WO2014013779A1 - 発光素子 - Google Patents
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Definitions
- FIG. 1 is a cross-sectional view showing a configuration of a light emitting device according to an embodiment.
- the light emitting element includes a translucent electrode 2, an organic layer 3, and a reflective electrode 4.
- the organic layer 3 is located between the translucent electrode 2 and the reflective electrode 4 and includes a light emitting layer.
- the reflective electrode 4 has a first metal layer CF1, a second metal layer CF2, and a dielectric layer TF.
- the first metal layer CF1 is electrically connected to the organic layer 3.
- the dielectric layer TF is located between the first metal layer CF1 and the second metal layer CF2.
- the first terminal 12 and the second terminal 14 are provided on the surface of the translucent substrate 1 on which the translucent electrode 2, the organic layer 3, and the reflective electrode 4 are formed.
- the first terminal 12 is connected to the translucent electrode 2, and the second terminal 14 is connected to the first metal layer CF1.
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Description
本発明は、発光素子に関する。
発光素子の一つに有機EL(Organic Electroluminescence)素子がある。有機EL素子は、発光層を含む有機層を、2つの電極で挟むことにより形成されている。そして、発光層で生じた光は、一方の電極を介して外部に取り出される。
有機EL素子に関する技術としては、例えば特許文献1及び非特許文献1に記載の技術がある。これらに記載の技術は、光が取り出される側の電極として、金属、誘電体、および金属をこの順に積層した構造(MIM発光素子)を用いるものである。
濱崎襄二、村上泰典、川畑正博、松井正安、榊裕之、特集10:研究速報「金属-誘電体-金属発光素子」東京大学生産技術研究所、生産研究、35巻2号89-92頁、(1983.02)
有機EL素子は、一般的に光取り出し効率が低い。本発明者は、光取り出し効率を向上させるための新規な構造を検討した。
本発明が解決しようとする課題としては、有機EL素子において、新規な構造を提案することが一例として挙げられる。
請求項1に記載の発明は、透光性電極と、
反射電極と、
前記透光性電極と前記反射電極の間に位置し、発光層を含む有機層と、
を備え、
前記反射電極は、
前記有機層に電気的に接続している第1金属層と、
第2金属層と、
前記第1金属層と前記第2金属層の間に位置する誘電体層と、
を備える発光素子である。
反射電極と、
前記透光性電極と前記反射電極の間に位置し、発光層を含む有機層と、
を備え、
前記反射電極は、
前記有機層に電気的に接続している第1金属層と、
第2金属層と、
前記第1金属層と前記第2金属層の間に位置する誘電体層と、
を備える発光素子である。
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
図1は、実施形態に係る発光素子の構成を示す断面図である。この発光素子は、透光性電極2、有機層3、及び反射電極4を備えている。有機層3は透光性電極2と反射電極4の間に位置し、発光層を含んでいる。反射電極4は、第1金属層CF1、第2金属層CF2、及び誘電体層TFを有している。第1金属層CF1は有機層3に電気的に接続している。そして誘電体層TFは第1金属層CF1と第2金属層CF2の間に位置している。
本実施形態において、第1金属層CF1、誘電体層TF、及び第2金属層CF2は、金属-誘電体-金属発光部(MIM発光素子)として機能する。
また、透光性電極2、有機層3、及び反射電極4の積層体は、透光性基板1の一面上に形成されている。
また、透光性基板1のうち透光性電極2、有機層3、及び反射電極4が形成されている面には、第1端子12及び第2端子14が設けられている。第1端子12は透光性電極2に接続しており、第2端子14は第1金属層CF1に接続している。
この発光素子において、第1端子12と第2端子14の間に電圧を印加すると、この電圧は、透光性電極2と第1金属層CF1の間に印加される。すると、有機層3は発光する。有機層3で生じた光の一部は、透光性基板1を介して外部に取り出される。また、有機層3で生じた光の他の一部は、反射電極4に向かう。
反射電極4は、第1金属層CF1、誘電体層TF、及び第2金属層CF2をこの順に積層した構成を有している。この積層体は、MIM発光素子として機能する。すなわち、反射電極4は、有機層3からの光により発生するプラズモンを光に変換して放射する。この放射光は、有機層3、透光性電極2、及び透光性基板1を介して発光素子の外に取り出される。
言い換えると、実施形態によれば、光取り出し効率の低下の要因となっていたプラズモンを光に変換し、この光を発光素子の外部に取り出している。従って、透光性基板1から取り出される光の量が増大する。
また、第1金属層CF1の厚さが、有機層3からの光の一部を透過するように構成されていた場合、第1金属層CF1を透過した光は、第2金属層CF2で反射された後、透光性基板1から外部に取り出される。
なお、第2金属層CF2は電気的にフローティングであっても良いし、第1金属層CF1に電気的に接続していても良い。第2金属層CF2が第1金属層CF1に電気的に接続している場合、誘電体層TFに電圧が加わらないため、誘電体層TFが損傷することを抑制できる。また、誘電体層TF内に第1金属層CF1と第2金属層CF2とを接続する接続部材を埋め込むことにより、第2金属層CF2を第1金属層CF1の補助電極として使用することができる。この場合、第1金属層CF1の見かけ上の抵抗を低くすることができる。この効果は、例えば誘電体層TFを複数に分割し、これら複数の誘電体層TFの間の部分で第1金属層CF1と第2金属層CF2とを接続することによっても、得ることができる。
(実施例1)
図2に示すように、実施例1に係る発光素子は、有機EL素子として透光性基板1の背面上に、陽極の透光性電極2と、有機層3と、反射電極4とが順に積層されて、構成されている。ここで、有機層3に接する第1金属層CF1と誘電体層TFと第2金属層CF2がMIM発光素子として反射電極4を構成している。第1金属層CF1が有機ELの発光のための陰極として機能する。そして、第1金属層CF1と誘電体層TFと第2金属層CF2からなるMIM発光素子が有機層3からの光により発生するプラズモンを光に変換して放射するプラズモン変換部として機能する。封止膜5が反射電極4と有機層3を覆うように形成されている。
図2に示すように、実施例1に係る発光素子は、有機EL素子として透光性基板1の背面上に、陽極の透光性電極2と、有機層3と、反射電極4とが順に積層されて、構成されている。ここで、有機層3に接する第1金属層CF1と誘電体層TFと第2金属層CF2がMIM発光素子として反射電極4を構成している。第1金属層CF1が有機ELの発光のための陰極として機能する。そして、第1金属層CF1と誘電体層TFと第2金属層CF2からなるMIM発光素子が有機層3からの光により発生するプラズモンを光に変換して放射するプラズモン変換部として機能する。封止膜5が反射電極4と有機層3を覆うように形成されている。
透光性基板1は、石英やガラスの板、金属板や金属箔、樹脂基板、又はプラスチックフィルムやプラスチックシートなどである。透光性基板1が樹脂基板の場合、透光性基板1は可撓性を有する厚さであっても良い。透光性基板1としては、ガラス板や、ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスルホンなどの合成樹脂の透明板が好ましい。透光性基板1として合成樹脂基板を使用する場合にはガスバリア性に留意するのが好ましい。透光性基板1のガスバリア性が小さすぎると、透光性基板1を通過した外気により有機EL素子が劣化する可能性が出てくるためである。よって、透光性基板1として合成樹脂基板を用いる場合、透光性基板1の少なくとも片面に緻密なシリコン酸化膜などを設けてガスバリア性を確保するのが好ましい。
図3に示すように、有機層3は、正孔注入層3a、正孔輸送層3b、発光層3c、電子輸送層3d及び電子注入層3eをこの順に積層した構成を有している。有機層3は、少なくとも発光層3cを含んでいる。発光層3cは、電荷輸送層を兼ねていてもよい。有機層3は、上記積層構造から正孔輸送層3bを省いた構成であってもよいし、正孔注入層3aを省いた構成であってもよいし、正孔注入層3aと電子輸送層3dを省いた構成であってもよい。正孔や電子の電荷輸送層には、その構成材料として、公知の正孔輸送性化合物や、電子輸送性化合物が適用可能である。
発光層3cの発光材料としては、例えば、蛍光材料や燐光材料など、任意の公知の発光材料が適用可能である。
青色発光を与える蛍光材料としては、例えば、ナフタレン、ペリレン、及びピレンなどがある。緑色発光を与える蛍光材料としては、例えば、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体、及びAlq3(tris(8-hydroxy-quinoline)aluminum)などのアルミニウム錯体などがある。黄色発光を与える蛍光材料としては、例えば、ルブレン誘導体などがある。赤色発光を与える蛍光材料としては、例えば、DCM(4-(dicyanomethylene)-2-methyl-6-(p-dimethylaminostyryl)-4H-pyran)系化合物、ベンゾピラン誘導体、及びローダミン誘導体などがある。燐光材料としては、例えば、イリジウム、白金、ルテニウム、ロジウム、及びパラジウムの錯体化合物などがある。燐光材料としては、例えば、トリス(2-フェニルピリジン)イリジウム(所謂、lr(ppy)3)、トリス(2-フェニルピリジン)ルテニウムなどがある。
赤、緑、及び青の発光色をそれぞれ発する有機層3を平行に繰り返し配置された場合、光取り出し面となる透光性基板1の前面からは、赤、緑、及び青の光が混色されるため、発光素子から取り出される光は、単一の発光色として認識される。
有機層3を成膜する手法として、スパッタリング法や真空蒸着法などの乾式塗布法や、スクリーン印刷、スプレー法、インクジェット法、スピンコート法、グラビア印刷、又はロールコータ法などの湿式塗布法を用いることができる。例えば、正孔注入層、正孔輸送層、及び発光層を湿式塗布法でベタ膜として均一に成膜して、電子輸送層及び電子注入層を、それぞれ乾式塗布法でベタ膜として均一に順次成膜してもよい。また、すべての機能層を湿式塗布法でベタ膜として均一に順次成膜してもよい。
透光性電極2は、例えばITO(Indium-tin-oxide)、ZnO、ZnO-Al2O3(所謂、AZO)、In2O3-ZnO(所謂、IZO)、SnO2-Sb2O3(所謂、ATO)、又はRuO2などにより構成される。さらに、透光性電極2は、有機EL材料から得られる発光波長において少なくとも10%以上の透過率を持つ材料を選択することが好ましい。透光性電極2は通常は単層構造であるが、複数の材料からなる積層構造とすることも可能である。
第1金属層CF1には、例えば、スズ、マグネシウム、インジウム、カルシウム、アルミニウム、又は銀などの金属又はそれらの合金が用いられる。具体例としては、第1金属層CF1を構成する材料としては、マグネシウム-銀合金、マグネシウム-インジウム合金、又はアルミニウム-リチウム合金などの低仕事関数の合金が挙げられる。第1金属層CF1を膜厚20nmの銀薄膜で構成した場合、第1金属層CF1の光透過率は50%程度になる。第1金属層CF1として膜厚10nmのAl膜を用いる場合も、第1金属層CF1の光透過率は50%程度になる。第1金属層CF1として膜厚20nmのMgAg合金膜を用いる場合も、第1金属層CF1の光の透過率は50%程度になる。なお、金属薄膜で第1金属層CF1を構成する場合、その膜厚の下限値は5nmとするのが好ましい。このようにすると、第1金属層CF1の導電性を確保することができる。第1金属層CF1は、例えばスパッタ法や真空蒸着法などにより有機層3上に形成される。
第2金属層CF2は、例えば第1金属層CF1として例示した材料のいずれかから構成される。第2金属層CF2の膜厚は、第1金属層CF1の膜厚よりも大きい。第2金属層CF2の膜厚は、第2金属層CF2が光を反射するために必要な値以上であれば、特に限定されない。
図3に示す例では、誘電体層TFは、第1透光性誘電体層TF1、光変換層3c2、及び第2透光性誘電体層TF2をこの順に積層された構成を有している。
光変換層3c2となる材料は、例えば、上記した発光層3cとして例示した材料から選択される。光変換層3c2となる材料を選択する際には、有機EL素子の発光層3cの発光によるフォトルミネッセンスを考慮することが好ましい。また、光変換層3c2を燐光材料にすると、より発光効率が向上する。
第1透光性誘電体層TF1及び第2透光性誘電体層TF2を構成する材料は、有機層3および光変換層3c2よりも低い屈折率を有する材料、例えば、フッ化マグネシウムMgF2、二酸化ケイ素SiO2などから選択される。
透光性電極2と第1金属層CF1の間に電圧が印加されると、有機層3の発光層3cにおいて発光が生じる。この光は、第1スペクトル分布を有する。そしてこの光の一部は、透光性電極2を通過して透光性基板1から取り出される。また有機層3で生じた光の他の一部は、第1金属層CF1で反射した後に透光性電極2を通過して、透光性基板1から取り出される。
さらに、第1金属層CF1を十分薄く形成すれば、第1金属層CF1と第1透光性誘電体層TF1の界面で表面プラズモンポラリトン(所謂、Symmetric SPP)が生じる。また、第2透光性誘電体層TF2と第2金属層CF2の界面でも表面プラズモンポラリトン(所謂、Antisymmetric SPP)が生じる。そして、これら2つの表面プラズモンが生じている2つの界面の間隔が非常に狭いため、2つの表面プラズモンポラリトンが結合する。その結果、これらの間に挟まれた光変換層3c2が影響を受け、第2スペクトル分布で発光する。この光の一部は、第1金属層CF1、有機層3、透光性電極2、及び透光性基板1を透過して外に取り出される。また、光変換層3c2からの光の他の一部は、第2金属層CF2で反射し、第1金属層CF1、有機層3、透光性電極2、及び透光性基板1を透過して外部に取り出される。なお、かかる2つの表面プラズモンポラリトンの結合により発光が増強することは知られている(「透明電極ITOを用いない有機EL素子の実現」林真至、科学研究費補助金研究成果報告書、平成23年4月28日、参照)。
有機層3が発光する光の色と、光変換層3c2が発光する光の色は同一であっても良いし、異なっていても良い。同一である場合、第2スペクトル分布の少なくとも一部は、第1スペクトル分布の少なくとも一部と重なる。そして、第2スペクトル分布の最大ピーク波長は、第1スペクトル分布の最大ピーク波長とは異なっている。ただし、これら2つの最大ピーク波長は互いに近接しているため、ピークがブロードになる。そして、第2スペクトル分布の半値全幅は、表面プラズモンポラリトンの結合による発光増強効果により、第1スペクトル分布の半値全幅よりも狭いものとなる。
図4を用いて、一例として発光素子が緑色の光を発光する場合について説明する。有機層3がブロードのスペクトル分布OELの光を生成すると、反射電極4は表面プラズモンポラリトンの結合により、有機層3よりも狭いスペクトル分布MIMの光を生成する。よって、透光性基板1から取り出される光は、図4中「OEL+MIM」で示す合成されたスペクトル分布を有する。
例えば、透光性基板1としてガラス基板を使用し、透光性電極2としてITOを使用し、有機層3として、α-NPDの正孔輸送層、CBPをホスト材料としてゲスト材料に青緑発光色の燐光材料をドープした発光層、BCPの正孔阻止層、及びAlq3の電子輸送層をこの順に積層した積層体を使用する。そして、第1金属層CF1としてAgを使用し、第1透光性誘電体層TF1としてMgF2を使用し、光変換層3c2としてAlq3を使用し、第2透光性誘電体層TF2としてMgF2を使用する。このような発光素子の発光特性を調べた結果、MIM構造による光が確認できた。従って、プラズモン損失として取出し光に寄与しないエネルギーを光として取り出すことができることが確認できた。
(実施例2)
本実施例に係る発光素子は、光変換層3c2からの光の色は、有機層3からの光の色とは異なる点を除いて、実施形態又は実施例1と同様である。例えば、CIExy色度図において、有機層3からの光の色度分布と光変換層3c2からの光の色度分布は互いに異なる。このような構成は、光変換層3c2を構成する材料、及び有機層3の発光層を構成する材料を選択することにより、実現できる。ここで、第1スペクトル分布における最大ピーク波長は、第2スペクトル分布における最大ピーク波長よりも短いのが好ましい。
本実施例に係る発光素子は、光変換層3c2からの光の色は、有機層3からの光の色とは異なる点を除いて、実施形態又は実施例1と同様である。例えば、CIExy色度図において、有機層3からの光の色度分布と光変換層3c2からの光の色度分布は互いに異なる。このような構成は、光変換層3c2を構成する材料、及び有機層3の発光層を構成する材料を選択することにより、実現できる。ここで、第1スペクトル分布における最大ピーク波長は、第2スペクトル分布における最大ピーク波長よりも短いのが好ましい。
本実施例によれば、実施例1と同様に、プラズモン損失として取出し光に寄与しないエネルギーを光として取り出すことができる。また、第1スペクトル分布における最大ピーク波長を、第2スペクトル分布における最大ピーク波長よりも短くすると、有機層3における発光のエネルギー効率を高めることができる。
(実施例3)
図5は、実施例3に係る発光素子の構成を示す断面図である。本実施例に係る発光素子は、以下の点を除いて、実施例1又は実施例2に係る発光素子と同様の構成である。以下の説明において、有機層3からの発光の最大ピーク波長をλとする。
図5は、実施例3に係る発光素子の構成を示す断面図である。本実施例に係る発光素子は、以下の点を除いて、実施例1又は実施例2に係る発光素子と同様の構成である。以下の説明において、有機層3からの発光の最大ピーク波長をλとする。
本実施例において、反射電極4の第2金属層CF2から有機層3の発光中心点までの距離Lは、光学的にλ/4の奇数倍(例えば3倍)の0.98倍以上1.02倍以下である。このような条件は、例えば、誘電体層TFを構成する各層の厚さ、並びに有機層3のうち発光層及びこれよりも反射電極4側に位置する層の厚さを調整することにより、実現できる。
本実施例において、第1金属層CF1を薄くすることにより、第1金属層CF1が光を50%以上透過するようにするのが好ましい。この場合、第1金属層CF1に垂直に入る光はそのまま透過し、MIM発光素子の終端反射膜の第2金属層CF2で反射された後、透光性基板1から取り出される。この際、発光層3cの発光中心点と第2金属層CF2との距離がλ/4の奇数倍となっているため、第2金属層CF2で反射された光が有機層3から透光性電極2に向かう光と強め合う方向に干渉し、その結果、光取出し効率は大きくなる。
一方、プラズモン、特に損失に関わるプラズモン共鳴に関しては全反射が大きく関わり、臨界角以上の入射角の光が対象になる。従って、第1金属層CF1の厚さを光が透過可能な厚さに設定した場合は、全反射角未満の光については上記した干渉効果によって光取り出し効率を大きくすることができ、また、全反射角以上の光については上記したプラズモンの活用によって光を取り出すことが可能になる。
(実施例4)
図6は、実施例4に係る発光素子の構成を示す断面図である。本実施例に係る発光素子は、有機層3と第1金属層CF1との間に第3金属層CF1-1及び第3透光性誘電体層TF1-1を有している点を、除いて、実施例1~3のいずれかに係る発光素子と同様の構成である。第3金属層CF1-1及び第3透光性誘電体層TF1-1を設けることにより、反射電極4としてのMIM発光素子は多層化されている。そして本実施例では、第3透光性誘電体層TF1-1と透光性電極2の間に電圧が印加されることにより、有機層3は発光する。
図6は、実施例4に係る発光素子の構成を示す断面図である。本実施例に係る発光素子は、有機層3と第1金属層CF1との間に第3金属層CF1-1及び第3透光性誘電体層TF1-1を有している点を、除いて、実施例1~3のいずれかに係る発光素子と同様の構成である。第3金属層CF1-1及び第3透光性誘電体層TF1-1を設けることにより、反射電極4としてのMIM発光素子は多層化されている。そして本実施例では、第3透光性誘電体層TF1-1と透光性電極2の間に電圧が印加されることにより、有機層3は発光する。
反射電極4を構成する各層は、有機層3の発光波長よりも十分薄いため、透光性電極2と第3金属層CF1-1の間に電界を印加した場合、エバネッセント光の共鳴輸送(所謂、共鳴トランスポート)が得られる。そして反射電極4は、金属層の界面での表面プラズモンポラリトン(SPP)の結合により、エバネッセント光を積層方向へ運ぶことができる。その結果、反射電極4における発光強度は増加する。従って、発光素子の光取り出し効率は向上する。
(実施例5)
図7は、実施例5に係る発光素子の構成を示す断面図である。本実施例に係る発光素子は、光が透光性基板1とは逆側から取り出される。具体的には、透光性基板1の一面上には、反射電極4、有機層3、透光性電極2、及び封止層5がこの順に積層されている。各層の構成は、実施例1~4のいずれかと同様である。なお、本実施例の場合、透光性基板1の代わりに非透光性の基板を用いることもできる。
図7は、実施例5に係る発光素子の構成を示す断面図である。本実施例に係る発光素子は、光が透光性基板1とは逆側から取り出される。具体的には、透光性基板1の一面上には、反射電極4、有機層3、透光性電極2、及び封止層5がこの順に積層されている。各層の構成は、実施例1~4のいずれかと同様である。なお、本実施例の場合、透光性基板1の代わりに非透光性の基板を用いることもできる。
本実施例によっても、実施例1~4のいずれかと同様の効果が得られる。
なお、上記の各実施例では有機層を発光積層体としているが、無機材料膜の積層によっても発光積層体を構成できる。
また、上記実施例では有機層の発光層を1層とした例で示したが、複数の発光層からなるタンデム構造など発光層の積層構造でも同様の効果が得られる。
上記実施例ではMIM発光素子の発光層には蛍光材料を用いたが、燐光材料を用いると、発光効率が理論上100%となる。
以上、図面を参照して実施形態及び実施例について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
この出願は、2012年7月18日に出願された国際出願PCT/JP2012/068205号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
Claims (11)
- 透光性電極と、
反射電極と、
前記透光性電極と前記反射電極の間に位置し、発光層を含む有機層と、
を備え、
前記反射電極は、
前記有機層に電気的に接続している第1金属層と、
第2金属層と、
前記第1金属層と前記第2金属層の間に位置する誘電体層と、
を備える発光素子。 - 請求項1に記載の発光素子において、
前記第1金属層、前記誘電体層、及び前記第2金属層は、金属-誘電体-金属発光部を構成している発光素子。 - 請求項1又は2に記載の発光素子において、
前記透光性電極に接続している第1端子と、
前記第1金属層に接続している第2端子と、
を備え、
前記第1端子と前記第2端子の間に電圧が印加される発光素子。 - 請求項3に記載の発光素子において、
前記第2金属層は電気的にフローティングである発光素子。 - 請求項3に記載の発光素子において、
前記第2金属層は前記第1金属層に電気的に接続している発光素子。 - 請求項1~5のいずれか一項に記載の発光素子において、
前記誘電体層は、
第1透光性誘電体層と、
第2透光性誘電体層と、
前記第1透光性誘電体層と前記第2透光性誘電体層の間に位置し、前記有機層からの光が入射されることにより発光する光変換層と、
を備える発光素子。 - 請求項6に記載の発光素子において、
前記有機層からの発光のスペクトル分布を第1スペクトル分布として、前記光変換層からの発光のスペクトル分布を第2スペクトル分布とした場合、前記第2スペクトル分布の少なくとも一部は前記第1スペクトル分布の少なくとも一部と重なる発光素子。 - 請求項7に記載の発光素子において、
前記第2スペクトル分布の半値全幅は、前記第1スペクトル分布の半値全幅よりも小さい発光素子。 - 請求項6に記載の発光素子において、
CIExy色度図において、前記有機層からの光の色度分布と、前記光変換層からの光の色度分布は互いに異なる発光素子。 - 請求項6~9のいずれか一項に記載の発光素子において、
前記第1透光性誘電体層の屈折率及び前記第2透光性誘電体層の屈折率は、いずれも前記有機層の屈折率よりも低い発光素子。 - 請求項1~10のいずれか一項に記載の発光素子において、
前記発光層の発光中心から前記第2金属層までの距離は、前記発光層からの発光のピーク波長の1/4の奇数倍の0.98倍以上1.02倍以下である発光素子。
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Non-Patent Citations (2)
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|---|
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|---|---|---|---|---|
| JP2020004570A (ja) * | 2018-06-27 | 2020-01-09 | 住友化学株式会社 | 有機エレクトロルミネッセンス素子 |
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