WO2019181272A1 - 評価装置、評価方法、及び評価プログラム - Google Patents
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Abstract
評価装置は、被験者の視力を評価するための複数の指標が提示される指標提示部を観察する被験者の注視点の位置を検出する注視点検出部と、注視点検出部の検出結果に基づいて、指標提示部に提示される複数の指標の1つである特定指標に対応する特定領域に注視点が存在するか否かを判定する判定部と、判定部の判定結果に基づいて、被験者の視力を評価する評価部とを備える。
Description
本発明は、評価装置、評価方法、及び評価プログラムに関する。
従来、視力検査においては、視力測定用の指標として例えばランドルト環を被験者に提示し、そのランドルト環の切り欠き部の方向を被験者に答えさせ、被験者の答えが実際の表示と適合しているか否かを判定することで、被験者の視力を評価していた。
しかしながら、上記の手法では、例えば幼児等、ランドルト環の切り欠き部の方向を言葉で伝えることができない被験者に対して視力の評価を行うことが困難であった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、被験者の視力を容易に評価することが可能な評価装置、評価方法、及び評価プログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る評価装置は、被験者の視力を評価するための複数の指標が提示される指標提示部を観察する前記被験者の注視点の位置を検出する注視点検出部と、前記注視点検出部の検出結果に基づいて、前記指標提示部に提示される複数の前記指標の1つである特定指標に対応する特定領域に前記注視点が存在するか否かを判定する判定部と、前記判定部の判定結果に基づいて、前記被験者の視力を評価する評価部とを備える。
本発明に係る評価方法は、被験者の視力を評価するための複数の指標が提示される指標提示部を観察する前記被験者の注視点の位置を検出することと、前記注視点検出部の検出結果に基づいて、前記指標提示部に提示される複数の前記指標の1つである特定指標に対応する特定領域に前記注視点が存在するか否かを判定することと、前記判定部の判定結果に基づいて、前記被験者の視力を評価することとを含む。
本発明に係る評価プログラムは、被験者の視力を評価するための複数の指標が提示される指標提示部を観察する前記被験者の注視点の位置を検出する処理と、前記注視点検出部の検出結果に基づいて、前記指標提示部に提示される複数の前記指標の1つである特定指標に対応する特定領域に前記注視点が存在するか否かを判定する処理と、前記判定部の判定結果に基づいて、前記被験者の視力を評価する処理とをコンピュータに実行させる。
本発明によれば、被験者の視力を容易に評価することができる。
以下、本発明に係る評価装置、評価方法、及び評価プログラムの実施形態を図面に基づいて説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
以下の説明においては、三次元グローバル座標系を設定して各部の位置関係について説明する。所定面の第1軸と平行な方向をX軸方向とし、第1軸と直交する所定面の第2軸と平行な方向をY軸方向とし、第1軸及び第2軸のそれぞれと直交する第3軸と平行な方向をZ軸方向とする。所定面はXY平面を含む。
[第1実施形態]
(視線検出装置)
図1は、第1実施形態に係る視線検出装置100の一例を模式的に示す斜視図である。視線検出装置100は、被験者の視力を評価する評価装置として用いられる。図1に示すように、視線検出装置100は、表示装置101と、ステレオカメラ装置102と、照明装置103とを備える。
(視線検出装置)
図1は、第1実施形態に係る視線検出装置100の一例を模式的に示す斜視図である。視線検出装置100は、被験者の視力を評価する評価装置として用いられる。図1に示すように、視線検出装置100は、表示装置101と、ステレオカメラ装置102と、照明装置103とを備える。
表示装置101は、液晶ディスプレイ(liquid crystal display:LCD)又は有機ELディスプレイ(organic electroluminescence display:OLED)のようなフラットパネルディスプレイを含む。本実施形態において、表示装置101は、表示画面101Sを有する。表示画面101Sは、画像を表示する。本実施形態において、表示画面101Sは、例えば被験者の視力を評価するための指標を表示することにより、当該指標を提示可能な指標提示部である。表示画面101Sは、XY平面と実質的に平行である。X軸方向は表示画面101Sの左右方向であり、Y軸方向は表示画面101Sの上下方向であり、Z軸方向は表示画面101Sと直交する奥行方向である。
ステレオカメラ装置102は、第1カメラ102A及び第2カメラ102Bを有する。ステレオカメラ装置102は、表示装置101の表示画面101Sよりも下方に配置される。第1カメラ102Aと第2カメラ102BとはX軸方向に配置される。第1カメラ102Aは、第2カメラ102Bよりも-X方向に配置される。第1カメラ102A及び第2カメラ102Bはそれぞれ、赤外線カメラを含み、例えば波長850[nm]の近赤外光を透過可能な光学系と、その近赤外光を受光可能な撮像素子とを有する。
照明装置103は、第1光源103A及び第2光源103Bを有する。照明装置103は、表示装置101の表示画面101Sよりも下方に配置される。第1光源103Aと第2光源103BとはX軸方向に配置される。第1光源103Aは、第1カメラ102Aよりも-X方向に配置される。第2光源103Bは、第2カメラ102Bよりも+X方向に配置される。第1光源103A及び第2光源103Bはそれぞれ、LED(light emitting diode)光源を含み、例えば波長850[nm]の近赤外光を射出可能である。なお、第1光源103A及び第2光源103Bは、第1カメラ102Aと第2カメラ102Bとの間に配置されてもよい。
照明装置103は、検出光である近赤外光を射出して、被験者の眼球111を照明する。ステレオカメラ装置102は、第1光源103Aから射出された検出光が眼球111に照射されたときに第2カメラ102Bで眼球111を撮影し、第2光源103Bから射出された検出光が眼球111に照射されたときに第1カメラ102Aで眼球111を撮影する。
第1カメラ102A及び第2カメラ102Bの少なくとも一方からフレーム同期信号が出力される。第1光源103A及び第2光源103Bは、フレーム同期信号に基づいて検出光を射出する。第1カメラ102Aは、第2光源103Bから射出された検出光が眼球111に照射されたときに、眼球111の画像データを取得する。第2カメラ102Bは、第1光源103Aから射出された検出光が眼球111に照射されたときに、眼球111の画像データを取得する。
眼球111に検出光が照射されると、その検出光の一部は瞳孔112で反射し、その瞳孔112からの光がステレオカメラ装置102に入射する。また、眼球111に検出光が照射されると、角膜の虚像である角膜反射像113が眼球111に形成され、その角膜反射像113からの光がステレオカメラ装置102に入射する。
第1カメラ102A及び第2カメラ102Bと第1光源103A及び第2光源103Bとの相対位置が適切に設定されることにより、瞳孔112からステレオカメラ装置102に入射する光の強度は低くなり、角膜反射像113からステレオカメラ装置102に入射する光の強度は高くなる。すなわち、ステレオカメラ装置102で取得される瞳孔112の画像は低輝度となり、角膜反射像113の画像は高輝度となる。ステレオカメラ装置102は、取得される画像の輝度に基づいて、瞳孔112の位置及び角膜反射像113の位置を検出することができる。
図2は、本実施形態に係る視線検出装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示すように、視線検出装置100は、表示装置101と、ステレオカメラ装置102と、照明装置103と、コンピュータシステム20と、入出力インターフェース装置30と、駆動回路40と、出力装置50と、入力装置60とを備える。
コンピュータシステム20と、駆動回路40と、出力装置50と、入力装置60とは、入出力インターフェース装置30を介してデータ通信する。コンピュータシステム20は、演算処理装置20A及び記憶装置20Bを含む。演算処理装置20Aは、CPU(central processing unit)のようなマイクロプロセッサを含む。記憶装置20Bは、ROM(read only memory)及びRAM(random access memory)のようなメモリ又はストレージを含む。演算処理装置20Aは、記憶装置20Bに記憶されているコンピュータプログラム20Cに従って演算処理を実施する。
駆動回路40は、駆動信号を生成して、表示装置101、ステレオカメラ装置102、及び照明装置103に出力する。また、駆動回路40は、ステレオカメラ装置102で取得された眼球111の画像データを、入出力インターフェース装置30を介してコンピュータシステム20に供給する。
出力装置50は、フラットパネルディスプレイのような表示装置を含む。なお、出力装置50は、印刷装置を含んでもよい。入力装置60は、操作されることにより入力データを生成する。入力装置60は、コンピュータシステム用のキーボード又はマウスを含む。なお、入力装置60が表示装置である出力装置50の表示画面に設けられたタッチセンサを含んでもよい。
本実施形態においては、表示装置101とコンピュータシステム20とは別々の装置である。なお、表示装置101とコンピュータシステム20とが一体でもよい。例えば視線検出装置100がタブレット型パーソナルコンピュータを含む場合、そのタブレット型パーソナルコンピュータに、コンピュータシステム20、入出力インターフェース装置30、駆動回路40、及び表示装置101が搭載されてもよい。
図3は、本実施形態に係る視線検出装置100の一例を示す機能ブロック図である。図3に示すように、入出力インターフェース装置30は、入出力部302を有する。駆動回路40は、表示装置101を駆動するための駆動信号を生成して表示装置101に出力する表示装置駆動部402と、第1カメラ102Aを駆動するための駆動信号を生成して第1カメラ102Aに出力する第1カメラ入出力部404Aと、第2カメラ102Bを駆動するための駆動信号を生成して第2カメラ102Bに出力する第2カメラ入出力部404Bと、第1光源103A及び第2光源103Bを駆動するための駆動信号を生成して第1光源103A及び第2光源103Bに出力する光源駆動部406とを有する。また、第1カメラ入出力部404Aは、第1カメラ102Aで取得された眼球111の画像データを、入出力部302を介してコンピュータシステム20に供給する。第2カメラ入出力部404Bは、第2カメラ102Bで取得された眼球111の画像データを、入出力部302を介してコンピュータシステム20に供給する。
コンピュータシステム20は、視線検出装置100を制御する。コンピュータシステム20は、表示制御部202と、光源制御部204と、画像データ取得部206と、入力データ取得部208と、位置検出部210と、曲率中心算出部212と、注視点検出部214と、領域設定部216と、判定部218と、演算部220と、記憶部222と、評価部224と、出力制御部226とを有する。コンピュータシステム20の機能は、演算処理装置20A及び記憶装置20Bによって発揮される。
表示制御部202は、被験者の視力を評価するための複数の指標を表示画面101Sに表示することで、被験者に複数の指標を提示する。表示制御部202は、複数の指標として、同一形状を有する複数の比較指標と、これらの比較指標と形状が相違する相違部分を有する1つの特定指標とを表示画面101Sに表示する。
光源制御部204は、光源駆動部406を制御して、第1光源103A及び第2光源103Bの作動状態を制御する。光源制御部204は、第1光源103Aと第2光源103Bとが異なるタイミングで検出光を射出するように第1光源103A及び第2光源103Bを制御する。
画像データ取得部206は、第1カメラ102A及び第2カメラ102Bを含むステレオカメラ装置102によって取得された被験者の眼球111の画像データを、入出力部302を介してステレオカメラ装置102から取得する。
入力データ取得部208は、入力装置60が操作されることにより生成された入力データを、入出力部302を介して入力装置60から取得する。
位置検出部210は、画像データ取得部206で取得された眼球111の画像データに基づいて、瞳孔中心の位置データを検出する。また、位置検出部210は、画像データ取得部206で取得された眼球111の画像データに基づいて、角膜反射中心の位置データを検出する。瞳孔中心は、瞳孔112の中心である。角膜反射中心は、角膜反射像113の中心である。位置検出部210は、被験者の左右それぞれの眼球111について、瞳孔中心の位置データ及び角膜反射中心の位置データを検出する。また、位置検出部210は、画像データ取得部206で取得された眼球111の画像データに基づいて、表示画面101Sと被験者の眼球111との距離を算出する。
曲率中心算出部212は、画像データ取得部206で取得された眼球111の画像データに基づいて、眼球111の角膜曲率中心の位置データを算出する。
注視点検出部214は、画像データ取得部206で取得された眼球111の画像データに基づいて、被験者の注視点の位置データを検出する。本実施形態において、注視点の位置データとは、三次元グローバル座標系で規定される被験者の視線ベクトルと表示装置101の表示画面101Sとの交点の位置データをいう。注視点検出部214は、眼球111の画像データから取得された瞳孔中心の位置データ及び角膜曲率中心の位置データに基づいて、被験者の左右それぞれの眼球111の視線ベクトルを検出する。視線ベクトルが検出された後、注視点検出部214は、視線ベクトルと表示画面101Sとの交点を示す注視点の位置データを検出する。注視点検出部214は、位置検出部210で検出された表示画面101Sと被験者の眼球111との距離に基づいて、被験者と表示画面101Sとの距離が適正か否かを判定する。被験者と表示画面101Sとの適正な距離の値については、予め記憶部222に記憶させておくことができる。
領域設定部216は、表示装置101の表示画面101Sまたは画像の一部に特定領域を設定する。領域設定部216は、表示画面101Sに表示される画像毎に特定領域を設定することができる。領域設定部216は、画像内の1箇所又は複数箇所に特定領域を設定することができる。
判定部218は、特定領域が表示画面101S又は画像に設定される場合に、注視点の位置の検出結果である位置データに基づいて、注視点が特定領域に存在するか否かを判定し、判定データを出力する。判定部218は、例えば一定時間毎に注視点が特定領域に存在するか否かを判定する。一定時間としては、例えば第1カメラ102A及び第2カメラ102Bから出力されるフレーム同期信号の周期(例えば50[msec]毎)とすることができる。
演算部220は、表示画面101Sに指標が表示されてからの経過時間を検出するタイマを有する。また、演算部220は、判定部218の判定結果に基づいて、特定領域について注視点が存在すると判定された判定回数をカウントする。演算部220は、特定領域について判定回数をカウントするカウンタCを有する。演算部220は、カウンタCのカウント値に基づいて、被験者が特定指標を識別できたか否かを判定する。演算部220は、例えば指標が表示される時間をタイマで測定し、注視点が存在すると判定された判定回数に対応する存在時間を算出する。そして、演算部220は、指標の表示時間に対する存在時間の割合である存在割合を算出する。演算部220は、算出した存在割合が所定値よりも大きい値の場合、被験者が特定指標を識別できたと判定する。また、演算部220は、算出した存在割合が所定値よりも小さい値の場合、被験者が特定指標を識別できなかったと判定する。
評価部224は、被験者の視力を評価し、評価データを求める。評価データは、演算部220の演算結果に基づいて被験者の視力を評価するデータである。評価部224は、演算部220により被験者が特定指標を識別できたと判定される回数をカウントするカウンタAと、被験者が特定指標を識別できなかったと判定される回数をカウントするカウンタBとを有する。評価部224は、カウンタA及びカウンタBのカウント値に基づいて、被験者の視力を評価し、評価データを出力する。
記憶部222は、表示画面101Sに表示させる画像の画像データ、判定部218により出力された判定データ、評価部224から出力された評価データを記憶する。表示画面101Sに表示させる画像は、静止画及び動画を含む。記憶部222は、複数の画像データを記憶する。記憶部222は、画像の表示開始及び表示終了のタイミングを示すデータを記憶する。
記憶部222は、被験者の視力を評価するための複数の指標が提示される指標提示部を観察する被験者の注視点の位置を検出する処理と、注視点検出部の検出結果に基づいて、指標提示部に提示される複数の指標の1つである特定指標に対応する特定領域に注視点が存在するか否かを判定する処理と、判定部の判定結果に基づいて、被験者の視力を評価する処理とをコンピュータに実行させる評価プログラムを記憶する。
出力制御部226は、表示装置101及び出力装置50の少なくとも一方にデータを出力する。本実施形態において、出力制御部226は、表示画面101Sに画像を表示させる。出力制御部226は、複数の画像データから所定の画像データを選択し、当該選択した画像データの画像を表示画面101Sに表示させる。
また、出力制御部226は、注視点が特定領域に存在すると判定部218により判定された場合、表示画面101Sに表示している画像の表示終了のタイミングを制御する。当該表示終了のタイミングを制御することは、例えば予め設定された表示終了のタイミングを変更することを含む。
次に、本実施形態に係る曲率中心算出部212の処理の概要について説明する。曲率中心算出部212は、眼球111の画像データに基づいて、眼球111の角膜曲率中心の位置データを算出する。図4及び図5は、本実施形態に係る角膜曲率中心110の位置データの算出方法を説明するための模式図である。図4は、1つの光源103Cで眼球111が照明される例を示す。図5は、第1光源103A及び第2光源103Bで眼球111が照明される例を示す。
まず、図4に示す例について説明する。光源103Cは、第1カメラ102Aと第2カメラ102Bとの間に配置される。瞳孔中心112Cは、瞳孔112の中心である。角膜反射中心113Cは、角膜反射像113の中心である。図4において、瞳孔中心112Cは、眼球111が1つの光源103Cで照明されたときの瞳孔中心を示す。角膜反射中心113Cは、眼球111が1つの光源103Cで照明されたときの角膜反射中心を示す。角膜反射中心113Cは、光源103Cと角膜曲率中心110とを結ぶ直線上に存在する。角膜反射中心113Cは、角膜表面と角膜曲率中心110との中間点に位置付けられる。角膜曲率半径109は、角膜表面と角膜曲率中心110との距離である。角膜反射中心113Cの位置データは、ステレオカメラ装置102によって検出される。角膜曲率中心110は、光源103Cと角膜反射中心113Cとを結ぶ直線上に存在する。曲率中心算出部212は、その直線上において角膜反射中心113Cからの距離が所定値となる位置データを、角膜曲率中心110の位置データとして算出する。所定値は、一般的な角膜の曲率半径値などから事前に定められた値であり、記憶部222に記憶されている。
次に、図5に示す例について説明する。本実施形態においては、第1カメラ102A及び第2光源103Bと、第2カメラ102B及び第1光源103Aとは、第1カメラ102Aと第2カメラ102Bとの中間位置を通る直線に対して左右対称の位置に配置される。第1カメラ102Aと第2カメラ102Bとの中間位置に仮想光源103Vが存在するとみなすことができる。角膜反射中心121は、第2カメラ102Bで眼球111を撮影した画像における角膜反射中心を示す。角膜反射中心122は、第1カメラ102Aで眼球111を撮影した画像における角膜反射中心を示す。角膜反射中心124は、仮想光源103Vに対応する角膜反射中心を示す。角膜反射中心124の位置データは、ステレオカメラ装置102で取得された角膜反射中心121の位置データ及び角膜反射中心122の位置データに基づいて算出される。ステレオカメラ装置102は、ステレオカメラ装置102に規定される三次元ローカル座標系において角膜反射中心121の位置データ及び角膜反射中心122の位置データを検出する。ステレオカメラ装置102について、事前にステレオ較正法によるカメラ較正が実施され、ステレオカメラ装置102の三次元ローカル座標系を三次元グローバル座標系に変換する変換パラメータが算出される。その変換パラメータは、記憶部222に記憶されている。曲率中心算出部212は、ステレオカメラ装置102で取得された角膜反射中心121の位置データ及び角膜反射中心122の位置データを、変換パラメータを使って、三次元グローバル座標系における位置データに変換する。曲率中心算出部212は、三次元グローバル座標系で規定される角膜反射中心121の位置データ及び角膜反射中心122の位置データに基づいて、三次元グローバル座標系における角膜反射中心124の位置データを算出する。角膜曲率中心110は、仮想光源103Vと角膜反射中心124とを結ぶ直線123上に存在する。曲率中心算出部212は、直線123上において角膜反射中心124からの距離が所定値となる位置データを、角膜曲率中心110の位置データとして算出する。所定値は、一般的な角膜の曲率半径値などから事前に定められた値であり、記憶部222に記憶されている。
このように、光源が2つある場合でも、光源が1つである場合の方法と同様の方法で、角膜曲率中心110が算出される。
角膜曲率半径109は、角膜表面と角膜曲率中心110との距離である。したがって、角膜表面の位置データ及び角膜曲率中心110の位置データが算出されることにより、角膜曲率半径109が算出される。
次に、本実施形態に係る視線検出方法の一例について説明する。図6は、本実施形態に係るキャリブレーション処理の一例を説明するための模式図である。キャリブレーション処理では、被験者に注視させるため、目標位置130が設定される。目標位置130は、三次元グローバル座標系において規定される。本実施形態において、目標位置130は、例えば表示装置101の表示画面101Sの中央位置に設定される。なお、目標位置130は、表示画面101Sの端部位置に設定されてもよい。出力制御部226は、設定された目標位置130に目標画像を表示させる。直線131は、仮想光源103Vと角膜反射中心113Cとを結ぶ直線である。直線132は、目標位置130と瞳孔中心112Cとを結ぶ直線である。角膜曲率中心110は、直線131と直線132との交点である。曲率中心算出部212は、仮想光源103Vの位置データと、目標位置130の位置データと、瞳孔中心112Cの位置データと、角膜反射中心113Cの位置データとに基づいて、角膜曲率中心110の位置データを算出することができる。
次に、注視点検出処理について説明する。注視点検出処理は、キャリブレーション処理の後に実施される。注視点検出部214は、眼111の画像データに基づいて、被験者の視線ベクトル及び注視点の位置データを算出する。図7は、本実施形態に係る注視点検出処理の一例を説明するための模式図である。図7において、注視点165は、一般的な曲率半径値を用いて算出された角膜曲率中心から求めた注視点を示す。注視点166は、キャリブレーション処理で求められた距離126を用いて算出された角膜曲率中心から求めた注視点を示す。瞳孔中心112Cは、キャリブレーション処理において算出された瞳孔中心を示し、角膜反射中心113Cは、キャリブレーション処理において算出された角膜反射中心を示す。直線173は、仮想光源103Vと角膜反射中心113Cとを結ぶ直線である。角膜曲率中心110は、一般的な曲率半径値から算出した角膜曲率中心の位置である。距離126は、キャリブレーション処理により算出した瞳孔中心112Cと角膜曲率中心110との距離である。角膜曲率中心110Hは、距離126を用いて角膜曲率中心110を補正した補正後の角膜曲率中心の位置を示す。角膜曲率中心110Hは、角膜曲率中心110が直線173上に存在すること、及び瞳孔中心112Cと角膜曲率中心110との距離が距離126であることから求められる。これにより、一般的な曲率半径値を用いる場合に算出される視線177は、視線178に補正される。また、表示装置101の表示画面101S上の注視点は、注視点165から注視点166に補正される。
[評価方法]
次に、本実施形態に係る評価方法について説明する。本実施形態に係る評価方法では、上記の視線検出装置100を用いて、視力検査において被験者の視力を評価する。
次に、本実施形態に係る評価方法について説明する。本実施形態に係る評価方法では、上記の視線検出装置100を用いて、視力検査において被験者の視力を評価する。
図8から図10は、表示画面101Sに表示させる指標の一例を示す図である。図8から図10に示す例では、4つの指標70が上下左右に配置された状態である。4つの指標70は、1つのランドルト環71と、3つの円環72とを含む。
図8では、上側にランドルト環71が上側に配置されており、下側、左側、右側に1つずつ円環72が配置されている。なお、ランドルト環71と円環72との位置関係については、これに限定されるものではない。ランドルト環71は、上側、下側、左側、右側のいずれの位置に配置してもよい。
ランドルト環71は、切り欠き部71aを有する。切り欠き部71aは、例えばランドルト環71の右側に配置されるが、これに限定されず、どの部分に配置されてもよい。ランドルト環71は、切り欠き部71aが設けられることにより、他の3つの指標70(円環72)と形状が異なっている。本実施形態において、3つの円環72は、同一形状を有する比較指標である。また、ランドルト環71は、3つの円環72と形状が相違する相違部分を有する特定指標である。この場合、相違部分は、ランドルト環71に形成される切り欠き部71aである。図8に示す指標70(ランドルト環71及び円環72)は、例えば0.1の視力に対応する径に設定される。
図9に示す例では、4つの指標70の大きさが、図8に示す例に比べて小さくなっている。図9では、各指標70の中心位置が図8に示す場合と同一となるように表示される例を示しているが、これに限定されない。また、図9に示す例では、1つのランドルト環71が左側に配置されており、3つの円環72が上側、下側、右側に配置されているが、図8に示す例と同様、ランドルト環71と円環72との位置関係については、これに限定されない。ランドルト環71は、上側、下側、左側、右側のいずれの位置に配置してもよい。図9に示す指標70(ランドルト環71及び円環72)は、例えば0.3の視力に対応する径に設定される。
図10に示す例では、4つの指標70の大きさが、図9に示す例に比べて更に小さくなっている。図10では、各指標70の中心位置が図8及び図9に示す場合と同一となるように表示される例を示しているが、これに限定されない。また、図10に示す例では、1つのランドルト環71が下側に配置されており、3つの円環72が上側、左側、右側に配置されているが、図8及び図9に示す例と同様、ランドルト環71と円環72との位置関係については、これに限定されない。ランドルト環71は、上側、下側、左側、右側のいずれの位置に配置してもよい。図10に示す指標70(ランドルト環71及び円環72)は、例えば1.0の視力に対応する径に設定される。
表示制御部202は、図8から図10に示す態様により、1つのランドルト環71及び3つの円環72を表示画面101Sに表示させる。この場合、ランドルト環71及び円環72の画像データは、例えば1種類のランドルト環71及び円環72の画像データが記憶部222に記憶され、表示画面101Sに表示する際に表示制御部202によって大きさ及び配置が調整されてもよい。また、異なる大きさ毎にランドルト環71及び円環72の画像データが存在し、これらの画像データが記憶部に記憶され、表示画面101Sに表示する際に表示制御部202によって選択されてもよい。
また、図8から図10では、表示画面101Sにおいて、例えば計測後に結果表示される注視点の一例を示しているが、当該注視点Pは、実際には表示画面101Sには表示されない。注視点の位置データの検出は、例えば第1カメラ102A及び第2カメラ102Bから出力されるフレーム同期信号の周期で(例えば50[msec]毎に)実施される。第1カメラ102A及び第2カメラ102Bは、同期して撮像する。
本実施形態では、図8から図10に示す4つの指標70を、サイズが大きい順に被験者に提示し、4つの指標70のうち他とは異なる形状と思う指標70を被験者に見てもらう。その際、被験者の視線を検出し、被験者が特定指標であるランドルト環71を見ているか否かを判定することにより、被験者の視力を評価する。
従来の視力検査では、例えばランドルト環を1つ被験者に提示し、そのランドルト環の切り欠き部の方向を被験者に答えさせ、被験者の答えが実際の表示と適合しているか否かを判定することで、被験者の視力を評価するものである。この方法では、例えば幼児等、ランドルト環の切り欠き部の方向を言葉で伝えることができない被験者に対しては、視力の評価を行うことが困難となる。
これに対して、本実施形態では、被験者がランドルト環71を見ていると判定される場合、被験者がランドルト環71の切り欠き部71aを識別できているとして、被験者の視力を評価する。そのため、被験者がランドルト環の切り欠き部の方向を言葉で伝えることができない場合であっても、視力の評価を容易に行うことが可能となる。
以下、被験者がランドルト環71を見ているか否かの判定について具体的に説明する。図8から図10に示すように、表示画面101Sに指標70が表示される場合、領域設定部216は、特定指標に対応する特定領域を設定する。例えば、図8に示す指標70が表示画面101Sに表示される場合、領域設定部216は、特定指標であるランドルト環71に対応する領域に特定領域75を設定する。領域設定部216は、ランドルト環71の外形に対応する形状となるように特定領域75を設定する。また、領域設定部216は、ランドルト環71を含み当該ランドルト環よりも広い領域に特定領域75を設定する。図8に示す例において、特定領域75は、例えばランドルト環71よりも径が大きい円形状であるが、これに限定されない。
また、例えば図9に示す指標70が表示画面101Sに表示される場合、領域設定部216は、特定指標であるランドルト環71に対応する領域に特定領域76を設定する。図9に示す例では、ランドルト環71の大きさ(径)が図8よりも小さくなっている。また、設定される特定領域76の大きさについても、図8の場合よりも小さくなっている。
また、例えば図10に示す指標70が表示画面101Sに表示される場合、領域設定部216は、特定指標であるランドルト環71に対応する領域に特定領域77を設定する。図10に示す例では、ランドルト環71の大きさ(径)が図9よりも更に小さくなっている。また、設定される特定領域77の大きさについても、図9の場合よりも更に小さくなっている。
なお、図9及び図10に示す例において、特定領域76、77の大きさは、上記に限定されない。例えば、領域設定部216は、特定領域76及び特定領域77の大きさを、特定領域75と同様の大きさとしてもよい。また、領域設定部216は、図8、図9及び図10に示すランドルト環71の大きさの変化に対して、特定領域75、76、77の大きさの変化が小さくてもよい。
上記のように表示画面101Sに指標70が表示され、かつ特定領域75、76、77が設定される場合、判定部218は、被験者の注視点が特定領域75、76、77に存在するか否かをそれぞれ判定し、判定データを出力する。判定部218において注視点が存在すると判定された回数が多いほど、特定領域75、76、77における注視点の存在時間が長いと推定することができる。
被験者は、ランドルト環71を識別できている場合、特定領域75、76、77を注視しようとするため、当該特定領域75、76、77における注視点の存在時間が長くなる。そこで、演算部220は、注視点が特定領域75、76、77に存在すると判定された判定回数をカウンタCによりカウントする。そして、演算部220は、カウンタCのカウント値、つまり特定領域75、76、77における注視点の存在時間の長さに基づいて、被験者がランドルト環71を識別できているか否かを判定する。
この場合、演算部220は、まずカウンタCのカウント値に相当する存在時間を算出する。そして、演算部220は、表示画面101Sに指標を表示した表示時間に対して、算出した存在時間の割合である存在割合を求める。演算部220は、この求めた存在割合が所定値以上であれば被験者がランドルト環71を識別できていると判定し、所定値未満であれば被験者がランドルト環71を識別できていないと判定する。なお、所定値としては、例えば実験結果、シミュレーション結果、実際の評価結果等に基づいて予め設定することができる。
演算部220は、被験者がランドルト環71を識別できているか否かの判定を行う場合には、上記の存在割合に加えて、又は上記の存在割合に代えて、特定領域75、76、77における注視点の存在時間、つまり、カウンタCのカウント値自体を基準としてもよい。
また、演算部220は、被験者の注視点が特定領域75、76、77の内外を往復した回数等に応じて判定を行ってもよい。被験者が単に表示画面101S上で無作為に注視点を移動させた結果、上記存在割合及びカウント値が所定値よりも多くなる場合がある。したがって、このような場合を排除するため、例えば、上記存在割合及びカウント値が所定値よりも多い場合であっても、被験者の注視点が特定領域75、76、77の内外を往復する回数が所定値よりも多い場合には、被験者が表示画面101S上で無作為に注視点を移動させただけであるとして、ランドルト環71を識別できていないと判定してもよい。
また、視線検出装置100のオペレータ側に表示画面101Sに対応する表示画面を別途設けて、当該表示画面に被験者の注視点の位置、カウンタCのカウント値等を表示させてもよい。この構成において、オペレータは、表示画面を観察することにより、被験者がランドルト環71を識別できているか否かを判定し、判定結果を入力してもよい。この場合、演算部220は、上記の割合、カウンタ値、及び注視点往復回数に関わらず、オペレータによる入力結果に従って、被験者がランドルト環71を識別できているか否かの判定を行う。
本実施形態では、同一サイズの指標70について、被験者に複数回(N回、Nは例えば2以上の整数)提示して測定を行う。そして、N回のうちランドルト環71を識別できていると判定された回数が先に50%以上となった場合には、当該サイズの指標70に対応する視力を有すると評価する。また、N回のうちランドルト環71を識別できていないと判定された回数が先に50%以上となった場合には、当該サイズの指標70に対応する視力を有しないと評価する。
そこで、評価部224は、演算部220において被験者がランドルト環71を識別できていると判定された回数をカウンタAによってカウントする。また、評価部224は、演算部220において被験者がランドルト環71を識別できていないと判定された回数をカウンタBによってカウントする。そして、評価部224は、カウンタAのカウント値が先にN/2以上となるか、カウンタBのカウンタ値が先にN/2以上となるかをそれぞれ判定する。
評価部224は、カウンタAのカウント値が先にN/2以上となった場合、被験者が当該サイズの指標70に対応する視力を有すると判定し、指標70のサイズを1段階小さくして再び測定を行わせる。評価部224は、最小サイズの指標70を表示した場合においてカウンタAのカウント値がN/2以上となった場合、当該最小サイズの指標70に対応する視力を有すると評価し、評価データを出力する。
また、評価部224は、カウンタBのカウント値が先にN/2以上となった場合、被験者が当該サイズに対応する視力を有しないと判定し、当該サイズよりも1段階大きいサイズの指標に対応する視力が被験者の視力であると評価する。評価部224は、最大サイズの指標70を表示した場合においてカウンタBのカウント値が先にN/2以上となった場合、被験者が最大サイズの指標70に対応する視力を有しないと判定し、評価データを出力する。
なお、表示制御部202は、1つのランドルト環71及び3つの円環72を表示画面101Sに表示させる態様に限定されず、1つの円環72及び3つのランドルト環71を表示画面101Sに表示させる態様であってもよい。この場合、3つのランドルト環71が比較指標となり、1つの円環72が特定指標となる。
また、表示制御部202は、ランドルト環71及び円環72を含む指標70に限定されず、他の種類の指標を表示画面101Sに表示させてもよい。図11及び図12は、表示画面101Sに表示させる指標の他の例を示す図である。図11に示す例では、4つの指標80が上下左右に配置された状態である。4つの指標80は、1つのE状指標(Eチャート)81と、3つの矩形状指標82とを含む。図11では、上側にE状指標81が配置されており、下側、左側、右側に1つずつ矩形状指標82が配置されている。
図11では、E状指標81は、切り欠き部81aを有する。切り欠き部81aは、例えばE状指標81の右側に配置される。E状指標81は、切り欠き部81aが設けられることにより、他の3つの指標80(矩形状指標82)と形状が異なっている。本実施形態において、3つの矩形状指標82は、同一形状を有する比較指標である。また、E状指標81は、3つの矩形状指標82と形状が相違する相違部分を有する特定指標である。この場合、相違部分は、E状指標81に形成される切り欠き部81aである。
図12に示す例では、4つの指標90が上下左右に配置された状態である。4つの指標90は、1つのP状指標91と、3つのF状指標92とを含む。図12では、上側にP状指標91が配置されており、下側、左側、右側に1つずつF状指標92が配置されている。
図12では、P状指標91は、接続部91aを有する。接続部91aは、例えばP状指標91において右側に突出する湾曲部分である。P状指標91は、接続部91aが設けられることにより、他の3つの指標90(F状指標92)と形状が異なっている。本実施形態において、3つのF状指標92は、同一形状を有する比較指標である。また、P状指標91は、3つのF状指標92と形状が相違する相違部分を有する特定指標である。この場合、相違部分は、P状指標91に形成される接続部91aである。
領域設定部216は、例えば図11に示す指標80が表示画面101Sに表示される場合、E状指標81に対応する領域に特定領域85を設定する。領域設定部216は、例えば図12に示す指標90が表示画面101Sに表示される場合、P状指標91に対応する領域に特定領域95を設定する。
図11及び図12に示す例において、領域設定部216は、特定領域75を、例えばそれぞれE状指標81、及びP状指標91に沿った形状としているが、これに限定されず、円形、矩形等の一定の形状であってもよい。また、図11及び図12では、表示画面101Sにおいて、例えば計測後に結果表示される注視点の一例を示しているが、当該注視点Pは、実際には表示画面101Sには表示されない。
図13は、被験者の視力を評価する評価方法の一例を示すフローチャートである。以下の説明においては、表示画面101Sに指標70を表示する場合を例に挙げて説明するが、これに限定されるものではなく、指標80、指標90等の他の指標を表示する場合においても同様の説明が可能である。
図13に示すように、表示制御部202は、表示画面101Sに表示する指標70の種類及びサイズを設定する(ステップS101)。ステップS101において、表示制御部202は、例えば被験者に対して初回の測定を行う場合には、最大サイズの指標70を設定することができる。また、被験者に対して初回の測定を行う場合、オペレータが被験者に対して大まかな測定を行い、当該測定結果に基づいて指標70のサイズを手動で設定してもよい。この場合の大まかな測定について説明する。まず、オペレータが表示画面101Sに最大サイズの指標70を提示する。そして、視線検出装置100側の表示装置を確認することにより、被験者が指標を見分けることができたか否かをオペレータが判定する。オペレータは、被験者が指標を見分けることができたと判定する場合、例えば指標のサイズを1段階ずつ小さくして被験者に提示する。オペレータは、被験者が最も小さいサイズの指標70を見分けることができたと判定する場合、上記のステップS101において設定する指標70のサイズを、当該最も小さいサイズに設定することができる。また、オペレータは、被験者が指標を見分けることができないと判定する場合、上記のステップS101において設定する指標70のサイズを、最後に提示したサイズよりも例えば1段階大きいサイズに設定することができる。また、この大まかな測定については、以下に説明する手順により行ってもよい。
指標が設定された後、評価部224は、カウンタA及びカウンタBのカウンタ値を0にリセットする(ステップS102)。カウンタA及びカウンタBのカウンタ値がリセットされた後、表示制御部202は、設定された種類及びサイズの指標70を表示画面101Sに表示させることで被験者に提示する(ステップS103)。ステップS103において、表示制御部202は、設定した指標70を表示画面101Sに表示させることにより、指標70を被験者に提示する。
演算部220は、被験者が指標70のうちランドルト環71を識別できているか否かを判定する(ステップS104)。以下、図14を参照して、ステップS104における演算部220の処理内容を具体的に説明する。図14は、図13に示すステップS104における処理の一例を示すフローチャートである。
図14に示すように、まず、演算部220は、タイマをリセットする(ステップS201)。その後、注視点検出部214により注視点を検出し(ステップS202)、被験者と表示画面101Sとの距離が適正範囲外か否かを判定する(ステップS203)。距離が適正範囲外であると判定された場合(ステップS203のYes)、表示制御部202は、ステップS201以降の処理を繰り返し行わせる。一方、距離が適正範囲外ではない、つまり、距離が適正であると判定された場合(ステップS203のNo)、判定部218は、注視点が特定領域に存在するか否かを判定する(ステップS204)。ステップS204において、判定部218は、被験者の視点が特定領域(最大サイズの指標70の場合は、特定領域75)に存在する場合、カウンタCのカウンタ値を+1とする。また、ステップS204において、演算部220は、カウンタCのカウント値に相当する存在時間を算出する。また、演算部220は、表示画面101Sに指標を表示した表示時間に対する存在時間の割合である存在割合を求める。なお、表示制御部202は、オペレータ側の表示装置が設けられる場合、被験者の視点や、カウンタCのカウント値や、当該カウント値に相当する存在時間、存在割合等を当該オペレータ側の表示画面に表示させてもよい(ステップS205)。
次に、演算部220は、タイマの値が所定値に到達したか否か、つまり、表示画面101Sに指標70を表示する表示時間が予め設定された時間となったか否かを判定する(ステップS206)。タイマの値が所定値に到達していないと判定された場合(ステップS206のNo)、演算部220は、ステップS202以降の処理を繰り返し行わせる。
一方、タイマの値が所定値に到達したと判定された場合(ステップS206のYes)、表示制御部202は、指標の提示を中止する(ステップS207)。そして、演算部220は、被験者がランドルト環71を識別できたか否かを判定する(ステップS208)。ステップS208において、演算部220は、算出した存在割合、カウント値等が所定値以上であれば被験者がランドルト環71を識別できていると判定し、所定値未満であれば被験者がランドルト環71を識別できていないと判定する。被験者がランドルト環71を識別できていると判定された場合(ステップS208のYes、図13のステップS104のYes)、以下に説明するステップS105の処理に移る。また、被験者がランドルト環71を識別できていないと判定された場合(ステップS208のNo、図13のステップS104のNo)、以下に説明するステップS109の処理に移る。
まず、被験者がランドルト環71を識別できていると判定された場合の処理について説明する。図13に示すように、被験者がランドルト環71を識別できていると判定された場合、評価部224は、カウンタAのカウント値を+1とする(ステップS105)。その後、評価部224は、同一サイズの指標70を提示する回数をN(Nは例えば2以上の整数)とすると、カウンタAのカウント値がN/2以上であるか否かを判定する(ステップS106)。カウンタAのカウント値がN/2以上ではないと判定された場合(ステップS106のNo)、ステップS102に戻って処理を行わせる。この場合、表示画面101Sに表示されている指標70と同一サイズの指標70についての測定が再度行われる。カウンタAのカウント値がN/2以上と判定された場合(ステップS106のYes)、評価部224は、表示画面101Sに表示される指標70のサイズが最小か否かを判定する(ステップS107)。サイズが最小ではないと判定された場合(ステップS107のNo)、評価部224は、1段階小さいサイズの指標70を設定して(ステップS108)、ステップS102に戻って処理を行わせる。この場合、表示画面101Sに表示されている指標70よりも1段階小さいサイズの指標70についての測定が行われる。また、サイズが最小であると判定された場合(ステップS107のYes)、評価部224は、最小サイズの指標70に対応する視力を有すると評価し(ステップS111)、評価データを保存する(ステップS112)。
次に、被験者がランドルト環71を識別できていないと判定された場合の処理について説明する。この場合、評価部224は、カウンタBのカウント値を+1とする(ステップS109)。その後、評価部224は、カウンタBのカウント値がN/2以上であるか否かを判定する(ステップS110)。カウンタBのカウント値がN/2以上ではないと判定された場合(ステップS110のNo)、ステップS102に戻って処理を行わせる。この場合、表示画面101Sに表示されている指標70と同一サイズの指標70についての測定が再度行われる。カウンタBのカウント値がN/2以上と判定された場合(ステップS110のYes)、評価部224は、表示画面101Sに表示されている指標70のサイズよりも1段階大きいサイズの指標70に対応する視力が被験者の視力であると評価する(ステップS111)。なお、評価部224は、最大サイズの指標70を表示した場合においてカウンタBのカウント値がN/2以上となった場合、被験者が最大サイズの指標70に対応する視力を有しないと評価する(ステップS111)。その後、評価部224は、評価した評価データを保存する(ステップS112)。
なお、上記の説明においては、被験者の注視点がランドルト環71に対応する特定領域75、76、77に存在するか否かをそれぞれ判定し、判定結果に基づいてランドルト環71を識別できているか否かを判定する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。図15から図17は、被験者が指標を識別できているか否かを判定する他の例を説明するための図である。図15は指標70の例を示し、図16は指標80の例を示し、図17は指標90の例を示す。
図15に示す例において、領域設定部216は、特定指標であるランドルト環71に対応する特定領域75を設定する。これに加えて、領域設定部216は、特定領域75内に相違領域78を設定する。相違領域78は、ランドルト環71が円環72と相違する相違部分である切り欠き部71aに対応する領域である。
また、図16に示す例において、領域設定部216は、特定指標であるE状指標81に対応する特定領域85を設定する。これに加えて、領域設定部216は、特定領域85内に相違領域88を設定する。相違領域88は、E状指標81が矩形状指標82と相違する相違部分である切り欠き部81aに対応する領域である。
また、例えば図17に示す例において、領域設定部216は、特定指標であるP状指標91に対応する特定領域95を設定する。これに加えて、領域設定部216は、特定領域95内に相違領域98を設定する。相違領域98は、P状指標91がF状指標92と相違する相違部分である接続部91aに対応する領域である。
被験者の注視点が特定指標の相違部分に存在する場合には、被験者が特定指標の相違部分を識別できていると判断することができる。そのため、特定指標の他の部分に注視点が存在する場合に比べて、被験者が特定指標をより明確に識別していると判断することができる。
これを踏まえて、判定部218は、被験者の注視点が特定領域75、85、95に存在するか否かをそれぞれ判定する際に、被験者の注視点が相違領域78、88、98に存在するか否かを判定してもよい。この場合、演算部220は、カウンタCとは別個のカウンタDを有する構成とし、判定部218によって被験者の注視点が相違領域78、88、98に存在すると判定された判定回数をカウンタDによりカウントする。演算部220は、カウンタDのカウント値、つまり相違領域78、88、98おける注視点の存在時間の長さに基づいて、被験者が特定指標の相違部分を識別できているか否かを判定する。この場合、演算部220は、注視点の存在時間の長さが所定値以上であれば、被験者が特定指標の相違部分を識別できていると判定することができる。
被験者が特定指標の相違部分を識別できていると判定された場合、評価部224は、被験者が当該サイズの指標よりも数段高い視力を有すると判定し、例えば指標のサイズを複数段階小さくして再び測定を行わせることができる。この場合、何段階サイズを小さくするかについては、予め設定しておくことができる。なお、この場合に例えばn段階小さいサイズを表示させるように設定されているとすると、その段階で表示画面101Sに表示されている指標のサイズが最小から数えてn番目以下のサイズである場合には、評価部224は、例えば最小サイズの指標について測定を行わせることができる。
図18は、被験者の視力を評価する評価方法の他の例を示すフローチャートである。ステップS101からステップS112までの処理は、上記同様であるため、図示及び説明を省略する。ステップS104において、被験者がランドルト環71を識別できていると判定された場合(ステップS104のYes)、演算部220は、被験者が特定指標の相違部分を識別できたか否かを判定する(ステップS113)。ステップS113において、演算部220は、被験者の注視点が相違領域78、88、98に存在すると判定された判定回数をカウンタDによりカウントする。そして、演算部220は、カウンタDのカウント値に基づいて、被験者が特定指標の相違部分を識別できているか否かを判定する。被験者が特定指標の相違部分を識別できていないと判定された場合(ステップS113のNo)、評価部224は、上記のステップS105(図13参照)以降の処理を行わせる。
また、被験者が特定指標の相違部分を識別できたと判定された場合(ステップS113のYes)、評価部224は、表示画面101Sに表示される指標70のサイズが最小か否かを判定する(ステップS114)。サイズが最小ではないと判定された場合(ステップS114のNo)、評価部224は、複数段階小さいサイズの指標を設定して(ステップS115)、上記のステップS102(図13参照)に戻って処理を行わせる。ステップS115において、評価部224は、例えばn段階小さいサイズを表示させるように設定されているとすると、その段階で表示画面101Sに表示されている指標のサイズが最小から数えてn番目以下のサイズである場合には、評価部224は、例えば最小サイズの指標を設定する。また、その段階で表示画面101Sに表示されている指標のサイズが最小から数えて2番目のサイズである場合には、評価部224は、最小サイズの指標、つまり、1段階小さいサイズの指標を設定する。一方、ステップS114においてサイズが最小であると判定された場合(ステップS114のYes)、評価部224は、最小サイズの指標に対応する視力を有すると評価して、上記のステップS111(図13参照)以降の処理を行わせる。なお、被験者が特定指標の相違部分を識別できているかに基づいて視力を評価する上記の処理は、上記のステップS101(図13参照)の前に被験者の視力について大まかな測定を行う場合に実行してもよい。
以上のように、本実施形態に係る視線検出装置100は、被験者の視力を評価するための複数の指標70が提示される表示画面101Sを観察する被験者の注視点の位置を検出する注視点検出部214と、注視点検出部214の検出結果に基づいて、表示画面101Sに提示される複数の指標70の1つである特定指標(ランドルト環71)に対応する特定領域75に注視点Pが存在するか否かを判定する判定部218と、判定部218の判定結果に基づいて、被験者の視力を評価する評価部224とを備える。
この構成によれば、被験者の視点を検出することにより、被験者が複数の指標70の中から特定指標であるランドルト環71を識別できているか否かの判定を容易に行うことができる。これにより、視線検出装置100は、ランドルト環の切り欠き部の方向を言葉で伝えることができない被験者に対しても、被験者の視力を容易に評価することが可能となる。
また、本実施形態に係る視線検出装置100において、判定部218の判定結果に基づいて、注視点が特定領域75に存在する存在時間を示す時間データを算出する演算部220を更に備え、評価部224は、時間データに基づいて被験者の視力を評価する。これにより、被験者の視力をより高精度に評価することが可能となる。
また、本実施形態に係る視線検出装置100において、複数の指標が、同一形状を有する複数の比較指標と、比較指標と形状が相違する相違部分を有する1つの特定指標とを有し、判定部218は、特定指標のうち相違部分に対応する相違領域78、88、98に注視点Pが存在するか否かを判定し、評価部224は、相違領域78、88、98に注視点Pが存在するか否かの判定結果に基づいて、被験者の視力を評価する。これにより、被験者の視力とその段階で表示画面101Sに表示されている指標に対応する視力との差が大きい場合に、検査時間を短縮することができる。
[第2実施形態]
図19は、第2実施形態に係る視線検出装置150の一例を模式的に示す斜視図である。本実施形態に係る視線検出装置150は、被験者の視力を評価する評価装置として用いられる。第1実施形態に係る視線検出装置100では、被験者に指標を提示させる際、表示画面101Sに表示させる構成であったが、本実施形態に係る視線検出装置150は、指標70が配置されたシート160を被験者に見せることにより、被験者に指標70を提示する構成である。
図19は、第2実施形態に係る視線検出装置150の一例を模式的に示す斜視図である。本実施形態に係る視線検出装置150は、被験者の視力を評価する評価装置として用いられる。第1実施形態に係る視線検出装置100では、被験者に指標を提示させる際、表示画面101Sに表示させる構成であったが、本実施形態に係る視線検出装置150は、指標70が配置されたシート160を被験者に見せることにより、被験者に指標70を提示する構成である。
本実施形態に係るシート160は、例えば矩形状であるが、これに限定されず、三角形、円形等、他の形状であってもよい。シート160には、第1実施形態と同様の指標70が配置されている。指標70は、例えばシート160に印刷された構成であってもよいし、接着剤や磁石等によりシート160に貼り付けられた構成であってもよい。シート160には、シート160を識別するためのICタグ163が設けられている。なお、ICタグ163に代えて、例えば2次元コード等が形成されてもよい。シート160は、指標の種類、サイズ、対応する視力、特定指標が配置される位置等に応じて、複数枚用意される。複数枚のシート160は、それぞれ外形が同一形状となっている。
視線検出装置150は、シート160を被験者に提示するための提示部151と、ステレオカメラ装置102と、照明装置103とを備える。また、視線検出装置150は、図示を省略するが、第1実施形態と同様に、コンピュータシステム(20)と、入出力インターフェース装置(30)と、駆動回路(40)と、出力装置(50)と、入力装置60とを備える。なお、上記の括弧内の数字は、第1実施形態において対応する構成の符号を示している。これらの構成については、本実施形態において図示を省略するが、第1実施形態と同様の符号を付して説明する。
提示部151は、例えば矩形の板状であり、シート160を立て掛け可能である。提示部151は、シート160を支持する支持部材152と、シート160のICタグ163を読み取るためのタグ読み取り部153とを有する。支持部材152は、例えばシート160の側部及び底部を支持する位置に配置されるが、これに限定されず、シート160の形状に応じた形状とすることができる。支持部材152は、提示部151の一定の位置にシート160を位置決めした状態で支持する。
タグ読み取り部153は、シート160に設けられたICタグ163を読み取り、その結果をコンピュータシステム20に送信する。コンピュータシステム20は、タグ読み取り部153の読み取り結果に基づいて、提示部151に提示されているシート160についての情報を抽出する。なお、シート160についての情報は、例えば記憶部222に記憶させておくことができる。この場合、例えばシート160に示された指標70の種類、サイズ、対応する視力、特定指標であるランドルト環71が配置される位置、等の情報が記憶部222に記憶される。
本実施形態では、図19に示すシート160を、指標70のサイズが大きい順に被験者に提示し、第1実施形態と同様に、4つの指標70のうち他とは異なる形状と思う指標70を被験者に見てもらう。その際、被験者の視線を検出し、被験者が特定指標であるランドルト環71を見ているか否かを判定することにより、被験者の視力を評価する。
本実施形態において、領域設定部216は、特定指標に対応する特定領域を設定する。例えば、図19に示すシート160が提示部151に提示される場合、領域設定部216は、タグ読み取り部153の読み取り結果に基づいて、記憶部222から当該シート160についての情報を抽出する。そして、領域設定部216は、抽出した情報のうち、例えば指標70のサイズ、及びランドルト環71が配置される位置の情報に基づいて、ランドルト環71に対応する領域に特定領域75を設定する。
判定部218は、被験者の注視点が特定領域75に存在するか否かをそれぞれ判定し、判定データを出力する。演算部220は、注視点が特定領域75に存在すると判定された判定回数をカウンタCによりカウントする。そして、演算部220は、カウンタCのカウント値に基づいて、被験者がランドルト環71を識別できているか否かを判定する。
評価部224は、演算部220において被験者がランドルト環71を識別できていると判定された回数をカウンタAによってカウントし、被験者がランドルト環71を識別できていないと判定された回数をカウンタBによってカウントする。そして、評価部224は、第1実施形態と同様に、カウンタA及びカウンタBのカウント値に基づいて被験者の視力を評価し、評価データを出力する。
以上のように、本実施形態に係る視線検出装置150は、複数の指標70が配置されたシート160を被験者に提示し、被験者の視点を検出することにより、被験者が複数の指標70の中から特定指標であるランドルト環71を識別できているか否かの判定を容易に行うことができる。これにより、視線検出装置150は、ランドルト環の切り欠き部の方向を言葉で伝えることができない被験者に対しても、被験者の視力を容易に評価することが可能となる。
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。例えば、上記実施形態では、特定指標と比較指標とが上下左右に配置された状態で被験者に提示される場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。
図20及び図21は、指標の変形例を示す図である。図20及び図21に示す指標170は、ランドルト環171と、円状指標172と、四角状指標173と、三角状指標174と、星状指標175とを有する。これら5つの指標170は、ランドルト環171が中央に配置され、ランドルト環171を中心として上下左右に他の4つの指標170が配置されている。ランドルト環171は、他の4つの指標170が配置される上下左右のいずれかの方向に切り欠き部を有する。ランドルト環171以外の4つの指標170のうち、ランドルト環171の切り欠き部が形成された方向に配置される指標170が特定指標となる。したがって、図20及び図21に示す例では、ランドルト環171の上方に配置される円状指標172が特定指標となる。
図20は、第1実施形態に係る視線検出装置100を用いる場合において、表示画面101Sに指標170が表示された状態を示している。この場合、領域設定部216は、表示制御部202によって表示されるランドルト環171の切り欠き部の方向に配置される指標170に対応する領域に特定領域176を設定する。
図21は、第2実施形態に係る視線検出装置150を用いる場合において、本体シート260及びスライドシート262により指標170が提示された状態を示している。本体シート260は、中央部に窓部261を有しており、窓部261に対して上下左右に他の4つの指標170が配置されている。
スライドシート262は、帯状に形成され、切り欠き部の方向が異なる4つのランドルト環171が長手方向に並んだ状態で配置されている。図21では、右向きのランドルト環171aと、上向きのランドルト環171bと、下向きのランドルト環171cと、左向きのランドルト環171dとが図中の右から左に並んで配置されている。スライドシート262には、各ランドルト環171が配置される位置に対応して、ICタグ263が設けられている。図21では、右向きのランドルト環171aに対応するICタグ262aと、上向きのランドルト環171bに対応するICタグ262bと、下向きのランドルト環171cに対応するICタグ262cと、左向きのランドルト環171dに対応するICタグ262dとが設けられている。各ICタグ263には、ランドルト環171のサイズ、切り欠き部の方向、対応する視力等の情報が記憶される。
スライドシート262は、被験者から見て本体シート260の窓部261の裏側(提示部151側)に配置され、窓部261の枠内にランドルト環171が収まるように上下方向の位置が調整されている。スライドシート262は、左右にスライド可能に設けられる。スライドシート262を左右にスライドさせることにより、窓部261から見えるランドルト環171の切り欠き部の方向が切り替わるようになっている。
視線検出装置150は、スライドシート262のICタグ263を読み取るタグ読み取り部153Aを有する。タグ読み取り部153Aは、枠内に配置されるランドルト環171に対応するICタグ263を読み取り可能な位置に設けられる。タグ読み取り部153Aは、読み取り結果をコンピュータシステム20に送信する。これにより、コンピュータシステム20は、窓部261の枠内に配置されるランドルト環171の切り欠き部の方向等の情報を認識することができる。この場合、領域設定部216は、認識したランドルト環171の情報に基づいて、窓部261内のランドルト環171の切り欠き部の方向に配置される指標170に対応する領域に特定領域176を設定する。
なお、図21では、スライドシート262に4つのICタグ263を設ける構成としたが、これに限定されない。例えばスライドシート262にはICタグ263を1つ配置し、提示部151側にはスライドシート262をスライドさせる際にICタグ263が移動する経路上にタグ読み取り部153Aを複数配置してもよい。この場合、ICタグ263には4つのランドルト環171についての情報を記憶させておき、どのタグ読み取り部153Aで読み取ったかに応じて、ランドルト環171を識別することができる。
図20及び図21に示す構成において、判定部218は、被験者の注視点が特定領域176に存在するか否かをそれぞれ判定し、判定データを出力する。演算部220は、注視点が特定領域176に存在すると判定された判定回数をカウンタCによりカウントする。そして、演算部220は、カウンタCのカウント値に基づいて、被験者がランドルト環171の切り欠き部の方向を識別できているか否かを判定する。
評価部224は、演算部220において被験者がランドルト環171の切り欠き部の方向を識別できていると判定された回数をカウンタAによってカウントし、被験者がランドルト環71の切り欠き部の方向を識別できていないと判定された回数をカウンタBによってカウントする。そして、評価部224は、第1実施形態と同様に、カウンタA及びカウンタBのカウント値に基づいて被験者の視力を評価し、評価データを出力する。
このように、ランドルト環の切り欠き部の方向を言葉で伝えることができない被験者に対して、多様な手法で視点を検出することができる。これにより、被験者がランドルト環171の切り欠き部の方向を識別できているか否かの判定を容易に行うことができ、被験者の視力を容易に評価することが可能となる。
20…コンピュータシステム、70,80,90,170…指標、71,171,171a,171b,171c,171d…ランドルト環、71a,81a…切り欠き部、72…円環、75,76,77,85,95,176…特定領域、78,88,98…相違領域、81…E状指標、82…矩形状指標、91…P状指標、91a…接続部、92…F状指標、100,150…視線検出装置、101…表示装置、101S…表示画面、151…提示部、152…支持部材、153,153A…タグ読み取り部、160…シート、163,262a,262b,262c,262d,263…ICタグ、172…円状指標、173…四角状指標、174…三角状指標、175…星状指標、202…表示制御部、214…注視点検出部、216…領域設定部、218…判定部、220…演算部、222…記憶部、224…評価部、226…出力制御部、260…本体シート、261…窓部、262…スライドシート
Claims (5)
- 被験者の視力を評価するための複数の指標が提示される指標提示部を観察する前記被験者の注視点の位置を検出する注視点検出部と、
前記注視点検出部の検出結果に基づいて、前記指標提示部に提示される複数の前記指標の1つである特定指標に対応する特定領域に前記注視点が存在するか否かを判定する判定部と、
前記判定部の判定結果に基づいて、前記被験者の視力を評価する評価部と
を備える評価装置。 - 前記判定部の判定結果に基づいて、前記注視点が前記特定領域に存在する存在時間を示す時間データを算出する演算部を更に備え、
前記評価部は、前記時間データに基づいて前記被験者の視力を評価する
請求項1に記載の評価装置。 - 複数の前記指標は、同一形状を有する複数の比較指標と、前記比較指標と形状が相違する相違部分を有する1つの前記特定指標と、を有し、
前記判定部は、前記特定指標のうち前記相違部分に対応する相違領域に前記注視点が存在するか否かを判定し、
前記評価部は、前記相違領域に前記注視点が存在するか否かの判定結果に基づいて、前記被験者の視力を評価する
請求項1又は請求項2に記載の評価装置。 - 被験者の視力を評価するための複数の指標が提示される指標提示部を観察する前記被験者の注視点の位置を検出することと、
前記注視点検出部の検出結果に基づいて、前記指標提示部に提示される複数の前記指標の1つである特定指標に対応する特定領域に前記注視点が存在するか否かを判定することと、
前記判定部の判定結果に基づいて、前記被験者の視力を評価することと
を含む評価方法。 - 被験者の視力を評価するための複数の指標が提示される指標提示部を観察する前記被験者の注視点の位置を検出する処理と、
前記注視点検出部の検出結果に基づいて、前記指標提示部に提示される複数の前記指標の1つである特定指標に対応する特定領域に前記注視点が存在するか否かを判定する処理と、
前記判定部の判定結果に基づいて、前記被験者の視力を評価する処理と
をコンピュータに実行させる評価プログラム。
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- 2018-03-23 JP JP2018056409A patent/JP2019166101A/ja active Pending
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2019
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ARE THESE THE HARDEST BRAINTEASERS YET? NOW SIX PICTURES WITH HIDDEN SYMBOLS ARE LEAVING THE WEB BAFFLED, 10 August 2016 (2016-08-10), XP055636290, Retrieved from the Internet <URL:https://www.dailymail.co.uk/femail/article-3731484/Are-hardest-brainteasers-SIX-pictures-hidden-symbols-leaving-web-baffled.html> [retrieved on 20190320] * |
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