WO2015068284A1 - 無線通信システム - Google Patents

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和也 下山
山田 勉
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    • H04B7/02Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas
    • H04B7/10Polarisation diversity; Directional diversity

Abstract

 送信機と受信機から構成される無線通信システムであって、前記送信機は、特性の異なる複数の通信経路の信号を用いて同じデータを送信するとともに、前記データの送信に使用した前記複数の通信経路の識別情報を送信し、前記受信機は、受信した前記複数の通信経路の識別情報に基づき、前記複数の通信経路を介して受信した信号を合成することにより、前記データを復元する。

Description

無線通信システム
 本発明は無線通信システムに関するものである。
 近年の無線LAN(Local Area Network)などの無線通信機器の低コスト化による無線機器のコモディティ化やBluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)などのセンサーネット技術の標準化に伴い、産業分野における無線技術応用の期待が高まり、応用事例が増えつつある。産業分野における無線技術の適用は、例えば、電力・交通などの社会インフラ事業やFA(Factory Automation)・PA(Process Automation)などの製造業の監視・制御ネットワークへの適用による、監視・制御用ケーブルの削減に寄与するものと期待されている。有線ケーブルを無線化することにより、ケーブルの敷設コストを低減できる以外に、定期点検時のメンテナンスコストの低減を計ることができる。また、無線技術を活用することで、事業者は機器の追加や機器の構成の変更といった運用の変化に対して、より柔軟に対応するというメリットを享受できる。
 その一方で無線技術を制御用ネットワークに適用するためには、干渉が発生した場合であっても、通信を継続する通信の信頼性向上が重要となる。通信の信頼性向上の方法の1つとして、特性の異なる複数の通信経路を用いて同じデータを通信することで、1つの通信経路が干渉を受けても通信を継続できるダイバシチ通信方式がある。ダイバシチ通信方法の1つに、送信局がデータを異なる偏波の角度で送信し、受信局で受信した最適な偏波のデータを選択抽出する偏波ダイバシチ方式が知られている(例えば特許文献1の段落[0004]-[0005]、[0025])。また、複数のアンテナによる複数の通信経路を用いて複数のデータを並列に送信するMIMO(Multiple-input multiple-output)も知られている(例えば特許文献1の段落[0007]-[0008])。
特表2005-518754号公報
 偏波ダイバシチ方式は通信の信頼性向上に役立つが、信頼性向上に複数の通信経路を活用しきれていない。また、MIMOは複数の通信経路を使用するが、信頼性向上のためには使用されていない。そして、特許文献1の段落[0026]-[0027]には偏波ダイバシチ方式とMIMOを組合せ可能な技術も開示されているが、信頼性向上に複数の通信経路が使用されていない。
 そこで、本発明の目的は、特性の異なる複数の通信経路を使用して通信の信頼性を向上することにある。
 本発明にかかる無線通信システムは、送信機と受信機から構成される無線通信システムであって、前記送信機は、特性の異なる複数の通信経路の信号を用いて同じデータを送信するとともに、前記データの送信に使用した前記複数の通信経路の識別情報を送信し、前記受信機は、受信した前記複数の通信経路の識別情報に基づき、前記複数の通信経路を介して受信した信号を合成することにより、前記データを復元すること、を特徴とする。
 また、本発明は無線通信システムの通信方法としても把握される。
 本発明によれば、特性の異なる複数の通信経路を使用して信号を送信し、受信した複数の通信経路の信号を合成することにより、通信の信頼性を向上することが可能になる。
偏波角度ダイバシチ通信システムの例を示す図である。 無線機の構成の例を示す図である。 偏波角度に応じた遅延関係の例を示す図である。 偏波角度ダイバシチ信号の例を示す図である。 偏波角度ダイバシチ信号の送信における通信シーケンスの例を示す図である。 基準信号の例を示す図である。 全体的な通信シーケンスの例を示す図である。 送信機の処理フローの例を示す図である。 受信機の処理フローの例を示す図である。 最大強度通知の信号の例を示す図である。 受信における遅延補正処理の構成の例を示す図である。
 以下、図面を用いて好ましい送信局と受信局から構成される無線通信システムの例を説明する。
 図1は偏波角度ダイバシチ通信システムの例を示す図である。偏波角度ダイパシチ通信システムは複数の送信アンテナを備えた送信局と受信局から構成される偏波角度ダイバシチシステムであって、通信の信頼性を向上するために、定期的に複数の偏波角度に順次切り替えながら通信する。偏波角度を切り替えるため、1本のアンテナを物理的に回転させてもよいし、水平偏波を担当する水平方向に設置された1本のアンテナと垂直偏波を担当する垂直方向に設置された1本のアンテナから成る2つのアンテナを用いて、2つのアンテナそれぞれが生成する信号を合波して等価的に偏波角度を生成してもよい。また、生成する偏波角度の本数分のアンテナを異なる偏波角度の向きに設置して、それぞれが異なる偏波角度のアンテナへ切り替えてもよい。
 送信局11が偏波角度1~4で信号を送信すると偏波角度に応じて信号の伝わり方は異なり、信号は障害物13~15での反射の影響を受けて受信局12へ伝わる。例えば偏波角度2の信号は障害物15で反射し、さらに障害物14で反射して受信局12へ伝わり、障害物13の影響は受けない。このように偏波角度に応じて信号の伝わる通信経路が異なり、通信経路に応じて通信の特性が異なるため、偏波角度に応じて信号の伝わる時間すなわち受信局12からみた信号の受信時間も異なる。ここでは、送信局11と受信局12とを別のものとして示したが、送信に対する応答や双方向通信のために、信号の方向が逆転して送信局11と受信局12との機能が入れ替わることは可能である。また、送信局11の送信アンテナのみにより偏波角度1~4を生成するため、受信局12のアンテナを回転などさせなくてもよいが、偏波角度1~4によっては受信局12のアンテナも回転などさせてもよい。偏波角度1~4のすべての処理が終了して第1の結果を得た後で受信局12のアンテナを回転などさせて、偏波角度1~4のすべてを再度処理して第2の結果を得て、第1の結果と第2の結果とを比較などしてもよい。
 次に、受信局12での処理について図2、3を用いて説明する。図2は送信局11と受信局12とに備えられる無線機21の構成の例を示す図である。無線機21は、無線信号を送受信するアンテナ22、アンテナ22で送受信されるアナログ信号の処理をアナログ回路で実現するアナログ変復調部23、アナログ変復調部23にて変換するデジタル信号の処理を書き換え可能なLSIであるFPGAやCPUで実現するデジタル信号処理部24から構成させる。
 図3は偏波角度に応じた遅延関係の例を示す図である。図3では基準信号を偏波角度1とし、基準信号を含めて4種類の偏波角度を使用するが、基準信号および偏波角度の種類はこれに限定されるものではない。送信局11は基準信号と3種類の偏波角度の信号とを所定の送信時間差ts2~4で送信する。送信時間差の発生する状態については図4を用いて後で説明する。この送信に対して図1を用いて説明したように偏波角度に応じて信号の受信時間が異なるため、受信局12は図2のアンテナ22において送信時間差ts2~4とは異なる時間差で受信する。図3では、一点鎖線の矢印が基準信号の伝搬を表し、破線が偏波角度2~4の伝搬を表している。受信局12は偏波角度に応じて信号の受信時間が異ならない場合に点線の信号を受信するのであるが、実際には実線の信号のようになり受信電力強度も異なる。
 アンテナ22で受信された信号は、アナログ変復調部23で復調され、デジタル信号処理部24に入力される。その際、受信した信号の内、組合せ偏波番号は偏波組合せ判定部25へ出力される。偏波組合せ判定部25は図4を用いて後で説明する組合せ偏波番号に含まれる2つの偏波角度を判定し、例えば偏波角度1、2を偏波組合せ送信時間差生成部26へ出力する。偏波組合せ信号時間差生成部26は2つの偏波角度1、2の予め記録された送信時間差であるts2を偏波組合せ別送信時間差DB(データベース)27から読み出し、送信時間差として遅延時間算出部29へ出力する。
 また、受信した信号の内、組合せ偏波信号(測定用信号)は偏波組合せ受信時間差測定部28へ出力され、異なる2つの偏波の信号間の受信時間差、例えば偏波角度1、2の受信時間差tr2の測定が行われる。偏波組合せ受信時間差測定部28から受信時間差を受け取った遅延時間算出部29は送信時間差ts2に対する受信時間差tr2の差分を遅延時間τ2として偏波角度別遅延時間DB(データベース)30へ記録する。偏波角度1、3と1、4に関してもts3、4が予め記録されており、tr3、4を測定し、差分を算出してτ3、4を記録する。
 図4は送信する信号である偏波角度ダイバシチ信号の例を示す図である。信号は信号の開始を示すヘッダー41と、基準信号とそれ以外の偏波角度の信号とが組み合わされて実際の測定用信号となる組合せ偏波信号43と、組合せ偏波信号の基準信号以外の信号の偏波角度の番号である組合せ偏波番号42とから構成される。ここで、図4に示した信号は信号例44のように偏波角度1~4の信号の時間と順番が定まっている。このため、図3で示した送信時間差ts2~4が定まる。また、信号例44は特定の1方向から全偏波角度を観測した場合の信号の波形を示しており、偏波角度1~4のそれぞれは両矢印直線45が偏波を示すように、偏波方向へは同じ振幅であっても1方向から観測しているため信号例44の波形の振幅が異なるように見える。
 図4(a)に、基準信号を偏波角度3とし、ヘッダー41と組合せ偏波番号42を基準信号のみで送信する例を示す。ヘッダー41は例えば101011であって、1と0を繰り返して最後に1と1となる特徴的なビット列により表現することで信号の開始を示し、受信局12で信号の開始を判定することができる。また、組合せ偏波番号42は、偏波角度1~4の信号すなわち信号例44の時間を1周期として、4周期分の時間のどの周期にビット1が立つかによって、組合せ偏波信号43にどの偏波角度の信号が含まれるかを表す。0011ではビット1が3番目と4番目であるから偏波角度3、4を含むことを表す。なお、組合せ偏波番号42に含まれる偏波角度に応じて、図1に示したように通信経路が異なるのであるから、通信経路を特定する情報であるとみることもできる。
 図4(b)はヘッダー41と組合せ偏波番号42のビット1を表現するために、基準信号だけではなく全偏波角度の信号を用いる例である。なお、偏波角度は4種類に限定されるものではなく、ビット1の表現もこれらに限定されるものではない。ビット1の表現は受信局12においてビット0と区別できれば、どのような表現でもよい。ただし、ヘッダー41などを受信局12において識別可能に受信できる表現であることが前提となる。
 このような信号を送信するために、図2に示した処理シーケンス制御部31はヘッダー41と組合せ偏波番号42と組合せ偏波信号43を順次出力するシーケンスを制御する。遅延時間測定用組合せ偏波生成部32はヘッダパターン33に予め記録されたヘッダー41のビット列すなわち101011を読み出してアナログ変復調部23へ出力する。遅延時間測定用組合せ偏波生成部32の中で組合せ偏波番号部34は組合せ偏波パターン35から偏波角度の組合せを読み出し、その組合せに応じて組合せ偏波番号42と組合せ偏波信号43を生成し、アナログ変復調部23へ出力する。アナログ変復調部23はアンテナ22を介して偏波角度ダイバシチ信号を送信する。
 以上で説明したように図3に示した信号を図2に示した無線機21が送受信することにより遅延時間を測定できる。以下に遅延時間測定の全体的な処理のフローを説明する。図5は偏波角度ダイバシチ信号の送信におけるシーケンスの例を示す図である。ここでの送信局11と受信局12という記載は、処理を説明する上での区別として処理の最初に担当するのが送信であるのか受信であるのかを名称で区別するものであり、送信局11と受信局12は互いに送信と受信の両方の処理を行うことが可能である。先に説明したように双方向通信や送信に対する応答などで送信局11と受信局12の処理は入れ替わる可能性がある。
 まず、送信局11は受信局12に対して偏波角度ダイバシチ信号51を送信する。送信局11は、受信局12に偏波角度ダイバシチ信号51が到達しなかった場合に再送を行うため、応答待ち時間監視55を行いながら応答信号52を待つ。送信局11が受信局12から送付される応答信号52を受信できれば、応答信号52には偏波角度ダイバシチ信号51の組合せ偏波番号が含まれるため、偏波角度ダイバシチ信号51の組合せ偏波信号とは異なる組合せ偏波信号の偏波角度ダイバシチ信号53を送信する。ここで、送信局11が受信局12から応答信号を受信できず、応答待ち時間監視55がタイムアウトとなれば、偏波角度ダイバシチ信号53の再送処理を行う。送信局11が受信局12から応答信号54を受信できれば、次に進む。そして、以上の処理を組合せ偏波信号の組合せ数の分だけ完了するまで繰り返し実施する。
 偏波角度ダイバシチ信号51、53などの組合せ偏波信号43は基準信号とそれ以外の偏波角度の信号との組合せである。このため、基準信号について説明する。図6は基準信号として選択される信号の例を示す図である。送信局11と受信局12を所望の通信場所に設置した後に、送信局11の無線機21は、受信局12の無線機21に対し、複数回を1単位として単位毎に偏波角度を変えながら繰り返し信号を送信する。図6の例では各偏波角度に対して4回繰り返して送信し、偏波角度を1から4まで順次変えている。
 受信局12は、基準信号の測定処理の開始時刻を送信局11と同じ時刻とすることで、受信した信号の偏波角度を特定し、偏波角度別の受信電力強度の測定を実施する。ここで、受信局12が同じ時刻に基準信号の測定処理を開始するために、送信局11側から他の既存の広域ワイヤレス通信手段(PHSや携帯電話)などを用いて開始を指示してもよい。1単位である偏波角度別の信号の送信間隔をたとえば数秒程度とすることで、開始時刻のわずかな違いの影響はないため、送信局11と受信局12の同期が厳密である必要はない。
 また、図4に示した偏波角度ダイバシチ信号と同じフォーマットの信号において組合せ偏波信号43で1つの偏波角度の信号のみを送信し、その1つの偏波角度は組合せではないが、組合せ偏波番号42で示すなどとしてもよい。この場合は組合せ偏波番号42の中でビット1になる周期は1つのみ、例えば偏波角度3の送信の場合は0010となる。
 測定した受信電力強度の中で図6に示すように例えば偏波角度1の強度が他の偏波角度2~4よりも高い場合、受信局12は基準信号として偏波角度1の信号を選択する。
 図7は基準信号を選択し、遅延時間を測定して記録する全体的なシーケンスの例を示す図である。図5の説明では偏波角度毎の偏波角度ダイバシチ信号に応答するシーケンスを説明したが、基準信号に関する送受信もあるため、まとめて送信する例を説明する。まず、送信局11は偏波角度を変更しながら全偏波角度分の基準信号測定用信号(以下、基準測定信号とする)60を受信局12へ送信する。受信局12は基準測定信号60が最大受信強度となる偏波角度を選択し、その選択した偏波角度を通知する最大受信強度偏波通知(以下、最大強度通知)と、受信局12から送信局11への基準測定信号とをまとめた信号61を送信局11へ送信する。先に説明したように送信局11と受信局12とは入れ替わる可能性があるため、受信局12から送信局11へも基準測定信号を送信する。送信局11は受信した基準測定信号が最大受信強度となる偏波角度を選択し、その選択した偏波角度を通知する最大強度通知と、受信した最大強度通知により通知された偏波角度を基準信号として偏波角度を変更しながら全偏波角度分の遅延時間測定用信号(以下、遅延測定信号とする)とをまとめた信号62を受信局12へ送信する。ここで遅延測定信号の内容は偏波角度ダイバシチ信号である。
 受信局12は受信した遅延測定信号から遅延時間を測定・算出して記録するとともに、受信した最大強度通知により通知された偏波角度を基準信号として偏波角度を変更しながら全偏波角度分の遅延測定信号63を送信局11へ送信する。送信局11は受信した遅延測定信号から遅延時間を測定・算出して記録し、遅延時間測定用信号受信応答(以下、遅延測定応答とする)64を受信局12へ送信する。以上のシーケンスにおいて、送信局11と受信局12のそれぞれは信号を送信すると、その送信した信号に対する応答を受信するまでの応答待ち時間監視55を実行し、タイムアウトを検出した場合は再送を行う。このため、送信局11は遅延測定応答64を送信した後、受信局12から遅延測定信号63の再送を受信せずタイムアウトを検出すれば正常に終了したことになる。
 以上の信号のシーケンスを実現するため、送信局11と受信局12のそれぞれは以下に説明する処理を実施する。図8Aは送信局11の処理フローの例を示す図である。ここでも、送信局11は処理の際に最初に担当する送信で名称を区別するものである。図8Aに示した処理は大きく2つの処理から構成され、1つは基準信号を選択するための基準信号測定処理、もう1つは偏波角度の異なる信号の遅延時間を測定する遅延時間測定処理である。まず、基準信号測定処理では、送信局11の無線機21が受信側12の無線機21に対して、偏波角度を切り替えながらすべての偏波角度の信号を図6に示したように送信する。すなわち、送信局11はステップ71にて基準測定信号を送信し、ステップ72にて他の偏波角度へ切り替え、ステップ73にて全偏波角度が送信済みであるかを判定して送信済みでない場合すなわちNの場合はステップ71へ戻るという処理を実施する。
 これに対して、受信局12はすべての偏波角度の信号を受信したら、最大強度通知と基準測定信号を送信局11へ応答する。送信局11はステップ74にて受信局12からの応答を待ち、最大強度通知と基準測定信号を受信するとステップ75にてYと判定し、ステップ77にて受信済みの中で基準測定信号の受信電力強度の高い偏波角度を選択する。ステップ75にて受信していない、すなわちNと判定した場合はステップ76にて応答待ちがタイムアウトしているかを判定し、タイムアウトしていない、すなわちNの場合はステップ74へ戻り、タイムアウトしている、すなわちYの場合は基準測定信号を再送するためにステップ71へ戻る。ステップ77にて偏波角度を選択すると、ステップ78にて全偏波角度を選択対象としたかを確認し、全偏波角度を選択対象としていない場合すなわちNの場合は受信していない偏波角度が有るためステップ74へ戻り、全偏波角度を選択対象とした場合すなわちYの場合は基準信号の偏波角度が決定されたので、ステップ79へ進む。これにより、受信局12が送信局11へ送信する最大強度通知に基づき、送信局11は基準信号となる偏波角度を決定することができる。また、受信局12が基準測定信号を最大強度通知と同時に送ることにより、別に基準測定信号を送る必要がなく、通信時間を短縮することが可能である。
 送信局11はステップ79にて最大強度通知と遅延測定信号を作成する。最大強度通知はステップ77の繰り返しにより選択した基準信号の偏波角度を受信局12へ通知する信号であり、遅延測定信号の内容は偏波角度ダイバシチ信号である。図9は最大強度通知の信号の例を示す図である。受信局12で判定可能な他の信号とは異なる特徴的なビット列で構成されるヘッダー121と最大受信電力偏波番号122およびその偏波番号の信号そのものである偏波信号123から構成される。偏波番号と偏波信号は最大受信強度偏波を判定するために少なくとも1つあればよい。次にステップ80にて全偏波角度分だけ信号を送信する。なお、最大強度通知と遅延測定信号を同時に送信することに限定するものではなく、最大強度通知単体で送信して応答があった後に、遅延測定信号を個別に送信してもよい。この場合に図5を用いて説明した通信シーケンスとしてもよい。
 送信局11はステップ81にて受信局12からの遅延測定信号に対する応答としての遅延測定信号を待ち、ステップ82にて受信局12からの遅延測定信号を受信したかを判定して、受信していない場合すなわちNの場合はステップ83へ進んでタイムアウトであるかを判定する。タイムアウトしている場合はステップ80へ戻り、最大強度通知と遅延測定信号を再送し、タイムアウトしていない場合はステップ81へ戻り、応答を待つ。ステップ82にて遅延測定信号を受信していた場合すなわちYの場合は、ステップ84にて遅延測定信号の偏波角度に対する遅延時間を測定して算出し、ステップ85にて偏波角度別遅延時間DB30へ記録する。ステップ86にて全偏波角度を記録したかを確認し、記録していない場合すなわちNの場合はステップ81へ戻り、他の偏波角度の遅延測定信号の受信を待ち、判定済みの場合すなわちYの場合はステップ87へ進む。
 送信局11はステップ81、82にて受信した遅延測定信号に対する応答をステップ87にて送信する。そして、ステップ88にて受信局12からの応答を待ち、ステップ89にてタイムアウトした場合すなわちYの場合は、遅延測定応答に対して再送の要求がないため、そのまま終了する。タイムアウトしない場合すなわちNの場合は、ステップ90にてその受信したものが遅延測定信号であるかを判定し、Yの場合は受信局12が遅延測定信号を再送してきているためステップ87へ戻り、遅延測定応答を再送する。遅延測定信号を受信していない場合すなわちNの場合はステップ88へ戻り、さらに応答を待つ。
 以上の送信局11の処理フローに対する受信局12の処理フローの例を図8Bに示す。なお、図8Bに示した処理の基本は図8Aを用いて説明した送信局11の処理に対応しているため、複数のステップをまとめて説明し、タイムアウトなどの詳細な説明は省略する。受信局12はステップ101~103にて送信局11の送信する基準測定信号を全偏波角度分だけ受信し、受信済みの中で受信電力強度の高い偏波角度を判定する。判定した基準信号となる偏波角度を含む最大強度通知、および送信局11で基準信号を判定するための基準測定信号をステップ104にて作成し、ステップ105にて全偏波角度分の信号を送信する。この送信した基準測定信号に対する応答である最大強度通知と遅延測定信号をステップ107、108にて受信する。
 ステップ110にて遅延測定信号の偏波角度に対する遅延時間を測定して算出し、ステップ111にて偏波角度別遅延時間DB30へ記録する。ステップ107~112にてループを構成し、全偏波角度の遅延時間を記録する。受信局12はステップ113にて送信局11が遅延時間を測定するための遅延測定信号を作成し、ステップ114、115にて全偏波角度分の遅延測定信号を送信する。この送信に対してステップ116、117にて遅延測定応答の受信を待ち、受信した時点で終了する。
 偏波角度別遅延時間DB30へ記録した遅延時間の情報は復調時の信号の補正などに利用可能である。例えば、偏波角度が異なるため遅延時間がばらついて受信される信号の遅延量を制御して遅延時間がそろうように調整することが可能である。図10は偏波角度ダイバシチ信号の受信における遅延補正処理の例を示す図である。送信局11の送信した信号は偏波角度1~4として受信局12へ到達する。このとき、先に説明したように偏波角度1~4の信号の受信局12へ到達するまでの遅延時間は異なる。
 アンテナ131で受信した受信局12の信号は図10の信号Aのようになり、遅延時間の異なる信号が合成された状態であるとともに、低レベルのノイズなども含まれる。増幅器132が信号を増幅し、LPF(低域通過フィルタ)133が信号の高周波ノイズなどをカットし、ΔΣADC(デルタシグマ型アナログデジタル変換器)134はLPF133を通過したアナログ信号をデジタル信号へ変換する。この変換では信号Aの受信電力強度に対して1bitADC閾値を適用して信号Bの値を得る。
 信号Bへの変換におけるサンプリング周期Tsを遅延時間の基準とする複数の遅延素子135を直列に接続し、各遅延素子135の出力はスイッチ136へも分岐して選択可能とする。複数のスイッチ136の出力は合成器137でアナログ信号として加算合成し、加算合成した信号を復調処理部138へ入力して、復調処理部138の出力をBB部(ベースバンド部)139にて処理する。BB部139は偏波角度別遅延時間DB30へ記録した遅延時間の情報に基づいて複数のスイッチ136を制御する。例えば、最も遅延する偏波角度を基準に他の偏波角度であって早い信号を遅延させ、遅延時間との差を補正するような複数の遅延素子135の出力のスイッチ136を選択的に導通状態にする。このようにして、信号の受信開始からの遅延量を調整して、異なる偏波角度の信号を選択的に加算合成する。これにより、復調処理部138には複数の偏波角度の信号を加算合成して受信電力強度の高い信号を入力できる。
 なお、偏波角度1~4の信号の受信電力強度が全体的に低い環境を想定して合成器137を加算合成としたが、受信電力強度が全体的に高く、ノイズも高レベルの環境では、合成器137を論理積合成としてもよい。論理積合成により複数の偏波角度の信号が一致した場合のみ信号として処理できるため、高レベルなノイズであってもランダムなノイズを排除できる。
 以上、説明したように偏波角度に応じて異なる通信経路の遅延時間を算出でき、記録することができる。そして、記録した遅延時間を使用することにより遅延時間を補正して複数の偏波角度の信号を加算合成でき、加算合成して得られた受信電力強度の高い信号により通信の信頼性を向上できる。あるいは、遅延時間を補正して複数の偏波角度の信号を論理積合成でき、論理積合成して得られた信号はランダムなノイズを排除できるため通信の信頼性を向上できる。
11:送信局、12:受信局、21:無線機、28:偏波組合せ受信時間差測定部、26:偏波組合せ送信時間差生成部、29:遅延時間算出部、30:偏波角度別遅延時間DB、41:ヘッダー、42:組合せ偏波番号、43:組合せ偏波信号、135:遅延素子、136:スイッチ、137:合成器

Claims (12)

  1.  送信機と受信機から構成される無線通信システムであって、
     前記送信機は、特性の異なる複数の通信経路の信号を用いて同じデータを送信するとともに、前記データの送信に使用した前記複数の通信経路の識別情報を送信し、
     前記受信機は、受信した前記複数の通信経路の識別情報に基づき、前記複数の通信経路を介して受信した信号を合成することにより、前記データを復元すること、
    を特徴とする無線通信システム。
  2.  前記送信機は、前記特性の異なる複数の通信経路への送信として、複数の異なる偏波角度で送信することを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3.  前記送信機は、前記特性の異なる複数の通信経路への送信として、信号の伝搬の遅延時間の異なる複数の通信経路へ送信することを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  4.  前記受信機は、前記受信した複数の通信経路の識別情報から該通信経路それぞれにおける前記遅延時間を特定し、前記特定した遅延時間に基づいて、前記複数の通信経路を介して受信した信号の遅延量を調整して前記合成することを特徴とする請求項3に記載の無線通信システム。
  5.  前記受信機は、前記受信した信号をアナログデジタル変換器により所定のサンプリング周期でデジタル信号へ変換し、当該デジタル信号を前記所定のサンプリング周期の整数倍で遅延させ、第1の前記整数倍の遅延した前記デジタル信号と第2の前記整数倍の遅延した前記デジタル信号とを前記合成することを特徴とする請求項4に記載の無線通信システム。
  6.  前記送信機は、前記データを送信する前に前記複数の通信経路のすべてを使用して基準測定信号を送信し、
     前記受信機は、受信した前記基準測定信号の受信電力強度が最大の通信経路の識別情報を前記送信機へ送信すること、
    を特徴とする請求項4に記載の無線通信システム。
  7.  前記受信機は、前記送信機が送信する前記基準測定信号のヘッダーとは異なるヘッダーを付けて、前記基準測定信号の受信電力強度が最大の通信経路の識別情報を前記送信機へ送信することを特徴とする請求項6に記載の無線通信システム。
  8.  前記送信機は前記基準測定信号の受信電力強度が最大の通信経路の識別情報に基づき、当該通信経路を使用して、前記データの送信に使用した複数の通信経路の識別情報を送信することを特徴とする請求項6に記載の無線通信システム。
  9.  前記送信機は前記複数の通信経路のすべてを使用して前記データの送信に使用した複数の通信経路の識別情報を送信することを特徴とする請求項6に記載の無線通信システム。
  10.  前記送信機は、前記基準測定信号の受信電力強度が最大の通信経路の識別情報に基づき、当該通信経路と当該通信経路とは別の通信経路とを組合せ、所定の時間間隔で前記組合せた2つの通信経路の信号を測定用信号として送信し、
     前記受信機は、前記2つの通信経路の信号を受信して時間間隔を測定し、当該測定した時間間隔と前記所定の時間間隔との差分を前記遅延時間として算出して記録し、当該記録した遅延時間を読み出すことにより前記遅延時間を特定すること、
    を特徴とする請求項6に記載の無線通信システム。
  11.  第1の通信装置は第1の前記送信機と第1の前記受信機を備え、第2の通信装置は第2の前記送信機と第2の前記受信機を備え、前記第1の通信装置と前記第2の通信装置から構成されることを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  12.  送信機と受信機から構成される無線通信システムにおける通信方法であって、
     前記送信機は、特性の異なる複数の通信経路の信号を用いて同じデータを送信するとともに、前記データの送信に使用した前記複数の通信経路の識別情報を送信し、
     前記受信機は、受信した前記複数の通信経路の識別情報に基づき、前記複数の通信経路を介して受信した信号を合成することにより、前記データを復元すること、
    を特徴とする通信方法。
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