WO2014155752A1 - 金鉱石の前処理方法 - Google Patents

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Abstract

 黄鉄鉱を含有する金鉱石から金を湿式処理により回収するための金鉱石の前処理方法であって、二酸化硫黄の発生を抑制し、且つ、金の浸出速度も向上可能な前処理方法を提供する。金鉱石中の黄鉄鉱(FeS2)を次式:Fe1-xS(式中、x=0~0.2)で表されるピロタイトに60%以上変換する工程を含む金鉱石の前処理方法。

Description

金鉱石の前処理方法
 本発明は黄鉄鉱を含有する金鉱石から金を湿式処理によって回収するための金鉱石の前処理方法に関する。
 金を含有する硫化鉱物から金を回収する方法として、湿式法を利用した技術が知られている。伝統的には、硫化鉱物中の金を溶液中への浸出は、シアン、チオ尿素、チオ硫酸、ハロゲンガスといった薬品を使用することにより行われてきた。最近では、より毒性の低い浸出剤として、特開2008-106347号公報(特許文献1)や特開2009-235525号公報(特許文献2)に記載されるような、塩化物イオン、鉄イオン、銅イオン、及び臭化物イオンを利用した金浸出液を使用することも提案されている。
 また、硫化鉱物から金を浸出しやすくするための前処理として、硫化鉱物を酸化焙焼する方法が知られており、近年では酸化焙焼にその他の工程を組み合わせた前処理も提案されている。例えば、特開2010-235999号公報(特許文献3)では、硫化銅鉱物を硫黄の融点以下の温度で浸出し、得られた浸出残渣から微細な粒状となった硫黄及び浸出されずに残留した硫化物の粒子を、その他の酸化鉄や脈石成分との疎水性の違いを利用して浮上させる一方、酸化鉄や脈石成分などを沈降、もしくは沈鉱として分離させることにより、浸出残渣中に含まれる金を濃縮する。その後、濃縮された金を含む成分は、硫黄を除去してから酸化焙焼して鉄成分を酸化鉄(ヘマタイト)とし、その後硫酸を用いて溶解することによって、金が濃縮された残渣が回収される。
 もしくは黄鉄鉱に限っては、非酸化性雰囲気下で550℃以上に加熱すると酸に易溶の磁硫鉄鉱と硫黄に分解することが知られており、この反応を利用して黄鉄鉱含有の硫化銅鉱浸出残渣から黄鉄鉱を除き、その中に含まれる貴金属の含有比率を上げ、濃縮する方法が特開2005-042155号公報(特許文献4)に提案されている。
特開2008-106347号公報 特開2009-235525号公報 特開2010-235999号公報 特開2005-042155号公報
 特開2009-235525号公報(特許文献2)に記載の方法は、毒性の高いシアン、チオ尿素、チオ硫酸、ハロゲンガスといった薬品を使用することなく金を容易に浸出できるので、硫化銅鉱中の金の浸出には極めて実用性が高いが、これを黄鉄鉱に適用した場合には、金浸出速度が不十分である。
 そのため、特開2010-235999号公報(特許文献3)に記載されるような酸素を供給して行う酸化焙焼を利用した前処理を行うことで予め硫黄を除き、鉄の浸出を容易にする方法も考えられる。
 しかしながら、特許文献3に記載の方法も含めて硫化鉱物を酸化焙焼する方法を採用すると、2CuS+3O2→2CuO+2SO2や、4CuFeS2+13O2→4CuO+8SO2+2Fe23、及び4FeS2+11O2→2Fe23+8SO2のような化学反応が優先的に起こるので、環境汚染物質として知られる二酸化硫黄(SO2)が発生することになる。特に、金鉱石中の黄鉄鉱含有量が高い場合には二酸化硫黄の発生量が膨大となることから、実用性の観点では未だ問題が残されている。
 金の浸出速度を高めるための前処理については、安全性や環境面の観点からは金浸出のための鉱物処理過程で発生する二酸化硫黄を低減し、安全性を高め、環境に与える影響を低いものとすることが望ましい。そして、今まで実用化が困難とされてきた黄鉄鉱を多量に含有する金鉱石に対しても適用可能な前処理であれば、金鉱山開発の進展に大きく寄与すると考えられる。
 この点、特許文献4は、貴金属を湿式法で回収する方法では問題があることに鑑みて、貴金属を乾式処理により回収することを前提としたプロセスであり、貴金属を湿式で浸出処理することは想定されていない(特許文献4の段落0007~0008、0078等参照)。また、湿式処理によってどのような効果が得られるのかも何ら示唆されていない。 
 本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、黄鉄鉱を含有する金鉱石から金を湿式処理によって回収するための金鉱石の前処理方法であって、二酸化硫黄の発生を抑制し、且つ、金の回収速度も向上可能な前処理方法を提供することを課題とする。
 本発明は一側面において、黄鉄鉱(FeS2)を含有する金鉱石中に含まれる金を湿式処理により回収するための前処理方法であって、金鉱石中の黄鉄鉱を次式:Fe1-xS(式中、x=0~0.2)で表されるピロタイトに60%以上変換する工程を含む金鉱石の前処理方法である。
 本発明に係る金鉱石の前処理方法の一実施形態においては、前処理前の金鉱石中の黄鉄鉱の含有量が5~80質量%である。
 本発明に係る金鉱石の前処理方法の別の一実施形態においては、前処理前の金鉱石中のS(質量%)/Au(質量ppm)が1~20である。
 本発明に係る金鉱石の前処理方法の更に別の一実施形態においては、前処理が熱処理を伴う。
 本発明に係る金鉱石の前処理方法の更に別の一実施形態においては、熱処理が非酸化性雰囲気で金鉱石を450℃以上に加熱することを含む。
 本発明に係る金鉱石の前処理方法の更に別の一実施形態においては、熱処理は金鉱石を600~750℃で5~60分保持する条件下で行われる。
 本発明に係る金鉱石の前処理方法の更に別の一実施形態においては、熱処理によって気体状の単体硫黄が生成し、当該単体硫黄は金鉱石から固気分離により除去される。
 黄鉄鉱を含有する金鉱石に対して、本発明に係る前処理方法を施した後に湿式処理を行うことにより、有害な酸化硫黄の発生を抑制しながらも改善された金回収速度を得ることができる。特に、特定の金浸出液を用いた場合には改善された金浸出速度は飛躍的である。すなわち、本発明によれば、安全性及び環境保全性に優れた極めて実用性の高い金の浸出方法が提供できる。
実施例及び比較例について、浸出時間と残渣中のAu品位の関係を示すグラフである。 実施例1で使用した摩鉱後の黄鉄鉱精鉱に対し、窒素雰囲気下での熱分析をしたときのTG/DTA曲線である。 実施例1で使用した黄鉄鉱精鉱についての、熱処理前のXRDチャートである。 実施例1で使用した黄鉄鉱精鉱についての、熱処理後のXRDチャートである。
 以下、本発明を詳しく説明する。
1. 前処理
 本発明に係る金鉱石中に含まれる金を湿式処理により回収するための前処理方法の一実施形態においては、金鉱石中の黄鉄鉱(FeS2)を次式:Fe1-xS(式中、x=0~0.2)で表されるピロタイトに60%以上変換する工程を含む。
(1)金鉱石
 本発明が対象とするのは黄鉄鉱を含有する金鉱石である。というのは、本発明では難溶性で金浸出率の低い黄鉄鉱中の金の浸出率を高めることを目的とするからである。しかしながら、それ以外の要件、例えば、鉱石中の金の濃度の大小は問わない。本発明の処理対象となる金鉱石は、浮遊選鉱や比重選別といった慣用の選鉱処理を経たものとすることもできる。粉砕摩鉱して鉱石の粒径を小さくし、金浸出液が鉱石内部の金に接触しやすいようにすることもできる。金鉱石中の金濃度は典型的には0.1~100質量ppm程度であり、より典型的には1~20質量ppm程度である。
 金鉱石は黄鉄鉱を含有する他、黄銅鉱、方鉛鉱、閃亜鉛鉱、硫砒鉄鉱、輝安鉱、磁硫鉄鉱などを含有していてもよいが、本発明の典型的な実施形態においては黄鉄鉱が5質量%以上含まれる金鉱石を使用し、本発明のより典型的な実施形態においては黄鉄鉱が10質量%以上、更には30質量%以上含まれる金鉱石を使用する。このような金鉱石においては鉱石中における金の含有量に対する硫黄分の濃度(S/Au)が高くなり、金を効率的に回収することは一般に困難である。そのため、このような黄鉄鉱濃度の高い金鉱石を使用することで、本発明による前処理の効果が顕著に発揮される。具体的には、S(質量%)/Au(質量ppm)は1~20であり、好ましくは1.5~20であり、より好ましくは1.5~10である。金鉱石の黄鉄鉱の含有量には特に上限はなく、100質量%でもよいが、典型的には80質量%以下である。
(2)ピロタイトへの変換
 従来技術では酸素や空気の存在下で酸化焙焼していたため、硫化鉱物中の硫黄が酸素と結合して酸化硫黄を生じさせていた。本発明においてはそのような酸化焙焼は実質的に行わない。その代わり、本発明では金鉱石中の黄鉄鉱(FeS2)を次式:Fe1-xS(式中、x=0~0.2)で表されるピロタイトに60%以上変換する。典型的にはこのときの化学反応は次式:FeS2→FeS+Sで表される。ピロタイト(Pyrrhotite)は、鉄の硫化物であり、化学量論比でFe:S=0.8~1:1である鉄の硫化物をいう。本発明において、黄鉄鉱中のFeがピロタイト(Pyrrhotite)に変換されたかどうかは、XRD解析によって判別する。即ち、XRD解析によってFe1-xS由来のピークが確認された場合には前処理後の精鉱にはピロタイトが存在しており、黄鉄鉱中のFeがピロタイトに変換されたとする。また、変換の程度は、FeS2由来のピークが存在するか、極小であるかで、ある程度判断できる。
 XRDの解析の条件は、開始(2θ)角度3°、終了(2θ)角度90°、サンプリング幅0.02°、スキャンスピード4°/min、発散スリット1°、散乱スリット1°、受光スリット0.3mm、発散縦制限スリット10mm、電圧40kV、電流20mAとする。実施例においては、リガク(旧理学電気)社製RintUltima2200を使用した。
 得られた結果は、変換前の精鉱のXRD結果と変換後の対象の精鉱のXRDの結果を比較し、大きくなったピークがピロタイトのピークと一致した場合にはピロタイトが観察されたとする
 また、変換率は60%以上あれば実用上許容され、好ましくは80%以上であり、より好ましくは90%以上であり、更により好ましくは95%以上である。
 本発明において変換率は以下の式で算出する。
変換率=前処理後の金鉱石におけるピロタイト由来のFe量/前処理前の金鉱石における黄鉄鉱のFe量。
 前処理後の金鉱石におけるピロタイトに由来するFe量を以下の手順で算出する。前処理後の金鉱石50gを1mol/LのFe3+を含有する塩酸(1.0mol/L)1Lに85℃で180分間撹拌しながら浸出後、濾別する。濾液中のFeの濃度をICP-AES(実施例では株式会社日立ハイテクノロジーズ(旧SII)社製 型式SPS4000を使用した。)により測定する(当初から塩酸中に含まれているFeは控除する。)。控除後のFe濃度はすべてピロタイトに由来すると仮定する。黄鉄鉱は塩酸に溶解しにくいのでこのように仮定しても差し支えない。測定されたFe濃度に基づいて、液量、鉱石量からFe量を算出する。具体的には、ピロタイト由来のFe量=(測定Fe濃度-当初Fe濃度)(g/L)×液量(1L)÷鉱石量(50g)で表される。
 前処理前の金鉱石における黄鉄鉱に由来するFe量は以下の手順で算出する。前処理前の金鉱石0.2g、過酸化ナトリウム4g、炭酸ナトリウム1gをジルコニウム坩堝に入れてガスバーナーで炙り、アルカリ融解する。坩堝を水冷後、坩堝に35質量%塩酸30mLを入れ、溶融物を浸出する。浸出後液をICP-AES(実施例では株式会社日立ハイテクノロジーズ(旧SII)社製 型式SPS4000を使用した。)により測定する。測定されたFe濃度に基づいて液量及び試料量からFe量を算出する。具体的には、黄鉄鉱由来のFe量=測定Fe濃度(g/L)×液量(30mL)÷試料量(0.2g)で表される。
 当該変換工程は熱処理によって実施することが可能である。硫黄酸化物の発生抑制の観点からは、変換工程は酸素の混入が抑制された条件(非酸化性雰囲気)下で実施することが好ましい。本発明において酸素の混入が抑制された条件というのは、黄鉄鉱に対する酸素供給量のモル比が酸素:黄鉄鉱=1:2以下のことを指す。また、非酸化性雰囲気というのは黄鉄鉱に対する酸素供給量のモル比が酸素:黄鉄鉱=1:5以下のことを指し、黄鉄鉱に対する酸素供給量のモル比は1:10以下であることが好ましい。
 酸素の混入が抑制された条件下であれば、硫黄酸化物の発生量は少なく、それを処理するために別途硫酸製造設備を設置する必要はない。シャワー塔で十分除去可能である。非酸化性雰囲気であれば、更にシャワー塔の設置も不要になり得る。
 当該変換工程を経た後の金鉱石は、変換工程を経ない場合に比べて、後述する金浸出液に対する溶解性が格段に向上し、金の浸出速度が約10倍も上昇し得る。本発明で行う熱分解法では黄鉄鉱(FeS2)の大部分はヘマタイト(Fe23)へ変化せずに硫黄との化合物であるピロタイト(硫化鉄(II))に変化するため、金の浸出率が不十分であると思われたことから、このような結果が得られたことは極めて驚くべき事であった。
 変換工程を実施する際の非酸化性雰囲気としては、アンモニア、一酸化炭素、硫化水素などの還元性雰囲気の他、アルゴンやヘリウムのような希ガス雰囲気、窒素雰囲気や二酸化炭素雰囲気等の不活性雰囲気が挙げられるが、予想外の反応が生じるのを防止する観点では不活性雰囲気が好ましい。もしくは熱分解に使用した排ガスを循環して使用してもよい。
 変換工程においては、黄鉄鉱の熱分解を促進するために、金鉱石の温度を450℃以上に保持することが望まれ、550℃以上に保持するのが好ましく、650℃以上に保持するのがより好ましい。また、変換工程は保持温度を5分以上継続するのが好ましく、15分以上継続するのがより好ましい。これは熱分解反応を十分に進行させるためである。但し、金鉱石の温度を過剰に高くすると昇温に必要なエネルギーと処理時間が大きくなるおそれがあるので、保持温度は800℃以下とするのが好ましく、750℃以下とするのがより好ましい。同様に、保持温度を維持する時間も120分以下とするのが好ましく、60分以下とするのがより好ましい。
 変換工程を実施するための加熱炉の種類には特に制限はないが、例えば管状炉、ロータリーキルンを使用することができる。
 黄鉄鉱の熱分解によって発生する単体硫黄は、高温の炉内でガス化しているので、金鉱石から固気分離可能である。そして、雰囲気ガスと共に排気系へと送ることが可能である。しかしながら、単体硫黄を排気系に送った時、温度の低下と共に硫黄が析出してガス道の閉塞等の不具合を生じさせるため、湿式スクラバーなどで回収することが望ましい。別法としては、ガス化した単体硫黄を変換工程で発生するピロタイトと共に冷却して共に固体状で回収し、これらを一緒に金浸出工程に送ることも可能である。金の浸出工程で単体硫黄は金の浸出を阻害することなく浸出残渣として分離される。この場合、湿式スクラバーが不要になるため、経済的に有利になる。
 操業上の制約等によっては、熱分解工程を経た金鉱石と熱分解工程を経ない金鉱石を混合して鉄浸出工程及びその後の工程を実施する場合もあると思われるが、その場合であっても、少なくとも熱分解工程を経た金鉱石が含まれることから、そのような実施形態も本発明の技術的範囲に属する。
2. 湿式処理工程
 前処理後の金鉱石は、湿式処理にて金を回収することにより本発明の効果が発揮される。湿式処理については、オートクレーブ処理と組み合わせたシアン浴による金の浸出、あるいは酸性浴による金の浸出が挙げられるが、これに限定されるものではない。
 シアン浴による金の浸出では、一般的に黄鉄鉱を含有する金鉱石を耐圧力容器内で高温高圧(例:200℃、30atm)で水、酸素と反応させ、鉄硫化物を鉄酸化物とした後、金を浸出している。耐圧力容器にオートクレーブを用いることから、オートクレーブ処理と呼んでいる。
 前処理を行わない金鉱石の場合、鉄硫化物の酸化反応は、次式で示される。
 4FeS2+15O2+8H2O → 2Fe2O3+8H2SO4 ― (1)
 一方、前処理を実施した金鉱石の場合、鉄硫化物の酸化反応は、次式で示される。
 4FeS+9O2+4H2O → 2Fe2O3+4H2SO4 ― (2)
 理論によって本発明が限定されることを意図するものではないが、(1)に比べ(2)は、鉄硫化物1当量当たりの生成物が少なく、容器内で反応を行う場合、(2)の反応が進行しやすいと考えられる。
 また酸性浴による金の浸出では、一般的に鉄硫化物中にロックされた金に浸出液を接触させることが重要である。本発明に係る前処理を実施した場合、金鉱石中の黄鉄鉱は酸に可溶な鉄硫化物に変換できることから、より早く鉄硫化物中の金に浸出液を接触させることができる。
 いずれの湿式処理でも、前処理以降の湿式処理の時間を短縮できるが、酸性浸出液による金の浸出の方が、マイルドな操業条件(大気圧下、100℃未満)で実施可能である事、毒性の高いシアンを使用しない事などから有利である。酸性浴による金の浸出について以下に詳細に述べる。
 前処理後の金鉱石に対して酸性浴により金浸出する際の酸の種類や工程は限定的ではないが、効果の大きい金浸出工程として、ハロゲン化物イオン、銅イオン及び鉄イオンを含有する金浸出液に酸化剤の供給下で接触させて、当該金鉱石中の金成分を浸出する工程を含む金浸出工程が挙げられる。
 金の浸出は、溶出した金がハロゲン化物イオン、特に塩化物イオン又は臭化物イオンと反応し、金のハロゲン化物錯体、特に金の塩化錯体又は金の臭化錯体を生成することにより進行する。金浸出液中のハロゲン化物イオンとしては塩化物イオンのみでも構わないが、塩化物イオンと臭化物イオンを併用することで、より低電位の状態で錯体を形成するため、金の浸出効率の向上を図ることができる。また、鉄イオンは酸化剤の供給下で酸化した3価の鉄イオン又は当初より3価の鉄イオンが、金を酸化する働きをする。金浸出液は銅イオンを含有することが好ましい。銅イオンは直接反応に関与しないが、銅イオンが存在することで鉄イオンの酸化速度が速くなるからである。
 塩化物イオンの供給源としては、特に制限はないが、例えば塩化水素、塩酸、塩化金属及び塩素ガス等が挙げられ、経済性や安全性を考慮すれば塩化金属塩の形態で供給するのが好ましい。塩化金属塩としては、例えば塩化銅(塩化第一銅、塩化第二銅)、塩化鉄(塩化第一鉄、塩化第二鉄)、アルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウム)の塩化物、アルカリ土類金属(ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ラジウム)の塩化物が挙げられ、経済性や入手容易性の観点から、塩化ナトリウムが好ましい。また、銅イオン及び鉄イオンの供給源としても利用できることから、塩化銅及び塩化鉄を利用することも好ましい。
 臭化物イオンの供給源としては、特に制限はないが、例えば臭化水素、臭化水素酸、臭化金属及び臭素ガス等が挙げられ、経済性や安全性を考慮すれば臭化金属塩の形態で供給するのが好ましい。臭化金属塩としては、例えば臭化銅(臭化第一銅、臭化第二銅)、臭化鉄(臭化第一鉄、臭化第二鉄)、アルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウム)の臭化物、アルカリ土類金属(ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ラジウム)の臭化物が挙げられ、経済性や入手容易性の観点から、臭化ナトリウムが好ましい。また、銅イオン及び鉄イオンの供給源としても利用できることから、臭化銅及び臭化鉄を利用することも好ましい。
 銅イオン及び鉄イオンは、これらの塩の形態で供給するのが通常であり、例えばハロゲン化塩の形態で供給することができる。塩化物イオン及び/又は臭化物イオンの供給源としても利用できる観点から銅イオンは塩化銅及び/又は臭化銅、鉄イオンは塩化鉄及び/又は臭化鉄として供給されるのが好ましい。塩化銅及び塩化鉄としては酸化力の観点から塩化第二銅(CuCl2)及び塩化第二鉄(FeCl3)を使用するのがそれぞれ望ましいが、塩化第一銅(CuCl)及び塩化第二鉄(FeCl2)を使用しても浸出液に酸化剤を供給することで、塩化第二銅(CuCl2)及び塩化第二鉄(FeCl3)にそれぞれ酸化されるため、大差はない。
 金浸出工程で使用する金浸出液中の塩化物イオンの濃度は、30g/L~180g/Lであることがより好ましい。金浸出工程で使用する金浸出液中の臭化物イオンの濃度は、反応速度や溶解度の観点から、1g/L~100g/Lであることが好ましく、経済性の観点から、10g/L~40g/Lであることがより好ましい。そして、金浸出液中の塩化物イオンと臭化物イオンの合計濃度は、120g/L~200g/Lであることが好ましい。また、金の浸出効率の観点からは、金浸出液中の塩化物イオンに対する臭化物イオンの重量濃度比が1以上であることが好ましい。
 金浸出工程の開始時(浸出液と鉱石を接触させる直前)における浸出液の酸化還元電位(vs Ag/AgCl)は、金浸出を促進する観点から550mV以上とするのが好ましく、600mV以上とするのがより好ましい。また、金の浸出中は550mV以上に維持するのが好ましく、600mV以上に維持するのがより好ましい。また、3価の鉄を浸出液中に存在させて金の浸出を促進させる観点から、金浸出液のpHは2.0以下に維持するのが好ましく、1.8以下にするのがより好ましい。金浸出液の温度は、金の浸出速度を高める観点から45℃以上とするのが好ましく、60℃以上とするのがより好ましいが、高すぎると浸出液の蒸発や加熱コストの上昇あるので、95℃以下とするのが好ましく、85℃以下とするのがより好ましい。
 従って、好適な実施形態においては、金浸出工程における金浸出液として、塩化物イオン及び臭化物イオンの両方を含有するように選択することを条件に、塩酸及び臭素酸の少なくとも一方と、塩化第二銅及び臭化第二銅の少なくとも一方と、塩化第二鉄及び臭化第二鉄の少なくとも一方と、塩化ナトリウム及び臭化ナトリウムの少なくとも一方とを含む混合液を使用することができる。
 金浸出工程は酸化剤を供給しながら実施することで、酸化還元電位を管理する。酸化剤を添加しなければ途中で酸化還元電位が低下してしまい、浸出反応が進行しない。酸化剤としては特に制限はないが、例えば酸素、空気、塩素、臭素、及び過酸化水素などが挙げられる。極端に高い酸化還元電位をもつ酸化剤は必要なく、空気で十分である。経済性や安全性の観点からも空気が好ましい。
 前処理を実施した後、金浸出工程を実施する前に、金鉱石中の不純物を除去するための各種処理を行うことも可能である。例えば、単体硫黄は、前処理後の金鉱石を単体硫黄が溶融するのに十分な温度に加熱し、瀘別して金と単体硫黄を分離することが可能である。
 金の浸出反応後、固液分離することによって得られた金溶解液から、金を回収することができる。金の回収方法としては特に制限はないが、活性炭吸着、電解採取、溶媒抽出、還元、セメンテーション及びイオン交換などを利用することができる。硫黄成分は浸出後液中で硫酸塩、硫化物及び単体イオウなどの形態で存在するが、金の浸出反応後の固液分離や、金回収操作時に分離可能である。
 また、浸出反応の途中で金を回収することで浸出反応液中の金濃度を低下させ、金の浸出率を高めることも有効な手法である。これは例えば、浸出反応中の金浸出液に活性炭あるいは活性炭と硝酸鉛を投入することで行うことができる。
 以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例で用いた金属の分析方法は、ICP-AESにて行った。但し、金の分析では、灰吹法(JIS M8111)にて試料中の金を析出させた後、ICP-AESにて定量分析を行った。
<比較例1>
 金鉱石として黄鉄鉱精鉱(パプアニューギニア国産)を準備した。この黄鉄鉱精鉱中の黄鉄鉱の含有量をXRDと化学分析により算定したところ、17質量%であった。また、精鉱中のS(質量%)/Au(質量ppm)は1.4であった。黄鉄鉱精鉱をボールミルで粉砕摩鉱して、累積重量粒度の分布曲線において累積重量が80%となる粒径(d80)を50μmに調整した。d80は、レーザ回折式粒度分布測定装置(島津製作所社型式SALD2100)で3回測定したときの平均値とした。次いで、摩鉱後の黄鉄鉱精鉱(200g)に対して、表1に記載の組成を有する塩酸酸性の金浸出液を用いてパルプ濃度100g/Lとし、液温85℃で90時間浸出処理を行った。浸出処理中は空気の吹き込み(精鉱1Lに対して0.1L/min)及び撹拌を継続し、酸化還元電位(ORP:vs Ag/AgCl)を530mV以上に維持した。また、浸出中は、金浸出液のpHが1.0~1.1を維持するように塩酸を適宜添加した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 浸出試験中、定期的に浸出残渣のサンプルを採取し、残渣中のAu品位を測定した。図1に、当該試験の結果から得られた、浸出時間と残渣中のAu品位の関係を示す(図1中、「FeS2熱分解無し」のプロット参照)。この結果から、当初は約6g/tであった残渣中のAu品位が0.9g/tにまで低下するのに90時間要していることが分かる。
<実施例1>
 比較例1と同じ摩鉱後の黄鉄鉱精鉱(1.5kg)を管状炉に装入し、窒素雰囲気下で1時間かけて700℃まで昇温(昇温速度=10℃/min)した後、1時間加熱した。その後、室温まで放冷した。後、加熱処理前後のXRD解析により、元鉱中に含まれていたFeS2のピークが消失し、FeSのピークが生じたことを確認した。熱処理により生じた単体硫黄は固気分離によって黄鉄鉱精鉱から自然と除去された。
 加熱処理前後の黄鉄鉱精鉱に対して、先述した測定条件でXRD解析を用いてFe1-xSの存在を確認した。加熱処理前の黄鉄鉱精鉱(図3参照)では、Fe1-XSのピークは存在せず、FeS2のピークは存在していた。これに対し、加熱処理後の黄鉄鉱精鉱(図4参照)では、Fe1-XSのピークが確認でき、FeS2由来のピークはないことから、黄鉄鉱がピロタイトに変換されていることが確認できた。
 そして、先述した方法によって変換率を算出したところ、98%以上であった。
 次いで、熱処理後の黄鉄鉱精鉱に対して、比較例1と同じ組成を有する塩酸酸性の金浸出液を用いてパルプ濃度100g/Lとし、液温85℃で18時間浸出処理を行った。浸出処理中は空気の吹き込み(精鉱1Lに対して0.1L/min)及び撹拌を継続し、酸化還元電位(ORP:vs Ag/AgCl)を400mV以上に維持した。また、浸出中は、金浸出液のpHが1.0~1.1を維持するように塩酸を適宜添加した。
 浸出試験中、定期的に浸出残渣のサンプルを採取し、残渣中のAu品位を測定した。図1に、当該試験の結果から得られた、浸出時間と残渣中のAu品位の関係を示す(図1中、「FeS2熱分解有り」のプロット参照)。この結果から、当初は約6g/tであった残渣中のAu品位が僅か12時間で0.6g/tにまで低下したことが分かる。なお、臭化物イオンを含まない金浸出液を使用した場合、Auの浸出速度は臭化物イオンを含む場合よりは遅いものの、概ね同様の結果が得られた。
<熱分解条件が与えるFe1-xS及び変換率の変化>
 実施例1で使用した摩鉱後の黄鉄鉱精鉱(1.5kg)に対して、表2に記載のように保持温度及び保持時間を変化させたときのFe1-xSの存在、変換率を調査した。Fe1-xSの存在、変換率は実施例1と同様の手順で求めた。実験は管状炉を使用し、窒素雰囲気下で行った。熱分解により生成する単体硫黄は蒸発させて窒素気流により除いた。昇温速度はすべて10℃/minとした。冷却は室温になるまで放冷した。結果を表2に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 なお、表2における「Fe1-XS存在確認」の基準は以下である。
 ○:Fe1-XSのピークを確認、FeS2由来のピークはないまたは極小
 △:Fe1-XSのピーク、FeS2由来のピークともに確認
 ×:Fe1-XSのピークが確認されない
 表2の結果から、550℃以上に加熱すればFe1-XSの存在確認がされ、これは結晶性黄鉄鉱が熱分解されたことを示し、保持温度及び保持時間はそれぞれ650℃以上で60分以上の条件とすると変化率が80%を超えることから最も好ましいことが分かる。
<実施例2:熱分解の生じる温度>
 実施例1で使用した摩鉱後の黄鉄鉱精鉱に対し、窒素雰囲気下での熱分析(セイコー社製型式TG/DTA6300)により、各温度における重量変化と吸熱-発熱を調査した。昇温速度は毎分20℃とした。結果を図2に示す。450℃で質量の減少が始まり、同時に発熱量の変化が見られることから黄鉄鉱の分解が始まっていることが判る。窒素雰囲気下では最低でも450℃まで昇温しなければ黄鉄鉱の熱分解は生じない。ただし、上述したXRD解析の結果からみると、450℃付近では熱分解に長時間を要すると考えられ、600℃以上での加熱処理が望ましい。

Claims (7)

  1.  黄鉄鉱(FeS2)を含有する金鉱石中に含まれる金を湿式処理により回収するための前処理方法であって、金鉱石中の黄鉄鉱を次式:Fe1-xS(式中、x=0~0.2)で表されるピロタイトに60%以上変換する工程を含む金鉱石の前処理方法。
  2.  前処理前の金鉱石中の黄鉄鉱の含有量が5~80質量%である請求項1に記載の金鉱石の前処理方法。
  3.  前処理前の金鉱石中のS(質量%)/Au(質量ppm)が1~20である請求項1又は2に記載の金鉱石の前処理方法。
  4.  前処理が熱処理を伴う請求項1~3の何れか一項に記載の金鉱石の前処理方法。
  5.  熱処理が非酸化性雰囲気で金鉱石を450℃以上に加熱することを含む請求項4に記載の金鉱石の前処理方法。
  6.  熱処理は金鉱石を600~750℃で5~60分保持する条件下で行われる請求項4又は5に記載の金鉱石の前処理方法。
  7.  熱処理によって気体状の単体硫黄が生成し、当該単体硫黄は金鉱石から固気分離により除去される請求項4~6の何れか一項に記載の金鉱石の前処理方法。
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