WO2018173292A1 - ゲートウェイ装置、優先度変更方法及び優先度変更プログラム - Google Patents
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Abstract
ゲートウェイ装置(1-1)は、フレームのプロトコルタイプとフレームの特徴を示すフレームパターンとが対応付けられたリソース管理テーブル(21-1)を格納するメモリ(20)を持つ。ゲートウェイ装置(1-1)は、受信NIC(60)でフレームを受信し、フレームのプロトコルタイプがリソース管理テーブル(21-1)に存在するか判定し、プロトコルタイプがリソース管理テーブル(21-1)に存在する場合、そのプロトコルタイプに対応するフレームパターンに、受信されたフレームの内容が合致するか判定し、判定結果に応じて、リソース管理テーブル(21-1)に存在すると判定されたプロトコルタイプの処理の優先度を上げる。
Description
この発明は、フレームを受信して処理する、ゲートウェイ装置、優先度変更方法及び優先度変更プログラムに関する。
従来のEthernet(登録商標)上の通信ゲートウェイ装置では、ネットワーク全体のQoS(Quality of Service)を保つために、ネットワーク機器間でQoS向けのプロトコルを利用することにより、ネットワーク全体として、ネットワーク品質を担保している。例えば特許文献1では、フレームにQoSの種別を付与し、親局と子局との間で、QoS伝送の可否を確認しつつ、QoSを担保する手法について記載がある。
しかしながら、近年、BAC-netなどの制御用プロトコルとTCP/IPなどの汎用プロトコルを統合的に管理・制御可能なゲートウェイ装置が増えている。こうした機器では、制御用プロトコルを優先的に処理する必要があるが、TCP/IPプロトコルの処理の複雑さから、CPUリソース及びメモリが多く消費されてしまい、制御用プロトコルの処理が遅れるという課題があった。
例えば、制御用プロトコルを介して、ゲートウェイ装置の上位局から下位局に対して緊急停止を指示された際、すでにゲートウェイ装置で処理の複雑な汎用プロトコルを処理している場合、ゲートウェイ装置では制御用プロトコルの通信転送処理が実施できず、緊急停止の処理が遅れるという課題があった。
例えば、制御用プロトコルを介して、ゲートウェイ装置の上位局から下位局に対して緊急停止を指示された際、すでにゲートウェイ装置で処理の複雑な汎用プロトコルを処理している場合、ゲートウェイ装置では制御用プロトコルの通信転送処理が実施できず、緊急停止の処理が遅れるという課題があった。
この発明は、制御用プロトコルで受信したフレームの内容に応じて、ゲートウェイ装置におけるアプリケーション処理に対するリソースを動的に変更することで、特定のプロトコル処理を優先的に実施可能とすることを目的とする。
この発明のゲートウェイ装置は、
フレームの通信に使用するプロトコルの種類を示すプロトコルタイプと、前記フレームの特徴を示すフレームパターンとが対応付けられたフレーム情報を記憶する記憶部と、
受信装置を介してフレームを受信し、受信したフレームのプロトコルタイプを検出し、
検出した前記プロトコルタイプが前記フレーム情報に登録されているか判定する受信制御部と、
前記受信制御部によって前記プロトコルタイプが前記フレーム情報に登録されていると判定された場合に、登録されている前記プロトコルタイプに対応する前記フレームパターンに、前記プロトコルタイプが検出された前記フレームの内容が合致するかどうかを判定し、判定結果に応じて、前記フレーム情報に登録されていると判定された前記プロトコルタイプの処理の優先度を上げる優先度変更部と
を備える。
フレームの通信に使用するプロトコルの種類を示すプロトコルタイプと、前記フレームの特徴を示すフレームパターンとが対応付けられたフレーム情報を記憶する記憶部と、
受信装置を介してフレームを受信し、受信したフレームのプロトコルタイプを検出し、
検出した前記プロトコルタイプが前記フレーム情報に登録されているか判定する受信制御部と、
前記受信制御部によって前記プロトコルタイプが前記フレーム情報に登録されていると判定された場合に、登録されている前記プロトコルタイプに対応する前記フレームパターンに、前記プロトコルタイプが検出された前記フレームの内容が合致するかどうかを判定し、判定結果に応じて、前記フレーム情報に登録されていると判定された前記プロトコルタイプの処理の優先度を上げる優先度変更部と
を備える。
本発明によれば、制御用プロトコルで受信したフレームの内容に応じて、特定のプロトコル処理を優先的に実施できるゲートウェイ装置を提供することができる。
実施の形態1.
***構成の説明***
図1は、組込み機器である実施の形態1のゲートウェイ装置1-1のハードウェア構成図である。図1において、ゲートウェイ装置1-1はソフトウェアによってフレームの送受信を行う。
***構成の説明***
図1は、組込み機器である実施の形態1のゲートウェイ装置1-1のハードウェア構成図である。図1において、ゲートウェイ装置1-1はソフトウェアによってフレームの送受信を行う。
ゲートウェイ装置1-1は、コンピュータである。ゲートウェイ装置1-1は、プロセッサ10、メモリ20、二次記憶装置30、入力デバイス40、出力デバイス50、受信NIC(Network Interface Controller)60、送信NIC70を備えている。プロセッサ10は、信号線90を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
プロセッサ10は、演算処理を行うIC(Integrated Circuit)である。プロセッサ10は、具体例としては、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)である。
メモリ20にはプログラムの実行コード及び実行データが保持される。また、記憶部920であるメモリ20には、フレーム情報921-1であるリソース管理テーブル21-1が記憶される。メモリ20は、読み書きが可能な記憶装置である。メモリ20の具体例としては、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)がある。
二次記憶装置30は、読み書きが可能な不揮発性の記憶装置である。二次記憶装置30にはプログラムが格納される。二次記憶装置30に格納されているプログラムは、ハードウェアの起動時など、必要に応じてメモリ20に展開される。二次記憶装置30には、ゲートウェイ装置1-1の機能を実現するためのプログラム及び他のデータが記憶される。二次記憶装置30は、具体例としては、磁気ディスク装置である。また、二次記憶装置30は、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVD(Digital Versatile Disk)といった可搬記憶媒体を使用する記憶装置であってもよい。
入力デバイス40は、ユーザからの入力操作に応じて、プロセッサ10に対し入力状態を通知する。出力デバイス50はプロセッサ10の指示により、LEDの表示のようなユーザに対する通知を出力する。
受信NIC60は、上位の局からフレームを受信し、プロセッサ10に通知する。送信NIC70はプロセッサ10の指示により下位の局にフレームを送信する。受信NIC60は受信装置960である。
図2は、プロセッサ10によって実現される機能要素を示す。ゲートウェイ装置1-1は、機能要素として、第1プロトコル処理部11、第2プロトコル処理部12、第2プロトコルフレームパターン解釈部13、第2プロトコルリソース変更部14、フレーム受信部15、ユーザ指示管理部16を備えている。
(1)第1プロトコル処理部11は、プロトコル1を処理する。プロトコル1は、以下、第1プロトコルと記す。第1プロトコルはTCP/IPプロトコルを想定する。第1プロトコル処理部11は、第1プロトコルのフレームの内容に応じて、アプリケーション処理を行う。例えば、第1プロトコル処理部11は、TCP/IPプロトコル上で構築されたアプリケーションに対する処理を行う。処理の内容は、送信NIC70を介したフレームの送信、あるいは、入力デバイス40、出力デバイス50の操作である。
(2)第2プロトコル処理部12は、プロトコル2を処理する。プロトコル2は、以下、第2プロトコルと記す。第2プロトコルは制御用プロトコルを想定する。第2プロトコル処理部12は、第2プロトコルのフレームの内容に応じて、アプリケーション処理を行う。例えば、第2プロトコル処理部12は、BAC-netプロトコルなどの制御用プロトコル上に構築されたアプリケーションに対する処理を行う。
(3)第2プロトコルフレームパターン解釈部13は、第2プロトコルのフレームパターンを解釈する。第2プロトコルフレームパターン解釈部13は、以下、解釈部13と記す。
(4)第2プロトコルリソース変更部14は、第2プロトコルに割り当てられるリソースを変更する。第2プロトコルリソース変更部14は、以下、変更部14と記す。
(5)フレーム受信部15は、受信NIC60を介してフレームを受信する。
(6)ユーザ指示管理部16は、入力デバイス40によってユーザから入力された情報を処理する。ユーザ指示管理部16は、以下、管理部16と記す。
(7)解釈部13と変更部14とは、優先度変更部913を構成する。また、フレーム受信部15は、受信制御部915である。
(1)第1プロトコル処理部11は、プロトコル1を処理する。プロトコル1は、以下、第1プロトコルと記す。第1プロトコルはTCP/IPプロトコルを想定する。第1プロトコル処理部11は、第1プロトコルのフレームの内容に応じて、アプリケーション処理を行う。例えば、第1プロトコル処理部11は、TCP/IPプロトコル上で構築されたアプリケーションに対する処理を行う。処理の内容は、送信NIC70を介したフレームの送信、あるいは、入力デバイス40、出力デバイス50の操作である。
(2)第2プロトコル処理部12は、プロトコル2を処理する。プロトコル2は、以下、第2プロトコルと記す。第2プロトコルは制御用プロトコルを想定する。第2プロトコル処理部12は、第2プロトコルのフレームの内容に応じて、アプリケーション処理を行う。例えば、第2プロトコル処理部12は、BAC-netプロトコルなどの制御用プロトコル上に構築されたアプリケーションに対する処理を行う。
(3)第2プロトコルフレームパターン解釈部13は、第2プロトコルのフレームパターンを解釈する。第2プロトコルフレームパターン解釈部13は、以下、解釈部13と記す。
(4)第2プロトコルリソース変更部14は、第2プロトコルに割り当てられるリソースを変更する。第2プロトコルリソース変更部14は、以下、変更部14と記す。
(5)フレーム受信部15は、受信NIC60を介してフレームを受信する。
(6)ユーザ指示管理部16は、入力デバイス40によってユーザから入力された情報を処理する。ユーザ指示管理部16は、以下、管理部16と記す。
(7)解釈部13と変更部14とは、優先度変更部913を構成する。また、フレーム受信部15は、受信制御部915である。
第1プロトコル処理部11、第2プロトコル処理部12、解釈部13、変更部14、フレーム受信部15及び管理部16の機能は、ソフトウェアにより実現される。二次記憶装置30には、第1プロトコル処理部11、第2プロトコル処理部12、解釈部13、変更部14、フレーム受信部15及び管理部16の機能を実現するプログラムが記憶されている。このプログラムは、プロセッサ10により読み込まれ実行される。これにより、第1プロトコル処理部11、第2プロトコル処理部12、解釈部13、変更部14、フレーム受信部15及び管理部16の機能が実現される。具体的には、図2に示す第1プロトコル処理部11、第2プロトコル処理部12、解釈部13、変更部14、フレーム受信部15及び管理部16は、実行コード及び実行データとしてメモリ20上に展開される。
図1では、プロセッサ10は、1つだけ示されている。しかし、ゲートウェイ装置1-1は、プロセッサ10を代替する複数のプロセッサを備えていてもよい。これら複数のプロセッサは、第1プロトコル処理部11、第2プロトコル処理部12、解釈部13、変更部14、フレーム受信部15及び管理部16のプログラムの実行を分担する。それぞれのプロセッサは、プロセッサ10と同じように、演算処理を行うICである。
図3は、リソース管理テーブル21-1を示す図である。リソース管理テーブル21-1には、ユーザから入力された、プロトコルタイプ21a、フレームパターン21b、リソース状態21cが登録されている。リソース管理テーブル21-1では、フレームの通信に使用するプロトコルの種類を示すプロトコルタイプ21aと、フレームの特徴を示すフレームパターン21bと、リソース状態21cとが対応付けられている。図3は、レコード21dが登録された状態である。
***動作の説明***
図4は、ゲートウェイ装置1-1の起動時のフローチャートである。図4は、レコード21dが登録される処理を示す。図4を参照してゲートウェイ装置1-1の起動時の動作を説明する。
ステップS11において、管理部16は、ユーザが入力デバイス40を介して入力する情報を、リソース管理テーブル21-1に登録する。ユーザが入力デバイス40を介して入力する情報は、プロトコルタイプ21a、フレームパターン21b、リソース変更値としてのリソース状態21cである。
ステップS12において、管理部16は、ユーザから入力された内容を、レコード21dとしてリソース管理テーブル21-1に登録し保存する。
図4は、ゲートウェイ装置1-1の起動時のフローチャートである。図4は、レコード21dが登録される処理を示す。図4を参照してゲートウェイ装置1-1の起動時の動作を説明する。
ステップS11において、管理部16は、ユーザが入力デバイス40を介して入力する情報を、リソース管理テーブル21-1に登録する。ユーザが入力デバイス40を介して入力する情報は、プロトコルタイプ21a、フレームパターン21b、リソース変更値としてのリソース状態21cである。
ステップS12において、管理部16は、ユーザから入力された内容を、レコード21dとしてリソース管理テーブル21-1に登録し保存する。
図5は、ゲートウェイ装置1-1がリソース管理テーブル21-1に登録されている内容のフレームを受信した場合の処理を示すフローチャートである。図5を参照して、第1プロトコル処理部11が第1プロトコルのフレーム処理を実行中に、リソース管理テーブル21-1に登録されているフレームが受信された場合の処理を説明する。
ステップS21において、受信制御部915は、受信装置960を介してフレームを受信し、受信したフレームのプロトコルタイプを検出する。具体的には、第1プロトコル処理部11による第1プロトコルのフレーム処理の実行中に、フレーム受信部15がフレームを受信する。この例では、フレーム受信部15は、第2プロトコルのフレームを受信する。
ステップS22において、フレーム受信部15は、フレームのプロトコルタイプを検出する。この場合は第2プロトコルが検出される。
ステップS21において、受信制御部915は、受信装置960を介してフレームを受信し、受信したフレームのプロトコルタイプを検出する。具体的には、第1プロトコル処理部11による第1プロトコルのフレーム処理の実行中に、フレーム受信部15がフレームを受信する。この例では、フレーム受信部15は、第2プロトコルのフレームを受信する。
ステップS22において、フレーム受信部15は、フレームのプロトコルタイプを検出する。この場合は第2プロトコルが検出される。
ステップS23において、受信制御部915であるフレーム受信部15は、検出したプロトコルタイプが、フレーム情報921-1であるリソース管理テーブル21-1に登録されているか判定する。リソース管理テーブル21-1は図3の状態であるので、フレーム受信部15は、第2プロトコルがリソース管理テーブル21-1に登録されていると判定する。
ステップS24において、フレーム受信部15は、解釈部13に、受信したフレームを送る。
ステップS24において、フレーム受信部15は、解釈部13に、受信したフレームを送る。
ステップS25において、優先度変更部913は、受信制御部915によってプロトコルタイプがフレーム情報921-1に登録されていると判定された場合に、登録されているプロトコルタイプ21aに対応するフレームパターン21bに、プロトコルタイプが検出されたフレームの内容が合致するかどうかを判定する。解釈部13は、フレーム受信部15から受け取ったフレームの内容が、リソース管理テーブル21-1に登録されているフレームパターン21bと一致するか判定する。今回の場合、解釈部13は、受信されたフレームが緊急停止フラグを含むか判定する。この例では、解釈部13は、リソース管理テーブル21-1に登録されているレコード21dのフレームパターン21bとフレーム内容とが一致すると判定する。つまりこの例では、受信されたフレームは緊急停止フラグを含むとする。
ステップS26において、解釈部13は、変更部14を呼び出す。解釈部13は、変更部14に対して、リソース管理テーブル21-1のレコード21dのリソース状態21cの内容に第2プロトコル処理部12をリソース状態を変更するように、指令する。
ステップS26において、解釈部13は、変更部14を呼び出す。解釈部13は、変更部14に対して、リソース管理テーブル21-1のレコード21dのリソース状態21cの内容に第2プロトコル処理部12をリソース状態を変更するように、指令する。
ステップS27において、変更部14は、第2プロトコル処理部12を、リソース管理テーブル21-1のレコード21dのリソース状態21cに変更する。即ち、優先度変更部913である変更部14は、フレーム情報921-1に登録されていると判定されたプロトコルタイプ21aの処理の優先度を上げる。
ステップS28において、OS(Operating System)のスケジュラーが動作する場合、ステップS27で実施された変更に従って、スケジュラーは第2プロトコル処理部12を、他のプロトコル処理部よりも優先して動作させる。なお、ステップS25でYES、ステップS26、ステップS27と流れる処理の場合、優先度変更部913は、フレームパターン21bに、プロトコルタイプが検出されたフレームの内容が合致すると判定した場合に、フレーム情報921-1に登録されていると判定されたプロトコルタイプ21aの処理の優先度を上げる。
ステップS28において、OS(Operating System)のスケジュラーが動作する場合、ステップS27で実施された変更に従って、スケジュラーは第2プロトコル処理部12を、他のプロトコル処理部よりも優先して動作させる。なお、ステップS25でYES、ステップS26、ステップS27と流れる処理の場合、優先度変更部913は、フレームパターン21bに、プロトコルタイプが検出されたフレームの内容が合致すると判定した場合に、フレーム情報921-1に登録されていると判定されたプロトコルタイプ21aの処理の優先度を上げる。
検出されたプロトコルタイプが第2プロトコルでない場合(ステップS23でNO)、あるいは、ステップS25でNOの場合は、ステップS29において第1プロトコル処理部11が動作を続ける。
***実施の形態1の効果***
ゲートウェイ装置1-1は、受信されたフレームの内容に応じて、処理するプロトコルの優先度を変更するので、特定のプロトコルの処理を優先的に実施することが可能となる。以上の説明では、第2プロトコルの処理の優先度を上げたが、これに限ることなく、第1プロトコル処理部11を停止するなど、他の高優先度の処理を止めることにより、第2プロトコルの処理の優先度を相対的に向上させてもよい。
ゲートウェイ装置1-1は、受信されたフレームの内容に応じて、処理するプロトコルの優先度を変更するので、特定のプロトコルの処理を優先的に実施することが可能となる。以上の説明では、第2プロトコルの処理の優先度を上げたが、これに限ることなく、第1プロトコル処理部11を停止するなど、他の高優先度の処理を止めることにより、第2プロトコルの処理の優先度を相対的に向上させてもよい。
また、今回の例では、単一のフレームを受信した場合にリソースの変更を行ったが、複数のフレームが決められた順で到着した場合に、優先度の変更を行ってもよい。この場合、解釈部13は、複数のフレームの受信履歴を保存可能とする。複数のフレームを受信した場合は、実施の形態2及び実施の形態3で述べる。
***他の構成***
<変形例1>
実施の形態1では、第1プロトコル処理部11、第2プロトコル処理部12、解釈部13、変更部14、フレーム受信部15及び管理部16の機能がソフトウェアで実現された。しかし、変形例1として、第1プロトコル処理部11、第2プロトコル処理部12、解釈部13、変更部14、フレーム受信部15及び管理部16の機能はハードウェアで実現されてもよい。この変形例1について、実施の形態1と異なる点を説明する。
<変形例1>
実施の形態1では、第1プロトコル処理部11、第2プロトコル処理部12、解釈部13、変更部14、フレーム受信部15及び管理部16の機能がソフトウェアで実現された。しかし、変形例1として、第1プロトコル処理部11、第2プロトコル処理部12、解釈部13、変更部14、フレーム受信部15及び管理部16の機能はハードウェアで実現されてもよい。この変形例1について、実施の形態1と異なる点を説明する。
図6は、ゲートウェイ装置1-1の変形例1を示す。図6を参照して、変形例1に係るゲートウェイ装置1-1の構成を説明する。第1プロトコル処理部11、第2プロトコル処理部12、解釈部13、変更部14、フレーム受信部15及び管理部16の機能がハードウェアで実現される場合、ゲートウェイ装置1-1は、プロセッサ10に代えて、処理回路80を備える。処理回路80は、第1プロトコル処理部11、第2プロトコル処理部12、解釈部13、変更部14、フレーム受信部15及び管理部16の機能を実現する専用の電子回路である。
処理回路80は、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA(Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)が想定される。第1プロトコル処理部11、第2プロトコル処理部12、解釈部13、変更部14、フレーム受信部15及び管理部16の機能を1つの処理回路80で実現してもよいし、第1プロトコル処理部11、第2プロトコル処理部12、解釈部13、変更部14、フレーム受信部15及び管理部16の機能を複数の処理回路に分散させて実現してもよい。
<変形例2>
変形例2として、一部の機能がハードウェアで実現され、他の機能がソフトウェアで実現されてもよい。つまり、第1プロトコル処理部11、第2プロトコル処理部12、解釈部13、変更部14、フレーム受信部15及び管理部16のうち、一部の機能がハードウェアで実現され、他の機能がソフトウェアで実現されてもよい。
変形例2として、一部の機能がハードウェアで実現され、他の機能がソフトウェアで実現されてもよい。つまり、第1プロトコル処理部11、第2プロトコル処理部12、解釈部13、変更部14、フレーム受信部15及び管理部16のうち、一部の機能がハードウェアで実現され、他の機能がソフトウェアで実現されてもよい。
プロセッサ10と処理回路80とを、総称して「プロセッシングサーキットリー」という。つまり、各機能構成要素の機能は、プロセッシングサーキットリーにより実現される。
実施の形態2.
図7~図12を参照して実施の形態2のゲートウェイ装置1-2を説明する。
図7は、ゲートウェイ装置1-2の機能要素を示す。図2に対して、図7はフレーム保存部17及びフレームログ解釈部18が追加されている。ゲートウェイ装置1-2のハードウェア構成は図1と同じである。ゲートウェイ装置1-2は、定常状態の一連のフレームのフレームパターンに基づき、定常状態と異なる一つあるいは複数のフレームを受信したと判定した場合に、特定のプロトコルの処理の優先度を上げる。
図7~図12を参照して実施の形態2のゲートウェイ装置1-2を説明する。
図7は、ゲートウェイ装置1-2の機能要素を示す。図2に対して、図7はフレーム保存部17及びフレームログ解釈部18が追加されている。ゲートウェイ装置1-2のハードウェア構成は図1と同じである。ゲートウェイ装置1-2は、定常状態の一連のフレームのフレームパターンに基づき、定常状態と異なる一つあるいは複数のフレームを受信したと判定した場合に、特定のプロトコルの処理の優先度を上げる。
実施の形態2で想定する定常状態とは、以下のようである。例えば、フレームのオフセット位置がペイロードの3バイト目であるとする。連続するフレームにおいて、3バイト目が、0xf0,0xf1,0xf2,,,0xffとなり、再度0xf0となることを想定している。これらの一連のフレームで制御通信することを想定している。定常状態とは、この例のように、あるフレームの後に必ず決まったフレームが到着する状態である。上記の例では、定常状態では、0xf1,0xf2,,,,,0xffのフレーム群で一周期である。
フレーム保存部17は、図9で後述する複数フレームの取得時に、フレーム受信部15から送付されたフレームを、フレームログ記憶領域22に保存する。フレームログ記憶領域22は例えば、メモリ20に存在する。
図8は、ゲートウェイ装置1-2のメモリ20を示す。メモリ20はリソース管理テーブル21-2及びフレームログ記憶領域22を有する。フレームログ記憶領域22はメモリ20に確保しているが、二次記憶装置30あるいは外部記憶装置としてのHDD、SDDなどの外部記憶装置に設けてもよい。フレームログ記憶領域22には、フレーム保存部17から送付されたフレームが保存される。
図8は、ゲートウェイ装置1-2のメモリ20を示す。メモリ20はリソース管理テーブル21-2及びフレームログ記憶領域22を有する。フレームログ記憶領域22はメモリ20に確保しているが、二次記憶装置30あるいは外部記憶装置としてのHDD、SDDなどの外部記憶装置に設けてもよい。フレームログ記憶領域22には、フレーム保存部17から送付されたフレームが保存される。
フレームログ解釈部18は、フレームログ記憶領域22の保存データから定常状態のフレームログを解釈し、通常状態のフレームパターンとしてリソース管理テーブル21-2のフレームパターン21bに登録する。
図9は、定常状態の複数のフレームを、ログとして蓄積する方法を示すフローチャートである。
ステップS31において、ゲートウェイ装置1-2の起動時に、フレーム受信部15は、ユーザによって、第2プロトコルのフレームを取得するように設定される。具体的には、ユーザは、入力デバイス40を使用し、管理部16を介して第2プロトコルのフレームを取得することをフレーム受信部15に設定する。
ステップS32において、フレームを受信した場合、フレーム受信部15は、フレームのプロトコルタイプを判定する。フレーム受信部15の検出したプロトコルタイプが第2プロトコルに一致した場合、処理はステップS33へ進み、第2プロトコルに一致しない場合、処理はステップS35へ進む。
ステップS33において、フレーム受信部15は、第2プロトコルの場合、フレームをフレーム保存部17に渡す。
ステップS32において、フレームを受信した場合、フレーム受信部15は、フレームのプロトコルタイプを判定する。フレーム受信部15の検出したプロトコルタイプが第2プロトコルに一致した場合、処理はステップS33へ進み、第2プロトコルに一致しない場合、処理はステップS35へ進む。
ステップS33において、フレーム受信部15は、第2プロトコルの場合、フレームをフレーム保存部17に渡す。
ステップS34において、フレーム保存部17は、フレーム受信部15から渡されたフレームを、フレームログ記憶領域22に格納する。
ステップS35において、フレーム受信部15は、プロトコルタイプに応じて、フレームを該当するプロトコル処理部に渡す。この例では、受信したフレームのプロトコルタイプは第2プロトコルなので、フレーム受信部15は第2プロトコル処理部12にフレームを渡す。
ステップS35において、フレーム受信部15は、プロトコルタイプに応じて、フレームを該当するプロトコル処理部に渡す。この例では、受信したフレームのプロトコルタイプは第2プロトコルなので、フレーム受信部15は第2プロトコル処理部12にフレームを渡す。
図10は、定常状態のフレームをログとして蓄積した後の処理を示す。
ステップS41において、フレームログ解釈部18は、フレームログ記憶領域22に保存されているプロトコルタイプが同じ定常状態の複数のフレームから、定常状態のフレームパターンを抽出する。フレームログ解釈部18には定常状態のフレームパターンを抽出するための抽出条件が設定されているので、フレームログ解釈部18は、定常状態のフレームパターンを抽出することができる。抽出の方法の一例としては、フレームログ解釈部18は、ある特定のペイロードを検索キーとし、検索キーと一致する複数のフレームを抽出する。複数のフレームを抽出した場合、その間のフレームを、定常状態の受信フレーム群とする。その間とは、時間軸において、ペイロードが同一のフレーム群の先頭フレームと、最後フレームとの間の複数のフレームである。定常状態の定義で述べたように、ペイロードの3バイト目が0xf0、0xf1、0xf2,,,0xffとなり、再度0xf0となる一連のフレームで制御通信することを想定する場合、3バイト目が、0xf0から0xffまで変わる16個のフレームである。つまり、フレームログ解釈部18には、抽出条件として、ペイロードの3バイト目が0xf0、0xf1、0xf2,,,0xffのフレームを抽出すべきことが規定されている。フレームログ解釈部18により抽出されるフレームパターン抽出条件は、「ペイロードの3バイト目が0xf0、0xf1、0xf2,,,0xffと周期的に連続する」ことである。
ステップS41において、フレームログ解釈部18は、フレームログ記憶領域22に保存されているプロトコルタイプが同じ定常状態の複数のフレームから、定常状態のフレームパターンを抽出する。フレームログ解釈部18には定常状態のフレームパターンを抽出するための抽出条件が設定されているので、フレームログ解釈部18は、定常状態のフレームパターンを抽出することができる。抽出の方法の一例としては、フレームログ解釈部18は、ある特定のペイロードを検索キーとし、検索キーと一致する複数のフレームを抽出する。複数のフレームを抽出した場合、その間のフレームを、定常状態の受信フレーム群とする。その間とは、時間軸において、ペイロードが同一のフレーム群の先頭フレームと、最後フレームとの間の複数のフレームである。定常状態の定義で述べたように、ペイロードの3バイト目が0xf0、0xf1、0xf2,,,0xffとなり、再度0xf0となる一連のフレームで制御通信することを想定する場合、3バイト目が、0xf0から0xffまで変わる16個のフレームである。つまり、フレームログ解釈部18には、抽出条件として、ペイロードの3バイト目が0xf0、0xf1、0xf2,,,0xffのフレームを抽出すべきことが規定されている。フレームログ解釈部18により抽出されるフレームパターン抽出条件は、「ペイロードの3バイト目が0xf0、0xf1、0xf2,,,0xffと周期的に連続する」ことである。
ステップS42において、フレームログ解釈部18は、リソース管理TBL21-2に、抽出した定常状態のフレームパターン21bを登録する。
図11は、リソース管理テーブル21-2を示す。フレーム情報921-2であるリソース管理テーブル21-2では、フレームパターン21bとして、定常状態の複数のフレームの一群が、プロトコルタイプ21aに対応付けられている。図11の例では、フレームパターン21bとして「ペイロードの3バイト目が0xf0、0xf1、0xf2,,,0xffと周期的に連続する」ことが登録される。また、リソース管理TBL21-2には、リソース状態21cとして、第2プロトコルの処理を最優先にすることが設定される。リソース状態21cの設定はユーザが入力デバイス40を使用して管理部16を介して設定しても良いし、フレームログ解釈部18が設定する構成でもよい。以上の処理により、定常状態のフレーム群のフレームパターンが、リソース管理テーブル21-2に登録される。
図11は、リソース管理テーブル21-2を示す。フレーム情報921-2であるリソース管理テーブル21-2では、フレームパターン21bとして、定常状態の複数のフレームの一群が、プロトコルタイプ21aに対応付けられている。図11の例では、フレームパターン21bとして「ペイロードの3バイト目が0xf0、0xf1、0xf2,,,0xffと周期的に連続する」ことが登録される。また、リソース管理TBL21-2には、リソース状態21cとして、第2プロトコルの処理を最優先にすることが設定される。リソース状態21cの設定はユーザが入力デバイス40を使用して管理部16を介して設定しても良いし、フレームログ解釈部18が設定する構成でもよい。以上の処理により、定常状態のフレーム群のフレームパターンが、リソース管理テーブル21-2に登録される。
図12は、リソース管理テーブル21-2の設定以降の処理を示すフローチャートである。図12の処理は図5に記載の処理と同等であるので、異なる部分を説明する。図12ではステップS24-1が追加されている。ステップS24-1において、解釈部13は、フレーム受信部15から送付されたフレームを蓄積する。
ステップS25aにおいて、優先度変更部913は、受信制御部915による判定の結果、同一のプロトコルタイプの複数の受信されたフレームの同一のプロトコルタイプがフレーム情報921-2に登録されている場合に、同一のプロトコルタイプ21aに対応するフレームパターン21bの示す複数のフレームの一群に、同一のプロトコルタイプの複数の受信されたフレームが合致するかどうかを判定する。優先度変更部913は、合致しないと判定した場合に(S25aでNO)、同一のプロトコルタイプ21aの処理の優先度を上げる。
解釈部13は、ステップS24-1で蓄積された一連のフレームが、リソース管理テーブル21-2におけるレコード21dのフレームパターン21bに合致するか判定する。合致しないと判定した場合には処理はステップS26に進む。つまり合致しない場合、受信フレームは正常状態のフレームではないので、処理はステップS26に進む。合致すると判定した場合、処理はステップS29に進む。合致する場合であれば受信フレームは正常状態のフレームだからである。その他のステップの処理は図5と同様である。
解釈部13は、ステップS24-1で蓄積された一連のフレームが、リソース管理テーブル21-2におけるレコード21dのフレームパターン21bに合致するか判定する。合致しないと判定した場合には処理はステップS26に進む。つまり合致しない場合、受信フレームは正常状態のフレームではないので、処理はステップS26に進む。合致すると判定した場合、処理はステップS29に進む。合致する場合であれば受信フレームは正常状態のフレームだからである。その他のステップの処理は図5と同様である。
***実施の形態2の効果***
実施の形態2のゲートウェイ装置1-2は、フレームログ解釈部18がリソース管理テーブル21-2にフレームパターンを登録するので、ユーザによる登録が不要である。
また、ゲートウェイ装置1-2によれば、フレームパターン21bとして一連のフレームのフレームパターンを登録するので、一連のフレームを受信した場合に対して、特定のプロトコルの処理を優先させるべきかどうかを判断できる。
実施の形態2のゲートウェイ装置1-2は、フレームログ解釈部18がリソース管理テーブル21-2にフレームパターンを登録するので、ユーザによる登録が不要である。
また、ゲートウェイ装置1-2によれば、フレームパターン21bとして一連のフレームのフレームパターンを登録するので、一連のフレームを受信した場合に対して、特定のプロトコルの処理を優先させるべきかどうかを判断できる。
なお、実施の形態2では、フレームログ解釈部18はゲートウェイ装置1-2上で動作させたが、他のホストマシンで動作させてもよい。また、フレームログの定常状態の抽出について、上記では、あるフレームをキーとした探索を行ったが、ディープラーニングなどを用いた他の方式で抽出を行ってもよい。
実施の形態3.
図13から図15を参照して、実施の形態3のゲートウェイ装置1-3を説明する。ゲートウェイ装置1-3は、定常状態から異常状態となる直前の複数の定常状態のフレームから成るログ情報をもとに、特定のプロトコルの処理の優先度を上げる。
図13から図15を参照して、実施の形態3のゲートウェイ装置1-3を説明する。ゲートウェイ装置1-3は、定常状態から異常状態となる直前の複数の定常状態のフレームから成るログ情報をもとに、特定のプロトコルの処理の優先度を上げる。
異常状態のフレームとは、正常状態のフレームと異なる内容のフレームである。正常状態のフレームを、実施の形態2で説明した、ペイロードの3バイト目が0xf0から0xffとなり、再度0xf0となる一連のフレームとする。この場合、異常状態のフレームとは、例えば、ペイロードの3バイト目が、0xb1,0xb2、0xb3で一周期となるような一連のフレームである。
実施の形態3のゲートウェイ装置1-3は、フレームの受信傾向を元に、緊急停止などの高優先度のフレームを受信する前に、プロトコル処理の優先度を変更する。具体的には、ゲートウェイ装置1-3は、フレームの受信傾向が後述のリソース管理テーブル21-3にフレームパターン21bとして登録されている。フレームの受信傾向とは、正常状態から、異常状態へとフレームの内容が遷移する場合に、正常状態から異常状態に移る直前の、一連の正常状態の複数のフレームのフレームパターン21bである。ゲートウェイ装置1-3は、ソース管理テーブル21-3のフレームパターン21bに合致する複数のフレームを受信した場合、異常状態のフレームが送られてくると予測する。この場合、ゲートウェイ装置1-3は、異常状態のフレームの受信を待つことなく、特定のプロトコルの処理の優先度を上げる。これにより、優先的に処理すべき異常状態を示すフレームが到着する前に、異常状態となると予想されるプロトコルの処理の優先度を事前に上げるができる。これにより、緊急性の高いフレームの処理を高速に実施できる。
ゲートウェイ装置1-3の構成は、図7のゲートウェイ装置1-2と同じ構成である。またゲートウェイ装置1-3のハードウェア構成は図1と同一である。ゲートウェイ装置1-3は、上述のように、正常状態から異常状態へとフレームの内容が遷移する場合に、正常状態から異常状態に移る直前の、一連の正常状態の複数のフレームを取得するが、その取得方法は、実施の形態2の図9と同じである。
図9のフローチャートに示す処理によってゲートウェイ装置1-3が、正常状態から異常状態に移る直前の、一連の正常状態の複数のフレームを取得するため、ゲートウェイ装置1-3の外部で異常状態を発生させ、異常状態の複数のフレームをログとしてゲートウェイ装置1-3に取得させる。
図13は、異常状態ログの取得後の処理を示す。図13の前提として、図9の取得方法により、ゲートウェイ装置1-3は、正常状態のフレームと異常状態のフレームとの両方を取得している。これらのフレームは、フレームログ記憶領域22に格納される。
ステップS51において、フレームログ解釈部18は、定常状態のフレームパターンおよび異常状態の複数のフレームから、異常状態のフレームパターンを抽出する。フレームログ解釈部18には異常状態のフレームパターンを抽出するための抽出条件が設定されているので、フレームログ解釈部18は、異常状態のフレームパターンを抽出することができる。例えば前述の例によれば、抽出条件は、「ペイロードの3バイト目が0xb1、0xb2、0xb3と周期的に連続する」ことである。そしてフレームログ解釈部18によって抽出される異常状態のフレームパターンは「ペイロードの3バイト目が0xb1、0xb2、0xb3と周期的に連続する」ことである。抽出の方法は例えば、ある特定のペイロードを検索のキーとし、このキーと一致するフレームを検索する。一致した場合は、その間のフレームを異常状態の受信フレーム群とする。
ステップS52において、フレームログ解釈部18は、リソース管理テーブル21-3に、フレームパターン21bとして異常状態に至る直前までの正常状態の受信フレーム群と、その受信フレーム群のプロトコルタイプ21aを登録する。
図14は、この場合のフレーム情報921-3であるリソース管理テーブル21-3を示す。フレーム情報921-3ではフレームパターン21bとして、異常状態のフレームに切り替わる直前の、定常状態の複数のフレームの一群が、プロトコルタイプ21aに対応付けられている。図14では、異常状態に至る直前までの正常状態の受信フレーム群のフレームパターンは、リソース管理テーブル21-2のフレームパターン21bと同じとする。なお、リソース管理テーブル21-3のリソース状態21cは、第2プロトコルの処理を最優先にするように設定される。リソース状態21cの設定は、フレームログ解釈部18が行ってもよいし、ユーザが入力デバイス40及び管理部16を介して行ってもよい。
図14は、この場合のフレーム情報921-3であるリソース管理テーブル21-3を示す。フレーム情報921-3ではフレームパターン21bとして、異常状態のフレームに切り替わる直前の、定常状態の複数のフレームの一群が、プロトコルタイプ21aに対応付けられている。図14では、異常状態に至る直前までの正常状態の受信フレーム群のフレームパターンは、リソース管理テーブル21-2のフレームパターン21bと同じとする。なお、リソース管理テーブル21-3のリソース状態21cは、第2プロトコルの処理を最優先にするように設定される。リソース状態21cの設定は、フレームログ解釈部18が行ってもよいし、ユーザが入力デバイス40及び管理部16を介して行ってもよい。
図15は、リソース管理テーブル21-3への設定後の処理を示すフローチャートである。図15は実施の形態2の図12と同様であるが、ステップS25aがステップS25bとなっている。ステップS25bではリソース管理テーブル21-3を参照するためである。またステップS25bでは、合致すると判定した場合には処理はステップS26に進む。合致する場合、受信フレームは正常状態から異常状態に移ると予測されるため、処理はステップS26に進む。合致しないと判定した場合、処理はステップS29に進む。
ステップS25bにおいて優先度変更部913は、受信制御部915による判定の結果、同一のプロトコルタイプの複数の受信されたフレームの同一のプロトコルタイプがフレーム情報921-3に登録されている場合に、同一のプロトコルタイプ21aに対応するフレームパターン21bの示す複数のフレームの一群に、同一のプロトコルタイプの複数の受信されたフレームが合致するかどうかを判定する。優先度変更部913は、合致すると判定した場合に(ステップS25bでYES)、同一のプロトコルタイプ21aの処理の優先度を上げる。
ステップS25bにおいて優先度変更部913は、受信制御部915による判定の結果、同一のプロトコルタイプの複数の受信されたフレームの同一のプロトコルタイプがフレーム情報921-3に登録されている場合に、同一のプロトコルタイプ21aに対応するフレームパターン21bの示す複数のフレームの一群に、同一のプロトコルタイプの複数の受信されたフレームが合致するかどうかを判定する。優先度変更部913は、合致すると判定した場合に(ステップS25bでYES)、同一のプロトコルタイプ21aの処理の優先度を上げる。
以上の処理により、異常状態のフレームのように優先的なフレームが到着する前に、事前にプロトコル処理の優先度を変更することで、緊急性の高いフレームの処理を高速に実施可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、これらの実施の形態のうち、2つ以上を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、1つを部分的に実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、2つ以上を部分的に組み合わせて実施しても構わない。なお、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
1-1,1-2,1-3 ゲートウェイ装置、10 プロセッサ、11 第1プロトコル処理部、12 第2プロトコル処理部、13 解釈部、14 変更部、15 フレーム受信部、16 管理部、17 フレーム保存部、18 フレームログ解釈部、20 メモリ、21-1,21-2,21-3 リソース管理テーブル、22 フレームログ記憶領域、30 二次記憶装置、40 入力デバイス、50 出力デバイス、60 受信NIC、70 送信NIC、915 受信制御部、913 優先度変更部、920 記憶部、921-1,921-2,921-3 フレーム情報、960 受信装置。
Claims (6)
- フレームの通信に使用するプロトコルの種類を示すプロトコルタイプと、前記フレームの特徴を示すフレームパターンとが対応付けられたフレーム情報を記憶する記憶部と、
受信装置を介してフレームを受信し、受信したフレームのプロトコルタイプを検出し、
検出した前記プロトコルタイプが前記フレーム情報に登録されているか判定する受信制御部と、
前記受信制御部によって前記プロトコルタイプが前記フレーム情報に登録されていると判定された場合に、登録されている前記プロトコルタイプに対応する前記フレームパターンに、前記プロトコルタイプが検出された前記フレームの内容が合致するかどうかを判定し、判定結果に応じて、前記フレーム情報に登録されていると判定された前記プロトコルタイプの処理の優先度を上げる優先度変更部と
を備えるゲートウェイ装置。 - 前記優先度変更部は、
前記フレームパターンに、前記プロトコルタイプが検出された前記フレームの内容が合致すると判定した場合に、前記フレーム情報に登録されていると判定された前記プロトコルタイプの処理の優先度を上げる請求項1に記載のゲートウェイ装置。 - 前記記憶部は、
前記フレーム情報の前記フレームパターンとして、
定常状態の複数のフレームの一群が前記プロトコルタイプに対応付けられており、
前記優先度変更部は、
前記受信制御部による判定の結果、同一のプロトコルタイプの複数の受信されたフレームの前記同一のプロトコルタイプが前記フレーム情報に登録されている場合に、前記同一のプロトコルタイプに対応する前記フレームパターンの示す前記複数のフレームの前記一群に、前記同一のプロトコルタイプの前記複数の受信されたフレームが合致するかどうかを判定し、合致しないと判定した場合に、前記同一のプロトコルタイプの処理の優先度を上げる請求項1に記載のゲートウェイ装置。 - 前記記憶部は、
前記フレーム情報の前記フレームパターンとして、異常状態のフレームに切り替わる直前の、定常状態の複数のフレームの一群が前記プロトコルタイプに対応付けられており、
前記優先度変更部は、
前記受信制御部による判定の結果、同一のプロトコルタイプの複数の受信されたフレームの前記同一のプロトコルタイプが前記フレーム情報に登録されている場合に、前記同一のプロトコルタイプに対応する前記フレームパターンの示す前記複数のフレームの前記一群に、前記同一のプロトコルタイプの前記複数の受信されたフレームが合致するかどうかを判定し、合致すると判定した場合に、前記同一のプロトコルタイプの処理の優先度を上げる請求項1に記載のゲートウェイ装置。 - コンピュータが、
フレームの通信に使用するプロトコルの種類を示すプロトコルタイプと、前記フレームの特徴を示すフレームパターンとが対応付けられたフレーム情報を記憶部に記憶し、
受信装置を介してフレームを受信し、受信したフレームのプロトコルタイプを検出し、検出した前記プロトコルタイプが前記フレーム情報に登録されているか判定し、
前記プロトコルタイプが前記フレーム情報に登録されていると判定された場合に、登録されている前記プロトコルタイプに対応する前記フレームパターンに、前記プロトコルタイプが検出された前記フレームの内容が合致するかどうかを判定し、判定結果に応じて、前記フレーム情報に登録されていると判定された前記プロトコルタイプの処理の優先度を上げる、
優先度変更方法。 - コンピュータに、
フレームの通信に使用するプロトコルの種類を示すプロトコルタイプと、前記フレームの特徴を示すフレームパターンとが対応付けられたフレーム情報を記憶部に記憶する記憶処理と、
受信装置を介してフレームを受信し、受信したフレームのプロトコルタイプを検出し、検出した前記プロトコルタイプが前記フレーム情報に登録されているか判定する受信制御処理と、
前記受信制御処理によって前記プロトコルタイプが前記フレーム情報に登録されていると判定された場合に、登録されている前記プロトコルタイプに対応する前記フレームパターンに、前記プロトコルタイプが検出された前記フレームの内容が合致するかどうかを判定し、判定結果に応じて、前記フレーム情報に登録されていると判定された前記プロトコルタイプの処理の優先度を上げる優先度変更処理と、
を実行させる優先度変更プログラム。
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