WO2014196231A1

WO2014196231A1 - 表示装置

Info

Publication number: WO2014196231A1
Application number: PCT/JP2014/054810
Authority: WO
Inventors: 亮荒木; 滋規田中; 昌紀景山
Original assignee: シャープ株式会社
Priority date: 2013-06-04
Filing date: 2014-02-27
Publication date: 2014-12-11
Also published as: CN105247411A; US20160116646A1

Abstract

液晶表示装置１０は、画像を表示する表示面ＤＳを有するものであって、表示面ＤＳに沿う第１方向については出射光の出射角度範囲が相対的に狭いものの、表示面ＤＳに沿い且つ第１方向と直交する第２方向については出射光の出射角度範囲が相対的に広くなる形で、出射光の出射角度分布に異方性を有する液晶パネル１１と、液晶パネル１１に対して表示面ＤＳ側またはその反対側に重なる形で配されるものであって、第１方向については出射光の出射角度範囲が相対的に広くなるのに対し、第２方向については出射光の出射角度範囲が相対的に狭くなるよう出射光の出射角度分布に異方性を有する異方性光学部材である第２光拡散シート４３と、を備える。

Description

表示装置

　本発明は、表示装置に関する。

　近年、画像表示装置の表示素子は、従来のブラウン管から液晶パネルやプラズマディスプレイパネルなどの薄型の表示パネルに移行しつつあり、画像表示装置の薄型化を可能としている。液晶表示装置は、これに用いる液晶パネルが自発光しないため、別途に照明装置としてバックライト装置を必要としている。バックライト装置は、光源と、光源からの光に光学作用を付与して均一な面状の光として液晶パネルへと供給する光学部材とを少なくとも備えている。このようなバックライト装置を備えた液晶表示装置の一例として下記特許文献１に記載されたものが知られている。この特許文献１に記載された液晶表示装置では、異方性付与手段によって光を異方的に拡散させることで、液晶表示装置の長手方向の視野角を広く、幅方向の視野角を狭くしつつも高い輝度を得られるものとされる。

特開２０１２－４２８２０号公報

（発明が解決しようとする課題）
　上記した特許文献１は、横からの覗き見を防止することを目的として異方性付与手段によって幅方向の視野角を狭くしているが、液晶表示装置の用途によっては視野角に等方性が求められる場合がある。具体的には、例えばスマートフォンやタブレット型ノートパソコンのように、縦向き（ポートレートモード）と横向き（ランドスケープモード）とで向きを適宜に切り替えて使用する場合には、視野角に高い等方性が求められる傾向にある。

　ところで、液晶パネルは、例えばＲ，Ｇ，Ｂの３色の単位画素によって１つの表示画素が構成され、その表示画素が多数ずつ行列状に並列配置された構成とされている。ここで、表示画素の平面形状が長方形状となった場合には、液晶パネルの透過光の出射角度分布に異方性が生じるおそれがあり、そうなると視野角にも異方性が生じ、表示品位が悪化する可能性があった。

　本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、表示品位を改善することを目的とする。

（課題を解決するための手段）
　本発明の表示装置は、画像を表示する表示面を有するものであって、前記表示面に沿う第１方向については出射光の出射角度範囲が相対的に狭いものの、前記表示面に沿い且つ前記第１方向と直交する第２方向については出射光の出射角度範囲が相対的に広くなる形で、出射光の出射角度分布に異方性を有する異方性表示素子と、前記異方性表示素子に対して前記表示面側またはその反対側に重なる形で配されるものであって、前記第１方向については出射光の出射角度範囲が相対的に広くなるのに対し、前記第２方向については出射光の出射角度範囲が相対的に狭くなるよう出射光の出射角度分布に異方性を有する異方性光学部材と、を備える。

　このようにすれば、異方性表示素子に対して異方性光学部材が表示面側とは反対側に重なる形で配されていた場合には、異方性光学部材からの出射光が異方性表示素子を透過することで表示面に画像が表示されるのに対し、異方性表示素子に対して異方性光学部材が表示面側に重なる形で配されていた場合には、異方性表示素子からの出射光が異方性光学部材を透過することで表示面に画像が表示される。ここで、異方性表示素子は、表示面に沿う第１方向については出射光の出射角度範囲が相対的に狭いものの、表示面に沿い且つ第１方向と直交する第２方向については出射光の出射角度範囲が相対的に広くなるよう出射光の出射角度分布に異方性を有しているため、表示面に表示される画像に係る視野角に、異方性表示素子が有する出射角度分布と同じ異方性が生じることが懸念される。その点、異方性光学部材は、異方性表示素子において出射角度範囲が相対的に狭い第１方向については出射光の出射角度範囲が相対的に広くなるのに対し、異方性表示素子において出射角度範囲が相対的に広い第２方向については出射光の出射角度範囲が相対的に狭くなるよう出射光の出射角度分布に異方性を有しているから、異方性表示素子の表示面に表示される画像に係る視野角が等方化されるようになっている。これにより、表示面に表示される画像の表示品位を高いものとすることができる。

　本発明の実施態様として、次の構成が好ましい。
（１）前記異方性光学部材には、光を拡散させつつ出射させるものであって、前記第１方向については拡散光量が相対的に多くなるのに対し、前記第２方向については拡散光量が相対的に少なくなるよう光拡散異方性を有する異方性光拡散部材が少なくとも含まれている。このようにすれば、光拡散異方性を有する異方性光拡散部材からの出射光は、異方性表示素子において出射角度範囲が相対的に狭い第１方向については拡散光量が相対的に多くなることで出射角度範囲が相対的に広くなるのに対し、異方性表示素子において出射角度範囲が相対的に広い第２方向については拡散光量が相対的に少なくなることで出射角度範囲が相対的に狭くなるような出射角度分布を有していることから、異方性表示素子の表示面に表示される画像に係る視野角が等方化される。

（２）前記異方性光拡散部材は、長手状をなすとともにその長軸方向が前記第２方向に沿い且つ短軸方向が前記第１方向に沿う形で配される異方性光拡散粒子を有している。このようにすれば、異方性光拡散粒子は、その長軸方向については光の拡散度合いが相対的に低いものの、短軸方向については光を光の拡散度合いが相対的に高いものとされる。従って、異方性光拡散部材が、長軸方向が第２方向に沿い且つ短軸方向が第１方向に沿う形で配される異方性光拡散粒子を有することで、異方性表示素子において出射角度範囲が相対的に狭い第１方向については拡散光量が相対的に多くなるのに対し、異方性表示素子において出射角度範囲が相対的に広い第２方向については拡散光量が相対的に少なくなる。これにより、異方性表示素子の表示面に表示される画像に係る視野角が等方化される。

（３）前記異方性光拡散部材は、透光性を有する基材と、前記基材に対して積層されるとともに前記異方性光拡散粒子が多数分散配合される透光性樹脂層とを有しており、前記異方性光拡散粒子は、前記透光性樹脂層中において前記長軸方向が前記第２方向に沿い且つ前記短軸方向が前記第１方向に沿うよう配向されている。このようにすれば、異方性光拡散部材を透過する光は、透光性樹脂層中に多数分散配合されて長軸方向が第２方向に沿い且つ短軸方向が第１方向に沿うよう配向された異方性光拡散粒子によって第１方向については拡散光量が多くなり、第２方向については拡散光量が少なくなるよう拡散される。しかも、異方性光拡散部材の製造に際して、例えば基材に対して異方性光拡散粒子を多数分散配合した液体状の透光性樹脂層の材料を塗布し固化させることで透光性樹脂層を積層形成すれば、塗布に伴って異方性光拡散粒子の長軸方向が塗布方向に沿うように揃えられるので、異方性光拡散粒子を容易に配向させることができる。

（４）前記異方性光拡散粒子は、前記長軸方向について中央側から両端側に向けてそれぞれ先細り状をなすよう形成されている。このようにすれば、仮に異方性光拡散粒子が長軸方向について全長にわたって一定の太さとされた場合に比べると、異方性光拡散部材の製造に際して、例えば基材に対して異方性光拡散粒子を多数分散配合した液体状の透光性樹脂層の材料を塗布し固化させることで透光性樹脂層を積層形成した場合に、塗布に伴って異方性光拡散粒子の長軸方向をよりスムーズに塗布方向に沿うように揃えることができる。これにより、透光性樹脂層中における多数の異方性光拡散粒子の配向状態をより適切なものとすることができる。

（５）前記異方性光拡散粒子は、前記長軸方向に沿って切断した断面形状が楕円形状をなしている。このようにすれば、異方性光拡散粒子における長軸方向についての両端部が丸められた形状となるので、異方性光拡散部材の製造に際して、例えば基材に対して異方性光拡散粒子を多数分散配合した液体状の透光性樹脂層の材料を塗布し固化させることで透光性樹脂層を積層形成した場合に、塗布に伴って異方性光拡散粒子が配向される過程で引っ掛かりが生じ難くなる。これにより、異方性光拡散粒子の長軸方向を一層スムーズに塗布方向に沿うように揃えることができ、透光性樹脂層中における多数の異方性光拡散粒子の配向状態を一層適切なものとすることができる。

（６）前記異方性光拡散粒子は、前記短軸方向に沿って切断した断面形状が円形状をなすよう形成されている。このようにすれば、仮に異方性光拡散粒子が短軸方向に沿って切断した断面形状が角形状とされた場合に比べると、異方性光拡散部材の製造に際して、例えば基材に対して異方性光拡散粒子を多数分散配合した液体状の透光性樹脂層の材料を塗布し固化させることで透光性樹脂層を積層形成した場合に、塗布に伴って異方性光拡散粒子が配向される過程で引っ掛かりが生じ難くなる。これにより、塗布に伴って異方性光拡散粒子の長軸方向をよりスムーズに塗布方向に沿うように揃えることができ、透光性樹脂層中における多数の異方性光拡散粒子の配向状態をより適切なものとすることができる。

（７）前記異方性光拡散部材は、透光性を有するシート状の基材と、前記基材における板面から突出し、前記１方向に沿って切断した断面形状が略山形をなすとともに前記第２方向に沿って延在しつつ蛇行し且つ前記第１方向に沿って複数並列される突条部とを有する。このようにすれば、シート状の基材における板面から突出する突条部は、第１方向に沿って切断した断面形状が略山形をなしているので、斜面からは頂角に応じた角度付けをなされた光が、概ね第１方向に沿って出射される。これにより、突条部から第１方向に沿って出射される出射光量が、第２方向に沿って出射される出射光量よりも相対的に多くなる。その上で、突条部は、第２方向に沿って延在しつつ蛇行しており、斜面がうねった形状となっているから、該斜面における第２方向についての位置に応じて出射光の出射方向が変動することになる。これにより、突条部から概ね第１方向に沿って出射される光が適切に拡散される。以上により、異方性光拡散部材に、第１方向については拡散光量が相対的に多くなるのに対し、第２方向については拡散光量が相対的に少なくなるよう拡散異方性を持たせることができるので、異方性表示素子の表示面に表示される画像に係る視野角が等方化される。

（８）前記第１方向に沿って並ぶ複数の前記突条部は、前記第２方向に沿ってランダムに蛇行するよう形成されている。このようにすれば、各突条部における各斜面からの出射光は、各突条部の蛇行形状に応じてランダムに拡散される。これにより、異方性表示素子の表示面に表示される画像にモアレ（干渉縞）が生じ難くなる。

（９）前記突条部は、幅と高さとの少なくともいずれか一方が前記第２方向についての位置に応じてランダムに変動するよう形成されている。このようにすれば、突条部は、第２方向についての位置に応じて頂角の角度や斜面の向きがランダムに変動することになるので、斜面からの出射光がランダムに拡散される。これにより、異方性表示素子の表示面に表示される画像にモアレ（干渉縞）が生じ難くなる。

（１０）前記異方性光学部材に含まれる前記異方性光拡散部材は、前記異方性表示素子に対して前記表示面側とは反対側に重なる形で配され、さらには前記異方性光拡散部材に対して重なる形で配されるとともに光を透過する他の光学部材が備えられており、前記異方性光拡散部材は、前記他の光学部材に比べて前記異方性表示素子の近くに配されている。このようにすれば、他の光学部材及び異方性光学部材を順次に透過した光が、異方性表示素子に供給されるようになっている。つまり、異方性表示素子に供給される光は、異方性光学部材に含まれる異方性光拡散部材の出射光となっているから、異方性表示素子の表示面に表示される画像に係る視野角がより好適に等方化され、画像の表示品位が一層優れたものとなる。また、異方性光拡散部材が異方性表示素子に対して表示面側とは反対側に重なる形で配されているから、当該表示装置の使用者は、表示面に表示された画像を直接的に見ることができ、画像の表示品位がより一層優れたものとなる。

（１１）前記異方性光学部材には、光を集光させつつ出射させるものであって、前記第１方向については出射光に集光作用を付与しないものの、前記第２方向については出射光に集光作用を付与するよう集光異方性を有する異方性集光部材が少なくとも含まれている。このようにすれば、集光異方性を有する異方性集光部材からの出射光は、異方性表示素子において出射角度範囲が相対的に狭い第１方向については集光作用が付与されないことで出射角度範囲が相対的に広くなるのに対し、異方性表示素子において出射角度範囲が相対的に広い第２方向については集光作用が付与されることで出射角度範囲が相対的に狭くなるような出射角度分布を有していることから、異方性表示素子の表示面に表示される画像に係る視野角が等方化される。

（１２）前記異方性光学部材は、前記異方性表示素子に対して前記表示面側とは反対側に重なる形で配されており、光源と、前記異方性光学部材に対して前記異方性表示素子側とは反対側に配されるとともに前記光源からの光を導光する導光板であって、端面に前記光源からの光が入射される光入射面を有するとともに、前記異方性光学部材側を向いた板面に光を出射する光出射面を有する導光板と、を備える。このようにすれば、光源から発せられた光は、導光板の光入射面に入射して導光板内を伝播された後に、光出射面から出射される。光出射面から出射された光は、異方性光学部材に供給され、異方性光学部材から異方性表示素子に供給される。この導光板により、異方性光学部材に供給される光にムラが生じ難くなるので、異方性光学部材の光学性能を良好に発揮させることができる。

（１３）前記異方性光学部材は、前記異方性表示素子に対して前記表示面側とは反対側に重なる形で配されるとともに前記表示面に沿う板面を有するシート状をなしており、光を発する発光面を有するとともに前記発光面が前記異方性光学部材の前記板面に対して対向する形で配される光源を備える。このようにすれば、光源の発光面から発せられた光は、発光面と対向する異方性光学部材の板面に向けて照射される。異方性光学部材に照射された光は、異方性光学部材から異方性表示素子に供給される。仮に、光源と異方性光学部材との間に導光板を介在させた場合に比べると、光の利用効率が高いものとなるので、高輝度化や低消費電力化などを図る上で好適となる。

（１４）前記異方性表示素子には、前記表示面に沿って複数ずつ行列状に並列配置されるとともに、短辺方向が前記第１方向と一致し且つ長辺方向が前記第２方向と一致する平面形状を有する表示画素が形成されている。このようにすれば、異方性表示素子において表示面に沿って複数ずつ行列状に並列配置された表示画素から光が出射することで、表示面に画像を表示させることができる。この表示画素は、短辺方向が第１方向と一致し且つ長辺方向が第２方向と一致する平面形状を有しているため、異方性表示素子の出射光は、第１方向については出射角度範囲が相対的に狭いものの、第２方向については出射角度範囲が相対的に広くなっている。これに対し、異方性表示素子は、第１方向については出射角度範囲が相対的に広くなるのに対し、第２方向については出射角度範囲が相対的に狭くなるよう出射光の出射角度分布を有していることから、異方性表示素子の表示面に表示される画像に係る視野角が等方化される。これにより、表示面に表示される画像の表示品位を高いものとすることができる。

（１５）前記異方性表示素子は、一対の基板間に液晶を封入してなる液晶パネルとされる。このようにすれば、このような表示装置は液晶表示装置として、種々の用途、例えばスマートフォンやタブレット型ノートパソコンのディスプレイ等に適用できる。

（発明の効果）
　本発明によれば、表示品位を改善することができる。

本発明の実施形態１に係る液晶表示装置の概略構成を示す分解斜視図液晶パネルの表示領域における断面図液晶パネルを構成するアレイ基板の表示領域における平面構成を示す拡大平面図液晶パネルを構成するＣＦ基板の表示領域における平面構成を示す拡大平面図液晶表示装置における短辺方向に沿った断面構成を示す断面図液晶表示装置における長辺方向に沿った断面構成を示す断面図図５のＬＥＤ付近を拡大した断面図第２光拡散シート（異方性光拡散シート）の切欠斜視図第２光拡散シートの平面図であって、異方性光拡散粒子の配列を概略的に表す平面図光学シート群及び導光板をＸ軸方向（第１方向）に沿って切断した断面図光学シート群及び導光板をＹ軸方向（第２方向）に沿って切断した断面図比較実験に係る比較例に係るバックライト装置からの出射光の輝度分布を示すグラフ比較実験に係る比較例に係る液晶表示装置の液晶パネルからの出射光の輝度分布を示すグラフ比較実験に係る実施例に係るバックライト装置（第２光拡散シート）からの出射光の輝度分布を示すグラフ比較実験に係る実施例に係る液晶表示装置の液晶パネルからの出射光の輝度分布を示すグラフ本発明の実施形態２に係る液晶表示装置のバックライト装置を構成する光学シート群及び導光板をＸ軸方向（第１方向）に沿って切断した断面図液晶表示装置のバックライト装置を構成する光学シート群及び導光板をＹ軸方向（第２方向）に沿って切断した断面図本発明の実施形態３に係る液晶表示装置のバックライト装置を構成する光学シート群及び導光板をＸ軸方向（第１方向）に沿って切断した断面図液晶表示装置のバックライト装置を構成する光学シート群及び導光板をＹ軸方向（第２方向）に沿って切断した断面図本発明の実施形態４に係る液晶表示装置のバックライト装置を構成する光学シート群及び導光板をＸ軸方向（第１方向）に沿って切断した断面図液晶表示装置のバックライト装置を構成する光学シート群及び導光板をＹ軸方向（第２方向）に沿って切断した断面図本発明の実施形態５に係る第２光拡散シートの切欠斜視図第２光拡散シートの平面図であって、突条部の配列を概略的に表す平面図液晶表示装置のバックライト装置を構成する光学シート群及び導光板をＸ軸方向（第１方向）に沿って切断した断面図本発明の実施形態６に係る第２光拡散シートの切欠斜視図本発明の実施形態７に係る第２光拡散シートの切欠斜視図本発明の実施形態８に係る液晶パネルを構成するＣＦ基板の表示領域における平面構成（表示画素の配列）を示す拡大平面図本発明の他の実施形態（１）に係る液晶パネルを構成するＣＦ基板の表示領域における平面構成（表示画素の配列）を示す拡大平面図本発明の他の実施形態（２）に係る液晶パネルを構成するＣＦ基板の表示領域における平面構成（表示画素の配列）を示す拡大平面図本発明の他の実施形態（３）に係る液晶パネルを構成するＣＦ基板の表示領域における平面構成（表示画素の配列）を示す拡大平面図本発明の他の実施形態（４）に係る液晶パネルを構成するＣＦ基板の表示領域における平面構成（表示画素の配列）を示す拡大平面図本発明の他の実施形態（５）に係る液晶パネルを構成するＣＦ基板の表示領域における平面構成（表示画素の配列）を示す拡大平面図

　＜実施形態１＞
　本発明の実施形態１を図１から図１５によって説明する。本実施形態では、液晶表示装置１０について例示する。なお、各図面の一部にはＸ軸、Ｙ軸及びＺ軸を示しており、各軸方向が各図面で示した方向となるように描かれている。また、上下方向については、図５及び図６を基準とし、且つ同図上側を表側とするとともに同図下側を裏側とする。

　液晶表示装置１０は、図１に示すように、全体として横長な方形状をなしており、基幹部品である液晶表示ユニットＬＤＵにタッチパネル１４、カバーパネル（保護パネル、カバーガラス）１５及びケーシング１６などの部品を組み付けてなるものとされる。液晶表示ユニットＬＤＵは、表側に画像を表示する表示面ＤＳを有する液晶パネル（異方性表示素子、異方性液晶表示素子）１１と、液晶パネル１１の裏側に配されて液晶パネル１１に向けて光を照射するバックライト装置（照明装置）１２と、液晶パネル１１を表側、つまりバックライト装置１２側とは反対側（表示面ＤＳ側）から押さえるフレーム（筐体部材）１３とを有してなる。タッチパネル１４及びカバーパネル１５は、共に液晶表示ユニットＬＤＵを構成するフレーム１３内に表側から収容されるとともに、外周部分（外周端部を含む）がフレーム１３によって裏側から受けられている。タッチパネル１４は、液晶パネル１１に対して表側に所定の間隔を空けた位置に配されるとともに、裏側（内側）の板面が表示面ＤＳと対向状をなす対向面とされている。カバーパネル１５は、タッチパネル１４に対して表側に重なる形で配されるとともに、裏側（内側）の板面がタッチパネル１４の表側の板面と対向状をなす対向面とされている。なお、タッチパネル１４とカバーパネル１５との間には、反射防止フィルムＡＲが介設されている（図７を参照）。ケーシング１６は、液晶表示ユニットＬＤＵを裏側から覆う形でフレーム１３に組み付けられている。液晶表示装置１０の構成部品のうち、フレーム１３の一部（後述する環状部１３ｂ）、カバーパネル１５及びケーシング１６が液晶表示装置１０の外観を構成している。本実施形態に係る液晶表示装置１０は、主にスマートフォンやタブレット型ノートパソコンなどの電子機器に用いられるものであり、その画面サイズは、数インチ～２０インチ程度とされ、一般的には小型または中小型に分類される大きさとされている。

　まず、液晶表示ユニットＬＤＵを構成する液晶パネル１１について詳しく説明する。液晶パネル１１は、横長な方形状をなしており、図２に示すように、ほぼ透明で優れた透光性を有するガラス製の一対の基板１１ａ，１１ｂと、両基板１１ａ，１１ｂ間に介在し、電界印加に伴って光学特性が変化する物質である液晶分子を含む液晶層１１ｃとを備え、両基板１１ａ，１１ｂが液晶層１１ｃの厚さ分のギャップを維持した状態で図示しないシール剤によって貼り合わせられている。この液晶パネル１１は、画像が表示される表示領域（後述する板面遮光層３２により囲まれた中央部分）と、表示領域を取り囲む額縁状をなすとともに画像が表示されない非表示領域（後述する板面遮光層３２と重畳する外周部分）とを有している。液晶パネル１１を構成する一対の基板１１ａ，１１ｂのうち表側（正面側）に配されるものがＣＦ基板１１ａとされ、裏側（背面側）に配されるものがアレイ基板１１ｂとされる。また、両基板１１ａ，１１ｂの内面側には、液晶層１１ｃに含まれる液晶分子を配向させるための配向膜１１ｄ，１１ｅがそれぞれ形成されている。また、両基板１１ａ，１１ｂの外面側には、それぞれ偏光板１１ｆ，１１ｇが貼り付けられている。なお、液晶パネル１１における長辺方向がＸ軸方向と一致し、短辺方向がＹ軸方向と一致し、さらに厚さ方向がＺ軸方向と一致している。

　アレイ基板１１ｂにおける内面側（液晶層１１ｃ側、ＣＦ基板１１ａとの対向面側）には、図３に示すように、スイッチング素子であるＴＦＴ（Thin Film Transistor）１１ｋ及び画素電極１１ｌが、Ｘ軸方向（行方向）及びＹ軸方向（列方向）に沿ってそれぞれ多数個ずつ行列状（マトリクス状）に並んで設けられるとともに、これらＴＦＴ１１ｋ及び画素電極１１ｌの周りには、格子状をなすゲート配線１１ｍ及びソース配線１１ｎが取り囲むようにして配設されている。これらゲート配線１１ｍとソース配線１１ｎとがそれぞれＴＦＴ１１ｋのゲート電極とソース電極とにそれぞれ接続され、画素電極１１ｌがＴＦＴ１１ｋのドレイン電極に接続されている。ゲート配線１１ｍには画像に係る走査信号が、ソース配線１１ｎには画像に係るデータ信号が、それぞれ図示しない表示制御回路から供給されるようになっている。また、ゲート配線１１ｍ及びソース配線１１ｎ、並びにＴＦＴ１１ｋをなすゲート電極、ソース電極及びドレイン電極は、それぞれ優れた導電性を有するとともに遮光材料である金属膜からなる。ゲート配線１１ｍ及びソース配線１１ｎにより囲まれた領域に配された画素電極１１ｌは、平面に視て縦長の長方形状をなしており、その短辺方向がＸ軸方向と一致し且つ長辺方向がＹ軸方向と一致している。画素電極１１ｌは、その短辺寸法が例えば長辺寸法の１／３以下の大きさとされる。また、画素電極１１ｌは、ＩＴＯ（Indium Tin Oxide：酸化インジウム錫）或いはＺｎＯ（Zinc Oxide：酸化亜鉛）といった優れた透光性を有するとともに導電性を有する透明電極材料からなる。このアレイ基板１１ｂの表示領域において光を透過する開口領域は、遮光構造物であるＴＦＴ１１ｋ、ゲート配線１１ｍ、及びソース配線１１ｎなどを除いた領域、つまり透光性構造物である画素電極１１ｌと平面に視て重畳する、縦長な長方形状の領域とされる。

　一方、ＣＦ基板１１ａには、図４に示すように、各画素電極１１ｌに対応した位置に多数個のカラーフィルタ１１ｈが並んで設けられている。カラーフィルタ１１ｈは、Ｒ（赤色），Ｇ（緑色），Ｂ（青色）の三色の着色部１１ｈｒ，１１ｈｇ，１１ｈｂからなるものとされている。三色の着色部１１ｈｒ，１１ｈｇ，１１ｈｂは、Ｘ軸方向（行方向）に沿って交互に繰り返し並列配置されることで着色部群を構成しており、この着色部群がＹ軸方向（列方向）に沿って多数並んで配されている。カラーフィルタ１１ｈを構成する各着色部１１ｈｒ，１１ｈｇ，１１ｈｂは、上記したアレイ基板１１ｂ側の画素電極１１ｌに対して液晶層１１ｃを挟んで対向状をなすとともに、平面に視て縦長の長方形状をなしており、その短辺方向がＸ軸方向と一致し且つ長辺方向がＹ軸方向と一致している。カラーフィルタ１１ｈを構成する各着色部１１ｈｒ，１１ｈｇ，１１ｈｂのうちのいずれか１つと、着色部１１ｈｒ，１１ｈｇ，１１ｈｂのうちのいずれか１つと対向する画素電極１１ｌとの組が１つの単位画素ＵＰＸを構成している。カラーフィルタ１１ｈを構成する各着色部１１ｈｒ，１１ｈｇ，１１ｈｂは、その短辺寸法が例えば長辺寸法の１／３以下の大きさとされており、その短辺寸法と長辺寸法との比率が上記した画素電極１１ｌに係る同比率とほぼ等しくされている。カラーフィルタ１１ｈをなす各着色部１１ｈｒ，１１ｈｇ，１１ｈｂ間には、混色を防ぐための遮光層（ブラックマトリクス）１１ｉが形成されている。遮光層１１ｉは、優れた遮光性を有する遮光材料からなるとともに格子状をなしており、アレイ基板１１ｂ側のゲート配線１１ｍ及びソース配線１１ｎと平面に視て重畳する配置とされる。このＣＦ基板１１ａの表示領域において光を透過する開口領域は、遮光構造物である遮光層１１ｉなどを除いた領域、つまり透光性構造物であるカラーフィルタ１１ｈの各着色部と平面に視て重畳する、縦長な長方形状の領域とされる。カラーフィルタ１１ｈ及び遮光層１１ｉの表面には、アレイ基板１１ｂ側の画素電極１１ｌと対向する対向電極（共通電極）１１ｊが設けられている。この対向電極１１ｊには、図示しない表示制御回路から基準電位が供給されるようになっている。従って、ゲート配線１１ｍ及びソース配線１１ｎに伝送された各信号に基づいて駆動されるＴＦＴ１１ｋにより画素電極１１ｌが充電されると、その画素電極１１ｌと、基準電位とされた対向電極１１ｊとの間に電位差が生じるようになっており、その電位差に基づいて両電極１１ｌ，１１ｊ間に介在する液晶層１１ｃに含まれる液晶分子の配向状態を制御することができる。これにより、各単位画素ＵＰＸ（各着色部１１ｈｒ，１１ｈｇ，１１ｈｂ）における光の透過量を個別に制御して液晶パネル１１の表示面ＤＳに画像を表示することが可能とされる。また、ＣＦ基板１１ａは、平面に視た大きさがアレイ基板１１ｂよりも一回り小さいものとされる。

　当該液晶パネル１１においては、カラーフィルタ１１ｈを構成するＲ，Ｇ，Ｂの３色の着色部１１ｈｒ，１１ｈｇ，１１ｈｂと、それらと対向する３つの画素電極１１ｌとの組（３色の単位画素ＵＰＸ）によって表示単位である表示画素ＰＸが構成されている。詳しくは、表示画素ＰＸは、図３及び図４に示すように、Ｒの着色部１１ｈｒを有する赤色単位画素と、Ｇの着色部１１ｈｇを有する緑色単位画素と、Ｂの着色部１１ｈｂを有する青色単位画素とからなる。これら各色の単位画素ＵＰＸは、液晶パネル１１の板面においてＸ軸方向（行方向）に沿って繰り返し並べて配されることで、単位画素ＵＰＸ群を構成しており、この単位画素ＵＰＸ群がＹ軸方向（列方向）に沿って多数並んで配されている。これにより、表示画素ＰＸは、両基板１１ａ，１１ｂの板面、つまり表示面ＤＳ（Ｘ軸方向及びＹ軸方向）に沿って多数ずつ行列状（マトリクス状）に並列配置されている。そして、表示画素ＰＸは、平面に視た形状が縦長の長方形状をなしており、その短辺方向がＸ軸方向と一致し且つ長辺方向がＹ軸方向と一致している。表示画素ＰＸは、その短辺寸法が例えば長辺寸法の１／３以下の大きさとされており、その短辺寸法と長辺寸法との比率が上記した画素電極１１ｌに係る同比率、及びカラーフィルタ１１ｈを構成する各着色部１１ｈｒ，１１ｈｇ，１１ｈｂに係る同比率とそれぞれほぼ等しくされている。このような構成に起因して、当該液晶パネル１１は、透過光の出射角度分布に異方性を有するものとされており、具体的には表示画素ＰＸの短辺方向に沿うＸ軸方向については透過光の出射角度範囲が相対的に狭くなるのに対し、表示画素ＰＸの長辺方向に沿うＹ軸方向については透過光の出射角度範囲が相対的に広くなっている。ここで言う「出射角度範囲」とは、液晶パネル１１を透過して出射する出射光の進行方向が、表示面ＤＳの法線方向に対してなす正負の角度範囲を足し合わせた角度範囲であって、当該出射光に係る輝度値が一定以上（具体的には、例えば最大輝度値の半分以上）となる角度範囲のことである。以下では、表示画素ＰＸの短辺方向に沿う方向（Ｘ軸方向）を「第１方向」とし、表示画素ＰＸの長辺方向に沿う方向（Ｙ軸方向）を「第２方向」とする。なお、表示画素ＰＸ及び単位画素ＵＰＸは、Ｘ軸方向及びＹ軸方向に沿って一定の周期性をもって多数個ずつ並列配置された周期性構造物である、と言える。

　続いて、液晶表示ユニットＬＤＵを構成するバックライト装置１２について詳しく説明する。バックライト装置１２は、図１に示すように、全体として液晶パネル１１と同様に横長の略ブロック状をなしている。バックライト装置１２は、図６及び図７に示すように、光源であるＬＥＤ（Light Emitting Diode：発光ダイオード）１７と、ＬＥＤ１７が実装されたＬＥＤ基板（光源基板）１８と、ＬＥＤ１７からの光を導光する導光板１９と、導光板１９の表側に積層配置される光学シート（異方性光学部材を含む光学部材）２０と、導光板１９を表側から押さえる遮光フレーム２１と、ＬＥＤ基板１８、導光板１９、光学シート２０及び遮光フレーム２１を収容するシャーシ２２と、シャーシ２２の外面に接する形で取り付けられる放熱部材２３とを備える。このバックライト装置１２は、その外周部分のうち長辺側の一端部にＬＥＤ１７（ＬＥＤ基板１８）が偏在する形で配された、片側入光方式のエッジライト型（サイドライト型）とされる。

　ＬＥＤ１７は、図５及び図７に示すように、ＬＥＤ基板１８に固着される基板部上にＬＥＤチップを樹脂材により封止した構成とされる。基板部に実装されるＬＥＤチップは、主発光波長が１種類とされ、具体的には、青色を単色発光するものが用いられている。その一方、ＬＥＤチップを封止する樹脂材には、ＬＥＤチップから発せられた青色の光により励起されて所定の色を発光する蛍光体が分散配合されており、全体として概ね白色光を発するものとされる。なお、蛍光体としては、例えば黄色光を発光する黄色蛍光体、緑色光を発光する緑色蛍光体、及び赤色光を発光する赤色蛍光体の中から適宜組み合わせて用いたり、またはいずれか１つを単独で用いることができる。このＬＥＤ１７は、ＬＥＤ基板１８に対する実装面とは反対側の面が発光面１７ａとなる、いわゆる頂面発光型とされている。

　ＬＥＤ基板１８は、図５及び図７に示すように、Ｘ軸方向（導光板１９及びシャーシ２２の長辺方向）に沿って延在する、長手の板状をなしており、その板面をＸ軸方向及びＺ軸方向に並行させた姿勢、すなわち液晶パネル１１及び導光板１９の板面と直交させた姿勢でシャーシ２２内に収容されている。つまり、このＬＥＤ基板１８は、板面における長辺方向がＸ軸方向と、短辺方向がＺ軸方向とそれぞれ一致し、さらには板面と直交する板厚方向がＹ軸方向と一致した姿勢とされる。ＬＥＤ基板１８は、その内側を向いた板面（実装面１８ａ）が導光板１９における一方の長辺側の端面（光入射面１９ｂ）に対してＹ軸方向について所定の間隔を空けつつ対向状に配されている。従って、ＬＥＤ１７及びＬＥＤ基板１８と導光板１９との並び方向は、Ｙ軸方向とほぼ一致している。このＬＥＤ基板１８は、その長さ寸法が導光板１９の長辺寸法とほぼ同じ程度とされており、後述するシャーシ２２における長辺側の一端部に取り付けられている。

　ＬＥＤ基板１８のうち内側、つまり導光板１９側を向いた板面（導光板１９との対向面）には、図７に示すように、上記した構成のＬＥＤ１７が表面実装されており、ここが実装面１８ａとされる。ＬＥＤ１７は、ＬＥＤ基板１８の実装面１８ａにおいて、その長さ方向（Ｘ軸方向）に沿って複数が所定の間隔を空けつつ一列に（直線的に）並列配置されている。つまり、ＬＥＤ１７は、バックライト装置１２における長辺側の一端部において長辺方向に沿って複数ずつ間欠的に並列配置されていると言える。また、ＬＥＤ基板１８の実装面１８ａには、Ｘ軸方向に沿って延在するとともにＬＥＤ１７群を横切って隣り合うＬＥＤ１７同士を直列接続する、金属膜（銅箔など）からなる配線パターン（図示せず）が形成されており、この配線パターンの両端部に形成された端子部が外部のＬＥＤ駆動回路に接続されることで、駆動電力を各ＬＥＤ１７に供給することが可能とされる。また、ＬＥＤ基板１８の基材は、シャーシ２２と同様に金属製とされ、その表面に絶縁層を介して既述した配線パターン（図示せず）が形成されている。なお、ＬＥＤ基板１８の基材に用いる材料としては、セラミックなどの絶縁材料を用いることも可能である。

　導光板１９は、図５及び図６に示すように、屈折率が空気よりも十分に高く且つほぼ透明な（透光性に優れた）合成樹脂材料（例えばアクリルなど）からなる。導光板１９は、液晶パネル１１と同様に平面に視て横長の方形状をなす平板状とされており、その板面が液晶パネル１１の板面（表示面ＤＳ）に並行している。導光板１９は、その板面における長辺方向がＸ軸方向と、短辺方向がＹ軸方向とそれぞれ一致し、且つ板面と直交する板厚方向がＺ軸方向と一致している。導光板１９は、シャーシ２２内において液晶パネル１１及び光学シート２０の直下位置に積層する形、言い換えると光学シート２０に対して液晶パネル１１側とは反対側に配されており、その外周端面のうちの一方の長辺側の端面がシャーシ２２における長辺側の一端部に配されたＬＥＤ基板１８の各ＬＥＤ１７とそれぞれ対向状をなしている。従って、ＬＥＤ１７（ＬＥＤ基板１８）と導光板１９との並び方向がＹ軸方向と一致するのに対して、光学シート２０（液晶パネル１１）と導光板１９との並び方向（重なり方向）がＺ軸方向と一致しており、両並び方向が互いに直交するものとされる。そして、導光板１９は、ＬＥＤ１７からＹ軸方向（ＬＥＤ１７と導光板１９との並び方向）に沿って導光板１９へ向けて発せられた光を長辺側の端面から導入するとともに、その光を内部で伝播させつつ光学シート２０側（表側、光出射側）へ向くよう立ち上げて板面から出射させる機能を有する。

　平板状をなす導光板１９の板面のうち、表側を向いた面（液晶パネル１１や光学シート２０との対向面）は、図５及び図６に示すように、内部の光を光学シート２０及び液晶パネル１１側に向けて出射させる光出射面１９ａとなっている。導光板１９における板面に対して隣り合う外周端面のうち、Ｘ軸方向（ＬＥＤ１７の並び方向、ＬＥＤ基板１８の長辺方向）に沿って長手状をなす一対の長辺側の端面のうちの一方（図５に示す左側）の端面は、図７に示すように、ＬＥＤ１７（ＬＥＤ基板１８）と所定の空間を空けて対向状をなしており、これがＬＥＤ１７から発せられた光が入射される光入射面１９ｂとなっている。光入射面１９ｂは、Ｘ軸方向及びＺ軸方向に沿って並行する面とされ、光出射面１９ａに対して略直交する面とされる。また、ＬＥＤ１７と光入射面１９ｂ（導光板１９）との並び方向は、Ｙ軸方向と一致しており、光出射面１９ａに並行している。なお、導光板１９の外周端面のうち、光入射面１９ｂを除いた３つの端面、具体的には光入射面１９ｂとは反対側にある長辺側の端面、及び短辺側の一対の端面は、図５及び図６に示すように、それぞれＬＥＤ１７とは対向しないＬＥＤ非対向端面（光源非対向端面）とされる。

　導光板１９の板面のうち、光出射面１９ａとは反対側の板面（反対板面）１９ｃには、図５及び図６に示すように、導光板１９内の光を反射して表側へ立ち上げることが可能な反射シートＲがその全域を覆う形で設けられている。言い換えると、反射シートＲは、シャーシ２２の底板２２ａと導光板１９との間に挟まれた形で配されている。この反射シートＲのうち、導光板１９における光入射面１９ｂ側の端部は、図５に示すように、光入射面１９ｂよりも外側、つまりＬＥＤ１７側に向けて延出されており、この延出部分によってＬＥＤ１７からの光を反射することで、光入射面１９ｂへの光の入射効率を向上させることができる。なお、導光板１９における光出射面１９ａと反対側の板面１９ｃとの少なくともいずれか一方、または反射シートＲの表面には、導光板１９内の光を散乱させる散乱部（図示せず）などが所定の面内分布を持つようパターニングされており、それにより光出射面１９ａからの出射光が面内において均一な分布となるよう制御されている。

　光学シート２０は、図５及び図６に示すように、液晶パネル１１及びシャーシ２２と同様に平面に視て横長の方形状をなしている。光学シート２０は、導光板１９の光出射面１９ａ上に載せられていて液晶パネル１１と導光板１９との間に介在する形で配されることで、導光板１９から供給される出射光を透過するとともにその透過光に所定の光学作用を付与しつつ液晶パネル１１に向けて出射させることができる。詳しくは、光学シート２０には、導光板１９からの出射光に集光作用を付与する２枚のプリズムシート（集光部材、レンズシート）４０，４１と、導光板１９からの出射光に拡散作用を付与する２枚の光拡散シート（光拡散部材）４２，４３との合計４枚が含まれており、２枚の光拡散シート４２，４３の間に２枚のプリズムシート４０，４１が挟み込まれる形で積層配置されている。詳しくは、２枚のプリズムシート４０，４１のうち、裏側のものを第１プリズムシート４０とし、表側のものを第２プリズムシート４１とするのに対し、２枚の光拡散シート４２，４３のうち、裏側のものを第１光拡散シート４２とし、表側のものを第２光拡散シート４３としたとき、最も導光板１９の近くに第１光拡散シート４２が配され、その表側に第１プリズムシート４０が、さらにその表側に第２プリズムシート４１が積層され、最も液晶パネル１１の近くに第２光拡散シート４３が配されている。

　光学シート２０に含まれる２枚のプリズムシート４０，４１は、図１０及び図１１に示すように、それぞれシート状をなす基材４０ａ，４１ａと、基材４０ａ，４１ａの表裏両板面のうちの表側、つまり導光板１９側とは反対側（液晶パネル１１側）の板面に形成されたプリズム部４０ｂ，４１ｂとから構成される。基材４０ａ，４１ａは、ほぼ透明な合成樹脂製とされており、その裏側（プリズム部４０ｂ，４１ｂ側とは反対側）の板面に導光板１９からの出射光が入射されるようになっている。プリズム部４０ｂ，４１ｂは、ほぼ透明な合成樹脂製とされており、基材４０ａ，４１ａにおける表側の板面からＺ軸方向に沿って表側に向けて突出する多数の単位プリズム４０ｂ１，４１ｂ１からなるものとされる。この単位プリズム４０ｂ１，４１ｂ１は、第２方向（ＬＥＤ１７と導光板１９との並び方向、Ｙ軸方向）に沿って切断した断面形状が略山形をなすとともに第１方向（ＬＥＤ１７と導光板１９との並び方向と直交する方向、Ｘ軸方向）に沿って直線的に延在しており、基材４０ａ，４１ａの板面においてＹ軸方向に沿って多数本が並列配置されている。単位プリズム４０ｂ１，４１ｂ１は、断面形状がほぼ二等辺三角形状をなしていて、一対の斜面を有している。第１プリズムシート４０は、その単位プリズム４０ｂ１の高さ寸法が第２プリズムシート４１の単位プリズム４１ｂ１の高さ寸法よりも小さくなっているものの、単位プリズム４０ｂ１の幅寸法が第２プリズムシート４１の単位プリズム４１ｂ１の幅寸法とほぼ同じとされる。従って、第１プリズムシート４０は、単位プリズム４０ｂ１における一対の斜面がなす頂角が、第２プリズムシート４１の単位プリズム４１ｂ１における一対の斜面がなす頂角よりも大きなものとされる。また、第２プリズムシート４１の単位プリズム４１ｂ１における一対の斜面がなす頂角は、ほぼ直角とされている。第２方向に沿って並列した多数本の単位プリズム４０ｂ１，４１ｂ１は、配列間隔がほぼ一定で等間隔に配列されている。このような構成の各プリズムシート４０，４１によれば、第１光拡散シート４２側（導光板１９側）から基材４０ａ，４１ａを透過した光は、プリズム部４０ｂ，４１ｂにおいて単位プリズム４０ｂ１，４１ｂ１の各斜面に対する入射角が臨界角を超えていればそこで全反射されて第１光拡散シート４２側に戻される（再帰反射される）のに対し、入射角が臨界角を超えていなければそこで屈折されつつ出射される。これにより、各プリズムシート４０，４１の出射光は、第２方向について進行方向が正面方向（各プリズムシート４０，４１の板面の法線方向）に近くなるよう規制され、もって第２方向について選択的に集光作用が付与されるとともに、光学シート２０から液晶パネル１１に供給される光の正面輝度を向上させることが可能とされている。

　光学シート２０に含まれる２枚の光拡散シート４２，４３のうち、第１光拡散シート４２は、図１０及び図１１に示すように、導光板１９と第１プリズムシート４０との間に挟み込まれた配置とされる。第１光拡散シート４２は、透光性樹脂部４２ａと、透光性樹脂部４２ａ中に多数分散配合される等方性光拡散粒子（球状フィラー）４２ｂとから構成されている。透光性樹脂部４２ａは、例えばアクリル系樹脂、ポリウレタン、ポリエステル、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、紫外線硬化型樹脂などのほぼ透明で優れた透光性を有する合成樹脂材料を主原料としており、その屈折率が例えば１．３～１．６程度とされる。等方性光拡散粒子４２ｂは、例えばシリカ、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛などの無機材料およびアクリル系樹脂、ポリウレタン、ポリスチレンなどの有機材料のようなほぼ透明で優れた透光性を有する合成樹脂材料からなり、その屈折率は例えば１．３～１．６程度とされる。等方性光拡散粒子４２ｂは、その断面形状が略真円形状となる球状に形成されており、それにより等方性光拡散粒子４２ｂに当たった光を等方的に拡散させることが可能とされる。従って、この第１光拡散シート４２によれば、導光板１９の光出射面１９ａからの出射光が第１光拡散シート４２における裏側の板面（入光側板面）に入射されると、その光が透光性樹脂部４２ａ中に多数分散配合された等方性光拡散粒子４２ａに当たって等方的に拡散されることで、第１光拡散シート４２における表側の板面（出光側板面）から第１プリズムシート４０に向けて等方的に拡散した出射光を供給することができるものとされる。つまり、第１光拡散シート４２は、第１方向（Ｘ軸方向）及び第２方向（Ｙ軸方向）についての拡散光量がほぼ等しく、第１方向及び第２方向についての出射角度範囲がほぼ同じとなるよう、出射光の出射角度分布に等方性を有しており、「等方性光拡散シート（等方性光拡散部材）」である、と言える。ここで言う「出射角度範囲」とは、第１光拡散シート４２を透過して出射する出射光の進行方向が、第１光拡散シート４２の板面の法線方向に対してなす正負の角度範囲を足し合わせた角度範囲であって、当該出射光に係る輝度値が一定以上（具体的には、例えば最大輝度値の半分以上）となる角度範囲のことである。この第１光拡散シート４２を用いることで、導光板１９からの出射光に生じ得る指向性を緩和することができる。なお、光学シート２０のうち、第２光拡散シート４３の詳しい構成及び機能などについては後に改めて説明する。

　遮光フレーム２１は、図５及び図６に示すように、導光板１９の外周部分（外周端部）に倣う形で延在する略枠状（額縁状）に形成されており、導光板１９の外周部分をほぼ全周にわたって表側から押さえることが可能とされる。この遮光フレーム２１は、合成樹脂製とされるとともに、表面が例えば黒色を呈する形態とされることで、遮光性を有するものとされる。遮光フレーム２１は、その内端部２１ａが導光板１９の外周部分及びＬＥＤ１７と、液晶パネル１１及び光学シート２０の各外周部分（外周端部）との間に全周にわたって介在する形で配されており、これらが光学的に独立するように仕切っている。これにより、ＬＥＤ１７から発せられて光入射面１９ｂに入光しない光や導光板１９の端面（光入射面１９ｂ及びＬＥＤ１７とは対向しない３つのＬＥＤ非対向端面）から漏れ出した光が、液晶パネル１１及び光学シート２０の各外周部分（特に端面）に直接入光するのを遮光することができるものとされる。また、遮光フレーム２１のうち、ＬＥＤ１７及びＬＥＤ基板１８とは平面に視て重畳しない３つの各辺部（一対の短辺部とＬＥＤ基板１８側とは反対側の長辺部）については、シャーシ２２の底板２２ａから立ち上がる部分と、フレーム１３を裏側から支持する部分とを有しているのに対し、ＬＥＤ１７及びＬＥＤ基板１８と平面に視て重畳する長辺部については、導光板１９の端部及びＬＥＤ基板１８（ＬＥＤ１７）を表側から覆うとともに一対の短辺部間を架橋する形で形成されている。また、この遮光フレーム２１は、次述するシャーシ２２に対して図示しないネジ部材などの固定手段によって固定されている。

　シャーシ２２は、例えばアルミニウム板や電気亜鉛めっき綱板（ＳＥＣＣ）などの熱伝導率に優れた金属板からなり、図５及び図６に示すように、液晶パネル１１と同様に横長の方形状をなす底板２２ａと、底板２２ａにおける各辺（一対の長辺及び一対の短辺）の外端からそれぞれ表側に向けて立ち上がる側板２２ｂとからなる。シャーシ２２（底板２２ａ）は、その長辺方向がＸ軸方向と一致し、短辺方向がＹ軸方向と一致している。底板２２ａは、その大部分が導光板１９を裏側（光出射面１９ａ側とは反対側）から支持する導光板支持部２２ａ１とされるのに対し、ＬＥＤ基板１８側の端部が段付き状に裏側に膨出する基板収容部２２ａ２とされる。この基板収容部２２ａ２は、図７に示すように、断面形状が略Ｌ字型をなしており、導光板支持部２２ａ１の端部から屈曲されて裏側に向けて立ち上がる立ち上がり部３８と、立ち上がり部３８の立ち上がり先端部から屈曲されて導光板支持部２２ａ１側とは反対側に向けて突出する収容底部３９とからなる。この立ち上がり部３８における導光板支持部２２ａ１の端部からの屈曲位置は、導光板１９の光入射面１９ｂよりもＬＥＤ１７側とは反対側（導光板支持部２２ａ１の中央寄り）に位置している。収容底部３９における突出先端部からは、長辺側の側板２２ｂが表側に立ち上がるよう屈曲形成されている。そして、この基板収容部２２ａ２に連なる長辺側の側板２２ｂには、ＬＥＤ基板１８が取り付けられており、この側板２２ｂが基板取付部３７を構成している。基板取付部３７は、導光板１９の光入射面１９ｂと対向状をなす対向面を有しており、この対向面にＬＥＤ基板１８が取り付けられている。ＬＥＤ基板１８は、ＬＥＤ１７が実装された実装面１８ａとは反対側の板面が、基板取付部３７における内側の板面に対して両面テープなどの基板固着部材２５を介して接する形で固着されている。取り付けられたＬＥＤ基板１８は、基板収容部２２ａ２をなす収容底部３９の内側の板面との間に僅かながらも隙間を有している。また、シャーシ２２の底板２２ａにおける裏側の板面には、液晶パネル１１の駆動を制御するための液晶パネル駆動回路基板（図示せず）、ＬＥＤ１７に駆動電力を供給するＬＥＤ駆動回路基板（図示せず）、タッチパネル１４の駆動を制御するためのタッチパネル駆動回路基板（図示せず）などが取り付けられている。

　放熱部材２３は、アルミニウム板などの熱伝導性に優れた金属板からなり、図１及び図５に示すように、シャーシ２２における長辺側の一端部、詳しくはＬＥＤ基板１８を収容する基板収容部２２ａ２に沿って延在する形態とされる。放熱部材２３は、図７に示すように、断面形状が略Ｌ字型をなしており、基板収容部２２ａ２の外面に並行し且つその外面に接する第１放熱部２３ａと、基板収容部２２ａ２に連なる側板２２ｂ（基板取付部３７）の外面に並行する第２放熱部２３ｂとからなる。第１放熱部２３ａは、Ｘ軸方向に沿って延在する細長い平板状をなしており、Ｘ軸方向及びＹ軸方向に並行する表側を向いた板面が、基板収容部２２ａ２における収容底部３９の外面のほぼ全長にわたって当接されている。第１放熱部２３ａは、収容底部３９に対してネジ部材ＳＭによってネジ止めされており、ネジ部材ＳＭを挿通するネジ挿通孔２３ａ１を有している。また、収容底部３９には、ネジ部材ＳＭが螺合されるネジ孔２８が形成されている。これにより、ＬＥＤ１７から発せられた熱は、ＬＥＤ基板１８、基板取付部３７及び基板収容部２２ａ２を介して第１放熱部２３ａへと伝達されるようになっている。なお、ネジ部材ＳＭは、第１放熱部２３ａに対してその延在方向に沿って複数が間欠的に並ぶ形で取り付けられている。第２放熱部２３ｂは、Ｘ軸方向に沿って延在する細長い平板状をなしており、Ｘ軸方向及びＺ軸方向に並行する内側を向いた板面が、基板取付部３７における外側の板面との間に所定の隙間を空けつつ対向状に配されている。

　続いて、液晶表示ユニットＬＤＵを構成するフレーム１３について説明する。フレーム１３は、アルミニウムなどの熱伝導率に優れた金属材料からなるものとされており、図１に示すように、全体としては、液晶パネル１１、タッチパネル１４及びカバーパネル１５の各外周部分（外周端部）に倣う形で延在する横長の略枠状（額縁状）をなしている。フレーム１３の製造方法としては、例えばプレス加工などが採られている。フレーム１３は、図５及び図６に示すように、液晶パネル１１の外周部分を表側から押さえるとともに、バックライト装置１２を構成するシャーシ２２との間で、互いに積層された液晶パネル１１、光学シート２０及び導光板１９を挟み込む形で保持している。その一方で、フレーム１３は、タッチパネル１４及びカバーパネル１５の各外周部分を裏側から受けており、液晶パネル１１とタッチパネル１４との外周部分間に介在する形で配されている。これにより、液晶パネル１１とタッチパネル１４との間には、所定の隙間が確保されるので、例えばカバーパネル１５に外力が作用したとき、カバーパネル１５に追従してタッチパネル１４が液晶パネル１１側に撓むよう変形した場合でも、撓んだタッチパネル１４が液晶パネル１１に干渉し難くなっている。

　フレーム１３は、図５及び図６に示すように、液晶パネル１１、タッチパネル１４及びカバーパネル１５の各外周部分に倣う枠状部（フレーム基部、額縁状部）１３ａと、枠状部１３ａの外周端部に連なるとともにタッチパネル１４、カバーパネル１５及びケーシング１６をそれぞれ外周側から取り囲む環状部（筒状部）１３ｂと、枠状部１３ａから裏側に向けて突出してシャーシ２２及び放熱部材２３に取り付けられる取付板部１３ｃとを有してなる。

　枠状部１３ａは、図５及び図６に示すように、液晶パネル１１、タッチパネル１４、及びカバーパネル１５の各板面に並行する板面を有する略板状をなすとともに、平面に視て横長で略方形の枠状に形成されている。枠状部１３ａは、内周部分１３ａ１よりも外周部分１３ａ２の方が相対的に板厚が厚くなっており、両者の境界位置に段差（ギャップ）ＧＰが形成されている。枠状部１３ａのうち、内周部分１３ａ１が液晶パネル１１の外周部分とタッチパネル１４の外周部分との間に介在するのに対し、外周部分１３ａ２がカバーパネル１５の外周部分を裏側から受けている。このように、枠状部１３ａは、その表側の板面がほぼ全域にわたってカバーパネル１５によって覆われることになるため、表側の板面が殆ど外部に露出することがないものとされる。これにより、フレーム１３がＬＥＤ１７からの熱などにより温度上昇していても、液晶表示装置１０の使用者がフレーム１３における露出部位に直接接触し難くなるので、安全面で優れる。枠状部１３ａの内周部分１３ａ１における裏側の板面には、液晶パネル１１の外周部分を緩衝しつつ表側から押さえるための緩衝材２９が固着されているのに対し、内周部分１３ａ１における表側の板面には、タッチパネル１４の外周部分を緩衝しつつ固着するための第１固着部材３０が固着されている。これら緩衝材２９及び第１固着部材３０は、内周部分１３ａ１において平面に視て互いに重畳する位置に配されている。一方、枠状部１３ａの外周部分１３ａ２における表側の板面には、カバーパネル１５の外周部分を緩衝しつつ固着するための第２固着部材３１が固着されている。これら緩衝材２９及び各固着部材３０，３１は、枠状部１３ａのうち四隅の角部を除いた各辺部に沿ってそれぞれ延在する形で配されている。また、各固着部材３０，３１は、例えば基材がクッション性を有する両面テープからなる。

　環状部１３ｂは、図５及び図６に示すように、全体として平面に視て横長の方形の短角筒状をなしており、枠状部１３ａの外周部分１３ａ２の外周縁から表側に向けて突出する第１環状部３４と、枠状部１３ａの外周部分１３ａ２の外周縁から裏側に向けて突出する第２環状部３５とを有してなる。言い換えると、短角筒状をなす環状部１３ｂは、その軸線方向（Ｚ軸方向）についての略中央部における内周面に枠状部１３ａの外周縁が全周にわたって連ねられている。第１環状部３４は、枠状部１３ａに対して表側に配されるタッチパネル１４及びカバーパネル１５の各外周端面を全周にわたって取り囲む形で配されている。第１環状部３４は、その内周面がタッチパネル１４及びカバーパネル１５の各外周端面と対向状をなしているのに対し、外周面が当該液晶表示装置１０の外部に露出していて液晶表示装置１０における側面側の外観を構成している。一方、第２環状部３５は、枠状部１３ａに対して裏側に配されるケーシング１６における表側の端部（取付部１６ｃ）を外周側から取り囲んでいる。第２環状部３５は、その内周面が後述するケーシング１６の取付部１６ｃと対向状をなしているのに対し、外周面が当該液晶表示装置１０の外部に露出していて液晶表示装置１０における側面側の外観を構成している。第２環状部３５における突出先端部には、断面鉤型をなすフレーム側係止爪部３５ａが形成されており、このフレーム側係止爪部３５ａに対してケーシング１６が係止されることで、ケーシング１６を取付状態に保持することが可能とされる。

　取付板部１３ｃは、図５及び図６に示すように、枠状部１３ａのうち外周部分１３ａ２から裏側に向けて突出するとともに、枠状部１３ａの各辺部に沿って延在する板状をなしており、その板面が枠状部１３ａの板面とほぼ直交している。取付板部１３ｃは、枠状部１３ａの各辺部毎に個別に配されている。枠状部１３ａのうちＬＥＤ基板１８側の長辺部に配された取付板部１３ｃは、その内側を向いた板面が放熱部材２３の第２放熱部２３ｂにおける外側の板面が接する形で取り付けられている。この取付板部１３ｃは、第２放熱部２３ｂに対してネジ部材ＳＭによってネジ止めされており、ネジ部材ＳＭを挿通するネジ挿通孔１３ｃ１を有している。また、第２放熱部２３ｂには、ネジ部材ＳＭが螺合されるネジ孔３６が形成されている。これにより、第１放熱部２３ａから第２放熱部２３ｂへと伝達されたＬＥＤ１７からの熱は、取付板部１３ｃへと伝達されてからフレーム１３の全体へと伝達されることで、効率的に放熱されるようになっている。また、この取付板部１３ｃは、放熱部材２３を介してシャーシ２２に対して間接的に固定されている。一方、枠状部１３ａのうちＬＥＤ基板１８側とは反対側の長辺部及び一対の短辺部にそれぞれ配された各取付板部１３ｃは、その内側を向いた板面がシャーシ２２の各側板２２ｂにおける外側の板面に接する形でネジ部材ＳＭによってそれぞれネジ止めされている。これらの取付板部１３ｃには、ネジ部材ＳＭを挿通するネジ挿通孔１３ｃ１が形成されているのに対し、各側板２２ｂには、ネジ部材ＳＭが螺合されるネジ孔３６が形成されている。なお、各ネジ部材ＳＭは、各取付板部１３ｃに対してそれぞれの延在方向に沿って複数ずつが間欠的に並ぶ形で取り付けられている。

　次に、上記したフレーム１３に組み付けられるタッチパネル１４について説明する。タッチパネル１４は、図１，図５及び図６に示すように、使用者が液晶パネル１１の表示面ＤＳの面内における位置情報を入力するための位置入力装置であり、横長な方形状をなすとともにほぼ透明で優れた透光性を有するガラス製の基板上に所定のタッチパネルパターン（図示せず）が形成されてなる。詳しくは、タッチパネル１４は、液晶パネル１１と同様に平面に視て横長の方形状をなすガラス製の基板を有しており、その表側を向いた板面にいわゆる投影型静電容量方式のタッチパネルパターンを構成するタッチパネル用透明電極部（図示せず）が形成されており、基板の面内においてタッチパネル用透明電極部が多数個行列状に並列配置されている。タッチパネル１４における長辺側の一端部には、タッチパネルパターンを構成するタッチパネル用透明電極部から引き出された配線の端部に接続された端子部（図示せず）が形成されており、この端子部に対して図示しないフレキシブル基板が接続されることで、タッチパネル駆動回路基板からタッチパネルパターンをなすタッチパネル用透明電極部に電位が供給されるようになっている。タッチパネル１４は、その外周部分における内側の板面が、既述した第１固着部材３０によってフレーム１３の枠状部１３ａにおける内周部分１３ａ１に対して対向した状態で固着されている。

　続いて、上記したフレーム１３に組み付けられるカバーパネル１５について説明する。カバーパネル１５は、図１，図５及び図６に示すように、タッチパネル１４を表側からその全域にわたって覆う形で配されており、それによりタッチパネル１４及び液晶パネル１１の保護が図られている。カバーパネル１５は、フレーム１３における枠状部１３ａを表側から全域にわたって覆うとともに、液晶表示装置１０における正面側の外観を構成している。カバーパネル１５は、横長な方形状をなすとともにほぼ透明で優れた透光性を有するガラス製で板状の基材からなり、好ましくは強化ガラスからなる。カバーパネル１５に用いられる強化ガラスとしては、例えば板状のガラス基材の表面に化学強化処理が施されることで、表面に化学強化層を備えた化学強化ガラスを用いることが好ましい。この化学強化処理は、例えばガラス材料に含まれるアルカリ金属イオンを、それよりもイオン半径が大きいアルカリ金属イオンとイオン交換により置換することで、板状のガラス基材の強化を図る処理をいい、その結果形成される化学強化層は圧縮応力が残留した圧縮応力層（イオン交換層）とされる。これにより、カバーパネル１５は、機械的強度及び耐衝撃性能が高いものとされているから、その裏側に配されるタッチパネル１４及び液晶パネル１１が破損したり、傷付くのをより確実に防止することができる。

　カバーパネル１５は、図５及び図６に示すように、液晶パネル１１及びタッチパネル１４と同様に平面に視て横長の方形状をなしており、その平面に視た大きさは液晶パネル１１及びタッチパネル１４よりも一回り大きなものとされる。従って、カバーパネル１５は、液晶パネル１１及びタッチパネル１４における各外周縁から全周にわたって庇状に外側に張り出す張出部分１５ＥＰを有している。この張出部分１５ＥＰは、液晶パネル１１及びタッチパネル１４を取り囲む横長で方形の略枠状（略額縁状）をなしており、その内側の板面が、既述した第２固着部材３１によってフレーム１３の枠状部１３ａにおける外周部分１３ａ２に対して対向した状態で固着されている。一方、カバーパネル１５のうちタッチパネル１４と対向状をなす中央部分は、反射防止フィルムＡＲを介してタッチパネル１４に対して表側に積層されている。

　カバーパネル１５のうち上記した張出部分１５ＥＰを含む外周部分における内側（裏側）の板面（タッチパネル１４側を向いた板面）には、図５及び図６に示すように、光を遮る板面遮光層（遮光層、板面遮光部）３２が形成されている。板面遮光層３２は、例えば黒色を呈する塗料などの遮光性材料からなるものとされ、その遮光性材料を、カバーパネル１５における内側の板面に印刷することで同板面に一体的に設けられている。なお、板面遮光層３２を設けるに際しては、例えばスクリーン印刷、インクジェット印刷などの印刷手段を採用することができる。板面遮光層３２は、カバーパネル１５のうち張出部分１５ＥＰの全域に加えて、張出部分１５ＥＰよりも内側にあって、タッチパネル１４及び液晶パネル１１の各外周部分と平面に視てそれぞれ重畳する部分にわたる範囲に形成されている。従って、板面遮光層３２は、液晶パネル１１の表示領域を取り囲む形で配されることになるので、表示領域外の光を遮ることができ、もって表示領域に表示される画像に係る表示品位を高いものとすることができる。

　続いて、上記したフレーム１３に組み付けられるケーシング１６について説明する。ケーシング１６は、合成樹脂材料または金属材料からなるものであって、図１から図６に示すように、表側に向けて開口した略椀型（略ボウル型）をなしており、フレーム１３の枠状部１３ａ、取付板部１３ｃ、シャーシ２２、及び放熱部材２３などの部材を裏側から覆うとともに、液晶表示装置１０における背面側の外観を構成している。ケーシング１６は、概ね平坦な底部１６ａと、底部１６ａの外周縁から表側へ向けて立ち上がるとともに断面湾曲形状をなす曲部１６ｂと、曲部１６ｂの外周縁から表側へ向けてほぼ真っ直ぐに立ち上がる取付部１６ｃとからなる。取付部１６ｃには、断面鉤型をなすケーシング側係止爪部１６ｄが形成されており、このケーシング側係止爪部１６ｄがフレーム１３のフレーム側係止爪部３５ａに対して係止されることで、ケーシング１６をフレーム１３に対して取付状態に保持することが可能とされる。

　ところで、既述した通り、本実施形態に係る液晶パネル１１は、表示画素ＰＸの短辺方向に沿う第１方向（Ｘ軸方向）については透過光の出射角度範囲が相対的に狭くなるのに対し、表示画素ＰＸの長辺方向に沿う第２方向（Ｙ軸方向）については透過光の出射角度範囲が相対的に広くなる形で透過光の出射角度分布に異方性を有している。このため、仮にバックライト装置から液晶パネル１１に供給される照明光が等方的なものであった場合には、液晶パネル１１の視野角に、液晶パネル１１が有する出射角度分布と同じ異方性が生じることが懸念される。ここで、液晶表示装置１０は、その用途によって視野角に等方性が求められる場合があり、例えばスマートフォンやタブレット型ノートパソコンのように、使用者から見て縦向き（ポートレートモード）と横向き（ランドスケープモード）とで向きを適宜に切り替えて使用する場合には、視野角に高い等方性が求められる傾向にある。このような使用態様においては、使用者が液晶表示装置１０を縦向きとして表示面ＤＳの画像を見た場合と、液晶表示装置１０を横向きとして表示面ＤＳの画像を見た場合とで、視野角が異なってしまうと、表示品位が著しく低下する結果を招くおそれがある。

　そこで、本実施形態では、光学シート２０に、液晶パネル１１が有する出射角度分布とは逆の出射角度分布を有する異方性光拡散シートである第２光拡散シート４３を含ませるようにしている。この第２光拡散シート４３は、図１０及び図１１に示すように、導光板１９及び他の３枚の光学シート２０（両プリズムシート４０，４１及び第１光拡散シート４２）を介して供給されるＬＥＤ１７からの光を液晶パネル１１に向けて出射させるものであり、第１方向（Ｘ軸方向）については出射角度範囲が相対的に広くなるのに対し、第２方向（Ｙ軸方向）については出射角度範囲が相対的に狭くなるよう出射光の出射角度分布に異方性を有している。言い換えると、第２光拡散シート４３は、透過光に付与する光拡散作用が、第１方向については拡散光量が相対的に多くなるのに対し、第２方向については拡散光量が相対的に少なくなる、といった「異方性光拡散作用」とされている。ここで言う「出射角度範囲」とは、第２光拡散シート４３を透過して出射する出射光の進行方向が、第２光拡散シート４３の板面の法線方向に対してなす正負の角度範囲を足し合わせた角度範囲であって、当該出射光に係る輝度値が一定以上（具体的には、例えば最大輝度値の半分以上）となる角度範囲のことである。以下、第２光拡散シート４３の具体的な構成について詳しく説明する。

　第２光拡散シート４３は、図１０及び図１１に示すように、液晶パネル１１と第２プリズムシート４１との間に挟み込まれた配置とされており、光学シート２０の中で最も液晶パネル１１の近く（導光板１９からは最も遠く）に配置されている。つまり、第２光拡散シート４３は、導光板１９の光出射面１９ａを出射してから、第１光拡散シート４２、第１プリズムシート４０、第２プリズムシート４１を順次に透過した光に対して異方性光拡散作用を付与し、その異方性光拡散作用が付与された光を液晶パネル１１に対して直接的に供給している。第２光拡散シート４３は、図８に示すように、シート状をなす基材４３ａと、基材４３ａの表裏両板面のうちの表側、つまり液晶パネル１１側（導光板１９側とは反対側）の板面（次述する出光側板面４３ａ１）に形成された異方性光拡散部４３ｂとから構成される。基材４３ａは、ほぼ透明で優れた透光性を有するシート状をなしており、例えばＰＥＴなどの熱可塑性樹脂材料からなる。基材４３ａは、その表側の板面が光を液晶パネル１１に向けて出射する出光側板面４３ａ１とされる。第２光拡散シート４３の製造に際しては、例えば基材４３ａをなす熱可塑性樹脂材料を所定の厚さのフィルムとして成膜した後に、そのフィルムを高温環境下においてＸ軸方向及びＹ軸方向に沿って二軸延伸することで、基材４３ａを成形している。成形された基材４３ａは、製造過程での延伸方向（Ｘ軸方向及びＹ軸方向）について熱可塑性樹脂材料の分子が配向されることで、高い強度や高い耐熱性が得られている。また、基材４３ａの厚さは、例えば２５μｍ～１００μｍ程度とされる。

　異方性光拡散部４３ｂは、図８，図１０及び図１１に示すように、基材４３ａにおける表側の板面であって、液晶パネル１１と直接対向するとともに液晶パネル１１に向けて光を出射する出光側板面４３ａ１に一体的に設けられている。また、異方性光拡散部４３ｂは、その厚さ寸法が基材４３ａよりは薄くなっており、具体的には例えば１０μｍ～２０μｍ程度とされる。異方性光拡散部４３ｂは、基材４３ａにおける出光側板面４３ａ１に対して積層される所定の厚さの膜状をなす透光性樹脂層４３ｂ１と、透光性樹脂層４３ｂ１中に多数分散配合される異方性光拡散粒子（長手状フィラー）４３ｂ２とを備えている。透光性樹脂層４３ｂ１は、例えばアクリル系樹脂、ポリウレタン、ポリエステル、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、紫外線硬化型樹脂などのほぼ透明で優れた透光性を有する合成樹脂材料を主原料としている。第２光拡散シート４３の製造に際しては、透光性樹脂層４３ｂ１の主原料となる合成樹脂材料に溶剤などを加えることで液体状態とし、さらにその液体中に多数の異方性光拡散粒子４３ｂ２を分散配合しておき、その液体を基材４３ａの出光側板面４３ａ１に対して所定の方向に沿って塗布した後に固化させることで、異方性光拡散粒子４３ｂ２を含有した透光性樹脂層４３ｂ１を基材４３ａに対して一体的に積層形成することができる。透光性樹脂層４３ｂ１は、屈折率が例えば１．３～１．６程度とされる。

　異方性光拡散粒子４３ｂ２は、図８及び図９に示すように、上記した透光性樹脂層４３ｂ１中に多数が分散配合されるとともに、その姿勢が特定のものとなるよう配向されている。異方性光拡散粒子４３ｂ２は、例えばシリカ、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛などの無機材料およびアクリル系樹脂、ポリウレタン、ポリスチレンなどの有機材料のようなほぼ透明で優れた透光性を有する樹脂材料からなり、その屈折率は例えば１．３～１．６程度とされる。また、透光性樹脂層４３ｂ１中における異方性光拡散粒子４３ｂ２の重量比率は、例えば１０重量％～４０重量％程度とされる。異方性光拡散粒子４３ｂ２は、長軸方向及び短軸方向を有するよう長手状をなしており、全体として略楕円球状に形成されている。詳しくは、異方性光拡散粒子４３ｂ２は、長軸方向に沿って切断した断面形状が略楕円形状とされるのに対し、短軸方向に沿って切断した断面形状が略真円形状とされており、長軸方向について中央側から両端側に向けてそれぞれ先細り状をなしている。従って、異方性光拡散粒子４３ｂ２は、その長軸方向についての両端部が丸められた形状とされている。異方性光拡散粒子４３ｂ２は、短軸方向に沿うとともに長軸方向についての中央位置を通る対称軸に関して略対称形状とされる。また、異方性光拡散粒子４３ｂ２は、その長軸方向に沿う長さ寸法が例えば１０μｍ程度とされるのに対し、短軸方向に沿う最大幅寸法及び最大径寸法が例えば２μｍ程度とされるのであるが、これら各寸法の実際の大きさは、各異方性光拡散粒子４３ｂ２毎にランダムに多少異なるものとされる。

　そして、透光性樹脂層４３ｂ１中に多数分散配合された異方性光拡散粒子４３ｂ２は、図８から図１１に示すように、その長軸方向が第２方向（Ｙ軸方向）に沿い且つ短軸方向が第１方向（Ｘ軸方向）に沿う姿勢となるよう配向されている。つまり、異方性光拡散粒子４３ｂ２は、長軸方向が、液晶パネル１１の透過光における出射角度範囲が相対的に広い第２方向と一致するのに対し、短軸方向が、液晶パネル１１の透過光における出射角度範囲が相対的に狭い第１方向と一致する、という特定の指向性をもった姿勢（配置）に概ね揃えられている。異方性光拡散粒子４３ｂ２は、その周囲に充填された透光性樹脂層４３ｂ１によって上記した姿勢に保持されている。なお、透光性樹脂層４３ｂ１中に存在する多数の異方性光拡散粒子４３ｂ２の全てが上記のような姿勢と完全に一致した姿勢をとるとは限らず、長軸方向が第２方向に対して多少傾いた姿勢となったり、短軸方向が第１方向に対して多少傾いた姿勢となるものが多少含まれていても構わない。多数の異方性光拡散粒子４３ｂ２は、上記のような姿勢に配向されているものの、透光性樹脂層４３ｂ１中における三次元的な配置、つまりＸ軸方向、Ｙ軸方向及びＺ軸方向についての配置（配列間隔なども含む）に関しては、ランダム（不規則）なものとされており、液晶パネル１１が有する表示画素ＰＸのような周期性を有さない、非周期性構造物であると言える。

　第２光拡散シート４３の製造に際しては、既述した通り液体状態とした透光性樹脂層４３ｂ１中に多数の異方性光拡散粒子４３ｂ２を分散配合して混合液体を作成し、その混合液体を基材４３ａにおける出光側板面４３ａ１に対して塗布すると、長手状をなす異方性光拡散粒子４３ｂ２は、塗布に伴って作用する剪断力によって長軸方向が塗布方向に沿うよう自動的に配向（向き、姿勢）が整えられる（図８から図１１を参照）。従って、この塗布方向を第２方向（Ｙ軸方向）と一致させることで、異方性光拡散粒子４３ｂ２をその長軸方向が液晶パネル１１の透過光における出射角度範囲が相対的に広い第２方向と一致するのに対し、短軸方向が液晶パネル１１の透過光における出射角度範囲が相対的に狭い第１方向と一致するよう容易に配向させることができる。このとき、異方性光拡散粒子４３ｂ２は、先細り状をなすとともに長軸方向に沿って切断した断面形状が楕円形状をなし且つ短軸方向に沿って切断した断面形状が真円形状をなしていることから、塗布に伴ってよりスムーズに配向が整えられるようになっている。基材４３ａに塗布した液体が固化すると、透光性樹脂層４３ｂ１が基材４３ａの出光側板面４３ａ１上に積層形成されるとともに、そこに含有される多数の異方性光拡散粒子４３ｂ２が、長軸方向が第２方向に沿い且つ短軸方向が第１方向に沿う姿勢に配向された状態に保持される。

　このような構成の第２光拡散シート４３によれば、第２プリズムシート４１側（導光板１９側）から基材４３ａを透過した光は、異方性光拡散部４３ｂに入射すると、上記のような形状及び配向とされる異方性光拡散粒子４３ｂ２に対して当たることになる。異方性光拡散粒子４３ｂ２に当たった光は、拡散されつつ表側へと出射されるのであるが、その拡散光量は、図８，図１０及び図１１に示すように、異方性光拡散粒子４３ｂ２の短軸方向（第１方向）については相対的に多くなるのに対して、異方性光拡散粒子４３ｂ２の長軸方向（第２方向）については相対的に少なくなっている。これにより、本実施形態に係る異方性光拡散部４３ｂは、異方性光拡散粒子４３ｂ２の短軸方向である第１方向が光により強い光拡散作用を付与する強光拡散方向とされるのに対し、異方性光拡散粒子４３ｂ２の長軸方向である第２方向が光に付与する光拡散作用が弱い弱光拡散方向とされており、光拡散異方性を有している。この異方性光拡散部４３ｂは、強光拡散方向が、液晶パネル１１の透過光における出射角度範囲が相対的に狭い第１方向（表示画素ＰＸの短辺方向）と一致するのに対し、弱光拡散方向が、液晶パネル１１の透過光における出射角度範囲が相対的に広い第２方向（表示画素ＰＸの長辺方向）と一致することになる。従って、異方性光拡散部４３ｂにより異方性光拡散作用が付与された光が液晶パネル１１に供給されると、液晶パネル１１の各表示画素ＰＸに対して供給される光の入射角度範囲が第１方向については相対的に広く、第２方向については相対的に狭くなっているから、液晶パネル１１の各表示画素ＰＸを透過して表示面ＤＳから表側へ向けて出射する光は、第１方向及び第２方向について出射角度範囲がほぼ同等になり、出射光が概ね等方的なものとなる。これにより、液晶パネル１１に係る視野角が等方化されるので、例えば、使用者が液晶表示装置１０を縦向きとして表示面ＤＳの画像を見た場合と、液晶表示装置１０を横向きとして表示面ＤＳの画像を見た場合とで、視野角が同等になる。以上により、液晶パネル１１の表示面ＤＳに表示される画像に係る表示品位を高いものとすることができるのである。

　しかも、異方性光拡散部４３ｂを構成する多数の異方性光拡散粒子４３ｂ２は、上記のような姿勢に配向されつつも透光性樹脂層４３ｂ１中においてランダムに配置されているので、出射光をランダムに拡散することができて出射光の指向性をより好適に緩和することができる。それに加えて、ランダムに配置された異方性光拡散粒子４３ｂ２は、非周期性構造物となっているので、出射光が供給される液晶パネル１１の表示画素ＰＸの配列（図３及び図４を参照）との間に干渉が生じ難くなっており、それにより液晶パネル１１にモアレと呼ばれる干渉縞が生じるのが抑制されている。

　ここで、本実施形態のように第２光拡散シート４３を含む光学シート２０（図１０及び図１１を参照）を用いた場合と、本実施形態のような第２光拡散シート４３を含まない光学シート（図示せず）を用いた場合との比較実験について説明する。この比較実験では、本実施形態に係る第２光拡散シート４３を含む光学シート２０を備えたバックライト装置１２及び液晶表示装置１０を実施例とし、第２光拡散シート４３に代えて上記した第１光拡散シート４２を用いた光学シートを備えたバックライト装置及び液晶表示装置を比較例とした上で、それぞれのバックライト装置からの出射光の輝度を測定するとともに、それぞれのバックライト装置からの光を液晶パネル１１に照射し、その液晶パネル１１からの出射光の輝度を測定しており、その測定結果を図１２から図１５に示す。詳しくは、比較例に係るバックライト装置は、上記した２枚のプリズムシート４０，４１を、２枚の第１光拡散シート（等方性光拡散シート）４２により表裏から挟み込んだ構成の光学シートを備えている点を除いては、上記した実施形態に記載したものと同様の構成である。また、比較例及び実施例において用いられる液晶パネル１１は、同じものであり、その構成は、上記した実施形態に記載した通りである。測定結果を示す図面について説明すると、図１２は、比較例に係るバックライト装置からの出射光の輝度分布を、図１３は、比較例に係る液晶表示装置の液晶パネル１１からの出射光の輝度分布を、図１４は、実施例に係るバックライト装置１２からの出射光の輝度分布を、図１５は、実施例に係る液晶表示装置１０の液晶パネル１１からの出射光の輝度分布を、それぞれ表している。図１２及び図１４では、縦軸を各バックライト装置からの出射光の相対輝度とし、横軸を正面方向に対する角度（単位は「度」）としている。また、図１３及び図１５では、縦軸を各液晶パネル１１からの出射光の相対輝度とし、横軸を正面方向に対する角度（単位は「度」）としている。図１２から図１５における縦軸の相対輝度は、正面方向の輝度値を基準（１．０）とした相対値である。図１２から図１５において実線で示されるグラフは、第１方向（Ｘ軸方向）に沿って出射される出射光の輝度分布を表すのに対し、破線で示されるグラフは、第２方向（Ｙ軸方向）に沿って出射される出射光の輝度分布を表している。

　比較実験の実験結果について説明する。まず、比較例に関して説明すると、図１２に示されるグラフから、比較例に係るバックライト装置は、出射光の出射角度範囲が第１方向及び第２方向についてほぼ同等とされていて、等方的な出射角度分布を有していることが分かる。これは、比較例のように等方性光拡散シートである２枚の第１光拡散シート４２の間に２枚のプリズムシート４０，４１を挟み込む構成の光学シートを用いることで、バックライト装置の輝度分布が等方的なものとなることを裏付けている。そして、図１４に示されるグラフから、比較例に係る液晶表示装置は、液晶パネル１１を透過した出射光の出射角度範囲が第１方向については相対的に狭くなるのに対し、第２方向については相対的に広くなっていて、出射角度分布に異方性を有していることが分かる。これは、比較例のようにバックライト装置における出射光の出射角度分布が等方性を有するものであっても、液晶パネル１１に備えられる各表示画素ＰＸにおける短辺方向が第１方向と一致し且つ長辺方向が第２方向と一致する構成であるため、液晶表示装置の視野角が、液晶パネル１１の出射角度分布と同じ異方性を有する結果となっている。

　続いて、実施例に関して説明すると、図１３に示されるグラフから、実施例に係るバックライト装置１２は、出射光の出射角度範囲が第１方向については相対的に広いものの、第２方向については相対的に狭くなるものとされていて、出射角度分布が液晶パネル１１に係る出射角度分布とは逆の異方性を有していることが分かる。これは、実施例のように異方性光拡散シートである第２光拡散シート４３が最も液晶パネル１１の近くに配される構成の光学シート２０を用いることで、バックライト装置１２の輝度分布が異方性を有するものとなることを裏付けている。そして、図１５に示されるグラフから、比較例に係る液晶表示装置は、出射光の出射角度範囲が第１方向及び第２方向についてほぼ同等とされていて、等方的な出射角度分布を有していることが分かる。これは、液晶パネル１１が、各表示画素ＰＸにおける短辺方向が第１方向と一致し且つ長辺方向が第２方向と一致する構成であることに起因して、その透過光の出射角度分布に異方性を有していても、バックライト装置１２に備えられる第２光拡散シート４３に係る出射角度分布が、液晶パネル１１に係る出射角度分布とは逆の異方性を有する関係とされることで、第１方向及び第２方向についての出射角度範囲の広狭（大小）が相殺されることになり、結果として液晶表示装置１０の視野角が等方化されることを裏付けている。

　以上説明したように本実施形態の液晶表示装置（表示装置）１０は、画像を表示する表示面ＤＳを有するものであって、表示面ＤＳに沿う第１方向については出射光の出射角度範囲が相対的に狭いものの、表示面ＤＳに沿い且つ第１方向と直交する第２方向については出射光の出射角度範囲が相対的に広くなる形で、出射光の出射角度分布に異方性を有する液晶パネル（異方性表示素子）１１と、液晶パネル１１に対して表示面ＤＳ側またはその反対側に重なる形で配されるものであって、第１方向については出射光の出射角度範囲が相対的に広くなるのに対し、第２方向については出射光の出射角度範囲が相対的に狭くなるよう出射光の出射角度分布に異方性を有する異方性光学部材である第２光拡散シート４３と、を備える。

　このようにすれば、液晶パネル１１に対して異方性光学部材である第２光拡散シート４３が表示面ＤＳ側とは反対側に重なる形で配されていた場合には、異方性光学部材である第２光拡散シート４３からの出射光が液晶パネル１１を透過することで表示面ＤＳに画像が表示されるのに対し、液晶パネル１１に対して異方性光学部材である第２光拡散シート４３が表示面ＤＳ側に重なる形で配されていた場合には、液晶パネル１１からの出射光が異方性光学部材である第２光拡散シート４３を透過することで表示面ＤＳに画像が表示される。ここで、液晶パネル１１は、表示面ＤＳに沿う第１方向については出射光の出射角度範囲が相対的に狭いものの、表示面ＤＳに沿い且つ第１方向と直交する第２方向については出射光の出射角度範囲が相対的に広くなるよう出射光の出射角度分布に異方性を有しているため、表示面ＤＳに表示される画像に係る視野角に、液晶パネル１１が有する出射角度分布と同じ異方性が生じることが懸念される。その点、異方性光学部材である第２光拡散シート４３は、液晶パネル１１において出射角度範囲が相対的に狭い第１方向については出射光の出射角度範囲が相対的に広くなるのに対し、液晶パネル１１において出射角度範囲が相対的に広い第２方向については出射光の出射角度範囲が相対的に狭くなるよう出射光の出射角度分布に異方性を有しているから、液晶パネル１１の表示面ＤＳに表示される画像に係る視野角が等方化されるようになっている。これにより、表示面ＤＳに表示される画像の表示品位を高いものとすることができる。

　また、異方性光学部材には、光を拡散させつつ出射させるものであって、第１方向については拡散光量が相対的に多くなるのに対し、第２方向については拡散光量が相対的に少なくなるよう光拡散異方性を有する第２光拡散シート（異方性光拡散部材）４３が少なくとも含まれている。このようにすれば、光拡散異方性を有する第２光拡散シート４３からの出射光は、液晶パネル１１において出射角度範囲が相対的に狭い第１方向については拡散光量が相対的に多くなることで出射角度範囲が相対的に広くなるのに対し、液晶パネル１１において出射角度範囲が相対的に広い第２方向については拡散光量が相対的に少なくなることで出射角度範囲が相対的に狭くなるような出射角度分布を有していることから、液晶パネル１１の表示面ＤＳに表示される画像に係る視野角が等方化される。

　また、第２光拡散シート４３は、長手状をなすとともにその長軸方向が第２方向に沿い且つ短軸方向が第１方向に沿う形で配される異方性光拡散粒子４３ｂ２を有している。このようにすれば、異方性光拡散粒子４３ｂ２は、その長軸方向については光の拡散度合いが相対的に低いものの、短軸方向については光を光の拡散度合いが相対的に高いものとされる。従って、第２光拡散シート４３が、長軸方向が第２方向に沿い且つ短軸方向が第１方向に沿う形で配される異方性光拡散粒子４３ｂ２を有することで、液晶パネル１１において出射角度範囲が相対的に狭い第１方向については拡散光量が相対的に多くなるのに対し、液晶パネル１１において出射角度範囲が相対的に広い第２方向については拡散光量が相対的に少なくなる。これにより、液晶パネル１１の表示面ＤＳに表示される画像に係る視野角が等方化される。

　また、第２光拡散シート４３は、透光性を有する基材４３ａと、基材４３ａに対して積層されるとともに異方性光拡散粒子４３ｂ２が多数分散配合される透光性樹脂層４３ｂ１とを有しており、異方性光拡散粒子４３ｂ２は、透光性樹脂層４３ｂ１中において長軸方向が第２方向に沿い且つ短軸方向が第１方向に沿うよう配向されている。このようにすれば、第２光拡散シート４３を透過する光は、透光性樹脂層４３ｂ１中に多数分散配合されて長軸方向が第２方向に沿い且つ短軸方向が第１方向に沿うよう配向された異方性光拡散粒子４３ｂ２によって第１方向については拡散光量が多くなり、第２方向については拡散光量が少なくなるよう拡散される。しかも、第２光拡散シート４３の製造に際して、例えば基材４３ａに対して異方性光拡散粒子４３ｂ２を多数分散配合した液体状の透光性樹脂層４３ｂ１の材料を塗布し固化させることで透光性樹脂層４３ｂ１を積層形成すれば、塗布に伴って異方性光拡散粒子４３ｂ２の長軸方向が塗布方向に沿うように揃えられるので、異方性光拡散粒子４３ｂ２を容易に配向させることができる。

　また、異方性光拡散粒子４３ｂ２は、長軸方向について中央側から両端側に向けてそれぞれ先細り状をなすよう形成されている。このようにすれば、仮に異方性光拡散粒子４３ｂ２が長軸方向について全長にわたって一定の太さとされた場合に比べると、第２光拡散シート４３の製造に際して、例えば基材４３ａに対して異方性光拡散粒子４３ｂ２を多数分散配合した液体状の透光性樹脂層４３ｂ１の材料を塗布し固化させることで透光性樹脂層４３ｂ１を積層形成した場合に、塗布に伴って異方性光拡散粒子４３ｂ２の長軸方向をよりスムーズに塗布方向に沿うように揃えることができる。これにより、透光性樹脂層４３ｂ１中における多数の異方性光拡散粒子４３ｂ２の配向状態をより適切なものとすることができる。

　また、異方性光拡散粒子４３ｂ２は、長軸方向に沿って切断した断面形状が楕円形状をなしている。このようにすれば、異方性光拡散粒子４３ｂ２における長軸方向についての両端部が丸められた形状となるので、第２光拡散シート４３の製造に際して、例えば基材４３ａに対して異方性光拡散粒子４３ｂ２を多数分散配合した液体状の透光性樹脂層４３ｂ１の材料を塗布し固化させることで透光性樹脂層４３ｂ１を積層形成した場合に、塗布に伴って異方性光拡散粒子４３ｂ２が配向される過程で引っ掛かりが生じ難くなる。これにより、異方性光拡散粒子４３ｂ２の長軸方向を一層スムーズに塗布方向に沿うように揃えることができ、透光性樹脂層４３ｂ１中における多数の異方性光拡散粒子４３ｂ２の配向状態を一層適切なものとすることができる。

　また、異方性光拡散粒子４３ｂ２は、短軸方向に沿って切断した断面形状が円形状をなすよう形成されている。このようにすれば、仮に異方性光拡散粒子４３ｂ２が短軸方向に沿って切断した断面形状が角形状とされた場合に比べると、第２光拡散シート４３の製造に際して、例えば基材４３ａに対して異方性光拡散粒子４３ｂ２を多数分散配合した液体状の透光性樹脂層４３ｂ１の材料を塗布し固化させることで透光性樹脂層４３ｂ１を積層形成した場合に、塗布に伴って異方性光拡散粒子４３ｂ２が配向される過程で引っ掛かりが生じ難くなる。これにより、塗布に伴って異方性光拡散粒子４３ｂ２の長軸方向をよりスムーズに塗布方向に沿うように揃えることができ、透光性樹脂層４３ｂ１中における多数の異方性光拡散粒子４３ｂ２の配向状態をより適切なものとすることができる。

　また、異方性光学部材に含まれる第２光拡散シート４３は、液晶パネル１１に対して表示面ＤＳ側とは反対側に重なる形で配され、さらには第２光拡散シート４３に対して重なる形で配されるとともに光を透過する他の光学部材として第１プリズムシート４０、第２プリズムシート４１及び第１光拡散シート４２が備えられており、第２光拡散シート４３は、他の光学部材である第１プリズムシート４０、第２プリズムシート４１及び第１光拡散シート４２に比べて液晶パネル１１の近くに配されている。このようにすれば、他の光学部材である第１プリズムシート４０、第２プリズムシート４１及び第１光拡散シート４２及び異方性光学部材に含まれる第２光拡散シート４３を順次に透過した光が、液晶パネル１１に供給されるようになっている。つまり、液晶パネル１１に供給される光は、異方性光学部材に含まれる第２光拡散シート４３の出射光となっているから、液晶パネル１１の表示面ＤＳに表示される画像に係る視野角がより好適に等方化され、画像の表示品位が一層優れたものとなる。また、第２光拡散シート４３が液晶パネル１１に対して表示面ＤＳ側とは反対側に重なる形で配されているから、当該液晶表示装置１０の使用者は、表示面ＤＳに表示された画像を直接的に見ることができ、画像の表示品位がより一層優れたものとなる。

　また、異方性光学部材である第２光拡散シート４３は、液晶パネル１１に対して表示面ＤＳ側とは反対側に重なる形で配されており、ＬＥＤ（光源）１７と、異方性光学部材である第２光拡散シート４３に対して液晶パネル１１側とは反対側に配されるとともにＬＥＤ１７からの光を導光する導光板１９であって、端面にＬＥＤ１７からの光が入射される光入射面１９ｂを有するとともに、異方性光学部材である第２光拡散シート４３側を向いた板面に光を出射する光出射面１９ａを有する導光板１９と、を備える。このようにすれば、ＬＥＤ１７から発せられた光は、導光板１９の光入射面１９ｂに入射して導光板１９内を伝播された後に、光出射面１９ａから出射される。光出射面１９ａから出射された光は、異方性光学部材である第２光拡散シート４３に供給され、異方性光学部材である第２光拡散シート４３から液晶パネル１１に供給される。この導光板１９により、異方性光学部材である第２光拡散シート４３に供給される光にムラが生じ難くなるので、異方性光学部材である第２光拡散シート４３の光学性能を良好に発揮させることができる。

　また、液晶パネル１１には、表示面ＤＳに沿って複数ずつ行列状に並列配置されるとともに、短辺方向が第１方向と一致し且つ長辺方向が第２方向と一致する平面形状を有する表示画素ＰＸが形成されている。このようにすれば、液晶パネル１１において表示面ＤＳに沿って複数ずつ行列状に並列配置された表示画素ＰＸから光が出射することで、表示面ＤＳに画像を表示させることができる。この表示画素ＰＸは、短辺方向が第１方向と一致し且つ長辺方向が第２方向と一致する平面形状を有しているため、液晶パネル１１の出射光は、第１方向については出射角度範囲が相対的に狭いものの、第２方向については出射角度範囲が相対的に広くなっている。これに対し、液晶パネル１１は、第１方向については出射角度範囲が相対的に広くなるのに対し、第２方向については出射角度範囲が相対的に狭くなるよう出射光の出射角度分布を有していることから、液晶パネル１１の表示面ＤＳに表示される画像に係る視野角が等方化される。これにより、表示面ＤＳに表示される画像の表示品位を高いものとすることができる。

　また、異方性表示素子は、一対の基板１１ａ，１１ｂ間に液晶層（液晶）１１ｃを封入してなる液晶パネル１１とされる。このようにすれば、このような表示装置は液晶表示装置１０として、種々の用途、例えばスマートフォンやタブレット型ノートパソコンのディスプレイ等に適用できる。

　＜実施形態２＞
　本発明の実施形態２を図１６または図１７によって説明する。この実施形態２では、光学シート１２０の構成を変更したものを示す。なお、上記した実施形態１と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。

　本実施形態に係る光学シート１２０は、図１６及び図１７に示すように、上記した実施形態１に記載したものと同様の構成の第２光拡散シート（異方性光拡散シート）１４３と、第２光拡散シート１４３と導光板１１９との間に介在する形で配されるプリズムシート（異方性集光部材）４４との２枚から構成される。本実施形態では、第２光拡散シート１４３に関する詳しい説明は割愛する。

　プリズムシート４４は、シート状をなす基材４４ａと、基材４４ａの表裏両板面のうちの裏側、つまり導光板１１９側（液晶パネル側とは反対側）の板面に形成されたプリズム部（異方性集光部）４４ｂとから構成される。つまり、本実施形態に係るプリズムシート４４は、上記した実施形態１に記載した第１プリズムシート４０及び第２プリズムシート４１（図１０及び図１１を参照）とは、基材４４ａに対するプリズム部４４ｂの配置が表裏逆になっている点で異なっている。基材４４ａは、ほぼ透明な合成樹脂製とされており、その裏側（プリズム部４４ｂ側）の板面（入光側板面）に導光板１１９からの出射光が入射されるようになっている。プリズム部４４ｂは、ほぼ透明な合成樹脂製とされており、基材４４ａにおける裏側の板面からＺ軸方向に沿って裏側に向けて突出する多数の単位プリズム４４ｂ１からなるものとされる。この単位プリズム４４ｂ１は、第２方向（Ｙ軸方向）に沿って切断した断面形状が略山形をなすとともに第１方向（Ｘ軸方向）に沿って直線的に延在しており、基材４４ａの板面において第２方向に沿って多数本が並列配置されている。単位プリズム４４ｂ１は、断面形状がほぼ二等辺三角形状をなしており、一対の斜面を有するとともにその頂角が例えばほぼ直角とされる。第２方向に沿って並列した多数本の単位プリズム４４ｂ１は、頂角、底辺の幅寸法及び高さ寸法が全てほぼ同一とされており、隣り合う単位プリズム４４ｂ１間の配列間隔もほぼ一定で等間隔に配列されている。このような構成のプリズムシート４４におけるプリズム部４４ｂに導光板１１９側から光が入射すると、プリズム部４４ｂをなす単位プリズム４４ｂ１内に入射した光は、単位プリズム４４ｂ１の各斜面に対する入射角が臨界角を超えていれば各斜面にて全反射されて導光板１１９側に戻される（再帰反射される）のに対し、入射角が臨界角を超えなければ各斜面にて正面方向（基材４４ａの板面に対する法線方向）に向けて立ち上がるよう屈折されつつ出射される。

　ここで、導光板１１９内を伝播する光や光出射面１１９ａから出射する光は、ＬＥＤから導光板１１９に向かう方向（図１７ではＹ軸方向に沿う右側）に進行するものが多くなっていることから、そのような光をプリズム部４４ｂによって正面方向に向けて効率的に立ち上げることで、光学シート１２０から液晶パネルに供給される光の正面輝度を向上させることが可能とされている。上記のような集光作用は、単位プリズム４４ｂ１に対して第２方向（ＬＥＤと導光板１１９との並び方向）に沿って入射する光には作用するものの、第２方向と直交する第１方向に沿って入射する光には殆ど作用することないものとされる。従って、本実施形態に係るプリズム部４４ｂは、多数本の単位プリズム４４ｂ１の並び方向である第２方向が光に集光作用を付与する集光方向とされるのに対し、各単位プリズム４４ｂ１の延在方向である第１方向が光に集光作用を殆ど付与しない非集光方向とされている。以上のようにプリズム部４４ｂは、周期性構造物であるとともに、特定の方向について選択的に集光する性質、つまり集光異方性を有している。そして、このプリズムシート４４は、非集光方向である第１方向について出射光の出射角度範囲が相対的に広くなるのに対し、集光方向である第２方向について出射光の出射角度範囲が相対的に狭くなるよう、出射光の出射角度分布に異方性を有している。その上で、上記したプリズムシート４４と図示しない液晶パネルとの間には、プリズムシート４４と同様の出射角度分布を有する第２光拡散シート１４３が介在する形で配されている。従って、プリズムシート４４のプリズム部４４ｂにより異方性集光作用が付与された光は、第２光拡散シート１４３の異方性光拡散部１４３ｂによりさらに異方性光拡散作用が付与されることで、第１方向について出光角度範囲がより広くなるのに対して第２方向について出光角度範囲がより狭くなった状態で液晶パネルに供給されることになる。これにより、液晶パネルの各表示画素（図３及び図４を参照）に対して供給される光の入射角度範囲が第１方向についてはより広く、第２方向についてはより狭くなるから、液晶パネルの各表示画素を透過して表示面から表側へ向けて出射する光は、第１方向及び第２方向について出射角度範囲がより同等になり易くなり、出射光がより等方的なものとなる。これにより、液晶パネルに係る視野角が等方化されるので、例えば、使用者が液晶表示装置を縦向きとして表示面の画像を見た場合と、液晶表示装置を横向きとして表示面の画像を見た場合とで、視野角が同等になる。以上により、液晶パネルの表示面に表示される画像に係る表示品位を高いものとすることができるのである。

　以上説明したように本実施形態によれば、異方性光学部材には、光を集光させつつ出射させるものであって、第１方向については出射光に集光作用を付与しないものの、第２方向については出射光に集光作用を付与するよう集光異方性を有するプリズムシート（異方性集光部材）４４が少なくとも含まれている。このようにすれば、集光異方性を有するプリズムシート４４からの出射光は、液晶パネルにおいて出射角度範囲が相対的に狭い第１方向については集光作用が付与されないことで出射角度範囲が相対的に広くなるのに対し、液晶パネルにおいて出射角度範囲が相対的に広い第２方向については集光作用が付与されることで出射角度範囲が相対的に狭くなるような出射角度分布を有していることから、液晶パネルの表示面に表示される画像に係る視野角が等方化される。

　＜実施形態３＞
　本発明の実施形態３を図１８または図１９によって説明する。この実施形態３では、上記した実施形態２に記載された第２光拡散シートに代えて第１光拡散シート２４２を用いた場合を示す。なお、上記した実施形態１，２と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。

　本実施形態に係る光学シート２２０は、図１８及び図１９に示すように、上記した実施形態２に記載したものと同様の構成の第１光拡散シート（等方性光拡散シート）２４２と、第１光拡散シート２４２と導光板２１９との間に介在する形で配されるとともに上記した実施形態２に記載したものと同様の構成のプリズムシート２４４との２枚から構成される。つまり、本実施形態に係る光学シート２２０が、出射角度分布が等方的な第１光拡散シート２４２と、出射角度分布に異方性を有するプリズムシート２４４とから構成されている点で、共に出射角度分布に異方性を有する第２光拡散シート１４３とプリズムシート４４とを併用した実施形態２（図１６及び図１７を参照）とは構成が異なっている。なお、本実施形態では、第１光拡散シート２４２及びプリズムシート２４４に関する詳しい説明は割愛する。

　このような構成の光学シート２２０によれば、プリズムシート２４４のプリズム部２４４ｂにより異方性集光作用が付与された光は、第１光拡散シート２４２により等方的に拡散されるものの、第１光拡散シート２４２からの出射光における出射角度分布は、プリズムシート２４４に係る出射角度分布と同様の異方性を有している。従って、第１光拡散シート２４２からの出射光が液晶パネルに供給されると、液晶パネルの各表示画素（図３及び図４を参照）に対して供給される光の入射角度範囲が第１方向については相対的に広く、第２方向については相対的に狭くなるので、液晶パネルの各表示画素を透過して表示面から表側へ向けて出射する光は、第１方向及び第２方向について出射角度範囲がほぼ同等になり、出射光が概ね等方的なものとなる。これにより、液晶パネルに係る視野角が等方化されるので、例えば、使用者が液晶表示装置を縦向きとして表示面の画像を見た場合と、液晶表示装置を横向きとして表示面の画像を見た場合とで、視野角が同等になる。以上により、液晶パネルの表示面に表示される画像に係る表示品位を高いものとすることができる。このように、本実施形態は、上記した実施形態２に比べると、液晶パネルに供給される光における出射角度分布の異方性が軽度なものとなっているので、液晶パネルにおける出射角度分布の異方性の程度が軽度な場合に好適となっている。

　＜実施形態４＞
　本発明の実施形態４を図２０または図２１によって説明する。この実施形態４では、バックライト装置３１２を直下型とした場合を示す。なお、上記した実施形態１と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。

　本実施形態に係るバックライト装置３１２は、図２０及び図２１に示すように、光源であるＬＥＤ３１７が光学シート３２０の直下位置に配されるとともに、その発光面３１７ａが光学シート３２０の板面に対して対向する形で配されている。詳しくは、バックライト装置３１２は、光学シート３２０の板面に並行する板面を有する底板３２２ａが少なくとも備えられるシャーシ３２２と、シャーシ３２２の底板３２２ａにおける表側の板面上に配されるＬＥＤ基板３１８と、ＬＥＤ基板３１８における表側の板面に実装されたＬＥＤ３１７と、ＬＥＤ基板３１８の表側の板面上に配される反射シート４５と、上記した実施形態１と同様の構成の光学シート３２０とから構成される。ＬＥＤ基板３１８は、底板３２２ａの板面（第１方向及び第２方向）に沿って延在する板状をなしている。ＬＥＤ３１７は、ＬＥＤ基板３１８の板面上において第１方向及び第２方向に沿って複数ずつ所定の間隔を空ける形で行列状に並列配置されている。ＬＥＤ３１７は、ＬＥＤ基板３１８に対する実装面とは反対側（表側）の面が発光面３１７ａとなる、いわゆる頂面発光型とされている。

　ＬＥＤ基板３１８が有する各ＬＥＤ３１７の発光面３１７ａから発せられた光は、発光面３１７ａと対向する光学シート３２０（第２光拡散シート３４３を含む）の板面に向けて照射された後、光学シート３２０を介して液晶パネルへと供給される。従って、上記した実施形態１のように導光板１９（図１０及び図１１を参照）を用いた場合に比べると、光の利用効率が高いものとなるので、高輝度化や低消費電力化などを図る上で好適となる。

　以上説明したように本実施形態によれば、異方性光学部材である第２光拡散シート３４３は、液晶パネルに対して表示面側とは反対側に重なる形で配されるとともに表示面に沿う板面を有するシート状をなしており、光を発する発光面３１７ａを有するとともに発光面３１７ａが異方性光学部材である第２光拡散シート３４３の板面に対して対向する形で配されるＬＥＤ３１７を備える。このようにすれば、ＬＥＤ３１７の発光面３１７ａから発せられた光は、発光面３１７ａと対向する異方性光学部材である第２光拡散シート３４３の板面に向けて照射される。異方性光学部材である第２光拡散シート３４３に照射された光は、異方性光学部材である第２光拡散シート３４３から液晶パネルに供給される。仮に、ＬＥＤ３１７と異方性光学部材である第２光拡散シート３４３との間に導光板を介在させた場合に比べると、光の利用効率が高いものとなるので、高輝度化や低消費電力化などを図る上で好適となる。

　＜実施形態５＞
　本発明の実施形態５を図２２から図２４によって説明する。この実施形態５では、上記した実施形態１から、第２光拡散シート４４３の構成を変更したものを示す。なお、上記した実施形態１と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。

　本実施形態に係る第２光拡散シート４４３は、図２２に示すように、透光性を有するシート状をなす基材４４３ａと、基材４４３ａの板面から突出する複数の突条部４６からなる異方性光拡散部４４３ｂとから構成されている。このうち、基材４４３ａに関しては上記した実施形態１と同様の構成であるため、詳しい説明は割愛する。

　異方性光拡散部４４３ｂは、図２２及び図２３に示すように、基材４４３ａにおける表側、つまり液晶パネル側の出光側板面４４３ａ１に一体的に設けられている。異方性光拡散部４４３ｂは、光硬化性樹脂材料の一種であるほぼ透明な紫外線硬化性樹脂材料からなる。この紫外線硬化性樹脂材料は、例えばアクリル樹脂などのほぼ透明な樹脂材料を主原料としていて、紫外線（ＵＶ光）によって硬化する（粘性が高まる、増粘する）性質を有するものであり、その屈折率が空気よりも大きなものとされている。第２光拡散シート４４３の製造に際しては、例えば未硬化の紫外線硬化性樹脂材料を成形用の型内に充填するとともに、その型の開口端に基材４４３ａを宛うことで、未硬化の紫外線硬化性樹脂材料を出光側板面４４３ａ１に接する形で配し、その状態で基材４４３ａを介して紫外線硬化性樹脂材料に対して紫外線を照射することで、紫外線硬化性樹脂材料を硬化させて異方性光拡散部４４３ｂを形成することができる。

　異方性光拡散部４４３ｂは、図２２及び図２３に示すように、基材４４３ａの出光側板面４４３ａ１からＺ軸方向、つまり基材４４３ａの板面と直交する方向に沿って表側（液晶パネル側）に向けて突出する多数本の突条部４６により構成されている。突条部４６は、図２２から図２４に示すように、Ｙ軸方向（第２方向）に沿って切断した断面形状が略山形をなすとともにＸ軸方向（第１方向）に沿って延在しつつ蛇行しており、出光側板面４４３ａ１においてＹ軸方向に沿って多数本が並列配置されている。各突条部４６は、断面形状が概ね二等辺三角形状をなしており、頂部を挟んで一対の斜面４６ａを有している。突条部４６は、頂角が鋭角とされており、各斜面４６ａがＹ軸方向及びＺ軸方向に対して傾斜状をなすとともにその傾斜角度（頂角）がＸ軸方向についての位置によって変動している。つまり、突条部４６の各斜面４６ａは、全体としては概ねＹ軸方向に沿って斜め表側を向きつつも、うねった形状となっていて不定形の曲面となっている。さらに詳しくは、突条部４６は、蛇行形状とされることで、斜面４６ａの傾斜角度の他にも、底辺の幅寸法、高さ寸法（Ｚ軸方向についての頂部の位置）、Ｙ軸方向についての頂部の位置などがＸ軸方向の位置によってランダムに変動している。しかも、Ｙ軸方向に沿って並列した多数本の突条部４６は、隣り合うもの同士が殆ど並行することがなく、ランダムに蛇行している。なお、図２３は、第２光拡散シート４４３における突条部４６の配列を概略的に表したものである。

　このような構成の突条部４６に基材４４３ａから光が入射すると、図２４に示すように、突条部４６内を透過した光は、斜面４６ａと外部の空気層との界面にて屈折されることで、斜面４６ａの曲面形状（うねった形状）に応じた角度付けがなされつつ出射される。このとき、斜面４６ａからの出射光は、概ねＹ軸方向（第２方向）に沿って多くが出射されるものの、Ｘ軸方向（第１方向）の位置に応じて出射方向が細かに変動されることになる。これにより、突条部４６からＹ軸方向に沿って出射される光が適切に拡散されるようになっている。一方、突条部４６からＸ軸方向に沿って出射される出射光量は、Ｙ軸方向に沿って出射される出射光量よりも相対的に少なくなっている。従って、本実施形態に係る異方性光拡散部４４３ｂは、多数本の突条部４６の並び方向であるＹ軸方向が光により強い光拡散作用を付与する強光拡散方向とされるのに対し、各突条部４６の延在方向であるＸ軸方向が光に付与する光拡散作用が弱い弱光拡散方向とされており、光拡散異方性を有している。つまり、本実施形態に係る第２光拡散シート４４３は、出射光の出射角度分布が、上記した実施形態１に係る第２光拡散シート４３（図８から図１１を参照）と同様の異方性を有している、と言える。この異方性光拡散部４４３ｂは、強光拡散方向が、液晶パネルの透過光における出射角度範囲が相対的に狭い第１方向（表示画素の短辺方向）と一致するのに対し、弱光拡散方向が、液晶パネルの透過光における出射角度範囲が相対的に広い第２方向（表示画素の長辺方向）と一致することになる。従って、異方性光拡散部４４３ｂにより異方性光拡散作用が付与された光が液晶パネルに供給されると、液晶パネルの各表示画素に対して供給される光の入射角度範囲が第１方向については相対的に広く、第２方向については相対的に狭くなっているから、液晶パネルの各表示画素を透過して表示面から表側へ向けて出射する光は、第１方向及び第２方向について出射角度範囲がほぼ同等になり、出射光が概ね等方的なものとなる。これにより、液晶パネルに係る視野角が等方化されるので、例えば、使用者が液晶表示装置を縦向きとして表示面の画像を見た場合と、液晶表示装置を横向きとして表示面の画像を見た場合とで、視野角が同等になる。以上により、液晶パネルの表示面に表示される画像に係る表示品位を高いものとすることができるのである。

　しかも、異方性光拡散部４４３ｂを構成する突条部４６の各斜面４６ａは、Ｘ軸方向の位置によって傾斜角度や向きがランダムに変動しているので、各斜面４６ａからの出射光がランダムに拡散されるようになっており、もって出射光の指向性をより好適に緩和することができる。さらには、異方性光拡散部４４３ｂを構成する多数本の突条部４６は、ランダムに蛇行しているから、各突条部４６からの出射光がそれぞれの蛇行形状に応じてランダムに拡散されるようになっており、もって出射光の指向性をさらに好適に緩和することができる。そして、上記のように異方性光拡散部４４３ｂを構成する個々の突条部４６がＸ軸方向の位置に応じて斜面４６ａの傾斜角度、底辺の幅寸法、高さ寸法などがランダムに変動しているのに加えて、隣り合う突条部４６の蛇行形状がランダムになっていることから、出射光が供給される液晶パネルの表示画素の配列と、突条部４６の配列との間に干渉が生じ難くなっており、それにより液晶パネルにモアレと呼ばれる干渉縞が生じるのが抑制されている。

　以上説明したように本実施形態によれば、第２光拡散シート４４３は、透光性を有するシート状の基材４４３ａと、基材４４３ａにおける板面から突出し、１方向に沿って切断した断面形状が略山形をなすとともに第２方向に沿って延在しつつ蛇行し且つ第１方向に沿って複数並列される突条部４６とを有する。このようにすれば、シート状の基材４４３ａにおける板面から突出する突条部４６は、第１方向に沿って切断した断面形状が略山形をなしているので、斜面からは頂角に応じた角度付けをなされた光が、概ね第１方向に沿って出射される。これにより、突条部４６から第１方向に沿って出射される出射光量が、第２方向に沿って出射される出射光量よりも相対的に多くなる。その上で、突条部４６は、第２方向に沿って延在しつつ蛇行しており、斜面がうねった形状となっているから、該斜面における第２方向についての位置に応じて出射光の出射方向が変動することになる。これにより、突条部４６から概ね第１方向に沿って出射される光が適切に拡散される。以上により、第２光拡散シート４４３に、第１方向については拡散光量が相対的に多くなるのに対し、第２方向については拡散光量が相対的に少なくなるよう拡散異方性を持たせることができるので、液晶パネルの表示面に表示される画像に係る視野角が等方化される。

　また、第１方向に沿って並ぶ複数の突条部４６は、第２方向に沿ってランダムに蛇行するよう形成されている。このようにすれば、各突条部４６における各斜面からの出射光は、各突条部４６の蛇行形状に応じてランダムに拡散される。これにより、液晶パネルの表示面に表示される画像にモアレ（干渉縞）が生じ難くなる。

　また、突条部４６は、幅と高さとの少なくともいずれか一方が第２方向についての位置に応じてランダムに変動するよう形成されている。このようにすれば、突条部４６は、第２方向についての位置に応じて頂角の角度や斜面の向きがランダムに変動することになるので、斜面からの出射光がランダムに拡散される。これにより、液晶パネルの表示面に表示される画像にモアレ（干渉縞）が生じ難くなる。

　＜実施形態６＞
　本発明の実施形態６を図２５によって説明する。この実施形態６では、第２光拡散シート５４３が有する異方性光拡散粒子５４３ｂ２の形状を変更したものを示す。なお、上記した実施形態１と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。

　本実施形態に係る第２光拡散シート５４３は、図２５に示すように、略円柱状をなす異方性光拡散粒子５４３ｂ２を有している。異方性光拡散粒子５４３ｂ２は、長軸方向（Ｙ軸方向、第２方向）に沿って切断した断面形状が長方形状をなすのに対し、短軸方向（Ｘ軸方向、第１方向）に沿って切断した断面形状が真円形状をなしており、長軸方向について全長にわたって径寸法（短軸方向についての寸法）がほぼ一定とされている。このような形状の異方性光拡散粒子５４３ｂ２であっても、その配向を長軸方向が第２方向に沿い且つ短軸方向が第１方向に沿う形とすることで、異方性光拡散部５４３ｂにおける強光拡散方向を、液晶パネルの透過光における出射角度範囲が相対的に狭い第１方向（表示画素の短辺方向）と一致させ、且つ弱光拡散方向を、液晶パネルの透過光における出射角度範囲が相対的に広い第２方向（表示画素の長辺方向）と一致させることができる。これにより、液晶パネルの各表示画素を透過して表示面から表側へ向けて出射する光を等方化することができ、もって表示品位の改善を図ることができる。

　＜実施形態７＞
　本発明の実施形態７を図２６によって説明する。この実施形態７では、第２光拡散シート６４３が有する異方性光拡散粒子６４３ｂ２の形状を変更したものを示す。なお、上記した実施形態１と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。

　本実施形態に係る第２光拡散シート６４３は、図２６に示すように、四角柱状をなす異方性光拡散粒子６４３ｂ２を有している。異方性光拡散粒子６４３ｂ２は、長軸方向（Ｙ軸方向、第２方向）に沿って切断した断面形状が長方形状をなすのに対し、短軸方向（Ｘ軸方向、第１方向）に沿って切断した断面形状が正方形状をなしており、長軸方向について全長にわたって各辺の寸法（短軸方向についての寸法）がほぼ一定とされている。このような形状の異方性光拡散粒子６４３ｂ２であっても、その配向を長軸方向が第２方向に沿い且つ短軸方向が第１方向に沿う形とすることで、異方性光拡散部６４３ｂにおける強光拡散方向を、液晶パネルの透過光における出射角度範囲が相対的に狭い第１方向（表示画素の短辺方向）と一致させ、且つ弱光拡散方向を、液晶パネルの透過光における出射角度範囲が相対的に広い第２方向（表示画素の長辺方向）と一致させることができる。これにより、液晶パネルの各表示画素を透過して表示面から表側へ向けて出射する光を等方化することができ、もって表示品位の改善を図ることができる。

　＜実施形態８＞
　本発明の実施形態８を図２７によって説明する。この実施形態８では、液晶パネルにおける表示画素ＰＸ′の平面形状及び配列を変更したものを示す。なお、上記した実施形態１と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。

　本実施形態に係る液晶パネルは、図２７に示すように、３色の各単位画素ＵＰＸ′が平面に視て横長の長方形状をなしていてその長辺方向がＸ軸方向と一致し且つ短辺方向がＹ軸方向と一致しているのに対し、３色の単位画素ＵＰＸ′からなる表示画素ＰＸ′が平面に視て横長の長方形状をなしていてその長辺方向がＸ軸方向と一致し且つ短辺方向がＹ軸方向と一致する、といった構成を有している。３色の各単位画素ＵＰＸ′は、Ｙ軸方向に沿って繰り返し並列する形で配されることで単位画素ＵＰＸ′群を構成しており、この単位画素ＵＰＸ′群がＸ軸方向に沿って多数並んで配されることで、表示画素ＰＸ′がＸ軸方向及びＹ軸方向について行列状に多数ずつ並列配置されている。このような構成によれば、液晶パネルは、表示画素ＰＸ′の長辺方向に沿うＸ軸方向については透過光の出射角度範囲が相対的に広くなるのに対し、表示画素ＰＸ′の短辺方向に沿うＹ軸方向については透過光の出射角度範囲が相対的に狭くなる、といった形で透過光の出射角度分布に異方性を有するため、Ｙ軸方向が「第１方向」となり、Ｘ軸方向が「第２方向」となる。なお、図２７では、ＣＦ基板におけるカラーフィルタ７１１ｈを構成する各着色部７１１ｈｒ，７１１ｈｇ，７１１ｈｂの配列のみを図示しているが、アレイ基板における画素電極などの平面形状及び配列もカラーフィルタ７１１ｈと同様のものとされる。

　本実施形態に係る液晶パネルを上記した実施形態１から実施形態７と組み合わせる場合には、以下のような構成を採ることができる。すなわち、本実施形態を上記した実施形態１，２，４，６，７と組み合わせる場合には、第２光拡散シートに関して、異方性光拡散粒子をその長軸方向をＹ軸方向と一致させ且つ短軸方向をＸ軸方向と一致させた配向とすればよい。また、本実施形態を上記した実施形態２，３と組み合わせる場合には、プリズムシートに関して、単位プリズムの延在方向をＹ軸方向と一致させ且つ単位プリズムの並列方向をＸ軸方向と一致させる構成とすればよい。また、本実施形態を上記した実施形態５と組み合わせる場合には、第２光拡散シートに関して、突条部の延在方向をＹ軸方向と一致させ且つ突条部の並列方向をＸ軸方向と一致させる構成とすればよい。

　＜他の実施形態＞
　本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
　（１）上記した実施形態１，８の変形例として、図２８に示すように、３色の各単位画素ＵＰＸ－１が平面に視て縦長の長方形状をなしていてその長辺方向がＹ軸方向と一致し且つ短辺方向がＸ軸方向と一致しているのに対し、３色の単位画素ＵＰＸ－１からなる表示画素ＰＸ－１が平面に視て横長の長方形状をなしていてその長辺方向がＸ軸方向と一致し且つ短辺方向がＹ軸方向と一致する、といった構成の液晶パネルにも本発明は適用可能である。この場合、液晶パネルにおける透過光の出射角度分布は、上記した実施形態１と同様のものとなる。

　（２）上記した実施形態１，８の変形例として、図２９に示すように、３色の各単位画素ＵＰＸ－２が平面に視て横長の長方形状をなしていてその長辺方向がＸ軸方向と一致し且つ短辺方向がＹ軸方向と一致しているのに対し、３色の単位画素ＵＰＸ－２からなる表示画素ＰＸ－２が平面に視て縦長の長方形状をなしていてその長辺方向がＹ軸方向と一致し且つ短辺方向がＸ軸方向と一致する、といった構成の液晶パネルにも本発明は適用可能である。この場合、液晶パネルにおける透過光の出射角度分布は、上記した実施形態８と同様のものとなる。

　（３）上記した実施形態１，８の変形例として、図３０に示すように、３色の各単位画素ＵＰＸ－３が平面に視て正方形状をなしているのに対し、３色の単位画素ＵＰＸ－３からなる表示画素ＰＸ－３が平面に視て縦長の長方形状をなしていてその長辺方向がＹ軸方向と一致し且つ短辺方向がＸ軸方向と一致する、といった構成の液晶パネルにも本発明は適用可能である。この場合、液晶パネルにおける透過光の出射角度分布は、上記した実施形態１と同様のものとなる。

　（４）上記した実施形態１，８の変形例として、図３１に示すように、３色の各単位画素ＵＰＸ－４が平面に視て正方形状をなしているのに対し、３色の単位画素ＵＰＸ－４からなる表示画素ＰＸ－４が平面に視て横長の長方形状をなしていてその長辺方向がＸ軸方向と一致し且つ短辺方向がＹ軸方向と一致する、といった構成の液晶パネルにも本発明は適用可能である。この場合、液晶パネルにおける透過光の出射角度分布は、上記した実施形態８と同様のものとなる。

　（５）上記した実施形態１の変形例として、図３２に示すように、カラーフィルタ１１ｈ－５がＲ，Ｇ，Ｂの３色にＹ（黄色）を加えた４色の着色部１１ｈｒ－５，１１ｈｇ－５，１１ｈｂ－５，１１ｈｙからなる構成とし、それら４色の着色部１１ｈｒ－５，１１ｈｇ－５，１１ｈｂ－５，１１ｈｙをそれぞれ備えた４色の単位画素ＵＰＸ－５によって１つの表示画素ＰＸ－５が構成されていてもよい。図３２は、４色の各単位画素ＵＰＸ－５が平面に視て縦長の長方形状をなしていてその長辺方向がＹ軸方向と一致し且つ短辺方向がＸ軸方向と一致しているのに対し、４色の単位画素ＵＰＸ－５からなる表示画素ＰＸ－５が平面に視て縦長の長方形状をなしていてその長辺方向がＹ軸方向と一致し且つ短辺方向がＸ軸方向と一致する、といった構成の液晶パネルを表している。この場合、液晶パネルにおける透過光の出射角度分布は、上記した実施形態１と同様のものとなる。

　（６）上記した（５）のさらなる変形例として、上記した実施形態８のように、４色の各単位画素の平面形状を横長の長方形とし、表示画素の平面形状を横長の長方形とすることも可能である。それ以外にも、上記した（１）のように、４色の各単位画素の平面形状を縦長の長方形とし、表示画素の平面形状を横長の長方形とすることも可能である。また、上記した（２）のように、４色の各単位画素の平面形状を横長の長方形とし、表示画素の平面形状を縦長の長方形とすることも可能である。また、上記した（３）のように、４色の各単位画素の平面形状を正方形とし、表示画素の平面形状を縦長の長方形とすることも可能である。また、上記した（４）のように、４色の各単位画素の平面形状を正方形とし、表示画素の平面形状を横長の長方形とすることも可能である。また、４色の各単位画素の並び順は適宜に変更可能である。

　（７）上記した（５）では、カラーフィルタがＲ，Ｇ，Ｂの３色にＹ（黄色）を加えた４色の着色部からなる構成のものを示したが、Ｙ以外にも例えばＣ（シアン）などの他の色の着色部を追加することも可能である。また、カラーフィルタが５色以上の着色部からなる構成とすることも可能である。

　（８）上記した各実施形態では、表示画素を構成する各単位画素の面積比率がほぼ等しくなる構成のものを例示したが、面積比率が異なる単位画素が含まれる表示画素を備えた液晶パネルにも本発明は適用可能である。

　（９）上記した各実施形態では、表示画素の平面形状が長方形とされる場合を示したが、それ以外にも例えば、表示画素の平面形状を楕円形とすることも可能である。

　（１０）上記した実施形態１，４，５では、第２光拡散シートが最も液晶パネルの近くに配される構成の光学シートについて例示したが、第２光拡散シートの配置（積層順）は適宜に変更可能である。

　（１１）上記した実施形態１，４，５では、光学シートが２枚のプリズムシートと、２枚の光拡散シートとからなる構成のものを例示したが、それ以外にも例えば、プリズムシートを１枚または３枚とし、光拡散シートを３枚または１枚とすることも可能である。さらには、光学シートの枚数を５枚以上としたり、３枚以下とすることも可能である。また、集光部材であるプリズムシートや光拡散部材である光拡散シート以外に、例えば反射型偏光シートを追加または代用することも可能である。また、等方性光拡散シートである第１光拡散シートを省略することも可能である。

　（１２）上記した実施形態２，３では、プリズム部が基材における導光板側の板面（入光側板面）に設けられた構成のプリズムシートを用いた場合を例示したが、プリズム部が基材における液晶パネル側の板面（出光側板面）に設けられた構成のプリズムシートを、「異方性集光部材」として用いることも可能である。

　（１３）上記した実施形態２，３では、光学シートがプリズムシートと、第２光拡散シートまたは第１光拡散シートとの２枚からなる構成のものを例示したが、他のプリズムシートや光拡散シートを追加して３枚以上とすることも可能である。また、第２光拡散シートまたは第１光拡散シートを省略して１枚のプリズムシートのみにより光学シートを構成することも可能である。また、集光部材であるプリズムシートや光拡散部材である光拡散シート以外に、例えば反射型偏光シートを追加または代用することも可能である。

　（１４）上記した実施形態２では、第２光拡散シートが液晶パネルの近くに、プリズムシートが導光板の近くにそれぞれ配される構成の光学シートについて例示したが、第２光拡散シートとプリズムシートとの積層順を逆にすることも可能である。

　（１５）上記した実施形態３では、第１光拡散シートが液晶パネルの近くに、プリズムシートが導光板の近くにそれぞれ配される構成の光学シートについて例示したが、第１光拡散シートとプリズムシートとの積層順を逆にすることも可能である。

　（１６）上記した各実施形態において、異方性光学部材である第２光拡散シートやプリズムシートを液晶パネルの表示面側に重なる形で配置することも可能である。

　（１７）上記した各実施形態（実施形態３，５を除く）では、第２光拡散シートの異方性光拡散粒子が透光性樹脂層中における配置がランダムとされたものを示したが、異方性光拡散粒子が透光性樹脂層中において一定の規則性をもって配置される構成とすることも可能である。

　（１８）上記した各実施形態（実施形態３，５を除く）以外にも、第２光拡散シートの異方性光拡散粒子の具体的な形状や大きさ（長軸方向についての寸法及び短軸方向についての寸法）などについては適宜に変更可能である。例えば、異方性光拡散粒子として、楕円柱状をなすものや、短軸方向に沿って切断した断面形状が三角形または五角形以上の多角形をなすものを用いることが可能である。また、異方性光拡散粒子として、円柱部における長軸方向の両端部に円錐部をそれぞれ設けることで先細り状としたものや、角柱部（三角柱部、四角柱部など）における長軸方向の両端部に角錐部（三角錐部、四角錐部など）をそれぞれ設けることで先細り状としたものを用いることも可能である。また、異方性光拡散粒子として、２つの円錐部における底部同士を背中合わせに接合したような形状とされることで先細り状としたものや、２つの角錐部（三角錐部、四角錐部など）における底部同士を背中合わせに接合したような形状とされることで先細り状としたものを用いることも可能である。

　（１９）上記した各実施形態（実施形態３，５を除く）以外にも、第２光拡散シートの異方性光拡散粒子及び透光性樹脂層に用いる具体的な材料の種類や材料の屈折率の数値などについては適宜に変更可能である。例えば、透光性樹脂層に用いる材料として紫外線硬化型樹脂の他にも可視光によって硬化する可視光硬化型樹脂などを用いることが可能である。また、異方性光拡散粒子の屈折率と、透光性樹脂層の屈折率との大小関係は、自由に設定することができ、前者を後者よりも大きくしたり、逆に前者を後者よりも小さくしたり、さらには両者を同一とすることも可能である。また、異方性光拡散粒子及び透光性樹脂層に用いる材料を互いに異ならせたり同一とすることも可能である。

　（２０）上記した各実施形態（実施形態３，５を除く）以外にも、第２光拡散シートの透光性樹脂層中の異方性光拡散粒子の重量比率に関する具体的な数値は、適宜に変更可能である。

　（２１）上記した各実施形態（実施形態３，５を除く）では、第２光拡散シートの基材の厚さよりも異方性光拡散部の厚さの方が小さくなるものを示したが、厚さ関係を逆転させ、基材の厚さよりも異方性光拡散部の厚さの方が大きくなる構成とすることも可能である。

　（２２）上記した各実施形態では、第２光拡散シートやプリズムシートの基材を二軸延伸法によって製造した場合を示したが、例えば押し出し成形法や射出成形法などの他の方法によって基材を製造することも可能である。

　（２３）上記した実施形態５では、集光方向に沿って並ぶ多数本の突条部が非集光方向に沿ってランダムに蛇行する形態とされた第２光拡散シートを示したが、集光方向に沿って並ぶ多数本の突条部を互いに並行させて規則的に蛇行させる形態とすることも可能である。

　（２４）上記した実施形態５では、非集光方向に沿って延在しつつ蛇行する突条部が、幅寸法や高さ寸法などが非集光方向の位置に応じてランダムに変動する形態とされた第２光拡散シートを示したが、突条部の幅寸法や高さ寸法などを一定に保ちつつも突条部を蛇行形状とすることも可能である。

　（２５）上記した実施形態５では、第２光拡散シートの異方性光拡散部が突条部により構成される場合を示したが、それ以外にも例えば、基材の板面において第１方向及び第２方向に沿って多数個ずつ行列状に並列配置するマイクロレンズにより異方性光拡散部を構成することも可能である。

　（２６）上記した実施形態５では、第２光拡散シートの突条部（異方性光拡散部）の材料として紫外線によって硬化が進行される光硬化性樹脂材料の一種である紫外線硬化性樹脂材料を用いた場合を示したが、他の光硬化性樹脂材料を用いることも可能であり、例えば可視光線によって硬化が進行される可視光硬化性樹脂材料を用いることができる。それ以外にも、紫外線及び可視光線の双方によって硬化が進行されるタイプの光硬化性樹脂材料を用いることも可能である。

　（２７）上記した実施形態５では、第２光拡散シートの異方性光拡散部が多数の突条部により構成されることで、光の拡散方向がランダム化されたものを示したが、例えば集光方向に沿って切断した断面形状が略半円形をなすとともに第１方向に沿って延在するレンチキュラーレンズを、第２方向に沿って多数本規則的に並列配置することで異方性光拡散部を構成することも可能である。

　（２８）上記した各実施形態（実施形態４を除く）では、導光板の光入射面に沿ってＬＥＤ基板が１枚配される構成のものを示したが、導光板の光入射面に沿ってＬＥＤ基板が２枚以上並ぶ配置構成としたものも本発明に含まれる。

　（２９）上記した各実施形態（実施形態４を除く）では、ＬＥＤ基板を導光板における長辺側の一端面に対して対向状に配したものを示したが、ＬＥＤ基板を導光板における短辺側の一端面に対して対向状に配したものも本発明に含まれる。

　（３０）上記した（２９）以外にも、ＬＥＤ基板を導光板における長辺側の一対の端面に対して対向状に配したものや、ＬＥＤ基板を導光板における短辺側の一対の端面に対して対向状に配したものも本発明に含まれる。

　（３１）上記した（２９），（３０）以外にも、ＬＥＤ基板を導光板における任意の３つの端面に対して対向状に配したものや、ＬＥＤ基板を導光板の４つの端面全てに対して対向状に配したものも本発明に含まれる。

　（３２）上記した各実施形態では、タッチパネルのタッチパネルパターンとして投影型静電容量方式のものを例示したが、それ以外にも、表面型静電容量方式、抵抗膜方式、電磁誘導方式などのタッチパネルパターンを採用したものにも本発明は適用可能である。

　（３３）上記した各実施形態に記載したタッチパネルに代えて、例えば、液晶パネルの表示面に表示される画像を視差により分離することで、立体画像（３Ｄ画像、三次元画像）として観察者に観察させるための視差バリアパターンを有する視差バリアパネル（スイッチ液晶パネル）を用いることも可能である。また、上記した視差バリアパネルとタッチパネルとを併用することも可能である。

　（３４）上記した（３３）に記載した視差バリアパネルにタッチパネルパターンを形成し、視差バリアパネルにタッチパネル機能を併有させることも可能である。

　（３５）上記した各実施形態以外にも、液晶パネルの具体的な画面サイズは適宜に変更可能である。

　（３６）上記した各実施形態では、バックライト装置の光源としてＬＥＤを用いた場合を示したが、他の光源（例えば有機ＥＬなど）を用いることも可能である。

　（３７）上記した各実施形態では、フレームが金属製とされたものを示したが、フレームを合成樹脂製とすることも可能である。

　（３８）上記した各実施形態では、カバーパネルとして化学強化処理を施した強化ガラスを用いた場合を示したが、風冷強化処理（物理強化処理）を施した強化ガラスを用いることも勿論可能である。

　（３９）上記した各実施形態では、カバーパネルとして強化ガラスを用いたものを示したが、強化ガラスではない通常のガラス材（非強化ガラス）や合成樹脂材を用いることも勿論可能である。

　（４０）上記した各実施形態では、液晶表示装置にカバーパネルを用いた場合を示したが、カバーパネルを省略することも可能である。同様にタッチパネルを省略することも可能である。

　（４１）上記した各実施形態では、表示画面が横長なタイプの液晶表示装置を例示したが、表示画面が縦長なタイプの液晶表示装置についても本発明に含まれる。また、表示画面が正方形とされる液晶表示装置も本発明に含まれる。

　（４２）上記した各実施形態では、外部光源であるバックライト装置を備えた透過型の液晶表示装置を例示したが、本発明は、バックライト装置からの光を利用して表示を行う透過表示と、外光を利用して表示を行う反射表示の両方の機能を備えた半透過型（反射透過両用型）液晶表示装置にも適用可能である。

　（４３）上記した各実施形態では、液晶表示装置のスイッチング素子としてＴＦＴを用いたが、ＴＦＴ以外のスイッチング素子（例えば薄膜ダイオード（ＴＦＤ））を用いた液晶表示装置にも適用可能であり、カラー表示する液晶表示装置以外にも、白黒表示する液晶表示装置にも適用可能である。

　（４４）上記した各実施形態では、スマートフォンやタブレット型ノートパソコンに用いる液晶表示装置について例示したが、それ以外にも、車載型情報端末、スマートフォン以外の携帯電話、タブレット型ノートパソコン以外のノートパソコン、デジタルフォトフレーム、携帯型ゲーム機などに用いられる液晶表示装置にも本発明は適用可能である。

　（４５）上記した各実施形態では、「異方性表示素子」として液晶パネルを例示したが、それ以外にも、出射光の出射角度分布に異方性を有するのであれば、例えばＰＤＰ（プラズマディスプレイパネル）や有機ＥＬパネルなどの自発光型の異方性表示素子を用いた表示装置にも本発明は適用可能である。その場合、異方性光学部材（第２光拡散シートやプリズムシート）を、自発光型の異方性表示素子における表示面側に重なる形で配置するのが好ましい。また、上記のような自発光型の異方性表示素子を用いる場合には、バックライト装置（光源や導光板など）を省略することが可能となる。

　１０…液晶表示装置（表示装置）、１１…液晶パネル（異方性表示素子）、１１ａ…ＣＦ基板（基板）、１１ｂ…アレイ基板（基板）、１１ｃ…液晶層（液晶）、１７，３１７…ＬＥＤ（光源）、１７ａ，３１７ａ…発光面、１９，１１９，２１９…導光板、１９ａ，１１９ａ…光出射面、１９ｂ…光入射面、４０…第１プリズムシート（他の光学部材）、４１…第２プリズムシート（他の光学部材）、４２，２４２…第１光拡散シート（他の光学部材）、４３，１４３，３４３，４４３，５４３，６４３…第２光拡散シート（異方性光学部材、異方性光拡散部材）、４３ａ，４４３ａ…基材、４３ｂ１…透光性樹脂層、４３ｂ２，５４３ｂ２，６４３ｂ２…異方性光拡散粒子、４４，２４４…プリズムシート（異方性光学部材、異方性集光部材）、４６…突条部、ＤＳ…表示面、ＰＸ，ＰＸ′，ＰＸ－１，ＰＸ－２，ＰＸ－３，ＰＸ－４，ＰＸ－５…表示画素

Claims

　画像を表示する表示面を有するものであって、前記表示面に沿う第１方向については出射光の出射角度範囲が相対的に狭いものの、前記表示面に沿い且つ前記第１方向と直交する第２方向については出射光の出射角度範囲が相対的に広くなる形で、出射光の出射角度分布に異方性を有する異方性表示素子と、
　前記異方性表示素子に対して前記表示面側またはその反対側に重なる形で配されるものであって、前記第１方向については出射光の出射角度範囲が相対的に広くなるのに対し、前記第２方向については出射光の出射角度範囲が相対的に狭くなるよう出射光の出射角度分布に異方性を有する異方性光学部材と、を備える表示装置。
　前記異方性光学部材には、光を拡散させつつ出射させるものであって、前記第１方向については拡散光量が相対的に多くなるのに対し、前記第２方向については拡散光量が相対的に少なくなるよう光拡散異方性を有する異方性光拡散部材が少なくとも含まれている請求項１記載の表示装置。
　前記異方性光拡散部材は、長手状をなすとともにその長軸方向が前記第２方向に沿い且つ短軸方向が前記第１方向に沿う形で配される異方性光拡散粒子を有している請求項２記載の表示装置。
　前記異方性光拡散部材は、透光性を有する基材と、前記基材に対して積層されるとともに前記異方性光拡散粒子が多数分散配合される透光性樹脂層とを有しており、
　前記異方性光拡散粒子は、前記透光性樹脂層中において前記長軸方向が前記第２方向に沿い且つ前記短軸方向が前記第１方向に沿うよう配向されている請求項３記載の表示装置。
　前記異方性光拡散粒子は、前記長軸方向について中央側から両端側に向けてそれぞれ先細り状をなすよう形成されている請求項４記載の表示装置。
　前記異方性光拡散粒子は、前記長軸方向に沿って切断した断面形状が楕円形状をなしている請求項５記載の表示装置。
　前記異方性光拡散部材は、透光性を有するシート状の基材と、前記基材における板面から突出し、前記１方向に沿って切断した断面形状が略山形をなすとともに前記第２方向に沿って延在しつつ蛇行し且つ前記第１方向に沿って複数並列される突条部とを有する請求項２記載の表示装置。
　前記第１方向に沿って並ぶ複数の前記突条部は、前記第２方向に沿ってランダムに蛇行するよう形成されている請求項７記載の表示装置。
　前記突条部は、幅と高さとの少なくともいずれか一方が前記第２方向についての位置に応じてランダムに変動するよう形成されている請求項７または請求項８記載の表示装置。
　前記異方性光学部材に含まれる前記異方性光拡散部材は、前記異方性表示素子に対して前記表示面側とは反対側に重なる形で配され、さらには前記異方性光拡散部材に対して重なる形で配されるとともに光を透過する他の光学部材が備えられており、
　前記異方性光拡散部材は、前記他の光学部材に比べて前記異方性表示素子の近くに配されている請求項２から請求項９のいずれか１項に記載の表示装置。
　前記異方性光学部材には、光を集光させつつ出射させるものであって、前記第１方向については出射光に集光作用を付与しないものの、前記第２方向については出射光に集光作用を付与するよう集光異方性を有する異方性集光部材が少なくとも含まれている請求項１から請求項１０のいずれか１項に記載の表示装置。
　前記異方性光学部材は、前記異方性表示素子に対して前記表示面側とは反対側に重なる形で配されており、
　光源と、
　前記異方性光学部材に対して前記異方性表示素子側とは反対側に配されるとともに前記光源からの光を導光する導光板であって、端面に前記光源からの光が入射される光入射面を有するとともに、前記異方性光学部材側を向いた板面に光を出射する光出射面を有する導光板と、を備える請求項１から請求項１１のいずれか１項に記載の表示装置。
　前記異方性光学部材は、前記異方性表示素子に対して前記表示面側とは反対側に重なる形で配されるとともに前記表示面に沿う板面を有するシート状をなしており、
　光を発する発光面を有するとともに前記発光面が前記異方性光学部材の前記板面に対して対向する形で配される光源を備える請求項１から請求項１１のいずれか１項に記載の表示装置。
　前記異方性表示素子には、前記表示面に沿って複数ずつ行列状に並列配置されるとともに、短辺方向が前記第１方向と一致し且つ長辺方向が前記第２方向と一致する平面形状を有する表示画素が形成されている請求項１から請求項１３のいずれか１項に記載の表示装置。
　前記異方性表示素子は、一対の基板間に液晶を封入してなる液晶パネルとされる請求項１から請求項１４のいずれか１項に記載の表示装置。