WO2019189735A1 - 振動付与装置、振動付与システム、および振動付与方法 - Google Patents

振動付与装置、振動付与システム、および振動付与方法 Download PDF

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佑樹 近藤
安井 基泰
飯田 健二
慶明 前田
幸夫 浦邉
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三井化学株式会社
国立大学法人広島大学
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61HPHYSICAL THERAPY APPARATUS, e.g. DEVICES FOR LOCATING OR STIMULATING REFLEX POINTS IN THE BODY; ARTIFICIAL RESPIRATION; MASSAGE; BATHING DEVICES FOR SPECIAL THERAPEUTIC OR HYGIENIC PURPOSES OR SPECIFIC PARTS OF THE BODY
    • A61H1/00Apparatus for passive exercising; Vibrating apparatus ; Chiropractic devices, e.g. body impacting devices, external devices for briefly extending or aligning unbroken bones

Abstract

振動付与装置は、ユーザの体に保持され、ユーザの運動にともなって変化する前記体における対象部位に振動を付与する振動部と、ユーザの運動に応じた振動周波数で振動部を振動させる制御部と、を備える。

Description

振動付与装置、振動付与システム、および振動付与方法
 本発明は、ユーザの体における対象部位に振動を付与する振動付与装置、振動付与システム、および振動付与方法に関する。
 従来から、たとえば怪我のリハビリにおいて、怪我の症状の改善、または筋肉の増強を図るために、ユーザの体における対象部位に振動を付与する振動付与装置が使用されている。
 特許文献1には、関節炎、筋肉の硬直などの症状の改善を目的として使用される振動付与装置が開示されている。
実公平7-22264号公報
 上述のような振動付与装置において、リハビリの効果を高めることができる振動付与装置が望まれている。
 本発明の目的は、リハビリの効果を高めることができる振動付与装置、振動付与システム、および振動付与方法を提供することである。
 本発明に係る振動付与装置は、ユーザの体に保持され、ユーザの運動にともなって変化する体における対象部位に振動を付与する振動部と、ユーザの運動に応じた振動周波数で振動部を振動させる制御部と、を備える。
 本発明に係る振動付与システムは、上述のような振動付与装置と、振動付与装置に接続され、ユーザ毎に、対象部位に関する情報、および、対象部位毎に付与すべき振動周波数に関する情報を記憶する情報記憶装置と、を備える。
 本発明に係る振動付与方法は、ユーザの運動にともなって変化する対象部位に振動を付与する振動付与方法であって、振動部が発生する振動の振動周波数を、ユーザの運動に応じた周波数に設定するステップと、対象部位の変化に応じて振動部を振動させるステップと、を含む。
 本発明によれば、リハビリの効果を高めることができる振動付与装置、振動付与システム、および振動付与方法を提供できる。
[規則91に基づく訂正 15.04.2019] 
図1は、本発明の実施形態1に係る振動付与システムのブロック図である。 図2は、ユーザが振動付与装置を装着した状態を示す模式図である。 図3Aは、振動部の第一例の断面図である。 図3Bは、図3AのA矢視図である。 図3Cは、第一おもり要素の斜視図である。 図3Dは、図3CのA矢視図である。 図3Eは、図3DのA矢視図である。 図3Fは、第二おもり要素の斜視図である。 図3Gは、図3FのA矢視図である。 図3Hは、図3GのA矢視図である。 図3Iは、振動部の第2例に係る偏心モータの正面図である。 図3Jは、図3IのA矢視図である。 図3Kは、振動部の第3例に係る偏心モータの正面図である。 図3Lは、図3KのA矢視図である。 図3Mは、振動部の第4例に係る偏心モータの正面図である。 図3Nは、図3MのB拡大図である。 図3Oは、振動部の第5例に係る偏心モータの正面図である。 図3Pは、図3QのB拡大図である。 図4Aは、振動部の第6例を示す模式図である。 図4Bは、振動部の第7例を示す模式図である。 図4Cは、振動部の第8例を示す模式図である。 図4Dは、振動部の第9例を示す模式図である。 図4Eは、振動部の第10例を示す模式図である。 図4Fは、振動部の第11例を示す模式図である。 図4Gは、振動部の第12例を示す模式図である。 図5Aは、振動付与面の第1例を示す図4AのA矢視図である。 図5Bは、図5AのA10矢視図である。 図5Cは、振動付与面の第1例の変形例1に係る図5AのA10矢視図である。 図5Dは、振動付与面の第1例の変形例2に係る図5AのA10矢視図である。 図6Aは、振動付与面の第2例に係る図4AのA矢視図である。 図6Bは、振動付与面の第3例に係る図4AのA矢視図である。 図6Cは、振動付与面の第4例に係る図4AのA矢視図である。 図6Dは、振動付与面の第5例に係る図4AのA矢視図である。 図6Eは、振動付与面の第6例に係る図4AのA矢視図である。 図7は、歩行動作と、歩行動作中の各筋肉の筋電位との関係を示す模式図である。 図8は、椅子からの起立・着席動作中の各筋肉の筋電位の変化を示す模式図である。 図9は、振動付与装置の動作を説明するためのフローチャートである。 図10は、本発明の実施形態2に係る振動付与システムのブロック図である。 図11は、ユーザが振動付与装置を装着した状態を示す模式図である。 図12は、振動付与装置の動作を説明するためのフローチャートである。 図13は、本発明の実施形態3に係る振動付与装置のブロック図である。 図14は、ユーザが実施形態3に係る振動付与装置を装着した状態を示す模式図である。 図15Aは、ダンベル持ち上げ運動におけるユーザの状態を説明するための模式図である。 図15Bは、ダンベル持ち上げ運動の動作説明のための模式図である。 図15Cは、ダンベル持ち上げ運動の動作説明のための模式図である。 図16は、パテラセッティング運動の動作説明のための模式図である。
 以下、本発明のいくつかの実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
 <実施形態1>
 図1は、本発明の実施形態1に係る振動付与システムS1のブロック図である。
 [振動付与システム]
 以下、図1を参照して振動付与システムS1について説明する。振動付与システムS1は、振動付与装置1および情報収集装置19を有する。
 [振動付与装置]
 振動付与装置1は、ユーザ3(図2、図7参照)の体の対象部位(たとえば、内側広筋303、図2参照)に振動を付与するための装置である。
 このような振動付与装置1は、振動部11、検出部12、制御部13、通信部14、記憶部15、入力部16、電源部17、および装着部18を有する。
 [振動部]
 振動部11は、制御部13の制御下で、ユーザ3の体の対象部位に振動を付与する。振動部11が、対象部位に付与する振動の振動周波数は、30Hz以上500Hz以下であると好ましく、30Hz以上200Hz以下であるとより好ましい。振動部11の振動周波数を上述の範囲とした理由については、後述する。
 以下、図3A~図3Hを参照して、振動部の第1例について説明する。
 [振動部の第1例]
 図3Aは、振動部の第1例の断面図である。図3Aに示される振動部11は、ハウジング1101と、偏心モータ1102と、を有する。
 [ハウジング]
 ハウジング1101は、収容空間1103を有する矩形箱状である。ハウジング1101の構造は、図3Aに示される構造に限定されない。ハウジング1101は、後述する図4A~図4Gに示されるような種々の構造であってよい。
 このようなハウジング1101の材料は、たとえば、偏心モータ1102が発生する振動を吸収しない材料が好ましい。また、ハウジング1101の材料は、振動エネルギーを熱エネルギーに変換して散逸させにくい材料が好ましい。
 ハウジング1101の材料として、たとえば、合成樹脂が挙げられる。具体的には、ハウジング1101の材料として、たとえば、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(ABS)共重合体、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィンなどの合成樹脂が挙げられる。
 なお、ハウジング1101の材料は、上述の材料に限定されない。たとえば、ハウジング1101の材料は、金属であってもよい。ハウジング1101がユーザ3の皮膚に直接接触する場合には、金属材料としては、生体親和性に優れた金属が好ましい。なお、ハウジング1101がユーザ3の皮膚に直接接触しない場合には、金属材料として、チタン以外の種々の金属材料(鉄系合金、アルミニウム合金など)が挙げられる。
 [偏心モータ]
 偏心モータ1102は、収容空間1103に配置されている。偏心モータ1102は、固定部材1104を介して、偏心モータ1102に固定されている。固定部材1104は、断面略L字形の2個の板状部材が組み合わされて構成されている。このような固定部材1104は、ねじなどの締結部品によりハウジング1101に固定されている。偏心モータ1102は、ねじなどの締結部品により固定部材1104に固定されている。
 偏心モータ1102は、モータ本体1105と、おもり1106と、を有する。
 モータ本体1105は、回転軸1107を有するDCモータである。モータ本体1105は、印加される電圧に応じて回転数を変えることができる。モータ本体1105の回転数が変わると、振動部11の振動周波数が変わる。つまり、モータ本体1105は、電圧の切り換えにより振動周波数を変更する手段を有する。
 おもり1106(偏心部ともいう。)は、円盤状であって、回転軸1107に固定されている。おもり1106は、複数(本実施形態の場合3個)の偏心孔1108(図3B参照)を有する。偏心孔1108はそれぞれ、おもり1106を厚さ方向に貫通している。偏心孔1108はそれぞれ、厚さ方向に平行な中心軸を有する。なお、以下では、偏心孔1108によっておもり1106の重心を調節する機構について説明するが、おもりを肉抜きする(孔を空けたり、薄く加工したりして、おもりを偏心させる)ことで、おもり1106の重心を、回転軸1107の回転中心に対して偏心するように調節することもできる。
 具体的には、図3Bに示されるように、偏心孔1108は、第一偏心孔1108aと、第二偏心孔1108bと、第三偏心孔1108cと、を有する。このような各偏心孔は、回転軸1107の回転中心(つまり、中心軸O)とおもり1106の重心との距離を変更するための重心距離調節機構である。なお、図3Aおよび図3Bは、第三偏心孔1108cに回転軸1107が挿通されている状態を示している。
 第一偏心孔1108a、第二偏心孔1108b、および第三偏心孔1108cの中心軸O、O、およびOはそれぞれ、おもり1106の中心軸O(重心)に対して偏心している。
 おもり1106の中心軸Oに対する偏心量は、第一偏心孔1108a、第二偏心孔1108b、および第三偏心孔1108cの順に大きくなる。
 第一偏心孔1108aの中心軸Oと、おもり1106の中心軸Oとの距離(偏心量ともいう。)をLとし、第二偏心孔1108bの中心軸Oと、おもり1106の中心軸Oとの距離をLとし、第三偏心孔1108cの中心軸Oと、おもり1106の中心軸Oとの距離をLとした場合に、L、L、およびLは、L<L<Lの関係を有する。
 おもり1106の偏心量(L、L、およびL)は、0.2mm以上30mm以下の範囲に含まれると好ましい。おもり1106の偏心量が、0.2mmより小さいと、適切な振幅および振動周波数が得られない。また、おもり1106の偏心量が30mmより大きいと、偏心モータ1102が大型化してしまう。
 おもり1106の半径Rと第一偏心孔1108aの偏心量Lとの関係から、第一偏心孔1108aの偏心度Eは、E=L/Rで定義される。また、また、おもり1106の半径Rと第二偏心孔1108bの偏心量Lとの関係から、第二偏心孔1108bの偏心度Eは、E=L/Rで定義される。さらに、おもり1106の半径Rと第三偏心孔1108cの偏心量Lとの関係から、第三偏心孔1108cの偏心度Eは、E=L/Rで定義される。
 第一偏心孔1108aの偏心度Eと、第二偏心孔1108bの偏心度Eと、第三偏心孔1108cの偏心度Eとは、E<E<Eの関係を有する。回転軸1107が挿通される偏心孔の偏心度は、偏心モータ1102の偏心度ともいう。
 偏心モータ1102は、回転軸1107を挿通する偏心孔を、第一偏心孔1108a、第二偏心孔1108b、および第三偏心孔1108cから選択することにより、E、E、およびEから偏心度を選択できる。つまり、偏心モータ1102は、機械的な切り換えにより振動周波数を変更する手段(以下、「機械的変更手段」という。)を有する。機械的変更手段は、たとえば、ユーザ3のスイッチ(不図示)の操作に応じて、偏心モータ1102の振動周波数を変更してもよい。
 偏心モータ1102は、偏心度を、0.1以上0.8以下の範囲で変更できると好ましい。偏心モータ1102の偏心度がこの範囲に含まれると、振動部11の振動の振幅を、ユーザ3にとって快適な振幅に設定し易くなる。
 偏心モータ1102は、偏心度が0.1以上0.8以下の範囲において、45Hz以上250Hz以下の振動周波数で振動する。偏心モータ1102の振動周波数の範囲が、45Hz以上250Hz以下である理由については後述する。
 おもり1106と偏心モータ1102との距離Lは、0.5mm以上20mm以下が好ましく、1mm以上5mm以下であるとより好ましい。距離Lが、0.5mm以上20mm以下であると、安定した振動を得られる。また、距離Lが、1mm以上5mm以下であると、安定した振動を得ることと、偏心モータ1102の小型化との両立を図れる。
 おもり1106は、それぞれが半円盤状の第一おもり要素1109および第二おもり要素1110を有する。
 図3C~図3Eに示されるように、第一おもり要素1109は、第二おもり要素1110に対向する平坦面状の第一合わせ面1109aと、半円筒面状の第一外周面1109bを有する。
 第一おもり要素1109は、第一外周面1109bの二箇所から第一合わせ面1109aに貫通する、第一貫通孔1109c、1109dを有する。
 第一おもり要素1109は、第一合わせ面1109aに、第一孔要素1109e~1109gを有する。第一孔要素1109e~1109gはそれぞれ、後述する第二おもり要素1110の第二孔要素1110e~1110gと組み合わされて、第一偏心孔1108a、第二偏心孔1108b、および第三偏心孔1108cを構成する。
 図3F~図3Hに示されるように、第二おもり要素1110は、第一おもり要素1109の第一合わせ面1109aに対向する平坦面状の第二合わせ面1110aと、半円筒面状の第二外周面1110bを有する。
 第二おもり要素1110は、第二外周面1110bの二箇所から第二合わせ面1110aに貫通する、第二ねじ孔1110c、1110dを有する。
 第二おもり要素1110は、第二合わせ面1110aに、第二孔要素1110e~1110gを有する。第二孔要素1110e~1110gはそれぞれ、第一おもり要素1109の第一孔要素1109e~1109gと組み合わされて、第一偏心孔1108a、第二偏心孔1108b、および第三偏心孔1108cを構成する。
 以上のような第一おもり要素1109と第二おもり要素1110とは、ねじなどの締結部品により固定されている。
 第一おもり要素1109および第二おもり要素1110を回転軸1107に固定する方法について説明する。まず、第一合わせ面1109aと第二合わせ面1110aとを合わせた状態で、第一貫通孔1109c、1109dおよび第二ねじ孔1110c、1110dに挿通したねじなどの締結部品により、第一おもり要素1109と第二おもり要素1110とを仮固定する。つぎに、第一偏心孔1108a、第二偏心孔1108b、および第三偏心孔1108cの何れかに、モータ本体1105の回転軸1107を挿通する。そして、上記締結部品をさらに締め付ける。このようにして、第一おもり要素1109および第二おもり要素1110は、回転軸1107に固定される。
 [振動部の第2例]
 つぎに、図3Iおよび図3Jを参照して、振動部の第2例について説明する。図3Iは、第2例に係る振動部から偏心モータ1102Bのみを取り出して示す正面図である。図3Jは、図3IのA矢視図である。なお、図3Jにおいて、回転軸1107以外のモータ本体1105は省略されている。
 偏心モータ1102Bは、おもり1106B(偏心部ともいう。)の構造が、上述した偏心モータ1102と異なる。以下、偏心モータ1102Bについて、偏心モータ1102と異なる部分を中心に説明する。
 偏心モータ1102Bは、モータ本体1105と、おもり1106Bと、を有する。このような偏心モータ1102Bは、前述したハウジング1101(図3A参照)に固定されている。
 モータ本体1105は、回転軸1107を有するDCモータである。
 おもり1106Bは、中心角θが120°の扇形の板状部材である。このようなおもり1106Bは、回転軸1107に固定されている。以上のような本例の振動部の構成は、中心角θが異なる複数種類のおもりを予め用意しておき、適宜交換することにより、回転軸1107に対するおもり1106Bの偏心の大きさを切り換えることができる。その他の偏心モータ1102Bの構成および作用・効果は、前述した偏心モータ1102と同様である。
 [振動部の第3例]
 つぎに、図3Kおよび図3Lを参照して、振動部の第3例について説明する。図3Kは、第3例に係る振動部から偏心モータ1102Cのみを取り出して示す正面図である。図3Lは、図3KのA矢視図である。なお、図3Lにおいて、回転軸1107以外のモータ本体1105は省略されている。
 偏心モータ1102Cは、おもり1106Cの構造が、上述した偏心モータ1102と異なる。以下、偏心モータ1102Cについて、偏心モータ1102と異なる部分を中心に説明する。
 偏心モータ1102Cは、モータ本体1105と、おもり1106Cと、を有する。このような偏心モータ1102Cは、前述したハウジング1101(図3A参照)に固定されている。
 モータ本体1105は、回転軸1107を有するDCモータである。
 おもり1106Cは、中心角θが180°の扇形の板状部材である。このようなおもり1106Cは、回転軸1107に固定されている。その他の偏心モータ1102Cの構成および作用・効果は、前述した偏心モータ1102と同様である。なお、振動部の構造は、上述の場合に限定されない。
 [振動部の第4例]
 つぎに、図3Mおよび図3Nを参照して、振動部の第4例について説明する。図3Mは、第4例に係る振動部から偏心モータ1102Dのみを取り出して示す正面図である。図3Nは、図3MのB拡大図である。
 偏心モータ1102Dは、おもり1106Dの構造が、上述した偏心モータ1102と異なる。以下、偏心モータ1102Dについて、偏心モータ1102と異なる部分を中心に説明する。
 偏心モータ1102Dは、モータ本体1105と、おもり1106Dと、を有する。このような偏心モータ1102Dは、前述したハウジング1101(図3A参照)に固定されている。
 モータ本体1105は、回転軸1107を有するDCモータである。
 おもり1106Dは、たとえば、中心軸Oを有する円柱などの軸状部材である。おもり1106Dは、ジョイント部1112を介して、回転軸1107の先端部に固定されている。ジョイント部1112は、回転軸1107に対するおもり1106Dの揺動を可能とする。おもり1106Dは、ジョイント部1112を調整することにより、回転軸1107の中心軸Oに対して中心軸Oを、所定の範囲で傾斜させることができる。このような構成は、回転軸1107の回転中心(つまり、中心軸O)とおもり1106Dの重心との距離を変更するための重心距離調節機構である。
 本例の場合、おもり1106Dの中心軸Oと、回転軸1107の中心軸Oとの傾斜角度θ2aに応じて、おもり1106Dの回転軸1107に対する偏心量(つまり、偏心モータ1102Dの偏心量)が変更される。
 おもり1106Dの傾斜角度θ2aは、たとえば、ユーザのスイッチ操作などに応じて自動的に切り換わると好ましい。ただし、おもり1106Dの傾斜角度θ2aは、ユーザの手動により切り換えられてもよい。
[規則91に基づく訂正 15.04.2019] 
 [振動部の第5例]
 つぎに、図3Oおよび図3Pを参照して、振動部の第5例について説明する。図3Oは、第5例に係る振動部から偏心モータ1102Eのみを取り出して示す正面図である。図3Pは、図3OのB拡大図である。
 偏心モータ1102Eは、おもり1106Eの構造が、上述した偏心モータ1102と異なる。以下、偏心モータ1102Eについて、偏心モータ1102と異なる部分を中心に説明する。
 偏心モータ1102Eは、モータ本体1105と、おもり1106Eと、を有する。このような偏心モータ1102Eは、前述したハウジング1101(図3A参照)に固定されている。
 モータ本体1105は、回転軸1107を有するDCモータである。
[規則91に基づく訂正 15.04.2019] 
 おもり1106Eは、板状部材であって、回転軸1107の先端部に固定されている。おもり1106Eは、回転軸1107に対する変位を阻止するロック機構を有する。また、おもり1106Eは、ロック機構を解除した場合に、回転軸1107に対する所定方向(図3Oおよび図3Pの矢印Aの方向)への変位を可能とする変位調整機構を有する。所定方向は、回転軸1107の中心軸Oに直交する任意の方向であってよい。このような構成は、回転軸1107の回転中心(つまり、中心軸O)とおもり1106Eの重心との距離を変更するための重心距離調節機構である。
 おもり1106Eは、回転軸1107に対する所定方向の変位量を調整することにより、回転軸1107の中心軸Oに対して、自身の重心位置を偏心させることができる。
 本例の場合、おもり1106Eの重心と、回転軸1107の中心軸Oとの所定方向における距離(偏心距離)に応じて、おもり1106Eの回転軸1107に対する偏心量(つまり、偏心モータ1102Eの偏心量)が、変更される。
 おもり1106Eのロック機構および変位調整機構は、たとえば、ユーザのスイッチ操作などに応じて自動的に作動すると好ましい。ただし、おもり1106Eのロック機構および変位調整機構は、ユーザの手動により作動してもよい。
 [振動部の第6例]
 図4Aは、振動部の第6例を示す模式図である。図4Aに示される振動部11Aは、ユーザ3の被振動付与面309に沿う形状のハウジング11aを有する。ハウジング11aには、偏心モータ(たとえば、図3Aの偏心モータ1102参照)が収納されている。なお、図4A~図4Gに示される振動部11A~11Gの偏心モータは、前述した振動部の第1例~第5例の偏心モータ1102~1102Eの何れかであってよい。
 このようなハウジング11aは、一側面(換言すれば、被振動付与面309と対向する面)に、振動付与面11a1を有する。振動付与面11a1は、被振動付与面309に沿う凹曲面である。なお、振動付与面11a1の形状は、図示の場合に限定されない。振動付与面11a1の大きさ、曲率などは、被振動付与面309の形状に合わせて適宜決定されてよい。
 本例の場合、ハウジング11aの他側面(換言すれば、振動付与面11a1と対向する面)は、振動付与面11a1と同じ曲率の凸曲面である。ただし、ハウジング11aの他側面の形状は、本例の場合に限定されない。
 本例の場合、振動付与面11a1の面積を大きく確保できるため、振動付与面11a1における面圧を低くできる。よって、ユーザ3は、違和感を感じることなく快適に使用できる。
 [振動部の第7例]
 図4Bは、振動部の第7例を示す模式図である。図4Bに示される振動部11Bは、ハウジング11bを有する。ハウジング11bには、偏心モータ(たとえば、図3Aの偏心モータ1102参照)が収納されている。
 ハウジング11bは、一側面(換言すれば、被振動付与面309に対向する面)に、振動付与面11b1を有する。振動付与面11b1は、被振動付与面309に向かって凸となる凸曲面である。なお、振動付与面11b1の形状は、図示の場合に限定されない。振動付与面11b1の大きさ、曲率などは、被振動付与面309の形状に合わせて適宜決定されてよい。
 [振動部の第8例]
 なお、図4Cは、振動部の第8例を示す模式図である。図4Cに示される振動部11Cは、ハウジング11cの他側面(換言すれば、振動付与面11b1と対向する面)の形状が、図4Bに示される振動部11Bと異なる。
 以上のような振動部の第7例および第8例の場合、振動付与面11b1が凸曲面であるため、対象部位に振動を的確に伝えることができる。
 [振動部の第9例]
 図4Dは、振動部の第9例を示す模式図である。図4Dに示される振動部11Dは、ハウジング11dを有する。ハウジング11dは、第一ハウジング要素111d、第二ハウジング要素112d、および第三ハウジング要素113dを有する。
 第一ハウジング要素111dは、ハウジング11dの中央に配置されている。第一ハウジング要素111dは、略矩形の箱状である。このような第一ハウジング要素111dは、一側面(被振動付与面309に対向する面)に振動付与面11d1を有する。振動付与面11d1は、平坦面である。ただし、振動付与面11d1の形状は、図示の場合に限定されない。たとえば、振動付与面11d1は、被振動付与面309に沿うような凹曲面でもよいし、被振動付与面309に向かって凸となる凸曲面でもよい。
 また、本例の場合、第一ハウジング要素111dの他側面(換言すれば、振動付与面11d1と対向する面)は、平坦面である。ただし、振動付与面11d1の他側面の形状も、図示の場合に限定されない。
 第二ハウジング要素112dおよび第三ハウジング要素113dはそれぞれ、略矩形の箱状である。第二ハウジング要素112dと第三ハウジング要素113dとは、第一ハウジング要素111dを挟んで配置される。
 第二ハウジング要素112dおよび第三ハウジング要素113dはそれぞれ、一側面(被振動付与面309に対向する面)に振動付与面11d2および振動付与面11d3を有する。振動付与面11d2および振動付与面11d3は、平坦面である。ただし、振動付与面11d2および振動付与面11d3の形状は、図示の場合に限定されない。たとえば、振動付与面11d2および振動付与面11d3は、被振動付与面309に沿うような凹曲面でもよいし、被振動付与面309に向かって凸となる凸曲面でもよい。
 また、本例の場合、第二ハウジング要素112dおよび第三ハウジング要素113dの他側面(換言すれば、振動付与面11d2および振動付与面11d3と対向する面)は、平坦面である。ただし、第二ハウジング要素112dおよび第三ハウジング要素113dの他側面の形状は、図示の場合に限定されない。
 第一ハウジング要素111dと第二ハウジング要素112dとは、第一ハウジング要素111dと第二ハウジング要素112dとの相対的な揺動を可能にする第一ジョイント部114dにより接続されている。
 第一ハウジング要素111dと第三ハウジング要素113dとは、第一ハウジング要素111dと第三ハウジング要素113dとの相対的な揺動を可能にする第二ジョイント部115dにより接続されている。
 第一ハウジング要素111d、第二ハウジング要素112d、および第三ハウジング要素113dにはそれぞれ、偏心モータ(たとえば、図3Aの偏心モータ1102参照)が収納されている。
 本例の場合、第二ハウジング要素112dおよび第三ハウジング要素113dが、第一ハウジング要素111dに対して揺動可能に支持されているため、被振動付与面309の形状に合わせて、振動部11Dの形状を調整可能である。
 [振動部の第10例]
 図4Eは、振動部の第10例を示す模式図である。図4Eに示される振動部11Eは、ハウジング11eおよび振動伝達部材11mを有する。
 このようなハウジング11eは、一側面および他側面が平坦面である。ただし、ハウジング11eの形状は、図示の場合に限定されない。ハウジング11eには、偏心モータ(たとえば、図3Aの偏心モータ1102参照)が収容されている。
 また、振動伝達部材11mは、ハウジング11eとユーザ3の被振動付与面309との間に配置されて、ハウジング11eの振動を、被振動付与面309に伝達する。このような振動伝達部材11mは、被振動付与面309に沿う形状を有する。
 振動伝達部材11mは、一側面(換言すれば、被振動付与面309と対向する面)に、振動付与面11e1を有する。振動付与面11e1は、被振動付与面309に沿う凹曲面である。なお、振動付与面11e1の形状は、図示の場合に限定されない。振動付与面11e1の大きさ、曲率などは、被振動付与面309の形状に合わせて適宜決定されてよい。
 また、振動伝達部材11mの他側面(換言すれば、振動付与面11e1と対向する面)は、振動付与面11e1と同じ曲率の凸曲面である。振動伝達部材11mの他側面には、ハウジング11eが固定されている。なお、ハウジング11eと振動伝達部材11mとの固定方法は特に限定されない。ハウジング11eと振動伝達部材11mとは、嵌合式、ねじ止め式、ボタン式などの種々の方法により固定されてよい。また、ハウジング11eと振動伝達部材11mとが、装着部18(図2参照)に保持された状態で、ハウジング11eの振動が振動伝達部材11mに伝達可能であれば、ハウジング11eと振動伝達部材11mとは、固定されていなくてもよい。
 また、振動伝達部材11mは、装着部18に設けられていてもよい。たとえば、図4Eに示される振動伝達部材11mが、ハウジング11eを保持するための装着部18の保持部(たとえば、ポケット)に設けられていてもよい。
 本例の場合、振動付与面11e1の面積を大きく確保できるため、振動付与面11e1における面圧を低くできる。よって、ユーザ3は、違和感を感じることなく快適に使用できる。また、ハウジング11eが直接ユーザ3に接触しないため、ハウジング11eの材料として、生体親和性が低い材料の選択が可能となる。つまり、ハウジング11eの材料の選択肢が多くなる。
 [振動部の第11例]
 図4Fは、振動部の第11例を示す模式図である。図4Fに示される振動部11Fは、ハウジング11fおよび振動伝達部材11nを有する。ハウジング11fには、偏心モータ(たとえば、図3Aの偏心モータ1102参照)が収納されている。
 ハウジング11fは、前述した第10例のハウジング11eと同様である。
 また、振動伝達部材11nは、ハウジング11fとユーザ3の被振動付与面309との間に配置されて、ハウジング11fの振動を、被振動付与面309に伝達する。
 振動伝達部材11nは、一側面(換言すれば、被振動付与面309と対向する面)に、振動付与面11f1を有する。振動付与面11f1は、被振動付与面309に向かって凸となる凸曲面である。なお、振動付与面11f1の形状は、図示の場合に限定されない。振動付与面11f1の大きさ、曲率などは、被振動付与面309の形状に合わせて適宜決定されてよい。
 また、振動伝達部材11nの他側面(換言すれば、振動付与面11f1と対向する面)は、平坦面である。ただし、振動伝達部材11hの他側面の形状は、本例の場合に限定されない。
 本例の場合、振動付与面11f1が凸曲面であるため、対象部位に振動を的確に伝えることができる。また、前述の振動部の第10例と同様に、ハウジング11fの材料の選択肢が多くなる。
 [振動部の第12例]
 図4Gは、振動部の第12例を示す模式図である。図4Gに示される振動部11Gは、ハウジング11gおよび振動伝達部材11pを有する。
 ハウジング11gは、第一ハウジング要素111g、第二ハウジング要素112g、および第三ハウジング要素113gを有する。
 第一ハウジング要素111g、第二ハウジング要素112g、および第三ハウジング要素113gはそれぞれ、略矩形の箱状である。第一ハウジング要素111g、第二ハウジング要素112g、および第三ハウジング要素113gの一側面および他側面は、平坦面である。
 第一ハウジング要素111g、第二ハウジング要素112g、および第三ハウジング要素113gにはそれぞれ、偏心モータ(たとえば、図3Aの偏心モータ1102参照)が収容されている。なお、第一ハウジング要素111g、第二ハウジング要素112g、および第三ハウジング要素113gの形状は、図示の場合に限定されない。
 振動伝達部材11pは、第一要素111p、第二要素112p、および第三要素113pを有する。
 第一要素111pは、振動伝達部材11pの中央に配置されている。第一要素111pは、略矩形の板状である。このような第一要素111pは、一側面(被振動付与面309に対向する面)に振動付与面11g1を有する。振動付与面11g1は、平坦面である。ただし、振動付与面11g1の形状は、図示の場合に限定されない。たとえば、振動付与面11g1は、被振動付与面309に沿うような凹曲面でもよいし、被振動付与面309に向かって凸となる凸曲面でもよい。
 また、本例の場合、第一要素111pの他側面(換言すれば、振動付与面11g1と対向する面)は、平坦面である。第一要素111pの他側面には、第一ハウジング要素111gが固定されている。なお、振動付与面11g1の他側面の形状は、図示の場合に限定されない。
 第二要素112pおよび第三要素113pはそれぞれ、略矩形の箱状である。第二要素112pと第三要素113pとは、第一要素111pを挟んで配置される。
 第二要素112pおよび第三要素113pはそれぞれ、一側面(被振動付与面309に対向する面)に振動付与面11g2および振動付与面11g3を有する。振動付与面11g2および振動付与面11g3は、平坦面である。ただし、振動付与面11g2および振動付与面11g3の形状は、図示の場合に限定されない。たとえば、振動付与面11g2および振動付与面11g3は、被振動付与面309に沿うような凹曲面でもよいし、被振動付与面309に向かって凸となる凸曲面でもよい。
 また、本例の場合、第二要素112pおよび第三要素113pの他側面(換言すれば、振動付与面11g2および振動付与面11g3と対向する面)は、平坦面である。第二要素112pおよび第三要素113pの他側面にはそれぞれ、第二ハウジング要素112gおよび第三ハウジング要素113gが固定されている。なお、振動付与面11g2および振動付与面11g3の他側面の形状は、図示の場合に限定されない。
 第一要素111pと第二要素112pとは、第一要素111pと第二要素112pとの相対的な揺動を可能にする第一ジョイント部114pにより接続されている。
 第一要素111pと第三要素113pとは、第一要素111pと第三要素113pとの相対的な揺動を可能にする第二ジョイント部115pにより接続されている。
 本例の場合、第二要素112pおよび第三要素113pが、第一要素111pに対して揺動可能に支持されているため、被振動付与面309の形状に合わせて、振動部11Gの形状を調整可能である。
 [振動付与面]
 振動部11は、使用時において、被振動付与面と対向する振動付与面を有する。振動付与面は、振動部11の一部の面により構成されてよい。
 図5A~図5Dおよび図6A~図6Eは、振動付与面11a1のいくつかの例を示す図である。なお、図5A~図5Dおよび図6A~図6Eに示される振動付与面11a1の構成は、前述した各振動部11、11A~11Fに適用できる。
 [振動付与面の第1例]
 図5Aは、図4AのA矢視図である。図5Bは、図5AのA10矢視図である。
 ハウジング11aの振動付与面11a1は、図5Aに示す状態において、矩形状である。振動付与面11a1は、複数の凸部11x1を有する。本例の場合、凸部11x1は、第一方向(図5Aの矢印Xの方向)、および、第一方向に直交する第二方向(図5Aの矢印Yの方向)において、等間隔に配置されている。なお、ハウジング11aは、図5Cおよび図5Dに示す変形例1および変形例2のように、湾曲していてもよい。
 [振動付与面の第2例]
 つぎに、図6Aを参照して、振動付与面の第2例について説明する。図6Aは、図5Aに対応する図である。図6Aに示される振動付与面11a1の場合、凸部11x1が、振動付与面11a1の全面にわたり千鳥配置されている。
 [振動付与面の第3例]
 つぎに、図6Bを参照して、振動付与面の第3例について説明する。図6Bは、図5Aに対応する図である。図6Bに示される振動付与面11a1の場合も、凸部11x1が、千鳥配置されている。ただし、図6Bに示される振動付与面11a1の場合、第一方向(図6Bの矢印Xの上下方向)における中央部を含む所定範囲(第一方向の全長に対する約1/3の範囲)に、凸部11x1が形成されいない平坦面部11y1を有する。
 [振動付与面の第4例]
 つぎに、図6Cを参照して、振動付与面の第4例について説明する。図6Cは、図5Aに対応する図である。図6Cに示される振動付与面11a1の場合も、凸部11x1が、千鳥配置されている。ただし、図6Cに示される振動付与面11a1の場合、第二方向(図6Cの矢印Yの方向)における中央部を含む所定範囲(第二方向の全長に対する約1/3の範囲)に、凸部11x1が形成されいない平坦面部11y2を有する。
 [振動付与面の第5例]
 つぎに、図6Dを参照して、振動付与面の第5例について説明する。図6Dは、図5Aに対応する図である。図6Dに示される振動付与面11a1の場合、凸部11x2が、第二方向(図6Dの矢印Yの方向)に延在する凸条である。このような凸部11x2は、第一方向(図6Dの矢印Xの方向)において等間隔に配置されている。このような構成の場合、第一方向は、被振動付与面309に対して振動付与面11a1がずれ落ち易い方向(たとえば、使用状態における天地方向)であると好ましい。
 [振動付与面の第6例]
 つぎに、図6Eを参照して、振動付与面の第6例について説明する。図6Eは、図5Aに対応する図である。図6Eに示される振動付与面11a1の場合、凸部11x3が、第二方向(図6の矢印Yの方向)に延在するジグザグ状(換言すれば、つづら折り状)の凸条である。このような凸部11x3は、第一方向(図6の矢印Xの方向)において等間隔に配置されている。このような構成の場合も、第一方向は、被振動付与面309に対して振動付与面11a1がずれ落ち易い方向(たとえば、使用状態における天地方向)であると好ましい。なお、振動付与面に設けられる凸部の形状は、上述の第1例~第6例の場合に限定されない。
 上述のような振動付与面11a1に凸部が設けられている構造は、振動刺激を被振動付与面309に選択的に付与できるとともに、振動付与面11a1と被振動付与面309との間の通気性を向上できる。
 以上のような振動部11(以下、振動部11A~11Gについても同様)は、後述する装着部18(図2参照)により保持される。使用時において、振動部11は、ユーザ3の対象部位の表面(以下、「被振動付与面」という。)に直接的または間接的に当接した状態で配置される。
 振動部11は、被振動付与面の中央部を含む位置に配置されると好ましい。振動部11の数は、単数でもよいし、複数でもよい。振動部11が複数の場合には、各振動部11は、一つの対象部位の被振動付与面に分散して配置されてもよい。あるいは、振動部11が複数の場合には、各振動部11はそれぞれ、異なる対象部位の被振動付与面に配置されてもよい。
 振動部11が複数の場合には、各振動部11は、互いの振動が弱め合わない位置に配置されると好ましい。また、振動部11が複数の場合には、各振動部11は、互いの振動が強め合う位置に配置されると好ましい。
 また、振動部11が複数の場合には、各振動部11は、互いの振動が、対象部位において強め合う位置に配置されると好ましい。各振動部11は、互いの振動が、対象部位の中央部で強め合う位置に配置されると、より好ましい。このような構成は、被振動付与面(つまり、皮膚表面)に対する刺激を小さく保ったまま、対象部位における振動を増幅できる。
 また、各振動部11は、互いの振動が、対象部位の中央部で強め合う位置に配置されると好ましい。
 振動部11は、自身の位置を調節可能な状態で、装着部18に保持されてもよい。また、振動部11は、装着部18に対して、取外し可能であってもよい。
 振動部11は、制御部13に接続されていれば、装着部18に保持されていなくてもよい。なお、振動部11と制御部13との接続は、有線であってもよいし、無線であってもよい。
 振動部11(具体的には、ハウジング)の大きさは、特に限定されない。振動部11の大きさは、ユーザ3の動作を阻害しない大きさが好ましい。振動部11の大きさは、対象部位の大きさ(換言すれば、被振動付与面の面積)に応じて、適宜決定される。
 対象部位がユーザ3の内側広筋の場合には、振動部11の形状は、たとえば、縦寸法が40mm、横寸法が60mm、高さ寸法が30mmの直方体である。この場合に、振動部11は、使用時においてユーザ3に当接する側の面に振動付与面を有する。このような振動部11の形状は、ユーザ3の内側広筋に対して、適切な振動を付与しやすい形状である。
 以下、ユーザ3の体の対象部位について説明する。ユーザ3の体の対象部位として、たとえば、ユーザ3の胸部の筋肉、腹部の筋肉、背部の筋肉、肩部の筋肉、腕部の筋肉、足部の筋肉、および臀部の筋肉が挙げられる。
 胸部の筋肉として、たとえば、大胸筋が挙げられる。腹部の筋肉として、たとえば、腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋、および腸腰筋が挙げられる。背部の筋肉として、たとえば、脊柱起立筋、広背筋、大円筋、小円筋、および棘下筋が挙げられる。肩部の筋肉として、たとえば、三角筋および僧帽筋が挙げられる。
 腕部の筋肉として、たとえば、上腕二頭筋および上腕三頭筋が挙げられる。足部の筋肉として、たとえば、大腿四頭筋(大腿直筋、中間広筋、内側広筋、外側広筋)、およびハムストリングス(大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋)が挙げられる。臀部の筋肉として、たとえば、小臀筋、中臀筋、および大臀筋が挙げられる。
 [検出部]
 検出部12は、ユーザ3の動作中、ユーザ3の体の変化を検出する。検出部12は、たとえば、ユーザ3の動作中、ユーザ3の対象部位(たとえば、内側広筋303、図2参照)と対応して変化する部位(たとえば、膝)の変化を物理量(変化量)として検出する。
 そして、検出部12は、検出した物理量を後述する制御部13に送り出す。検出部12は、所定間隔で上記物理量を検出し、検出した物理量に関する情報を制御部13に送り出す。
 なお、物理量は、たとえば、変位量、時間、角度、角速度、速度、加速度、電流、電圧(たとえば、筋電位)、圧力などである。このような物理量は、検出する物理量に対応するセンサにより検出される。
 検出部12は、たとえば、角度センサ、角速度センサ、加速度センサ、筋電位センサなどのセンサである。ただし、検出部12は、上述の各センサに限定されない。
 検出部12は、制御部13に接続される。検出部12と制御部13との接続は、有線であってもよいし、無線であってもよい。本実施形態の場合、検出部12は、後述する装着部18に保持される。
 検出部12は、ユーザ3の動作中、対象部位と対応して変化する、ユーザ3の体の部位(以下、「被検出部位」という。)に配置される。なお、被検出部位は、対象部位と同じ部位であってもよいし、異なる部位であってもよい。
 検出部12は、装着状態において、振動部11が発生する振動の影響を受けにくい位置に配置されると好ましい。たとえば、対象部位がユーザ3の内側広筋303(図2参照)の場合には、検出部12は、ユーザ3の膝の外周に沿う方向において、内側広筋303から、少なくとも90度~180度、好ましくは120度~180度ずれた位置に配置されると好ましい。
 また、対象部位がユーザ3の大腿部の筋肉(たとえば、内側広筋303、外側広筋)の場合には、検出部12は、ユーザ3の下腿部に配置されてもよい。検出部12の位置は、対象部位の運動に対応して変化する(換言すれば、活動する)部位であり、かつ、振動部11が発生する振動の影響を受けにくい位置に配置されると好ましい。
 対象部位と検出部12との配置に関する一例として、対象部位がユーザ3の下腿部である場合には、検出部12は、ユーザ3の大腿部に配置されると好ましい。また、対象部位が、ユーザ3の上腕部の筋肉である場合には、検出部12は、ユーザ3の前腕部に配置されると好ましい。さらに、対象部位が、ユーザ3の肩部の筋肉である場合には、検出部12は、ユーザ3の上腕部に配置されると好ましい。
 また、検出部12は、防振性を有する防振部材により覆われてもよい。このような各構成は、検出部12における誤検出の低減に効果的である。
 たとえば、被検出部位が、ユーザ3の関節である場合には、検出部12は、関節の伸展、屈曲、回旋などによる関節の変位量を検出する。
 図2は、被検出部位が、ユーザ3の膝であり、対象部位が、ユーザ3の脚の内側広筋303である場合の、振動付与装置1を示している。なお、ユーザ3の膝といった場合には、膝関節、および膝関節の周囲の部位(大腿部の一部、下腿部の一部)を含んでもよい。
 このような振動付与装置1の場合、検出部12は、第一センサ12aおよび第二センサ12bを有する。第一センサ12aは、加速度センサであって、装着状態において、ユーザ3の大腿部304に配置される。本実施形態の場合、第一センサ12aは、防振部材18eに覆われた状態で装着部18に保持される。
 防振部材18eを設ける理由は、振動部11と第一センサ12aとが、ともに大腿部304に配置されるからである。防振部材18eは、振動部11の振動を、第一センサ12aに伝わりにくくする。この構成は、第一センサ12aの検出精度の向上に効果的である。なお、防振部材18eは省略されてもよい。
 第二センサ12bは、加速度センサであって、装着状態において、ユーザ3の下腿部305に配置される。本実施形態の場合、第二センサ12bは、防振部材により覆われていない。この理由は、振動部11が大腿部304に配置されるのに対して、第二センサ12bは、下腿部305に配置されるからである。なお、第二センサ12bは、防振部材により覆われた状態で装着部18に保持されてもよい。
 第一センサ12aおよび第二センサ12bはそれぞれ、ユーザ3の動作中、大腿部304および下腿部305における所定方向の加速度を検出する。所定方向は、たとえば、互いに直交するX方向、Y方向、およびZ方向の3方向(図2参照)である。
 X方向は、ユーザ3の前後方向に一致する。Y方向は、ユーザ3の左右方向に一致する。Z方向は、天地方向に一致する。上記各方向における一方側(たとえば、前側、右側、および上側)を正方向とする。一方、上記各方向における他方側(たとえば、後側、左側、および下側)を負方向とする。なお、図2に示されるユーザ3の足30は、ユーザ3の右足である。
 検出部12は、第一センサ12aおよび第二センサ12bとともに、角度センサである第三センサ12cを有してもよい。被検出部位がユーザ3の膝である場合には、第三センサ12cは、ユーザ3の大腿部304から下腿部305に架け渡すように配置される。第三センサ12cは、ユーザ3の動作中、ユーザ3の膝関節の角度(つまり、大腿部304と下腿部305とがなす角度)を検出する。
 なお、被検出部位がユーザ3の肘関節である場合には、装着状態において、第一センサ12aは、ユーザ3の上腕部に、第二センサ12bは、ユーザ3の前腕部に、それぞれ配置される。この場合に、検出部12は、第一センサ12aおよび第二センサ12bとともに、角度センサである第三センサ12cを有してもよい。
 被検出部位がユーザ3の肘関節である場合には、第三センサ12cは、ユーザ3の上腕部から前腕部に架け渡すように配置される。なお、被検出部位がユーザ3の肘関節である場合には、対象部位は、ユーザ3の腕の筋肉(たとえば、上腕二頭筋)である。
 検出部12は、上述の各センサ以外に、ユーザ3の体に関する情報を検出するセンサを有してもよい。ユーザ3の体に関する情報は、たとえば、体温、血圧、心拍、脂肪量、筋肉量などである。
 また、検出部12は、ユーザ3の周囲の情報を検出するセンサを有してもよい。ユーザ3の周囲の情報は、たとえば、気温、湿度などである。また、検出部12は、ユーザ3の歩行中、ユーザ3の歩数を検出するセンサを有してもよい。さらに、検出部12は、ユーザ3の位置に関する情報を検出するセンサを有してもよい。
 [制御部]
 制御部13(図1参照)は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入力ポート、および出力ポートなどを備える。
 制御部13は、検出部12から受け取った検出値(物理量)が所定条件を満たす場合に、所定の振動条件で振動部11を振動させる。具体的には、制御部13は、検出部12から受け取った検出値と所定の閾値とを比較し、比較結果が振動開始条件(つまり、所定条件)を満たす場合に、所定の振動条件で振動部11を振動させる。
 たとえば、制御部13は、検出部12の検出値が所定の閾値以上の場合に、振動開始条件を満たすと判定する。一方、制御部13は、検出部12の検出値が所定の閾値より小さい場合に、振動開始条件を満たさないと判定する。
 制御部13は、45Hz以上250Hz以下の振動周波数で振動するように振動部11を制御する。制御部13は、振動部11に印加する電圧を制御することにより振動周波数を変更する電圧制御回路を備えてもよい。
 制御部13は、振動部11の振動時間(振動の継続時間)を設定してもよい。この場合には、制御部13は、上記振動時間が経過した時点で、振動部11の振動を停止させる。
 上記所定の閾値として、対象部位、被検出部位および検出部12が検出する物理量の種類に対応した値が、予め制御部13のROMなどに記憶される。制御部13は、検出部12から検出値を受け取ると、受け取った検出値と記憶している所定の閾値とを比較する。
 対象部位がユーザ3の筋肉である場合の、所定の閾値について説明する。この場合の閾値は、制御部13が、対象部位の収縮状態を判定できる値である。対象部位の収縮状態とは、対象部位において筋電が発揮される状態でもある。
 所定の閾値は、制御部13が、対象部位において筋電が発揮されるよりも所定時間だけ前の状態を判定できる値でもよい。
 制御部13は、複数の検出部(たとえば、加速度センサと角度センサ)から検出値を受け取った場合には、少なくとも一つの検出値が振動開始条件を満たした場合に、振動部11を振動させてもよい。
 ただし、振動付与のタイミングの精度を高める観点から、制御部13は、複数の検出部から検出値を受け取った場合には、総ての検出値が、振動開始条件を満たした場合にのみ、振動部11を振動させるとよい。
 制御部13は、検出部12から受け取った検出値と所定の閾値とを比較し、比較結果が振動終了条件を満たす場合に、振動部11の振動を停止する。
 制御部13は、上述の各判定を行う際、検出部12から受け取った検出値から、振動部11が発生している振動に基づく信号を除去してもよい。このような信号を除去する方法として、たとえば、検出部12から受け取った検出値に対して、所定の周波数(遮断周波数)を除去するフィルタ(たとえば、バンドパスフィルタ)によるフィルタリング処理を施す方法が挙げられる。なお、振動部11が発生している振動の周波数は、制御部13により設定されるため、既知である。制御部13は、振動部11に設定している振動の周波数と同じ周波数を、フィルタの遮断周波数として設定してもよい。この際、制御部13は、振動部11が発生した振動が検出部12で検出されるまでの時間を、遅延時間として、上述のフィルタリング処理に考慮してもよい。
 制御部13は、振動部11の振動条件を制御する。振動条件には、たとえば、振動時間、振幅、振動周波数、振動パターンが含まれる。振動条件は、記憶部15や外部装置5から取得する。たとえば、制御部13は、ユーザが行っている運動に対応する振動パターンを記憶部15や外部装置5から取得するとともに、取得した振動パターンで振動部11を振動させる、
 振幅は、たとえば、0.05mm~5mmである。好ましくは、振幅は、0.1mm~1mmである。このような振幅の範囲は、ユーザ3が違和感を感じることなく快適に使用できる範囲である。
 振動部11が複数の場合には、制御部13は、それぞれの振動部11に対して上述の制御を実行する。振動部11が複数の場合には、制御部13は、各振動部11を同じタイミングで振動させてもよい。あるいは、振動部11が複数の場合には、制御部13は、各振動部11を異なるタイミングで振動させてもよい。
 制御部13は、ユーザ3を識別するユーザ識別情報、および、振動を付与する対象部位を識別する対象部位識別情報が入力された場合に、ユーザ識別情報および対象部位識別情報に対応する振動条件を記憶部15から取得してもよい。そして、制御部13は、取得した振動条件に基づいて、振動部11を制御してもよい。
 また、制御部13は、取得した振動条件に対応する振動部に関する情報を、記憶部15から取得してもよい。制御部13は、取得した振動部に関する情報に基づいて、振動部の構成(たとえば、偏心度など)を再現するように、振動部11を制御してもよい。
 また、制御部13は、取得した振動部11に関する情報を、振動付与装置1の表示部(不図示)などに表示することにより、ユーザ3に報知してもよい。ユーザ3は、報知された情報に基づいて、振動部11の構成を再現することができる。
 [動作例1]
 以下、図7を参照しつつ、ユーザ3の動作が歩行動作であり、被検出部位がユーザ3の膝であり、対象部位が内側広筋303である場合における、制御部13の動作例1について説明する。図7は、ユーザ3の歩行動作と、歩行動作に対応するユーザ3の各筋肉(内側広筋303、内側ハムストリング306、大腿二頭筋長頭307、および腓腹筋外側頭308(図2参照))の筋電位を示す図である。
 ユーザ3の歩行動作は、接床期(立脚期ともいう。)と離床期(遊脚期ともいう。)とからなる。歩行の一周期は、ユーザ3の一方の足30の踵302が地面4に接地した状態(ユーザ3aの状態)から、次に一方の足30の踵302が再度地面4に接地した状態(ユーザ3fの状態)までの期間をいう。
 接床期とは、歩行動作の一周期においてユーザ3の足30が地面4に接している期間(ユーザ3a~ユーザ3cの状態までの期間)である。一方、離床期とは、歩行動作の一周期においてユーザ3の足30が地面4から離れている期間(ユーザ3d~ユーザ3fの状態までの期間)である。なお、図7において、ユーザ3aとユーザ3fとは、同じ状態である。
 具体的には、接床期の始点(以下、「接床期始点」という。)は、地面4から離れている(換言すれば、離床状態にある)ユーザ3の足30の踵302が、地面4に接地した瞬間(つまり、ユーザ3aおよびユーザ3fの状態)である。
 一方、接床期の終点(以下、「接床期終点」という。)は、地面4に接地している(換言すれば、接床状態にある)ユーザ3の足30のつま先301が地面4から離れる瞬間(つまり、ユーザ3cの状態)である。
 離床期の始点(以下、「離床期始点」という。)は、接床状態にあるユーザ3の足30のつま先301が地面4から離れる瞬間(つまり、ユーザ3dの状態)である。
 一方、離床期の終点(以下、「離床期終点」という。)は、離床状態にあるユーザ3の足30の踵302が、地面4に接地した瞬間(つまり、ユーザ3fの状態)である。つまり、接床期始点は、離床期終点と重なる。一方、接床期終点は、離床期始点と重なる。
 図7に示されるように、ユーザ3の内側広筋303は、接床期始点(離床期終点でもある。)および接床期終点(離床期始点でもある。)において、筋電を発揮する。
 本実施形態の場合、制御部13は、歩行動作の接床期において、ユーザ3の内側広筋303に振動を付与するように、振動部11を制御する。
 具体的には、制御部13は、検出部12から受け取った検出値と所定の閾値とを比較する。そして、制御部13は、ユーザ3の歩行動作が接床期であるか否かを判定する。判定の結果、ユーザ3の歩行動作が接床期である場合に、制御部13は、所定の振動条件で振動部11を振動させる。つまり、ユーザ3の歩行動作が接床期である場合に、上述の振動開始条件が満たされる。
 制御部13は、ユーザ3の歩行動作が接床期始点の直前(たとえば、0.5s前)であるか否かを判定してもよい。そして、判定の結果、ユーザ3の歩行動作が接床期始点の直前であると判定した場合に、制御部13は、所定の振動条件で振動部11を振動させる。つまり、歩行動作が接床期始点の直前である場合に、上述の振動開始条件が満たされる。
 このような構成によれば、内側広筋303の筋電が発揮される接床期始点において、振動部11の振動が、ユーザ3の内側広筋303に効率よく付与される。
 制御部13は、ユーザ3の歩行動作が接床期終点の直前(たとえば、0.5s前)であるか否かを判定してもよい。そして、判定の結果、ユーザ3の歩行動作が接床期終点の直前であると判定した場合に、制御部13は、所定の振動条件で振動部11を振動させる。つまり、ユーザ3の歩行動作が接床期終点の直前である場合に、上述の振動開始条件が満たされる。
 このような構成によれば、内側広筋303の筋電が発揮される接床期終点において、振動部11の振動が、ユーザ3の対象部位に効率よく付与される。
 制御部13は、振動開始条件が満たされた場合に、所定時間だけ振動部11を振動させてもよい。この場合に、所定時間は、離床期始点および接床期終点の両方を含むように設定されるとよい。所定時間は、離床期始点および接床期終点の少なくとも一方を含むように設定されてもよい。
 制御部13は、離床期始点と接床期終点との間で、振動部11の振動を停止してもよい。この場合には、離床期始点における振動と、接床期終点における振動とが、不連続となる。
 なお、たとえば、検出部12が検出する検出値(物理量)がユーザ3の膝関節の角度の場合、所定の閾値を180°とすると、ユーザ3の歩行状態が接床期であることを検出できる。
 この理由は、ユーザ3の歩行動作において、ユーザ3の踵302が接地する直前(つまり、図7のユーザ3aの状態)、および、ユーザ3の踵302が離床する前後(つまり、図7のユーザ3b~ユーザ3cの状態)ではともに、膝関節角度が180°となるからである。
 制御部13は、検出部12の検出値が180°となった場合に、ユーザ3の歩行動作が接床期であると判定し、振動部11を振動させる。そして、制御部13は、たとえば、振動部11の振動時間を5秒に設定する。あるいは、制御部13は、予め設定された振動部11の振動を停止するための停止閾値(たとえば、170°)と、検出部12の検出値とを比較して、検出値が停止閾値になった場合に、振動部11の振動を停止する。
 [動作例2]
 つぎに、図7を参照して、ユーザ3の動作が歩行動作であり、対象部位が内側広筋303である場合における、制御部13の動作例2について説明する。
 本例の場合も、制御部13は、歩行動作の接床期において、ユーザ3の内側広筋303に振動を付与するように、振動部11を制御する。
 本例の場合、検出部12は、ユーザ3の内側広筋303の筋電位を検出する。このために、本例の場合、第一センサ12aは、内側広筋303の筋電位を測定するための筋電センサである。
 具体的には、制御部13は、検出部12から受け取った検出値(内側広筋303の筋電位)と所定の閾値とを比較する。図7に示されるように、ユーザ3の内側広筋303は、歩行動作の接床期始点(離床期終点でもある。図2のユーザ3aおよびユーザ3fの状態)において、他の状態よりも大きい筋電位を示す。
 制御部13は、検出値と所定の閾値とを比較して、ユーザ3の歩行動作が接床期であると判定した場合に、所定の振動条件で振動部11を振動させる。なお、制御部13は、上記判定を行う前に、検出値に対して、ノイズ、および、ユーザ3の歩行動作に起因しない偶発的かつ微少な筋活動を除くためのフィルタリング処理を施してもよい。
 [動作例3]
 つぎに、図7を参照して、ユーザ3の動作が歩行動作であり、対象部位が内側広筋303である場合における、制御部13の動作例3について説明する。
 本例の場合も、制御部13は、歩行動作の接床期において、ユーザ3の内側広筋303に振動を付与するように、振動部11を制御する。
 本例の場合、検出部12は、ユーザ3の歩行動作中、内側広筋303と対応して筋電位が変化する部位における筋電位を検出する。このために、検出部12は、たとえば、内側ハムストリング306または大腿二頭筋長頭307の筋電位を検出するための第四センサ12d(図2参照)を有する。
 図7に示されるように、内側広筋303が筋電を発揮する歩行動作の接床期始点(離床期終点でもある。図7のユーザ3aおよびユーザ3fの状態)の直前に、内側ハムストリング306および大腿二頭筋長頭307が、他の状態よりも高い筋電を発揮している。
 したがって、制御部13は、検出部12(第四センサ12d)から受け取った検出値(つまり、内側ハムストリング306および大腿二頭筋長頭307の筋電位)と所定の閾値とを比較することにより、ユーザ3の歩行動作が接床期直前であることを判定できる。
 そして、制御部13は、検出値と所定の閾値とを比較して、ユーザ3の歩行動作が接床期直前であると判定した場合に、所定の振動条件で振動部11を振動させる。
 以上の構成によれば、内側広筋303の筋電が発揮される直前の状態を検出できるため、筋電を検出してから振動付与までに遅延が生じる場合でも、内側広筋303に効率よく振動を付与できる。
 なお、制御部13は、ユーザ3の歩行動作中、内側広筋303と対応して筋電位が変化する複数の部位における筋電位に基づいて、上述の判定を行ってもよい。
 [動作例4]
 つぎに、図7を参照して、ユーザ3の動作が歩行動作であり、対象部位が内側広筋303である場合における、制御部13の動作例4について説明する。
 本例の場合も、制御部13は、歩行動作の離床期において、ユーザ3の内側広筋303に振動を付与するように、振動部11を制御する。
 本例の場合も、上述の動作例3と同様に、検出部12は、ユーザ3の歩行動作中、内側広筋303と対応して筋電位が変化する部位における筋電位を検出する。このために、検出部12は、たとえば、腓腹筋外側頭308の筋電位を検出するための第五センサ12e(図2参照)を有する。
 図7に示されるように、内側広筋303が筋電を発揮する歩行動作の離床期始点(接床期終点でもある。図7のユーザ3dの状態)の直前に、腓腹筋外側頭308が、他の状態よりも高い筋電を発揮している。
 したがって、制御部13は、検出部12(第五センサ12e)から受け取った検出値(つまり、腓腹筋外側頭の筋電位)と所定の閾値とを比較することにより、ユーザ3の歩行動作が離床期直前であることを判定できる。
 そして、制御部13は、検出値と所定の閾値とを比較して、ユーザ3の歩行動作が離床期直前であると判定した場合に、所定の振動条件で振動部11を振動させる。
 以上の構成によれば、内側広筋303の筋電が発揮される直前の状態を検出できるため、筋電を検出してから振動付与までに遅延が生じる場合でも、内側広筋303に効率よく振動を付与できる。
 [動作例5]
 つぎに、図8を参照して、ユーザ3の動作が椅子に対する起立・着席(以下、「起立・着席動作」という。)であり、対象部位が背筋(背中)、大体直筋(大腿)、前脛骨筋(下腿)である場合における、制御部13の動作例5について説明する。起立・着席動作は下肢に限らない全身運動であり、特に活動の激しい背筋(背中)、大腿直筋(大腿)、前脛骨筋(下腿)を対象部位とすることができる。
 図8に示されるように、起立時(図8においてユーザ3bからユーザ3cに状態遷移する時)、ユーザ3の背筋は、臀部が椅子より離れて立位状態(図8のユーザ3c参照)に至るまでの間、筋電を発揮する。
 また、前脛骨筋は、ユーザ3の足首の角度が90度を下回る状態で筋電を発揮する。なお、ユーザ3の足首の角度が90度を下回る状態は、図8において、ユーザ3の臀部が椅子より離れた状態(図8のユーザ3bの状態)である。
 大腿直筋は、ユーザ3の膝を中心に大腿部が回転し体を持ち上げる状態において、筋電を発揮する。なお、ユーザ3の膝を中心に大腿部が回転し体を持ち上げる状態とは、図8において、臀部が椅子より離れた状態(図8のユーザ3bの状態)から立位(図8のユーザ3cの状態)に至るまでの状態である。
 一方、着席動作において、背筋は、着席後であってユーザ3の体幹が傾いている状態(図8のユーザ3eの状態)を立て直す際に筋電を発揮する。
 また、着席動作において、前脛骨筋は、ユーザ3の足首の角度が90度を下回る状態で筋電を発揮する。なお、足首の角度が90度を下回る状態は、臀部が椅子につく直前の状態(図8のユーザ3eの直前の状態)である。
 また、着席動作において、大腿直筋は、ユーザ3の膝を中心に大腿部が回転し体が降下する状態で、筋電を発揮する。なお、ユーザ3の膝を中心に大腿部が回転し体が降下する状態は、ユーザ3が着席動作を開始した状態(図8のユーザ3dの状態)から臀部が椅子につくまでの状態(図8のユーザ3eの状態)である。
 本例の場合、それぞれの対象部位(背筋、前脛骨金、および大腿直筋)の筋電を検出できる位置に、検出部12を構成するセンサ(不図示)が配置される。そして、制御部13は、これら各センサから受け取った検出値と、所定の閾値とを比較し、各対象部位が活動中であるか否かを判定する。そして、判定の結果、各対象部位の筋肉が活動中であると判定した場合に、制御部13は、所定の振動条件で振動部11を振動させる。
 このような構成によれば、対象部位の筋電が発揮される際、振動部11の振動が、ユーザ3の対象部位に効率よく付与される。
 その他、日常的な動作のうち、上肢を用いる動作としては、「荷物の持ち上げ」などが挙げられる。この場合、対象部位は上腕二頭筋である。また、上腕二頭筋の主な活動タイミングは、肘を中心に前腕を旋回させている間である。
 [通信部]
 通信部14は、外部装置5との間で通信を行う。外部装置5は、たとえば、コンピュータ、スマートフォン、ウェアラブル端末、サーバなどである。通信部14は、外部装置と、WiFi(登録商標、Wireless Fidelity)、Bluetooth(登録商標)、無線LAN、NFC(Near Field Communication)などの無線通信により接続される。なお、通信部14は、外部装置5とインターネットなどのネットワーク6を介して接続されてもよい。
 通信部14は、ユーザ3の右足に装着された振動付与装置1と、左足に装着された振動付与装置1との間で、振動付与のタイミングに関する同調を図るための相互通信を行ってもよい。
 [記憶部]
 記憶部15は、ユーザ3に関する情報(以下、「ユーザ情報」という。)を記憶する。ユーザ情報は、たとえば、ユーザ3のID、ユーザ3の氏名、たとえば身長、体重のようなユーザ3の身体に関する情報、過去にユーザ3の対象部位に付与した振動の振動条件などである。記憶部15は、ユーザ3毎に、上述の各情報を記憶する。
 振動条件は、たとえば、過去に付与した振動の振幅、振動周波数、振動パターン、および振動モードなどである。振動パターンは、周波数、振幅、および振動時間などが変化しない振動に限らず、周波数、振幅、および振動時間の少なくとも一つが変化するような振動を含む。振動モードとは、筋肉トレーニング、リハビリテーション、疼痛緩和などの目的に応じて設けられた振動パターンである。振動モードは、複数の振動パターンの組み合わせにより構成されてもよい。振動モードが複数の振動パターンを含む場合には、振動パターン同士は、適宜のタイミングで切り換えられる。このような振動条件は、ユーザ毎に、対象部位と関連付けて記憶部15に記憶される。
 記憶部15は、対象部位に付与した振動の振動条件(たとえば、振動周波数)と、振動部11に関する情報(たとえば、おもり1106の構成に関する情報)とを、ユーザ毎に記憶する。つまり、記憶部15は、ユーザに振動を付与した際の振動部11の構成を、振動を付与した対象部位と振動条件とに対応付けて記憶する。このような振動部11の構成に関する情報は、振動部11の構成を再現する際に使用される。
 [入力部]
 入力部16は、振動付与装置1を操作するための情報(以下、「操作情報」という。)を取得する。入力部16は、操作情報を、たとえば、スマートフォンなどの外部装置5から通信部14を介して受け取る。そして、入力部16は、受け取った操作情報を制御部13に送り出す。
 操作情報は、たとえば、振動付与装置1の電源のON/OFFの切り替えに関する情報、振動の周波数の切り替えに関する情報、振動のパターンの切り替えに関する情報である。
 また、入力部16は、スマートフォンなどの外部装置5から通信部14を介して、上述の振動条件に関する情報を受け取ってもよい。入力部16は、受け取った情報を、記憶部15に送り出す。記憶部15は、入力部16から受け取った情報を記憶する。
 ユーザ3は、外部装置5にインストールされたアプリケーションを使って、上述の操作情報、および、振動条件に関する情報を入力できる。
 [電源部]
 電源部17は、振動付与装置1を構成する各部に電力を供給する。電源部17は、後述する装着部18に保持される。電源部17は、たとえば、充電式バッテリー、乾電池などである。電源部17が充電式の場合には、充電方式は、接触式でもよいし、非接触式でもよい。
 [装着部]
 装着部18は、ユーザ3の体における対象部位の周囲に装着される。装着状態において、装着部18は、被振動付与面に対する適切な位置に振動部11を保持する。また、装着状態において、装着部18は、被検出部位に対する適切な位置に検出部12を保持する。
 このような装着部18は、たとえば、サポータのような形状をしている。装着部18がスリーブ状である場合には、装着部18の材料は、弾性を有する材料だと好ましい。具体的には、ポリウレタン、ポリオレフィン系エラストマー、天然ゴム、またはシリコーンなどが挙げられる。また、装着部18は、包帯、バンドなどの帯状であってもよい。装着部18が帯状の場合には、装着部18の材料は、一般的なサポータに用いられる種々の材料から選択される。具体的には、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタン、または綿などが挙げられる。また、装着部18は、粘着性を有する部材であってもよい。なお、装着部18の材料は、上述の場合に限定されない。
 装着部18は、振動部11の位置を調節するための位置調節機構(たとえば、スライド機構)を有してもよい。
 また、装着部18は、振動部11を取外し可能に保持してもよい。この場合に、装着部18は、振動部11を保持する保持部(図示省略)を、振動部11の数よりも多く有してもよい。この場合には、ユーザ3は、振動部11を保持する保持部を、複数の保持部から選択する。
 以下、再び図2を参照して、対象部位が、ユーザ3の内側広筋303の場合の装着部18の構造の一例について説明する。装着部18は、ユーザ3の足30における大腿部304から下腿部305にかけて装着される、略筒状のサポータ形状である。
 装着部18は、第一保持部18aおよび第二保持部18bを有する。第一保持部18aは、振動部11を保持する。第一保持部18aは、装着状態において、ユーザ3の内側広筋303の表面に対面する。
 第一保持部18aは、振動部11の位置を調節可能な位置調節機構(図示省略)を有してもよい。位置調節機構は、たとえばスライド機構である。第一保持部18aは、振動部11を取外し可能に保持してもよい。
 一方、第二保持部18bは、検出部12を保持する。具体的には、第二保持部18bは、保持部要素18cおよび保持部要素18dを有する。保持部要素18cは、装着状態において、ユーザ3の大腿部304の表面に配置される。保持部要素18cは、検出部12の第一センサ12aを保持する。
 一方、保持部要素18dは、装着状態において、ユーザ3の下腿部305の表面に配置される。保持部要素18dは、検出部12の第二センサ12bを保持する。
 装着部18は、装着状態における、締め付け力を調節する締付調節機構を有してもよい。たとえば、締付調節機構は、ベルト式の調節機構である。この場合に、振動付与装置1は、装着状態における、締め付け力が適切であるか否かを判定する締付判定手段を有してもよい。
 締付判定手段は、圧力センサ(図示省略)と、制御部13とにより構成できる。圧力センサは、装着部18に保持される。圧力センサは、装着部18とユーザ3との間の圧力に関する情報を検出する。そして、圧力センサは、検出した圧力に関する情報を制御部13に送り出す。
 制御部13は、圧力センサから受け取った圧力に関する情報に基づいて、締め付け力が適切であるか否かを判定する。
 [表示部]
 振動付与装置1は、振動付与装置1の状態に関する情報を表示する表示部(図示省略)を有してもよい。表示部は、たとえば、振動条件などを表示する。
 [情報収取装置]
 情報収集装置19(図1参照)は、たとえば、振動付与装置1とインターネットなどのネットワーク6を介して接続されるサーバである。情報収集装置19は、上述の記憶部15と同様に、ユーザ情報を記憶する。
 ユーザ情報は、たとえば、ユーザ3のID、ユーザ3の氏名、ユーザ3の身体に関する情報、過去に使用した際の振動条件などである。情報収集装置19は、ユーザ3毎に、上述の各情報を記憶する。
 振動条件は、たとえば、過去に付与した際の振動の振幅、振動周波数、振動パターン、モード(たとえば、周期、振動時間、振動変化など)、振動周波数の切り替えパターンなどである。このような振動条件は、ユーザ毎に、対象部位と関連付けて情報収集装置19に記憶される。
 [振動付与システムの動作]
 以下、図9を参照して、振動付与システムS1および振動付与装置1の動作について説明する。図9は、本実施形態に係る振動付与システムS1および振動付与装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
 以下の説明において、振動付与システムS1を構成する各装置に関する説明と重複する内容については、説明を省略する。
 ステップS101において、検出部12は、ユーザ3の動作中、ユーザ3の被検出部位の変化を検出する。そして、検出値(物理量)を制御部13に送り出す。検出部12は、所定の時間間隔で被検出部位の変化を検出し、検出値を制御部13に送り出す。
 ステップS102において、制御部13は、検出部12から受け取った物理量と所定の閾値とを比較する。そして、ステップS102において、制御部13は、比較結果が振動開始条件を満たすか否かを判定する。たとえば、制御部13は、ユーザ3の歩行動作が上述の接床期である場合に、振動開始条件を満たすと判定する。
 ステップS102において、振動開始条件を満たさないと判定された場合(ステップS102において“NO”)には、図9に示す制御処理は終了する。なお、図9に示す制御処理は、所定の時間間隔で繰り返し実行される。
 一方、ステップS102において、振動開始条件を満たすと判定された場合(ステップS102において“YES”)には、制御処理はステップS103に移行する。
 ステップS103において、制御部13は、振動条件を決定する。制御部13は、たとえば、記憶部15または情報収集装置19から、記憶された振動条件を取得する。振動条件については、上述の通りである。そして、制御処理は、ステップS104に移行する。
 ステップS104において、制御部13は、ステップS103で決定した振動条件に基づいて振動部11を振動させる。これにより振動が、ユーザ3の対象部位に付与される。そして、制御処理は、終了する。
 [本実施形態の作用・効果]
 以上のような構成を有する本実施形態によれば、動作中のユーザに対して適切なタイミングで振動を付与できる。
 <実施形態2>
 図10は、実施形態2に係る振動付与システムS2を示すブロック図である。
 [振動付与システム]
 以下、図10を参照して本実施形態に係る振動付与システムS2について説明する。振動付与システムS2は、振動付与装置2および情報収集装置26Yを有する。
 [振動付与装置]
 振動付与装置2は、ユーザ3の体における対象部位(たとえば、内側広筋303)に振動を付与するための装置である。このような振動付与装置2は、振動部20、装着部21、および装置本体22を有する
 以下の説明において、ユーザ3の体の対象部位は、たとえば、ユーザ3の胸部の筋肉、腹部の筋肉、背部の筋肉、肩部の筋肉、腕部の筋肉、脚部の筋肉、および臀部の筋肉などである。
 胸部の筋肉として、たとえば、大胸筋が挙げられる。腹部の筋肉として、たとえば、腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋、および腸腰筋が挙げられる。背部の筋肉として、たとえば、脊柱起立筋、広背筋、大円筋、小円筋、および棘下筋が挙げられる。肩部の筋肉として、たとえば、三角筋および僧帽筋が挙げられる。
 腕部の筋肉として、たとえば、上腕二頭筋および上腕三頭筋が挙げられる。足部の筋肉として、たとえば、大腿四頭筋(大腿直筋、中間広筋、内側広筋、外側広筋)、およびハムストリングス(大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋)が挙げられる。臀部の筋肉として、たとえば、小臀筋、中臀筋、および大臀筋が挙げられる。
 [振動部]
 振動部20は、制御部24の制御下で、ユーザ3の体の対象部位に振動を付与する。振動部20は、装着部21により保持される。使用時において、振動部20は、ユーザ3の対象部位の被振動付与面に直接的または間接的に当接した状態で配置される。
 振動部20の構造は、前述した実施形態1の振動部11、11A~11Gとほぼ同様である。したがって、実施形態1の振動部11、11A~11Gに関する説明は、本実施形態に係る装着部21に適宜援用できる。
 [装着部]
 装着部21は、ユーザ3の体における対象部位の周囲に装着される。装着状態において、装着部21は、被振動付与面に対する適切な位置に振動部20を保持する。
 装着部21は、振動部20を保持するための保持部21a(図11参照)を有する。保持部21aは、装着状態において、ユーザ3の内側広筋303の表面に対面する。このような装着部21の構造は、前述した実施形態1の装着部18とほぼ同様である。したがって、実施形態1の装着部18に関する説明は、本実施形態に係る装着部21に適宜援用できる。
 [装置本体]
 図10および図11を参照して装置本体22について説明する。装置本体22は、報知部23、制御部24、通信部25、記憶部26、操作部27、入力部28、表示部29、および電源部26Xを有する。
 装置本体22は、振動部20に、ケーブル26Zにより有線接続される。ただし、装置本体22は、振動部20に、無線接続されてもよい。
 本実施形態の場合、装置本体22は、振動付与装置2専用の装置である。ただし、装置本体22は、振動付与装置2専用の装置でなくてもよい。装置本体22が振動付与装置2専用の装置でない場合には、装置本体22は、たとえば、ユーザ3のスマートフォンまたはウェアラブル端末などでもよい。この場合には、装置本体22が有する機能は、ユーザ3のスマートフォンまたはウェアラブル端末にインストールされたアプリケーションにより実現されてもよい。
 装置本体22は、装着部21に取り付けられてもよい。また、装置本体22は、装着部21と一体に構成されてもよい。以下、装置本体22が有する各構成について説明する。
 [報知部]
 報知部23は、制御部24の制御下で、ユーザ3の運動を補助する補助情報を報知する。
 報知部23は、たとえば、文字、音声、音、光、および熱のうちの少なくとも一つにより補助情報を報知する。
 具体的には、報知部23は、スピーカー、イヤホン、またはヘッドセットなどの音出力装置、ディスプレイなどの表示装置、もしくはLED(Light Emitting Diode)などの発光装置により構成される。また、報知部23が報知情報を熱により報知する場合には報知部23は、ユーザ3が放熱を感じられる部分に設けられた熱電線またはセラミックヒータにより構成される。報知部23は、これら各装置の組み合わせにより構成されてもよい。なお、表示装置は、後述する表示部29と共通の装置であってもよい。
 報知部23は、制御部24と有線または無線により接続される。無線の場合には、たとえば、報知部23と制御部24とは、WiFi(登録商標、Wireless Fidelity)、Bluetooth(登録商標)により接続される。
 以下、補助情報の例を表1に示す。
 なお、以下の説明において、ユーザ3の運動は、ユーザ3の内側広筋303の筋力増強に効果的な運動であるパテラセッティングである。パテラセッティングの際、ユーザ3は、図11に示すように、伸ばした膝310の裏面と床4aとの間にクッション7(たとえば、タオル、ボール)を配置する。この状態で、ユーザ3は、膝310をクッション7に押し付ける。
 補助情報は、ユーザ3が行う運動に応じて異なる。表1に示され補助情報は、たとえば、制御部24のROMなどに記憶されている。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 表1に示す補助情報はパテラセッティングに関する運動プログラムの各ステップに対応した情報である。表1に示す補助情報は、報知部23が音声または文字により報知される。報知部23は、運動プログラムの開始をユーザ3に伝える際、表1の情報1に対応する補助情報を報知する。
 また、報知部23は、運動に適した場所への移動をユーザ3に促す際、表1の情報2に対応する補助情報を報知する。
 報知部23は、運動で使用する器具をユーザ3に伝える際、表1の情報3に対応する補助情報を報知する。
 報知部23は、器具の使用方法をユーザ3に伝える際、表1の情報4に対応する補助情報を報知する。
 報知部23は、振動部20の取付位置をユーザ3に伝える際、表1の情報5に対応する補助情報を報知する。なお、振動部20の取付位置に関する情報は、振動付与装置2の使用方法に関する情報である。
 報知部23は、運動中の姿勢をユーザ3に伝える際、表1の情報6に対応する補助情報を報知する。
 報知部23は、ユーザ3に運動を促す情報を伝える際、表1の情報7~9の何れか一つの情報に対応する補助情報を報知する。
 報知部23は、ユーザ3に運動の開始を伝える際、表1の情報10に対応する補助情報を報知する。
 報知部23は、ユーザ3に運動の経過時間を伝える際、表1の情報11に対応する補助情報を報知する。
 報知部23は、ユーザ3に運動の終了を伝える際、表1の情報12に対応する補助情報を報知する。
 報知部23は、運動プログラムが終了した際、表1の情報13に対応する補助情報を報知する。
 なお、ユーザ3がパテラセッティングを行う場合の補助情報は、表1の場合に限定されない。
 [制御部]
 制御部24は、振動付与装置2を構成する各部の動作を制御する。特に、制御部24は、振動部20および報知部23の動作を制御する。
 具体的には、制御部24(図10参照)は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入力ポート、および出力ポートなどを備える。本実施形態の場合、制御部24は、装置本体22に設けられる。
 制御部24は、ユーザの状況に応じた補助情報を報知部23に報知させる。ユーザ3が運動プログラムを選択している場合、制御部24は、運動プログラムのステップに応じた補助情報(表1参照)を報知部23に報知させる。
 制御部24は、運動プログラムにおいて、プログラムの進行状況を検出してよい。具体的には、制御部24は、ユーザ3がプログラムを適切に進行できているか否かを、ユーザ3から検出した種々の情報に基づいて判定してよい。このような情報としては、たとえば、ユーザ3の所定部位における角度、筋電位、加速度、変位、荷重、および角速度などが挙げられる。
 たとえば、パテラセッティングに関する運動プログラムの場合には、制御部24は、膝の下に配置するクッションの大きさが適切であるか否かを、ユーザ3から検出した膝角度に基づいて判定してよい。
 また、制御部24は、適切な対象部位(筋肉)に振動部20を当接できているか否かを、ユーザ3の対象部位から検出した筋電位に基づいて判定してよい。
 さらに、制御部24は、ユーザ3が対象部位に適切な力を入れられているか否かを、ユーザ3の対象部位から検出した筋電位に基づいて判定してよい。何れの場合でも、ユーザ3が運動プログラムを適切に進行できていない場合には、制御部24は、適切な補助情報をユーザ3に放置するように、報知部23を制御してよい。
 制御部24は、報知部23に報知させた補助情報に応じて、振動部20の動作を制御する。具体的には、制御部24は、報知部23に表1の情報1~6を報知させた場合には、振動部20を振動させない。
 一方、制御部24は、報知部23に上述の運動を促す情報(表1の情報7~9)を報知させ、所定時間が経過した後、振動部20を振動させる。
 制御部24は、報知部23に表1の情報10を報知させる直前に、振動部20を振動させてもよい。制御部24は、報知部23に表1の情報10を報知させるのと同時に、振動部20を振動させてもよい。あるいは、制御部24は、報知部23に表1の情報10を報知させた直後に、振動部20を振動させてもよい。
 制御部24は、報知部23に表1の情報11を報知させた場合には、振動部20を振動させ続ける。
 制御部24は、報知部23に表1の情報12を報知させるのと同時に、振動部20の振動を停止してもよい。制御部24は、報知部23に表1の情報12を報知させた直後に、振動部20の振動を停止してもよい。
 制御部24は、45Hz以上250Hz以下の振動周波数で振動するように振動部20を制御する。制御部24は、振動部20に印加する電圧を制御することにより振動周波数を変更する電圧制御回路を備えてもよい。
 また、制御部24は、ユーザ3の運動に応じて、振動部20の振動周波数を切り換える機能を有する。好ましくは、制御部24は、45Hz以上250Hz以下の範囲においてユーザ3の運動に応じて、振動部20の振動周波数を切り換える機能を有する。
 [通信部]
 通信部25は、制御部24の制御下で、外部装置5との間で通信を行う装置である。外部装置5は、コンピュータ、スマートフォン、ウェアラブル端末、またはサーバなどである。通信部25は、外部装置と、WiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、無線LAN、NFC(Near Field Communication)などの無線通信により接続される。なお、通信部25は、外部装置5とインターネットなどのネットワーク6を介して接続されてもよい。
 ユーザ3の右足に装着された振動付与装置2が有する通信部25は、左足に装着された振動付与装置2が有する通信部25との間で、振動付与のタイミングに関する同調を図るための相互通信を行ってもよい。
 [記憶部]
 記憶部26は、制御部24の制御下で、ユーザ3に関する情報(以下、「ユーザ情報」という。)を記憶する装置である。ユーザ情報は、たとえば、ユーザ3のID、ユーザ3の氏名、身長や体重などのユーザ3の身体に関する情報、過去に対象部位に付与された振動の振動条件、過去に振動付与装置2を使用した際の運動プログラムなどである。記憶部26は、ユーザ3毎に、上述の各情報を記憶する。
 記憶部26は、過去に対象部位に付与された振動の振動条件を履歴として記憶してもよい。振動条件は、たとえば、過去に対象部位に付与された振動の振幅、振動周波数、振動パターン、および振動モードなどである。振動パターンは、周波数、振幅、および振動時間などが変化しない振動に限らず、周波数、振幅、および振動時間の少なくとも一つが変化するような振動を含む。振動モードとは、筋肉トレーニング、リハビリテーション、疼痛緩和などの目的に応じて設けられた振動パターンである。振動モードは、複数の振動パターンの組み合わせにより構成されてもよい。振動モードが複数の振動パターンを含む場合には、振動パターン同士は、適宜のタイミングで切り換えられる。このような振動条件は、ユーザ毎に、対象部位と関連付けて記憶部26に記憶される。
 記憶部26は、過去に対象部位に付与された振動の振動パターンを記憶してもよい。この場合に、記憶部26は、過去に対象部位に付与された振動の振動パターンの履歴を記憶してもよい。記憶部26は、予め設けられた標準パターン、ユーザにより設定されたユーザ設定パターンを記憶してもよい。
 記憶部26は、記憶しているユーザ情報と異なる新たなユーザ情報を取得した場合に、記憶しているユーザ情報を新たなユーザ情報へと更新してもよい。
 [操作部]
 操作部27(図11参照)は、振動付与装置2に振動条件などの情報を入力する際、ユーザにより操作される。
 操作部27(図11参照)は、ロッカースイッチ、ボタンスイッチ、または回転スイッチなどである。
 操作部27は、電源切替部27a、モード切替部27b、および振動周波数調節部27cを有する。電源切替部27a、モード切替部27b、および振動周波数調節部27cはいずれも、装置本体22に設けられた機械部品により構成される。
 電源切替部27aは、電源部26Xの電源のON/OFFを切り替える際に操作される。モード切替部27bは、振動部20が発生する振動のモードを切り替える際に操作される。振動周波数調節部27cは、振動部20が発生する振動の振動周波数を調節する際に操作される。
 操作部27(図11参照)は、たとえば、後述する表示部29に表示されるタッチパネルであってもよい。ユーザは、表示部29に表示されるタッチパネルを操作して、運動プログラムを入力することもできる。
 [入力部]
 入力部28は、操作部27の操作によりユーザから入力された情報を受け取る。そして、入力部28は、受け取った情報を制御部24に送り出す。
 [表示部]
 表示部29は、制御部24の制御下で、図11に示すように、振動周波数、振動条件を表示する。表示部29は、プログラムの進捗状況などの使用状況を表示してもよい。表示部29は、装置本体22に設けられた液晶パネルなどの表示装置である。表示部29は、たとえば、プログラムの進捗状況を、プログレスメータで表示する。
 また、表示部29は、報知部23が報知する補助情報に応じた情報を、表示してもよい。
 具体的には、報知部23が表1の情報3に対応する補助情報を報知する際、表示部29は、器具に関する情報を表示してもよい。
 また、報知部23が表1の情報4に対応する補助情報を報知する際、表示部29は、器具の使用方法に関する情報を表示してもよい。
 また、報知部23が表1の情報5に対応する補助情報を報知する際、表示部29は、振動部20を取り付ける筋肉(たとえば、内側広筋303、図11参照)に関する情報を表示してもよい。
 また、報知部23が表1の情報6に対応する補助情報を報知する際、表示部29は、運動中のユーザ3の姿勢に関する情報を表示してもよい。
 [電源部]
 電源部26Xは、振動付与装置2を構成する各部に電力を供給する。電源部26Xは、たとえば、充電式バッテリー、乾電池などである。電源部26Xが充電式の場合には、充電方式は、接触式でもよいし、非接触式でもよい。
 [情報記憶装置]
 情報収集装置26Y(図10参照)は、たとえば、振動付与装置2とインターネットなどのネットワーク6を介して接続されるサーバである。情報収集装置26Yは、上述の記憶部26と同様に、ユーザ情報を記憶する。ユーザ情報については、上述の通りである。
 [振動付与装置の動作]
 以下、図12を参照して、振動付与装置2の動作について説明する。図12は、本実施形態に係る振動付与装置2の動作を説明するためのフローチャートである。
 以下の説明において、上述の振動付与装置2の各装置に関する説明と重複する内容については、説明を省略する。
 ステップS201において、ユーザ3は、操作部27から振動条件、運動プログラムなどの選択情報を入力する。ここで入力される振動条件は、たとえば、振動周波数、振動パターンなどである。そして、制御処理は、ステップS202に移行する。
 なお、ユーザ3は、記憶部26に記憶された振動条件および運動プログラムを使用するように、操作部27から指示してもよい。制御部24は、記憶部26に記憶されたユーザ情報から、振動条件および運動プログラムを取得する。
 ステップS202において、ユーザ3は、操作部27から運動プログラムの開始を入力する。この入力を受けて、制御部24は、報知部23および振動部20の制御を開始する。そして、制御処理は、ステップS203に移行する。
 ステップS203において、制御部24は、運動プログラムにおけるユーザ3の状況に応じた補助情報を決定する。そして、制御処理は、ステップS204に移行する。
 ステップS204において、制御部24は、決定した補助情報を報知部23に報知させる。そして、制御処理は、ステップS205に移行する。
 ステップS205において、制御部24は、ステップS203で決定した補助情報に基づいて、振動部20を振動させるか否かを判定する。
 たとえば、制御部24は、ステップS203で決定した補助情報が、運動を促す情報(上記表1の情報7~9)である場合には、振動部20を振動させると判定する。
 一方、制御部24は、ステップS203で決定した補助情報が、振動部20を振動させる必要がない情報(たとえば、上記表1の情報1~6)である場合には、振動部20を振動させないと判定する。
 ステップS205において、振動部20を振動させないと判定された場合(ステップS205において“NO”)には、制御処理はステップS203へ移行する。この際、制御部24は、ユーザ3の状況に応じて適宜運動プログラムのステップを進める。
 ステップS205において、振動部20を振動させると判定された場合(ステップS205において“YES”)には、制御処理はステップS206へ移行する。
 ステップS206において、制御部24は、ステップS201で設定された振動条件で、振動部20を振動させる。そして、制御処理は、ステップS207に移行する。
 ステップS207において、制御部24は、運動プログラムが終了したか否かを判定する。ステップS207において、運動プログラムが終了していないと判定された場合(ステップS207において“NO”)には、制御処理はステップS203へ移行する。この際、制御部24は、ユーザ3の状況に応じて適宜運動プログラムのステップを進める。
 一方、ステップS207において、運動プログラムが終了したと判定された場合(ステップS207において“YES”)には、制御処理は終了する。
 [本実施形態の作用・効果]
 本実施形態に係る振動付与装置2の場合、運動を促す情報を報知部23に報知させた後に、振動部20を振動させるため、ユーザ3は、振動に合わせて運動できる。この結果、ユーザ3は、適切なタイミングで振動を受けることができる。
 <実施形態3>
 図13および図14を参照して、実施形態3に係る振動付与装置2Aを有する振動付与システムS2Aについて説明する。本実施形態の振動付与装置2Aは、装置本体22Aと振動部20Aとが無線通信(たとえば、WiFi、Bluetooth)により接続される。装置本体22Aは、ユーザ3のスマートフォン、ウェアラブル端末などである。
 振動部20Aは、装置本体22Aの通信部25と通信するための振動部側通信部200を有する。振動部20Aは、装着部21に保持される。
 装置本体22Aは、表示部29Aを有する。表示部29Aは、たとえば、スマートフォンのタッチスクリーンディスプレイである。表示部29Aは、装置本体22Aにインストールされたアプリケーションと対応付けられたアイコンを表示する。本実施形態の場合、表示部29Aに表示されるアイコンが操作部27Aである。
 本実施形態の場合、表示部29Aは、進捗表示アイコン29a、第一設定アイコン29b、第二設定アイコン29c、第三設定アイコン29d、およびスタート/ストップアイコン29eを表示する。
 進捗表示アイコン29aは、運動プログラムの進捗状況を示す。ユーザ3は、進捗表示アイコン29aをスライド操作することより、運動プログラムの早送りまたは巻き戻しが可能である。
 第一設定アイコン29bは、振動強度または振動周波数を設定する際に操作される。ユーザ3は、第一設定アイコン29bを操作することにより、振動強度または振動周波数を段階的に設定できる。
 第二設定アイコン29cは、振動周波数を設定する際に操作される。ユーザ3は、第二設定アイコン29cをスライド操作することにより、振動周波数を設定できる。第三設定アイコン29dは、振動パターンを設定する際に操作される。スタート/ストップアイコン29eは、運動プログラムをスタートまたはストップする際に操作される。
 なお、表示部29Aに表示されるアイコンは、上述のアイコンに限らず、振動付与装置2Aの機能に対応した各種アイコンであってよい。その他の構成および作用・効果は、前述した実施形態1の場合と同様である。
 [検証試験]
 上述の各実施形態に係る振動付与装置1、2、2Aが有する振動部は、45Hz以上250Hz以下の振動周波数の振動をユーザ3の対象部位に付与する。このような振動周波数の範囲は、発明者らが実施した検証試験1および検証試験2に基づいて決定された範囲である。以下、図15A~図15Cおよび図16を参照して、検証試験1および検証試験2について説明する。
 [検証試験1]
 検証試験1では、前述の実施形態1で説明した振動部11(図3A参照)を使用して、ダンベル持ち上げ試験を行った。振動部11の仕様は以下である。
 [振動部の仕様]
 モータ本体1105 : ミネベアミツミ製のDCモータ(製品名:PKN12)
 おもり1106の半径R : 6mm
 おもり1106の偏心量 : 1mm
 偏心モータ1102の偏心度 : 1/6≒0.16
 モータ本体1105とおもり1106との距離L : 3mm
 振動の振幅 : 0.13mm
 検証試験1では、ユーザ3の上腕二頭筋312が、振動部11により振動を付与される対象部位である。このため、上腕二頭筋312の被振動付与面に、振動部11を配置した。また、ユーザ3の上腕二頭筋312の筋活動量(筋電位)を検出するために、筋電位センサ(和田製作所製)を、上腕二頭筋312に配置した。
 ダンベル8の重さは、後述するダンベル持ち上げ運動を疲労なく繰り返せる重さとした。また、ダンベル8の重さは、計測する筋活動量(筋電位)が、ノイズなどと比べて十分に大きくなる重さとした。なお、ダンベル8が重いほど、筋活動量は大きい。
 ダンベル8は、ユーザ3がダンベル8を持っている時以外、ユーザ3の横(図示の場合、ユーザ3の右側)に配置された載置台9aの上に置いた。載置台9aの上面とダンベル8との間には、タオルなどの落下防止部材9bを配置した。以下、載置台9a上におけるダンベル8の位置を、ダンベルの基本位置という。
 ダンベル8の基本位置は、ユーザ3が両脚を肩幅に開きかつ両腕を体の側面に沿って垂らした状態で、試験を行う腕における手首(本実施例の場合、ユーザ3の右手首311)の近傍である。
 ダンベル持ち上げ運動は、以下の順序で行った。まず、ユーザ3は、図15Aに示される位置に立ち、両腕を体の側面に沿って自然と垂らす(以下、この状態を、「両腕垂下状態」という。)。つぎに、ユーザ3は、開始指示とともに、載置台9a上のダンベル8を右手で掴む(図15B参照)。そして、ユーザ3は、右腕の前腕を、右肘を中心に90°回転させてダンベル8を持ち上げる(図15C参照)。ユーザ3は、図15Cに示されるダンベル8を持ち上げた状態を、終了指示が出るまで維持する(以下、この状態を「持ち上げ維持状態」という)。ユーザ3は、終了指示とともに、ダンベル8をダンベルの基本位置に戻す。そして、ユーザ3は、両腕垂下状態に移行する。なお、ユーザ3は、開始指示から5秒以内に、持ち上げ維持状態に移行しなければならない。
 動作時間(つまり、開始指示から終了指示までの時間)は、10秒とした。10秒の動作後、20秒の休憩を設けた。10秒の動作と20秒の休憩との組を1回の運動とし、3回の運動を1セットとした。複数セット行う場合には、セット間に、20秒の休憩を設けた。
 検証試験1は、上腕二頭筋312に所定の振動周波数の振動を付与した振動付与試験と、振動を付与しない比較試験とを含む。
 振動付与試験は、振動部11の振動周波数毎に、6セットのダンベル持ち上げ運動を行った。1セット毎に、上腕二頭筋312の筋電値を積分した筋電図積分値を測定した。そして、6セットの筋電図積分値の平均値を、振動付与試験の筋電図積分値Iとして求めた。
 また、比較試験は、振動を付与せずに、6セットのダンベル持ち上げ運動を行った。1セット毎に、上腕二頭筋312の筋電値を積分した筋電図積分値を求めた。そして、6セットの筋電図積分値の平均値を、比較試験の筋電図積分値Iとして求めた。
 [検証試験1の結果]
 下記表2は、上述の条件で行った、検証試験1の結果を示している。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 被験者は、A1~E1の5人である。表2には、被験者A1~E1と振動部11の振動周波数とに対応した試験結果が示されている。試験結果は、比較試験の筋電図積分値Iに対する、振動付与試験の筋電図積分値Iの比率(増加率)(I/I)である。また、t検定(有意水準:0.05)により有意差が認められた場合には、上記比率の横に「*」が付されている。
 表2に示されるように、振動周波数が34Hz以上199Hz以下の範囲において、少なくとも20%以上(5人中1人)の被験者に有意差が認められた。
 また、表2に示されるように、振動周波数が71Hz以上199Hz以下の範囲において、少なくとも40%以上(5人中2人以上)の被験者に有意差が認められた。
 さらに、表2に示されるように、振動周波数が94Hz以上199Hz以下の範囲において、少なくとも60%以上(5人中3人以上)の被験者に有意差が認められた。
 表2の有意差評価において、有意差が認められた被験者の割合が80%以上100%以下で「A」、50%以上80%未満で「B」、20%以上50%未満で「C」、0%以上20%未満で「D」である。有意差評価は、有意差が認められた被験者の割合が大きいほど、高評価である。
 また、表2の増加率評価は、増加率が1.05よりも大きかった被験者の割合が80%以上100%以下で「S」、50%以上80%未満で「A」、20%以上50%未満で「B」、0%以上20%未満で「C」である。増加率評価は、増加率が1.05よりも大きかった被験者の割合が大きいほど、高評価である。
 以上のように、検証試験1の結果から、ダンベル持ち上げ運動において、振動部11の振動周波数が、34Hz以上199Hz以下の範囲で所定の有意差を得られることが確認できた。上記表2から、振動周波数が高くなるほど、有意差評価および増加率評価ともに高評価になることが認められる。このような傾向から、34Hzの近傍値である30Hzにおいても34Hzの場合とほぼ同様の有意差を得られることが合理的に判断できる。よって、30Hzを、振動部11の振動周波数の下限値とした。また、上述の傾向および人間が感知できる限界の周波数を考慮して、500Hzを振動部11の振動周波数の上限値とした。また、上述の傾向から、199Hzの近傍値である200Hzにおいて、199Hzの場合とほぼ同様の有意差を得られることは合理的に判断できる。以上の理由により、振動部11が、対象部位に付与する振動周波数は、30Hz以上500Hz以下であると好ましく、30Hz以上200Hz以下であるとより好ましいと判断した。
 [検証試験2]
 以下、発明者らが実施した検証試験2について説明する。
 [試験内容]
 本試験では、前述の実施形態1で説明した振動部11を使用して、パテラセッティング試験を行った。振動部11の仕様は、上述の実施例1と同様である。
 本試験では、振動部11により振動を付与される対象部位は、ユーザ3の内側広筋303である。したがって、ユーザ3の内側広筋303の被振動付与面に、振動部11を対向配置した。また、ユーザ3の内側広筋303の筋活動量(筋電位)を検出するための筋電位センサを、ユーザ3の内側広筋303に配置した。
 ユーザ3は、図16に示すように、上半身を60°起こした状態で、椅子9cに横たわる。また、ユーザ3の腰および足首を、第一固定部9dおよび第二固定具9eにより椅子9cに固定する。
 また、ユーザ3は、膝310の裏面と椅子9cの上面との間に、クッション7を配置する。ユーザ3の膝310の角度θは、150°以上155°以下とした。
 本実施例は、以下の順序で行った。まず、ユーザ3は、図16に示される状態から、開始指示とともに、膝310をクッション7に押し付ける。ユーザ3は、膝310をクッション7に押し付けた状態を、終了指示が出るまで維持する(以下、この状態を「維持状態」という)。ユーザ3は、終了指示とともに、膝310の力を抜き、クッション7を押し付けることをやめる。
 動作時間(つまり、開始指示から終了指示までの時間)は、5秒とした。5秒の動作後、15秒の休憩を設けた。5秒の動作と15秒の休憩との組を1回の運動とし、3回の運動を1セットとした。複数セット行う場合には、セット間に、20秒の休憩を設けた。
 本試験は、内側広筋303に所定の振動周波数の振動を付与した振動付与試験と、振動を付与しない比較試験とを含む。
 振動付与試験は、振動部11の振動周波数毎に、6セットのパテラセッティング運動を行った。1セット毎に、内側広筋303の筋電値を積分した筋電図積分値を測定した。そして、6セットの筋電図積分値の平均値を、振動周波数に対応する筋電図積分値Iとして求めた。
 また、比較試験は、振動を付与せずに、6セットのパテラセッティング運動を行った。1セット毎に、内側広筋303の筋電値を積分した筋電図積分値を求めた。そして、6セットの筋電図積分値の平均値を、比較試験における筋電図積分値Iとして求めた。
 [検証試験2の結果]
 表3は、上述の条件で行った、検証試験2の結果を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
 被験者は、A2~I2の10人である。表3には、被験者A2~J2と振動部11の振動周波数とに対応した試験結果が示されている。試験結果は、比較試験の筋電図積分値Iに対する、振動付与試験の筋電図積分値Iの比率(増加率)(I/I)である。また、t検定により有意差が認められた場合には、上記比率の横に「*」が付されている。
 表3に示されるように、振動周波数が173Hz以上199Hz以下の範囲において、t検定により有意差が認められたのは、10人中3人(つまり、30%)である。つまり、振動周波数が173Hz以上199Hz以下の範囲において、少なくとも30%以上(10人中3人)の被験者に有意差が認められた。
 また、振動周波数が140Hz、173Hz、および199Hzの場合、増加率が1.05よりも大きかった被験者の割合が25%以上である。
 表3の有意差評価は、有意差が認められた被験者の割合が80%以上100%以下で「A」、50%以上80%未満で「B」、20%以上50%未満で「C」、0%以上20%未満で「D」である。有意差評価は、割合が大きいほど、高評価である。また、表3の増加率評価は、増加率が1.05よりも大きかった被験者の割合が80%以上100%以下で「A」、50%以上80%未満で「B」、20%以上50%未満で「C」、0%以上20%未満で「D」となる。増加率評価は、増加率が1.05よりも大きかった被験者の割合が大きいほど、高評価である。
 以上のように、本試験の結果から、パテラセッティング運動において、振動部11の振動周波数が、173Hz以上199Hz以下の範囲で、30%以上(10人中3人以上)の被験者に有意差が認められた。また、振動部11の振動周波数が、140Hz以上199Hz以下の範囲で、少なくとも25%以上(10人中2.5人)の被験者の増加率が、1.05よりも大きくなることを確認できた。
 2018年3月30日出願の特願2018-068881の日本出願、2018年3月30日出願の特願2018-068905の日本出願、および、2018年4月27日出願の特願2018-086357の日本出願に含まれる明細書、図面および要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。
 本発明に係る振動付与装置は、種々のユーザの運動におよびユーザの対象部位に適用できる。
 S1 振動付与システム
 1 振動付与装置
 11、11A~11G 振動部
 1101 ハウジング
 1102、1102B、1102C、1102D、1102E 偏心モータ
 1103 収容空間
 1104 固定部材
 1105 モータ本体
 1106、1106B、1106C、1106D おもり
 1107 回転軸
 1108 偏心孔
 1108a 第一偏心孔
 1108b 第二偏心孔
 1108c 第三偏心孔
 1109 第一おもり要素
 1109a 第一合わせ面
 1109b 第一外周面
 1109c、1109d 第一貫通孔
 1109e~1109g 第一孔要素
 1110 第二おもり要素
 1110a 第二合わせ面
 1110b 第二外周面
 1110c、1110d 第二ねじ孔
 1110e~1110g 第二孔要素
 1111 第一面
 1112 ジョイント部
 11a~11g ハウジング
 111d、111g 第一ハウジング要素
 112d、112g 第二ハウジング要素
 113d、113g 第三ハウジング要素
 114d 第一ジョイント部
 115d 第二ジョイント部
 11m、11n、11p 振動伝達部材
 111p 第一要素
 112p 第二要素
 113p 第三要素
 114p 第一ジョイント部
 115p 第二ジョイント部
 11a1、11b1、11d1、11d2、11d3 振動付与面
 11e1、11f1、11g1、11g2、11g3 振動付与面
 11x1、11x2、11x3 凸部
 11y1、11y2 平坦面部
 12 検出部
 12a 第一センサ
 12b 第二センサ
 12c 第三センサ
 12d 第四センサ
 12e 第五センサ
 13 制御部
 14 通信部
 15 記憶部
 16 入力部
 17 電源部
 18 装着部
 18a 第一保持部
 18b 第二保持部
 18c 保持部要素
 18d 保持部要素
 18e 防振部材
 19 情報収集装置
 S2、S2A 振動付与システム
 2、2A 振動付与装置
 20、20A 振動部
 200 振動部側通信部
 21 装着部
 21a 保持部
 22、22A 装置本体
 23 報知部
 24 制御部
 25 通信部
 26 記憶部
 27、27A 操作部
 27a、電源切替部
 27b モード切替部
 27c 振動周波数調節部
 28 入力部
 29、29A 表示部
 29a 進捗表示アイコン
 29b 第一設定アイコン
 29c 第二設定アイコン
 29d 第三設定アイコン
 29e スタート/ストップアイコン
 26X 電源部
 26Y 情報収集装置
 26Z ケーブル
 3、3a~3f ユーザ
 30 脚
 301 つま先
 302 踵
 303 内側広筋
 304 大腿部
 305 下腿部
 306 内側ハムストリング
 307 大腿二頭筋長頭
 308 腓腹筋外側頭
 309 被振動付与面
 310 膝
 311 右手首
 312 上腕二頭筋
 4 地面
 4a 床
 5 外部装置
 6 ネットワーク
 7 クッション
 8 ダンベル
 9a 載置台
 9b 落下防止部材
 9c 椅子
 9d 第一固定具
 9e 第二固定部

Claims (51)

  1.  ユーザの体に保持され、前記ユーザの運動にともなって変化する前記体における対象部位に振動を付与する振動部と、
     前記ユーザの運動に応じた振動周波数で前記振動部を振動させる制御部と、を備える、
     振動付与装置。
  2.  前記制御部は、前記振動部への印加電圧の変更により前記振動周波数を変更する手段を有し、
     前記振動部は、機械的な機構により前記振動周波数を変更する手段を有する、請求項1に記載の振動付与装置。
  3.  前記振動部は、偏心モータを有し、
     前記偏心モータは、回転軸と、前記回転軸に固定され、重心が前記回転軸の回転中心に対して偏心した偏心部と、を有する、請求項1または2に記載の振動付与装置。
  4.  前記偏心部は、前記回転軸の回転中心と前記重心との距離を変更するための重心距離調整機構を有し、
     前記偏心モータの偏心度は、前記距離に応じて、0.1以上0.8以下で変更される、請求項3に記載の振動付与装置。
  5.  前記重心距離調節機構が変更可能な前記距離の範囲は、0.2mm以上30mm以下である、請求項4に記載の振動付与装置。
  6.  前記偏心部は、前記回転軸に設けられた扇形のおもりである、請求項3に記載の振動付与装置。
  7.  前記対象部位と、前記対象部位に付与した振動の前記振動周波数とを、前記ユーザ毎に記憶する記憶部、をさらに備える、請求項1~6の何れか一項に記載の振動付与装置。
  8.  前記対象部位に付与した前記振動周波数と、前記振動周波数に対応する前記偏心部に関する情報とを、前記ユーザ毎に記憶する記憶部、をさらに備える、請求項3~6の何れか一項に記載の振動付与装置。
  9.  前記記憶部は、前記振動の振動パターンを記憶する、請求項7または8に記載の振動付与装置。
  10.  前記記憶部は、複数の前記振動パターンを記憶し、
     前記制御部は、前記複数の振動パターンのうちの少なくとも一つの振動パターンを前記記憶部から取得する、請求項9に記載の振動付与装置。
  11.  前記記憶部は、前記振動パターンを前記ユーザが行う運動に対応付けて記憶し、
     前記制御部は、前記ユーザが行う運動に対応する振動パターンを前記記憶部から取得するとともに、取得した振動パターンで前記振動部を振動させる、請求項9または10に記載の振動付与装置。
  12.  請求項1~11の何れか一項に記載の振動付与装置と、
     前記振動付与装置に接続され、前記ユーザ毎に、前記対象部位に関する情報、および、前記対象部位毎に付与すべき前記振動周波数に関する情報を記憶する情報記憶装置と、を備える振動付与システム。
  13.  ユーザの運動にともなって変化する対象部位に振動を付与する振動付与方法であって、
     振動部が発生する振動の振動周波数を、前記ユーザの運動に応じた周波数に設定するステップと、
     前記対象部位の変化に応じて前記振動部を振動させるステップと、を含む、
     振動付与方法。
  14.  前記ユーザの動作中、前記体における被検出部位の変化を検出する検出部、をさらに備え、
     前記制御部は、前記検出部が検出した検出値が、所定条件を満たす場合に前記振動部を振動させる、請求項1に記載の振動付与装置。
  15.  前記制御部は、前記検出値と所定の閾値とを比較することにより、前記検出値が前記所定条件を満たすか否かを判定する、請求項14に記載の振動付与装置。
  16.  前記制御部は、前記検出値と前記所定の閾値とを比較した結果に基づいて、前記振動の条件を決定する、請求項15に記載の振動付与装置。
  17.  前記制御部は、前記検出部が検出する前記体における被検出部位の変化に基づく信号から、前記振動部が前記体に付与する振動に基づく信号を除外する、請求項15または16に記載の振動付与装置。
  18.  前記振動のパターンを前記振動の条件として記憶する記憶部、をさらに備える、請求項16に記載の振動付与装置。
  19.  前記記憶部は、複数の前記振動のパターンを記憶し、
     前記制御部は、前記複数の振動のパターンのうちの少なくとも一つのパターンを前記記憶部から取得する、請求項18に記載の振動付与装置。
  20.  前記記憶部は、前記ユーザ毎に、前記動作に関する情報、前記対象部位に関する情報、および前記振動の条件をユーザ情報として記憶する、請求項18または19に記載の振動付与装置。
  21.  前記記憶部は、記憶している前記ユーザ情報と異なる新たなユーザ情報を取得した場合に、前記記憶しているユーザ情報を前記新たなユーザ情報に更新する、請求項20に記載の振動付与装置。
  22.  前記制御部は、外部装置から取得した情報に基づいて、前記振動部の動作を制御する請求項14~21の何れか一項に記載の振動付与装置。
  23.  前記振動部、前記検出部、および前記制御部を保持した状態で、前記ユーザに装着される装着部、をさらに備え、
     前記装着部が前記ユーザに装着された状態において、前記振動部は、前記対象部位と対面する、請求項14~22の何れか一項に記載の振動付与装置。
  24.  前記対象部位は、前記ユーザの筋肉であり、
     前記被検出部位は、前記筋肉の収縮に応じて変化する前記ユーザの関節である、請求項14~23の何れか一項に記載の振動付与装置。
  25.  前記筋肉は、前記ユーザの大腿部の筋肉であり、
     前記被検出部位が、前記ユーザの膝である、請求項24に記載の振動付与装置。
  26.  前記検出部は、前記ユーザの大腿部に装着される第一センサと、前記第一センサを覆う防振部材と、を有する、請求項25に記載の振動付与装置。
  27.  前記検出部は、前記ユーザの下腿部に装着される第二センサを有する、請求項26に記載の振動付与装置。
  28.  請求項14~27の何れか一項に記載の振動付与装置と、
     前記振動付与装置に接続され、ユーザ毎に、前記動作に関する情報、前記対象部位に関する情報、および前記振動の条件をユーザ情報として記憶する情報記憶装置と、を備える振動付与システム。
  29.  前記情報記憶装置は、記憶している前記ユーザ情報と異なる新たなユーザ情報を取得した場合に、前記記憶しているユーザ情報を前記新たなユーザ情報に更新する、請求項28に記載の振動付与システム。
  30.  ユーザの体の対象部位に振動を付与する振動付与方法であって、
     前記ユーザの動作中、前記体における被検出部位の変化を検出するステップと、
     前記検出部が検出した検出値が所定条件を満たす場合に、前記対象部位に振動を付与するステップと、を含む、
     振動付与方法。
  31.  前記ユーザの運動を補助する補助情報を報知する報知部、をさらに備え、
     前記制御部は、前記報知部に、前記ユーザの状況に応じた前記補助情報を報知させるとともに、報知された前記補助情報に対応させて前記振動部を動作させる、請求項1に記載の振動付与装置。
  32.  前記補助情報は、前記運動を促す情報を含み、
     前記制御部は、前記報知部が前記運動を促す情報を報知した後、前記振動部を振動させる、請求項31に記載の振動付与装置。
  33.  前記補助情報は、前記振動付与装置の使用方法に関する情報を含む、請求項31または32に記載の振動付与装置。
  34.  前記使用方法に関する情報は、前記体における前記振動部の取付位置に関する情報を含む、請求項33に記載の振動付与装置。
  35.  前記補助情報は、前記運動中に前記ユーザが使用する器具に関する情報を含む、請求項31~34の何れか一項に記載の振動付与装置。
  36.  前記補助情報は、前記運動中の前記ユーザの姿勢に関する情報を含む、請求項31~35の何れか一項に記載の振動付与装置。
  37.  前記報知部は、音、光、熱、振動、文字、および音声のうちの少なくとも一つにより前記補助情報を報知する、請求項31~36の何れか一項に記載の振動付与装置。
  38.  前記振動の振動パターンを記憶する記憶部、をさらに備え、
     前記制御部は、前記記憶部から取得した前記振動パターンに基づいて前記振動部を振動させる、請求項31~37の何れか一項に記載の振動付与装置。
  39.  前記振動パターンは、予め設定された標準パターン、前記ユーザにより設定されたユーザ設定パターン、および過去に前記対象部位に付与された振動の振動パターンを含む、請求項38に記載の振動付与装置。
  40.  前記記憶部は、前記対象部位に付与された振動パターンの履歴を記憶する、請求項38または39に記載の振動付与装置。
  41.  前記記憶部は、前記ユーザ毎に、前記運動に関する情報、前記対象部位に関する情報、および前記対象部位に付与された振動パターンに関する情報のうちの少なくとも一種類の情報をユーザ情報として記憶する、請求項38~40の何れか一項に記載の振動付与装置。
  42.  前記記憶部は、記憶している前記ユーザ情報と異なる新たなユーザ情報を取得した場合に、前記ユーザ情報を前記新たなユーザ情報に更新して記憶する、請求項41に記載の振動付与装置。
  43.  前記振動部を保持した状態で、前記ユーザに装着される装着部、をさらに備え、
     前記装着部が前記ユーザに装着された状態において、前記振動部は、前記対象部位と対面する、請求項31~42の何れか一項に記載の振動付与装置。
  44.  使用状況に関する情報を表示する表示部、をさらに備える、請求項31~43の何れか一項に記載の振動付与装置。
  45.  前記表示部は、前記補助情報に対応する情報を表示する、請求項44に記載の振動付与装置。
  46.  前記対象部位は、前記ユーザの筋肉である、請求項31~45の何れか一項に記載の振動付与装置。
  47.  前記筋肉は、前記ユーザの大腿部の筋肉である、請求項46に記載の振動付与装置。
  48.  請求項31~47の何れか一項に記載の振動付与装置と、
     前記振動付与装置に接続され、ユーザ毎に、前記運動に関する情報、前記対象部位に関する情報、および前記対象部位に付与された振動パターンに関する情報のうちの少なくとも一種類の情報をユーザ情報として記憶する情報収集装置と、を備える振動付与システム。
  49.  ユーザの体の対象部位に振動を付与する振動付与方法であって、
     前記対象部位を含む部位の運動を促す情報を前記ユーザに報知するステップと、
     前記運動を促す情報を報知した後、前記対象部位に振動を付与するステップと、を含む、振動付与方法。
  50.  前記振動周波数は、30Hz以上500Hz以下である、請求項1に記載の振動付与装置。
  51.  前記振動周波数は、30Hz以上500Hz以下である、請求項13に記載の振動付与方法。
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