WO2014162610A1 - 消費エネルギー量推定装置、消費エネルギー量推定方法、消費エネルギー量推定プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

消費エネルギー量推定装置、消費エネルギー量推定方法、消費エネルギー量推定プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Abstract

 消費エネルギー量推定装置(100)は、移動体の走行状態に関する情報を取得する第1取得部(101)と、移動体の走行状態に基づいて、移動体が消費する消費エネルギー量を推定する推定部(103)とを備える。推定部(103)は、電装品を含む移動体に配置された電子機器によって消費されるエネルギー量である第一情報を推定する際に、走行状態に基づいて移動体が停止中または停止に近い状態であると判断される場合には、停止中または停止に近い状態ではないと判断される場合に推定される第一情報よりも小さくなるように、第一情報を推定する。

Description

消費エネルギー量推定装置、消費エネルギー量推定方法、消費エネルギー量推定プログラムおよび記録媒体
 この発明は、移動体の消費エネルギーを推定する消費エネルギー量推定装置、消費エネルギー量推定方法、消費エネルギー量推定プログラムおよび記録媒体に関する。ただし、この発明の利用は、上述した消費エネルギー量推定装置、消費エネルギー量推定方法、消費エネルギー量推定プログラムおよび記録媒体には限らない。
 従来、車重や車両寸法等に応じて算出される加速や走行抵抗等の各係数を用い、算出式を用いて消費エネルギーの推定を行っている(たとえば、下記特許文献1参照。)。また、通常のエンジン車は、車両停止時(アイドリング時)においても一定の燃料を消費しているため、アイドリング時にエネルギー消費量を加算して算出することとしている。
特開2009-31046号公報
 しかしながら、上記従来の技術では、走行停止時または走行停止に近い時にエンジンを停止させるアイドリングストップ車においては、従来の算出式を用いてしまうと、正しい燃費推定を行うことができない。また、ルート燃料消費量を推定する算出式でも、車両停止を想定した時間の間もエンジンのアイドリングでの燃料消費量分を加算する形になっており、ルート燃料消費量の推定の精度が悪化し、正確に推定することが難しい。
 上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる消費エネルギー量推定装置は、移動体が消費する消費エネルギー量を推定する消費エネルギー量推定装置であって、前記移動体の走行状態に関する情報を取得する第1取得部と、前記走行状態に基づいて、前記移動体が消費する消費エネルギー量を推定する推定部と、を備え、前記推定部は、エンジン、電装品を含む前記移動体に配置された機器によって定常的に消費されるエネルギー量である第一情報を推定する際に、前記走行状態に基づいて前記移動体が停止中または停止に近い状態であると判断される場合には、前記停止中または停止に近い状態ではないと判断される場合に推定される前記第一情報よりも小さくなるように、前記第一情報を推定することを特徴とする。
 また、請求項6の発明にかかる消費エネルギー量推定方法は、移動体の移動による消費エネルギー量を推定する消費エネルギー量推定装置の消費エネルギー量推定方法であって、前記移動体の走行状態に関する情報を取得する第1取得工程と、前記走行状態に基づいて、前記移動体が消費する消費エネルギー量を推定する推定工程と、を含み、前記推定工程は、エンジン、電装品を含む前記移動体に配置された機器によって消費されるエネルギー量である第一情報を推定する際に、前記走行状態に基づいて前記移動体が停止中または停止に近い状態であると判断される場合には、前記停止中または停止に近い状態ではないと判断される場合に推定される前記第一情報よりも小さくなるように、前記第一情報を推定することを特徴とする。
 また、請求項7の発明にかかる消費エネルギー量推定プログラムは、請求項6に記載の消費エネルギー量推定方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
 また、請求項8の発明にかかる記録媒体は、請求項7に記載の消費エネルギー量推定プログラムをコンピュータに読み取り可能な状態で記録したことを特徴とする。
図1は、実施の形態にかかる消費エネルギー量推定装置の機能的構成を示すブロック図である。 図2は、ナビゲーション装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 図3は、アイドリングストップ対応の消費エネルギー推定処理内容を示すフローチャートである。 図4は、停止時間の推定処理を示すフローチャートである。
 以下に添付図面を参照して、この発明にかかる消費エネルギー量推定装置、消費エネルギー量推定方法、消費エネルギー量推定プログラムおよび記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態)
(消費エネルギー量推定装置の構成)
 図1は、実施の形態にかかる消費エネルギー量推定装置の機能的構成を示すブロック図である。この消費エネルギー量推定装置は、アイドリングストップ車のアイドリングストップに対応し、このアイドリングストップ時の消費エネルギー量推定精度を高める。
 実施の形態にかかる消費エネルギー量推定装置100は、第1取得部101、第2取得部102、推定部103と、予測部104と、によって構成される。
 ここで、エネルギーとは、ガソリン車、ディーゼル車など(以下、単に「エンジン車」という)の場合、たとえば、ガソリンや軽油、ガスなどに基づくエネルギーである。
 第1取得部101は、移動体(車両)の走行状態に関する情報を取得する。たとえば、移動体の速度に関する情報等である。第2取得部102は、移動体の外部環境に関する情報を取得する。たとえば、日時、移動体の現在位置(場所)、現在位置の天候等の情報である。
 推定部103は、移動体が消費する消費エネルギー量を推定する。この推定には、所定の消費エネルギー推定式を用い、第1取得部101で取得した情報を消費エネルギー推定式が用いる複数の係数(第一情報~第四情報の係数)に変数として代入してエネルギー消費量を算出する。算出したエネルギー消費量は、表示部等に出力される。この際、算出したエネルギー消費量を地図データとともに表示してもよい。
 また、第1取得部101で取得した情報に加えて第2取得部102により取得した外部環境に関する情報を用いて消費エネルギー推定式による推定を行うことにより、移動体の位置や日時の変化による外部環境の変化に対応して、エネルギー量の推定精度を高めることができる。
 これら第1取得部101と、第2取得部102と、推定部103により、リアルタイムの単位時間当たり(以降、瞬間と記す)における消費エネルギー推定結果を得ることができる。推定部103は、瞬間の結果を積算することにより、一定走行区間における消費エネルギー推定結果を得ることができる。
 推定部103は、消費エネルギー推定式の係数のうち、第一情報について、エンジン、電装品を含む移動体に配置された機器によって消費されるエネルギー量を推定する際に、速度等の走行状態に基づいて移動体が停止中であると判断される場合には、停止中ではないと判断される場合に推定される第一情報よりも小さくなるように、第一情報を推定する。これにより、アイドリングストップ時の消費エネルギー量を正確に算出し、消費エネルギー量の推定精度を高める。
 予測部104は、移動体が所定の区間を走行する際において、移動体が停止する停止区間、または停止時間の少なくとも一方を予測する。この予測部104は、移動体の経路探索時に機能する。予測部104は、たとえば、ネットワークを介して探索した経路上(上記の所定の区間を含む)の道路情報を取得し、道路情報に含まれるリンク情報(リンク内を移動する移動体の平均速度等に関するリンク速度情報、リンク間(リンクの継ぎ目、交差点等のリンクの接続部)において移動体が停止する時間に関する情報であるリンク間停止時間情報、等)に基づき、リンク内(たとえば交差点間)の停止時間、およびリンク間(たとえば交差点)での停止時間を予測する。また、予測部104は、前記移動体が所定の区間を走行する際に走行を停止する停止時間を、リンク内の停止時間とリンク間での停止時間を加算していくことで予測する。推定部103は、第1取得部101と、第2取得部102に加えて予測部104が予測した予測情報を用いることにより、経路探索時における消費エネルギー推定を行うことができる。
 この際、推定部103は、移動体が所定の区間を走行する際に消費する消費エネルギーを推定する際に、予測部によって予測された停止区間または停止時間については、停止区間以外の区間または停止時間以外時間について予測される第一情報よりも小さくなるように第一情報を推定する。これにより、経路探索時におけるアイドリングストップ時の消費エネルギー量をより精度よく算出し、消費エネルギー量の推定精度を高める。
 上述した第1取得部101で取得する移動体の速度に関する情報とは、たとえば、移動体の速度、加速度である。また、推定部103で用いる消費エネルギー推定式とは、移動体のエネルギー消費量を推定する式である。具体的には、消費エネルギー推定式は、エネルギー消費量を増減させる要因の異なる第一情報、第二情報および第三情報、第四情報からなる多項式である。消費エネルギー推定式の詳細については、後述する。
 第一情報は、エンジン、電装品を含む移動体に配置された機器によって消費されるエネルギー量である。アイドリングストップ車では、アイドリングストップ時にはエンジンが停止するため、この第一情報を0または0に近い値とする。アイドリングストップ機能がない車両では、車両停止時にもエンジンを低回転で動作(アイドリング)させているため、第一情報を所定の値とする。
 具体的には、第一情報は、移動体が信号などで停止しているときに消費される消費エネルギー量(以下、「エネルギー消費量」という)である。この第一情報は、移動体の走行(移動体の走行に伴う移動体の位置の変化)に関係しない要因で消費されるエネルギー消費量である。たとえば、第一情報は、エンジンをアイドリングさせるためのエネルギー消費量、移動体に備えられた空調装置(エアコン)やオーディオ装置などによるエネルギー消費量である。
 第二情報は、移動体の加減速時に消費されるエネルギーに関する情報である。移動体の加減速時とは、移動体の速度が時間的に変化している走行状態である。具体的には、移動体の加減速時とは、所定の時間内において、移動体の速度が変化する走行状態である。所定の時間とは、一定間隔の時間の区切りであり、たとえば、単位時間あたりなどである。
 第三情報は、移動体の走行時に生じる抵抗により消費されるエネルギーに関する情報である。移動体の走行時とは、所定の時間内において、移動体の速度が一定である走行状態である。移動体の走行時に生じる抵抗とは、移動体の走行時に移動体の走行状態を変化させる要因である。具体的には、移動体の走行時に生じる抵抗とは、気象状況、道路状況、車両状況などにより移動体に生じる抵抗である。
 気象状況により移動体に生じる抵抗とは、たとえば、雨,風などの気象変化による空気抵抗である。道路状況により移動体に生じる抵抗とは、道路勾配,路面の舗装状態などによる路面抵抗である。車両状況により移動体に生じる抵抗とは、タイヤの空気圧、乗車人数、積載重量などにより移動体にかかる負荷抵抗である。
 具体的には、第三情報は、空気抵抗や路面抵抗、負荷抵抗を受けた状態で、移動体を一定速度で走行させたときのエネルギー消費量である。より具体的には、第三情報は、たとえば、向かい風により移動体に生じる空気抵抗や、舗装されていない道路から受ける路面抵抗などを、移動体が一定速度で走行するときに消費されるエネルギー消費量である。
 第四情報は、移動体が位置する高度の変化により消費されるエネルギーに関する情報である。移動体が位置する高度の変化とは、移動体の位置する高度が時間的に変化している状態である。具体的には、移動体が位置する高度の変化とは、所定の時間内において、移動体が勾配のある道路を走行することにより高度が変化する走行状態である。
 また、第四情報は、道路の傾斜が不明な場合、または計算を簡略化する場合、移動体が位置する高度の変化はないものとして、後述するエネルギー推定式における道路勾配θ=0としてエネルギー消費量を推定することもできる。
 第1取得部101は、たとえば、CAN(Controller Area Network)など通信プロトコルによって動作する車内通信ネットワーク(以下、単に「CAN」という)を介して、たとえば、エレクトロニックコントロールユニット(ECU:Electronic Control Unit)によって管理されている移動体の速度、加速度情報、エンジン回転数等のエンジン動作に関する情報等を取得し、第一情報、第二情報、第三情報および第四情報に関する変数として用いてもよい。
 また、第1取得部101は、移動体の走行状態に関する情報として、道路に関する情報を取得し、消費エネルギー推定式の変数として用いる。これに限らず、不図示の記憶部に記憶された地図情報から道路に関する情報を取得してもよいし、傾斜センサなどから道路勾配などを取得してもよい。
 ここで、道路に関する情報とは、たとえば、移動体の走行により消費させる消費エネルギー量に変化を生じさせる道路情報である。具体的には、道路に関する情報とは、たとえば、道路種別や、道路勾配、路面状況などにより移動体に生じる走行抵抗である。走行抵抗は、たとえば、次の(1)式により算出することができる。一般的に、走行抵抗は、加速時や走行時に移動体に生じる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
 推定部103は、第一情報と、第二情報と、第三情報と、第四情報と、からなる消費エネルギー推定式に基づいて、エネルギー消費量を算出する。具体的には、推定部103は、第1取得部101によって取得された移動体の速度に関する情報に基づいて、移動体のエネルギー消費量を推定する。
 エネルギー消費量Pc=P1+P2+P3+P4
 P1:定常エネルギー消費量(第一情報)
 P2:加減速および道路勾配θによるエネルギー消費量(第二情報)
 P3:空気抵抗によるエネルギー消費量(第三情報)
 P4:転がり抵抗によるエネルギー消費量(第四情報)
 より詳細には、推定部103は、次の(2)式または(3)式に示す消費エネルギー推定式、もしくはその両方の式に基づいて、単位時間あたりのエネルギー消費量を推定する。加速時および走行時における瞬間の移動体のエネルギー消費量は、走行抵抗と走行距離と駆動効率と伝達効率との積であり、次の(2)式で表される。(2)式に示す消費エネルギー推定式は、加速時および走行時における瞬間のエネルギー消費量を推定する理論式である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000002
 ここで、εは正味熱効率,ηは総伝達効率である。移動体の加速度αと道路勾配θから重力の加速度gとの合計を合成加速度|α|とすると、合成加速度|α|が負の場合の消費エネルギー推定式は、走行抵抗と走行距離と正味モータ効率と伝達効率の積であり、次の(3)式で表される。合成加速度|α|が負の場合とは、移動体の減速時である。(3)式に示す消費エネルギー推定式は、減速時における瞬間のエネルギー消費量を推定する理論式である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000003
 上記(2)式および(3)式において、右辺第1項は、アイドリングストップ時のエネルギー消費量(第一情報)である。右辺第2項は、勾配成分によるエネルギー消費量(第四情報)および転がり抵抗成分によるエネルギー消費量(第三情報)である。右辺第3項は、空気抵抗成分によるエネルギー消費量(第三情報)である。また、(2)式の右辺第4項は、加速成分によるエネルギー消費量(第二情報)である。(3)式の右辺第4項は、減速成分によるエネルギー消費量(第二情報)である。その他の変数が示す情報は、上記(1)式と同様である。
 また、上記(2)式および(3)式では、駆動効率は一定と見なしている。しかし、実際には、駆動効率はトルクの影響等により変動する。そこで、次の(4)式および(5)式に瞬間の消費エネルギーを推定する実証式を示す。合成加速度|α+g・sinθ|が正の場合のエネルギー消費量を推定する実証式は、次の(4)式で表される。つまり、(4)式に示す消費エネルギー推定式は、加速時および走行時における瞬間のエネルギー消費量を推定する実証式である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000004
 また、合成加速度|α+g・sinθ|が負の場合のエネルギー消費量を推定する実証式は、次の(5)式で表される。つまり、(5)式に示す消費エネルギー推定式は、減速時における瞬間のエネルギー消費量を推定する実証式である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000005
 上記(4)式および(5)式において、係数a1,a2は、移動体の状況などに応じて設定される常数である。係数k1,k2,k3は、加速時におけるエネルギー消費量に基づく変数である。また、右辺第1項~右辺第3項が示す情報は、上記(2)式および(3)式と同様である。
 理論式である上記(2)式と、実証式である上記(4)式は類似した構造となっている。(2)式および(4)式の右辺第1項はともに速度に依存しない成分であり、ともに第一情報である。(4)式の右辺第2項は、勾配抵抗と加速抵抗分のエネルギー消費量である。つまり、(4)式の右辺第2項は、速度増加による運動エネルギーの増分を表す第二情報と、高度変化による位置エネルギーの増分を表す第四情報であり、(2)式の右辺第4項の加速成分と、(2)式の右辺第2項の勾配成分とに対応する。(4)式の右辺第3項は第三情報であり、(2)式の右辺第2項の転がり抵抗成分と、(2)式の右辺第3項の空気抵抗成分に対応する。
 理論式である上記(3)式と、実証式である上記(5)式においても、上述した(2)式と(4)式の関係と同様に類似した構造となっている。(5)式の右辺第2項のβは、位置エネルギーと運動エネルギーの回収分(以下、「回収率」とする)である。
 推定部103は、上記(4)式を用いて、単位時間毎の走行速度Vと走行加速度αを入力することにより、加速時に消費される瞬間の消費エネルギーを推定することができる。ここで、上記(4)式の右辺第2項は、高度変化がないと仮定すると、速度増加による運動エネルギーの増分を表す。そして、推定部103は、上記(4)式の右辺第2項に上記の回収率βを乗じる(すなわち、上記(5)式の右辺第2項を算出する)ことにより、走行速度Vと走行減速度α(走行加速度αと正負を逆転した値)での速度減少に伴う運動エネルギーの回収分を推定する。すなわち、推定部103は、加速に必要な加速エネルギーについて、加速時に消費される消費エネルギー量から減速時に回収される回収消費エネルギー量を推定する。
 また、推定部103は、たとえば、メーカーによって提供された回収率βを取得してもよいし、第1取得部101によって取得された速度に関する情報に基づいて回収率βを算出してもよい。
 回収率βは、ガソリン車では0.2~0.3程度である。ガソリン車の回収率とは、移動体の加速時におけるエネルギー消費量と、減速時に燃料カットされる消費エネルギー量との割合である。
 そして、アイドリングストップ(i-stop)車は、燃費向上のため停止時は基本的にエンジンを停止し、走行開始時(再開時)にエンジンを始動して走行を開始する。このため、実施の形態では、消費エネルギー推定式を用いる際に、速度をパラメータとして速度0または減速時のある一定速度以下ではエンジン停止と判断し、燃料消費量を0、または0に近い値として燃料消費量の算出を行う。具体的には、速度をパラメータとして、速度0または減速時のある一定速度以下のときにはk1の値を0、または0に近い値とする式とする。
 第1取得部101が取得した移動体の走行状態に関する情報に基づき、推定部103は、アイドリングストップ車がエンジンを停止していると判断したときには、第一情報(係数k1)を0または0に近い値として消費エネルギーを推定し、車両停止時または減速時のある一定速度以下では、エンジンを停止とした状態として燃料消費量が算出可能となる。これにより、瞬間での燃料消費量と燃費表示、瞬間の燃料消費量算出値を利用した一定時間の平均燃費表示、累積の燃料消費量および累積の燃料消費量を用いた累積燃費等の精度が向上する。
 また、第2取得部102は、移動体の外部環境に関する情報として、日時や場所、天候等をGPS情報やネットワーク等を介して取得する。これにより、移動体の現在位置の季節や気温の変化等による空調使用状態を推測する。この推測から車両停止時のエンジン動作を推定し燃料消費量変化に対応させ第一情報(係数k1)を変化させることにより、さらに精度の向上が可能となる。
 また、予測部104により、渋滞等の統計的道路情報や、ネットワークを介して探索した経路上の道路情報、または両方を併用して得られた情報に基づき、探索経路上のリンクにおけるリンク間に設定されているリンク間時間(一般的には信号待ち時間に相当)では、車両が停止しエンジンも停止することに対応し、第一情報(係数k1)を0または0に近づけて燃料消費量の算出を行う。この際、予測された停止区間(または停止時間)については、停止区間以外の区間(または停止時間以外時間)について予測される第一情報よりも小さくなるように第一情報を推定する。これにより、経路探索時の燃料消費量の推定精度を向上できる。特に、市街地等、交差点が多い地域でアイドリングストップ回数が多かった場合の経路探索での燃料消費量の推定精度を向上できる。
 移動体がアイドリングストップ車か否かの判定について、消費エネルギー量推定装置100が移動体(車両)のCAN等からアイドリングストップ車であるという情報を取得できれば、アイドリングストップ車に対応して上記のようにアイドリングストップ毎に第一情報の値を変更する。移動体がアイドリングストップ車であるという情報を出力しない場合には、使用者が消費エネルギー量推定装置100に対し、アイドリングストップ車であるかどうかを設定すればよい。
 また、移動体がアイドリングストップ車であるという情報を出力しない場合でも、消費エネルギー量推定装置100が、CAN等から得られる速度やエンジン回転数等の情報、燃料消費量関係の情報に基づき、たとえば、速度0のときにエンジン回転数が0になる、燃料消費量が0になる等の場合、アイドリングストップ車であると判断し、自動で設定することもできる。
 以上説明した実施の形態によれば、アイドリングストップ車が状況に応じエンジンを停止することに対応し、燃料消費量を算出できる。これにより瞬間での燃料消費量と燃費表示、瞬間の燃料消費量算出値を利用した一定時間の平均燃費表示、累積の燃料消費量および累積の燃料消費量を用いた累積燃費等の精度を向上できる。また季節や気温の変化等による空調使用状態によるアイドリングストップ時の燃料消費量の変化に対応でき、さらに精度の向上が可能となる。
 また、経路探索時には、アイドリングストップ車が交差点等の信号待ちの時にエンジンをストップすることに対応して燃料消費量を算出できる。これにより、経路探索やルート案内時における燃料消費量の推定精度を向上できる。
 以下に、本発明の実施例について説明する。本実施例では、車両に搭載されるナビゲーション装置200を消費エネルギー量推定装置100として、本発明を適用した場合の一例について説明する。
(ナビゲーション装置200のハードウェア構成)
 次に、ナビゲーション装置200のハードウェア構成について説明する。図2は、ナビゲーション装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図2において、ナビゲーション装置200は、CPU201、ROM202、RAM203、磁気ディスクドライブ204、磁気ディスク205、光ディスクドライブ206、光ディスク207、音声I/F(インターフェース)208、マイク209、スピーカ210、入力デバイス211、映像I/F212、ディスプレイ213、カメラ214、通信I/F215、GPSユニット216、各種センサ217を備えている。各構成部201~217は、バス220によってそれぞれ接続されている。
 CPU201は、ナビゲーション装置200の全体の制御を司る。ROM202は、ナビゲーション処理にかかるプログラムを記録している。たとえば、経路探索プログラム、消費エネルギー量推定プログラム等を含む。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。すなわち、CPU201は、RAM203をワークエリアとして使用しながら、ROM202に記録された各種プログラムを実行することによって、ナビゲーション装置200の全体の制御を司る。
 磁気ディスクドライブ204は、CPU201の制御にしたがって磁気ディスク205に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。磁気ディスク205は、磁気ディスクドライブ204の制御で書き込まれたデータを記録する。磁気ディスク205としては、たとえば、HD(ハードディスク)やFD(フレキシブルディスク)を用いることができる。
 また、光ディスクドライブ206は、CPU201の制御にしたがって光ディスク207に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。光ディスク207は、光ディスクドライブ206の制御にしたがってデータが読み出される着脱自在な記録媒体である。光ディスク207は、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。着脱可能な記録媒体として、光ディスク207のほか、MO、メモリカードなどを用いることができる。
 磁気ディスク205および光ディスク207に記録される情報の一例としては、地図データ、車両情報、道路情報、走行履歴などが挙げられる。地図データは、カーナビゲーションシステムにおいて走行可能距離に関する情報を表示する際に用いられ、建物、河川、地表面などの地物(フィーチャ)を表す背景データ、道路の形状をリンクやノードなどで表す道路形状データなどを含んでいる。ここで、車両情報、道路情報および走行履歴とは、消費エネルギー推定式に変数として用いる道路に関するデータである。
 音声I/F208は、音声入力用のマイク209および音声出力用のスピーカ210に接続される。マイク209に受音された音声は、音声I/F208内でA/D変換される。マイク209は、たとえば、車両のダッシュボード部などに設置され、その数は単数でも複数でもよい。スピーカ210からは、所定の音声信号を音声I/F208内でD/A変換した音声が出力される。
 入力デバイス211は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、タッチパネルなどが挙げられる。入力デバイス211は、リモコン、キーボード、タッチパネルのうちいずれか一つの形態によって実現されてもよいが、複数の形態によって実現することも可能である。
 映像I/F212は、ディスプレイ213に接続される。映像I/F212は、具体的には、たとえば、ディスプレイ213全体を制御するグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいてディスプレイ313を制御する制御ICなどによって構成される。
 ディスプレイ213には、アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウ、あるいは文字や画像などの各種データが表示される。ディスプレイ213としては、たとえば、TFT液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどを用いることができる。
 カメラ214は、車両内部あるいは外部の映像を撮影する。映像は静止画あるいは動画のどちらでもよく、たとえば、カメラ214によって車両外部を撮影し、撮影した画像をCPU201において画像解析したり、映像I/F212を介して磁気ディスク205や光ディスク207などの記録媒体に出力したりする。
 通信I/F215は、無線を介してネットワークに接続され、ナビゲーション装置200およびCPU201のインターフェースとして機能する。ネットワークとして機能する通信網には、公衆回線網や携帯電話網、DSRC(Dedicated Short Range Communication)、LAN、WANなどがある。通信I/F215は、たとえば、公衆回線用接続モジュールやETC(ノンストップ自動料金支払いシステム)ユニット、FMチューナー、VICS(Vehicle Information and Communication System)/ビーコンレシーバなどである。
 GPSユニット216は、GPS衛星からの電波を受信し、車両の現在位置を示す情報を出力する。GPSユニット216の出力情報は、後述する各種センサ217の出力値とともに、CPU201による車両の現在位置の算出に際して利用される。現在位置を示す情報は、たとえば、緯度・経度、高度などの、地図データ上の1点を特定する情報である。
 各種センサ217は、車速センサ、加速度センサ、角速度センサ、傾斜センサなどの、車両の位置や挙動を判断するための情報を出力する。各種センサ217の出力値は、CPU201による車両の現在位置の算出や、速度や方位の変化量の算出に用いられる。
 図1に示した消費エネルギー量推定装置100の第1取得部101、第2取得部102、推定部103、予測部104は、上述したナビゲーション装置200におけるROM202、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などに記録されたプログラムやデータを用いて、CPU201が所定のプログラムを実行し、ナビゲーション装置200における各部を制御することによってその機能を実現する。
(ナビゲーション装置200による消費エネルギー推定の概要)
 本実施例のナビゲーション装置200は、車両の自装置が搭載された車両の走行中におけるエネルギー消費量を推定する。具体的には、ナビゲーション装置200は、たとえば、速度、加速度、車両の勾配に基づいて、上記(2)式~(5)式に示す消費エネルギー推定式のいずれか一つ以上の式を用いて、車両のエネルギー消費量を推定する。
 また、ナビゲーション装置200は、上記(4)式または(5)式に示す消費エネルギー推定式、もしくはその両方の式を用いて、重回帰分析法や回帰分析法により、1秒毎に第一情報Pidle、効率εη、移動体の重量M、等を算出し、上記(2)式~(5)式に示す消費エネルギー推定式の変数を補正してもよい。
(アイドリングストップ対応の消費エネルギー推定処理)
 上述したように、消費エネルギー推定式は、移動体の移動時に用いられる瞬間算出式と、経路探索時(移動体の移動状態に関わらない)ルート算出式に分けて用いられる。
1.瞬間算出式について
 車両停止や停止に近い状態のときは、第一情報の係数(k1)を0または0に近づけた値とする。実際の車両では、状況により冷暖房等の空調用またはその他の目的で、車両停止時にも必要に応じてエンジンを動作させる場合が想定される。これに対応するため、車両停止状態の場合はk1を0とはせずに、本来のk1より小さい値として設定してもよい。
 具体的には、車両の排気量等から算出されるk1に対し、1以下のアイドリングストップ用の定数i_stを新たに設定する。この定数i_stを上記k1に対して掛けたものi_st*k1をk1iとし、アイドリングストップ時用のk1とする。
 停止状態(速度0)の場合:k1の代わりにk1iを用いて時間毎に加算する。
 走行状態(速度が0以外)の場合:k1を用いて時間毎に加算する。
 アイドリングストップ用定数i_stは、メーカーや車種毎、システム毎に設定してもよい。また使用者が設定可能としてもよい。また定数i_stの設定の代わりに、車両停止時間をカウントし一定の時間t_st毎にk1を加算する形としてもよい。t_stの場合も、メーカーや車種毎、システム毎に設定してもよい。また使用者が設定可能としてもよい。また、アイドリングストップ車用のk1としてi_stやt_st等を用いないで、ナビゲーション装置200が直接値を設定、調整する形としてもよい。
 空調等の動作状態は、場所や季節や日時、気温、天候等で変化する。これに対応するためアイドリングストップ用定数i_st、t_stは、第2取得部102が取得した月、日時、場所情報(緯度、経度や住所、標高等)、天候情報を用い算出してもよい。たとえば、夏の昼間は気温が高く日光も強い。このため空調(冷房)に必要なエネルギーが大きくなり、このため停止時にも空調のためにエンジンが動作させる割合が高くなると想定される。これに対応するため、月、日時、場所情報(緯度、経度や住所、標高等)、天候情報等を用いて空調の動作状態を推定し、推定に応じたアイドリングストップ用定数i_st、t_stを算出する。
 具体的な算出法としては、月、日時、場所情報(緯度、経度や住所、標高等)、天候情報等を取得して、推定部103により外気温、日光の強さを推定する。次に、車室内の容積や設定温度を仮定し、推定した外気温、日光の強さをから理論および実験等から空調に必要なエネルギーを推定算出する。推定部103は、このエネルギー量を基本にして車両停止時の燃料消費量を推定し、アイドリングストップ用定数i_st、t_stを算出する。算出したi_st、t_stを用いて車両停停止時のk1を算出する。
 瞬間消費量の表示において、リアルタイムに消費量を表示する場合は、車両停止時では消費量0とし、一定時間の平均燃費の表示、および燃料消費量の累積値、および累積値を用いた累積燃費表示では空調等の影響も考慮したi_st、t_st等を利用したk1iでの算出値を用いてもよい。また、推定部103は、速度が0でエンジン停止と判断するのではなく、減速状態で速度が一定値以下になったらエンジン停止と判断してもよい。
 図3は、アイドリングストップ対応の消費エネルギー推定処理内容を示すフローチャートである。図2に示すCPU201(図1の消費エネルギー量推定装置100)が行う処理について記載してある。
 CPU201は、移動体の速度を検出し(ステップS301)、速度0(停止状態)であるか判断する(ステップS302)。速度0であれば(ステップS302:Yes)、アイドリングストップ状態と判断し、消費エネルギー推定式(瞬間算出式)の第一情報の係数k1を0または0に近い値とする(ステップS303)。0に近い値とは、移動体の停止時に対応した値とする。
 一方、速度0でなければ(ステップS302:No)、走行状態(アイドリングストップ状態ではない)と判断し、第一情報の係数k1を所定の値とする(ステップS304)。この所定の値は、移動体の走行時に対応した値とする。
 ステップS303およびステップS304の実行により設定された第一情報の係数k1を用い、さらに他の第二情報~第四情報(係数k2~k4)を用いて、消費エネルギー推定式(瞬間算出式)により、エネルギー消費量を算出する(ステップS305)。
2.ルート算出式について
 経路探索時に使用する道路のリンク情報には、リンク間時間(一般には信号待ち時間に相当)が含まれている。1リンクは、一般的に交差点と次の交差点の間等で構成され、交差点等が各リンクの繋ぎ目となる。たとえば、交差点で考えると、交差点が前のリンクの終端となり、同時に次のリンクの開始点となる。このリンクの繋ぎ目での停止時間をリンク間時間とし、交差点の形状等により設定される。
 このリンク間時間では、車両は走行せず停止していると想定し、エンジンも停止している。このため、探索経路での燃料消費量算出式ではこのリンク間時間ではk1を加算せず0とする。このルート算出式においても、図3同様の処理を行い、経路探索時に探索された経路上の交差点毎に停止すると仮定して燃料消費量を算出する。この際、予測された停止区間(または停止時間)は、停止区間以外の区間(または停止時間以外時間)について予測される第一情報よりも小さくなるように第一情報を推定する。
 また、渋滞等の低速走行時は常に走行している訳ではなく、停止と走行を繰り返していることが多い。これらの信号以外の場所での停止時間も、走行時間の中で無視できない、またはかなりの時間を占めると考えられ、燃料消費量に対する影響も大きいと想定される。これに対応するため、リンク速度等をパラメータとしてリンク内の停止時間を推定してもよい。また、リンク速度とリンク内信号数をパラメータとしてリンク内停止時間を推定してもよい。この推定したリンク内停止時間と、リンク間時間を加算して車両の停止時間とし、その合計時間はk1を0、または本来のk1より小さい値としてルート燃料消費量を算出する。
 リンク内停止時間を推定する方法として、たとえば、リンク速度から速度対停止時間のテーブルを作成する方法がある。リンク情報からリンク速度を抽出し、テーブルを参照してリンク内停止時間を推定する。リンク速度が低下しある速度以下になると、停止時間は急激に長くなると想定される。リンク速度のみでなくリンク内信号数も用いて停止時間推定テーブルを作成してもよい。
 このほか、リンク速度およびリンク内信号数対停止時間のテーブルではなく、速度、信号数と停止時間の関係を数式を用いてもよい。またリンク内停止時間の推定に加速度情報、交通情報等も用いてもよい。また、ルート算出式での停止時のk1については、瞬間算出式同様に、i_st、t_st等を用い値が0ではない、車両停止時用のk1を用いてもよい。
 また、上記のリンク内停止時間推測において、加速度情報を含めてリンク内停止時間を算出する場合は、算出されたリンク内停止時間に応じてそのリンクにおける加速度情報や速度情報を一時的にその算出時だけ変化させて算出に用いてもよい。その場合、加速度、速度情報は回帰的に使用しない。
 図4は、停止時間の推定処理を示すフローチャートである。図2に示すCPU201(図1の消費エネルギー量推定装置100)が行う処理について記載してある。CPU201は、交通情報を取得する(ステップS401)。たとえば、第1取得部101によりネットワーク等を介して外部から、あるいはナビゲーション装置200内の記憶部(磁気ディスク205および光ディスク207)から、探索経路上の道路交通情報に関する過去統計データと、最新道路交通情報等を取得する。
 次に、得られた情報に基づき、探索経路上の各リンクのリンク速度を算出し(ステップS402)、このリンク速度に基づき、車両停止時間を推定する(ステップS403)。車両停止時間は、上述したように、たとえば、探索経路上の複数のリンクのリンク速度と、リンク内信号数とに基づき推定する。この際、リンク速度がある速度以下の場合には、渋滞等の要因のために停止時間を長く設定する。これに加えて、リンク内信号数を用いて、リンク内信号数にそれぞれ対応した停止時間を設定する。
 そして、ステップS403により推定された車両停止時間の間は、第一情報の係数k1について0または本来のk1より小さい値とし、さらに他の第二情報~第四情報(係数k2~k4)を用いて、消費エネルギー推定式(ルート算出式)により、リンク燃料消費量を算出する(ステップS404)。探索経路上のリンクについて、リンク燃料消費量を積算すれば、探索経路全体のエネルギー消費量を算出できる。
 以上説明したように、上述の実施例によれば、アイドリングストップ車において、車両停止時の消費燃料量の推定精度を向上できる。これにより、アイドリングストップ車での燃料消費量の推定精度を向上できる。また、経路探索時の燃料消費量算出についても、燃料消費量の推定精度を向上できる。
 瞬間の消費燃料量を算出する場合、アイドリングストップ車が車両停止または車両停止に近い状態の時にエンジンを停止することに対応して第一情報の係数k1を0または本来のk1より小さい値に近づけて車両停止時のエンジン停止に対応した燃料消費量を算出する。これにより、瞬間での燃料消費量と燃費表示、および瞬間の燃料消費量算出値を利用した一定時間の平均燃費表示、累積の燃料消費量、さらに累積の燃料消費量を用いた累積燃費等の推定精度をいずれも向上できる。また、アイドリングストップ時に、季節や気温の変化等による空調使用状態による燃料消費量変化に対応してk1を変化させれば、さらに消費燃料量の精度向上が図れる。
 また、経路探索時においても、アイドリングストップ車が車両停止時にエンジンをストップすることに対応して、リンク間に設定されている信号待ちときには車両が停止しエンジンも停止すると仮定する。これにより、k1を0または0に近づけて燃料消費量を算出する。これにより、経路探索時における燃料消費量の推定精度を向上できる。この経路探索においても、瞬間算出式同様に、季節や気温の変化等による空調使用状態による燃料消費量変化に対応してk1を変化させることにより、さらに燃料消費量の推定精度を向上できる。
 なお、本実施の形態で説明した消費エネルギー量推定方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD-ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
 100 消費エネルギー量推定装置
 101 第1取得部
 102 第2取得部
 103 推定部
 104 予測部
 200 ナビゲーション装置

Claims (8)

  1.  移動体が消費する消費エネルギー量を推定する消費エネルギー量推定装置であって、
     前記移動体の走行状態に関する情報を取得する第1取得部と、
     前記走行状態に基づいて、前記移動体が消費する消費エネルギー量を推定する推定部と
    、を備え、
     前記推定部は、電装品を含む前記移動体に配置された機器によって消費されるエネルギー量である第一情報を推定する際に、前記走行状態に基づいて前記移動体が停止中または停止に近い状態であると判断される場合には、前記停止中または停止に近い状態ではないと判断される場合に推定される前記第一情報よりも小さくなるように、前記第一情報を推定する、
     ことを特徴とする消費エネルギー量推定装置。
  2.  前記移動体の外部環境に関する情報を取得する第2取得部をさらに備え、
     前記推定部は、前記外部環境に関する情報に基づいて、前記第一情報を推定する、
     ことを特徴とする請求項1に記載の消費エネルギー量推定装置。
  3.  前記移動体が所定の区間を走行する際において、前記移動体が停止する停止区間または停止時間の少なくとも一方を予測する予測部をさらに備え、
     前記推定部は、前記移動体が前記所定の区間を走行する際に消費する消費エネルギーを推定する際に、前記予測部によって予測された停止区間または停止時間については、前記停止区間以外の区間または前記停止時間以外の時間について予測される前記第一情報よりも小さくなるように前記第一情報を推定する、
     ことを特徴とする請求項1に記載の消費エネルギー量推定装置。
  4.  前記予測部は、前記所定の区間の道路情報に含まれるリンク情報に基づき、リンクの継ぎ目において前記移動体が停止するリンク間停止時間を、前記停止時間に含めて予測することを特徴とする請求項3に記載の消費エネルギー量推定装置。
  5.  前記予測部は、前記リンク情報に基づいて、前記移動体がリンク内の走行において停止する停止時間を予測し、前記リンク間停止時間に加算して、前記停止時間を予測することを特徴とする請求項4に記載の消費エネルギー量推定装置。
  6.  移動体の移動による消費エネルギー量を推定する消費エネルギー量推定装置の消費エネルギー量推定方法であって、
     前記移動体の走行状態に関する情報を取得する第1取得工程と、
     前記走行状態に基づいて、前記移動体が消費する消費エネルギー量を推定する推定工程と、を含み、
     前記推定工程は、電装品を含む前記移動体に配置された機器によって消費されるエネルギー量である第一情報を推定する際に、前記走行状態に基づいて前記移動体が停止中または停止に近い状態であると判断される場合には、前記停止中または停止に近い状態ではないと判断される場合に推定される前記第一情報よりも小さくなるように、前記第一情報を推定する、
     ことを特徴とする消費エネルギー量推定方法。
  7.  請求項6に記載の消費エネルギー量推定方法をコンピュータに実行させることを特徴とする消費エネルギー量推定プログラム。
  8.  請求項7に記載の消費エネルギー量推定プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータに読み取り可能な記録媒体。
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