WO2015115006A1 - 超音波霧化装置、超音波加湿器、及び、超音波芳香揮散器 - Google Patents

超音波霧化装置、超音波加湿器、及び、超音波芳香揮散器 Download PDF

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Abstract

本発明は、従来の超音波霧化装置の液体の霧化性能をさらに向上させ、より小型で小さい消費電力で効率的に液体を霧化することのできる超音波霧化装置を提供することを目的とする。本発明は、容器(1)内の液体に超音波振動を与えて液面に液隆起部及び/又は飛沫部(10)を形成させ前記液体を霧化する超音波霧化装置において、前記容器の底部に更にくぼみ部(2)を設け、該くぼみ部の底に超音波振動子(3)を設置し、該くぼみ部を覆う状態でその中心に開口部(41)を有する座金状部材(4)又は開口部(14)を有する容器底板(13)を配置するとともに、微小な貫通孔(8)が多数形成された多孔板(6)とこの多孔板を所定位置に配設するための配設手段(5)とを備え、前記多孔板は弾性保持部材(7)を介して前記配設手段に取り付けられ、この配設手段によって前記多孔板がその下面が超音波振動の作動時に形成される液隆起部及び/又は飛沫部に接触する位置に配設されたことを特徴とする超音波霧化装置である。

Description

[規則37.2に基づきISAが決定した発明の名称] 超音波霧化装置、超音波加湿器、及び、超音波芳香揮散器
 本発明は、超音波振動を利用して容器内の液体を霧化する超音波霧化装置に関するものであり、特に、小型で少ない消費電力によって効率的に霧化することのできる超音波霧化装置に関する。
 従来から、水などの液体を霧化して加湿器や吸入器などに使用するために超音波振動子の超音波振動を利用する超音波霧化装置が知られている。この超音波霧化装置は、容器内の液体中に超音波振動子を設置して、この超音波振動子に高周波の電圧を加えて超音波振動を発生させ、この超音波の振動エネルギーが液面に伝わり、液面の一部が隆起した液隆起部を形成させて、ここから微細な霧化粒子を発生させる装置である。
 この超音波振動を利用した霧の発生原理は、液体に超音波振動を与え、液面や液内部に周波数固有のキャピラリ波(毛細表面波)やキャビテーション(空洞現象)を発生させることにより液面に無数の毛細表面波をつくり、霧状の微細な水滴を発生させるものであると考えられている。
 上述のような従来の超音波霧化装置における霧化は、液中に放出される超音波振動の指向性に任せて行われているため超音波振動エネルギーの全てが霧化に有効に使用されるものではなく、また、液体の毛細表面波も自然発生的に生じるものであるから、液面に形成された液隆起部から発生する霧化粒子はいわば偶然の産物として得られるようなものであり、霧化効率が悪いものとなっている。さらに、液中に放出された超音波振動が水面に反射し、かかる反射波の超音波振動が超音波振動子に達することにより、超音波振動子より生じる振動波と干渉し、その結果、超音波振動子による超音波振動の発生を阻害して霧化効率が悪くなる場合がある。
 このことは、逆に言えば、従来の超音波霧化装置にあっては、所定の霧化量を得るために、霧化に貢献しない無駄な超音波振動分を含んだ形で超音波振動を発生させるように超音波振動子を動作させなければならず、そのために大きな駆動電力が必要となるということを意味するものであり、電力が無駄に消費されているという問題がある。
 また、従来の超音波霧化装置で発生させる霧化粒子は、超音波振動によって液面に形成された液隆起部から自然に任せて発生させるものであり、湯気のようにゆらゆらと立ち上るにすぎないものであるから、発生した霧を所望の方向に飛散させるためにはファンなどを設けて送風してこれを搬送する必要がある。また、液面には液隆起部が形成されるため、界面に液飛沫が生じやすく、液滴が飛散しやすいという問題もあった。
 さらに、上述したように、従来の超音波霧化装置は、超音波振動子を動作させるための駆動電力が大きいことから、超音波発振回路が発熱しやすく、これを冷却するための冷却ファンが必要となる。また、水切れ時などのように霧化する液体がなくなり無負荷状態となった場合には、発熱などによって超音波発振回路が破損するおそれがあるため、破損防止回路を設けておく必要もある。このため、従来の超音波霧化装置にあっては、回路や装置が大型化してしまうという問題があった。
 これらの従来の霧化装置の問題点について、超音波振動子に対向する側の液体中に、超音波振動子から離れる方向に向けて伝播する超音波振動を集中させる筒体を配設することにより、超音波振動エネルギーを有効利用して安定的な霧化量を実現し、低消費電力化・小型化に寄与する超音波霧化装置が提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、この発明は、筒体を用いて超音波振動を集中させて超音波振動エネルギーを高めることによって霧化効率を向上させているが、液面に液隆起部を形成して霧化粒子を自然発生的に発生させている点においては従来の超音波霧化装置と変わりがなく、また、発生した霧を所望の方向に飛散させるためにファンなどを設ける必要がある点や、界面に液飛沫が生じ液滴が飛散しやすいというという点、さらには水面からの反射波が超音波振動のスムーズな発生を阻害する点についての問題は解消されていない。
 かかる現状において、本発明者らは多数の微小な貫通孔を有する多孔板を超音波振動によって隆起した液面の液隆起部の部分に配設することによって霧化量が大幅に増加することを見出し、少ない消費電力でより効率的に液体を霧化することができる超音波霧化装置を提案した(特許文献2参照)。
特開2009-28582号公報 特開2013-221633号公報 電子情報通信学会論文誌 A Vol.J80-A、No.10、pp.1614-1620、1997年10月、 日本機械学会講演論文集、No.114-1(11.3関西支部第86期定時総会講演会)
 本発明は、すでに本発明者らが提案した多孔板を配設した超音波霧化装置の液体の霧化性能をさらに向上させ、より小型で低い消費電力で効率的に液体を霧化することのできる超音波霧化装置を提供することを目的とするものである。
 本発明者らは、すでに提案した多孔板を配設した超音波霧化装置の性能をさらに向上させるべく鋭意検討を行った結果、超音波霧化装置の超音波振動子の上部に開口部を有する座金状部材又は容器底板を配置することによって液体の霧化性能が一段と向上することを見出し、本発明を完成した。
 即ち、本発明は、以下の内容をその要旨とする発明である。
(1)容器内の液体に超音波振動を与えて液面に液隆起部及び/又は飛沫部を形成させ前記液体を霧化する超音波霧化装置において、前記容器の底部に更にくぼみ部を設け、該くぼみ部の底に超音波振動子を設置し、該くぼみ部を覆う状態でその中心に開口部を有する座金状部材を配置するか、又は該くぼみ部の中心が開口した位置となるように開口部を有する容器底板で該くぼみ部を覆うとともに、微小な貫通孔が多数形成された多孔板とこの多孔板を所定位置に配設するための配設手段とを備え、前記多孔板は弾性保持部材を介して前記配設手段に取り付けられ、この配設手段によって前記多孔板がその下面が超音波振動子の作動時に形成される液隆起部及び/又は飛沫部に接触する位置に配設されたことを特徴とする、超音波霧化装置。
(2)前記座金状部材又は容器底板の開口部の直径(d)が、超音波振動子の直径(D)に対する比率(d/D)で0.4~0.55の範囲にあることを特徴とする、前記(1)に記載の超音波霧化装置。
(3)前記くぼみ部の深さ(h)が、前記超音波振動子によって発生する超音波の波長(λ)の2~12倍の範囲にあることを特徴とする、前記(1)又は(2)に記載の超音波霧化装置。
(4)前記多孔板が、その厚さが0.02mm~0.05mmであり、その貫通孔の孔径が0.002mm~0.100mmのものであることを特徴とする、前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の超音波霧化装置。
(5)前記多孔板が、液面より上部であって液面から水深に対して90%までの範囲内の位置に配置されていることを特徴とする、前記(1)乃至(4)のいずれかに記載の超音波霧化装置。
(6)容器内の水に超音波振動を与えて水面に液隆起部及び/又は飛沫部を形成させ前記水を霧化する超音波加湿器において、前記容器の底部に更にくぼみ部を設け、該くぼみ部の底に超音波振動子を設置し、該くぼみ部を覆う状態でその中心に開口部を有する座金状部材を配置するか、又は該くぼみ部の中心が開口した位置となるように開口部を有する容器底板で該くぼみ部を覆うとともに、微小な貫通孔が多数形成された多孔板とこの多孔板を所定位置に配設するための配設手段とを備え、前記多孔板は弾性保持部材を介して前記配設手段に取り付けられ、この配設手段によって前記多孔板がその下面が超音波振動の作動時に形成される液隆起部及び/又は飛沫部に接触する位置に配設されたことを特徴とする超音波加湿器。
(7)容器内の芳香成分を含む水に超音波振動を与えて水面に液隆起部及び/又は飛沫部を形成させ前記水を霧化する芳香揮散器において、前記容器の底部に更にくぼみ部を設け、該くぼみ部の底に超音波振動子を設置し、該くぼみ部を覆う状態でその中心に開口を有する座金状部材を配置するか、又は該くぼみ部の中心が開口した位置となるように開口部を有する容器底板で該くぼみ部を覆うとともに、微小な貫通孔が多数形成された多孔板とこの多孔板を所定位置に配設するための配設手段とを備え、前記多孔板は弾性保持部材を介して前記配設手段に取り付けられ、この配設手段によって前記多孔板がその下面が超音波振動の作動時に形成される液隆起部及び/又は飛沫部に接触する位置に配設されたことを特徴とする超音波芳香揮散器。
 本発明の超音波霧化装置によれば、容器の底部のくぼみ部に設置した超音波振動子によって発生した超音波振動がくぼみ部の上部を覆う座金状部材又は開口部を有する容器底板とくぼみ部の壁で形成される空間内で反射を繰り返し、その結果増強された超音波振動によるエネルギーがくぼみ部の上部の座金状部材又は容器底板の開口部から放出される。この増強された超音波振動によるエネルギーが液面付近に集中し、液面に大きな液隆起部更には飛沫部を形成する。この液隆起部の中心部には、容器の底部から液面に向かう液体の流れ(音響流と呼ばれる)が発生しており、この液体の流れによって形成された液隆起部及び/又は飛沫部が、液面の上方に配設された多孔板に接触し、多孔板に多数形成された微小な貫通孔を通過することによって細かい霧状となって大気中に勢いよく放出される。さらに、座金状部材をくぼみ部の上部を覆うように設けることより、水面からの反射波が超音波振動子に達して干渉することを防ぐことができる。
 なお、容器の底部のくぼみ部に設置した超音波振動子によって発生した超音波振動が、くぼみ部の上部を覆う座金状部材又は容器底板とくぼみ部の壁で形成される空間内で反射することにより発生する反射波と、同じく超音波振動子によって発生した超音波振動が水面に反射して発生する反射波の違いは以下の通りである。すなわち、前者は座金状部材や容器底板、くぼみ部の壁などの硬い面にぶつかって反射するため、波の性質として固定端反射となり、反射波の位相が互いに振幅を増幅し、エネルギーを強め合う作用をもたらす。一方、後者は水面という柔らかい面にぶつかって反射するため、波の性質としては自由端反射となり、超音波振動子から発生した波の位相と座金上部材や壁面からの反射波の位相が振幅を減衰させ、エネルギーを弱め合う作用をもたらす。
 このように本発明では、くぼみ部と座金状部材又は開口部を有する容器底板で囲われた空間内で超音波振動を増強させることと、このようにして超音波振動が大幅に増強された液体が微小な貫通孔が多数形成された多孔板の細分化作用によって微細な霧状の液滴となるものであって、従来の超音波霧化装置に比べて小さいエネルギーで液体に効率よく超音波振動を与えてより大きな霧化量を得ることができる。さらに、座金状部材又は開口部を有する容器底板は水面からの反射波が超音波振動子に到達することを防ぐため、超音波振動によるエネルギーを減衰することなく効率よく霧化させることができる。これらの理由により、従来の超音波霧化装置では100Vの交流電源を用いる必要があったものが、本発明の超音波霧化装置では例えば乾電池等を電源とすることが可能となり、小型でコンパクトな霧化装置とすることができる。
 また、本発明の超音波霧化装置では、多孔板の微小な貫通孔から噴出される霧は超音波振動で生じた音響流によって貫通孔の開口方向に勢いを持った流れとして形成されるので、多孔板の上面を所望の方向に向けて多孔板下面を液体に接触させることにより、所望の方向に向けて霧状の液滴を放出し飛散させることができる。そのため発生した霧を所望の方向に運ぶためにファンなどを用いて送風する必要もない。なお、本発明において、「液隆起部」とは、超音波振動によるエネルギーが液面付近に集中して形成される水面の盛り上がりを意味し、「飛沫部」とは、「液隆起部」の頂部からジェット流状に噴出する液滴を意味し、いずれも液体の霧化前の状態を表す。
本発明の超音波霧化装置の一例を示す説明図である。 本発明の超音波霧化装置の他の例を示す説明図である。 本発明の超音波霧化装置の他の例を示す説明図である。 座金状部材の断面図の一例である。 超音波振動子の作動時の液隆起部と飛沫部の状態の一例を示す写真である。 座金状部材がない場合の液隆起部の状態を示す写真である。 座金状部材の開口径が5.1mmの場合の液隆起部と飛沫部の状態を示す写真である。 座金状部材の開口径が6.0mmの場合の液隆起部と飛沫部の状態を示す写真である。 座金状部材の開口径が6.6mmの場合の液隆起部と飛沫部の状態を示す写真である。
 以下に、本発明について図面を用いて更に詳しく説明する。
 図1は、本発明の超音波霧化装置の一例を示す説明図である。水などの液体を収容する容器1の底部に、他の底部よりも更に凹んでくぼみ部2が設けられており、このくぼみ部2の底に超音波振動子3が設置されている。この超音波振動子3の上部には、くぼみ部2を覆い、くぼみ部2に上から蓋をするような状態で座金状部材4又は開口部14を有する容器底板13が配置されている。この座金状部材4はその中心部に開口部41を有する板状の部材であり、形状はくぼみ部2全体を覆う形状であれば特に限定されないが、例えばくぼみ部2の形状が円柱状の場合、くぼみ部2の直径よりやや大きい外径に形成されたドーナツ状に形成すればよい。また図2に示すように、開口部14を有する容器底板13は、容器1の底板がくぼみ部2を上から覆う状態で取り付けられ、くぼみ部2のほぼ中心の位置に開口部14が設けられている。さらに、微小な貫通孔8が多数形成された多孔板6とこの多孔板6を所定位置に配設するための配設手段5とを備え、この多孔板6は弾性保持部材7を介して前記配設手段5に取り付けられている。この多孔板6は、配設手段5によってその下面が超音波振動子3の作動時に液隆起部又は飛沫部10に接触する位置になるように配設されている。多孔板6は厚さが0.1mm以下という非常に薄くて繊細な構造のものであるため、その補強と取扱いやすさのためにその周囲をとり囲むように多孔板保持材9に取り付けられている。
 本発明の超音波霧化装置では、液体を収容する容器1の底部に、例えば、図1に示すように、水漏れ防止用としてリング状のゴムパッキン11などを介して超音波振動子3を取り付ける。このゴムパッキン11などにより容器1の底部と超音波振動子3の上面との間にくぼみ部2が形成される。くぼみ部2の大きさは超音波振動子3が収容し、固定できる程度に超音波振動子3よりやや小さいものでよい。一般的に超音波振動子3は円盤状の形状であるので、くぼみ部もかかる超音波振動子の形状に合わせて容器1の底部より更に下方へ円柱状に凹んで形成すれば良く、その直径が超音波振動子3のそれよりやや小さいものでよい。
 更に、このくぼみ部2の上部に、くぼみ部2を覆って上から蓋をする状態でその中心に開口部41を有する座金状部材4を配置するか、又は容器底板13でくぼみ部を覆うかくぼみ部2の位置に開口部14がくるように容器を構成し、くぼみ部2と座金状部材4又は開口部を有する容器底板とで囲われた空間を形成する。超音波振動子3によって発生した超音波振動は、この囲われた空間の中でくぼみ部2の壁と座金状部材4又は開口部14を有する容器底板13で繰り返して反射されて、超音波エネルギーが増強される。この増強された超音波エネルギーが座金状部材4又は容器底板13の開口部41、14を通って容器1本体の液体の中に放出される。
 座金状部材4は、くぼみ部2を覆う状態で配置するが、必ずしも容器1に直接固定する必要はなく、隙間の空いた状態や容器1の底からやや浮き上がった状態となるように座金状部材4を支持する部材を介して間接的に容器1に固定してもよい。座金状部材4の材質は、金属製のもの特にステンレス製のものが好ましいが、セラミック製や合成樹脂製のものであっても使用することができる。
 座金状部材4又は容器底板13の開口部41、14は、くぼみ部2と座金状部材4又は容器底板13とで囲われた空間内において超音波エネルギーを増強し放出するという点と、水面からの反射波が超音波振動子3に及ぶことを防ぐという点からその大きさに好ましい範囲があり、座金状部材又は容器底板の開口部の直径(d)が、超音波振動子の直径(D)に対する比率(d/D)として0.4~0.55の範囲にあることが好ましい。0.4より小さいと発生した超音波エネルギーが効率よく外部に放出されず、0.55より大きいと早い段階から超音波エネルギーの放出が行われ、十分に増強された超音波エネルギーが得られず、さらに、水面からの反射波が開口部41、14を通ってくぼみ部2内に侵入し、超音波振動を弱めるおそれもある。
 また、前記くぼみ部2の深さも好ましい範囲がある。水漏れ防止という意味では1mm以上あることが好ましいが、超音波エネルギーを増強し放出するという点からは、くぼみ部2の深さ(h)が超音波振動子によって発生する超音波の波長(λ)の2~12倍の範囲であることが好ましく、4~7倍の範囲にあることが更に好ましい。例えば、1.7MHzの振動を与える超音波振動子の場合、水温20℃の水中での超音波の波長λが0.87mmであるので、この場合のくぼみ部の深さ(h)は1.7~10.4mmとすることがより好ましく、3.5~6.1mmとすることが更に好ましい。
 次に、前記微小な貫通孔8が多数形成された多孔板6は、厚さ0.02mm~0.05mm程度の金属製薄板に上下方向(厚み方向)に貫通する微小な貫通孔を多数形成したものであればよく、平板状としても曲板状、椀状としてもよい。この多孔板に形成される微小な貫通孔は、孔径0.002mmφ~0.100mmφ程度のものが考えられる。このような貫通孔を1cm2当たり480~4500個設けたものを用いる。
 そして、この多孔板6は、前記配設手段5によってその下面が超音波振動子の作動時に液隆起部及び/又は飛沫部10に接触する位置に配設される。すなわち、この多孔板6の下面は常時液体に接している必要はなく、超音波振動子が作動していない時には液体に接しておらず、超音波振動子が作動し液隆起部又は飛沫部10が形成された時に液隆起部又は飛沫部10と接触する。このとき、多孔板6の上面に液体が接触する状態となるのは望ましくなく、あくまでも、多孔板6の上面は大気と接し、霧化した液滴のみ貫通孔8より放出される位置に配設することが好ましい。さらに、この多孔板は、液体中を伝播する超音波振動の進行方向に対して直角に配設する必要はなく、これに対して傾斜させて配設してもよい。
 本発明の超音波霧化装置では、後述するように、容器のくぼみ部に設置された超音波振動子から放出され増強された超音波振動が、液の中を音響流となって液面に向って伝播し、液面において図5に示すような液の円錐状の隆起部とこの液隆起部の頂部からジェット流状に放出される液の飛沫部が形成される。この液隆起部と飛沫部の大きさは、使用する超音波振動子の出力や大きさによって変わり、更に、図6~図9に示すように、座金状部材の有無によって変わり、座金状部材の開口径を適切に選ぶことによって大きな液隆起部と飛沫部が形成される。
 多孔板において、孔径を小さくしていくと、表面張力のために、水が通過できない限界の孔径がある。0.15mmより小さい場合は、工夫が必要と言われている。本発明においては、孔径が0.002mmφ~0.100mmφと小さいにも関わらず、孔を通過できるのは、超音波振動によって生ずるキャピラリ波やキャビテーションによる表面張力の剪断と液柱形成のジェット流の勢いがあるからである。すなわち、多孔板面上(孔出口付近)が空気だけである場合、多孔板の下面に接した液体が超音波振動によってその表面張力が剪断された状態であるため容易に貫通孔を通過することができ、ジェット流の勢いによる力(圧力)が板上面で急激に解放され、その結果、霧化が促進されることになる。
 この多数の微小な貫通孔8が形成された多孔板6が液隆起部又は飛沫部10と接触する位置や接触の状態によって液体を霧化する程度が大きく変化する。多孔板6の下面が液隆起部又は飛沫部10に接触するまではほとんど液体の霧化は起こらないが、多孔板6の下面が液隆起部又は飛沫部10にした時点から霧化が始まり、多孔板6の上面の細孔から霧状の液滴の放出が始まる。
 多孔板6の下面が飛沫部の頂部に接触した位置からその位置を下方に下げてゆくとともに、多孔板6の細孔から放出される霧化された液滴の量が増加してゆき、貫通孔8と同じ方向に霧状の液滴が勢いよく噴出する。多孔板6が飛沫部から液隆起部の高さの約1/2程度のところまでの間にあるときは良好な霧化を示す。即ち、長時間連続して霧化を行って容器内の液面が低下することがあっても、多孔板6がこの範囲内に保持されていれば安定した霧化を達成することができる。しかし、この多孔板6の位置をさらに下方に下げて液面に近づけると液体の流れによる多孔板の微細孔の周囲での液の反射の勢いが強くなり、液体の微細孔の通過ができにくくなったり、あるいは、一旦霧化した水滴が相互に接触結合して多孔板6の上面に落下集積して大気との接触面が減少し、その結果、多孔板6による霧化作用が損なわれたりするなどして、次第に霧化された液滴の発生量が減少してゆく。
 この液隆起部又は飛沫部10の高さは容器内水深に依存しているので、これらのことから良好な霧化量を達成するためには、前記多孔板6は、液面の上部にあって液面から容器内水深に対して90%までの範囲内の位置に配置されていることが必要であり、更には、液面から水深に対して30%~70%までの範囲内の位置に配置されていることが好ましいということができる。
 この多孔板6と前記配設手段5との間には弾性保持部材7を介在させて前記多孔板6を前記配設手段5に弾性状態で保持させる。弾性保持部材7は、弾性のある部材を用いて多孔板を弾性的に保持してこれを前記配設手段5に取り付けることができるものであればよく、例えば低硬度のシリコンゴムで厚さ1mm程度のドーナツ状に形成したもの、或いは、厚さが0.1mm程度の薄い円形のステンレス板に多数の切り込み溝を設けたドーナツ状の板バネなどがある。これらの弾性保持部材7の内周縁に前記多孔板6を保持している多孔板保持部材9の外周縁を、また、弾性保持部材7の外周縁に前記配設手段5をそれぞれ取り付けることなどが考えられるが、これに限られるものではない。
 前記配設手段5は、多孔板6を弾性保持部材7を介在させて上記した位置に配設することができるものであればよく、様々な配設手段が考えられる。図1にはその一例を示しており、容器の底からの多孔板6の位置を正確に定める部材であるが、配設手段5の内側と外側が液体が自由に流通する構造のものであり、例えば、テーブルの脚状のものや、液流通用の切欠きを有する筒状の部材などである。また、図3に示すように、容器1の開口部に配設手段5が着脱可能に取り付けられ、その配設手段5によって多孔板6を所定の位置に配設するような構造のものも可能である。
 超音波振動子3は公知の超音波振動子を用いることができるが、例えば、圧電セラミックスの上下面を電極で挟んで平板状に構成された圧電型超音波振動子を用いることができる。超音波振動子3には発振回路12が接続されており、この発振回路12から超音波振動子3に高周波電圧を印加することにより、容器1内の液体に対して超音波振動子3の振動面の垂直方向に超音波振動が発振される。
 また、この超音波振動子3は、すでに述べたように容器1の底部に設けたくぼみ部2の底部に、超音波エネルギーがくぼみ部2で増強されるように振動面を液面に向けて、かつ、その上部に覆って配置されている座金状部材4又は開口部14を有する容器底板13の下面と平行になるように設置することが望ましい。超音波振動子3の振動面が座金状部材4又は容器底板13の下面と平行に設置されると超音波エネルギーが効率よく増強される。
 容器1を満たす水などの液体には、効率の良い霧化を達成するためには好ましい容器内の水深がある。水深が大きすぎると、超音波振動子から放射された超音波振動が液面に向かっていく途中で減衰し、逆に水深が小さすぎると、液体の流れが限定され、十分な大きさの液隆起部が形成されなくなる。このような点から容器1内の水深には好ましい範囲があり、容器内の水深が超音波振動子3の直径(D)に対して30~90%の範囲であることが好ましく、40~70%の範囲にあることが更に好ましい。常に水深が一定に保たれるように、加湿器に採用されている補給用の水タンクを設置する機構を備えてもよい。
 次に、本発明の超音波霧化装置の動作を説明する。
 容器1の底部に形成されたくぼみ部2の底に設置された超音波振動子3に高周波電圧を印加すると、超音波振動子3から超音波振動が発振され、くぼみ部2の液体の中を上向きに放射され伝播していく。この超音波振動は上部を覆っている座金状部材4や開口部14を有する容器底板13、くぼみ部2の壁面で繰り返し反射される。更に、これに発振中の超音波振動子3から発生する超音波振動が加わって、くぼみ部2の中を伝播する超音波エネルギーが増強される。この増強された超音波エネルギーが座金状部材4又は容器底板13の開口部41、14から容器1本体の液体中に放出される。このとき、水面で反射した超音波振動は座金状部材4又は開口部14を有する容器底板13に遮られて、くぼみ部2内に侵入することがなく、よって、水面の反射波による超音波エネルギーの減衰は生じない。これによって中心部に液面に向けて流れる音響流が発生し、液面を盛り上げる流れとなって、液面に図5に示すような液の円錐状の隆起部10とこの液隆起部の頂部からジェット流状に放出される液の飛沫部が形成される。この液隆起部及び/又は飛沫部10の中心部は、液面に向かう流れであるが、外縁部は静止しているのではなく、常に容器の底部に戻る下降流があり、激しく振動している。
 本発明の超音波霧化装置では、単に容器底部に設置した超音波振動子によって形成されるものに比べてより大きな超音波の音響流が発生し、これによってまず液隆起部が形成されるとともに強い勢いのある液体の流れが生じ、より大きな液隆起部及び/又は飛沫部が形成される。
 ここでいう「音響流」とは、次のようなものである。流体中を伝播する超音波は物体に音響放射圧として力を作用させることができ、この音響放射圧の差が駆動力となって液体を超音波の伝搬方向に押し流すことにより生ずるものである。即ち、音響流の伝搬過程で波動エネルギーの一部が液体を動かすエネルギーに変換される結果として生じるものであって、流れの駆動力は超音波の伝搬経路に沿って分布し、遠方までビーム状となって存在している(非特許文献1、2参照)。本発明の霧化装置の場合には、くぼみ部3の内部で増強された超音波エネルギーが座金状部材4又は容器底板13の開口部41、14から放出されて、ここで液面に向う強い音響流が発生し、液面に大きな液隆起部及び/又は飛沫部を形成するものと考えられる。
 液隆起部又は飛沫部10が形成されている位置に、多数の微小な貫通孔8を備えた多孔板6が配設されている。この多孔板6は、例えば薄板状のシリコンゴム製などの弾性保持部材7によって弾性的に保持され比較的自由な動きが許容されるので、液隆起部又は飛沫部10の動きにある程度対応して動くことが可能であり、液の激しい動きを大きく損なうことなく液体と接触することができる。このとき、容器内の液隆起部又は飛沫部10には音響流による流れに加えて超音波振動によって液面や液内部にキャピラリ波やキャビテーションが生じて表面張力の剪断が発生しており、非常に微細化しやすい状態となっており、この状態の液体が貫通孔8を通って多孔板6の上面側から勢いのある霧状の液滴となって大気中に放出される。
 このように多数の微小な貫通孔8が形成された多孔板6を弾性保持部材7を介在させて保持させることによって、超音波振動によって液面に形成される液隆起部及び/又は飛沫部10に多孔板6を弾性的に接触させ、激しく動く液隆起部及び/又は飛沫部10内の液体の勢いが失われないように多孔板6の下面と液体とを接触させることができる。このとき、液隆起部及び/又は飛沫部10内の液体は超音波振動の集中によって表面張力が剪断されやすい状態にあるが、このような状態の液体に多孔板6が接触することによって液体の表面張力の剪断が促進され、表面張力が剪断された液体は微小な貫通孔8を通って大気中に勢いよく放出されることとなる。また、貫通孔8を通る液体の速度は霧化粒子になってもそのまま維持されるので、多孔板6の貫通孔8の方向に一定の速度をもった液滴として形成される。
 以上のように、本発明の超音波霧化装置は、くぼみ部2の底部に超音波振動子3を設置して、このくぼみ部2と座金状部材4又は開口部14を有する容器底板13によって超音波エネルギーを大幅に増強させ、この増強された超音波エネルギーを座金状部材4又は容器底板13の開口部41、14から放出する。そのため容器1内の液体に従来のものに比較して強い超音波振動を与えるとともに、液面に向かう大きな音響流を発生させ、液面に大きな液隆起部及び/又は飛沫部10を形成させることができたものである。また、座金状部材4又は開口部14を有する容器底板13をくぼみ部2の上部を覆うように設けることより、水面からの反射波が超音波振動子3に達して干渉し、超音波エネルギーが減衰することを防ぐことができる。更に、従来は自然に任せていた液体の表面張力の剪断という作用を、弾性保持部材で保持された多孔板6を用いて促進させるようにしたので、従来の超音波霧化装置と比較した場合、同じ条件下において霧化量を大幅に増大させることができたものである。従って、同じ霧化量を得ようとした場合には、従来の霧化装置よりも小さな超音波エネルギーで達成することができるので、省電力化が可能となった。
 また、同じ霧化量を得るために必要とされる超音波振動子の駆動電力を従来よりも低減できるので、超音波発振回路の発熱を抑えることもできる。このため、超音波振動子冷却用の冷却ファンを装置内に設ける必要がなくなり、さらには水切れ時などの無負荷状態における超音波発振回路の破損防止回路を設ける必要がなくなる。これにより、一層消費電力を低減させることができるとともに、回路や装置の小型化も実現できる。具体的には、例えば、従来の超音波霧化装置では100Vの電源を用いて、11W程度の電力を必要としたのに対して、本発明の超音波霧化装置では、5~6Vの電源で2~3Wの電力で充分な霧化を達成することができる。このため100Vの電源コードを省くことが可能となり、駆動電源として1.5Vの乾電池4本を使用するだけで充分な霧化を達成することが可能となった。
 また、超音波霧化装置の大きさも大幅に小型化することが可能となった。例えば、従来のものでは直径80mm×高さ140mm、重さが335g程度のものであったものが、本発明の超音波霧化装置では、直径65mm程度、高さ110mm程度で、重さが170g程度とすることが可能となった。そのため従来のものでは移動や持ち運びが困難であったが、本発明の超音波霧化装置では極めて容易に、かつ手軽に移動や持ち運びができる。
 発明の超音波霧化装置は、これに水を入れて使用することにより、そのまま室内用の加湿器として使用することができる。この場合、電源コード等を必要としないので、室内の必要な場所に気軽に持ち運んで使用することができる。
 また、発明の超音波霧化装置は、水とともにさまざまな香料や精油(エッセンシャルオイル)、芳香成分を加えたものを容器の中に入れて使用することにより、室内用の芳香揮散器(アロマディフューザー)として使用することができる。この場合は使用する者の好みに応じて様々な種類の香料成分を加えて気軽に香りを楽しむことができる。この場合も室内の任意の場所で使用することができ、例えば居間でくつろぐ際に使用したり、就寝時に枕元にもってきて使用することなどが考えられる。
 芳香揮散器(アロマディフューザー)に使用する精油(エッセンシャルオイル)としては、例えば、ラベンダー、ひのき、スイートオレンジ、ベルガモット、レモングラス、レモン、ユーカリ、ローズマリー、イランイラン、ゼラニウム、ティートリー、グレープフルーツなどから採取した精油を使用することができる。使う人の好みやその場の雰囲気に合わせてこれらの精油の中から適切なものを選択し、芳香揮散器の中の水に数滴添加すればよい。超音波の振動によって霧とともに香りが揮散するので、精油本来の香りを楽しむことができる。
 なお、シリコンゴムは精油成分を吸収して劣化するため、芳香揮散器として水に精油を添加して使用する場合は、弾性保持部材としてシリコンゴムを使用することはできない。この場合は、ステンレス製又はプラスチック製の平板上の板バネを使用することが好ましい。
 次に、実施例によって本発明を説明する。
(イ)実験装置:
 以下の実験においては、図1に示す構造からなり次のような各部材の仕様からなる超音波霧化装置を用いた。
 ・容器:透明アクリル樹脂製の角形容器
   容器の内側寸法:高さ100mm×幅100mm×奥行100mm、
    くぼみ部内径:13mm
    くぼみ部深さ:3.7~5.1mm、
 ・超音波振動子:圧電型超音波振動子、共振周波数1.7MHz、
    直径13mm×厚さ0.2mmの円盤状、
 ・多孔板:ニッケル合金製、直径5.5mm×板厚0.05mmの円板状
    、貫通孔は孔径0.005mmΦ、0.06mmピッチで千鳥状に
    約7000個形成した。
 ・弾性保持部材:ステンレス製板バネ、外径26mm×内径7.4mm×
    厚さ0.10mmのドーナツ板状、
 ・座金状部材:外径21mm×内径13mm×厚さ1.5mm、
    開口部直径:5.1~6.6mm、
    材質:ステンレス(図3参照)
 ・霧化する液体:水道水
 ・駆動電源:直流6.0V、0.42A、2.4W、(安定化電源)
(ロ)霧化量の測定方法:
 上記の実験装置に所定量の水道水を入れて、座金状部材及び配設手段に取り付けられ多孔板をそれぞれ所定の位置に設置し、この全体を電子天秤に乗せる。電源スイッチを入れて霧化を開始し、電子天秤によって5秒間隔で全体の重量の変化を測定する。この結果から、霧化開始からある時点での1分間の重量の減少量から1分間霧化量を算出し、これを換算して1時間当たりの霧化量(ml/hr)を求める。
実施例1:液隆起部と飛沫部の観察
 座金状部材の効果を確認するために、くぼみ部内に超音波振動子を設置し、くぼみ部の上に座金状部材を配置した上記の超音波霧化装置の容器と超音波振動子を用いて、水深が10mmとなるように水道水を容器の底から10mmの位置まで注水し、電流0.42A、電圧6.0Vの直流駆動電源によって超音波振動子を作動させ、液隆起部と飛沫部の状態を観察した。表1に示す種々の開口径の座金状部材を用いた場合と座金状部材を使用しない場合について、容器内に発生する液隆起部と飛沫部の大きさを測定し、その外観を観察した。その結果を表1に示し、写真撮影した外観の状態を図6~図9に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 表1及び図6~図9に示すように、同じ水量(水深10mm)で同一の条件の超音波振動であっても、座金状部材を使用しない場合には小さな液隆起部が形成するに過ぎないが、座金状部材を使用した場合には高い円錐状の盛り上がりが形成され、さらに座金状部材の開口径が6.0mmのものの場合には液隆起部の頂部から水がジェット流状に上方に向けて飛び出す、いわゆる液の飛沫部が発生していることがわかる。
実施例2:霧化量の測定-座金状部材の効果
 上記(イ)に述べた超音波霧化装置を用いて、種々の開口径の座金状部材を用いた場合の霧化量を測定した。なお、この場合も水深が10mmとなるように水道水を容器の底から10mmの位置まで注水した。くぼみ部の深さは4.65mmとし、多孔板は弾性保持部材である板バネを介して配設手段によって水深に対して126%(水面から2.6mm)の位置に配置した。
 即ち、表2に示す種々の開口径(d)の座金状部材を用いた場合と座金状部材を使用しない場合について、多孔板を配置する前に超音波振動子を駆動させてあらかじめ液隆起部の高さ(H1)と飛沫部の高さ(H2)を測定し、次いで多孔板を所定の位置に配置した状態で超音波振動子を駆動させて霧化を開始し、それぞれの場合について上記(ロ)の方法で霧化開始1分後の霧化量を測定した。この結果を表2に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 表2の結果からわかるように、座金状部材を使用しない場合には小さな液隆起部が形成され、霧化量も極めて少ない状態であったが、座金状部材を使用した場合には大きな液隆起部となるだけでなく、その頂部からジェット流状の水が飛び出す飛沫部も形成された。そしてこの液隆起部と飛沫部が多孔板に接触することによって、座金状部材を使用しない場合に比べて50~100倍という極めて大きな霧化量を達成することができた。特に、座金状部材の開口部の直径(d)が5.4~6.6mm、超音波振動子の直径(D)に対する比率で0.40~0.60という条件のところでより大きな霧化量を得ることができた。
 これは、容器の底のくぼみ部に超音波振動子を設け、その上部に座金状部材を配置し、この座金状部材の開口部の大きさを適切に設定することによって、容器内の液体に伝播した超音波振動によるエネルギーが大幅に増強され、その結果液の表面により大きな液隆起部と飛沫部が形成され、これが多孔板に接触することによってこのような大きな霧化量を達成しえたものと考えられる。
実施例3:くぼみ部の深さの影響
 座金状部材で蓋をされたくぼみ部の空間内で超音波エネルギーが増強されるが、その際にくぼみ部の深さ(h)も影響すると考えられるので、実施例1と同様の方法によって、種々のくぼみ部の深さで超音波振動子を作動させた場合の液隆起部の高さ(H1)と飛沫部の高さ(H2)を測定した。なお、この場合も水深は10mmとし、座金状部材の開口部直径は6.2mmのものを用いた。その結果を表3に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
 表3に示すように、ここに示すようなくぼみ部の深さのもの、即ち、超音波の波長λとの比率(h/λ)で4.0~6.0という条件を満たすものは、いずれも良好な液隆起部と飛沫部を形成するため、大きな霧化量を達成することができると考えられる。
実施例4:多孔板の設置位置の検討
 実施例2と同じ霧化装置と条件によって、ただし液隆起部又は飛沫部に対する多孔板の設置位置を種々変えて水道水の霧化を行い、その際の霧化量の変化を測定し、多孔板の液隆起部又は飛沫部に対する好ましい設置位置について検討した。この時の容器内の水深は10mmに保持し、座金状部材の開口部直径は6.4mmのものを用いた。多孔板は弾性保持部材である板バネを介し配設手段に取り付けられ、配設手段の高さを調節することによって水深に対して表4に示すそれぞれの所定の位置に配置した。霧化量としては測定開始1分後の測定値を採用した。この結果を表4に示す。ここで「多孔板の位置」は、容器内の水深(容器の底から10mm)を100%とした場合の、液面からの相対的な距離(%)で表示したものであり、例えば42%は水深に対して42%で、液面上の4.2mmの位置である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000004
 実施例2で示したように、開口部直径が6.4mmの座金状部材の水深が10mmの場合の液隆起部高さは3.6mm、飛沫部高さは4.1mmであるので、多孔板位置が20%の場合は液隆起部のやや上部に多孔板が配置されたことになり、42%と50%の場合は飛沫部のところに配置されたことになり、75%の場合は飛沫部の最上部のぎりぎりの位置に配置されたことになる。表4の結果からわかるように、多孔板が液隆起部の頂部から飛沫部にかけて配置された場合に最も霧化量が多くなるが、飛沫部の上部へ向うにしたがって霧化量が減少する。従って、霧化量を多くするためには、多孔板を液隆起部の上部から飛沫部の下部の間に配置するとよい。
実施例5:容器内の水深と多孔板の設置位置の検討
 実施例2と同じ霧化装置と条件によって、ただし容器内の水深を種々変えて水道水の霧化を行い、その際の霧化量の変化を測定し、このような霧化装置における容器内の水深の影響について検討した。座金状部材は開口部直径が6.4mmのものを用い、多孔板は弾性保持部材である板バネを介し配設手段に取り付けられ、それぞれの水深に対して常に液面から26%となる位置に調節して配置した。霧化量としては測定開始1分後の測定値を採用した。この結果を表5に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000005
 更に、多孔板の位置を8mmの水深に対して26%の位置、即ち、水深が8mmの場合の液面から2.08mmの位置に固定して、同一の霧化装置と条件とで一定時間連続して霧化を行い、液面が1mm低下したときの霧化量を調べた。その結果を表6に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000006
 表5の結果から、多孔板の位置を水深に対して液面から26%前後のところに保持しておれば、当初水深が10mmであったものが、容器内の水深が小さくなっても6mm程度までは同程度の霧化量を得ることができた。また、表6の結果から、多孔板の位置を一定の位置に固定して液面が低下した場合であっても、水深が8mmから7mmに低下し、多孔板の液面からの距離が1mm大きくなったが、この程度の液面の低下があっても良好な霧化が行われることが分かった。
 これらの結果から、本発明の超音波霧化装置では、霧化が進行し容器内の液量が減少して水深が小さくなっても、ある程度の範囲までは同程度の霧化量を得ることが可能である。これは、多孔板が液隆起部上部から飛沫部下部の間に配置されておる限り、霧化が進み容器内の水深が減少しても飛沫部によって霧化することが可能なためである。
実施例6:多孔板の貫通孔の孔径の検討
 実施例2と同じ霧化装置と条件によって、ただし多孔板の貫通孔の孔径を種々変えて水道水の霧化を行い、その際の霧化量の変化を測定し、多孔板の貫通孔の好ましい孔径について検討した。なお、この時の容器内の水深は10mmに保持し、座金状部材の開口部直径は5.8mmのものを用い、貫通孔は0.016mmピッチで千鳥状に形成し、孔径0.005mmΦのもののみ0.006mmピッチで形成した。霧化量は測定開始1分後の測定値を採用した。この結果を表7に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000007
 表7の結果から、多孔板の貫通孔の孔径が0.005mmΦの場合に最も霧化量が多く、孔径が大きくなるにつれて霧化量も減少し、0.120mmΦの場合には霧化が発生しないことが分かった。すなわち、孔径が0.120mmΦの場合は霧化前の液体が貫通孔の通過してしまい、多孔板の上面に液体が常に接触する状態となるため、多孔板の上面と空気の接触が阻害され、その結果、霧化が発生しないものと考えられる。
 本発明によれば、高い効率で簡単かつ容易に水などの液体を霧化することができると同時に、100Vの電源を使用することなく、小型で移動や携帯が容易な超音波霧化装置とすることができ、家庭用や室内用の加湿器や芳香揮散器として有用である。
 1.容器
 2.くぼみ部
 3.超音波振動子
 4.座金状部材
 41.座金状部材の開口部
 5.配設手段
 6.多孔板
 7.弾性保持部材
 8.貫通孔
 9.多孔板保持部材
10.液隆起部又は飛沫部
11.ゴムパッキン
12.発振回路
13.容器の底板 
14.底板の開口部

Claims (7)

  1.  容器内の液体に超音波振動を与えて液面に液隆起部及び/又は飛沫部を形成させ前記液体を霧化する超音波霧化装置において、前記容器の底部に更にくぼみ部を設け、該くぼみ部の底に超音波振動子を設置し、該くぼみ部を覆う状態でその中心に開口を有する座金状部材を配置するか、又は該くぼみ部の中心が開口した位置となるように開口部を有する容器底板で該くぼみ部を覆うとともに、微小な貫通孔が多数形成された多孔板とこの多孔板を所定位置に配設するための配設手段とを備え、前記多孔板は弾性保持部材を介して前記配設手段に取り付けられ、この配設手段によって前記多孔板がその下面が超音波振動子の作動時に形成される液隆起部及び/又は飛沫部に接触する位置に配設されたことを特徴とする、超音波霧化装置。
  2.  前記座金状部材又は容器底板の開口部の直径(d)が、超音波振動子の直径(D)に対する比率(d/D)で0.4~0.55の範囲にあることを特徴とする、請求項1に記載の超音波霧化装置。
  3.  前記くぼみ部の深さ(h)が、前記超音波振動子によって発生する超音波の波長(λ)の2~12倍の範囲にあることを特徴とする、請求項1又は2に記載の超音波霧化装置。
  4.  前記多孔板が、その厚さが0.02mm~0.05mmであり、その貫通孔の孔径が0.002mm~0.100mmのものであることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の超音波霧化装置。
  5.  前記多孔板が、液面より上部であって液面から水深に対して90%までの範囲内の位置に配置されていることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載の超音波霧化装置。
  6.  容器内の水に超音波振動を与えて水面に液隆起部及び/又は飛沫部を形成させ前記水を霧化する超音波加湿器において、前記容器の底部に更にくぼみ部を設け、該くぼみ部の底に超音波振動子を設置し、該くぼみ部を覆う状態でその中心に開口部を有する座金状部材を配置するか、又は該くぼみ部の中心が開口した位置となるように開口部を有する容器底板で該くぼみ部を覆うとともに、微小な貫通孔が多数形成された多孔板とこの多孔板を所定位置に配設するための配設手段とを備え、前記多孔板は弾性保持部材を介して前記配設手段に取り付けられ、この配設部材手段によって前記多孔板がその下面が超音波振動の作動時に形成される液隆起部及び/又は飛沫部に接触する位置に配設されたことを特徴とする超音波加湿器。
  7.  容器内の芳香成分を含む水に超音波振動を与えて水面に液隆起部及び/又は飛沫部を形成させ前記水を霧化する芳香揮散器において、前記容器の底部に更にくぼみ部を設け、該くぼみ部の底に超音波振動子を設置し、該くぼみ部を覆う状態でその中心に開口部を有する座金状部材を配置するか、又は該くぼみ部の中心が開口した位置となるように開口部を有する容器底板で該くぼみ部を覆うとともに、微小な貫通孔が多数形成された多孔板とこの多孔板を所定位置に配設するための配設手段とを備え、前記多孔板は弾性保持部材を介して前記配設手段に取り付けられ、この配設部材手段によって前記多孔板がその下面が超音波振動の作動時に形成される液隆起部及び/又は飛沫部に接触する位置に配設されたことを特徴とする超音波芳香揮散器。
         
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