜するために用いるスパッタリングターゲットは、Inの原子数比がMの原子数比以上であることが好ましい。このようなスパッタリングターゲットの金属元素の原子数比として、In:M:Zn=1:1:1、In:M:Zn=1:1:1.2、In:M:Zn=2:1:3、In:M:Zn=3:1:2、In:M:Zn=4:2:3、In:M:Zn=4:2:4.1、In:M:Zn=5:1:6、In:M:Zn=5:1:7、In:M:Zn=5:1:8、In:M:Zn=6:1:6、In:M:Zn=5:2:5等が挙げられる。
 スパッタリングターゲットとしては、多結晶の酸化物を含むターゲットを用いると、結晶性を有する半導体層を形成しやすくなるため好ましい。なお、成膜される半導体層の原子数比は、上記のスパッタリングターゲットに含まれる金属元素の原子数比のプラスマイナス40%の変動を含む。例えば、半導体層に用いるスパッタリングターゲットの組成がIn:Ga:Zn=4:2:4.1[原子数比]の場合、成膜される半導体層の組成は、In:Ga:Zn=4:2:3[原子数比]の近傍となる場合がある。
 なお、原子数比がIn:Ga:Zn=4:2:3またはその近傍と記載する場合、金属元素の原子数に対するInの原子数比を4としたとき、Gaの原子数比が1以上3以下であり、Znの原子数比が2以上4以下である場合を含む。また、原子数比がIn:Ga:Zn=5:1:6またはその近傍であると記載する場合、金属元素の原子数に対するInの原子数比を5としたときに、Gaの原子数比が0.1より大きく2以下であり、Znの原子数比が5以上7以下である場合を含む。また、原子数比がIn:Ga:Zn=1:1:1またはその近傍であると記載する場合、金属元素の原子数に対するInの原子数比を1としたときに、Gaの原子数比が0.1より大きく2以下であり、Znの原子数比が0.1より大きく2以下である場合を含む。
 回路164が有するトランジスタと、表示部162が有するトランジスタは、同じ構造であってもよく、異なる構造であってもよい。回路164が有する複数のトランジスタの構造は、全て同じであってもよく、2種類以上あってもよい。同様に、表示部162が有する複数のトランジスタの構造は、全て同じであってもよく、2種類以上あってもよい。
 基板151の、基板152が重ならない領域には、接続部204が設けられている。接続部204では、配線165が導電層166及び接続層242を介してFPC172と電気的に接続されている。接続部204の上面は、画素電極191と同一の導電膜を加工して得られた導電層166が露出している。これにより、接続部204とFPC172とを接続層242を介して電気的に接続することができる。
 基板152の外側には各種光学部材を配置することができる。光学部材としては、偏光板、位相差板、光拡散層(拡散フィルムなど)、反射防止層、及び集光フィルム等が挙げられる。また、基板152の外側には、ゴミの付着を抑制する帯電防止膜、汚れを付着しにくくする撥水性の膜、使用に伴う傷の発生を抑制するハードコート膜、衝撃吸収層等を配置してもよい。
 基板151及び基板152には、それぞれ、ガラス、石英、セラミック、サファイア、樹脂などを用いることができる。基板151及び基板152に可撓性を有する材料を用いると、表示装置の可撓性を高めることができる。
 接着層としては、紫外線硬化型等の光硬化型接着剤、反応硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、嫌気型接着剤などの各種硬化型接着剤を用いることができる。これら接着剤としてはエポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、イミド樹脂、PVC(ポリビニルクロライド)樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)樹脂、EVA(エチレンビニルアセテート)樹脂等が挙げられる。特に、エポキシ樹脂等の透湿性が低い材料が好ましい。また、二液混合型の樹脂を用いてもよい。また、接着シート等を用いてもよい。
 接続層242としては、異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)、異方性導電ペースト(ACP:Anisotropic Conductive Paste)などを用いることができる。
 発光素子190は、トップエミッション型、ボトムエミッション型、デュアルエミッション型などがある。光を取り出す側の電極には、可視光を透過する導電膜を用いる。また、光を取り出さない側の電極には、可視光を反射する導電膜を用いることが好ましい。
 発光素子190は少なくとも発光層193を有する。発光素子190は、発光層193以外の層として、正孔注入性の高い物質、正孔輸送性の高い物質、正孔ブロック材料、電子輸送性の高い物質、電子注入性の高い物質、またはバイポーラ性の物質(電子輸送性及び正孔輸送性が高い物質)等を含む層をさらに有していてもよい。例えば、共通層112は、正孔注入層及び正孔輸送層の一方又は双方を有することが好ましい。例えば、共通層114は、電子輸送層及び電子注入層の一方または双方を有することが好ましい。
 共通層112、発光層193、及び共通層114には低分子系化合物及び高分子系化合物のいずれを用いることもでき、無機化合物を含んでいてもよい。共通層112、発光層193、及び共通層114を構成する層は、それぞれ、蒸着法(真空蒸着法を含む)、転写法、印刷法、インクジェット法、塗布法等の方法で形成することができる。
 発光層193は、発光材料として、量子ドットなどの無機化合物を有していてもよい。
 受光素子110の活性層113は、半導体を含む。当該半導体としては、シリコンなどの無機半導体、及び、有機化合物を含む有機半導体が挙げられる。本実施の形態では、活性層が有する半導体として、有機半導体を用いる例を示す。有機半導体を用いることで、発光素子190の発光層193と、受光素子110の活性層113と、を同じ方法(例えば、真空蒸着法)で形成することができ、製造装置を共通化できるため好ましい。
 活性層113が有するn型半導体の材料としては、フラーレン(例えばC60、C70等)またはその誘導体等の電子受容性の有機半導体材料が挙げられる。また、活性層113が有するp型半導体の材料としては、銅(II)フタロシアニン(Copper(II) phthalocyanine;CuPc)やテトラフェニルジベンゾペリフランテン(Tetraphenyldibenzoperiflanthene;DBP)等の電子供与性の有機半導体材料が挙げられる。
 例えば、活性層113は、n型半導体とp型半導体と共蒸着して形成することが好ましい。
 トランジスタのゲート、ソース及びドレインのほか、表示装置を構成する各種配線及び電極などの導電層に用いることのできる材料としては、アルミニウム、チタン、クロム、ニッケル、銅、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、銀、タンタル、またはタングステンなどの金属、またはこれを主成分とする合金などが挙げられる。これらの材料を含む膜を単層で、または積層構造として用いることができる。
 また、透光性を有する導電材料としては、酸化インジウム、インジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化亜鉛、ガリウムを含む酸化亜鉛などの導電性酸化物またはグラフェンを用いることができる。または、金、銀、白金、マグネシウム、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、パラジウム、またはチタンなどの金属材料や、該金属材料を含む合金材料を用いることができる。または、該金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)などを用いてもよい。なお、金属材料、合金材料(またはそれらの窒化物)を用いる場合には、透光性を有する程度に薄くすることが好ましい。また、上記材料の積層膜を導電層として用いることができる。例えば、銀とマグネシウムの合金とインジウムスズ酸化物の積層膜などを用いると、導電性を高めることができるため好ましい。これらは、表示装置を構成する各種配線及び電極などの導電層や、表示素子が有する導電層(画素電極や共通電極として機能する導電層)にも用いることができる。
 各絶縁層に用いることのできる絶縁材料としては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などの樹脂、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウムなどの無機絶縁材料が挙げられる。
[表示装置100B]
 図16Aに、表示装置100Bの断面図を示す。
 表示装置100Bは、レンズ149及び保護層195を有する点で、主に表示装置100Aと異なる。
 受光素子110及び発光素子190を覆う保護層195を設けることで、受光素子110及び発光素子190に水などの不純物が入り込むことを抑制し、受光素子110及び発光素子190の信頼性を高めることができる。
 表示装置100Bの端部近傍の領域228において、絶縁層214の開口を介して、絶縁層215と保護層195とが互いに接することが好ましい。特に、絶縁層215が有する無機絶縁膜と保護層195が有する無機絶縁膜とが互いに接することが好ましい。これにより、有機絶縁膜を介して外部から表示部162に不純物が入り込むことを抑制することができる。したがって、表示装置100Bの信頼性を高めることができる。
 図16Bに、保護層195が3層構造である例を示す。図16Bにおいて、保護層195は、共通電極115上の無機絶縁層195aと、無機絶縁層195a上の有機絶縁層195bと、有機絶縁層195b上の無機絶縁層195cと、を有する。
 無機絶縁層195aの端部と無機絶縁層195cの端部は、有機絶縁層195bの端部よりも外側に延在し、互いに接している。そして、無機絶縁層195aは、絶縁層214(有機絶縁層)の開口を介して、絶縁層215(無機絶縁層)と接する。これにより、絶縁層215と保護層195とで、受光素子110及び発光素子190を囲うことができるため、受光素子110及び発光素子190の信頼性を高めることができる。
 このように、保護層195は、有機絶縁膜と無機絶縁膜との積層構造であってもよい。このとき、有機絶縁膜の端部よりも無機絶縁膜の端部を外側に延在させることが好ましい。
 基板152の基板151側の面に、レンズ149が設けられている。レンズ149は、基板151側に凸面を有する。受光素子110の受光領域は、レンズ149と重なり、かつ、発光層193と重ならないことが好ましい。これにより、受光素子110を用いたセンサの感度及び精度を高めることができる。
 レンズ149は、1.3以上2.5以下の屈折率を有することが好ましい。レンズ149は、無機材料または有機材料を用いて形成することができる。例えば、樹脂を含む材料をレンズ149に用いることができる。また、酸化物または硫化物を含む材料をレンズ149に用いることができる。
 具体的には、塩素、臭素、またはヨウ素を含む樹脂、重金属原子を含む樹脂、芳香環を含む樹脂、硫黄を含む樹脂などをレンズ149に用いることができる。または、樹脂と当該樹脂より屈折率の高い材料のナノ粒子を含む材料をレンズ149に用いることができる。酸化チタンまたは酸化ジルコニウムなどをナノ粒子に用いることができる。
 また、酸化セリウム、酸化ハフニウム、酸化ランタン、酸化マグネシウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化チタン、酸化イットリウム、酸化亜鉛、インジウムとスズを含む酸化物、またはインジウムとガリウムと亜鉛を含む酸化物などを、レンズ149に用いることができる。または、硫化亜鉛などを、レンズ149に用いることができる。
 また、表示装置100Bでは、保護層195と基板152とが接着層142によって貼り合わされている。接着層142は、受光素子110及び発光素子190とそれぞれ重ねて設けられており、表示装置100Bには、固体封止構造が適用されている。
[表示装置100C]
 図17Aに、表示装置100Cの断面図を示す。
 表示装置100Cは、トランジスタの構造が、表示装置100Bと異なる。
 表示装置100Cは、基板151上に、トランジスタ208、トランジスタ209、及びトランジスタ210を有する。
 トランジスタ208、トランジスタ209、及びトランジスタ210は、ゲートとして機能する導電層221、ゲート絶縁層として機能する絶縁層211、チャネル形成領域231i及び一対の低抵抗領域231nを有する半導体層、一対の低抵抗領域231nの一方と接続する導電層222a、一対の低抵抗領域231nの他方と接続する導電層222b、ゲート絶縁層として機能する絶縁層225、ゲートとして機能する導電層223、並びに、導電層223を覆う絶縁層215を有する。絶縁層211は、導電層221とチャネル形成領域231iとの間に位置する。絶縁層225は、導電層223とチャネル形成領域231iとの間に位置する。
 導電層222a及び導電層222bは、それぞれ、絶縁層225及び絶縁層215に設けられた開口を介して低抵抗領域231nと接続される。導電層222a及び導電層222bのうち、一方はソースとして機能し、他方はドレインとして機能する。
 発光素子190の画素電極191は、導電層222bを介してトランジスタ208の一対の低抵抗領域231nの一方と電気的に接続される。
 受光素子110の画素電極111は、導電層222bを介してトランジスタ209の一対の低抵抗領域231nの他方と電気的に接続される。
 図17Aでは、絶縁層225が半導体層の上面及び側面を覆う例を示す。一方、図17Bでは、絶縁層225は、半導体層231のチャネル形成領域231iと重なり、低抵抗領域231nとは重ならない。例えば、導電層223をマスクに絶縁層225を加工することで、図17Bに示す構造を作製できる。図17Bでは、絶縁層225及び導電層223を覆って絶縁層215が設けられ、絶縁層215の開口を介して、導電層222a及び導電層222bがそれぞれ低抵抗領域231nと接続されている。さらに、トランジスタを覆う絶縁層218を設けてもよい。
[表示装置100D]
 図18に、表示装置100Dの断面図を示す。
 表示装置100Dは、基板151及び基板152を有さず、基板153、基板154、接着層155、及び絶縁層212を有する点で、及びレンズ149を有する点で、主に表示装置100Cと異なる。
 基板153と絶縁層212とは接着層155によって貼り合わされている。基板154と保護層195とは接着層142によって貼り合わされている。
 表示装置100Dは、作製基板上で形成された絶縁層212、トランジスタ208、トランジスタ209、受光素子110、及び発光素子190等を、基板153上に転置することで作製される構成である。基板153及び基板154は、それぞれ、可撓性を有することが好ましい。これにより、表示装置100Dの可撓性を高めることができる。
 絶縁層212には、絶縁層211、絶縁層213、及び絶縁層215に用いることができる無機絶縁膜を用いることができる。
 また、表示装置100Cでは、レンズ149を有さない例を示し、表示装置100Dでは、レンズ149を有する例を示す。レンズ149はセンサの用途等に応じて適宜設けることができる。
[金属酸化物]
 以下では、半導体層に適用可能な金属酸化物について説明する。
 なお、本明細書等において、窒素を有する金属酸化物も金属酸化物(metal oxide)と総称する場合がある。また、窒素を有する金属酸化物を、金属酸窒化物(metal oxynitride)と呼称してもよい。例えば、亜鉛酸窒化物(ZnON)などの窒素を有する金属酸化物を、半導体層に用いてもよい。
 なお、本明細書等において、CAAC(c−axis aligned crystal)、及びCAC(Cloud−Aligned Composite)と記載する場合がある。CAACは結晶構造の一例を表し、CACは機能または材料の構成の一例を表す。
 例えば、半導体層にはCAC(Cloud−Aligned Composite)−OSを用いることができる。
 CAC−OSまたはCAC−metal oxideとは、材料の一部では導電性の機能と、材料の一部では絶縁性の機能とを有し、材料の全体では半導体としての機能を有する。なお、CAC−OSまたはCAC−metal oxideを、トランジスタの半導体層に用いる場合、導電性の機能は、キャリアとなる電子(またはホール)を流す機能であり、絶縁性の機能は、キャリアとなる電子を流さない機能である。導電性の機能と、絶縁性の機能とを、それぞれ相補的に作用させることで、スイッチングさせる機能(On/Offさせる機能)をCAC−OSまたはCAC−metal oxideに付与することができる。CAC−OSまたはCAC−metal oxideにおいて、それぞれの機能を分離させることで、双方の機能を最大限に高めることができる。
 また、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、導電性領域、及び絶縁性領域を有する。導電性領域は、上述の導電性の機能を有し、絶縁性領域は、上述の絶縁性の機能を有する。また、材料中において、導電性領域と、絶縁性領域とは、ナノ粒子レベルで分離している場合がある。また、導電性領域と、絶縁性領域とは、それぞれ材料中に偏在する場合がある。また、導電性領域は、周辺がぼけてクラウド状に連結して観察される場合がある。
 また、CAC−OSまたはCAC−metal oxideにおいて、導電性領域と、絶縁性領域とは、それぞれ0.5nm以上10nm以下、好ましくは0.5nm以上3nm以下のサイズで材料中に分散している場合がある。
 また、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、異なるバンドギャップを有する成分により構成される。例えば、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、絶縁性領域に起因するワイドギャップを有する成分と、導電性領域に起因するナローギャップを有する成分と、により構成される。当該構成の場合、キャリアを流す際に、ナローギャップを有する成分において、主にキャリアが流れる。また、ナローギャップを有する成分が、ワイドギャップを有する成分に相補的に作用し、ナローギャップを有する成分に連動してワイドギャップを有する成分にもキャリアが流れる。このため、上記CAC−OSまたはCAC−metal oxideをトランジスタのチャネル形成領域に用いる場合、トランジスタのオン状態において高い電流駆動力、つまり大きなオン電流、及び高い電界効果移動度を得ることができる。
 すなわち、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、マトリックス複合材(matrix composite)、または金属マトリックス複合材(metal matrix composite)と呼称することもできる。
 酸化物半導体(金属酸化物)は、単結晶酸化物半導体と、それ以外の非単結晶酸化物半導体と、に分けられる。非単結晶酸化物半導体としては、例えば、CAAC−OS(c−axis aligned crystalline oxide semiconductor)、多結晶酸化物半導体、nc−OS(nanocrystalline oxide semiconductor)、擬似非晶質酸化物半導体(a−like OS:amorphous−like oxide semiconductor)、及び非晶質酸化物半導体などがある。
 CAAC−OSは、c軸配向性を有し、かつa−b面方向において複数のナノ結晶が連結し、歪みを有した結晶構造となっている。なお、歪みとは、複数のナノ結晶が連結する領域において、格子配列の揃った領域と、別の格子配列の揃った領域と、の間で格子配列の向きが変化している箇所を指す。
 ナノ結晶は、六角形を基本とするが、正六角形状とは限らず、非正六角形状である場合がある。また、歪みにおいて、五角形及び七角形などの格子配列を有する場合がある。なお、CAAC−OSにおいて、歪み近傍においても、明確な結晶粒界(グレインバウンダリーともいう。)を確認することは難しい。すなわち、格子配列の歪みによって、結晶粒界の形成が抑制されていることがわかる。これは、CAAC−OSが、a−b面方向において酸素原子の配列が稠密でないことや、金属元素が置換することで原子間の結合距離が変化することなどによって、歪みを許容することができるためである。
 また、CAAC−OSは、インジウム、及び酸素を有する層(以下、In層)と、元素M、亜鉛、及び酸素を有する層(以下、(M,Zn)層)とが積層した、層状の結晶構造(層状構造ともいう)を有する傾向がある。なお、インジウムと元素Mは、互いに置換可能であり、(M,Zn)層の元素Mがインジウムと置換した場合、(In,M,Zn)層と表すこともできる。また、In層のインジウムが元素Mと置換した場合、(In,M)層と表すこともできる。
 CAAC−OSは結晶性の高い金属酸化物である。一方、CAAC−OSは、明確な結晶粒界を確認することが難しいため、結晶粒界に起因する電子移動度の低下が起こりにくいといえる。また、金属酸化物の結晶性は不純物の混入や欠陥の生成などによって低下する場合があるため、CAAC−OSは不純物や欠陥(酸素欠損(V:oxygen vacancyともいう。)など)の少ない金属酸化物ともいえる。したがって、CAAC−OSを有する金属酸化物は、物理的性質が安定する。そのため、CAAC−OSを有する金属酸化物は熱に強く、信頼性が高い。
 nc−OSは、微小な領域(例えば、1nm以上10nm以下の領域、特に1nm以上3nm以下の領域)において原子配列に周期性を有する。また、nc−OSは、異なるナノ結晶間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、膜全体で配向性が見られない。したがって、nc−OSは、分析方法によっては、a−like OSや非晶質酸化物半導体と区別が付かない場合がある。
 なお、インジウムと、ガリウムと、亜鉛と、を有する金属酸化物の一種である、インジウム−ガリウム−亜鉛酸化物(以下、IGZO)は、上述のナノ結晶とすることで安定な構造をとる場合がある。特に、IGZOは、大気中では結晶成長がし難い傾向があるため、大きな結晶(ここでは、数mmの結晶、または数cmの結晶)よりも小さな結晶(例えば、上述のナノ結晶)とする方が、構造的に安定となる場合がある。
 a−like OSは、nc−OSと非晶質酸化物半導体との間の構造を有する金属酸化物である。a−like OSは、鬆または低密度領域を有する。すなわち、a−like OSは、nc−OS及びCAAC−OSと比べて、結晶性が低い。
 酸化物半導体(金属酸化物)は、多様な構造をとり、それぞれが異なる特性を有する。本発明の一態様の酸化物半導体は、非晶質酸化物半導体、多結晶酸化物半導体、a−like OS、nc−OS、CAAC−OSのうち、二種以上を有していてもよい。
 半導体層として機能する金属酸化物膜は、不活性ガス及び酸素ガスのいずれか一方または双方を用いて成膜することができる。なお、金属酸化物膜の成膜時における酸素の流量比(酸素分圧)に、特に限定はない。ただし、電界効果移動度が高いトランジスタを得る場合においては、金属酸化物膜の成膜時における酸素の流量比(酸素分圧)は、0%以上30%以下が好ましく、5%以上30%以下がより好ましく、7%以上15%以下がさらに好ましい。
 金属酸化物は、エネルギーギャップが2eV以上であることが好ましく、2.5eV以上であることがより好ましく、3eV以上であることがさらに好ましい。このように、エネルギーギャップの広い金属酸化物を用いることで、トランジスタのオフ電流を低減することができる。
 金属酸化物膜の成膜時の基板温度は、350℃以下が好ましく、室温以上200℃以下がより好ましく、室温以上130℃以下がさらに好ましい。金属酸化物膜の成膜時の基板温度が室温であると、生産性を高めることができ、好ましい。
 金属酸化物膜は、スパッタリング法により形成することができる。そのほか、例えばPLD法、PECVD法、熱CVD法、ALD法、真空蒸着法などを用いてもよい。
 以上のように、本実施の形態の表示装置は、表示部に受光素子と発光素子とを有し、表示部は画像を表示する機能と光を検出する機能との双方を有する。これにより、表示部の外部または表示装置の外部にセンサを設ける場合に比べて、電子機器の小型化及び軽量化を図ることができる。また、表示部の外部または表示装置の外部に設けるセンサと組み合わせて、より多機能の電子機器を実現することもできる。
 受光素子は、活性層以外の少なくとも一層を、発光素子(EL素子)と共通の構成にすることができる。さらには、受光素子は、活性層以外の全ての層を、発光素子(EL素子)と共通の構成にすることもできる。例えば、発光素子の作製工程に、活性層を成膜する工程を追加するのみで、発光素子と受光素子とを同一基板上に形成することができる。また、受光素子と発光素子は、画素電極と共通電極とを、それぞれ、同一の材料及び同一の工程で形成することができる。また、受光素子と電気的に接続される回路と、発光素子と電気的に接続される回路と、を、同一の材料及び同一の工程で作製することで、表示装置の作製工程を簡略化できる。このように、複雑な工程を有さなくとも、受光素子を内蔵し、利便性の高い表示装置を作製することができる。
 また、本実施の形態の表示装置は、受光素子と発光素子との間に、有色層を有する。当該有色層は、受光素子と発光素子とを電気的に絶縁する隔壁が兼ねていてもよい。有色層は、表示装置内の迷光を吸収することができるため、受光素子を用いたセンサの感度を高めることができる。
 本実施の形態で例示した構成例、及びそれらに対応する図面等は、少なくともその一部を他の構成例、または図面等と適宜組み合わせて実施することができる。
 本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態3)
 本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置について、図19を用いて説明する。
 本発明の一態様の表示装置は、受光素子を有する第1の画素回路と、発光素子を有する第2の画素回路と、を有する。第1の画素回路と第2の画素回路は、それぞれ、マトリクス状に配置される。
 図19Aに、受光素子を有する第1の画素回路の一例を示し、図19Bに、発光素子を有する第2の画素回路の一例を示す。
 図19Aに示す画素回路PIX1は、受光素子PD、トランジスタM1、トランジスタM2、トランジスタM3、トランジスタM4、及び容量素子C1を有する。ここでは、受光素子PDとして、フォトダイオードを用いた例を示している。
 受光素子PDは、アノードが配線V1と電気的に接続し、カソードがトランジスタM1のソースまたはドレインの一方と電気的に接続する。トランジスタM1は、ゲートが配線TXと電気的に接続し、ソースまたはドレインの他方が容量素子C1の一方の電極、トランジスタM2のソースまたはドレインの一方、及びトランジスタM3のゲートと電気的に接続する。トランジスタM2は、ゲートが配線RESと電気的に接続し、ソースまたはドレインの他方が配線V2と電気的に接続する。トランジスタM3は、ソースまたはドレインの一方が配線V3と電気的に接続し、ソースまたはドレインの他方がトランジスタM4のソースまたはドレインの一方と電気的に接続する。トランジスタM4は、ゲートが配線SEと電気的に接続し、ソースまたはドレインの他方が配線OUT1と電気的に接続する。
 配線V1、配線V2、及び配線V3には、それぞれ定電位が供給される。受光素子PDを逆バイアスで駆動させる場合には、配線V2に、配線V1の電位よりも高い電位を供給する。トランジスタM2は、配線RESに供給される信号により制御され、トランジスタM3のゲートに接続するノードの電位を、配線V2に供給される電位にリセットする機能を有する。トランジスタM1は、配線TXに供給される信号により制御され、受光素子PDに流れる電流に応じて上記ノードの電位が変化するタイミングを制御する機能を有する。トランジスタM3は、上記ノードの電位に応じた出力を行う増幅トランジスタとして機能する。トランジスタM4は、配線SEに供給される信号により制御され、上記ノードの電位に応じた出力を配線OUT1に接続する外部回路で読み出すための選択トランジスタとして機能する。
 図19Bに示す画素回路PIX2は、発光素子EL、トランジスタM5、トランジスタM6、トランジスタM7、及び容量素子C2を有する。ここでは、発光素子ELとして、発光ダイオードを用いた例を示している。特に、発光素子ELとして、有機EL素子を用いることが好ましい。
 トランジスタM5は、ゲートが配線VGと電気的に接続し、ソースまたはドレインの一方が配線VSと電気的に接続し、ソースまたはドレインの他方が、容量素子C2の一方の電極、及びトランジスタM6のゲートと電気的に接続する。トランジスタM6のソースまたはドレインの一方は配線V4と電気的に接続し、他方は、発光素子ELのアノード、及びトランジスタM7のソースまたはドレインの一方と電気的に接続する。トランジスタM7は、ゲートが配線MSと電気的に接続し、ソースまたはドレインの他方が配線OUT2と電気的に接続する。発光素子ELのカソードは、配線V5と電気的に接続する。
 配線V4及び配線V5には、それぞれ定電位が供給される。発光素子ELのアノード側を高電位に、カソード側をアノード側よりも低電位にすることができる。トランジスタM5は、配線VGに供給される信号により制御され、画素回路PIX2の選択状態を制御するための選択トランジスタとして機能する。また、トランジスタM6は、ゲートに供給される電位に応じて発光素子ELに流れる電流を制御する駆動トランジスタとして機能する。トランジスタM5が導通状態のとき、配線VSに供給される電位がトランジスタM6のゲートに供給され、その電位に応じて発光素子ELの発光輝度を制御することができる。トランジスタM7は配線MSに供給される信号により制御され、トランジスタM6と発光素子ELとの間の電位を、配線OUT2を介して外部に出力する機能を有する。
 なお、本実施の形態の表示装置では、発光素子をパルス状に発光させることで、画像を表示してもよい。発光素子の駆動時間を短縮することで、表示装置の消費電力の低減、及び、発熱の抑制を図ることができる。特に、有機EL素子は周波数特性が優れているため、好適である。周波数は、例えば、1kHz以上100MHz以下とすることができる。
 ここで、画素回路PIX1が有するトランジスタM1、トランジスタM2、トランジスタM3、及びトランジスタM4、並びに、画素回路PIX2が有するトランジスタM5、トランジスタM6、及びトランジスタM7には、それぞれチャネルが形成される半導体層に金属酸化物(酸化物半導体)を用いたトランジスタを適用することが好ましい。
 シリコンよりもバンドギャップが広く、かつキャリア密度の小さい金属酸化物を用いたトランジスタは、極めて小さいオフ電流を実現することができる。そのため、その小さいオフ電流により、トランジスタと直列に接続された容量素子に蓄積した電荷を長期間に亘って保持することが可能である。そのため、特に容量素子C1または容量素子C2に直列に接続されるトランジスタM1、トランジスタM2、及びトランジスタM5には、酸化物半導体が適用されたトランジスタを用いることが好ましい。また、これ以外のトランジスタも同様に酸化物半導体を適用したトランジスタを用いることで、作製コストを低減することができる。
 また、トランジスタM1乃至トランジスタM7に、チャネルが形成される半導体にシリコンを適用したトランジスタを用いることもできる。特に単結晶シリコンや多結晶シリコンなどの結晶性の高いシリコンを用いることで、高い電界効果移動度を実現することができ、より高速な動作が可能となるため好ましい。
 また、トランジスタM1乃至トランジスタM7のうち、一以上に酸化物半導体を適用したトランジスタを用い、それ以外にシリコンを適用したトランジスタを用いる構成としてもよい。
 なお、図19A及び図19Bにおいて、トランジスタをnチャネル型のトランジスタとして表記しているが、pチャネル型のトランジスタを用いることもできる。
 画素回路PIX1が有するトランジスタと画素回路PIX2が有するトランジスタは、同一基板上に並べて形成されることが好ましい。特に、画素回路PIX1が有するトランジスタと画素回路PIX2が有するトランジスタとを1つの領域内に混在させて周期的に配列する構成とすることが好ましい。
 また、受光素子PDまたは発光素子ELと重なる位置に、トランジスタ及び容量素子の一方又は双方を有する層を1つまたは複数設けることが好ましい。これにより、各画素回路の実効的な占有面積を小さくでき、高精細な受光部または表示部を実現できる。
 本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態4)
 本実施の形態では、本発明の一態様の電子機器について、図20~図22を用いて説明する。
 本実施の形態の電子機器は、本発明の一態様の表示装置を有する。例えば、電子機器の表示部に、本発明の一態様の表示装置を適用することができる。本発明の一態様の表示装置は、光を検出する機能を有するため、表示部で生体認証を行うこと、または、タッチもしくはニアタッチを検出することができる。これにより、電子機器の機能性や利便性などを高めることができる。
 電子機器としては、例えば、テレビジョン装置、デスクトップ型もしくはノート型のパーソナルコンピュータ、コンピュータ用などのモニタ、デジタルサイネージ、パチンコ機などの大型ゲーム機などの比較的大きな画面を備える電子機器の他、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、デジタルフォトフレーム、携帯電話機、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、音響再生装置、などが挙げられる。
 本実施の形態の電子機器は、センサ(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学物質、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、においまたは赤外線を測定する機能を含むもの)を有していてもよい。
 本実施の形態の電子機器は、様々な機能を有することができる。例えば、様々な情報(静止画、動画、テキスト画像など)を表示部に表示する機能、タッチパネル機能、カレンダー、日付または時刻などを表示する機能、様々なソフトウェア(プログラム)を実行する機能、無線通信機能、記録媒体に記録されているプログラムまたはデータを読み出す機能等を有することができる。
 図20Aに示す電子機器6500は、スマートフォンとして用いることのできる携帯情報端末機である。
 電子機器6500は、筐体6501、表示部6502、電源ボタン6503、ボタン6504、スピーカ6505、マイク6506、カメラ6507、及び光源6508等を有する。表示部6502はタッチパネル機能を備える。
 表示部6502に、本発明の一態様の表示装置を適用することができる。
 図20Bは、筐体6501のマイク6506側の端部を含む断面概略図である。
 筐体6501の表示面側には透光性を有する保護部材6510が設けられ、筐体6501と保護部材6510に囲まれた空間内に、表示パネル6511、光学部材6512、タッチセンサパネル6513、プリント基板6517、バッテリ6518等が配置されている。
 保護部材6510には、表示パネル6511、光学部材6512、及びタッチセンサパネル6513が接着層(図示しない)により固定されている。
 表示部6502よりも外側の領域において、表示パネル6511の一部が折り返されており、当該折り返された部分にFPC6515が接続されている。FPC6515には、IC6516が実装されている。FPC6515は、プリント基板6517に設けられた端子に接続されている。
 表示パネル6511には本発明の一態様のフレキシブルディスプレイを適用することができる。そのため、極めて軽量な電子機器を実現できる。また、表示パネル6511が極めて薄いため、電子機器の厚さを抑えつつ、大容量のバッテリ6518を搭載することもできる。また、表示パネル6511の一部を折り返して、画素部の裏側にFPC6515との接続部を配置することにより、狭額縁の電子機器を実現できる。
 図21Aにテレビジョン装置の一例を示す。テレビジョン装置7100は、筐体7101に表示部7000が組み込まれている。ここでは、スタンド7103により筐体7101を支持した構成を示している。
 表示部7000に、本発明の一態様の表示装置を適用することができる。
 図21Aに示すテレビジョン装置7100の操作は、筐体7101が備える操作スイッチや、別体のリモコン操作機7111により行うことができる。または、表示部7000にタッチセンサを備えていてもよく、指等で表示部7000に触れることでテレビジョン装置7100を操作してもよい。リモコン操作機7111は、当該リモコン操作機7111から出力する情報を表示する表示部を有していてもよい。リモコン操作機7111が備える操作キーまたはタッチパネルにより、チャンネル及び音量の操作を行うことができ、表示部7000に表示される映像を操作することができる。
 なお、テレビジョン装置7100は、受信機及びモデムなどを備えた構成とする。受信機により一般のテレビ放送の受信を行うことができる。また、モデムを介して有線または無線による通信ネットワークに接続することにより、一方向(送信者から受信者)または双方向(送信者と受信者間、あるいは受信者間同士など)の情報通信を行うことも可能である。
 図21Bに、ノート型パーソナルコンピュータの一例を示す。ノート型パーソナルコンピュータ7200は、筐体7211、キーボード7212、ポインティングデバイス7213、外部接続ポート7214等を有する。筐体7211に、表示部7000が組み込まれている。
 表示部7000に、本発明の一態様の表示装置を適用することができる。
 図21C及び図21Dに、デジタルサイネージの一例を示す。
 図21Cに示すデジタルサイネージ7300は、筐体7301、表示部7000、及びスピーカ7303等を有する。さらに、LEDランプ、操作キー(電源スイッチ、または操作スイッチを含む)、接続端子、各種センサ、マイクロフォン等を有することができる。
 図21Dは円柱状の柱7401に取り付けられたデジタルサイネージ7400である。デジタルサイネージ7400は、柱7401の曲面に沿って設けられた表示部7000を有する。
 図21C及び図21Dにおいて、表示部7000に、本発明の一態様の表示装置を適用することができる。
 表示部7000が広いほど、一度に提供できる情報量を増やすことができる。また、表示部7000が広いほど、人の目につきやすく、例えば、広告の宣伝効果を高めることができる。
 表示部7000にタッチパネルを適用することで、表示部7000に画像または動画を表示するだけでなく、ユーザーが直感的に操作することができ、好ましい。また、路線情報もしくは交通情報などの情報を提供するための用途に用いる場合には、直感的な操作によりユーザビリティを高めることができる。
 また、図21C及び図21Dに示すように、デジタルサイネージ7300またはデジタルサイネージ7400は、ユーザーが所持するスマートフォン等の情報端末機7311または情報端末機7411と無線通信により連携可能であることが好ましい。例えば、表示部7000に表示される広告の情報を、情報端末機7311または情報端末機7411の画面に表示させることができる。また、情報端末機7311または情報端末機7411を操作することで、表示部7000の表示を切り替えることができる。
 また、デジタルサイネージ7300またはデジタルサイネージ7400に、情報端末機7311または情報端末機7411の画面を操作手段(コントローラ)としたゲームを実行させることもできる。これにより、不特定多数のユーザーが同時にゲームに参加し、楽しむことができる。
 図22A乃至図22Fに示す電子機器は、筐体9000、表示部9001、スピーカ9003、操作キー9005(電源スイッチ、または操作スイッチを含む)、接続端子9006、センサ9007(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学物質、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、においまたは赤外線を測定する機能を含むもの)、マイクロフォン9008、等を有する。
 図22A乃至図22Fに示す電子機器は、様々な機能を有する。例えば、様々な情報(静止画、動画、テキスト画像など)を表示部に表示する機能、タッチパネル機能、カレンダー、日付または時刻などを表示する機能、様々なソフトウェア(プログラム)によって処理を制御する機能、無線通信機能、記録媒体に記録されているプログラムまたはデータを読み出して処理する機能、等を有することができる。なお、電子機器の機能はこれらに限られず、様々な機能を有することができる。電子機器は、複数の表示部を有していてもよい。また、電子機器にカメラ等を設け、静止画や動画を撮影し、記録媒体(外部またはカメラに内蔵)に保存する機能、撮影した画像を表示部に表示する機能、等を有していてもよい。
 図22A乃至図22Fに示す電子機器の詳細について、以下説明を行う。
 図22Aは、携帯情報端末9101を示す斜視図である。携帯情報端末9101は、例えばスマートフォンとして用いることができる。なお、携帯情報端末9101は、スピーカ9003、接続端子9006、センサ9007等を設けてもよい。また、携帯情報端末9101は、文字や画像情報をその複数の面に表示することができる。図22Aでは3つのアイコン9050を表示した例を示している。また、破線の矩形で示す情報9051を表示部9001の他の面に表示することもできる。情報9051の一例としては、電子メール、SNS、電話などの着信の通知、電子メールやSNSなどの題名、送信者名、日時、時刻、バッテリの残量、アンテナ受信の強度などがある。または、情報9051が表示されている位置にはアイコン9050などを表示してもよい。
 図22Bは、携帯情報端末9102を示す斜視図である。携帯情報端末9102は、表示部9001の3面以上に情報を表示する機能を有する。ここでは、情報9052、情報9053、情報9054がそれぞれ異なる面に表示されている例を示す。例えばユーザーは、洋服の胸ポケットに携帯情報端末9102を収納した状態で、携帯情報端末9102の上方から観察できる位置に表示された情報9053を確認することもできる。ユーザーは、携帯情報端末9102をポケットから取り出すことなく表示を確認し、例えば電話を受けるか否かを判断できる。
 図22Cは、腕時計型の携帯情報端末9200を示す斜視図である。携帯情報端末9200は、例えばスマートウォッチとして用いることができる。また、表示部9001はその表示面が湾曲して設けられ、湾曲した表示面に沿って表示を行うことができる。また、携帯情報端末9200は、例えば無線通信可能なヘッドセットと相互通信することによって、ハンズフリーで通話することもできる。また、携帯情報端末9200は、接続端子9006により、他の情報端末と相互にデータ伝送を行うことや、充電を行うこともできる。なお、充電動作は無線給電により行ってもよい。
 図22D乃至図22Fは、折り畳み可能な携帯情報端末9201を示す斜視図である。また、図22Dは携帯情報端末9201を展開した状態、図22Fは折り畳んだ状態、図22Eは図22Dと図22Fの一方から他方に変化する途中の状態の斜視図である。携帯情報端末9201は、折り畳んだ状態では可搬性に優れ、展開した状態では継ぎ目のない広い表示領域により表示の一覧性に優れる。携帯情報端末9201が有する表示部9001は、ヒンジ9055によって連結された3つの筐体9000に支持されている。例えば、表示部9001は、曲率半径0.1mm以上150mm以下で曲げることができる。
 本実施の形態で例示した構成例、及びそれらに対応する図面等は、少なくともその一部を他の構成例、または図面等と適宜組み合わせて実施することができる。
 本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
 本実施例では、本発明の一態様の画像処理方法により、画像処理を行なった結果について説明する。
 図23Aに、指紋の一部を撮像した元画像を示す。図23Aに示す元画像の画像データは、画像サイズが51×43ピクセルであり、各画素8bit(256)階調の単色のグレースケールのビットマップデータである。
 続いて、上記元画像の画像データから、仮想的にぼやけが生じた画像データを生成した。具体的には、1つのピクセルの階調値を、当該ピクセルを中心とした3×3ピクセルの階調値を足し合わせた階調値となるように、画像データを生成した。この処理は、実施の形態1で例示した撮像モジュールにおいて、1つの撮像素子の撮像領域が、画素ピッチの3倍の範囲であると仮定した場合に相当する。
 図23Bに、処理を行なった画像データの画像を示している。ここでは、各画素の階調値が8bitとなるようにダウンコンバートした画像データの画像を示している。図23Bに示すように、元画像に比べて輪郭がぼやけ、コントラストが低下した画像が得られた。
 続いて、図23Bに対して、実施の形態1の例2で例示した方法を用いて、画像処理を行なった。ここでは、図23Aに示す元画像の画像データにおける、上側3列、及び左側3列の画素の階調値を初期値として与えることで、帰納的に残りの画素の階調値を決定した。
 図23Cに、画像補正後の画像データの画像を示す。なお図23C中の破線で囲った上側3列、及び左側3列の画素は、初期値として与えられた図23Aの元画像の一部である。図23Cに示すように、破線で囲った範囲以外の領域の画像は、元画像である図23Aとほぼ一致し、正確に復元できていることが分かる。
 以上により、本発明の一態様の画像処理方法を用いることにより、ぼやけが生じた画像を鮮明化することができることが確認できた。
IS:撮像モジュール、D、D:画像、P、Pij:撮像素子、A、Aij:領域、S、Sij:領域、X、Xij:領域、Y、Yij:領域、W:ピッチ、W:幅、800:撮像装置、801:撮像部、802:制御部、803:記憶部、804:プログラム、805:出力部

Claims (9)

  1.  複数の画素が配列した画像データの画像処理方法であって、
     隣接する2つの画素を、それぞれ同じ画素値を示す第1の領域と、それ以外の第2の領域と、に分け、
     前記画像データの最も端に位置する画素の前記第2の領域に初期値を与え、
     当該初期値に基づいて、配列する複数の画素の前記第1の領域及び前記第2の領域の画素値を、帰納的に順次決定する、
     画像処理方法。
  2.  複数の画素がマトリクス状に配列した画像データの画像処理方法であって、
     2×2の画素を、それぞれ隣り合う画素と同じ画素値を示す第1の領域と、それ以外の第2の領域と、に分け、
     前記画像データの最も端に位置する2×2の画素のうち、最外周に位置する3つの画素の前記第2の領域にそれぞれ初期値を与え、当該初期値に基づいて、残りの1つの画素の前記第1の領域及び前記第2の領域の画素値を決定し、
     決定された前記第1の領域及び前記第2の領域の画素値に基づいて、配列する複数の画素の前記第1の領域及び前記第2の領域の画素値を、帰納的に順次決定する、
     画像処理方法。
  3.  複数の画素が配列した画像データの画像処理方法であって、
     前記画像データは、最も端に位置し、第1の画素値を有する第1の画素と、前記第1の画素に隣接し、第2の画素値を有する第2の画素と、を有し、
     前記第1の画素を、第3の画素値を有する第1の領域と、第4の画素値を有する第2の領域と、に分け、
     前記第2の画素を、第5の画素値を有する第3の領域と、前記第2の領域と、に分け、
     前記第3の画素値に初期値を与えることで、前記第1の画素値、前記第2の画素値、及び前記第3の画素値から、前記第5の画素値を決定する、
     画像処理方法。
  4.  請求項1において、
     前記画像データは、前記第2の画素に隣接し、第6の画素値を有する第3の画素を有し、
     前記第2の画素を、第7の画素値を有する第4の領域と、第8の画素値を有する第5の領域と、に分け、
     前記第3の画素を、第9の画素値を有する第6の領域と、前記第5の領域と、に分け、
     前記第1の画素値、前記第2の画素値、及び前記第3の画素値から、前記第4の画素値を決定し、
     前記第2の画素値、前記第4の画素値、前記第5の画素値、前記第6の画素値から、前記第9の画素値を決定する、
     画像処理方法。
  5.  複数の画素が配列した画像データを読み出すステップと、
     隣接する2つの画素を、それぞれ同じ画素値を示す第1の領域と、それ以外の第2の領域と、に分けるステップと、
     前記画像データの最も端に位置する画素の前記第2の領域に初期値を与えるステップと、
     当該初期値に基づいて、配列する複数の画素の前記第1の領域及び前記第2の領域の画素値を、帰納的に順次決定するステップと、を、
     コンピュータに実行させるための、プログラム。
  6.  複数の画素がマトリクス状に配列した画像データを読み出すステップと、
     2×2の画素を、それぞれ隣り合う画素と同じ画素値を示す第1の領域と、それ以外の第2の領域と、に分けるステップと、
     前記画像データの最も端に位置する2×2の画素のうち、最外周に位置する3つの画素の前記第2の領域にそれぞれ初期値を与えるステップと、
     前記初期値に基づいて、残りの1つの画素の前記第1の領域及び前記第2の領域の画素値を決定するステップと、
     決定された前記第1の領域及び前記第2の領域の画素値に基づいて、配列する複数の画素の前記第1の領域及び前記第2の領域の画素値を、帰納的に順次決定するステップと、を、
     コンピュータに実行させるための、プログラム。
  7.  複数の画素が配列した画像データであって、最も端に位置し、第1の画素値を有する第1の画素と、前記第1の画素に隣接し、第2の画素値を有する第2の画素と、を有する前記画像データを読み出すステップと、
     前記第1の画素を、第3の画素値を有する第1の領域と、第4の画素値を有する第2の領域と、に分けるステップと、
     前記第2の画素を、第5の画素値を有する第3の領域と、前記第2の領域と、に分けるステップと、
     前記第3の画素値に初期値を与えるステップと、
     前記第1の画素値、前記第2の画素値、及び前記第3の画素値から、前記第5の画素値を決定するステップと、を、
     コンピュータに実行させるための、プログラム。
  8.  請求項7において、
     前記画像データは、前記第2の画素に隣接し、第6の画素値を有する第3の画素を有し、
     前記第2の画素を、第7の画素値を有する第4の領域と、第8の画素値を有する第5の領域と、に分けるステップと、
     前記第3の画素を、第9の画素値を有する第6の領域と、前記第5の領域と、に分けるステップと、
     前記第1の画素値、前記第2の画素値、及び前記第3の画素値から、前記第4の画素値を決定するステップと、
     前記第2の画素値、前記第4の画素値、前記第5の画素値、前記第6の画素値から、前記第9の画素値を決定するステップと、を有する、
     プログラム。
  9.  請求項5乃至請求項8のいずれか一に記載のプログラムが格納された記憶部と、
     前記プログラムを実行する制御部と、
     前記画像データを撮像する撮像部と、を有する撮像装置であって、
     前記撮像部は、それぞれ画素に対応する画素値を取得する複数の画素回路を有し、
     隣接する2つの前記画素回路は、互いの撮像範囲の一部が重複する、
     撮像装置。
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