WO2018100742A1

WO2018100742A1 - コンテンツ再生機器、コンテンツ再生システム、及びコンテンツ再生機器の制御方法

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Publication number: WO2018100742A1
Application number: PCT/JP2016/085975
Authority: WO
Inventors: 田中　克明; 須山　明彦
Original assignee: ヤマハ株式会社
Priority date: 2016-12-02
Filing date: 2016-12-02
Publication date: 2018-06-07

Abstract

本開示にかかるコンテンツ再生機器は、ユーザ識別情報を伴わない操作コマンドを受け付けるコマンド受付部と、第１の識別情報発信機から無線送信された第１のユーザ識別情報を受信する通信部と、前記第１のユーザ識別情報の受信状況に基づいて、前記操作コマンドに対応する動作を実行するか否かを決定する動作制御部と、を含む。このような構成により、ユーザ識別情報を伴わない操作コマンドを受信した場合であっても、各ユーザに適した動作遂行をすることが可能となる。

Description

コンテンツ再生機器、コンテンツ再生システム、及びコンテンツ再生機器の制御方法

　本発明は、コンテンツ再生機器、コンテンツ再生システム、及びコンテンツ再生機器の制御方法に関する。

　下記特許文献１には、マイクから入力された音声を認識する音声認識モジュールを備え、この音声認識モジュールが認識した音声を適用して予め設定された動作の遂行をアシストする技術が開示されている。

特開２０１４－７８００７号公報

　しかし、従来のコンテンツ再生機器では、音声操作コマンドがユーザ識別情報を伴わないため、複数のユーザが当該装置を使用する場合において、各ユーザに適した動作遂行をすることが難しかった。また、機構的操作ボタンをユーザが操作する場合も同様に、操作コマンドがユーザ識別情報を伴わないため、各ユーザに適した動作遂行をすることが難しかった。

　本開示は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、コンテンツ再生機器において、ユーザ識別情報を伴わない操作コマンドを受信した場合であっても、各ユーザに適した動作遂行を可能とすることである。

　本開示に係るコンテンツ再生機器は、ユーザ識別情報を伴わない操作コマンドを受け付けるコマンド受付部と、第１の識別情報発信機から無線送信された第１のユーザ識別情報を受信する通信部と、前記第１のユーザ識別情報の受信状況に基づいて、前記操作コマンドに対応する動作を実行するか否かを決定する動作制御部と、を含む。

　本開示に係るコンテンツ再生システムは、第１のユーザ識別情報を無線送信する第１のユーザ識別情報発信機と、ユーザ識別情報を伴わない操作コマンドを受け付けるコマンド受付部と、前記第１のユーザ識別情報を受信する通信部と、前記第１のユーザ識別情報の受信状況に基づいて、前記操作コマンドに対応する動作を実行するか否かを決定する動作制御部と、を含む、コンテンツ再生機器と、を含む。

　本開示に係るコンテンツ再生機器の制御方法は、ユーザ識別情報を伴わない操作コマンドを受け付けるコマンド受付ステップと、別体の第１の識別情報発信機から無線送信された第１のユーザ識別情報を受信する受信ステップと、前記第１のユーザ識別情報の受信状況に基づいて、前記操作コマンドに対応する動作を実行するか否かを決定する決定ステップと、を含む。

図１は本実施形態に係るコンテンツ再生システムの概要図である。図２は本実施形態に係るコンテンツ再生機器のブロック図である。図３は本実施形態に係るユーザ情報テーブルの一例を示す模式図である。図４は本実施形態に係るコンテンツ再生機器の動作例を示すフローチャートである。

［第１の実施形態］
　本開示の実施形態について、図面を用いて以下に説明する。

　図１は、本実施形態に係るコンテンツ再生システム２００の概要図である。

　コンテンツ再生システム２００は、第１のコントローラー１１、第２のコントローラー１２、第３のコントローラー１３、第４のコントローラー１４、コンテンツ再生機器１００、及びサーバー１５０を有している。コンテンツ再生機器１００は、ネットワーク１を介して第１のコントローラー１１、第２のコントローラー１２、第３のコントローラー１３、第４のコントローラー１４、及びサーバー１５０に接続されている。なお、本実施形態においては、第２のコントローラー１２、第３のコントローラー１３、第４のコントローラー１４、サーバー１５０がコンテンツ再生システム２００の中に含まれるが、これらは必須の構成要素ではない。なお、本開示におけるコンテンツとは、例えば映像、音声、テキストなどを含む。

［ネットワーク１］
　ネットワーク１は、無線ＬＡＮ（Local Area Network）、有線ＬＡＮ、ＷＡＮ（Wide Area Network）、赤外線、電波、Bluetooth（登録商標）などを含み、第１のコントローラー１１、第２のコントローラー１２、第３のコントローラー１３、第４のコントローラー１４、コンテンツ再生機器１００、及びサーバー１５０の間の信号伝達経路として利用される。

［第１のコントローラー１１］
　第１のコントローラー１１は、例えばスマートフォンやタブレット、パーソナルコンピューター、専用コントローラーなどのコンピュータであり、ネットワーク１を介してコンテンツ再生機器１００を操作可能な機器である。また、第１のコントローラー１１は、第１のコントローラー１１内に記憶されたプログラムに基づいて、コンテンツ再生機器１００に対して、操作コマンドの送信などを行う。当該プログラムは、光学的、磁気的等の種類を問わず、様々な記録媒体からインストールされてよく、インターネットを介してダウンロードされてもよい。

　本実施形態においては、第１のコントローラー１１が、ユーザＡが用いるスマートフォンであり、ユーザＡの音声を収音する機能を有し、収音したユーザＡの音声に関する情報をサーバー１５０に送信することが可能である。サーバー１５０は、受信した音声情報に基づき操作コマンドを生成し、コンテンツ再生機器１００に送信することが可能である。また、第１のコントローラー１１内に保存されたプログラムを用いて操作コマンドを生成し、当該操作コマンドをコンテンツ再生機器１００に直接送信することも可能である。

　また、第１のコントローラー１１は、第１のユーザ識別情報を無線送信する第１のユーザ識別情報発信機であり、例えば、赤外線ビーコン、ＢＬＥ（Bluetooth Low Energy）ビーコンなど、近距離無線通信と同等か、それより広域で、且つ無線ＬＡＮより狭域な無線標識技術を用いて、第１のユーザ識別情報を無線送信する第１のユーザ識別情報発信部１１Ａを有する。本実施形態においては、第１のユーザ識別情報発信部１１ＡがＢＬＥビーコンである例を用いて説明する。

　なお、第１のコントローラー１１が、第１のユーザ識別情報として、ＭＡＣアドレス、ＩＰアドレス、製造番号、又は第１のコントローラー１１の端末固有に予め割り当てた値などのコントローラー識別情報を送信可能な構成としてもかまわない。

［第２のコントローラー１２］
　第２のコントローラー１２は、例えばスマートフォンやタブレット、パーソナルコンピューター、専用コントローラーなどのコンピュータであり、ネットワーク１を介してコンテンツ再生機器１００を操作可能な機器である。

　本実施形態においては、第２のコントローラー１２が、ユーザＢが用いるスマートフォンであって、第２のユーザ識別情報を無線送信する第２のユーザ識別情報発信機であり、第２のユーザ識別情報を無線送信する第２のユーザ識別情報発信部１２Ａを有している。第２のコントローラー１２は、基本的に第１のコントローラー１１と同じ構成を有するため、詳細な説明を省略する。

［第３のコントローラー１３］
　第３のコントローラー１３は、例えばスマートフォンやタブレット、パーソナルコンピューター、専用コントローラーなどのコンピュータであり、ネットワーク１を介してコンテンツ再生機器１００を操作可能な機器である。

　本実施形態においては、第３のコントローラー１３が、ユーザＣが用いるスマートフォンであって、第３のユーザ識別情報を無線送信する第３のユーザ識別情報発信機であり、第３のユーザ識別情報を無線送信する第３のユーザ識別情報発信部１３Ａを有している。第３のコントローラー１３は、基本的に第１のコントローラー１１と同じ構成を有するため、詳細な説明を省略する。

［第４のコントローラー１４］
　本実施形態においては、第４のコントローラー１４が、コンテンツ再生機器１００の専用コントローラーであり、電波を用いて操作コマンドを送信し、ネットワーク１を介してコンテンツ再生機器１００を操作することが可能である。

［サーバー１５０］
　サーバー１５０は、ネットワーク１を介して、第１のコントローラー１１、第２のコントローラー１２、第３のコントローラー１３が収音した各ユーザの音声に関する情報を受信する。サーバー１５０は、受信した音声情報に基づき操作コマンドを作成し、ネットワーク１を介して、当該操作コマンドをコンテンツ再生機器１００に送信する。

［コンテンツ再生機器１００］
　次に、コンテンツ再生機器１００について、図２を用いて説明する。

　図２は、本実施形態に係るコンテンツ再生機器１００のブロック図である。

　図２に示すように、コンテンツ再生機器１００は、オーディオを再生するオーディオ機器や、動画等の映像コンテンツを再生する映像再生機器などである。コンテンツ再生機器１００は、制御部５０、通信部６０、記憶部４０、入力部３０、収音部３４等を有しており、制御部５０がコンテンツ出力部８０に接続されている。制御部５０は、動作制御部５１とコマンド受付部５２とを含む。なお、コンテンツ再生機器１００がコンテンツ出力部８０を含む構成としてもよい。コンテンツ再生機器１００は、記憶部４０に保存されたプログラム４０Ａに基づいて、後述する受信ステップＳ１、コマンド受付ステップＳ２、決定ステップＳ３などを実行するコンピュータである。当該プログラム４０Ａは、光学的、磁気的等の種類を問わず、様々な記録媒体からインストールされてよく、インターネットを介してダウンロードされてもよい。

［入力部３０］
　入力部３０は、コンテンツ再生機器１００の筐体に設けられ、ユーザによる押圧により操作コマンドを生成する機構的操作部品でもよく、コンテンツ再生機器１００の表示画面に設けられたタッチパネルであってもよい。ユーザは、この入力部３０を操作することにより、電源のＯＮ，ＯＦＦ、ボリュームの変更、コンテンツの再生などを行うことができる。

［収音部３４］
　収音部３４は、例えばコンテンツ再生機器１００に内蔵されたマイクである。収音部３４は、ユーザが発した音声を収音するとともに、当該音声に関する情報を制御部５０に送信する。制御部５０のコマンド受付部５２は、この音声情報を受信し、自ら操作コマンドを生成する。なお、収音部３４が、ユーザが発した音声から操作コマンドを生成して送信し、コマンド受付部５２が、この操作コマンドを受け付ける構成としてもよい。

［記憶部４０］
　記憶部４０は、例えばＨＤＤ(Hard Disc Drive)として実現される。記録媒体としては、フラッシュメモリ等の固体メモリ、固体メモリを内蔵したメモリカード、光ディスク、光磁気ディスク、ホログラムメモリなど各種考えられ、記憶部４０としては採用する記録媒体に応じて記録再生を実行できる構成とされればよい。記憶部４０には、制御部５０が使用するプログラム４０Ａが保存されている。

　また、記憶部４０には、図３に示すようなユーザ情報テーブルが保存されている。ユーザ情報テーブルは、ユーザが事前に設定したものであり、コンテンツ再生機器１００の各種動作内容に対する各ユーザの権限が設定されている。

　本実施形態においては、各種動作内容に対する制限の種類がタイプＡとタイプＢの２種類に分かれている。このタイプＡとタイプＢにおける制限の詳細については、下記［制御部５０］にて説明する。

　更に、本実施形態においては、記憶部４０には、制御部５０が各ユーザの音声情報の内容を解析する上で用いる音響モデルとして、ユーザＡに適した第１の音響モデル、ユーザＢに適した第２の音響モデル、ユーザＣに適した第３の音響モデル、及び一般的なユーザに適した第４の音響モデルが予め保存されている。この各ユーザに適した第１乃至第３の音響モデルの生成方法としては、例えば、事前に各ユーザの音声を上述した収音部３４により収音しておき、収音部３４により収音された各ユーザの音声を受信した制御部５０が、各ユーザに適した音響モデルを生成することが可能である。

［制御部５０］
　制御部５０はＣＰＵとメモリを含む。制御部５０の動作制御部５１は、記憶部４０に保存されたプログラム４０Ａにより、入力部３０、収音部３４、記憶部４０、通信部６０の動作を制御する。

　制御部５０は、ネットワーク１を経由して、第１のコントローラー１１、第２のコントローラー１２、第３のコントローラー１３、第４のコントローラー１４との信号の送受信を行うことが可能である。制御部５０のコマンド受付部５２は、第１のコントローラー１１、第２のコントローラー１２、第３のコントローラー１３、第４のコントローラー１４からの操作コマンドを受付け、この操作コマンドに基づいて、動作制御部５１が、電源のＯＮ，ＯＦＦ、ボリュームの変更、コンテンツの再生等を行う。

　また、制御部５０のコマンド受付部５２が、サーバー１５０から受信した操作コマンドを受付け、動作制御部５１が、受信した操作コマンドに基づいて、電源のＯＮ，ＯＦＦ、ボリュームの変更、コンテンツの再生等を行うことも可能である。このサーバー１５０から受信した操作コマンドとは、上述した第１のコントローラー１１、第２のコントローラー１２、第３のコントローラー１３からの音声情報に基づき、サーバー１５０が作成した操作コマンドである。本実施形態においては、各コントローラーからの音声情報にはユーザ識別情報が付加されておらず、サーバー１５０から送信される操作コマンドにもユーザ識別情報が付加されていないものとする。

　更に、制御部５０のコマンド受付部５２が、ユーザによる入力部３０の操作により生成される操作コマンド、及びユーザによる収音部３４への音声入力により自ら生成する操作コマンドを受付け、この操作コマンドに基づき、動作制御部５１が、電源のＯＮ，ＯＦＦ、ボリュームの変更、コンテンツの再生等を行うことも可能である。本実施形態においては、このユーザによる入力部３０への操作、及び収音部３４への音声入力により生成される操作コマンドにはユーザ識別情報が付加されていないものとする。

　制御部５０が上述した各種操作コマンドに基づきコンテンツ再生を行う際には、制御部５０に接続されたコンテンツ出力部８０から映像、音声、テキストなどのコンテンツを出力する。

　また、制御部５０の動作制御部５１は、第１のコントローラー１１、第２のコントローラー１２、第３のコントローラー１３に対して、あらかじめ設定されたユーザ情報テーブルを、通信部６０を介して送信することが可能である。ユーザ情報テーブルは記憶部４０に保存されており、コンテンツ再生機器１００に対する各ユーザの操作権限や、第１のコントローラー１１、第２のコントローラー１２、第３のコントローラー１３のユーザ・インターフェースにおける表示名等が記録されている。

　更に、制御部５０の動作制御部５１は、通信部６０を介して、第１のコントローラー１１から無線送信された第１のユーザ識別情報、第２のコントローラー１２から無線送信された第２のユーザ識別情報、第３のコントローラー１３から無線送信された第３のユーザ識別情報を取得することが可能である。本実施形態においては、第１のコントローラー１１、第２のコントローラー１２、第３のコントローラー１３が第１のユーザ識別情報発信部１１Ａ、第２のユーザ識別情報発信部１２Ａ、第３のユーザ識別情報発信部１３Ａとして、ＢＬＥビーコンを有している。例えば、第１のコントローラー１１を保持するユーザＡがコンテンツ再生機器１００に近づいたことにより、第１のユーザ識別情報の受信可能エリア内にコンテンツ再生機器１００が入ったとする。そうすると、コンテンツ再生機器１００の制御部５０の動作制御部５１が、通信部６０を介して第１のユーザ識別情報を受信する。制御部５０の動作制御部５１は、この第１のユーザ識別情報を受信することにより、コンテンツ再生機器１００自身が第１のユーザ識別情報の受信可能エリア内にいることを認識し、この認識に基づき、上述した操作コマンドに対する動作内容を決定する。

　制御部５０の動作制御部５１が、各識別情報の受信状況に応じて、操作コマンドに対する動作内容を決定する第１の例として、制御部５０の動作制御部５１が、各識別情報の受信状況に応じて、制御部５０のコマンド受付部５２が受信した各種操作コマンドに対する実行可否を判断する例を説明する。記憶部４０に保存された、ユーザ情報テーブルに記載されているように、各種動作内容に対する制限の種類がタイプＡとタイプＢの２種類に分かれている。

　タイプＡの制限の例としては、コンテンツ再生機器１００がユーザＡ又はユーザＢのユーザ識別情報、即ち第１のユーザ識別情報と第２のユーザ識別情報を受信していない場合には、所定の動作内容を遂行しない。例えば、コンテンツ再生機器１００が、第１のユーザ識別情報又は第２のユーザ識別情報を、受信してない状態又は受信しているが所定の受信レベルより低い場合で、ユーザＣが、スマートフォンである第３のコントローラー１３や専用コントローラーである第４のコントローラー、あるいはコンテンツ再生機器１００の入力部３０、収音部３４を用いて電源のＯＮ、ＯＦＦやボリュームの変更を行うことはできない。ユーザＡが使用する第１のコントローラー１１から無線送信された第１のユーザ識別情報、又はユーザＢが使用する第２のコントローラー１２から無線送信された第２のユーザ識別情報をコンテンツ再生機器１００が受信すると、各コントローラーからサーバー１５０を介して送信される操作コマンド、又は入力部３０からの操作コマンド、収音部３４からの音声情報等基づき、電源のＯＮ、ＯＦＦ、ボリューム変更などが可能となる。なお、コンテンツ再生機器１００が受信したユーザ識別情報が、所定の受信レベルより低い場合とは、コンテンツ再生機器１００が受信した当該ユーザ識別情報の信号強度が所定の値よりも小さいことを意味し、当該ユーザが所定の範囲内にいないことを意味する。

　一方、タイプＢの制限の例としては、コンテンツ再生機器１００が、ユーザＡに関する第１のユーザ識別情報を受信し、且つユーザＢに関する第２のユーザ識別情報及びユーザＣに関する第３のユーザ識別情報を、受信してない状態又は受信しているが所定の受信レベルより低い場合に限り、特定コンテンツの再生が許容されない。即ち、タイプＡにおける所定の識別情報の受信は、所定の動作が許容されるための必要十分条件であるのに対し、タイプＢにおける所定の識別情報の受信は、所定の動作が許容されるための必要条件であり、十分条件ではない。特定コンテンツの再生権限がユーザＡのみに与えられており、コンテンツ再生機器１００が、そのユーザＡに関する第１のユーザ識別情報を受信していたとしても、ユーザＢに関する第２のユーザ識別情報又はユーザＣに関する第３のユーザ識別情報を受信している限りは、当該特定コンテンツの再生を行うことができない。

　また、制御部５０の動作制御部５１が、各識別情報の受信状況に応じて、上述した操作コマンドに対する動作内容を決定する第２の例として、コンテンツ再生機器１００が再生する再生リストを、制御部５０の動作制御部５１が受信する識別情報に応じて変化させる例を説明する。本実施形態においては、ユーザＡがコンテンツ再生機器１００に対して、以下のような設定を事前に行っているものとする。なお、この設定状態は、ユーザＡの操作に基づいて自由に変更することができる。

　制御部５０の動作制御部５１が、ユーザＡに関する第１のユーザ識別情報のみを受信している場合には、動作制御部５１は、ユーザＡ専用の再生リストを利用してコンテンツの再生を行う。この場合、動作制御部５１は、タイプＡの制限のみならず、上述したタイプＢの制限を解除することができるため、特定コンテンツの再生をすることも可能である。

　動作制御部５１が、ユーザＢに関する第２のユーザ識別情報のみを受信している場合には、動作制御部５１は、タイプＡの制限を解除し、ユーザＢ専用の再生リストを利用してコンテンツの再生を行う。

　動作制御部５１が、ユーザＣに関する第３のユーザ識別情報のみを受信している場合には、上述したタイプＡの制限により、電源をＯＮ状態とすることができず、動作制御部５１は、コンテンツの再生を行わない。

　動作制御部５１が、第１のユーザ識別情報と第３のユーザ識別情報とを受信している場合には、動作制御部５１は、タイプＡの制限を解除し、電源をＯＮ状態とすることを許容し、その後、ユーザＡ専用の再生リストか、ユーザＣ専用の再生リストか、ユーザ全員の共通再生リストを利用してコンテンツの再生を行う。動作制御部５１が、ユーザＡ専用の再生リストを用いるか、ユーザＣ専用の再生リストを用いるか、ユーザ全員の共通再生リストを用いるかは、その際にユーザＡ又はユーザＣが各種コントローラー等を用いて選択することができる。その後、動作制御部５１が、ユーザＡに関する第１のユーザ識別情報を受信しなくなった又は所定の受信レベルより低くなった場合、動作制御部５１は、ユーザＣ専用の再生リストを利用して、コンテンツの再生を続ける。

　同様に、動作制御部５１が、第２のユーザ識別情報と第３のユーザ識別情報とを受信している場合には、動作制御部５１は、電源をＯＮ状態とすることを許容し、その後、ユーザＢ専用の再生リストか、ユーザＣ専用の再生リストか、ユーザ全員の共通再生リストを利用してコンテンツの再生を行う。動作制御部５１が、ユーザＢ専用の再生リストを用いるか、ユーザＣ専用の再生リストを用いるか、ユーザ全員の共通再生リストを用いるかは、その際にユーザＢ又はユーザＣが選択することができる。その後、動作制御部５１が、ユーザＢに関する第２のユーザ識別情報を受信しなくなっても、動作制御部５１は、ユーザＣ専用の再生リストを利用して、コンテンツの再生を続ける。

　動作制御部５１が、第１のユーザ識別情報、第２のユーザ識別情報を受信した場合には、動作制御部５１は、第３のユーザ識別情報の受信の有無に関わらず、ユーザ全員の共通再生リストを利用してコンテンツの再生を行う。なお、この場合、上述したとおり、タイプＢの制限により、特定コンテンツの再生は不可能である。

　更に、動作制御部５１が、各識別情報の受信状況に応じて、上述した操作コマンドに対する動作内容を決定する第３の例として、収音部３４が各ユーザからの音声を収音し、制御部５０のコマンド受付部５２が収音部３４から音声情報を受信し、動作制御部５１が当該音声情報の内容を解析する際に用いる音響モデルを、識別情報の受信状況に応じて使い分ける例を説明する。本実施形態においては、ユーザＡがコンテンツ再生機器１００に対して、以下のような設定を事前に行っているものとする。なお、この設定状態は、ユーザＡの操作に基づいて自由に変更することができる。

　動作制御部５１が、ユーザＡに関する第１のユーザ識別情報のみを受信している場合には、動作制御部５１は、記憶部４０に保存された第１の音響モデルを利用して音声情報の解析を行う。上述のとおり、第１の音響モデルはユーザＡに適しているため、ユーザＡからの音声に対する認識率を向上させることができる。

　動作制御部５１が、ユーザＢに関する第２のユーザ識別情報のみを受信している場合には、動作制御部５１は、記憶部４０に保存された第２の音響モデルを利用して音声情報の解析を行う。上述のとおり、第２の音響モデルはユーザＢに適しているため、ユーザＢからの音声に対する認識率を向上させることができる。

　動作制御部５１が、ユーザＣに関する第３のユーザ識別情報のみを受信している場合には、動作制御部５１は、記憶部４０に保存された第３の音響モデルを利用して音声情報の解析を行う。上述のとおり、第３の音響モデルはユーザＣに適しているため、ユーザＣからの音声に対する認識率を向上させることができる。

　動作制御部５１が、複数の識別情報を受信している場合には、動作制御部５１は、記憶部４０に保存された第４の音響モデルを利用して音声情報の解析を行う。上述のとおり、第４の音響モデルは一般的なユーザに適した音響モデルとなっているため、特定のユーザに偏らない音声に対する解析を行うことができる。

［通信部６０］
　通信部６０は、無線ＬＡＮ、有線ＬＡＮ、ＷＡＮ、赤外線、電波、Bluetooth（登録商標）などに対応しており、ネットワーク１を介して、第１のコントローラー１１、第２のコントローラー１２、第３のコントローラー１３、第４のコントローラー１４、及びサーバー１５０との信号伝達を行う。

　本実施形態においては、通信部６０が、サーバー１５０からの操作コマンドを、無線ＬＡＮを介して受信し、第１のコントローラー１１からの第１のユーザ識別情報、第２のコントローラー１２からの第２のユーザ識別情報、第３のコントローラー１３からの第３のユーザ識別情報を、Bluetooth（登録商標）に対応するユーザ情報受信部６０Ａにより受信する。

［コンテンツ出力部８０］
　コンテンツ出力部８０は、スピーカやディスプレイ装置であり、制御部５０の動作制御部５１の指示に応じて映像、音声、テキストなどのコンテンツを出力する。

　このように、本実施形態のコンテンツ再生機器１００は、第１のユーザ識別情報発信機による第１のユーザ識別情報の受信可能エリア内であるか否か、第２のユーザ識別情報発信機による第２のユーザ識別情報の受信可能エリア内であるか否か、第３のユーザ識別情報発信機による第３のユーザ識別情報の受信可能エリア内であるか否かに基づいて動作内容を決定する。その結果、特定ユーザの使用を制限する、又は特定コンテンツの再生を制限するなど、複数のユーザが当該装置を使用する場合において、各ユーザに適した動作遂行をすることが可能となる。

　なお、本実施形態においては、第１のコントローラー１１、第２のコントローラー１２、第３のコントローラー１３がそれぞれ第１のユーザ識別情報発信機、第２のユーザ識別情報発信機、第３のユーザ識別情報発信機である例を用いて説明したが、識別情報発信機がコンテンツ再生機器１００に対するコントローラーとしての機能を有しておらず、識別情報を無線送信する機能しか有していない構成としても構わない。その場合、ユーザは別のコントローラー、又はコンテンツ再生機器１００の入力部３０、収音部３４等を用いてコンテンツ再生機器１００の操作を行う。なお、上記別のコントローラーがユーザ識別情報発信機からのユーザ識別情報を受信し、その受信状況に応じてコマンド信号を送信するか否かを判断し、コンテンツ再生機器１００をコントロールする構成としてもよい。このような構成の場合、当該別のコントローラーがコンテンツ再生機器１００と別の部屋に配置されていたとしても、当該別の部屋におけるユーザ識別結果に応じて、当該コントローラーがサーバー１５０を介してコンテンツ再生機器１００をコントロールする構成とすることも可能である。

［コンテンツ再生システム２００の動作例］
　次に、本開示のコンテンツ再生システム２００の動作例について説明する。図４は本実施形態に係るコンテンツ再生機器の動作例を示すフローチャートである。

［受信ステップＳ１］
　まず、コンテンツ再生機器１００は、各識別情報発信機から無線送信された識別情報を受信する受信ステップＳ１を実施する。

　本実施形態においては、初期段階として、コンテンツ再生機器１００が配置された部屋内に第３のコントローラー１３を持つユーザＣのみが進入しきたこととする。コンテンツ再生機器１００の制御部５０における動作制御部５１は、この受信ステップＳ１において、第３のコントローラー１３の第３のユーザ識別情報発信部１３Ａから無線送信される第３のユーザ識別情報を、通信部６０を介して受信する。コンテンツ再生機器１００は、受信したユーザ識別情報は第３のコントローラー１３から無線送信された第３のユーザ識別情報であることを認識し、コンテンツ再生機器１００自身が、この第３のユーザ識別情報の受信可能エリア内にあることを認識する。

［コマンド受付ステップＳ２］
　次に、コンテンツ再生機器１００の制御部５０におけるコマンド受付部５２は、ユーザ識別情報を伴わない操作コマンドを受け付けるコマンド受付ステップＳ２を実施する。

　本実施形態においては、ユーザＣは第３のコントローラー１３に「電源ＯＮ」と発言した。第３のコントローラー１３は、ユーザＣから収音した音声情報をサーバー１５０に送信した。音声情報を受信したサーバー１５０が電源をＯＮすることを要求する操作コマンドを作成し、コンテンツ再生機器１００に送信した。コンテンツ再生機器１００におけるコマンド受付部５２は、この操作コマンドを受け付けた。

［決定ステップＳ３］
　次に、コンテンツ再生機器１００の制御部５０における動作制御部５１は、コマンド受付部５２が受信した識別情報に応じて前記コマンドに対する動作内容を決定する決定ステップＳ３を実施する。

　動作制御部５１が、図３に示した、ユーザ情報テーブルを記憶部４０から呼び出し、受信した操作コマンドの内容を確認する。ここで、動作制御部５１は、ユーザＣに関する第３のユーザ識別情報のみを受信しているため、ユーザＣに適した第３の音響モデルを用いて操作コマンドの解析を行う。動作制御部５１は、コマンド受付部５２が受信した操作コマンドは電源をＯＮすることを要求するコマンドであることを認識するとともに、ユーザ情報テーブルより、制限の種類がタイプＡであること、及びユーザＣにはこの動作を操作する権限がないことを認識する。

　従って、コンテンツ再生機器１００の動作制御部５１は、サーバー１５０から受信した操作コマンドを受信しても、電源をＯＮしないことを決定する。

　ユーザＣが、サーバー１５０を介した操作コマンド送信では電源をＯＮできないことを知り、コンテンツ再生機器１００の近くに配置されていた専用コントローラーである第４のコントローラー１４、及びコンテンツ再生機器１００の入力部３０を操作して、コンテンツ再生機器１００の電源をＯＮ状態にしようとした。

　しかし、上述の通り、現時点でコンテンツ再生機器１００の動作制御部５１は、ユーザＣに関する第３のユーザ識別情報しか受信していないため、タイプＡの制限により、電源をＯＮしないことを決定する。

［受信ステップＳ１］
　その後、コンテンツ再生機器１００が配置された部屋にユーザＡが進入し、ユーザＡが持つ第１のコントローラー１１から無線送信された第１のユーザ識別情報をコンテンツ再生機器１００が受信したとする。コンテンツ再生機器１００の動作制御部５１は、現在受信している識別情報が第１のコントローラー１１から無線送信された第１のユーザ識別情報と、第３のコントローラー１３から無線送信された第３のユーザ識別情報であることを認識する。コンテンツ再生機器１００の動作制御部５１は、コンテンツ再生機器１００自身が、第１のユーザ識別情報の受信可能エリア内であり且つ第３のユーザ識別情報の受信可能エリア内にあることを認識する。

［コマンド受付ステップＳ２］
　ここで、ユーザＣがコンテンツ再生機器１００の入力部３０に含まれる電源ＯＮボタンを押圧した。入力部３０は、電源をＯＮすることを要求する操作コマンドを生成し、制御部５０に送信した。制御部５０のコマンド受付部５２は、この操作コマンドを受け付けた。

［決定ステップＳ３］
　制御部５０の動作制御部５１が、図３に示した、ユーザ情報テーブルを記憶部４０から呼び出し、コマンド受付部５２が受信した操作コマンドの内容を確認する。ここで、動作制御部５１は、複数の識別情報を受信しているため、一般的なユーザに適した第４の音響モデルを用いて操作コマンドの解析を行う。動作制御部５１は、コマンド受付部５２が受信した操作コマンドは電源をＯＮすることを要求するコマンドであり、ユーザ情報テーブルより、制限の種類がタイプＡであること、及びユーザＡにはこの動作を操作する権限があり、ユーザＣにはこの動作を操作する権限がないことを認識する。

　ここで、実際に入力部３０に含まれる電源ＯＮボタンを操作しているのは、電源をＯＮする権限の無いユーザＣであるが、コンテンツ再生機器１００の動作制御部５１は、権限を有するユーザＡに関する第１のユーザ識別情報も受信している。そのため、コンテンツ再生機器１００の動作制御部５１は、タイプＡの制限は解除すべきと判断し、入力部３０より送信された操作コマンドの受信に応じて、電源をＯＮ状態とする。

　また、コンテンツ再生機器１００の動作制御部５１は、第１のユーザ識別情報と第３のユーザ識別情報とを受信しているため、これに応じて、ユーザＡの再生リストを用いるか、ユーザＣの再生リストを用いるか、あるいはユーザ全員の共通再生リストを用いて、コンテンツの再生を行う。本実施例においては、ユーザＣが、収音部３４に対して「共通リスト」と発言した。収音部３４はこの音声を収音し、制御部５０に送信した。音声情報を受信した制御部５０のコマンド受付部５２は、ユーザ全員の共通再生リストを選択する操作コマンドを自ら作成し、各コントローラーに送信した。共通再生リストを受信した、第１のコントローラー１１、及び第３のコントローラー１３の表示画面は、ユーザ全員の共通再生リストを表示した。

　ユーザＣは、自身が保持する第３のコントローラー１３に表示されたユーザ全員の共通再生リストを見ながら、自身が聞きたい再生リストを選択することができる。

　ユーザＣはユーザ全員の共通再生リストにおける第１の再生リストをコンテンツ再生機器１００に再生させるべく、第３のコントローラー１３に向けて「第１の再生リストを再生」と発言した。第３のコントローラー１３は、収音した音声をサーバー１５０に送信した。サーバー１５０は第１の再生リストの再生を要求する操作コマンドを作成し、コンテンツ再生機器１００に送信した。コンテンツ再生機器１００のコマンド受付部５２は、操作コマンドを受信し、動作制御部５１が、ユーザ全員の共通再生リストにおける第１の再生リストの楽曲を再生し、コンテンツ出力部８０より出力した。

［受信ステップＳ１］
　その後、コンテンツ再生機器１００が配置された部屋にユーザＢが進入し、ユーザＢが持つ第２のコントローラー１２から無線送信された第２のユーザ識別情報をコンテンツ再生機器１００が受信した。コンテンツ再生機器１００の動作制御部５１は、現在受信している識別情報は、第１のコントローラー１１から無線送信された第１のユーザ識別情報と、第２のコントローラー１２から無線送信された第２のユーザ識別情報と、第３のコントローラー１３から無線送信された第３のユーザ識別情報であることを認識する。コンテンツ再生機器１００の動作制御部５１は、コンテンツ再生機器１００自身が、第１のユーザ識別情報の受信可能エリア内にあり、第２のユーザ識別情報の受信可能エリア内にあり、且つ第３のユーザ識別情報の受信可能エリア内にあることを認識する。

［コマンド受付ステップＳ２］
　ここで、ユーザＢが、第２のコントローラー１２を用いて、ボリュームを下げることを要求する操作コマンドを送信すべく、第２のコントローラー１２に向けて「ボリュームを下げて」と発言した。第２のコントローラー１２は、ユーザＢの音声情報をサーバー１５０に送信した。サーバー１５０は、ボリュームを下げることを要求する操作コマンドを生成し、コンテンツ再生機器１００に送信した。コンテンツ再生機器１００のコマンド受付部５２は、この操作コマンドを受け付けた。

［決定ステップＳ３］
　制御部５０の動作制御部５１は、図３に示した、ユーザ情報テーブルを記憶部４０から呼び出し、コマンド受付部５２が受信した操作コマンドの内容を確認する。ここで、動作制御部５１は、複数のユーザ識別情報を受信しているため、一般的なユーザに適した第４の音響モデルを用いて操作コマンドの解析を行う。動作制御部５１は、コマンド受付部５２が受信した操作コマンドはボリュームを下げることを要求するコマンドであることを認識するとともに、ユーザ情報テーブルより、制限の種類がタイプＡであること、及びユーザＡ、ユーザＢにはこの動作を操作する権限があり、ユーザＣにはこの動作を操作する権限がないことを認識する。

　ここで、コンテンツ再生機器１００は、権限を有するユーザＡ、及びユーザＢのユーザ識別情報を受信している。そのため、コンテンツ再生機器１００の制御部５０における動作制御部５１は、タイプＡの制限は解除すべきと判断し、第２のコントローラー１２より送信された操作コマンドの受信に応じて、ボリュームを下げる。

［受信ステップＳ１］
　その後、ボリュームが下がったことを確認したユーザＢは、コンテンツ再生機器１００が配置された部屋を去り、ユーザＢが保持していた第２のコントローラー１２から送信される第２のユーザ識別情報をコンテンツ再生機器１００の動作制御部５１が受信できなくなった。これに伴い、コンテンツ再生機器１００の動作制御部５１は、現在受信している識別情報は、第１のコントローラー１１から無線送信された第１のユーザ識別情報と、第３のコントローラー１３から無線送信された第３のユーザ識別情報のみであることを認識する。

［コマンド受付ステップＳ２］
　ここで、ユーザＡが、ユーザＡの第２の再生リストをコンテンツ再生機器１００に再生させるべく、コンテンツ再生機器１００の収音部３４に向けて「ユーザＡの第２の再生リストを再生」と発言した。収音部３４は、このユーザＡの音声を収音し、制御部５０に送信した。制御部５０のコマンド受付部５２は、収音部３４から受信したユーザＡの音声から操作コマンドを自ら作成し受け付けた。

［決定ステップＳ３］
　制御部５０の動作制御部５１は、図３に示した、ユーザ情報テーブルを記憶部４０から呼び出し、コマンド受付部５２が作成した操作コマンドの内容を確認する。ここで、制御部５０の動作制御部５１は、複数の識別情報を受信しているため、一般的なユーザに適した第４の音響モデルを用いて操作コマンドの解析を行う。制御部５０の動作制御部５１は、コマンド受付部５２が作成した操作コマンドは、ユーザＡの第２の再生リストの映像コンテンツの再生を要求するコマンドであることを認識する。

　ここで、コンテンツ再生機器１００の記憶部４０には、特定のユーザに対して視聴を制限される特定コンテンツのファイル名が保存されており、ユーザＡの第２の再生リストの映像コンテンツがこの特定コンテンツに含まれていることを動作制御部５１が認識したとする。動作制御部５１は、図３に示したユーザ情報テーブルより、当該特定コンテンツの視聴の制限の種類がタイプＢであること、及びユーザＡにはこの動作を操作する権限があり、ユーザＢ、ユーザＣにはこの動作を操作する権限がないことを認識する。

　ここでタイプＢの制限は、上述したとおり、コンテンツ再生機器１００の動作制御部５１が、ユーザＡに関する第１のユーザ識別情報を受信し、且つユーザＢに関する第２のユーザ識別情報、及びユーザＣに関する第３のユーザ識別情報を受信しない場合に限り、特定コンテンツの再生を許容する。即ち、コンテンツ再生機器１００の動作制御部５１は、特定コンテンツの再生が許されるユーザＡに関する第１のユーザ識別情報を受信していたとしても、ユーザＢに関する第２のユーザ識別情報又はユーザＣに関する第３のユーザ識別情報を受信している限りは、当該特定コンテンツの再生を行うことができない。

　従って、コンテンツ再生機器１００の動作制御部５１は、権限を有するユーザＡに関する第１のユーザ識別情報を受信しているものの、ユーザＣに関する第３のユーザ識別情報も受信しているため、タイプＢの制限により、ユーザＡの第２の再生リストである映像コンテンツを再生しない。

［受信ステップＳ１］
　その後、ユーザＣが、コンテンツ再生機器１００が配置された部屋を去り、ユーザＣが保持していた第３のコントローラー１３から送信される第３のユーザ識別情報をコンテンツ再生機器１００の動作制御部５１が受信できなくなった。これに伴い、コンテンツ再生機器１００の動作制御部５１は、現在受信している識別情報は、ユーザＡが持つ第１のコントローラー１１から無線送信された第１のユーザ識別情報のみであることを認識する。

［コマンド受付ステップＳ２］
　ここで、コンテンツ再生機器１００の制御部５０における動作制御部５１が受信する識別情報は、ユーザＡに関する第１のユーザ識別情報のみであるため、動作制御部５１は、ユーザＡの再生リストを利用してコンテンツの再生を行う。ユーザＡは、ユーザＡの第２の再生リストをコンテンツ再生機器１００に再生させるべく、コンテンツ再生機器１００の収音部３４に向けて「第２の再生リストを再生」と発言した。収音部３４は、このユーザＡの音声を収音し、制御部５０へ送信した。制御部５０のコマンド受付部５２は、収音部３４から音声を受信し、この音声に基づき操作コマンドを作成し受け付けた。

［決定ステップＳ３］
　動作制御部５１は、図３に示した、ユーザ情報テーブルを記憶部４０から呼び出し、コマンド受付部５２が作成した操作コマンドの内容を確認する。ここで、動作制御部５１は、ユーザＡに関する第１のユーザ識別情報のみを受信しているため、ユーザＡに適した第１の音響モデルを用いて操作コマンドの解析を行う。動作制御部５１は、コマンド受付部５２が作成した操作コマンドは、ユーザＡの第２の再生リストである映像コンテンツの再生を要求するコマンドであることを認識する。

　ここで、コンテンツ再生機器１００の記憶部４０には、特定のユーザに対して視聴を制限される特定コンテンツのファイル名が保存されており、ユーザＡの第２の再生リストである映像コンテンツがこの特定コンテンツに含まれていることを動作制御部５１が認識したとする。動作制御部５１は、図３に示したユーザ情報テーブルより、当該特定コンテンツの視聴の制限の種類がタイプＢであること、及びユーザＡにはこの動作を操作する権限があり、ユーザＢ、ユーザＣにはこの動作を操作する権限がないことを認識する。

　ここでタイプＢの制限は、上述したとおり、コンテンツ再生機器１００の動作制御部５１が、ユーザＡに関する第１のユーザ識別情報を受信し、且つユーザＢに関する第２のユーザ識別情報、及びユーザＣに関する第３のユーザ識別情報を受信しない場合に限り、特定コンテンツの再生を許容する。

　コンテンツ再生機器１００の動作制御部５１は、権限を有するユーザＡに関する第１のユーザ識別情報のみを受信しているため、タイプＢの制限を解除すべきであると判断し、ユーザＡの第２の再生リストである映像コンテンツを再生する。

　上述した通り、本動作例に示すコンテンツ再生機器１００の制御方法を用いれば、コンテンツ再生機器１００は、第１のユーザ識別情報発信機による第１のユーザ識別情報の受信可能エリア内であるか否か、第２のユーザ識別情報発信機による第２のユーザ識別情報の受信可能エリア内であるか否か、第３のユーザ識別情報発信機による第３のユーザ識別情報の受信可能エリア内であるか否かに基づいて動作内容を決定する。その結果、特定ユーザの使用を制限する、又は特定コンテンツの再生を制限するなど、複数のユーザが当該装置を使用する場合において、各ユーザに適した動作遂行をすることが可能となる。

　なお、本実施形態においては、第１のコントローラー１１、第２のコントローラー１２、第３のコントローラー１３がそれぞれユーザ識別情報発信機である例を用いて説明したが、ユーザ識別情報発信機がコンテンツ再生機器１００に対するコントローラーとしての機能を有していることは必須ではない。

　なお、本動作例においては、操作コマンド生成方法として、各コントローラーへの音声入力、各コントローラーへの操作、コンテンツ再生機器１００の収音部３４への音声入力、入力部３０への操作などを用いて説明したが、操作コマンドの生成方法はこれらに限定されず、また各ユーザが各場面において、どの操作コマンド生成方法を選択してもよい。

　なお、本実施形態においては、コンテンツ再生機器１００が複数の音響モデルを有する構成を示したが、サーバー１５０も複数の音響モデルを有する構成としてもよい。その場合、コンテンツ再生機器１００が認識したユーザ情報をサーバー１５０に送信することで、サーバー１５０が、各ユーザに適した音響モデルを使用して操作コマンドを作成することができる。

　なお、本実施形態においては、第１のコントローラー１１、第２のコントローラー１２、第３のコントローラー１３が、ユーザ識別情報を伴わない音声情報をサーバー１５０に送信する、あるいはユーザ識別情報を伴わない操作コマンドを直接コンテンツ再生機器１００に送信する例を説明した。しかし、第１のコントローラー１１、第２のコントローラー１２、第３のコントローラー１３が、ユーザ識別情報を伴う操作コマンドをコンテンツ再生機器１００に送信してもかまわない。

Claims

　ユーザ識別情報を伴わない操作コマンドを受け付けるコマンド受付部と、
　第１のユーザ識別情報発信機から無線送信された第１のユーザ識別情報を受信する通信部と、
　前記第１のユーザ識別情報の受信状況に基づいて、前記操作コマンドに対応する動作を実行するか否かを決定する動作制御部と、
　を含む、コンテンツ再生機器。
　前記動作制御部が、前記第１のユーザ識別情報受信しない、又は受信レベルが低いと判断した場合は、所定の動作内容を遂行しない、
　請求項１に記載のコンテンツ再生機器。
　前記通信部が、別体の第２の識別情報発信機から無線送信された第２のユーザ識別情報を受信し、
　前記動作制御部が、前記第１のユーザ識別情報を受信したと判断し、且つ前記第２のユーザ識別情報を受信しない又は受信レベルが低いと判断した場合に、所定のコンテンツの再生を許可する、
　請求項１又は２に記載のコンテンツ再生機器。
　前記通信部が、別体の第２の識別情報発信機から無線送信された第２のユーザ識別情報を受信し、
　音声情報を解析する複数の音響モデルを有し、前記第１のユーザ識別情報と前記第２のユーザ識別情報の受信状況に応じて、前記動作制御部が、前記複数の音響モデルの中から一つの前記音響モデルを選択する、
　請求項１乃至３のいずれか一つに記載のコンテンツ再生機器。
　ユーザからの押圧又は接触により前記操作コマンドを生成する入力部を更に備え、
　前記コマンド受付部は、前記入力部が生成した前記操作コマンドを受け付ける、
　請求項１乃至４のいずれか一つに記載のコンテンツ再生機器。
　ユーザからの音声を収音し、前記音声に基づき前記操作コマンドを生成する収音部を更に備え、
　前記コマンド受付部は、前記収音部が生成した前記操作コマンドを受け付ける、
　請求項１乃至５のいずれか一つに記載のコンテンツ再生機器。
　ユーザからの音声を収音し、前記音声に関する音声情報を生成する収音部を更に備え、
　前記コマンド受付部は、前記収音部が生成した前記音声情報から前記操作コマンドを生成する、
　請求項１乃至５のいずれか一つに記載のコンテンツ再生機器。
　前記第１のユーザ識別情報発信機は、前記コンテンツ再生機器とは別体である、
　請求項１乃至７のいずれか一つに記載のコンテンツ再生機器。
　第１のユーザ識別情報を無線送信する第１のユーザ識別情報発信機と、
　ユーザ識別情報を伴わない操作コマンドを受け付けるコマンド受付部と、前記第１のユーザ識別情報を受信する通信部と、前記第１のユーザ識別情報の受信状況に基づいて、前記操作コマンドに対応する動作を実行するか否かを決定する動作制御部と、を含む、コンテンツ再生機器と、
　を含む、コンテンツ再生システム。
　前記第１のユーザ識別情報発信機は、前記第１のユーザ識別情報を発信する第１のユーザ識別情報発信部を含む、
　請求項９に記載のコンテンツ再生システム。
　前記第１のユーザ識別情報発信部は、赤外線ビーコン、又はＢＬＥビーコンである、
　請求項１０に記載のコンテンツ再生システム。
　前記コンテンツ再生機器が、前記第１のユーザ識別情報受信しない、又は受信レベルが低いと判断した場合は、所定の動作内容を遂行しない、
　請求項９乃至１１のいずれか一つに記載のコンテンツ再生システム。
　第２のユーザ識別情報を無線送信する第２のユーザ識別情報発信機を更に含み、
　前記コンテンツ再生機器が、前記第１のユーザ識別情報を受信したと判断し、且つ前記第２のユーザ識別情報を受信しない又は受信レベルが低いと判断した場合に、所定のコンテンツの再生を許可する、
　請求項９乃至１２のいずれか一つ記載のコンテンツ再生システム。
　第２のユーザ識別情報を無線送信する第２のユーザ識別情報発信機を更に含み、
　前記コンテンツ再生機器が、音声情報を解析する複数の音響モデルを有し、前記第１のユーザ識別情報と前記第２のユーザ識別情報の受信状況に応じて、前記複数の音響モデルの中から一つの前記音響モデルを選択する、
　請求項９乃至１３のいずれか一つに記載のコンテンツ再生システム。
　ユーザ識別情報を伴わない操作コマンドを受け付けるコマンド受付ステップと、
　第１の識別情報発信機から無線送信された第１のユーザ識別情報を受信する受信ステップと、
　前記第１のユーザ識別情報の受信状況に基づいて、前記操作コマンドに対応する動作を実行するか否かを決定する決定ステップと、
　を含む、コンテンツ再生機器の制御方法。