WO2018154652A1

WO2018154652A1 - リモコン装置、空調機及び空調システム

Info

Publication number: WO2018154652A1
Application number: PCT/JP2017/006571
Authority: WO
Inventors: 光洋杉村
Original assignee: 三菱電機株式会社
Priority date: 2017-02-22
Filing date: 2017-02-22
Publication date: 2018-08-30

Abstract

空調機によって空調される各部屋のそれぞれに配置される空調機用のリモコン装置に関する。このリモコン装置は、自己が設置された部屋のユーザーに冷媒漏洩の発生を報知する報知装置と、他のリモコン装置に冷媒漏洩の発生を通知する通知装置と、自己が配置された部屋における冷媒漏洩時に、他のリモコン装置に通知装置から冷媒漏洩の発生を通知させ、他のリモコン装置から通知を受けると、報知装置から冷媒漏洩の発生を報知させる制御装置とを備える。

Description

リモコン装置、空調機及び空調システム

　本発明は、空調機で使用する冷媒が漏洩した場合に、ユーザーに対し冷媒が漏洩したことを通知するリモコン装置、空調機及び空調システムに関するものである。

　従来の空調機は、冷媒漏洩の発生を検知した場合に、室内機に設置した警報器から警報を発すると共に、予め登録された複数のスマートフォンのそれぞれに冷媒漏れ情報を送信し、各スマートフォンの表示部に冷媒漏洩の発生を表示している（例えば、特許文献１参照）。

特開２０１５－９４５１３号公報

　特許文献１では、冷媒漏洩が発生した部屋に人が居る場合又は通知を受けたスマートフォンのユーザーが、冷媒漏洩が発生した部屋の近くに居る場合には、冷媒漏洩が発生した部屋に駆け付けて例えば換気する等の対応を行うことができる。しかし、冷媒漏洩が発生した部屋にユーザーが不在であったり、ユーザーが離れた場所に居た場合には、対応が遅れる可能性がある。このように、特許文献１では、冷媒漏洩が発生した場合に、実際に対応を行うことが可能なユーザーに対して冷媒漏れを通知する点に関し、改善の余地があった。

　本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、冷媒漏洩が発生した部屋に早急に駆け付けて対応することが可能なユーザーに対して冷媒漏洩を通知できる可能性を高めることが可能なリモコン装置、空調機及び空調システムを提供することを目的とする。

　本発明に係るリモコン装置は、空調機によって空調される各部屋のそれぞれに配置される空調機用のリモコン装置であって、自己が設置された部屋のユーザーに冷媒漏洩の発生を報知する報知装置と、他のリモコン装置に冷媒漏洩の発生を通知する通知装置と、自己が配置された部屋における冷媒漏洩時に、他のリモコン装置に通知装置から冷媒漏洩の発生を通知させ、他のリモコン装置から通知を受けると、報知装置から冷媒漏洩の発生を報知させる制御装置とを備えたものである。

　また、本発明に係る空調機は、上記のリモコン装置を備えたものである。

　また、本発明に係る空調システムは、上記の１又は複数の空調機と、各空調機を制御する集中コントローラとを備えたものである。

　本発明によれば、冷媒漏洩を検知すると、他のリモコン装置に冷媒漏洩を通知するようにした。冷媒漏洩検知時、冷媒漏洩が発生した部屋にユーザーが居なくても、他の部屋にユーザーが居る可能性がある。このため、他のリモコン装置に冷媒漏洩を通知することで、冷媒漏洩が発生した部屋に早急に駆け付けて対応することが可能なユーザーに対して冷媒漏洩を通知できる可能性を高めることが可能となる。

本発明の実施の形態１に係る空調機の模式図である。図１の警報器の構成を示すブロック図である。図１のリモコン装置の構成を示すブロック図である。本発明の実施の形態１に係る空調機において、冷媒漏洩をユーザーに通知するまでの信号のシーケンス図である。各リモコン装置同士の冷媒漏洩の通知に係る変形例を示す図である。警報器とリモコン装置間の冷媒漏洩の通知に係る変形例を示す図である。本発明の実施の形態１に係る空調機の変形例を示す模式図である。本発明の実施の形態２に係る空調機の構成を示す模式図である。図８のリモコン装置の構成を示すブロック図である。本発明の実施の形態２に係る空調機において、冷媒漏洩をユーザーに通知するまでの信号のシーケンス図である。本発明の実施の形態３に係る空調システムの構成例を示す図である。図１１の集中コントローラの構成を示すブロック図である。

　以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、各図において同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。更に、明細書全文に表れている構成要素の形態は、あくまで例示であってこれらの記載に限定されるものではない。

実施の形態１．
　図１は、本発明の実施の形態１に係る空調機の模式図である。図１の矢印については後述する。
　空調機１は、室内機２と、室外機（図示せず）とを備えている。空調機１は、圧縮機、凝縮器、膨張弁及び凝縮器（何れも図示せず）を順次連結して冷媒を循環させる冷凍サイクルを備えており、暖房運転及び冷房運転の一方又は両方が可能なものである。冷媒には例えば、Ｒ３２からなる可燃性冷媒が用いられる。

　室内機２で生成された温調空気は、複数の部屋にダクト３で導かれるようになっている。そして、各部屋のそれぞれには、その部屋の設定温度の入力等を行える空調機用のリモコン装置１０が配置されており、各リモコン装置１０は室内機２に通信線４で接続されている。また、各部屋には、冷媒濃度を計測する濃度センサ２１を備えた警報器２０が設置されている。各警報器２０は、各リモコン装置１０に通信線５で接続されている。以下、必要に応じて、各リモコン装置１０を、リモコン装置１０ａ、リモコン装置１０ｂ、リモコン装置１０ｃとして区別する。警報器２０も同様に、警報器２０ａ、警報器２０ｂ、警報器２０ｃとして区別する。

　図２は、図１の警報器の構成を示すブロック図である。
　警報器２０は、濃度センサ２１と、リモコン装置１０と通信する通信装置２２と、ブザー２３と、警報器全体を制御する制御装置２４とを備えている。制御装置２４は、その機能を実現する回路デバイスのようなハードウェアで構成することもできるし、マイコン又はＣＰＵのような演算装置と、その上で実行されるソフトウェアとにより構成することもできる。

　図３は、図１のリモコン装置の構成を示すブロック図である。
　リモコン装置１０は、室内機２及び他のリモコン装置１０と通信線４を介して通信する有線通信装置である通信装置１１と、液晶パネル等の画面表示を行う表示装置１２と、設定温度の入力等を行う入力装置１３と、リモコン装置全体を制御する制御装置１４とを備えている。制御装置１４は、その機能を実現する回路デバイスのようなハードウェアで構成することもできるし、マイコン又はＣＰＵのような演算装置と、その上で実行されるソフトウェアとにより構成することもできる。

　また、リモコン装置１０ａ～１０ｃのそれぞれには固有の識別番号が付されており、その識別番号に基づいてリモコン装置を識別できるようになっている。そして制御装置１４のメモリ１４ａには、識別番号毎に、その識別番号のリモコン装置１０が設置された部屋を識別可能な部屋情報が対応付けて記憶されている。部屋情報は、例えば、「会議室１」、「会議室２」、「執務室」等の部屋の名称とすればよい。

　そして、本例の特徴としては、冷媒漏洩発生時に、冷媒漏洩が発生した部屋のリモコン装置１０から他の部屋のリモコン装置１０に冷媒漏洩が発生したことを通知し、他の部屋のユーザーにも冷媒漏洩を通知するようにしたことにある。冷媒漏洩発生時、冷媒漏洩が発生した部屋にユーザーが居なくても、他の部屋にユーザーが居る可能性がある。よって、他の部屋のユーザーにも冷媒漏洩を通知することで、冷媒漏洩が発生した部屋に至急、駆け付けて対応することが可能なユーザーに冷媒漏洩を通知できる可能性を高めることが可能となる。以下、具体的な装置動作について説明する。

　図４は、本発明の実施の形態１に係る空調機において、冷媒漏洩をユーザーに通知するまでの信号のシーケンス図である。以下、図４を参照して詳細動作について説明する。ここでは、警報器２０ａにて冷媒漏洩を検知した場合を例に説明する。また、ここでは、図１の矢印に示すように通信線４を使用して有線通信で冷媒漏洩を通知する。

　警報器２０ａは、濃度センサ２１によって冷媒濃度を計測しており、制御装置２４は、濃度センサ２１で計測された冷媒濃度に基づいて冷媒漏洩の検知を行う（ステップＳ１）。すなわち、制御装置２４は、濃度センサ２１で計測された冷媒濃度が、予め設定された設定濃度以上の場合、冷媒漏洩が発生したと判断し、冷媒漏洩検知信号を通信装置２２からリモコン装置１０ａに送信させる（ステップＳ２）。また、制御装置２４は、ブザー２３を鳴らして警報を出力させる（ステップＳ３）。これにより、冷媒漏洩が発生した部屋内のユーザーに対して冷媒漏洩が発生したことが通知される。

　リモコン装置１０ａは、冷媒漏洩検知信号を受信すると、室内機２に接続された他のリモコン装置１０ｂ及びリモコン装置１０ｃのそれぞれに、自己の識別情報を含む冷媒漏洩通知信号を送信する（ステップＳ４）。なお、リモコン装置１０同士は直接的に通信線で接続されていないため、リモコン装置１０間の通信は、図４では省略しているが室内機２を介して行われる。また、リモコン装置１０ｂは、冷媒漏洩が発生した旨のメッセージを自己の表示装置１２に表示する（ステップＳ５）。

　リモコン装置１０ｂ及びリモコン装置１０ｃのそれぞれは、冷媒漏洩通知信号を受信すると、冷媒漏洩通知信号に含まれる識別情報に基づいて自己のメモリ１４ａを参照し、冷媒漏洩が発生した部屋を特定する。そして、リモコン装置１０ａ及びリモコン装置１０ｃは、例えば「会議室１」等の部屋情報と共に、冷媒漏洩が発生した旨のメッセージを自己の表示装置１２に表示する（ステップＳ６、ステップＳ７）。

　これにより、冷媒漏洩が発生した部屋に居るユーザーだけでなく、その部屋に隣接する部屋のユーザー３０に対しても、冷媒漏洩が発生したことを通知することができる。

　以上説明したように、本実施の形態１によれば、リモコン装置１０は、冷媒漏洩を検知すると、自身の表示装置１２を用いて周囲のユーザーに冷媒漏洩の発生を通知するだけでなく、他のリモコン装置１０に冷媒漏洩の発生を通知するようにした。つまり、冷媒漏洩の発生をリモコン装置１０間で共有するようにした。このため、他のリモコン装置１０に冷媒漏洩の発生を通知することで、冷媒漏洩が発生した部屋に至急、駆け付けて対応することが可能なユーザー３０に冷媒漏洩を通知することができる可能性を高めることができる。その結果、冷媒漏洩に早急に対応することが可能となる。

　また、冷媒漏洩の検知をリモコン装置１０ではなく警報器２０で行うので、リモコン装置１０側に冷媒漏洩検知機能が不要であり、リモコン装置１０を安価に構成できる。

　なお、本発明の空調機は、図１に示した構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で例えば以下のように種々変形実施可能である。

＜変形例１＞
　冷媒漏洩をユーザーに報知する方法として、リモコン装置１０の表示装置１２にメッセージを表示するとしたが、冷媒漏洩のユーザーへの報知方法は、この方法に限られない。冷媒漏洩のユーザーへの他の報知方法として、リモコン装置１０に設けたブザーを鳴らしたり、リモコン装置１０に設けたＬＥＤを点滅させたり、リモコン装置１０に設けたスピーカーから警報メッセージを流す等としてもよい。本発明の報知装置は、表示装置１２、ブザー、ＬＥＤ、スピーカーの何れかによって構成される。

＜変形例２＞
　図１では、リモコン装置１０と室内機２とが通信線４で接続され、有線通信でリモコン装置１０から室内機２を介して他のリモコン装置１０に対して冷媒漏洩の通知を行うようにしている。しかし、リモコン装置１０のそれぞれに無線通信装置を備え、各リモコン装置１０同士で直接無線通信で冷媒漏洩の通知を行うようにしてもよい。また各リモコン装置同士の冷媒漏洩の通知を、図５に示すように接点を有する電気回路１６を使用して行ってもよい。通信装置１１、無線通信装置及び接点を有する電気回路の何れかによって本発明の通知装置が構成される。

＜変形例３＞
　図１では、警報器２０とリモコン装置１０とが通信線５で接続され、有線通信で警報器２０からリモコン装置１０に対して冷媒漏洩が発生したことを通知するようにしている。しかし、この通知を無線通信で行うようにしてもよい。また、警報器２０とリモコン装置１０の制御装置１４とを、図６に示すように接点を有する電気回路１７で接続し、電気回路を通じて冷媒漏洩が発生したことを警報器２０からリモコン装置１０に通知する構成としてもよい。

＜変形例４＞
　図７は、本発明の実施の形態１に係る空調機の変形例を示す模式図である。
　図１では、警報器２０が濃度センサ２１を備え、警報器２０で冷媒漏洩の検知を行うようにしたが、図７に示すようにリモコン装置１０に濃度センサ２１を設けて、リモコン装置１０で冷媒漏洩検知を行うようにしてもよい。この場合、制御装置１４は、濃度センサ２１で計測された冷媒濃度が予め設定された設定濃度以上の場合に、冷媒漏洩が発生したことを検知するようにすればよい。

実施の形態２．
　図８は、本発明の実施の形態２に係る空調機の構成を示す模式図である。また、図９は、図８のリモコン装置の構成を示すブロック図である。
　実施の形態２の空調機１は、リモコン装置１０が無線通信装置１５を更に備えた点が実施の形態１と異なる。そして、リモコン装置１０には予めユーザーのスマートフォン４０のアドレスが登録されており、無線通信装置１５を介してスマートフォン４０と通信可能となっている。それ以外の構成は実施の形態１と同様である。以下、実施の形態２が実施の形態１と異なる点を中心に説明する。なお、実施の形態１の構成部分において適用された変形例は、実施の形態２の同様の構成部分においても同様に適用される。

　図１０は、本発明の実施の形態２に係る空調機において、冷媒漏洩をユーザーに通知するまでの信号のシーケンス図である。ここでは、警報器２０ａにて冷媒漏洩を検知した場合を例に説明する。
　図１０においてステップＳ１～ステップＳ３までの動作は図４に示した実施の形態１と同様である。そして、リモコン装置１０ａは、ステップＳ２で警報器２０ａから送信された、冷媒漏洩検知信号を受信すると、予め登録されているスマートフォン４０のアドレスに、無線通信装置１５から自己の識別情報を含む冷媒漏洩通知信号を無線で送信する（ステップＳ４ａ）。また、リモコン装置１０ａは、冷媒漏洩が発生した旨のメッセージを表示装置１２に表示する（ステップＳ５）。

　スマートフォン４０は、冷媒漏洩通知信号を受信すると、冷媒漏洩通知信号に含まれる識別情報に基づいて、冷媒漏洩が発生した部屋を特定する。そして、スマートフォン４０は、例えば「会議室１」等の部屋情報と共に、冷媒漏洩が発生した旨のメッセージを自己の表示装置１２に表示する。ユーザー３０は、スマートフォン４０に表示されたメッセージを確認することで、「会議室１」で冷媒漏洩が発生していることを認知することが可能となる。

　なお、ここでは説明を省略したが、実施の形態２においても、実施の形態１と同様に図４のシーケンス図の動作が行わる。すなわち、冷媒漏洩が発生した以外の部屋のリモコン装置１０ｂ及びリモコン装置１０ｃのそれぞれの表示装置１２に対しても冷媒漏洩を通知するメッセージの表示が行われている。

　以上のように、本実施の形態２によれば、実施の形態１と同様の効果が得られると共に、スマートフォン４０に冷媒漏洩を通知するようにしたので、リモコン装置１０から離れた場所にいるユーザーに対しても、冷媒漏洩の発生を迅速に通知することができる。

　なお、ここでは、ユーザー３０のスマートフォン４０に冷媒漏洩を通知するとしたが、ユーザー３０の携帯端末装置であればよく、他に例えばタブレット等でもよい。

実施の形態３．
　実施の形態１及び実施の形態２では、一台の空調機における冷媒漏洩の通知について説明したが、実施の形態３は、複数の空調機を備えた空調システムにおける冷媒漏洩の通知に関するものである。

　図１１は、本発明の実施の形態３に係る空調システムの構成例を示す図である。
　この空調システムは、建物の各フロアのそれぞれにおいて、室内機２がフロアの各部屋に設置されている。そして、各フロア毎に、そのフロアに設置された１又は複数の室内機を１台の室外機５０で制御するようになっている。また、各室外機５０は集中コントローラ６０に接続され、集中コントローラ６０によって、その建物内の各空調機が制御される。

　建物毎に設けられた集中コントローラ６０は、他の建物の集中コントローラ６０に例えばＬＡＮ等の通信回線６１ａで接続されている。なお、複数の集中コントローラ６０のうち、一台は親機となり、他の集中コントローラ６０を管理できるようになっている。

　また、建物内には、エレベータ、照明、火災警報器、ブレーカ、換気設備等の一部又は全部の設備が設置されており、集中コントローラ６０は、これら既存設備のそれぞれの設備コントローラ７０と通信可能に接続され、設備コントローラ７０を介して設備を制御可能となっている。

　図１２は、図１１の集中コントローラの構成を示すブロック図である。
　集中コントローラ６０は、通信装置６１と、液晶パネル等の画面表示を行う表示装置６２と、制御指示等の入力を行う入力装置６３と、集中コントローラ全体を制御する制御装置６４とを備えている。制御装置６４は、その機能を実現する回路デバイスのようなハードウェアで構成することもできるし、マイコン又はＣＰＵのような演算装置と、その上で実行されるソフトウェアとにより構成することもできる。

　このように構成された空調システムにおいて、リモコン装置１０は上記のようにして警報器２０等から冷媒漏洩検知信号を受信すると、室内機２を介して集中コントローラ６０に冷媒漏洩が発生したことを通知する。つまり、リモコン装置１０から室内機２及び室外機５０を介して集中コントローラ６０に冷媒漏洩検知信号が送信される。冷媒漏洩検知信号を受信した集中コントローラ６０は、同じ建物内の他の室外機５０に、冷媒漏洩が発生した部屋に関する場所情報を含む冷媒漏洩情報を送信すると共に、他の棟にも冷媒漏洩情報を送信する。これにより、隣接する部屋のみならず、他のフロア及び他の建屋等に広く冷媒漏洩情報を提供することができる。また、集中コントローラ６０は、冷媒漏洩が発生したことを、冷媒漏洩が発生した部屋に関する場所情報と共に自己の表示装置６２に表示する。なお、場所情報は、冷媒漏洩検知信号に含まれる識別番号でもよいし、「会議室」等の部屋情報でもよい。

　また、集中コントローラ６０の通信装置６１は、メール送信機能を有していて、予め設定されているユーザー（管理者、サービスマン、従業員など）が保持するユーザ携帯端末８０にメールで冷媒漏洩情報を提供することもできる。ユーザ携帯端末８０は、タブレット、ＰＣ、スマートフォン等が該当する。

　具体的には例えば、集中コントローラ６０は、ユーザ携帯端末８０に、ユーザ携帯端末８０と冷媒漏洩している部屋（以下、冷媒漏洩場所という）との推定距離を通知する。また、ユーザ携帯端末８０の位置が冷媒漏洩場所から近い場合には、ユーザ携帯端末８０から警報音等を鳴らすようにしてもよい。なお、ユーザ携帯端末８０と冷媒漏洩場所との距離の推定は、冷媒漏洩場所のリモコン装置等が保持する無線通信の電波強度などから予測可能である。ここでいう無線通信は、例えばＢＬＥ（Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）　Ｌｏｗ　Ｅｎｅｒｇｙ）が該当する。

　また、集中コントローラ６０は、予めフロアマップを記憶しており、冷媒漏洩場所をフロアマップ上に示したり、更には避難経路をフロアマップ上に示したりして冷媒漏洩を通知しても良い。具体的には、集中コントローラ６０は、冷媒漏洩場所を示したマップデータ、又は、冷媒漏洩場所と避難経路との両方を示したマップデータを作成してユーザ携帯端末に送信して表示させればよい。

　また、集中コントローラ６０は、冷媒漏洩検知信号を受信すると、設備コントローラ７０に冷媒漏洩情報を提供して設備を制御するようにしてもよい。例えば、既存設備がエレベータの場合、エレベータに設けられた表示画面に冷媒漏洩場所を表示させるようにしてもよい。また、エレベータの各階の停止ボタンのうち、冷媒漏洩場所のフロアのボタンを押された場合に警報音を鳴動させるようにしてもよい。また、例えば、既存設備が照明の場合は、点滅（オンオフ）、調光又は調色などにより、異常を報知してもよい。

　集中コントローラ６０は、設備コントローラ７０を介して上記のようにエレベータに設けられた表示画面、及び照明、を報知設備として機能させることで、来客者等に対しても異常発生を認知させることができる。また、既存設備を上記のように制御することで、新たにブザー等の報知設備を設置しなくても済む。

　また、既存設備がブレーカの場合、前記冷媒漏洩情報に基づいて特定される冷媒漏洩場所のブレーカのハンドルをＯＦＦさせて、冷媒漏洩を遮断してもよい。冷媒漏洩が発生している部屋で、蛍光灯、換気扇、給湯器などの火元への給電を遮断し、可燃性冷媒への引火を防止する意味もある。

　１　空調機、２　室内機、３　ダクト、４　通信線、５　通信線、１０　リモコン装置、１０ａ　リモコン装置、１０ｂ　リモコン装置、１０ｃ　リモコン装置、１１　通信装置、１２　表示装置、１３　入力装置、１４　制御装置、１４ａ　メモリ、１５　無線通信装置、１６　接点を有する電気回路、１７　接点を有する電気回路、２０　警報器、２０ａ　警報器、２０ｂ　警報器、２０ｃ　警報器、２１　濃度センサ、２２　通信装置、２３　ブザー、２４　制御装置、３０　ユーザー、４０　スマートフォン、５０　室外機、６０　集中コントローラ、６１　通信装置、６１ａ　通信回線、６２　表示装置、６３　入力装置、６４　制御装置、７０　設備コントローラ、８０　ユーザ携帯端末。

Claims

　空調機によって空調される各部屋のそれぞれに配置される空調機用のリモコン装置であって、
　自己が設置された前記部屋のユーザーに冷媒漏洩の発生を報知する報知装置と、
　他の前記リモコン装置に冷媒漏洩の発生を通知する通知装置と、
　自己が配置された前記部屋における冷媒漏洩時に、他の前記リモコン装置に前記通知装置から冷媒漏洩の発生を通知させ、他の前記リモコン装置から前記通知を受けると、前記報知装置から冷媒漏洩の発生を報知させる制御装置とを備えたリモコン装置。
　前記通知装置は、通信線を介して通信を行う有線通信装置である請求項１記載のリモコン装置。
　前記通知装置は、無線で通信を行う無線通信装置である請求項１記載のリモコン装置。
　前記制御装置は、冷媒漏洩時に、予め登録された携帯端末装置に前記無線通信装置から冷媒漏洩の発生を通知させる請求項３記載のリモコン装置。
　各リモコン装置のそれぞれには固有の識別番号が付されており、
　前記制御装置は、前記識別番号毎に、前記識別番号の前記リモコン装置が設置された部屋を識別可能な部屋情報を対応付けて記憶しており、冷媒漏洩時に、自己の識別番号を含む冷媒漏洩通知信号を他の前記リモコン装置に前記通知装置から送信させ、前記識別番号を含む前記冷媒漏洩通知信号を受信すると、受信した前記識別番号に対応する前記部屋情報と共に、前記報知装置から冷媒漏洩の発生を報知させる請求項１～請求項４の何れか一項に記載のリモコン装置。
　前記通知装置は、接点を有する電気回路である請求項１記載のリモコン装置。
　冷媒濃度を計測する濃度センサを備え、
　前記制御装置は、前記濃度センサで計測された冷媒濃度が予め設定された設定濃度以上の場合に、冷媒漏洩を検知する請求項１～請求項６の何れか一項に記載のリモコン装置。
　前記制御装置は、冷媒漏洩を検知する警報器からの冷媒漏洩検知信号を有線又は無線で受信して冷媒漏洩を検知する請求項１～請求項６の何れか一項に記載のリモコン装置。
　前記制御装置は、冷媒漏洩を検知する警報器に、接点を有する電気回路で接続され、前記警報器から前記電気回路を通じて冷媒漏洩の発生を検知する請求項１～請求項６の何れか一項に記載のリモコン装置。
　前記報知装置は、画面表示を行う表示装置、ブザー、ＬＥＤ、スピーカーの何れかである請求項１～請求項９の何れか一項に記載のリモコン装置。
　請求項１～請求項１０の何れか一項に記載のリモコン装置を備えた空調機。
　請求項１１記載の１又は複数の空調機と、各空調機を制御する集中コントローラとを備えた空調システム。
　前記リモコン装置は、自己が配置された前記部屋における冷媒漏洩時に前記集中コントローラに冷媒漏洩の発生を通知するように構成され、
　前記集中コントローラは、表示装置を有し、前記リモコン装置から冷媒漏洩の発生の通知を受けると、前記表示装置に冷媒漏洩の発生を表示する請求項１２記載の空調システム。
　前記リモコン装置は、自己が配置された前記部屋における冷媒漏洩時に前記集中コントローラに冷媒漏洩の発生を通知するように構成され、
　前記集中コントローラは、メール送信機能を有し、前記リモコン装置から冷媒漏洩の発生の通知を受けると、予め登録されたユーザ携帯端末にメールで冷媒漏洩の発生を通知する請求項１２記載の空調システム。
　前記集中コントローラは、前記空調機が設置される建物のフロアマップを予め記憶しており、前記ユーザ携帯端末に冷媒漏洩の発生を通知する際、前記フロアマップ上に冷媒漏洩が発生した部屋を示したマップデータを併せて通知する請求項１３記載の空調システム。
　前記集中コントローラは、前記空調機が設置される建物に設置された既存設備の設備コントローラと通信可能に接続されており、前記リモコン装置から冷媒漏洩の発生の通知を受けると、冷媒漏洩が発生した部屋を特定する場所情報を含む冷媒漏洩情報を前記設備コントローラに送信して前記既存設備を制御する請求項１２～請求項１５の何れか一項に記載の空調システム。
　前記既存設備は、エレベータ、照明、火災警報器、ブレーカ、換気設備の一部又は全部である請求項１６記載の空調システム。
　前記既存設備はエレベータであり、前記集中コントローラは前記冷媒漏洩情報を前記設備コントローラに送信して、前記エレベータの表示画面に前記場所情報を表示させる請求項１６記載の空調システム。
　前記既存設備は照明であり、前記集中コントローラは前記冷媒漏洩情報を前記設備コントローラに送信して、前記照明の点滅、調光又は調色により、異常を報知させる請求項１６記載の空調システム。
　前記集中コントローラは、前記マップデータ上に更に避難経路を示し、また、前記既存設備はブレーカであり、前記集中コントローラは前記冷媒漏洩情報を前記設備コントローラに送信して、前記場所情報に基づいて特定される部屋の前記ブレーカのハンドルをＯＦＦさせる請求項１５に従属する請求項１６記載の空調システム。