WO2017170991A1 - 血管疾患判定装置、及びプログラム - Google Patents

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Abstract

血管疾患の種類による血管壁の性質変化を高い精度で識別する。血管疾患の動脈硬化と動脈瘤等とは血管壁の性質変化が異なり、反射エコーの波形は血管壁の性質変化に由来する波形特性を備えることに鑑み、反射エコーの波形を周波数解析して高周波成分と低周波成分に分離し、分離した高周波成分と低周波成分とを判別対象とし、低周波成分に基づいて血管壁の粘弾性を求めて動脈硬化を判別し、高周波成分に基づいて血管壁の形状変化を求めて動脈瘤等を判別することによって、血管壁の性質変化が相違する動脈硬化と動脈瘤等とを高い精度で識別する。

Description

血管疾患判定装置、及びプログラム
 本願発明は、血管の拍動を非侵襲で検出し血管疾患を判定する血管疾患判定装置に関する。
 動脈硬化、動脈瘤、血管狭窄等の血管疾患を非侵襲で評価する方法として、血管の弾性波伝搬速度を測定することによって血管の剛性を評価するPWV(pulse wave velocity 脈波伝搬速度)、血管を超音波で造影することにより血管壁の形状を観察するIMT(intimate-media thickness 内膜中膜複合体厚)、足関節と上腕間の最高血圧の比率から血流抵抗を調べるABI(ankle brachial index 足関節上腕血圧比)等が知られている。
 また、部位に超音波を送波し、ドップラー効果によって得られる反射エコーを検出する超音波診断装置が知られている(特許文献1~3参照)。
 特許文献1には、超音波ドップラー効果を血管壁の拍動運動の加速度検出に応用し、血管壁の加速度応答から血管壁の劣化を検出する超音波診断装置が提案され、特許文献2には、反射エコーの波形をフラクタル解析し、波形形状の相違を定量的に解析し類型化する超音波診断装置が提案されている。
 図8は特許文献2に開示される超音波診断装置の概略構成を示している。超音波診断装置100において、プローブ101は超音波を血管壁に送波し、反射エコーを受波する。受波回路102は、プローブ101で受波した反射エコーを検知信号に変換し、ドップラー検出回路103は、反射エコーの検出信号と送波の波形信号とを比較して、反射エコー中のドップラー信号を抽出する。ドップラー検出回路103は、送波の波形信号の周波数f1と、反射エコーの検出信号の周波数f2との周波数差Δf(=f1-f2)を求める比較回路によって構成することができる。
 抽出したドップラー信号は、フィルタ回路104でノイズ除去された後、F/V変換回路105によって周波数-電圧変換される。演算回路106は、電圧変換されたドップラー信号の波形をフラクタル解析し、モニタ107に表示する。フラクタル解析で得られたフラクタル次元は波形形状の特徴を表している。
 特許文献3には、PWVによる剛性の測定やIMTによる血管壁の形状観察では血管壁の強度劣化の診断が難しく、ABIでは血流抵抗と血管疾患との間の相関性が乏しいという問題が指摘され、この問題を解消することを目的として、反射エコーの波形に基づいて求めたノルム分布グラフを用いて動脈瘤を判定すること、反射エコー波形の二次元アトラクタの軌道の確率から求めたエントロピーを用いて動脈硬化進行度を評価することが提案されている。
特許第3105952号 特開2005-118320号 国際公開WO2012/008173
 血管壁の性質変化による反射エコーは波形形状が複雑であるため、このような複雑な波形形状に基づいて血管疾患の種類による血管壁の性質変化を高い精度で識別するには困難性を伴うという問題がある。
 そこで、本願発明は前記した従来の問題点を解決し、血管疾患の種類による血管壁の性質変化を高い精度かつ短時間で識別することを目的とする。
 本発明者は、血管疾患の動脈硬化と動脈瘤等とは血管壁の性質変化が異なり、反射エコーには動脈硬化に由来する波形特性と、動脈瘤等の血管壁の形状変化に由来する波形特性とが含まれていることを見いだした。なお、本願発明では、動脈瘤や血管狭窄の他、血管壁の形状変化による血管疾患を動脈瘤等で表記する。
 従来提案されている超音波診断装置は、所定期間内で測定される複数の反射エコーの波形を合成平均化して得られる代表波形や、周期的な類似波形全体を評価・判定の対象としている。これらの代表波形や周期的な類似波形は、血管壁の異なる性質変化に由来する異なる波形特性を一つの波形形状から検出している。
 特許文献1の超音波診断装置では、図9に示すように、所定期間内で測定される複数の反射エコーの波形(図9(a)~(c))を合成平均化して一つの代表波形(図9(d))を求め、この代表波形が備える波形特徴に基づいて血管疾患を評価し判定している。また、特許文献2の超音波診断装置では、一定時間で検出される同期的検出全体の波形形状についてフラクタル解析を行っている。
 なお、特許文献3では、反射エコーをウェーブレット変換することによってウェーブレットスペクトルを求めている。この際、ウェーブレットスペクトルをモード分離しているが、このモード分離はノルム分布を求めるために行う信号処理であり、得られるノルム分布は、血管壁の性質変化が相違する動脈硬化と動脈瘤等の特性を合わせたものである。
 したがって、従来の超音波診断装置では、血管壁の性質変化が相違する動脈硬化と動脈瘤等とを血管疾患として総括した状態で評価し判定している。
 本発明者は、従来の超音波診断装置では、血管壁の性質変化が相違する血管疾患の評価・判定を、代表波形に基づいて行っており、このことが血管疾患の種類による血管壁の性質変化の識別精度に影響し、延いては、検出疾患の判定の感度及び特異度に影響を与えていることを見いだした。
 そこで、本願発明は、動脈硬化と動脈瘤等とは血管壁の性質変化が異なっており、これにより反射エコーの波形は血管壁の性質変化に由来する波形特性を備えることに鑑み、反射エコーの波形を周波数解析して高周波成分と低周波成分に分離し、分離した高周波成分と低周波成分とを判別の対象とし、低周波成分に基づいて血管壁の粘弾性を求めて動脈硬化を判別し、高周波成分に基づいて血管壁の形状変化を求めて動脈瘤等を判別することによって、血管壁の性質変化が相違する動脈硬化と動脈瘤等とを高い精度で識別する。
 本願発明は、血管壁の粘弾性と形状変化のように相違する性質変化に由来する血管疾患を識別し、正常な血管壁と異変状態にある血管壁とを判別することができ、血管疾患判定装置の態様と、血管疾患判定をコンピュータに実行させるためのプログラムの態様を含む。
 本願発明の血管疾患判定装置の態様は、拍動する血管に超音波を送波して、血管から反射エコーを検出する検出手段と、検出手段で検出した反射エコーの波形の周波数成分を周波数解析することによって低周波成分と高周波成分を抽出する周波数解析手段と、周波数解析手段で抽出した低周波成分及び高周波成分から長周期波形及び短周期波形を形成する波形形成手段と、血管疾患を判定する血管疾患判定手段とを備える。血管疾患判定手段は、長周期波形に基づいて血管壁の粘弾性を判定する粘弾性判定部と、短周期波形に基づいて血管壁の形状変化を判定する形状変化判定部とを備える。
 血管疾患判定手段は、粘弾性判定部によって粘弾性に基づく動脈硬化を判定し、形状変化判定部によって形状変化に基づく動脈瘤等を判定する。
 本願発明は、反射エコーの波形を周波数成分に変換するとともに、周波数解析手段によって低周波成分と高周波成分とを抽出し、波形形成手段によって低周波成分と高周波成分をそれぞれ逆変換して長周期波形及び短周期波形の波形を求めることによって、血管疾患判定手段が血管疾患の判定を行う際の判定対象を、血管壁の粘弾性に係わる長周期波形と、血管壁の形状変化に係わる短周期波形に分離し、これによって、血管壁の性質変化が相違する動脈硬化と動脈瘤等とを高い精度で識別する。
 (周波数解析手段)
 周波数解析手段は、反射エコーの波形を周波数成分に変換する変換部と、変換された周波数成分を低周波成分と高周波成分に周波数分離する周波数分離部とを備える。
 周波数解析手段の第1の形態は、反射エコーの波形を離散型ウェーブレット変換してウェーブレットスペクトルを得るウェーブレット変換部と、ウェーブレットスペクトルを低周波成分と高周波成分に周波数分離する周波数分離部とを備える。
 ウェーブレット変換部で得られたウェーブレットスペクトルは、モード別にスペクトル成分を有している。周波数分離部は、低周波数に対応するモードのスペクトル成分と、高周波数に対応するモードのスペクトル成分とを分離する。
 周波数解析手段の第2の形態は、反射エコーの波形をFFT(ファーストフーリエ変換)によって周波数スペクトルに分解するFFT信号処理部と、周波数スペクトルを低周波成分と高周波成分に周波数分離する周波数分離部とを備える。
 周波数解析手段において、反射エコーの波形を周波数解析して得られた低周波成分には血管壁の粘弾性に係わる特性が含まれ、高周波成分には血管壁の形状変化に係わる特性が含まれている。
 (波形形成手段)
 波形形成手段は長周期波形形成部と短周期波形形成部とを備え、長周期波形形成部は周波数解析手段で分離された低周波の波長成分から長周期波形を形成し、短周期波形形成部は高周波の波長成分から短周期波形を形成する。
 離散型ウェーブレット変換の周波数解析によって低周波と高周波のスペクトル成分に周波数解析する第1の形態では、長周期波形形成部は、低周波成分を離散型逆ウェーブレット変換して長周期波形を形成し、短周期波形形成部は、高周波成分を離散型逆ウェーブレット変換して短周期波形を形成する。
 また、FFTの周波数解析によって低周波と高周波の周波数成分に周波数解析する第2の形態では、長周期波形形成部は、低周波の周波数成分データからアナログ信号に逆フーリエ変換して長周期波形を形成し、短周期波形形成部は、高周波の周波数成分データからアナログ信号に逆フーリエ変換して短周期波形を形成する。
(血管疾患判定手段)
 血管疾患判定手段は、長周期波形に基づいて血管壁の粘弾性を判定する粘弾性判定部と、短周期波形に基づいて血管壁の形状変化を判定する形状変化判定部とを備える。
 粘弾性判定部の一形態は、長周期波形から得られる二次元アトラクタで表される軌道の確率から求めるエントロピーにより血管壁の粘弾性を判定する。粘弾性判定部による血管壁の粘弾性判定に基づいて動脈硬化を判定する。
 形状変化判定部の一形態は、短周期波形から得られる二次元アトラクタで表される軌道形状に基づいて血管壁の形状変化を判定する。形状変化判定部による血管壁の形状変化の判定に基づいて動脈瘤等を判定する。
 (血管疾患を判定するプログラム)
 本願発明の血管疾患を判定するプログラムは、例えば、以下の(a)~(f)の各工程、(a)~(h)の各工程をコンピュータに実行させることによって血管疾患を判定するための、血管疾患を判定するプログラムである。
 (a)血管に超音波を送波して得られる反射エコーの波形を離散型ウェーブレット変換してウェーブレットスペクトルを取得する工程
 (b)ウェーブレットスペクトルをモード分解して低周波成分と高周波成分に周波数分離する工程
 (c)低周波成分を離散型逆ウェーブレット変換して長周期波形を形成する工程
 (d)高周波成分を離散型逆ウェーブレット変換して短周期波形を形成する工程
 (e)長周期波形から得られる二次元アトラクタで表される軌道の確率から求めるエントロピーに基づいて血管壁の粘弾性を判定する工程
 (f)短周期波形から得られる二次元アトラクタで表される軌道形状に基づいて血管壁の形状変化を判定する工程
 (g)血管壁の粘弾性判定に基づいて動脈硬化を判定する工程
 (h)血管壁の形状変化判定に基づいて動脈瘤等を判定する工程
 なお、本プログラムは、コンピュータに内蔵される記録媒体に格納する形態の他、携帯が自在な記録媒体に格納する形態とすることができ、記録媒体から読み出してコンピュータに実行させることによって各工程を実施させることができる。
 以上説明したように、本願発明の血管疾患判定装置及び血管疾患を判定するプログラムによれば、血管疾患の種類による血管壁の性質変化を高い精度で識別することができる。
本願発明の血管疾患判定装置の第1の構成を説明するための概略ブロック図である。 本願発明の血管疾患判定装置における周波数解析手段及び波形形成手段の、(a)第1の形態及び(b)第2の形態を説明するための概略ブロック図である。 本願発明の血管疾患判定装置の第2の構成を説明するための概略ブロック図である。 本願発明の血管疾患判定の工程を説明するための概略ブロック図である。 本願発明の血管疾患判定における(a)反射エコー波形、(b)長周期波形及び(c)短周期波形を説明するための概略図である。 本願発明の血管疾患判定を説明するための模式図である。 本願発明の血管疾患判定における(a)反射エコー波形、(b)長周期波形及び(c)短周期波形の各波形例を説明するための図である。 従来の超音波診断装置を説明するための概略ブロック図である。 従来の超音波診断装置が解析対象とする波形形状を説明するための模式図である。
 以下、本願発明の実施の形態について、図を参照しながら詳細に説明する。以下、図1~図3を用いて本願発明の血管疾患判定装置の概略構成を説明し、図4を用いて本願発明の血管疾患判定の工程を説明し、図5,図7を用いて本願発明の血管疾患判定における概略波形及び波形例を説明する。図6は本願発明の血管疾患判定例を説明するための図である。
[血管疾患判定装置の概略構成]
 本願発明の血管疾患判定装置の概略構成について、図1~図3を用いて説明する。
(血管疾患判定装置の第1の構成)
 図1は本願発明の血管疾患判定装置の第1の構成を説明するための概略ブロック図である。なお、図1に示す各手段は、ハードウエア構成とする他、各手段の動作をコンピュータ及びコンピュータを実行させるプログラムによるソフトウエア構成とすることができる。
 血管疾患判定装置1は、拍動する血管に超音波を送波して、血管からの反射エコーを検出する検出手段10と、検出手段10で検出した反射エコーの波形を周波数成分に変換し、この周波数成分を周波数解析することによって低周波成分と高周波成分を抽出する周波数解析手段14と、周波数解析手段14で抽出した低周波成分及び高周波成分を逆変換して長周期波形及び短周期波形を形成する波形形成手段15と、血管疾患を判定する血管疾患判定手段16とを備える。
 検出手段10は、判定対象の部位の血管壁2に向けて超音波を送波し、血管壁2からの反射エコーを受波するプローブ11と、プローブ11で受波した反射エコーの振幅を増幅する信号増幅手段12と、反射エコーの信号波形を検出する波形検出手段13とを備える。
 反射エコーの信号波形はドップラー効果によって周波数が変化する。送波信号の周波数f1と反射エコーの周波数f2との周波数差Δf(=f1-f2)はドップラー信号波形の周波数である。
 周波数解析手段14は、検出手段10で検出した反射エコーの波形を周波数成分に変換するとともに、この周波数成分を周波数解析して低周波成分と高周波成分を抽出し、波形形成手段15は周波数解析手段14で抽出した低周波成分及び高周波成分を逆変換して長周期波形及び短周期波形を形成する。図2は周波数解析手段及び波形形成手段の第1,2の形態の概略構成を示している。
 (周波数解析手段)
 周波数解析手段14は、反射エコーの波形を周波数成分に変換する変換部(ウェーブレット変換部14a,FFT信号処理部14c)と、変換された周波数成分を低周波成分と高周波成分に周波数分離する周波数分離部14b,14dとを備える。
 図2(a)は周波数解析手段の第1の形態の構成例を示している。第1の形態の周波数解析手段14Aは、反射エコーの波形を離散型ウェーブレット変換してウェーブレットスペクトルを得るウェーブレット変換部14aと、ウェーブレットスペクトルを低周波成分と高周波成分にモード分解によって周波数分離を行う周波数分離部14bとを備える。
 ウェーブレット変換部14aで得られたウェーブレットスペクトルは、モード別にスペクトル成分を有している。周波数分離部14bは、低周波数に対応するモードのスペクトル成分と、高周波数に対応するモードのスペクトル成分とを分離する。
 図2(b)は周波数解析手段の第2の形態の構成例を示している。第2の形態の周波数解析手段14Bは、反射エコーの波形をFFT(ファーストフーリエ変換)によって周波数スペクトルに分解するFFT信号処理部14cと、周波数スペクトルを低周波成分と高周波成分に周波数分離する周波数分離部14dとを備える。
 FFT信号処理部14cで得られた周波数スペクトルは、周波数毎の波高値データをスペクトル成分として有している。周波数分離部14dは、低周波のスペクトル成分と、高周波のスペクトル成分とに分離する。
 周波数解析手段14において、反射エコーの波形を周波数解析して得られた低周波成分には血管壁の粘弾性に係わる特性が含まれ、高周波成分には血管壁の形状変化に係わる特性が含まれている。
 ここで、低周波成分と高周波成分は、例えば、拍動の周期に基づいて分けることができ、判定対象の拍動の周期に基づく周波数に対して低い周波数側の周波数成分を低周波成分とし、高い周波数側の周波数成分を高周波成分として定めることができる。判定対象の拍動の周期は、判定対象がヒトである場合には、通常のヒトの拍動周期等の任意に定めた周期を低周波成分と高周波成分とを区分する指標値とする他、個別の判定対象の拍動周期を測定し、測定で得られた拍動周期を低周波成分と高周波成分とを区分する指標値として定めることができる。
 また、離散型ウェーブレット変換で得られるウェーブレットスペクトルでは、モード毎にスペクトル成分が得られる。この場合の低周波成分と高周波成分の区分は、例えば、拍動の周期に対応するモードを求め、求めたモードよりも低周波数側のモードのスペクトル成分を低周波成分とし、求めたモードよりも高周波数側のモードのスペクトル成分を高周波成分として定めることができる。
 (波形形成手段)
 波形形成手段15(15A,15B)は、長周期波形形成部15a,15cと短周期波形形成部15b,15dとを備える。長周期波形形成部15a,15cは周波数解析手段14(14A,14B)で分離された低周波の波長成分から長周期波形を形成し、短周期波形形成部15b,15dは高周波の波長成分から短周期波形を形成する。
 図2(a)の第1の形態の構成例において、長周期波形形成部15aは、低周波成分を離散型逆ウェーブレット変換して長周期波形を形成し、短周期波形形成部15bは、高周波成分を離散型逆ウェーブレット変換して短周期波形を形成する。
 図2(b)の第2の形態の構成例において、長周期波形形成部15cは、低周波の周波数成分データからアナログ信号に逆フーリエ変換して長周期波形を形成し、短周期波形形成部15dは、高周波の周波数成分データからアナログ信号に逆フーリエ変換して短周期波形を形成する。
 なお、図2に示す各手段は、ハードウエア構成とする他、各手段の動作をコンピュータ及びコンピュータを実行させるプログラムによるソフトウエア構成とすることができる。
(血管疾患判定手段)
 図1において、血管疾患判定手段16は、長周期波形に基づいて血管壁の粘弾性を判定する粘弾性判定部16aと、短周期波形に基づいて血管壁の形状変化を判定する形状変化判定部16bとを備える。
 粘弾性判定部16aによる血管壁の粘弾性判定に基づいて動脈硬化を判定し、形状変化判定部16bによる血管壁の形状変化の判定に基づいて動脈瘤等を判定する。
 粘弾性判定部16aの一形態では、長周期波形から二次元アトラクタを構成し、構成した二次元アトラクタで表される軌道の確率から求めるエントロピーにより血管壁の粘弾性を判定する。
 二次元アトラクタによるアトラクタ解析は軌道作成方法とも呼ばれており、例えば、長周期波形の歪み速度xについて、遅れ時間をΔtとして、x(t)をx軸の値とし、x(t+Δt)をy軸の値として長周期波形の軌跡を描くことによって二次元アトラクタが形成される。この二次元アトラクタの長周期波形の軌跡の周期性は血管壁の粘弾性に依存し、周期性の乱れによって動脈硬化を判定することができる。
 また、動脈硬化の進行程度の評価は、エントロピーに基づいて行うことができる。エントロピーは、長周期波形から二次元アトラクタを構成し、二次元アトラクタで表わされる軌道の確率から算出することができる。二次元アトラクタの構成およびエントロピーの計算は、それぞれ、“The Analysis and Diagnosis of Unstable Behavior of the Blood Vessel Wall with an Aneurysm Based on Noise Science”(横堀ほか、Journal of Atherosclerosis and Thrombosis, Vol.13,No.4,pp.1 63-174,2006)の内、「Analysis of the Unstable Behavior of the Blood Vessel Wall with an Aneurysm Based on the Chaos Theory」(pp.169-171)及び「The Analysis of Entropy for Dynamic Behavior of the Blood Vessel Wall」(pp.71-173)を参照して実施できる。
 形状変化判定部16bの一形態では、短周期波形から得られる二次元アトラクタで表される軌道形状に基づいて血管壁の形状変化を判定する。血管壁の形状変化は、拍動による血管振動の波形に乱れを生じさせる。この波形の乱れは、二次元アトラクタの軌道形状上においてループ形状として表れる。したがって、二次元アトラクタの軌道形状上においてループ形状の有無によって動脈瘤等を判定することができる。
 なお、上記した評価方法の他に、評価パラメータI*を用いた動脈硬化の進行程度の評価方法が知られている。評価パラメータI*は、超音波ドップラー方法によって取得した血管壁の膨張・収縮データから血管膨張時の最大速度到達所要時間tm、血管の膨張・収縮の一サイクル(周期T)、膨張時の加速度P1、膨張時の減速度P2を用いて求める評価値であり、tm/Tをx座標値、P2/P1をy座標値とするx-y座標をX-Y座標に変換して得られる(Xa、Ya)を用い、Xa<0の場合には-(Xa2+Ya2)で表され、Xa≧0の場合には(Xa2+Ya2)で表される。この評価値I*については特開2000-333955号に記載されている。
 粘弾性判定部による粘弾性に基づく動脈硬化の判定及びその進行程度の評価、並びに形状変化判定部による血管壁の形状変化に基づく動脈瘤等の判定は、上記したアトラクタ解析による評価方法、エントロピーに基づく評価方法、評価パラメータI*を用いた動脈硬化の進行程度の評価方法等の公知の方法を、本願発明によって求めた長周期波形及び短周期波形に適用して行うことができる。
(血管疾患判定装置の第2の構成)
 図3は本願発明の血管疾患判定装置の第2の構成を説明するための概略ブロック図である。なお、図3に示す各手段は、ハードウエア構成とする他、各手段の動作をコンピュータ及びコンピュータを実行させるプログラムによるソフトウエア構成とすることができる。
 血管疾患判定装置の第2の構成は、第1の構成において検出手段10の構成、及び拍動検出手段18の構成、波形検出手段13の動作、ハイパスフィルタ(HPF)17及び血流速度検出部16cの構成において相違し、その他の構成は共通している。以下では、第1の構成と相違する点についてのみを説明し、共通する構成については説明を省略する。
 検出手段10が備えるプローブ11は、超音波を送波する送波プローブ11a、反射エコーを受波する受波プローブ11b、及び送波プローブ11aを駆動して送波させる駆動信号を形成する駆動信号形成手段11cを備える。この構成では、送波プローブ11aが送波する超音波の周波数f1は駆動信号形成手段11cの駆動信号の周波数に基づいて定まる。
 波形検出手段13は、駆動信号形成手段11cから送波される超音波の周波数f1と、受波プローブ11bで受波した反射エコーの周波数f2との差分を求めることで、反射エコーのドップラー信号の周波数Δf(=f1-f2)を得る。
 拍動検出手段18は、反射エコーの信号に基づいて拍動周期を検出する。周波数解析手段14は、拍動検出手段18で検出した拍動周期を閾値として、低周波数成分と高周波数成分との周波数分離を行う。
 ハイパスフィルタ17及び血流速度検出部16cの構成は、血流速度を検出するための構成であり、ハイパスフィルタ17によって反射エコーから血流速度の関連する高周波成分を抽出し、血流速度検出部16cによって血流速度を検出する。血流速度のデータを含む周波数成分は、形状変化判定部16bで用いる高周波成分よりも高い周波数成分であるため、この周波数域に対応したハイパスフィルタ17を用いる。
 [血管疾患判定の概略工程]
 次に図4~図6を用いて、本願発明の血管疾患判定の概略工程について説明する。血管疾患判定の一動作例は、以下の工程を含む、これらの工程はプログラムによってコンピュータに動作させて実施される。
 血管に超音波を送波して反射エコーを受波して反射エコー波形を取得する。図5(a)は反射エコーの波形を模式的に示している。この反射エコーの波形は、血管壁の粘弾性に由来する周波数成分と、血管壁の形状変化に由来する周波数成分とを含んでいる(S1)。
 得られた反射エコーの波形を周波数解析してスペクトル信号を取得する。周波数解析を離散型ウェーブレット変換で行う場合には、周波数帯に対応したモードに対応してウェーブレットスペクトルが得られる。また、周波数解析をFFT周波数解析で行う場合には、周波数スペクトルが得られる(S2)。
 得られたスペクトル信号を低周波成分と高周波成分に周波数分離する。低周波成分と高周波成分に分離する周波数分離の指標は、例えば、拍動の周期を用いることができ、判定対象の拍動の周期に基づく周波数に対して低い周波数側の周波数成分を低周波成分とし、高い周波数側の周波数成分を高周波成分として分離する。スペクトル信号がウェーブレットスペクトルである場合にはモード分解によって行い、低周波数に対応するモードのスペクトル成分と、高周波数に対応するモードのスペクトル成分とに分離する。図5(b),(c)は、図5(a)の反射エコーの波形に含まれる周波数成分から分離して得られる長周期波形及び短周期波形を示している(S3)。
 周波数分離した低周波成分及び高周波成分からそれぞれ長周期波形と短周期波形を形成する(S4a,S4b)。
 長周期波形の形成において、低周波成分がウェーブレットスペクトルで得られている場合には、低周波成分を離散型逆ウェーブレット変換して長周期波形を形成し、低周波成分が周波数スペクトルで得られている場合には、低周波成分を逆フーリエ変換して長周期波形を形成する(S4a)。
 短周期波形の形成において、高周波成分がウェーブレットスペクトルで得られている場合には、高周波成分を離散型逆ウェーブレット変換して短周期波形を形成し、高周波成分が周波数スペクトルで得られている場合には、高周波成分を逆フーリエ変換して短周期波形を形成する(S4b)。
 S4aの工程で得た長周期波形に基づいて粘弾性から動脈硬化を判定する。この血管壁の粘弾性の判定は、例えば、長周期波形から得られる二次元アトラクタで表される軌道の確率から求めるエントロピーに基づいて行うことができる。
 図6(a)は、長周期波形から求めたエントロピーによる粘弾性の判定状態を示している。なお、図6(a)は説明のために模式化して示しており、実際の値を表すものではない。長周期波形から求めたエントロピーは、血管壁の粘弾性が正常状態にない場合の値は、血管壁の粘弾性が正常状態にある場合の値よりも高い値を示す。正常状態におけるエントロピーを指標値とすることによって粘弾性を判定する(S5a)。
 S4bの工程で得た短周期波形に基づいて形状変化から動脈瘤等を判定する。この血管壁の形状変化の判定は、例えば、短周期波形から得られる二次元アトラクタで表される軌道形状に基づいて行うことができる。血管壁の形状変化によって血管振動の波形に表れる乱れは、二次元アトラクタの軌道形状上においてループ形状として表れる。二次元アトラクタの軌道形状上においてループ形状の有無によって血管壁の形状変化を判定する(S5b)。
 本願発明の血管疾患判定は、上記したS1~S4(S4a,S4b)によって血管疾患判定に供する長周期波形と短周期波形を形成する工程をプログラムによってコンピュータに動作させる実施形態の他、上記したS1~S5(S5a,S5b)によって長周期波形及び短周期波形に基づいて血管壁の粘弾性及び血管壁の形状変化を判定する工程をプログラムによってコンピュータに動作させる実施形態を含むものである。
 図6(b)~(d)は、短周期波形から求めた二次元アトラクタで表される軌道形状に基づいて行う血管壁の形状変化の判定を示している。なお、図6(b)~(d)は説明のために模式化して示しており、実際の値を表すものではない。
 図6(b)は反射エコーの波形が単相波形である場合を示し、図6(c),(d)は反射エコーの波形が2相波形である場合を示している。ここで、単相波形は波形のピーク部分が1つピーク値を有する波形形状であり、2相波形は波形のピーク部分が2つのピーク値を有する波形形状である。図6(c)は一拍動の波形内に1つの2相波形が含まれる波形例を示し、図6(d)は一拍動の波形内に2つの2相波形が含まれる波形例を示している。
 図6(b)に示すように、反射エコーの波形が単相波形である場合には、二次元アトラクタの形状の周期性の乱れを観察することによって動脈硬化の進行程度が判定される。
 一方、図6(c),(d)に示すように、反射エコーの波形に2相波形が含まれる場合には、二次元アトラクタの形状にループ形状が観察される。ループ形状は血管壁の形状変化による不安定挙動を表しており、ループ形状の有無によって動脈瘤等の血管疾患が判定される。
 従来の血管疾患判定では、粘弾性と形状変化という血管壁の異なる要因に由来する血管疾患を一つの代表波形に基づいて判定するのに対して、本願発明の血管疾患判定は、反射エコーの波形を長周期波形と短周期波形に分離し、図6(a)に示すように長周期波形に基づいて血管壁の粘弾性を判定し、図6(b)~(d)に示すように短周期波形に基づいて血管壁の形状変化を判定する。
 このような本願発明の血管疾患判定によれば、動脈硬化及び動脈瘤等の判定において、感度及び特異度を向上させることができる。このため、本願発明によれば、従来技術では60%程度であった判定精度を80%以上とすることができる。
 なお、感度及び特異度は検査の有用性を評価する指標であり、疾患が有で検査が陽性を真陽性とし、疾患が無で検査が陰性を真陰性とし、疾患が有で検査が陰性を偽陰性とし、疾患が無で検査が陽性を偽陽性としたとき、感度は(真陽性)/(真陽性+偽陰性)で表され、特異度は(真陰性)/(偽陽性+真陰性)で表される。
 また、本願発明の血管疾患判定によれば、例えば、15秒程度の測定時間内で反射エコーを検出することによって判定が可能となる。
 図7は、本願発明の血管疾患判定における波形例を示している。図7(a)は反射エコーの波形を示し、図7(b)は周波数分離によって反射エコーの波形から抽出した長周期波形を示し、図7(c)は周波数分離によって反射エコーの波形から抽出した短周期波形を示している。
 本願発明における判定対象は、特に制限されないが、例えば、ヒト、ラット、マウス、ウサギ、イヌ、ネコなどのほ乳動物を挙げることができ、好ましくはヒトである。
 したがって、本願発明の血管疾患判定装置及びプログラムは、血管壁の粘弾性に基づく動脈硬化や、血管壁の形状変化に基づく動脈瘤等を予防する目的で予備的な判定手段として使用することができ、さらに上記血管疾患の治療後の再発を防止する目的で事後的な判定手段としても使用できる。本願発明の血管疾患判定装置及びプログラムを用いた判定結果と医師の診断結果とを併用すれば、高い精度で動脈硬化や動脈瘤等といった血管疾患を判定できる。
 なお、本願発明は前記各実施の形態に限定されるものではない。本願発明の趣旨に基づいて種々変形することが可能であり、これらを本願発明の範囲から排除するものではない。
 本願発明の血管疾患判定装置及びプログラムは、臨床の場面以外にも、試験や研究などの場面において使用することができる。また、本願発明の血管疾患判定装置及びプログラムは、医師などの臨床での専門家だけでなく、専門家の補助者や装置の製造業者など特に制限なく扱うことができる。臨床場面で使用する場合、医師の診断の前段・最中・後段の任意の段階で使用できる。
 1:血管疾患判定装置
 2:血管壁
 10:検出手段
 11:プローブ
 11a:送波プローブ
 11b:受波プローブ
 11c:駆動信号形成手段
 12:信号増幅手段
 13:波形検出手段
 14,14A,14B:周波数解析手段
 14a:ウェーブレット変換部
 14b:周波数分離部
 14c:信号処理部
 14d:周波数分離部
 15      波形形成手段
 15a,15c:長周期波形形成部
 15b,15d:短周期波形形成部
 16:血管疾患判定手段
 16a:粘弾性判定部
 16b:形状変化判定部
 16c:血流速度検出部
 17:ハイパスフィルタ
 18:拍動検出手段
 100:超音波診断装置
 101:プローブ
 102:受波回路
 103:ドップラー検出回路
 104:フィルタ回路
 105:変換回路
 106:演算回路
 107:モニタ

Claims (10)

  1.  拍動する血管に超音波を送波して、前記血管からの反射エコーを検出する検出手段と、
     前記検出手段で検出した反射エコーの波形の周波数成分を周波数解析することによって低周波成分と高周波成分を抽出する周波数解析手段と、
     前記周波数解析手段で抽出した前記低周波成分及び前記高周波成分から長周期波形及び短周期波形を形成する波形形成手段と、
     血管疾患を判定する血管疾患判定手段とを備え、
    前記血管疾患判定手段は、
     前記長周期波形に基づいて血管壁の粘弾性を判定する粘弾性判定部と、前記短周期波形に基づいて血管壁の形状変化を判定する形状変化判定部とを備える、血管疾患判定装置。
  2.  前記血管疾患判定手段は、
    前記粘弾性判定部による前記粘弾性に基づく動脈硬化の判定、及び前記形状変化判定部による前記形状変化に基づく動脈瘤等の判定を行う、請求項1に記載の血管疾患判定装置。
  3.  前記周波数解析手段は、
     前記反射エコーの波形を離散型ウェーブレット変換してウェーブレットスペクトルを得るウェーブレット変換部、及び前記ウェーブレットスペクトルを低周波成分と高周波成分に周波数分離する周波数分離部を備え、
     前記波形形成手段は、
     前記低周波成分を離散型逆ウェーブレット変換して長周期波形を形成する長周期波形形成部、及び前記高周波成分を離散型逆ウェーブレット変換して短周期波形を形成する短周期波形形成部を備える、請求項1に記載の血管疾患判定装置。
  4.  前記粘弾性判定部は、前記長周期波形から得られる二次元アトラクタで表される軌道の確率から求めるエントロピーにより血管壁の粘弾性を判定する、請求項1又は3に記載の血管疾患判定装置。
  5.  前記血管壁の粘弾性判定に基づいて動脈硬化を判定する、請求項4に記載の血管疾患判定装置。
  6.  前記形状変化判定部は、前記短周期波形から得られる二次元アトラクタで表される軌道形状に基づいて血管壁の形状変化を判定する、請求項1又は3に記載の血管疾患判定装置。
  7.  前記血管壁の形状変化の判定に基づいて動脈瘤等を判定する、請求項6に記載の血管疾患判定装置。
  8.  血管に超音波を送波して得られる反射エコーの波形を周波数成分に変換する工程と、
     前記周波数成分を低周波成分と高周波成分に周波数分離する工程と、
     前記低周波成分を逆変換して長周期波形を形成する工程と、
     前記高周波成分を逆変換して短周期波形を形成する工程と、
     前記長周期波形に基づいて血管壁の粘弾性を判定する工程と、
     前記短周期波形に基づいて血管壁の形状変化を判定する工程と
    をコンピュータに実行させるための、血管疾患を判定するプログラム。
  9.  血管に超音波を送波して得られる反射エコーの波形を周波数成分に変換する工程と、
     前記周波数成分を低周波成分と高周波成分に周波数分離する工程と、
     前記低周波成分を逆変換して長周期波形を形成する工程と、
     前記高周波成分を逆変換して短周期波形を形成する工程と、
     前記長周期波形に基づいて血管壁の粘弾性を判定する工程と、
     前記短周期波形に基づいて血管壁の形状変化を判定する工程と、
     前記血管壁に粘弾性判定に基づいて動脈硬化を判定する工程と、
     前記血管壁の形状変化判定に基づいて動脈瘤等を判定する工程と
    をコンピュータに実行させるための、血管疾患を判定するプログラム。
  10.  血管に超音波を送波して得られる反射エコーの波形を離散型ウェーブレット変換してウェーブレットスペクトルを取得する工程と、
     前記ウェーブレットスペクトルをモード分解して低周波成分と高周波成分に周波数分離する工程と、
     前記低周波成分を離散型逆ウェーブレット変換して長周期波形を形成する工程と、
     前記高周波成分を離散型逆ウェーブレット変換して短周期波形を形成する工程と、
     前記長周期波形から得られる二次元アトラクタで表される軌道の確率から求めるエントロピーに基づいて血管壁の粘弾性を判定する工程と、
     前記短周期波形から得られる二次元アトラクタで表される軌道形状に基づいて血管壁の形状変化を判定する工程と、
     前記血管壁の粘弾性判定に基づいて動脈硬化を判定する工程と、
     前記血管壁の形状変化判定に基づいて動脈瘤等を判定する工程と
    をコンピュータに実行させるための、血管疾患を判定するプログラム。
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