WO2018189844A1 - 運転制御方法及び運転制御装置 - Google Patents

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Definitions

  • an obstacle around the vehicle is detected using the detection result of the detection device 50.
  • the control device 10 determines whether or not the traveling of the first route can be continued based on the detected obstacle information.
  • the obstacle includes other vehicles. There may be a case where another vehicle traveling on the same lane as the own vehicle prevents the continuation of the own vehicle, and another vehicle that travels on a lane different from the own vehicle may prevent the continuation of the own vehicle. For example, consider a scene where the host vehicle is executing a driving plan including a lane change for a right turn.
  • route recalculation (hereinafter also referred to as “reroute”) is performed.
  • reroute route recalculation
  • the continuity of operation control (automatic operation) is not maintained. Since the driving plan has been canceled once, some behavior change occurs in the vehicle as the driving control is switched. The passenger feels uncomfortable with such changes in vehicle behavior.
  • the control device 10 determines that the travel of the first route cannot be continued when it is determined that the planned branching or merging operation for the travel of the first route cannot be performed.
  • the branching or merging operation in the operation plan is an operation control necessary for continuing the traveling of the first route.
  • step S105 the control device 10 calculates a target position serving as a reference for vehicle operation control.
  • Each target position includes a target horizontal position (target X coordinate) and a target vertical position (target Y coordinate).
  • the target position is a position that avoids approaching or contacting with obstacles.
  • a target route is obtained by connecting one or more calculated target coordinates and the current position of the vehicle V1.

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Abstract

走行レーンの識別情報を含まない第1地図MP1を有する地図情報300を参照し、車両V1の現在位置から目的地に至る第1経路を算出し、車両V1に第1経路RT1を走行させる運転計画を立案し、車両コントローラ70に運転計画を実行させる際に、車両の周囲において検出された障害物情報に基づいて第1経路RT1の走行継続の可否を判断し、第1経路RT1の走行継続ができないと判断された場合には、第1経路RT1とは異なる第2経路RT2を算出し、第1経路RT1とは異なる他の経路に進入する第1地点X1,X2よりも上流側の第2地点P1を通過するときに第2経路RT2を走行させる運転計画を実行させる運転制御方法を提供する。

Description

運転制御方法及び運転制御装置
 本発明は、運転計画方法及び運転計画装置に関する。
 ラウンドアバウト内における案内ルートから逸脱したときには、案内ルートの表示を更新しないナビゲーション装置が知られている(特許文献1)。
特開2016-138866号
 従来の技術では、経路を逸脱したときには、交差点などの案内ポイントを通過した後に経路の探索を開始するため、リルート処理が遅れるという問題がある。
 本発明が解決しようとする課題は、経路の走行継続ができない場合に行われるリルート処理の遅延を防止することである。
 本発明は、経路の走行継続の可否を予測し、実際に走行継続ができなくなる前にリルート処理を行うことにより上記課題を解決する。
 本発明によれば、経路の走行継続ができない場合に行われるリルート処理の遅延を防止できる。
本実施形態に係る運転制御システムのブロック構成図である。 本実施形態の地図情報の一例を説明するための図である。 本実施形態の地図情報の一態様を示す図である。 本実施形態のレーンチェンジ処理を説明するための第1図である。 本実施形態のレーンチェンジ処理を説明するための第2図である。 本実施形態のレーンチェンジ処理を説明するための第3図である。 本実施形態のレーンチェンジ処理を説明するための第4図である。 本実施形態の運転制御手順を示すフローチャートである。 本実施形態のリルート処理を説明するフローチャートである。 本実施形態の他のレーンチェンジ処理を説明するための第1図である。 本実施形態の他のレーンチェンジ処理を説明するための第2図である。
 以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、本発明に係る車両の運転制御装置を、車両に搭載された運転制御システムに適用した場合を例にして説明する。本発明の運転制御装置の実施の形態は限定されず、車両側と情報の授受が可能な携帯端末装置に適用することもできる。運転制御装置、運転制御システム、及び携帯端末装置は、いずれも演算処理を実行するコンピュータである。
 図1は、運転制御システム1のブロック構成を示す図である。本実施形態の運転制御システム1は、運転制御装置100と車載装置200とを備える。本実施形態の運転制御装置100は通信装置20を有し、車載装置200は通信装置40を有し、両装置は有線通信又は無線通信により互いに情報の授受を行う。
 まず、車載装置200について説明する。
 本実施形態の車載装置200は、検出装置50と、センサ60と、車両コントローラ70と、駆動装置80と、操舵装置90と、出力装置110と、ナビゲーション装置120とを備える。車載装置200を構成する各装置は、相互に情報の授受を行うためにCAN(Controller Area Network)その他の車載LANによって接続されている。
 以下、車載装置200を構成する各装置についてそれぞれ説明する。
 検出装置50は、他車両などの対象物の存在及びその存在位置を検出する。特に限定されないが、本実施形態の検出装置50はカメラ51を含む。本実施形態のカメラ51は、例えばCCD等の撮像素子を備えるカメラである。本実施形態のカメラ51は自車両に設置され、自車両の周囲を撮像し、自車両の周囲に存在する対象車両を含む画像データを取得する。
 本実施形態のカメラ51は、自車両の後方に高さhの位置に、光軸が水平から下向きに角度θとなるように自車両に取り付けられている。カメラ51は、この位置から自車両V1の後方の所定領域を所定の画角Qで撮像する。カメラ51の画角Qは、自車両が走行する走行レーンに加えて、その左右の走行レーンについても撮像可能な画角Qに設定されている。カメラ51の撮像画像には、自車両の後方の画像を含む。
 検出装置50は、取得した画像データを処理し、自車両に対する対象物の位置又は距離を算出する。検出装置50は、対象物の経時的な位置変化から自車両と対象物の相対速度及び相対加速度を算出する。画像データに基づく自車両と他車両との位置関係の導出処理、その経時的な変化量に基づく速度情報の導出処理については、本願出願時に知られている手法を適宜に用いることができる。
 なお、本実施形態の検出装置50はレーダー装置52を用いてもよい。レーダー装置52としては、ミリ波レーダー、レーザーレーダー、超音波レーダーなどの出願時に知られた方式のものを用いることができる。
 本実施形態のセンサ60は、操舵角センサ61、車速センサ62を備える。操舵角センサ61は、自車両の操舵量、操舵速度、操舵加速度などの操舵情報を検出し、車両コントローラ70、運転制御装置100へ送出する。車速センサ62は、自車両の車速、加速度を検出し、車両コントローラ70、運転制御装置100へ送出する。
 本実施形態の車両コントローラ70は、エレクトリックコントロールユニット(Electric Control Unit, ECU)などの車載コンピュータであり、車両の運転状態を電子的に制御する。本実施形態の車両としては、電動モータを走行駆動源として備える電気自動車、内燃機関を走行駆動源として備えるエンジン自動車、電動モータ及び内燃機関の両方を走行駆動源として備えるハイブリッド自動車を例示できる。なお、電動モータを走行駆動源とする電気自動車やハイブリッド自動車には、二次電池を電動モータの電源とするタイプや燃料電池を電動モータの電源とするタイプのものも含まれる。
 本実施形態の駆動装置80は、自車両の駆動機構を備える。駆動機構には、上述した走行駆動源である電動モータ及び/又は内燃機関、これら走行駆動源からの出力を駆動輪に伝達するドライブシャフトや自動変速機を含む動力伝達装置、及び車輪を制動する制動装置などが含まれる。駆動装置80は、運転者のアクセル操作及びブレーキ操作による入力信号、車両コントローラ70又は運転制御装置100から取得した制御信号に基づいてこれら駆動機構の各制御信号を生成し、車両の加減速を含む運転制御を実行する。駆動装置80に制御情報を送出することにより、車両の加減速を含む運転制御を自動的に行うことができる。なお、ハイブリッド自動車の場合には、車両の走行状態に応じた電動モータと内燃機関とのそれぞれに出力するトルク配分も駆動装置80に送出される。
 制御装置10から制御情報を取得した車両コントローラ70は、駆動装置80及び操舵装置90を制御して、目標経路に沿って自車両V1を走行させる。車両コントローラ70は、検出装置50により検出された道路形状や、ナビゲーション装置120の道路情報及び地図情報300が記憶するレーンマークモデルを用いて、自車両が走行レーンに対して所定の横位置を維持しながら走行するように操舵装置90の制御を行う。本実施形態の操舵装置90は、ステアリングアクチュエータを備える。ステアリングアクチュエータは、ステアリングのコラムシャフトに取り付けられるモータ等を含む。操舵装置90は、車両コントローラ70から取得した制御信号、又は運転者のステアリング操作により入力信号に基づいて車両の操舵制御を実行する。車両コントローラ70は、操舵角センサ61から取得した操舵角、車速センサ62から取得した車速、およびステアリングアクチュエータの電流の情報に基づいて、操舵制御量を算出し、ステアリングアクチュエータに電流指令を送ることで、自車両が目標の横位置を走行するように制御を行う。なお、自車両V1の横位置を制御する方法として、上述した操舵装置90を用いる他、駆動装置80及び/又は制動装置81を用いて左右の駆動輪の回転速度差により自車両V1の走行方向(すなわち、横位置)を制御してもよい。その意味において、車両の「操舵」とは、操舵装置90による場合の他、駆動装置80及び/又は制動装置81による場合も含む趣旨である。
 本実施形態のナビゲーション装置120は、自車両の現在位置から目的地までの経路を算出し、後述する出力装置110を介して経路案内情報を出力する。ナビゲーション装置120は、位置検出装置121と、読み込み可能な地図情報300を備える。位置検出装置121は、グローバル・ポジショニング・システム(Global Positioning System, GPS)を備え、走行中の車両の走行位置(緯度・経度)を検出する。ナビゲーション装置120は、地図情報300を参照し、位置検出装置121により検出された自車両の現在位置に基づいて、自車両が走行する道路リンクを特定する。
 ナビゲーション装置120の地図情報300は、後述する運転制御装置100が備える地図情報300と共通する。地図情報300は、ナビゲーション装置120に設けてもよいし、運転制御装置100に設けてもよい。地図情報300については後述する。
 以下、本実施形態の運転制御装置100について説明する。
 図1に示すように、本実施形態の運転制御装置100は、制御装置10と、通信装置20と、出力装置30とを備える。通信装置20は、車載装置200との情報の授受を行う。
 運転制御装置100は、ドライバの運転操作を支援する制御を実行する。制御装置10はドライバの操舵操作を支援する。経路に基づいて横方向(車幅方向)の移動量及び/又は移動速度を算出し、移動量に応じた操舵角に基づいて操舵装置90の制御を補助する。制御装置10はドライバのアクセル操作及びブレーキ操作を支援する。縦方向(車長方向)の移動量及び/又は移動速度を算出し、移動量及び/又は移動速度に応じた駆動装置80及び/又は制動装置81の制御を補助する。
 運転制御装置100の制御装置10は、自車両の運転制御を実行させるプログラムが格納されたROM(Read Only Memory)12と、このROM12に格納されたプログラムを実行することで、運転制御装置100として機能する動作回路としてのCPU(Central Processing Unit)11と、アクセス可能な記憶装置として機能するRAM(Random Access Memory)13と、を備えるコンピュータである。本実施形態の制御装置10は、上記機能を実現するためのソフトウェアと、上述したハードウェアの協働により各機能を実行する。
 運転制御装置100の制御装置10は、地図情報300を備える。
 本実施形態の地図情報300について説明する。
 地図情報300は、第1地図MP1と第2地図MP2とを含む。第1地図MP1は、第2地図MP2よりも精度が高い地図である。第1地図MP1は走行レーンの識別情報を含み、第2地図MP1は走行レーンの識別情報を含まない。
 図2は第1地図MP1と第2地図MP2の情報の内容と、これらを使用した場合に実現できる運転制御の内容を示す。第1地図MP1は、第1地図MP1の領域を示す境界情報を含む。この境界情報を用いると、現在位置又は経路上の各地点が第1地図MP1の領域内に属するか否かを判断できる。第1領域と第2領域との境界が明確に定義されていない場合は、幹線道路と市街地道路との道路種別により境界を定義してもよい。幹線道路は第1領域とし、それ以外の市街地道路は第2領域と定義することができる。幹線道路については第1地図MP1が作成されている可能性が高いからである。地図情報の構造としては、第1地図MP1は第1領域のみについて作成されるが、第2地図MP2は第1領域および第2領域を含む全領域について作成される。第1領域について第1地図MP1が存在するときには、第2地図MP2の第1領域に対応する領域は利用せず、第1領域以外の第2領域についてのみ利用する。第1領域について第2地図MP2が存在する場合には、第1領域の第2地図MP2を利用することは可能である。
 第1地図MP1は、二次元情報と三次元情報を有する。第1地図MP1は、道路情報、道路属性情報、道路の上り/下り情報を有する。第1地図MP1は、単一の各レーンを特定する識別情報と、各レーンの接続先のレーンを識別する接続先レーン情報とを有する。レーンを特定する識別情報により、制御装置10は、将来走行するレーンを予測することができる。
 運転制御は、認知、判断、操作の処理を基本とする。認知処理は、地図情報だけではなく、カメラ、レーダーセンサ、姿勢センサなどによる検知情報を用いるが、地図情報の精度は認知処理の精度に影響を与える。
 人間の操作を求めることなく車両が自動的に経路を走行する高レベルの自動運転を行うためには、車両が将来走行する走行レーンについての正確な認知が必要である。自動運転を可能にする前方予測(認知)を正確に行うためには、高精度のデジタル地図情報(高精度地図、ダイナミックマップ)が必要である。つまり、高いレベルの自動運転を実行するためには、少なくともレーンを識別することが可能な第1地図MP1が必要となる。
 「自動運転」という用語には広い意味がある。「自動運転」といっても、ドライバがステアリング操作から一時的に解放されるレベルの自動運転から、乗員が全く運転操作をしなくても目的地まで車両が自動的に移動するレベルの自動運転(完全自動運転)までさまざまである。本明細書においては、ステアリング操作からドライバが一時的にまたは一部の走行エリアにおいて解放される運転制御を自動運転レベルが低いと定義し、乗員が全く運転操作をしなくても目的地まで車両が自動的に移動する運転制御を自動運転レベルが最も高いと定義する。乗員に要求する操作が少ないほど自動運転レベルが高くなると判断する。
 運転制御の内容と自動運転レベルとを図2に示す。自動運転レベルが高い運転制御としては、1)交差点運転制御、2)合流・分岐運転制御、3)レーンチェンジ運転制御がある。これらの自動運転レベルの高い(人間の判断の必要性が低い)運転制御は、高い認知レベルを必要とする。このため、これらの運転制御は、高精度地図情報である第1地図MP1が必要である。
 図2は、自動運転レベルが低い運転制御として、4)レーンキープ運転制御を示す。レーンキープ運転制御は、現在走行中のレーンを逸脱しないように車両の横位置を制御する。この運転制御は、将来走行する車両の前方を正確に推測するというレベルの認知を必要としない。このため、この運転制御は、高精度地図情報である第1地図MP1を必要とせずに、第2地図MP2を用いて実行可能である。なお、5)ドライバによる運転支援を行うための制御は、ドライバの操作をアシストするものであり、ドライバの操作を前提とする。自動運転レベルが最も低い運転制御として位置付けることができる。
 第1地図MP1を使用して行う第1運転制御は、車両の進行方向のレーン予測結果を用いた自動運転によるレーンチェンジ運転制御を含み、第2運転制御は、レーンチェンジ運転制御を含まない。第1地図MP1と第1運転制御の内容が対応づけられ、第2地図MP2と第2運転制御の内容が対応づけられているので、参照する地図の変更に応じて、自動運転レベルの異なる運転制御を実施できる。第2運転制御として、定速走行運転、車間距離キープ運転、先行車両追従運転などを含めてもよい。もちろん、これらは、第1運転制御としても実行できる。
 自動運転において、制御装置10は、少なくともレーンごとの識別情報を含む高精度地図である第1地図MP1を用いて車両の位置を推定し、車両の走行レーン、車両の将来の走行レーンを判断し、走行レーンにおける障害物や走行路の状況を判断し、状況に応じて車両の横位置(操舵・操舵量・操舵速度)と車両の縦位置(アクセル・ブレーキの操作・操作量・操作速度)を制御することにより、自動運転を実行する。
 現在走行中のレーンから隣接するレーンに移動する、現在走行中のレーンから右左折をするという運転制御をするためには、自車両が将来走行するレーンを予測し、レーンの接続関係を認知する必要がある。各レーンを識別する情報を備えた第1地図MP1を用いることにより、自車両が将来走行するレーンを正確に予測できる。目的地に至る経路を自動的に運転するため、つまり、目的地に向かうためのレーンチェンジ、交差点の通過、合流・分岐点の通過を自動運転により行うためには、自車両が将来走行するレーンの識別は必須である。制御装置10が、自動運転により運転計画を実行するためには、将来走行するレーンを正確に認知する必要があり、そのためには、各レーンの識別情報を含む第1地図MP1が必要である。
 他方、レーンキープ(レーン逸脱防止)運転制御は、撮像画像などを利用して、現在乃至直近に自車両が走行しているレーンが識別できれば実行可能である。レーンキープ運転制御をするためには、複数のレーンを含む道路が識別できればよい。レーンキープ運転制御は、各レーンの識別情報を含まない第2地図MP2を用いて実行することができる。図2に示すように、第2地図MP2は、レーン識別情報と、レーンごとの接続先レーンの情報を含まない。また、第2地図MP2は三次元位置情報を含まない。
 レーンキープ運転制御は、車両が走行している走行レーンを認識し、走行レーンのレーンマークの位置と自車両の位置とが所定の関係を維持するように、車両の動きを制御する。レーンマークは、路面に描かれた線図であってもよいし、レーンの路肩側に存在するガードレール、縁石、歩道、二輪車専用道路などの道路構造物、標識、店舗、街路樹などの構造物であってもよい。
 自動運転の実施には、少なくともレーン識別情報を備えた高精度地図が必要であるが、すべての領域においてレーン識別情報を付した高精度地図を作成するためには莫大な費用及び労力がかかる。国内、世界の全地域について高精度地図が作成されるということは現実的ではない。自動運転制御の説明をする際には全地域の高精度地図が実験的又は仮想的に存在することが前提とされているが、実際に利用される地図情報は高精度地図と非高精度地図が混在したものとならざるを得ない。交通量の多い領域、自動運転を実施する領域、幹線道路についてのみ高精度地図を採用することもできる。本実施形態の地図情報は、異なる領域における第1地図MP1と第2地図MP2とを含む一つの地図であってもよいし、別の地図データとして第1地図MP1と第2地図MP2を備えてもよい。第2地図データMP2は第1領域および第2領域を含む全領域の地図(非高精度の地図)を備えていてもよい。
 図3は、地図情報300の一例を示す。図3に示す地図情報300は第1領域の第1地図MP1と、第1領域以外の第2領域の第2地図MP2とを含む。地図情報300の第1地図MP1は、幹線道路を含み、幹線道路に囲まれた第1領域の高精度地図である。
 地図情報300は、道路情報を含む。道路情報は、リンク毎に、道路種別、道路幅、道路形状、追い越しの可否(隣接レーンへの進入の可否)などの属性を含む。第1地図MP1の道路情報は、各リンクについて、各レーンの属性を記憶する。道路情報は、相対的に低速で走行する属性のレーンと、相対的に高速で走行する属性のレーン(追い越し車線)とを識別する。第1地図MP1の道路情報は、各レーンの相対的な位置を含む。道路情報は、各レーンのそれぞれについて、道路の最右側のレーンである、道路の最左側のレーンである、何番目のレーンである、レーン左右に他のレーンが存在する、という属性を含む。
 上述のように、地図情報300の精度に応じて実施可能な運転制御と実施不可能な運転制御がある。一例ではあるが、図2は、第1地図MP1と第2地図MP2において、それぞれ実施が可能な運転制御を示す。第1地図MP1を用いた場合には、技術的な困難性が最も高いと思われる交差点運転制御、合流・分岐運転制御と、これらの運転制御の基礎となるレーンチェンジ運転制御の実施が可能となる。第2地図MP2を用いた場合には、これら3つの運転制御の実施は難しい。制御装置10には、第1地図MP1を用いた運転制御を実行する能力を備えることが求められることはいうまでもない。
 技術的に簡易な(自動運転レベルの低い)レーンキープ運転制御は、第1地図MP1及び第2地図MP2のいずれを用いても実行可能である。また、第1地図MP1及び第2地図MP2のいずれを用いた場合であっても、ドライバの意思に基づく運転を支援する(ドライバが運転操作を決定し、操作を補助する)モードは、実行可能である。
 次に、制御装置10の処理を説明する。
 制御装置10は、車両の目的地を取得する。目的地は乗員の入力により特定されてもよいし、過去の履歴に基づいて運転制御装置100が指定してもよい。
 制御装置10は、第1地図MP1を参照して、車両の現在位置から目的地に至る経路を算出する。制御装置10は、高度な運転制御(自動運転)を実行することを前提に、第1地図MP1を用いた経路を算出する。第1地図MP1に含まれない経路については、第2地図MP2を用いて経路を算出してもよい。経路の演算は出願時に知られた経路探索手法を用いる。
 制御装置10は、目的地に至る第1経路を算出する。制御装置10は、車両に第1経路を走行させる運転計画を立案する。運転計画は車両コントローラ70に送出され、車両コントローラ70により実行される。車両コントローラ70の制御内容については先に説明した。
 運転計画が車両コントローラ70に実行される際には、検出装置50の検出結果を用いて、車両の周囲の障害物を検出する。制御装置10は、検出された障害物情報に基づいて、第1経路の走行継続の可否を判断する。障害物は、他車両を含む。自車両と同じレーンを走行する他車両が自車両の走行継続を阻む場合もあるし、自車両とは異なるレーンを走行する他車両が自車両の走行継続を阻む場合もある。例えば、自車両が右折のためにレーンチェンジを含む運転計画を実行している場面を検討する。自車両が右側レーンに移動しようとするが、変更先のレーンに他車両が多数連なっている(渋滞している)場合においては、自車両は他車両を障害物として検出するので、レーンチェンジを実行できない。レーンチェンジができないと、右折が実行できない。右折が実行できないまま、その右折ポイントを通過してしまうと、自車両は第1経路に従った走行をすることができなくなる。運転計画は、経路を前提に立案されるものであるので、経路の走行継続ができないと判断されると運転計画は中止となる。運転計画の実行処理が中止された場合には、再度前提となる経路を算出する必要がある。運転計画は経路を基準に立案されるからである。通常、運転計画の実行が中止された後に、経路の再計算(以下「リルート」ともいう。)が行われる。しかし、再度立案された運転計画が実行できたとしても、運転制御(自動運転)の連続性は保たれない。一度、運転計画は中止されているため、運転制御の切り替えに伴い車両には何かしらの挙動変化が生じる。このような車両の挙動変化に乗員は違和感を覚える。
 制御装置10は、第1経路の走行継続ができないと判断した場合には、第1経路とは異なる第2経路を予め算出し、第1経路とは異なる他の経路に進入する第1地点よりも上流側の第2地点を通過するタイミングにおいて経路を切り替える。制御装置10は、車両が第1経路を逸脱する(異なる他の経路に進入する)第1地点よりも、上流側の第2地点を通過するタイミングにおいて第1経路ではなく、第2経路を走行させる運転計画を実行させる。第1経路に基づく運転制御が中止される前に、第1経路とは異なる第2経路に基づく運転制御を開始する。
 制御装置10は、第1経路の走行継続の可否を判断する。制御装置10は、1経路の走行のために計画されたレーンチェンジ運転ができないと判断された場合に、第1経路の走行継続ができないと判断する。運転計画におけるレーンチェンジは、第1経路の走行継続に必要な運転制御である。レーンチェンジができないことに基づいて第1経路の走行継続を予測することにより、事前にリルート処理の準備をすることができる。
 制御装置10は、第1経路の走行のために計画された右左折運転ができないと判断された場合に、第1経路の走行継続ができないと判断する。運転計画における右左折運転は、第1経路の走行継続に必要な運転制御である。右左折運転ができないことに基づいて第1経路の走行継続を予測することにより、事前にリルート処理の準備をすることができる。
 制御装置10は、第1経路の走行のために計画された分岐又は合流運転ができないと判断された場合に、第1経路の走行継続ができないと判断する。運転計画における分岐又は合流運転は、第1経路の走行継続に必要な運転制御である。分岐又は合流運転ができないことに基づいて第1経路の走行継続を予測することにより、事前にリルート処理の準備をすることができる。
 図4A~図4Dに基づいて、リルート処理を説明する。
 図4Aは、車両V1の第1経路RT1に基づく運転計画を示す。車両V1はレーンL1を走行する。実行中の運転計画は、レーンL1からレーンL2へレーンチェンジを行い、分岐経路であるレーンL3への移動を求める。図4Bは、検出された車両周囲の状況を示す。図4Bに示すように、車両V1の前方であって、車両V1が走行するレーンL1に隣接する他のレーンL2には他車両V21,V22が走行している状態においては、他車両V21.V22は、車両V1がレーンL1からレーンL2へ移動するレーンチェンジを阻む。
 図4Cは、第2地点P1を示す。制御装置10は、他車両V21,V22の存在により、第1経路RT1の走行継続ができないと判断した場合には、第2地点P1を設定する。
 第2地点P1は、新たな第2経路に基づく運転計画の実行開始地点として設定できる。
 制御装置10は、車両V1が第1経路RT1には含まれない他の経路RTXに進入する第1地点X1よりも上流側の第2地点P1を設定する。第1地点X1は、経路の進行方向に沿う位置により定義される。第1地点X1は、第1経路RT1が最終的にレーンL3へ移動するために、レーンL2へ移動を開始する地点である。この地点において、レーンチェンジを阻む事象(他車両V21,V22の存在)が解消しない場合には、第1経路に基づく運転計画は中止される。第2地点P1は、経路逸脱により運転制御が中止される地点よりも上流側の地点である。制御装置10は、経路逸脱により運転制御が中止される前に、第2経路RT2を算出し、第2経路RT2に基づく運転計画を立案し、それを実行する。
 図4Dに示すように、制御装置10は、第2地点よりも上流側において、第1経路RTとは異なる第2経路RT2を算出する。第2経路RT2は、レーンL3に移動できなかった第1経路RT1の目的地への経路を考慮し、次のランプにおける分岐レーンに移動する経路である。制御装置10は、第2地点P1を通過するタイミングにおいて、第2経路に基づく運転計画の実行を開始する。
 制御装置10は、第1経路RT1の走行継続ができないと判断された場合には、第1経路RT1とは異なる第2経路RT2を事前に算出し、第1経路RT1とは異なる他の経路に進入する(第1経路RT1から外れる)第1地点X1よりも上流側の第2地点P1を通過するときには第2経路RT2に基づく運転計画の実行を開始させる。通常、運転計画の経路を外れる(逸脱する)と、その運転計画に基づく運転制御は中止されてしまうが、本実施形態の運転制御装置100は、運転制御を継続できる。第1経路RT1に基づく運転計画に従う運転制御が中止される前に、第2経路RT2に基づく運転計画の実行を開始するので、乗員が期待する運転制御を継続することができる。実行中の運転計画が中止されることにより、違和感や不信感を乗員に覚えさせない。
 制御装置10は、車両V1が第1経路RT1の走行継続をした場合に、車両V1に所定量以上の挙動変化が生じる地点であって、車両V1の現在位置に最も近い地点を第2地点P1として設定する。図4Dに示すように、第1経路RT1の走行継続には、レーンL1からレーンL2へレーンチェンジする必要がある。レーンL2へのレーンチェンジは分岐レーンL3への移動のためである。分岐レーンL3への移動は第3地点X2までに実行されなければならない。車両V1が分岐レーンL3,第3地点X2に接近するほど、レーンL2への移動時の操舵量・操舵速度は大きくなる。制御装置10は、車両V1に所定量以上の挙動変化が生じる地点であって、現在の車両に最も近い点(上流側の地点)を第2地点とする。つまり、レーンチェンジが不可能になる第3地点X2になるだけ接近した地点でリルートを実行する。これにより、車両の挙動変化が所定量以上となる直前まで第1経路RTに基づく運転計画の実行を試行できる。他方、車両の挙動変化が所定量を超える乱暴なレーンチェンジを行われないようにすることができる。挙動変化が所定量以上となるようなレーンチェンジが行われることを防止して、挙動変化が抑制された滑らかな動きで自動運転を継続することができる。
 なお、第2経路の算出は、走行レーンの識別情報を含まない第2地図MP2を参照して算出することができる。先述したとおり、本実施形態における運転計画の変更においては、第1経路の走行継続の可否判断から第2地点に至るまでに、新たな第2経路に基づく運転計画が実行されていなければならないので、各処理の所要時間の短縮は重要な課題である。第2経路の算出に費やされる時間の短縮も例外なく要求される。制御装置10は、相対的に時間を要する経路探索については、データ量の少ない第2地図MP2を用いる。制御装置10は、第2地図MP2に基づいて探索した第2経路が含まれる第1地図MP1を参照して、第2経路を車両に走行させる運転計画を立案する。つまり、第2地図MP2上で求めた第2経路を、第1地図MP1に当てはめて、第1地図MP1を用いて将来走行するレーンの予測を行う。これにより、第1経路の運転計画から第2経路の運転計画に移行するリルート処理の時間を短縮しつつ、高度な運転制御を継続することができる。
 続いて、本実施形態の運転制御装置100の制御手順を、図5に基づいて説明する。なお、各ステップでの処理の具体的な内容は、上述したとおりであるため、ここでは処理の流れを中心に説明する。
 ステップS101において、制御装置10は、車両V1の現在位置を含む自車情報を取得する。自車情報は、自車両V1の車速・加速度を含んでもよい。ステップS102において、制御装置10は、現在位置を含む領域の地図情報300を読み込む。地図情報300は、第1地図MP1と第2地図MP2を含む。
 ステップS103において、制御装置10は、現在位置から目的地に至る経路を算出する。制御装置10は、第1地図MPに属する第1経路に基づいて第1経路を算出する。地図情報300が第1地図MP1と第2地図MP2とを有する場合には、地図の精度に応じて運転制御を切り替えた運転計画を立案することもできる。経路のうち第1地図MP1に属する第1経路を走行するときには第1運転制御を設定し、経路のうち第2地図MP2に属する第2経路を走行するときには第1運転制御よりも自動運転レベルが低い第2運転制御を設定してもよい。第1運転制御は第2運転制御よりも自動運転レベル、つまり人間の操作を必要としない程度が高い。具体的に、車両の進行方向のレーン予測結果を用いた自動運転によるレーンチェンジ運転制御を含み、第2運転制御は、レーンチェンジ運転制御を含まない。制御装置10は、第1経路から第2経路に遷移するときに、第1運転制御から自動運転レベルが低い第2運転制御に運転制御を切り替える。本実施形態では、自動的な運転制御を基本とするので、第1地図MP1を用いた経路探索を行う。
 ステップS104において、制御装置10は、検出装置50から対象物の検出結果を取得する。対象物の検出結果は、他車両の位置の情報を含む。制御装置10は、他車両などの対象物を、車両が回避すべき障害物として認識する。
 ステップS105において、制御装置10は、車両の運転制御の基準となる目標位置を算出する。各目標位置は、目標横位置(目標X座標)と目標縦位置(目標Y座標)とを含む。目標位置は、障害物との接近・接触を避けた位置とする。算出された一又は複数の目標座標と車両V1の現在位置とを結ぶことにより、目標経路を求める。
 ステップ106において、制御装置10は、自車両V1の現在の横位置とステップS105で取得した目標横位置との比較結果に基づいて、横位置に関するフィードバックゲインを算出する。
 ステップS107において、制御装置10は、自車両V1の実際の横位置と、現在位置に対応する目標横位置と、ステップS106のフィードバックゲインとに基づいて、目標横位置上を自車両V1に移動させるために必要な操舵角や操舵角速度等に関する目標制御値を算出する。ステップS112において、制御装置10は、目標制御値を車載装置200に出力する。これにより、自車両V1は、目標横位置により定義される目標経路上を走行する。
 ステップS109において、制御装置10は、経路に沿う目標縦位置を算出する。ステップS110において、制御装置10は、自車両V1の現在の縦位置、現在位置における車速及び加減速と、現在の縦位置に対応する目標縦位置、その目標縦位置における車速及び加減速との比較結果に基づいて、縦位置に関するフィードバックゲインを算出する。そして、ステップS111において、制御装置10は、目標縦位置に応じた車速および加減速度と、ステップS110で算出された縦位置のフィードバックゲインとに基づいて、縦位置に関する目標制御値が算出される。
 ここで、縦方向の目標制御値とは、目標縦位置に応じた加減速度および車速を実現するための駆動機構の動作(エンジン自動車にあっては内燃機関の動作、電気自動車系にあっては電動モータ動作を含み、ハイブリッド自動車にあっては内燃機関と電動モータとのトルク配分も含む)およびブレーキ動作についての制御値である。たとえば、エンジン自動車にあっては、制御機能は、現在および目標とするそれぞれの加減速度および車速の値に基づいて、目標吸入空気量(スロットルバルブの目標開度)と目標燃料噴射量を算出し、これを駆動装置80へ送出する。なお、制御機能は、加減速度および車速を算出し、これらを車両コントローラ70へ送出し、車両コントローラ70において、これら加減速度および車速を実現するための駆動機構の動作(エンジン自動車にあっては内燃機関の動作、電気自動車系にあっては電動モータ動作を含み、ハイブリッド自動車にあっては内燃機関と電動モータとのトルク配分も含む)およびブレーキ動作についての制御値をそれぞれ算出してもよい。
 ステップS112において、制御装置10は、ステップS111で算出された縦方向の目標制御値を、車載装置200に出力する。車両コントローラ70は、操舵制御及び駆動制御を実行し、自車両に目標横位置及び目標縦位置によって定義される目標経路上を走行させる。ステップS109~S112の処理は、先述したステップS105~S107,S112と同様に、目標縦位置を取得する度に繰り返し、取得した目標横位置のそれぞれについての制御値を車載装置200に出力する。
 ステップS113において、車両コントローラ70は、制御装置10の指令に従い運転制御を実行する。
 ステップS114において、制御装置10は、ドライバがステアリング操作等をしたか否か、ドライバの操作介入の有無を判断する。ドライバの操作が検出されなければ、ステップS101へ戻り、新たな対象領域の設定、目標経路の算出及び運転制御を繰り返す。他方、ドライバが操作をした場合には、ステップS115に進み、運転制御を中断する。運転制御を中断した場合には、その旨を乗員に報知する。
 図6は、図5に示すステップS113の運転計画の実行時におけるリルート処理を説明するフローチャートである。ステップS201において、制御装置10は、第1経路の走行継続の可否を判断する。ステップS202において第1経路の走行継続が可能である場合には、ステップS203に進み、第1経路に基づく運転計画に従い自動的な運転制御を継続する。ステップS202において第1経路の走行継続が不可能である場合には、ステップS204に進み、走行中のレーンの走行を継続する。ステップS205において、制御装置10は、第1経路とは異なる第2経路を算出する。
 ステップS206において、制御装置10はリルートの実行条件が充足されているか否かを判断する。リルートの実行条件とは、1)レーンチェンジする地点までの距離が所定値以下である、2)交差点までの距離が所定値以下である、3)レーンチェンジ又は右左折を行った場合に車両の挙動の変化が所定値以上である、及び4)レーンチェンジ運転を実行する地点又は右左折運転を実行する地点まで他車両(障害物)が存在することの4つの条件のうち一つ以上を充足する場合に、リルート処理を実行する。
 図7A及び図7Bに基づいて処理を説明する。
 図7Aに示すように、自車両V1が第1経路RT1を走行するためには、左側レーンにレーンチェンジ運転をし、交差点で左折する必要がある。しかし、他車両V21,V22,V23が交差点まで並んでいる(渋滞している)ため、自車両V1のレーンチェンジを許さない。制御装置10は、次の交差点で左折するという第2経路RTを算出する。レーンチェンジができず、第1経路RT1とは異なる第2経路RT2に進入する第2地点P1において、制御装置10は、第2経路RTを実行させる運転計画の実行を開始する。図7Bに示すように、制御装置10は、次の交差点に向かう第2経路RT2を自車両V1に走行させる。
 本発明の実施形態の運転制御装置100は、以上のように構成され動作するので、以下の効果を奏する。
[1]本実施形態の運転制御方法は、第1経路RT1の走行継続ができないと判断された場合には、第1経路RT1とは異なる第2経路RT2を事前に算出し、第1経路RT1とは異なる他の経路に進入する(第1経路RT1から外れる)第1地点X1よりも上流側の第2地点P1を通過するきには第2経路RT2に基づく運転計画を実行させる。通常、運転計画の経路を外れると、その運転計画に基づく運転制御は中止されてしまうが、本運転制御方法によれば、運転制御を継続することができる。第1経路RT1に基づく運転計画に従う運転制御が中止される前に、第2経路RT2に基づく運転計画の実行を開始するので、乗員が期待する運転制御を継続することができる。実行中の運転計画が中止されることにより、乗員に違和感・不信感を覚えさせない。実行中の運転計画における第1経路から外れても、途切れることなく、自動運転(運転制御)を継続できる。
[2]本実施形態の運転制御方法において、車両V1が第1経路RT1の走行継続をした場合に、車両V1に所定量以上の挙動変化が生じる地点であって、車両V1の現在位置に最も近い地点を第2地点P1として設定する。第1経路RT1の走行継続には、レーンチェンジが必要な場面がある。車両V1がレーンチェンジをするべき地点に接近するほど、レーンL2への移動時の操舵量・操舵速度は大きくなる。本実施形態の運転制御方法は、車両V1に所定量以上の挙動変化が生じる地点であって、現在の車両に最も近い点(上流側の地点)を第2地点とする。つまり、レーンチェンジが不可能になる地点(レーンチェンジ時の車両挙動の変化が大きくな地点)になるだけ接近した地点でリルートを実行する。これにより、車両の挙動変化が所定量以上となるまで第1経路RTに基づく運転計画の実行を試みることができる。他方、車両の挙動変化が所定量を超える乱暴な(乗員に違和感を覚えさせる挙動の)レーンチェンジを行われないようにすることができる。挙動変化が所定量以上となるようなレーンチェンジが行われることを防止して、挙動変化が抑制された滑らかな動きで自動運転を継続することができる。
[3]本実施形態の運転制御方法は、第1経路の走行継続の可否を判断する。制御装置10は、1経路の走行のために計画されたレーンチェンジ運転ができないと判断された場合に、第1経路の走行継続ができないと判断する。運転計画におけるレーンチェンジは、第1経路の走行継続に必要な運転制御である。レーンチェンジができないことに基づいて第1経路の走行継続を予測することにより、事前にリルート処理の準備をすることができる。
[4]本実施形態の運転制御方法は、第1経路の走行のために計画された右左折運転ができないと判断された場合に、第1経路の走行継続ができないと判断する。運転計画における右左折運転は、第1経路の走行継続に必要な運転制御である。右左折運転ができないことに基づいて第1経路の走行継続を予測することにより、事前にリルート処理の準備をすることができる。
[5]本実施形態の運転制御方法は、第1経路の走行のために計画された分岐又は合流運転ができないと判断された場合に、第1経路の走行継続ができないと判断する。運転計画における分岐又は合流運転は、第1経路の走行継続に必要な運転制御である。分岐又は合流運転ができないことに基づいて第1経路の走行継続を予測することにより、事前にリルート処理の準備をすることができる。
[6]本実施形態の運転制御方法は、相対的に時間を要する経路探索については、データ量の少ない第2地図MP2を用いる。本実施形態の運転制御方法は、第2地図MP2に基づいて探索した第2経路が含まれる第1地図MP1を参照して、第2経路を車両に走行させる運転計画を立案する。つまり、第2地図MP2上で求めた第2経路を、第1地図MP1に当てはめて、第1地図MP1を用いて将来走行するレーンの予測を行う。これにより、第1経路の運転計画から第2経路の運転計画に移行するリルート処理の時間を短縮しつつ、高度な運転制御を継続することができる。
[7]実施形態の運転制御方法が制御装置10により実行されることにより、運転制御装置100は、上記運転制御方法と同様の作用を奏し、同様の効果を奏する。
 なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
1…運転制御システム
100…運転制御装置
 10…制御装置
  11…CPU
  12…ROM
   300…地図情報
    MP1…第1地図
    MP2…第2地図
  13…RAM
 20…通信装置
 30…出力装置
  31…ディスプレイ
  32…スピーカ
200…車載装置
 40…通信装置
 50…検出装置
  51…カメラ
  52…レーダー装置
 60…センサ
  61…操舵角センサ
  62…車速センサ
 70…車両コントローラ
 80…駆動装置
  81…制動装置
 90…操舵装置
 110…出力装置
  111…ディスプレイ
  112…スピーカ
 120…ナビゲーション装置
  121…位置検出装置
  123…地図情報
    MP1…第1地図
    MP2…第2地図

Claims (7)

  1.  車両の目的地を取得し、
     走行レーンの識別情報を含まない第1地図を有する地図情報を参照し、
     前記車両の現在位置から目的地に至る第1経路を算出し、
     前記車両に前記第1経路を走行させる運転計画を立案し、
     前記車両のコントローラに前記運転計画を実行に際して、前記車両の周囲において検出された障害物情報に基づいて、前記第1経路の走行継続の可否を判断し、
     前記第1経路の走行継続ができないと判断された場合には、前記第1経路とは異なる第2経路を算出し、前記車両が前記第1経路とは異なる他の経路に進入する第1地点よりも上流側の第2地点を通過するときに、前記車両に前記第2経路を走行させる前記運転計画を実行させる運転制御方法。
  2.  前記第2地点は、前記車両が前記第1経路の走行継続をした場合に、前記車両に所定量以上の挙動変化が生じる地点であって、前記車両の現在位置に最も近い地点である請求項1に記載の運転制御方法。
  3.  前記第1経路の走行のために計画されたレーンチェンジ運転ができないと判断された場合に、前記第1経路の走行継続ができないと判断する請求項1又は2に記載の運転制御方法。
  4.  前記第1経路の走行のために計画された右左折運転ができないと判断された場合に、前記第1経路の走行継続ができないと判断する請求項1又は2に記載の運転制御方法。
  5.  前記第1経路の走行のために計画された分岐又は合流運転ができないと判断された場合に、前記第1経路の走行継続ができないと判断する請求項1又は2に記載の運転制御方法。
  6.  前記地図情報は、走行レーンの識別情報を含まない第2地図を有し、
     前記第1経路の走行継続ができないと判断された場合には、前記第2地図を参照して、前記第1経路とは異なる前記第2経路を算出し、
     前記第2経路が含まれる前記第1地図を参照して、前記車両に前記第2経路を走行させる前記運転計画を立案する請求項1~5の何れか一項に記載の運転制御方法。
  7.  立案した運転計画を車両コントローラに実行させる制御装置を備える運転制御装置であって、
     前記制御装置は、
     車両の目的地を取得し、
     走行レーンの識別情報を有する第1地図を含む地図情報を参照し、
     前記車両の現在位置から目的地に至る第1経路を算出し、
     前記車両に前記第1経路を走行させる運転計画を立案し、
     前記車両のコントローラに前記運転計画を実行させる際に、前記車両の周囲において検出された障害物情報に基づいて、前記第1経路の走行継続の可否を判断し、
     前記車両が前記第1経路の走行継続をできないと判断された場合には、前記第1経路とは異なる第2経路を算出し、前記第1経路とは異なる他の経路に進入する第1地点よりも上流側の第2地点を通過するタイミングにおいて、前記車両に前記第2経路を走行させる前記運転計画を実行させる運転制御装置。
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