WO2013047015A1 - リード固定具及び医療用装置 - Google Patents
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Abstract
リード固定具は、生体内に植え込まれるリードを固定するために用いられる。このリード固定具は、一部に復元可能な非直線構造を有し、リードの外径以上の内径とされる内腔が全体に形成され、非直線構造とされる一部によって内腔に収納又は装着されるリードの形状を非直線構造に変形して保持し、リードを生体内で固定するものである。
Description
本発明は、生体内に植え込まれて使用されるリードを生体内で固定し、さらに、生体へのリードの挿入、取り出しを可能とするリード固定具及びこのリード固定具を備える医療用装置に関する。
従来、痛み治療において、従来の薬物療法、神経ブロック療法、外科的療法に効果を示さない場合や、副作用などによりその治療が継続できない場合に、神経を電気刺激することにより痛みを緩和する電気刺激療法が効果を挙げている。電気刺激療法の1つである脊髄電気刺激療法は、脊髄を介して脳へ伝播する痛みを緩和するために、脊髄の神経を電気刺激する刺激療法である。
脊髄電気刺激療法では、通常、電気刺激による疼痛緩和の有効性を確かめるために、24時間から数週間のトライアル期間が設けられる。トライアル期間では、一般的に、背中側から穿刺して脊髄を覆う脊髄硬膜の外側にある硬膜外腔に刺激電極を留置した後、この刺激電極が含まれる電極リードを体外の刺激装置に接続して様々な刺激パターンの下で疼痛緩和の程度が調べられる。このトライアル期間においては電気刺激装置の植え込みは行われていない。そして、このトライアル期間において所定の効果が認められた場合にのみ、電気刺激装置の植え込み(以下、「本植え込み」という)が実施される。
電気刺激装置の本植え込みを行う場合には、トライアル期間に留置された電極リードが抜去された後、再び硬膜外腔に新たな刺激電極が留置され、この刺激電極が含まれる電極リードが皮下トンネルを通って腰部や腹部、あるいは胸部に導かれる。そして、電極リードが電気刺激装置と接続されて皮下に植え込まれる。
ところで、トライアル期間中や本植え込み後において、患者の体の動きに伴って電極リードが引っ張られ、刺激電極の位置が植え込み当初の位置からずれる、という問題があった。刺激電極の位置がずれると、十分な疼痛緩和の効果が得られなかったり、痛みとは関係ない部位に刺激が感じられたりして、患者にしびれ等の不快を与えてしまう。そのため、電極リードの植え込みを再度行わなければならない場合があった。
この問題を解決するために、硬膜外腔内に配置される部分、すなわち先端側部分をらせん状に形成した電極リードが考えられた。この電極リードは、らせん状に形成された部分(以下、「らせん構造部」という)で硬膜外腔内壁を圧迫することにより、電極リードの引っ張りに起因する刺激電極の位置ずれを防止している(特許文献1を参照)。
しかしながら、特許文献1に記載の電極リードは、トライアル期間の終了時、あるいは電極リードが断線したり、電極リードに菌が感染したりして発生するトラブル時に抜去が困難である可能性がある。また、この電極リードを抜去する場合、硬膜外腔内をらせん構造部がそのまま通過することになるので、らせん構造部に絡みつくように形成された組織や血管、あるいはらせん構造部が通過する領域周辺の組織や血管を損傷し、出血させる可能性があった。また、スタイレットによってらせん構造部を延ばして抜去する場合には、スタイレットがらせん構造部を通過できなかったり、スタイレットが電極リードのシースを突き抜けて脊髄を損傷させたりする可能性があった。
本発明はこのような状況に鑑みて成されたものであり、例えば、脊髄電気刺激療法を用いて、硬膜外腔といった管腔内に生体を電気刺激するリードを留置する場合に、このリードを管腔内に影響を与えることなく生体内に固定することを目的とする。
本発明は、生体内に植え込まれるリードを固定するためのリード固定具であって、一部に復元可能な非直線構造を有し、リードの外径以上の内径とされる内腔が全体に形成され、非直線構造とされる一部によって内腔に収納又は装着されるリードの形状を非直線構造に変形して保持し、リードを生体内で固定するリード固定具である。
また、本発明は、生体内に植え込まれるリードと、リードの一端が接続され、生体内に植え込まれる本体と、一部に復元可能な非直線構造を有し、リードの外径以上の内径とされる内腔が全体に形成され、非直線構造とされる一部によって内腔に収納又は装着されるリードの形状を非直線構造に変形して保持し、リードを生体内で固定するリード固定具と、を備える医療用装置である。
本発明によれば、予め形状が付けられたリード固定具の内腔にリードを収容(装着)した後、リードを体内に留置することができる。そして、一部に復元可能な非直線構造が形成されたリード固定具の復元力により、管腔外に置かれたリード固定具の周りにある筋肉等の周辺組織を圧迫してリード固定具を生体内で固定することによって、リードの位置を生体内の所定位置に固定することができる。
以下、本発明を実施するための形態例について説明する。以下に述べる実施の形態例は、本発明の好適な具体例である。そのため、技術的に好ましい種々の限定が付されている。しかしながら、本発明の範囲は、下記の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。例えば、以下の説明で挙げる各パラメータの数値的条件は好適例に過ぎず、説明に用いた各図における寸法、形状及び配置関係も概略的なものである。
1.第1の実施の形態(リード固定具の非直線構造部を正弦曲線形状とした例)
1-1.電気刺激装置の構成
1-2.刺激回路の回路構成
1-3.電気刺激装置の植え込み方法
1-4.第1の実施の形態の変形例
2.第2の実施の形態(リード固定具の非直線構造部をらせん形状とした例)
3.第3の実施の形態(リード固定具の非直線構造部を正弦曲線形状とらせん形状の組み合わせとした例)
4.第4の実施の形態(リード固定具の非直線構造部をらせん軸が異なる2種類のらせん形状とした例)
5.各実施の形態の変形例
1.第1の実施の形態(リード固定具の非直線構造部を正弦曲線形状とした例)
1-1.電気刺激装置の構成
1-2.刺激回路の回路構成
1-3.電気刺激装置の植え込み方法
1-4.第1の実施の形態の変形例
2.第2の実施の形態(リード固定具の非直線構造部をらせん形状とした例)
3.第3の実施の形態(リード固定具の非直線構造部を正弦曲線形状とらせん形状の組み合わせとした例)
4.第4の実施の形態(リード固定具の非直線構造部をらせん軸が異なる2種類のらせん形状とした例)
5.各実施の形態の変形例
[1.第1の実施の形態(リード固定具の非直線構造部を正弦曲線形状とした例)]
[1-1.電気刺激装置の構成]
本発明の第1の実施形態の例(以下、「本例」という。)を図1~図8を参照して説明する。
まず、第1の実施形態に係る電気刺激装置1の機械的な構成について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電気刺激装置1の全体を示す斜視図である。
図2は、リード固定具4を電極リード2に装着した状態を示す斜視図である。
図3は、リード固定具4を装着した電極リード2にスタイレット17が挿入された状態を示す斜視図である。
[1-1.電気刺激装置の構成]
本発明の第1の実施形態の例(以下、「本例」という。)を図1~図8を参照して説明する。
まず、第1の実施形態に係る電気刺激装置1の機械的な構成について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電気刺激装置1の全体を示す斜視図である。
図2は、リード固定具4を電極リード2に装着した状態を示す斜視図である。
図3は、リード固定具4を装着した電極リード2にスタイレット17が挿入された状態を示す斜視図である。
電気刺激装置1は、電気的な刺激信号(以下、「電気的刺激信号」という)により、生体内の神経及び/又は筋肉を刺激するものであり、脊髄電気刺激療法では脊髄の神経を刺激するものである。この電気刺激装置1には、生体内に植え込まれ、神経及び/又は筋肉に電気的刺激信号を導いてこれを刺激するために用いられる電極リード2と、この電極リード2に電気的刺激信号を供給する刺激装置3(本体)と、電極リード2を生体内で固定するリード固定具4とが設けられている。
始めに、電極リード2について説明する。
電極リード2は、神経及び/又は筋肉を刺激するための4つの刺激電極8と、電極リード2を生体内に配置した際に各刺激電極8が生体に対して剥き出しになるように固定するボディ9を備えている。電極リード2の生体内に挿入される端部は先端7として表され、刺激装置3に接続される端部は基端11として表される。
電極リード2は、神経及び/又は筋肉を刺激するための4つの刺激電極8と、電極リード2を生体内に配置した際に各刺激電極8が生体に対して剥き出しになるように固定するボディ9を備えている。電極リード2の生体内に挿入される端部は先端7として表され、刺激装置3に接続される端部は基端11として表される。
各刺激電極8には、4本の導線(不図示)の一端(先端7側の端部)がそれぞれ電気的に接続されており、これら導線の各他端が刺激装置3の刺激回路12とそれぞれ電気的に接続されている。これら4本の導線は、ボディ9の内部に完全に埋め込まれている。
刺激電極8は、導電性があって生体適合性がある素材、例えばプラチナやプラチナ合金(例えば、プラチナ90%/イリジウム10%合金)等の素材でできており、中空の略円筒状に形成されている。刺激電極8の外径は、後述する管腔挿入部5の外径とほぼ等しく形成される。また、刺激電極8の内径は、後述するスタイレット用ルーメン18を刺激電極8が塞がないようにするため、スタイレット用ルーメン18の直径よりも大きくする必要がある。なお、本例では、刺激電極8の数を4つとしたが、この数はあくまでも一例であって、刺激電極8の数は任意に設定できる。
ボディ9は、柔軟性があって、かつ生体適合性がある素材、例えばシリコーンやポリウレタン等の樹脂素材が略円筒形状に形成された長尺体10から作られる。この長尺体10には、基端11で開口して先端7付近まで連通する略円筒形状の孔が軸方向に開けられており、この孔がスタイレット用ルーメン18として表される。スタイレット用ルーメン18には、スタイレット17が挿通されるため、スタイレット用ルーメン18の直径は、スタイレット17の直径とほぼ等しいか、それより少し長くする必要がある。また、長尺体10の外径は、1~3mmであることが好ましい。
この長尺体10の基端11から所定の長さの部分が管腔外リード部6であり、リード固定具4はこの管腔外リード部6上に装着される。そして、リード固定具4は、電極リード2及び管腔外リード部6の表面上を移動可能である。管腔外リード部6は、電極リード2を生体内に植え込んだ際に、管腔外の筋肉、結合組織、脂肪などの生体組織中に配置される。
リード固定具4は、シリコーンやポリウレタン等の樹脂素材を用いて全体に内腔を有する管状に形成されている。この内腔の内径は、電極リード2の外径以上の大きさとされている。本例では、リード固定具4の内径が電極リード2の外径より大きいため、図2に示すように、電極リード2とリード固定具4の間には隙間ができている。リード固定具4の両端には、電極リード2を挟み込んで保持するスリット16が形成され、生体によりスリット16が圧迫されると、図3に示すように、隙間がなくなって、電極リード2の外周面に対するリード固定具4の内周面の摩擦力が高まり、電極リード2を保持する保持性能が高められる。
また、リード固定具4は、一部に変形しても復元可能な非直線構造を有しており、この非直線構造とした部分を非直線構造部15として備える。リード固定具4の非直線構造部15は、非直線構造の一例として、内腔になにも挿入されていない自然状態において連続する正弦曲線形状に形成される。そして、電極リード2にリード固定具4が装着された状態では、非直線構造とされる一部(非直線構造部15)によって内腔に収納又は装着され、これに沿って電極リード2の形状が正弦曲線形状に変形される。
このときに、電極リード2のスタイレット用ルーメン18にスタイレット17が挿入されると、リード固定具4の非直線構造部15が略直線状の延伸状態に変形され、電極リード2の正弦曲線形状に変形されていた部分の形状も略直線状の延伸状態に変形される。そして、スタイレット用ルーメン18からスタイレット17が抜かれると、リード固定具4は、非直線構造部15が元の形状に復元するため、これに沿った電極リード2の形状も正弦曲線形状に変形して保持し、電極リード2を生体内で固定することが可能である。
電極リード2の管腔挿入部5は、電極リード2を生体内に植え込んだ際に、その全て若しくは一部が硬膜外腔等の管腔内に配置される。そのため、例えば、硬膜外腔内に管腔挿入部5を配置する場合には、管腔挿入部5の軸方向の長さが、3椎体かそれより少し長い程度の長さであることが好ましい。また、上述したように管腔挿入部5には、ボディ9の表面から剥き出しになるように固定された4つの刺激電極8が配置される。
次に、刺激装置3について説明する。
刺激装置3は、筐体13と、筐体13に収納・固定された刺激回路12を備える。
筐体13は、比較的硬く、生体適合性がある金属や樹脂、例えばチタンやエポキシ等の素材でできており、略円筒形状に形成されている。筐体13の一端面は、管腔外リード部6の基端11付近の表面に固定されている。また、この筐体13には、一端面から他端面に貫通する孔がその軸方向に2つ開けられている。これら2つの孔が縫合孔14であり、この縫合孔14は、刺激装置3を生体に縫い付けるための糸が通される。
刺激装置3は、筐体13と、筐体13に収納・固定された刺激回路12を備える。
筐体13は、比較的硬く、生体適合性がある金属や樹脂、例えばチタンやエポキシ等の素材でできており、略円筒形状に形成されている。筐体13の一端面は、管腔外リード部6の基端11付近の表面に固定されている。また、この筐体13には、一端面から他端面に貫通する孔がその軸方向に2つ開けられている。これら2つの孔が縫合孔14であり、この縫合孔14は、刺激装置3を生体に縫い付けるための糸が通される。
刺激回路12は、回路基板上にカスタムICなどの小型な部品を実装した回路であり、電気的刺激信号を生成し、この生成した電気的刺激信号を刺激電極8に印加するのを制御する。刺激回路12が生成した電気的刺激信号を各刺激電極8に独立して供給するために、刺激回路12と刺激電極8は電極リード2のボディ9に埋め込まれている各導線(不図示)で電気的に接続されている。なお、刺激回路12の電気的な構成については、図4にて後述する。
[1-2.刺激回路の回路構成]
次に、刺激装置3に収納された刺激回路12の電気的な構成について図4を参照して説明する。
図4は、本発明の第1の実施形態例に係る刺激回路12を中心とする機能ブロック図である。
次に、刺激装置3に収納された刺激回路12の電気的な構成について図4を参照して説明する。
図4は、本発明の第1の実施形態例に係る刺激回路12を中心とする機能ブロック図である。
刺激回路12は、コイル部21と、充電部22と、充電池23と、通信部24と、制御部25と、刺激パラメータ設定部26と、発振部27と、電極構成設定部28と、スイッチ部29とを備える。
コイル部21は、例えばコイルとコンデンサで構成される共振回路である。コイル部21は、充電池23の充電を行う場合、図示しない体外のコントローラから送信される充電用の電磁波を受信する。そして、この受信に伴ってコイル部21から発生する交流電流が充電部22に出力される。また、コイル部21は図示しない体外のコントローラから送信される、所定の情報が乗せられた電磁波を受信し、受信した電磁波が当該コイル部21から通信部24に出力される。
充電部22は、整流回路を内蔵し、コイル部21から出力された交流電流を直流電流に変換して電力を取得する。そして、取得した電力で充電池23の充電を行う。充電池23は、例えばリチウムイオン電池等の充電可能な電池である。図4に図示はしていないが、この充電池23は、蓄積している電力を、刺激回路12を構成する各ブロックに供給している。
通信部24は、コイル部21が受信した電磁波を復調し、電磁波に乗せられている情報を取り出す。そして、取り出した情報を、制御部25を介して刺激パラメータ設定部26及び電極構成設定部28に出力する。刺激パラメータ設定部26に出力される情報は、電気的刺激信号の刺激強度に関する情報(以下、「刺激パラメータ」という。)であり、電極構成設定部28に出力される情報は、電極構成に関する情報(以下、「電極構成情報」という。)である。電気的刺激信号の刺激強度は、当該電気的刺激信号のパルス電圧、パルス電流、パルス幅あるいは周波数により決定されるので、刺激パラメータはこれらパルス電圧等の値を示す信号である。また、電極構成情報は、電気的刺激信号の極性を変更するための情報と、電気的刺激信号を出力する刺激電極8をスイッチ部29に選択させるための情報とを含む信号である。
刺激パラメータ設定部26は、通信部24から入力される刺激パラメータに基づいて、発振部27で発生する電気的刺激信号の刺激強度を変更するための刺激強度変更信号を生成する。
発振部27は、刺激パラメータ設定部26から入力される刺激強度変更信号に基づいて、電気的刺激信号を生成してスイッチ部29に出力する。
発振部27は、刺激パラメータ設定部26から入力される刺激強度変更信号に基づいて、電気的刺激信号を生成してスイッチ部29に出力する。
電極構成設定部28は、通信部24から入力される電極構成情報に基づいて、発振部27で発生する電気的刺激信号を出力する刺激電極8を選択するための電極構成選択信号を生成する。なお、刺激パラメータ設定部26から出力される刺激強度変更信号は発振部27に出力され、電極構成設定部28から出力される電極構成選択信号はスイッチ部29に出力される。
スイッチ部29は、電極構成設定部28から入力される電極構成選択信号に基づいて、発振部27から入力される電気的刺激信号を出力する刺激電極8を決定する。なお、制御部25には、例えばマイクロコンピュータ等が用いられ、制御部25は、刺激回路12の各ブロックを制御する。
[1-3.電気刺激装置の植え込み方法]
次に、この電気刺激装置1を用いて、例えば、硬膜外腔から脊髄の神経の電気刺激を行う場合における電極リード2、刺激装置3及びリード固定具4の植え込み方法の一例について、図5~図8を参照して説明する。
図5~図8は、刺激電極8を硬膜外腔の目標とする位置に留置する手順を示す人体の背中付近の縦断面図である。
次に、この電気刺激装置1を用いて、例えば、硬膜外腔から脊髄の神経の電気刺激を行う場合における電極リード2、刺激装置3及びリード固定具4の植え込み方法の一例について、図5~図8を参照して説明する。
図5~図8は、刺激電極8を硬膜外腔の目標とする位置に留置する手順を示す人体の背中付近の縦断面図である。
まず、医師は、患者の痛みの分布状況に基づき、予め目標とする脊髄の刺激部位を決定する。そして、X線透視下で患者の背中側から穿刺して、分割式あるいはスリット付きの硬膜外針34を、脊椎31に形成される硬膜外腔33まで挿入する(図5を参照)。この硬膜外針34が硬膜外腔33に挿入される位置は、一般的に、目標とする刺激部位から3椎体以上の低位が選ばれる。
次に、医師は、リード固定具4が装着された電極リード2のスタイレット用ルーメン18に、スタイレット17を完全に挿入して、非直線構造に変形している管腔外リード部6及びリード固定具4を略直線状に変形させる(図3を参照)。このときに、穿刺位置から目標とする刺激部位までの距離を考慮に入れて、リード固定具4が適切に生体32の周辺組織中に留置されるように、予め管腔外リード部6上でリード固定具4を移動させる。これにより、電極リード2の体内への挿入、固定を容易に行うことができるようになる。
ここで、医師は、スタイレット17が挿入された電極リード2の先端7を硬膜外針34に通し、当該電極リード2を生体32内に挿入する。そして、スタイレット17を基端から軸方向に押すことにより、電極リード2が硬膜外腔33内に挿入される(図6を参照)。
続いて、医師は、さらにスタイレット17の基端を軸方向に押して、硬膜外腔33内に電極リード2を上向させ、電極リード2の刺激電極8を目標とする刺激部位の近くに位置させる(図7を参照)。
次に、医師は、電極リード2及びスタイレット17を生体32内に挿抜することで刺激電極8の位置を少しずつ移動させながら、不図示の体外のコントローラを操作して神経刺激を行う。このとき、刺激装置3では、医師の操作に基づいて、所定の強度の電気的刺激信号が生成され、生成された電気的刺激信号が刺激電極8に出力されて、当該刺激電極8の位置に近い部分の神経刺激が行われる。そして、医師は、患者の神経刺激に対する反応を聞きながら、最適な刺激電極8の位置を決定する。
このとき、医師は、決定した最適な位置から刺激電極8が移動しないように電極リード2とスタイレット17を保持しながら、電極リード2のスタイレット用ルーメン18にスタイレット17が通った状態で硬膜外針34を生体32から抜き、硬膜外針34のスリット部分を引き裂いて、硬膜外針34を電極リード2の表面から取り去る。このとき、体から突出している管腔外リード部6は、硬膜外針34を生体32から抜くための余剰の長さを有している。
続いて、スタイレット17を電極リード2のスタイレット用ルーメン18から取り出す。すると、リード固定具4の一部は非直線構造に戻ろうとする復元力が働き、この復元力により、硬膜外腔33の外にある生体32の周辺組織をリード固定具4が圧迫すると共に、リード固定具4は生体32の周辺組織により圧迫される。そして、リード固定具4は、生体32の周辺組織から力を受けるため、非直線構造部15の形状が略非直線構造に復元しており、リード固定具4が装着された管腔外リード部6は、硬膜外腔33の外にある生体の周辺組織中で保持、固定され、そのため、管腔挿入部5の各刺激電極8の位置が硬膜外腔33内で固定される。これにより、硬膜外腔33にリード固定具4が挿入されることなく、電極リード2を硬膜外腔33内に固定することが可能となる。また、リード固定具4には、硬膜外腔33内の組織が絡みつくことがないため、硬膜外腔33内の組織を傷つけることなく、電極リード2の生体32内からの抜去を容易に行うことができる。
以上の処理が完了した後、医師は、背中側の電極リード2の刺入部位に小切開を行う。ここで、生体32の外にある管腔外リード部6を「突出管腔外リード部」と呼ぶ。そして、医師は、突出管腔外リード部を束ね、刺激装置3とともに、この小切開の皮下に植え込む。リード固定具4は、管腔外リード部6上を移動可能であるため、その時々の患者の身体的特徴や刺激電極8の配置位置に合わせた生体32の適切な位置に留置することができる。このため、患者の身体的特徴等によらず、突出管腔外リード部及び刺激装置3を完全に皮下に植え込むことができる。
最後に、電気刺激装置1が生体32に完全に植え込まれた状態で固定されるようにするため、刺激装置3の縫合孔14に糸(不図示)を通し、刺激装置3を生体32の組織に縫いつけた後切開部を縫合する(図8を参照)。この処置は、刺激装置3が生体32内で移動しないように、あるいは、電気刺激装置1の挿入口から感染症等を起こさないようにするためのものである。
以上説明した第1の実施の形態に係るリード固定具4は、一部に復元可能な非直線構造を有する非直線構造部15を備えることにより、生体内に留置された後、非直線構造部15の形状が復元し、リード固定具4が管腔外の生体組織を圧迫する。このとき、リード固定具4が装着された電極リード2の管腔外リード部6についても、リード固定具4の非直線構造に従って変形されるため、リード固定具4と管腔外リード部6の間に生じる摩擦力が大きくなる。このため、リード固定具4は、管腔外に固定されることにより、電極リード2及び刺激電極8は管腔内の所定位置に確実に固定される。そして、リード固定具4は電極リード2上を移動可能であるため、患者毎に異なる電極リード2の刺入部位から管腔までの距離の違いに対応させやすくなり、リード固定具4を適切に生体32の周辺組織中に留置させることができる。
また、電極リード2にスタイレット17が挿入されたときにリード固定具4が略直線状の延伸状態に変形されるため、刺激電極8を所定の部位に挿入する際に操作性が向上する。また、リード固定具4の端部に形成されたスリット16は生体組織により圧迫されて管腔外リード部6を保持する。このため、電極リード2に対するリード固定具4の位置が容易に動かず、刺激電極8の管腔内における位置を保ち続ける。
[1-4.第1の実施の形態の変形例]
なお、上述した電気刺激装置1は種々の変形例をとりうる。ここでは、電極リード2の変形例について図9を参照し、リード固定具4の変形例について図10を参照して説明する。
なお、上述した電気刺激装置1は種々の変形例をとりうる。ここでは、電極リード2の変形例について図9を参照し、リード固定具4の変形例について図10を参照して説明する。
図9は、管腔外リード部6の変形例を示す。図9Aは、連続するらせん状に巻回される管腔外リード部6の構成例を示す斜視図である。図9Bは、管腔外リード部6にリード固定具4を装着した例を示す斜視図である。図9Cは、電極リード2にスタイレット17を挿入した例を示す斜視図である。
図9Aに示すように、管腔外リード部6は、自然状態において、連続するらせん形状を含み、直線状に伸ばされてもらせん状に戻ろうとする復元力が働く。同様に、リード固定具4は、非直線構造(本例では、正弦曲線形状)に形成されており、直線状に伸ばされても非直線構造に戻ろうとする復元力が働く。ここで、図9Bに示すように、管腔外リード部6にリード固定具4が装着されると、リード固定具4は、管腔外リード部6よりも硬度が高いため、リード固定具4の形状に従って管腔外リード部6の形状が変形する。
ここで、図9Cに示すようにスタイレット17を電極リード2に挿入すると、スタイレット17は、管腔外リード部6、管腔挿入部5及びリード固定具4よりも硬度が高いため、スタイレット17の直線形状に合わせて管腔外リード部6、管腔挿入部5及びリード固定具4の形状が直線状に変形する。そして、スタイレット17を抜き去ると、管腔外リード部6、管腔挿入部5及びリード固定具4の形状は、元の形状に復元する。このため、リード固定具4は、管腔外で生体32に固定される。また、管腔外リード部6のリード固定具4が装着されていない部分の形状はらせん状に復元するため、生体32内にある部分はそれ自身が周辺組織中で保持、固定され、生体32外にある管腔外リード部6の突出管腔外リード部もらせん状になり、突出管腔外リード部を容易に束ねることができ、植え込むことを容易に行うことができる。
図10は、リード固定具4の端部の変形例を示す。図10Aは、リード固定具4の端部の斜視図を示す。図10Bは、電極リード2にリード固定具4が装着された状態の端部の斜視図を示す。図10Cは、生体内に留置されたリード固定具4の端部の斜視図を示す。
リード固定具4の両端には、スリット16が形成され、このスリット16により電極リード2上でのリード固定具4の移動を容易に行うことができる。また、リード固定具4の両端にテーパ19が形成されており、テーパ19の先端は柔軟であるため、生体組織を傷つけずにリード固定具4を生体内に挿入することが容易となる。また、テーパ19が形成されたスリット16は、生体組織によって圧迫されると、電極リード2表面にリード固定具4の端部が密着して電極リード2表面とリード固定具4端部との間に摩擦力が発生するため、リード固定具4と電極リード2との固定性が向上し、生体内に電極リード2を良好に固定することができる。
[2.第2の実施の形態(リード固定具の非直線構造部をらせん形状とした例)]
次に、本発明の第2の実施形態の例を、図11と図12を参照して説明する。図11に示す第2の実施形態に係る電気刺激装置40は、第1の実施形態に係る電気刺激装置1とその構成はほとんど変わらないので、共通部分については同一符号を付して、説明を省略する。また、電気刺激装置40の植え込み手順は、図1に示した電気刺激装置1の植え込み手順と一部を除いて同じであるので、異なる部分についてのみ説明する。
次に、本発明の第2の実施形態の例を、図11と図12を参照して説明する。図11に示す第2の実施形態に係る電気刺激装置40は、第1の実施形態に係る電気刺激装置1とその構成はほとんど変わらないので、共通部分については同一符号を付して、説明を省略する。また、電気刺激装置40の植え込み手順は、図1に示した電気刺激装置1の植え込み手順と一部を除いて同じであるので、異なる部分についてのみ説明する。
図11は、本発明の第2の実施形態に係る電気刺激装置40の全体を示し、特にリード固定具41を電極リード2に装着した状態を示す斜視図である。
電気刺激装置40は、電気刺激装置1と同様に、電気的刺激信号を生成し、その刺激信号で生体内の神経等を刺激するものである。この電気刺激装置40は、電極リード2と、電極リード2を生体内に固定するリード固定具41と、刺激装置44とを備える。
電気刺激装置40は、電気刺激装置1と同様に、電気的刺激信号を生成し、その刺激信号で生体内の神経等を刺激するものである。この電気刺激装置40は、電極リード2と、電極リード2を生体内に固定するリード固定具41と、刺激装置44とを備える。
始めに、リード固定具41について説明する。
リード固定具41の一部には、単一のらせん軸を有してらせん形状とした非直線構造部41aが形成されている。図11では、電極リード2の管腔外リード部6にリード固定具41が装着された状態を示している。
リード固定具41の一部には、単一のらせん軸を有してらせん形状とした非直線構造部41aが形成されている。図11では、電極リード2の管腔外リード部6にリード固定具41が装着された状態を示している。
リード固定具41に形成された非直線構造部41aは、電極リード2を生体内に植え込んだ際に、管腔外の筋肉、結合組織、脂肪などの組織中に配置される部分である。リード固定具41の非直線構造部41aは、リード固定具41の内腔になにも挿入されていない自然状態において連続するらせん形状を含む。そして、電極リード2にリード固定具41が装着されると、非直線構造とされる一部(非直線構造部41a)に沿って電極リード2の形状がらせん状に変形され、電極リード2にスタイレット17が挿入されたときに、非直線構造部41aが、略直線状の延伸状態に変形される。
電極リード2の基端11を含んだ一部には、電極リード2の一端(基端11)が刺激装置44と着脱自在に接続されるコネクタ部42が設けられており、刺激装置44のコネクタ部46と結合可能としてある。コネクタ部42は、4つのコネクタピン43を備えており、これら4つのコネクタピン43は、4つの刺激電極8とそれぞれ電気的に接続されている。各コネクタピン43と各刺激電極8との接続は、ボディ9に完全に埋め込まれた4本の導線(不図示)によってなされる。
次に、刺激装置44について説明する。
刺激装置44は、刺激装置3(図1を参照)の筐体13の代わりに略直方体形状の筐体45を備える。この筐体45には、コネクタ部46が設けられている。コネクタ部46は、電極リード2のコネクタ部42と結合可能となるように形成されている。そして、コネクタ部46にコネクタ部42が結合されると、コネクタ部42のコネクタピン43が刺激回路12と電気的に接続され、刺激回路12が刺激電極8と電気的に接続される。
刺激装置44は、刺激装置3(図1を参照)の筐体13の代わりに略直方体形状の筐体45を備える。この筐体45には、コネクタ部46が設けられている。コネクタ部46は、電極リード2のコネクタ部42と結合可能となるように形成されている。そして、コネクタ部46にコネクタ部42が結合されると、コネクタ部42のコネクタピン43が刺激回路12と電気的に接続され、刺激回路12が刺激電極8と電気的に接続される。
次に、電気刺激装置40で脊髄の神経の電気刺激を行う際に、電気刺激装置40を植え込む手順について図12を参照して説明する。
図12は、本発明の第2の実施の形態に係るリード固定具41を装着した電極リード2にスタイレット17が挿入された状態を示す斜視図である。
初めの手順は、図5と図6で説明した手順と同じなので説明を省略する。非直線構造部41aは、第1の実施形態と同様に、基端11に開口するスタイレット用ルーメン18にスタイレット17が完全に挿入されることで、らせん状から略直線状に変形する(図12を参照)。
図12は、本発明の第2の実施の形態に係るリード固定具41を装着した電極リード2にスタイレット17が挿入された状態を示す斜視図である。
初めの手順は、図5と図6で説明した手順と同じなので説明を省略する。非直線構造部41aは、第1の実施形態と同様に、基端11に開口するスタイレット用ルーメン18にスタイレット17が完全に挿入されることで、らせん状から略直線状に変形する(図12を参照)。
医師が最適な刺激電極8の位置を決定した後、スタイレット17の基端にあるホルダ部(手持ち部分)を取り外し、刺激電極8の位置が移動しないように電極リード2とスタイレット17を保持しながら、硬膜外針34を生体32から抜き、更に電極リード2から抜く。ここで、電極リード2は硬膜外針34の内腔を挿通可能なので、硬膜外針34のスリット部分を引き裂く必要がなく、通常の硬膜外針を使用することもできる。そして、スタイレット17を電極リード2のスタイレット用ルーメン18から取り出し、電極リード2のコネクタ部42を刺激装置44のコネクタ部46に挿入して結合する。これ以降の手順は、図8で説明した手順と同じなので説明を省略する。
[3.第3の実施の形態(リード固定具の非直線構造部を正弦曲線形状とらせん形状の組み合わせとした例)]
次に、図13を参照して、本発明の第3の実施形態例について説明する。
図13は、本発明の第3の実施の形態に係るリード固定具51を電極リード2に装着した状態を示す斜視図である。図13に示す第3の実施形態に係る電気刺激装置50は、第1の実施形態に係る電気刺激装置1とその構成はほとんど変わらないので、共通部分については同一符号を付して、説明を省略する。また、電気刺激装置50の植え込み手順は、図1に示した電気刺激装置1の植え込み手順と同じであるので、植え込み手順の説明も省略する。
次に、図13を参照して、本発明の第3の実施形態例について説明する。
図13は、本発明の第3の実施の形態に係るリード固定具51を電極リード2に装着した状態を示す斜視図である。図13に示す第3の実施形態に係る電気刺激装置50は、第1の実施形態に係る電気刺激装置1とその構成はほとんど変わらないので、共通部分については同一符号を付して、説明を省略する。また、電気刺激装置50の植え込み手順は、図1に示した電気刺激装置1の植え込み手順と同じであるので、植え込み手順の説明も省略する。
図13に示す本発明の第3の実施形態例の電気刺激装置50が、図1に示した、第1の実施形態例の電気刺激装置1と異なるところは、2種類の非直線構造とされる第1の非直線構造部51a及び第2の非直線構造部51bとを含むリード固定具51を備える点である。
第1の非直線構造部51aは正弦曲線状であって、その振幅が約1~1.5cmになるように形成されている。また、第2の非直線構造部51bはらせん状であって、各巻回半径がほぼ等しく約1~1.5cmになるように形成されている。
これにより、電極リード2を生体内に植え込んだ際に、第1の非直線構造部51a及び第2の非直線構造部51bそれぞれで異なった方向に生体組織を圧迫することができ、電極リード2の植え込み位置を確実に保持することができる。
これにより、電極リード2を生体内に植え込んだ際に、第1の非直線構造部51a及び第2の非直線構造部51bそれぞれで異なった方向に生体組織を圧迫することができ、電極リード2の植え込み位置を確実に保持することができる。
また、第1の非直線構造部51a及び第2の非直線構造部51bは、スタイレット用ルーメン18にスタイレット17が完全に挿入された状態では、非直線形状から略直線状に変形する。
そして、刺激電極8が硬膜外腔33に適切に配置された後、スタイレット17を電極リード2のスタイレット用ルーメン18から取り出すと、生体32(図5参照)内にある電極リード2の管腔外リード部6では、第1の非直線構造部51aは正弦曲線状に戻ろうとする復元力が働き、第2の非直線構造部51bはらせん状に戻ろうとする復元力が働く。この復元力により、硬膜外腔33の外にある生体32の周辺組織が第1の非直線構造部51a及び第2の非直線構造部51bによって圧迫されるが、第1の非直線構造部51a及び第2の非直線構造部51b自体も生体32の周辺組織によって圧迫される。
このとき、管腔外リード部6は、硬膜外腔33内に挿入されていない状態でリード固定具51により保持されている。このため、硬膜外腔33内の組織を傷つけることなく、電極リード2の刺激電極8の位置が管腔内で固定される。
[4.第4の実施の形態(リード固定具の非直線構造部をらせん軸が異なる2種類のらせん形状とした例)]
次に、本発明の第4の実施形態の例を、図14を参照して説明する。
図14は、本発明の第4の実施の形態に係るリード固定具61を電極リード2に装着した状態を示す斜視図である。図14に示す第4の実施形態に係る電気刺激装置60は、第3の実施形態に係る電気刺激装置50とその構成はほとんど変わらないので、共通部分については同一符号を付して、説明を省略する。また、電気刺激装置60の植え込み手順は、図1に示した電気刺激装置1の植え込み手順と同じであるので、植え込み手順の説明も省略する。
次に、本発明の第4の実施形態の例を、図14を参照して説明する。
図14は、本発明の第4の実施の形態に係るリード固定具61を電極リード2に装着した状態を示す斜視図である。図14に示す第4の実施形態に係る電気刺激装置60は、第3の実施形態に係る電気刺激装置50とその構成はほとんど変わらないので、共通部分については同一符号を付して、説明を省略する。また、電気刺激装置60の植え込み手順は、図1に示した電気刺激装置1の植え込み手順と同じであるので、植え込み手順の説明も省略する。
まず、第4の実施形態に係る電気刺激装置60の構成について図14を参照して説明する。電気刺激装置60は、電極リード2と、刺激装置3と、リード固定具61で構成される。ここではリード固定具61について説明する。
リード固定具61は、第3の実施形態に係る電極リード2のリード固定具51(図13を参照)の代わりに設けたものである。リード固定具61は、第1の非直線構造部61aと、第1の非直線構造部61aに連続する第2の非直線構造部61bを含んで構成される。なお、第1の非直線構造部61a及び第2の非直線構造部61bも、図2で示したように、スタイレット用ルーメン18にスタイレット17が完全に挿入された状態では、非直線形状から略直線状に変形するように構成されている。
図14に示すように、第1の非直線構造部61a及び第2の非直線構造部61bは、自然状態において、異なる複数のらせん軸を有する連続したらせん形状を含む。つまり、第1の非直線構造部61aは、第2の非直線構造部61bと同じ巻回半径のらせん状ではあるが、その巻き方向が第2の非直線構造部61bとは逆向きになるように形成される。さらに、その巻回の中心が、第2の非直線構造部61bの巻回の中心と異なっている。
このように、本発明の第4の実施形態例では、第1の非直線構造部61a及び第2の非直線構造部61bそれぞれの巻き方向が逆向きになるようにした。そのため、電気刺激装置60を生体内に植え込んだ際に、第1の非直線構造部61a及び第2の非直線構造部61bそれぞれで異なった方向に生体組織を圧迫することができる。より具体的には、第1の非直線構造部61aにより圧迫できない方向を第2の非直線構造部61bで圧迫し、第2の非直線構造部61bにより圧迫できない方向を第1の非直線構造部61aでそれぞれ圧迫することができる。
その上、第1の非直線構造部61a及び第2の非直線構造部61bそれぞれの巻回の中心が異なるようにしたので、第3の実施形態に係るリード固定具51よりも生体組織を圧迫可能な領域を大きくすることができる。その結果、電気刺激装置60を生体内に植え込んだ際に、管腔外リード部6における復元力を強くし、組織を圧迫する力を強くすることができる。
このため、リード固定具61は、電極リード2を確実に保持し、植え込み位置を固定することができる。
このため、リード固定具61は、電極リード2を確実に保持し、植え込み位置を固定することができる。
以上説明した本発明の各実施形態では、リード固定具に電極リード2及びスタイレット17を挿入して、電極リード2を生体内に植え込んだ後、スタイレット17をリード固定具から抜き去ると、リード固定具自体の復元力によって管腔外の生体組織を圧迫してリード固定具が生体内で固定される。このため、電極リード2の刺激電極8を生体内の所望の位置に正確に固定することができる。
[5.各実施の形態の変形例]
[5.各実施の形態の変形例]
なお、上述した各実施形態では、電源として充電池23を用いたが、充電池の代わりに一次電池を用いてもよいし、あるいは、充電池23の代わりにキャパシタを用いて、体外のコントローラから常に給電を受けながら作動させてもよい。
また、上述した各実施形態に示した電気刺激装置以外の医療用装置であっても、リード固定具を用いることで所定位置に正確に固定することができる。
また、上述した第2~第4の実施形態に係る電気刺激装置においても、第1の実施形態に係る電気刺激装置の変形例として示したような、管腔外リード部6の変形例やリード固定具4の端部の変形例が適用される。
1…電気刺激装置、2…電極リード、3…刺激装置、4…リード固定具、5…管腔挿入部、6…管腔外リード部、7…先端、8…刺激電極、9…ボディ、10…長尺体、11…基端、12…刺激回路、13…筐体、14…縫合孔、15…非直線構造部、16…スリット、17…スタイレット、18…スタイレット用ルーメン、19…テーパ、21…コイル部、22…充電部、23…充電池、24…通信部、25…制御部、26…刺激パラメータ設定部、27…発振部、28…電極構成設定部、29…スイッチ部、40,50,60…電気刺激装置
Claims (12)
- 生体内に植え込まれるリードを固定するためのリード固定具であって、
一部に復元可能な非直線構造を有し、
前記リードの外径以上の内径とされる内腔が全体に形成され、
前記非直線構造とされる一部によって前記内腔に収納又は装着される前記リードの形状を前記非直線構造に変形して保持し、前記リードを生体内で固定する
リード固定具。 - 前記内腔にスタイレットが挿入されていない自然状態において非直線構造に形成され、前記内腔に前記リードが挿入されたときに、前記非直線構造とされる一部に沿って前記リードの形状が非直線構造に変形され、前記内腔に前記スタイレットが挿入されたときに、前記非直線構造とされる一部が、略直線状の延伸状態に変形される
請求項1に記載のリード固定具。 - 前記リードが挿入される端部には、前記リードを挟み込んで保持するスリットが形成され、生体により前記スリットが圧迫されて、前記リードを保持する保持性能が高められる
請求項1又は2に記載のリード固定具。 - 前記非直線構造は、前記自然状態において、正弦曲線形状を含む
請求項1~3のいずれか1項に記載のリード固定具。 - 前記非直線構造は、前記自然状態において、連続するらせん形状を含む
請求項1~3のいずれか1項に記載のリード固定具。 - 前記非直線構造は、前記自然状態において、異なる複数のらせん軸を有する連続したらせん形状を含む
請求項1~3のいずれか1項に記載のリード固定具。 - 生体内に植え込まれるリードと、
前記リードの一端が接続され、生体内に植え込まれる本体と、
一部に復元可能な非直線構造を有し、前記リードの外径以上の内径とされる内腔が全体に形成され、前記非直線構造とされる一部によって前記内腔に収納又は装着される前記リードの形状を前記非直線構造に変形して保持し、前記リードを生体内で固定するリード固定具と、を備える
医療用装置。 - 前記本体は、前記リードの一端に接続され、生体内の神経及び/又は筋肉を刺激する刺激電極を有する
請求項7記載の医療用装置。 - 前記リード固定具は、前記リードの表面上を移動可能である
請求項8に記載の医療用装置。 - 前記リードは、前記刺激電極に接続され、前記刺激電極に刺激信号を印加する刺激回路を有する刺激装置を接続する電極リードである
請求項9記載の医療用装置。 - 前記リードの形状は、前記リード固定具によって変形され、前記リード固定具は前記内腔に挿入されるスタイレットによって略直線状の延伸状態に変形される
請求項7~10のいずれか1項に記載の医療用装置。 - 前記本体は、前記リードの一端を着脱自在に接続するコネクタを備える
請求項7~11のいずれか1項に記載の医療用装置。
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- 2012-08-22 WO PCT/JP2012/071126 patent/WO2013047015A1/ja active Application Filing
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