WO2015118954A1 - 被測定物の測定方法、測定器具および測定装置 - Google Patents

被測定物の測定方法、測定器具および測定装置 Download PDF

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Definitions

  • the contaminant removal step and the capture step Arranging the first gap arrangement structure and the second gap arrangement structure in series in the flow path; It is preferable that the sample fluid is passed through the first gap arrangement structure and the second gap arrangement structure in this order by flowing the sample fluid into the flow path.
  • the void arrangement structure having a configuration (shape and arrangement of the void portion) that reduces the portion other than the void portion as much as possible within a range in which necessary strength and the like can be maintained.
  • the aperture ratio it is not particularly limited, but the aperture ratio is preferably 10% or more, more preferably 20% or more. More preferably, it is 30% or more.
  • the drive / control device 92 is a device that can drive and control each component with the components indicated by arrows in FIG.
  • a membrane filter or the like is arranged in front of the first gap arrangement structure to remove large impurities first. Similarly to the case, the clogging of the gap arrangement structure 1b can be suppressed.
  • Example 1 First, a measuring apparatus as shown in FIG. 1 is installed outdoors, a pump (micro blower: manufactured by Murata Manufacturing Co., Ltd.) is installed at the inlet 31, and the specimen (atmosphere) is blown in the direction of the arrow in FIG. Then, the first gap arrangement structure 11 and the second gap arrangement structure 12 were passed. As a result, foreign matter (dust, dust, etc. in the atmosphere larger than PM2.5) is captured by the first gap arrangement structure 11, and PM2.5 (measurement object) is taken by the second gap arrangement structure 12. Captured. The sample flow rate was 0.1 liters per minute.
  • the object to be measured 5 is larger than the lattice spacing, and the M voids 100 are blocked by one object to be measured.
  • T T0 ⁇ (1 ⁇ M ⁇ N ⁇ A) become. That is, it is preferable to create a calibration curve each time according to the size and type of the object to be measured.

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Abstract

 検体中に含まれる少なくとも1種の被測定物の有無または量を測定する方法であって、検体を含む試料流体を、第1の空隙配置構造体に通過させることにより、検体中に含まれる被測定物よりも大きい夾雑物を第1の空隙配置構造体に捕捉する夾雑物除去工程と、試料流体を、第2の空隙配置構造体に通過させることにより、被測定物を第2の空隙配置構造体に捕捉する捕捉工程と、第2の空隙配置構造体に可視光または赤外光を照射して、第2の空隙配置構造体の透過特性を測定する測定工程とを含み、第1の空隙配置構造体および第2の空隙配置構造体は、互いに対向する一対の主面を有し、両主面を貫通する複数の空隙部を有しており、第1の空隙配置構造体の空隙部の大きさは、夾雑物が通過できないか、または通過し難い大きさであり、且つ、被測定物が通過できる大きさであり、第2の空隙配置構造体の空隙部の大きさは、被測定物が通過できないか、または通過し難い大きさである、測定方法。

Description

被測定物の測定方法、測定器具および測定装置
 本発明は、被測定物の測定方法、測定器具および測定装置に関する。
 従来から、物質の特性を分析するために、空隙配置構造体に被測定物を保持して、その被測定物が保持された空隙配置構造体に電磁波を照射し、その透過スペクトル等を解析して被測定物の有無または量を検出する測定方法が用いられている。具体的には、例えば、金属メッシュフィルタに付着したタンパク質などの被測定物に、テラヘルツ波を照射して透過スペクトルを解析する手法が挙げられる。
 このような電磁波を用いた透過スペクトルの解析手法の従来技術として、特許文献1(特開2008-185552号公報)には、被測定物が保持された空隙領域を有する空隙配置構造体(具体的には、メッシュ状の導体板)に向かって、空隙配置構造体の主面に垂直な方向に対して斜めの方向から電磁波を照射して、空隙配置構造体を透過した電磁波を測定し、測定値の周波数特性に生じたディップ波形の位置が、被測定物の存在により移動することに基づいて被測定物の特性を検出する測定方法が開示されている。
 従来、検体中に含まれる被測定物をかかる測定方法を用いて測定する場合は、通常、まず被測定物を検体中から抽出した後に、抽出された被測定物を空隙配置構造体に保持した状態で電磁波による測定を行っていた。このため、電磁波を照射および検出するシステムが別途必要になり、測定装置が大型になったり、また、被測定物の抽出工程の後に、被測定物を保持した空隙配置構造体を電磁波の透過特性等を測定できるように設置し直す作業やそのための機構が必要になるという問題があった。
特開2008-185552号公報
 本発明は上記の事情に鑑み、簡便に高精度の測定が実施できる被測定物の測定方法、および、小型化が可能であり高精度な被測定物の測定装置を提供することを目的とする。
 本発明は、検体中に含まれる少なくとも1種の被測定物の有無または量を測定する方法であって、
 前記検体を含む試料流体を、第1の空隙配置構造体に通過させることにより、前記検体中に含まれる前記被測定物よりも大きい夾雑物を前記第1の空隙配置構造体に捕捉する夾雑物除去工程と、
 前記試料流体を、第2の空隙配置構造体に通過させることにより、前記被測定物を前記第2の空隙配置構造体に捕捉する捕捉工程と、
 前記第2の空隙配置構造体に可視光または赤外光を照射して、前記第2の空隙配置構造体の透過特性を測定する測定工程とを含み、
 前記第1の空隙配置構造体および前記第2の空隙配置構造体は、互いに対向する一対の主面を有し、両主面を貫通する複数の空隙部を有しており、
 前記第1の空隙配置構造体の前記空隙部の大きさは、前記夾雑物が通過できないか、または通過し難い大きさであり、且つ、前記被測定物が通過できる大きさであり、
 前記第2の空隙配置構造体の前記空隙部の大きさは、前記被測定物が通過できないか、または通過し難い大きさである、測定方法である。
 前記夾雑物除去工程および前記捕捉工程において、
 流路内に直列に前記第1の空隙配置構造体および前記第2の空隙配置構造体を配置し、
前記試料流体を前記流路内に流すことにより、前記試料流体を前記第1の空隙配置構造体および前記第2の空隙配置構造体にこの順で通過させることが好ましい。
 前記測定工程において、前記流路の外部に配置された照射部から可視光または赤外光を前記第2の空隙配置構造体に照射し、前記流路の外部に配置された受光部で前記第2の空隙配置構造体を透過した前記可視光または赤外光を受光することが好ましい。
 前記測定工程において、前記流路に接するように配置された照射部から可視光または赤外光を前記第2の空隙配置構造体に照射し、前記流路に接するように配置された受光部で前記第2の空隙配置構造体を透過した前記可視光または赤外光を受光することが好ましい。
 前記流路は筒体によって形成され、
 前記筒体は、少なくとも前記照射部と前記受光部との間に配置される部分が、可視光または赤外光を透過する材料で構成されていることが好ましい。
 前記筒体は、少なくとも前記照射部と前記受光部との間に配置される部分が、前記第2の空隙配置構造体の主面と平行であることが好ましい。
 また、本発明は、検体中に含まれる少なくとも1種の被測定物の有無または量の測定に用いられる測定器具であって、
 前記検体を含む試料流体を流すための流路を形成する筒体と、
 前記流路内に直列に配置された第1の空隙配置構造体および第2の空隙配置構造体を備え、
 前記第1の空隙配置構造体および前記第2の空隙配置構造体は、互いに対向する一対の主面を有し、両主面を貫通する複数の空隙部を有しており、
 前記第1の空隙配置構造体の前記空隙部の大きさは、前記被測定物よりも大きい夾雑物が通過できないか、または通過し難い大きさであり、且つ、被測定物が通過できる大きさであり、
 前記第2の空隙配置構造体の前記空隙部の大きさは、前記被測定物が通過できないか、または通過し難い大きさである、測定器具にも関する。
 前記筒体は、前記第2の空隙配置構造体の主面に垂直な両方向において、少なくとも前記第2の空隙配置構造体の所定部分に対応する部分が、可視光または赤外光を透過する材料で構成されていることが好ましい。
 前記筒体は、前記第2の空隙配置構造体の主面に垂直な両方向において、少なくとも前記第2の空隙配置構造体の所定部分に対応する部分が、前記第2の空隙配置構造体の主面と平行であることが好ましい。
 また、本発明は、上記の測定器具を備え、
 さらに、可視光または赤外光を前記第2の空隙配置構造体に照射するための照射部と、前記第2の空隙配置構造体を透過した前記可視光または赤外光を受光するための受光部とを、前記測定器具の前記流路の外部に備える、測定装置にも関する。
 本発明によれば、簡便に高精度の測定が実施できる被測定物の測定方法、および、小型化が可能であり高精度な被測定物の測定装置を提供することができる。
本発明の一実施形態の測定器具および測定装置を説明するための模式図である。 本発明で用いる空隙配置構造体の構造を説明するための模式図である。 本発明の別の実施形態の測定器具および測定装置を説明するための模式図である。 本発明のさらに別の実施形態の測定器具および測定装置を説明するための模式図である。 本発明のさらに別の実施形態の測定器具および測定装置を説明するための模式図である。 図5の部分拡大図である。 実施例1における透過率と空隙配置構造体に捕捉された被測定物(PM2.5)量との関係を示すグラフである。 比較試験1における粒子径と透過率との関係を示すグラフである。 図7の結果を説明するための模式図である。 図7の結果を説明するための別の模式図である。
 以下、実施形態に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
 本発明の測定方法は、検体中に含まれる少なくとも1種の被測定物(測定対象となる化合物)の有無または量を測定する方法である。
 「検体」は、少なくとも1種の被測定物を含む。検体は、気体、液体等の流体であってもよく、固体の混合物等の非流体であってもよい。検体が流体である場合は、検体をそのまま試料流体として用いてもよく、検体を流体で希釈したものを試料流体として用いてよい。ただし、検体が非流体である場合は、例えば、検体を流体に分散させることにより試料流体を調製する必要がある。
 「被測定物」は、好ましくは、少なくともその外表面が試料流体中で不溶性の固体からなる物体(生体等も含む)である。具体的な被測定物としては、例えば、気体、液体または固体混合物中に含まれる無機物、有機物もしくはそれらの複合物、または、微生物もしくは細胞、菌、ウィルスが挙げられる。気体中の無機物、有機物もしくはそれらの複合物としては、例えば、大気中のPM2.5や、SPM、PM10、花粉、菌、ウィルスなどが挙げられる。なお、被測定物は、可視光または赤外光を完全に透過させるものではない。
 なお、PM(Particle Matter)2.5とは、大気中に浮遊する粒子状物質であり、粒子径が概ね2.5μm以下のものであるが、厳密には、粒子径が2.5μmの粒子を50%の割合で捕集できる分粒装置を透過する微粒子である。PM2.5は、呼吸器疾患、循環器疾患および肺がんの疾患に影響を与えると考えられている。また、SPM(Suspended Particulate Matter)は、粒子径が7μmの粒子を50%の割合で捕集できる分粒装置を透過する微粒子である。また、PM10は、粒子径が10μmの粒子を50%の割合で捕集できる分粒装置を透過する微粒子である。
 「被測定物の有無または量を測定する」とは、検体中に含まれる被測定物の検出や定量を行うことであり、例えば、検体中の微量の被測定物の検出や被測定物の含有量の測定を行う場合が挙げられる。
 本発明の測定方法は、基本的に、
 (1) 検体を含む試料流体を、第1の空隙配置構造体に通過させることにより、検体中に含まれる被測定物よりも大きい夾雑物を第1の空隙配置構造体に捕捉する工程(夾雑物除去工程)と、
 (2) 試料流体を、第2の空隙配置構造体に通過させることにより、被測定物を第2の空隙配置構造体に捕捉する工程(捕捉工程)と、
 (3) 第2の空隙配置構造体に可視光または赤外光を照射して、第2の空隙配置構造体の透過特性を測定する工程(測定工程)とを含む。
 夾雑物除去工程において、夾雑物を「捕捉する」とは、例えば、空隙配置構造体をろ過フィルタとして用いて、空隙配置構造体の空隙部内または主面上に夾雑物を保持することをいう。また、捕捉工程において、被測定物を「捕捉する」とは、例えば、空隙配置構造体をろ過フィルタとして用いて、空隙配置構造体の空隙部内及びその主面上に被測定物を保持することをいう。
 (空隙配置構造体:第1の空隙配置構造体および第2の空隙配置構造体)
 本発明で用いられる空隙配置構造体(第1の空隙配置構造体および第2の空隙配置構造体)は、互いに対向する一対の主面を有し、両主面を貫通する複数の空隙部を有している。かかる空隙配置構造体は、空隙が必ずしも両主面を貫通してないフィルタ(メンブレンフィルタや不織布等)よりも分級性能が高いため、所望の範囲のサイズを有する被測定物をより選択的に捕捉でき、測定精度を高めることができる。なお、一対の主面は実質的に互いに平行であることが好ましい。
 第1の空隙配置構造体の空隙部の大きさは、夾雑物が通過できないか、または通過し難い大きさであり、且つ、被測定物が通過できる大きさである。また、空隙部の形状も、夾雑物が通過できないか、または通過し難い形状であり、且つ、被測定物が通過できる形状である。すなわち、本発明に用いられる空隙配置構造体は、空隙部に検体を含む試料流体を通過させたときに、夾雑物が空隙部(空隙配置構造体)で捕捉され、被測定物が通過するような構成を有していればよい。
 一方、第2の空隙配置構造体の空隙部の大きさは、被測定物が通過できないか、または通過し難い大きさである。また、空隙部の形状も、被測定物が通過できないか、または通過し難い形状である。すなわち、本発明に用いられる空隙配置構造体は、空隙部に検体を含む試料流体を通過させたときに、被測定物が空隙部(空隙配置構造体)で捕捉されるような構成を有していればよい。
 空隙配置構造体に設けられる複数の空隙部の大きさおよび形状は実質的に均一であることが好ましい。かかる空隙配置構造体は、さらに分級の精度が高まるため、所望の範囲のサイズを有する被測定物をより選択的に捕捉でき、測定精度をさらに高めることができる。
 空隙部の数および配置は、特に限定されないが、空隙部の面積比率(開口率)が出来る限り多くなるような配置であることが好ましい。例えば、被測定物の量が多い場合には被測定物で塞がれる空隙部の比率が多くなり、空隙配置構造体の空隙部以外の部分(空隙配置構造体自体)の表面にも被測定物が捕捉されやすくなるが、空隙部以外の部分で捕捉された被測定物は、本発明で測定の指標とする透過特性に反映されないため、測定誤差の要因となり得る。このため、必要な強度等を維持できる範囲で、空隙部以外の部分を出来る限り減少させるような構成(空隙部の形状および配置)を有する空隙配置構造体を設計することが好ましい。空隙配置構造体の主面における単位面積当たりの開口部の面積を開口率とした場合、特に限定されるものではないが、開口率は、好ましくは10%以上であり、より好ましくは20%以上であり、さらに好ましくは30%以上である。
 なお、空隙配置構造体は、準周期構造体または周期構造体であってもよい。この場合、検体(流体)の流れの局所化等による測定のばらつきが抑制され、測定精度を高めることができ、また、所望のサイズまたは形状の空隙部を有する空隙配置構造体を再現性よく製造することができる。さらに、上記のような準周期構造体または周期構造体である空隙配置構造体を用いることによって、必要に応じて、被測定物が捕捉された空隙配置構造体を、従来の電磁波を照射してその透過スペクトルを解析する手法にそのまま使用することができる。
 準周期構造体とは、並進対称性は持たないが配列には秩序性が保たれている構造体のことである。準周期構造体としては、例えば、1次元準周期構造体としてフィボナッチ構造、2次元準周期構造体としてペンローズ構造が挙げられる。周期構造体とは、並進対称性に代表される様な空間対称性を持つ構造体のことであり、その対称の次元に応じて1次元周期構造体、2次元周期構造体、3次元周期構造体に分類される。1次元周期構造体は、例えば、ワイヤーグリッド構造、1次元回折格子などが挙げられる。2次元周期構造体は、例えば、メッシュフィルタ、2次元回折格子などが挙げられる。これらの周期構造体のうちでも、2次元周期構造体が好適に用いられる。
 2次元周期構造体としては、例えば、図2に示すようなマトリックス状に一定の間隔で空隙部が配置された板状構造体(格子状構造体)が挙げられる。図2(a)に示す空隙配置構造体1は、その主面10a側からみて正方形の空隙部100が、該正方形の各辺と平行な2つの配列方向(図中の縦方向と横方向)に等しい間隔で設けられた板状構造体である。空隙部の周期配列は特に限定されるものではないが、好ましくは長方格子配列、正方格子配列、三角格子配列、正三角格子配列であり、より好ましくは、高い開口率が得られて作製が容易という観点から正方格子配列、正三角格子配列である。
 また、空隙部が図2(a)に示すように縦横に規則的に配置された空隙配置構造体1において、図2(b)にsで示される空隙部の格子間隔(ピッチ)は、特に制限されず、検体および被測定物の量等に応じて適宜決定される。空隙部の格子間隔は特に限定されるものではないが、好ましくは使用する電磁波(可視光または赤外線)の波長の10分の1以上で10倍以下である。格子間隔が前記範囲にある場合、検体を通過させる前の透過率が高く、測定が容易になる。
 空隙配置構造体の厚みは、特に制限されず、被測定物の大きさや検体(流体)の流量等に応じて適宜決定される。また、空隙配置構造体の全体の寸法は、特に制限されず、空隙部の開口率、検体および被測定物の量、測定器具の構成等に応じて適宜決定される。空隙配置構造体の厚みは特に限定されるものではないが、好ましくは使用する電磁波(可視光または赤外線)の波長の10分の1以上で10倍以下である。格子間隔が前記範囲にある場合、検体を通過させる前の透過率が高く、測定が容易になる。
 空隙配置構造体を構成する材料は、特に限定されないが、例えば、金属や樹脂であり、強度や耐久性の面で金属を用いることが好ましい。金属としては、例えば、金、銀、銅、鉄、ニッケル、クロム、シリコン、ゲルマニウムなどが挙げられ、好ましくは金、銀、銅、ニッケル、クロムであり、さらに好ましくは金、ニッケルである。これらの材料を用いる場合、検体を通過させる前の透過率が高く、測定が容易になる。また、検体による空隙配置構造体の侵食を抑制することができる。
 なお、捕捉工程において、第2の空隙配置構造体として、空隙部の大きさや形状の異なる2種以上の空隙配置構造体を用いて、サイズ等の異なる2種以上の被測定物をそれぞれ別々の空隙配置構造体に捕捉してもよい。例えば、夾雑物除去用の空隙配置構造体(第1の空隙配置構造体)とは別に、空隙部のサイズが大きな空隙配置構造体が上流側となるように、2種以上の空隙配置構造体を流路に設置して、該流路に試料流体を流すことにより、各々の空隙部のサイズに応じた被測定物を別々の空隙配置構造体に捕捉することができる。
 なお、第1の空隙配置構造体で被測定物のサイズの上限を決め、第2の空隙配置構造体で被測定物のサイズの下限を決めている。また、第1の空隙配置構造体の前段にメンブレンフィルタ等を配置し、事前に大きめの夾雑物を除去しておいてもよい。
 また、本発明の測定方法は、夾雑物除去工程を含んでいる。すなわち、検体を含む試料流体を、第2の空隙配置構造体に通過させる前に、第1の空隙配置構造体に通過させ、検体中に含まれる被測定物よりも大きい夾雑物を第1の空隙配置構造体で捕捉する。これにより、第2の空隙配置構造体で夾雑物が捕捉されることに起因する測定誤差を排除できる。なお、夾雑物除去工程で用いる第2の空隙配置構造体も、上述のように高い分級性能を有しており、メンブレンフィルタや不織布等の般的なフィルタで夾雑物を除去するよりも夾雑物の除去率が高いため、高精度の測定を実現することができる。
 夾雑物除去工程および捕捉工程は、例えば、流路内に直列に第1の空隙配置構造体および第2の空隙配置構造体を配置し、試料流体を流路内に流すことにより、試料流体を第1の空隙配置構造体および第2の空隙配置構造体にこの順で通過させることで、実施できる。尚、検体の流量は特に限定されるものではないが、好ましくは毎分1ミリリットル以上であり、より好ましくは、毎分1リットル以上である。流量が前記範囲にある場合、検体中の微量物質をより短時間で検出することができる。
 (測定工程)
 本実施形態では、測定工程において、第2の空隙配置構造体に可視光または赤外光を照射して、第2の空隙配置構造体の透過特性を測定する。なお、可視光の波長は、好ましくは0.3~0.8μmである。赤外光の波長は、好ましくは、0.8~100μmであり、より好ましくは、0.8~20μmであり、さらに好ましくは0.8~4μmである。波長が前記範囲にある場合、空隙配置構造体に電磁波が遮蔽されやすく、大気中の水蒸気による電磁波吸収の影響を受けにくく、さらに種々公知の安価な光源や検出器を使用することができる。また、使用する電磁波の偏光も特に限定されるものではなく、偏光度が低い無偏光であっても直線偏光や楕円偏光や円偏光であっても良い。さらには、使用する電磁波のコヒーレンスも限定されるものではなく、熱源などから発生する電磁波であってもレーザー光であっても良い。
 透過特性の測定は、流路の外部に配置された照射部から可視光または赤外光を第2の空隙配置構造体に照射し、流路の外部に配置された受光部で第2の空隙配置構造体を透過した可視光または赤外光を受光することによって、実施することができる。
 測定工程での、測定回数等は特に限定されず、必要な回数実施すればよい。また、夾雑物除去工程および捕捉工程を実施しながら、測定工程を連続的または継続的に実施してもよい。本実施形態のように、夾雑物除去工程、捕捉工程および測定工程を同時に実施できるような測定方法、測定器具および測定装置を用いることにより、簡便な測定および測定装置の小型化等を実現することができる。
 なお、測定工程の結果によって、捕捉工程における試料流体の流量および捕捉工程の時間を制御してもよい。例えば、測定工程において、被測定物の捕捉量が多い場合(第2の空隙配置構造体の捕捉可能量の上限に近い場合など)は、実際の被測定物の量よりも測定値が低く測定される場合があるため、捕捉工程における試料流体の流量を少なくするか、あるいは、捕捉工程の時間を短くすることが望ましい。なお、本実施形態では、夾雑物除去工程および捕捉工程と測定工程とを同時に行うことができるため、このようなフィードバック制御をリアルタイムで実施することが可能である。
 (測定器具)
 図1を参照して、本実施形態の測定器具は、検体中に含まれる少なくとも1種の被測定物の有無または量の測定に用いられる測定器具であって、検体を含む試料流体を流すための流路(図1の矢印)を形成する筒体2と、流路内に直列に配置された第1の空隙配置構造体11および第2の空隙配置構造体12を備える。なお、筒体2は、試料流体の流入口31および試料流体の排出口32を備えている。
 第1の空隙配置構造体および第2の空隙配置構造体の構成については上述のとおりである。なお、第1の空隙配置構造体11および第2の空隙配置構造体12は、流路内の試料流体の流れ方向(図1の矢印)に対して、第1の空隙配置構造体11および第2の空隙配置構造体12の主面が略垂直となるように配置されている。
 ここでいう「筒体」とは、一般的な円筒等の筒に限定されず、内部に流路となる空隙を有する物体であればよい。例えば、図1の筒体2のように、内部に矢印で示される流路を有する筐体も「筒体」に含まれる。
 第1の空隙配置構造体11は、図2に示すような形状を有しており、空隙部100が縦横に規則的に配置されている。第1の空隙配置構造体11の空隙部100の大きさは、夾雑物が通過できないか、または通過し難い大きさであり、且つ、被測定物が通過できる大きさである。例えば、第1の空隙配置構造体11において、図2(b)にdで示される空隙部の開口サイズは、夾雑物の大きさと同程度であり、且つ、被測定物の大きさより大きいことが好ましい。具体的には、空隙部の開口サイズは、除去したい夾雑物の最小長(被測定物の表面上の2点間を結ぶ直線のうち最小のものの長さ)より大きいことが好ましく、且つ、被測定物の最大長(被測定物の表面上の2点間を結ぶ直線のうち最大のものの長さ)以上であることが好ましい。
 第2の空隙配置構造体12は、図2に示すような形状を有しており、空隙部100が縦横に規則的に配置されている。第2の空隙配置構造体12の空隙部100の大きさは、被測定物が通過できないか、または通過し難い大きさである。例えば、第2の空隙配置構造体12において、図2(b)にdで示される空隙部の開口サイズは、被測定物の大きさと同程度であることが好ましい。具体的には、空隙部の開口サイズは、被測定物の最大長(被測定物の表面上の2点間を結ぶ直線のうち最大のものの長さ)以下であり、被測定物の最小長(被測定物の表面上の2点間を結ぶ直線のうち最小のものの長さ)以上であることが好ましい。
 図1を参照して、筒体2は、第2の空隙配置構造体12の主面に垂直な両方向において、第2の空隙配置構造体の所定部分に対応する部分2a,2bが、可視光または赤外光を透過する材料で構成されている。すなわち、測定装置との関係で言えば、筒体2は、少なくとも照射部41と受光部42との間に配置される部分2a,2bが、可視光または赤外光を透過する材料で構成されている。これにより、夾雑物除去工程、捕捉工程および測定工程を同時に実施できるため、簡便な測定を実現でき、また、流路と光路を兼ねることにより、測定装置の小型化を実現することができる。
 本発明の測定工程で用いる可視光または赤外光を透過する材料としては、ガラス、フッ化化合物や亜鉛化化合物およびそれらを主成分とする化合物、シリコンやゲルマニウムおよびそれらを主成分とする化合物などが挙げられる。または、光路に該当する筐体の一部において、吸引時は閉まり、検出時に開く機構を備えた開閉式であってもよい。
 また、図1を参照して、筒体2は、第2の空隙配置構造体12の主面に垂直な両方向において、第2の空隙配置構造体12の所定部分に対応する部分2a,2bが、第2の空隙配置構造体12の主面と平行である。すなわち、測定装置との関係で言えば、筒体2は、少なくとも照射部41と受光部42との間に配置される部分2a,2bが、第2の空隙配置構造体12の主面と平行である。これにより、夾雑物除去工程、捕捉工程および測定工程を同時に実施でき、可視光または赤外光の筒体2で屈折率等を考慮する必要がないため、より簡便な測定および測定装置の小型化等を実現することができる。なお、この場合、照射部41から照射される可視光または赤外光の進行方向は、筒体2の部分2a,2bと垂直な方向であることが好ましい。
 (測定装置)
 図1を参照して、本実施形態の測定装置は、上記の測定器具を備え、さらに、可視光または赤外光を第2の空隙配置構造体12に照射するための照射部41と、第2の空隙配置構造体12を透過した可視光または赤外光を受光するための受光部42とを、測定器具の流路の外部に備える。
 照射部41および受光部42としては、特に限定されず、可視光または赤外光を照射および受光することのできる種々公知の照射機器(光源)および受光機器(検出器)を用いることができる。
 別の実施形態として、図3に示されるように、測定器具の流路に接するように配置された照射部41から可視光または赤外光を第2の空隙配置構造体12に照射し、流路に接するように配置された受光部42で第2の空隙配置構造体12を透過した可視光または赤外光を受光するようにしてもよい。この場合、図1に示すような可視光または赤外光を透過する材料で構成された部分2a,2bが不要になるという利点がある。
 さらに別の実施形態として、吸引と検出を同時ではなく、別に行っても良い。別に行う場合、測定時に測定環境に起因する誤差が小さくなるという利点がある。この場合、図4に示すように、第2の空隙配置構造体12を筒体(筐体)2内から移動させる機構を備え、筒体2の外部に種々公知の照射機器(光源:照射部41)、および受光機器(検出器:受光部42)、または、種々公知の可視光領域や赤外領域の分光器を用いることができる。なお、図4は、第2の空隙配置構造体12を筒体2の外へ取り出して、検出を行っているところを示している。
 さらに別の実施形態として、複数の第1の空隙配置構造体を用いてもよい。一例として、2つの第1の空隙配置構造体と1つの第2の空隙配置構造体を備える測定器具、および、それを備える測定装置を図5に示す。
 図5に示す測定装置は、測定器具(カートリッジ)200、照射部41、受光部42、吸引ポンプ91、駆動・制御装置92、バッテリー93およびモニター94を備える。駆動・制御装置92は、図5に矢印で示す構成部品との間で、各構成部品の駆動および制御を行うことができる装置である。
 この測定装置は、測定器具200、吸引ポンプ91、駆動・制御装置92およびバッテリー93によって、空隙配置構造体に検体を含む試料流体(大気)を通過させる機構を有する。
 また、測定器具200、照射部41および受光部42によって、被測定物が保持された空隙配置構造体の特性値を連続的に検出することができる。
 なお、モニター94は、透過率の検出値や経過時間、ポンプの作動状態などの測定に必要な情報を表示する。バッテリー93は、測定器具200以外の全ての部品に電力を供給できるように、それらと電気的に接続されている。
 図6は、図5に示す測定器具200を拡大して示す部分拡大図である。図6を参照して、測定器具200は、流入口(吸気口)12aから排出口(排気口)12bに通じる迂回した試料流体の流路を有する筒体(筐体)12と、該流路内に大気の流れ方向に直列に配置された空隙配置構造体1a,1b,1cとから構成されている。ここで、空隙配置構造体1a,1bが第1の空隙配置構造体に相当し、空隙配置構造体1cが第2の空隙配置構造体に相当する。
 なお、筐体12内の流路を迂回させているのは、空隙配置構造体1a,1b,1cを同一平面上に配置して、1つの照射部41と受光部42(ただし、3つの空隙配置構造体に対応する位置に3つの受光部42が設けられている)で空隙配置構造体の特性値を検出できるようにするためである。
 図6に示す空隙配置構造体1a,1b,1cは、開口サイズ、ピッチ等の異なる3種の空隙配置構造体である。例えば、被測定物がPM2.5である場合、3種の空隙配置構造体を試料流体の流れ方向に直列に配置することで、吸引ポンプ91を駆動させ、流入口31から排出口32へ測定器具200の内部に大気を流したときに、上流側に配置される空隙配置構造体1a,1bによってPM2.5より大きな物質が除去され、最も下流側に配置される空隙配置構造体1c(第2の空隙配置構造体)にPM2.5のみが保持される。
 なお、複数の空隙配置構造体1a,1b(第1の空隙配置構造体)を用いることにより、第1の空隙配置構造体の前段にメンブレンフィルタ等を配置し、先に大きめの夾雑物を除去する場合と同様に、空隙配置構造体1bの目詰まりを抑制することができる。
 以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
 (実施例1)
 まず、図1に示すような測定装置を屋外に設置し、流入口31にポンプ(マイクロブロア:株式会社村田製作所製)を設置して、検体(大気)を図1の矢印の方向へ送風して、第1の空隙配置構造体11および第2の空隙配置構造体12を通過させた。これにより、第1の空隙配置構造体11で夾雑物(PM2.5より大きい大気中の塵、埃など)を捕捉し、第2の空隙配置構造体12でPM2.5(被測定物)を捕捉した。検体の流量は毎分0.1リットルであった。
 第1の空隙配置構造体11は、図1に示されるように正方形の空隙が主面方向に正方格子状に配置されたNi製の平板状構造体で、厚みが1.0μmである。また、全体の形状は円盤状であり、その外径は8mmである。第1の空隙配置構造体において、空隙部のピッチ(図2(b)のS)は7.1μmであり、開口サイズ(図2(b)のd)は4.5μmである。
 第2の空隙配置構造体12は、図1に示されるように正方形の空隙が主面方向に正方格子状に配置されたNi製の平板状構造体で、厚みが1.0μmである。また、全体の形状は円盤状であり、その外径は8mmである。第2の空隙配置構造体12において、空隙部のピッチは2.6μmであり、開口サイズは1.8μmである。
 捕捉工程の開始から約10~30分ごとに、照射部41から照射された可視光(波長0.66μm)に対する受光部42で検出された透過光の比率(透過率)[%]を記録し、捕捉工程開始直後の透過率の計測値に対する各々の透過率の比率(百分率)を算出した。
 なお、被測定物(PM2.5)の捕捉量を測定(推定)するためには、透過率と実際の被測定物の捕捉量との関係を示す検量線を予め作成しておく必要がある。この検量線作成のために、透過率の計測の直後に、一旦、空隙配置構造体を測定装置から取り外して、FTIR(フーリエ変換赤外分光法)にて、空隙配置構造体に捕捉されたPM2.5の量(PM2.5量)を計測し、透過率と空隙配置構造体に捕捉されたPM2.5の量(PM2.5量)との関係を算出した。
 図7に、実施例1における透過率と空隙配置構造体に捕捉されたPM2.5(被測定物)量との関係を示す。図7の結果から、透過率とPM2.5量との間には相関性があることが分かり、図7のようなグラフを検量線として、初期透過率に対する透過率の比率から、PM2.5(被測定物)量の測定が可能であることが分かる。
 図7の結果は、空隙配置構造体1の空隙部100が被測定物5によって小さくなった、または、塞がれた割合に応じて透過率が減少したことに起因する(図9参照)。図7で得られる透過率をT、検体を通過させる前の透過率をT0、被測定物の量(ここでは個数)をN、空隙部の個数をAとすると、被測定物1個で空隙部1個が塞がれると近似すれば、
T=T0×(1-N÷A)
である。なお、このような検量線が作成された後は、本実施例で行った被測定物(PM2.5)量の測定等は必要なく、透過率の測定のみで簡便に被測定物を測定することができる。
 また、被測定物1個で複数の空隙部が覆われる場合(たとえば図10に示されるように被測定物5が格子間隔よりも大きく、被測定物1個でM個の空隙部100が塞がれる場合)には、上式は
T=T0×(1-M×N÷A)
になる。即ち、被測定物の大きさや種類などに応じて、検量線を都度作成することが好ましい。
 (比較試験1)
 実施例1と同様の空隙配置構造体を通過するように、平均粒子径:0.1、0.5、1.0、2.0、3.0、4.0、5.0μm(CV<5%以下)のMicromod社製のラテックス粒子(ポリスチレン粒子)の水溶液を用意し、アトマイター(噴霧乾燥機)にてエアロゾル(模擬的な試料流体)にした後、そのエアロゾルを流量5L/minのポンプにより空隙配置構造体を通過させ、パーティクルカウンターを用いて、透過した粒子数を計測し、流し込んだ粒子数を基準にして、試料流体ごとに粒子の透過率(通過率)を算出した。
 比較として、空隙配置構造体の代わりに、同サイズの樹脂製のメンブレンフィルタ(ポリテトラフルオロエチレン製、平均孔径1.5μm)を用いた以外は、同様にして、各試料流体の透過率を算出した。
 図8に、比較試験1における各試料流体中の平均粒子径と透過率との関係を示す。図8の結果から、メンブレンフィルタに比べて、明らかに空隙配置構造体の分級性能が高いことが分かる。これは、メンブレンフィルタのような不規則な空隙とは異なり、空隙配置構造体の空隙部は形状やサイズを制御し易いため、均一な透過特性が得られるためであると考えられる。このため、本発明によれば、例えば、所定の粒径範囲の粒子だけを被測定物とする場合に、分級性能による誤差要因が減少するため、高精度な測定が可能となる。
 今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
 1 空隙配置構造体、11 第1の空隙配置構造体、12 第2の空隙配置構造体、10a 主面、100 空隙部、11a 内壁、2 筒体、2a,2b 部分、21 治具、200 測定器具、31 流入口、32 排出口、41 照射部、42 受光部、5 被測定物、91 吸引ポンプ、92 駆動・制御装置、93 バッテリー、94 モニター。

Claims (10)

  1.  検体中に含まれる少なくとも1種の被測定物の有無または量を測定する方法であって、
     前記検体を含む試料流体を、第1の空隙配置構造体に通過させることにより、前記検体中に含まれる前記被測定物よりも大きい夾雑物を前記第1の空隙配置構造体に捕捉する夾雑物除去工程と、
     前記試料流体を、第2の空隙配置構造体に通過させることにより、前記被測定物を前記第2の空隙配置構造体に捕捉する捕捉工程と、
     前記第2の空隙配置構造体に可視光または赤外光を照射して、前記第2の空隙配置構造体の透過特性を測定する測定工程とを含み、
     前記第1の空隙配置構造体および前記第2の空隙配置構造体は、互いに対向する一対の主面を有し、両主面を貫通する複数の空隙部を有しており、
     前記第1の空隙配置構造体の前記空隙部の大きさは、前記夾雑物が通過できないか、または通過し難い大きさであり、且つ、前記被測定物が通過できる大きさであり、
     前記第2の空隙配置構造体の前記空隙部の大きさは、前記被測定物が通過できないか、または通過し難い大きさである、測定方法。
  2.  前記夾雑物除去工程および前記捕捉工程において、
     流路内に直列に前記第1の空隙配置構造体および前記第2の空隙配置構造体を配置し、前記試料流体を前記流路内に流すことにより、前記試料流体を前記第1の空隙配置構造体および前記第2の空隙配置構造体にこの順で通過させる、請求項1に記載の測定方法。
  3.  前記測定工程において、前記流路の外部に配置された照射部から可視光または赤外光を前記第2の空隙配置構造体に照射し、前記流路の外部に配置された受光部で前記第2の空隙配置構造体を透過した前記可視光または赤外光を受光する、請求項2に記載の測定方法。
  4.  前記測定工程において、前記流路に接するように配置された照射部から可視光または赤外光を前記第2の空隙配置構造体に照射し、前記流路に接するように配置された受光部で前記第2の空隙配置構造体を透過した前記可視光または赤外光を受光する、請求項2に記載の測定方法。
  5.  前記流路は筒体によって形成され、
     前記筒体は、少なくとも前記照射部と前記受光部との間に配置される部分が、可視光または赤外光を透過する材料で構成されている、請求項3または4に記載の測定方法。
  6.  前記筒体は、少なくとも前記照射部と前記受光部との間に配置される部分が、前記第2の空隙配置構造体の主面と平行である、請求項5に記載の測定方法。
  7.  検体中に含まれる少なくとも1種の被測定物の有無または量の測定に用いられる測定器具であって、
     前記検体を含む試料流体を流すための流路を形成する筒体と、
     前記流路内に直列に配置された第1の空隙配置構造体および第2の空隙配置構造体を備え、
     前記第1の空隙配置構造体および前記第2の空隙配置構造体は、互いに対向する一対の主面を有し、両主面を貫通する複数の空隙部を有しており、
     前記第1の空隙配置構造体の前記空隙部の大きさは、前記被測定物よりも大きい夾雑物が通過できないか、または通過し難い大きさであり、且つ、被測定物が通過できる大きさであり、
     前記第2の空隙配置構造体の前記空隙部の大きさは、前記被測定物が通過できないか、または通過し難い大きさである、測定器具。
  8.  前記筒体は、前記第2の空隙配置構造体の主面に垂直な両方向において、少なくとも前記第2の空隙配置構造体の所定部分に対応する部分が、可視光または赤外光を透過する材料で構成されている、請求項7に記載の測定器具。
  9.  前記筒体は、前記第2の空隙配置構造体の主面に垂直な両方向において、少なくとも前記第2の空隙配置構造体の所定部分に対応する部分が、前記第2の空隙配置構造体の主面と平行である、請求項7または8に記載の測定器具。
  10.  請求項7~9のいずれか1項に記載の測定器具を備え、
     さらに、可視光または赤外光を前記第2の空隙配置構造体に照射するための照射部と、前記第2の空隙配置構造体を透過した前記可視光または赤外光を受光するための受光部とを、前記測定器具の前記流路の外部に備える、測定装置。
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